JP4898038B2

JP4898038B2 - Resin box

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Publication number: JP4898038B2
Application number: JP2001294766A
Authority: JP
Inventors: 聖二寺嶋; 健皆葉; 浩治山蔦; 吉典大村
Original assignee: 住化プラステック株式会社
Priority date: 2001-09-26
Filing date: 2001-09-26
Publication date: 2012-03-14
Anticipated expiration: 2021-09-26
Also published as: JP2003104361A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製箱に関するものであり、特に、繰り返し使用可能な通い箱に適する樹脂製箱に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、各種物品の輸送のための容器として、紙段ボール箱や、プラクチック段ボール箱に代表される樹脂製箱が使用されてきた。
【０００３】
しかし、紙段ボール製の箱は、紙でできていることから水気に弱いため繰り返し使用に耐え難く、また、紙粉が内容物に混入するという問題がある。
【０００４】
そこで、紙段ボール箱の代替品として、特開平８−１６４９３３号公報および特開２０００−７９９４０号公報には樹脂シートを折り曲げて形成した樹脂製箱が開示されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の樹脂シートを折り曲げて形成した樹脂製箱では、折り曲げ蓋であるフラップを折り曲げて封止したときに、樹脂シート自体の厚み方向の圧縮強度が大きいため、重ねられた下側のフラップが厚み方向に潰れず、重なったプラップ同士の反発により下側のフラップの厚み分だけ上側のフラップが立ち上がり、箱の見栄えは悪く、また、封止箇所をテープ等で止める際に、止め難いという問題がある。
【０００６】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、折り曲げ蓋を重ねて封止する際、重なった折り曲げ蓋同士の反発を低減し、箱の見栄えを改善するとともに、封止箇所をテープ等で止め易くし得る樹脂製箱を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂シートによって構成された箱において、熱可塑性樹脂シートの折り曲げ部が、以下の構成を有することによって、折り曲げ蓋を折り曲げて封止したとき、重なった折り曲げ蓋同士の反発がないため、重なった上側の折り曲げ蓋が立ち上がることなく、箱の見栄えが改善されるとともに、封止箇所がテープ等で止め易くなることを見出し、本発明を完成した。
【０００８】
すなわち、本発明の樹脂製箱は、上記課題を解決するために、開閉自在の蓋部および底部に対してそれぞれ折り曲げ部を介してつながっている側面部が２面以上隣接して構成される一枚または複数枚の熱可塑性樹脂シートを折り曲げて形成する樹脂製箱において、上記折り曲げ部には、平行な２本以上の薄肉部が形成されている一方、上記互いに隣接する各側面部における蓋部との各折り曲げ部同士、および底部との各折り曲げ部同士は、箱の深さ方向にシート厚さの１〜１．２倍の段差を有して形成されていることを特徴としている。
【０００９】
上記の発明によれば、互いに隣接する各側面部における蓋部との各折り曲げ部同士、および底部との各折り曲げ部同士は、箱の深さ方向にシート厚さの１〜１．２倍の段差を有して形成されている。このため、隣合う蓋部同士または底部同士をそれぞれ９０度に折り曲げる場合には、シート厚さの１〜１．２倍の段差が存在するので、各蓋部同士または底部同士が衝突するということがなく、その結果、両者の干渉による蓋部または底部の立ち上がりを防止することができる。また、各蓋部同士または底部同士の重なり部分における隙間を低減することができるので、異物の混入を防止することができる。
【００１０】
さらに、折り曲げ部には、平行な２本以上の薄肉部が形成されているので、１本の薄肉部が形成された折り曲げ部よりも容易に折り曲げることができる。このため、組み立て時および物品の収容時の作業効率が改善されるという利点を有するとともに、折り曲げ部における反発が低減される。
【００１１】
したがって、折り曲げ部における反発を低減し、箱の組み立て時や箱内への荷物の収容時の作業性を向上し得る樹脂製箱を提供することができる。
【００１２】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、薄肉部の長さが折り曲げ部の長さよりも短いことを特徴としている。
【００１３】
上記の発明によれば、薄肉部の長さが折り曲げ部の長さよりも短いので、折り曲げ部の全てを薄肉部にした場合よりも、折り曲げの耐久性が向上し、容易に折り曲げ部にて引裂破断されるということがない。
【００１４】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、薄肉部が外側になるように形成されていることを特徴としている。
【００１５】
上記の発明によれば、薄肉部が外側になるように形成されているので、折り曲げ部における外側表面に作用する張力が低減される。特に、２本以上の薄肉部が外側表面に形成されている場合には、１本の薄肉部が形成されているよりも、繰り返しの折り曲げに対して耐久性に優れたものとなる。すなわち、１本の薄肉部を繰り返し折り曲げると、局所部分の損傷が大きく破損し易いが、２本以上の薄肉部が外側表面に形成されている場合には、折り曲げが湾曲状に行なわれるので、折り曲げ部における損傷が１本の薄肉部に対して小さい。したがって、繰り返しの折り曲げによる破損を防止することができ、通い箱として使用するのに好ましい樹脂製箱を提供することができる。
【００１６】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、折り曲げ部における２本以上の薄肉部は、薄肉部の溝幅の和がシート厚さの１．４〜１．７倍となるように形成されていることを特徴としている。なお、溝幅とは溝の表面における最大開口幅をいう。
【００１７】
すなわち、折り曲げ部を垂直に折り曲げる場合には、折り曲げ部の外側表面に作用する張力を低減することにより、折り曲げ部の反発を低減し、樹脂製箱の胴膨らみを低減することができる。
【００１８】
この点、本発明によれば、折り曲げ部における２本以上の薄肉部は、薄肉部の溝幅の和がシート厚さの１．４〜１．７倍となるように形成されている。したがって、この値は理論的に、折り曲げ部の外側表面に作用する張力を低減する値であるので、確実に、折り曲げ部の外側表面に作用する張力を低減して、折り曲げ部の反発を低減し、樹脂製箱の胴膨らみを低減することができる。
【００１９】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂がプロピレン系樹脂であることを特徴としている。
【００２０】
上記の発明によれば、熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂がプロピレン系樹脂からなっているので、一体成形性に加えて、熱融着性、耐熱性、耐水性、耐油性および耐薬品性等の各種性能において優れた樹脂製箱を提供することができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態１〕
本発明の実施の一形態について図１ないし図６に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【００２２】
本実施の形態の箱１は、図２に示すように、折り畳み可能な箱である。上記の箱１は、厚さ２〜１０ｍｍの樹脂シート２で構成されている。当該箱１は、連続した１枚の樹脂シート２で構成されていてよく、また、適宜の手段で接合された２枚以上の樹脂シート２で構成されていてもよいが、箱１を構成している少なくとも一枚の樹脂シート２には、少なくとも一つの折り曲げ部３が存在する。
【００２３】
この折り曲げ部３は、例えば、連続した樹脂シート２から形成された隣接する二面４・４間の辺部３ａであることができ、あるいは、図３に示すように、一の面４と、該面４と連続しており該面４を他の面４に接合するための接合部５（図３において斜線を付した部分）との境界となる折り曲げ部３ｂであることもできる。
【００２４】
上記の箱１では、図４（ａ）（ｂ）（ｃ）に示すように、樹脂シート２の折り曲げ部３に、最小厚さが樹脂シート２の一般部６の厚さの１／１０以上、２／３以下である薄肉部７が形成されている。該薄肉部７の厚さは、より好ましくは樹脂シート２の一般部６の厚さの１／５以上、１／２以下である。すなわち、一般部６の厚さの１／１０未満になると、繰り返しの折り曲げに対して剥離による破損が生じ易くなる。一方、一般部６の厚さの２／３を超えると、後述する折り曲げ部３に作用する反発力が強くなり過ぎる。なお、該薄肉部７の溝幅は、樹脂シート２の一般部６の厚さの１／２以上であることが好ましい。
【００２５】
本実施の形態の箱１は、樹脂シート２の折り曲げ部３にこのような寸法の薄肉部７が形成されているので、樹脂シート２の折り曲げ部３に作用する反発力（復元力）が低減され、それゆえ、箱１の組み立てや箱１内部への荷物の収容を容易に行うことができる。また、樹脂シート２の折り曲げ部３に作用する反発力が低減されているので、箱１自体に内在する歪みも低減されており、そのため、接合部の剥離などによる箱１の破損が効果的に防止される。
【００２６】
上記樹脂シート２の折り曲げ部３における薄肉部７は、例えば、樹脂シート２を適宜の手段を用いて加熱圧縮することにより形成することができる。該薄肉部７は、繰り返し折り曲げや引き裂きに対して特に優れた耐久性を達成するために、樹脂シート２を延伸しつつ形成することが好ましい。具体的には、薄肉部７は、樹脂の融点よりも５〜４０℃低い温度に加熱した加圧治具（通常は棒状治具）を樹脂シート２に押し付けて、樹脂シート２の被加圧部の厚さが加圧前の厚さの１／１０以上、２／３以下の所望の厚さになるまで加圧することにより形成することが好ましい。ここで、樹脂シート２の主成分がポリプロピレンである場合には、治具の好ましい温度領域は１２０℃以上、１５０℃以下である。
【００２７】
上記の樹脂シート２の薄肉部７近傍における該薄肉部７の長手方向に垂直な断面の外縁形状は特に限定されず、例えば図４（ａ）に示すＵ字形、図４（ｂ）に示すＶ字形、図４（ｃ）に示す一辺開放方形などが挙げられるが、通常は、薄肉部７への応力集中を効果的に防止できるという理由から、Ｕ字形が好ましい。また、当該薄肉部７を形成した樹脂シート２を１つ以上貼り合わせることによって形成される箱１においては、薄肉部７を外側になるように折り曲げるのが、箱１の直立性が良くなり好ましい。また、薄肉部７の引き裂きに対する耐久性の観点から、図５に示すように、薄肉部７の薄肉長さＬ１は、当該薄肉部７が形成されている折り曲げ部３の折り曲げ長さＬ２よりも短いことが好ましい。さらにまた、一つの折り曲げ部３には、互いに平行な２本以上の薄肉部７・７が形成されていることが好ましい。この平行な２本以上の薄肉部７・７は、内側に２本以上であって良いとともに、後述する実施の形態２に示すように、外側に２本以上であってもよい。
【００２８】
上記構成の箱１は、少なくとも１枚の樹脂シート２に対する折り曲げ部３での折り曲げと接合部５での接合とを適宜施して製造することができる。樹脂シート２の接合は、タッカー止め、ビス止め、融着、接着などにより行うことができるが、融着または接着が好ましい。融着または接着によれば、接合を点ではなく面でなすことができ、大きな耐荷重を達成することができる。
【００２９】
さらには、融着または接着で全面的に接合した場合には、接合部分から異物が箱１内に入ることがなく、安全性および衛生性において極めて好ましい。また、大きな接合力が達成可能であることから、融着が最も好ましい。融着は、樹脂シート２を熱板に接触させるか熱板の極近傍に接近させて加熱し、加圧融着させる手法や、超音波融着、振動融着などの手法により行うことができる。超音波融着は、融着部分の近傍にエネルギーが集中するため融着部分周辺の材料を傷め難いので、特に好適である。
【００３０】
ところで、上記の箱１は、剛性に優れ、かつ目付量が小さいことが望まれる。この要求を満たすために、本実施の形態の箱１を構成する樹脂シート２の一般部６における厚さは、２ｍｍ以上、かつ１０ｍｍ以下である。樹脂シート２がその一般部６において２ｍｍよりも薄いと、壁面の剛性は低く、内容物収容状態または負荷状態における箱形状の保持が困難である。一方、１０ｍｍよりも厚いと、目付量が過大になるばかりでなく、容積効率的にも不利である。樹脂シート２の厚さは、より好ましくは３ｍｍ以上、５ｍｍ以下である。
【００３１】
また、上記樹脂シート２は、後に詳述するが、例えばプロピレン系樹脂等の熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂からなっており、例えば発泡倍率約３倍の単一の発泡層のみで構成された単層発泡シートからなっている。この樹脂シート２の密度は、０．１ｇ／ｃｍ³以上、かつ０．６ｇ／ｃｍ³以下が好ましい。すなわち、樹脂シート２の密度が０．６ｇ／ｃｍ³よりも高いと、剛性の割に目付量が大きくなる。また、密度が０．１ｇ／ｃｍ³よりも低いと、剛性が小さく、箱形状の保持が難しいとともに、耐衝撃性能が不足する。
【００３２】
このような低密度の樹脂シート２としては、リブとライナーとで形成された中空構造の樹脂シート、ハニカムコア中空構造の樹脂シート、発泡層を含む樹脂シートなどが挙げられる。特にこの内では、樹脂シート２の製造コスト、箱１にしたときの取り扱い易さの観点から、発泡層を含む樹脂シート２が好ましい。
【００３３】
また、本実施の形態において、樹脂シート２としては、単一の発泡層のみで構成された単層発泡シートのみならず、図６（ａ）〜（ｄ）に示すように、二以上の発泡層で構成された多層発泡シートや、少なくとも一層の発泡層と少なくとも一層の非発泡層とで構成された多層発泡シートも好ましく適用することができる。多層発泡シートが二以上の発泡層を有する場合には、各発泡層の素材、発泡倍率などは同一であってもよく、また、異なってもよい。
【００３４】
上記の樹脂シート２が、発泡層と非発泡層とを併せ有する発泡シートである箱１は、軽量性と強度とが両立するので好ましい。具体的には、例えば、非発泡層と発泡倍率１．５〜９倍の発泡層とからなる発泡シートは、軽量かつ高剛性を達成し易いので好ましい。発泡層と非発泡層の厚さの比率は、所望の軽量性と強度を勘案して適宜決定することができる。
【００３５】
ここで、本実施の形態において、発泡層とは発泡倍率１．５以上の層を意味し、例えば２〜４０倍程度をいう。一方、非発泡層は、発泡倍率１の完全非発泡のみならず、発泡倍率１．５未満の微発泡体も含むものとする。
【００３６】
具体的には、例えば、上記図６（ａ）に示すものは、発泡倍率１．５〜９倍であって厚さ２〜１０ｍｍの発泡層を、表面および裏面にて膜厚１００〜１０００μｍからなる発泡倍率１．５未満の非発泡層を挟持したものからなっている。なお、同図（ａ）においては、いずれか一方の非発泡層を省略したものでもよい。また、例えば、図６（ｂ）に示すように、下層から順に、発泡倍率１．５未満の非発泡層、発泡倍率１．５〜９倍の発泡層、発泡倍率１．５未満の非発泡層、発泡倍率２０〜４０倍の発泡層を積層したものであってもよい。なお、同図の小円は空隙を表す。さらに、図６（ｃ）に示すように、下層から順に、発泡倍率１．５未満の非発泡層、発泡倍率１．５〜９倍の発泡層、発泡倍率３０倍程度の発泡層を積層したものであってもよい。一方、図６（ｄ）に示すように、下層から順に、発泡倍率１．５〜９倍の発泡層、発泡倍率１．５未満の非発泡層、発泡倍率１．５未満の非発泡層、発泡倍率１．５〜９倍の発泡層というように、芯材として発泡倍率１．５未満の非発泡層を用いるものも可能である。
【００３７】
前記の単層の発泡シートは、常圧加熱法、押出発泡法、加圧発泡法、射出発泡法などにより製造することができる。一方、多層発泡シートは、多層押出発泡法により製造することができ、また、予め製造したそれぞれの層を接着や融着などの手段により積層することにより製造することもできる。
【００３８】
また、本実施の形態の箱１を構成する樹脂シート２の素材は特に限定されないが、プロピレン系樹脂を主成分とする樹脂が好ましい。これは、プロピレン系樹脂（特に、ポリプロピレン）が、一体成形性に加えて、熱融着性、耐熱性、耐水性、耐油性、耐薬品性等の各種性能において優れているためである。プロピレン系樹脂は、その特長が著しく損なわれない限り、エチレン系樹脂、エラストマーなどを含有してよい。
【００３９】
また、本実施の形態の箱１を構成する樹脂シート２は、必要に応じて、シリカ、マイカ、タルク等の無機充填材、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等の補強材、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤等の各種添加剤が含有してもよい。
【００４０】
上記熱安定剤としては、例えば、スミライザーＢＰ１０１（商品名、住友化学工業製）、ウルトラノックス６２６（商品名、住友化学工業製）等が挙げられる。また、紫外線吸収剤としては、例えば、スミソーブＳ５７７（商品名、住友化学工業製）が挙げられる。
【００４１】
さらに、本実施の形態の箱１は、通い箱としての使用では、汚れ難いことが望まれる。一般に、樹脂製の箱は帯電し易く、ごみ等を吸着して汚れ易い。そこで、箱１には、帯電防止性能が付与されていることが好ましい。樹脂シート２ヘの帯電防止性能の付与は、帯電防止剤の使用により達成することができる。
【００４２】
適用できる帯電防止剤としては、例えば、ステアリルエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、ラウリルアミン、ラウリルジエタノールアミン等のアミン化合物、アマイド化合物、ステアリルジエタノールモノステアレート、グリセリン脂肪酸エステル等のエステル化合物、第４級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体、カルボン酸誘導体等が挙げられる。
【００４３】
上記の帯電防止剤は、単一の化合物であってもよく、二種類以上の化合物の混合物でもよい。また、上に例示した低分子型帯電防止剤のみならず、例えば、ポリエーテル系樹脂およびポリアミド系樹脂などのポリマー型帯電防止剤を使用することもできる。
【００４４】
また、上記ポリマー型帯電防止剤の中でも、下記一般式
ＨＯ−［（ＯＣ−Ｒ¹−ＮＨ）_x−（ＯＣ−（Ｒ²Ｏ）_z−）_y］_n−Ｈ
（式中、ｎ、ｘ、ｙおよびｚは、それぞれ独立した整数であり、Ｒ¹およびＲ²はそれぞれ独立したアルキル基、環状脂肪族基または芳香族基である）で表されるポリエーテルエステルアミド樹脂が好ましい。
【００４５】
ところで、箱１が汚れた場合には、その汚れを拭き取ったり、洗い流すことがある。上に例示した低分子型帯電防止剤はいずれも水との親和性に優れるために、水洗したとき、これらの帯電防止剤は水とともに流れてしまい、その結果、箱１の帯電防止性能は失われてしまう。そこで、この問題は、上記ポリマー型帯電防止剤を帯電防止剤として使用することにより解決することができる。
【００４６】
樹脂シート２ヘの具体的な帯電防止性付与の形態としては、樹脂のシートヘの成形前に予め樹脂に帯電防止剤を練り込む形態、樹脂シート２表面に帯電防止剤を塗布する形態、および予め作製した帯電防止性能を有するフィルムを樹脂シート２の表面に貼着する形態等が挙げられる。
【００４７】
上記練り込みの場合、帯電防止剤は樹脂シート２の全体に配合されていてもよいが、少量の帯電防止剤で効率的に帯電防止性能を発揮することができるように、少なくとも２層で構成した樹脂シート２の帯電防止性を発揮させたい表面を有する層のみに帯電防止剤を配合しておくことが好ましい。例えば、樹脂シート２の片面のみに帯電防止性が求められる場合には、樹脂シート２を少なくとも２層で構成し、帯電防止性が求められる表面を有する層のみに帯電防止剤を配合することにより、効率的に所望の帯電防止性を達成することができる。また、樹脂シート２の両面に帯電防止性が求められる場合には、少なくとも３層で構成した樹脂シート２の両最外層に帯電防止剤を配合することにより、効率的に所望の帯電防止製を達成することができる。
【００４８】
このような帯電防止性を有する積層シートは、例えば共押出成形法により製造することができる。ポリマー型帯電防止剤を樹脂への練り込みに適用する場合、その配合量は樹脂の５重量％以上が好ましく、１０重量％以上、かつ２０重量％以下がより好ましい。５重量％未満では、十分な帯電防止性を発現し難いためである。
【００４９】
一方、本実施の形態の箱１は、図３に示すように、開閉自在の蓋部８および底部１０に対してそれぞれ折り曲げ部３を介してつながっている側面部９が４面隣接して構成される一枚の熱可塑性の樹脂シート２を折り曲げて形成するものとなっている。
【００５０】
そして、折り曲げ部３には、図１に示すように、平行な２本の薄肉部７・７が形成することが可能である一方、互いに隣接する各側面部９・９における蓋部８・８との各折り曲げ部３・３同士は、箱１の深さ方向にシート厚さの１〜１．２倍の段差Ｚを有して形成されている。なお、図示しないが、底部１０との各折り曲げ部３・３同士についても、箱１の深さ方向にシート厚さの１〜１．２倍の段差Ｚを有している。また、同図においては、外側に平行な２本の薄肉部７・７を形成した場合において、シート厚さの１〜１．２倍の段差Ｚを形成しているが、必ずしもこれに限らず、内側に平行な２本の薄肉部７・７を形成した場合においてシート厚さの１〜１．２倍の段差Ｚを形成することも可能である。また、内側又は外側を問わず、折り曲げ部３に１本の薄肉部７を形成した場合においてシート厚さの１〜１．２倍の段差Ｚを形成することも可能である。
【００５１】
上記の構成においては、隣合う蓋部８・８または底部１０・１０同士をそれぞれ９０度に折り曲げる場合には、シート厚さの１〜１．２倍の段差Ｚが存在するので、各蓋部８同士または底部１０同士で衝突することがなく、その結果、両者の干渉による蓋部８または底部１０の立ち上がりを防止することができる。
【００５２】
すなわち、段差Ｚを形成しなかった場合には、各蓋部８同士または各底部１０同士の重ね合わせ部分で、いずれか一方の蓋部８または底部１０が他方の蓋部８または底部１０によって浮き上がらせられた状態となるため、その浮き上がりはより大きくなるが、上記の樹脂シート２では、段差Ｚがあることによってそのようなことがなくなる。
【００５３】
また、上記の樹脂シート２では、段差Ｚがあることによって、各蓋部８同士または各底部１０同士の重ね合わせ部分で、それぞれが湾曲して重なり合うということがないので、当該重ね合わせ部分における隙間を低減できる。このため、異物の混入を防止することができる。なお、従来の紙製段ボール箱では、紙が柔らかいので、重ね合わせ部分が互いに吸収され、隙間がなくなるものと考えられる。また、段差Ｚはシート厚さの１〜１．２倍となっている。すなわち、この間隔が広すぎると重なり部分で却って隙間ができる。したがって、段差Ｚはシート厚さの１〜１．２倍が好ましい。
【００５４】
また、折り曲げ部３に平行な２本以上の薄肉部７・７を形成した場合には、１本の薄肉部７が形成された折り曲げ部３よりも容易に折り曲げることができる。
【００５５】
このため、組み立て時および物品の収容時の作業効率が改善されるという利点を有するとともに、折り曲げ部３における反発が低減される。したがって、折り曲げ部３における反発を低減し、箱１の組み立て時や箱１内への荷物の収容時の作業性を向上し得る箱１を提供することができる。
【００５６】
このように、本実施の形態の箱１では、折り曲げ部３の反発が少なく、箱１の組み立て時や箱１内へ物品の収容時の作業性に優れ、しかも、内部歪みに起因する破損が生じ難い箱１が提供される。
【００５７】
また、本実施の形態の箱１は、耐久性にも優れ、通い箱として好適に使用することができる。
【００５８】
なお、本実施の形態の箱１では、開閉自在の蓋部８および底部１０に対してそれぞれ折り曲げ部３を介してつながっている側面部９が４面隣接して構成されている一枚の樹脂シート２を折り曲げて形成するようになっているが、必ずしもこれに限らず、開閉自在の蓋部８および底部１０に対してそれぞれ折り曲げ部３を介してつながっている側面部９が隣接して構成されていればよい。したがって、蓋部８および底部１０に対してそれぞれ折り曲げ部３を介してつながっている側面部９を４枚の樹脂シート２…を折り曲げて箱１を形成することが可能である一方、後述する実施の形態２に示す箱２０のように、樹脂シート２１・２を２枚接合して形成されるものでもよい。また、本実施の形態では、箱１は直方体であるので、側面部９は４面存在するが、側面部９が３面または５面以上設けられる平面形状３角形または５角形以上の多角形の箱１であってもよい。
【００５９】
〔実施の形態２〕
本発明の他の実施の形態について図７ないし図９に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態１の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、前記実施の形態１で述べた各種の特徴点については、本実施の形態についても組み合わせて適用し得るものとする。
【００６０】
本実施の形態の箱２０は、図７に示す樹脂シート２１を２枚接合して形成されるものとなっている。すなわち、樹脂シート２１は各蓋部８および底部１０を含む正面背面構成材２１ａと側面構成材２１ｂと接合部２２とからなっている。したがって、一枚のシートで箱２０の直方体の４側面を形成するものではない点で、製造装置の小型化および金型の簡易化等が図れるものとなっている。
【００６１】
一方、本実施の形態では、各一つの折り曲げ部３には、互いに平行な２本の薄肉部７・７が形成されているとともに、この折り曲げ部３においては２本の薄肉部７・７を外側にして折り曲げるようになっている。また、この２本の薄肉部７・７は、いずれも前記実施の形態１で述べたと同様に、薄肉部７・７の薄肉長さＬ１は当該薄肉部７・７が形成されている折り曲げ部３の折り曲げ長さＬ２よりも短くなっている。したがって、薄肉長さＬ１の薄肉部７・７の両端は、薄肉ではないものとなっている。これよって、この箱２０が繰り返し折曲されて使用される場合においても、折り曲げ部３での破断を防止することができる。なお、本実施の形態では、薄肉長さＬ１の薄肉部７・７の両端に薄肉ではない部分を形成しているが、必ずしもこれに限らず、例えば、薄肉部７・７の中央の任意の位置に薄肉ではない部分を１個または複数個形成することが可能である。
【００６２】
また、上記２本の薄肉部７・７は、本実施の形態では、図８に示すように、樹脂シート２１の厚さをｔとしたとき、各薄肉部７・７の外側表面開口長さつまり溝幅Ｄの和２Ｄが、
１．４ｔ≦２Ｄ≦１．７ｔ …………（式１）
を満たすように設定されている。
【００６３】
すなわち、樹脂シート２１を折り曲げ部３にて折り曲げるに際して、外側表面にできるだけ引張り応力がかからないようにするには、外側表面の長さが内側表面の長さよりも短いことが理想である。いま、内側表面の曲率半径をＸとすると、折り曲げ部３における外側表面の長さと内側表面との長さとの差Δは、
Δ＝２π（Ｘ＋ｔ）／４−２πＸ／４
＝πｔ／２
＝１．５７ｔ
となる。したがって、理想的には、１．５７ｔ≦２Ｄとするのが好ましいが、実用的には、上述したように、１．４ｔ≦２Ｄ≦１．７ｔであれば、可撓性のない樹脂シート２１を折曲する場合において、胴ふくれは問題とならないことが分かった。また、２Ｄ≦１．７ｔとしたのは、各薄肉部７・７の溝幅Ｄの和２Ｄが大きすぎると、繰り返し使用する場合に、折り曲げ部３での引裂破断が発生し易いことのためである。なお、上記の薄肉部７・７は、折り曲げ部３である回転角π／４の間にあることが好ましい。
【００６４】
上記のことから、上記折り曲げ部３の薄肉部７・７は、必ずしも２本に限らず、例えば、図９（ａ）に示すように、外側に３本以上の溝を形成することが可能である。また、図９（ｂ）に示すように、上記（式１）の関係を満たして、外側表面に２本の薄肉部７・７を形成するとともに、内側表面にも例えば１本の薄肉部７を形成することができる。これによって、箱２０を組み立てたときの該箱２０の直立性が良くなる。
【００６５】
なお、その他の構成、例えば、折り曲げ部３には段差Ｚが設けられていること、薄肉部７・７はシート厚さの１／１０以上、２／３以下であること、樹脂シート２は、少なくとも一層の発泡倍率が１．５〜９倍の発泡層と少なくとも一層の非発泡層とを有する多層樹脂シートであること、少なくとも一層の発泡倍率が１．５〜９倍の発泡層を有する単層樹脂シートまたは多層樹脂シートからなり、その少なくとも最外層には帯電防止剤が配合されているとすることができること、樹脂がプロピレン系樹脂であること等については、実施の形態１と同様であるため、説明を省略する。
【００６６】
このように、本実施の形態の箱２０では、一つの折り曲げ部３には平行な２本２本以上の薄肉部７・７が長手方向に形成されている。したがって、１本の薄肉部７が形成された折り曲げ部３よりも容易に折り曲げることができるとともに、箱２０の直立性も向上する。
【００６７】
また、実施の形態の箱２０では、薄肉部７・７が外側になるように形成されているので、折り曲げ部３における外側表面に作用する張力が低減される。特に、本実施の形態のように、２本以上の薄肉部７・７が外側表面に形成されている場合には、１本の薄肉部７が形成されているよりも、繰り返しの折り曲げに対して耐久性に優れたものとなる。すなわち、１本の薄肉部７を繰り返し折り曲げると、局所部分の損傷が大きく破損し易いが、２本以上の薄肉部７・７が外側表面に形成されている場合には、折り曲げが断面形状において湾曲状に行なわれるので、折り曲げ部３における損傷が１本の薄肉部に対して小さい。したがって、繰り返しの折り曲げによる破損を防止することができ、通い箱として使用するのに好ましい箱２０を提供することができる。
【００６８】
また、本実施の形態の箱２０では、折り曲げ部３における２本以上の薄肉部７・７は、薄肉部７・７の溝幅Ｄの和２Ｄがシート厚さの１．４〜１．７倍となるように形成されている。
【００６９】
したがって、この値は理論的に、折り曲げ部３の外側表面に作用する張力を低減する値であるので、確実に、折り曲げ部３の外側表面に作用する張力を低減して、折り曲げ部３の反発を低減し、箱２０の胴膨らみを低減し、ひいては箱２０の直立性を確保することができる。
【００７０】
【発明の効果】
本発明の樹脂製箱は、以上のように、折り曲げ部には、平行な２本以上の薄肉部が形成されている一方、上記互いに隣接する各側面部における蓋部との各折り曲げ部同士、および底部との各折り曲げ部同士は、箱の深さ方向にシート厚さの１〜１．２倍の段差を有して形成されているものである。
【００７１】
それゆえ、互いに隣接する各側面部における蓋部との各折り曲げ部同士、および底部との各折り曲げ部同士は、箱の深さ方向にシート厚さの１〜１．２倍の段差を有して形成されている。このため、隣合う蓋部同士または底部同士をそれぞれ９０度に折り曲げる場合には、シート厚さの１〜１．２倍の段差が存在するので、各蓋部同士または底部同士で衝突することがなく、その結果、両者の干渉による蓋部または底部の立ち上がりを防止することができる。また、各蓋部同士または底部同士の重なり部分における隙間を低減することができるので、異物の混入を防止することができる。
【００７２】
さらに、折り曲げ部には、平行な２本以上の薄肉部が形成されているので、１本の薄肉部が形成された折り曲げ部よりも容易に折り曲げることができる。このため、組み立て時および物品の収容時の作業効率が改善されるという利点を有するとともに、折り曲げ部における反発が低減される。
【００７３】
したがって、折り曲げ部における反発を低減し、箱の組み立て時や箱内への荷物の収容時の作業性を向上し得る樹脂製箱を提供することができるという効果を奏する。
【００７４】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、薄肉部の長さが折り曲げ部の長さよりも短いものである。
【００７５】
それゆえ、薄肉部の長さが折り曲げ部の長さよりも短いので、折り曲げ部の全てを薄肉部にした場合よりも、折り曲げの耐久性が向上し、容易に折り曲げ部にて切断されるということがないという効果を奏する。
【００７６】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、薄肉部が外側になるように形成されているものである。
【００７７】
それゆえ、折り曲げ部における外側表面に作用する張力が低減される。特に、２本以上の薄肉部が外側表面に形成されている場合には、１本の薄肉部が形成されているよりも、繰り返しの折り曲げに対して耐久性に優れたものとなる。すなわち、１本の薄肉部を繰り返し折り曲げると、局所部分の損傷が大きく破損し易いが、２本以上の薄肉部が外側表面に形成されている場合には、折り曲げが湾曲状に行なわれるので、折り曲げ部における損傷が１本の薄肉部に対して小さい。
【００７８】
したがって、繰り返しの折り曲げによる破損を防止することができ、通い箱として使用するのに好ましい樹脂製箱を提供することができるという効果を奏する。
【００７９】
本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、折り曲げ部における２本以上の薄肉部は、薄肉部の溝幅の和がシート厚さの１．４〜１．７倍となるように形成されているものである。
【００８０】
それゆえ、薄肉部の溝幅の和がシート厚さの１．４〜１．７倍となるように形成されているというその値は、理論的に、折り曲げ部の外側表面に作用する張力を低減する値であるので、確実に、折り曲げ部の外側表面に作用する張力を低減して、折り曲げ部の反発を低減し、樹脂製箱の胴膨らみを低減することができるという効果を奏する。
【００８１】
また、本発明の樹脂製箱は、上記記載の樹脂製箱において、熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂がプロピレン系樹脂である。
【００８２】
それゆえ、熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂がプロピレン系樹脂からなっているので、一体成形性に加えて、熱融着性、耐熱性、耐水性、耐油性および耐薬品性等の各種性能において優れた樹脂製箱を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明における樹脂製箱の実施の一形態を示す要部斜視図である。
【図２】上記樹脂製箱を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図３】上記樹脂製箱を示す概略展開図である。
【図４】（ａ）（ｂ）（ｃ）は上記樹脂製箱の折り曲げ部に形成された各薄肉部の形状を示す断面図である。
【図５】上記樹脂製箱の折り曲げ部に形成された薄肉部を示す斜視図である。
【図６】（ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）は上記樹脂製箱の樹脂シートの構成を示す断面図である。
【図７】本発明における樹脂製箱の他の実施の形態を示す展開図である。
【図８】上記樹脂製箱の折り曲げ部の構成を示す端面図である。
【図９】（ａ）（ｂ）は上記樹脂製箱の折り曲げ部の他の構成を示す端面図である。
【符号の説明】
１箱（樹脂製箱）
２樹脂シート（熱可塑性樹脂シート）
３折り曲げ部
６一般部
７薄肉部
８蓋部
９側面部
１０底部
２０箱（樹脂製箱）
２１樹脂シート（熱可塑性樹脂シート）
Ｄ溝幅
Ｌ１薄肉長さ
Ｌ２折り曲げ長さ
Ｚ段差[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin box, and more particularly to a resin box suitable for a repeatable box that can be used repeatedly.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a paper cardboard box and a resin box typified by a plastic cardboard box have been used as containers for transporting various articles.
[0003]
However, since the paper cardboard box is made of paper, it is difficult to withstand repeated use because it is vulnerable to moisture, and paper dust is mixed into the contents.
[0004]
Therefore, as an alternative to a paper cardboard box, JP-A-8-164933 and JP-A-2000-79940 disclose resin boxes formed by bending a resin sheet.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the resin box formed by bending the conventional resin sheet, since the compression strength in the thickness direction of the resin sheet itself is large when the flap which is the folding lid is folded and sealed, The flap does not collapse in the thickness direction, the upper flap rises by the thickness of the lower flap due to the repulsion of the overlapping flaps, the box looks bad, and it is difficult to stop when sealing the sealing place with tape etc. There is a problem.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and its purpose is to reduce the repulsion between the overlapping folding lids and improve the appearance of the box when the folding lids are stacked and sealed. An object of the present invention is to provide a resin box that can easily stop a sealing portion with a tape or the like.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the inventors of the present invention have found that the bent portion of the thermoplastic resin sheet has the following configuration in the box formed of the thermoplastic resin sheet, thereby folding the folding lid and sealing it. When it stops, there is no repulsion between the overlapping folding lids, so that the overlapping upper folding lid does not rise, the appearance of the box is improved, and the sealing location is easily stopped with tape etc. Completed the invention.
[0008]
That is, in order to solve the above-described problem, the resin box of the present invention is configured such that two or more side surfaces connected to the openable / closable lid portion and the bottom portion via the bent portions are adjacent to each other. In a resin box formed by folding one or a plurality of thermoplastic resin sheets, two or more parallel thin portions are formed in the bent portion, while the lid portions on the side portions adjacent to each other are formed. Each of the bent portions with each other and each of the bent portions with the bottom portion are formed to have a level difference of 1 to 1.2 times the sheet thickness in the depth direction of the box.
[0009]
According to said invention, each bending part with the cover part in each side part adjacent to each other, and each bending part with a bottom part are 1-1.2 times sheet | seat thickness in the depth direction of a box. It is formed with a step. For this reason, when the adjacent lid parts or the bottom parts are bent at 90 degrees, there is a step of 1 to 1.2 times the sheet thickness, so that the lid parts or the bottom parts collide with each other. As a result, it is possible to prevent the lid or the bottom from rising due to the interference between the two. Moreover, since the clearance gap in the overlap part of each lid | cover parts or bottom parts can be reduced, mixing of a foreign material can be prevented.
[0010]
Furthermore, since two or more parallel thin portions are formed in the bent portion, it can be bent more easily than a bent portion in which one thin portion is formed. For this reason, while having the advantage that the working efficiency at the time of an assembly and the accommodation of an article | item is improved, the repulsion in a bending part is reduced.
[0011]
Therefore, it is possible to provide a resin box that can reduce repulsion in the bent portion and improve workability when assembling the box or storing the luggage in the box.
[0012]
The resin box according to the present invention is characterized in that, in the resin box described above, the length of the thin portion is shorter than the length of the bent portion.
[0013]
According to the above invention, since the length of the thin portion is shorter than the length of the bent portion, the durability of bending is improved and tearing at the bent portion is easier than when all the bent portions are thin portions. There is no breakage.
[0014]
Moreover, the resin box of the present invention is characterized in that in the above-mentioned resin box, the thin part is formed on the outside.
[0015]
According to said invention, since the thin part is formed so that it may become an outer side, the tension | tensile_strength which acts on the outer surface in a bending part is reduced. In particular, when two or more thin portions are formed on the outer surface, the durability is excellent with respect to repeated bending as compared with the case where one thin portion is formed. That is, if one thin portion is repeatedly bent, the local portion is greatly damaged and easily broken, but when two or more thin portions are formed on the outer surface, the bending is performed in a curved shape. The damage at the bent portion is small with respect to one thin portion. Therefore, damage due to repeated bending can be prevented, and a resin box preferable for use as a returnable box can be provided.
[0016]
Further, the resin box of the present invention is the above-described resin box, wherein the two or more thin portions in the bent portion have a sum of groove widths of the thin portions of 1.4 to 1.7 times the sheet thickness. It is characterized by being formed. The groove width means the maximum opening width on the surface of the groove.
[0017]
That is, when the bent portion is bent vertically, by reducing the tension acting on the outer surface of the bent portion, the repulsion of the bent portion can be reduced and the swelling of the resin box can be reduced.
[0018]
In this regard, according to the present invention, the two or more thin portions in the bent portion are formed such that the sum of the groove widths of the thin portions is 1.4 to 1.7 times the sheet thickness. Therefore, this value is theoretically a value that reduces the tension acting on the outer surface of the bent portion. Therefore, the tension acting on the outer surface of the bent portion is surely reduced to reduce the repulsion of the bent portion. Further, the swelling of the resin box can be reduced.
[0019]
Moreover, the resin box of the present invention is characterized in that, in the above-mentioned resin box, the resin constituting the thermoplastic resin sheet is a propylene resin.
[0020]
According to the above invention, since the resin constituting the thermoplastic resin sheet is made of propylene-based resin, in addition to integral moldability, heat fusion, heat resistance, water resistance, oil resistance, chemical resistance, etc. It is possible to provide a resin box excellent in various performances.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 6 as follows.
[0022]
The box 1 of the present embodiment is a foldable box as shown in FIG. The box 1 is composed of a resin sheet 2 having a thickness of 2 to 10 mm. The box 1 may be composed of a single continuous resin sheet 2 or may be composed of two or more resin sheets 2 joined together by an appropriate means. At least one bent portion 3 exists in at least one resin sheet 2.
[0023]
The bent portion 3 can be, for example, a side portion 3a between two adjacent surfaces 4 and 4 formed from a continuous resin sheet 2, or, as shown in FIG. It can also be a bent portion 3 b that is continuous with the surface 4 and serves as a boundary with a joint portion 5 (a hatched portion in FIG. 3) for joining the surface 4 to another surface 4.
[0024]
In the above box 1, as shown in FIGS. 4A, 4B, and 4C, the bent portion 3 of the resin sheet 2 has a minimum thickness of 1/10 or more of the thickness of the general portion 6 of the resin sheet 2. A thin portion 7 that is 2/3 or less is formed. The thickness of the thin portion 7 is more preferably 1/5 or more and 1/2 or less of the thickness of the general portion 6 of the resin sheet 2. That is, when it becomes less than 1/10 of the thickness of the general part 6, damage due to peeling tends to occur with respect to repeated bending. On the other hand, if it exceeds 2/3 of the thickness of the general part 6, the repulsive force which acts on the bending part 3 mentioned later becomes too strong. In addition, it is preferable that the groove width of this thin part 7 is 1/2 or more of the thickness of the general part 6 of the resin sheet 2.
[0025]
In the box 1 of the present embodiment, since the thin portion 7 having such dimensions is formed in the bent portion 3 of the resin sheet 2, the repulsive force (restoring force) acting on the bent portion 3 of the resin sheet 2 is reduced. Therefore, it is possible to easily assemble the box 1 and store the luggage in the box 1. Moreover, since the repulsive force which acts on the bending part 3 of the resin sheet 2 is reduced, the distortion inherent in the box 1 itself is also reduced, so that damage to the box 1 due to peeling of the joint part and the like is effective. Is prevented.
[0026]
The thin portion 7 in the bent portion 3 of the resin sheet 2 can be formed, for example, by heating and compressing the resin sheet 2 using an appropriate means. The thin portion 7 is preferably formed while stretching the resin sheet 2 in order to achieve particularly excellent durability against repeated bending and tearing. Specifically, the thin-walled portion 7 is pressed against the resin sheet 2 by pressing a pressure jig (usually a rod-shaped jig) heated to a temperature lower by 5 to 40 ° C. than the melting point of the resin. It is preferable to form by pressing until the thickness of the part reaches a desired thickness of 1/10 or more and 2/3 or less of the thickness before pressing. Here, when the main component of the resin sheet 2 is polypropylene, a preferable temperature range of the jig is 120 ° C. or more and 150 ° C. or less.
[0027]
The outer edge shape of the cross section perpendicular to the longitudinal direction of the thin-walled portion 7 in the vicinity of the thin-walled portion 7 of the resin sheet 2 is not particularly limited. For example, the U-shape shown in FIG. 4 (a) and the V-shape shown in FIG. Although a letter shape, the one side open square shown in FIG.4 (c), etc. are mentioned, Usually, the U shape is preferable from the reason that the stress concentration to the thin part 7 can be prevented effectively. Moreover, in the box 1 formed by bonding one or more resin sheets 2 on which the thin-walled portion 7 is formed, it is preferable to bend the thin-walled portion 7 so that the uprightness of the box 1 is improved. . Further, from the viewpoint of durability against tearing of the thin-walled portion 7, as shown in FIG. 5, the thin-walled length L1 of the thin-walled portion 7 is larger than the bent length L2 of the bent portion 3 where the thin-walled portion 7 is formed. Short is preferred. Furthermore, it is preferable that one bent portion 3 is formed with two or more thin portions 7 and 7 parallel to each other. The two or more thin portions 7 and 7 in parallel may be two or more on the inner side, and may be two or more on the outer side as shown in a second embodiment described later.
[0028]
The box 1 having the above-described configuration can be manufactured by appropriately performing bending at the bending portion 3 and bonding at the bonding portion 5 with respect to at least one resin sheet 2. The resin sheet 2 can be joined by tacker fastening, screw fastening, fusion bonding, adhesion, or the like, but fusion or adhesion is preferred. By fusing or adhering, bonding can be performed by a surface instead of a point, and a large load resistance can be achieved.
[0029]
Furthermore, when the entire surface is joined by fusion or adhesion, foreign matter does not enter the box 1 from the joined portion, which is extremely preferable in terms of safety and hygiene. Also, fusion is most preferred because a large bonding force can be achieved. The fusing can be performed by a method of heating the resin sheet 2 in contact with the hot plate or approaching the vicinity of the hot plate to heat and press-fusing, a method of ultrasonic fusing, vibration fusing, or the like. . Ultrasonic fusion is particularly suitable because energy concentrates in the vicinity of the fused portion, and it is difficult to damage the material around the fused portion.
[0030]
By the way, it is desired that the box 1 is excellent in rigidity and has a small basis weight. In order to satisfy this requirement, the thickness of the general portion 6 of the resin sheet 2 constituting the box 1 of the present embodiment is 2 mm or more and 10 mm or less. If the resin sheet 2 is thinner than 2 mm in the general portion 6, the rigidity of the wall surface is low, and it is difficult to hold the box shape in the content accommodation state or the load state. On the other hand, when it is thicker than 10 mm, not only the basis weight is excessive, but also volumetric efficiency is disadvantageous. The thickness of the resin sheet 2 is more preferably 3 mm or more and 5 mm or less.
[0031]
The resin sheet 2 is made of a resin mainly composed of a thermoplastic resin such as a propylene-based resin, which will be described in detail later. For example, the resin sheet 2 is composed of only a single foam layer having an expansion ratio of about 3 times. It consists of a single layer foam sheet. The density of the resin sheet 2 is 0.1 g / cm. ^Three And 0.6 g / cm ^Three The following is preferred. That is, the density of the resin sheet 2 is 0.6 g / cm. ^Three If it is higher, the basis weight will be larger for the rigidity. The density is 0.1 g / cm ^Three If it is lower, the rigidity is small, it is difficult to maintain the box shape, and the impact resistance performance is insufficient.
[0032]
Examples of such a low-density resin sheet 2 include a hollow structure resin sheet formed of ribs and a liner, a honeycomb core hollow structure resin sheet, and a resin sheet including a foamed layer. In particular, the resin sheet 2 including a foamed layer is preferable from the viewpoint of manufacturing cost of the resin sheet 2 and ease of handling when the box 1 is used.
[0033]
Moreover, in this Embodiment, as the resin sheet 2, not only the single layer foam sheet comprised only by the single foam layer but two or more foam as shown to Fig.6 (a)-(d). A multilayer foam sheet composed of layers and a multilayer foam sheet composed of at least one foam layer and at least one non-foam layer can also be preferably applied. When the multi-layer foam sheet has two or more foam layers, the material of each foam layer, the foam ratio, etc. may be the same or different.
[0034]
The box 1 in which the resin sheet 2 is a foamed sheet having both a foamed layer and a non-foamed layer is preferable because both lightness and strength are compatible. Specifically, for example, a foam sheet composed of a non-foamed layer and a foamed layer having a foaming ratio of 1.5 to 9 times is preferable because it is easy to achieve light weight and high rigidity. The ratio of the thickness of the foamed layer and the non-foamed layer can be appropriately determined in consideration of the desired lightness and strength.
[0035]
Here, in the present embodiment, the foam layer means a layer having an expansion ratio of 1.5 or more, for example, about 2 to 40 times. On the other hand, the non-foamed layer includes not only completely non-foamed foam having a foaming ratio of 1, but also a fine foam having a foaming ratio of less than 1.5.
[0036]
Specifically, for example, what is shown in FIG. 6 (a) is a foaming layer having a foaming ratio of 1.5 to 9 times and a thickness of 2 to 10 mm. The non-foamed layer having an expansion ratio of less than 1.5 is sandwiched. In the same figure (a), any one of the non-foamed layers may be omitted. Moreover, for example, as shown in FIG. 6B, in order from the lower layer, a non-foamed layer having a foaming ratio of less than 1.5, a foamed layer having a foaming ratio of 1.5 to 9 times, and a non-foaming having a foaming ratio of less than 1.5 A layer and a foamed layer having a foaming ratio of 20 to 40 times may be laminated. In addition, the small circle of the same figure represents a space | gap. Furthermore, as shown in FIG.6 (c), the non-foaming layer below the foaming ratio 1.5, the foaming layer of the foaming ratio 1.5-9 times, and the foaming layer about the foaming ratio 30 times were laminated | stacked in order from the lower layer. It may be a thing. On the other hand, as shown in FIG. 6 (d), in order from the lower layer, a foam layer having an expansion ratio of 1.5 to 9 times, a non-foam layer having an expansion ratio of less than 1.5, a non-foam layer having an expansion ratio of less than 1.5, It is also possible to use a non-foamed layer having a foaming ratio of less than 1.5 as a core material, such as a foamed layer having a foaming ratio of 1.5 to 9 times.
[0037]
The single-layer foamed sheet can be produced by a normal pressure heating method, an extrusion foaming method, a pressure foaming method, an injection foaming method, or the like. On the other hand, the multilayer foamed sheet can be produced by a multilayer extrusion foaming method, and can also be produced by laminating respective previously produced layers by means such as adhesion or fusion.
[0038]
Moreover, the raw material of the resin sheet 2 which comprises the box 1 of this Embodiment is not specifically limited, However, Resin which has a propylene resin as a main component is preferable. This is because propylene-based resins (particularly polypropylene) are excellent in various performances such as heat fusion, heat resistance, water resistance, oil resistance, and chemical resistance in addition to integral moldability. The propylene-based resin may contain an ethylene-based resin, an elastomer, and the like as long as the features are not significantly impaired.
[0039]
Moreover, the resin sheet 2 which comprises the box 1 of this Embodiment is reinforcement | strengthening, such as inorganic fillers, such as a silica, a mica, and a talc, glass fiber, carbon fiber, an aramid fiber, and ultrahigh molecular weight polyethylene fiber as needed. Various additives such as materials, heat stabilizers, ultraviolet absorbers, and colorants may be contained.
[0040]
Examples of the heat stabilizer include Sumilizer BP101 (trade name, manufactured by Sumitomo Chemical), Ultranox 626 (trade name, manufactured by Sumitomo Chemical), and the like. Examples of the ultraviolet absorber include Sumisorb S577 (trade name, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.).
[0041]
Furthermore, it is desired that the box 1 of the present embodiment is not easily soiled when used as a returnable box. In general, a resin box is easily charged and adsorbs dust or the like and is easily soiled. Therefore, the box 1 is preferably provided with antistatic performance. The imparting of antistatic performance to the resin sheet 2 can be achieved by using an antistatic agent.
[0042]
Examples of applicable antistatic agents include amine compounds such as stearylethanolamine, stearyldiethanolamine, laurylamine, lauryldiethanolamine, amide compounds, ester compounds such as stearyldiethanol monostearate, glycerin fatty acid esters, quaternary ammonium compounds, Examples include pyridine derivatives and carboxylic acid derivatives.
[0043]
The antistatic agent may be a single compound or a mixture of two or more compounds. Further, not only the low molecular type antistatic agents exemplified above but also polymer type antistatic agents such as polyether resins and polyamide resins can be used.
[0044]
Among the polymer-type antistatic agents, the following general formula
HO-[(OC-R ¹ -NH) _x -(OC- (R ² O) _z −) _y ] _n -H
(In the formula, n, x, y and z are each an independent integer, and R ¹ And R ² Are each independently an alkyl group, a cyclic aliphatic group or an aromatic group).
[0045]
By the way, when the box 1 becomes dirty, the dirt may be wiped off or washed away. Since all of the low molecular weight antistatic agents exemplified above have excellent affinity with water, these antistatic agents flow with water when washed with water, and as a result, the antistatic performance of the box 1 is lost. It will be broken. Therefore, this problem can be solved by using the polymer type antistatic agent as an antistatic agent.
[0046]
Specific forms of imparting antistatic properties to the resin sheet 2 include a form in which an antistatic agent is kneaded in advance into the resin before molding the resin sheet, a form in which an antistatic agent is applied to the surface of the resin sheet 2, and a form in advance. The form etc. which stick the produced film which has antistatic performance on the surface of the resin sheet 2 are mentioned.
[0047]
In the case of the above kneading, the antistatic agent may be blended in the entire resin sheet 2, but it is composed of at least two layers so that the antistatic performance can be efficiently exhibited with a small amount of the antistatic agent. It is preferable to add an antistatic agent only to the layer having a surface on which the antistatic property of the resin sheet 2 is to be exhibited. For example, when antistatic properties are required only on one side of the resin sheet 2, the resin sheet 2 is composed of at least two layers, and an antistatic agent is blended only in a layer having a surface that requires antistatic properties. The desired antistatic properties can be achieved efficiently. When antistatic properties are required on both surfaces of the resin sheet 2, an antistatic agent is blended into both outermost layers of the resin sheet 2 composed of at least three layers, so that the desired antistatic product can be efficiently produced. Can be achieved.
[0048]
Such a laminated sheet having antistatic properties can be produced, for example, by a coextrusion molding method. When the polymer type antistatic agent is applied to kneading into a resin, the blending amount thereof is preferably 5% by weight or more, more preferably 10% by weight or more and 20% by weight or less. This is because if it is less than 5% by weight, sufficient antistatic properties are hardly exhibited.
[0049]
On the other hand, as shown in FIG. 3, the box 1 according to the present embodiment is configured such that four side surfaces 9 connected to the openable / closable lid 8 and the bottom 10 via the bent portions 3 are adjacent to each other. The one thermoplastic resin sheet 2 is bent and formed.
[0050]
In addition, as shown in FIG. 1, two parallel thin-walled portions 7, 7 can be formed in the bent portion 3, while the lid portions 8, 8 at the side portions 9, 9 adjacent to each other are formed. Are formed with a step Z in the depth direction of the box 1 that is 1 to 1.2 times the sheet thickness. Although not shown, each of the bent portions 3 and 3 with the bottom portion 10 also has a step Z that is 1 to 1.2 times the sheet thickness in the depth direction of the box 1. Further, in the same figure, when the two thin portions 7 and 7 parallel to the outside are formed, the step Z that is 1 to 1.2 times the sheet thickness is formed, but this is not necessarily limited thereto. When the two thin portions 7 and 7 parallel to the inner side are formed, it is possible to form a step Z that is 1 to 1.2 times the sheet thickness. Moreover, it is also possible to form a step Z that is 1 to 1.2 times the sheet thickness when one thin-walled portion 7 is formed in the bent portion 3, regardless of the inner side or the outer side.
[0051]
In the above configuration, when the adjacent lid portions 8 and 8 or the bottom portions 10 and 10 are bent at 90 degrees, there is a step Z that is 1 to 1.2 times the sheet thickness. As a result, it is possible to prevent the lid portion 8 or the bottom portion 10 from rising due to the interference therebetween.
[0052]
That is, when the step Z is not formed, one of the lid portions 8 or the bottom portion 10 is lifted by the other lid portion 8 or the bottom portion 10 at the overlapping portion of the lid portions 8 or the bottom portions 10. Since the lifted state becomes higher, the above-described resin sheet 2 has a larger height.
[0053]
Moreover, in said resin sheet 2, since there exists a level | step difference Z, in the overlapping part of each cover part 8 or each bottom part 10, each does not curve and overlap, Therefore The clearance gap in the said overlapping part Can be reduced. For this reason, mixing of a foreign material can be prevented. In the conventional paper cardboard box, since the paper is soft, it is considered that the overlapping portions are absorbed by each other and there is no gap. Further, the step Z is 1 to 1.2 times the sheet thickness. That is, if this interval is too wide, a gap is formed at the overlapping portion. Therefore, the step Z is preferably 1 to 1.2 times the sheet thickness.
[0054]
Further, when two or more thin portions 7, 7 parallel to the bent portion 3 are formed, it can be bent more easily than the bent portion 3 in which one thin portion 7 is formed.
[0055]
For this reason, while having the advantage that the working efficiency at the time of an assembly and the accommodation of an article | item is improved, the repulsion in the bending part 3 is reduced. Accordingly, it is possible to provide the box 1 that can reduce repulsion in the bent portion 3 and improve the workability when the box 1 is assembled or when the luggage is accommodated in the box 1.
[0056]
Thus, in the box 1 of the present embodiment, there is little repulsion of the bent portion 3, excellent workability at the time of assembling the box 1 and accommodating an article in the box 1, and breakage due to internal distortion. A box 1 that is unlikely to occur is provided.
[0057]
Moreover, the box 1 of this Embodiment is excellent also in durability, and can be used suitably as a returnable box.
[0058]
In the box 1 of the present embodiment, one resin in which four side surfaces 9 connected to the openable / closable lid 8 and the bottom 10 via the bent portions 3 are adjacent to each other. Although the sheet 2 is formed by being bent, the present invention is not limited thereto, and the side part 9 connected to the openable / closable lid part 8 and the bottom part 10 via the bent part 3 is adjacent to the sheet part 2. It only has to be done. Accordingly, it is possible to form the box 1 by folding the four resin sheets 2... On the side surface 9 connected to the lid 8 and the bottom 10 via the bent portion 3, respectively. It may be formed by joining two resin sheets 21 and 2 as in the box 20 shown in the second embodiment. In the present embodiment, since the box 1 is a rectangular parallelepiped, there are four side surfaces 9, but a planar triangle or pentagon or more polygonal shape in which three or more side surfaces 9 are provided. Box 1 may be used.
[0059]
[Embodiment 2]
The following will describe another embodiment of the present invention with reference to FIGS. For convenience of explanation, members having the same functions as those shown in the drawings of the first embodiment are given the same reference numerals, and descriptions thereof are omitted. The various feature points described in the first embodiment can be applied in combination with the present embodiment.
[0060]
The box 20 of the present embodiment is formed by joining two resin sheets 21 shown in FIG. That is, the resin sheet 21 is composed of a front and rear constituent member 21 a including each lid portion 8 and the bottom portion 10, a side constituent member 21 b and a joint portion 22. Accordingly, the four sides of the rectangular parallelepiped of the box 20 are not formed with a single sheet, so that the manufacturing apparatus can be downsized and the mold can be simplified.
[0061]
On the other hand, in the present embodiment, two thin portions 7, 7 parallel to each other are formed in each one bent portion 3, and the two thin portions 7, 7 are formed in the bent portion 3. It is designed to be bent outward. Further, the two thin-walled portions 7 and 7 are both bent portions where the thin-walled portions 7 and 7 are formed in the same manner as described in the first embodiment. 3 is shorter than the bending length L2. Therefore, both ends of the thin portions 7 and 7 having the thin wall length L1 are not thin. Thus, even when the box 20 is repeatedly bent and used, it is possible to prevent breakage at the bent portion 3. In the present embodiment, non-thin portions are formed at both ends of the thin portions 7 and 7 having the thin length L1, but the present invention is not limited to this. One or a plurality of non-thin portions can be formed at the position.
[0062]
In the present embodiment, as shown in FIG. 8, the two thin portions 7 and 7 have the outer surface opening lengths of the thin portions 7 and 7 when the thickness of the resin sheet 21 is t. That is, the sum 2D of the groove width D is
1.4t ≦ 2D ≦ 1.7t (Equation 1)
It is set to satisfy.
[0063]
In other words, when the resin sheet 21 is bent at the bending portion 3, it is ideal that the length of the outer surface is shorter than the length of the inner surface so that tensile stress is not applied to the outer surface as much as possible. Now, assuming that the radius of curvature of the inner surface is X, the difference Δ between the length of the outer surface and the length of the inner surface in the bent portion 3 is:
Δ = 2π (X + t) / 4−2πX / 4
= Πt / 2
= 1.57t
It becomes. Therefore, ideally, 1.57t ≦ 2D is preferable, but practically, as described above, if 1.4t ≦ 2D ≦ 1.7t, the inflexible resin sheet 21 It was found that the bulging of the trunk would not be a problem when bending. The reason why 2D ≦ 1.7 t is that if the sum 2D of the groove widths D of the thin portions 7 and 7 is too large, tearing breakage at the bent portion 3 is likely to occur when repeatedly used. It is. In addition, it is preferable that said thin part 7 * 7 exists in the rotation angle (pi) / 4 which is the bending part 3. FIG.
[0064]
From the above, the thin-walled portions 7 and 7 of the bent portion 3 are not necessarily limited to two, and for example, as shown in FIG. 9A, it is possible to form three or more grooves on the outside. is there. Further, as shown in FIG. 9 (b), two thin-walled portions 7 and 7 are formed on the outer surface while satisfying the relationship of (Expression 1), and for example, one thin-walled portion 7 is also formed on the inner surface. Can be formed. This improves the uprightness of the box 20 when the box 20 is assembled.
[0065]
In addition, for example, the bent portion 3 is provided with a step Z, the thin portions 7 and 7 are 1/10 or more and 2/3 or less of the sheet thickness, and the resin sheet 2 is It is a multilayer resin sheet having a foamed layer having at least one expansion ratio of 1.5 to 9 times and at least one non-foamed layer, and a single layer having a foamed layer having at least one expansion ratio of 1.5 to 9 times. It is the same as in the first embodiment in that it is composed of a layer resin sheet or a multilayer resin sheet, and at least the outermost layer can contain an antistatic agent, and that the resin is a propylene resin. Therefore, the description is omitted.
[0066]
Thus, in the box 20 of the present embodiment, two or more thin portions 7, 7 parallel to each other are formed in one bent portion 3 in the longitudinal direction. Therefore, it can be bent more easily than the bent portion 3 in which one thin portion 7 is formed, and the uprightness of the box 20 is also improved.
[0067]
Moreover, in the box 20 of embodiment, since the thin part 7 * 7 is formed so that it may become an outer side, the tension | tensile_strength which acts on the outer surface in the bending part 3 is reduced. In particular, as in the present embodiment, when two or more thin portions 7 are formed on the outer surface, it is more resistant to repeated bending than a single thin portion 7 is formed. And excellent durability. That is, if one thin portion 7 is repeatedly bent, the local portion is greatly damaged and easily broken. However, when two or more thin portions 7 and 7 are formed on the outer surface, the bend is in a cross-sectional shape. Since it is performed in a curved shape, damage at the bent portion 3 is small with respect to one thin portion. Therefore, damage due to repeated bending can be prevented, and a box 20 preferable for use as a returnable box can be provided.
[0068]
Further, in the box 20 of the present embodiment, the two or more thin-walled portions 7 and 7 in the bent portion 3 are 1.4 to 1.7 in which the sum 2D of the groove widths D of the thin-walled portions 7 and 7 is the sheet thickness. It is formed to be doubled.
[0069]
Therefore, this value is theoretically a value that reduces the tension acting on the outer surface of the bent portion 3, and therefore, the tension acting on the outer surface of the bent portion 3 is surely reduced to repel the bent portion 3. Can be reduced, the swelling of the box 20 can be reduced, and as a result, the uprightness of the box 20 can be secured.
[0070]
【Effect of the invention】
As described above, the resin box of the present invention has two or more parallel thin-walled portions formed in the bent portion, while the bent portions with the lid portions on the side portions adjacent to each other, And each bending part with a bottom part has a 1 to 1.2 times level | step difference of sheet | seat thickness in the depth direction of a box, and is formed.
[0071]
Therefore, each bent part with the lid part in each side part adjacent to each other and each bent part with the bottom part have a step of 1 to 1.2 times the sheet thickness in the depth direction of the box. Is formed. For this reason, when the adjacent lid portions or the bottom portions are bent at 90 degrees, there is a step of 1 to 1.2 times the sheet thickness, so that the lid portions or the bottom portions may collide with each other. As a result, it is possible to prevent the lid or the bottom from rising due to the interference between the two. Moreover, since the clearance gap in the overlap part of each lid | cover parts or bottom parts can be reduced, mixing of a foreign material can be prevented.
[0072]
Furthermore, since two or more parallel thin portions are formed in the bent portion, it can be bent more easily than a bent portion in which one thin portion is formed. For this reason, while having the advantage that the working efficiency at the time of an assembly and the accommodation of an article | item is improved, the repulsion in a bending part is reduced.
[0073]
Therefore, there is an effect that it is possible to provide a resin box that can reduce repulsion in the bent portion and improve workability when assembling the box or accommodating the luggage in the box.
[0074]
Moreover, the resin box of the present invention is the above-described resin box, wherein the length of the thin portion is shorter than the length of the bent portion.
[0075]
Therefore, since the length of the thin portion is shorter than the length of the bent portion, the durability of the bending is improved and cutting at the bent portion is easier than when all the bent portions are thin portions. There is an effect that there is no.
[0076]
Moreover, the resin box of the present invention is the above-described resin box formed so that the thin portion is on the outside.
[0077]
Therefore, the tension acting on the outer surface at the bent portion is reduced. In particular, when two or more thin portions are formed on the outer surface, the durability is excellent with respect to repeated bending as compared with the case where one thin portion is formed. That is, if one thin portion is repeatedly bent, the local portion is greatly damaged and easily broken, but when two or more thin portions are formed on the outer surface, the bending is performed in a curved shape. The damage at the bent portion is small with respect to one thin portion.
[0078]
Therefore, it is possible to prevent damage due to repeated bending, and to provide a resin box that is preferable for use as a returnable box.
[0079]
In the resin box according to the present invention, in the resin box described above, in the two or more thin portions in the bent portion, the sum of the groove widths of the thin portions is 1.4 to 1.7 times the sheet thickness. Is formed.
[0080]
Therefore, the value that the sum of the groove widths of the thin wall portions is 1.4 to 1.7 times the sheet thickness is theoretically the tension acting on the outer surface of the bent portion. Since it is a value to reduce, the tension | tensile_strength which acts on the outer surface of a bending part is reduced reliably, the repulsion of a bending part is reduced, and there exists an effect that the cylinder swelling of a resin box can be reduced.
[0081]
In the resin box according to the present invention, in the resin box described above, the resin constituting the thermoplastic resin sheet is a propylene-based resin.
[0082]
Therefore, since the resin constituting the thermoplastic resin sheet is made of a propylene-based resin, in addition to integral moldability, in various performances such as heat fusion, heat resistance, water resistance, oil resistance and chemical resistance. There is an effect that an excellent resin box can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a main part of an embodiment of a resin box according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a state in which the resin box is assembled.
FIG. 3 is a schematic development view showing the resin box.
FIGS. 4A, 4B, and 4C are cross-sectional views showing the shape of each thin portion formed in the bent portion of the resin box.
FIG. 5 is a perspective view showing a thin portion formed in a bent portion of the resin box.
6A, 6B, 6C, and 6D are cross-sectional views showing the configuration of a resin sheet of the resin box.
FIG. 7 is a development view showing another embodiment of the resin box in the present invention.
FIG. 8 is an end view showing a configuration of a bent portion of the resin box.
9A and 9B are end views showing another configuration of the bent portion of the resin box. FIG.
[Explanation of symbols]
1 box (resin box)
2 Resin sheet (thermoplastic resin sheet)
3 Folding part
6 General Department
7 Thin parts
8 Lid
9 Side part
10 Bottom
20 boxes (resin box)
21 Resin sheet (thermoplastic resin sheet)
D groove width
L1 Thin wall length
L2 bending length
Z steps

Claims

In a resin box formed by bending one or a plurality of thermoplastic resin sheets formed by adjoining two or more side surfaces connected to a lid portion and a bottom portion that can be freely opened and closed via a bent portion, respectively. ,
While the two or more parallel thin portions are formed in the bent portion,
The bent portions with the lid portions on the side surfaces adjacent to each other and the bent portions with the bottom portion are formed to have a level difference of 1 to 1.2 times the sheet thickness in the depth direction of the box. A resin box characterized by being made.

The resin box according to claim 1, wherein the thin portion has a length shorter than that of the bent portion.

3. The resin box according to claim 1, wherein the thin-walled portion is formed outside.

The two or more thin portions in the bent portion are formed so that the sum of the groove widths of the thin portions is 1.4 to 1.7 times the sheet thickness. 3. The resin box according to 3.

The resin-made box according to any one of claims 1 to 4, wherein the resin constituting the thermoplastic resin sheet is a propylene-based resin.