JP4941189B2 - 照明装置、液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
かかる液晶装置においては、透過表示を行うための照明装置として、液晶装置の小型化ないしは薄型化を図るために、導光板の入光端面にLED等の光源を配置し、光源から出射される光を入光端面と交差する方向に延在する出光面から出光させて液晶パネルに導くように構成された照明装置が用いられている。
より具体的には、図26(a)〜(b)に示すように、導光板310は、光を出射する出光面310aと、反射面310bと、光源316からの光が入射する入光端面310cとを備え、反射面310bには、複数の微細な凹凸などにより構成される拡散パターン(図示せず)が形成されており、導光板310への入射光を光源316の配列方向に拡散させ、出光面310aには、凹型の略逆三角形などのプリズム形状のパターンPbが形成された照明装置及びその導光板が開示されている。かかる照明装置及び導光板によれば、出光面310aのパターンPbによって導光板310内部の光の反射効率を上げることができ、さらに反射面310bのパターンによって入射光を光源316の配列方向に平行な方向に拡散し、輝度ムラを防ぐことができる(特許文献1参照。)。
特に、近年では、液晶装置の外形の小型化が進み、光源が配置される入光端面から出光エリアまでの距離が短くなっており、光源からの入射光が十分に拡散される前に出光エリアに到達し出光面から出射されることによって輝度ムラが生じやすくなっている。
すなわち、光源からの入射光が導光板の出光エリアに到達するまでのデッドエリアにおいて、出光面又は反射面に形成された複数の凹部又は凸部の算術平均粗さ(Ra)を不均一にすることにより、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った方向の光量のばらつきを低減することができる。したがって、出光エリアのうちの入光端面側から出射する光の輝度のばらつきが低減され、輝度ムラの少ない照明装置を提供することができる。
なお、本明細書において「算術平均粗さ(Ra)」とは、JIS B0601に準拠して測定される算術平均粗さ(Ra)を意味する。
このように構成することにより、デッドエリアにおける光の出光量又は拡散度合いを部分的に調整することができ、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った方向の光量のばらつきを低減することができる。
このように構成することにより、デッドエリアにおける光の出光量又は拡散度合いを部分的に調整することができ、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った方向の光量のばらつきを低減することができる。
このように構成することにより、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った端部側の光量を増加させて、出光エリアに到達する光の量のばらつきを低減することができる。
このように構成することにより、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った端部側の光量を確実に増加させて、出光エリアに到達する光の量のばらつきを低減することができる。
このように構成することにより、入射する光の量が複数段階で異なる場合であっても、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った光量のばらつきを低減することができる。
すなわち、光源からの入射光が導光板の出光エリアに到達するまでのデッドエリアにおいて、部分的に光反射部材を備えることにより、デッドエリアの所定領域において漏れ出してしまう光量が低減され、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った方向の光量のばらつきを低減することができる。したがって、出光エリアのうちの入光端面側から出射する光の輝度のばらつきが低減され、輝度ムラの少ない照明装置を提供することができる。
すなわち、バックライトとしての照明装置における、光源からの入射光が導光板の出光エリアに到達するまでのデッドエリアにおいて、出光面又は反射面に形成された複数の凹部又は凸部の算術平均粗さ(Ra)を不均一にすることにより、出光エリアに到達する光の、入光端面の延在方向に沿った方向の光量のばらつきを低減することができる。したがって、出光エリアのうちの入光端面側から出射する光の輝度のばらつきが低減され、輝度ムラの少ない表示品位に優れた液晶装置を提供することができる。
すなわち、バックライトの輝度ムラが低減された液晶装置を備えているために、表示品位に優れた画像表示が可能な電子機器を提供することができる。
本発明にかかる第1の実施の形態は、表示面を有する液晶パネルと、表示面とは反対側の面に配置される照明装置と、を備えた液晶装置であって、照明装置は、導光板と導光板の入光端面に対向して配置された光源とを備え、導光板は、入光端面の延在方向と交差する方向に延在する二つの面である、液晶パネルに対向し光源からの入射光を出射する出光面と、出光面の背面側の反射面とを有するとともに、表示装置の表示エリアに対応する出光エリアと、非表示エリアに対応するデッドエリアとを備え、出光面及び反射面のそれぞれの面には、出光エリアの出光面側からの出射状態を調節するための複数の凹部又は凸部が形成されており、反射面のうちの入光端面側のデッドエリアにおける算術平均粗さ(Ra)が、入光端面の延在方向に沿って不均一にされていることを特徴とする。
まず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について説明する。図1は、本実施形態の液晶装置10の構成を説明するための斜視図を示している。
本実施形態の液晶装置10は、それぞれ電極を備えた二枚の基板30、60をシール材によって貼り合わせるとともに、セル領域内に液晶材料が配置された液晶パネル20を備えている。また、液晶パネル20の背面側には、照明装置11が配置され、これらの液晶パネル20と照明装置11とはプラスチック等からなる枠状の筐体(図示せず)に収容されている。
液晶パネル20としては、TFT素子(Thin Film Transistor)やTFD素子(Thin Film Diode)等のスイッチング素子を備えたアクティブマトリクス型の液晶パネル、あるいは、スイッチング素子を備えていないパッシブマトリクス型の液晶パネルが代表的なものであるが、これらに限定されるものではない。
(1)基本的構成
次に、本実施形態の液晶装置10を構成する照明装置11について詳細に説明する。
図2は、本実施形態の液晶装置10を、照明装置11の構成を中心に表した側面図である。この液晶装置10に備えられた照明装置11は、光源として三つのLED光源13を備え、導光板15の入光端面15aに向けて光を出射するように配列されている。また、導光板15は、液晶パネル20に面する出光面15b及び出光面15bの背面側の反射面15cを有し、出光面15b側には拡散シート17及び二枚のプリズムシート18a、18bが備えられ、反射面15c側には反射シート16が備えられている。このように構成される照明装置11と液晶パネル20とは、遮光性の粘着シート14によって互いに貼付されている。
また、導光板15の反射面15c側に配置された反射シート16は、反射面15c側から出射した光を反射して導光板15の内部に戻すようになっている。
なお、拡散シートやプリズムシート、反射シートの枚数や位置については適宜変更することが可能である。
次に、導光板15の入光端面15aの形状について詳細に説明する。
図3(a)〜(d)は、それぞれ導光板の出光面15b側もしくは反射面15c側から見た入光端面15aの拡大図である。また、図3(a)においては、入光端面15aが凹凸パターンPaのない平面であるとした場合の入光端面15aの仮想線を破線で示し、この仮想の入光端面15aに入射する光の方向を図中の右側半分において一点鎖線で示している。
一方、図3(a)〜(d)に示すように、入光端面に入光端面15aのように凹凸パターンPaを形成した場合には、入光端面15aから入射する光は、入光端面15aで屈折することにより+X方向に変化するため、光が拡散するようになっている。
ただし、本発明においては、入光端面15aの凹凸パターンPaは必須とされるものではなく、後述するように、凹凸パターンを形成しない場合においても本発明を適用することが可能である。
次に、導光板15の出光面15b側の形状について詳細に説明する。
上述の図2に示すように、出光面15bにおいては、光の進行方向と出光面15bとのなす角が臨界角を超えると、出光面を透過して外部へ出射されるようになっている。ただし、出光面15bを透過せずに導光板15内部を進む光が出光面15bと反射面15cとの間で全反射が繰り返されるうちに光のエネルギーが損失されるため、光が効率的に出光面15bを透過して外部へ出射されるように、導光板15の出光面15b側には、入光端面15aの延在方向に沿ったプリズム形状のパターンPbが配列され、光が出光面15bを透過しやすくされている。
このプリズム形状のパターンPbを形成している交差する二つの面のうち、光源13からの光に対向している方の面を有効反射面Fとする。この有効反射面Fは、出光面15bに対して傾斜角「α」を有している。
なお、プリズム形状のパターンとしての微小な凹溝の方向は、入光端面15aの延在方向に沿った方向に限定されるものではない。例えば、図6(a)〜(b)に示すように、プリズム形状のパターンPbとしての微小な凹溝22を円弧状に形成することもできる。
次に、導光板15の反射面15c側の形状について詳細に説明する。
上述の図5に示すように、導光板15の反射面15c側では反射面15c側から出射した光L2を反射シート16によって反射して導光板15内部に戻すことにより、光量の低下が防がれている。ただし、導光板15の反射面15cが鏡面になっていると、光の拡散性、特に入光端面15aの延在方向に沿った方向における光の拡散性が不十分となる。すなわち、光源として複数のLED光源等の点光源を使用すると、導光板15の入光端面15a側に近い領域では光源の正面が明るくなる一方、それ以外の領域が暗くなって輝度ムラが生じやすくなっている。これは、入光端面から出光エリアまでの距離が短い場合に特に顕著に現れる。
図7(a)は、導光板15を反射面15c側から見た平面図であり、図7(b)は、図7(a)の導光板15の反射面15cのYY断面を拡大して表す拡大断面図である。本実施形態の照明装置を構成する導光板15は、反射面15cに、拡散パターンPcとして、入光端面15aの延在方向と交差する方向に沿ってストライプ状の微細な凹部24が複数形成されている。この拡散パターンPcは、導光板15の反射面15cの全体に渡って形成されている。図7(b)に示すように、拡散パターンPcを構成する微細な凹部24は、すべてが同じ形状である必要はなく、光の拡散性を高めるためにはランダムな形状とすることが好ましい。
なお、拡散パターンPcとしての微細な凹部24の形状は、一端部から他端部までつながる直線状である必要はなく、断続的に凹部24が形成される破線状とすることもできる。拡散パターンPcを破線状の凹部24とすることにより、入光端面15aに交差する方向に対しても所定程度の光を拡散させ、全体として拡散する光量を多くすることができる。
また、入光端面に交差する方向に沿ってストライプ状の複数の微細な凹部を形成した場合、光源から出射された光の進行方向によって拡散度合いが異なってくる。例えば、図27(b)に示すように、光源からの入射光のうち、光源の正面に向かって進行する光は、微細な凹部24によって拡散されにくく、直進性が強くなっている。一方、図27(c)に示すように、光源からの入射光のうち、斜め方向に向かって進行する光は、微細な凹部24によって光の進行方向が変えられて、拡散されやすくなっている。
より具体的には、入光端面15a側のデッドエリアDにおいて、導光板15の角部を含む領域が、鏡面加工された領域、すなわち、微細な凹部24が形成されていない領域として構成され、当該領域の算術平均粗さ(Ra)がデッドエリアD内のそれ以外の領域の算術平均粗さ(Ra)よりも小さくされている。したがって、少なくとも出光エリアA内の領域aに向かって進む光がデッドエリアDを通過する間、拡散されにくくなって、領域aに向けて直進性が高められるようになり、領域aの明るさが増加する。その結果、領域aと、領域b及び領域cとの間での輝度ムラが低減されるようになる。
ただし、凹部24の配置密度や高さ(深さ)を低くして構成する場合には、凹部24を無くす箇所や高さを低くする箇所が光源13からの光の進行方向に向かう直線上に並ばないようにして分散させることが好ましい。かかる直線上に並んでしまうと、図9に示すように、出光エリアA内において当該進行方向の光量のみが相対的に増加し、輝度ムラを生じるおそれがあるからである。
例えば、図10(a)に示す例では、導光板15の反射面15cのうち、入光端面15a側のデッドエリアDにおける両側の角部から、当該角部に最も近い位置にあるLED光源13aの中央部までの間の領域の算術平均粗さ(Ra)が小さくされている。このように構成した場合には、図7(a)に示すように構成した場合と比べて領域aや領域bの明るさが低下するものの、デッドエリアDの算術平均粗さ(Ra)をすべて均一にした場合と比べて領域cとの光量の差は小さくされるため、輝度ムラは低減されるようになる。
また、図10(b)に示す例では、導光板15の反射面15cのうち、入光端面15a側のデッドエリアDにおける両側の角部から、当該角部に最も近い位置にあるLED光源13aを超えた位置までの間の領域の算術平均粗さ(Ra)が小さくされている。このように構成した場合には、図7(a)に示すように構成した場合と比べて領域aの明るさは変わらない一方、領域cの明るさが増加されるようになる。
このように構成することによって、出光エリアAのうち入光端面15a側の領域のうちの両端側の領域aに進む光は最も拡散されにくくなり、直進性が高められる。また、それぞれのLED光源13の正面に位置する領域bに進む光についても直進性が高められるが、一部の光は拡散される。一方、隣接する二つのLED光源13の間の領域cに進む光については、比較的拡散される光が多くなって直進性が低下させられるようになる。その結果、それぞれの領域での輝度が近づけられて、輝度ムラが低減されるようになる。
このように、入光端面15aから入射した光の量に応じて、デッドエリアDの算術平均粗さを調節することにより、入光端面15aから入光し、それぞれ出光エリアAに向けて進行する光の拡散度合いが調整され、出光エリアA内の入光端面15a側の領域での輝度を均一化させることができる。
図12は、本実施形態の液晶装置に用いられる照明装置の別の構成例を示しており、導光板15の入光端面15aに入射光を拡散させるための凹凸パターンを備えていない構成の例である。
図12の例の場合、上述したように入射光は入光端面15aを通過する際には拡散されにくいため、出光エリアA内の入光端面15a側の領域のうち、LED光源13の正面の領域bが明るくなりやすい一方、二つのLED光源13の間に位置する領域cでは光量が低下し、さらに導光板15の両端部側の領域aでは、光が到達しにくく暗くなりやすい。その結果、出光エリアA内の入光端面15a側の領域で輝度ムラが発生しやすくなっている。
以上、本実施形態の液晶装置に備えられた照明装置について説明したが、これまで説明した以外にも様々な変形が可能である。
例えば、導光板の入光端面に配置される光源の数についてはこれまで説明した三つに限られるものではなく、図13(a)に示すように、二つの光源13を備えた構成であってもよいし、図13(b)に示すように、四つの光源13を備えた構成であってもよく、特に制限されるものではない。
図14(a)及び(b)は、導光板15の出光面15b及び反射面15cに形成するパターンの組み合わせを示している。図14(a)は、導光板15の出光面15bの出光エリアにプリズム形状のパターンPbを形成し、反射面15cの出光エリアに拡散パターンPcを形成した例であり、図14(b)は、導光板15の出光面15bの出光エリアに拡散パターンPcを形成し、反射面15cの出光エリアにプリズム形状のパターンPbを形成した例である。それぞれの例において、反射面15cの入光端面15a側のデッドエリアに位置する部分においては、プリズム形状のパターン又は拡散パターンのいずれかを選択して形成することができる。また、出光面15bの入光端面15a側のデッドエリアに位置する部分においても、プリズム形状のパターン又は拡散パターンのいずれかを選択して形成することができ、さらには、加工性が煩雑になることから、パターンの形成を省略することもできる。
本発明にかかる第2の実施の形態は、基本的には第1の実施の形態と同様の構成の液晶装置であるが、第1の実施の形態の液晶装置が、導光板の反射面における入光端面側のデッドエリアの算術平均粗さ(Ra)が不均一にされているのに対し、本実施形態の液晶装置は、導光板の出光面における入光端面側のデッドエリアの算術平均粗さ(Ra)が不均一にされたものである。
以下、第1の実施の形態ですでに説明した点については省略し、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、本実施形態の液晶装置を構成するにあたっては、第1の実施の形態の構成の変わりに本実施形態の構成とすることもできるし、第1の実施の形態の構成と併せて採用することもできる。
本実施形態の液晶装置においても、照明装置に備えられた導光板115のうち、LED光源13が配列された入光端面115aには凹凸パターンPaが形成され、液晶パネルに面する出光面115bにはプリズム形状のパターンPbとしての微小な凹溝122が形成され、背面側の反射面には拡散パターンとしての微細な凹部(図示せず)が形成されている。
また、本実施形態のように、導光板115の入光端面115aに入射光を拡散させるための凹凸パターンPaが形成されていたり、導光板115の反射面側に拡散パターンが形成されている場合においても、領域ごとに拡散度合いが異なって、出光エリアA内の入光端面115a側の領域で輝度ムラが生じやすくなっている。
本発明にかかる第3の実施の形態は、基本的な構成は第2の実施の形態の液晶装置と同様であるが、第2の実施の形態では、導光板の出光面における入光端面側のデッドエリアにおける算術平均粗さ(Ra)を、入光端面の延在方向に沿って不均一にしていたのに対し、本実施形態では、当該デッドエリアに部分的に光反射部材を備えることを特徴としている。
以下、第1の実施の形態及び第2の実施の形態ですでに説明した点については省略し、これまでと異なる点を中心に説明する。
これに対し、本実施形態では、このようなパターンの状態を変える代わりに、同様の箇所に、反射性のシートを貼付することによって光の反射率を変え、出光エリアに到達する光量の調整が図られている。
この導光板125の出光面125bには、入光端面125a側のデッドエリアDのうち、導光板125の角部を含む領域には反射シート130が貼付されている。したがって、少なくとも出光エリアA内の領域aに向かって進む光が、デッドエリアDを通過する間に出光面125bを透過した場合であっても反射シート130によって再び導光板125内部に戻され、領域aに到達する光量が増加するようになっている。
また、図17に示すように、光源13からの入射光の、入光端面125a側のデッドエリアDにおける光量に応じて、反射率が異なる反射シート130a、130bを貼付し、出光エリアA内の入光端面125a側の領域での輝度ムラを低減するようにしてもよい。
また、光反射部材は反射シートに限られるものではなく、例えば、光反射性の樹脂材料を塗布ないしは積層するようにしてもよい。
本発明にかかる第4の実施の形態は、第1の実施の形態〜第3の実施の形態の液晶装置において、さらに導光板の出光面における出光エリア内の入光端面側の領域に形成されるプリズム形状のパターンとしての微小な凹溝の状態が、入光端面の延在方向に沿って不均一にされたものである。
以下、第1の実施の形態〜第3の実施の形態ですでに説明した点については省略し、これまでと異なる点を中心に説明する。
本実施形態においては、導光板155の入光端面155aには入射光を拡散させるための凹凸パターンPaが備えられているために、図27(a)で示すように、出光エリアA内の入光端面315a側の領域のうち、領域cが最も明るくなり、次いで、領域bが明るくなる一方、領域aでは暗くなってしまい、出光エリアA内の入光端面315a側の領域で輝度ムラが発生しやすくなっている。
より具体的には、図18(a)〜(b)に示すように、出光エリアA内の入光端面155a側の領域において、複数のLED光源13からの光が重なり合い、出光量が相対的に多くなりやすい領域cの微小な凹溝22を複数箇所で部分的に無くして、配置密度を相対的に低下させてある。したがって、当該領域cにおいては、出光面155b側に進む光と出光面155bとのなす角が所定の臨界角以下となって出光面155bで全反射される光が増加し、外部に出射される光量を抑えることができる。その結果、領域cと、領域a及び領域bとの間で輝度ムラが低減されるようになる。
これらのいずれの方法においても、上述のように、導光板を成形する金型の成形面に凹凸を形成する際に、微小な凹溝に対応する凸状部の一部を切除したり、凸状部の高さを変えたりすることによって、導光板に形成される微小な凹溝の状態を不均一にすることができる。
凹溝22が無くされた箇所や高さが低くされた箇所が集中して設けられると、当該領域では光が全反射される量が多くなり、部分的に暗くなってしまうためである。したがって、スポット的に輝度が低下して視認されることを防ぐためには、凹溝22を無くしたり深さを低くしたりする箇所を均等に分散して配置することがより好ましい。
かかる直線上に配列されていると、図20に示すように、その方向に進む光のみが出光面155bで全反射されやすく、暗くなる場所がライン状になって視認されるおそれがあるためである。
特に、入光端面155aから入射する光の量が入光端面155aの延在方向に沿って複数段階で異なる場合には、当該光量に対応させて、微小な凹溝22の配置密度や深さを入光端面155aの延在方向に沿って複数段階で異ならせることが好ましい。すなわち、出光エリアA内の入光端面155a側の領域において明るくなりやすい領域については出光量が減らされるように、凹溝22の配置密度や凹溝22の深さを相対的に低くすることがよく、暗くなりやすい領域については出光量が増加するように、凹溝22の配置密度や凹溝22の深さを高くすることがよい。
このように、入光端面155aから入光する光の輝度に応じて、出光エリアA内の入光端面155a側に形成されるプリズム形状のパターンPbの状態を調節することにより、入光端面155aから入光し、それぞれ出光エリアAに向けて進行する光が、出光エリアA内の入光端面155a側の領域から出射する量のばらつきが抑えられ、輝度を均一化させることができる。
入光端面155aに凹凸パターンを備えていない場合、上述したように入射光が拡散されにくいため、出光エリアA内の入光端面155a側の領域のうち、LED光源13の正面の領域bが明るくなりやすい一方、二つのLED光源13の間に位置する領域cでは光量が低下し、さらに導光板155の両端部側の領域では、光が到達しにくく暗くなりやすい。その結果、出光エリアA内の入光端面155a側の領域で輝度ムラが発生しやすくなっている。
本発明にかかる第5の実施の形態は、第1の実施の形態〜第3の実施の形態の液晶装置において、さらに導光板の反射面における出光エリア内の入光端面側の領域に形成される、拡散パターンとしてのストライプ状の微細な凹部の状態が、入光端面の延在方向に沿って不均一にされたものである。
以下、第1の実施の形態〜第3の実施の形態ですでに説明した点については省略し、これまでと異なる点を中心に説明する。なお、本実施形態の液晶装置を構成するにあたっては、第4の実施の形態の構成の変わりに本実施形態の構成を備えることもできるし、第4の実施の形態の構成と併せて採用することもできる。
本実施形態においては、導光板175の入光端面175aには入射光を拡散させるための凹凸パターンPaが備えられているために、図27(a)に示すように、出光エリアA内の入光端面315a側の領域のうち、領域cが最も明るくなり、次いで、領域bが明るくなる一方、領域aでは暗くなってしまい、出光エリアA内の入光端面315a側の領域で輝度ムラが発生しやすくなっている。
より具体的には、図23に示すように、出光エリアA内の入光端面175a側の領域において、明るく視認されやすい領域cの微細な凹部24を部分的に無くして、配置密度を相対的に低下させてある。したがって、この領域cの反射面175c側に進む光の一部は、反射面175cにおいて全反射に近い状態で出光面175b側に反射し、領域cから離れた位置で出光面175bに到達しやすくなる。その結果、領域cの出光面175bに入射する光量が減らされるため、領域cと、領域a及び領域bとの輝度のバランスが取られるようになる。
これらのいずれの方法においても、上述のように、導光板を成形する金型の成形面に、研削加工等によって微細な凹凸を形成する際に、凹凸の状態を領域ごとに調節したり、あるいは、領域ごとに金型を分離し、形成される凹凸の状態が異なるようにそれぞれ研削加工を施したりすることによって、形成される導光板の所定領域の凹部の配置密度や高さを異ならせることができる。
また、凹溝24を無くしたり深さを低くしたりする箇所を分散させる際に、凹溝24が形成されておらず、光が拡散されない箇所がライン状になって視認されることのないように、光源13からの光の進行方向の直線上に配列することのないようにして設けることが好ましい。
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態〜第5の実施の形態で説明したいずれかの液晶装置を備えた電子機器である。
図25は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶装置に備えられた液晶パネル20と、これを制御するための制御手段200とを有している。また、図25中では、液晶パネル20を、パネル構造体20aと、半導体素子(IC)等で構成される駆動回路20bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段200は、表示情報出力源201と、表示処理回路202と、電源回路203と、タイミングジェネレータ204とを備えている。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されている。
そして、本実施形態の電子機器は、照明装置を構成する導光板の出光エリアの入光端面側の領域における輝度ムラが低減された液晶装置を備えているために、表示品位に優れた電子機器とされている。
したがって、TFD素子やTFT素子を備えた液晶装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器などに幅広く適用することができる。
Claims (2)
- 表示装置のバックライトとして用いられ、導光板と、前記導光板の入光端面に対向して配置された光源と、を備えた照明装置において、
前記導光板は、前記入光端面の延在方向と交差する方向に延在する二つの面である、前記光源からの入射光を出射する出光面と、前記出光面の背面側の反射面と、を有するとともに、前記表示装置の表示エリアに対応する出光エリアと、非表示エリアに対応するデッドエリアと、を備え、
前記出光面及び前記反射面のうちの少なくとも一方の面には、前記出光エリアの前記出光面側からの出射状態を調節するための複数の凹部又は凸部が形成されており、
前記複数の凹部又は凸部が形成された面のうちの前記入光端面側の前記デッドエリアにおける算術平均粗さ(Ra)が、前記凹部又は凸部の配置密度を異ならせること、又は、前記凹部の深さ又は凸部の高さを異ならせることによって、前記入光端面の延在方向に沿って不均一にされており、
前記光源を複数備え、前記デッドエリアにおける前記角部から、前記複数の光源のうちの最も前記角部側にある光源における前記角部側とは反対側の端部までの領域の前記凹部又は凸部の配置密度を低下させるかあるいは前記凹部の深さ又は凸部の高さを小さくすることを特徴とする照明装置。 - 前記入光端面から入射した光の量は前記入光端面の延在方向において複数段階で異なっており、前記光の量に対応して、前記算術平均粗さ(Ra)が複数段階に異なることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
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