JP4904629B2 - Carbon black manufacturing apparatus and manufacturing method, furnace combustion apparatus and furnace combustion method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンブラックの製造装置および製造方法ならびに炉内燃焼装置および炉内燃焼方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、カーボンブラックは、表面積、粒径、吸油量、ストラクチャ構造、pH、黒度、着色力、硬度などの諸特性に応じ、印刷用インク、塗料顔料、充填剤、補強用添加剤、耐候性改善剤などに広く使用されている。例えば、樹脂着色剤、印刷インキ、塗料において、着色剤として使用されるカーボンブラックは、黒度、分散性、光沢、着色力、分散性に優れたものが求められ、また、主に自動車用タイヤのゴム組成物補強剤として使用されるカーボンブラックは耐摩耗性に優れたものが求められている。
【0003】
カーボンブラックは、通常、一次粒子とそれらの集合体である凝集体で構成されており、これらがカーボンブラックの特性に影響を与えている。例えば、黒度、着色力などは、特開昭50−68992号公報などに開示されている様に、カーボンブラックの一次粒子径への依存性が大きく、一次粒子径が小さくなる程に高黒度となることが知られている。また、この様なカーボンブラックをタイヤの補強剤として使用した場合には、高度の耐摩耗性を示すことも知られている。更には、カーボンブラック凝集体が小さく、一次粒子径や凝集体径の分布がシャープである程に高黒度で分散性が良いことも知られている。
【0004】
カーボンブラックの製造方法としては、ファーネス法、チャンネル法、サーマル法、アセチレン法などが知られており、一般的な製造方法としてはファーネス法が挙げられる。この方法は、例えば円筒状のカーボンブラック製造装置(反応炉)を使用し、当該反応炉の第1反応帯域に炉軸に対して水平方向または垂直方向に空気などの酸素含有ガスと燃料を供給し且つ燃焼させ、得られた燃焼ガス流を炉軸方向の下流に設置された縮小された断面積を持つ第2反応帯域に移動させ、当該ガス流中に原料炭化水素(原料油)を供給し反応させてカーボンブラックを生成させ、更に、その下流にある第3反応帯域でガス流に冷却水の噴霧などでガスを急冷して反応を停止させる方法である。
【0005】
より詳しく言えば、第2反応帯域中のガス流中に原料炭化水素を供給し、ガスの運動および熱エネルギーで液状の原料炭化水素を霧化させ、必要に応じて第2反応帯域中にチョーク部などを設け、このチョーク部やその前後にて生ずるガス流の乱流による混合などによって燃焼ガスの熱エネルギーを効率良くカーボンブラック生成反応に利用する。そして、カーボンブラックは次の様にして生成すると考えられている。すなわち、原料炭化水素が燃焼ガス流と接触し熱分解した後、縮合し、液滴へ凝集し、核となる前駆体が形成され、一次粒子が生成する。その後、斯かる一次粒子の相互の衝突を経て融着炭化することにより、カーボンブラック(凝集体)が生成する。
【0006】
ところで、例えば上述のファーネス法において小粒子径のカーボンブラックを得るためには、燃焼ガス流に対して注入する原料炭化水素量を少なくすることが知られている。しかしながら、当然のことながら、注入量を少なくするとカーボンブラックの生産性が低下する。そこで、従来から、生産性を低下させずに小粒子径のカーボンブラックを得る方法として、原料炭化水素注入域のガス温度を高くして効率的に生産する方法が行われている。
【0007】
カーボンブラックの生成において、上述の一次粒子の形成は高温でより速く進み、生成する一次粒子径は小さくなる。また、炭化速度も速くなるため、一次粒子同士が衝突し凝集体となって固まるまでの時間も短くなり、凝集体も小さくなる。従って、第2反応帯域の温度は原料炭化水素が均一に気化・熱分解するために、更には、小粒子径のカーボンブラックを得るため、充分な程度の高温雰囲気とすることが重要である。
【0008】
また、上記においては、燃焼ガス中の酸素濃度を出来るだけ抑制することが重要である。これは、ファーネス法においては原料炭化水素の一部が燃焼(部分燃焼)して歩留まりが低下することがあるため、燃焼ガス中の酸素濃度を1〜5%程度と低く抑えて部分燃焼を抑制するからである。つまり、酸素濃度が少ない程に最終的な排ガス中の一酸化炭素(CO)の濃度が少なくなり、CO濃度が少なくなるということは燃焼反応において二酸化炭素(CO2)の発生割合が増加していることを意味し、燃焼反応における発熱量が増加し、燃焼ガスの高温化が図れる。
【0009】
また、余剰酸素がCO2になる場合の反応はC+O2→CO2又はCOになる場合の反応は2C+O2→2COで表されるが、式より明らかな様にCOになる方が2倍の炭素を消費する。よって、燃焼ガス中残存酸素濃度を少なくし、生成するCOを減らすことにより、歩留まりも大幅に改善することが出来る。
【0010】
上述の様に、カーボンブラックの生成反応において、酸素濃度が少ないと、原料炭化水素の部分燃焼が少ないため、歩留まりが向上すると共にカーボンブラックが生成する領域の雰囲気が均一に保たれるため、一次粒子径や凝集体径分布がシャープなカーボンブラックを得ることができる。要するに、カーボンブラックの製造においては、原料炭化水素供給位置におけるガスの温度を高温化することが、小粒子径で且つ粒子径分布や凝集体径分布がシャープな高品質な製品を生産性を落とさずに、歩留まり良く製造することにつながるのである。
【0011】
原料炭化水素注入域のガス温度を高温度化するためには、第1反応帯域である燃焼部においてより高温の燃焼を行わせれば良く、この方法として、燃焼用空気に酸素富化空気を使用する等の方法がよく知られている。しかしながら、従来の方法で燃焼させた場合、燃焼部の断熱火炎温度は原料炭化水素注入域のガス温度よりも遥かに高い温度となる。例えば、原料炭化水素注入域の温度を1800℃以上に保とうとすると、燃焼部における断熱火炎温度は2100℃以上の高温となり、炉を構成する耐火物が損傷し安定的な連続運転は不可能となってしまう。
【0012】
また、酸素濃度を低下させて第1反応帯域の空気比を1付近にすると、燃焼部において、所謂「煤(すす)」が発生し易くなり、製品であるカーボンブラックの粒径分布がばらつき、品質が低下するという問題が生ずる(ここで、空気比とは供給する燃料についての理論燃焼空気量に対する実際の供給空気量の割合を示す)。更には、燃焼温度を高温度化すると排出ガス中の窒素酸化物(以下、「NOx」という。)濃度も高くなり、環境上好ましくないという問題も生ずる。
【0013】
一方、燃焼方法自体については、一般的な工業用加熱炉において、通常の燃焼に比べて十分に熱発生速度が低速な酸化発熱反応を伴い、平均熱流束を最大熱流束に近づけてNOxを抑制する燃焼方法として、いわゆる高温空気燃焼法が知られている。
【0014】
例えば、特開平10−38215号公報には、少なくとも燃焼反応直前には通常の空気よりも遥かに酸素濃度が低く、かつその酸素濃度における混合気の燃焼安定限界温度以上の高温希釈空気あるいはそれに相当する酸化剤で十分に低速な酸化発熱反応下に拡散燃焼させるバーナー燃焼方法が開示されている。具体的には、図示されている様に、予め高温空気を窒素で希釈後、高温予熱空気流に直角方向から燃料噴流が流入する交差流れ系が行われている。そして、燃焼用酸化剤である希釈空気の温度が高温度であれば、酸素の濃度を低くしても燃焼が成立することが記載されている。
【0015】
更に、燃焼用空気の温度を従来の排ガス再循環燃焼方法で使用されていたよりも遥かに上げながら空気比を変えず、燃焼用酸化剤としての酸素濃度を通常の空気よりも遥かに低くして行くと、それがある条件に達した際、酸化発熱反応が通常の空気を使用した場合に比べて非常に遅いにも拘らず安定して燃焼する現象が起こり、その際には火炎の可視発光色中に緑色のスペクトル成分を出す炭化水素系燃料の燃焼反応中間生成物の割合の増加が認められる結果、火炎が通常燃焼時の青色よりも緑色がかる(緑色化する)という現象を知見するに至っている。
【0016】
しかしながら、上記の公報にはカーボンブラックの製造方法に関する記載はなく、また、高温空気燃焼を生じさせる手段として、予め1000℃程度の高温に予熱され希釈された酸化剤を使用して燃焼させる方法が採用されている。ここで、一般的に反応炉内に供給する空気を高温に予熱する方法としては、所謂リジェネレイティブバーナーを使用する方法が知られている。具体的には、内部に蓄熱体を備えた1対のバーナーにおいて、空気供給・排ガス吸引を交互に切替えて繰り返すことにより、蓄熱体により炉内に供給する空気を予め高温化する方法である。また、酸素濃度を希釈する方法としては、排ガスを再循環させたり、窒素などの不活性ガスで希釈する方法があり、同公報においても、予め高温空気を窒素で希釈して使用している。
【0017】
しかしながら、上記の様な方法、つまり高温の予熱空気を得る方法として、吸気切り替えによる燃焼方法は、局所的な燃焼ガスの温度が時間的に変化する。従って、斯かる方法をカーボンブラック製造炉に適用した際には、安定した品質のカーボンブラック製造が困難となる場合がある。また、酸素濃度を希釈する方法として、排ガスを再循環させたり、窒素などの不活性ガスで希釈する方法は、設備上コストが掛かりカーボンブラックの製造炉として好ましくない。
【0018】
更に、前述の特開平10−38215号公報の[0026]段落には、所定の温度で且つ所定の酸素濃度に希釈された高温希釈空気・酸化剤を経済的かつ容易に供給する手段の一つとして、高温の空気を高速で炉内へ噴射することによって炉内排ガスを巻き込み、燃料と接触する前に酸素濃度を希釈する方法が挙げられてはいる。しかしながら、ここでは高温の空気を希釈する方法が述べられているだけであり、高速で炉内へ噴射することにより、空気の温度を1000℃程度の高温に加熱することは述べられておらず、また、同公報の[0027]段落における「高速の空気噴流にどの程度の排ガスが巻き込まれているかは予測ないし計算できず、燃焼反応直前の希釈空気の酸素濃度および温度を所定の値に設定することは困難である。」という記述から明らかな通り、いわゆる炉内燃料直接噴射法により、高温空気燃焼を生じさせることは炉やバーナーの設定などでは大変困難である。
【0019】
前述した様に、工業用加熱炉においてNOxを抑制する別の燃焼方法として、炉内燃料直接噴射法が知られている。詳しくは、燃焼用空気と燃料を独立したノズルから炉内に噴射し、その噴出エネルギーによる自己排ガス再循環効果によって、周囲の燃焼ガスを吸引し燃焼用空気の酸素濃度の低減と、燃焼時の火炎温度の低下をもたらせる方法である。
【0020】
上記の炉内燃料直接噴射法として、特許第2683545号公報には空気供給口と燃料供給口とを距離を持たせて各独立して炉内に同じ方向に開口させると共に、空気流と周囲炉壁との間に再循環領域が形成される様に、空気供給口を、炉壁から空気供給口の開口径の1.5倍以上の距離を隔てて配置させる炉内燃焼方法が記載されている。
【0021】
しかしながら、上記の公報には、工業用加熱炉において火炎温度を低下させてNOxの生成を抑えた炉内燃焼方法が記載されているのみであり、炉を構成する耐火物を損傷させることなく、極力高温で、空気比1付近で燃焼させる方法については全く記載がなく、用途についてもガラス溶融炉について記載があるのみであり、カーボンブラック製造炉に関しては全く記載がない。
【0022】
また、上記の公報第の5欄には、「炉内には周囲炉壁よりも低温の被熱物(鋼材、溶融金属など)が存在しているため、炉内空間での火炎発生と同時にこれら低温物体に放射伝熱され、火炎温度が低下し、この面からもNOx発生レベルを低下させる効果が得られる」との記述があるが、カーボンブラックの製造においては極力高温で原料炭化水素を燃焼させることが効率向上の面から重要であるため、火炎温度が低下することはカーボンブラックの製造方法においては好ましくないと考えられていた。
【0023】
また、上記の公報に記載されている様な炉内直接噴射法においては、そもそも火炎温度を低下させてNOx発生を抑えることは記載されてはいるが、高温空気燃焼についての記載は全く見受けられず、炉内の燃焼温度についても、その実施例を見る限りにおいて1500℃程度と低く、従来より知られている様な燃料の自己着火温度(例えば天然ガスを燃料に使用した際は900℃程度)以上〜1500℃程度と低い温度しか再現できていない。
【0024】
上記の問題を解決するため、炉内燃料直接噴射法において、燃焼用空気の温度を燃料の自己着火温度以上にするため、空気を炉内に供給する前に予め蓄熱体に蓄えられた熱により空気を予熱する、所謂リジェネレイティブバーナーとの組合せも提案されている。
【0025】
しかしながら、上記の様な方法、つまり吸気切り替えによる燃焼方法では、前述の様に、局所的な燃焼ガスの温度が時間的に変化する。従って、斯かる方法をカーボンブラック製造炉に適用した際には、安定した品質のカーボンブラック製造が困難となる場合がある。
【0026】
一方、反応炉に酸素含有ガスと燃料とを独立に供給するカーボンブラックの製造方法は、特公昭31−2167号公報に記載されている。しかしながら、同公報は、高価なガス状原料炭化水素を原料とするカーボンブラック(ガスブラック)の製造炉(反応炉)を改造し、安価な原料である液状炭化水素を使用したカーボンブラック(オイルブラック)の製造方法であって、反応炉やこれを構成する炉壁耐火物を損傷させることなく、極力高温であり、空気比1付近で且つ排出NOxレベルを抑えたカーボンブラックの製造方法に関しては全く記載がない。また、同公報に記載の燃焼方法では、酸素含有ガスと燃料の供給口の距離が近いために、炉内燃料直接噴射法の最大の特徴である自己排ガス再循環効果は生じない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
上述の様に、より小粒子径で凝集体径のシャープなカーボンブラックを効率よく製造するに当たり、燃焼部における反応炉壁構築耐火物の損傷を抑え、極力高温で且つ空気比1付近で燃料を完全燃焼させ、しかも、排出NOxをも抑えたカーボンブラックの製造装置および製造方法を開発することが課題となっていた。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、カーボンブラックの製造に最適な燃焼部の炉内構造を種々検討した結果、第1反応帯域において空気供給口と燃料供給口を距離を隔てて独立して配置し、且つ炉内に同じ方向に開口させる構造とし、前記空気供給口と燃料供給口から、燃焼用空気と燃料をそれぞれ独立して炉内に噴出させて燃焼させることによって、第1反応帯域における燃焼温度温度を下げずに温度分布ムラのみを抑制されること、つまり、燃焼のピーク温度を下げて第1反応帯域の燃焼状態分布の平滑化が促進され、反応炉内の構築耐火物を損傷させることなく、しかも、2000℃以上の高温で且つ空気比1付近で、更に低NOxで安定的に完全燃焼させることが出来るとの知見を得た。また、前記空気供給口内に別の燃料供給口を内蔵させる構造とし、前記燃料供給口から供給する燃料と空気供給口内の燃料供給口から供給する燃料の割合を制御することにより、燃焼状態が制御できるとの知見を得た。
【0029】
本発明に係るカーボンブラックの製造装置および方法は、その燃焼部の燃焼方法に高温空気燃焼法と燃料炉内直接噴射法の両者の長所を同時に取り入れ、リジェネレイティブバーナー等の切替式の装置を使用することなく、空気と燃料の炉内への独立供給のみで、燃焼用空気が燃料と出会う前に、その空気の温度を燃料の自己着火温度以上で且つかつ酸素濃度を低減させる、いわゆる高温空気燃焼を可能にしたものであり、それらの要旨は次の(1)又は(2)に記載の通りである。
【0030】
(1)反応炉内に酸素含有ガスと燃料とを供給し且つ燃焼させて燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、第1反応帯域の下流にあり、燃焼ガス流に原料炭化水素を供給する原料炭化水素供給口を有し且つ原料炭化水素を反応させてカーボンブラックを生成させる第2反応帯域と、第2反応帯域の下流にあり且つ反応を停止させる第3反応帯域とを有するカーボンブラック製造装置であって、第1反応帯域において燃料供給口と酸素含有ガス供給口とが各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口しており、また、次の何れかの要件を備えていることを特徴とするカーボンブラック製造装置。
(i)反応炉内に開口した酸素含有ガス供給口の形状が非円形である。
(ii)酸素含有ガス供給口の形状が円形であり、酸素含有ガス供給口の開口径(Da)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5Daである(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)
(iii)酸素含有ガス供給口の形状が非円形であり、酸素含有ガス供給口の開口径(DL
)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5DLである(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)
(iv)燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上である。
【0031】
(2)上記の製造装置を使用することを特徴とするカーボンブラックの製造方法。
【0034】
また、本発明者らは、燃焼部の炉内構造を種々検討した結果、炉内に空気供給口と燃料供給口を距離を隔てて独立して配置し且つ炉内に同じ方向に開口させる構造とし、前記空気供給口と燃料供給口から、燃焼用空気と燃料をそれぞれ独立して炉内に噴出させて燃焼させる炉内燃料直接噴射法を改良することによって、切替式のリジェネレイティブバーナーを使用せず炉内に高温空気燃焼を起こさせることが出来るとの知見を得た。また、前記空気供給口内に別の燃料供給口を内蔵させる構造とし、前記燃料供給口から供給する燃料と空気供給口内の燃料供給口から供給する燃料の割合を制御することにより、燃焼状態が制御できるとの知見を得た。
【0035】
本発明の炉内燃焼装置および炉内燃焼方法は、高温空気燃焼法と燃料炉内直接噴射法の両者の長所を同時に取り入れ、リジェネレイティブバーナー等の切替式の装置を使用することなく、空気と燃料の炉内への独立供給のみで、燃焼用空気が燃料と出会う前に、その空気の温度を燃料の自己着火温度以上で且つかつ酸素濃度を低減させる、いわゆる高温空気燃焼を可能にしたものであり、それらの要旨は次の(3)〜(6)に記載の通りである。
【0036】
(3)燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、(i)酸素含有ガス供給口形状が非円形状か、または、(ii)酸素含有ガス供給口の開口径(DL)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5DLであり(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上であることを特徴とする炉内燃焼装置。
【0037】
(4)上記の炉内燃焼装置を使用することを特徴とする炉内燃焼方法。
【0038】
(5)燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上である炉内燃焼装置を使用し、酸素含有ガス流の流速を55m/s以上にすることを特徴とする炉内燃焼方法。
【0039】
(6)燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上である炉内燃焼装置を使用し、平均燃焼温度を1600℃以上にすることを特徴とする炉内燃焼方法。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本発明に係るカーボンブラックの製造装置および方法について説明する。図1は本発明に係るカーボンブラック製造装置の一例の全体概略断面図、図2は酸素含有ガス導入用ノズルと燃料導入ノズルの配置説明図、図3は、本発明に係るカーボンブラックの一例の部分概略断面図、図4は、本発明に係るカーボンブラックの他の一例の部分概略断面図(及び後述する本発明に係る炉内燃焼装置の一例の部分概略断面図)である。
【0041】
本発明に係るーボンブラックの製造装置は、第1反応帯域、第2反応帯域および第3反応帯域を有するカーボンブラック製造装置であって、原料炭化水素を導入することによりカーボンブラックを製造する、いわゆるファーネス法に関するものである。
【0042】
本発明のカーボンブラック製造装置(反応炉)は、燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域(1)、第1反応帯域(1)で形成された燃焼ガス流方向(以下、「軸方向」ということがある。)の下流にあって、そこで形成された燃焼ガス流に原料炭化水素を供給し、反応させてカーボンブラックを生成させる第2反応帯域(2)、更に、第2反応帯域の下流にあって該反応を停止させる第3反応帯域(3)をこの順に有する。
【0043】
[第1反応帯域について]
第1反応帯域(1)では、一般に燃料供給口(5)から燃料炭化水素を、酸素含有ガス供給口(6)から酸素含有ガスを供給し、これらを燃焼させることで高温の燃焼ガス流を反応炉の下流に向かって発生させる。酸素含有ガスとしては空気、酸素ガスまたはこれらに窒素ガス等の不燃性ガスを任意の割合で混合したガスを使用することが出来、入手のし易さ等の理由から空気が好ましい。また、特に燃焼温度を上げるため、空気に酸素を富化した酸素富化空気を使用する場合もある。特に高温燃焼におけるNOxの発生を抑えるためには、純酸素を使用してもよい。一方、安定した高温空気燃焼を維持するため、後述する様に酸素含有ガス供給口に燃料供給口を設け、酸素含有ガスの一部を通常燃焼させることにより、酸素含有ガスの温度を上げ且つ酸素濃度を低下させてもよい。燃料炭化水素としては、水素、一酸化炭素、天然ガス、石油ガス等の燃料ガス、重油などの石油系液体燃料、クレオソート油などの石炭系液体燃料を使用することが出来る。中でも、本発明で使用する燃料炭化水素としては燃料ガスが好ましい。
【0044】
燃料供給口(5)及び酸素含有ガス供給口(6)は、各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口している。反応炉内に開口している各供給口の形状は任意であり、略円形、楕円状、三角・四角状などの多角形状やひょうたん型などの不定形であってもよい。本発明者らの知見によれば、円形よりも、長円径や長方形の様に長径と短径を持つ形状の方が、酸素含有ガスの加熱や希釈の速度がより速まる。従って、燃料供給口(5)としては、楕円状や略円形が好ましく、酸素含有ガス供給口(6)としては、スリット状などの長方形状が好ましく、これらを組み合わせるのが特に好ましい。
【0045】
燃料供給口(5)と酸素含有ガス供給口(6)の配置は、各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口していれば任意である。燃料の負荷やバーナー本数などの炉設計条件により、図2(A)〜(E)に示す様ないろいろな配置を採ることが出来るが、特に、図2(D)の様に、各々の供給口を反応炉の軸方向断面の中心を円心とする同一または同心円周上に、周方向に交互に配置するならば、炉内燃焼状態がより均一となるので好ましい。この際に、酸素ガス供給口(6)の形状が長径および短径を持つ様な場合には、長径から延びた直線が円の中心を通る様に配置するのが好ましい(図2(E)参照)。また、何れの供給口も、その開口端部が反応炉内の壁面と略同一平面上にあっても、突出していてもよいが好ましくは略同一平面上がよい。
【0046】
燃料供給口(5)及び酸素含有ガス供給口(6)の各々の開口径DfとDaは任意であるが、燃焼の負荷とバーナーの本数などを考慮し、燃料および酸素含有ガスの出口流速が後述する所定の流速となる様に決定する。ただし、それぞれの供給口の形状が円でない場合は、それぞれの形状の最長径を開口径とする。
【0047】
燃料供給口(5)及び酸素含有ガス供給口(6)の距離、角度、流速などは大変重要である。これらの要素を後述する範囲に調整することにより、「少なくとも燃焼反応直前には通常の空気よりもはるかに酸素濃度が低く且つその酸素濃度における混合気の燃焼安定限界温度以上の高温希釈空気あるいはそれに相当する酸化剤で十分に低速な酸化発熱反応下に拡散燃焼させる」という高温空気燃焼の要件を満たすことが出来るのである。
【0048】
図3及び図4に示す、燃料供給口(5)及び酸素含有ガス供給口(6)の距離(両開口部の中心間距離)Dxは、Dx≧Daとすることが好ましい。Dxが上記の範囲未満では、酸素含有ガスが炉内に供給されてから燃料と混合するまでの時間が短く、高温空気燃焼の要件を満たさない場合があるからである。
【0049】
酸素含有ガス供給口(6)の開口径Daと反応炉内の炉壁との最短距離Dwは、燃焼ガス流と炉壁との間に再循環ガス流を生じ易くなるという観点から、Dw≧1.5Daとなる様に配置することが好ましい。しかしながら、炉壁材質としてマグネシア系耐火物またはクロミアマグネシア系耐火物などの還元雰囲気において強度や耐摩耗性が低下する耐火物などを使用する、カーボンブラック製造炉等において場合には、耐火物保護の観点からDwをDw<1.5Daとなる様に配置することが好ましい。また、この場合、特に酸素含有ガス供給口(6)の形状が長径(長辺)DLと短径(短辺)との比が2:1以上の長方形または楕円形で且つ長径(長辺)DLに比べて短径(短辺)が炉壁に近接する様に、また、酸素含有ガス供給口(6)と炉壁との距離を近づけ、Dw<1.5DLとなる様に配置すると、壁面近傍が酸化雰囲気となるので好ましい。この様な配置は、使用する炉材、燃焼温度などの条件によって適宜決めればよい。
【0050】
燃料供給口(5)及び酸素含有ガス供給口(6)から反応炉内に供給される燃料流および酸素含有ガス流は、各々の開口端部から、各供給口が配置されている炉壁面に対して任意の角度で供給してよいが、好ましくは略垂直となる様に、更には、供給される燃料および/または酸素含有ガスが開口端部から流の中心から略同心円状に拡散する様に供給するのが好ましい(図3参照)。
【0051】
上記の場合、燃料が酸素含有ガスと衝突する迄の距離Lfと燃料供給口(5)の開口径Dfとは、Lf≧30Df、特にLf≧35Dfの関係にあるのが好ましい。この様にすることにより、燃料が酸素含有ガスと出会う前に、炉内の燃焼ガスによってより燃焼し易い燃料に改質されるので好ましい。ただし、余りLfが大き過ぎると、炉内において燃焼が行われない場合があるため、Lf≦100Dfがよい。このさい、一般的に燃料供給口(5)は非常に小さく、燃料流の拡散は酸素含有ガスの拡散に比べて無視できるため、Lfは燃料流中心線に沿った距離で考えてよい。なお、燃料と衝突する際の酸素含有ガスが存在する範囲は、酸素含有ガスの噴流の中心線に垂直な面内において、中心軸方向の流速が中心軸の流速の5%となる範囲を指す。
【0052】
燃料流と酸素含有ガス流とが反応炉内で接触・混合する場合においては、各々の流れの中心線の交点から酸素含有ガス供給口(6)の先端までの距離Laと、酸素含有ガス供給口(6)の開口径Daとが、La≧2Daの関係、特にLa≧3Daの関係にあるのが好ましい(図4参照)。こうすることにより、「少なくとも燃焼反応直前には通常の空気よりも遥かに酸素濃度が低く且つその酸素濃度における混合気の燃焼安定限界温度以上の高温希釈空気あるいはそれに相当する酸化剤で十分に低速な酸化発熱反応下に拡散燃焼させる」という高温空気燃焼の要件を満たすことが出来る。ただし、余りLfが大き過ぎると、炉内において燃焼が行われない場合があるため、La≦10Daがよい。
【0053】
また、本発明の要件を満たす範囲においては、例えば酸素含有ガス供給口(6)中に更に燃料供給口(5)を設けてもよい。これは、炉の立ち上げ時など、炉内の温度が低温で十分な高温空気燃焼が起こらない条件の場合、または、高温であっても炉内の燃焼温度などを制御したい場合などに、この酸素含有ガス供給口(6)中に設置された燃料供給口(5)から燃料を供給し、局所的に高温空気燃焼ではない、通常燃焼を起こさせることにより、炉内の燃焼状態を制御し、より安定な操業を行うことが出来るからである。
【0054】
反応炉内に供給される酸素含有ガス流および燃料流の流速は適宜選択すると共に反応炉内の温度変化などに応じて調整すればよいが、炉内ガスによる燃焼改質および高温空気燃焼の観点から、燃料流の流速は好ましくは80〜200m/s、また、酸素含有ガス流の流速は、通常30〜200m/s、好ましくは55〜150m/sとされる。また、炉内の燃焼温度も重要で、少なくとも1600℃以上、好ましくは1800℃以上、更には2000℃以上とするのが好ましい。
この様な高温での燃焼は従来一般的に使用されているアルミナ系耐火物などの材料では耐熱的に問題がある場合あり、その様な場合はマグネシア系耐火物またはクロミアマグネシア系耐火物などのより耐火温度の高い材料で炉を構成すればよい。
【0055】
上記の条件で燃料および酸素含有ガスを炉内に供給すると、炉内燃料直接噴射法により、炉内に高温空気燃焼の状態を作り出すことが出来る。高温空気燃焼では、炉内において酸素含有ガスが少なくとも燃料と接触する前に、炉内排ガスを巻き込んで、酸素含有ガスの温度が燃料の自己着火温度以上、酸素濃度が十分に希薄な状態(5%程度以下)にする必要がある。ここで、燃焼反応直前の酸素含有ガスの実際の酸素濃度および温度を測定する直接的な手段はないが、コンピュータを使用した数値シミュレーション等の方法によって確認することが出来る。
【0056】
また、実際に高温空気燃焼が起こっているか否かは、火炎中に緑色の発光スペクトル成分を出す炭化水素燃料の燃焼反応中間生成物が青色の発光スペクトル成分の燃焼反応中間生成物に対する割合が急激に増加して可視発光色中に多く認められる結果、緑色がかった火炎が形成されことで確認することが出来る。この様な場合は、少なくとも燃焼反応直前には通常の空気よりも遥かに酸素濃度が低く、その酸素濃度における燃焼安定限界温度以上に高温とされた所定の希釈空気と燃料とが混合拡散されて十分に低速な酸化発熱反応下に拡散燃焼(高温空気燃焼)を起こしていると推定できる。
【0057】
また、カーボンブラック製造時の第1反応帯域における平均温度は、得ようとする目的のカーボンブラックによって適宜調整すればよいが、好ましくは1800℃以上、更に好ましくは2000℃以上とされる。これは、燃焼ガスの温度が高温である程にカーボンブラックの生産性が上がるからである。上限は高い程よいが、反応炉の材質による耐熱性を考慮の上決定すればよい。
【0058】
また、最も燃焼反応が活発に行われている第1反応帯域中心部と第1反応帯域出口部における燃焼温度の差を200℃以下、特に100℃以下とし、炉壁の最高使用温度付近で炉内の温度分布を小さく燃焼させることにより、燃焼部における反応炉壁構築耐火物の損傷を抑え、原料炭化水素供給位置における温度を極力高温として且つ排出NOxをも抑えて効率的にカーボンブラックを製造することが出来る。そのためには、第1反応帯域にて形成される燃焼ガス流を、高温空気燃焼によって形成するのが好ましい。高温空気燃焼を行うためには、前述の様な本発明の装置を使用して操作を行えばよい。高温空気燃焼によって燃焼ガスを形成することにより、上述した様な高温かつ燃焼温度差の小さい燃焼が行え、効率的なカーボンブラックの製造が行えるのである。
【0059】
本発明のカーボンブラック製造装置の様に、第1反応帯域において燃料供給口(5)と酸素含有ガス供給口(6)とが各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口させることにより、燃料や酸素含有ガスが反応炉内への自分自身の流入運動量により、お互いが接触・反応して燃焼するより早く、炉内で生ずる再循環ガス流と接触し、混合希釈かつ加熱される。この希釈により、酸素含有ガスは、燃料と接触するより早く酸素濃度が低下し、燃料の自己着火温度以上に加熱され、高温空気燃焼を炉内に生じさせることが出来る。それにより、燃焼のピーク温度のみが低下し、燃焼時の温度ムラが抑制され、第1反応帯域全体の温度分布偏差が小さくなる。また、それと同時に、安定的に燃焼することが可能となり、酸素濃度が低下することによる燃焼の不安定性化をも回避することが出来るため、安定した品質のカーボンブラックを効率よく製造することが出来るのである。
【0060】
[第2反応帯域について]
第2反応帯域では第1反応帯域で形成された燃焼ガス流に原料炭化水素を原料炭化水素供給口(ノズル)から供給し、この原料炭化水素を主に熱分解反応させることによってカーボンブラックを生成させる。
【0061】
第2反応帯域においては、大凡以下の過程を経てカーボンブラックが生成すると考えられている。即ち、反応炉内に供給された原料炭化水素は、先ず、気化し、次いで、熱分解し炭化することにより、カーボンブラックとなる。この際、反応炉内の第2反応帯域における燃焼ガスの流速は、炉内断面積によって100〜600[m/s]であり、噴霧などによって炉内に供給された原料炭化水素の液滴は、この流れのガスの運動および熱エネルギーによって液状の原料炭化水素を霧化し、チョーク部(4)に生ずるガス流の乱流による混合などによって燃焼ガスの熱エネルギーを効率良くカーボンブラック生成反応に利用するのである。カーボンブラックは、原料炭化水素が燃焼ガス流と接触し熱分解した後、縮合し、液滴へ凝集し、核となる前駆体が形成され一次粒子が生成する。その後、この一次粒子の相互の衝突を経て、融着炭化し生成すると考えられている。
【0062】
第2反応域の長さは、反応炉の大きさ、製造するカーボンブラックの種類などによって適宜選択すればよい。第2反応帯域の形状は、任意であり、第1反応帯域に引き続いて同様な径の反応炉であってもよいが、一般的には図1に示す様な燃焼ガスの進行方向に向かって径が減少する形状であり、後述する第3反応帯域において径を拡大する前に、径の小さなチョーク部(4)を有する構造となっている。
【0063】
チョーク部(4)の長さは、目的とするカーボンブラックの粒子径などにより適宜選択することができる。一般に粒子径の大きいカーボンブラックを得る場合ほど、大開口径、長いチョーク部(4)が必要である。一般的な小粒子径(12〜13nm)のカーボンブラックの場合は、チョーク部(4)の長さが最低500mm以上有れば充分であるが、20nm程度のカーボンブラックの場合は、最低700mm以上、好ましくは500mm〜3000mmである。この範囲とすることにより、得られるカーボンブラックにおいては中心径に比して1.3倍以上の大きな凝集体の含有率を特に小さくすることが出来る。なお、3000mmを超えても格別の効果が得られるわけではないため、装置建設の経済上は3000mm以下の長さとすればよい。
【0064】
チョーク部(4)の長さは400mm以上とするのが好ましい。これにより、得られるカーボンブラックにおいて大凝集体含有率を特に小さくすることが出来る。その理由は、原料炭化水素が噴霧されカーボンブラックの生成が完了するまでの間に、流路の断面形状が変化することによる流れの乱れの影響を受けずにすむためであると考えられる。チョーク部(4)の具体的な長さ、原料炭化水素供給口からチョーク部(4)の出口までの距離は、目的とするカーボンブラックの特性などに応じて適宜、選択すればよい。なお、チョーク部(4)の出口とはチョーク部(4)の拡大部を指す。
【0065】
また、チョーク内部の平滑度は低い程に凝集体および凝集体分布として好適な範囲にあるカーボンブラックを得ることが可能となる。チョーク内壁の滑らかさは、ε=1mm以下がよく、より好ましくは0.3mm以下がよい。ここで、εはチョーク内壁の滑らかさをあらわす指標で、一般的に、等価砂粗さと呼ばれるものである(機械工学便覧 新版 A5編 流体工学 第11章 流路内の流れ 11・2 直管の管摩擦係数)。この等価砂粗さは管内流において管摩擦係数を求めるために定義される値であり、管内壁の粗さを砂粒の大きさで規定して表すもので、日本機械学会により、各種の実用管の等価砂粗さが求められている(日本機械学会編、技術資料管路・ダクトの流体抵抗、(昭54)、32,日本機械学会)。εが1mm以下の滑らかな材料としては、代表的なものとして、ステンレス、銅などの各種金属が挙げられる。ただし、金属を使用する場合は内部燃焼ガスの温度が金属の耐熱温度以上になるため、水冷ジャケット構造などの構造を採ることにより外部から冷却する必要がある。金属以外の材料としては、例えば、SiC、ダイヤモンド、窒化アルミ、窒化珪素、セラミックス系耐火材などがある。
【0066】
第2反応帯域の平均温度は、製造するカーボンブラックによって適宜選択すればよいが、原料炭化水素が均一に気化、熱分解するために充分高温雰囲気であることが好ましく、1600〜1800℃以上が好ましく、より好ましくは1700〜2400℃である。
【0067】
また、第2反応帯域においては、燃焼ガス中の酸素濃度をできるだけ抑制することが好ましい。燃焼ガス中の酸素の存在により、反応帯域すなわち第2反応帯域での原料炭化水素の一部燃焼が起こり、そのため、反応帯域の不均一が生じることがあるからである。燃焼ガス中の酸素濃度は、好ましくは3vol%以下、更に好ましくは0.05〜1vol%である。
【0068】
本発明においては、第1反応帯域と第3反応帯域の間の任意の位置から原料炭化水素を供給すればよく、例えば、反応炉の径が減少している部分に原料炭化水素供給口(7)を設けてもよく、また、チョーク部(4)に原料炭化水素供給口(7)を設けてもよい。また、これらを組み合わせて使用してもよい。原料炭化水素供給口の位置によって、原料炭化水素が導入される位置でのガスの流速、乱流の強さなどを制御できる。例えば、チョーク部(4)入口部付近に原料炭化水素供給口を設置すると、乱流混合の強さが最大の位置に原料炭化水素を供給することになり、カーボンブラック生成反応が均一に速く進み、小粒子径や凝集体径分布がシャープなカーボンブラックを製造するのに適している。
【0069】
原料炭化水素としては、従来公知の任意のものを使用することが出来、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族系炭化水素、クレオソート油、カルボン酸油などの石炭系炭化水素、エチレンヘビーエンドオイル、FCCオイル(流動接触分解残渣油)等の石油系重質油、アセチレン系不飽和炭化水素、エチレン系炭化水素、ペンタンやヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素などが挙げられ、これらを単独または任意の割合で混合して使用してもよい。
【0070】
反応炉内における原料炭化水素供給口の位置は、燃焼ガスの流れ方向の断面円周上に複数設けてもよく、更には、この様な同一円周上に原料炭化水素供給口を複数有する箇所を、燃焼ガスの流れ方向に複数設けてもよい。カーボンブラックの生成反応時間を均一にし、粒子径や凝集体径分布がシャープカーボンブラックを得るためには、同一円周上になるべく多くの原料炭化水素供給口を設置するのが好ましい。
【0071】
また、原料炭化水素供給口に使用するノズルの型式は適宜選択することが出来るが、小粒子径のカーボンブラックを効率よく得るために、原料炭化水素をより均一に微細に噴霧するためには供給された液を別の流体と共に噴射する2流体ノズル等、ノズルから噴霧された直後の原料炭化水素の初期液滴径が極力小さいものとするのが好ましい。
【0072】
原料炭化水素供給口の開口径、形、炉内への突出具合、燃焼ガス流への供給角度、気液比などの原料炭化水素供給方法、流速、流量、温度などは、適宜選択すればよいが、第2反応帯域に噴霧された原料炭化水素が蒸発する前に炉壁に付着しない様な条件で噴霧することが好ましい。その様に噴霧することにより、カーボンブラック中の異物を低減することが出来る。
【0073】
[第3反応帯域]
第3反応帯域は、カーボンブラック(反応途中のものも含む)を含んだ燃焼ガス流を1000℃以下、好ましくは800℃以下に冷却するためのものである。具体的には、反応停止流体供給口(ノズル)(8)から水などを噴霧することによって冷却を行う。冷却されたカーボンブラックは、第3反応帯域の先に設けられている捕集バッグフィルター等(図示せず)でガスと分離されて回収される。カーボンブラックの採取方法は、この様なバグフィルター等、公知の一般的プロセスを使用することが出来る。
【0074】
第3反応帯域は通常、第2反応帯域に比べて反応炉内の径が拡大している。燃焼ガス流れ方向の拡大の程度は任意であり、急激に拡大しても、また、緩やかに拡大してもよいが、拡大部における急激な流れの乱れを抑えるためには緩やかに拡大するのが好ましい。
【0075】
次に、本発明に係る炉内燃焼装置および炉内燃焼方法について説明する。前述の図4は、本発明の炉内燃焼装置の一例の断面部分説明図である。すなわち、本発明に係る炉内燃焼装置は、燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、(i)酸素含有ガス供給口形状が非円形状か、または、(ii)酸素含有ガス供給口の開口径(DL:図4ではDaで表示)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5DLであり(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上であることを特徴とする。従って、本発明に係る炉内燃焼装置および炉内燃焼方法は、図4に基づいてなされた前述のカーボンブラックの製造装置および製造方法と同じである。
【0076】
そして、上記の本発明に係る炉内燃焼装置および炉内燃焼方法によれば、前述の通り、酸素含有ガスや燃料が反応炉内への自分自身の流入運動量により、お互いが接触・反応して燃焼するより早く、炉内で生ずる再循環ガス流と接触し、混合希釈かつ加熱される。この希釈により、酸素含有ガスは、燃料と接触するより早く酸素濃度が低下し、燃料の自己着火温度以上に加熱され、高温空気燃焼を炉内に生じさせることが出来る。それにより、燃焼のピーク温度のみが低下し、燃焼時の温度ムラが抑制される。そして、その結果として、NOxの排出レベルも低く抑えることが可能となるのである。
【0077】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の諸例においては、代表的なファーネスカーボンブラックである市販の三菱化学社製「#48」と「#960」の製造を試みた。得られたカーボンブラックの物性測定および評価試方法は次の通りである。
【0078】
(1)比表面積(N2SA):
ASTM D3037-88に準拠
【0079】
(2)DBP吸油量(DBP):
JIS K−6221A法に準拠
【0080】
(3)最大頻度ストークス相当径(Dmod)及びストークス相当径半値幅(D1/2):
次の様にして決定した。すなわち、先ず、スピン液として20重量%エタノール溶液を使用し、遠心沈降式の流度分布測定装置(JLオートメーション社製 DCF3型)により、ストークス相当径を測定し、ストークス相当径対与えられた試料中の相対的発生頻度のヒストグラム(図7参照)を作る。次いで、ヒストグラムのピーク(A)から線(B)をY触に平行にX軸まで引き、ヒストグラムのX軸の点(C)で終わらせる。点(C)でのストークス直径が最大頻度ストークス相当径Dmodである。また、得られた線(B)の中点(F)を決定し、その中点(F)を通りX軸に平行に線(G)を引く。線(G)はヒストグラムの分布曲線と2点D及びEで交わる.カーボンブラック粒子の2点D及びEの二つのストークス直径の差の絶対値がストークス相当径半値幅D1/2値である。
【0081】
(4)体積75%径(D75):
次の様にして決定した。すなわち、上記の最大頻度ストークス径を決定する方法において、ストークス相当径対試料の相対的発生頻度のヒストグラム図7からそれぞれのストークス直径と頻度から体積を求め、ストークス直径対その直径までの得られた試料の体積総和を表すグラフを作る(図8参照)。図8中、点(A)は、全試料の体積の総和を表す。ここで、この体積総和の75%の値の点(B)を決定し、点(B)よりX軸に平衡に曲線と交わるまで線を引く。点(C)からY軸に平衡に線を引き、X軸と交わった点(D)の値が体積75%径(D75)である。
【0082】
(5)PVC黒度:
次の様にして決定した。すなわち、PVC樹脂にカーボンブラックを添加、2本ロールにより分散させた後にシート化し、基準値として、三菱化学(株)製のカーボンブラック「#40」と「#45」の黒色度をそれぞれ1、10点と定め、試料の黒度を視感判定により評価した。
【0083】
(6)生産性:
原料供給量×原料油歩留まり/空気量で表すことが出来る。また、燃料の消費割合は全炭素歩留が高いほど低くなる。
【0084】
実施例1及び2
第1図で示す構造のカーボンブラック製造炉を使用した。第1反応帯域(1)は燃料供給口(5)と酸素含有ガス供給口(6)とを含む燃焼バーナーを備え、長さ3370mm(同一内径部分:1900mm、漸次縮小内径部分:1470mm)、同一内径部分の内径1042mmである。第2反応帯域(2)は、チョーク部(4)と複数の原料炭化水素供給口(ノズル)(7)を備え、長さ1000mm、内径130mmである。第3反応帯域は、クエンチ装置としての反応停止流体供給口(8)を備え、長さ3000mm、(漸次拡大内径部分:1500mm、同一内径部分:1500mm)、同一内径部分の内径400mmである。そして、高温となる第1反応帯域の炉内材料には、マグネシア系耐火物(組成:MgO:99.4重量%、Fe23:0.1重量%以下、Al23:0.1重量%以下、SiO2:0.1重量%以下)を使用した。
【0085】
第1反応帯域(1)では、燃料供給口(5)及び酸素含有ガス供給口(6)を炉底面上にそれぞれ6個づつ均等に設置した。燃料供給口(5)の形状は円形であり、酸素含有ガス供給口(6)の形状は、長辺149mm、短辺21mmの長方形であり、長径が全て炉中心軸を向く方向に配置されている。燃料供給口(5)は炉中心軸を中心とした半径375.3mmの円上に配置され、酸素含有ガス供給口(6)は炉中心軸を中心とした半径325mmの円上に配置され、燃料供給口(5)は酸素含有ガス供給口(6)より僅か外側に配置されている。また、酸素含有ガス供給口(6)中には昇温用の燃料供給ノズル(図示せず)が設置されている。この炉における図3及び図4に示す各寸法は次の通りである。
【0086】
【表1】
燃料供給口(5)の開口径Df :7.9mm
酸素含有ガス供給口(6)の開口径Da :149mm
燃料供給口(5)と酸素含有ガス供給口(6)の距離(両開口部の中心間距離)Dx :187.6mm
酸素含有ガス供給口(6)の長径DL :149mm
反応炉内の炉壁との最短距離Dw :196mm
燃料流と酸素含有ガス流の各々の流れの中心線の交点から酸素含有ガス供給口(6)の先端までの距離La :464mm
燃料が酸素含有ガスと衝突する迄の距離Lf :329mm
DxとDaとの関係 :Dx=1.26Da
DwとDLとの関係 :Dw=1.32DL
LfとDfとの関係 :Lf=41.6Df
LaとDaとの関係 :La=3.11D
【0087】
上記の炉を使用し、燃料に天然ガス、酸素含有ガスに空気、原料炭化水素にクレオソート油を使用し、後述の表3に示す条件によりカーボンブラックを製造した。後述の表4に得られたカーボンブラックの物性および評価結果を示した。
【0088】
比較例1及び2
図5及び6に示す構造の従来のカーボンブラック製造炉を使用し、燃料に天然ガス、酸素含有ガスに空気、原料炭化水素にクレオソート油を使用し、後述の表3に示す条件により実施例と同等の物性を有するカーボンブラックを製造した。後述の表4に得られたカーボンブラックの物性および評価結果を示した。
【0089】
図5に示す従来の炉は、第1反応帯域(1)にブラストトンネル(9)が接線方向に2基接続されており、第1反応帯域(1)の下流には、チョーク部を備える第2反応帯域(2)、反応を停止させる第3反応帯域(3)が順次に連結されている。各ブラストトンネル(9)の先端には、高温燃焼ガスを発生させるための燃焼バーナー(図示せず)が設置されている。燃焼バーナーは、燃料供給ノズルと酸素含有ガス供給ノズルから構成されている一般的なものである。図6に示す各要素の寸法(単位:mm)は次の通りである。
【0090】
【表2】

Figure 0004904629
【0091】
【表3】
Figure 0004904629
【0092】
【表4】
Figure 0004904629
【0093】
表4に示す結果から明らかな様に、実施例1と比較例1のカーボンブラックのN2SA及びDBPは略同等であり、両者は市販のファーネスブラックである三菱化学社製「#48」に相当する。また、実施例2と比較例2のカーボンブラックのN2SA及びDBPは略同等であり、両者は市販のファーネスブラックである三菱化学社製「#960」に相当する。
【0094】
表3に示す様に、本発明のカーボンブラック製造方法(実施例)は、従来の方法(比較例)に比べて断熱理論燃焼温度が高い。しかしながら、この場合、火焔が発生する従来の燃焼バーナーを使用する燃焼炉の様に局所的な高温部分が生じない。従って、炉内全体が略均一な温度分布状態で燃焼を生じさせることが出来るため、炉内を損傷させることなく連続的かつ安定的な運転が可能である。これに対し、従来の方法において、実施例と同じ様な断熱理論燃焼温度で燃焼させ場合は、バーナー近辺の火炎付近が局所的に高温になり、炉を構成している耐火物が損傷し、連続的な運転は不可能となる。
【0095】
表4に示す様に、実施例は、比較例よりも原料油歩留まり及び全炭素歩留まりが高く、生産性が高い。また、実施例のカーボンブラックは比較例のカーボンブラックと比べ、(D1/2)/Dmod及びD75/Dmod値が小さい。すなわち、カーボンブラックの凝集体径分布がシャープであり、大粒子径の割合が少ない。これは、原料油を導入する部分の燃焼ガスの温度が高く、カーボンブラック生成反応の速度が速いためであると考えられる。この様なカーボンブラックは分散性が良好で黒度も高くなることが知られている。
【0096】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、より小粒子径で凝集体径がシャープである良好な物性を有するカーボンブラックを効率よく製造するに当たり、燃焼部における反応炉壁構築耐火物の損傷を抑え、極力高温で且つ空気比1付近で燃料を完全燃焼させ、しかも、排出NOxをも抑えたカーボンブラックの製造装置および製造方法が提供される。また、本発明によれば、発生するNOxが低レベルであると共に均一な熱流束分布を得ることができる高温空気燃焼を、切替式のリジェネレイティブバーナーを使用せず炉内で起こさせる炉内燃焼装置および炉内燃焼方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカーボンブラック製造装置の一例の全体概略断面図
【図2】酸素含有ガス導入用ノズルと燃料導入ノズルの配置説明図
【図3】本発明に係るカーボンブラック製造装置の一例の部分概略断面図
【図4】本発明に係るカーボンブラック製造装置の他の一例の部分概略断面図(及び本発明に係る炉内燃焼装置の一例の部分概略断面図)
【図5】従来のカーボンブラック製造炉の概略図
【図6】従来のカーボンブラック製造炉の寸法概略図
【図7】最大頻度ストークス相当径(Dmod)及びストークス相当径半値幅(D1/2)算出のための補助図
【図8】体積75%径(D75)算出のための補助図
【符号の説明】
1:第1反応帯域
2:第2反応帯域
3:第3反応帯域
4:チョーク部
5:燃料供給口
6:酸素含有ガス供給口
7:原料炭化水素供給口
8:反応停止流体供給口
9:ブラストトンネル
Df:燃料供給口の開口径
Da:酸素含有ガス供給口の開口径
Dx:燃料供給口と酸素含有ガス供給口の距離(両開口部の中心間距離)
Dw:酸素含有ガス供給口の開口径Daと反応炉内の炉壁との最短距離
Lf:燃料が酸素含有ガスと衝突する迄の距離
La:燃料流と酸素含有ガス流との流れの中心線の交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a carbon black production apparatus and production method, a furnace combustion apparatus, and a furnace combustion method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, carbon black has been used in printing inks, paint pigments, fillers, reinforcing additives, weather resistance, according to various properties such as surface area, particle size, oil absorption, structure structure, pH, blackness, coloring power, and hardness. Widely used as a property improver. For example, carbon black used as a colorant in resin colorants, printing inks, and paints is required to have excellent blackness, dispersibility, gloss, coloring power, and dispersibility. Carbon black used as a rubber composition reinforcing agent is required to have excellent wear resistance.
[0003]
Carbon black is usually composed of primary particles and aggregates that are aggregates thereof, and these affect the characteristics of carbon black. For example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 50-68992, etc., the blackness and coloring power are highly dependent on the primary particle size of carbon black, and the higher the black particle size, the smaller the primary particle size. It is known to be a degree. It is also known that when such carbon black is used as a tire reinforcing agent, it exhibits a high degree of wear resistance. Furthermore, it is also known that the carbon black aggregates are small and the primary particle diameter and aggregate diameter distribution are sharper, the higher the blackness and the better the dispersibility.
[0004]
As a method for producing carbon black, a furnace method, a channel method, a thermal method, an acetylene method and the like are known, and a furnace method is mentioned as a general production method. In this method, for example, a cylindrical carbon black production apparatus (reactor) is used, and oxygen-containing gas such as air and fuel are supplied to the first reaction zone of the reactor in the horizontal direction or the vertical direction with respect to the furnace axis. And the combustion gas stream obtained is moved to a second reaction zone having a reduced cross-sectional area installed downstream in the furnace axial direction, and feed hydrocarbon (raw oil) is supplied into the gas stream. This is a method in which carbon black is produced by reacting, and then the reaction is stopped by quenching the gas in the gas flow in the third reaction zone downstream thereof by spraying cooling water or the like.
[0005]
More specifically, feed hydrocarbons are fed into the gas stream in the second reaction zone, the liquid feed hydrocarbons are atomized by gas motion and thermal energy, and choked in the second reaction zone as required. And the like, and the heat energy of the combustion gas is efficiently used for the carbon black generation reaction by mixing the turbulent gas flow generated before and after the choke portion. Carbon black is thought to be produced as follows. That is, after the raw material hydrocarbon comes into contact with the combustion gas stream and thermally decomposes, it condenses and aggregates into droplets, forming a precursor as a nucleus and producing primary particles. Thereafter, carbon black (aggregate) is produced by fusion carbonization through collision of the primary particles.
[0006]
By the way, for example, in order to obtain carbon black having a small particle diameter in the above-described furnace method, it is known to reduce the amount of raw material hydrocarbons injected into the combustion gas flow. However, as a matter of course, the productivity of carbon black decreases when the injection amount is reduced. Therefore, conventionally, as a method of obtaining carbon black having a small particle diameter without reducing productivity, a method of efficiently producing by increasing the gas temperature in the raw material hydrocarbon injection region has been performed.
[0007]
In the production of carbon black, the formation of the primary particles described above proceeds faster at high temperatures, and the primary particle diameter produced becomes smaller. In addition, since the carbonization rate is increased, the time until the primary particles collide with each other and become an aggregate is shortened, and the aggregate is also reduced. Therefore, it is important that the temperature of the second reaction zone is a sufficiently high temperature atmosphere in order to uniformly vaporize and thermally decompose the raw material hydrocarbons and to obtain carbon black having a small particle diameter.
[0008]
In the above, it is important to suppress the oxygen concentration in the combustion gas as much as possible. This is because, in the furnace method, part of the raw material hydrocarbons may burn (partial combustion) and the yield may decrease, so the oxygen concentration in the combustion gas is suppressed to about 1 to 5% and partial combustion is suppressed. Because it does. That is, the lower the oxygen concentration, the lower the concentration of carbon monoxide (CO) in the final exhaust gas, and the lower the CO concentration means that carbon dioxide (CO 2 ) Is increasing, the amount of heat generated in the combustion reaction is increased, and the temperature of the combustion gas can be increased.
[0009]
Also, excess oxygen is CO 2 The reaction to become C + O 2 → CO 2 Or the reaction when it becomes CO is 2C + O 2 → It is expressed by 2CO, but as is clear from the formula, CO becomes twice as much carbon. Therefore, the yield can be greatly improved by reducing the residual oxygen concentration in the combustion gas and reducing the generated CO.
[0010]
As described above, when the oxygen concentration is low in the carbon black generation reaction, the partial combustion of the raw material hydrocarbons is low, so that the yield is improved and the atmosphere in the region where the carbon black is generated is kept uniform. Carbon black having a sharp particle size and aggregate size distribution can be obtained. In short, in the production of carbon black, increasing the temperature of the gas at the feed hydrocarbon feed position reduces the productivity of high-quality products that have a small particle size and sharp particle size distribution and aggregate size distribution. This leads to manufacturing with a high yield.
[0011]
In order to increase the gas temperature in the raw material hydrocarbon injection zone, it is only necessary to perform higher temperature combustion in the combustion section which is the first reaction zone. As this method, oxygen-enriched air is used as combustion air. The method of doing is well known. However, when burned by the conventional method, the adiabatic flame temperature in the combustion section is much higher than the gas temperature in the raw hydrocarbon injection zone. For example, if the temperature of the raw material hydrocarbon injection region is kept at 1800 ° C. or higher, the adiabatic flame temperature in the combustion section becomes 2100 ° C. or higher, and the refractory constituting the furnace is damaged, and stable continuous operation is impossible. turn into.
[0012]
In addition, when the oxygen concentration is lowered and the air ratio in the first reaction zone is set to around 1, so-called “soot” is likely to be generated in the combustion part, and the particle size distribution of the product carbon black varies. There arises a problem that the quality is deteriorated (where the air ratio indicates the ratio of the actual supply air amount to the theoretical combustion air amount for the supplied fuel). Furthermore, when the combustion temperature is raised, the concentration of nitrogen oxides (hereinafter referred to as “NOx”) in the exhaust gas increases, which causes a problem that it is not preferable from an environmental viewpoint.
[0013]
On the other hand, with regard to the combustion method itself, in general industrial heating furnaces, there is an oxidation exothermic reaction with a sufficiently low heat generation rate compared with normal combustion, and the NOx is suppressed by bringing the average heat flux close to the maximum heat flux. A so-called high temperature air combustion method is known as a combustion method.
[0014]
For example, in Japanese Patent Laid-Open No. 10-38215, at least immediately before the combustion reaction, the oxygen concentration is much lower than that of normal air, and high-temperature diluted air equal to or higher than the combustion stability limit temperature of the air-fuel mixture at that oxygen concentration or equivalent A burner combustion method is disclosed in which diffusion combustion is performed under a sufficiently slow oxidation exothermic reaction with an oxidizing agent. Specifically, as shown in the figure, a cross flow system in which high temperature air is diluted with nitrogen in advance and a fuel jet flows from a direction perpendicular to the high temperature preheated air flow is performed. Further, it is described that if the temperature of the diluted air that is an oxidizing agent for combustion is high, combustion can be established even if the concentration of oxygen is lowered.
[0015]
Furthermore, the temperature of the combustion air is raised much higher than that used in the conventional exhaust gas recirculation combustion method without changing the air ratio, and the oxygen concentration as a combustion oxidant is made much lower than that of normal air. When it reaches a certain condition, a phenomenon occurs in which the oxidation exothermic reaction burns stably even though it is very slow compared to when using normal air, in which case the visible light emission of the flame As a result of an increase in the proportion of intermediate products of hydrocarbon-based fuels that produce a green spectral component in the color, the phenomenon that the flame becomes greener (greener) than blue during normal combustion is known. Has reached.
[0016]
However, the above publication does not describe a method for producing carbon black, and as a means for causing high-temperature air combustion, there is a method of using an oxidant preheated and diluted to a high temperature of about 1000 ° C. in advance. It has been adopted. Here, a method of using a so-called regenerative burner is generally known as a method for preheating the air supplied into the reaction furnace to a high temperature. Specifically, in a pair of burners provided with a heat storage body inside, the air supplied to the furnace by the heat storage body is preliminarily heated by alternately switching between air supply and exhaust gas suction and repeating. As a method for diluting the oxygen concentration, there are a method of recirculating exhaust gas or a method of diluting with an inert gas such as nitrogen. In this publication, hot air is diluted with nitrogen in advance and used.
[0017]
However, as a method for obtaining the high-temperature preheated air as described above, in the combustion method by intake air switching, the temperature of the local combustion gas changes with time. Therefore, when such a method is applied to a carbon black production furnace, it may be difficult to produce carbon black with stable quality. Moreover, as a method of diluting the oxygen concentration, a method of recirculating exhaust gas or diluting with an inert gas such as nitrogen is not preferable as a carbon black production furnace because of the equipment cost.
[0018]
Further, paragraph [0026] of the above-mentioned Japanese Patent Laid-Open No. 10-38215 discloses one of means for economically and easily supplying high-temperature diluted air / oxidant diluted to a predetermined oxygen concentration at a predetermined temperature. As an example, a method of entraining exhaust gas in the furnace by injecting high-temperature air into the furnace at high speed and diluting the oxygen concentration before coming into contact with the fuel is mentioned. However, only a method for diluting high-temperature air is described here, and it is not described that the temperature of the air is heated to a high temperature of about 1000 ° C. by being injected into the furnace at a high speed. In addition, in the [0027] paragraph of the publication, “how much exhaust gas is involved in the high-speed air jet cannot be predicted or calculated, and the oxygen concentration and temperature of the diluted air immediately before the combustion reaction are set to predetermined values. As is clear from the description, “It is very difficult to cause high-temperature air combustion by the so-called in-furnace fuel direct injection method in a furnace or burner setting.
[0019]
As described above, an in-furnace fuel direct injection method is known as another combustion method for suppressing NOx in an industrial heating furnace. Specifically, combustion air and fuel are injected into the furnace from independent nozzles, and the surrounding exhaust gas is sucked in by the self-exhaust gas recirculation effect due to the jet energy, reducing the oxygen concentration in the combustion air, This is a method that can bring about a decrease in flame temperature.
[0020]
As the above in-furnace fuel direct injection method, Japanese Patent No. 2683545 discloses that the air supply port and the fuel supply port are spaced apart from each other and opened independently in the same direction in the furnace. A furnace combustion method is described in which an air supply port is disposed at a distance of 1.5 times or more the opening diameter of the air supply port from the furnace wall so that a recirculation region is formed between the wall and the wall. Yes.
[0021]
However, the above publication only describes an in-furnace combustion method that suppresses the generation of NOx by lowering the flame temperature in an industrial heating furnace, without damaging the refractory constituting the furnace, There is no description at all about the method of burning at an air ratio of about 1 at a high temperature as much as possible, and there is only a description of a glass melting furnace for use, and no description of a carbon black production furnace.
[0022]
Also, in the fifth column of the above publication, “Because there is a material to be heated (steel material, molten metal, etc.) lower in temperature than the surrounding furnace wall in the furnace, simultaneously with the occurrence of flame in the furnace space. There is a description that `` heat is radiated to these low-temperature objects, the flame temperature decreases, and the effect of lowering the NOx generation level is obtained from this aspect as well '', but in the production of carbon black, the raw material hydrocarbon is Since burning is important from the viewpoint of improving efficiency, it has been considered that a reduction in flame temperature is not preferable in the method for producing carbon black.
[0023]
In addition, in the direct injection method in the furnace as described in the above publication, although it is described that the generation of NOx is suppressed by lowering the flame temperature in the first place, there is no description of high-temperature air combustion. Furthermore, the combustion temperature in the furnace is as low as about 1500 ° C. as far as the embodiment is seen, and the self-ignition temperature of the fuel as conventionally known (for example, about 900 ° C. when natural gas is used as the fuel). ) Only a low temperature of about ˜1500 ° C. can be reproduced.
[0024]
In order to solve the above problem, in the direct fuel injection method in the furnace, in order to set the temperature of the combustion air to be equal to or higher than the self-ignition temperature of the fuel, the heat stored in the heat accumulator in advance before supplying the air into the furnace. Combinations with so-called regenerative burners that preheat the air have also been proposed.
[0025]
However, in the method as described above, that is, the combustion method by intake air switching, the temperature of the local combustion gas changes with time as described above. Therefore, when such a method is applied to a carbon black production furnace, it may be difficult to produce carbon black with stable quality.
[0026]
On the other hand, a method for producing carbon black in which an oxygen-containing gas and a fuel are independently supplied to a reactor is described in Japanese Patent Publication No. 31-2167. However, this publication discloses a carbon black (oil black) using liquid hydrocarbons, which are inexpensive raw materials, by modifying a carbon black (gas black) production furnace (reaction furnace) that uses expensive gaseous raw material hydrocarbons as raw materials. ), Which is as high as possible without damaging the reactor and the furnace wall refractory constituting the reactor, and the method for producing carbon black having an air ratio of about 1 and suppressing the exhausted NOx level is completely different. There is no description. In addition, in the combustion method described in the publication, since the distance between the oxygen-containing gas and the fuel supply port is short, the self-exhaust gas recirculation effect, which is the greatest feature of the in-furnace fuel direct injection method, does not occur.
[0027]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in efficiently producing carbon black having a smaller particle size and sharp aggregate diameter, damage to the reactor wall constructed refractory in the combustion section is suppressed, and fuel is supplied at a temperature as high as possible and near an air ratio of 1. It has been a challenge to develop a carbon black production apparatus and production method that can be completely burned and also reduce exhaust NOx.
[0028]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies on the in-furnace structure of the combustion section optimal for the production of carbon black, the present inventors have arranged the air supply port and the fuel supply port independently from each other at a distance in the first reaction zone, and The combustion temperature temperature in the first reaction zone is set by opening the combustion air and the fuel into the furnace independently from the air supply port and the fuel supply port. Only the temperature distribution unevenness is suppressed without lowering, that is, the combustion peak temperature in the first reaction zone is smoothed by lowering the combustion peak temperature, and the built refractory in the reactor is not damaged. In addition, the inventors have found that complete combustion can be stably performed at a high temperature of 2000 ° C. or higher and in the vicinity of an air ratio of 1 and with low NOx. Further, the fuel supply port is built in the air supply port, and the combustion state is controlled by controlling the ratio of the fuel supplied from the fuel supply port and the fuel supplied from the fuel supply port in the air supply port. I learned that I can do it.
[0029]
The apparatus and method for producing carbon black according to the present invention incorporates the advantages of both the high-temperature air combustion method and the direct injection method in the fuel furnace into the combustion method of the combustion section at the same time, and provides a switchable device such as a regenerative burner. A so-called high temperature that reduces the oxygen concentration by reducing the oxygen temperature above the fuel's self-ignition temperature before the combustion air meets the fuel. Air combustion is possible, and the gist of them is as follows. (1) or (2) As described in.
[0030]
(1) Supplying oxygen-containing gas and fuel into the reaction furnace and combusting them to form a combustion gas stream; downstream of the first reaction zone; supplying raw hydrocarbons to the combustion gas stream And a second reaction zone for reacting the raw material hydrocarbons to produce carbon black, and a third reaction zone downstream of the second reaction zone and for stopping the reaction. In the first reaction zone, the fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are independently opened at the same side of the reaction furnace, and have any of the following requirements: The carbon black manufacturing apparatus characterized by the above-mentioned.
(I) The shape of the oxygen-containing gas supply port opened in the reaction furnace is non-circular.
(Ii) The shape of the oxygen-containing gas supply port is circular, the opening diameter (Da) of the oxygen-containing gas supply port, the center line of the oxygen-containing gas supply port, and the reactor inner wall extending along the oxygen-containing gas flow The relationship with the shortest distance (Dw) is Dw <1.5 Da (However, the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall in the reactor are parallel at this time) .
(Iii) The oxygen-containing gas supply port has a non-circular shape, and the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port (DL
) And the shortest distance (Dw) between the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall extending along the oxygen-containing gas flow is Dw <1.5DL (However, the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall in the reactor are parallel at this time) .
(Iv) The distance from the intersection of the center line of the fuel flow supplied from the fuel supply port and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is the oxygen-containing gas More than twice the opening diameter of the supply port.
[0031]
(2) A method for producing carbon black, characterized by using the above production apparatus.
[0034]
In addition, as a result of various investigations on the in-furnace structure of the combustion section, the present inventors have determined that the air supply port and the fuel supply port are independently arranged at a distance in the furnace and opened in the same direction in the furnace. A regenerative burner of the switching type by improving the direct fuel injection method in which the combustion air and the fuel are jetted into the furnace independently from the air supply port and the fuel supply port. The knowledge that high temperature air combustion can be caused in the furnace without using it was obtained. Further, the fuel supply port is built in the air supply port, and the combustion state is controlled by controlling the ratio of the fuel supplied from the fuel supply port and the fuel supplied from the fuel supply port in the air supply port. I learned that I can do it.
[0035]
The in-furnace combustion apparatus and the in-furnace combustion method of the present invention incorporate the advantages of both the high-temperature air combustion method and the direct injection method in the fuel furnace at the same time, without using a switching device such as a regenerative burner. This enables high-temperature air combustion in which the temperature of the combustion air is higher than the fuel self-ignition temperature and the oxygen concentration is reduced before the combustion air meets the fuel. The gist of these is (3)-(6) As described in.
[0036]
(3) The fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are independently opened at the same side in the furnace, and (i) the oxygen-containing gas supply port has a non-circular shape, or (ii) The relationship between the opening diameter (DL) of the oxygen-containing gas supply port, the center line of the oxygen-containing gas supply port, and the shortest distance (Dw) between the reactor inner wall extending along the oxygen-containing gas flow is Dw <1.5 DL And (However, the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall in the reactor are parallel at this time) The fuel and oxygen-containing gas are continuously supplied, and the oxygen-containing gas is supplied from the intersection of the center line of the fuel flow supplied from the fuel supply port and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port. A furnace combustion apparatus characterized in that the distance to the tip of the mouth is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port.
[0037]
(4) A furnace combustion method characterized by using the furnace combustion apparatus described above.
[0038]
(5) The fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened on the same side of the furnace independently from each other at a distance, the fuel and the oxygen-containing gas are continuously supplied, and the center of the fuel flow supplied from the fuel supply port Combustion in the furnace in which the distance from the intersection of the line and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port A furnace combustion method characterized by using an apparatus and setting the flow rate of the oxygen-containing gas flow to 55 m / s or more.
[0039]
(6) The fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened on the same side of the furnace independently from each other at a distance, the fuel and the oxygen-containing gas are continuously supplied, and the center of the fuel flow supplied from the fuel supply port Combustion in the furnace in which the distance from the intersection of the line and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port A furnace combustion method characterized by using an apparatus and setting the average combustion temperature to 1600 ° C. or higher.
[0040]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. First, the carbon black production apparatus and method according to the present invention will be described. FIG. 1 is an overall schematic cross-sectional view of an example of a carbon black production apparatus according to the present invention, FIG. 2 is an explanatory view of the arrangement of an oxygen-containing gas introduction nozzle and a fuel introduction nozzle, and FIG. 3 is an example of carbon black according to the present invention. FIG. 4 is a partial schematic cross-sectional view, and FIG. 4 is a partial schematic cross-sectional view of another example of carbon black according to the present invention (and a partial schematic cross-sectional view of an example of an in-furnace combustion apparatus according to the present invention described later).
[0041]
The bon black production apparatus according to the present invention is a carbon black production apparatus having a first reaction zone, a second reaction zone, and a third reaction zone, and produces carbon black by introducing raw material hydrocarbons. It relates to the so-called furnace law.
[0042]
The carbon black production apparatus (reactor) of the present invention has a first reaction zone (1) for forming a combustion gas flow, a combustion gas flow direction formed in the first reaction zone (1) (hereinafter referred to as “axial direction”). A second reaction zone (2) downstream of the second reaction zone, in which the raw material hydrocarbons are supplied to the combustion gas stream formed there and reacted to produce carbon black. There is a third reaction zone (3) in this order for stopping the reaction.
[0043]
[About the first reaction zone]
In the first reaction zone (1), fuel hydrocarbons are generally supplied from the fuel supply port (5), oxygen-containing gas is supplied from the oxygen-containing gas supply port (6), and these are burned to generate a high-temperature combustion gas stream. It is generated toward the downstream of the reactor. As the oxygen-containing gas, air, oxygen gas, or a gas obtained by mixing non-combustible gas such as nitrogen gas at an arbitrary ratio can be used, and air is preferable because it is easily available. Moreover, in order to raise combustion temperature especially, oxygen-enriched air which enriched oxygen in air may be used. In particular, pure oxygen may be used to suppress the generation of NOx in high-temperature combustion. On the other hand, in order to maintain stable high-temperature air combustion, a fuel supply port is provided at the oxygen-containing gas supply port as will be described later, and a part of the oxygen-containing gas is normally burned to increase the temperature of the oxygen-containing gas and The concentration may be reduced. As fuel hydrocarbons, hydrogen, carbon monoxide, natural gas, fuel gas such as petroleum gas, petroleum liquid fuel such as heavy oil, and coal liquid fuel such as creosote oil can be used. Among them, fuel gas is preferable as the fuel hydrocarbon used in the present invention.
[0044]
The fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) are independently opened at the same side of the reactor at a distance. The shape of each supply port opened in the reaction furnace is arbitrary, and may be a substantially circular shape, an elliptical shape, a polygonal shape such as a triangle or a square shape, or an indeterminate shape such as a gourd shape. According to the knowledge of the present inventors, the heating and dilution rate of the oxygen-containing gas is faster in the shape having a major axis and a minor axis, such as an ellipse or rectangle, than in a circle. Therefore, the fuel supply port (5) preferably has an elliptical shape or a substantially circular shape, and the oxygen-containing gas supply port (6) preferably has a rectangular shape such as a slit, and it is particularly preferable to combine these.
[0045]
The arrangement of the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) is arbitrary as long as the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) are opened on the same side of the reactor at an independent distance. Depending on the furnace design conditions such as the fuel load and the number of burners, various arrangements as shown in FIGS. 2A to 2E can be adopted. In particular, as shown in FIG. It is preferable to arrange the ports alternately in the circumferential direction on the same or concentric circumference with the center of the cross section in the axial direction of the reactor as the center, because the combustion state in the furnace becomes more uniform. At this time, when the oxygen gas supply port (6) has a major axis and a minor axis, it is preferable that the straight line extending from the major axis passes through the center of the circle (FIG. 2E). reference). In addition, any of the supply ports may have an opening end portion that is substantially flush with the wall surface in the reaction furnace or may protrude, but preferably is substantially flush.
[0046]
The opening diameters Df and Da of the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) are arbitrary, but the outlet flow rates of the fuel and oxygen-containing gas are determined in consideration of the combustion load and the number of burners. It determines so that it may become the predetermined | prescribed flow velocity mentioned later. However, when the shape of each supply port is not a circle, the longest diameter of each shape is defined as the opening diameter.
[0047]
The distance, angle, flow rate, etc. of the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) are very important. By adjusting these factors to the ranges described later, “at least immediately before the combustion reaction, the oxygen concentration is much lower than that of normal air and the diluted air temperature is higher than the combustion stability limit temperature of the air-fuel mixture at that oxygen concentration. It is possible to satisfy the requirement of high-temperature air combustion, that is, “diffusion combustion is performed in a sufficiently slow oxidation exothermic reaction with a corresponding oxidizing agent”.
[0048]
The distance (the center-to-center distance between both openings) Dx between the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) shown in FIGS. 3 and 4 is preferably Dx ≧ Da. This is because if Dx is less than the above range, the time from when the oxygen-containing gas is supplied into the furnace to mixing with the fuel is short, and the requirements for high-temperature air combustion may not be satisfied.
[0049]
The shortest distance Dw between the opening diameter Da of the oxygen-containing gas supply port (6) and the furnace wall in the reactor is such that a recirculation gas flow is easily generated between the combustion gas flow and the furnace wall. It is preferable to arrange so as to be 1.5 Da. However, in the case of a carbon black manufacturing furnace that uses a refractory that has reduced strength and wear resistance in a reducing atmosphere such as a magnesia refractory or a chromia magnesia refractory as the furnace wall material, refractory protection is required. From the viewpoint, it is preferable to arrange Dw so that Dw <1.5 Da. In this case, in particular, the oxygen-containing gas supply port (6) has a rectangular or elliptical shape in which the ratio of the long diameter (long side) DL to the short diameter (short side) is 2: 1 or more and the long diameter (long side). If the short diameter (short side) is closer to the furnace wall than DL, and the distance between the oxygen-containing gas supply port (6) and the furnace wall is made closer and Dw <1.5DL, The vicinity of the wall surface is preferable because it is an oxidizing atmosphere. Such an arrangement may be appropriately determined depending on conditions such as the furnace material to be used and the combustion temperature.
[0050]
The fuel flow and the oxygen-containing gas flow supplied from the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) into the reactor are supplied from the respective opening ends to the furnace wall surface where each supply port is arranged. However, the supplied fuel and / or oxygen-containing gas is preferably diffused substantially concentrically from the center of the flow from the open end so as to be substantially vertical. (See FIG. 3).
[0051]
In the above case, it is preferable that the distance Lf until the fuel collides with the oxygen-containing gas and the opening diameter Df of the fuel supply port (5) have a relationship of Lf ≧ 30 Df, particularly Lf ≧ 35 Df. This is preferable because the fuel is reformed into a fuel that is more easily combusted by the combustion gas in the furnace before it meets the oxygen-containing gas. However, if the excess Lf is too large, combustion may not be performed in the furnace, so Lf ≦ 100 Df is preferable. At this time, since the fuel supply port (5) is generally very small and the diffusion of the fuel flow is negligible compared to the diffusion of the oxygen-containing gas, Lf may be considered as a distance along the fuel flow centerline. The range in which the oxygen-containing gas is present when colliding with the fuel refers to a range in which the flow velocity in the central axis direction is 5% of the flow velocity in the central axis in a plane perpendicular to the center line of the oxygen-containing gas jet. .
[0052]
When the fuel flow and the oxygen-containing gas flow are contacted and mixed in the reactor, the distance La from the intersection of the center lines of the respective flows to the tip of the oxygen-containing gas supply port (6), and the oxygen-containing gas supply It is preferable that the opening diameter Da of the mouth (6) has a relationship of La ≧ 2Da, particularly La ≧ 3Da (see FIG. 4). By doing so, “at least immediately before the combustion reaction, the oxygen concentration is much lower than that of normal air and sufficiently slow with high-temperature diluted air or an oxidant equivalent to it at or above the combustion stability limit temperature of the mixture at that oxygen concentration. It can satisfy the requirement of high-temperature air combustion that “diffusion combustion under an exothermic oxidation reaction”. However, if the excess Lf is too large, combustion may not be performed in the furnace, so La ≦ 10 Da is good.
[0053]
Further, within the range satisfying the requirements of the present invention, for example, a fuel supply port (5) may be further provided in the oxygen-containing gas supply port (6). This can be used when the furnace temperature is low, such as when the furnace temperature is low and sufficient high-temperature air combustion does not occur, or when it is desired to control the combustion temperature in the furnace even when the temperature is high. Fuel is supplied from the fuel supply port (5) installed in the oxygen-containing gas supply port (6), and the combustion state in the furnace is controlled by causing normal combustion instead of high-temperature air combustion locally. This is because a more stable operation can be performed.
[0054]
The flow rates of the oxygen-containing gas flow and fuel flow supplied to the reactor may be appropriately selected and adjusted according to the temperature change in the reactor, etc. Therefore, the flow rate of the fuel flow is preferably 80 to 200 m / s, and the flow rate of the oxygen-containing gas flow is usually 30 to 200 m / s, preferably 55 to 150 m / s. The combustion temperature in the furnace is also important, and it is preferably at least 1600 ° C or higher, preferably 1800 ° C or higher, and more preferably 2000 ° C or higher.
Combustion at such high temperatures may cause problems with heat resistance in materials such as alumina refractories that have been generally used in the past. In such cases, such as magnesia refractories or chromia magnesia refractories What is necessary is just to comprise a furnace with a material with higher refractory temperature.
[0055]
When the fuel and oxygen-containing gas are supplied into the furnace under the above conditions, a high-temperature air combustion state can be created in the furnace by the in-furnace fuel direct injection method. In high-temperature air combustion, before the oxygen-containing gas comes into contact with the fuel at least in the furnace, the exhaust gas in the furnace is entrained, and the temperature of the oxygen-containing gas is higher than the self-ignition temperature of the fuel and the oxygen concentration is sufficiently lean (5 % Or less). Here, although there is no direct means for measuring the actual oxygen concentration and temperature of the oxygen-containing gas immediately before the combustion reaction, it can be confirmed by a method such as numerical simulation using a computer.
[0056]
In addition, whether or not high-temperature air combustion actually occurs depends on the ratio of the combustion reaction intermediate product of hydrocarbon fuel that emits a green emission spectrum component in the flame to the combustion reaction intermediate product of the blue emission spectrum component. As a result of the increase in the visible light emission color, a greenish flame is formed, which can be confirmed. In such a case, at least immediately before the combustion reaction, the oxygen concentration is much lower than that of normal air, and the predetermined dilution air and the fuel that is higher than the combustion stability limit temperature at the oxygen concentration are mixed and diffused. It can be estimated that diffusion combustion (high-temperature air combustion) occurs under sufficiently slow oxidation exothermic reaction.
[0057]
The average temperature in the first reaction zone during the production of carbon black may be appropriately adjusted depending on the intended carbon black to be obtained, but is preferably 1800 ° C. or higher, more preferably 2000 ° C. or higher. This is because the productivity of carbon black increases as the temperature of the combustion gas increases. The higher the upper limit, the better, but it may be determined in consideration of the heat resistance depending on the material of the reactor.
[0058]
In addition, the difference in combustion temperature between the center of the first reaction zone where the combustion reaction is most actively performed and the outlet of the first reaction zone is set to 200 ° C. or less, particularly 100 ° C. or less. By burning the temperature distribution inside the reactor, the reactor wall construction refractory in the combustion section is prevented from being damaged, the temperature at the feed hydrocarbon feed position is kept as high as possible, and NOx is also efficiently produced to produce carbon black efficiently. I can do it. For this purpose, the combustion gas flow formed in the first reaction zone is preferably formed by high-temperature air combustion. In order to perform high-temperature air combustion, the operation of the apparatus of the present invention as described above may be performed. By forming combustion gas by high-temperature air combustion, combustion can be performed at a high temperature and with a small difference in combustion temperature as described above, and efficient production of carbon black can be performed.
[0059]
As in the carbon black production apparatus of the present invention, in the first reaction zone, the fuel supply port (5) and the oxygen-containing gas supply port (6) are opened on the same side of the reaction furnace at an independent distance from each other. The fuel and oxygen-containing gas are brought into contact with the recirculated gas flow generated in the furnace, mixed and diluted and heated faster than the fuel and oxygen-containing gas flow into the reactor due to their own inflow momentum. By this dilution, the oxygen-containing gas has an oxygen concentration that decreases earlier than it comes into contact with the fuel and is heated to a temperature higher than the self-ignition temperature of the fuel, so that high-temperature air combustion can occur in the furnace. Thereby, only the peak temperature of combustion is reduced, temperature unevenness during combustion is suppressed, and the temperature distribution deviation of the entire first reaction zone is reduced. At the same time, it becomes possible to burn stably and avoid instability of combustion due to a decrease in oxygen concentration, so that stable quality carbon black can be produced efficiently. It is.
[0060]
[About the second reaction zone]
In the second reaction zone, raw material hydrocarbons are supplied from the raw material hydrocarbon supply port (nozzle) to the combustion gas stream formed in the first reaction zone, and carbon black is produced mainly by thermal decomposition reaction of the raw material hydrocarbons. Let
[0061]
In the second reaction zone, it is considered that carbon black is formed through the following process. That is, the raw material hydrocarbon supplied into the reaction furnace is first vaporized, then pyrolyzed and carbonized to become carbon black. At this time, the flow velocity of the combustion gas in the second reaction zone in the reaction furnace is 100 to 600 [m / s] depending on the cross-sectional area in the furnace, and the raw material hydrocarbon droplets supplied into the furnace by spraying or the like are The liquid raw material hydrocarbon is atomized by the gas motion and thermal energy of this flow, and the thermal energy of the combustion gas is efficiently used for the carbon black generation reaction by mixing by turbulent flow of the gas flow generated in the choke part (4). To do. Carbon black comes into contact with the combustion gas stream and pyrolyzes, and then condenses into carbon black, aggregates into droplets, forms precursors that form nuclei, and produces primary particles. Thereafter, it is considered that the primary particles undergo fusion carbonization through collision with each other.
[0062]
The length of the second reaction zone may be appropriately selected depending on the size of the reaction furnace, the type of carbon black to be produced, and the like. The shape of the second reaction zone is arbitrary, and may be a reactor having the same diameter following the first reaction zone, but generally in the direction of the combustion gas as shown in FIG. The shape is such that the diameter decreases and the choke portion (4) having a small diameter is formed before the diameter is expanded in a third reaction zone described later.
[0063]
The length of the chalk portion (4) can be appropriately selected depending on the particle diameter of the target carbon black. In general, the larger the diameter of carbon black, the larger the diameter of the opening and the longer the choke portion (4) is required. In the case of carbon black having a general small particle size (12 to 13 nm), it is sufficient that the length of the choke portion (4) is at least 500 mm, but in the case of carbon black of about 20 nm, at least 700 mm or more. The thickness is preferably 500 mm to 3000 mm. By setting it within this range, the obtained carbon black can particularly reduce the content of large aggregates 1.3 times or more the center diameter. In addition, since the special effect is not acquired even if it exceeds 3000 mm, it should just be 3000 mm or less on the economy of apparatus construction.
[0064]
The length of the choke portion (4) is preferably 400 mm or more. Thereby, the large aggregate content rate can be particularly reduced in the obtained carbon black. The reason is considered to be that it is not affected by the disturbance of the flow due to the change in the cross-sectional shape of the flow channel until the raw material hydrocarbon is sprayed and the generation of the carbon black is completed. The specific length of the chalk part (4) and the distance from the raw material hydrocarbon supply port to the outlet of the chalk part (4) may be appropriately selected according to the characteristics of the target carbon black. The outlet of the choke part (4) refers to an enlarged part of the choke part (4).
[0065]
In addition, it is possible to obtain carbon black in a range suitable for aggregates and aggregate distribution as the smoothness inside the chalk is lower. The smoothness of the inner wall of the chalk is preferably ε = 1 mm or less, more preferably 0.3 mm or less. Here, ε is an index representing the smoothness of the inner wall of the choke, and is generally called equivalent sand roughness (Mechanical Engineering Handbook: New Edition, A5, Fluid Engineering, Chapter 11: Flow in Channels 1.12. Tube friction coefficient). This equivalent sand roughness is a value defined to determine the coefficient of pipe friction in the pipe flow, and represents the roughness of the pipe inner wall by the size of the sand grains. The equivalent sand roughness is required (edited by the Japan Society of Mechanical Engineers, fluid resistance of technical data pipelines and ducts, (Akira 54), 32, Japan Society of Mechanical Engineers). Typical examples of the smooth material having ε of 1 mm or less include various metals such as stainless steel and copper. However, when a metal is used, the temperature of the internal combustion gas becomes equal to or higher than the heat resistance temperature of the metal, so it is necessary to cool from the outside by adopting a structure such as a water cooling jacket structure. Examples of materials other than metal include SiC, diamond, aluminum nitride, silicon nitride, and a ceramic refractory material.
[0066]
The average temperature of the second reaction zone may be appropriately selected depending on the carbon black to be produced, but is preferably a sufficiently high temperature atmosphere for uniform vaporization and thermal decomposition of the raw material hydrocarbon, preferably 1600 to 1800 ° C or higher. More preferably, it is 1700-2400 degreeC.
[0067]
In the second reaction zone, it is preferable to suppress the oxygen concentration in the combustion gas as much as possible. This is because the presence of oxygen in the combustion gas causes partial combustion of the raw material hydrocarbons in the reaction zone, that is, the second reaction zone, which may cause uneven reaction zones. The oxygen concentration in the combustion gas is preferably 3 vol% or less, more preferably 0.05 to 1 vol%.
[0068]
In the present invention, the raw material hydrocarbon may be supplied from an arbitrary position between the first reaction zone and the third reaction zone. For example, the raw material hydrocarbon supply port (7 ) Or a raw material hydrocarbon feed port (7) in the choke portion (4). Moreover, you may use combining these. The flow rate of gas, the strength of turbulence, and the like at the position where the raw material hydrocarbon is introduced can be controlled by the position of the raw material hydrocarbon supply port. For example, if a raw material hydrocarbon supply port is installed near the choke (4) inlet, the raw material hydrocarbon is supplied to the position where the strength of turbulent mixing is maximum, and the carbon black generation reaction proceeds uniformly and rapidly. It is suitable for producing carbon black having a small particle size and a sharp aggregate size distribution.
[0069]
As the raw material hydrocarbon, any conventionally known one can be used. For example, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene, naphthalene and anthracene, coal-based carbon such as creosote oil and carboxylic acid oil Examples include hydrogen, ethylene heavy end oil, petroleum heavy oil such as FCC oil (fluid catalytic cracking residue oil), acetylene unsaturated hydrocarbon, ethylene hydrocarbon, aliphatic saturated hydrocarbon such as pentane and hexane, etc. These may be used alone or as a mixture in any ratio.
[0070]
A plurality of raw material hydrocarbon supply ports in the reaction furnace may be provided on the circumference of the cross section in the flow direction of the combustion gas, and furthermore, a location having a plurality of such raw material hydrocarbon supply ports on the same circumference. May be provided in the flow direction of the combustion gas. In order to make the carbon black production reaction time uniform and obtain a sharp carbon black having a particle size and an aggregate size distribution, it is preferable to install as many raw material hydrocarbon feed ports as possible on the same circumference.
[0071]
In addition, the type of nozzle used for the raw material hydrocarbon supply port can be selected as appropriate. However, in order to efficiently obtain a carbon black with a small particle diameter, supply is performed in order to spray the raw material hydrocarbon more uniformly and finely. It is preferable that the initial droplet diameter of the raw material hydrocarbon immediately after being sprayed from the nozzle is as small as possible, such as a two-fluid nozzle that injects the liquid with another fluid.
[0072]
The feed hydrocarbon feed method, flow velocity, flow rate, temperature, etc., such as the diameter and shape of the feed hydrocarbon feed port, the degree of protrusion into the furnace, the feed angle to the combustion gas flow, the gas-liquid ratio, etc. may be selected as appropriate. However, it is preferable to spray the raw material hydrocarbon sprayed in the second reaction zone under such a condition that it does not adhere to the furnace wall before evaporating. By spraying in such a manner, foreign matters in the carbon black can be reduced.
[0073]
[Third reaction zone]
The third reaction zone is for cooling the combustion gas stream containing carbon black (including those in the middle of the reaction) to 1000 ° C. or less, preferably 800 ° C. or less. Specifically, cooling is performed by spraying water or the like from the reaction stop fluid supply port (nozzle) (8). The cooled carbon black is separated from the gas and collected by a collection bag filter or the like (not shown) provided at the end of the third reaction zone. As a method for collecting carbon black, a known general process such as such a bug filter can be used.
[0074]
The third reaction zone usually has a larger diameter in the reaction furnace than the second reaction zone. The degree of expansion in the flow direction of the combustion gas is arbitrary, and it may be expanded suddenly or gradually. However, in order to suppress rapid flow turbulence in the expanded portion, it should be expanded gently. preferable.
[0075]
Next, the furnace combustion apparatus and the furnace combustion method according to the present invention will be described. FIG. 4 described above is a cross-sectional partial explanatory view of an example of the in-core combustion apparatus of the present invention. That is, in the in-furnace combustion apparatus according to the present invention, the fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are independently opened at the same side in the furnace, and (i) the oxygen-containing gas supply port has a non-circular shape. Or (ii) the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port (DL: indicated by Da in FIG. 4), the center line of the oxygen-containing gas supply port, and the furnace wall extending along the oxygen-containing gas flow The relationship with the shortest distance (Dw) is Dw <1.5DL (However, the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall in the reactor are parallel at this time) The fuel and oxygen-containing gas are continuously supplied, and the oxygen-containing gas is supplied from the intersection of the center line of the fuel flow supplied from the fuel supply port and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port. The distance to the tip of the mouth is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port. Therefore, the in-furnace combustion apparatus and the in-furnace combustion method according to the present invention are the same as the above-described carbon black production apparatus and production method based on FIG.
[0076]
Then, according to the in-core combustion apparatus and the in-core combustion method according to the present invention, as described above, the oxygen-containing gas and the fuel contact and react with each other due to their own inflow momentum into the reaction furnace. It comes into contact with the recirculated gas stream generated in the furnace earlier than it burns, mixed and diluted and heated. By this dilution, the oxygen-containing gas has an oxygen concentration that decreases earlier than it comes into contact with the fuel and is heated to a temperature higher than the self-ignition temperature of the fuel, so that high-temperature air combustion can occur in the furnace. Thereby, only the peak temperature of combustion is lowered, and temperature unevenness during combustion is suppressed. As a result, the NOx emission level can be kept low.
[0077]
【Example】
Examples of the present invention will be described below, but the present invention is not limited thereto. In the following examples, attempts were made to produce “# 48” and “# 960” made by Mitsubishi Chemical Corporation, which are typical furnace carbon blacks. The physical property measurement and the evaluation test method of the obtained carbon black are as follows.
[0078]
(1) Specific surface area (N 2 SA):
Conforms to ASTM D3037-88
[0079]
(2) DBP oil absorption (DBP):
Conforms to JIS K-6221A law
[0080]
(3) Maximum frequency Stokes equivalent diameter (Dmod) and Stokes equivalent diameter half-width (D1 / 2):
It was determined as follows. That is, first, a 20 wt% ethanol solution was used as the spin liquid, and the Stokes equivalent diameter was measured with a centrifugal sedimentation type flow rate distribution measuring device (DCF3 type, manufactured by JL Automation Co.). A histogram of relative frequency of occurrence (see FIG. 7) is created. Next, a line (B) is drawn from the peak (A) of the histogram to the X axis parallel to the Y touch and ends at the point (C) on the X axis of the histogram. The Stokes diameter at the point (C) is the maximum frequency Stokes equivalent diameter Dmod. Further, a midpoint (F) of the obtained line (B) is determined, and a line (G) is drawn parallel to the X axis through the midpoint (F). Line (G) intersects the histogram distribution curve at two points D and E. The absolute value of the difference between the two Stokes diameters at the two points D and E of the carbon black particles is the Stokes equivalent diameter half-width D1 / 2 value.
[0081]
(4) Volume 75% diameter (D75):
It was determined as follows. That is, in the above method for determining the maximum frequency Stokes diameter, the volume is obtained from the Stokes diameter and the frequency from the histogram of the Stokes equivalent diameter versus the relative occurrence frequency of the sample from FIG. A graph representing the total volume of the sample is created (see FIG. 8). In FIG. 8, point (A) represents the sum of the volumes of all the samples. Here, the point (B) having a value of 75% of the total volume is determined, and a line is drawn from the point (B) until the curve crosses the X axis in an equilibrium manner. A line is drawn in equilibrium from the point (C) to the Y axis, and the value of the point (D) intersecting with the X axis is the volume 75% diameter (D75).
[0082]
(5) PVC blackness:
It was determined as follows. That is, carbon black is added to PVC resin and dispersed by two rolls to form a sheet, and as a reference value, the blackness of carbon blacks “# 40” and “# 45” manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation is 1, respectively. The blackness of the sample was evaluated by visual evaluation.
[0083]
(6) Productivity:
It can be expressed by the amount of raw material supply x raw material oil yield / air amount. Also, the fuel consumption rate decreases as the total carbon yield increases.
[0084]
Examples 1 and 2
A carbon black production furnace having the structure shown in FIG. 1 was used. The first reaction zone (1) includes a combustion burner including a fuel supply port (5) and an oxygen-containing gas supply port (6), and has a length of 3370 mm (same inner diameter portion: 1900 mm, gradually reduced inner diameter portion: 1470 mm), the same. The inner diameter of the inner diameter portion is 1042 mm. The second reaction zone (2) includes a choke portion (4) and a plurality of raw material hydrocarbon supply ports (nozzles) (7), and has a length of 1000 mm and an inner diameter of 130 mm. The third reaction zone includes a reaction stop fluid supply port (8) as a quenching device, and has a length of 3000 mm (gradually expanded inner diameter portion: 1500 mm, same inner diameter portion: 1500 mm), and inner diameter portion of 400 mm. And the material in the furnace of the 1st reaction zone used as high temperature is a magnesia type refractory (composition: MgO: 99.4 weight%, Fe 2 O Three : 0.1 wt% or less, Al 2 O Three : 0.1 wt% or less, SiO 2 : 0.1% by weight or less) was used.
[0085]
In the first reaction zone (1), six fuel supply ports (5) and six oxygen-containing gas supply ports (6) were equally installed on the bottom of the furnace. The shape of the fuel supply port (5) is circular, and the shape of the oxygen-containing gas supply port (6) is a rectangle having a long side of 149 mm and a short side of 21 mm, and all the long diameters are arranged in a direction toward the furnace center axis. Yes. The fuel supply port (5) is disposed on a circle having a radius of 375.3 mm centered on the furnace center axis, and the oxygen-containing gas supply port (6) is disposed on a circle having a radius of 325 mm centered on the furnace center axis. The fuel supply port (5) is disposed slightly outside the oxygen-containing gas supply port (6). A fuel supply nozzle (not shown) for raising the temperature is installed in the oxygen-containing gas supply port (6). The dimensions shown in FIGS. 3 and 4 in this furnace are as follows.
[0086]
[Table 1]
Opening diameter Df of fuel supply port (5): 7.9 mm
Opening diameter Da of the oxygen-containing gas supply port (6): 149 mm
Distance between fuel supply port (5) and oxygen-containing gas supply port (6) (distance between centers of both openings) Dx: 187.6 mm
Long diameter DL of oxygen-containing gas supply port (6): 149 mm
Shortest distance Dw from the furnace wall in the reactor: 196 mm
Distance La: 464 mm from the intersection of the center line of each flow of the fuel flow and the oxygen-containing gas flow to the tip of the oxygen-containing gas supply port (6)
Distance Lf until the fuel collides with the oxygen-containing gas Lf: 329 mm
Relationship between Dx and Da: Dx = 1.26 Da
Relationship between Dw and DL: Dw = 1.32DL
Relationship between Lf and Df: Lf = 41.6 Df
Relationship between La and Da: La = 3.11D
[0087]
Using the furnace described above, natural gas was used as the fuel, air was used as the oxygen-containing gas, creosote oil was used as the raw material hydrocarbon, and carbon black was produced under the conditions shown in Table 3 below. The physical properties and evaluation results of the carbon black obtained are shown in Table 4 below.
[0088]
Comparative Examples 1 and 2
Examples using the conventional carbon black production furnace having the structure shown in FIGS. 5 and 6, using natural gas as the fuel, air as the oxygen-containing gas, and creosote oil as the raw material hydrocarbon, under the conditions shown in Table 3 to be described later. The carbon black which has the physical property equivalent to was manufactured. The physical properties and evaluation results of the carbon black obtained are shown in Table 4 below.
[0089]
In the conventional furnace shown in FIG. 5, two blast tunnels (9) are connected in a tangential direction to the first reaction zone (1), and a downstream portion of the first reaction zone (1) includes a choke portion. Two reaction zones (2) and a third reaction zone (3) for stopping the reaction are sequentially connected. A combustion burner (not shown) for generating high-temperature combustion gas is installed at the tip of each blast tunnel (9). The combustion burner is a general one composed of a fuel supply nozzle and an oxygen-containing gas supply nozzle. The dimensions (unit: mm) of each element shown in FIG. 6 are as follows.
[0090]
[Table 2]
Figure 0004904629
[0091]
[Table 3]
Figure 0004904629
[0092]
[Table 4]
Figure 0004904629
[0093]
As is clear from the results shown in Table 4, the carbon black N in Example 1 and Comparative Example 1 2 SA and DBP are substantially equivalent, and both correspond to “# 48” manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, which is a commercially available furnace black. Further, N of the carbon black of Example 2 and Comparative Example 2 2 SA and DBP are substantially equivalent, and both correspond to “# 960” manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, which is a commercially available furnace black.
[0094]
As shown in Table 3, the carbon black production method of the present invention (Example) has a higher adiabatic theoretical combustion temperature than the conventional method (Comparative Example). However, in this case, a local high-temperature portion does not occur unlike a combustion furnace using a conventional combustion burner that generates a flame. Therefore, since combustion can be generated in a substantially uniform temperature distribution state throughout the furnace, continuous and stable operation is possible without damaging the furnace. On the other hand, in the conventional method, when burning at the same adiabatic theoretical combustion temperature as in the embodiment, the vicinity of the flame near the burner becomes locally high temperature, and the refractory constituting the furnace is damaged, Continuous operation is not possible.
[0095]
As shown in Table 4, the examples have higher feedstock yield and total carbon yield and higher productivity than the comparative examples. Further, the carbon black of the example has smaller (D1 / 2) / Dmod and D75 / Dmod values than the carbon black of the comparative example. That is, the aggregate diameter distribution of carbon black is sharp and the ratio of large particle diameter is small. This is presumably because the temperature of the combustion gas in the portion where the feedstock is introduced is high and the rate of carbon black generation reaction is high. Such carbon black is known to have good dispersibility and high blackness.
[0096]
【Effect of the invention】
According to the present invention described above, in efficiently producing carbon black having good physical properties with smaller particle diameter and sharp aggregate diameter, it is possible to suppress damage to the refractory built up in the reactor wall in the combustion part, Provided are a carbon black production apparatus and production method in which fuel is completely burned at a high temperature and near an air ratio of 1, and the exhaust NOx is also suppressed. Further, according to the present invention, the high-temperature air combustion in which the generated NOx is low level and a uniform heat flux distribution can be obtained is caused in the furnace without using the regenerative burner of the switching type. A combustion apparatus and a furnace combustion method are provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall schematic cross-sectional view of an example of a carbon black production apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of the arrangement of an oxygen-containing gas introduction nozzle and a fuel introduction nozzle.
FIG. 3 is a partial schematic cross-sectional view of an example of a carbon black production apparatus according to the present invention.
FIG. 4 is a partial schematic cross-sectional view of another example of a carbon black production apparatus according to the present invention (and a partial schematic cross-sectional view of an example of a furnace combustion apparatus according to the present invention).
FIG. 5 is a schematic view of a conventional carbon black production furnace.
FIG. 6 is a schematic diagram of dimensions of a conventional carbon black production furnace.
FIG. 7 is an auxiliary diagram for calculating the maximum frequency Stokes equivalent diameter (Dmod) and the Stokes equivalent diameter half-width (D1 / 2).
FIG. 8 is an auxiliary diagram for calculating a volume 75% diameter (D75).
[Explanation of symbols]
1: First reaction zone
2: Second reaction zone
3: Third reaction zone
4: Choke part
5: Fuel supply port
6: Oxygen-containing gas supply port
7: Raw material hydrocarbon supply port
8: Reaction stop fluid supply port
9: Blast tunnel
Df: Opening diameter of fuel supply port
Da: Opening diameter of the oxygen-containing gas supply port
Dx: distance between fuel supply port and oxygen-containing gas supply port (distance between the centers of both openings)
Dw: shortest distance between the opening diameter Da of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall in the reactor
Lf: Distance until the fuel collides with the oxygen-containing gas
La: Distance from the intersection of the center lines of the fuel flow and the oxygen-containing gas flow to the tip of the oxygen-containing gas supply port

Claims (19)

反応炉内に酸素含有ガスと燃料とを供給し且つ燃焼させて燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、第1反応帯域の下流にあり、燃焼ガス流に原料炭化水素を供給する原料炭化水素供給口を有し且つ原料炭化水素を反応させてカーボンブラックを生成させる第2反応帯域と、第2反応帯域の下流にあり且つ反応を停止させる第3反応帯域とを有するカーボンブラック製造装置であって、第1反応帯域において燃料供給口と酸素含有ガス供給口とが各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口しており、また、反応炉内に開口した酸素含有ガス供給口の形状が非円形であることを特徴とするカーボンブラック製造装置。  A first reaction zone for supplying an oxygen-containing gas and fuel into the reaction furnace and combusting them to form a combustion gas stream, and a raw material carbonization that is downstream of the first reaction zone and supplies a raw material hydrocarbon to the combustion gas stream A carbon black production apparatus having a hydrogen supply port and a second reaction zone for reacting raw material hydrocarbons to produce carbon black and a third reaction zone downstream of the second reaction zone and stopping the reaction In the first reaction zone, the fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened on the same side of the reaction furnace at an independent distance, and the oxygen-containing gas supply port opened in the reaction furnace. The carbon black manufacturing apparatus characterized by the shape of non-circular. 反応炉内に酸素含有ガスと燃料とを供給し且つ燃焼させて燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、第1反応帯域の下流にあり、燃焼ガス流に原料炭化水素を供給する原料炭化水素供給口を有し且つ原料炭化水素を反応させてカーボンブラックを生成させる第2反応帯域と、第2反応帯域の下流にあり且つ反応を停止させる第3反応帯域とを有するカーボンブラック製造装置であって、第1反応帯域において燃料供給口と酸素含有ガス供給口とが各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口しており、また、酸素含有ガス供給口の形状が円形であり、酸素含有ガス供給口の開口径(Da)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5Daである(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)ことを特徴とするカーボンブラック製造装置。A first reaction zone for supplying an oxygen-containing gas and fuel into the reaction furnace and combusting to form a combustion gas stream; and a raw material carbonization for supplying a raw material hydrocarbon to the combustion gas stream, downstream of the first reaction zone A carbon black production apparatus having a hydrogen supply port and a second reaction zone for reacting raw material hydrocarbons to produce carbon black and a third reaction zone downstream of the second reaction zone and stopping the reaction In the first reaction zone, the fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are independently opened at the same side of the reaction furnace at a distance, and the oxygen-containing gas supply port has a circular shape. The relationship between the opening diameter (Da) of the oxygen-containing gas supply port and the shortest distance (Dw) between the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall in the reactor extending along the oxygen-containing gas flow is Dw <1. it is a 5Da (however, this and Oxygen centerline and reactor furnace wall containing the gas supply port are parallel) carbon black production apparatus characterized by. 反応炉内に酸素含有ガスと燃料とを供給し且つ燃焼させて燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、第1反応帯域の下流にあり、燃焼ガス流に原料炭化水素を供給する原料炭化水素供給口を有し且つ原料炭化水素を反応させてカーボンブラックを生成させる第2反応帯域と、第2反応帯域の下流にあり且つ反応を停止させる第3反応帯域とを有するカーボンブラック製造装置であって、第1反応帯域において燃料供給口と酸素含有ガス供給口とが各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口しており、また、酸素含有ガス供給口の形状が非円形であり、酸素含有ガス供給口の開口径(DL)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5DLである(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)ことを特徴とするカーボンブラック製造装置。A first reaction zone for supplying an oxygen-containing gas and fuel into the reaction furnace and combusting them to form a combustion gas stream, and a raw material carbonization that is downstream of the first reaction zone and supplies a raw material hydrocarbon to the combustion gas stream A carbon black production apparatus having a hydrogen supply port and a second reaction zone for reacting raw material hydrocarbons to produce carbon black and a third reaction zone downstream of the second reaction zone and stopping the reaction In the first reaction zone, the fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are independently opened at the same side of the reaction furnace at a distance, and the oxygen-containing gas supply port has a non-circular shape. Yes, the relationship between the opening diameter (DL) of the oxygen-containing gas supply port and the shortest distance (Dw) between the center line of the oxygen-containing gas supply port and the furnace wall extending along the oxygen-containing gas flow is Dw <1. is a .5DL (however, this It can centerline and reactor furnace wall of the oxygen-containing gas supply ports are parallel) carbon black production apparatus characterized by. 反応炉内に酸素含有ガスと燃料とを供給し且つ燃焼させて燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域と、第1反応帯域の下流にあり、燃焼ガス流に原料炭化水素を供給する原料炭化水素供給口を有し且つ原料炭化水素を反応させてカーボンブラックを生成させる第2反応帯域と、第2反応帯域の下流にあり且つ反応を停止させる第3反応帯域とを有するカーボンブラック製造装置であって、第1反応帯域において燃料供給口と酸素含有ガス供給口とが各々独立に距離を隔てて反応炉の同一側に開口しており、また、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上であることを特徴とするカーボンブラック製造装置。  A first reaction zone for supplying an oxygen-containing gas and fuel into the reaction furnace and combusting them to form a combustion gas stream, and a raw material carbonization that is downstream of the first reaction zone and supplies a raw material hydrocarbon to the combustion gas stream A carbon black production apparatus having a hydrogen supply port and a second reaction zone for reacting raw material hydrocarbons to produce carbon black and a third reaction zone downstream of the second reaction zone and stopping the reaction In the first reaction zone, the fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened to the same side of the reactor separately from each other at a distance, and the center of the fuel flow supplied from the fuel supply port The distance from the intersection of the line and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port Carbon Rack manufacturing equipment. 第2反応帯域にチョーク部を有する請求項1〜4の何れかに記載の装置。  The apparatus in any one of Claims 1-4 which has a choke part in a 2nd reaction zone. 酸素含有ガス供給口中に更に燃料供給口を有する請求項1〜5の何れかに記載の装置。  The apparatus according to claim 1, further comprising a fuel supply port in the oxygen-containing gas supply port. 請求項1〜の何れかに記載の製造装置を使用することを特徴とするカーボンブラックの製造方法。Carbon black method of manufacturing, characterized by using a manufacturing device according to any one of claims 1-6. 酸素含有ガスの流速が55m/s以上である請求項に記載の方法。The method according to claim 7 , wherein the flow rate of the oxygen-containing gas is 55 m / s or more. 第1反応帯域の平均温度が1600℃以上である請求項又はに記載の方法。The method according to claim 7 or 8 , wherein the average temperature in the first reaction zone is 1600 ° C or higher. 原料炭化水素供給口近傍の燃焼ガス流温度が1600℃以上である請求項の何れかに記載の方法。The method according to any one of claims 7 to 9 , wherein the combustion gas flow temperature in the vicinity of the feed hydrocarbon feed port is 1600 ° C or higher. 原料炭化水素供給口近傍の酸素濃度が3%以下である請求項10に記載の方法。The method according to any one of claims 7 to 10 , wherein the oxygen concentration in the vicinity of the feed hydrocarbon feed port is 3% or less. 燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、(i)酸素含有ガス供給口形状が非円形状か、または、(ii)酸素含有ガス供給口の開口径(DL)と酸素含有ガス供給口の中心線と酸素含有ガス流に沿って延びる反応炉内炉壁との最短距離(Dw)との関係がDw<1.5DLであり(但し、このとき酸素含有ガス供給口の中心線と反応炉内炉壁が平行である)、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上であることを特徴とする炉内燃焼装置。The fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened on the same side of the furnace with an independent distance from each other, and (i) the oxygen-containing gas supply port has a non-circular shape, or (ii) the oxygen-containing gas The relationship between the opening diameter (DL) of the supply port, the center line of the oxygen-containing gas supply port, and the shortest distance (Dw) between the reactor inner wall extending along the oxygen-containing gas flow is Dw <1.5DL ( However, at this time, the center line of the oxygen-containing gas supply port is parallel to the furnace wall in the reactor) , the fuel and the oxygen-containing gas are continuously supplied, and the center line of the fuel flow supplied from the fuel supply port and the oxygen A furnace characterized in that the distance from the intersection with the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port Internal combustion device. 酸素含有ガス供給口中に更に燃料供給口を有する請求項12に記載の装置。The apparatus according to claim 12 , further comprising a fuel supply port in the oxygen-containing gas supply port. 燃料流と酸素含有ガス流との交点と、燃料供給口先端との距離が燃料供給口の開口径の30倍以上である請求項12又は13に記載の炉内燃焼装置。The in-furnace combustion apparatus according to claim 12 or 13 , wherein the distance between the intersection of the fuel flow and the oxygen-containing gas flow and the tip of the fuel supply port is 30 times or more the opening diameter of the fuel supply port. 少なくとも炉内壁面の一部がマグネシア系耐火物またはクロミアマグネシア系耐火物である請求項1214の何れかに記載の装置。The apparatus according to any one of claims 12 to 14 , wherein at least a part of the inner wall surface of the furnace is a magnesia refractory or a chromia magnesia refractory. 請求項1215の何れかに記載の炉内燃焼装置を使用することを特徴とする炉内燃焼方法。A furnace combustion method using the furnace combustion apparatus according to any one of claims 12 to 15 . 燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上である炉内燃焼装置を使用し、酸素含有ガス流の流速を55m/s以上にすることを特徴とする炉内燃焼方法。  The fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened on the same side of the furnace independently from each other at a distance, the fuel and the oxygen-containing gas are continuously supplied, and the center of the fuel flow supplied from the fuel supply port Combustion in the furnace in which the distance from the intersection of the line and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port A furnace combustion method characterized by using an apparatus and setting the flow rate of the oxygen-containing gas flow to 55 m / s or more. 燃料供給口と酸素含有ガス供給口とを各々独立に距離を隔てて炉内の同一側に開口させ、燃料および酸素含有ガスを連続して供給し、燃料供給口から供給される燃料流の中心線と酸素含有ガス供給口から供給される酸素含有ガス流の中心線との交点から酸素含有ガス供給口先端までの距離が、酸素含有ガス供給口の開口径の2倍以上である炉内燃焼装置を使用し、平均燃焼温度を1600℃以上にすることを特徴とする炉内燃焼方法。  The fuel supply port and the oxygen-containing gas supply port are opened on the same side of the furnace independently from each other at a distance, the fuel and the oxygen-containing gas are continuously supplied, and the center of the fuel flow supplied from the fuel supply port Combustion in the furnace in which the distance from the intersection of the line and the center line of the oxygen-containing gas flow supplied from the oxygen-containing gas supply port to the tip of the oxygen-containing gas supply port is at least twice the opening diameter of the oxygen-containing gas supply port A furnace combustion method characterized by using an apparatus and setting the average combustion temperature to 1600 ° C. or higher. 燃焼炉内壁面が酸化雰囲気である請求項17又は18に記載の炉内燃焼方法。The furnace combustion method according to claim 17 or 18 , wherein the inner wall surface of the combustion furnace is an oxidizing atmosphere.
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