JP4939104B2 - Organic EL device - Google Patents
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Description
本発明は、各種ディスプレイ、表示素子、液晶用バックライト等に用いられる有機EL素子に関するものである。 The present invention relates to an organic EL element used for various displays, display elements, liquid crystal backlights, and the like.
近年、情報化社会の進展に伴って、各種のディスプレイが開発されている。このようなディスプレイに用いられる薄膜型の発光素子の代表的なものの一つとして、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子からなる発光体がある。 In recent years, various displays have been developed with the progress of the information society. As a typical thin film type light emitting element used for such a display, there is a light emitting body made of, for example, an organic EL (electroluminescence) element.
図3は透明基材1の上にエレクトロルミネッセンス層や電極などからなる発光層15を設けて形成される有機EL素子を概略的に示すものであり、発光層15から発光される光は透明基材1を通して、透明基材1の露出表面から出射されることによって、外部に取り出されるようになっている。ここで図3に矢印で示すように、透明基材1の表面と空気との界面に小さい入射角で入射する一部の光は透明基材1の露出表面から外部に出射されるが、多くの光は透明基材1の露出表面と空気との界面で反射して、透明基材1内において端部に向かう方向に導波されたり、内部で消失されたりしてしまい、発光した光の20%程度しか透明基材1の露出表面から取り出すことができない。この現象は、有機EL素子において光の取出効率を低く留めている大きな原因の一つである。
FIG. 3 schematically shows an organic EL device formed by providing a
そこで、このような現象を回避して透明基材1の露出表面からの光の取り出し効率を高めるための工夫が種々なされている。例えば、図4に概略的に示すように、透明基材1と発光素子15との間に透明基材1より屈折率が小さい低屈折率層17(例えば屈折率が1.3以下)を設けることが行なわれている。このようにすると、低屈折率層17と透明基材1との界面で光を屈折させて、透明基材1の露出表面と空気との界面に入射する光の入射角が小さくなり、その結果、透明基材1の露出表面と空気との界面で反射される光の量が少なくなって透明基材1内における導波が抑制され、透明基材1の表面から外部に光を取り出す効率が高まるものである。
Therefore, various ideas have been made to avoid such a phenomenon and to increase the light extraction efficiency from the exposed surface of the
このように低屈折率層の挿入によって透明基材1内での導波を実質的に消滅させることが可能で、その結果、光の取出効率を高めることができる。そして特許文献1では、このような低屈折層をシリカエアロゲルに代表される多孔質薄膜で形成するようにしている。しかし多孔質薄膜は機械強度が必ずしも十分ではないので、特許文献2では、この機械強度が十分ではないシリカエアロゲル薄膜の代わりに、低屈折率微粒子とバインダーからなる低屈折率層を有機EL素子に導入することが提案されている。
As described above, the insertion of the low refractive index layer can substantially eliminate the waveguide in the
しかしながら、有機EL素子はエレクトロルミネッセンス層を形成する発光層・ホール輸送層・ホール注入層や透明電極等の多層積層構造となっており、光の干渉(増幅・減衰)が発生するものであり、光の干渉を考慮せずに、低屈折率層を透明電極と透明基材との間に挿入しても十分な光取り出しの向上は得られない。 However, the organic EL element has a multilayer laminated structure such as a light emitting layer, a hole transport layer, a hole injection layer, and a transparent electrode that form an electroluminescence layer, and light interference (amplification / attenuation) occurs. Even if the low refractive index layer is inserted between the transparent electrode and the transparent substrate without considering the interference of light, sufficient light extraction cannot be improved.
また特許文献3では透明電極と低屈折率層の界面の全反射による光取り出しロスの改善方法が提案されている。すなわち、低屈折率層に散乱機能(光散乱微粒子)を付与し、界面の全反射によるロスを低減している。しかしながら、このように低屈折率層に光散乱微粒子(粒径50nm以上)を導入すると、光散乱微粒子によって低屈折率層の表面粗さが大きくなり、その表面粗さが透明電極にも反映されることになって、有機EL素子としての信頼性を損なってしまうという問題があった。
上記のように、薄膜型の発光素子である有機EL素子においては発光した光を外部(大気中)に取り出す場合の取り出し効率を向上させることが難しく、取り出し効率の向上が課題となっているものである。 As described above, in an organic EL element which is a thin-film light emitting element, it is difficult to improve the extraction efficiency when the emitted light is extracted outside (in the atmosphere), and improvement of the extraction efficiency is a problem. It is.
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、有機EL素子において、光の取り出し効率を向上させることを目的とするものである。 The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to improve light extraction efficiency in an organic EL element.
本発明の請求項1に係る有機EL素子は、少なくとも金属電極、エレクトロルミネッセンス層、透明電極、透明基材をこの順に積層し、エレクトロルミネッセンス層で発光した光を透明基材を通して取り出すようにした有機EL素子において、透明電極と透明基材の間に高屈折率層及び低屈折率層の2層を、高屈折率層を透明電極の側に、中空シリカ微粒子を含有する低屈折率層を透明基材の側に配置して設け、上記各層の光学膜厚及び屈折率を下記のように形成して成ることを特徴とするものである。
・透明電極の光学膜厚が、(1/2)λより小さい
・低屈折率層の光学膜厚が、(1/2)λより大きい
・高屈折率層の光学膜厚が、(1/8)λより大きく且つ(3/8)λより小さい
・高屈折率層の透明基材の側の面から、金属電極の透明基材の側の面までの光学距離が、λより小さい
・高屈折率層の屈折率が、(透明電極の屈折率−0.2)より大きい
(但し、λはエレクトロルミネッセンス層で発光する光の波長、屈折率はこの発光波長における屈折率)
また請求項2の発明は、請求項1において、低屈折率層の屈折率が1.40未満であることを特徴とするものである。
The organic EL device according to
The optical film thickness of the transparent electrode is smaller than (1/2) λ The optical film thickness of the low refractive index layer is larger than (1/2) λ The optical film thickness of the high refractive index layer is (1 / 8) Larger than λ and smaller than (3/8) λ · The optical distance from the transparent substrate side surface of the high refractive index layer to the transparent substrate side surface of the metal electrode is less than λ · High The refractive index of the refractive index layer is larger than (refractive index of transparent electrode -0.2) (where λ is the wavelength of light emitted from the electroluminescent layer, and the refractive index is the refractive index at this emission wavelength).
The invention of
本発明によれば、透明基材の正面方向への光の取り出しの効率は、高屈折率層と低屈折率層によって形成される誘電体ミラーと、金属電極によって形成される金属ミラーとの間の共振効果による光干渉を利用して高めることができ、また透明基材の斜め方向への光の取り出し効率は、低屈折率層の取り出し効果を利用して高めることができ、全方位方向でのトータルの外部取り出し効率を向上させることができるものである。 According to the present invention, the light extraction efficiency in the front direction of the transparent substrate is between the dielectric mirror formed by the high refractive index layer and the low refractive index layer and the metal mirror formed by the metal electrode. The light extraction efficiency in the oblique direction of the transparent substrate can be increased by using the light extraction effect of the low refractive index layer, and can be increased in all directions. The total external extraction efficiency can be improved.
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。 Hereinafter, the best mode for carrying out the present invention will be described.
図1は有機EL素子の層構成の一例を示すものであり、透光性の透明基材1の上に透明導電膜からなる透明電極2を積層し、透明電極2の上にホール注入層3及びホ−ル輸送層4を積層すると共に、その上に有機発光層5が積層してある。さらにこの有機発光層5の上に電子輸送層6及び電子注入層7を積層し、その上に金属電極8が積層してある。通常、透明電極2が陽極、金属電極8が陰極として形成されるものであり、またホール注入層3・ホ−ル輸送層4・有機発光層5・電子輸送層6・電子注入層7によってエレクトロルミネッセンス層9が形成されるものである。そして本発明では、透明電極2と透明基材1の間に、高屈折率層10及び低屈折率層11の2層を、高屈折率層10を透明電極2の側に、低屈折率層11を透明基材1の側に配置して、挿入してある。ここで、低屈折率層11は透明基材1よりも屈折率が低い層であり、高屈折率層10は低屈折率層11よりも屈折率が高い層である。
FIG. 1 shows an example of the layer structure of an organic EL element. A
勿論、この層構成はあくまでも一例であり、例えばホール注入層3とホ−ル輸送層4の一方あるいは両方を備えない構成、電子輸送層6と電子注入層7の一方あるいは両方を備えない層構成などに形成することもでき、本発明の趣旨に反しない限り図1の層構成に限定されるものではない。
Of course, this layer configuration is merely an example. For example, a configuration in which one or both of the
そして、エレクトロルミネッセンス層9の有機発光層5で発光した光の一部は、透明電極2と透明基材1を透過して、透明基材1の表面(外面)から取り出されるものであり、また発光した光の他の一部は、金属電極8のエレクトロルミネッセンス層9側の面が金属ミラー8aとなって反射され、エレクトロルミネッセンス層9と透明電極2及び透明基材1を透過して、透明基材1の表面(外面)から取り出されるものである。
A part of the light emitted from the organic
上記のように形成される有機EL素子にあって、光干渉(共振)を利用して透明基材1からの光の取り出し量を向上させるためには、透明電極2の透明基材1の側の面から金属電極8の金属ミラー8aまでの光学距離と、高屈折率層10と低屈折率層11によって形成される誘電体ミラーのしみ込み光学距離の和が、エレクトロルミネッセンス層9の有機発光層5で発光される光の主たる波長をλとすると、(1/2)λのm倍(mは整数)になるように設計すれば、正面方向の共振効果を得ることができるので、透明基材1の正面方向(透明基材1の表面に対して垂直あるいは垂直に近い方向)での取り出し量を向上させることができる。ここで誘電体ミラーのしみ込み光学距離は、誘電体実効屈折率をNeff、高屈折率層10と低屈折率層11の屈折率差をΔnとしたとき、(1/2)λ×(Neff/Δn)で求められる距離であり、誘電体実効屈折率は、高屈折率層10と低屈折率層11の屈折率の平均屈折率とほぼ同じ値である。しかし、透明基材1の斜め方向(透明基材1の表面に対して斜めの方向)での光の取り出し効率を向上させるためには、発光点から低屈折率層11までの光学距離を限りなく小さくすることが必要であり、透明電極2の透明基材1の側の面から金属電極8の金属ミラー8aまでの光学距離と誘電体ミラーのしみ込み光学距離の和はm=2のλ、あるいはm=3の(3/2)λ程度にすることが望ましく、m=2のλ程度が最も望ましい。
In the organic EL element formed as described above, in order to improve the amount of light extracted from the
このため本発明では、高屈折率層10の透明基材1の側の面から、金属電極8の透明基材1の側の面までの光学距離をλより小さく形成してあり、透明基材1の正面方向と斜め方向のいずれの方向からの光の取り出し効率を向上させ、透明基材1からの光の取り出し量を向上させることができるものである。
Therefore, in the present invention, the optical distance from the surface of the high
尚、上記の光学距離は各膜の光学膜厚(実膜厚と上記の発光波長での屈折率との積)の総和であり、図1の構成の有機EL素子において、透明電極2の透明基材1の側の面から金属電極8の金属ミラー8aまでの光学距離は、透明電極2・ホール注入層3・ホ−ル輸送層4・有機発光層5・電子輸送層6・電子注入層7の各実膜厚と屈折率との積の総和である。
The optical distance is the sum of the optical film thicknesses of each film (the product of the actual film thickness and the refractive index at the emission wavelength). In the organic EL device having the configuration shown in FIG. The optical distance from the
次に、透明電極2については、透明電極2を形成する代表的な透明電極材料であるITO、IZOは屈折率が1.9〜2.0であり、屈折率が約1.7程度のエレクトロルミネッセンス層9よりも高く、光の取り出しに対する障壁層になってしまう。このため、光の取り出し効率を向上させるためには、透明電極2はなるべく薄く形成するのがよく、光学膜厚で(1/2)λより薄くすることが必要である。透明電極2の光学膜厚は、より好ましくは(1/4)λ程度、さらに好ましくは(1/8)λ程度である。光の取り出し効率のうえではこれより薄いことがより好ましいが、電極としての機能を考慮すると、透明電極2の光学膜厚は(1/8)λ程度が最も好ましい。
Next, as for the
次に、透明電極2と透明基材1との間に設ける高屈折率層10と低屈折率層11については、高屈折率層10の屈折率は、透明電極2から高屈折率層10に光が入りやすくするために、(透明電極2の屈折率−0.2)よりも大きくすることが必要である。また、高屈折率層10の光学膜厚は、高屈折率層10と低屈折率層11とで形成される誘電体ミラーの反射率分散において、波長λのときに最高反射率になるのが最も好ましく、このため(1/8)λより厚く、かつ(3/8)λより薄く形成されるものであり、(1/4)λ程度の光学膜厚が最も望ましい。
Next, for the high
この高屈折率層10の材質としては、発光波長の領域において吸収がないものが好ましく、透過率・透明性に優れたものが好ましい。例えば蒸着・スパッタ・CVD等の気相法で形成される酸化チタン(屈折率2.4〜2.7)、酸化ジルコニウム(屈折率2.2)、酸化スズ(屈折率1.9〜2.1)等を使用することができる。
The material of the high
また、低屈折率層11の屈折率は、高屈折率層10の屈折率より小さければ誘電体ミラーになるが、誘電体ミラーの反射率を高くし、かつ斜め方向の光取り出し効率を向上させるためには、1.4未満が好ましく、より好ましくは1.35未満である。また低屈折率層11の光学膜厚は、斜め方向の取り出し効率を向上させるためにも、1/2λよりも厚くする必要があり、λより厚くすることがより望ましい。
Moreover, if the refractive index of the low refractive index layer 11 is smaller than the refractive index of the high
この低屈折率層11の材質としては、発光波長の領域において吸収がないものが好ましく、透過率に優れたものが好ましい。例えば蒸着・スパッタ・CVD法等の気相法で形成される酸化ケイ素(屈折率1.4〜1.5)、フッ化マグネシウムやフッ化リチウム等のフッ化金属(屈折率1.35〜1.4)、あるいは液相法(ゾル・ゲル等)で形成されるシリカ・シリコーン系樹脂膜、フッ素樹脂膜、及び多孔質微粒子と樹脂の複合膜等を使用することができる。液相法はさまざまな微粒子との組み合わせにより、散乱性を有する膜を形成することができるものであり、散乱性を付与することで、より高効率な光取り出しを達成することが可能である。 The material of the low refractive index layer 11 is preferably a material that does not absorb in the emission wavelength region, and preferably has a high transmittance. For example, silicon oxide (refractive index: 1.4 to 1.5) formed by a vapor phase method such as vapor deposition, sputtering, or CVD method, or a metal fluoride such as magnesium fluoride or lithium fluoride (refractive index of 1.35 to 1). 4), or a silica / silicone resin film, a fluororesin film, a composite film of porous fine particles and a resin, etc. formed by a liquid phase method (sol, gel, etc.) can be used. In the liquid phase method, a film having scattering properties can be formed by a combination with various fine particles, and it is possible to achieve more efficient light extraction by imparting scattering properties.
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。尚、重量平均分子量の測定は東ソー社製「HLC−8220」を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で行ない、被膜屈折率の測定はエリプソメーター(ULVAC社製「EMS−1」)を用いて発光波長λ=650nmで行なった。 Next, the present invention will be specifically described with reference to examples. The weight average molecular weight was measured by gel permeation chromatography (GPC) using “HLC-8220” manufactured by Tosoh Corporation, and the film refractive index was measured using an ellipsometer (“EMS-1” manufactured by ULVAC). The emission wavelength was λ = 650 nm.
(実施例1)
テトラエトキシシラン208質量部にメタノール356質量部を加え、さらに水18質量部及び0.01Nの塩酸18質量部を加え、ディスパーを用いてよく混合することによって溶液を得た。得られた溶液を25℃恒温槽中で2時間攪拌し、重量平均分子量が850のシリコーンレジン(テトラエトキシシランが加水分解して縮重合したもの)を得た。次に、このシリコーンレジンに、中空シリカ微粒子として中空シリカIPA分散ゾル(固形分:20質量%、分散媒:イソプロピルアルコール、平均一次粒子径:約35nm、外殻厚み:約8nm、触媒化成工業株式会社製)を、中空シリカ微粒子/シリコーンレジン(縮合化合物換算)の固形分質量基準で80/20となるように添加し、全固形分が10質量%になるようにメタノールで希釈して、中空シリカ微粒子を含有するコーティング材を得た。尚、「縮合化合物換算」とはテトラエトキシシランに存在するSiがSiO2であるとしての重量である。
Example 1
A solution was obtained by adding 356 parts by mass of methanol to 208 parts by mass of tetraethoxysilane, further adding 18 parts by mass of water and 18 parts by mass of 0.01N hydrochloric acid, and mixing well using a disper. The obtained solution was stirred for 2 hours in a thermostatic bath at 25 ° C. to obtain a silicone resin having a weight average molecular weight of 850 (one obtained by hydrolyzing and polymerizing tetraethoxysilane). Next, to this silicone resin, hollow silica IPA dispersion sol (solid content: 20% by mass, dispersion medium: isopropyl alcohol, average primary particle size: about 35 nm, outer shell thickness: about 8 nm, Catalyst Chemical Industry Co., Ltd.) Company) is added so as to be 80/20 based on the solid mass of hollow silica fine particles / silicone resin (condensed compound equivalent), diluted with methanol so that the total solid content becomes 10% by mass, and hollow A coating material containing silica fine particles was obtained. The “condensed compound equivalent” is the weight assuming that Si present in tetraethoxysilane is SiO 2 .
次に透明基材1としてガラス板(屈折率1.51)を用い、透明基材1の表面にこのコーティング材をスピンコーターで塗布して乾燥し、この塗布・乾燥を2回繰り返した後、200℃で10分間焼成することによって、実膜厚1000nmの低屈折率層11を得た。この低屈折率層11の屈折率は1.30であり、光学膜厚は1300nm(=2λ)であった。
Next, a glass plate (refractive index 1.51) is used as the
次に、DCマグネトロンスパッタ法により、低屈折率層11の上に酸化チタン(屈折率2.45)を65nmの実膜厚で形成して高屈折率層10を得た。この高屈折率層10の光学膜厚は160nm(≒(1/4)λ)である。この時点での誘電体ミラー(透明基材/低屈折率層/高屈折率層)の反射率は、約30%(波長650nm)であった。
Next, a high
さらにDCマグネトロンスパッタ法により、高屈折率層10の上にITO薄膜を実膜厚50nmで形成し、透明電極2を得た。この透明電極2の屈折率は2.0であり、光学膜厚は100nm(<<(1/2)λ)であった。
Further, an ITO thin film having an actual film thickness of 50 nm was formed on the high
次に、透明電極層上にPEDT/PSS(poly[3,4-(ethylenedioxy)thiophene]/poly(styrene sulfonate))(スタルクヴィテック社製「Baytron P AI4083」、PEDT:PSS=1:6)をスピンコートで塗布し、150℃で10分間焼成することにより、実膜厚50nmのホール注入層3を得た。ホール注入層3の屈折率は1.55であり、光学膜厚は78nmであった。
Next, on the transparent electrode layer, PEDT / PSS (poly [3,4- (ethylenedioxy) thiophene] / poly (styrene sulfonate)) ("Baytron P AI4083" manufactured by Starckvitech, PEDT: PSS = 1: 6) Was applied by spin coating and baked at 150 ° C. for 10 minutes to obtain a
次に、TFB(Poly[(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)-co-(4,4’-(N-(4-sec-butylphenyl))diphenylamine)])(アメリカンダイソース社製「Hole Transport Polymer ADS259BE」、屈折率1.7)をTHF溶媒に溶解した溶液を、ホール注入層3の上にスピンコーターで塗布してTFB被膜を作製し、これを200℃で10分間焼成することによって、実膜厚20nmのホール輸送層4を得た。このホール輸送層4の光学膜厚は34nmである。
Next, TFB (Poly [(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl) -co- (4,4 '-(N- (4-sec-butylphenyl)) diphenylamine)]) (manufactured by American Dice Source) A solution in which “Hole Transport Polymer ADS259BE”, refractive index 1.7) is dissolved in a THF solvent is applied onto the
さらに、赤色高分子(アメリカンダイソース社製「Light Emittingpolymer ATS111RE」、屈折率1.7)をTHF溶媒に溶解した溶液を、ホール輸送層4の上にスピンコーターで塗布し、100℃で10分間焼成することによって、実膜厚が135nmの発光層5を得た。この発光層5の光学膜厚は230nmである。
Further, a solution obtained by dissolving a red polymer (“Light Emitting polymer ATS111RE” manufactured by American Dye Source, refractive index 1.7) in a THF solvent is applied onto the
最後に、真空蒸着法により、発光層5の上にアルミニウムを700nmの厚みで製膜して金属電極8を作製し、図2の層構成の有機EL素子を得た。
Finally, a
このようにして得られた有機EL素子の高屈折率層10の透明基材1側の面から金属電極8の透明基材1側の面までの光学距離Lは602nmであり、λ(650nm)より薄くなるように設計されているものであった。
The optical distance L from the surface on the
(比較例1)
実施例1において、高屈折率層10と低屈折率層11を設けないようにした他は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
(Comparative Example 1)
In Example 1, an organic EL element was produced in the same manner as in Example 1 except that the high
(比較例2)
実施例1において、透明電極2を実膜厚213nmに形成して、光学膜厚が425nm(>(1/2)λ)になるようにした他は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
(Comparative Example 2)
In Example 1, an organic EL element was formed in the same manner as in Example 1 except that the
(比較例3)
実施例1において、低屈折率層11を実膜厚120nmに形成して、光学膜厚が156nm(≒(1/4)λ)になるようにした他は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
(Comparative Example 3)
In Example 1, the organic layer was formed in the same manner as in Example 1 except that the low refractive index layer 11 was formed to an actual film thickness of 120 nm and the optical film thickness was 156 nm (≈ (1/4) λ). An EL element was produced.
(比較例4)
実施例1において、高屈折率層10の代わりに、二酸化ケイ素(屈折率1.47)の層を光学膜厚で160nm(≒1/4λ)になるように形成した他は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
(Comparative Example 4)
In Example 1, instead of the high-
上記のように実施例1及び比較例1〜4で作製した有機EL素子において、透明電極2と金属電極8の間に直流電源を接続し、電流密度40mA/cm2の条件下で発光させた。そして透明基材1の表面の発光スペクトルを色彩輝度計(トプコン社製「SR−3」、測定波長600〜700nm、1nmピッチ)で測定した。測定は、透明基材1の表面の垂直線に対して0度(正面)、10度、20度、30度、40度、50度、60度、70度、80度の角度について行なった。そして正面の発光スペクトルの積分値(600〜700nm)を導出し、各角度における発光スペクトル積分値から発光球体・楕円体としての体積値を導出し、正面・全方位方向の光取り出し量を測定した。結果を、比較例1の有機EL素子の正面・全方位方向の光取り出しを基準とし、その相対比を求めて表1に示す。
In the organic EL elements produced in Example 1 and Comparative Examples 1 to 4 as described above, a direct current power source was connected between the
表1にみられるように、実施例1のものは、正面・全方位いずれの方向においても光取り出し量が優れているものであった。 As seen in Table 1, the light extraction amount of Example 1 was excellent both in the front direction and in all directions.
1 透明基材
2 透明電極
8 金属電極
9 エレクトロルミネッセンス層
10高屈折率層
11 低屈折率層
DESCRIPTION OF
Claims (2)
・透明電極の光学膜厚が、(1/2)λより小さい
・低屈折率層の光学膜厚が、(1/2)λより大きい
・高屈折率層の光学膜厚が、(1/8)λより大きく且つ(3/8)λより小さい
・高屈折率層の透明基材の側の面から、金属電極の透明基材の側の面までの光学距離が、λより小さい
・高屈折率層の屈折率が、(透明電極の屈折率−0.2)より大きい
(但し、λはエレクトロルミネッセンス層で発光する光の波長、屈折率はこの発光波長における屈折率) In an organic EL device in which at least a metal electrode, an electroluminescent layer, a transparent electrode, and a transparent base material are laminated in this order, and light emitted from the electroluminescent layer is extracted through the transparent base material, between the transparent electrode and the transparent base material Two layers, a high refractive index layer and a low refractive index layer, are provided with the high refractive index layer disposed on the transparent electrode side and the low refractive index layer containing hollow silica fine particles disposed on the transparent substrate side. An organic EL device comprising an optical film thickness and a refractive index formed as follows.
The optical film thickness of the transparent electrode is smaller than (1/2) λ The optical film thickness of the low refractive index layer is larger than (1/2) λ The optical film thickness of the high refractive index layer is (1 / 8) Larger than λ and smaller than (3/8) λ · The optical distance from the transparent substrate side surface of the high refractive index layer to the transparent substrate side surface of the metal electrode is less than λ · High The refractive index of the refractive index layer is larger than (refractive index of transparent electrode -0.2) (where λ is the wavelength of light emitted from the electroluminescent layer, and the refractive index is the refractive index at this emission wavelength).
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