JP4896348B2 - 新規な幾何形状を有する光カプラ - Google Patents

新規な幾何形状を有する光カプラ Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、新規な幾何形状と新規な動作原理とを有する光カプラに関する。光カプラは、光ファイバーなど導波路への、または導波路からの光のスペクトル選択結合を提供する。
【0002】
【技術背景】
スペクトル選択光カプラはチャネル・ドロップ・フィルターとしても知られ、広帯域光信号から単一波長チャネルを抽出するために、または広帯域光信号内に単一波長チャネルを挿入するために使用される。通常、スペクトル選択カプラは、単一波長チャネルを追加およびドロップするために、波長分割多重光通信システムにおいて使用される。
【0003】
チャネル・ドロップ・フィルターは、以前は、二重導波路カプラとして実装されていた。1992年1月、Journal of Lightwave Technology、vol.10、no.1の論文「Narrow−Band Optical Channel−Dropping Filter」(Haus他)は、第1導波路と第2導波路を備え、第1導波路が、λ/4シフトした分布帰還型(DFB)共振器を含む、光チャネル・ドロッピング・フィルターを記載している。第2導波路の光伝播は、2つの導波路間のエバネッセント結合によって第1導波路に結合される。光の1つの波長のみが、第1導波路において共振し、その結果、光のその波長のみが、第1導波路に効率的に結合される。λ/4シフトしたDFB共振器を非対称にすることによって(すなわち、格子が、λ/4シフトの一方の側面上でより長い)、DFB共振器外へ、光を結合することができる。
【0004】
しかし、従来の技術のチャネル・ドロップ・フィルターは、いくつかの重大な欠点と制約を有していた。フィルターは、信頼性のあるエバネッセント結合を得るために、導波路の非常に正確な配置が必要とされることにより製造が困難である。さらに、従来の技術のフィルターは、制御が困難である。結合強度と結合波長は、装置が組み立てられた後、かなりの程度まで固定される。また、各フィルターは、必要なフィードバックを達成するために、あるサイズであることが必要である。具体的には、いくつかのチャネルが、別々にドロップされるとき(例えば、デマルチプレクサを構築するとき)、装置を非常に大規模にする必要がある。従来の技術のフィルターに付随する他の問題は、導波路間のエバネッセント結合を非常に正確にする必要があるために、ファイバー配置で実施することが困難であるということである。導波路のいずれかのどんな摂動でも、性能に制御不可の大きな変化を生じさせることがある。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上述した従来の技術の問題を排除する、または少なくとも軽減する、新規な幾何形状と新規な動作原理とを有する光カプラを提供する。
【0006】
本発明による光カプラは、光導波路、好ましくは光ファイバーを備え、これには、前記導波路内を伝播する光の少なくともある程度を外部共振器内へ偏向させる偏向器が設けられる。外部共振器によって、共振器が、光導波路の外部に配置されたミラーによって画定されることを意味する。外部共振器は、所定の波長に共振するように配置される。外部共振器における所定の波長の共振により、前記共振器において、前記波長のエネルギー・ビルドアップを引き起こす。実際、共振波長の結合は、偏向器のみによって得られた場合と比較して、はるかにより強力に行われる。このため、偏向器は、非常に弱くして、導波路の光のごく一部のみを偏向させるようにすることができる。共振波長は、非常に有利な方式で、外部共振器外へ結合することができる。外部共振器において共振していない波長の光は、本質的に、結合によって摂動しないが、その理由は、導波路の光のごく一部のみが、偏向器によって偏向されるからである。
【0007】
本発明による光の結合は、光が導波路から除去されることを必ずしも意味しないことを理解されたい。むしろ、光は、例えば、結合波長チャネルの変調を実施するために、一時的にのみ、導波路から外部へ結合することが可能である。
【0008】
本発明の基礎を形成する一般見識は、光の結合は共振で実施されたとき、はるかにより効率的であり、ならびにスペクトル選択性であるというものである。これは、外部共振器を光導波路の外部に配置することによって、本発明において使用される。導波路内では、光を外部共振器内へ偏向させる偏向器が配置されている。その結果、外部共振器において共振している光は、導波路と偏向器の間で、(偏向器によって)より強力に結合される。
【0009】
したがって、結合が、結合のために当該の波長に対して共振と共に行われる場合、非常に弱い結合ファクターを使用することができる。結合領域において共振を提示しない波長は、非共振波長の非常に弱い結合ファクターのために本質的に摂動しない。
【0010】
一態様では、本発明は、偏向器を有する導波路を備えるスペクトル選択光カプラを提供する。偏向器は、光を導波路の光誘導構造から外部共振器内へ偏向させるように動作する。この外部共振器は、前記光誘導構造の対向面上に提供され、かつ前記光誘導構造の外部にある2つのミラーによって画定される。光はわずかに低減された反射率を有するミラーのどちらかによって、または反射率が大きく低減されたアパーチャー(前記アパーチャーのない同じミラーの反射率と比較して)を備えるミラーのどちらかによって、外部共振器外へ結合することができる。
【0011】
好ましい実施形態では、偏向器は周期的な屈折率の変調を導波路の光誘導構造に備える。最も好ましい実施形態では、この周期的な屈折率の変調はブレーズド光学ブラッグ格子である。ブレーズド光学ブラッグ格子は、それぞれが光を外部共振器の単一共振モード内に結合する、非常に弱い反射器のカスケード直列を備える偏向器を効果的に形成する。ブレーズド・ブラッグ格子は光誘導構造の入射光の伝播方向に対して傾斜している格子である。さらに、導波路は光ファイバーであり、かつ誘導構造は、そのコアであることが好ましい。
【0012】
他の態様では、本発明は、同調可能なスペクトル選択光カプラを提供し、したがって、前記カプラを同調することによって異なる瞬間に異なる波長を結合することを可能にする。これは、ミラー間の光学距離、または導波路の光誘導構造に対する共振器の角度について、外部共振器が調節可能であることによって得られる。外部共振器を光誘導構造に対して傾斜させることによって、本発明の光カプラは、全ての波長を通過させるようにすることもできる。
【0013】
他の態様では、本発明は、光の伝播方向が導波路の光誘導構造に対して本質的に直角である、外部共振器を有する光カプラを提供する。したがって、本発明によるスペクトル選択光カプラは、異なる位置で、異なる波長の結合を得るように、容易にカスケードすることができる。これは、複数の光カプラを直列に構成することによって得られ、前記複数の光カプラの少なくとも2つのカプラは異なる波長に共振する。
【0014】
光導波路内への光の結合は、光導波路外への光の結合の単なる時間反転なので、当業者なら光導波路外への光の結合を統制する本発明の特徴は、光導波路内への光の結合にも同様に適用可能であることを理解するであろう。
【0015】
本発明によれば、光を外部共振器内へ偏向させるために使用する偏向器は波長識別型とすることができる。しかし、スペクトル選択性は、主に、外部共振器によって達成されるので、偏向器のスペクトル選択性は非常に高い必要はない。それにも関わらず、いくつかの場合では、偏向器がある程度のスペクトル選択性を有することが望ましい可能性がある。これは、所定の方向の所定の波長の偏向に適合された、傾斜した、または横方向に非対称なブラッグ格子を含む偏向器を使用することによって容易に達成される。一般に、偏向波長およびその偏向角度は、ブラッグ格子の周期によって決定される。
【0016】
横方向非対称ブラッグ格子では、振幅(変調深度)は格子の一方の縁では(径方向)、対向する縁においてより低い。これは、光が格子に当たって反射されたとき、反射後、光が入射方向とはいくらか異なる伝播方向を有することを意味する。横方向変調深度のばらつきが十分に大きい場合、横方向非対称位相格子の補助で、光を導波路へ、および導波路から、結合することが可能である。
【0017】
本発明による光カプラの1つの利点は、カプラを非常にコンパクトにすることができることである。外部共振器は、共振器の光が導波路の光に垂直な方向に伝播するように有利に配置することができる(本出願では、時々、これは、外部共振器が、導波路に垂直であると言われる)。したがって、光は導波路へ、または導波路から垂直に、容易に結合することができる。導波路への、または導波路からの光の垂直結合は、結合の最もコンパクトな方式であることが理解されるであろう。
【0018】
本発明による光カプラの他の利点は、複数のカプラを簡単な方式で直列に配置し、それにより、導波路に沿って、異なる位置で異なる波長を容易に結合することができることである。
【0019】
本発明の他の利点は、その堅牢性である。偏向器は、導波路内に組み込まれ、改変することができない。導波路が光ファイバーである場合、外部共振器を画定するミラーは、ファイバー・クラッディングの外表面上に好都合に配置することができる。しかし、当技術分野で知られているように、ミラーの曲率はファイバーのコアにおける共振モードのウエストと整合するべきであることが好ましい。この場合、共振波長の同調は、ミラー、すなわちクラッディングをプレスすることによって実施することができる。代替として、ミラーの一方または両方を、クラッディングから分離することができ、この場合、同調可能性は、はるかにより容易に達成される。また、電気光学物質を外部共振器内に構成して、前記電気光学物質の屈折率を電気的に調節することによって、共振器の光路長を変更することができる。
【0020】
さらに、本発明による光カプラの幾何形状はファイバーをベースとする応用に非常に有益である。外部共振器を画定する2つのミラーは、完全にまたは部分的にファイバー・クラッディングの周りに延びる、単一の周囲反射器からなることができる。そのような状況では、前記反射器の第1部分は、第1ミラーを構成し、前記反射器の第2部分は、第2ミラーを構成する。用件は、前記2つの部分が、依然として共振器を画定するというものである。通常、反射器の第1部分と第2部分(すなわち、第1ミラーと第2ミラー)は、互いに対向し、それにより本質的に平行である。
【0021】
本発明のカプラは、非常に小さくすることができるので、構成要素の温度制御はより容易に達成される。また、サイズが小さいことにより、装置に対する精密率の用件も軽減される。
以下では、添付の図面を参照して、本発明をより詳細に記述する。
【0022】
【好ましい実施形態の詳細な説明】
一実施形態では、本発明は、チャネル・ドロップ・フィルターとしても知られるスペクトル選択光カプラを提供する。図面に示したいくつかの好ましい実施形態について本発明を記述する。以下の詳細な記述では、本発明による光カプラは、主に、光ファイバーなど、導波路外へ光を結合することについて記述されている。それにも関わらず、同じ説明が導波路内への光の結合にも適用されることが理解されるであろう。その理由は、導波路内への光の結合は、単に、導波路外への光の結合の時間反転であるからである。
【0023】
ここで、本発明の第1の好ましい実施形態を、図1を参照して記述する。図1に示したスペクトル選択光カプラ10は、光単一モード・ファイバー11を備え、そのコアには光学ブラッグ格子としても知られる、周期的な屈折率変調からなる偏向器12が設けられる(明瞭にするために、これを単一の表面12として図に示す。図の表面12は、ファイバーの外部へ延びるが、これは、単に例示のためであり、ブラッグ格子は、実際には、完全にファイバー11の内部に配置されることを理解されたい)。光学ブラッグ格子12は、ブラッグ格子の領域間の境界が、ファイバー11内を伝播する光の電磁場と平行でない、すなわち、ファイバーの光の伝播方向に対して垂直でないという点で、ファイバーのコアに対してブレーズ(すなわち傾斜)している。偏向器12は、光ファイバーのコア内を伝播する光を外部共振器13内へ偏向させるように動作する。外部共振器13は、両方ともファイバー11の外部に提供された、第1ミラー14と第2ミラー15によって画定される。この好ましい実施形態ではミラー14と15はファイバーのコアと本質的に平行であり、それにより、共振器を画定し、共振器では、光の伝播方向はファイバー11内の伝播方向に本質的に垂直である。光の伝播は時間に独立なので、当然、偏向器12も、光を外部共振器13からファイバー11内へ偏向させるように動作する。
【0024】
本発明の光カプラ10のスペクトル選択性を理解するために、ここで動作原理をより詳細に記述する。
【0025】
ブラック格子を構成する領域のそれぞれは、通常入射光の約10-4を反射する非常に弱いミラーとして作用する(屈折率の境界における通常のフレネル反射による)。実際、光ファイバー内を伝播する光のごく一部が、偏向される。ブラッグ格子の複数の領域が、集合的に作用するために、異なる波長は、わずかに異なる方向に偏向される。これの理由は、当技術分野で知られているように、各屈折率の境界からの回折パターンが重ね合わされるからである。
【0026】
外部共振器13は、望ましい波長の偏向光が外部共振器13の共振モードに入るように、ブラッグ格子12に対して、したがって屈折率の境界に対して慎重に配置される。偏向器12は光のごく一部のみを外部共振器13内へ偏向させるが、強い場が共振器の内部に構築される。外部共振器に強い場が構築されることにより、共振器内への光の結合が強化される。
【0027】
さて、本発明の全ての実施形態に適用される本発明の非常に重要な特徴は、外部共振器13は特定の波長にのみ共振するということである。これは、偏向器12が、本質的に波長について非識別型である場合でも、外部共振器において共振する波長のみが、上述した結合の強化を受けることを意味する。共振器の自由スペクトル範囲によって決定された、波長の離散セットが、外部共振器において共振する。外部共振器の自由スペクトル範囲を十分大きくすることによって、1つの波長のみが、外部共振器の共振モードに入るような方向に、偏向器によって偏向される。
【0028】
代替として、偏向器12は、本質的に全ての光を外部共振器13内へ偏向させるように配置することができる。この場合、外部共振器13の自由スペクトル範囲は、1つの波長チャネルのみが、外部共振器13において共振することを保証するために、当該の光信号の波長範囲全体より大きいことが好ましい。
【0029】
外部共振器13の損失が十分に小さい場合、外部共振器内へ結合された全ての光は光ファイバー11内に後方結合され、伝播方向は反転している。すなわち、光は実際上、入射光とは反対の方向に、光ファイバー11内に後方反射される。これは、図1に示したように、少なくとも1つの特定の波長(すなわち、外部共振器13が共振する波長)の光が、光カプラ10によって、逆反射されることを意味する。
【0030】
逆反射された波長を抽出するために、図1に示したように、光サーキュレーター16が、光カプラ10の前に、光路に設けられる。あらゆる逆反射された光は、光サーキュレーター16によって抽出され、他の光ファイバーまたは光検出器などの他の周辺装置17に送信される。
【0031】
図1では、光信号は、光ファイバー11を左から右に伝播するように示されており、この光の望ましい波長成分は、光カプラ10によって後方結合され、光サーキュレーター16によって抽出される。しかし、以前に指摘したように、状況は、時間を反転した場合でも、同じである(光の全ての現象に当てはまる事実)。したがって、光は、同じ構成によって、光ファイバー内へ、同様に結合することができることが理解される。しかし、光ファイバー11の光信号は、次いで右から左へ伝播し、光サーキュレーター16は、上記の記述と比較して、逆の意味で動作することに留意されたい。
【0032】
上述し、図1に概略的に示した配置は、1つの波長チャネルのみが、光信号からドロップされる場合、または光信号に追加される場合に好ましい。しかし、上述したカプラは、各波長をドロップするために、1つの光サーキュレーターを必要とするので、第2の実施形態は、いくつかの波長が、ドロップまたは追加される場合に好ましい。ここで、図2を参照して、この第2の実施形態を詳細に記述する。
【0033】
光カプラ20の第2の実施形態は、直列の第1外部共振器21と第2外部共振器22を備え、2つの共振器は、共同して、本発明による完全なスペクトル選択光カプラを構成する。
【0034】
この場合、光は、第1外部共振器21から、前記第1共振器を画定するミラー211と212の一方を通って結合される。偏向器210が入射光の1パーセントを偏向し、かつミラー212が2パーセントの透過率を有する場合、ファイバー11からの入射光の50パーセントが透過ミラーを通って共振器21を出る。同時に、演繹的に、25パーセントがファイバー11において、反対の方向に後方反射され、25パーセントが第2外部共振器22に向かって順方向にカプラを通過する。
【0035】
第2外部共振器22は、両方とも本質的に非透過性である、2つのミラー221と222によって画定される。実際、第2外部共振器22は、図1に関して記述したのと同じ方式で、逆反射器として作用する。その結果、第1共振器21を通過した25パーセントは、第2共振器22によって逆反射され、したがって、この場合は反対の方向から、第1共振器21に再び入射する。第1共振器21に入射する逆反射光と、第1共振器によって反射された当初の入射光の一部との位相関係を制御することによって、逆方向で、弱め合う干渉を得ることができる。結果として、2つの共振器21と22において共振を呈する光は、透過ミラー212を通して、第1共振器21外へ結合される。位相関係は、2つの共振器の間に、傾斜したブラッグ格子の中断を導入することによって制御されることが好ましい。
【0036】
したがって、第1外部共振器21および第2外部共振器22と、関連する偏向器210および220とは、共同して、完全スペクトル選択光カプラ20を形成する。望ましい波長の光は、図2に概略的に示したカプラによって、光ファイバー11外へ結合される、すなわち、光信号から好都合に抽出されることが好都合である。
【0037】
他の実施形態では、他の部分が通過し、反射される。しかし、望ましい光の波長が、装置を通過しないという点で、望ましい波長の光をスペクトル選択カプラによって事実上遮断することができるということが、本発明の重要な利点である。
【0038】
図3は、図2の完全スペクトル選択光カプラをより詳細に示す。図3には、周期的な屈折率変調210、220と、格子の中断230とが見られる。上述したように、格子の中断230により第2共振器22からの逆反射光にこの逆反射光と第1共振器21から逆反射された光との間に弱め合う干渉を提供するのに必要な位相シフトが導入され、それによりこの波長(すなわち共振波長)を第1共振器21の透過ミラー212を通して強制的に出させる。例示的な実施形態では、第1共振器21では当初の入射光の25パーセントが逆反射され、25パーセントが通過することを思い出されたい。第1共振器21を通過した25パーセントはこの段階で当初反射された光と弱め合って干渉し、それによりあらゆる反射光が排除される。その結果、共振波長の光は、第1共振器21の透過ミラー212を通って、出なければならない。この配置によって、共振波長の光は、下流では、ファイバー11(したがって、光信号)には残存しない。スペクトル選択光カプラ20は、望ましい波長のブロッキングとして作用する。
【0039】
光ファイバー11に沿って、異なる位置で異なる波長の結合を提供するために、複数の光カプラ20、すなわち図2に示した共振器の対をカスケードすることができることが理解されるであろう。
【0040】
本発明によるスペクトル選択光カプラ10、20の同調可能性は、共振器を画定するミラー間の光学距離を変化させることによって(それにより、共振器が共振する波長を変化させることによって)、および/または外部共振器を偏向器に対して傾斜させることによって(上述したように、異なる波長は、わずかに異なる方向に偏向される)、容易に達成される。ミラー間の距離が変化するにつれ、特定の波長に対する共振が、周期的に得られる(共振器の長さの観点で)ことに留意されたい。前記同調可能性を得るためのミラーの適切な取付けは、当業者によって提供されるであろう。ミラー間の光学距離は、実際の物理的な距離を調節することによって、ミラー間の媒体の屈折率を調節することによって、または両方の組合わせによって、同調することが可能である。
【0041】
本発明による光カプラのスペクトル分解能(選択性)は、外部共振器のフィネスによって決定される。当技術分野で知られているように、フィネスは、共振器における共振波長のスペクトル幅である。フィネスがより高くなると、共振波長の領域は、より小さくなる。高いフィネス、したがって、高いスペクトル分解能は、外部共振器において低い損失を有することによって得られる。
【0042】
この実施形態の、傾斜したブラッグ格子からなる偏向器の偏向パワーは、入射光の偏光に依存する。通信に使用されるほとんどの光ファイバーは、非偏光性を保ち、したがって、あらゆる偏光に留意するために、対策を講じなければならない。この実施形態では、本発明によれば、これは、2つの傾斜したブラッグ格子を使用することによって達成される。2つの傾斜したブラッグ格子の一方は、他方に対して、90度回転される。実際には、一方の偏光方向が、格子の一方によって偏向され、他の偏光方向が、他の格子によって偏向される。前記2つの傾斜したブラッグ格子は、光ファイバーの同じ領域で、重ね合わせることができ、かつ重ね合わせることが好ましいことに留意されたい。
【0043】
図4は、2つの偏向器を有する光カプラ外へ光を結合するための第1の好ましい構成を示す。この構成では、光は、各ローブが異なる偏光性を有する、2つのローブ41、42において、光カプラ外へ結合される。第1傾斜ブラッグ格子(図示せず)は、光ファイバーのコア40内に内接する。この第1ブラッグ格子は、第1偏光成分を第1外部共振器410内へ偏向させるように動作する。第2傾斜ブラッグ格子(図示せず)は、ファイバーのコアの同じ領域内に内接する。この第2ブラッグ格子は、第2偏光成分を第2外部共振器420内へ偏向させるように動作する。第2ブラッグ格子は、図に示したように、第1ブラッグ格子に対して、90度回転され、したがって、前記第1ブラッグ格子によって偏向された光に垂直な方向に、光を偏向させる。第1外部共振器410と第2外部共振器420の両方とも、以前の記述によれば、それぞれ、1つの高度に反射性のミラー44と、1つのわずかに透過性のミラー45とによって画定される。
【0044】
2つのブラッグ格子は、この実施形態では、ファイバーの同じ領域内に内接するが、当然、ファイバーの別々の部分に2つのブラッグ格子を有することも可能である。
【0045】
図5は、2つの偏向器を有する光カプラ外へ光を結合させるための第2の好ましい実施形態を示す。第2の構成では、ファイバーの全周は、反射器50によって覆われている(明瞭にするために、厚く誇張されている)。2つの共振モードのそれぞれの1つの反射点(各偏光の1つ)には、散乱中心51、52が提供される。光は、これらの散乱中心によって散乱され、したがって、周囲反射器50の内部で、無作為に反射される。反射器50には、アパーチャー55が設けられ、光は、そのアパーチャーを通って、ファイバーを出る。両方の偏光の光は、前記反射器の内部で無作為に反射されることによって混合されるので、このアパーチャーを通る出力は、偏光していない(すなわち、両方の偏光方向の混合)。
【0046】
本発明の光誘導構造は、偏向器の上に重ね合わされた、支持ブラッグ格子を備えることが考慮可能であり、好ましいことが一般的であり、かつ全ての実施形態に適用可能である。前記支持ブラッグ格子の変調深度は、光誘導構造の対応する部分内において、特定の波長に対する共振を提供するように、十分深い。この共振は、外部共振器によって提供された共振とは異なり、支持ブラッグ格子は、平面(すなわち傾斜していない)格子であることに留意されたい。平面格子は、共振を得るために必要不可欠である。本発明の偏向器は、支持ブラッグ格子によって提供された共振内に配置されることが好都合であり、それにより、外部共振器への結合が、劇的に向上する。支持ブラッグ格子は、チャープ・ブラッグ格子であり、それにより、光誘導構造の異なる部分において、異なる波長への共振を提供することが好ましい。
【0047】
図面に示したいくつかの好ましい実施形態の補助で、本発明を記述した。それにも関わらず、当業者なら、記述した実施形態、ならびに他の実施形態の多くの修正と変更が、本発明の範囲内において考慮可能であることを理解するであろう。本発明の範囲は、請求項において確定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光カプラを備える同調可能な追加/ドロップ・フィルターの概略図である。
【図2】 本発明による光カプラを備える同調可能およびカスケード可能な追加/ドロップ・フィルターの概略図である。
【図3】 図2に示したカスケード可能な追加/ドロップ・フィルターの概略的な拡大図である。
【図4】 2つの偏向器を有するカプラの第1実施形態の概略的な横断面図である。
【図5】 2つの偏向器を有するカプラの第2実施形態の概略的な横断面図である。

Claims (18)

  1. 所定の経路に沿って、光を誘導するように構成された光誘導コアを有する光ファイバーと、
    前記光誘導コアの外側にかつ対向して設けられた第1ミラーと第2ミラーによって画定され、少なくとも1つの特定の波長に共振する外部共振器と、
    前記光ファイバー内に設けられ、前記光誘導コア内を伝播する光の一部を前記外部共振器内へ偏向させるように動作する偏向器とを備え、
    前記偏光器は、光ファイバーのコア内に周期的な屈折率の変調を含む、および
    前記外部共振器内に前記少なくとも1つの特定の波長の共振が前記共振器内に前記波長のエネルギー・ビルドアップを引き起こし、その結果、前記共振波長の結合が、偏向器のみによって得られた場合と比較して、より強力に行われる、スペクトル選択光カプラ。
  2. 偏向器が、ブレーズド光学ブラッグ格子を備える、請求項1に記載の光カプラ。
  3. 偏向器が、横方向に非対称な光学ブラッグ格子を備える、請求項1に記載の光カプラ。
  4. 第1ミラーと第2ミラーのいずれか一方が、誘電性多層ミラーである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光カプラ。
  5. 外部共振器内の光の伝播方向が、光ファイバーの光誘導コア内の光の伝播方向に本質的に垂直である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光カプラ。
  6. 第2外部共振器およびこの第2外部共振器の専用の偏向器とをさらに備え、それにより、それぞれが異なる偏光を偏向させる2つの偏向器を有する、請求項1に記載の光カプラ。
  7. 2つの偏向器が、ファイバーの共通領域に設けられ、したがって、このファイバー内で重ね合わされる、請求項6に記載の光カプラ。
  8. 両方の外部共振器が、第1共振器を画定するミラーを第1部分と第2部分が構成し、第2共振器を画定するミラーを第3部分と第4部分が構成する周囲反射器によって画定される、請求項7に記載の光カプラ。
  9. 周囲反射器が、特定の出力領域以外では、高度に反射し、散乱中心が、第1共振器と第2共振器に設けられ、この散乱中心が、共振モードから、周囲反射器によって制限された共通散乱モードに光を散乱させるように動作し、それにより、両方の偏光の光が、散乱モードで混合され、その後、偏光していない光として、周囲反射器の出力領域を通って出力さ
    れる、請求項8に記載の光カプラ。
  10. ミラーの一つは、部分透過性であり、それにより、共振器への、または共振器からの光の外部結合を容易にする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光カプラ。
  11. 外部共振器が共振する波長が、調節可能であり、それにより、スペクトル選択光カプラが、同調可能である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の光カプラ。
  12. 外部共振器を画定するミラーの少なくとも一つが調節可能に取り付けられ、それにより、第1ミラーと第2ミラーの距離と、光誘導コアに対するミラーの角度とのいずれかを調節することができる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の光カプラ。
  13. 光ファイバーの長さに沿って、カスケードに配置された複数の外部共振器と、光ファイバー内に設けられ、かつ光誘導コア内を伝播するあらゆる光の少なくとも一部を、複数の共振器の少なくとも1つの外部共振器内へ偏向させるように構成された少なくとも1つの偏向器とを備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の光カプラ。
  14. 偏向器が、ファイバーのコアに構成された連続ブラッグ格子を備える、請求項13に記載の光カプラ。
  15. 連続ブラッグ格子が、チャープ・ブラッグ格子である、請求項14に記載の光カプラ。
  16. 偏向器が、複数の分離したブラッグ格子を備え、この格子のそれぞれが、それぞれの外部共振器内へ光を偏向させるように動作する、請求項13に記載の光カプラ。
  17. 各ブラッグ格子の格子周期が、それぞれの外部共振器への結合を実施するように調整される、請求項16に記載の光カプラ。
  18. 請求項1に記載のスペクトル選択光カプラにおいて、さらに、
    光誘導コアの外側にかつ対向して設けられた第3ミラーと第4ミラーによって画定され、第1外部共振器と同じ波長に共振する第2外部共振器と、
    光ファイバー内に設けられ、光誘導コア内を伝播する光を、第2外部共振器内へ偏向させるように動作する第2偏向器とを備え、
    第3ミラーと第4ミラーが、非透過性で、第1ミラーまたは第2ミラーが、部分透過性であり、それにより、共振波長の出力を提供する、スペクトル選択光カプラ。
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