JP4943605B2 - Manhole structure of distillation tower - Google Patents
Manhole structure of distillation tower Download PDFInfo
- Publication number
- JP4943605B2 JP4943605B2 JP2001304589A JP2001304589A JP4943605B2 JP 4943605 B2 JP4943605 B2 JP 4943605B2 JP 2001304589 A JP2001304589 A JP 2001304589A JP 2001304589 A JP2001304589 A JP 2001304589A JP 4943605 B2 JP4943605 B2 JP 4943605B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- manhole
- tower
- temperature
- distillation
- body plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分子中に二重結合を有するビニル化合物で代表される易重合性物質の蒸留に用いる蒸留塔のマンホール構造に関する。
【0002】
易重合性物質は光や熱等によって重合しやすい性質を有するため、蒸留工程のような高温下ではきわめて重合しやすくなる。蒸留塔内で重合が生じると、ロスにつながるのみならず、連続運転に支障を来し、生産性が低下する。従って易重合性物質の蒸留精製においては、重合防止は非常に重要な技術であり、従来より重合禁止剤の種類や量や組み合わせ等に関する数多くの重合防止方法が提案されている。
【0003】
図4は、易重合性物質の蒸留に通常使用される蒸留塔を示している。この蒸留塔は、内部に充填物を充填した充填層30、31が設けられている。原料は原料供給口33から塔内に供給される。一方、下部の蒸気入口34からは蒸気が導入され、原料と向流接触しながら上昇し、上部の蒸気出口35から排出される。また、36は還流液入口、37は液出口である。
【0004】
このような蒸留塔においては、充填物抜き出し等のために複数のマンホール38、39、…44が設けられている。図5は、このようなマンホールの構造を示しており、塔の壁面45に取り付けられ壁面45から突出したマンホール胴板46と、このマンホール胴板46の先端外周に取り付けられたフランジ47と、マンホール胴板46の先端開口を塞ぐ蓋部48と、この蓋部48とフランジ47との間に介在するガスケット49とからなる。そして、蓋部48およびフランジ47に設けたボルト挿通孔にボルト50を通し、ナット51と螺合させ、マンホール胴板46の先端開口を蓋部48で塞ぐ。蓋部48の表面には取っ手52が取り付けられている。
【0005】
前記の蒸留装置を用いて易重合性物質の蒸留を行う際に、前記のマンホール部位において重合物が生成することがあった。蒸留工程で重合物が生成すると、それが核となって次第に成長蓄積して、塔内の圧力を上昇させ、遂には塔内が閉塞されてしまうことになる。これが製品のロスを増加させるのみならず、蒸留塔の連続運転を妨げ生産性を低下させる大きな要因になっている。また、生成した重合物を除去するのは非常に困難であり、除去費用は多大となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ビニル化合物に代表される易重合性物質の蒸留を行うに際して、重合物の生成を低減し、蒸留塔の連続運転を可能にする蒸留塔のマンホール構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、蒸留塔内で易重合性物質が重合しやすい箇所は、易重合性物質を含む蒸気が凝縮して、重合禁止剤が存在しない状態で液溜まりをつくりやすい部位であることを見出した。そして、蒸留塔に設置されたマンホールを加熱することで、前記易重合性物質を含む蒸気がマンホール部位のような重合禁止剤を含む液と接触しにくい部位で凝縮しないようにすることにより、蒸留塔内で易重合性物質が重合しやすい箇所の形成を防止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明の易重合性物質の蒸留方法は、易重合性物質の蒸留を行うに際して、蒸留塔のマンホールを加熱することを特徴とする。
【0009】
重合禁止剤は、通常、還流液に混合して蒸留塔の塔頂より供給される。重合禁止剤は実質的に不揮発性であるため、蒸留塔内で蒸気が凝縮して生じる凝縮液中には重合禁止剤が含まれていない。したがって、凝縮液は非常に不安定で重合しやすい。この凝縮液は、蒸留塔上部より流下する重合禁止剤を含む液と接触、混合されることによって安定化され、重合防止が図られる。よって、前記の通り、蒸留塔内で蒸気が凝縮して、重合禁止剤が存在しない状態で液溜まりをつくりやすい部位が易重合性物質の重合しやすい部位となる。
【0010】
本発明者らは、蒸留塔内で重合が生じる原因についてさらに鋭意検討した結果、蒸留塔のマンホール部は図5に示すように、塔内空間から凸状に突出しており、かつ当該突出部53では外気の影響を受けて冷却されるため、易重合性物質を含む蒸気が凝縮しやすいこと、およびマンホール部は重合禁止剤を含む還流液と接触しにくいため、マンホール部での凝縮液は非常に不安定で、重合物が生成しやすいことを見出した。本発明では、前記の通り、蒸留塔のマンホールを加熱して放熱量以上の熱量を蒸気に与えることで、易重合性物質を含む蒸気の冷却を防止する。これにより、蒸留塔のマンホール部のような重合禁止剤を含む還流液と接触しにくく、非常に重合しやすい部位での易重合性物質の凝縮を防止することができ、前記部位での重合を防止することができる。
【0011】
本発明の蒸留方法では、前記マンホール部の温度を、好ましくは塔内温度以上に、より好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から100℃を越えない温度範囲に加熱するのがよい。これにより、マンホール部で易重合性物質が凝縮して重合するのを防止できる。
【0012】
本発明の蒸留塔のマンホール構造は、易重合性物質の蒸留を行う蒸留塔に設けられるマンホールの構造であって、蒸留塔の壁面に取り付けられ壁面から突出したマンホール胴板と、前記マンホール胴板の先端開口を塞ぐ蓋部と、前記マンホールに設けられたマンホール胴板および/または蓋部を加熱するための加熱手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
前記加熱手段としては、前記マンホールの胴板および/または蓋部の外表面に熱媒体を通すトレース配管を接触させたものや前記マンホールの胴板および/または蓋部の外表面に加熱ジャケットを設けたものが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1に示す。図1はこの実施形態にかかるマンホール構造を示す分解断面図である。
【0015】
図1に示すマンホールは、前記した易重合性物質の蒸留を行う蒸留塔に設けられたものである。蒸留塔の塔壁1に設けられた開口部2の外側周縁には、円筒状のマンホール胴板3が溶接等によって一体に取り付けられている。このマンホール胴板3の先端外周にはフランジ4が溶接等によって取り付けられている。このフランジ4と蓋部5との間にはガスケット6が介在し、フランジ4および蓋部5に設けたボルト挿通孔にボルト7を通し、ナット8と螺合させ、マンホール胴板3の先端開口を蓋部5で塞いでいる。蓋部5の表面には取っ手9が取り付けられている。
【0016】
前記マンホール胴板3には、熱媒体を通すトレース配管10が螺旋状に巻き付けられている。必要に応じて、マンホール蓋部にもトレース配管を設置しても良い。熱媒体は供給口10aから供給され、排出口10bから排出される。必要に応じて供給口と排出口を逆にして使用しても良い。このトレース配管10内の熱媒体からマンホール胴板3に伝わる熱により、マンホール胴板3は少なくとも塔内温度とほぼ等しい温度ないしは塔内温度より高い温度に維持され、好ましくは塔内温度より高い温度、より好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から100℃を越えない温度範囲、さらに好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から20℃を越えない温度範囲に維持される。これにより、マンホール部で易重合性物質が凝縮するのを防ぐことができる。マンホール胴板3の温度が塔内温度より過剰に高い温度範囲で長期間連続運転を行うと、エネルギー的にも不利であり、重合禁止剤及び付着した重合物が焦げるといった不具合が生じることがあるので好ましくない。
【0017】
前記トレース配管10に通す熱媒体としては、温水、スチーム、オイル等が使用できる。
【0018】
図2は本発明の他の実施形態にかかるマンホール構造の概略を示す分解断面図である。図2に示す蒸留塔の塔壁11に設けられた開口部12の外側周縁には、円筒状のマンホール胴板13が溶接等によって一体に取り付けられている。このマンホール胴板13の外側には熱媒体(前記した温水、スチーム、オイル等)を通す加熱ジャケット15が付設されている。必要に応じて、マンホール蓋部にも加熱ジャケットを設置しても良い。加熱ジャケット15の表面には、熱媒体の供給口15aおよび排出口15bがそれぞれ設けられている。必要に応じて供給口と排出口を逆にして使用しても良い。この加熱ジャケット15内の熱媒体からマンホール胴板13に伝わる熱により、マンホール胴板13は少なくとも塔内温度とほぼ等しい温度ないしは塔内温度より高い温度に維持され、好ましくは塔内温度より高い温度、より好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から100℃を越えない温度範囲、さらに好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から20℃を越えない温度範囲に維持される。
【0019】
前記加熱ジャケット15の先端外周にはフランジ14が溶接等によって取り付けられている。このフランジ14と蓋部5との間にはガスケット6が介在し、フランジ14および蓋部5に設けたボルト挿通孔にボルト7を通し、ナット8と螺合させ、マンホール胴板13の先端開口を蓋部5で塞いでいる。蓋部5の表面には取っ手9が取り付けられている。
【0020】
図3は本発明のさらに他の実施形態にかかるマンホール構造を示す分解断面図である。
【0021】
図3に示すマンホールは、前記した易重合性物質の蒸留を行う蒸留塔に設けられたものである。すなわち、蒸留塔の塔壁1に設けられた開口部2の外側周縁には、円筒状のフランジ部21が溶接等によって一体に取付けられる。フランジ部21の表面には、その周方向に沿って適宜な間隔で複数の立て込みボルト22が立設されている。
【0022】
フランジ部21の表面には蓋部23の周縁内面がガスケット27を介して当接し、前記蒸留塔の開口部2を塞いでいる。蓋部23は円形の板状体である。蓋部23の上面には熱媒体(温水等)を通す加熱ジャケット24が付設される。加熱ジャケット24の表面には、熱媒体の供給口24aおよび排出口24bがそれぞれ設けられる。加熱ジャケット24により、蓋部23は少なくとも塔内温度とほぼ等しい温度ないしは塔内温度より高い温度に維持され、好ましくは塔内温度より高い温度、より好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から100℃を越えない温度範囲、さらに好ましくは塔内温度より高い温度で、かつ塔内温度から20℃を越えない温度範囲に維持される。蓋部23の温度が塔内温度よりも低い場合には、凝縮した液が蓋部23に付着して重合物や凝結物が蓄積しやすくなる。
【0023】
また、前記蓋部23の周縁には、前記立て込みボルト22に対応するボルト挿通孔25が設けられる。そして、このボルト挿通孔25を挿通して突出した前記フランジ部21の立て込みボルト22にナット26が螺合される。これにより、蓋部23をフランジ部21の表面に圧接固定することができる。なお、蓋部23の内面および/またはフランジ部の表面にはライニングが施されているのが好ましい。
【0024】
以上のように、本発明では、トレース配管10や加熱ジャケット15を設けることでマンホール胴板および/または蓋部が塔内温度より高い温度に維持されている。これにより、マンホール部で易重合性物質の蒸気が凝縮して液溜まりをつくることがないため、重合物が生成するのを防止することができる。
【0025】
本発明のマンホール構造は、図4に示すような通常の蒸留塔に適用され、特に重合の激しい充填物抜出し用マンホールに使用するのに好適である。また、蒸留操作においては、重合禁止剤を還流液や供給液に添加して供給してもよい。重合禁止剤としては、例えばジブチルジチオカルバミン酸金属塩(銅、マンガン等)、フェノチアジン、メトキノン、ハイドロキノン等の1種または2種以上が挙げられる。
【0026】
前記易重合性物質としては、アクリル酸の他、メタクリル酸等の共役酸またはそのエステル、アミド、ニトリル等の誘導体(アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリルアミド、アクリロニトリル等)、共役アルデヒドおよびケトン(アクロレイン、メタクロレイン、メチルビニルケトン等)、ハロゲン化ビニル(塩化ビニル等)、ビニル基置換芳香族化合物(スチレン等)、カルボン酸ビニル(酢酸ビニル等)、ビニルエーテル(メチルビニルエーテル等)、1,3―ジオレフィン(ブタジエン、イソプレン等)、エチレンおよびアルキル置換エチレン(プロピレン等)が挙げられる。
【0027】
なお、マンホール胴板3の加熱手段としては、前記したトレース配管10に代えて、電気ヒータ等の他の加熱手段を採用してもよい。
【0028】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0029】
実施例1
アクリル酸を蒸留するための図4に示すような蒸留塔において、充填物抜出し用マンホールを図1に示すような構造に変更し、長期連続運転を行った。この蒸留装置は理論段6段相当の充填塔であり、塔頂圧力55torr、留出率80%、還流比0.8の条件で運転を行った。
この時、重合防止剤として少量のフェノチアジンおよびメトキノンを還流液に添加し、缶部液層部に空気を一定量供給して運転した。
トレース配管10に温水を通水し、マンホール胴板3を塔内温度よりも2〜5℃高い温度である74〜77℃に維持した。
連続運転の間、定期的に蒸留塔内の圧力上昇傾向とマンホールへの重合物付着状況とを調べた。
【0030】
実施例2
トレース配管10に温水を通水し、マンホール胴板3を塔内温度よりも20℃高い温度である92℃に維持した他は、実施例1と同様にして長期連続運転を行った。
連続運転の間、定期的に蒸留塔内の圧力上昇傾向とマンホールへの重合物付着状況とを調べた。
【0031】
比較例
図4に示すマンホールを備えた図4に示すような蒸留塔を用いた他は、実施例1と同様にして長期連続運転を行った。
連続運転の間、定期的に蒸留塔内の圧力上昇傾向とマンホールへの重合物付着状況とを調べた。
【0032】
実施例1、実施例2および比較例の長期連続運転結果を表1に示す。
【表1】
【0033】
実施例1について
長期連続運転の結果、3ヶ月経過時点で、蒸留塔内の圧力が上昇し始めた。また、目視観察の結果、僅かに重合物が生成していたものの、蓋部5は容易に開けることができた。
実施例2について
長期連続運転の結果、4ヶ月経過時点でも蒸留塔内の圧力上昇は見られなかった。また、目視観察の結果、重合物の生成は見られず、蓋部5は容易に開けることができた。
比較例について
長期連続運転の結果、2ヶ月経過時点で蒸留塔内の圧力が上昇し始めた。また、マンホールへ重合物が蓄積したことにより、マンホールの蓋部5は治具なしでは開けることができない状態になっていた。
【0034】
以上のように、蒸留塔のマンホールを塔内温度以上に加熱することによって、重合物の生成が抑制されることがわかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、マンホール胴板および/または蓋部にトレース配管、加熱ジャケット等の加熱手段を設けることでマンホール胴板および/または蓋部を塔内温度以上の温度に維持できるため、易重合性物質を含む蒸気が前記部位において凝縮するのを防止することができる。マンホール部では重合禁止剤を含む還流液と接触しにくいため易重合性物質を含む蒸気が凝縮すると非常に不安定で重合しやすくなるが、本発明では前記の通り、易重合性物質を含む蒸気が凝縮するのを防止することができるため、マンホールでの重合物の生成が低減され、蒸留塔の連続運転が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるマンホール構造を示す分解断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態であるマンホール構造の概略を示す分解断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態であるマンホール構造の概略を示す分解断面図である。
【図4】通常の蒸留塔を示す概略図である。
【図5】従来のマンホール構造を示す分解断面図である。
【符号の説明】
1 塔壁
2 開口部
3 マンホール胴板
4 フランジ
5 蓋部
6 ガスケット
7 ボルト
8 ナット
9 取っ手
10 トレース配管(加熱手段)
10a 供給口
10b 排出口
11 塔壁
12 開口部
13 マンホール胴板
14 フランジ
15 加熱ジャケット(加熱手段)
15a 供給口
15b 排出口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a manhole structure of the distillation column used for distillation of the easily polymerizable substance represented by the vinyl compound having a double bond in the molecule.
[0002]
Since an easily polymerizable substance has a property of being easily polymerized by light, heat, or the like, it is extremely easily polymerized at a high temperature such as in a distillation process. If polymerization occurs in the distillation column, it not only leads to a loss, but also hinders continuous operation and decreases productivity. Accordingly, prevention of polymerization is a very important technique in the purification of easily polymerizable substances by distillation, and many methods for preventing polymerization have been proposed in relation to the type, amount, and combination of polymerization inhibitors.
[0003]
FIG. 4 shows a distillation column commonly used for distillation of readily polymerizable substances. This distillation column is provided with
[0004]
In such a distillation column, a plurality of
[0005]
When the easily polymerizable substance is distilled using the distillation apparatus, a polymer may be generated at the manhole site. When a polymer is generated in the distillation step, it gradually becomes a nucleus and grows and accumulates to increase the pressure in the tower, and eventually the inside of the tower is blocked. This is not only an increase in product loss, but it is a major factor that hinders continuous operation of the distillation column and reduces productivity. Moreover, it is very difficult to remove the produced polymer, and the removal cost is high.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The purpose of the present invention to provide when performing distillation of easily polymerizable substance represented by vinyl compound, to reduce the formation of polymer, the manhole structure evaporation column that allows continuous operation of the distillation column It is.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the inventors of the present invention have a portion where the easily polymerizable substance is easily polymerized in the distillation column. It has been found that it is a site where a liquid pool is likely to be formed in the absence. And, by heating the manhole installed in the distillation tower, the vapor containing the easily polymerizable substance is prevented from condensing at a site that is difficult to come into contact with a liquid containing a polymerization inhibitor such as a manhole site. It has been found that formation of a site where an easily polymerizable substance is easily polymerized in the tower can be prevented, and the present invention has been completed.
[0008]
That is, the method for distilling an easily polymerizable substance of the present invention is characterized in that the manhole of the distillation tower is heated when the easily polymerizable substance is distilled.
[0009]
The polymerization inhibitor is usually supplied from the top of the distillation column mixed with the reflux liquid. Since the polymerization inhibitor is substantially non-volatile, the polymerization inhibitor is not contained in the condensate produced by the condensation of the vapor in the distillation column. Therefore, the condensate is very unstable and easily polymerized. This condensate is stabilized by contacting and mixing with a liquid containing a polymerization inhibitor flowing down from the upper part of the distillation column, thereby preventing polymerization. Therefore, as described above, the portion where the vapor is condensed in the distillation column and a liquid pool is easily formed in the absence of the polymerization inhibitor is the portion where the easily polymerizable substance is easily polymerized.
[0010]
As a result of further intensive studies on the cause of polymerization in the distillation column, the present inventors have shown that the manhole portion of the distillation column protrudes in a convex shape from the space in the column as shown in FIG. In this case, since it is cooled by the influence of outside air, the vapor containing easily polymerizable substances is easy to condense, and the manhole part is difficult to contact with the reflux liquid containing the polymerization inhibitor, so the condensate in the manhole part is very It was found that the polymer is unstable and easily formed. In the present invention, as described above, the steam containing the easily polymerizable substance is prevented from being cooled by heating the manhole of the distillation tower and giving the steam a heat quantity equal to or greater than the heat radiation amount. As a result, it is difficult to come into contact with a reflux liquid containing a polymerization inhibitor such as a manhole part of a distillation column, and it is possible to prevent condensation of an easily polymerizable substance at a site that is very easily polymerized. Can be prevented.
[0011]
In the distillation method of the present invention, the temperature of the manhole part is preferably heated to a temperature not lower than the temperature in the tower, more preferably higher than the temperature in the tower, and to a temperature range not exceeding 100 ° C. from the temperature in the tower. Good. Thereby, it can prevent that an easily polymerizable substance condenses and superposes | polymerizes in a manhole part.
[0012]
The manhole structure of the distillation tower of the present invention is a manhole structure provided in a distillation tower that performs distillation of an easily polymerizable substance, the manhole body plate attached to the wall surface of the distillation tower and protruding from the wall surface, and the manhole body plate And a heating means for heating the manhole body plate and / or the cover provided in the manhole.
[0013]
As the heating means, a heating jacket is provided on the outer surface of the manhole plate and / or the lid portion of the manhole, and / or the outer surface of the manhole body plate and / or the lid portion with a trace pipe passing the heat medium. Are preferred.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
One embodiment of the present invention is shown in FIG. FIG. 1 is an exploded sectional view showing a manhole structure according to this embodiment.
[0015]
The manhole shown in FIG. 1 is provided in the distillation tower which performs distillation of the easily polymerizable substance described above. A cylindrical
[0016]
A
[0017]
As the heat medium passed through the
[0018]
FIG. 2 is an exploded sectional view schematically showing a manhole structure according to another embodiment of the present invention. A cylindrical
[0019]
A
[0020]
FIG. 3 is an exploded cross-sectional view showing a manhole structure according to still another embodiment of the present invention.
[0021]
The manhole shown in FIG. 3 is provided in a distillation column for performing distillation of the above-described easily polymerizable substance. That is, a
[0022]
The inner peripheral surface of the
[0023]
Further, a
[0024]
As described above, in the present invention, by providing the
[0025]
The manhole structure of the present invention is applied to a normal distillation tower as shown in FIG. 4, and is particularly suitable for use in a manhole for extracting a packed material with high polymerization. In the distillation operation, a polymerization inhibitor may be added to the reflux liquid or the supply liquid. Examples of the polymerization inhibitor include one or more of dibutyldithiocarbamate metal salts (copper, manganese, etc.), phenothiazine, methoquinone, hydroquinone and the like.
[0026]
Examples of the readily polymerizable substances include acrylic acid, conjugated acids such as methacrylic acid or esters thereof, amides, derivatives such as nitrile (methyl acrylate, methyl methacrylate, acrylamide, acrylonitrile, etc.), conjugated aldehydes and ketones (acrolein). , Methacrolein, methyl vinyl ketone, etc.), vinyl halides (vinyl chloride, etc.), vinyl group-substituted aromatic compounds (styrene, etc.), vinyl carboxylates (vinyl acetate, etc.), vinyl ethers (methyl vinyl ether, etc.), 1,3- Examples include diolefins (butadiene, isoprene, etc.), ethylene and alkyl-substituted ethylene (propylene, etc.).
[0027]
In addition, as a heating means of the
[0028]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are given and this invention is demonstrated in detail, this invention is not limited only to a following example.
[0029]
Example 1
In the distillation tower as shown in FIG. 4 for distilling acrylic acid, the manhole for extracting the packing was changed to the structure as shown in FIG. 1, and a long-term continuous operation was performed. This distillation apparatus was a packed column corresponding to 6 theoretical plates, and was operated under the conditions of a tower top pressure of 55 torr, a distillation rate of 80%, and a reflux ratio of 0.8.
At this time, a small amount of phenothiazine and methoquinone as a polymerization inhibitor was added to the reflux liquid, and a fixed amount of air was supplied to the can part liquid layer part to operate.
Warm water was passed through the
During the continuous operation, the tendency of pressure increase in the distillation column and the state of polymer adhesion to the manhole were periodically examined.
[0030]
Example 2
Long-term continuous operation was performed in the same manner as in Example 1 except that warm water was passed through the
During the continuous operation, the tendency of pressure increase in the distillation column and the state of polymer adhesion to the manhole were periodically examined.
[0031]
Comparative Example A long-term continuous operation was performed in the same manner as in Example 1 except that a distillation column as shown in FIG. 4 equipped with the manhole shown in FIG. 4 was used.
During the continuous operation, the tendency of pressure increase in the distillation column and the state of polymer adhesion to the manhole were periodically examined.
[0032]
Table 1 shows long-term continuous operation results of Example 1, Example 2, and Comparative Example.
[Table 1]
[0033]
As a result of long-term continuous operation for Example 1, the pressure in the distillation column began to rise after 3 months. Moreover, as a result of visual observation, although the polymer was slightly formed, the
As a result of long-term continuous operation for Example 2, no pressure increase in the distillation column was observed even after 4 months. Further, as a result of visual observation, the formation of a polymer was not seen, and the
As a result of long-term continuous operation for the comparative example, the pressure in the distillation column began to rise after 2 months. Further, since the polymer was accumulated in the manhole, the
[0034]
As described above, it was found that by heating the manhole of the distillation column to a temperature equal to or higher than the temperature inside the column, the formation of a polymer is suppressed.
[0035]
【Effect of the invention】
According to the present invention, since the manhole body plate and / or the lid part can be maintained at a temperature higher than the temperature in the tower by providing heating means such as a trace pipe and a heating jacket on the manhole body plate and / or the cover part, It is possible to prevent the vapor containing the active substance from condensing at the site. In the manhole part, it is difficult to come into contact with the reflux liquid containing the polymerization inhibitor, and when the vapor containing the easily polymerizable substance condenses, it becomes very unstable and easily polymerized. Can be prevented from condensing, so that the production of the polymer in the manhole is reduced, and the continuous operation of the distillation column is enabled.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded sectional view showing a manhole structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an exploded sectional view schematically showing a manhole structure according to another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an exploded cross-sectional view showing an outline of a manhole structure which is still another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing a normal distillation column.
FIG. 5 is an exploded cross-sectional view showing a conventional manhole structure.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001304589A JP4943605B2 (en) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | Manhole structure of distillation tower |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001304589A JP4943605B2 (en) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | Manhole structure of distillation tower |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003103108A JP2003103108A (en) | 2003-04-08 |
JP4943605B2 true JP4943605B2 (en) | 2012-05-30 |
Family
ID=19124487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001304589A Expired - Lifetime JP4943605B2 (en) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | Manhole structure of distillation tower |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4943605B2 (en) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5236258B2 (en) * | 2007-11-15 | 2013-07-17 | 三菱レイヨン株式会社 | Easily polymerizable substance handling equipment |
JP5097533B2 (en) * | 2007-12-21 | 2012-12-12 | 三菱レイヨン株式会社 | Easily polymerizable substance handling equipment |
CN110997128A (en) | 2017-08-10 | 2020-04-10 | 巴塞尔聚烯烃意大利有限公司 | Polymerization cell with improved manhole |
WO2023210075A1 (en) * | 2022-04-27 | 2023-11-02 | 株式会社日本触媒 | Device for handling easily polymerizable substance |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5765304A (en) * | 1980-08-29 | 1982-04-20 | Asahi Chem Ind Co Ltd | Distillation apparatus |
JP2001081050A (en) * | 1999-09-10 | 2001-03-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | Apparatus and method for handling readily polymerizable compound |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001304589A patent/JP4943605B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003103108A (en) | 2003-04-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1084740B1 (en) | Apparatus and method for handling easily polymerizable compound | |
US20070021633A1 (en) | Process for producing (meth)acrylic acids and process for distilling the same | |
JP2001131116A (en) | Method of distillation for liquid including material liable to polymerize | |
BR122012016827B1 (en) | Method for installing liquid level meter | |
JP6961954B2 (en) | Method for producing (meth) acrylic acid or its ester | |
US7241919B2 (en) | Storage tank for easily polymerizable compound and method of storage | |
JP2001340701A (en) | Method for starting up distillation column | |
JP2003088702A (en) | Improved sulfur-containing residue treatment system | |
JP2000344688A (en) | Purification of readily polymerizable compound | |
JP4943605B2 (en) | Manhole structure of distillation tower | |
WO2019142862A1 (en) | Method of producing (meth)acrylic acid or ester thereof | |
JP2004331599A (en) | Method for distilling (meth)acrylic acid and/or its ester | |
JP4080090B2 (en) | Method for distillation of easily polymerizable compound or liquid containing easily polymerizable compound | |
JP4741766B2 (en) | Manhole structure of distillation tower | |
JP5066309B2 (en) | Purification method for substances containing easily polymerizable substances | |
JP2000254484A (en) | Tubular exchanger and polymerization restraining method in same | |
JP4783530B2 (en) | Distillation method of easily polymerizable substance and distillation apparatus used therefor | |
JP2003103105A (en) | Distillation method for easily polymerizable substance and distillation apparatus used for the same | |
JP4848112B2 (en) | Distillation method of easily polymerizable substances | |
JP4741767B2 (en) | Distillation method of easily polymerizable substance and distillation apparatus used therefor. | |
JP4095471B2 (en) | Distillation method of easily polymerizable substances | |
JP2003103103A (en) | Distillation method for easily polymerizable substance and distillation apparatus used for the same | |
CN105683145A (en) | Vacuum distillation method for easily polymerizable compound and method for producing acrylic acid | |
JP3960548B2 (en) | Method for producing (meth) acrylic acid ester | |
JP4186459B2 (en) | Tower equipment for easily polymerizable compounds |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100802 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100810 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110315 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110506 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120221 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120301 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4943605 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150309 Year of fee payment: 3 |