JP4924199B2 - 三相遮断器特性計測装置、三相遮断器不揃い異常検出方法および三相遮断器不揃い異常検出をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

三相遮断器特性計測装置、三相遮断器不揃い異常検出方法および三相遮断器不揃い異常検出をコンピュータに実行させるプログラム Download PDF

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この発明は、電力系統を開閉する三相遮断器の特性を計測するための三相遮断器特性計測装置、三相遮断器不揃い異常検出方法および三相遮断器不揃い異常検出をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
三相遮断器は、投入指令により投入され、トリップ指令により引き外しするように開閉制御される。そして、三相遮断器の投入時または引き外し時に、いずれかの相で何らかの原因により発生する主接点の不動作を、その補助接点により検出し不揃い監視させ警報を表示している。
この種の検出装置として、三相遮断器の各相の補助接点であるa接点(投入時オンになる接点)とb接点(引き外し時にオンになる接点)を互いに直列に接続するとともに各相のa接点と各相のb接点を互いに並列に接続し、且つ、これら補助接点を限時動作継電器に接続し、三相遮断器の投入時または引き外し時に、いずれかの相のa接点とb接点がともにオンになったことを条件に限時動作継電器を一定時間駆動し、この限時動作継電器の駆動を条件に三相遮断器の不揃い投入または不揃い引き外しを検出する装置が知られている。
しかし、三相遮断器の補助接点を利用して三相遮断器の不揃い投入または不揃い引き外しを検出しているため、検出装置を設置する際に、機械部品である各相の補助接点を微調整することが余儀なくされている。さらに、補助接点が故障すると、三相遮断器が不揃い投入または不揃い引き外しされていなくても、限時動作継電器が動作し、誤って三相遮断器を引き外すことがある。
そこで、三相交流系統に接続された三相遮断器の各相の電流を検出する電流検出手段と、電源の供給を受けて電流検出手段の検出による各相の電流にアンバランスがあるときに三相遮断器が不揃いで投入または引き外されたことを示す不揃い検出信号を出力する不揃い検出手段とを備えている動作状態検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、三相不揃い時位相差により発生する零相電流により監視するためには、設定値以上の零相電流が発生しないと検出できないという問題がある。また、変成器の過渡特性による誤差や、例えば変圧器の充電時に発生するインラッシュ電流による誤動作等が懸念される。
そこで、発電所又は変電所に設置されて系統事故発生時に動作して波形解析を行うオシロ装置を用いて三相遮断器の性能診断を行う三相遮断器の管理方法が提案され、それでは、三相遮断器の負荷電流をオシロ装置で検出すると共にオシロ装置に三相遮断器への指令信号を入力し、負荷電流の変化により指令信号の入力時から三相遮断器の動作完了までの時間を停電させることなくオシロ装置で測定する(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−197653号公報 特開2005−287162号公報
しかし、変電所から放射状に配置された電力系統に設置された三相遮断器の場合、三相遮断器を開放して負荷電流を遮断することは、需要家側が停電してしまうので、適用することができないという問題がある。
この発明の目的は、少なくとも放射状に配置された電力系統に設置された三相遮断器の不揃い時間や開閉管理時間を需要家側を停電することなく計測する三相遮断器特性計測装置、三相遮断器不揃い異常検出方法および三相遮断器不揃い異常検出をコンピュータに実行させるプログラムを提供することである。
この発明に係わる三相遮断器特性計測装置は、充電電流だけが流れているときの三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間の三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出する消弧時点算出手段と、上記三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出する不揃い時間算出手段と、を有する。
この発明に係わる三相遮断器特性計測装置の効果は、計測対象の三相遮断器に流れる充電電流を遮断したときの各相間の消弧時点の時間差から不揃い時間を求め、不揃い時間が所定の不揃い異常値以上であるとき異常警告を発するので、需要家の負荷を他の送電線からの給電に切り換えており、変電所から需要家に放射状に配置された送電線に設置された三相遮断器の不揃い時間も需要家側を停電にすることなく計測することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わる電力系統の構成図である。図2は、大きな充電電流が流れる三相遮断器を開放したときの充電電流の遮断の様子を示す図である。図3は、小さな充電電流が流れる三相遮断器を開放したときの充電電流の遮断の様子を示す図である。図4は、この発明の実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置1は、図1に示すように、変電所2から放射状に需要家3に電力を供給する電力系統4に配置されている三相遮断器5の特性を計測する。このような放射状の電力系統4では、需要家3への電力の供給を中断しないために、2系統の送電線6a、6bが、変電所2と需要家3の間に引かれている。そして、一方の系統の送電線6aに接続されている三相遮断器5を計測対象とするとき、一方の系統の送電線6aに接続されている負荷への電力の供給を他方の系統の送電線6bからの供給に切り換える。このときの一方の系統の送電線6aには充電電流が流れている。
また、変電所2には、電力系統4の異常および事故判別するために、三相電圧・三相電流・投入信号・トリップ信号を監視する総合記録装置7が設置されている。総合記録装置7は、三相の送電線6aの各相の電圧を検出するために計器用変圧器8と、三相の送電線6aの各相の電流を検出する計器用変流器9とが接続されている。また、総合記録装置7は、リレー盤10から三相遮断器5に入力される投入信号とトリップ信号とが入力される。
また、総合記録装置7は、送電線6aの三相電圧瞬時値および三相電流瞬時値、三相遮断器5の投入信号およびトリップ信号をデジタル値として出力する。そして、三相遮断器特性計測装置1は、総合記録装置7に接続されており、三相電圧瞬時値、三相電流瞬時値が入力される。
また、特性を計測する三相遮断器5が接続されている一方の系統の送電線6aから負荷が切り離されたとき、三相電流は三相の充電電流となる。この三相の充電電流の大きさは、負荷が接続されているとき流れる負荷電流と比べると、10分の1位となる。
充電電流だけが流れている三相遮断器5を開放するとき、三相遮断器5を流れる充電電流の大きさにより、図2に示すように、三相がゼロクロス点を通過する順に消弧する場合と、図3に示すように、三相がほぼ同時に消弧する場合が観察される。この違いは、大きな充電電流のときは充電電流がゼロにならないと消弧できないが、小さな充電電流のときは、充電電流がゼロにならなくとも主接点が物理的に離れるだけで消弧するためであると考えられる。
そこで、充電電流だけが流れている三相遮断器5を遮断して不揃い特性を計測する場合、この2つの場合を区別して検出しないと正しく計測できない。
この発明の実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置1は、図4に示すように、計測対象の三相遮断器5を流れる1相の充電電流瞬時値から充電電流実効値を算出する実効値算出手段11、計測対象の三相遮断器5を流れる三相の充電電流瞬時値がゼロに到達する各相の消弧時点を算出する消弧時点算出手段12、三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出する不揃い時間算出手段13、不揃い時間および充電電流実効値を用いて三相不揃い異常を検出する異常検出手段14を有する。
この三相遮断器特性計測装置1は、CPU、ROM、RAM、インターフェース回路を備えるコンピュータから構成されている。そして、三相不揃い特性を計測する手順をCPUに実行させるプログラムがROMに格納されている。
また、このコンピュータには、表示部としてのモニタが接続されている。
実効値算出手段11は、計測対象の三相遮断器5の1相に流れる1周期分の充電電流瞬時値を用いて充電電流実効値IAVRを算出する。
消弧時点算出手段12は、三相の充電電流瞬時値の中で最初にゼロが所定の時間維持された相、例えば、図2に示すように、a相がゼロに到達した消弧時点tを求め、次にゼロが所定の時間維持された相、c相がゼロに到達した消弧時点tを求め、最後にゼロが所定の時間維持された相、b相がゼロに到達した消弧時点tを求める。
不揃い時間算出手段13は、消弧時点tと消弧時点tとの時間差Δtおよび消弧時点tと消弧時点tとの時間差Δtを求める。
また、不揃い時間算出手段13は、時間差Δtと時間差Δtとを比較し、大きい方の値を三相不揃い時間Aとする。
異常検出手段14は、三相不揃い時間Aを予め定められた三相不揃い異常値TMAXと比較し、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX以上のとき異常警告信号を発する。三相遮断器5の三相の接点の解離が電流がゼロに達したとき消弧する状態に同時に達しているとき、最初の相がゼロクロスしてから最後の相がゼロクロスするまでの時間は、5.5msであるので、三相不揃い異常値TMAXとして13.3msとしている。
また、異常検出手段14は、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX未満のとき、三相不揃い時間Aを予め定められた三相不揃い管理値Tと比較し、三相不揃い時間Aが三相不揃い管理値T以上のとき早期点検信号を発する。この三相不揃い管理値Tとして、6.6msを採用している。
また、異常検出手段14は、三相不揃い時間Aが三相不揃い管理値T未満のとき、充電電流実効値IAVRを充電電流閾値ITHと比較し、充電電流実効値IAVRが充電電流閾値ITH以上のとき正常信号を発する。この充電電流閾値ITHとして、16Aを採用している。
また、異常検出手段14は、充電電流実効値IAVRが充電電流閾値ITH未満のとき、三相不揃い時間Aを電流小三相不揃い異常値TLMAXと比較し、三相不揃い時間Aが電流小三相不揃い異常値TLMAX以上のとき以上警告信号を発する。この電流小三相不揃い異常値TLMAXとして、4msを採用している。
なお、三相不揃い異常値TMAX、三相不揃い管理値T、電流小三相不揃い異常値TLMAX、充電電流閾値ITHは、三相遮断器5の種類や電力系統を考慮して適宜定められる。
次に、この発明の実施の形態1に係わる三相不揃い異常検出の手順を図5を参照して説明する。図5は、この発明の実施の形態1に係わる三相不揃い異常検出の手順を示すフローチャートである。
ステップS101で、負荷を計測対象の三相遮断器が接続されている送電線6aから他方の送電線6bに給電を切り換え、三相遮断器5には充電電流が流れるようにする。
ステップS102で、三相遮断器5に遮断操作信号を入力して、送電線6aを遮断する。
ステップS103で、遮断操作信号が入力されると、総合記録装置7は三相の充電電流を取り込み、三相遮断器特性計測装置1に送る。三相遮断器特性計測装置1は、三相の充電電流瞬時値を取り込む。
ステップS104で、遮断前での1周期の1相の充電電流瞬時値から充電電流実効値IAVRを算出する。
ステップS105で、最初に消弧した相、すなわち充電電流瞬時値が所定の時間ゼロになった相の充電電流瞬時値がゼロに到達したときの消弧時点tを算出する。また、次に消弧した相の充電電流瞬時値がゼロに到達したときの消弧時点tを算出する。また、最後に消弧した相の充電電流瞬時値がゼロに到達したときの消弧時点tを算出する。
ステップS106で、消弧時点tと消弧時点tとの時間差Δtおよび消弧時点tと消弧時点tとの時間差Δtを求める。また、時間差Δtと時間差Δtとを比較し、大きい方の値を三相不揃い時間Aとする。
ステップS107で、三相不揃い時間Aを三相不揃い異常値TMAXと比較し、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX以上のときステップS108へ進み、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX未満のときステップS109へ進む。
ステップS108で、異常警告信号を発信して終了する。この異常警告信号は、三相遮断器5に送信され、三相遮断器5の操作をロックする。また、三相遮断器特性計測装置1は、表示部に異常警告を表示する。
ステップS109で、三相不揃い時間Aを三相不揃い管理値Tと比較し、三相不揃い時間Aが三相不揃い管理値T以上のときステップS110へ進み、三相不揃い時間Aが三相不揃い管理値T未満のときステップS111へ進む。
ステップS110で、早期点検信号を発信して終了する。このとき、三相遮断器特性計測装置1は、表示部に早期点検の警告を表示する。
ステップS111で、充電電流実効値IAVRを充電電流閾値ITHと比較し、充電電流実効値IAVRが充電電流閾値ITH以上のときステップS112へ進み、充電電流実効値IAVRが充電電流閾値ITH未満のときステップS113へ進む。
ステップS112で、正常信号を発信して終了する。このとき、三相遮断器特性計測装置1は、表示部に正常である旨表示する。
ステップS113で、三相不揃い時間Aを電流小三相不揃い異常値TLMAXと比較し、三相不揃い時間Aが電流小三相不揃い異常値TLMAX以上のときステップS114へ進み、三相不揃い時間Aが電流小三相不揃い異常値TLMAX未満のときステップS115へ進む。
ステップS114で、異常警告信号を発信して終了する。この異常警告信号は、三相遮断器5に送信され、三相遮断器5の操作をロックする。また、三相遮断器特性計測装置1は、表示部に異常警告を表示する。
ステップS115で、正常信号を発信して終了する。このとき、三相遮断器特性計測装置1は、表示部に正常である旨表示する。
図6は、c相に引き外しが遅れる異常が見られ、充電電流実効値が充電電流閾値以上の三相遮断器での充電電流の遮断の様子を示す図である。
次に、充電電流実効値が充電電流閾値以上の三相遮断器5であって、一方は引き外しの異常の見られない三相遮断器5と、他方はc相に引き外しが遅れる異常が見られる三相遮断器5との不揃い特性の計測結果を説明する。図2に示す充電電流の遮断の様子は引き外しの異常の見られない三相遮断器5の場合である。
異常が見られない三相遮断器5の場合、最初に時点tでa相の充電電流瞬時値がゼロになり、次に、時点tでa相から120度位相が進んでいるc相の充電電流瞬時値がゼロになる。それから、時点tでa相から120度位相が遅れているb相の充電電流瞬時値がゼロになる。そして、三相不揃い時間Aは、5.5msとなり、三相不揃い管理値T=6.6ms未満であるので正常信号が発信される。
一方、c相に引き外しが遅れる異常が見られる三相遮断器5の場合、最初に時点tでa相の充電電流瞬時値がゼロになり、次に、時点tでa相から120度位相が遅れているb相の充電電流瞬時値がゼロになり、最後に時点tでa相から120度位相が進んでいるc相の充電電流瞬時値がゼロになる。そして、三相不揃い時間Aは13.6msとなり、三相不揃い異常値TMAX=13.3ms以上であるので異常警告信号が発信される。
図7は、c相に引き外しが遅れる異常が見られ、充電電流実効値が充電電流閾値未満の三相遮断器での充電電流の遮断の様子を示す図である。
次に、充電電流実効値が充電電流閾値未満の三相遮断器5であって、一方は引き外しの異常の見られない三相遮断器5と、他方はc相に引き外しが遅れる異常が見られる三相遮断器5との不揃い特性の計測結果を説明する。図3に示す充電電流の遮断の様子は引き外しの異常の見られない三相遮断器5の場合である。
異常が見られない三相遮断器5の場合、三相遮断器5の主接点が解離した時点で三相とも消弧する。
一方、c相に引き外しが遅れる異常が見られる三相遮断器5の場合、最初に時点tでa相とb相の充電電流瞬時値が同時にゼロになり、次に、時点tでc相の充電電流瞬時値がゼロになる。そして、三相不揃い時間Aは4.3msとなり、電流小三相不揃い異常値TLMAX=4ms以上であるので異常警告信号が発信される。
このような三相遮断器特性計測装置1は、変電所2から放射状に配置した複数の送電線6a、6bを経由して需要家3に電力を供給している電力系統4に配設されている三相遮断器5の三相不揃い特性を、負荷を他の送電線6bに切り換え三相遮断器5に充電電流だけが流れるようにしてから三相遮断器5を遮断して充電電流の変化を取り込み、それに基づいて三相不揃い特性を計測するので、負荷電流を遮断しなくてもよく、一方向に電力を供給する系統に接続された三相遮断器5の三相不揃い特性を計測できる。
また、充電電流だけ流れる三相遮断器5を開放したとき、充電電流の大きさにより、ゼロクロスで消弧せずに、物理的に主接点が解離したときすべての相で同時に消弧することもある。そこで、充電電流実効値に基づいてゼロクロスでの消弧か否かを判断し、それぞれ異なる異常値で三相不揃い異常を判断するので、正しく三相不揃い異常を検出することができる。
その結果、3年〜6年毎に定期的に三相遮断器を停止して点検を実施し機能を確認しなくても、三相遮断器の異常兆候が事故遮断前に分かることから三相遮断器の破壊や大規模な停電も無くなり、系統事故による遮断も確実に行える。これにより無点検になるためコストダウン及び不必要な停止作業が必要なくなる。
なお、実施の形態1において変電所2から需要家3に放射状に配置された電力系統4に接続された三相遮断器5に関する三相不揃い特性を計測し、三相不揃い異常を検出しているが、発電所と変電所2、変電所2と変電所2を連系する電力系統に接続された三相遮断器5についても、同様に充電電流だけが流れるようにして開放することにより、三相遮断器5の三相不揃い特性を計測することができる。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態2に係わる三相遮断器特性計測装置1Bは、図8に示すように、実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置1と不揃い時間算出手段13Bおよび異常検出手段14Bが異なり、不揃い時間記憶手段15が追加されており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態2に係わる不揃い時間算出手段13Bは、実施の形態1に係わる不揃い時間算出手段13に三相不揃い時間Aの算出毎に三相不揃い時間を不揃い時間記憶手段15に記憶する機能が追加されており、それ以外は同様であるので説明は省略する。
実施の形態2に係わる異常検出手段14Bは、三相不揃い時間Aを予め定められた三相不揃い異常値TMAXと比較し、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX以上のとき異常警告信号を発信する。
また、異常検出手段14Bは、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX未満のとき、三相不揃い時間Aを予め定められた三相不揃い管理値Tと比較する。そして、三相不揃い時間Aが三相不揃い管理値T以上のとき、不揃い時間記憶手段15に記憶されている前回までの三相不揃い時間Aと比較し、今回の三相不揃い時間Aが増加傾向にあり、且つ前回の三相不揃い時間Aに対する増加分が所定の閾値以上の場合、6ヶ月以内に点検を行うように警告する短期早期点検警告を発信する。一方、増加分が所定の閾値未満の場合、1年以内で点検を行うように警告する長期早期点検警告を発信する。
図9は、実施の形態2における三相不揃い時間の経時変化を示す図である。
三相不揃い時間が実線で示される三相遮断器5の場合、今回計測した三相不揃い時間Aが10msであり、前々回、前回の三相不揃い時間が6.7ms、8msであるので、増加傾向を示している。また、前回の三相不揃い時間に対する増加分が2msと大きく、三相遮断器5の劣化が急速に進んでいるようなので早期に点検しなければならない。
また、三相不揃い時間が点線で示される三相遮断器5の場合、今回計測した三相不揃い時間Aが10msであっても、前々回、前回の三相不揃い時間が10.5ms、9msであれば、増加傾向が顕著ではなく、三相遮断器5の劣化がそれほど進んでいないとして、例えば、定期修繕まで点検を延ばすこともできる。
このように三相不揃い時間Aが、三相不揃い管理値T以上であっても、過去の三相不揃い時間から大きく増えていなければ早期点検を行う時期を遅くし、大きく増えているときには早くすることにより、本当に三相遮断器5の不具合に至る危険性のある三相遮断器5を優先して保守することができる。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態3に係わる三相遮断器特性計測装置1Cは、図10に示すように、実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置1に開閉管理時間算出手段16が追加されており、それ以外は同様なので同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態3に係わるリレー盤10では、三相遮断器5を開くために入力される操作信号に従って三相遮断器5のコイルに電流が流され始める時点に信号が発生し、その信号が三相遮断器特性計測装置1に送信される。
実施の形態3に係わる開閉管理時間算出手段16は、コイルに電流が流され始める時点から最後に消弧した相が消弧した時点までの開閉管理時間を算出する。
このような三相遮断器特性計測装置1Cは、リレー盤10から三相遮断器5に開放を指令する時点に関する信号を取り込み、三相遮断器5が開放されて充電電流が遮断された時点との間の時間を求めることにより、三相遮断器特性の1つの開閉管理時間を計測することができる。
実施の形態4.
上述した実施の形態1による三相遮断器特性計測装置1では、総合記録装置7から出力される計測対象の三相遮断器5を流れる三相の充電電流瞬時値がゼロに到達する各相の消弧時点を算出し、三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出し、不揃い時間および充電電流実効値を用いて三相不揃い異常を検出している。
しかし、計器用変流器9のCT比に対して流れる電流が小さいと、位相が不定期であり、また、三相遮断器5を開極したとき目視により消弧が確認されていても、計器用変流器9から出力される信号からは小電流が流れているとみなされ充電電流瞬時値がゼロに到達する時点を明確には判断しづらいという問題がある。
図11は、この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dは、図11に示すように、この発明の実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置1と消弧時点算出手段12Dが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
この発明の実施の形態4に係わる消弧時点算出手段12Dは、総合記録装置7からトリップ指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。例えば、充電電流瞬時値はサンプリング周期0.3ms毎の値であり、トリップ指令が発せられてから9.9s間の充電電流瞬時値を取り込むので、相毎に33000個の充電電流瞬時値が取り込むことになる。
そして、消弧時点算出手段12Dは、相毎に任意の時点(以下、基準時点と称す)から1サイクル分経過した時点の間の充電電流瞬時値をフーリエ変換して基準時点の充電電流の周波数スペクトルを求める(以下、基点後周波数スペクトルと称す)。例えば、1サイクルが20msのときには、66個の充電電流瞬時値をフーリエ変換し基点後周波数スペクトルを求める。
この基点後周波数スペクトルは、三相遮断器5が閉じられているときには電力系統の周波数(以下、基本周波数と称す)のフーリエ級数が最大値を示し、それ以外の周波数でも有意なフーリエ級数が得られる。一方、三相遮断器5が開かれているときには、必ずしも基本周波数のフーリエ級数は有意であるとは限らない。
そして、消弧時点算出手段12Dは、相毎に時点毎の基点後周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を検出し、基本周波数でのフーリエ級数の時系列データにまとめる。図12は、a相の充電電流瞬時値から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。
そして、消弧時点算出手段12Dは、相毎の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データから最も小さなフーリエ級数を抽出し、抽出した最も小さなフーリエ級数が最も先に出現した時点を消弧時点とする。
例えば、図12に示すa相の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データから最も小さなフーリエ級数として「0」が抽出され、「0」が最も先に出現した時点t47をa相の消弧時点とする。
次に、この発明の実施の形態4に係わる消弧時点算出の手順を図13を参照して説明する。図13は、この発明の実施の形態4に係わる消弧時点算出の手順を示すフローチャートである。
ステップS201で、総合記録装置7からトリップ指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。
ステップS202で、相毎に基準時点から1サイクル分経過した時点の間の充電電流瞬時値をフーリエ変換して基準時点の基点後周波数スペクトルを求める。
ステップS203で、相毎に時点毎の基点後周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を求め、基本周波数でのフーリエ級数の時系列データとしてまとめる。
ステップS204で、相毎の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データから最も小さなフーリエ級数を抽出し、抽出した最も小さなフーリエ級数が最も先に出現した時点を消弧時点とする。
この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dは、充電電流瞬時値そのものを用いずに、1サイクル分の充電電流瞬時値をフーリエ変換して周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数の時系列データを求め、この時系列データから消弧時点を判断するので、充電電流のように基本周波数の振幅と高調波の振幅に大きな差がない場合でも、確実に消弧時点を判断することができる。
また、時系列データから最も小さなフーリエ級数を求めて判断に供しているので、三相遮断器5が開いているときの基本周波数でのフーリエ級数が送電線の配置により異なっていても消弧した時点を確実に判断できる。
なお、実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dでは、基準時点の周波数スペクトルを基準時点から1サイクル分経過した時点までの充電電流瞬時値をフーリエ変換して求めているが、逆に基準時点の周波数スペクトルを基準時点に先立つ1サイクル分の充電電流瞬時値をフーリエ変換して求めても良い。但し、基点後周波数スペクトルを用いた方が早く消弧時点を判断することができる。
また、実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dでは、充電電流を三相遮断器5で遮断して三相遮断器5の特性を計測しているが、総合記録装置7では負荷電流または事故電流を三相遮断器5で遮断したときの負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値も記録しており、これらを用いて三相遮断器5の特性を計測することが可能である。そして、負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値がゼロに達する時点を検出して消弧時点とすることも可能であるが、多くの高調波成分が含まれているのでゼロに達することを検出することが難しい場合も多々ある。
そこで、この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dで、充電電流瞬時値の代わりに負荷電流瞬時値を用いて三相遮断器5の特性を計測しても良い。例えば、a相の負荷電流を遮断したときの負荷電流瞬時値をフーリエ変換して負荷電流の周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を求めて基本周波数でのフーリエ級数の時系列データにまとめ、まとめた時系列データから最も小さなフーリエ級数を求め、その最も小さいフーリエ級数が最も先に出現する時点を消弧時点と判断する。図14は、a相の負荷電流から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。図14の時系列データからは最も小さなフーリエ級数が「0」で、「0」が最も先に出現する時点t41が消弧時点と判断される。
また、この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dで、充電電流瞬時値の代わりに事故電流瞬時値を用いて三相遮断器5の特性を計測しても良い。例えば、a相の事故電流を遮断したときの事故電流瞬時値をフーリエ変換して事故電流の周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を求めて基本周波数でのフーリエ級数の時系列データにまとめ、まとめた時系列データから最も小さなフーリエ級数を求め、その最も小さいフーリエ級数が最も先に出現する時点を消弧時点と判断する。図15は、a相の事故電流から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。図15の時系列データからは最も小さなフーリエ級数が「3」で、「3」が最も先に出現する時点t51が消弧時点と判断される。
このように、負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値そのものを用いずに、1サイクル分の負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値をフーリエ変換して周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数の時系列データを求め、この時系列データから消弧時点を判断するので、高調波成分の大きな電力系統を遮断する場合でも、確実に消弧時点を判断することができる。
実施の形態5.
図16は、この発明の実施の形態5に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態5に係わる三相遮断器特性計測装置1Eは、図16に示すように、計測対象の三相遮断器5を流れる三相の充電電流瞬時値から各相の投入時点を算出する投入時点算出手段21、三相の投入時点から三相不揃い時間を算出する不揃い時間算出手段22、不揃い時間を用いて三相不揃い異常を検出する異常検出手段23を有する。
この三相遮断器特性計測装置1Eは、CPU、ROM、RAM、インターフェース回路を備えるコンピュータから構成されている。そして、三相不揃い特性を計測する手順をCPUに実行させるプログラムがROMに格納されている。
また、このコンピュータには、表示部としてのモニタが接続されている。
投入時点算出手段21は、総合記録装置7から投入指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。例えば、充電電流瞬時値はサンプリング周期0.3ms毎の値であり、投入指令が発せられてから9.9s間の充電電流瞬時値を取り込むので、相毎に33000個の充電電流瞬時値が取り込むことになる。
また、投入時点算出手段21は、相毎に任意の時点(以下、基準時点と称す)以前の1サイクル分の充電電流瞬時値をフーリエ変換して基準時点の充電電流の周波数スペクトルを求める(以下、基点前周波数スペクトルと称す)。例えば、1サイクルが20msのときには、66個の充電電流瞬時値をフーリエ変換し基点前周波数スペクトルを求める。
この基点前周波数スペクトルは、三相遮断器5が閉じられているときには電力系統の周波数(以下、基本周波数と称す)でのフーリエ級数が最大値を示し、それ以外の周波数でも有意なフーリエ級数が得られる。一方、三相遮断器5が開かれているときには、必ずしも基本周波数でのフーリエ級数が有意であるとは限らない。
また、投入時点算出手段21は、相毎に時点毎の基点前周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を検出し、基本周波数でのフーリエ級数の時系列データにまとめる。図17は、a相の充電電流から得られた投入前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。
そして、投入時点算出手段21は、相毎の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データから最も小さなフーリエ級数を求め、求めた最も小さなフーリエ級数に予め定めた値を加算した値を閾値とし閾値以上の値が最も先に出現した時点を投入時点とする。例えば、図17に示すa相の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データから最も小さなフーリエ級数として「8」が抽出され、予め定めた値を50とすると閾値は58となり、58以上のフーリエ級数が最も先に出現した時点t36をa相の投入時点とする。
投入時点算出手段21は、このようにして三相、すなわちa相、b相、c相の投入時点t、t、tを求める。
不揃い時間算出手段22は、投入時点tと投入時点tとの時間差Δtおよび投入時点tと投入時点tとの時間差Δtを求める。
また、不揃い時間算出手段22は、時間差Δtと時間差Δtとを比較し、大きい方の値を三相不揃い時間Aとする。
異常検出手段23は、三相不揃い時間Aを予め定められた三相不揃い異常値TMAXと比較し、三相不揃い時間Aが三相不揃い異常値TMAX以上のとき異常警告信号を発する。
なお、実施の形態5に係わる三相遮断器特性計測装置1Eでは、三相遮断器5を投入したときの充電電流で三相遮断器5の特性を計測しているが、三相遮断器5を投入したときの負荷電流で三相遮断器5の特性を計測しても良い。
実施の形態6.
図18は、この発明の実施の形態6に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態6に係わる三相遮断器特性計測装置1Fは、図18に示すように、この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置1Dと消弧時点算出手段12Fが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
この発明の実施の形態6に係わる消弧時点算出手段12Fは、総合記録装置7からトリップ指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。例えば、充電電流瞬時値はサンプリング周期0.3ms毎の値であり、トリップ指令が発せられてから9.9s間の充電電流瞬時値を取り込むので、相毎に33000個の充電電流瞬時値が取り込むことになる。
そして、消弧時点算出手段12Fは、相毎に任意の時点(以下、基準時点と称す)で基準時点を含み1サイクル分経過した時点までの充電電流瞬時値をフーリエ変換して基準時点の充電電流の周波数スペクトルを求める(以下、基点後周波数スペクトルと称す)。例えば、1サイクルが20msのときには、66個の充電電流瞬時値をフーリエ変換し基点後周波数スペクトルを求める。
この基点後周波数スペクトルは、三相遮断器5が閉じられているときには電力系統の周波数(以下、基本周波数と称す)でのフーリエ級数が最大値を示し、それ以外の周波数でもフーリエ級数が有意である。一方、三相遮断器5が開かれているときには、必ずしも基本周波数でのフーリエ級数は有意とは限らない。
そして、消弧時点算出手段12Fは、相毎に時点毎の基点後周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を求め、基本周波数でのフーリエ級数の時系列データにまとめる。実施の形態6での基本周波数でのフーリエ級数の時系列データは、図12と同様である。
そして、消弧時点算出手段12Fは、相毎に時点毎の基点後周波数スペクトルのフーリエ級数を所定の周波数範囲に亘って積分して積分値を算出し、積分値の時系列データにまとめる。図12には、a相の充電電流から得られた遮断前後付近の積分値の時系列データも合わせて示してある。
そして、消弧時点算出手段12Fは、相毎の時点毎に基本周波数でのフーリエ級数と積分値との差分を算出し、基本周波数でのフーリエ級数が所定の値以下且つ差分が予め定める閾値以上に最初になる時点を消弧時点とする。例えば、所定の値を4、閾値を8とすると基本周波数でのフーリエ級数が4以下で且つ差分が8以上になる時点t47をa相の消弧時点とする。
次に、この発明の実施の形態6に係わる消弧時点算出の手順を図19を参照して説明する。図19は、この発明の実施の形態6に係わる消弧時点算出の手順を示すフローチャートである。
ステップS301で、総合記録装置7からトリップ指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。
ステップS302で、相毎に基準時点から1サイクル分経過した時点の間の充電電流瞬時値をフーリエ変換して基準時点の基点後周波数スペクトルを求める。
ステップS303で、相毎に時点毎の基点後周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数を求め、求めた基本周波数でのフーリエ級数を時系列データとしてまとめる。
ステップS304で、相毎に時点毎の基点後周波数スペクトルのフーリエ級数を積分し、積分値を時系列データとしてまとめる。
ステップS305で、相毎時点毎に積分値と基本周波数でのフーリエ級数との差分を求める。
ステップS306で、相毎に基本周波数でのフーリエ級数が所定の値以下且つ積分値と基本周波数でのフーリエ級数との差分が予め定める閾値以上に最初になる時点を消弧時点とする。
この発明の実施の形態6に係わる三相遮断器特性計測装置1Fは、充電電流瞬時値そのものを用いずに、1サイクル分の充電電流瞬時値をフーリエ変換して周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数でのフーリエ級数の時系列データを求め、さらに周波数スペクトルのフーリエ級数を積分して積分値を求め、基本周波数でのフーリエ級数が所定の値以下且つ積分値と基本周波数でのフーリエ級数との差分が予め定める閾値以上に最初になる時点を消弧時点とするので、充電電流のように基本周波数の振幅と高調波の振幅に大きな差がない場合でも、確実に消弧時点を判断することができる。
なお、実施の形態6に係わる三相遮断器特性計測装置1Fでは、充電電流を三相遮断器5で遮断して三相遮断器5の特性を計測しているが、負荷電流を三相遮断器5で遮断して三相遮断器5の特性を計測しても良い。例えば、a相の負荷電流を遮断したときの負荷電流瞬時値をフーリエ変換して負荷電流の周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて基本周波数のフーリエ級数の時系列データにまとめ、さらに、求めた周波数スペクトルのフーリエ級数を積分して積分値の時系列データにまとめる。そして、まとめた時系列データから時点毎の基本周波数でのフーリエ級数と積分値との差分を求め、基本周波数でのフーリエ級数が所定の値以下且つ求めた差分が予め定めた閾値以上に最初に達する時点を消弧時点と判断する。
例えば、a相の負荷電流から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データが図14に示すデータとし、積分値の時系列データを図20に示す値とし、所定の値を4とし、予め定めた閾値を17とすると消弧時点は時点t42と判断する。
また、事故電流を三相遮断器5で遮断したとき三相遮断器5の特性を計測しても良い。例えば、a相の事故電流を遮断したときの事故電流瞬時値をフーリエ変換して事故電流の周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて基本周波数のフーリエ級数の時系列データにまとめ、また、求めた周波数スペクトルのフーリエ級数を積分して積分値の時系列データにまとめる。まとめた時系列データから時点毎の基本周波数でのフーリエ級数と積分値との差分を求め、基本周波数でのフーリエ級数が所定の値以下且つ求めた差分が予め定めた閾値以上に最初に達する時点を消弧時点と判断する。
例えば、a相の事故電流から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データが図15に示すデータとし、積分値の時系列データを図21に示す値とし、所定の値を6とし、予め定めた閾値を80とすると消弧時点は時点t39と判断する。
実施の形態7.
図22は、この発明の実施の形態7に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。
この発明の実施の形態7に係わる三相遮断器特性計測装置1Gは、図22に示すように、この発明の実施の形態5に係わる三相遮断器特性計測装置1Eと投入時点算出手段21Bが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
投入時点算出手段21Bは、総合記録装置7から投入指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。例えば、充電電流瞬時値はサンプリング周期0.3ms毎の値であり、投入指令が発せられてから9.9s間の充電電流瞬時値を取り込むので、相毎に33000個の充電電流瞬時値が取り込むことになる。
また、投入時点算出手段21Bは、相毎に任意の時点(以下、基準時点と称す)から1サイクル分経過する時点までの間の充電電流瞬時値から波高値Ip−pを求めて基準時点の波高値Ip−pとする。例えば、1サイクルが20msのときには、66個の充電電流瞬時値の中から基準時点での波高値Ip−pを求め、時系列データとしてまとめる。図23は、a相の充電電流から得られた投入前後付近の波高値の時系列データである。
また、投入時点算出手段21Bは、相毎の波高値の時系列データを用いて任意の時点の波高値と1サイクル前の時点の波高値との差分を算出し、差分が所定の値以上に最初に達した時点を投入時点と判断する。例えば、a相の充電電流から得られた投入前後付近の波高値の時系列データが図23に示すデータとし、所定の値を150とすると投入時点は時点t35と判断する。
そして、投入時点算出手段21Bは、三相、すなわちa相、b相、c相の投入時点t、t、tを求める。
次に、この発明の実施の形態7に係わる投入時点算出の手順を図24を参照して説明する。図24は、この発明の実施の形態7に係わる投入時点算出の手順を示すフローチャートである。
ステップS401で、総合記録装置7から投入指令が発せられてから所定の時間の間の各相の充電電流瞬時値を取り込む。
ステップS402で、相毎に基準時点以前の1サイクル分の充電電流瞬時値から基準時点の波高値Ip−pを求め、波高値Ip−pを時系列データとしてまとめる。
ステップS403で、相毎に時点毎の波高値と1サイクル前の時点の波高値との差分を算出し、差分が所定の値以上に達した時点を投入時点とする。
この発明の実施の形態1に係わる電力系統の構成図である。 大きな充電電流が流れる三相遮断器を開放したときの充電電流の遮断の様子を示す図である。 小さな充電電流が流れる三相遮断器を開放したときの充電電流の遮断の様子を示す図である。 この発明の実施の形態1に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1に係わる三相不揃い異常検出の手順を示すフローチャートである。 c相に引き外しが遅れる異常が見られ、充電電流実効値が充電電流閾値以上の三相遮断器での充電電流の遮断の様子を示す図である。 c相に引き外しが遅れる異常が見られ、充電電流実効値が充電電流閾値未満の三相遮断器での充電電流の遮断の様子を示す図である。 この発明の実施の形態2に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 実施の形態2における三相不揃い時間の経時変化を示す図である。 この発明の実施の形態3に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態4に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 a相の充電電流瞬時値から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数および積分値の時系列データである。 この発明の実施の形態4に係わる消弧時点算出の手順を示すフローチャートである。 a相の負荷電流瞬時値から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。 a相の事故電流瞬時値から得られた遮断前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。 この発明の実施の形態5に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 a相の充電電流瞬時値から得られた投入前後付近の基本周波数でのフーリエ級数の時系列データである。 この発明の実施の形態6に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態6に係わる消弧時点算出の手順を示すフローチャートである。 a相の負荷電流瞬時値から得られた遮断前後付近の積分値の時系列データである。 a相の事故電流瞬時値から得られた遮断前後付近の積分値の時系列データである。 この発明の実施の形態7に係わる三相遮断器特性計測装置の機能ブロック図である。 a相の充電電流瞬時値から得られた投入前後付近の波高値の時系列データである。 この発明の実施の形態7に係わる投入時点算出の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1B、1C、1D、1E、1F、1G 三相遮断器特性計測装置、2 変電所、3 需要家、4 電力系統、5 三相遮断器、6a、6b 送電線、7 総合記録装置、8 計器用変圧器、9 計器用変流器、10 リレー盤、11 実効値算出手段、12、12D、12F 消弧時点算出手段、13、13B 不揃い時間算出手段、14、14B 異常検出手段、15 不揃い時間記憶手段、16 開閉管理時間算出手段、21、21B 投入時点算出手段、22 不揃い時間算出手段、23 異常検出手段。

Claims (18)

  1. 充電電流だけが流れているときの三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間の三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出する消弧時点算出手段と、
    上記三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出する不揃い時間算出手段と、
    を有することを特徴とする三相遮断器特性計測装置。
  2. 遮断前の1相の充電電流瞬時値から充電電流実効値を算出する実効値算出手段と、
    上記三相不揃い時間が予め定められた不揃い異常値以上のとき、異常警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ予め定められた不揃い管理値以上のとき、早期点検警告を、上記充電電流実効値が予め定められた充電電流閾値未満且つ上記三相不揃い時間が予め定められた電流小不揃い異常値以上のとき、異常警告をそれぞれ発する異常検出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載する三相遮断器特性計測装置。
  3. 遮断前の1相の充電電流瞬時値から充電電流実効値を算出する実効値算出手段と、
    算出された三相不揃い時間が記憶されている不揃い時間記憶手段と、
    上記三相不揃い時間が予め定められた不揃い異常値以上のとき、異常警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ予め定められた不揃い管理値以上であるとともに今回の三相不揃い時間が増加傾向を有し且つ前回の三相不揃い時間に対して所定の増加分以上に増加しているとき、短期早期点検警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ上記不揃い管理値以上であるとともに今回の三相不揃い時間が停滞傾向を有しているとき、長期早期点検警告を、上記充電電流実効値が予め定められた充電電流閾値未満且つ上記三相不揃い時間が予め定められた電流小不揃い異常値以上のとき、異常警告をそれぞれ発する異常検出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載する三相遮断器特性計測装置。
  4. 上記三相遮断器に開放するための操作信号が入力された時点と上記三相のすべてが消弧した時点との間の開閉管理時間を算出する開閉管理時間算出手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載する三相遮断器特性計測装置。
  5. 三相遮断器を開放するときの最初に消弧した相が消弧した時点と最後に消弧した相が消弧した時点との間の三相不揃い時間の異常を検出する三相遮断器不揃い異常検出方法において、
    上記三相遮断器に充電電流だけが流れるように負荷を切り換えるステップと、
    上記三相遮断器を開放して遮断前後を含む間の三相の充電電流瞬時値を取り込むステップと、
    1相の充電電流瞬時値から充電電流実効値を算出するステップと、
    上記三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出するステップと、
    上記三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出するステップと、
    上記三相不揃い時間が予め定められた不揃い異常値以上のとき、異常警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ予め定められた不揃い管理値以上のとき、早期点検警告を、上記充電電流実効値が予め定められた充電電流閾値未満且つ上記三相不揃い時間が予め定められた電流小不揃い異常値以上のとき、異常警告をそれぞれ発するステップと、
    を有することを特徴とする三相遮断器不揃い異常検出方法。
  6. 三相遮断器を開放するときの最初に消弧した相が消弧した時点と最後に消弧した相が消弧した時点との間の三相不揃い時間の異常を検出する三相遮断器不揃い異常検出をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    充電電流だけが流れているときの三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間の三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出する手順と、
    上記三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出する手順と、
    遮断前の1相の充電電流瞬時値から充電電流実効値を算出する手順と、
    上記三相不揃い時間が予め定められた不揃い異常値以上のとき、異常警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ予め定められた不揃い管理値以上のとき、早期点検警告を、上記充電電流実効値が予め定められた充電電流閾値未満且つ上記三相不揃い時間が予め定められた電流小不揃い異常値以上のとき、異常警告をそれぞれ発する手順と、
    を有することを特徴とするプログラム。
  7. 上記消弧時点算出手段は、充電電流だけが流れているときの上記三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間のサンプリング周期での各時点の三相の充電電流瞬時値を取り込む手段と、相毎にサンプリング周期での時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手段と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて時系列データとしてまとめる手段と、相毎の時系列データから求めた最小のフーリエ級数に最も早くなる時点を各相の消弧時点とする手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の三相遮断器特性計測装置。
  8. 上記消弧時点算出手段は、充電電流だけが流れているときの上記三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間のサンプリング周期での各時点の三相の充電電流瞬時値を取り込む手段と、相毎にサンプリング周期での時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手段と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数および積分値を求めて時系列データとしてまとめる手段と、相毎の時系列データからフーリエ級数が所定の下限値以下且つ積分値とフーリエ級数との差分が所定の閾値以上に最も早くなる時点を各相の消弧時点とする手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の三相遮断器特性計測装置。
  9. 上記三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出するステップは、相毎にサンプリング周期での時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求めるステップと、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて時系列データとしてまとめるステップと、相毎の時系列データから求めた最小のフーリエ級数に最も早くなる時点を各相の消弧時点とするステップと、を有することを特徴とする請求項5に記載の三相遮断器不揃い異常検出方法。
  10. 上記三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出するステップは、相毎にサンプリング周期での時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求めるステップと、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数および積分値を求めて時系列データとしてまとめるステップと、相毎の時系列データからフーリエ級数が所定の下限値以下且つ積分値とフーリエ級数との差分が所定の閾値以上に最も早くなる時点を各相の消弧時点とするステップと、を有することを特徴とする請求項5に記載の三相遮断器不揃い異常検出方法。
  11. 上記三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出する手順は、相毎にサンプリング周期での時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手順と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて時系列データとしてまとめる手順と、相毎の時系列データから求めた最小のフーリエ級数に最も早くなる時点を各相の消弧時点とする手順と、を有することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
  12. 上記三相の充電電流瞬時値から三相の消弧時点を算出する手順は、相毎にサンプリング周期での時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手順と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数および積分値を求めて時系列データとしてまとめる手順と、相毎の時系列データからフーリエ級数が所定の下限値以下且つ積分値とフーリエ級数との差分が所定の閾値以上に最も早くなる時点を各相の消弧時点とする手順と、を有することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
  13. 三相遮断器を投入して流れる充電電流だけが記録された投入前後を含む間の三相の充電電流瞬時値から三相の投入時点を算出する投入時点算出手段と、
    上記三相の投入時点から三相不揃い時間を算出する不揃い時間算出手段と、
    上記三相不揃い時間が予め定められた不揃い異常値以上のとき、異常警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ予め定められた不揃い管理値以上のとき、早期点検警告を、それぞれ発する異常検出手段と、
    を有することを特徴とする三相遮断器特性計測装置。
  14. 上記投入時点算出手段は、三相遮断器を投入して流れる充電電流だけが記録された投入前後を含む間のサンプリング周期の各時点の三相の充電電流瞬時値を取り込む手段と、相毎にサンプリング周期の時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手段と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて時系列データとしてまとめる手段と、相毎の時系列データから求めたフーリエ級数が所定の閾値以上に最も早くなる時点を各相の投入時点とする手段と、を有することを特徴とする請求項13に記載の三相遮断器特性計測装置。
  15. 上記投入時点算出手段は、三相遮断器を投入して流れる充電電流だけが記録された投入前後を含む間のサンプリング周期の各時点の三相の充電電流瞬時値を取り込む手段と、相毎にサンプリング周期の時点毎に該時点を含む1サイクル後または前までの時点の充電電流瞬時値から波高値を求めて時系列データとしてまとめる手段と、相毎の時系列データから求めた波高値が1サイクル前の時点の波高値に対して所定の値以上に最も早くなる時点を各相の投入時点とする手段と、を有することを特徴とする請求項13に記載の三相遮断器特性計測装置。
  16. 負荷電流または事故電流が流れているときの三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間の三相の負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値から三相の消弧時点を算出する消弧時点算出手段と、
    上記三相の消弧時点から三相不揃い時間を算出する不揃い時間算出手段と、
    上記三相不揃い時間が予め定められた不揃い異常値以上のとき、異常警告を、上記三相不揃い時間が上記不揃い異常値未満且つ予め定められた不揃い管理値以上のとき、早期点検警告をそれぞれ発する異常検出手段と、
    を有することを特徴とする三相遮断器特性計測装置。
  17. 上記消弧時点算出手段は、負荷電流または事故電流が流れているときの上記三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間のサンプリング周期の各時点の三相の負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値を取り込む手段と、相毎にサンプリング周期の時点毎に該時点を含む1サイクル後までの時点の負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手段と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数を求めて時系列データとしてまとめる手段と、相毎の時系列データから求めた最小のフーリエ級数に最も早くなる時点を各相の消弧時点とする手段と、を有することを特徴とする請求項16に記載の三相遮断器特性計測装置。
  18. 上記消弧時点算出手段は、負荷電流または事故電流が流れているときの上記三相遮断器を開放して記録された遮断前後を含む間のサンプリング周期の各時点の三相の負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値を取り込む手段と、相毎にサンプリング周期の時点毎に該時点を含む1サイクル後までの時点の負荷電流瞬時値または事故電流瞬時値をフーリエ変換し周波数スペクトルを求める手段と、相毎時点毎に求めた周波数スペクトルから基本周波数のフーリエ級数および周波数スペクトルから積分値を求めて時系列データとしてまとめる手段と、相毎の時系列データからフーリエ級数が所定の下限値以下且つ積分値とフーリエ級数との差分が所定の閾値以上に最も早くなる時点を各相の消弧時点とする手段と、を有することを特徴とする請求項16に記載の三相遮断器特性計測装置。
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