JP4897992B2 - Light diffusion sheet and backlight unit using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のバックライトユニットに組み込まれる光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、液晶層を背面から照らして発光させるバックライト方式が普及し、液晶層の下面側にバックライトユニットが装備されている。かかるバックライトユニット50は、一般的には図5(a)に示すように、光源としての棒状のランプ51と、ランプ51に端部が沿うように配置される方形板状の導光板52と、導光板52の表面側に配設される光拡散シート53と、光拡散シート53の表面側に配設されるプリズムシート54とを備えている。
【0003】
このバックライトユニット50の機能を説明すると、まず、ランプ51より導光板52に入射した光線は、導光板52裏面の反射ドット又は反射シート(図示されず)及び各側面で反射され、導光板52表面から出射される。導光板52から出射した光線は光拡散シート53に入射し、拡散され、光拡散シート53表面より出射される。その後、光拡散シート53から出射された光線は、プリズムシート54に入射し、プリズムシート54の表面に形成されたプリズム部54aによって、略真上方向にピークを示す分布の光線として出射される。このように、ランプ51から出射された光線が、光拡散シート53によって拡散され、またプリズムシート54によって略真上方向にピークを示すように屈折され、さらに上方の図示していない液晶層全面を照明するものである。
【0004】
また、上述のプリズムシート54の集光特性を考慮し、プリズムシート54の表面側にさらにプリズムシート54が配設されたバックライトユニット70もあり(図5(c)参照)、プリズムシート54の表面側にさらに光拡散シート53が配設されたバックライトユニット80が今日普及している(図5(b)及び(c)参照)。
【0005】
上述の構造を有するバックライトユニット50の光拡散シート53としては、図6に示すような基材層55と光拡散層56とが積層されたものが一般的に用いられており、裏面にスティッキング防止層59が積層されたものもある。この光拡散層56は合成樹脂からなるバインダー57中に合成樹脂、ガラス等からなるビーズ58が分散した構造を有しており、スティッキング防止層59も同様のバインダー60中にビーズ61が分散した構造を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の光拡散シート53のような光学シート類は、製造、保存、搬送などの行程において複数枚重ねられることが多い。一方、上記従来の一般的な光拡散シート53にあっては、表面や裏面にはビーズ58、61が突出しているため(図6参照)、上述のように複数枚を重ねた場合、互いの当接面が擦り合わされ、突出したビーズ58、61によって当接面、つまり光拡散シート53の表面及び裏面に傷が付くおそれがある。
【0007】
特に、図5(b)及び(c)に示すようなプリズムシート54の表面側に配置される光拡散シート53にあっては、傷が見えやすくなってしまい、バックライトユニットに及ぼす不都合が大きい。
【0008】
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、保存、搬送、バックライトユニットの組立時などに重ねて使用しても、互いの表面及び裏面への損傷の発生を防止できる光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニットの提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた発明は、光拡散層と基材層とを備える光拡散シートであって、この光拡散層がバインダー中にワックスが分散したものであることを特徴とするものである。ここで、「ワックス」とは、常温で固体又は半固体で、特定の温度で溶解する粘度の低いアルキル基をもった有機物を意味し、天然ワックス、合成ワックス及び配合ワックスに分類される。
【0010】
当該光拡散シートによれば、光拡散層におけるバインダーと分散して存在するワックスとの界面で透過する光線が種々の方向に屈折されることから、従来の光拡散シートのようにビーズを使用しなくても拡散能を発揮することができる。このように拡散能を得るためにビーズを使用しなくてよいことから、重ねて使用しても互いの表面及び裏面への損傷の発生を防止できる傷付き防止性を発揮することができる。また、当該光拡散シートによれば、バインダー中に分散するワックス粒子が当該光拡散シート表面に作用する圧力及び摩擦熱によって融解し、当該光拡散シート表面に潤滑油のような状態で存在したり、ワックス粒子が表面に作用する力に応じて種々の方向に伸び、その状態で結晶化することから、スリップ性、耐ブロッキング性、耐摩性が付与され、上述の傷付き防止性を促進することができる。
【0011】
上記光拡散層のバインダー中にさらにビーズを分散させてもよい。このようにビーズを分散させることで、従来のビーズ塗工タイプの光拡散シートと同様の光拡散性を得ることができる。なお、この手段によれば、従来のビーズ塗工タイプの光拡散シートと同様に表面にビーズによる凹凸が形成されるが、ともに分散含有するワックスによって傷付き防止性が発揮され、重ねて使用しても損傷の発生を低減することができる。
【0012】
また上記課題を解決するためになされた別の発明は、光拡散層と基材層とスティッキング防止層とをこの順に備える光拡散シートであって、このスティッキング防止層がバインダー中にワックスが分散したものであることを特徴とするものである。かかる手段によれば、スティッキング防止層のバインダー中に分散するワックスによって、光拡散シート裏面のスティッキング防止層に上述のような傷付き防止性を付与することができる。
【0013】
上記スティッキング防止層のバインダー中にもさらにビーズを分散させるとよい。この手段によれば、上述のようなワックスによる傷付き防止性を有しつつ、分散するビーズによってスティッキング防止性を促進させることができる。
【0014】
上記光拡散層又はスティッキング防止層に分散するワックスは、バインダーの外面から突出させるとよい。このようにワックス粒子をバインダー外面から突出させると、上述のようにワックス粒子が圧力及び摩擦熱によって当該光拡散シート表面に潤滑油のような状態で存在したり、ワックス粒子が表面に作用する力に応じて種々の方向に伸びることが促進され、当該光拡散シートの上記傷付き防止性をさらに向上させることができる。
【0015】
上記ワックスの平均粒径は1μm以上25μm以下が好ましい。これは、ワックスの平均粒径が上記範囲より小さいと、バインダー中への分散が困難になり、逆に、上記範囲を超えると、光線の透過率が低下する、光拡散層の強度が低下する等の不都合が発生するおそれがあることからである。
【0016】
上記バインダーに対するワックスの配合量は、0.5質量%以上5質量%以下が好ましい。これは、ワックスの配合量が上記範囲より小さいと、上述のような傷付き防止性を十分に発揮することができず、逆に、上記範囲を超えると、光線の透過率が低下するおそれがあることからである。
【0017】
上記ワックスとして、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス及びポリテトラフルオロエチレンワックスからなる群より選択される1種又は2種以上のものを用いるとよい。これらのワックスは融点が100℃〜400℃であるから、バックライトユニットにおける光拡散シートとしての使用時には融解せず、重ねられ、表面に何らかの外力が作用した場合にのみ融解・変形して傷付き防止性を発揮することができる。
【0018】
従って、ランプと、このランプから発せられる光線を表面側に導く導光板と、この導光板の表面側に配置される光拡散シートとを備えた液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、かかる光拡散シートとして上述の本発明の光拡散シートを用いると、光拡散シートの表面及び裏面への傷付きを防止でき、製造、運搬、保存等の際の取扱いが容易になる。
【0019】
特に、ランプと、このランプから発せられる光線を表面側に導く導光板と、この導光板の表面側に配置される光拡散シートと、この光拡散シートの表面側に配置されるプリズムシートと、このプリズムシートの表面側に配置される光拡散シートとを備えた液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、傷が見えやすい表面側の光拡散シートとして上述の本発明の光拡散シートを用いることが非常に有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の第1実施形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図、図2(a)及び(b)は図1の光拡散シートの傷付き防止機構を示す説明図、図3は本発明の第2実施形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図、図4は本発明の第3実施形態に係る光拡散シートをい示す模式的断面図である。
【0021】
図1の光拡散シートは、基材層2と、この基材層2の表側に積層された光拡散層3aとから構成されている。この基材層2は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂から形成されている。かかる基材層2に用いられる合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等が挙げられる。基材層2の厚みは、特には限定されないが、例えば10μm以上500μm以下、好ましくは75μm以上250μm以下とされる。基材層2の厚みが上記範囲未満であると、光拡散層3aを形成する樹脂組成物を塗工した際にカールが発生しやすくなってしまうことがある。逆に、基材層2の厚みが上記範囲を超えると、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の要求に反することにもなる。
【0022】
光拡散層3aは、バインダー5と、バインダー5中に分散するワックス6とから構成されている。このようにバインダー5中に分散したワックス6の界面での屈折や反射により、光拡散層3aを裏側から表側に透過する光線を均一に拡散させることができる。またワックス6は、その上端がバインダー5から突出したものやバインダー5に埋設されているものを設けることで、光線をより良く拡散させることができる。かかる光拡散層3aの厚み(ワックス6を除いたバインダー5部分の厚みを意味する)は特には限定されないが、例えば1μm以上30μm以下程度とされている。
【0023】
またワックス6は、上述のように常温で固体又は半固体で、特定の温度で溶解する、粘度の低いアルキル基をもった有機物であるため、光拡散シート1に傷付き防止性を付与することができる。ワックス6によって傷付きが防止される機構としては、図2(a)に示すように、光拡散シート1の表面に作用する圧力と摩擦熱によってワックス6aが融解し、液状になって光拡散シート1表面に潤滑油のような状態で存在するためであると考えられる。また液状化したワックス6aは光拡散シート1表面で結晶化し、表面を保護する。一方、融点の高いワックス6bの場合、図2(b)に示すように、ワックス6bの光拡散シート表面から突出した部分が光拡散シート表面に作用する外力の方向に伸びて結晶化するためであると考えられる。従って、上記傷付き防止機構を有効に発揮させるためには、ワックス6をバインダーの外面から突出させるとよい。
【0024】
ワックス6としては、特に限定されるものではなく、天然ワックス、合成ワックス及び配合ワックスを用いることができる。この天然ワックスには、木ロウ等の植物系、蜜ロウ等の動物系、モンタンワックス等の鉱物系、パラフィンワックス等の石油系のものがある。合成ワックスには、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素系、パラフィンワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ひまし油等の水素化ワックス、ステアリン酸アミドを代表とする脂肪酸アミド系がある。
【0025】
特に、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス及びポリテトラフルオロエチレンワックスが本発明のワックス6として好ましく、これらの群より選択される1種又は2種以上をワックス6として使用するとよい。かかるポリエチレンワックスは、低分子(分子量1000〜10000)のポリエチレンからなっており、融点が100℃〜130℃と比較的高いため、優れた傷付き防止性を付与できる。またポリプロピレンワックスは、ポリエチレンワックスよりもさらに融点が高く、硬いため、より優れた傷付き防止性を付与できる。ポリテトラフルオロエチレンワックスは、融点が約370℃と非常に高いので、傷付き防止性を格段に高めることができる。なお、図2(a)に示す傷付き防止機構を発現するポリエチレンワックス等と、図2(b)に示す傷付き防止機構を発現するポリテトラフルオロエチレンワックス等との併用が有効である。
【0026】
上記ワックス6のバインダー5への配合量は、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.5質量%以上5質量%以下が特に好ましい。これは、ワックス6の配合量が上記範囲より小さいと、上述のような傷付き防止性を十分に発揮することができず、逆に、ワックス6の配合量が上記範囲を超えると、光線の透過率が低下するおそれがあることからである。
【0027】
上記ワックス6の平均粒径は、100nm以上50μm以下とされており、1μm以上25μm以下が特に好ましい。これは、ワックス6の平均粒径が上記範囲より小さいと、バインダー5中への分散が困難になり、逆に、上記範囲を超えると、光線の透過率が低下する、光拡散層3aの強度が低下する等の不都合が発生するおそれがあることからである。
【0028】
バインダー5に用いられるポリマーとしては、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂等が挙げられる。またバインダー5には、上記のポリマーの他、例えば可塑剤、安定化剤、劣化防止剤、分散剤等が配合されてもよい。バインダー5は光線を透過させる必要があるので透明とされており、特に無色透明が好ましい。
【0029】
図3の光拡散シート11は、基材層2とその表面に積層された光拡散層3bとから構成されており、この光拡散層3bはバインダー5とバインダー5中に分散するワックス6及びビーズ7とから構成されている。当該光拡散シート11は、バインダー5中に分散したビーズ7によって、従来のビーズ塗工タイプの光拡散シート並の光拡散性を奏することができる。なお、当該光拡散シート11における基材層2、バインダー5及びワックス6は、上記図1の光拡散シート1と同様である。
【0030】
ビーズ7は略球形であり、その材質としては、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド等が挙げられる。ビーズ7は光拡散シート11を透過する光線量を多くするため透明とするのが好ましく、特に無色透明とするのが好ましい。
【0031】
ビーズ7の粒径(平均粒子直径)は、0.1μm以上100μm以下が好ましく、1μm以上50μm以下が特に好ましい。これはビーズ7の粒径が上記範囲未満であると、光拡散効果が不十分となってしまい、逆に、粒径が上記範囲を越えると、光拡散層3bを形成する樹脂組成物の塗工が困難となってしまうことからである。
【0032】
光拡散層3bにおけるビーズ7の配合量は、バインダー5中のポリマー分100部に対して0.1部以上500部以下が好ましく、10部以上300部以下が特に好ましい。これは、当該配合量が上記範囲未満であると、光拡散効果が不十分となってしまい、逆に、当該配合量が上記範囲を越えると、光拡散層3bを形成する樹脂組成物の塗工が困難となってしまうことからである。ここで「部」で示す数値は質量を基準とする比を意味する。
【0033】
図4の光拡散シート21は、基材層2と、基材層2の表側に積層された光拡散層3cと、基材層2の裏面に積層されたスティッキング防止層4とから構成されている。当該光拡散シート21の光拡散層3cは、従来のビーズ塗工タイプの光拡散シートと同様であり、バインダー5中にビーズ7が分散した構造である。なお、当該光拡散シート21における基材層2及び光拡散層3cのバインダー5は上記図1の光拡散シート1と同様であり、光拡散層3cのビーズ7は上記図2の光拡散シート11と同様である。
【0034】
スティッキング防止層4は、バインダー8及びこのバインダー8中に分散するワックス9から構成され、(a)かかるワックス9によって導光板52(図5(a)参照)とのスティッキングを防止し、かつ、傷付き防止性を促進する、(b)ワックス9の界面での屈折や反射によって光拡散性を促進する、等の効果を奏することができる。なお、当該スティッキング防止層4におけるバインダー8及びワックス9は、上記光拡散シート1における光拡散層3aのバインダー5及びワックス6と同様である。
【0035】
なお、本発明の光拡散シートは上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、バインダー中にワックスとビーズとが分散するスティッキング防止層を備えた光拡散シートも可能であり、ビーズの分散によりスティッキング防止性を促進させることができる。また、光拡散層とスティッキング防止層の双方にワックスを分散させた光拡散シートも可能であり、かかる光拡散シートによれば、傷付き防止性をより高めることができる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきものではないことはもちろんである。
【0037】
[実施例1]
アクリルからなるバインダーに対し、アクリル製のビーズ20質量%と、ポリエチレンワックス1質量%とを添加して光拡散層用の塗工液を製造し、この塗工液をポリエチレンテレフタレート製の基材層に坪量10g/m2で塗工して実施例1の光拡散シートを得た。
【0038】
[実施例2]
ポリエチレンワックスを2質量%添加した以外は上記実施例1と同様にして実施例2の光拡散シートを得た。
【0039】
[実施例3]
ポリエチレンワックスを3質量%添加した以外は上記実施例1と同様にして実施例3の光拡散シートを得た。
【0040】
[実施例4]
ポリエチレンワックスを5質量%添加した以外は上記実施例1と同様にして実施例4の光拡散シートを得た。
【0041】
[比較例]
ポリエチレンワックスを添加していない以外は上記実施例1と同様にして比較例の光拡散シートを得た。
【0042】
[特性の評価]
上記実施例1〜4及び比較例の光拡散シートを用い、JIS−L−0823の摩擦堅牢度試験を行い、傷付き防止性を判断した。その結果を下記の表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
上記表1に示すように、実施例1〜4の光拡散シートに傷付き防止効果があることが確認され、実施例2〜4の光拡散シートの傷付き防止効果が大きくなっている。一方、比較例の光拡散シートには傷付き防止効果は確認されなかった。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光拡散シートによれば、製造、運搬、保存等の際に複数枚を重ねた場合でも、裏面の傷付きが防止でき、取扱いが容易である。また、本発明の光拡散シートを用いたバックライトユニットは、傷付き防止性が高いため、組付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【図2】(a)及び(b)は共に図1の光拡散シートの傷付き防止機構を示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図である。
【図5】(a)は一般的なバックライトユニットを示す模式的斜視図で、(b)及び(c)は(a)のバックライトユニットとその構成を異にする一般的なバックライトユニットを示す模式的断面図である。
【図6】一般的な光拡散シートを示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 光拡散シート
2 基材層
3a 光拡散層
3b 光拡散層
3c 光拡散層
4 スティッキング防止層
5 バインダー
6 ワックス
6a ワックス
6b ワックス
7 ビーズ
8 バインダー
9 ワックス
11 光拡散シート
21 光拡散シート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a light diffusion sheet incorporated in a backlight unit of a liquid crystal display device and a backlight unit using the same.
[0002]
[Prior art]
In the liquid crystal display device, a backlight system in which a liquid crystal layer is illuminated from the back surface is widely used, and a backlight unit is provided on the lower surface side of the liquid crystal layer. As shown in FIG. 5A, the
[0003]
The function of the
[0004]
In consideration of the light condensing characteristics of the
[0005]
As the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In many cases, a plurality of optical sheets such as the above-described
[0007]
In particular, in the
[0008]
The present invention has been made in view of these disadvantages, and even when used repeatedly during storage, transport, assembly of a backlight unit, etc., a light diffusion sheet that can prevent the occurrence of damage to the front and back surfaces of each other And a backlight unit using the same.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
An invention made to solve the above problems is a light diffusing sheet comprising a light diffusing layer and a base material layer, wherein the light diffusing layer is obtained by dispersing wax in a binder. It is. Here, “wax” means an organic substance having a low viscosity alkyl group that is solid or semi-solid at room temperature and dissolves at a specific temperature, and is classified into a natural wax, a synthetic wax, and a compounded wax.
[0010]
According to the light diffusing sheet, the light transmitted through the interface between the binder in the light diffusing layer and the dispersed wax is refracted in various directions, so beads are used as in the conventional light diffusing sheet. Even without it, it can exhibit diffusibility. Thus, since it is not necessary to use a bead in order to obtain a diffusivity, even if it uses it repeatedly, the damage prevention property which can prevent the generation | occurrence | production of the mutual surface and back surface can be exhibited. Further, according to the light diffusion sheet, the wax particles dispersed in the binder are melted by pressure and frictional heat acting on the surface of the light diffusion sheet, and exist in a state like a lubricating oil on the surface of the light diffusion sheet. Since the wax particles grow in various directions according to the force acting on the surface and crystallize in that state, slip properties, blocking resistance, and abrasion resistance are imparted, and the above-mentioned scratch resistance is promoted. Can do.
[0011]
Beads may be further dispersed in the binder of the light diffusion layer. By dispersing the beads in this manner, the same light diffusibility as that of a conventional bead coating type light diffusion sheet can be obtained. In addition, according to this means, irregularities due to beads are formed on the surface in the same manner as in the conventional light diffusion sheet of bead coating type. However, the occurrence of damage can be reduced.
[0012]
Another invention made to solve the above problems is a light diffusion sheet comprising a light diffusion layer, a base material layer, and an anti-sticking layer in this order, wherein the anti-sticking layer has a wax dispersed in the binder. It is characterized by being. According to such means, the above-described scratch resistance can be imparted to the anti-sticking layer on the back surface of the light diffusion sheet by the wax dispersed in the binder of the anti-sticking layer.
[0013]
It is preferable to further disperse beads in the binder of the anti-sticking layer. According to this means, the anti-sticking property can be promoted by the dispersed beads while having the anti-damage property by the wax as described above.
[0014]
The wax dispersed in the light diffusion layer or anti-sticking layer may be projected from the outer surface of the binder. When the wax particles are protruded from the outer surface of the binder in this manner, the wax particles are present on the surface of the light diffusing sheet in the state of lubricating oil by the pressure and frictional heat as described above, or the force that the wax particles act on the surface. Accordingly, it is promoted to extend in various directions, and the scratch resistance of the light diffusion sheet can be further improved.
[0015]
The average particle size of the wax is preferably 1 μm or more and 25 μm or less. This is because if the average particle size of the wax is smaller than the above range, dispersion in the binder becomes difficult. Conversely, if the average particle size exceeds the above range, the light transmittance decreases, and the strength of the light diffusion layer decreases. This is because inconveniences such as these may occur.
[0016]
The blending amount of the wax with respect to the binder is preferably 0.5% by mass or more and 5% by mass or less. This is because if the blending amount of the wax is smaller than the above range, the above-described scratch resistance cannot be sufficiently exhibited, and conversely if it exceeds the above range, the light transmittance may be lowered. Because there is.
[0017]
As the wax, one or more selected from the group consisting of polyethylene wax, polypropylene wax and polytetrafluoroethylene wax may be used. Since these waxes have a melting point of 100 ° C. to 400 ° C., they do not melt when used as a light diffusing sheet in a backlight unit, are stacked, and are melted and deformed and scratched only when some external force acts on the surface. Preventive properties can be exhibited.
[0018]
Accordingly, in a backlight unit for a liquid crystal display device including a lamp, a light guide plate that guides light emitted from the lamp to the front surface side, and a light diffusion sheet disposed on the front surface side of the light guide plate, such light diffusion is performed. When the above-described light diffusion sheet of the present invention is used as the sheet, it is possible to prevent the light diffusion sheet from being scratched on the front surface and the back surface, and the handling during production, transportation, storage and the like becomes easy.
[0019]
In particular, a lamp, a light guide plate that guides light emitted from the lamp to the surface side, a light diffusion sheet disposed on the surface side of the light guide plate, a prism sheet disposed on the surface side of the light diffusion sheet, In a backlight unit for a liquid crystal display device provided with a light diffusing sheet disposed on the surface side of the prism sheet, the above-described light diffusing sheet of the present invention is used as a light diffusing sheet on the surface side where scratches are easily visible. It is very effective.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings as appropriate. FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a light diffusion sheet according to the first embodiment of the present invention, FIGS. 2A and 2B are explanatory views showing a scratch preventing mechanism of the light diffusion sheet of FIG. FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing a light diffusion sheet according to a second embodiment of the present invention, and FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing a light diffusion sheet according to the third embodiment of the present invention.
[0021]
The light diffusing sheet in FIG. 1 includes a
[0022]
The
[0023]
Moreover, since the
[0024]
The
[0025]
In particular, polyethylene wax, polypropylene wax, and polytetrafluoroethylene wax are preferable as the
[0026]
The blending amount of the
[0027]
The
[0028]
Examples of the polymer used for the
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The particle diameter (average particle diameter) of the
[0032]
The blending amount of the
[0033]
4 includes a
[0034]
The anti-sticking layer 4 is composed of a
[0035]
The light diffusing sheet of the present invention is not limited to the above embodiment. For example, a light diffusing sheet provided with a sticking prevention layer in which wax and beads are dispersed in a binder is also possible. The anti-sticking property can be promoted. In addition, a light diffusion sheet in which wax is dispersed in both the light diffusion layer and the anti-sticking layer is also possible. According to such a light diffusion sheet, the scratch resistance can be further improved.
[0036]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is explained in full detail based on an Example, of course, this invention should not be interpreted limitedly based on description of this Example.
[0037]
[Example 1]
A coating liquid for a light diffusion layer is produced by adding 20% by mass of acrylic beads and 1% by mass of polyethylene wax to an acrylic binder, and this coating liquid is used as a base material layer made of polyethylene terephthalate. The light diffusion sheet of Example 1 was obtained by coating at a basis weight of 10 g / m 2 .
[0038]
[Example 2]
A light diffusion sheet of Example 2 was obtained in the same manner as in Example 1 except that 2% by mass of polyethylene wax was added.
[0039]
[Example 3]
A light diffusion sheet of Example 3 was obtained in the same manner as in Example 1 except that 3% by mass of polyethylene wax was added.
[0040]
[Example 4]
A light diffusion sheet of Example 4 was obtained in the same manner as in Example 1 except that 5% by mass of polyethylene wax was added.
[0041]
[Comparative example]
A comparative light diffusing sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that no polyethylene wax was added.
[0042]
[Evaluation of characteristics]
Using the light diffusing sheets of Examples 1 to 4 and the comparative example, the friction fastness test of JIS-L-0823 was performed to determine the scratch resistance. The results are shown in Table 1 below.
[0043]
[Table 1]
[0044]
As shown in Table 1 above, it was confirmed that the light diffusion sheets of Examples 1 to 4 had an effect of preventing scratches, and the effect of preventing damage of the light diffusion sheets of Examples 2 to 4 was increased. On the other hand, the damage preventing effect was not confirmed in the light diffusion sheet of the comparative example.
[0045]
【Effect of the invention】
As described above, according to the light diffusion sheet of the present invention, even when a plurality of sheets are stacked during manufacture, transportation, storage, etc., scratches on the back surface can be prevented and handling is easy. Moreover, since the backlight unit using the light diffusion sheet of the present invention has high scratch resistance, it is easy to assemble.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a light diffusion sheet according to a first embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are explanatory views showing a scratch preventing mechanism for the light diffusion sheet of FIG.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a light diffusion sheet according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing a light diffusion sheet according to a third embodiment of the present invention.
5A is a schematic perspective view showing a general backlight unit, and FIG. 5B and FIG. 5C are general backlight units having a configuration different from that of the backlight unit of FIG. It is a typical sectional view showing.
FIG. 6 is a schematic cross-sectional view showing a general light diffusion sheet.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記光拡散層が、バインダー中にワックス粒子およびビーズが分散したものであり、
前記ワックス粒子として、ポリテトラフルオロエチレンワックス粒子が用いられるか、または、ポリテトラフルオロエチレンワックス粒子とポリエチレンワックス粒子が併用されていることを特徴とする光拡散シート。A light diffusion sheet comprising a light diffusion layer and a base material layer,
The light diffusion layer is a dispersion of wax particles and beads in a binder ,
As the wax particles, polytetrafluoroethylene wax particles are used, or polytetrafluoroethylene wax particles and polyethylene wax particles are used in combination .
前記スティッキング防止層が、バインダー中にワックス粒子およびビーズが分散したものであり、
前記ワックス粒子として、ポリテトラフルオロエチレンワックス粒子が用いられるか、または、ポリテトラフルオロエチレンワックス粒子とポリエチレンワックス粒子が併用されていることを特徴とする光拡散シート。A light diffusion sheet comprising a light diffusion layer, a base material layer, and an anti-sticking layer in this order,
The anti-sticking layer is a dispersion of wax particles and beads in a binder ,
As the wax particles, polytetrafluoroethylene wax particles are used, or polytetrafluoroethylene wax particles and polyethylene wax particles are used in combination .
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