JP4887178B2 - 成形用金型 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイスと下パンチにより形成されるダイキャビティに原料粉末を充填し、下パンチと上パンチにより原料粉末を圧縮成形する、いわゆる金型成形法と言われる粉末冶金法に用いる成形用金型に係り、特に、同一断面内で幅の狭くなる狭隘部を有する成形体を圧縮成形するにあたって特に有用な成形用金型に関する。
粉末冶金法は、ニアネットシェイプの製品を、低い材料コストや加工コストで容易かつ大量に生産することができるという利点を有しており、歯車等の機械部品や軸受等の摺動部品等、幅広い分野で普及している。また近年では、圧粉磁心や焼結磁心等の磁性部品にも適用が進んできている。このような粉末冶金法においては、成形体の外形に対応した内孔を持つダイスおよび上下のパンチ、ならびに必要に応じてコアロッドを備えた金型をプレス装置に組み込んだ粉末成形装置を用い、ダイスの内孔と下パンチとにより形成されるダイキャビティに粉末を充填し、金型の各部材を相対的に移動させて上下のパンチで粉末を圧縮し、圧縮した成形体を粉末充填側に押し出して得るといった、いわゆる金型成形法により成形体を製造する方法が知られている(特許文献1等)。
このような方法によって得られた成形体は、一般に、加熱され、成形体を構成する粉末粒子を相互に拡散させて結合させる焼結工程を経た後、必要に応じて寸法を調整する再圧工程や、機械加工工程、製品の強度や耐摩耗性を向上させる熱処理工程等を経て、製品化される。また、上記圧粉磁心においては、成形体を加熱して磁性粒子を樹脂で結着するのみで、磁性粒子を相互に拡散させず、粉体が独立した状態で製品化される。いずれの方法においても、製品形状の造形は上記の金型成形法により付与される。
このような金型成形法においては、下パンチを多段化することにより複雑な形状も造形可能であり、例えば図9に示すような、モータに用いられる圧粉磁心への適用も検討されている。この圧粉磁心70は、中心孔71を有する環状の円板部72が主体となっているもので、円板部72の外周面からは径方向に延在する複数の腕部73が周方向に等間隔をおいて形成されており、さらにこれら腕部73の先端には、腕部73と直交する方向(軸方向)に延在する爪部74が形成されている。腕部73は円板部72と同一の厚さおよび高さに形成されている。
また、腕部73の円板部72に対する付け根部分の、爪部74が延在する側の面には、ボス部75がそれぞれ形成されている。これらボス部75は断面楕円状で、高さは爪部74の半分程度であり、長径方向が円板部72の周方向に沿うように形成されている。これらボス部75の長径は腕部73の幅と同等程度であるが、腕部73に対して周方向の一方向にずらして配置されており、これによって腕部73の周方向一端側には幅の狭くなる狭隘部73aが形成されている。このような形状の圧粉磁心70は、図10に示すように、2個を、爪部74が互い違いに嵌り合い、ボス部75どうしが当接する状態に組み合わせられる。そして、図示せぬ巻き線(コイル)が、各ボス部75と各爪部74との間に形成される環状の隙間を周回するように各ボス部75の外周部にわたって巻回されてなるモータコアとして用いられる。
図5〜図7は、図9に示した圧粉磁心70の成形体を成形する成形用金型の一例を示している。この金型は、中心に型孔51が形成された円筒状のダイス50と、3つの下パンチ:第1下パンチ10、第2下パンチ20、第3下パンチ30が組み合わせられる下パンチ群と、コアロッド40と、上パンチ60とから構成される。図5は、ダイス50と、コアロッド40を挿入した下パンチ群10,20,30と、上パンチ60とに分けた状態の斜視図、図6は第2下パンチ20の斜視図であり、図7はダイス50に下パンチ群10,20,30およびコアロッド40を組み合わせた状態の平面図である。なお、図5および図7では、第2下パンチ20のみを灰色で表示して下パンチ群の構成を明確にしている。
第1下パンチ10は、成形プレス装置に取り付け易いように、リング部11を有しており、このリング部11の一端面の等分複数箇所から、ツノ状の爪部成形部12が軸方向に延びている。爪部成形部12の断面はリング部11に沿った弧状であり、その先端面13で、圧粉磁心70の爪部74の先端が成形される。爪部成形部12の内周面はリング部11の内周面と面一であり、これら内周面に摺動自在に、第2下パンチ20が嵌合される。なお、第1下パンチ10は、リング部11を設けず、爪成形部12を個々の下パンチとして、直接、成形プレス装置に取り付けてもよい。
図6に示す第2下パンチ20は、中心貫通孔21を有する円筒状の本体部22の外周面に、軸方向に延びる複数の腕部成形部23が形成されたものである。本体部22と腕部成形部23とで形成される第2下パンチ20の一方側の端面24は、圧粉磁心70の円板部72と腕部73とにより形成される平面と同一形状であり、該平面が端面24によって成形される。第2下パンチ20の、端面24とは反対側の端部には、成形プレス装置のプラテンに取り付け易いように、腕部成形部23よりも大径の環状の端板部25が形成されている。中心貫通孔21は単純な断面円形の孔であり、この中心貫通孔21に、円柱状のコアロッド40が摺動自在に挿入される。
各腕部成形部23は、本体部22に対する付け根部分に幅の狭い薄肉部23aを有しており、これら薄肉部23aの周方向一方側に、圧粉磁心70のボス部75を成形するための断面楕円状の溝部23bが形成されている。すなわち、ボス部75は溝部23bによって成形され、また、狭隘部73aは薄肉部23aによって成形される。なお、第2下パンチ20の中心貫通孔21に摺動自在に挿入されるコアロッド40により、圧粉磁心70の中心孔71が形成される。
第3下パンチ30は、成形プレス装置のプラテンに取り付け易いように、リング部31を有しており、このリング部31の一端面の等分複数箇所から、ツノ状のボス部成形部32が軸方向に延びている。ボス部成形部32の断面は圧粉磁心70のボス部75と同形状の楕円状であり、その先端面33で、ボス部75の先端が成形される。ボス部成形部32は、第2下パンチ20の溝部23bに摺動自在に嵌合される。なお、第3下パンチ31は、リング部31を設けず、ボス部成形部32を個々の下パンチとして、直接、成形プレス装置に取り付けてもよい。
ダイス50は、圧粉磁心70の外形形状(輪郭)を形成するもので、型孔51の断面の外形が圧粉磁心70の外形形状と同一に形成されている。すなわち、その型孔51の内周面には、第1下パンチ10の爪部成形部12が摺動する壁部52と、第2下パンチ20の腕部成形部23が摺動する53,54と、第3下パンチ30のボス部成形部32が摺動する壁部55が形成されている。
上パンチ60は、圧粉磁心70の背面(爪部74側とは反対側の平坦な面)を成形するもので、その裏面と同一形状の断面を有している。すなわち上パンチ60の圧縮面である一端面61は圧粉磁心70の外形と同一形状を有しており、また、他端部には端板部62が形成されている。上パンチ60の断面の外形形状はダイス50の型孔51の断面と同一形状であり、その型孔51の内周面に外周面63が摺動する。また、上パンチ60の中心には、コアロッド40が摺動自在に嵌合する中心孔64が形成されている。
図8は、上記金型を組み合わせて原料粉末を成形する際の、図7のVIII−VIII’断面における各パンチの作動状態を説明する模式図であり、(a)はセットした金型内に原料粉末7aを充填した状態、(b)は原料粉末7aを圧縮成形している状態である。ここではまず、図8(a)に示すように、ダイス50の型孔51と、第1下パンチ10の端面13と、第2下パンチ20の溝部23bの内面および端面32と、第3下パンチ30の端面33と、コアロッド40の外周面とにより形成されるダイキャビティに、原料粉末7aが充填される。
次に、図8(b)に示すように、下パンチ群(第1下パンチ10、第2下パンチ20および第3下パンチ30)と上パンチ60とが相対的にコアロッド40に沿って接近させられ、これにより原料粉末7aは、上パンチ60の端面61と、第1下パンチ10の端面13と、第2下パンチ20の端面24と、第3下パンチ30の端面33とにより圧縮され、成形体7bに成形される。この後、上パンチ60を上方に退避させるとともに、下パンチ群10〜30をダイス50と相対的に上昇させて、成形体7bが抜き出される。なお、図8(b)には圧粉磁心70となった際の部位である円板部72、腕部73、爪部74、ボス部75の符合を付してある。
特許第3521088号公報
ところで、上記圧粉磁心70は、上記したように腕部73の円板部72に対する付け根部分に狭隘部73aが形成されている。この狭隘部73aは、圧縮方向(軸方向)と交差する方向の同一断面内において幅が狭くなる部分であり、この狭隘部73aを成形する第2下パンチ20における腕部成形部23の薄肉部23aは、周方向の肉厚が薄くなっている。また、圧粉磁心70の狭隘部73aには、ボス部75が隣接して形成されている。このような狭隘部73aおよびボス部75の形状および配置の状況にあっては、第3下パンチ30でボス部75を圧縮成形したときに、軸方向の成形圧力を受けた原料粉末が軸と直交する方向に圧力を伝達するため、ボス部75において原料粉末は断面面積を拡張する方向に圧力が働く。このような断面面積を拡張する方向の圧力を受ける第3下パンチ30においては、薄肉部23aの溝部23b側の面に過大な引っ張り応力が集中することとなる。
ところで、圧粉磁心70は、製品中の磁性粉末の占積率が磁束密度に影響するため、磁束密度を向上させるべく高い成形圧力の下で高密度に成形される。このような高い成形圧力の下では、第2下パンチ20の薄肉部23aにかかる応力が過大となり、この薄肉部23aが成形時に破損するおそれがある。
よって本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、上記の圧粉磁心の例のような、圧縮方向と交差する方向の同一断面内において幅の狭くなる狭隘部を有する成形体を、高い成形圧力で成形しても、応力が集中してパンチが破損するといった不具合が生じない成形用金型を提供することを目的としている。
成形体に狭隘部がある場合、従来であればその狭隘部に対応した外形形状の部分を有する下パンチを用いていたが(図6に示した第2下パンチ20)、このような構成の金型では、下パンチ側に成形体の狭隘部に対応した薄肉部(上記第2下パンチ20では薄肉部23a)を設けており、このため、圧縮成形時にその薄肉部に応力が集中してパンチの破損が生じるおそれがあったのである。下パンチに薄肉部を設ける理由は、成形体の外形形状はダイスの型孔で成形するため、狭隘部の成形は下パンチ側で行うという発想からくるものである。
そこで本発明の成形用金型は、成形体の外形形状の一部を下パンチ側で成形することによって下パンチに薄肉部を形成する必要をなくしたことをポイントとするものである。下パンチへの薄肉部の形成を解消するためには、下パンチの適宜な部分に段部を形成することにより達成することができ、その段部は、例えば従来のダイスの内周部分を形成していた肉部の一部を下パンチ側に移植した形態となる。すなわち本発明は、下記構成を具体的特徴とするもので、本発明によれば、下パンチに、成形体の狭隘部に対応する薄肉部を形成する必要がなくなり、したがってその薄肉部に成形圧力が集中することによって下パンチが破損するといった不具合を防止することができる。
本発明は、中心孔を有する円板部と、この円板部と同一の高さおよび厚さであって、円板部の外周部から径方向外側に延在し、かつ周方向に間隔をおいて形成された複数の腕部と、これら腕部の先端から腕部と直交する一方向に延在する爪部と、腕部の円板部に対する付け根部分の、爪部の延在する側に形成され、腕部の周方向一端側に幅の狭くなる狭隘部を残して形成されたボス部とを備える成形体を得るため、原料粉末を軸方向に圧縮成形する成形用金型であって、爪部を成形する第1下パンチと、この第1下パンチの内周側に摺動自在に嵌合するとともに、ボス部に対応する断面形状に形成されたボス部貫通孔と、中心孔に対応する形状に形成された中心貫通孔と、円板部と腕部とボス部とによって形成される外形形状に対応した段部とを有し、この段部によって円板部と腕部とを成形する第2下パンチと、この第2下パンチのボス部貫通孔に摺動自在に嵌合し、ボス部を成形する第3下パンチと、第2下パンチの中心貫通孔に摺動自在に嵌合し、中心孔を形成するコアロッドと、成形体の外形形状と同一の外形を有する上パンチと、第1下パンチおよび第2下パンチの外周側が摺動自在に嵌合する型孔を有するダイスとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、成形体が爪部と、円板部および腕部と、ボス部との概ね3つの部位を有しており、それぞれが第1下パンチ、第2下パンチ、第3下パンチによって多段状に成形される。この場合、成形体の狭隘部は腕部の一部に形成されており、この狭隘部は、成形体の外形形状の一部(円板部と腕部とボス部とによって形成される外形形状)を成形する第2下パンチと、ボス部に対応した第3下パンチ30とによって成形される。第2下パンチの段部は肉薄ではなく十分な厚さで構成可能であるから、高い成形圧力を受けても破損のおそれがない。
本発明の成形用金型によれば、同一断面内で幅の狭くなる狭隘部を有する成形体であっても、パンチの破損を生じることなく、高い成形圧力で成形することができ、ひいては粉末冶金法による製品成形の適用範囲を拡大することができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1〜図3は、一実施形態の成形用金型を示している。この金型は、図9に示した圧粉磁心70の成形体を成形するものであって、図5〜図7に示した従来例の金型を構成する第1下パンチ10、第3下パンチ30、コアロッド40および上パンチ60を共通要素としており、第2下パンチおよびダイスが、従来例と異なる構成となっている。以下、本実施形態の第2下パンチ20Bおよびダイス50Bを説明する。なお、本実施形態を示す図1〜図4においては、理解容易とするために従来例と同一の構成部品および部位には同一の符合を付してある。
図5〜図7に示した従来例の第2下パンチ20の断面形状は、圧粉磁心70の円板部72と腕部73とによって形成される平面形状と同一であったが、本実施形態の第2下パンチ20Bは、図2に示すように外周面に凹凸のない略円筒状であり、圧縮面側の端面には、複数(腕部73の数と同数:この場合6個)の段部26が突出形成されている。なお、図1および図3では、第2下パンチ20Bのみを灰色で表示して下パンチ群の構成を明確にしている。
第2下パンチ20Bの段部26は、圧粉磁心70の隣接する腕部73間を埋める形状である変形扇状の断面を有している。段部26が形成されることにより段差が生じた圧縮側の端面の底部24Bは、図6に示した従来例の第2下パンチ20の端面24と同一形状となっている。段部26の高さは圧粉磁心70の円板部72および腕部73の厚さよりも十分に大きな寸法に設定されており、段部26の、外周面を除く側面27によって、円板部72と腕部73の外形形状が成形されるようになっている。
本実施形態の第2下パンチ20Bによれば、従来例の第2下パンチ20の腕部成形部23間が円筒状の外周肉部28として一体的に形成されているため、圧粉磁心70の狭隘部73aを形成するための薄肉部23aを有してはいない。このため高い剛性を備えるとともに、高い成形圧力がかかっても破損等の不具合は起こりにくいものとなっている。なお、図2では、段部26と、段部26から軸方向に一体的に連なる円筒状の外周肉部28の部分を、薄い灰色で示している。
次に、本実施形態のダイス50Bを説明する。図5および図7に示した従来例のダイス50の型孔51の外形は、成形体の外形形状と同一の複雑なものであったが、本実施形態のダイス50Bの型孔51Bは、図1および図3に示すように、略円筒状であって、第2下パンチ20Bの段部26および外周肉部28(図2の薄い灰色部分)の外周面が摺動する壁部56と、上記第1下パンチ10の爪部成形部12の外周面が摺動する壁部52のみから構成される比較的単純な円筒状に形成されている。第2下パンチ20Bの段部26および外周肉部28の部分は、従来例のダイス50の、隣接する壁部52間の内周肉部と同一の断面形状であり、ダイス50におけるこの部分が、第2下パンチ20Bに移植されたものとなっている。このような移植により、従来例の第2下パンチ20の溝部23bは外周肉部28で閉塞された状態となって第3下パンチ30のボス部成形部32が摺動自在に貫通するボス部貫通孔23cに形成される。
このダイス50Bでは、圧粉磁心70の外形形状のうち、爪部74の外周面のみが成形される。このように断面形状が単純な型孔51Bを有するダイス50Bによれば、従来のダイス50ような角部を有していないため、角部の欠け等が起こりにくく、寿命が延長するといった利点がある。
図4は、本実施形態の成形用金型を組み合わせて原料粉末を成形する際の、図3のIV−IV’断面における各パンチの作動状態を説明する模式図であり、(a)はセットした金型内に原料粉末7aを充填した状態、(b)は下パンチ群(第1下パンチ10、第2下パンチ20および第3下パンチ30)と上パンチ60とが相対的にコアロッド40に沿って接近し、原料粉末7aを成形している状態である。本実施形態の成形用金型による図4(a)の充填状態と、図8(a)に示した従来例金型の充填状態とを比較すると、図の上でのコアロッド40の右側(IV’側およびVIII’側)は同じであるが、左側(IV側およびVIII側)が異なっている。
すなわち、図4(a)に示す本実施形態の金型では、IV側の断面は、第2下パンチ20Bに設けた段部26によって形成された底部24Bと段部26の側面27、およびコアロッド5とにより形成されるダイキャビティに原料粉末7aが充填される。充填された原料粉末7aは、図4(b)に示すように、IV側の断面においては段部26の側面27と上パンチ60の外周面63とが嵌合し、上パンチ60の端面61と第2下パンチ20Bの底部24Bとにより圧縮され、成形体7bに成形される。この後、上パンチ60を上方に退避させるとともに、下パンチ群10,20B,30をダイス50と相対的に上昇させて、成形体7bが抜き出される。なお、図4(b)には圧粉磁心70となった際の部位である円板部72、腕部73、爪部74、ボス部75の符合を付してある。
以上の実施形態は、外形形状に狭隘部を有する成形体として、図9に示す成形体を成形する場合を例として説明したが、本発明の成形用金型は、この例のみならず、同一断面内において狭隘部を有し、従来発想の成形用金型においては狭隘部を成形するための薄肉部を有するパンチが必要とされていた場合に有効である。すなわち本発明ではその薄肉部を排除することでき、これによってパンチ破損の解消ならびにパンチ剛性を高めることができ、結果として高い成形圧力で成形することが可能となるものである。
上記のように本発明の成形用金型は、狭隘部を有する外形形状の成形体をパンチ破損のおそれなく高い成形圧力で成形可能とするものである。このため、従来は成形困難で粉末冶金法の適用が難しかった狭隘部を有する外形形状の製品に対し粉末冶金法適用の道を開いたもので、各種機械部品、摺動部品、磁性部品等、幅広い製品への適用が可能である。
本発明の成形用金型の一例であり、図9の圧粉磁心を成形するための成形用金型を示す斜視図である。 図1に示す成形用金型の構成要素であって本発明が適用された第2下パンチ3の詳細斜視図である。 図1に示す成形用金型の、ダイスに下パンチ群およびコアロッドを組み合わせた状態の平面図である。 一実施形態の成形用金型を用いて原料粉末を成形する際の図3:IV−IV’断面における各パンチの作動状態を説明する模式図であり、(a)は原料粉末を充填した状態、(b)は原料粉末を成形している状態である。 図9に示す圧粉磁心を成形する成形用金型の従来例を示す斜視図である。 図5に示す成形用金型を構成する第2下パンチの斜視図である。 図5に示す成形用金型の、ダイスに下パンチ群およびコアロッドを組み合わせた状態の平面図である。 図5に示す成形用金型を用いて原料粉末を成形する際の図7:IIIV−IIIV’断面における各パンチの作動状態を説明する模式図であり、(a)は原料粉末を充填した状態、(b)は原料粉末を成形している状態である。 成形体の一例であってモータ用圧粉磁心の形状を示す斜視図である。 図9の圧粉磁心を組み合わせモータコアの斜視図である。
符号の説明
10…第1下パンチ
20B…第2下パンチ
21…中心貫通孔
23c…ボス部貫通孔
26…段部
30…第3下パンチ
40…コアロッド
50B…ダイス
51B…型孔
60…上パンチ
70…圧粉磁心(成形体)
71…中心孔
72…円板部
73…腕部
73a…狭隘部
74…爪部
75…ボス部

Claims (1)

  1. 中心孔を有する円板部と、
    この円板部と同一の高さおよび厚さであって、円板部の外周部から径方向外側に延在し、かつ周方向に間隔をおいて形成された複数の腕部と、
    これら腕部の先端から腕部と直交する一方向に延在する爪部と、
    前記腕部の前記円板部に対する付け根部分の、前記爪部の延在する側に形成され、腕部の周方向一端側に幅の狭くなる狭隘部を残して形成されたボス部とを備える成形体を得るため、原料粉末を軸方向に圧縮成形する成形用金型であって、
    前記爪部を成形する第1下パンチと、
    この第1下パンチの内周側に摺動自在に嵌合するとともに、前記ボス部に対応する断面形状に形成されたボス部貫通孔と、前記中心孔に対応する形状に形成された中心貫通孔と、前記円板部と前記腕部とボス部とによって形成される外形形状に対応した段部とを有し、この段部によって円板部と腕部とを成形する第2下パンチと、
    この第2下パンチの前記ボス部貫通孔に摺動自在に嵌合し、前記ボス部を成形する第3下パンチと、
    前記第2下パンチの前記中心貫通孔に摺動自在に嵌合し、前記中心孔を形成するコアロッドと、
    前記成形体の外形形状と同一の外形を有する上パンチと、
    前記第1下パンチおよび前記第2下パンチの外周側が摺動自在に嵌合する型孔を有するダイスとを備えることを特徴とする成形用金型。
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