JP4894457B2 - エアゾール2ピース缶体用ラミネート鋼板およびエアゾール2ピース缶体の製造方法、ならびにエアゾール2ピース缶 - Google Patents

エアゾール2ピース缶体用ラミネート鋼板およびエアゾール2ピース缶体の製造方法、ならびにエアゾール2ピース缶 Download PDF

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Description

本発明は、2ピース缶体用ラミネート鋼板および2ピース缶体の製造方法、ならびに2ピースラミネート缶に関し、詳しくはエアゾール缶等の高い加工度を有する2ピース缶の缶体用ラミネート鋼板および2ピース缶体の製造方法、ならびに2ピースラミネート缶に関するものである。
金属製の缶には、大別して2ピース缶と3ピース缶がある。2ピース缶とは缶底と一体になった缶体と蓋の2つの部分で構成された缶である。3ピース缶とは缶胴、上蓋と底蓋の3つの部分で構成された缶である。2ピース缶の缶体は、シーム部(溶接部)が存在しないことで外観が美麗である反面、一般的に高い加工度が要求される。3ピース缶の缶胴はシーム部が存在することで、2ピース缶に比較すると、外観が劣るが、一般的に低い加工度で済む。この為、市場においては小容量で高級品には2ピース缶が多く使用され、大容量で低価格品には3ピース缶が多く使用される傾向がある。
2ピース缶のなかでも、エアゾール缶のように絞りの加工度が高く、缶の高さ方向の延伸度が大きい(以下、単に「加工度が高い」と略して言う場合もあり)2ピース缶の缶体用の金属素材としては、一般的に、高価で板厚の厚いアルミニウムが用いられており、安価で板厚の薄いぶりきやティンフリースチールなどの鋼板素材はほとんど用いられていない。その理由は、エアゾール2ピース缶は加工度が非常に高いため、鋼板では絞り加工やDI加工などの高加工の適用が難しいのに対して、アルミニウムなどの軟質金属材料はインパクト成形法が適用できるからである。
このような状況下、安価で、薄くても強度の高いぶりきやティンフリースチールなどの鋼板素材を用いて、上記のような加工度が高い2ピース缶の缶体を製造することができれば、産業的な意義は非常に大きい。
ここで、加工度が低い一般的な2ピース缶については、樹脂ラミネート鋼板(以下、「ラミネート鋼板」と称す)を原料として絞り加工法やDI加工法によって製造する技術が従来から知られている。
一般的に、このような加工度が低い2ピース缶の製造に原料として用いられるラミネート鋼板の被覆は、ポリエステルが主である。中でも、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、エチレンテレフタレート−ブチレンテレフタレート共重合体、飽和ポリエステルを主相としたアイオノマーコンパウンド材などが例示される。これらは、加工度が低い2ピース缶の製造方法に応じて設計されたものであり、その範囲では好適である。しかし、例えば、エアゾール用2ピース缶などのように、絞り加工後に加工度が高い縮径加工を行う場合の缶体の製造方法は検討されていない。
特許文献1〜3は、樹脂被覆金属板の絞り加工法やDI加工方法を開示したものである。しかし、いずれの技術も、飲料缶や食缶などの加工度が低い缶体をターゲットとしたものである。
具体的には、低加工度の2ピース缶を製造するに際して、加工後に熱処理を施すことで加工によって生じた内部応力を緩和させたり、積極的に樹脂を配向させたりする技術が開示されている。
特許文献2と3は、樹脂層の剥離防止や加工後のバリア性を意図して、中間段階や最終段階で熱処理を施すことを開示している。すなわち、特許文献2では配向性熱可塑性樹脂を用いて、内部応力の緩和と配向結晶化促進の為の熱処理が提案されている。この熱処理法は、現在、飲料缶などで一般的に用いられる手法となっている。さらに、特許文献2には、熱処理は再絞り加工されたカップの形成の状態で行われ、被覆樹脂の結晶化度が十分に促進する融点−5℃以下が望ましいと記載されている。しかし、実施例の記載を見る限りではやはり加工度が低いものしか対象にしていないことがわかる。
また、特許文献3の実施例には、飽和ポリエステルとアイオノマーのコンパウンドで構成される樹脂を被覆層に設け、DI加工した例が開示されている。特許文献3は、絞り加工後に熱処理を施し、その後、DI加工、ネッキング加工およびフランジング加工を施す加工方法である。しかし、特許文献2と同様に、実施例の記載を見る限りではやはり加工度が低いものしか対象にしていないことがわかる。
特許文献4と5には、缶に成形した後に、主として樹脂の融点以上で缶を熱処理して内部応力を緩和する方法が記載されている。しかし、得られる缶体の加工度は、明細書本文や実施例の記載を見る限りではやはり低い。
特公平7−106394号公報 特許第2526725号公報 特開2004−148324号公報 特公昭59−35344号公報 特公昭61−22626号公報
すなわち、これまで、ラミネート鋼板を用いてエアゾール缶のような加工度が高い2ピース缶の缶体を製造する方法はどこにも開示されていない。
本発明者らが円状のラミネート鋼板を用いてDI加工によって有底筒状に成形した後、その開口部近傍部分を縮径加工する加工度の高い2ピース缶の缶体製造を試みたところ、やはり、樹脂層の剥離と破断が生じてしまった。これらは高加工の成形に特有の問題であり、熱処理が問題の解消に有効であると思われた。しかし、従来の知見にあった成形後や成形前の熱処理でも問題の解消には十分ではなく、高加工度領域においては樹脂層の剥離が避けられなかった。このように、先行技術を単純に加工度の高い2ピース缶の缶体製造に適用しても樹脂層剥離の問題は解決できなかった。また、熱処理工程以降の工程で樹脂層の加工性が劣化する問題も新たに発生した。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、高い加工度を有し、かつ、樹脂層の剥離と破断のない2ピース缶の缶体の素材として好適なラミネート鋼板および2ピース缶体の製造方法、ならびに2ピースラミネート缶を提供することを目的とする。

加工度が高い2ピース缶の加工において、樹脂層に求められる重要な特性の一つは配向のし難さであると考えられる。周方向の縮み変形、及び缶高さ方向の伸び変形によって、樹脂は缶高さ方向に配向する傾向がある。本発明者らが検討した結果、このような加工度が高い2ピース缶を成形加工するに際しては、共重合成分比の高いポリエチレンテレフタレート樹脂をラミネート樹脂の鋼板に接する層のポリエステル樹脂に用いることが上記課題の解決に対して有望であることがわかった。鋼板に接する層のポリエステル樹脂の共重合比が高い時は、エアゾール2ピース缶のような加工度の高い成形加工をした場合にも、フィルム剥離やフィルム破れ等の発生が無く、また加工後に熱処理を行った時の密着性の回復性に優れ、缶としてのフィルム密着性に優れる傾向にある。また、熱処理についても共重合比が小さい場合に比べ、密着性を十分回復させるための熱処理温度を低くでき、また熱処理時間も短くできることもわかった。また、冷却における結晶化が発生しにくいため、冷却速度が遅くても十分性能を確保できることがわかった。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
[1]下記式を満たしてなる2ピース缶体用のラミネート鋼板であって、前記ラミネート鋼板は、ポリエステル樹脂層を少なくとも片面に有し、前記ポリエステル樹脂層の鋼板に接する層においては、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分の縮重合で得られ、前記ジカルボン酸成分および/または前記ジオール成分は共重合成分を有し、該共重合成分は、合計で20mol%以上35mol%以下含有し、面配向係数は0.06以下であることを特徴とする2ピース缶体用ラミネート鋼板。
≦r、かつ、0.1≦r/R≦0.25、かつ、1.5≦h/(R−r)≦4
ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
[2]前記[1]において、前記ジカルボン酸成分は、共重合成分として、20mol%以上35mol%以下のイソフタル酸成分を含むことを特徴とする2ピース缶体用ラミネート鋼板。
[3]前記[1]において、前記ジオール成分は、共重合成分として、20mol%以上35mol%以下のシクロヘキサンジメタノールを含むことを特徴とする2ピース缶体用ラミネート鋼板。
[4]前記[1]において、前記イソフタル酸と前記シクロヘキサンジメタノールは、合計で、20mol%以上35mol%以下含有することを特徴とする2ピース缶用ラミネート鋼板。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の2ピース缶体用ラミネート鋼板からなる円状板を多段成形し、下記式を満足するように成形体に加工することを特徴とする2ピース缶体の製造方法。
r1≦r、かつ、0.1≦r/R≦0.25、かつ、1.5≦h/(R−r)≦4
ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
[6]前記[5]において、成形加工工程の途中段階で、150℃以上220℃以下の温度で熱処理を行うことを特徴とする2ピース缶体の製造方法。
ただし、前記ポリエステル樹脂とは、ラミネート鋼板において、ポリエステル樹脂層を構成するポリエステル樹脂を指す。
[7]前記[6]において、前記熱処理は、下記式を満たす成形加工段階において行われることを特徴とする2ピース缶体の製造方法。
r1≦r、かつ0.2≦r/R≦0.5、かつ1.5≦h/(R−r)≦2.5
ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
[8]前記[6]または[7]において、前記熱処理は、複数回行われることを特徴とする2ピース缶体の製造方法。
[9]前記[5]〜[8]のいずれかに記載の方法により製造された2ピースラミネート缶。
本発明のラミネート鋼板を素材として用いることで、高い加工度を有し、かつ、樹脂層の剥離と破断のない2ピース缶用の缶体が得られる。
以下に、本発明をより詳細に説明する。
本発明では2ピース缶を対象とするが、中でも、エアゾール缶等の高い加工度を有する2ピース缶に対して、好適に使用される。そこで、まず、本発明が対象とする2ピース缶について説明する。
図1は、本発明の2ピース缶体の製造工程の一実施形態を示す図である。図1においては、樹脂ラミネート鋼板からなる円状ブランク1を絞り加工(DI加工を含む)で有底筒状の成形体に成形し、さらに前記の成形体の開口部近傍を縮径加工して、開口部付近が縮径された2ピース缶体を製造する工程を示している。なお、本発明で言う「円状」とは、絞り加工、DI加工、縮径加工および/またはフランジ加工などが施せる形状であればよく、特に限定はしない。従って、缶体の成形加工に用いられる樹脂ラミネート鋼板は、円板状はもとより、例えば、ほぼ円板状、歪んだ円板状、あるいは楕円状のものまでも含むことができる。
図1において、1は成形加工前の円状ブランク(ブランクシート)、2は缶体のストレート壁部分(工程Dでは縮径加工されていないストレート壁部分)、3はドーム形状部、4はネック形状部で縮径加工されたストレート壁部分、5はテーパ形状部であり縮径加工後のテーパ壁部分である。
図1によれば、まず、円状ブランク1に1段または複数段の絞り加工(DI加工を含む)を行い、所定の缶径(半径r;缶外面の半径)を有する有底筒状の成形体に成形する(工程A)。次に成形体の底部を上方に凸状形状に成形してドーム形状部3を形成するドーム加工を行う(工程B)。さらに、成形体の開口側端部をトリム加工する(工程C)。次に成形体の開口側部分に1段または複数段の縮径加工を行い成形体の開口部側部分を所定の缶径(半径r;缶外面の半径)に縮径加工し、所望の最終成形体(2ピース缶体)を得る。なお、図1中、Rは成形加工前の円状ブランク1の半径(楕円の場合は長径と短径の平均値とする)であり、h、rおよびrは、各々、成形途中の段階の成形体または最終成形体の高さ、最大半径、最小半径であり、Rは最終成形体と重量が等価となる成形前の円状板の半径である。
また、Rは最終成形体から計算されるRにトリミング量を加えたものであり、任意に決定されるものである。しかし、トリミングされる部分は屑であるから、工業的にはなるべく小さいことが望まれ、通常はRの10%以下で、多くても20%以下である。すなわち、RはRの1〜1.1倍、最大で1〜1.2倍の範囲であることが多い。よって本発明の実施に当たっては、例えば、R=R/1.05という値を使用して中間段階での熱処理を行うタイミングを知ることができる。また、複数の該缶体を製造する時は、試作品によって、Rを知ることもできる。
すなわち、本発明の2ピース缶の缶体の製造では、工程Aでは最大半径rと最小半径rが同一、すなわちr=rであり、工程Dではr>rとなる。
最終成形体と重量が等価となる成形前の円状板の半径Rは、最終成形体の測定重量に基づき決定される。すなわち、最終成形体の重量を測定し、この重量と同じ重量になる成形前のラミネート鋼板の円状板の寸法(半径)を計算により求め、これを最終成形体と重量が等価となる成形前の円状板の半径Rとする。缶体の製造工程の途中で缶端部がトリムされるが、最終成形体と重量が等価となる成形前の円状板の半径Rは、トリムの影響が排除されているので、より適切な加工度の評価が可能になる。
このように樹脂ラミネート鋼板の円状ブランクに絞り加工(DI加工を含む)、縮径加工を適用して作成される2ピース缶においては、樹脂層は、高さ方向に伸ばされ周方向に縮むこととなる。加工度が高い場合、樹脂の変形量が大きくなり、樹脂層の破断につながる。そこで、本発明では、まず、加工度の指標を設けることとし、加工度の指標として、縮み程度を表すパラメータr/Rだけでなく、缶高さ方向の伸びと関連するパラメータh/(R−r)を用いることとする。これは、加工度が高い2ピース缶体を成形加工するにおいては、加工度を表現するのに、絞り比に加えて、伸び量も加味する必要があるからである。即ち、縮みの程度と伸びの程度で加工度を規定することで、樹脂層の変形度合いを定量化することになる。樹脂層は高さ方向に伸び周方向に縮むことで剥離しやすくなるので、縮みの程度に加えて、高さ方向の伸び量も重要な因子となる。
以上の結果を踏まえて、本発明では、最終的に製造される缶体(最終成形体)の加工度について、最終成形体の高さh、最大半径r、最小半径rを、最終成形体と重量が等価となる成形前円状板の半径Rに対して、0.1≦r/R≦0.25、かつ1.5≦h/(R−r)≦4を満足する範囲に規定することとする。
前述したように、本発明の目的は、ラミネート鋼板を用いて、従来技術では困難であった加工度が高い2ピース缶体を製造可能とすることである。従来技術では、ラミネート鋼板を用いて、縮みの程度を規定するパラメータr/Rが0.25以下を満足し、伸びの程度を規定するパラメータh/(R−r)が1.5以上を同時に満足する加工度が高い2ピース缶体を製造することが困難であった。そのため、本発明では、対象とする2ピース缶体の加工度をr/Rを0.25以下、かつ、h/(R−r)を1.5以上とする。
一方、縮みの程度を規定するパラメータr/Rが0.1以下であり、または、伸びの程度を規定するパラメータh/(R−r)が4を超える高い加工度であると、成形が可能であってもいたずらに成形段数が増加したり、または加工硬化に伴い板の伸び限界に達し、板破断する問題が生じたりする。よって、本発明では、対象とする2ピース缶体の加工度は、0.1≦r/R、かつ、h/(R−r)≦4と規定した。
以上の結果をまとめると、本発明が対象とする2ピース缶体は下記を満足する2ピース缶体とする。
≦r、かつ、0.1≦r/R≦0.25、かつ、1.5≦h/(R−r)≦4
ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
なお、本発明が対象とする多段成形とは、絞り加工、DI加工、縮径加工のうちのいずれかの加工またはこれらを組み合わせた加工である。縮径加工を含む場合は、最終成形体の寸法rは、r>rである。縮径加工を含まない場合は、最終成形体の寸法はr=r(r、rは最終成形体の缶径)である。
次いで、本発明のラミネート鋼板に用いられる下地の金属板について、説明する。
本発明のラミネート鋼板に用いられる下地の金属板は鋼板である。そのため、アルミニウムなどに比較して安価であり、経済性に優れる。好適な鋼板としては、一般的なティンフリースチールやぶりきなどである。ティンフリースチールは、例えば、表面に付着量50〜200mg/mの金属クロム層と、金属クロム換算の付着量が3〜30mg/mのクロム酸化物層を有することが好ましい。ぶりきは、0.5〜15g/mのめっき量を有するものが好ましい。板厚は、特に限定されないが、例えば、0.15〜0.30mmの範囲のものを適用できる。また、経済性を考慮に入れなければ、本発明はアルミニウム素材にも単純に適用することができる。
次いで、本発明のラミネート鋼板を構成する樹脂層について、説明する。
加工度が高い2ピース缶体の成形加工においては、周方向の縮み変形、及び高さ方向の伸び変形によって、樹脂は缶高さ方向に配向しやすい傾向にある。発明者らの検討の結果、このような高加工に対しては、配向のし難さの点から、ポリエステル樹脂被覆の鋼板に接する面のポリエステル樹脂に、共重合成分比の高いポリエチレンテレフタレート樹脂を使用することが有望であることがわかった。
以上の知見をもとに、本発明では、ポリエステル樹脂層の鋼板に接する層において、ポリエステル樹脂のジカルボン酸成分はテレフタル酸を主成分とし、ジオール成分は、エチレングリコールを主成分とする。そして、ジカルボン酸成分、ジオール成分のいずれか、もしくは、ジカルボン酸成分、前記ジオール成分の両者とも共重合成分を有し、その共重合成分の含有量は20mol%以上35mol%以下とする。
鋼板に接する層のポリエステル樹脂の共重合成分比率が低い場合、分子が配向し易く、加工度が高くなると、フィルム剥離が発生したり、缶高さ方向に平行な亀裂(破断)が生じる傾向にある。また、加工後の缶体に熱処理を施した場合も同様に配向が進む。このような問題を防止する観点から、本発明では共重合成分の含有量の下限を20mol%とする。配向のし難さの点からは、共重合成分の比率は高いほど良いが、35mol%を超えるとフィルムコストが高くなるため経済性が劣る他、フィルムが柔軟になり傷付き性や耐薬品性が低下する可能性がある。よって、共重合成分の含有量の上限を35mol%とする。
中でも、ジカルボン酸成分は、共重合成分として、イソフタル酸成分が好ましい。アジピン酸等他の共重合成分は配向しにくくするという点では同様の効果があるが、融点が低下し耐熱性や耐久性等が低下する可能性がある。また、ジオール成分も同様に、耐熱性や耐久性等の点からシクロヘキサンジメタノールが好ましい。そして、共重合成分としてイソフタル酸、シクロヘキサンジメタノールを含む場合、各々の含有量は20mol%以上35mol%以下とし、合計でも20mol%以上35mol%以下の範囲とする。 さらに、本発明が対象とする高加工度の2ピース缶体の成形に樹脂層が追随する為には、ラミネート鋼板の樹脂層の初期の配向も重要である。即ち、2軸延伸等で作成されたフィルムは面内で延伸方向に配向しているが、ラミネート後もこの配向が高い状態にあると、加工に追随できず、破断にいたることがある。このような観点から、前記ポリエステル樹脂層の鋼板に接する層の面配向係数は0.06以下とする。面配向係数の高い2軸延伸フィルムを用いてこのようなラミネート鋼板を作成するには、ラミネート時の温度を十分に上げ配向結晶を融解してやればよい。押出し法によって作製されたフィルムは、ほとんど無配向であるので、上記観点からは好適である。同様に、鋼板に直接溶融樹脂をラミネートするダイレクトラミネート法も同様の理由で好適となる。
次いで、本発明のラミネート鋼板について、説明する。
本発明のラミネート鋼板は、前述した金属板に前述したポリエステル樹脂層を少なくとも片面に有する。そして、本発明で規定するラミネート鋼板は、樹脂層中に顔料や滑剤、安定剤などの添加剤を加えて用いても良いし、本発明で規定する樹脂層に加えて他の機能を有する樹脂層を上層または下地鋼板との中間層に配置しても良い。
樹脂層の厚みが薄くなると加工性は厳しくなるが、本発明で規定する樹脂層では薄い樹脂層であっても好適に用いることができる。樹脂厚は加工程度やその他要求特性に応じて適宜選択すればよいが、例えば、5μm以上50μm以下のものが好適に使用できる。特に20μm以下の樹脂層が薄い範囲においては、本発明の効果の寄与が大きい領域であり好ましい。
鋼板への樹脂のラミネート方法は特に限定されない。2軸延伸フィルム、あるいは無延伸フィルムを熱圧着させる熱圧着法、Tダイなどを用いて鋼板上に直接樹脂層を形成させる押し出し法など適宜選択することができる。いずれの方法でも十分な効果が得られることが確認されている。
次いで、本発明の2ピース缶体について、説明する。
本発明の2ピース缶体は、上述したラミネート鋼板からなる円状板を多段成形し、下記式を満足するように成形体に加工することにより得られる。
r1≦r、かつ、0.1≦r/R≦0.25、かつ、1.5≦h/(R−r)≦4
ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
本発明で規定する高加工度の2ピース缶体を成型加工する場合、加工条件や樹脂種によっては剥離が生じる場合がある。したがって、缶体の用途や仕様に応じて必要な密着力を確保する必要があり、この場合、最終成形体に加工するまでの成形加工の途中段階で、成形体をその温度が150℃以上220℃以下となるように加熱する熱処理を少なくとも1回行うことが有効である。

この熱処理は、加工によって生じる内部応力を緩和する為のものであり、内部応力を緩和することで密着性を高める効果がある。即ち、本発明で定める高加工度の缶体は、樹脂層において歪の程度が大きく、大きな内部応力が生じやすい傾向にある。その結果、この内部応力を駆動力として樹脂層の剥離が生じてしまう。そこで、熱処理を施すことで、その内部応力が緩和され、密着力の低下を抑制し剥離が防げる。しかし、一方で、この熱処理を行うことによって樹脂の配向結晶化が進んで樹脂層の加工性を低下させる負の側面も存在する。特に、本発明が規定する高加工度領域では、熱処理後にも加工が必要な場合があり、その加工においては、配向結晶化によって樹脂は破断しやすくなるので、配向結晶は有害である。 そこで、配向結晶化を防止するために、本発明では、好適条件として熱処理条件と熱処理のタイミングを定めることとする。本発明では、熱処理条件として、中間段階において、成形体をその温度が150℃以上220℃以下となるように加熱することが好ましい。樹脂種は、前述の通り、配向しにくい種を選択することで熱処理時の配向結晶化を抑制することが可能であり、共重合化比率の下限値はこの観点からも定められている。また、そのような樹脂を使用することで、低温での樹脂流動が可能になり、ポリエチレンテレフタレート樹脂の融点(258℃)に比べはるかに低い温度での熱処理が可能となる。また、熱処理温度に必要な時間も短くて良い。
熱処理温度がポリエステル樹脂の融点以下の方が、表層の美観を保ち易く、樹脂が他の接触物に付着したりする等を回避し易い。ゆえに、好適な熱処理温度の上限は220℃である。一方、熱処理温度の下限は、内部応力緩和の効率を考慮して定められたものである。即ち、ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)以上の温度の方が内部応力の緩和が進み易い。この観点から好適な熱処理温度の下限は150℃である。従って、処理時間が問題にならないような生産プロセスにおいては本発明の技術思想を用いて150℃未満の熱処理温度を選択することもできるが、一般的には生産性が悪化する。より望ましい熱処理温度は170℃以上、ポリエステル樹脂の融点−20℃以下である。処理時間が問題となり、生産性が悪化する場合は、170℃以上が好ましい。
また、加工度が高い2ピース缶体を成型加工する場合では、熱処理後にも加工が必要な場合があり、そのような場合には、熱処理のタイミングを定める必要がある。
熱処理を行うタイミングは、中間段階の成形体の高さh、最大半径r、最小半径r(rとrが同じ場合を含む)が、最終成形体の開口部先端に対応する絞り加工前の円状板位置の半径Rに対して、0.2≦r/R≦0.5、かつ1.5≦h/(R−r)≦2.5の関係を満足する成形加工の段階で行うのが好ましい。
熱処理のタイミングを上記のように定めたのは、加工度が前記範囲にあると熱処理が最も効果的に行なわれるからである。即ち、加工度が緩やかな段階で熱処理を行うのは、該樹脂の内部応力が高くない段階での内部応力緩和であるため前述の効果が小さい。また、加工度が高すぎる段階で熱処理を行うのは、該樹脂の密着力が落ちてその結果として、剥離が生じてしまう可能性があるため、遅きに失する場合がある。このような観点から、熱処理の好ましいタイミングの目安として、加工度の上限と下限を前記のように定めた。
さらに、熱処理後の冷却は、ポリエステル樹脂のような結晶性の樹脂の場合には、加工性を低下させる結晶化を抑制するためになるべく早いことが好ましい。しかし、本発明のポリエステル樹脂においては結晶化速度が十分遅いため、冷却速度が遅くなった場合にも十分な性能が発現する可能性がある。共重合成分の少ない場合には、冷却速度は、例えば熱処理後10秒以内に樹脂のガラス転移温度まで低下させるようなスピードが求められるが、本発明の場合は30秒程度冷却に要しても十分な性能が発現する。
熱処理の方法については、特に限定されるものではない。電気炉、ガスオーブン、赤外炉、インダクションヒーターなどで同様の効果が得られることが確認されている。また、加熱速度、加熱時間、冷却時間(熱処理終了後樹脂のガラス転移点以下の温度に冷却されるまでの時間)は内部応力の緩和によるプラス効果と配向結晶化によるマイナス効果の双方を考慮して適宜選択すればよい。通常、加熱速度は速いほど効率的であり、加熱時間の目安は15秒〜60秒程度であるが、この範囲に限定されるものでない。また、冷却時間が速い方が、球晶の発生を避けやすいので好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。
「ラミネート鋼板の作製」
厚さ0.20mmのT4CAのティンフリースチール(金属Cr層:120mg/m、Cr酸化物層:金属Cr換算で10mg/m)を下地原板として用い、この原板に対して、詳細を下記に示すフィルムラミネート法(フィルム熱圧着法)、あるいはダイレクトラミネート法(直接押し出し法)を用いて種々の樹脂層を形成させた。フィルム樹脂については、カネボウ合繊社およびイーストマンケミカル社製樹脂ペレットを用い、表1に示す組成となるように適宜樹脂を組み合わせて、通常の方法で単層または2層の無延伸または2軸延伸のフィルムを作製した。フィルムラミネートについては、各フィルムを上記原板の両面に各々厚さ25μmのフィルムをラミネートして、ラミネート鋼板を作製した。
フィルム熱圧着法1
2軸延伸法で作製したフィルムを、鋼板を樹脂の融点+10℃まで加熱した状態で、ニップロールにて熱圧着し、次いで7秒以内に水冷によって冷却した。
フィルム熱圧着法2
無延伸フィルムを、鋼板を樹脂の融点+10℃まで加熱した状態でニップロールにて熱圧着し、次いで7秒以内に水冷によって冷却した。
直接押し出し法
樹脂ペレットを押し出し機にて混練、溶融させ、Tダイより、走行中の鋼板上に被覆し、次いで樹脂被覆された鋼板を80℃の冷却ロールにてニップ冷却させ、更に、水冷によって冷却した。
得られたラミネート鋼板に対して、ラミネートフィルムの面配向係数を以下のようにして算出した。得られた結果を表1に示す。
「面配向係数の測定」
アッベ屈折計を用い、光源はナトリウムD線、中間液はヨウ化メチレン、温度は25℃の条件で屈折率を測定して、フィルム面の縦方向の屈折率Nx、フィルム面の横方向の屈折率Ny、フィルムの厚み方向の屈折率Nzを求め、下式から面配向係数Zsを算出した。
面配向係数(Ns)=(Nx+Ny)/2−Nz
Figure 0004894457
「缶体成形」
上記により得られた種々のラミネート鋼板を用いて、図1に示す製造工程に準じて、以下の手順で2ピース缶体(最終成形体)を作製した。なお、成形加工するにあたっては、中間成形体(工程C)及び最終成形体(工程D)は表2に示す形状、加工度で行った。また、工程Aの絞り加工は5段階で行い、工程Dの縮径加工は7段階で行った。熱処理は工程A〜工程Dの間の途中の中間工程で行い、赤外線式加熱炉を用いて缶体を加熱し、熱処理終了後水冷した。熱処理のタイミング(熱処理実施時の缶体の加工度)及び熱処理条件を表3に示す。
缶体成型手順
1)ブランキング(ブランクシートの直径:66〜94mmφ)
2)絞り加工及びしごき加工(工程A)
5段の絞り加工にて、缶体の半径r、高さhが、r/R:0.18〜0.55、h/(R−r):0.15〜3.00の範囲の缶体(中間成形体)を作製した。また、所望の缶体を作製するために、適宜、しごき加工も併用した。
3)缶底部のドーム形状加工(工程B)
缶底部に、深さ6mmの半球状の張り出し加工を行った。
4)トリム加工(工程C)
缶上端部を2mmほどトリムした。
5)円筒上部の縮径加工(工程D)
円筒上部に縮径加工を施し、具体的には、内面テーパ形状のダイに開口端部を押し当てて縮径を行うダイネック方式にて実施し、表2に示した最終的な缶体形状の缶体を作製した。
Figure 0004894457
表2において、最終成形体(工程D)のh、r、r、ha、hc、Rは、各々最終成形体の開口端部までの高さ、缶体の半径、ネック形状部の半径、缶体の高さ、ネック形状部の高さ、最終成形体と重量が等価となる成形前の円状板ブランクの半径である。また、円状板ブランクの半径Rは、以下のようにして求めた。成形前のブランクシートの重量及びトリム工程後の最終成形体の重量を測定し、この測定結果に基づき、最終成形体と重量が等価となる成形前ブランクシートの半径を求め、この半径を最終成形体と重量が等価となる成形前の円状板ブランクの半径Rとした。
以上により作製した缶体に対して、缶体の樹脂層の加工性、耐食性を以下のようにして評価した。評価結果を表3に併せて示す。
「フィルム加工性試験」
(1)密着性試験
缶体を、周方向の巾が15mmになるように缶高さ方向に略長方形に剪断し、その缶高さ方向で底面から10mmの位置を、周方向に直線状に、鋼板のみを剪断した。結果、剪断位置を境に缶高さ方向底面側に10mm部分と残余の部分からなる試験片が作成された。10mmの部分に巾15mm、長さ60mmの鋼板を繋ぎ(溶接)、60mm鋼板部分を持って、残余部分のフィルムを破断位置から10mmほど剥離させる。フィルムを剥離した部分と60mm鋼板部分を掴みしろとして180°方向にピール試験を実施した。測定されたピール強度の最小値を密着性の指標とした。
(評価)
4N/15mm未満:×
4N/15mm以上、6N/15mm未満:○
6N/15mm以上:◎
(2)フィルム欠陥評価
缶上端より10mmの位置を中心に、15mmφの小窓を開けたシールを貼り、測定面積が15mmφとなるようにした。次に、小窓部分を電解液(KCl:5%溶液、温度は常温)に浸し、鋼板と電解液間に6.2Vの電圧をかけた。この時測定される電流値に応じて下記のように評価した。
(評価)
0.01mA超:×
0.001mA超、0.01mA以下:△
0.0001mA超、0.001mA以下:○
0.0001mA以下:◎
「耐食性評価」
缶体の鋼板に通電できるように缶体表面フィルムにやすりで傷をつける。缶内に電解液(NaCl1%溶液、温度25℃)に注ぎ缶口まで満たし、その後缶体と電解液間に6.2Vの電圧を付与した。この時測定される電流値に応じて下記のように評価した。
「電流値」
1mA超:×
0.01mA超、0.1mA以下:△
0.001mA超、0.01mA以下:○
0.001mA以下:◎
Figure 0004894457
表3より、本発明例である缶体C1〜C19、C21、C23〜C37は、フィルム加工性、耐食性ともに良好な値を示した。
一方、比較例であるC38〜C41は、共重合成分の含有量が本発明範囲外、もしくは、
面配向係数が本発明範囲外であるため、耐食性が劣っている。さらに、一部の比較例では、耐食性に加え、フィルム加工性が劣っている。
本発明のラミネート鋼板を用いて成型加工することにより、高い加工度を有し、かつ、樹脂層の剥離と破断のない2ピース缶体が得られる。ゆえに、エアゾール缶のように絞りの加工度が高い缶に対して、本発明は好適に用いられる。
本発明の2ピース缶体の製造工程の一実施形態を示す図である。
符号の説明
1 円状ブランク
2 ストレート壁部分
3 ドーム形状部
4 ネック形状部
5 テーパ形状部

Claims (9)

  1. 下記式を満たしてなるエアゾール2ピース缶体用のラミネート鋼板であって、
    前記ラミネート鋼板は、ポリエステル樹脂層を少なくとも片面に有し、
    前記ポリエステル樹脂層の鋼板に接する層においては、
    テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分の縮重合で得られ、
    前記ジカルボン酸成分および/または前記ジオール成分は共重合成分を有し、
    該共重合成分は、合計で2mol%以上35mol%以下含有し、
    面配向係数は0.06以下である
    ことを特徴とするエアゾール2ピース缶体用ラミネート鋼板。
    ≦r、かつ、0.1≦r/R≦0.25、かつ、1.5≦h/(R−r)≦4
    ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
  2. 前記ジカルボン酸成分は、共重合成分として、2mol%以上35mol%以下のイソフタル酸成分を含むことを特徴とする請求項1に記載のエアゾール2ピース缶体用ラミネート鋼板。
  3. 前記ジオール成分は、共重合成分として、2mol%以上35mol%以下のシクロヘキサンジメタノールを含むことを特徴とする請求項1に記載のエアゾール2ピース缶体用ラミネート鋼板。
  4. 前記イソフタル酸と前記シクロヘキサンジメタノールは、合計で、2mol%以上35mol%以下含有することを特徴とする請求項1に記載のエアゾール2ピース缶用ラミネート鋼板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のエアゾール2ピース缶体用ラミネート鋼板からなる円状板を多段成形し、下記式を満足するように成形体に加工することを特徴とするエアゾール2ピース缶体の製造方法。
    r1≦r、かつ、0.1≦r/R≦0.25、かつ、1.5≦h/(R−r)≦4
    ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
  6. 成形加工工程の途中段階で、150℃以上220℃以下の温度で熱処理を行うことを特徴とする請求項5に記載のエアゾール2ピース缶体の製造方法。
    ただし、前記ポリエステル樹脂とは、ラミネート鋼板において、ポリエステル樹脂層を構成するポリエステル樹脂を指す。
  7. 前記熱処理は、下記式を満たす成形加工段階において行われることを特徴とする請求項6に記載のエアゾール2ピース缶体の製造方法。
    r1≦r、かつ0.2≦r/R≦0.5、かつ1.5≦h/(R−r)≦2.5
    ただし、h:2ピース缶の缶体高さ、r:最大半径、r:最小半径、R:缶体と重量が等価となる成形前の円状ラミネート鋼板の半径
  8. 前記熱処理は、複数回行われることを特徴とする請求項6または7に記載のエアゾール2ピース缶体の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の方法により製造されたエアゾール2ピースラミネート缶。
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