JP4918735B2 - Active energy ray-curable powder coating composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マレイミド基を有する共重合体を含む活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物に関するものであり、本発明の組成物は、金属、各種無機系基材、プラスチック、木質系基材及び紙等の各種基材の被覆に有用なものであり、これら技術分野で賞用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、架橋型の粉体塗料としては、各種の官能基を含有する樹脂と硬化剤を配合した熱硬化型の塗料が使用されてきた。しかしながら、かかる粉体塗料は、充分に硬化した塗膜を得るのには140℃以上の高温で焼き付ける必要があり、耐熱性に乏しいプラスチック及び木材等の基材の塗装には適さなかったり、得られる硬化膜の耐溶剤性が不充分であるという問題点を有するものであった。
【0003】
一方、低温で硬化できることから、上記のような耐熱性が低い基材にも塗装が可能な粉体塗料用の組成物として、固体の不飽和ポリエステル樹脂と(メタ)アクリロイル基含有ポリウレタン樹脂を必須成分として含有する、加熱によるラジカル重合架橋又は活性エネルギー線の照射による架橋が可能な組成物が検討されてきた(特開平8−176472号公報)。又、特定性状の不飽和基を含有する樹脂と、ビニルエーテル基、ビニルエステル基又は(メタ)アクリロイル基を含有する架橋剤からなる粉体塗料用の活性エネルギー線架橋型の組成物も知られている(EP0636669A2号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、活性エネルギー線架橋型粉体塗料組成物においては、低温における流動性と硬化膜の平滑性を付与するため、従来の熱硬化型粉体塗料用組成物よりも軟化点を大幅に低くする必要があるが、硬化膜の耐ブロッキング性をある程度のレベルに保持するためには、余り軟化点を下げることは出来ない。このため、従来の活性エネルギー線架橋型粉体塗料組成物から得られる硬化膜は、平滑性に劣り、しかも充分な硬度を得るためには光重合開始剤を多く配合する必要があり、その結果硬化膜の耐熱性が不十分で熱黄変し易かったりし、又基材との密着性も不充分なものであった。
【0005】
又、前記課題を解決し得る活性エネルギー線架橋型粉体塗料組成物として、マレイミド基を有する化合物と2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を含む活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物が知られている(特開2000−273361)。しかしながら、当該組成物は、硬化性の点で不充分となることがあった。このため、硬化膜に充分な性能を付与するためにはラインスピードを速くすることができず、生産性の点で不充分なものとなったり、一方ラインスピードを速くするためには活性エネルギー線照射量を多くする必要があるが、この場合電気代等の製造コストを要するものとなってしまうものであった。
【0006】
本発明者らは、従来の粉体塗料用組成物における種々の問題点を解消し、組成物の硬化性に優れ、得られる硬化膜が耐溶剤性、硬度、平滑性及び密着性に優れる活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物を見出すため鋭意検討を行なったのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するべく種々の検討を行なった結果、共重合体として、マレイミド基にさらにエチレン性不飽和基を有するものを使用した活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物が、組成物の硬化性に優れ、得られる硬化膜が耐溶剤性、硬度、平滑性及び密着性等の各種物性に優れることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本明細書においては、アクリロイル基又は/及びメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と表し、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表し、アクリル酸又は/及びメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表し、アクリル系共重合体又は/及びメタクル系共重合体を(メタ)アクリル系共重合体と表す。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.(A)マレイミド基及びエチレン性不飽和基を有する常温固体の共重合体
本発明の(A)成分は、後記式(1)で表されるマレイミド基(以下、単に「マレイミド基」という)及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基(以下、単に「エチレン性不飽和基」という)を有する常温固体の共重合体である。(A)成分の融点としては、40℃以上が好ましく、より好ましくは50〜200℃であり、特に好ましくは50〜150℃である。尚、本明細書における共重合体の融点とは、示差走査熱量測定装置による測定値から得られた曲線の変曲点における温度をいう。
【0009】
1-1.マレイミド基及びエチレン性不飽和基
本発明の組成物は、紫外線で硬化させる場合においても、(A)成分中のマレイミド基が、活性エネルギー線の照射により2量化反応による架橋反応を生じるため、光重合開始剤を配合しないか、又は少量の配合で架橋・硬化するものであるため、黄変を起こすことなく硬化膜に優れた硬度を与えることができる。
本発明の(A)成分中のマレイミド基としては、下記式(1)で表されるものを使用する
【0010】
【化2】

Figure 0004918735
【0011】
〔但し、式(1)において、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表すか、又はR1及びR2は一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基を表す。〕
【0012】
アリール基としてはフェニル基等を挙げることができる。一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基としては、不飽和又は飽和の炭化水素基のいずれでも良く、基−CH2CH2CH2−、基−CH=CHCH2−、基−CH2CH2CH2CH2−、基−CH2CH=CHCH2−及び基−CH=CHCH=CH−等が挙げられる。
【0013】
1及びR2としては、一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基、R1及びR2の両方が炭素数4以下のアルキル基、並びにそれぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基が、重合体を容易に製造でき、溶解性、保存安定性に優れ、得られる組成物の架橋塗膜の耐水性に優れる点で好ましい。さらに、これらの中でも、それぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基がより好ましく、特に好ましくは基−CH2CH2CH2CH2−である。
マレイミド基の具体例を以下の式(2)〜式(7)に示す。これらの中でも、溶解性、保存安定性に優れる点で、式(2)又は式(3)で表されるマレイミド基が好ましい。
【0014】
【化3】
Figure 0004918735
【0015】
【化4】
Figure 0004918735
【0016】
【化5】
Figure 0004918735
【0017】
【化6】
Figure 0004918735
【0018】
【化7】
Figure 0004918735
【0019】
【化8】
Figure 0004918735
【0020】
(A)成分中のエチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0021】
1-2.(A) 成分の製造方法
本発明における(A)成分は、種々の方法で得られた重合体が使用できる。製造方法としては、種々の方法があり、以下の▲1▼〜▲5▼に示す、官能基及びマレイミド基を有するプレポリマーを製造しておき、これに当該官能基と反応し得る官能基を有する化合物を反応させる方法、及び以下の▲6▼及び▲7▼に示す、官能基を有するプレポリマーを製造しておき、これに当該官能基と反応し得る官能基とマレイミド基を有する化合物を反応させる方法が好ましい。
【0022】
▲1▼マレイミド基及びカルボキシル基含有プレポリマーに、エチレン性不飽和基及びエポキシ基を有する化合物(以下エポキシ系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲2▼マレイミド基及び水酸基含有プレポリマーに、エチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物(以下イソシアネート系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲3▼マレイミド基及びエポキシ基含有プレポリマーに、エチレン性不飽和基及びカルボキシル基を有する化合物(以下カルボキシル系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲4▼マレイミド基及びイソシアネート基含有プレポリマーに、エチレン性不飽和基及び水酸基を有する化合物(以下水酸系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲5▼マレイミド基及び酸無水物基含有プレポリマーに、水酸系不飽和化合物を付加する方法。
▲6▼酸無水物基含有プレポリマーに、マレイミド基及び水酸基を有する化合物及び水酸系不飽和化合物を付加する方法。
▲7▼エポキシ基含有プレポリマーに、マレイミド基及びカルボキシル基を有する化合物及びカルボキシル系不飽和化合物を付加する方法。
これらの製造方法の中でも、上記▲1▼の製造方法が、(A)成分を容易に製造できる点で好ましい。
【0023】
1-2-1. プレポリマーの製造方法
上記の▲1▼〜▲5▼の方法におけるマレイミド基を有するプレポリマーを製造する方法としては、エチレン性不飽和基及びマレイミド基を有する化合物(以下マレイミド系不飽和化合物という)と、カルボキシル系不飽和化合物、水酸系不飽和化合物、エポキシ系不飽和化合物、イソシアネート系不飽和化合物、並びにエチレン性不飽和基及び酸無水物基を有する化合物(以下酸無水物系化合物という)をそれぞれ共重合することによりプレポリマーを得ることができる。
【0024】
マレイミド系不飽和化合物としては、エチレン性不飽和基と、前記式(1)で表されるマレイミド基を有する化合物が好ましい。
【0025】
マレイミド系不飽和化合物における、エチレン性不飽和基としては、ビニル基、及び、(メタ)アクリロイル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0026】
マレイミド基としては、前記と同様のものが好ましい。
【0027】
マレイミド系不飽和化合物としては、下記(8)で表されるマレイミド基を含有する(メタ)アクリレート〔以下イミド(メタ)アクリレートという〕が好ましい。
【0028】
【化9】
Figure 0004918735
【0029】
但し、式(2)において、R1及びR2は前記と同様の基である。
3はアルキレン基で、R4は水素又はメチル基であり、nは1〜6の整数である。
【0030】
式(2)の中でも、nが1〜2のものが好ましく、より好ましいものは、1のものである。
3としては、炭素数1〜6のものが好ましく、より好ましくはエチレン基及びプロピレン基が挙げられる。
【0031】
カルボキシル系不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸のマイケル付加反応生成物である2量体以上のオリゴマー、ω- カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びコハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0032】
水酸系不飽和化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、並びにヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル等が挙げられる。
【0033】
エポキシ系不飽和化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート及び下記式(9)で表されるシクロヘキセンオキサイド基含有(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0034】
【化10】
Figure 0004918735
【0035】
イソシアネート系不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート及び下記式(10)で表されるジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
【0036】
【化11】
Figure 0004918735
【0037】
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸及びイタコン酸等を挙げることができる。
【0038】
又、前記▲6▼の方法においては、酸無水物系不飽和化合物を重合することにより、又前記▲7▼の方法においては、エポキシ系不飽和化合物を重合することによりプレポリマーを得ることができる。
【0039】
プレポリマーには、必要に応じてその他の単量体を共重合させることができる。
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル及び(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレートの具体的としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びイソボロニル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等の置換アリール(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート及び2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸又は(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸のマイケル付加反応生成物である2量体以上のオリゴマー;ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びコハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;アルコキシシリル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
又、これら単量体以外にも、マクロモノマー型単量体を使用することができる。これにより(A)成分は、グラフト共重合体又はブロック共重合体となる。マクロモノマー型単量体としては、ポリシロキサンを有するもの、フッ素系ポリマー鎖を有するもの等を挙げることができる。
【0040】
プレポリマーのの製造方法としては、種々の方法が採用でき、溶液重合法、乳化重合法及び高温連続重合法等といった常法に従えば良い。
溶液重合法でラジカル重合により製造する場合は、使用する原料単量体を有機溶剤に溶解し、熱重合開始剤を添加し、加熱攪拌することにより得られる。又、必要に応じて、重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤を使用することができる。使用される熱重合開始剤の例としては、熱によりラジカル種を発生する過酸化物、アゾ化合物及びレドックス開始剤等が挙げられる。
過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド及びジクミルペルオキシド等が挙げられる。アゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。レドックス開始剤の例としては、過酸化水素−鉄(II)塩、ペルオキソ二硫酸塩−亜硫酸水素ナトリウム及びクメンヒドロペルオキシド−鉄(II)塩等が挙げられる。
使用される有機溶剤は、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、メタノール及びジメチルホルムアミド等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタン、キサントゲン酸ジスルフィド、ジアゾチオエーテル及び2−プロパノール等が挙げられる。
【0041】
又、重合体は、必要に応じて高温連続重合により製造することもできる。
高温連続重合法によれば、低分子量で粘度の低いプレポリマーを得ることができ、さらに当該重合方法は、熱重合開始剤を用いる必要がないか、又は熱重合開始剤を用いる場合でも少量の使用で目的の分子量のプレポリマーが得られるため、共重合体は熱や光によりラジカル種を発生するような不純物をほとんど含有しない純度の高いものとなり安定した物性が得られるため好ましい。
高温連続重合法としては、特開昭57-502171号、同59-6207号、同60-215007号等に開示された公知の方法に従えば良い。例えば、加圧可能な反応器を溶媒で満たし、加圧下で所定温度に設定した後、単量体及び必要に応じて重合溶媒とからなる単量体混合物を一定の供給速度で反応器へ供給し、単量体混合物の供給量に見合う量の反応液を抜き出す方法が挙げられる。
又、単量体混合物には、必要に応じて熱重合開始剤を配合することもできる。反応温度は150〜350℃が好ましい。圧力は、反応温度と使用する単量体混合物及び溶媒の沸点に依存するもので、反応に影響を及ぼさないが、前記反応温度を維持できる圧力であればよい。単量体混合物の滞留時間は、2〜60分であることが好ましい。
【0042】
1-2-3. プレポリマーへの付加反応
前記▲1▼〜▲5▼の方法においては、各種官能基を有するマレイミド基含有プレポリマーに、それぞれエポキシ系不飽和化合物、イソシアネート系不飽和化合物、カルボキシル系不飽和化合物及び水酸系不飽和化合物を付加することにより(A)成分を得ることができる。
又、前記▲6▼の方法においては、酸無水物基含有プレポリマーに、マレイミド基及び水酸基を有する化合物及び水酸系不飽和化合物を付加し、前記▲7▼の方法においてはエポキシ基含有プレポリマーに、マレイミド基及びカルボキシル基を有する化合物及びカルボキシル系不飽和化合物を付加することにより重合体を得ることができる。
【0043】
エポキシ系不飽和化合物、イソシアネート系不飽和化合物、カルボキシル系不飽和化合物及び水酸系不飽和化合物を有する化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0044】
▲6▼の方法におけるマレイミド基及び水酸基を有する化合物としては、下記式(11)で表される化合物等が挙げられる。
【0045】
【化12】
Figure 0004918735
【0046】
〔但し、式(11)において、R1、R2は前記と同様の意味を示す。又、R5は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表す。〕
【0047】
▲7▼の方法で用いるマレイミド基及びカルボキシル基を有する化合物としては、下記式(12)で表される化合物等が挙げられる。
【0048】
【化13】
Figure 0004918735
【0049】
〔但し、式(12)において、R1、R2は前記と同様の意味を示す。又、R5は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表す。〕
【0050】
いずれの場合においても、有機溶媒中、水媒体中又は無溶剤で、プレポリマーに各化合物を付加することにより製造することができる。各付加反応の条件としては、各反応に応じて反応温度、反応時間及び触媒を選択すれば良い。
【0051】
(A)成分としては、前記共重合体の中でも、得られる硬化膜の耐候性に優れる点で、(メタ)アクリル系共重合体が好ましい。
(メタ)アクリル系の共重合体の好ましい製造方法は、前記▲1▼の製造方法を採用し、マレイミド系不飽和化合物、(メタ)アクリレート及び必要に応じてこれら以外の単量体を使用してプレポリマーを製造し、これにエポキシ系不飽和化合物を付加する方法である。
【0052】
(A)成分の数平均分子量は、1000〜100万であることが好ましく、より好ましくは1万〜50万である。この値が1000に満たないものは、耐候性が不足したり、密着性が不十分になることがあり、他方100万を超えるものは、溶液の安定性が損なわれることがある。
尚、本発明において、数平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下GPCと略する)により測定した分子量をポリスチレンの分子量を基準にして換算した値である。
【0053】
(A)成分におけるマレイミド基の割合としては、使用する全単量体を基準としてマレイミド基を有する単量体が10〜40質量%であることが好ましい。この割合が10質量%に満たない場合は、耐候性が不足したり、硬化又は架橋(以下単に硬化という)が不十分になり硬度不足になってしまうことがあり、他方40質量%を超えると厚膜硬化した場合、硬化膜が表面だけで進行し、密着性が不良となってしまうことがある。
マレイミド不飽和重合体において、エチレン性不飽和基の割合としては、使用する全単量体を基準としてエチレン性不飽和基を有する単量体が10〜40重量%であることが好ましい。この割合が10質量%に満たない場合は、耐候性が不足したり硬化が不十分になり硬度不足にとなってしまい、他方40質量%を超えると、密着性が不良となってしまうことがある。
【0054】
2. (B) 2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物
本発明においては、組成物の硬化性を向上させ、得られる硬化物の硬度及び耐磨耗性等の物性を改善する目的のため、(B)成分の2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を併用する。
(B)成分としては、種々のものが使用でき、モノマー及びオリゴマーのいずれも使用できる。
【0055】
2-1. モノマー
モノマーとしては、ポリ(メタ)アクリレート及びジビニルエーテル等が挙げられる。
エチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート等のグリコールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオールの(メタ)アクリレート、並びにこれらポリオールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0056】
ジビニルエーテルとしては、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル及びヒドロキシエチルビニルエーテル等が挙げられる。
【0057】
2-2. オリゴマー
オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた反応物等が挙げられる。ここで、ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエチレングリコール及びポリエステルポリオール等がある。低分子量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等が挙げられ、ポリエステルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール又は/及びポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙げられる。有機ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0058】
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並びにこれらのアルキレンオキシド付加物等のポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分とからの反応物等が挙げられる。
【0059】
エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加反応させたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート及びポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付物等が挙げられる。
【0060】
(B)成分としては、組成物の貯蔵安定性に優れる点で、40℃以上の融点を有する化合物が好ましい。当該(B)成分の例としては、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド1モル変成ジ(メタ)アクリレート、トリヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0061】
3.その他の成分
本発明の組成物は、前記(A)及び(B)成分を必須とするものであるが、必要に応じて、これら以外の従来塗料添加剤として従来使用されている成分を配合することができる。
具体的には、顔料、レベリング剤、わき防止剤、可塑材、防食剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料分散剤、充填材、有機系又は無機系ブロッキング防止剤、密着性向上剤及び他の樹脂等が挙げられる。顔料の具体例としては、酸化チタン、カーボンブラック及び酸化鉄等が挙げられ、レベリング剤の具体例としては、シリコーン系レベリング剤及びポリブチルアルコール等が挙げられ、充填材の具体例としては、シリカ及び炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0062】
又、硬度及び柔軟性等の塗膜物性を調整する目的で、1個のエチレン性不飽和基を有する化合物を配合することもできる。
具体的には、モノ(メタ)アクリレートが挙げられ、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノールのアルキレンオキシド付加物のアクリレート類及びそのハロゲン核置換体;エチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート等のグリコールのモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記以外の例としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド及びN−ビニルアセトアミド等が挙げられる。
【0063】
本発明の組成物は、電子線又は紫外線等の活性エネルギー線の照射により架橋・硬化するものである。本発明の組成物は、前記の通り紫外線で硬化させる場合においても、光重合開始剤を配合することなく架橋・硬化するものであるが、さらなる硬化性の向上を目的として、耐候性や耐熱性を損なわない範囲で光重合開始剤を配合することができる。
【0064】
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン、アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール、ベンゾフェノン等のベンゾフェノン、並びにキサントン等がある。
これら光重合開始剤は、単独で使用することも、安息香酸系、アミン系等の光重合開始促進剤と組み合わせて使用することもできる。
光重合開始剤としては、これらの中もで常温で固体のものが溶融ブレンドの際に飛散することがないため好ましい。当該光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾイン−イソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール等のベンジルケタール類、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアルキルフェノール類、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オール及びトリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン−オキシド等が挙げられる。組成物に顔料を配合する場合には、硬化性に優れる点で、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オール及びトリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン−オキシド等が好ましい。
光重合開始剤の配合割合としては、組成物中の(A)成分及び(B)成分の合計量を基準にして0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。
【0065】
本発明の組成物は、熱硬化を併用して使用することもできる。この場合には、熱硬化反応を促進させるために、熱ラジカル重合開始剤を配合することが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、目的とする硬化温度で十分な分解速度を有するものを選択すれば良い。具体的には、パーエステル及びハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、並びに脂肪族アゾ化合物等が挙げられ、より好ましいものとしてはジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーカルボナート、クメン−ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロブタンニトリル及びアゾビスシアノシクロヘキサン等が挙げられる。
【0066】
4.活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物
本発明の組成物は、(A)及び(B)成分を必須とするものである。
組成物中の(A)及び(B)成分の割合は、(A)成分99〜60質量%及び(B)成分40〜1重量%であることが好ましく、より好ましくは(A)成分99〜80質量%及び(B)成分20〜1重量%である。(B)成分の割合が1質量%に満たないと、組成物の硬化性が低下したり、得られる硬化物の硬度や耐摩耗性が低下してしまうことがあり、他方40質量%を超えると、ブロッキングを起しすくなり組成物の貯蔵安定性が低下してしまう場合がある。
【0067】
本発明の組成物の軟化点としては、得られる組成物の耐ブロッキング性と硬化塗膜の外観に優れている点で、60〜130℃が好ましく、より好ましくは80〜120℃である。
尚、本発明における軟化点とは、JIS−K−2207に規定されている、グリセリン中で、3±0.5℃/分の昇温速度で測定される、いわゆる、環球法により測定される軟化温度をいう。
【0068】
本発明の組成物の製造方法としては、(A)及び(B)成分を常法に従い溶融ブレンドすれば良い。
組成物は、(A)及び(B)成分のみでも良く、好ましくは前記した表面塗装業界で慣用されるその他の成分を併用して製造することもできる。
具体的には、(A)及び(B)成分の混合物を、押出機又は混練装置で約70〜140℃、好ましくは80〜120℃の温度で溶融ブレンドし、次いで冷却することによって固化させる。得られた固体は、次いで常法に従い粉砕し、粗大粒子フラクション、好ましくは少なくとも250μm以上の粒度のものを分級除去する。
本発明の組成物に光重合開始剤を配合する場合には、(A)及び(B)成分に光重合開始剤を配合した後、溶融ブレンドすることが好ましい。
【0069】
本発明の組成物は、種々の基体に適用することが可能である。具体的には、木材、ガラス、金属、各種無機系基材、紙及びプラスチック等が挙げられ、これらの複合材料にも適用可能で、具体的には木材及び紙の複合材料等が挙げられる。
【0070】
組成物の塗装方法としては、慣用の粉体塗装方法を使用すれば良く、例えば静電粉体噴霧塗装法、流動浸漬塗装法及び予熱静電塗装等が挙げられる。木材等といった非導電性の基体を使用し静電塗装する場合には、例えば導電性助剤を静電塗装前に塗布してもよい。
【0071】
塗装後、乾燥器等を使用して加熱し、組成物を溶融する。この場合の加熱温度としては、70〜200℃が好ましく、より好ましくは80〜150℃である。
組成物を加熱溶融した後、活性エネルギー線を照射し組成物を硬化させる。活性エネルギー線の照射条件は、常法に従えば良い。電子線によって行なう場合には、電子線のエネルギーは一般に50〜500keVである。
【0072】
本発明の組成物は、熱硬化を併用して使用することもできる。この場合は、熱重合開始剤を組成物に添加し、90〜220℃、好ましくは120〜190℃の温度に加熱することによって硬化させることができる。
熱硬化を併用する場合は、活性エネルギー線の照射した後、加熱する方法が好ましい。
【0073】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。尚、以下において、「%」とは質量%を、「部」とは質量部を意味する。又、使用した略号を以下に示す。
THPI−A:3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート※下記式(13)の化合物
【0074】
【化14】
Figure 0004918735
【0075】
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
MAA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
【0076】
○製造例1〔(A)成分の製造〕
攪拌機、温度計及び冷却管を備えたフラスコに、室温でTHPI−Aの40g、MMAの30g、BAの4g、MAAの26g及び酢酸ブチルの100g仕込み、攪拌し溶解した後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(以下AMBNという)の3gを仕込み、均一に溶解させた。
窒素気流下、85℃で2時間、100℃で1時間攪拌し、重合を行なった。
この後、反応液中に、GMAの10g、トリエチルアミンの0.5g及びハイドロキノン0.1g添加し、攪拌溶解させた。さらに100℃で5時間、加熱攪拌し、付加反応を行なった。反応液を真空乾燥し、固体状の共重合体(A-1)を得た。
共重合体(A-1)は、数平均分子量(以下Mnと略す)が6900、重量平均分子量(以下Mwと略す)が28900であった。
【0077】
○比較製造例1〔エチレン性不飽和基を有しないマレイミド基含有共重合体の製造〕
製造例1と同様のフラスコに、室温でTHPI−Aの40g、MMAの30g、BAの20g、MAAの10g及び酢酸ブチルの100gを仕込み、攪拌し溶解させた後、AMBNの3gを仕込み、均一に溶解させた。
窒素気流下、85℃で2時間、100℃で1時間攪拌し、重合を行なった。反応終了液を真空乾燥し、固体状の共重合体(A-1')を得た。
共重合体(A-1')は、Mnが5600、Mwが21400であった。
【0078】
○比較製造例2〔マレイミド基を有しない不飽和共重合体の製造〕
MMAの65g、BAの19g、MAAの26g及びGMAの10gに変更する以外は、製造例1同様の方法により、固体状の共重合体(C-1)を得た。
共重合体(C-1)は、Mnが5400、Mwが26400であった。
【0079】
○実施例1
製造例1で得られたA-1の90部、アロニックスM315〔ヒドロキシエチルトリスイソシアヌール酸トリアクリレート(融点約60度)、東亞合成(株)製アロニックスM−315、以下M−315と略〕の10部、光重合開始剤としてイルガキュア2959〔1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシー2−メチル−1−プロパンー1−オン、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製イルガキュア2959、以下Irg2959と略〕の1.5部及びイルガキュア819〔ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製イルガキュア819、以下Irg819と略〕の1.5部、発泡防止剤としてベンゾイン〔東京化成(株)製〕0.3部並びにレベリング剤としてレジミックスRL−4〔レジミックスRL−4、三井化学(株)製、以下RL−4と略〕を0.3部とを混合し、そしてこの混合物を100℃で押出成形し、粉砕して40μmの平均粒度の粉体を得た。
【0080】
ボンデライト鋼板又はMDFに、膜厚70〜90μmで静電塗装した後、塗膜を電気乾燥炉中で10分間、140℃の条件で加熱し、次いで以下の照射条件で紫外線を照射した。
紫外線照射条件:高圧水銀灯160W/cm、距離10cm、5m/分、2パス得られた硬化膜について、以下の方法に従い評価を行なった。それらの結果を表2に示す。
【0081】
○評価方法
・光沢
JIS−K5400に準拠し、60度光沢値で測定した。
【0082】
・耐溶剤性
ラビングテスターを用い、アセトンを1kgの荷重をかけ50往復ラビングを行ない、塗膜の表面を目視にて異常を確認し、その異常が発生するまでの回数により○、△、×で判定した。
50回以上:○、10〜50回:△、10回以下:×
【0083】
・鉛筆硬度
JIS−K5400に準拠し、測定した。
【0084】
・密着性
得られた硬化膜に、カッターナイフにより1mm幅で碁盤目カットを入れて正方形の区画を100個作り、その表面に市販セロハンテープ〔ニチバン(株)製〕を圧着させてから剥離して、残存した碁盤目数で示した。
【0085】
○比較例1〜同3
表1に示す各成分を使用すること以外は実施例1と同様の方法により組成物を製造した。
得られた組成物を使用して実施例1と同様に評価した。それらの結果を表2に示す。
【0086】
【表1】
Figure 0004918735
【0087】
【表2】
Figure 0004918735
【0088】
【発明の効果】
本発明の組成物によれば、組成物の硬化性に優れるため、少ない活性エネルギー線照射量で各種物性に優れる硬化膜を得ることができ、生産性や製造コストに優れる。又、得られる硬化塗膜は、耐溶剤性、硬度、平滑性及び密着性等の各種物性に優れ、粉体塗料として種々の基材の塗装に適用可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an active energy ray-curable powder coating composition containing a copolymer having a maleimide group, and the composition of the present invention includes metals, various inorganic substrates, plastics, and woody substrates. It is useful for coating various substrates such as paper and can be used in these technical fields.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, thermosetting paints containing resins containing various functional groups and curing agents have been used as cross-linked powder paints. However, such a powder coating must be baked at a high temperature of 140 ° C. or higher in order to obtain a fully cured coating film, and is not suitable for coating substrates such as plastic and wood having poor heat resistance. The cured film thus obtained has a problem that the solvent resistance is insufficient.
[0003]
On the other hand, because it can be cured at low temperatures, solid unsaturated polyester resins and (meth) acryloyl group-containing polyurethane resins are essential as compositions for powder coatings that can be applied to substrates with low heat resistance as described above. Compositions that can be cross-linked by radical polymerization cross-linking by heating or irradiation by active energy rays have been studied as components (JP-A-8-176472). Also known is an active energy ray-crosslinking composition for powder coatings comprising a resin containing an unsaturated group having a specific property and a crosslinking agent containing a vinyl ether group, a vinyl ester group or a (meth) acryloyl group. (EP0636669A2 publication).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the active energy ray cross-linking powder coating composition, the softening point is significantly lower than that of the conventional thermosetting powder coating composition in order to impart fluidity at low temperature and smoothness of the cured film. Although necessary, in order to maintain the blocking resistance of the cured film at a certain level, the softening point cannot be lowered too much. For this reason, the cured film obtained from the conventional active energy ray-crosslinking type powder coating composition is inferior in smoothness, and it is necessary to add a large amount of photopolymerization initiator in order to obtain sufficient hardness. The heat resistance of the cured film was insufficient, and it was easy to be thermally yellowed, and the adhesion with the substrate was insufficient.
[0005]
An active energy ray-curable powder coating composition comprising a compound having a maleimide group and a compound having two or more ethylenically unsaturated groups as an active energy ray-crosslinking powder coating composition capable of solving the above-mentioned problems Things are known (Japanese Patent Laid-Open No. 2000-273361). However, the composition may be insufficient in terms of curability. For this reason, the line speed cannot be increased in order to give sufficient performance to the cured film, and it becomes insufficient in terms of productivity. On the other hand, in order to increase the line speed, the active energy ray Although it is necessary to increase the amount of irradiation, in this case, manufacturing costs such as electricity bills are required.
[0006]
The present inventors have solved various problems in conventional powder coating compositions, have excellent curability of the composition, and the resulting cured film has an activity that is excellent in solvent resistance, hardness, smoothness and adhesion. In order to find a composition for energy ray curable powder coating material, intensive studies were conducted.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have used a composition for an active energy ray-curable powder coating using a copolymer having an ethylenically unsaturated group in addition to a maleimide group. The product was found to be excellent in the curability of the composition, and the resulting cured film was found to be excellent in various physical properties such as solvent resistance, hardness, smoothness and adhesion, and the present invention was completed.
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the present specification, an acryloyl group or / and a methacryloyl group are represented as a (meth) acryloyl group, an acrylate or methacrylate is represented as a (meth) acrylate, and acrylic acid or / and methacrylic acid is represented as (meth) acrylic acid. An acrylic copolymer or / and a metacle copolymer are referred to as a (meth) acrylic copolymer.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1. (A) Normal temperature solid copolymer having maleimide group and ethylenically unsaturated group
  (A) component of the present invention,It is expressed by the following formula (1)Maleimide group(Hereinafter simply referred to as “maleimide group”)as well asOther than the maleimide groupEthylenically unsaturated group(Hereinafter simply referred to as “ethylenically unsaturated group”)Is a room-temperature solid copolymer. As melting | fusing point of (A) component, 40 degreeC or more is preferable, More preferably, it is 50-200 degreeC, Most preferably, it is 50-150 degreeC. In the present specification, the melting point of the copolymer refers to a temperature at an inflection point of a curve obtained from a measurement value obtained by a differential scanning calorimeter.
[0009]
1-1. Maleimide group and ethylenically unsaturated group
  Even when the composition of the present invention is cured with ultraviolet rays, the maleimide group in the component (A) causes a crosslinking reaction due to a dimerization reaction by irradiation with an active energy ray. Alternatively, since it is crosslinked and cured with a small amount of blending, excellent hardness can be imparted to the cured film without causing yellowing.
  As the maleimide group in the component (A) of the present invention,,underWhat is represented by the notation (1)Use.
[0010]
[Chemical 2]
Figure 0004918735
[0011]
[However, in the formula (1), R1And R2Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkenyl group or an aryl group, or R1And R2Represents a hydrocarbon group which forms a 5-membered ring or a 6-membered ring together. ]
[0012]
A phenyl group etc. can be mentioned as an aryl group. The hydrocarbon group which forms a 5-membered ring or 6-membered ring together may be either an unsaturated or saturated hydrocarbon group, and is a group —CH2CH2CH2-, Group -CH = CHCH2-, Group -CH2CH2CH2CH2-, Group -CH2CH = CHCH2-And the group -CH = CHCH = CH- and the like.
[0013]
R1And R2As follows: one is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, R1And R2Both of these are alkyl groups having 4 or less carbon atoms, and saturated hydrocarbon groups in which each forms a carbocyclic ring, can easily produce a polymer, have excellent solubility and storage stability, and are obtained. It is preferable in that the cross-linked coating film is excellent in water resistance. Furthermore, among these, a saturated hydrocarbon group in which each forms a carbocyclic ring is more preferable, and a group —CH is particularly preferable.2CH2CH2CH2-.
Specific examples of the maleimide group are shown in the following formulas (2) to (7). Among these, a maleimide group represented by the formula (2) or the formula (3) is preferable from the viewpoint of excellent solubility and storage stability.
[0014]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004918735
[0015]
[Formula 4]
Figure 0004918735
[0016]
[Chemical formula 5]
Figure 0004918735
[0017]
[Chemical 6]
Figure 0004918735
[0018]
[Chemical 7]
Figure 0004918735
[0019]
[Chemical 8]
Figure 0004918735
[0020]
Examples of the ethylenically unsaturated group in the component (A) include a vinyl group, an allyl group, and a (meth) acryloyl group, and a (meth) acryloyl group is preferable.
[0021]
1-2. (A) Ingredient manufacturing method
As the component (A) in the present invention, polymers obtained by various methods can be used. There are various production methods, and a prepolymer having a functional group and a maleimide group shown in the following (1) to (5) is produced, and a functional group capable of reacting with the functional group is prepared on the prepolymer. A method of reacting a compound having a functional group, and a prepolymer having a functional group shown in (6) and (7) below, and a compound having a functional group capable of reacting with the functional group and a maleimide group: A reaction method is preferred.
[0022]
(1) A method of adding a compound having an ethylenically unsaturated group and an epoxy group (hereinafter referred to as an epoxy-based unsaturated compound) to a maleimide group- and carboxyl group-containing prepolymer.
(2) A method of adding a compound having an ethylenically unsaturated group and an isocyanate group (hereinafter referred to as an isocyanate-based unsaturated compound) to a maleimide group and a hydroxyl group-containing prepolymer.
(3) A method of adding a compound having an ethylenically unsaturated group and a carboxyl group (hereinafter referred to as a carboxyl-based unsaturated compound) to a maleimide group and epoxy group-containing prepolymer.
(4) A method of adding a compound having an ethylenically unsaturated group and a hydroxyl group (hereinafter referred to as a hydroxy unsaturated compound) to a maleimide group- and isocyanate group-containing prepolymer.
(5) A method of adding a hydroxy unsaturated compound to a maleimide group and acid anhydride group-containing prepolymer.
(6) A method of adding a compound having a maleimide group and a hydroxyl group and a hydroxy unsaturated compound to an acid anhydride group-containing prepolymer.
(7) A method of adding a compound having a maleimide group and a carboxyl group and a carboxyl unsaturated compound to an epoxy group-containing prepolymer.
Among these production methods, the production method (1) is preferable in that the component (A) can be easily produced.
[0023]
1-2-1. Method for producing prepolymer
As a method for producing a prepolymer having a maleimide group in the above methods (1) to (5), a compound having an ethylenically unsaturated group and a maleimide group (hereinafter referred to as a maleimide unsaturated compound), a carboxyl group A saturated compound, a hydroxy unsaturated compound, an epoxy unsaturated compound, an isocyanate unsaturated compound, and a compound having an ethylenically unsaturated group and an acid anhydride group (hereinafter referred to as an acid anhydride compound) are copolymerized. Thus, a prepolymer can be obtained.
[0024]
As the maleimide unsaturated compound, a compound having an ethylenically unsaturated group and a maleimide group represented by the formula (1) is preferable.
[0025]
Examples of the ethylenically unsaturated group in the maleimide-based unsaturated compound include a vinyl group and a (meth) acryloyl group, and a (meth) acryloyl group is preferable.
[0026]
The maleimide group is preferably the same as described above.
[0027]
The maleimide unsaturated compound is preferably a (meth) acrylate (hereinafter referred to as imide (meth) acrylate) containing a maleimide group represented by the following (8).
[0028]
[Chemical 9]
Figure 0004918735
[0029]
However, in Formula (2), R1And R2Is the same group as described above.
RThreeIs an alkylene group, RFourIs hydrogen or a methyl group, and n is an integer of 1-6.
[0030]
Among the formulas (2), those in which n is 1 to 2 are preferable, and those having 1 are more preferable.
RThreeAs for, a C1-C6 thing is preferable, More preferably, an ethylene group and a propylene group are mentioned.
[0031]
Examples of carboxyl-based unsaturated compounds include dimer or higher oligomers which are Michael addition reaction products of unsaturated carboxylic acids such as (meth) acrylic acid, crotonic acid, cinnamic acid, and (meth) acrylic acid, ω-carboxypoly Examples thereof include carboxyl group-containing (meth) acrylates such as caprolactone mono (meth) acrylate, monohydroxyethyl (meth) acrylate phthalate, and monohydroxyethyl (meth) acrylate succinate.
[0032]
Examples of the hydroxy unsaturated compound include hydroxyalkyl (meth) acrylates such as hydroxyethyl (meth) acrylate and hydroxypropyl (meth) acrylate, and hydroxyalkyl vinyl ethers such as hydroxybutyl vinyl ether.
[0033]
Examples of the epoxy unsaturated compound include glycidyl (meth) acrylate and epoxy group-containing (meth) acrylate such as cyclohexene oxide group-containing (meth) acrylate represented by the following formula (9).
[0034]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004918735
[0035]
Examples of the isocyanate-based unsaturated compound include (meth) acryloyloxyethyl isocyanate and dimethyl-m-isopropenylbenzyl isocyanate represented by the following formula (10).
[0036]
Embedded image
Figure 0004918735
[0037]
Examples of the acid anhydride group-containing unsaturated compound include maleic anhydride and itaconic acid.
[0038]
In the method (6), a prepolymer can be obtained by polymerizing an acid anhydride-based unsaturated compound, and in the method (7), by polymerizing an epoxy-based unsaturated compound. it can.
[0039]
The prepolymer can be copolymerized with other monomers as required.
Examples thereof include styrene, α-methylstyrene, (meth) acrylonitrile, vinyl acetate, and (meth) acrylate.
Specific examples of (meth) acrylate include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, isobutyl (meth) acrylate and 2-ethylhexyl (meth) acrylate and other alkyl (meth) acrylates; cyclohexyl Alicyclic alkyl (meth) acrylates such as (meth) acrylate and isobornyl (meth) acrylate; substituted aryl (meth) acrylates such as benzyl (meth) acrylate; 2-methoxyethyl (meth) acrylate and 2-ethoxyethyl (meth) ) Alkoxy (meth) acrylates such as acrylate; Hydroxyalkyl (meth) acrylates such as hydroxyethyl (meth) acrylate and hydroxypropyl (meth) acrylate; (Meth) acrylic acid, Dimers or higher oligomers which are Michael addition reaction products of unsaturated carboxylic acids such as acid, cinnamic acid or (meth) acrylic acid; ω-carboxypolycaprolactone mono (meth) acrylate, monohydroxyethyl phthalate (meta ) Acrylates and carboxyl group-containing (meth) acrylates such as monohydroxyethyl (meth) acrylate succinate; alkoxysilyl group-containing (meth) acrylates.
In addition to these monomers, macromonomer monomers can be used. Thereby, the component (A) becomes a graft copolymer or a block copolymer. Examples of the macromonomer type monomer include those having polysiloxane and those having a fluorine polymer chain.
[0040]
Various methods can be adopted as a method for producing the prepolymer, and conventional methods such as a solution polymerization method, an emulsion polymerization method, and a high temperature continuous polymerization method may be followed.
In the case of producing by radical polymerization by a solution polymerization method, the raw material monomer to be used is dissolved in an organic solvent, a thermal polymerization initiator is added, and the mixture is heated and stirred. Further, a chain transfer agent can be used to adjust the molecular weight of the polymer, if necessary. Examples of the thermal polymerization initiator used include peroxides that generate radical species by heat, azo compounds, and redox initiators.
Examples of peroxides include benzoyl peroxide, lauroyl peroxide, cumene hydroperoxide, t-butyl hydroperoxide and dicumyl peroxide. Examples of the azo compound include azobisisobutyronitrile and azobis-2,4-dimethylvaleronitrile. Examples of redox initiators include hydrogen peroxide-iron (II) salt, peroxodisulfate-sodium hydrogen sulfite and cumene hydroperoxide-iron (II) salt.
Examples of the organic solvent used include benzene, toluene, ethyl acetate, methanol, and dimethylformamide.
Examples of the chain transfer agent include dodecyl mercaptan, xanthate disulfide, diazothioether, and 2-propanol.
[0041]
Moreover, a polymer can also be manufactured by high temperature continuous polymerization as needed.
According to the high-temperature continuous polymerization method, a prepolymer having a low molecular weight and a low viscosity can be obtained. Further, the polymerization method does not require the use of a thermal polymerization initiator, or a small amount even when a thermal polymerization initiator is used. Since a prepolymer having a target molecular weight can be obtained by use, the copolymer is preferable because it has high purity and hardly contains impurities that generate radical species by heat or light, and stable physical properties are obtained.
As the high-temperature continuous polymerization method, a known method disclosed in JP-A-57-502171, 59-6207, 60-215007, or the like may be used. For example, after filling a pressurizable reactor with a solvent and setting it to a predetermined temperature under pressure, a monomer mixture consisting of the monomer and, if necessary, a polymerization solvent is supplied to the reactor at a constant supply rate. And the method of extracting the reaction liquid of the quantity corresponding to the supply quantity of a monomer mixture is mentioned.
Moreover, a thermal polymerization initiator can also be mix | blended with a monomer mixture as needed. The reaction temperature is preferably 150 to 350 ° C. The pressure depends on the reaction temperature, the monomer mixture used and the boiling point of the solvent, and does not affect the reaction, but may be any pressure that can maintain the reaction temperature. The residence time of the monomer mixture is preferably 2 to 60 minutes.
[0042]
1-2-3. Addition reaction to prepolymer
In the above methods (1) to (5), an epoxy unsaturated compound, an isocyanate unsaturated compound, a carboxyl unsaturated compound and a hydroxyl unsaturated compound are added to maleimide group-containing prepolymers having various functional groups, respectively. (A) component can be obtained by adding.
In the method (6), a compound having a maleimide group and a hydroxyl group and a hydroxy unsaturated compound are added to the acid anhydride group-containing prepolymer. In the method (7), an epoxy group-containing prepolymer is added. A polymer can be obtained by adding a compound having a maleimide group and a carboxyl group and a carboxyl unsaturated compound to the polymer.
[0043]
Examples of the compound having an epoxy unsaturated compound, an isocyanate unsaturated compound, a carboxyl unsaturated compound and a hydroxyl unsaturated compound are the same as those described above.
[0044]
Examples of the compound having a maleimide group and a hydroxyl group in the method (6) include compounds represented by the following formula (11).
[0045]
Embedded image
Figure 0004918735
[0046]
[However, in Formula (11), R1, R2Indicates the same meaning as described above. RFiveRepresents a linear or branched alkylene group having 1 to 6 carbon atoms. ]
[0047]
Examples of the compound having a maleimide group and a carboxyl group used in the method (7) include compounds represented by the following formula (12).
[0048]
Embedded image
Figure 0004918735
[0049]
[However, in Formula (12), R1, R2Indicates the same meaning as described above. RFiveRepresents a linear or branched alkylene group having 1 to 6 carbon atoms. ]
[0050]
In any case, it can be produced by adding each compound to the prepolymer in an organic solvent, in an aqueous medium or without a solvent. As conditions for each addition reaction, a reaction temperature, a reaction time, and a catalyst may be selected according to each reaction.
[0051]
As the component (A), among the copolymers, a (meth) acrylic copolymer is preferable from the viewpoint of excellent weather resistance of the obtained cured film.
A preferred method for producing the (meth) acrylic copolymer employs the production method of the above (1), and uses a maleimide unsaturated compound, (meth) acrylate and, if necessary, other monomers. In this method, a prepolymer is produced and an epoxy unsaturated compound is added thereto.
[0052]
The number average molecular weight of the component (A) is preferably 1,000 to 1,000,000, more preferably 10,000 to 500,000. If this value is less than 1000, the weather resistance may be insufficient or the adhesion may be insufficient. On the other hand, if it exceeds 1 million, the stability of the solution may be impaired.
In the present invention, the number average molecular weight is a value obtained by converting the molecular weight measured by gel permeation chromatography (hereinafter abbreviated as GPC) using tetrahydrofuran as a solvent with reference to the molecular weight of polystyrene.
[0053]
The proportion of maleimide groups in component (A) is preferably 10-40% by weight of monomers having maleimide groups based on the total monomers used. When this proportion is less than 10% by mass, the weather resistance may be insufficient, or curing or cross-linking (hereinafter simply referred to as curing) may be insufficient, resulting in insufficient hardness. When the thick film is cured, the cured film may progress only on the surface, resulting in poor adhesion.
In the maleimide unsaturated polymer, the proportion of the ethylenically unsaturated group is preferably 10 to 40% by weight of the monomer having an ethylenically unsaturated group based on the total monomers used. When this ratio is less than 10% by mass, the weather resistance is insufficient or the curing is insufficient and the hardness becomes insufficient. On the other hand, when it exceeds 40% by mass, the adhesion may be poor. is there.
[0054]
2. (B) Compound having two or more ethylenically unsaturated groups
In the present invention, for the purpose of improving the curability of the composition and improving the physical properties such as hardness and abrasion resistance of the resulting cured product, two or more ethylenically unsaturated groups as component (B) are added. The compound which has is used together.
Various components can be used as the component (B), and any of monomers and oligomers can be used.
[0055]
2-1. monomer
Examples of the monomer include poly (meth) acrylate and divinyl ether.
Di (meth) acrylates of glycols such as di (meth) acrylate of ethylene glycol, di (meth) acrylate of tetraethylene glycol and di (meth) acrylate of tripropylene glycol; trimethylolpropane tri (meth) acrylate, trihydroxyethyl (Meth) acrylates of polyols such as isocyanurate tri (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate and dipentaerythritol hexaacrylate, and (meth) of alkylene oxide adducts of these polyols An acrylate etc. are mentioned.
[0056]
Examples of divinyl ether include triethylene glycol divinyl ether, cyclohexane dimethanol divinyl ether, and hydroxyethyl vinyl ether.
[0057]
2-2. Oligomer
Examples of the oligomer include urethane (meth) acrylate, polyester (meth) acrylate, and epoxy (meth) acrylate.
Examples of the urethane (meth) acrylate oligomer include a reaction product obtained by further reacting a hydroxyl group-containing (meth) acrylate with a polyol and an organic polyisocyanate reaction product. Here, examples of the polyol include a low molecular weight polyol, polyethylene glycol, and polyester polyol. Examples of the low molecular weight polyol include ethylene glycol, propylene glycol, cyclohexanedimethanol and 3-methyl-1,5-pentanediol, and examples of the polyether polyol include polyethylene glycol and polypropylene glycol. Is a reaction product of these low molecular weight polyols and / or polyether polyols and acid components such as dibasic acids such as adipic acid, succinic acid, phthalic acid, hexahydrophthalic acid and terephthalic acid, or anhydrides thereof. . Examples of the organic polyisocyanate include tolylene diisocyanate, 4,4'-diphenylmethane diisocyanate, 4,4'-dicyclohexylmethane diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, and isophorone diisocyanate. Examples of the hydroxyl group-containing (meth) acrylate include hydroxyalkyl (meth) acrylates such as 2-hydroxyethyl (meth) acrylate and 2-hydroxypropyl (meth) acrylate.
[0058]
As a polyester (meth) acrylate oligomer, the dehydration condensate of a polyester polyol and (meth) acrylic acid is mentioned. Examples of the polyester polyol include low molecular weight polyols such as ethylene glycol, polyethylene glycol, cyclohexanedimethanol, 3-methyl-1,5-pentanediol, propylene glycol, polypropylene glycol, 1,6-hexanediol and trimethylolpropane, and these And a reaction product from a polyol such as an alkylene oxide adduct and an acid component such as a dipic acid such as adipic acid, succinic acid, phthalic acid, hexahydrophthalic acid and terephthalic acid, or an anhydride thereof.
[0059]
Epoxy acrylate is obtained by addition reaction of (meth) acrylic acid to epoxy resin, (meth) acrylate of bisphenol A type epoxy resin, (meth) acrylate of phenol or cresol novolac type epoxy resin and diglycidyl ether of polyether (Meth) acrylic acid adducts and the like.
[0060]
As the component (B), a compound having a melting point of 40 ° C. or higher is preferable from the viewpoint of excellent storage stability of the composition. Examples of the component (B) include hydrogenated bisphenol A di (meth) acrylate, bisphenol A ethylene oxide 1 mol modified di (meth) acrylate, trihydroxyethyl isocyanurate tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate And dipentaerythritol hexaacrylate.
[0061]
3. Other ingredients
The composition of the present invention essentially comprises the components (A) and (B), but if necessary, other components conventionally used as conventional paint additives can be blended. .
Specifically, pigments, leveling agents, armpit inhibitors, plasticizers, anticorrosives, ultraviolet absorbers, antioxidants, pigment dispersants, fillers, organic or inorganic antiblocking agents, adhesion improvers and others And the like. Specific examples of the pigment include titanium oxide, carbon black, and iron oxide. Specific examples of the leveling agent include silicone-based leveling agent and polybutyl alcohol. Specific examples of the filler include silica. And calcium carbonate.
[0062]
Moreover, the compound which has one ethylenically unsaturated group can also be mix | blended in order to adjust coating-film physical properties, such as hardness and a softness | flexibility.
Specific examples include mono (meth) acrylates, hydroxyalkyl (meth) acrylates such as 2-hydroxyethyl (meth) acrylate and 2-hydroxypropyl (meth) acrylate; and phenols such as phenoxyethyl (meth) acrylate. Alkylene oxide adduct acrylates and their halogen nucleus substitutions; ethylene glycol mono (meth) acrylate, methoxyethylene glycol mono (meth) acrylate, tetraethylene glycol mono (meth) acrylate and tripropylene glycol mono (meta) And mono (meth) acrylates of glycols such as acrylates.
Examples other than the above include N-vinylpyrrolidone, N-vinylcaprolactam, acryloylmorpholine, N-vinylformamide, and N-vinylacetamide.
[0063]
The composition of the present invention is crosslinked and cured by irradiation with an active energy ray such as an electron beam or ultraviolet rays. The composition of the present invention is crosslinked and cured without blending a photopolymerization initiator even when cured with ultraviolet rays as described above, but for the purpose of further improving the curability, weather resistance and heat resistance. A photoinitiator can be mix | blended in the range which does not impair.
[0064]
As photopolymerization initiators, benzoin such as benzoin, benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether and benzoin isopropyl ether and alkyl ethers thereof, acetophenone, 2,2-dimethoxy-2-phenylacetophenone, 2,2-diethoxy-2-phenyl Acetophenone such as acetophenone, 1,1-dichloroacetophenone, 1-hydroxyacetophenone, 1-hydroxycyclohexyl phenyl ketone and 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholino-propan-1-one, -Anthraquinones such as methyl anthraquinone, 2-ethylanthraquinone, 2-tertiary butyl anthraquinone, 1-chloroanthraquinone and 2-amylanthraquinone, 2,4-dimethylthioxa Tons, 2,4-diethyl thioxanthone, 2-chlorothioxanthone and 2,4-di iso pills thioxanthone such as thioxanthone, ketals such as acetophenone dimethyl ketal and benzyl dimethyl ketal, benzophenone benzophenone, as well as xanthone and the like.
These photopolymerization initiators can be used alone or in combination with a photopolymerization initiation accelerator such as benzoic acid or amine.
Among these photopolymerization initiators, those that are solid at room temperature are preferred because they do not scatter during melt blending. Examples of the photopolymerization initiator include benzoin ethers such as 1-hydroxycyclohexyl-phenyl ketone and benzoin-isopropyl ether, benzyl ketals such as benzyldimethyl ketal, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropane-1- And hydroxyalkylphenols such as ON, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholino-propan-1-ol, and trimethylbenzoyldiphenylphosphine-oxide. When a pigment is blended into the composition, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholino-propan-1-ol, trimethylbenzoyldiphenylphosphine-oxide, etc. are excellent in curability. Is preferred.
The blending ratio of the photopolymerization initiator is preferably 0.1 to 10% by mass, more preferably 0.1 to 5% by mass based on the total amount of the component (A) and the component (B) in the composition. It is.
[0065]
The composition of the present invention can be used in combination with thermosetting. In this case, in order to accelerate the thermosetting reaction, it is preferable to add a thermal radical polymerization initiator.
As the thermal radical polymerization initiator, one having a sufficient decomposition rate at the intended curing temperature may be selected. Specific examples include organic peroxides such as peresters and hydroperoxides, and aliphatic azo compounds. More preferred are di-t-butyl peroxide, diisopropyl percarbonate, cumene-hydroper Examples thereof include oxide, azobisisobutyronitrile, azobiscyclobutanenitrile, and azobiscyanocyclohexane.
[0066]
4). Active energy ray-curable powder coating composition
The composition of the present invention essentially comprises the components (A) and (B).
The proportions of the components (A) and (B) in the composition are preferably 99 to 60% by mass of component (A) and 40 to 1% by weight of component (B), more preferably 99 to 99% of component (A). 80% by mass and 20 to 1% by weight of component (B). If the proportion of the component (B) is less than 1% by mass, the curability of the composition may be reduced, and the hardness and wear resistance of the resulting cured product may be reduced, and on the other hand, it exceeds 40% by mass. And it may cause blocking, and the storage stability of the composition may decrease.
[0067]
As a softening point of the composition of this invention, 60-130 degreeC is preferable at the point which is excellent in the blocking resistance of the composition obtained, and the external appearance of a cured coating film, More preferably, it is 80-120 degreeC.
The softening point in the present invention is measured by a so-called ring and ball method, which is measured in glycerin at a rate of temperature increase of 3 ± 0.5 ° C./min as defined in JIS-K-2207. Refers to the softening temperature.
[0068]
As a method for producing the composition of the present invention, the components (A) and (B) may be melt blended according to a conventional method.
The composition may comprise only the components (A) and (B), and can also be preferably produced by using other components commonly used in the surface coating industry described above.
Specifically, the mixture of the components (A) and (B) is melt blended at a temperature of about 70 to 140 ° C., preferably 80 to 120 ° C. in an extruder or a kneading apparatus, and then solidified by cooling. The obtained solid is then pulverized according to a conventional method to classify and remove coarse particle fractions, preferably those having a particle size of at least 250 μm or more.
When a photopolymerization initiator is blended with the composition of the present invention, it is preferable to blend the components (A) and (B) with a photopolymerization initiator and then melt blend.
[0069]
The composition of the present invention can be applied to various substrates. Specific examples include wood, glass, metal, various inorganic base materials, paper, plastic, and the like, which can also be applied to these composite materials, specifically, wood and paper composite materials.
[0070]
As a coating method of the composition, a conventional powder coating method may be used, and examples thereof include an electrostatic powder spray coating method, a fluidized dip coating method, and a preheating electrostatic coating method. When electrostatic coating is performed using a non-conductive substrate such as wood, for example, a conductive aid may be applied before electrostatic coating.
[0071]
After painting, the composition is heated by using a dryer or the like to melt the composition. As heating temperature in this case, 70-200 degreeC is preferable, More preferably, it is 80-150 degreeC.
After the composition is heated and melted, the composition is cured by irradiation with active energy rays. The irradiation conditions of the active energy ray may be according to ordinary methods. In the case of using an electron beam, the energy of the electron beam is generally 50 to 500 keV.
[0072]
The composition of the present invention can be used in combination with thermosetting. In this case, it can be cured by adding a thermal polymerization initiator to the composition and heating to a temperature of 90 to 220 ° C, preferably 120 to 190 ° C.
When using thermosetting together, the method of heating after irradiating active energy rays is preferable.
[0073]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. In the following, “%” means mass%, and “part” means mass part. The abbreviations used are shown below.
THPI-A: 3,4,5,6-tetrahydrophthalimidoethyl acrylate * Compound of the following formula (13)
[0074]
Embedded image
Figure 0004918735
[0075]
MMA: Methyl methacrylate
BA: Butyl acrylate
MAA: Methacrylic acid
GMA: Glycidyl methacrylate
[0076]
○ Production Example 1 [Production of component (A)]
A flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube was charged with 40 g of THPI-A, 30 g of MMA, 4 g of BA, 26 g of MAA, and 100 g of butyl acetate at room temperature. 3 g of azobis (2-methylbutyronitrile) (hereinafter referred to as AMBN) was charged and dissolved uniformly.
Under a nitrogen stream, polymerization was carried out by stirring at 85 ° C. for 2 hours and at 100 ° C. for 1 hour.
Thereafter, 10 g of GMA, 0.5 g of triethylamine and 0.1 g of hydroquinone were added to the reaction solution and dissolved by stirring. Further, the mixture was heated and stirred at 100 ° C. for 5 hours to carry out an addition reaction. The reaction solution was vacuum-dried to obtain a solid copolymer (A-1).
The copolymer (A-1) had a number average molecular weight (hereinafter abbreviated as Mn) of 6900 and a weight average molecular weight (hereinafter abbreviated as Mw) of 28900.
[0077]
○ Comparative Production Example 1 [Production of maleimide group-containing copolymer having no ethylenically unsaturated groups]
In a flask similar to Production Example 1, 40 g of THPI-A, 30 g of MMA, 20 g of BA, 10 g of MAA, and 100 g of butyl acetate were stirred and dissolved, and then 3 g of AMBN was charged uniformly. Dissolved in.
Under a nitrogen stream, polymerization was carried out by stirring at 85 ° C. for 2 hours and at 100 ° C. for 1 hour. The reaction-terminated liquid was vacuum-dried to obtain a solid copolymer (A-1 ′).
The copolymer (A-1 ′) had Mn of 5600 and Mw of 21400.
[0078]
○ Comparative Production Example 2 (Production of unsaturated copolymer having no maleimide group)
A solid copolymer (C-1) was obtained in the same manner as in Production Example 1, except that 65 g of MMA, 19 g of BA, 26 g of MAA, and 10 g of GMA were used.
Copolymer (C-1) had Mn of 5400 and Mw of 26400.
[0079]
○ Example 1
90 parts of A-1 obtained in Production Example 1, Aronix M315 [hydroxyethyltrisisocyanuric acid triacrylate (melting point: about 60 degrees), Aronix M-315 manufactured by Toagosei Co., Ltd., hereinafter abbreviated as M-315] Irgacure 2959 [1- [4- (2-hydroxyethoxy) -phenyl] -2-hydroxy-2-methyl-1-propan-1-one as a photopolymerization initiator, Irgacure manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. 2959, hereinafter abbreviated as Irg2959] and Irgacure 819 (bis (2,4,6-trimethylbenzoyl) -phenylphosphine oxide, Irgacure 819 manufactured by Ciba Specialty Chemicals, Inc., hereinafter abbreviated as Irg819). 1.5 parts, 0.3 part of benzoin (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) as an antifoaming agent and As a leveling agent, Regismix RL-4 [Regismix RL-4, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., hereinafter abbreviated as RL-4] was mixed with 0.3 part, and this mixture was extruded at 100 ° C. A powder having an average particle size of 40 μm was obtained by pulverization.
[0080]
After electrostatic coating on a bonderite steel plate or MDF with a film thickness of 70 to 90 μm, the coating film was heated in an electric drying oven for 10 minutes at 140 ° C., and then irradiated with ultraviolet rays under the following irradiation conditions.
Ultraviolet irradiation conditions: High pressure mercury lamp 160 W / cm, distance 10 cm, 5 m / min, and the cured film obtained in two passes were evaluated according to the following method. The results are shown in Table 2.
[0081]
○ Evaluation method
・ Glossy
Based on JIS-K5400, the gloss value was measured at 60 degrees.
[0082]
・ Solvent resistance
Using a rubbing tester, acetone was subjected to 50 reciprocating rubbing with a load of 1 kg, the surface of the coating film was visually checked for abnormalities, and judged according to the number of times until the abnormality occurred.
50 times or more: ○, 10 to 50 times: Δ, 10 times or less: ×
[0083]
·Pencil hardness
Measurement was performed in accordance with JIS-K5400.
[0084]
・ Adhesion
The resulting cured film was cut with a grid knife with a 1 mm width to make 100 square sections, and a commercially available cellophane tape (manufactured by Nichiban Co., Ltd.) was pressure-bonded to the surface and peeled off. It is indicated by the number of grids.
[0085]
○ Comparative Examples 1 to 3
A composition was produced in the same manner as in Example 1 except that each component shown in Table 1 was used.
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 using the obtained composition. The results are shown in Table 2.
[0086]
[Table 1]
Figure 0004918735
[0087]
[Table 2]
Figure 0004918735
[0088]
【The invention's effect】
According to the composition of the present invention, since the curability of the composition is excellent, a cured film excellent in various physical properties can be obtained with a small amount of active energy ray irradiation, and the productivity and manufacturing cost are excellent. Moreover, the cured coating film obtained is excellent in various physical properties such as solvent resistance, hardness, smoothness, and adhesion, and can be applied to various substrates as a powder coating material.

Claims (10)

(A)下記式(1)で表されるマレイミド基(以下、単に「マレイミド基」という)及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基(以下、単に「エチレン性不飽和基」という)を有する常温固体の共重合体及び(B)2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物。
Figure 0004918735
〔但し、式(1)において、R 1 及びR 2 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表すか、又はR 1 及びR 2 は一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基を表す。〕
(A) having a maleimide group represented by the following formula (1) (hereinafter simply referred to as “maleimide group”) and an ethylenically unsaturated group other than the maleimide group (hereinafter simply referred to as “ethylenically unsaturated group”) A composition for an active energy ray-curable powder coating material, comprising a room temperature solid copolymer and (B) a compound having two or more ethylenically unsaturated groups.
Figure 0004918735
[However, in the formula (1), R 1 and R 2 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, or an aryl group, or R 1 and R 2 are combined to form a 5-membered member. The hydrocarbon group which forms a ring or a 6-membered ring is represented. ]
前記式(1)において、R1及びR2が、一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基、両方が炭素数4以下のアルキル基、又は一つとなって5員環若しくは6員環を形成する飽和炭化水素基である請求項に記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物。In the above formula (1), one of R 1 and R 2 is a hydrogen atom and the other is an alkyl group having 4 or less carbon atoms, both are alkyl groups having 4 or less carbon atoms, or one and a 5-membered ring or 6-membered ring The composition for an active energy ray-curable powder coating according to claim 1 , which is a saturated hydrocarbon group forming a ring. 前記(A)成分において、前記エチレン性不飽和基が(メタ)アクリロイル基である請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物。The active energy ray-curable powder coating composition according to claim 1 or 2, wherein in the component (A), the ethylenically unsaturated group is a (meth) acryloyl group. 前記(A)成分が、数平均分子量で1000〜100万の共重合体である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物。The composition for active energy ray-curable powder coating according to any one of claims 1 to 3, wherein the component (A) is a copolymer having a number average molecular weight of 1,000 to 1,000,000. 前記(A)成分が、マレイミド基及びカルボキシル基含有プレポリマーに、エチレン不飽和基及びエポキシ基を有する化合物を付加して得られた共重合体である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料組成物。The component (A) is a copolymer obtained by adding a compound having an ethylenically unsaturated group and an epoxy group to a maleimide group- and carboxyl group-containing prepolymer. The active energy ray-curable powder coating composition described. 前記エチレン不飽和基及びエポキシ基を有する化合物において、エチレン不飽和基が(メタ)アクリロイル基である請求項5に記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料組成物。6. The active energy ray-curable powder coating composition according to claim 5, wherein in the compound having an ethylenically unsaturated group and an epoxy group, the ethylenically unsaturated group is a (meth) acryloyl group. マレイミド基及びカルボキシル基含有プレポリマーが、エチレン性不飽和基及びマレイミド基を有する化合物とエチレン性不飽和基及びカルボキシル基を有する化合物を共重合した共重合体である請求項5又は請求項6に記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料組成物。Maleimide group and a carboxyl group-containing prepolymer, to claim 5 or claim 6 compound is a copolymer obtained by copolymerization with a compound having an ethylenically unsaturated group and a carboxyl group having an ethylenically unsaturated group and maleimide group The active energy ray-curable powder coating composition described. 前記(A)成分が、エチレン性不飽和基及びマレイミド基を有する化合物を、全単量体に対して10〜40重量%を共重合したものである請求項に記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料組成物。The active energy ray-curable type according to claim 7 , wherein the component (A) is obtained by copolymerizing a compound having an ethylenically unsaturated group and a maleimide group in an amount of 10 to 40% by weight based on all monomers. Powder coating composition. (A)成分の60〜99質量%及び(B)成分の40〜1質量%を含んでなる請求項1〜請求項のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物。The active energy ray-curable powder coating composition according to any one of claims 1 to 8 , comprising 60 to 99% by mass of component (A) and 40 to 1% by mass of component (B). 前記(B)成分が、融点40℃以上を有するものである化合物である請求項1〜請求項のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型粉体塗料用組成物。The active energy ray-curable powder coating composition according to any one of claims 1 to 9 , wherein the component (B) is a compound having a melting point of 40 ° C or higher.
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