JP4884458B2 - 比較物で面積表示する地図表示装置及び方法 - Google Patents

比較物で面積表示する地図表示装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、地図を表示する技術の改良に関する。
近年、情報処理及び通信技術の発達に伴い、インターネットのウェブサイトなどで、パーソナルコンピュータや携帯端末などからのアクセスに対して地図を表示するサービスが発達しつつある(例えば、非特許文献1参照)。
この種のサービスでは、従来の紙媒体の住宅地図や道路地図などと比べ、画面上において、地図と航空写真を切り替えたり、自由に拡大、縮小、スクロールしながら、興味ある場所や行ってみたい地域を見て回るなど、多様な楽しみ方が可能である。特に、近年普及している航空写真や衛星写真による表示では、大小様々な建物や道路などの人工物、緑地や池沼などの自然物といった各地の様子をリアルに把握することができる。
また、地図表示において表示対象の理解を補助する工夫として、地図上に施設等を示すアイコンを描画する際、複数密集した施設等は代表アイコンにまとめて表示する提案や(例えば、特許文献1参照)、不動産物件の間取り図等を基準比率に統一し、同じ比率の家具等と共に表示する提案(例えば、特許文献3参照)などが存在した。
ヤフー株式会社、「Yahoo!地図」、[online]、[平成20年11月13日検索]、インターネット〈URL:http://map.yahoo.co.jp/〉 特開2007−206608号公報 特開2005−149054号公報
しかし、上記のような従来技術においても、次のような課題があり、その解決が潜在的に希求されていた。すなわち、地図表示において、大規模、広大な建物や施設、敷地、自然物などについては、どの程度の規模か興味を持っても、日常感覚からの乖離が大きいため、その面積を直感的に把握することが困難であった。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、地図表示上での大規模な対象物について、面積の直感的把握を容易にすることである。
上記の目的をふまえ、本発明の一態様は、演算制御部と、記憶装置と、通信ネットワークとの通信手段と、を備えたコンピュータで実現し、ユーザ端末に対し前記通信ネットワーク経由でのアクセスに応じて地図を表示する地図表示装置において、一又は二以上の縮尺に係る地図データを前記記憶装置で記憶している地図記憶手段と、面積比較用の比較物について、その面積と、描画用データと、を前記記憶装置で記憶している比較物記憶手段と、前記ユーザ端末に、その端末からの要求に応じ、前記地図記憶手段に記憶されている前記地図データのうち所定の前記縮尺に係るものを送信することにより地図を表示させる地図表示手段と、前記ユーザ端末から、表示されている前記地図上における所望の矩形範囲の指定を受信する範囲指定受付手段と、前記ユーザ端末において表示されている前記地図の前記縮尺に応じて、前記範囲指定受付手段で受信した前記矩形範囲に相当する面積を、前記比較物の前記面積で除した数量を算出する数量算出手段と、前記ユーザ端末に表示されている前記地図上において、指定した前記矩形範囲上に、前記数量算出手段で算出した数量の前記比較物を表示させるための、前記描画用データを用いる表示指示データを、前記ユーザ端末に送信する比較物描画手段と、を備えたことを特徴とする。
また、上記装置に限らず、同様な方法及びコンピュータ・プログラムも、それぞれ本発明の態様である。さらに、上記のように構成される本発明の作用及び効果、並びに本発明の他の各態様における構成、作用及び効果については、実施形態などを通じて後述するとおりである。
本発明によれば、地図上の対象物と共に、わかりやすい大規模施設などの比較物を該当数だけ描画することにより、ニュース報道等での「東京ドーム何個分」といった表現のように、直感的な面積把握が容易になる。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下「本実施形態」と呼ぶ)について、図に沿って説明する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項については適宜省略する。
〔1.構成〕
本実施形態は、図1の構成図に示すように、パーソナルコンピュータ(PC)や各種携帯情報端末などのユーザ端末Tに対し、インターネットや携帯電話網などに代表される通信ネットワークN経由でのアクセスに応じて地図を表示する地図表示装置(以下「本装置」と呼ぶ)1に関するものであるが、本装置1に対応する地図表示方法及びコンピュータ・プログラムとしても把握可能である。
まず、本装置1は、図1に示すように、CPUなどの演算制御部5と、外部記憶装置(HDDなど)や主メモリ等の記憶装置6と、通信ネットワークNとの通信手段7(LANアダプタなど)と、を備えたコンピュータでサーバシステムとして実現される。なお、本装置1で用いるコンピュータは、入出力装置などを含むハードウェアや基本ソフトウェアについては、一般的なものでよいので、図示や詳説は省略する。
そして、本装置1は、図1に示す各要素10〜60を備える。このうち、地図データベース(以下「地図DB」と表す)20は、一又は二以上の縮尺に係る地図データを記憶装置6で記憶している地図記憶手段であり、この例では、異なる縮尺ごとの地図データ31,32,33を含む。各地図データ31〜33は、画面に地図表示するための画像のほかに、地図の左上隅や中心点といった基準点の緯度、経度や、その縮尺におけるその地域の地図のURL、その地図データの範囲が該当する住所などの情報を含む。
また、アイコンデータベース(以下「アイコンDB」と表す)50は、面積比較用の比較物について、その面積と、描画用データと、を記憶装置6で記憶している比較物記憶手段である。本実施形態では、日本の東京ドームをかたどった画像を「アイコン」と呼ぶこととし、このアイコンの描画に用いるアイコンデータ51として、名称「東京ドーム」、面積「44755」(平米:平方メートル)と、描画用データであるアイコン画像と、を記憶している。
他の国や都市の著名なドームについても、アイコンデータ52以降としていくつか選択肢を用意しておき、どのドームアイコンを用いるかを、事前設定又は都度設定として、ユーザが選択する構成が望ましい。
また、各手段10,30,40,60は、記憶装置6に予め記憶(インストール)した図示しない所定のコンピュータ・プログラムで演算制御部5を制御することにより実現するもので、以下のような各機能や処理ステップを実現・実行する処理手段である。また、各記憶手段20,50は、記憶装置2上に各情報を記憶するものであるが、ファイルやデータベース、配列等の変数、システム設定値など、任意の形式で実現する。
〔2.作用〕
上記のように構成した本装置の作用について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
〔2−1.地図の表示〕
まず、本装置では、地図表示手段10が(図1)、ユーザ端末Tに、その端末Tからの要求に応じ、地図DB20に記憶されている地図データのうち所定の前記縮尺に係るものを送信することにより地図を表示させる(地図表示処理ステップ)。
より具体的には、本実施形態では(図2)、地図表示手段10は、ユーザが選択した地図の縮尺と表示位置を端末Tから受信すると(ステップS1)、受信した縮尺の地図データ31,32又は33を地図DB20から選択し、表示範囲を送信する(ステップS2)。この際の地図表示の一例を図3に示す。最初に地図表示を開始する際の縮尺や表示位置は、地図表示の機能やサービス上の初期設定地でよいが、その後のユーザによる縮尺や表示位置の選択は、例えば、図3の地図表示画面に例示するコントロール用GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)部品Cなどで行えばよい。
〔2−2.矩形範囲の指定〕
表示された地図上に、広さを知りたい施設などの対象物がある場合、端末Tのユーザは、所定の操作により、表示されている地図上において、その対象物と面積がなるべく一致するように、所望の矩形範囲を指定する。
例えば、図3の地図表示画面上に表示されている「面積比較 ON/OFF」ボタンBをマウスクリック操作するたび、通常の地図表示モードと大きさ比較モードの間で動作モードが切り替わる、モードをマウスポインタの態様などで識別可能に表示する。そして、大きさ比較モードにおいて、左上隅から右下隅まで、マウスのドラッグ動作で矩形範囲(「ドラッグ領域」とも呼ぶ)の指定を受け付ける。
一例として、図3の地図中、ある敷地Lの広さを知りたい場合、ボタンBで大きさ比較モードにし、図4に破線で示すように、対象物である敷地Lとなるべく一致するように、矩形範囲Rを指定する。この際、対象物と矩形範囲は面積が概ね一致すれば面積比較の目的は達成できるので、図3や図4の例示のように、地図表示画面の水平垂直方向に対して、地図上の街区配置や東西南北などが一致せず斜めであっても差し支えない。
図4に破線で示すように、矩形範囲Rを指定すると、その左上隅と右下隅の間の差分として、水平方向の幅Xと垂直方向の幅Yを本装置1へ通知する。なお、このように通知する数値は、差分以外にも、左上隅と右下隅の各座標を通知したり、緯度や経度を用いるなど、自由である。
また、このように指定操作を受け付けて通知する機能は、本装置1が地図表示のためにユーザ端末Tに送信するHTMLなどを含むウェブページデータに、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語の記述を含めたり、Flash(登録商標)やSilverlight(商標)などのインタラクティブ動画ファイルを含めるなどの形で実現してよい。
〔2−3.数量の算出〕
そして、範囲指定受付手段30が、ユーザ端末Tから、表示されている前記地図上における上記のような所望の矩形範囲(すなわち、ユーザが地図上でマウスドラッグした領域)の指定を受信すると(範囲指定受付処理ステップ。ステップS3,S4)、数量算出手段40が、ユーザ端末Tにおいて表示されている前記地図の前記縮尺に応じて、範囲指定受付手段30で受信した前記矩形範囲に相当する面積を、前記比較物の前記面積で除した数量を算出する(数量算出処理ステップ)。
より具体的には、本実施形態では、数量算出手段40は、まず、受信した矩形範囲(すなわち、ドラッグされた領域)に相当する実物の面積を算出する(ステップS5)。具体例として、縮尺の分母すなわち地図上の距離を実物に換算するための倍率をA、矩形範囲の水平幅をX、垂直幅をY、としたとき
実物の面積=(X×A)×(Y×A)=X×Y×A^2
と算出できる。
一例として、仮に、17インチ表示モニタを基準として、その画面上で矩形範囲がX=3.5cm(0.035m)、Y=7cm(0.07m)で、縮尺1/10000すなわち倍率A=10000の場合、
実物の面積=0.035m×0.07m×10000^2=245000平米、
となる。
また、数量算出手段40は、ユーザが選択したドームアイコンの種類情報を受信(自ら受信又は範囲指定受付手段30から取得)する(ステップS6)。このドームアイコンの種類は、ユーザが図示しないメニュー画面で切り替え指定しない限り、「東京ドーム」を選択している旨を、ユーザ端末Tから本装置1へ送信する。そして、ドラッグ領域すなわち矩形範囲と、選択されたドームアイコンの面積から、対象物の実際面積に見合うドームアイコンの個数を算出する(ステップS7)。
ここで選択されている東京ドームについては、アイコンデータ51に、「東京ドーム何個分」という基準とされる建築面積44675平米が含まれており、実物の面積をこの数値で除すると
245000/44675≒5.5(個分)
となる。
〔2−4.比較物の描画〕
そして、比較物描画手段60が、ユーザ端末Tに表示されている前記地図上において、指定した前記矩形範囲上又はその近傍に、数量算出手段40で算出した数量の前記比較物を表示させるための、前記描画用データ(アイコン画像)を用いる表示指示データをユーザ端末Tに送信する(比較物描画処理ステップ)。
より具体的には、本実施形態では、比較物描画手段60は、地図の縮尺に合わせた、個数分のドームアイコン画像を生成し、個数を表す文字とともに、表示指示データとして、ユーザ端末Tへ送信する(ステップS8)。これら表示指示データを受信したユーザ端末Tは、図5に例示するように、本装置1で生成されたドームアイコン画像Dと、「東京ドーム5.5個分」などの個数表示Kを、地図上に表示する。
〔3.効果〕
以上のように、地図上の対象物と共に、わかりやすい大規模施設などの比較物を該当数だけ描画することにより、ニュース報道等での「東京ドーム何個分」といった表現のように、直感的な面積把握が容易になる。
〔4.第2実施形態〕
上記実施形態では、単一の矩形範囲を指定する例を示したが、対象物が矩形でなかったり、東西南北方向に対してかなり回転した方位に配置されていたり、不定形な自然物の大まかな広さを知りたい場合などの便宜のため、一連のセットとして矩形を複数指定できるようにしてもよい(第2実施形態)。
この場合、具体的には、範囲指定受付手段は、一連のセットを構成する複数の前記矩形範囲の指定を受信し、数量算出手段は、前記複数の各矩形範囲にそれぞれ相当する面積の合計面積を算出し、その合計面積を前記比較物の前記面積で除した数量を算出する。
例えば、図6に示す地図表示の例では、ユーザが大まかな広さ比較を知りたい敷地L2は矩形でないが、図7に示すように、矩形R1とR2を指定することにより、図4に準じ、倍率をA、矩形R1の水平幅をX1、垂直幅をY1、矩形R2の水平幅をX2、垂直幅をY2、としたとき
実物の面積=(X1×Y1×A^2)+(X2×Y2×A^2)
という合計の面積について、ドームアイコンを表示させて比較することが可能となる。
この場合、図示はしないが、比較物描画手段は、表示指示データをユーザ端末T2に送信することにより、前記複数の前記矩形範囲上又はその近傍に、前記数量算出手段で算出した数量の前記比較物(ここではドームアイコン)を表示させることになる。
このように、一連のセットとして複数の矩形を指定可能とすることにより、矩形以外の建物、施設、敷地、自然物などについても、大まかな面積を把握可能となり、地図の応用範囲が拡大可能となる。
〔4.他の実施形態〕
なお、上記実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、比較物は各地のドームに限らず、公園、テーマパークなどの施設や敷地、湖沼などの自然物や、国や地域、島や大陸などを用いることも可能である。特に、大規模な比較物を用いれば、より大規模な対象物の広さについても直感的把握を支援可能になる。また、図1の構成、図2の処理手順、図3以降の画面例などは例示に過ぎず、各要素の有無、その順序や具体的内容などは適宜変更可能である。
本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態における地図表示を例示する図。 本発明の実施形態における矩形範囲指定の一例を示す図。 本発明の実施形態におけるドームアイコン表示を例示する図。 本発明の第2実施形態における地図表示を例示する図。 本発明の第2実施形態において、一連のセットを構成する複数の矩形範囲を指定する様子を示す図。
符号の説明
N インターネット
1 地図表示装置
5 演算制御部
6 記憶装置
7 通信手段
10 地図表示手段
20 地図データベース
30 範囲指定受付手段
40 数量算出手段
50 アイコンデータベース
60 比較物描画手段
B ボタン
C コントロール用GUI部品

Claims (3)

  1. 演算制御部と、記憶装置と、通信ネットワークとの通信手段と、を備えたコンピュータで実現し、ユーザ端末に対し前記通信ネットワーク経由でのアクセスに応じて地図を表示する地図表示装置において、
    一又は二以上の縮尺に係る地図データを前記記憶装置で記憶している地図記憶手段と、
    面積比較用の比較物について、その面積と、描画用データと、を前記記憶装置で記憶している比較物記憶手段と、
    前記ユーザ端末に、その端末からの要求に応じ、前記地図記憶手段に記憶されている前記地図データのうち所定の前記縮尺に係るものを送信することにより地図を表示させる地図表示手段と、
    前記ユーザ端末から、表示されている前記地図上における所望の矩形範囲の指定を受信する範囲指定受付手段と、
    前記ユーザ端末において表示されている前記地図の前記縮尺に応じて、前記範囲指定受付手段で受信した前記矩形範囲に相当する面積を、前記比較物の前記面積で除した数量を算出する数量算出手段と、
    前記ユーザ端末に表示されている前記地図上において、指定した前記矩形範囲上に、前記数量算出手段で算出した数量の前記比較物を表示させるための、前記描画用データを用いる表示指示データを、前記ユーザ端末に送信する比較物描画手段と、
    備えたことを特徴とする地図表示装置。
  2. 前記範囲指定受付手段は、一連のセットを構成する複数の前記矩形範囲の指定を受信し、
    前記数量算出手段は、前記複数の各矩形範囲にそれぞれ相当する面積の合計面積を算出し、その合計面積を前記比較物の前記面積で除した数量を算出し、
    前記比較物描画手段は、表示指示データを前記ユーザ端末に送信することにより、前記複数の前記矩形範囲上に、前記数量算出手段で算出した数量の前記比較物を表示させる
    ことを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
  3. 演算制御部と、記憶装置と、通信ネットワークとの通信手段と、を備えたコンピュータを用いて、ユーザ端末に対し前記通信ネットワーク経由でのアクセスに応じて地図を表示する地図表示方法において、
    一又は二以上の縮尺に係る地図データを前記記憶装置で記憶している地図記憶手段と、
    面積比較用の比較物について、その面積と、描画用データと、を前記記憶装置で記憶している比較物記憶手段と、
    を用いて、
    前記ユーザ端末に、その端末からの要求に応じ、前記地図記憶手段に記憶されている前記地図データのうち所定の前記縮尺に係るものを送信することにより地図を表示させる地図表示処理ステップと、
    前記ユーザ端末から、表示されている前記地図上における所望の矩形範囲の指定を受信する範囲指定受付処理ステップと、
    前記ユーザ端末において表示されている前記地図の前記縮尺に応じて、前記範囲指定受付処理ステップで受信した前記矩形範囲に相当する面積を、前記比較物の前記面積で除した数量を算出する数量算出処理ステップと、
    前記ユーザ端末に表示されている前記地図上において、指定した前記矩形範囲上に、前記数量算出処理ステップで算出した数量の前記比較物を表示させるための、前記描画用データを用いる表示指示データを、前記ユーザ端末に送信する比較物描画処理ステップと、
    を前記演算制御部で実現することを特徴とする地図表示方法。
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