JP4940539B2 - 遠心ファン、冷却機構、及び冷却機構を備えた装置 - Google Patents

遠心ファン、冷却機構、及び冷却機構を備えた装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱を発生する小型機器の冷却に好適な遠心ファン、及び、この遠心ファンを搭載して良好な性能を発揮するヒートシンクに関するものである。特に、携帯可能な電子機器への内臓に好適な遠心ファン、及び、遠心ファンを備えたヒートシンクに関するものである。
近年、パーソナルコンピュータなどの電子機器においては高性能化が急速に進んでおり、CPUおよび周辺の集積回路、ハードディスク、電源回路などの発熱量も増大傾向にある。加えて、機器の小型化薄型化が進んでおり、狭い空間で十分な冷却能力を発揮する冷却機構に対する必要性が高まっている。このような傾向は、いわゆるノート型パソコンにおいて顕著である。また、デスクトップパソコンにおいても、より小型の製品が消費者に好まれる傾向がある為、同様の要求がある。
更に、携帯電話やPDA(Personal Data Assistant)などの更に小型、高密度実装の電子機器において、急激な高性能化が進行しており、機器内部の温度上昇が無視できなくなりつつある。このような用途においても、新しい冷却機構が必要となりつつある。
従来、パーソナルコンピュータの冷却には、軸流ファンが主に用いられてきた。これは、冷却に必要な風量の確保が、比較的容易だからである。一方で、軸流ファンは静圧が全般に低い為、より高い静圧が必要な場合は、遠心ファンを用いるか、或いは、軸流ファンを直列に並べる、等の手法が利用されてきた。
本発明が対象とする、薄型のノートパソコンなどの冷却においては、筐体内で空気が流通できる間隙が限られる為、静圧の高いファンが必要である。しかし、同時に小型かつ薄型でなくてはならず、そのファンと組み合わせて使用するヒートシンクも、やはり薄型でなくてはならない。
特許文献1には、ノートパソコンなどに搭載される集積回路を冷却する為に考案された、ヒートシンクと軸流ファンが掲載されている。この例では、円筒状突起31を設けることで、軸流ファンの静圧を高めているが、元来が軸流ファンである為、その静圧は比較的小さい。加えて、風損が大きく風量の確保が難しいため、十分な冷却能力を実現することは難しい。
特許文献2には、ノートパソコン内部に遠心ファンを搭載した例を示している。遠心ファンは静圧が大きい為、十分な冷却能力を有するが、筐体内の大きな容積を占めてしまうという欠点がある。ノートパソコンでは、筐体をやや大きめに作ることで、このような機構を搭載することも可能だが、更に小型のPDAや携帯電話などには、この技術を適用することは困難である。
特許第3392527号公報 特開2003−023128号公報
本発明の目的は、小型でかつ静圧が大きく、必要な風量を確保できる電子機器冷却用のファンを実現すること、及び、このファンを搭載して小型で高い冷却能力を有する、冷却装置を実現することにある。特に、ノートパソコンや更に小形のPDA、携帯電話などにも搭載可能な、遠心ファン又は冷却装置を実現することにある。
本発明の課題を達成するため、本願の第1の発明では、 回転翼と、回転翼を回転駆動するモータと、を備え、回転翼は、外径が25mm未満であり、回転の軸について軸対称に、かつ、回転の軸から径方向外方に離れて配置され軸方向に延長する複数の翼を有し、複数の翼に取り囲まれた領域は略円筒形状の空洞を成し、空洞は、回転の軸の延長方向の少なくとも一方の端部が開口しており、モータは、定格運転時において、回転翼をその外周縁における向心加速度が、1.0×104m/sec2以上となる回転数で回転駆動する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第2の発明では、前記の遠心ファンが更に、回転翼の外周部における翼の面間距離をw、空気の動粘度をν、定格回転時の回転翼の周速をvθとするとき、vθ×w/ν<1.0×103(式1)を満足する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第3の発明では、前記の遠心ファンが、更に、回転翼の外径をD、回転翼の回転軸方向の実効的な長さをh、回転翼が有する開口部の数をnとするとき、1≦h/(nD)≦20(式2)を満足する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第4の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、モータは軸受機構と回転駆動機構とからなり、回転翼は、その外周部、若しくは、その軸方向端部に接続している突出部に、軸受面となる周面を有し、軸受機構は、周面を介して回転翼を相対的に回転可能に支持し、かつ、軸受機構は、含油多孔質体軸受機構又は流体動圧軸受機構若しくは磁気浮上軸受機構である、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第5の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、回転翼の開口部が、回転翼の両端に存在する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第6の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、回転翼を構成する各々の翼の回転軸に垂直な面における断面形状は、対称軸を有しており、かつ、対称軸は回転翼の何れかの半径と一致する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第7の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、回転翼の翼は、サーモトロピック型液晶ポリマーを基材とする合成樹脂から構成されている、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第8の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、回転翼を構成する各翼間の最短距離i、軸方向長さhについて、hとiの積を回転翼全周に亘って足し合わせた和をSout、開口部面積の総和をSinとするとき、1≦Sout/Sin≦30(式3)を満足する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第9の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、回転翼を構成する翼は、回転翼開口部側の軸方向端部においては、翼の径方向内方の角の一部又は全部が、直線又は曲線形状によって面取りされている、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第10の発明では、前記の遠心ファンが、更に、回転翼をその内部空間に収容するハウジングを備え、ハウジングは、 吸入口と送出口を有し、内部空間とハウジング外部とは実質的に吸入口及び送出口のみを通じて繋がっており、吸入口は、回転翼の回転の軸の延長上に位置し、回転翼の開口と対向し、その周縁部と回転翼の開口側端部との間に介在する間隙は小さく、間隙を通る空気の流出入を抑制するよう構成されている、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第11の発明では、前記の遠心ファンにおいて、更に、ハウジングの内周面は、回転翼外周との間の間隙が、回転翼の回転方向に沿って送出口に向かって拡大する形状を有し、かつ、回転翼外周とハウジングの内周面との間の最短間隔をd、空気の動粘度をν、定格回転時の回転翼の周速をvθとするとき、vθ×d/ν<1.0×103(式4)を満足する、遠心ファンを提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第12の発明では、前記の遠心ファンが、回路基板、或いは他の構成部材に固定され、なおかつ、遠心ファンの送出口は発熱素子に近接している、発熱素子の冷却方法を提案する。
本発明の課題を達成するため、本願の第13の発明では、ヒートシンクと、前記の遠心ファンからなり、ヒートシンクは、空気が流通可能で外部と連通している流通経路をその内部に有し、線状若しくは棒状若しくは板状若しくはこれらが変形した形状、又は、内部を空気が流通可能な多孔質体形態を有し、伝熱性材質からなる放熱体から構成され、遠心ファンは放熱体に隣接して、或いは、二つ以上の放熱体の間に設置されている、事を特徴とする、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第14の発明では、ヒートシンクと、前記の遠心ファンからなり、ヒートシンクは、流通経路をその内部に有し、線状若しくは棒状若しくは板状若しくはこれらが変形した形状、又は、内部を空気が流通可能な多孔質体形態、を有する放熱体から構成され、流通経路は、その内部を空気が流通可能で、かつ少なくとも両端部においてヒートシンク外部と連通しており、放熱体は、その主要部を伝熱性材質から構成されており、流通経路を形成し、遠心ファンの送出口は、放熱体に隣接して、或いは、二つ以上の放熱体の間に設置されている、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第15の発明では、前記の冷却装置において、更に、ヒートシンクはヒートシンクベースを有し、ヒートシンクベースは冷却対象となる発熱体に接触しており、ヒートシンクベースには放熱体が取り付けられており、遠心ファンのハウジングの少なくとも一部は、ヒートシンクベースを構成要素としている、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第16の発明では、前記の冷却装置において、更に、ヒートシンクは、ヒートシンクベースを有し、ヒートシンクベースは冷却対象となる発熱体に接触しており、かつ、放熱体が取り付けられており、遠心ファンは、モータベースと、モータベースに取り付けられた軸受機構を有し、回転翼は軸受機構を介してモータベースに対して相対的に回転可能に支持されるものであり、なおかつ、モータベースの少なくとも一部が、ヒートシンクベースに当接した状態で固定されている、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第17の発明では、前記の冷却装置において、更に、ヒートシンク及びモータベースの何れか一方以上は延長部を有しており、少なくとも延長部において他方に当接し、固定されている、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第18の発明では、前記の冷却装置において、更に、遠心ファンの回転軸は、ヒートシンクベースの表面に対して略垂直となっている、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第19の発明では、前記の冷却装置において、更に、ヒートシンクの外形は、幅、奥行き、高さの3つの寸法の内、高さがもっとも小さく、遠心ファンの回転軸の両端は、この高さの範囲内に位置し、回転軸は幅方向若しくは奥行き方向に延長すると共に、幅方向若しくは奥行き方向に対応するヒートシンクの側面に位置する、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第20の発明では、前記の冷却装置において、更に、流通経路は、少なくともそのヒートシンク外部との境界近傍においては、遠心ファンの回転軸に対して平均で角度θだけ傾いて延長しており、かつ、角度θは10度から85度の範囲にある、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第21の発明では、前記の冷却装置において、更に、角度θは、遠心ファンの回転軸に沿って変化しており、かつ、角度θは、遠心ファンの吸入口に近い部位では相対的に小さく、吸入口から回転軸に沿って離れるに従って次第に大きくなる、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第22の発明では、前記の冷却装置が、2つ以上の遠心ファンを有する、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第23の発明では、前記の冷却装置において、放熱体の少なくとも一部は伝熱性多孔質体から構成されており、伝熱性多孔質体は、その内部を空気が流通可能であって50%以上90%未満の空隙率を有する、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第24の発明では、筐体と、筐体中に設置された発熱体と、前記の遠心ファンを備え、筐体は、平坦な外形を有し、側面に導入口を有し、遠心ファンをその内部空間に収容し、遠心ファンの回転翼の開口は、導入口に近接しかつ対向している、冷却装置を提供する。
本発明の課題を達成するため、本願の第25の発明では、前記の冷却機構を備えた装置において、更に、筐体中に整流体が設置され、整流体は、遠心ファンに近接して配置されて、筐体中の空気の流れを限定するものである、冷却装置を提供する。
静圧が必要な用途に用いられるファンとしては、従来から、遠心ファンが用いられてきた。軸流ファンやクロスフローファンに比して、高い静圧を発揮するためである。これら遠心ファンにおいては、静圧は回転翼の周速の二乗に比例する傾向を持つことが知られている。このため、小型の遠心ファンを設計する際には、回転翼の高さを低くし、直径を大きくした回転翼が採用されてきた。
本発明においては、回転翼の直径を大きくはしない。むしろ、回転翼の直径を25mm未満として、ファンが占める容積を小さくする。ノート型パソコンなどの薄型の筐体に、インペラの回転軸を水平にして収容することなど、更に薄型、小型の機器の冷却のためには、20mm未満とするとより好ましい。そして、回転翼の直径が小さいことによる送風能力面での不利は、回転速度を高める事で補う。
この際、回転翼外周部における向心加速度が1.0×104m/sec2以上となるように、回転速度を設定することが必要である。このような高い加速度が発生する条件で回転翼を回転させても、回転翼の直径が小さいため、回転翼の周速は比較的小さい。しかし、それでもなお、この遠心ファンは、十分な風量と高い静圧を発揮する。空気に働く遠心力が寄与していると思われる。また、この遠心ファンは、送風能力が高い一方で、騒音となる風きり音が小さい。回転翼の周速が小さいからである。結果として、高静圧で、回転翼の風きり音が小さな遠心ファンが実現された。
本発明においては、回転翼の外周部における翼の面間隔wを式1を満足するように定める事で、更に性能を高める事ができる。式1の左辺は、wを代表的な長さとみなした場合のレイノルズ数である。これが臨界値以下となる様に設計する。この臨界値はファンの構造に影響されるが、1000未満となる事は稀である。故に、1000を上限として、wを定めれば良い。
レイノルズ数が臨界値を下回る条件下では、流体は粘性抵抗に起因する制動を強く受けて、乱流は成長しにくい。このため、乱流に起因する騒音が低減される。更に、空気の流れが制動を強く受ける結果として、空気は翼間で圧縮を受けて、流出する空気の静圧が高まる。ただし、このような好ましい効果が得られるためには、翼間の空気に対して、強い遠心力が作用する条件でファンを運転しなければならない。粘性抵抗の影響が強い条件下では、空気は翼間に捉えられた形となるため、強い遠心力を作用させなければ、十分に空気を送り出せないからである。
また、式1を満足する程度に翼間隔の狭い領域が、回転翼の内周側にのみ存在する場合は、騒音抑制の効果は小さい。乱流が生じ騒音が発生する場所は、主に回転翼の外周部だからである。回転軸に対して放射状に翼を配置した場合、翼間隔は外周部よりも内周部で小さくなるが、この外周部で式1が満足されている事が必要である。逆に、外周部で式1が満足されていれば、内周部で式1が満足されていない状態になっていても構わない。
このように、本発明によれば、静音化を達成できる。更に、高静圧化も達成できる。しかし、粘性抵抗が流れに強く影響する条件で運転するため、損失が大きく、ファンに投入するエネルギーに比してファンが成す仕事は小さい。通常は、このような事態を避けるため、ファンは、レイノルズ数が臨界値よりも十分大きくなる様に設計される。しかし、本発明においては、意図的に臨界値よりも下回る条件を選択することで、エネルギー効率の低下と引き換えに、別の面での性能向上を実現している。
本発明においては、上記の構成に加えて、回転翼の高さを高くし、細長い形状としてもよい。これによって風量を増大させられる。
従来の遠心ファンは、通常、回転翼の直径よりも回転軸方向長さの方が小さい。従来のファンでは、ファンを高くしても、風量の改善は小さかったからである。しかし、本発明に関わる遠心ファンでは送風能力が高い為、高さを伸ばすことで風量を増大させられる。このような効果を得るためには、回転翼の高さは、外径と同等以上である必要がある。一方で、高さが外径の20倍を越えると、それ以上伸ばしても、風量が殆ど増大しなくなる為、この高さ以下が望ましい(式2)。
また、容易に理解できるように、回転翼の開口部が二つある場合には、本発明の遠心ファンは二つの開口から吸気するため、風量が増大する。その際、回転翼高さの最適範囲は、下限、上限共に2倍になる。開口の数は1または2であるため、式2のnは、1または2の値をとる。
本発明の遠心ファンは、回転翼を支持する軸受機構として、含油多孔質体軸受機構又は流体動圧軸受機構若しくは磁気浮上軸受機構等の、玉軸受でない機構を用いても良い。軸受で生ずる騒音を更に低減する事ができる。玉軸受を構成する外輪若しくは内輪と、玉との間で生ずる転動音を排除できるからである。静粛性が高いため、この遠心ファンは、特に携帯製品への搭載に極めて適している。
本発明の遠心ファンの回転翼は、どちら向きに回しても特性が変わらない、対称な構造としてもよい。本発明の遠心ファンでは、そのような翼構造としても、特性があまり低下しない。同一形状の二つの回転翼を背向させて繋いで、回転翼の両端が開口したファンを構成する用途に好適である。
本発明の遠心ファンの、少なくとも回転翼は、強化繊維を分散させた液晶ポリマーを素材として形成してもよい。
本願のような特に小径の回転翼については、回転翼を構成する各翼も非常に細くなり、かつ、翼の間の間隙も小さくなる為、金型内で樹脂を十分に行き渡らせることが難しい。しかし、液晶ポリマーは、未硬化状態での流動性が非常に高いため、このようなトラブルを回避できる。加えて、硬化した後の強度と剛性が高く、金型からの離隔に際しても、翼が傷つくなどのトラブルが少なく、生産性が向上する。また、硬化後の液晶ポリマーは高強度高剛性を示す為、大遠心力下での高速回転に十分に耐えて信頼性が高い。
本発明の遠心ファンにおいては、回転翼の形状を式3を満足する形状としても良い。
式3は、翼間隔iと翼の軸方向長さhを回転翼全周に亘ってたし合わせた値Soutを、回転翼開口の面積Sinに対して、1倍から30倍の範囲とすることを意味する。こうする事で、回転翼側面からの空気の送出に、余分な抵抗が加わらなくなり、ファンの風量が確保される。なお、30倍以上としても風量が減るわけではないが、風量の増大といった好ましい効果を更に得ることが難しくなることに加えて、そのような回転翼を製造することも困難になる。
本発明の遠心ファンにおいては、上記の構成に加えて、回転翼の回転軸方向の上端側内周角部に円弧状の面取りを施してもよい。こうすることで、更に騒音を減少させる事ができる。回転翼への吸気の流れがよりスムースになり、空気の乱れが減少するからである。
本発明の遠心ファンは、ハウジング内に設置する構造にしても良い。一方向に、集中的に送風することが可能になる。
この際、ハウジング内周と回転翼外周面との最短距離dについて、式4に基づいて制限を加えてもよい。空気の流れの乱れに起因する騒音が、更に減少する。
先に説明した通り、本発明の遠心ファンにおいては、低レイノルズ数の設計とすることで乱流を抑制し、騒音を低減することが出来る。式1は、回転翼の翼間を通る空気の流れに注目し、ここに起因する騒音の低減を意図するものであったが、乱流の発生源は他にもある。式4は回転翼外周とハウジングの間の間隙に着目し、この間隙の最短距離dについて限定を加える。距離が最短となる部分では、平均の空気の流動速度がもっとも速く、乱流が発生しやすいからである。
本発明の遠心ファンを利用して、回路基板上の発熱素子を冷却する事ができる。発熱素子に遠心ファンの送出口を近づけた状態にして、遠心ファンを回路基板などに固定することで実現される。構成が単純であり、低コストで実現できる。また、筐体内のインピーダンスが大きく空気の流通抵抗が大きな場合でも、基板に実装された集積回路やレギュレータ等の発熱体を冷却することが出来る。
本発明の冷却装置は、上述した遠心ファンをヒートシンクと組み合わせ、小型で冷却能力が高い、ヒートシンク付き冷却装置としてものである。遠心ファンの静圧が大きいため、フィンの密度が高く空気の流通抵抗が大きなヒートシンクと組み合わせても機能する。
ヒートシンクとしては、発熱体から熱伝導によって熱を受け取り、遠心ファンから送られてくる風に熱を伝えられるように構成されているものであれば、どのような形状でも有効である。例えば、板形状のベース部を有し、その一方の面でCPU等の発熱体と熱接触し、他方の面から多数の放熱突起が伸びている形状を有するものを、利用する事ができる。なお、放熱突起の間には、空気が流通できるだけの隙間(流通路)が確保されていなければならない。
本発明の他の冷却装置は、ハウジング内に搭載された遠心ファンをヒートシンクと組み合わせて成る。遠心ファンの静圧が大きいため、フィンの密度が高く空気の流通抵抗が大きなヒートシンクと組み合わせても機能する。ハウジングによって風が一方向に集中するため、小型で冷却能力の高い冷却装置が得られる。
本発明の他の冷却装置は、ファンのハウジングの一部がヒートシンク部分と共用されているため、より少ない部品点数から構成される。また、冷却能力も増す。
本発明の他の冷却装置は、ファンのベース部分が、ヒートシンクのベース部分に当接した状態で固定されているため、ファンで生じる振動をベース部分で支える事になり、騒音と振動を更に抑制する事ができる。ファンのベースの一部を延長したり、或は、ヒートシンクの端部を延長して、そこで固定しても良い。
本発明の他の冷却装置は、ファンの回転軸がヒートシンクのベースに対して垂直になっている。冷却装置が占有する面積を小さくする事ができる。
本発明の他の冷却装置は、遠心ファンの回転軸をヒートシンクの側面に位置する。このため、冷却装置全体の高さを低く構成する事ができる。
本発明の他の冷却装置は、ヒートシンクの冷却突起の列と、遠心ファンの回転軸が直角からずれている。この構成によれば、より冷却能力の高い冷却装置が得られる。これは次の理由による。
本発明の遠心ファンによって生ずる風は、回転軸に対して垂直な方向を向かない。この影響は、特に、軸方向長さを長くした場合に顕著である。このため、ヒートシンクの冷却突起の列を回転軸に対して垂直にした場合、遠心ファンから送出される空気は、徒に冷却突起と衝突して散逸し、ヒートシンクの冷却能率が損なわれることがある。そこで、冷却突起の列を回転軸に対して斜めに並べることにより、風の無駄な散逸が減少し、遠心ファンがヒートシンクを冷やす能力が高まる。冷却突起ではなく、冷却フィンが並んだ構成のヒートシンクと組み合わせる場合も、同様の構成が有効である。
なお、この際の角度は、直角から少なくとも10度はずれていなければならない。好ましくは15度以上である。また、85度以上傾いていると、却って風の通りが悪くなって冷却能率が下がるので、この値未満でなくてはならない。より好ましくは、80度未満である。
更に、遠心ファンの軸方向位置に応じて、風の傾き角度には違いがあるため、これに応じて、上記の傾き角度も位置に応じて変化させる構成としても良い。更に、冷却効率が高まる。
本発明の他の冷却装置は、一つのヒートシンクに対して、複数のファンを搭載している。この構成の冷却装置は、更に冷却能力が高い。
本発明の他の冷却装置は、ヒートシンクが伝熱性多孔質対から構成されており、孔の部分を空気の流通路として機能させる。この多孔質体は、体積分率にて50%以上90%の空隙率を有する。流通時の抵抗は通常のヒートシンクよりも大きくなるが、本発明の遠心ファンは静圧が高いため、このようなヒートシンクと組み合わせても、冷却装置は十分に機能する。
本発明の冷却機構を備えた装置は、筐体の側面に空気の吸入口を有し、しかも、内部の遠心ファンは静圧が大きいにも係らず、回転翼の径が20mm未満で高さが低いため、装置全体が薄型にできる。このような構成であるため、筐体を薄型とした場合でも、側面から空気を吸入し、空気の流通インピーダンスが大きな筐体内部空間をできる。従来の遠心ファンや軸流ファンでは、特に薄型の筐体に取り付ける場合、吸入口が筐体の底面にならざるを得なかった。この構成では、吸入効率を落ちるだけでなく、比較的温度の高い空気を吸入することになった。底面に沿って流れて来る間に、空気が暖められるからである。
本発明の冷却機構を備えた装置では、更に、筐体内に空気の流れを制御するための整流板を設置してもよい。必要な箇所に風を送ることで、無駄なく冷却できる様になる。
本願発明を実施する為に好適な形態を、以下の実施例1乃至9に示す。この構成によって、小型でかつ静圧が大きく、風量が大きく、なおかつ騒音の小さな遠心ファンを実現した。また、この遠心ファンを搭載することで、小型でかつ冷却能力の大きな、ファン付きヒートシンクを実現した。更に、その遠心ファンを筐体内に設置することで、筐体内の発熱体が効率的に冷却される装置を実現した。
(1)構成
本発明の第一の実施の形態に係る遠心ファンを、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、遠心ファン1の回転軸に沿った断面を示す。遠心ファン1は、回転翼2と、この回転翼2を回転駆動するアウターロータ型モータ13、及び、回転翼2とモータ13を収容するハウジング12とからなっている。図中のDは回転翼2の外径を表す。回転翼2は、回転軸方向に伸びる翼4を複数有しており、翼4によって囲まれた領域は空洞5となっている。空洞5の一端側は開口部6となっており、他端は円盤状の壁面7によって閉塞されている。また、翼4の開口部6側の先端の内周側は、面取り15が施されており、吸引される空気の流れを乱さないようになっている。
回転翼2は、壁面7の中央でシャフト8に固定されており、シャフト8はスリーブ9に回転自在に挿通されて支持されている。シャフト8とスリーブ9は軸受部を構成しており、この軸受部は、モータ部のベース19に固定されている。壁面7の空洞5とは逆側には、モータ13が構成されている。ステータ10とロータマグネット11はモータ13の一部であり、ステータ10に通電することで、シャフト8を中心とする回転駆動力を発生する。なお、図1では、ステータ10に電力を供給する導線は省略している。
図2は、回転翼2の斜視図である。翼4の開口部6側端部には、補強リング17が設けられている。本願発明においては、通常よりも遥かに高い速度で回転翼を回転させるため、翼先端を外周方向に広げようとする強い力が加わり、ファンとしての動作が不安定になる場合がある。しかし、このリング構造を設けることで翼が補強され、そのような不具合は回避される。
回転翼2はハウジング12の内部に収容されている。ハウジング12には吸入口3があり、開口部6とほぼ同じ径を有している。開口部6の縁と吸入口3との間の間隙14は小さく造られており、空気はここを通り難くなっている。ハウジング12の内周面と回転翼2の外周との間は風洞16となっている。回転翼の回転時には、翼によって外方に排出された空気はこの風洞16に流れ込み、ここを通って送出口18(図3)から送出される。
回転翼2はモータによって、20000rpmで回転駆動される。その際の回転翼外周における向心加速度は、14800m/sec2であって10000m/sec2よりも十分に大きく、高い静圧を生み出す。図1中のDは回転翼2の外径で、この例では6.75mmである。hは回転翼部分の軸方向長さを示し、この例では10mmである。回転翼の開口部の数は1であるから、式2におけるnは1である。故に、h/(nD)=1.48である。すなわち、この回転翼は式2を満足しており、軸方向に十分な長さを有している。
図3は、この遠心ファンの回転軸に垂直な面における断面図である。回転翼2を構成する個々の翼4は、一定の間隔を空けて配置されており、回転翼外周部における翼面間の距離w=0.50mmである。また、翼間の間隔は、回転翼の内周側で最短となっており、i=0.31mmである。
翼は24枚あるので、この実施例では、式3におけるSoutは74mm2である。Sinは、D=6.75mmより、35.8mm2である。Sout/Sinは1を上回り、式3は満足されている。
20000rpmの回転条件においては、回転翼2の外周面における周速vθ=7.07m/secであるので、空気の動粘性率ν=1.77×10-5m/sec2(摂氏50度の値)とすると、式1の左辺は200となって1000を下回る。すなわち、この遠心ファンは式1を満足している。
図3のdは、舌部20における、回転翼2の外周とハウジング12の内周面との間隔である。回転翼2とハウジング12の間隙は、対数螺旋を描きながら送出口18に向けて拡大する形状を持つ為、舌部20付近で間隔が一番小さくなる。この間隔をdとする。実施例1では、d=0.5mmである。この値を式4に代入すると、右辺は200になって、やはり1000を下回る。即ちこの遠心ファンは、式4を満足する。
式1、式4を満足することにより、実施例1の遠心ファンは、回転翼、及び回転翼と風洞との間で発生する騒音が共に小さく、低騒音のファンを実現している。
(2)性能
図1に示した、本発明の遠心ファン1と、従来型のシロッコファン1、及び軸流ファン1について、風量−静圧特性を、図4のグラフにまとめた。図中の「本発明1」とは、図1の遠心ファン1を指す。
このグラフに性能を示した遠心ファン1は、上記したφ6.75mm、長さ10mmの回転翼を幅10mm、高さ10mm、長さ22mmのハウジングに格納したものであり、回転数は20000rpmである。同様に、シロッコファン1のハウジングサイズは高さ15mm、幅15mm、長さ22mm、軸流ファン1のハウジングサイズは幅10mm、高さ10mm、長さ7mmである。これらのファンの回転数はともに、7000rpmである。なお、この軸流ファン1については、同一サイズのファン3つ分の流量の和をプロットしている。ハウジングの寸法で各ファンの容積を比較する場合、形状を直方体とみなすならば、図1のファンが2.2cm3、シロッコファン1が2.3cm3、遠心ファン1が3つで2.1cm3、であり、ほぼ同一の容積となっている。
このようにすることで、図4からは、ファンの外法を一定とした場合の、各ファンの性能上の優劣を読み取れる。明らかに、本発明の遠心ファンが性能において勝る。特に、比較的低流量の条件で、従来型の他のファンに比して遥かに高い静圧を示す。故に、この本発明の遠心ファン1は、必要な送風量が比較的小さいが高い静圧を要求される、小型で部品が高密度実装されている電子機器の冷却に好適である。また、小形で冷却突起の密度が高いヒートシンクと組み合わせて、冷却装置を構成する用途にも好適である。
(1)構成
本発明の第二の実施の形態に係る遠心ファンを、図5乃至図8を用いて解説する。図5は、遠心ファン101の、回転軸に沿った断面図である。この遠心ファンは実施例1で説明したファンと異なり、102aと102bの二つの回転翼がシャフト108で接続されて一つの回転翼102を構成している。回転翼の両端には、開口部106a、106bが存在する。
回転翼を駆動するアウターロータ型モータ113は一つのみであり、片側の回転翼102aと一体に形成されている。回転翼102とモータ部113は、共にハウジング112の内部に収容されており、モータ部113はベース119を介してハウジング112に接続し支持されている。回転翼102を収容する風洞116は、ベース119によって二つに区切られてしまうが、ベースには連通孔121が複数設けられている。こうする事で、左右の風洞間の圧力が均一になり、遠心ファンの左右でかかる負荷が異なる場合でも、その負荷をファン全体に分散させることが出来る。
回転翼102の構成要素である個々の回転翼102a、102bは、外径が12mm、長さが30mmで、回転翼102全体としては、有効な翼部分の長さは60mmある。
回転翼102はモータ113によって、20000rpmで回転駆動される。その際の回転翼外周における向心加速度は、26300m/sec2であって十分に大きく、高い静圧を生み出す。回転翼の開口部の数は2であるから、この場合、式2におけるnは2である。故に、h/(nD)=2.5となって、この回転翼は式2を満足しており、軸方向に十分な長さを有している。
図6は、遠心ファン101の回転軸に垂直な面における断面図である。ハウジング12や送出口18の形状は、上記説明した遠心ファン1のそれと相似であるが、翼104は異なっている。すなわち、翼4は、外周側が回転方向に向かって傾いているのに対して、翼104は半径に対して対称な形状を有している。このような翼形状とすることで、回転翼の性能は若干低下するが、どちらの方向に回転させても同一の性能を発揮するという利点がある。
遠心ファン101は、102aと102bの二つの部分から構成されており、各々、吸気方向と空気の送出方向の位置関係が異なっている。しかし、翼104の様な翼形状を採用することで、102aと102bについては、同一の部品を充てることが出来るため、部品点数と製造コストを低減できる。
図6で、各翼104は、円周方向に等間隔に配置されており、外周部における翼面間の間隙wは0.60mmである。翼間の間隔は、回転翼の内周側で最短となっており、i=0.28mmである。また、舌部20における回転翼102とハウジング12内周面との距離dは1.22mmである。回転速度20000rpmにおける回転翼外周部における周速vθ=12.6m/secであるので、空気の動粘性率ν=1.77×10-5m/sec2(摂氏50度の値)を式1左辺に代入すると、423となって式1の右辺の上限値を下回る。よってこの実施例2のファンは、式1も満足する。同様に式4の左辺は866となって1000よりも小さく、式4を満足している。
回転翼102を構成する翼104は、38枚ある。また、翼部分の有効長は、回転軸の両端に取り付けられた二つの回転翼102a、102b各々に付いて30mmある。二つの回転翼の分を併せての分を会わせて60mmである。先に示したiの値とこの有効長から、Sout=640mmである。Sinは113mmであり、式3も満足している。
(2)変形例1
遠心ファン101において、翼102を構成する翼104の形状を変更できる。図6に示した半径に対して対称な翼ではなく、図3において示した前進翼形状とする。そのような例を図7に示す。こうすることで、回転翼の性能が向上し、遠心ファンの性能が向上する。
(3)変形例2
遠心ファン101において、モータ113をインナーロータ型とする事もできる。その例を図8に示す。遠心ファン201は、インナーロータ型に構成した例であり、モータ部213は、ハウジング212の内周面にステータ222を取付け、回転翼202の中央部外周面にロータマグネット223を取り付けたものである。軸受機構221は、ハウジング212内周と回転翼202外周との間に介在して取り付けられ、回転翼を回転自在に支持している。
回転翼202は、複数の翼204と翼を支える中空円筒形の基部224とからなっており、ロータマグネット223及び軸受機構221は基部224に取り付けられている。軸受機構としては、玉軸受でも良いが、含油焼結体からスリーブを構成した、含油多孔質体軸受でもよい。また、流体動圧軸受でも良好な結果が得られる。回転抵抗を減らす為には、更に気体動圧軸受、若しくは、磁気浮上軸受が好ましい。
(4)変形例3
二つの遠心ファン1、1を背中合わせに組み合わせて、一つの遠心ファン251として構成することが出来る。この例を図9に示す。ただし、この場合、組み合わせる二つの遠心ファンは、回転翼の形状を互いに逆にして、送風方向をそろえる必要がある。
(5)性能
遠心ファン101と、その変形例1のファンの性能を、図10び図11でグラフに示す。
図10は、遠心ファン101の風量−静圧特性を、その比較例となる従来型のシロッコファン、及び軸流ファンのデータと共に示したものである。図中、遠心ファン101は「本発明2」と表記されている。シロッコファン、軸流ファンは、図4のグラフに示したものとは異なるファンであるため、それぞれ「シロッコファン2」「軸流ファン2」と表記した。
これらのファンのハウジングサイズは、それぞれ、本発明2が幅17mm、高さ17mm、長さ90mm、シロッコファン2が幅51mm、奥行き51mm、高さ11mm、軸流ファン2が幅35mm、高さ35mm、奥行き10mmである。各ハウジングの形状を直方体と見なした場合の体積は、本発明2が26cm、シロッコファン2が39cm、軸流ファン2が12.3cm、である。
また、これらのファンの騒音は、本発明2が29dB(A)、シロッコファン2が34dB(A)、軸流ファン2が26dB(A)であった。なお、騒音は、ファンを宙吊りにして、吸込口正面に騒音計を配置して、1.0mの距離から測定した。
図10より、本発明2のファンは、流量−静圧特性において、従来型のシロッコファン2とほぼ同等の性能を持つ事が分かる。一方で、本発明2のファンは、騒音は遥かに小さく、しかも、シロッコファン2の3分の2程度の体積しか占めていない。すなわち、性能を損なうこと無く、大幅な小型化と静音化を実現している。また、本発明のファンは形状が細長いため、高密度実装を要求される小型機器、携帯用機器に搭載する際に、筐体内の空隙を有効に利用できると言う利点も伴う。
図10の、軸流ファン2は、体積が本発明2のファンの半分弱であるから、同じ体積で二つ搭載する事ができると言う点では、本発明2のファンよりも有利である。しかし、たとえその二つを直列に配置したところで、本発明2のファンの静圧には及ばない。特に流量が0.07m/min未満の流量では、本発明2のファン一つに、流量でも静圧でも及ばない。
図11のグラフは、図10に示した本発明2のデータに加えて、更に、本発明に属する他の二つのファンのデータを追加したものである。一つは、変形例1の遠心ファンのデータである。もう一つは、この変形例1のファンから、図5における翼102b側をなくして長さを半分に縮め、開口部106を一つだけとした、より小形のファンのデータである。図中、変形例1のファンは本発明3、より小形のファンは本発明4と表記している。
本発明3のファンは、翼形状を前進翼に改善した結果、本発明2のファンに対して、風量、静圧とも上回る性能を発揮している。一方、本発明例4のファンは、半分の長さにして開口も一つとしたことで、風量は本発明例3及び2よりも減っている。しかし、特に0.03m/min以下の流量では静圧は十分に高く、特に、小型のファンが必要な用途においては、有効だと考えられる。
(1)冷却機構を備えた回路基板
図12に、本発明に係る冷却機構を備えた回路基板301を示す。この回路基板301は、表面に熱を発生するCPU302が搭載されている。このCPU302を冷却する為に、基板301上に本発明に係る遠心ファン1を設置している。送出口18はCPU302に向けて固定されており、送出口18から吹き付けられる風によって、直接冷却される。CPU302には、表面にヒートシンクを取り付けても良い。なお、図12では、遠心ファン1を回路基板301に固定する構造は省略している。
(1)冷却装置
図13に、本発明に係る冷却装置400を示す。この装置は、ヒートシンク401とこれに固定された本発明にかかわる遠心ファン1とからなっている。ヒートシンク401は、板状のベース402と、この表面に取り付けられた放熱突起403とからなっており、ベース402の底の面で、冷却対象となる装置に取り付けられる。放熱突起の間には、空気の流通経路Pが形成されている。遠心ファン1の送出口18は、放熱突起403の並びの側面に接して配置されており、流通経路Pに向けて、空気が送り込まれる。
本発明に関わる遠心ファン1は、静圧が大きい為、放熱突起の密度が高くとも、十分に空気を送り込むことが可能である。このため、小型でありながら高い冷却能力を発揮する冷却装置を得ることが出来る。また、静圧が大きいだけ出なく、静粛である。なお、図13では、遠心ファンをヒートシンクに固定する構造は省略している。
なお、冷却能力を高めるために、遠心ファン1の代わりに、既に説明した、遠心ファン101、201、251等を用いることもできる。
(2)変形例1
図14は、図13の変形例であり、回転翼2の回転軸に垂直な面における断面図である。この冷却装置450では、ベース402bは放熱突起403の端部を越えて延長しており、その延長部の上に遠心ファン1bが設置されている。遠心ファン1bの風洞16は、ハウジング12bと回転翼2の間に形成されているが、この例では、風洞16の送出口18側の壁面の一部12cは、ヒートシンク401を構成するベース402bによって構成されている。また、放熱突起403は、12cの部分まで延長していても良い。
この450のような構成とすることで、部品点数を削減することができると同時に、ヒートシンク401が風に晒される面積が増える為、冷却能力も高められる。
(3)変形例2
図15は、図13において、遠心ファン1bを、ヒートシンクに固定する方法の一例を示している。図15において、遠心ファン1bは、ヒートシンクベース402cの上に設置される。図15の(a)において、モータ部のベース19bは、延長部22bを備えている。そして、この延長部22bは、ヒートシンクベース402cの側面に当接して、ネジ23にてネジ留めされている。
図15の(b)においては、ヒートシンクベース402cが、ベースに対して垂直に立ち上がる延長部22cを備えている。モータ部のベース19cは、この延長部の側面に当接して、ネジ23にてネジ留めされている。
これらどちらの場合も、質量が大きなヒートシンクのベースに、モータ部のベースが直接固定されるため、モータが振動しようとしても、その振動は強く抑制される。この性質は、本発明のように、軸方向に長い遠心ファンを高速回転させる場合に、振動や騒音の抑制のために特に有効である。なお、延長部22b、22cは、接着剤等で固定しても良い。
(1)回転翼の回転軸がベースから直立した構成を有する冷却装置
図16に、本発明に係る冷却装置500を示す。この装置は、ヒートシンク501とこれに固定された本発明に係る遠心ファン1cからなる。遠心ファン1cを回転駆動する駆動部13は、駆動部13は、ヒートシンク501のベース502に埋め込まれた配置となっており、回転翼2は、ベース502に対して直立している。駆動部13を、ベース502に埋め込まずに、表面に設置しても良い。回転翼2の周囲には複数の放熱突起503が放射状に配置されている。放熱突起の間には空気の流通経路Pが形成されており、放射状に広がっている。
本発明に係る回転翼2が送出する風は、回転軸に対して垂直な方向を向いてはおらず、回転翼端の開口から離れる方向に傾いている為、この風向に合わせて、放熱突起503もベース側で幅が広がる、末広がりの形状としている。
このような構成とすることで、冷却能力の高い冷却装置を得ることが出来る。
なお、図16の回転翼は、図13に示したファンからハウジングを取り去ったもので、やはり式1を満足する。
(2)他の例
図17は、回転翼2を長さの短いものとした、図16の変形例である。回転翼2の長さを短くした結果、冷却装置600も全体として高さが低くなっている。回転翼の駆動部13は、冷却装置500と同じくヒートシンク601のベース602に埋め込まれた配置となっている。放熱突起603は、この例では細長い角柱形状であり、これが格子状に配列されている。これら放熱突起603間の間隙は縦横に伸びる流通経路Pとなっている。個々の放熱突起が更に細い場合は、斜め方向に伸びる流通経路も現れる。
このような構成とすることで、高さが低い冷却装置を得ることが出来る。
(1)回転翼の回転軸と放熱突起の列が直角ではない冷却装置
図18に、本発明に係る冷却装置700を示す。図18は平面図である。この装置700では、ヒートシンク701は正方形の平面形状を有し、その隣接する二辺に、本発明に係る遠心ファン1、1が固定されている。各々の吸入口3、3は、ヒートシンク701の一つの角に位置している。放熱突起703は板状であり、板の間が流通経路Pとなっている。流通経路Pの延長方向は、二つの遠心ファン1、1の回転軸に対して45度の角度をなしている。このような構成とした結果、ヒートシンク701のベース702に沿って吹き付けられる風は、遠心ファン1、1の回転軸に対して45度の角度をなすとき、最も流れやすくなる。図18における遠心ファン1、1は、各々図13に示した遠心ファンと同じものであり、高い静圧を示すと同時に静粛である。
本発明に係る遠心ファン1、1が送出する風は、回転軸に対して垂直ではなく、吸入口3から離れる方向に傾いている。この為、ヒートシンクをこのような構成とすることで却って風の流れが良くなり、冷却能力を高めることが出来る。
(2)他の例
図19は、図18同じく放熱突起803の列が、遠心ファン101の回転軸に対して傾いている冷却装置の例である。この冷却装置800では、ヒートシンク801は、A、B、Cの3つの部位からなっている。
中心部のAにおいては、放熱突起の並びは、遠心ファン101の回転軸に対して垂直である。Aの外側に位置するBにおいては、60度の角(θ1)をなす。更にその外側に位置するCでは、45度の角(θ2)をなす。
放熱突起803がこの様に配置されている結果として、放熱突起の間に形成されている流通経路Pも、A、B、Cの位置によって異なっており、それぞれ回転軸に対して、90度、60度、45度の角度をなして延長している。
本発明に係る遠心ファン101は、送出する風が、回転軸に対して吸入口103a、103bから離れる方向に傾いているだけでなく、その傾きも位置によって異なる。すなわち、吸入口103a、103bに近い位置では回転軸となす角はより小さく、103a、103bから離れるに従って90度に近づく。
このような傾向にあわせて、回転軸の軸方向位置によって放熱突起の傾きを変えたのが800の冷却装置である。このような構成とすることで、空気の流れに無駄がなくなり、冷却能力を高めることが出来る。
図20は、ヒートシンク901の上部に本発明の遠心ファン1、1を配置した、冷却装置900である。遠心ファン1、1の送出口18、18は、ヒートシンクの放熱突起903の列に密着しており、隙間に空気を送り込む。図20における遠心ファン1、1は、各々図13に示した遠心ファンと同じものであり、高い静圧を示すと同時に静粛である。
本発明の遠心ファン1、1は、静圧が高い為、放熱突起903の密度が高い場合でも空気を流し込むことが可能である。このため、冷却装置900には、比較的小型でありながら、高い冷却能力を持たせることが出来る。
図21は、ヒートシンク1001を、ベース1002とその上面に接着された発泡アルミニウムブロック1003によって構成した、冷却装置である。発泡アルミニウムブロック1003は、空孔率90%の発泡アルミニウムを更に一方向に圧延して長さを40%増やし、空孔率を70%まで下げて密度を高めて熱伝導度を高めると同時に、引き伸ばした方向の通気性が維持されるように調製したものである。圧延の結果空孔も一方向に延伸されており、空気の流通経路Pとなっている。
引き伸ばした方向は、図の横方向であり、その方向に沿って本発明に係る遠心ファン1から空気が送り込まれる。ベース1002は銅でできた厚手の板であり、発熱体が発する熱を効率よく吸収して、発泡アルミニウムブロック1003に伝える。発泡アルミニウムブロックとは銀ペーストで接着されている。
本発明に関わる遠心ファン1は、高い静圧を発生する為、比較的流通抵抗が大きな発泡アルミニウムブロックに対しても十分に風を送り込むことが可能で、小型だが高い冷却能力を有する冷却装置を得ることが可能である。
(1)平坦な筐体を有する装置の冷却機構
図22は、本発明に関わる遠心ファン1bを筐体1130内部に搭載した装置を表す。装置の具体的な例としては、ノート型パーソナルコンピュータを挙げることが出来る。図では、冷却に直接関係しない細部は省略されている。また、内部構造を見やすくする為、筐体の天板は取り除いた図となっている。
筐体1130の側面には、導入口1103が設けられており、その内側に遠心ファン1bが設置されている。遠心ファン1bは回転駆動部13を介して筐体に固定されている。遠心ファンの周囲には、筐体1130の内面及び整流体1132、1133によって空気の流路が形成されており、CPU302に向けて風が流れるように構成されている。CPU302にはヒートシンクが取り付けられているが、図では省略されている。
導入口1103から吸い込まれた空気は、図中の矢印に従って流れてCPU302を冷却した後、筐体側面の排気口1131から外部に排出される。本発明に関わる遠心ファン1bは、高い静圧を発生する為、特に薄型の装置において空気の流通抵抗が大きくなる場合でも、必要部分を確実に冷却することが出来る。
また、本発明の遠心ファンは小径であり、小径な開口から空気を吸引できるため、このような薄型筐体に適用した場合でも、筐体側面に空気の吸引口を設ける事ができる。底面や上面から空気を吸引する構造に比較して、吸い込む空気の温度を下げられるため、効率的な冷却が可能になる。図中1131で示した空気の排気口は、必ずしも側面に設ける必要はない。本発明で利用される遠心ファンは静圧が高いため、筐体のあちこちにある隙間を介して、空気を排出する事もできる。
(2)変形例
図23は、図22に搭載されている遠心ファン1bを、ハウジング付きの遠心ファン1に置き換えたものである。
冷却能力は図22の装置とほぼ同じだが、遠心ファン1bに代えて、ハウジング付きの遠心ファン1を搭載している。遠心ファンと周辺部品が一つの部品になるため、筐体内部への部品配置作業が容易になる。
なお、上述した1から9の実施例において、遠心ファンの回転翼は、液晶性全芳香族系ポリエステル(商品名:ベクトラ(登録商標))を基材とする繊維強化プラスチックスを素材として、射出成型法によって製造されたものである。これは、液晶ポリマーと呼ばれる合成樹脂の一種である。液晶ポリマーは一般に剛性が高く、本発明の実施に用いた樹脂も1.2×10-2GPa・m3/kgを遥かに越える比ヤング率を示した。こうして得られる回転翼は、翼を曲げる方向の応力に対して高い剛性し、高速回転に伴う風圧や遠心力によっても僅かしか変形しない。
回転翼の材質としては、上記のほかに、ポリエステル樹脂やポリアセタール樹脂をベースとしたCFRP等の繊維強化樹脂、或いはアルミニウムなどの金属を素材として形成しても良い。
本発明の遠心ファンの軸方向断面図 本発明の遠心ファンを構成する回転翼の斜視図 本発明の遠心ファンの軸垂直の断面図 本発明の遠心ファンと従来型ファンの性能比較図1 本発明の他の遠心ファンの軸方向断面図 本発明の他の遠心ファンの軸垂直の断面図 図6の遠心ファンの変形例 図5の遠心ファンの他の変形例 図5の遠心ファンの更に他の変形例 本発明の遠心ファンと従来型ファンの性能比較図2 本発明の遠心ファンと従来型ファンの性能比較図3 本発明に係る冷却装置の斜視図(実施例3) 本発明に係る冷却装置の斜視図(実施例4) 図13の冷却装置の変形例(実施例4) 遠心ファンの固定方法(実施例4) 本発明に係る冷却装置の斜視図(実施例5) 図16の冷却装置の変形例(実施例5) 本発明に係る冷却装置の平面図(実施例6) 本発明に係る冷却装置の平面図(実施例6) 本発明に係る冷却装置の斜視図(実施例7) 本発明に係る冷却装置の斜視図(実施例8) 本発明に係る装置の斜視図(実施例9) 図22の装置の変形例(実施例9)
符号の説明
1、101、201、251 遠心ファン(ハウジングあり)
1b 遠心ファン(ハウジングなし)
2、102、102a、102b、202 回転翼
3、103a、103b、203a、203b 空気吸入口
4、104、204 回転翼を構成する翼
5、225 回転翼内部の空洞
6、106a,106b、206a、206b 回転翼内部の空洞の開口
7 回転翼底部の壁面
8、108 シャフト
9、221 軸受機構
10、222 ステータ
11、223 ロータマグネット
12、12b、112、212 ハウジング
12c ハウジングの端部
13、113、213 回転翼駆動部
14 回転翼開口縁部と吸入口との間の間隙
15 翼端面取部
16、116 風洞
17 リング部
18 空気送出口
19、19b、19c、119 モータ部のベース
20 舌部
22b、22c モータ部のベースの延長部
23 ネジ
d 回転翼外周とハウジング内周との間の最短間隔
w 回転翼の外周部における翼の面間距離
i 回転翼を構成する各翼間の最短距離
118 モータ部ベース
119 連通孔
D1,D2 開口径
h,h1,h2 翼部有効長
224 翼を支える基部
301 回路基板
302 CPU
400、500、600、700、800、900、1000 冷却装置
401、501、601、701、801、901、1001 ヒートシンク
402、402b、402c、502、602、702、1002 ヒートシンクのベース部
403、503、603、703、803、903 放熱突起
P 空気の流通経路
θ、θ1、θ2 回転軸と空気の流通経路がなす角度
1003 発泡アルミニウムブロック
1100 遠心ファンを筐体内に搭載した装置
1103 吸入口
1130 筐体
1131 排気口
1132,1133 整流体

Claims (9)

  1. 外径が25mm未満であり、回転軸の周囲に配置された複数の翼を有する、回転翼と、
    回転翼を前記回転軸回りに回転駆動するモータと、
    からなり、
    前記回転翼の外周部における翼の面間距離をw、空気の動粘度をν、定格回転時の回転翼の周速をvθとするとき、
    θ×w/ν<1.0×103 (式1)
    を満足し、
    前記モータは、定格運転時において、前記回転翼をその外周縁における向心加速度が、1.0×104m/sec2以上となる回転数で回転駆動する、
    事を特徴とする遠心ファン。
  2. 請求項1記載の遠心ファンであって、
    前記回転翼の外径をD、前記回転翼の回転軸方向の実効的な長さをh、回転翼が有する前記開口部の数をnとするとき、
    1≦h/(nD)≦20 (式2)
    を満足する、
    事を特徴とする遠心ファン。
  3. 請求項1又は2に記載の遠心ファンにおいて、
    前記複数の翼に取り囲まれた領域は略円筒形状の空洞を成し、
    該空洞は、回転の軸の延長方向の少なくとも一方の端部が開放されて開口部となっており、
    前記回転翼を構成する各翼間の最短距離i、軸方向長さhについて、hとiの積を回転翼全周に亘って足し合わせた和をSout、前記開口部の面積の和をSinとするとき、
    1≦Sout/Sin≦30 (式3)
    を満足する、
    事を特徴とする遠心ファン。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の遠心ファンにおいて、
    前記回転翼の翼は、サーモトロピック型液晶ポリマーを基材とする合成樹脂から構成されている、
    事を特徴とする遠心ファン。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の遠心ファンが、更に、
    前記回転翼をその内部空間に収容するハウジングを備え、
    該ハウジングは、
    吸入口と送出口を有し、
    前記吸入口は、前記回転翼の回転軸の延長上に位置する前記ハウジングに設けられた開口であり、
    前記送出口は、前記ハウジングに設けられ、前記回転翼の外周に対向する開口であり、
    前記回転翼外周と前記ハウジングの内周面との間の径方向に測った最短間隔をd、空気の動粘度をν、定格回転時の回転翼の周速をvθとするとき、
    θ×d/ν<1.0×103 (式4)
    を満足する、
    事を特徴とする遠心ファン。
  6. ヒートシンクと、
    請求項1乃至5の何れかに記載の遠心ファンからなり、
    該ヒートシンクは、
    空気が流通可能で外部と連通している流通経路をその内部に有し、
    線状若しくは棒状若しくは板状若しくはこれらが変形した形状、又は、内部を空気が流通可能な多孔質体形態を有し、伝熱性材質からなる放熱体から構成され、
    前記遠心ファンは該放熱体に隣接して、或いは、二つ以上の放熱体の間に設置されている、
    事を特徴とする、冷却装置。
  7. 請求項6に記載の冷却装置において、
    前記ヒートシンクは、ヒートシンクベースと、該ヒートシンクベースに取り付けられた前記放熱体からなり、
    前記遠心ファンの回転軸は、前記ヒートシンクベースの表面に対して略垂直となっている、
    事を特徴とする、冷却装置。
  8. 筐体と、
    筐体中に設置された発熱体と、
    請求項1乃至4の何れかに記載の遠心ファンを備え、
    前記筐体は、
    平坦な外形を有し、
    側面に導入口を有し、
    前記遠心ファンをその内部空間に収容し、
    該遠心ファンの回転翼の回転軸方向の一端は、前記導入口に近接しかつ対向している、
    事を特徴とする、冷却機構を備えた装置。
  9. 請求項8に記載の冷却機構を備えた装置において、更に、
    前記筐体中に整流体が設置され、
    該整流体は、前記遠心ファンに近接して配置されて、筐体中の空気の流れを限定するものである、
    事を特徴とする、冷却機構を備えた装置。
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