JP4895655B2 - 嚥下機能評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は嚥下機能評価装置に関し、特に安全に、繰り返して、定量的に嚥下機能を評価することができる嚥下機能評価装置に関するものである。
筋ジストロフィや筋無力症などの患者に見られる摂食嚥下障害は、近年、老化に伴う筋力低下によって現れる症状としても注目されている。このことは、来るべき高齢化社会に向けて、摂食嚥下障害の患者が増加することを示唆している。一般に、摂食嚥下障害の診断には、嚥下のビデオX線透視(VF)検査、咽頭部の動きの触診や水飲みテストなどが用いられる。
嚥下のビデオX線透視(VF)検査では、被験者に対し、喉に正面及び側面からX線を連続的に照射しているところに造影剤を混ぜた液体を飲ませて被験者の嚥下動作を撮影し、誤嚥具合を診断する(例えば、非特許文献1参照。)。この方法によると咽頭内部の映像を見ることができるため、診断の精度を高めることができる。他方、触診が手指で患者の体に触れて疾病を診察する方法であることはいうまでもないが、水飲みテストとは被験者に水を飲ませてその時の嚥下動作を喉の外部から目視する診断方法である。触診や水飲みテストは、手軽に行うことができる。なお、咽喉部の動きの検知ではなく、就寝者の体の動きによる高さ方向の変位(腹部の変位)を検出するものとして、就寝者に所定の照明パターン(輝点)を投光する照明パターン投光手段と、投光された波長の光を継続的に撮像する撮像装置と、撮像装置により異なる時間に取得された2フレームの画像から照明パターンのフレーム間移動量を算出する移動量算出手段とを備える監視装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−175582号公報 「日摂食嚥下リハ会誌」,2004年,第8巻,第1号,p.71−86
しかしながら、ビデオX線透視(VF)検査はX線を連続的に照射するため被爆に留意する必要があり、同一人に繰り返し行うことができない。他方、触診や水飲みテストは外観観察が主となるため診断結果が医師個人の主観によって左右されることが少なくなく、定量的に評価をすることが難しかった。
本発明は上述の課題に鑑み、安全に、繰り返して、定量的に嚥下機能を評価することができる嚥下機能評価装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図2に示すように、甲状軟骨Scが突出している方向である高さ方向Hの咽喉部St表面の位置の所定の基準からの変化量を検知する高さ変化検知手段10と;前記変化量を時系列的に解析し、嚥下機能を評価するための指標を算出する解析手段21とを備える。
このように構成すると、甲状軟骨が突出している方向である高さ方向の咽喉部表面の位置の所定の基準からの変化量を検知する高さ変化検知手段を備えるので、被爆することなく安全に繰り返し変化量を検知することができる。また、嚥下機能を評価するための指標を算出する解析手段を備えるので、算出した指標を用いることにより定量的に嚥下機能を評価することができる。
また、発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図2を参照して示すと、請求項1に記載の嚥下機能評価装置において、解析手段21が、前記変化量に基づいて、嚥下動作時における甲状軟骨移動方向Pの甲状軟骨Scの移動距離を求めるように構成されていてもよい。甲状軟骨Scの移動距離は、例えば、高さ方向Hに最も突き出している点を追跡することにより求めてもよい
このように構成すると、変化量に基づいて嚥下動作時における甲状軟骨移動方向の甲状軟骨の移動距離を求めるので、甲状軟骨の移動距離を評価値として定量的に嚥下機能を評価することができる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図2を参照して示すと、請求項に記載の嚥下機能評価装置において、解析手段21が、時系列の一時点について、甲状軟骨移動方向Pにおける所定間隔ごとに横幅方向Bに渡って合算する前記変化量を前記所定の基準から甲状軟骨Scが突出している側に移動した部分の前記変化量について行い、前記合算した値が甲状軟骨移動方向Pにおいて最大となる位置又は前記合算した値の甲状軟骨移動方向Pにおける分布の重心位置Gu(例えば図11参照)を甲状軟骨Scの位置と擬制して嚥下動作時における甲状軟骨移動方向Pの甲状軟骨Scの移動距離を求めるように構成されている。
このように構成すると、合算した値が甲状軟骨移動方向において最大となる位置又は合算した値の甲状軟骨移動方向における偏りを示す位置を甲状軟骨の位置と擬制して甲状軟骨の移動距離を求めるので、単に最も変化量が大きい位置を甲状軟骨の位置とする場合に比べて、ノイズを拾って甲状軟骨の位置と誤認する確率が低くなり、安定した評価が可能となる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図2を参照して示すと、高さ変化検知手段10が、嚥下動作時に甲状軟骨Scが移動する方向である甲状軟骨移動方向Pに垂直かつ高さ方向Hに垂直な横幅方向B、及び甲状軟骨移動方向Pの、複数の地点における前記変化量を検知するように構成され;解析手段21が、時系列の一時点について、甲状軟骨移動方向Pにおける所定間隔ごとに、横幅方向Bに渡って前記変化量を合算するように構成されている。
このように構成すると、解析手段が時系列の一時点について甲状軟骨移動方向における所定間隔ごとに横幅方向に渡って変化量を合算するように構成されているので、複数の変化量を検知するポイントを所定間隔ごとにまとめて処理することとなり解析の負荷を軽減すると共に、甲状軟骨の移動に伴うおおよその高さ変化の甲状軟骨移動方向における分布を得ることができる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図11に示すように、請求項に記載の嚥下機能評価装置において、解析手段21が、前記変化量の合算を、前記所定の基準から甲状軟骨Scが突出している側Hu(例えば図2参照)に移動した部分とその反対側Hd(例えば図2参照)に移動した部分とに区別して行うと共に、区別して合算した値をそれぞれ甲状軟骨移動方向Pに渡って見たときの両合算した値のそれぞれの分布のピーク位置又はそれぞれの分布の重心位置Gu、Gdの、高さ方向Hの距離である高さ方向成分偏向距離Hb及び甲状軟骨移動方向Pの距離である甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbの少なくとも一方を求めるように構成されている。
このように構成すると、変化量の合算を甲状軟骨が突出している側に移動した部分とその反対側に移動した部分とに区別して行っているので、解析の負荷を軽減した中において所定の基準をまたいで咽喉部表面の位置が変化した場合でも変化量が相殺されることなく解析することができ、高さ方向成分偏向距離は高さ方向の変化量として、甲状軟骨移動方向成分偏向距離は例えば時間の概念を含めれば甲状軟骨の動く速さとして、それぞれ評価値とすることができる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図11を参照して示すと、請求項に記載の嚥下機能評価装置において、解析手段21が、高さ方向成分偏向距離Hb及び甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbの少なくとも一方を嚥下動作の期間に渡って時系列的に取得すると共に、嚥下動作の期間における取得した高さ方向成分偏向距離Hb及び甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbの少なくとも一方に対応する高さ方向成分偏向距離Hbの最大値及び甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbの最大値の少なくとも一方を求めるように構成されている。
このように構成すると、高さ方向成分偏向距離及び甲状軟骨移動方向成分偏向距離の少なくとも一方の値を取得し、嚥下動作の期間中の一時点において最大となる値を求めるので、最も顕著な値を評価対象とすることができて評価がしやすくなる。
また、請求項4に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1及び図2を参照して示すと、請求項1に記載の嚥下機能評価装置において、解析手段21が、前記変化量の合算を、前記所定の基準から甲状軟骨Scが突出している側に移動した部分とその反対側に移動した部分とに区別して行うと共に、区別して合算した値の絶対値をそれぞれ甲状軟骨移動方向Pに渡ってさらに区別して合算して総合算値を求め、さらに総合算値を時系列的に求めるように構成されている。
このように構成すると、嚥下動作全体における咽喉部表面の位置の全体的な変化量を評価の対象とすることができる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1に示すように、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の嚥下機能評価装置において、前記算出した指標に基づいて嚥下機能を評価する嚥下機能評価手段22を備える。算出した指標は、例えば、甲状軟骨の移動距離、変化量を合算した値、高さ方向成分偏向距離及び前記甲状軟骨移動方向成分偏向距離並びにこれらの最大値、総合算値である。
このように構成すると、嚥下機能を定量的に評価することができる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1に示すように、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の嚥下機能評価装置において、前記算出した指標の少なくとも1つを、視覚化して表示する表示装置30を備える。
このように構成すると、算出した指標を視覚的にとらえることが可能となって算出した指標を把握しやすくなり、算出した指標を用いて嚥下機能を人為的に評価するのに役立てることができる。
また、発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図8に示すように、請求項に記載の嚥下機能評価装置において、前記所定の基準が表示装置に表示された円柱状表面Fsに形成されていてもよい
このように構成すると、咽喉部に近い形状で解析結果を表示させることとなり、さらに視覚的にとらえやすくなる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1、図3及び図6に示すように、高さ変化検知手段10が、光ファイバ121を複数配列してシート状に形成したFG素子122を有するファイバグレーティング120をレーザ光束L1が通過することで形成された複数の輝点を咽喉部St表面に投影する投影装置11と、複数の輝点が投影された咽喉部St表面を撮像する撮像装置12と、撮像装置12により異なる時点に取得された2フレームの画像126fから求めた2フレーム間における輝点の像Dtの移動距離δに基づいて前記変化量を求める演算手段13とを含んで構成されている。
このように構成すると、高さ変化検知手段が複数の輝点を投影する投影装置と輝点が投影された対象領域を撮像する撮像装置と演算手段とを含んで構成されているので、X線のような大がかりな装置を要することなくコンパクトな構成で安全に繰り返し変化量を検知することができる。また、輝点を投影することなく単に対象領域を撮像した像を画像処理により解析して高さ変化を検知する場合に比較して、少ない演算量で確実に高さ変化量を得ることができる。
また、請求項に記載の発明に係る嚥下機能評価装置は、例えば図1に示すように、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の嚥下機能評価装置において、撮像装置12により時系列的に複数枚撮像した画像を保存する画像保存手段23を備え;高さ変化検知手段10が、保存した画像を用いて変化量を求めるように構成されている。画像の保存は、典型的には、取得と同時にリアルタイムに行われる。
このように構成すると、高さ変化検知手段が保存した画像を用いて変化量を求めるように構成されているので、画像を取得するスピードに対して変化量の算出が遅れる場合であっても保存した画像に基づいて変化量を求めることができる。
本発明によれば、甲状軟骨が突出している方向である高さ方向の咽喉部表面の位置の所定の基準からの変化量を検知する高さ変化検知手段を備えるので被爆することなく安全に繰り返し変化量を検知することができ、嚥下機能を評価するための指標を算出する解析手段を備えるので算出した指標を用いることにより定量的に嚥下機能を評価することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
図1に本発明の実施の形態に係る嚥下機能評価装置1の概略構成を示す。嚥下機能評価装置1は、高さ変化検知手段としてのFGセンサ10と、検知した高さの変化量を解析して嚥下機能を評価するための指標を算出する解析手段21と、算出した指標に基づいて被験者Sの嚥下機能を評価する嚥下機能評価手段22と、FGセンサ10で取得した画像を保存する画像保存手段23と、算出した指標や嚥下機能の評価結果を視覚化して表示する表示装置としてのディスプレイ30とを備えている。嚥下機能評価装置1は、FGセンサ10によって被験者Sの咽喉部Stの高さ方向の変化量を検知してこれを解析し、嚥下機能を評価するための指標を算出して被験者Sの嚥下機能を評価する装置である。
ここで図2を参照して、本明細書で用いる方向の呼称について説明する。図2は方向の呼称を説明する図であり、(a)は被験者Sの咽喉部Stの左側面図、(b)は被験者Sの咽喉部Stの正面図である。図2中、紙面の上方に被験者Sの頭部があり、図2(a)では図中の左側に被験者Sの甲状軟骨Scが突出している(のどぼとけ)。すなわち、図2(a)中の横に延びる方向が被験者Sの甲状軟骨Scが突出する方向となっており、この方向を「高さ方向」(符号Hで表す)ということとする。図2(a)中の縦に延びる方向が嚥下動作時に甲状軟骨Scが移動する方向となっており、この方向を「甲状軟骨移動方向」(符号Pで表す)ということとする。図2(b)の正面図では紙面の手前側(紙面に対して鉛直方向)に被験者Sの甲状軟骨Scが突出している。図2(b)中の横に延びる方向が甲状軟骨移動方向Pに垂直かつ高さ方向Hに垂直な方向であり、この方向を「横幅方向」(符号Bで表す)ということとする。以上の通り、典型的には、高さ方向Hは甲状軟骨Scが移動する方向に垂直である。
図1に戻ってFGセンサ10について説明する。なお、FGセンサのFGとはファイバグレーティングの略である。FGセンサ10は、対象領域としての被験者Sの咽喉部St表面に正面から複数の輝点を投影する投影装置11と、輝点が投影された咽喉部Stを撮像する撮像装置12と、撮像した画像のうち異なる時点に取得した2フレームの画像から輝点の像の移動距離に基づいて咽喉部St表面の高さ方向H(図2参照)の変化量を求める演算手段13とを有している。
ここで図3を参照して投影装置11の概略構成を説明する。図3は投影装置11を説明する模式的斜視図である。投影装置11は、可干渉性の光束を発生する光束発生手段としての光束発生部105と、ファイバグレーティング120とを有している。光束発生部105は、典型的にはコリメータレンズ(不図示)を含んで構成される半導体レーザ装置であり、平行光束のレーザ光束L1を発生する。平行光束とは、実質的に平行であればよく、平行に近い光束も含む。レーザ光束L1は、断面が略円形状の光束である。略円形状には楕円のような形状も含まれる。光束発生部105により投射される可干渉性の光束は、典型的には近赤外光レーザである。
ファイバグレーティング120は、光ファイバ121を100本程度平行に配列してシート状に形成したFG素子122を2つ用意し、2つのFG素子122A、122Bの面が互いに平行になるように、かつ、FG素子122Aの光ファイバ121とFG素子122Bの光ファイバ121とが直交するように配設されて構成されている。FG素子122A、122Bを形成する光ファイバ121の数は、使用状況に応じて増減するとよい。FG素子122AとFG素子122Bとは、接触するように配設されていてもよく、各FG素子122A、122Bの面の法線方向に距離を空けて配設されていてもよい。光ファイバ121は、典型的には直径が2μm〜50μm、長さ10mm程度のものが用いられるが、これに限らず使用状況に適合する寸法の光ファイバ121を用いるとよい。
上記のように構成された投影装置11は、以下のようにして複数の輝点を投影する。光束発生部105で発生させたレーザ光束L1をFG素子122A、122Bの面に対して垂直に投射するようにファイバグレーティング120に入射させる。すると、各光ファイバ121がそれぞれシリンドリカルレンズとして作用し、レーザ光束L1は光ファイバ121の焦点で集光した後、多数の発散波となり干渉しつつ広がっていく。その結果、図3に示すように、FG素子122の面と平行な投影面102には、一定間隔で輝点Dが投影される。なお、嚥下機能評価装置1の対象領域である被験者Sの咽喉部St(図2参照)は平面ではないが、図3においてはFGセンサ10の概念の理解を容易にするために便宜上対象領域である投影面102が平面であるとして説明している。
このように、投影装置11は、2つのFG素子122A、122Bを含んで構成されたファイバグレーティング120と光束発生部105とが光学系となるので、複雑な光学系を必要とすることなく、光学筐体を小型化できる。さらに投影装置11は、ファイバグレーティング120を用いることで、単純な構成で、平面の対象領域に一定間隔で正方格子状に配列された複数の輝点Dを投光できる。このときの輝点の形状は、略円形(楕円形を含む)となる。
次に図4を参照して撮像装置12の概略構成を説明する。図4は撮像装置12を説明する模式的斜視図である。撮像装置12は、結像光学系としての結像レンズ124と撮像素子126とを有している。撮像素子126は、典型的にはCCD撮像素子である。CCD撮像素子は、一般に、他の撮像素子に比べて高感度でノイズが少ない。なお、撮像素子126として、CCD撮像素子に比べて消費電力が少なく安価なCMOS構造の素子を使用してもよい。また、撮像装置12は、前述の光束発生部105(図3参照)から投射されるレーザ光束L1の波長とは異なる波長を有する光を減光するフィルタ125を有するのが好適である。フィルタ125は、典型的には干渉フィルタ等の光学フィルタであり、結像レンズ124の光軸上に配置するとよい。このようにすると、撮像装置12は、撮像素子126が受光する光のうち、投影装置11より投影された輝点Dの光の強度が相対的にあがるので、外乱光による影響を軽減できる。
再び図1に戻ってFGセンサ10の説明を続ける。演算手段13は、撮像装置12によって取得された異なる2時点における2フレームの画像から、その2フレーム間における輝点の像の移動量を算出する。異なる2時点の像は、取得像(Nフレーム)と、取得像の1つ前に取得した参照像(N−1フレーム)、あるいは取得像(Nフレーム)と固定された基準時の固定基準像(Nsフレーム)とする。参照像(N−1フレーム)は、取得像を撮像した時点より所定時間前に撮った像としてもよい。連続した像の取得間隔は、装置の処理速度や、検出対象である咽喉部の甲状軟骨の移動速度を考慮して決定するとよい。また、できるだけ短い時間間隔で像を取得し、平均化又はフィルタリングの処理を行うことで、例えばランダムノイズの影響を低減してもよい。本実施の形態ではこれらを考慮して、取得間隔を等間隔に1/30秒とする。等しい時間間隔で取得した高さの変化量は、速度と考えてよい。高さの変化量を時間1/30秒で除せば毎秒の速度となる。演算装置13では、以下に説明するFGセンサ10を用いた高さ変化量の検知の概念に基づいて対象領域(投影面102(図3参照))における高さの変化量を算出する。演算装置13は、典型的にはコンピュータ20のCPUである。
ここで図5を参照して、投影装置11と撮像装置12の位置関係、及びFGセンサ10を用いた高さの変化量を検知する概念を説明する。図5は変化量の検知の概念を説明する概念的斜視図である。図5では、説明の便宜上、輝点Dを投影し撮像する対象領域を平らな投影面102としている。投影面102には、その面上にXY軸を置くように、直交座標系XYZがとられている。投影面102の上方には、撮像装置12が、その結像レンズ124の光軸がZ軸と一致するように配設されている。Z軸上には撮像素子126の結像面126fが、Z軸と直交するように配設されている。結像面126f上には、Z軸が原点を通るように、xy直交座標系がとられている。投影面102と結像レンズ124との、Z軸方向の距離を距離hとする。結像レンズ124と結像面126fとの、Z軸方向の距離を距離jとする。また、投影装置11は、撮像装置12からY軸の負の方向に距離dだけ離れて設置されている(投影面102と投影装置11とのZ軸方向の距離は距離hである)。この距離dが基線長となる。すなわち、FGセンサ10は、三角測量を用い、結像面126f上の輝点の像の移動距離に基づいて投影面102上の高さ方向(図5中Z軸方向)の変化量を検知するのである。以下に高さ方向の変化量を求める概念について説明する。
ここでの概念の説明においては、参照像(N−1フレーム)又は固定基準像(Nsフレーム)が投影面102に物体が存在しない場合の輝点Dの像であり、取得像(Nフレーム)が投影面102に物体103がある場合の輝点Dの像であるとする。また、物体103はXY座標の第1象限に置かれるものとする。参照像では、結像面126fのx軸方向及びy軸方向に一定間隔で現れた輝点Dの像が存在する。他方、取得像では、投影面102上において、投影面102に現れるべき輝点Dのうち物体103が存在する部分の投影面102に現れるべき輝点D1は、物体103に遮られ投影面102には到達しない。ここで物体103が存在していなければ、投影面102上の点D0に投射されるべき輝点Dは、物体103上の点D1に投射される。輝点Dが点D0から点D1に移動したことにより、また結像レンズ124と投影装置11とが距離d(基線長d)だけ離れているところから、結像面126f上では、点Dt0(x,y)に結像すべきところが点Dt1(x,y+δ)に結像する。すなわち、物体103が存在しない時点と物体103が存在する時点とは、輝点Dの像Dtがy軸方向に距離δだけ移動することになる。
図6に結像面126fの平面図を示して説明すると、結像面126fに結像した輝点の像Dtのうち物体103の影響を受けた像Dt1は、高さのある物体103により、距離δだけy軸方向に移動することになる。このように、結像面126fにおける輝点の像Dtの移動量δを算出することにより、物体103上の点D1の位置が三次元的に特定できる。投影面102上における物体103の高さ方向の移動距離Zと、結像面126f上の輝点の像Dtの距離δとの関係を下記の(1)式に示す。
δ=djZ/{h(h−Z)} ・・・(1)
これにより点D1の高さ(Z)がわかる。このように、ある点が、物体103が存在しなければ結像面126f上に結像すべき点Dt0と、結像面126f上の実際の結像位置Dt1との差を算出することにより、物体103の高さの変化量を検知することができる。このとき、参照像を取得するときの輝点Dと取得像を取得するときの輝点Dとの対応関係が不明にならない程度に、各輝点Dのピッチを細かくすれば、物体103の高さの変化量はそれだけ詳細に検知できることになる。なお、取得像と固定基準像との変化量の算出は、取得像と参照像との変化量を累積することにより行ってもよい。ただし、取得像と参照像との変化量を累積することにより取得像と固定基準像との変化量を算出するのは、取得像と参照像との変化量を算出した際の誤差が累積しない場合とするのが好ましい。
なお、基線長d(結像レンズ124と投影装置11との距離dに等しい)の長さにより、輝点の像Dtの移動距離δの検知精度が異なる。三角測量の原理から、基線長dを長くするほど対象領域102における対象物の高さの移動に対し結像面126fにおける輝点の像Dtの移動量δが大きくなり、対象領域102における対象物の微小な高さ変化を検知できるようになる。しかし、基線長dを長くとった場合、対象領域102における対象物の高さ変化が照射された輝点Dの間隔に対して大きくなりすぎると、移動した輝点D1が隣の輝点Dを飛び越えてしまい、その隣の輝点Dから移動したと判断されて誤った高さ変化を検知することが起こりうる。他方、基線長dを短くすると輝点の飛び越えは起こりにくいものの、結像面126fにおける輝点の像Dtの移動量δは小さくなって、対象領域102における微小な高さ変化に対しノイズと区別するのが難しくなる。基線長dは、これらの長所と短所を考慮して決定すればよいが、本実施の形態で高さ変化を検知する目的である嚥下動作は数秒で完了し、このような嚥下動作における高さ変化を検知するFGセンサ10は1秒間に30枚の画像を取得することとしたため、直近の2フレーム間の輝点の像Dtの移動量δは比較的小さい。したがって、本実施の形態におけるFGセンサ10では輝点Dの飛び越えはほとんど起こらず、基線長dを大きめにとることができる。
固定基準像取得時における高さと取得像取得時における高さとの高さ変化量を求める場合に、上述のように固定基準像と取得像とを取得する間に複数求められる参照像と取得像とに基づく高さ変化量を累積してもよいが、固定基準像と取得像とから直接高さ変化量を求めることができる。このとき、固定基準像における輝点の像の間隔から輝点の像の移動できる範囲内で取得像における輝点の像を探すのではなく、固定基準像を取得した時点から取得像を取得した時点までの間に複数取得するであろう連続した2フレーム間で対応する輝点の像を探索し、これを順次繰り返して輝点の像を追跡していくことにより、固定基準像と取得像との間で輝点の像の大きな移動があっても正しい輝点の像を対応させることができる。これにより、輝点の像の飛び越えに起因して誤った高さ変化を検知する可能性を低減することができる。
なお、本段落では図6に加えて図5も参照することとして説明すると、上記(1)式で求めた輝点Dの高さ位置Z、及び輝点の像Dtの平面座標位置(x、y)を利用して、下記の(2)式及び(3)式により輝点Dの平面座標位置(X、Y)を求めることができ、輝点Dの三次元位置を検出することができる。
X=x(h−Z)/j ・・・(2)
Y=(y+δ)(h−Z)/j ・・・(3)
ただし、輝点の像Dtの移動量δが、投影面102と結像レンズ124とのZ軸方向の距離hや、投影装置11と撮像装置12とのY軸方向の距離d及び結像レンズ124と結像面126fとのZ軸方向の距離jの積djに比較して小さい範囲では、輝点の像Dtの移動量δが輝点Dの高さ位置Zに比例するものとして移動量δに定数(1を含む)を乗じたものを高さ変化量として用いたり、輝点の像Dtの平面座標位置(x、y)に定数(1を含む)を乗じたものを輝点Dの平面座標位置(X、Y)として用いてもよい。
再び図1を参照して、また方向についての記述は図2を、結像面についての記述は図5及び図6を参照して、嚥下機能評価装置1を説明する。被験者Sの嚥下機能を評価するために、まず上述したFGセンサ10を用いて被験者Sの咽喉部Stに輝点Dを照射し、輝点Dを照射した咽喉部Stを含む像を取得する。上述の投影装置11で照射すると、横幅方向B及び甲状軟骨移動方向Pに複数の輝点Dが照射されるので、取得した像126fにも複数の輝点の像Dtが現れる。このとき、取得した像における輝点の像Dtは大きさを持つため、高さ変化量を求めるにあたり、数値処理ができるようにその輝点Dを代表する座標上の位置(基準とする位置)を特定するのが好ましい。そこで、安定的かつ簡易に求められ、数値処理に適した代表点として各輝点の像Dtの重心を求め、この重心を基準として輝点の像Dtの移動距離を求めることが好ましい。これにより、取得した画像の画素よりも小さい単位(サブピクセル)で輝点の像Dtの位置を求めることができ、より精度の高い検出が可能となる。
輝点の像Dtの重心を求めるには、まず取得した像全体の輝度について累積ヒストグラムを作成し、所定の割合(例えば95%)に相当する輝度を閾値として、閾値に満たない像の部分は輝点なし、閾値以上の像の部分は輝点ありとし、輝点の像Dtの輪郭を決定する(浮動閾値処理)。このとき、例えば輝点のない部分を0、輝点のある部分を255と数値化するとコンピュータの処理に適するので好適である。輝点の像Dtの輪郭が決定したら、これに基づいて輝点の像Dtの重心(図心)を求める。輝点の像Dtの重心は、典型的には、輝点の像Dtのある基準軸(本実施の形態ではx軸及びy軸)に関する断面一次モーメントをその輝点の像Dtの面積で除した値として求める。輝点の像Dtの重心を求めるのは、演算装置13で行われる。
投影装置11によって照射された輝点Dは、被験者Sの咽喉部Stに映ったものが撮像装置12によって撮像されるように(すなわち咽喉部Stを基準に)、FGセンサ10が設置されている。この咽喉部Stに照射された輝点Dが参照像又は固定基準像に輝点の像Dtとして現れ、輝点の像Dtの移動距離δによって咽喉部Stの高さの変化を検知することができる(上記(1)式参照)。このとき、輝点の像Dtが移動する所定の探索範囲を設け、この所定の探索範囲内で固定基準像上の輝点の像Dtに対応する取得像上の輝点の像Dtを探索する。所定の探索範囲は、理想的には輝点Dの高さ変化により輝点の像Dtが基線方向にのみ動くことに鑑み、基線に垂直な方向に狭く、基線方向に広い、典型的には参照像又は固定基準像における隣接する輝点の像Dt間の距離の中間の位置までを最大とする範囲である。ここで、探索範囲内で検出された取得像における輝点の像Dtを移動スポットと呼ぶこととする。他方、探索範囲内に輝点の像Dtが検出されなかった場合、これを消滅スポットと呼ぶこととする。消滅スポットは、反射強度が低い被験者Sの頭部や被験者Sの背後の壁面に照射された輝点Dが結像面126fで輝点の像Dtとして検出されないことから起こり、被験者Sの咽喉部Stにおいて輝点Dが当たった部位の角度や反射率のムラにより起こることがある。
2フレーム間における移動スポットの輝点の像Dtの移動距離δから、上述の概念に基づく高さ方向Hの移動量との関係に従い、咽喉部St表面における各高さ方向の位置の、所定の基準からの変化量が、演算装置13で算出されることにより検出される。咽喉部Stの表面は、典型的には咽喉部Stの皮膚である。ここで所定の基準は、典型的には1つに固定した、咽喉部St表面の高さの位置であるが、連続的に取得される像のうち直前に取得された像から検知された咽喉部St表面の高さの位置としてもよい。1つに固定した基準の位置は、典型的には呼吸時(嚥下動作をしていない時)の咽喉部St表面の高さの位置である。
上述のようにして複数の地点で咽喉部St表面の位置の高さの変化量が求められる訳であるが、輝点Dを照射する咽喉部Stは平面ではなく凹凸があるため、取得した画像中の輝点の像Dtは、図6に示すような整然としたマトリックス状とはなっていない。
図7(a)に示すように、凹凸のある咽喉部Stに輝点Dを照射したものを取得した像126fには、無秩序な輝点の像Dtが現れている。この無秩序な各輝点の像Dtから求めた高さの変化量を、図7(b)に示すような整然としたマトリックス状の点Drの各点における高さの変化量として再構築すると、後の解析及び評価が行いやすくなるので好適である。再構築は、典型的には、所定の間隔(例えば5ピクセル間隔)に配列する点Drを先に決定し、その再構築する点Drに近い複数の輝点の像Dt(例えば近接する3つの異なる輝点の像Dt)から線形補間により点Drの高さ変化量を算出する。再構築を図7(b)を参照して例示すると、例えば点Dr1を再構築する場合は点Dr1に近い3つの輝点の像Dt1、Dt2、Dt3の各高さ変化量から線形補間により点Dr1の高さ変化量を求め、点Dr2を再構築する場合は点Dr2に近い3つの輝点の像Dt2、Dt3、Dt4の各高さ変化量から線形補間により点Dr2の高さ変化量を求める。なお、3つの輝点を使った線形補間に限らず、さらに近傍の多数の輝点を使った最小二乗法を用いてもよい。
また、複数の地点における咽喉部St表面の位置の高さ変化量を視覚化し感覚的にとらえられるようにして、後述の解析結果の把握を助けるために用いてもよい。その一手法は、再構築した点Drの高さ変化量を、仮に基準とする平面に対して凹凸で表し(変化量が+のときは凸で、−のときは凹で表す)、表示装置としてのディスプレイ30(図1参照)に表示する。一例として、ワイヤフレーム(立体図形を、その輪郭を表す線のみで表現する手法)に凹部と凸部の色を変えて示すことなどにより、凹凸を明瞭に見分けることができる。このとき、基準とする面を平面ではなく円柱状の表面として、円柱状の表面に凹凸が形成されたモデルとすると、咽喉部を模擬化して感覚的に喉をイメージしやすくなるので好適である。
図8に咽喉部St表面の位置の高さ変化量を円柱状表面の基準面Fsに表示した例を示す。図8中に見える凹凸部分が高さ変化のあった位置を表している。
(解析例1)
上記のようにして検知された咽喉部St表面の高さ変化量から嚥下機能を評価するための指標を求める第1の解析例は、呼吸時の咽喉部St表面の高さを基準として固定し、一連の嚥下動作における咽喉部St表面の位置の高さ変化量が大きい部分の甲状軟骨移動方向Pにおける両端の2点について、その長さを求める。咽喉部Stの特性から、甲状軟骨Scの可動範囲が高さ変化量の大きくなる部分となる。
図9に示すように、呼吸時の甲状軟骨Scは、胸部側(紙面下方側)の位置P0にある。これが嚥下動作に伴って頭部側(紙面上方側)の位置P1に移動した後、再び胸部側の位置P0に戻る。位置P0と位置P1との距離Lpが、高さ変化量が大きい部分の甲状軟骨移動方向Pにおける両端の2点の距離となる。甲状軟骨Scが位置P0にあるときは、基準の位置であるため高さ変化量は0である。甲状軟骨Scが位置P1にあるときは、位置P0、位置P1共に基準位置からの高さ変化量は最大となる。ただし、座標軸を図6に示すような位置に取り符号を考慮した場合、甲状軟骨Scが位置P1にあるときの、位置P1の基準位置からの高さ変化量は正の最大値を取り、位置P0の基準位置からの高さ変化量は負の最大値を取る。
上記の距離Lpは、嚥下機能を評価する際の指標とすることができる。摂食嚥下障害のない者は、物を食べて飲み込むとき喉の筋力によって甲状軟骨Scを持ち上げ喉頭蓋Cbを下げることにより気管Trを一時的に閉塞し、食物や液体が気管Trに入らないようにする。しかし、筋ジストロフィや筋無力症の患者などに見られるように、喉の筋力が衰えると甲状軟骨Scを持ち上げきれずに喉頭蓋Cbによる気管Trの閉塞が不十分となり、食物や液体が食道Esに入りきらずに気管Trに進入することがある。このように、甲状軟骨Scの移動距離に相当する距離Lpは、摂食嚥下障害の有無と相関関係があるものと推定される。この指標を用いて医師が摂食嚥下障害を診断すれば、定量的に嚥下機能を評価することができる。あるいは、予め、摂食嚥下障害のない者とある者との間で距離Lpの違いを調べて嚥下機能評価手段22(図1参照)に記憶しておき、解析結果を嚥下機能評価手段22に照らして被験者の嚥下機能を評価してもよい。嚥下機能評価手段22は、典型的にはコンピュータのメモリ及びCPUで構成されている。なお、摂食嚥下障害の有無と距離Lpとの関係は、被験者の年齢、性別、体型等の諸因子によって差が出ることが多いので、予め諸因子ごとに分けて嚥下機能評価手段22に記憶しておき、嚥下機能評価装置1(図1参照)の使用に際しては被験者の諸因子データを入力して適切な評価を行わせることが好ましい。求めた指標から医師が診断する場合も、予め記憶されたデータに照らして嚥下機能を評価する場合も、定量的に嚥下機能を評価することができる。
(解析例2)
第2の解析例は、連続的に取得される像のうち取得した各フレーム(嚥下動作の一時点)について、甲状軟骨移動方向Pにおける所定間隔ごとに横幅方向Bに渡って固定基準像(典型的には呼吸時の基準画像)からの高さ変化量を合算(プロジェクション:一次元投影)する。合算は、再構築した点Dr(図7(b)参照)を用いて行うとよい。このとき、甲状軟骨移動方向Pにおける所定の間隔を、点Drの間隔とするとよい。なお、所定の間隔は一定でなくてもよいが、例えば高さ変化の大きな部分の間隔を狭くすると解析の精度が高くなり、一定間隔とすると解析が容易になる。
図10(a)を参照して、ある一時点における高さ変化量の合算を説明する。点Dr11が持つ高さ変化量をδ11、点Dr12が持つ高さ変化量をδ12、点Drijが持つ高さ変化量をδijとすると、1列目の合算値S1は、
S1=Σδ1j=δ11+δ12+…+δ1j
となる。同様にして甲状軟骨移動方向Pに所定の間隔離れた2列目の合算値S2は、
S2=Σδ2j=δ21+δ22+…+δ2j
となる。同様に移動スポットに相当する列について合算値を求める。このようにして求めたある一時点の合算値を高さ変化分布としてグラフ化したものが図10(b)である。
図10(b)に示すような高さ変化量の合算値分布のグラフを取得した各フレームについて作成し、高さ変化量の合算値が所定の条件を具備するか否かを判別することで嚥下機能を評価してもよい。所定の条件を具備するかの判断は、例えば高さ変化量の合算値の最大値が閾値以上か、所定期間における合算値の変化の最大値が閾値以上か、あるいは所定期間における合算値の変化の最大値と合算値の最大値との比率が一定値以上か、などの観点から行うことができる。また、合算値の変化の特徴からニューラルネットワークやその他の識別アルゴリズムにより判定することも可能である。合算値の分布は甲状軟骨Scの移動と相関関係があるものと推定されるため、閾値や一定値は、摂食嚥下障害のない者とある者とを区別できる値やその程度を示す値を予め調べて嚥下機能評価手段22(図1参照)に記憶しておき、解析結果を嚥下機能評価手段22に照らして被験者の嚥下機能を評価する。コンピュータによらず医師が指標に基づいて診断してもよい。この場合、嚥下機能評価手段22は不要となる。なお、高さ変化量の合算値分布をグラフ化したのは視覚に訴えるためで、コンピュータにより数値上の対比で嚥下機能を評価する場合は、グラフ化しなくてもよい。
(解析例3)
なお図10(a)において、咽喉部Stの特に頭部側は、嚥下動作時に、横幅方向Bにおける中央付近は上昇するが両側部は下降するのが一般的である。このとき、固定基準像との高さ変化量の合算を行うと、横幅方向Bの中央部付近の増加する変化量と両側部の減少する変化量とが相殺されて、高さ変化がグラフ上に現れない場合が起こりうる。そこで、第3の解析例として、固定基準像との高さ変化量の合算を、甲状軟骨Scが突出している向きHu(図2参照)と、その反対の向きHd(図2参照)とに区別して行うことが好ましい。すなわち、本実施形態の好ましい態様では、所定の基準としての呼吸時の咽喉部St表面の高さの位置から、甲状軟骨Scが突出している向きHuへの高さ変化量と、反対の向きHdへの高さ変化量とを区別して合算する。区別して行うと、実際には高さ変化量があるのに見かけ上、高さ変化量がなくなることがない。
図10(c)に、図10(b)のグラフに示す時点に対応する、高さ変化量の合算を甲状軟骨Scが突出している向きHuとその反対の向きHdとに区別して行った場合の合算値を高さ変化分布としてグラフ化したものを示す。図10(c)から明らかなように、図10(b)のグラフではほとんど見られなかった甲状軟骨が突出している向きHuの高さ変化量が、図10(c)のグラフ上に現れている。図10(c)に示すグラフに基づいて所定の条件を具備するか否かを判別する場合は、これに対応する所定の条件を予め調べて嚥下機能評価手段22(図1参照)に記憶しておき、解析結果を嚥下機能評価手段22に照らして被験者の嚥下機能を評価する。コンピュータによらず医師が指標に基づいて診断してもよい。なお、本解析例においてもグラフ化は必須ではない。
ここで、所定の基準としての呼吸時の咽喉部St表面の高さの位置から、甲状軟骨Scが突出している向きHuへの高さ変化量のみを合算したものを用いて、合算した値が甲状軟骨移動方向Pにおいて最大となる位置又は合算した値の甲状軟骨移動方向Pにおける偏りを示す位置(例えば後述する位置Gu)を甲状軟骨Scの位置と擬制して、第1の解析例のように甲状軟骨Scの移動距離を求め、この甲状軟骨の移動距離を嚥下機能を評価するために用いる指標とすることもできる。
(解析例4)
また図11に示すように、第4の解析例では、固定基準像との高さ変化量の合算を甲状軟骨Scが突出している向きHuとその反対の向きHdとに区別して行ってグラフ化し、それぞれの分布について偏りを示す位置Gu、Gdを求め、2つの位置Gu、Gdの高さ方向Hの距離である高さ方向成分偏向距離Hb及び甲状軟骨移動方向Pの距離である甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbを求める。図11では、偏りを示す位置Gu、Gdをそれぞれの分布の重心位置としているが、それぞれの分布のピーク位置(最大値となる位置)としてもよい。偏りを示す位置Gu、Gdを分布の重心位置とすると、ノイズの影響を受けにくくなり、ピーク位置とすると閾値との比較が明確となる。そして、求めた高さ方向成分偏向距離Hb及び甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbを嚥下機能の評価値(指標)として用いる。高さ方向成分偏向距離Hbと甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbとはいずれか一方を求めて評価値としてもよく、両方を求めて両方とも評価値としてもよい。高さ方向成分偏向距離Hbは、高さ方向Hの変化量と相関関係があり、甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbは甲状軟骨の動く早さと相関関係があると推定される。本解析例でも、嚥下機能の評価は、嚥下機能評価手段22において、予め記憶されている摂食嚥下障害の有無を区別できる値との比較によって行ってもよく、コンピュータによらず医師が指標に基づいて診断してもよい。なお、位置Gu、Gdは、グラフ化せずにコンピュータによる数値処理にて求めてもよい。
(解析例5)
第5の解析例では、高さ方向成分偏向距離Hb又は甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbを、取得した各フレームごとに時系列的に求め、時系列的に見た最大値を嚥下機能の評価値とする。このようにすると、評価対象を絞った上で最も顕著な値を評価対象とすることができる。このとき、参考として、高さ方向成分偏向距離Hb又は甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbを、取得した各フレームごとに時系列的に求めてグラフ化すると、グラフの外観から摂食嚥下障害の傾向を見ることができる。なお、高さ方向成分偏向距離Hbの最大値と甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbの最大値の両方を求めて両方とも評価値(指標)としてもよい。さらに、所定時間(典型的には嚥下動作中の時間)における、高さ方向成分偏向距離Hbの変化量の最大値に対する比率の最大値や変化率(変化の勾配)の最大値、甲状軟骨移動方向成分偏向距離Pbの変化量の最大値に対する比率の最大値や変化率(変化の勾配)の最大値を評価値(指標)とすることもできる。
図12に、高さ方向成分偏向距離Hbを、取得した各フレームごとに時系列的に求めて表示したグラフを示す。図12のグラフは、縦軸に高さ方向成分偏向距離Hbを、横軸に時間tを取っている。摂食嚥下障害のない正常な嚥下が行われれば甲状軟骨が一番挙上したときに高さ方向成分偏向距離Hbが大きくなり、嚥下終了と共に高さ方向成分偏向距離Hbが小さくなるため、図12に示すような全体として山形の形状をしたグラフになる。他方、筋力の衰え等により正常な嚥下が行われず甲状軟骨の挙上が小さいと、高さ方向成分偏向距離Hbが嚥下動作期間全体に渡って小さくなり、図12に示すよりも平らなグラフになると思われる。嚥下機能を評価する際は、図12に示すグラフの最大値や勾配の最大値を評価値(指標)とすればよい。なお、グラフ化したのは視覚に訴えるためで、コンピュータにより数値上の対比で嚥下機能を評価する場合は、グラフ化しなくてもよい。本解析例でも、嚥下機能の評価は、嚥下機能評価手段22において、予め記憶されている摂食嚥下障害の有無を区別できる値との比較によって行ってもよく、コンピュータによらず医師が指標に基づいて診断してもよい。
(解析例6)
第6の解析例では、まず取得した各フレームごとに、固定基準像との高さ変化量の合算を甲状軟骨Scが突出している向きHu(図2参照)とその反対の向きHd(図2参照)とに区別して行って各合算値S1、S2、…を求め、この各合算値S1、S2、…をさらに、甲状軟骨Scが突出している向きHu(図2参照)とその反対の向きHd(図2参照)とに区別してそれぞれ絶対値を合算して総合算値TS(TS=|S1|+|S2|+…)を求める。そして総合算値TSを各フレームごとに時系列的に求め、これを嚥下機能の評価値(指標)とする。
図13に、総合算値TSを時系列的に表したグラフを示す。図13のグラフは、縦軸に甲状軟骨Scが突出している向きHuとその反対の向きHdとに区別した総合算値HTを、横軸に時間tを取っている。それぞれの向きHu、Hdに区別した総合算値HTを加えた値が総合算値TSであり、図13では各棒における全体の長さが総合算値TSを示している。総合算値TSやそれぞれの向きHu、Hdに区別した総合算値HTを嚥下機能の評価値とすると、嚥下動作全体における咽喉部表面の位置の変化量に基づいて嚥下機能を評価することができる。本解析例でも、嚥下機能の評価は、嚥下機能評価手段22において、予め記憶されている摂食嚥下障害の有無を区別できる値との比較によって行ってもよく、コンピュータによらず医師が指標に基づいて診断してもよい。
(解析結果等の視覚化等)
図14に、上述の解析結果や咽喉部St表面の位置の高さ変化量等を視覚化して表示した画面の例を示す。図14に例示する画面は、表示装置としてのディスプレイ30(図1参照)に表示される。このように視覚化することで、解析結果に基づいた嚥下機能の定量的な評価を、感覚的に把握する助けとすることができる。
また、FGセンサ10の撮像装置12(図1参照)で時系列的に取得した画像をコンピュータの画像保存手段23(図1参照)にリアルタイムで保存し、輝点の像の位置及び輝点の像の移動量の取得や上述の解析を、コンピュータの負荷が軽いときに行うようにしてもよい。このようにすると、コンピュータに負荷をかけることなく多様な形態の解析結果を得ることができる。また、コンピュータの計算パワーの制約から上述の解析を1/30秒で処理することができない場合であっても、保存した画像に基づいて変化量を求めることができる。また、被験者に嚥下機能の評価結果を伝えるときに保存した画像や輝点位置データ、解析データなどを呼び出し、表示して説明することとすれば、被験者による嚥下機能の評価の理解が深まることとなり、近年のインフォームドコンセントのニーズに適うこととなる。
以上の説明では、解析例1〜解析例6において、高さ変化量は固定された基準位置からの変化量としたが、一定の時間間隔で検知した直前の位置からの変化量としてもよい。
本発明の実施の形態に係る嚥下機能評価装置の概略構成図である。 方向の呼称を説明する図である。(a)は被験者の咽喉部の左側面図、(b)は被験者の咽喉部の正面図である。 投影装置を説明する模式的斜視図である。 撮像装置を説明する模式的斜視図である。 変化量の検知の概念を説明する概念的斜視図である。 撮像装置の結像面の平面図である。 輝点の像の再構築を説明する図である。(a)は再構築前の結像面の模式図、(b)は再構築後の結像面の模式図である。 高さ変化量を円柱状表面の基準面に表示した模式図である。 甲状軟骨の移動距離を説明する図である。 高さ変化量の合算を説明する図である。(a)は輝点の像を再構築した結像面の模式的平面図、(b)は変化量の正負を考慮せずに求めた合算値を高さ変化分布として表したグラフ、(c)は変化量の正負を考慮して求めた合算値を高さ変化分布として表したグラフである。 高さ方向成分偏向距離及び甲状軟骨移動方向成分偏向距離を説明する図である。 高さ方向成分偏向距離を時系列的に表したグラフである。 総合算値を時系列的に表したグラフである。 解析結果等を視覚化して表示した画面の例を示す図である。
符号の説明
1 嚥下機能評価装置
10 FGセンサ(高さ変化検知手段)
11 投影装置
12 撮像装置
13 演算手段
21 解析手段
22 嚥下機能評価手段
23 画像保存手段
30 表示装置
126f 結像面
B 横幅方向
H 高さ方向
P 甲状軟骨移動方向
D 輝点
Dt 輝点の像
Fs 円柱状表面
Sc 甲状軟骨
St 咽喉部
Hb 高さ方向成分偏向距離
Pb 甲状軟骨移動方向成分偏向距離
δ 移動距離

Claims (8)

  1. 甲状軟骨が突出している方向である高さ方向の咽喉部表面の位置の所定の基準からの変化量を検知する高さ変化検知手段であって、光ファイバを複数配列してシート状に形成したFG素子を有するファイバグレーティングをレーザ光束が通過することで形成された複数の輝点を前記咽喉部表面に投影する投影装置と、前記複数の輝点が投影された咽喉部表面を撮像する撮像装置と、前記撮像装置により異なる時点に取得された2フレームの画像から求めた前記2フレーム間における前記輝点の像の移動距離に基づいて前記変化量を求める演算手段とを含んで構成された高さ変化検知手段と;
    前記変化量を時系列的に解析し、嚥下機能を評価するための指標を算出する解析手段とを備え;
    前記高さ変化検知手段が、嚥下動作時に前記甲状軟骨が移動する方向である甲状軟骨移動方向に垂直かつ前記高さ方向に垂直な横幅方向、及び前記甲状軟骨移動方向の、複数の地点における前記変化量を検知するように構成され;
    前記解析手段が、前記時系列の一時点について、前記甲状軟骨移動方向における所定間隔ごとに、前記横幅方向に渡って前記変化量を合算するように構成された;
    嚥下機能評価装置。
  2. 前記解析手段が、前記変化量の合算を、前記所定の基準から前記甲状軟骨が突出している側に移動した部分とその反対側に移動した部分とに区別して行うと共に、前記区別して合算した値をそれぞれ前記甲状軟骨移動方向に渡って見たときの両合算した値のそれぞれの分布のピーク位置又はそれぞれの分布の重心位置の、前記高さ方向の距離である高さ方向成分偏向距離及び前記甲状軟骨移動方向の距離である甲状軟骨移動方向成分偏向距離の少なくとも一方を求めるように構成された;
    請求項1に記載の嚥下機能評価装置。
  3. 前記解析手段が、前記高さ方向成分偏向距離及び前記甲状軟骨移動方向成分偏向距離の少なくとも一方を嚥下動作の期間に渡って時系列的に取得すると共に、前記嚥下動作の期間における前記取得した前記高さ方向成分偏向距離及び前記甲状軟骨移動方向成分偏向距離の少なくとも一方に対応する前記高さ方向成分偏向距離の最大値及び前記甲状軟骨移動方向成分偏向距離の最大値の少なくとも一方を求めるように構成された;
    請求項2に記載の嚥下機能評価装置。
  4. 前記解析手段が、前記変化量の合算を、前記所定の基準から前記甲状軟骨が突出している側に移動した部分とその反対側に移動した部分とに区別して行うと共に、前記区別して合算した値の絶対値をそれぞれ前記甲状軟骨移動方向に渡ってさらに区別して合算して総合算値を求め、さらに前記総合算値を時系列的に求めるように構成された;
    請求項1に記載の嚥下機能評価装置。
  5. 前記解析手段が、前記時系列の一時点について、前記甲状軟骨移動方向における所定間隔ごとに前記横幅方向に渡って合算する前記変化量を、前記所定の基準から前記甲状軟骨が突出している側に移動した部分の前記変化量について行い、前記合算した値が前記甲状軟骨移動方向において最大となる位置又は前記合算した値の前記甲状軟骨移動方向における分布の重心位置を前記甲状軟骨の位置と擬制して嚥下動作時における前記甲状軟骨移動方向の前記甲状軟骨の移動距離を求めるように構成された;
    請求項1に記載の嚥下機能評価装置。
  6. 前記算出した指標に基づいて嚥下機能を評価する嚥下機能評価手段を備える;
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の嚥下機能評価装置。
  7. 前記算出した指標の少なくとも1つを、視覚化して表示する表示装置を備える;
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の嚥下機能評価装置。
  8. 前記撮像装置により時系列的に複数枚撮像した画像を保存する画像保存手段を備え;
    前記高さ変化検知手段が、前記保存した画像を用いて前記変化量を求めるように構成された;
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の嚥下機能評価装置。
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