JP4918232B2 - 凍結融解処理方法と凍結融解処理装置 - Google Patents

凍結融解処理方法と凍結融解処理装置 Download PDF

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本発明は凍結融解処理方法と凍結融解処理装置に関し、詳しくは、一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理しつつ被処理物の固液分離を行う凍結融解処理方法と凍結融解処理装置に関する。
汚泥処理をする場合、汚泥は大量の水分を含んでいるため、汚泥から固液分離して水分を除去する必要がある。しかし、汚泥の性状は種々の有機質、無機質を含んでいるため、その多くがゼラチン状をしており、ろ過性が悪い。
これに対して、無機系凝集剤を加えてろ過性を高める方法もあるが、薬品注入により処分汚泥が増量するという問題があり、必ずしも好ましい方法ではない。
そこで、薬品注入を行う必要がなく、固液分離効率のよい凍結融解処理法の採用が考えられている(例えば、特許文献1)。
汚泥を凍結融解処理法で処理するには、伝熱管が立体的に配列された凍結融解槽に汚泥を投入し、冷凍機で冷却された冷ブライン(不凍液であり、−20℃程度に冷却されている)によって凍結処理した後、ブラインヒーターによって加温された温ブライン(例えば、30℃程度に加温されている)によって融解処理され、かかる処理により汚泥が効果的に固液分離される。
凍結融解処理装置は、図7に示すように、2槽A,Bが一対となって、バッチ式運転を行うように構成されている。新たに汚泥が投入された槽Aに冷ブラインを通流させて凍結処理し、すでに凍結処理された汚泥を有する他方の槽Bには温ブラインを通流させて加温し、凍結された汚泥の融解処理を行う。槽Aでの凍結処理と槽Bでの融解処理を終了した後は、バルブV1〜V4を操作して、ブラインの通流を切り替えると共に、凍結融解処理の終了した汚泥は槽Bから槽外に排出する。
すなわち、図8に示すように、槽Aに温ブラインを通流されて融解処理を行い、逆に槽Bには新たに汚泥を投入し、冷ブラインを通流して凍結処理を行う。それぞれの処理が終了すると、再びバルブV1〜V4を操作して、ブラインの通流を切り替えると共に、凍結融解処理の終了した汚泥は槽Aから槽外に排出し、新たな汚泥を投入する。
この間、槽Aでは、汚泥が投入された後、伝熱管1に冷ブラインが通流されて、汚泥の凍結処理が行われ、ブラインを切り替え後、伝熱管1に温ブラインが通流され、凍結された汚泥の融解処理が行われることになる。
特開2001−252700号公報
しかしながら、上記従来技術の処理においては、ブラインの切り替えはバルブV1〜V4の操作を同時に行うようにしているため、例えば、温ブラインから冷ブラインに切り替えた直後では、凍結融解槽内の伝熱管内に残った約30℃の温ブラインが冷ブラインに流れて、冷ブラインタンクに貯留されるため、冷ブラインの温度が上昇するという問題がある。更に、汚泥の融解初期には凍結融解処理槽の出口の冷ブラインの温度が高いため、冷ブラインの温度が大きく上昇する。
逆に、冷ブラインから温ブラインに切り替えた直後では、凍結融解槽内の伝熱管内に残った約−20℃の冷ブラインが温ブラインに流れて、温ブラインタンクに貯留されるため、温ブラインの温度が低下するという問題が生じる。しかも、汚泥の凍結初期には凍結融解処理槽の出口の温ブラインの温度が低いため、温ブラインの温度が低下する。
通常、ブラインを冷却する冷凍機およびブラインを加熱するブラインヒーターは、その設備構造上、エネルギー効率を高めるため、最小となる装置規模で設置されており、急激な温度変化に対しては、十分に対処し得る装置能力を有していない。その結果、上記したような凍結融解処理の切り替え直後では、冷ブライン、温ブラインがそれぞれ凍結・融解処理を行うのに十分なブライン温度となっていないため、凍結・融解に必要以上の長時間を要するという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の有する事情に鑑みて、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理方法と凍結融解処理装置を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る凍結融解処理方法の特徴構成は、一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理して、被処理物の固液分離を行う方法において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、通流させるブラインを温ブラインから冷ブラインに切り替え、被処理物を凍結処理し、排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽に通流させるブラインを冷ブラインから温ブラインに切り替え、凍結処理の終了した被処理物を融解処理し、排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出し、所定時間経過後、前記一方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出して、被処理物を処理すべくブラインの通流を切り替えることにある。
この構成によれば、被処理物を凍結処理した後、ブラインの切り替え直後に一方の凍結融解槽の伝熱管や配管中に残存している、凍結時に用いた冷却されたブラインは冷ブラインに排出されると共に、被処理物を融解処理した、ブラインの切り替え直後に他方の凍結融解槽の伝熱管や配管中に残存している、融解時に用いた加温されたブラインは、温ブラインに排出される。このように、ブラインの通流の切り替え直後に、好ましくない影響を与える要素を確実に除去することにより、ブラインの通流の切り替え操業を円滑に行い、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率、処理効率を高めることができる。
その結果、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理方法を提供することができた。
又、本発明に係る凍結融解処理方法の特徴構成は、一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理して、被処理物の固液分離を行う方法において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、通流させるブラインを温ブラインから冷ブラインに切り替え、被処理物を凍結処理し、排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽に通流させるブラインを冷ブラインから温ブラインに切り替え、凍結処理の終了した被処理物を融解処理し、排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出し、前記温ブラインと冷ブラインの排出口近くの各ブラインの温度を測定し、その測定結果が所定温度に達した後、前記一方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出して、被処理物を処理すべくブラインの通流を切り替えることにある。
この構成によっても、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理方法を提供することができる。
更に又、本発明に係る凍結融解処理方法の特徴構成は、一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理して、被処理物の固液分離を行う方法において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成し、この閉鎖回路中、所定時間前記ブラインを循環させた後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、凍結処理の終了した被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替えることにある。
この構成によっても、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理方法を提供することができる。
前記ブラインの通流の切り替えを、予め時間設定したタイマー機構により行うことが好ましい。
この構成よれば、ブラインの通流の切り替えを自動的に行うことができ、効率のよい操業を可能にする。設定時間は、実操業での測定結果に基づいて決定することができる。
更に又、本発明に係る凍結融解処理方法の特徴構成は、一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理して、被処理物の固液分離を行う方法において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成し、この閉鎖回路中を、前記ブラインを循環させ、前記各凍結融解槽の各ブラインの排出口近くのブライン温度を測定し、その測定結果が所定温度に達した後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、凍結処理の終了した被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替えることにある。
この構成によっても、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理方法を提供することができる。
また、本発明に係る凍結融解処理装置の特徴構成は、温ブラインを通流して被処理物を融解処理する一方の凍結融解槽と、冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理する他方の凍結融解槽とを有して、被処理物の固液分離を可能にする一対の凍結融解槽を備えると共に、これら各凍結融解槽への各ブラインの通流を切り替え可能になっている装置において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、通流させるブラインを温ブラインから冷ブラインに切り替え、被処理物を凍結処理し、排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽に通流させるブラインを冷ブラインから温ブラインに切り替え、凍結処理の終了した被処理物を融解処理し、排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出し、所定時間経過後、前記一方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出して、被処理物を処理すべくブラインの通流を切り替え可能になっていることにある。
この構成によれば、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理装置を提供することができる。
更に又、本発明に係る凍結融解処理装置の特徴構成は、温ブラインを通流して被処理物を融解処理する一方の凍結融解槽と、冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理する他方の凍結融解槽とを有して、被処理物の固液分離を可能にする一対の凍結融解槽を備えると共に、これら各凍結融解槽への各ブラインの通流を切り替え可能になっている装置において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、通流させるブラインを温ブラインから冷ブラインに切り替え、被処理物を凍結処理し、排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽に通流させるブラインを冷ブラインから温ブラインに切り替え、凍結処理の終了した被処理物を融解処理し、排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出し、前記温ブラインと冷ブラインの排出口近くの各ブラインの温度を測定する温度測定器が設けられていて、この温度測定器による測定結果が所定温度に達した後、前記一方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを冷ブラインとして排出すると共に、前記他方の凍結融解槽の排出口より排出するブラインを温ブラインとして排出して、被処理物を処理すべくブラインの通流を切り替え可能になっていることにある。
この構成によっても、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理装置を提供することができる。
更に又、本発明に係る凍結融解処理装置の特徴構成は、温ブラインを通流して被処理物を融解処理する一方の凍結融解槽と、冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理する他方の凍結融解槽とを有して、被処理物の固液分離を可能にする一対の凍結融解槽を備えると共に、これら各凍結融解槽への各ブラインの通流を切り替え可能になっている装置において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成可能にし、この閉鎖回路中を、所定時間前記ブラインを循環させた後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替え可能になっていることにある。
この構成によっても、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理装置を提供することができる。
前記ブラインの通流の切り替えを、予め設定した時間後に行うタイマー機構が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ブラインの通流の切り替えを自動的に行うことができ、効率のよい操業を可能にする。設定時間は、実操業での測定結果に基づいて決定することができる。
更に又、本発明に係る凍結融解処理装置の特徴構成は、温ブラインを通流して被処理物を凍結処理する一方の凍結融解槽と、冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理する他方の凍結融解槽とを有して、被処理物の固液分離可能にする一対の凍結融解槽を備えると共に、これら各凍結融解槽への各ブラインの通流を切り替え可能になっている装置において、前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成可能にし、この閉鎖回路中を循環させる前記ブラインの温度を、前記各凍結融解槽の各ブラインの排出口近くで測定する温度測定器が設けられていて、この温度測定器による測定結果が所定温度に達した後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、凍結処理の終了した被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替え可能になっていることにある。
この構成によっても、凍結・融解処理を行うに際して、凍結融解処理の切り替えをコントロールすることにより、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできる凍結融解処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、従来技術と同一機能を有する構成要素については、同一符号を付してある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る凍結融解処理方法に用いる装置の概略構成を示す。この凍結融解処理装置は、一対の凍結融解槽(以下、単に「槽」という)A、Bを有していると共に、各槽A、B内には上下に屈曲され立体的に構成された伝熱管1が配置されており、そして、ブライン通流配管(以下、単に「配管」という)2途中に三方切り替えバルブ(以下、単に「バルブ」という)V1〜V4が設けられている点は、従来技術と同様である。また、槽A、槽Bの一方を、被処理物である汚泥の凍結処理に用い、他方を既に凍結した汚泥の融解処理に用いる点も従来技術と同様である。なお、図番Mは、バルブV1〜V4を切り替え駆動させる電動機である。
本実施形態の凍結融解処理方法は、汚泥を凍結処理した槽Aを融解処理に、汚泥を融解処理した後、槽外に排出し、新たな汚泥を投入した槽Bを凍結処理に切り替える場合、まず、図1において、凍結融解槽入口側のバルブV1,V2を切り替える(出口側のバルブV3,V4は切り替えない)。
すなわち、温ブラインタンク(図示略)より温ブラインが、バルブV2を経由して槽Bに入り、槽B内の伝熱管1を通流してバルブV4を経由し温ブラインタンクへ通流すると共に、冷ブラインは冷ブラインタンク(図示略)よりバルブV1を経由して槽Aに入り、槽A内の伝熱管1を通流してバルブV3を経由し冷ブラインタンクへ向かっていたところ、バルブV1,V2の切り替えにより、温ブラインタンクより送給される温ブラインはバルブV1を経由して槽Aに入り、槽A内の伝熱管1を通流してバルブV3を経由し冷ブラインタンクへ向かうと共に、冷ブラインは冷ブラインタンクよりバルブV2を経由して槽Bに入り、槽B内の伝熱管1を通流してバルブV4を経由し温ブラインタンクへ向かうことになる。
このようにすると、汚泥を凍結処理した後、ブラインの切り替え直後に槽Aの伝熱管1中に残存している、凍結時に用いた冷却されたブラインは、冷ブラインタンクに排出されると共に、汚泥を融解処理した後、ブラインの切り替え直後に槽Bの伝熱管1中に残存している、融解時に用いた加温されたブラインは、温ブラインタンクに排出される。
そして、所定時間経過後、凍結融解槽の出口側のバルブV3,V4を切り替えて、融解に用いた温ブラインを温ブラインタンクに、凍結に用いた冷ブラインを冷ブラインタンクに流す。この場合、タイマー機構Tmを各バルブV1〜V4の電動機Mに取り付けて、予め設定した所定時間経過後に、自動的にバルブの開閉動作させるようにしてもよい(図1では、タイマー機構Tmを各バルブV1〜4の電動機Mに取り付けた例のみを示す)。
その結果、従来技術に生じたような、切り替え直後の冷ブラインの温度上昇や温ブラインの温度低下などによる処理効率の低下を効果的に防止でき、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くでき、ブラインを通流させるポンプの小型化、冷凍機の省力化などを図ることが可能となる。
<第2実施形態>
この実施形態では、図2に示すように、凍結融解槽の出口側のバルブV3,V4の近傍の配管2に温度指示制御器(TIC)を設けて、測定された温度に基づいてバルブV3,V4の切り替え制御を行う。
すなわち、凍結処理から融解処理へ、あるいはその逆に切り替える場合、第1実施形態では、凍結融解槽入口側のバルブV1,V2を切り替え、一定時間経過後、凍結融解槽出口側のバルブV3,V4を切り替える方法を用いたが、本実施形態の場合、凍結融解槽入口側のバルブV1,V2を切り替えて、伝熱管に残存している各ブラインを排出し、温・冷ブラインの温度を測定しながら、それぞれの測定結果が予め設定した所定温度に達したことを確認した後、凍結融解槽出口側のバルブV3,V4を切り替えて、温ブラインを温ブラインタンクに、冷ブラインを冷ブラインタンクに戻すようにする。
このようにしても、第1実施形態の場合と同様な効果を発揮し得る。
<第3実施形態>
この実施形態は、図3に示すように、凍結処理と融解処理との切り替え時に、配管2途中に設けたバルブV5〜V8を操作すると共に、配管途中に設けたポンプPを作動させ、槽A、槽Bに通流している各ブラインを、ブラインタンクを経由することなくバイパスして閉鎖回路を形成し、この閉鎖回路中にブラインを循環させる。そして、タイマー機構Tmにより所定時間が経過すればポンプPの作動を停止させ、V5〜V8を操作する。
すなわち、槽Aでの凍結処理が終了し、槽Bでの融解処理が終了した後、槽Aでの融解処理を開始し、槽Bで凍結処理を開始した直後のブライン通流状態を図4に示す。バルブV1〜V4を閉鎖し、V5〜V8を切り替えて開放すると共に、ポンプPを作動させ、各ブラインを通流配管2の太線に示したような閉鎖回路となるようにバイパスを形成する。このようにすると、槽A内で凍結した汚泥のもつ冷熱(融解潜熱)を、ブラインを介して槽Bの冷却に利用できる。予め設定した所定時間の経過後、ポンプPの作動を停止すると共に、各槽において通常の凍結融解処理をすべく、バルブV1〜V8を操作して、図5に示す状態に復帰させ、槽Aで融解処理を行い、槽Bで凍結処理を行う。
このようにすることにより、ブラインの切り替え直後の冷ブラインの急激な温度上昇、温ブラインの温度低下を確実に防止し、効率的な温ブラインによる融解処理と、冷ブラインによる凍結処理を得ることができ、しかも凍結した汚泥のもつ融解潜熱を汚泥の凍結処理における冷却に効果的に利用することができる。その結果、従来技術の有する問題点を解消して、汚泥の凍結融解時における処理性能を低下させることなく、凍結・融解に要する時間を短縮して運転効率および処理能力を高くできることになる。
<第4実施形態>
上記第3実施形態で説明した方式は、ポンプPの作動、バルブV5〜V8の操作を時間制御して行ったが、これに代えて、図6に示すように、配管2に温度指示制御器(TIC)を設け、測定された温度に基づいて、ポンプPを作動させると共に、バルブV5〜V8の操作を制御して、図4に示したと同様なバイパス回路を形成し、その後、図5に示すように、ポンプPを停止させると共にバルブV1〜V8の操作を行うようにしてもよい。このようにしても、第3実施形態と同様な効果を発揮し得る。
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態において、ブラインを構成する不凍液は、特に限定されるものではなく、種々の不凍液を使用することができる。
(2)冷ブラインを冷却する冷凍機としては、アンモニア吸収冷凍機を用いることが特に好ましい。
(3)上記実施形態では、一対の凍結融解槽を使用した例について説明したが、使用目的に応じて、更に凍結融解層槽の数を増やすこともできる。
本発明の第1実施形態に係る凍結融解処理方法を説明する図 本発明の第2実施形態に係る凍結融解処理方法を説明する図 本発明の第3実施形態に係る凍結融解処理方法を説明する図 本発明の第3実施形態に係る凍結融解処理方法を説明する図 本発明の第3実施形態に係る凍結融解処理方法を説明する図 本発明の第4実施形態に係る凍結融解処理方法を説明する図 従来技術に係る凍結融解処理方法を説明する図 従来技術に係る凍結融解処理方法を説明する図
符号の説明
A,B 凍結融解槽
Tm タイマー機構

Claims (6)

  1. 一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理して、被処理物の固液分離を行う凍結融解処理方法において、
    前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成し、この閉鎖回路中、所定時間前記ブラインを循環させた後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、凍結処理の終了した被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替えることを特徴とする凍結融解処理方法。
  2. 前記ブラインの通流の切り替えを、予め時間設定したタイマー機構により行う請求項1に記載の凍結融解処理方法。
  3. 一対の凍結融解槽の内、一方の凍結融解槽に温ブラインを通流して被処理物を融解処理し、他方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理して、被処理物の固液分離を行う凍結融解処理方法において、
    前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成し、この閉鎖回路中を、前記ブラインを循環させ、前記各凍結融解槽の各ブラインの排出口近くのブライン温度を測定し、その測定結果が所定温度に達した後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、凍結処理の終了した被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替えることを特徴とする凍結融解処理方法。
  4. 温ブラインを通流して被処理物を融解処理する一方の凍結融解槽と、冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理する他方の凍結融解槽とを有して、被処理物の固液分離を可能にする一対の凍結融解槽を備えると共に、これら各凍結融解槽への各ブラインの通流を切り替え可能になっている凍結融解処理装置において、
    前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成可能にし、この閉鎖回路中を、所定時間前記ブラインを循環させた後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替え可能になっていることを特徴とする凍結融解処理装置。
  5. 前記ブラインの通流の切り替えを、予め設定した時間後に行うタイマー機構が設けられている請求項4に記載の凍結融解処理装置。
  6. 温ブラインを通流して被処理物を凍結処理する一方の凍結融解槽と、冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理する他方の凍結融解槽とを有して、被処理物の固液分離可能にする一対の凍結融解槽を備えると共に、これら各凍結融解槽への各ブラインの通流を切り替え可能になっている凍結融解処理装置において、
    前記凍結融解槽での凍結処理と融解処理とが終了し、前記一方の凍結融解槽の、融解処理の終了した被処理物を槽外に排出し、新たに凍結融解処理する被処理物を投入後、前記各凍結融解槽に通流している各ブラインどうしを連通させて閉鎖回路を形成可能にし、この閉鎖回路中を循環させる前記ブラインの温度を、前記各凍結融解槽の各ブラインの排出口近くで測定する温度測定器が設けられていて、この温度測定器による測定結果が所定温度に達した後、前記一方の凍結融解槽に冷ブラインを通流して被処理物を凍結処理すると共に、前記他方の凍結融解槽に温ブラインを通流して、凍結処理の終了した被処理物を融解処理すべくブラインの通流を切り替え可能になっていることを特徴とする凍結融解処理装置。
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