JP4884309B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、2枚の画像間の相関を算出する画像処理装置に関するものである。
画像処理装置として、2枚のレーダ画像を取得する間に生じた車両の轍や、火災などに起因した地表面の変化を検出するために、2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを注目画素とその近傍画素により構成される局所領域(ウィンドウ)の空間平均処理により算出し、画像間で変化の生じた部分ではコヒーレンスが低下することを利用して、コヒーレンスの強弱に基づいた閾値処理により、画像間に生じた変化の検出を行うものがある(例えば非特許文献1参照)。
Touzi. R, Lopes. A, Bruniquel. J, and Vachon. P.W, "Coherence estimation for SAR imagery," IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, vol.37, pp.135 - 149, 1999.
従来の画像処理装置は、コヒーレンスの算出を注目画素とその周囲の領域にある画素により構成された大きさが固定であるウィンドウ内に含まれる画素の空間平均処理により行っているため、コヒーレンスの推定精度とコヒーレンスの分布であるコヒーレンスマップの空間分解能が相反関係であるといった問題があった。
例えば、ウィンドウの大きさを大きくした場合、推定に用いる画素数が多くなるため、コヒーレンスの値が変化しない一様領域におけるコヒーレンスの推定精度は向上するが、異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界付近では、コヒーレンスの推定精度が低下するため、コヒーレンスマップの空間分解能が低下するといった問題があった。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、2枚の画像間の相関を算出する際に、相関の算出に用いるウィンドウの形状を適用的に変化させることで高精度かつ高分解能な相関分布の算出を行う画像処理装置を得ることを目的とする。
この発明に係る画像処理装置は、複数の画像を格納する画像格納部と、前記画像格納部から入力された2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出するための制御部と、前記制御部からのコヒーレンスの算出結果を格納する出力格納部とを備え、前記制御部は、前記画像格納部から入力された2枚の画像間の複素共役積を算出する複素共役算出部と、前記複素共役算出部からの算出結果に基づいて各画素を中心とする所定の範囲で構成されるウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部と、前記ウィンドウ形状設定部により設定されたウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出するコヒーレンス算出部とを有することを特徴とする。
この発明によれば、2枚の画像間の相関を算出する際に、相関の算出に用いるウィンドウの形状を適用的に変化させることで高精度かつ高分解能な相関分布の算出を行うことができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による画像処理装置を示すブロック構成図である。図1に示される画像処理装置は、複数の画像を格納する画像格納部1と、本装置の出力である後述するコヒーレンスの算出結果を格納する出力格納部2と、画像格納部1や出力格納部2との入出力及び後述する装置を構成する各部位間のデータのやり取りを制御して、画像格納部1から入力された2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出するための制御部100とを備える。なお、以下、2枚の画像を異なる時刻に取得された2枚のレーダ画像として話を進める。ただし、取得時間に限らず観測周波数や観測の角度など画像の取得条件が異なる画像であればその種類は問わない。
ここで、制御部100としては、画像格納部1から入力された2枚のレーダ画像間の複素共役積を算出する複素共役積算出部200と、複素共役積算出部200で算出された2枚のレーダ画像間の複素共役積を基に注目画素とその近傍画素により構成されるコヒーレンスを算出するためのウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部300と、ウィンドウ形状設定部300により得られたウィンドウ内に含まれる2枚の複素レーダ画像の各画素を用いてレーダ画像間のコヒーレンスを算出するコヒーレンス算出部400とを有する。
次に動作について説明する。図2は、この発明の実施の形態1による画像処理装置、主に制御部100の処理を示すフローチャートである。まず、制御部100は、画像格納部1から異なる時刻に撮像された2枚の複素レーダ画像を読み込み、複素共役積算出部200に2枚のレーダ画像を入力する(ステップST100,ST200)。そして、複素共役積算出部200は、レーダ画像中の各画素の位置P(m,n)において、2枚のレーダ画像間の複素共役積を算出する。この位置P(m,n)における複素共役積Z(m,n)は、式(1)で表される。
Figure 0004884309
ここで、Z(m,n)は1枚目のレーダ画像の位置(m,n)が持つデータ値を示し、Z(m,n)は2枚目のレーダ画像の位置(m,n)が持つデータ値を示す。また、*は複素共役を示す。
なお、以下の実施の形態では、式(1)で算出される2枚のレーダ画像間の複素共役積において、2枚のレーダ画像間の位相差φを例にして話を進める。式(1)により表される各画素の位置P(m,n)における2枚のレーダ画像間の複素共役積Z(m,n)と位相差φ(m,n)は式(2)により表される。
Figure 0004884309
ただし、角度記号∠は複素数の位相角をとる演算子である。
次に、制御部100は、ウィンドウ形状設定部300に複素共役積算出部200において算出された複素共役積の情報として2枚のレーダ画像間の位相差を入力する。そして、入力されたレーダ画像間の位相差を基に注目画素と同じ属性を有する画素により構成されるウィンドウの形状を設定する(ステップST300)。なお、ウィンドウ形状設定部300での詳細な処理については後述する。
次に、制御部100は、ウィンドウ形状設定部300で算出されたコヒーレンスを算出するためのウィンドウ内に含まれる2枚のレーダ画像の複素データ値を前記コヒーレンス算出部400に入力する。そして、前記コヒーレンス算出部400が、複素レーダ画像間の各画素の位置P(m,n)におけるコヒーレンスを算出する(ステップST400)。この位置P(m,n)におけるコヒーレンスδ(m,n)は式(3)で表されるものである。
Figure 0004884309
ここで、Nはウィンドウ形状設定部300において算出されたウィンドウ内に含まれる画素の個数であり、コヒーレンスを計算する範囲に相当する。また、δは振幅、θは偏角を表す。コヒーレンスは、2枚のレーダ画像が同一の軌道で取得されるという条件の下、地表面に変化がない場合1に近い値をとり、地表面に変化が生じた場合には小さい値をとる。
次に、制御部100は、コヒーレンス算出部400において算出した2枚のレーダ画像間のコヒーレンスを出力格納部2へ格納する(ステップST150)。
図3は、ウィンドウ形状設定部300のブロック構成図である。図3に示されるウィンドウ形状設定部300は、注目画素とその周囲領域にある画素により構成されたウィンドウをサブウィンドウに分割するウィンドウ分割処理部310と、ウィンドウ分割処理部310において分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布を算出する複素共役積分布算出部として、分割されたサブウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部320と、位相差分布算出部320において算出された注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの複素共役積の分布の類似性として、注目画素を含む参照サブウィンドウの位相差分布と参照ウィンドウ以外のサブウィンドウの位相差分布の統計分布を比較しそれらの分布の類似性を算出する類似性算出部330と、類似性算出部330で算出された類似性から類似性の高いサブウィンドウを判別する判別処理として、類似性算出部330で得られた位相差分布の類似性を表す指標と予め設定した閾値とを比較し、分布の類似性を表す指標が閾値以下の場合にコヒーレンスを算出する領域としてそのサブウィンドウを使用することを判別する判別処理部340とを有する。
ここで、ウィンドウ分割処理部310は、注目画素とその周囲領域にある画素により構成されたウィンドウをサブウィンドウに分割する。図4は、ウィンドウをL個の矩形のサブウィンドウに分割した場合の概念図である。なお、図4では、注目画素とその周囲の画素により構成されたL×L画素のウィンドウ3000をウィンドウの分割数L=9としてサブウィンドウ3300の形状の大きさが全て等しい正方形である状態を想定しているが、分割数Lは9に限定ではなく、またその形状を問わない。以下において、注目画素3100を含む前記サブウィンドウ3300を以下において参照サブウィンドウ3200とする。
位相差分布算出部320は、ウィンドウ分割処理部310において分割されたサブウィンドウ3300内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差の分布を算出する。類似性算出部330は、位相差分布算出部320において算出された参照サブウィンドウ3200の位相差分布と参照ウィンドウ3200以外のサブウィンドウ3300の位相差分布の統計分布を比較し、それらの分布の類似性を算出する。判定処理部340は、類似性算出部330で得られた位相差分布の類似性を表す指標と予め設定した閾値を比較し、分布の類似性を表す指標が閾値以下の場合にコヒーレンスを算出する領域としてそのサブウィンドウを使用する。
次に、ウィンドウ形状設定部300の動作を示す。図5は、ウィンドウ形状設定部300の処理を示すフローチャートである。ステップST310において、制御部100によりウィンドウ形状設定部300に入力されたウィンドウ3000を入力する。そして、ウィンドウ分割処理部310が、入力されたウィンドウ3000をL個の前記サブウィンドウ3300に分割する。ステップST320において、制御部100がウィンドウ分割部310において算出したサブウィンドウ3300に含まれる2枚のレーダ画像間の位相差を入力する。そして、位相差分布算出部320がサブウィンドウ3300内に含まれる2枚のレーダ画像間の位相差分布を算出する。
ステップST330において、制御部100が位相差分布算出部320において算出したサブウィンドウ3300内の位相差分布を類似性算出部330に入力する。そして、類似性算出部330が参照サブウィンドウに3200おける位相差分布とその他のサブウィンドウ3300における位相差分布との類似性を算出する。この2つの分布の類似性は、平均、標準偏差、歪度、尖度、よち高次のモーメントなどの統計パラメータについて計る。ここでは、Studentのt検定や、F検定、Kolmogorov-Smirnov(K−S)検定などの統計分布の類似性を算出できる方法であれば、何を用いてもよい。ここで、K−S検定を例にとって分布の類似性を比較する方式を示す。K−S(K−S)検定による2つの分布の類似性は、式(4)により表される。
Figure 0004884309
ここで、Sref(t)は参照サブウィンドウ3200の位相差分布の経験分布であり、S(t)は全てのサブウィンドウ3300での位相差分布の経験分布である。K−S検定により算出される2つの統計分布の類似性を表すK−S検定量KS(0≦KS≦1)は、2つの経験分布が一致している統計分布を比較した場合には0となる。また、類似性が低い経験分布を比較した場合には大きい値をとる。
ステップST340において、制御部100が類似性算出部330において算出された全てのサブウィンドウ3300と参照サブウィンドウ3200との類似性を表す指標を判別処理部340に入力する。そして、判別処理部340において類似性算出部330において算出された分布の類似性を表す指標値と予め設定した閾値を比較する。そして、参照サブウィンドウ3200と同じ性質を有しているサブウィンドウ3300を検出する。なお、類似性の判別に用いる閾値は、参照サブウィンドウ3200と各サブウィンドウ3300の類似性から参照サブウィンドウ3200と同じ性質を有しているサブウィンドウ3300を検出できる値を設定すればよく、閾値の設定には、解析者による入力や各状況に応じた閾値を予めデータベースとして保有し判別を行う場合に値を取得する方式などその形態は問わない。
前述のK−S検定により算出された類似性を表すK−S検定値を用いた場合には、判別処理部340は、式(5)により表される処理により、参照サブウィンドウ3200と同じ性質を有するサブウィンドウ3300の検出を行う。
Figure 0004884309
ここで、KSthは予め設定された閾値である。
以上のように、実施の形態1では、コヒーレンスを算出するウィンドウを適応的に変化させることで異なる性質を有する画素を用いることなくコヒーレンスを算出する。これにより、コヒーレンスが一様な領域においてはウィンドウ3000によるコヒーレンスの推定が行える。また、異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界付近ではサブウィンドウ3300の大きさ程度でのコヒーレンスの推定を行うため、注目画素と異なる性質を有する画素を従来方式のように含むことなくコヒーレンスの推定が可能となる。従って、取得時間の異なる2枚の画像間の相関を算出する際に、相関の算出に用いるウィンドウの形状を適用的に変化させることで高精度かつ高分解能な相関分布の算出を行うことができる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、分割するサブウィンドウ3300の形状は予め解析者が指定した形状に固定されたものである。次に、この発明の実施の形態2では、ウィンドウ3000を分割するサブウィンドウ3300の形状を異なるコヒーレンスを持つ領域が接する境界の方向に応じて設定する方式について述べる。
図6は、この発明の実施の形態2による画像処理装置を示すブロック構成図である。図6において、図1に示す実施の形態1の構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。図6に示す実施の形態2において、図1に示す実施の形態1と異なる構成は、制御部100の構成にある。図6に示す実施の形態2における制御部100は、複素共役積算出部として、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差を算出する位相差算出部210を備えると共に、ウィンドウ形状設定部として、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部500と、境界方向決定部500により決定されたウィンドウ内にある異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界方向に対応したウィンドウ形状の設定を行う境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600とを備える。
次に動作について説明する。図7は、この発明の実施の形態2による画像処理装置、主に制御部100の処理を示すフローチャートである。図7において、図2と同一符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。ステップST500において、制御部100が注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる、位相差算出部210により算出された2枚のレーダ画像間の位相差を境界方向決定部500に入力する。そして、境界方向決定部500では、2枚のレーダ画像間の位相差を基にウィンドウ内の境界方向を決定する。ステップST500における詳細な処理は後述する。
ステップST600において、制御部100が位相差算出部210により算出された注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差と境界方向決定部500により決定されたウィンドウ内の異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界方向を、境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600に入力する。そして、境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600において、異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界方向に対応したウィンドウ形状を設定する。ステップST600における詳細な処理は後述する。
図8は、境界方向決定部500のブロック構成図である。図7において、図3と同一符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。図7に示される境界方向決定部500は、注目画素とその周囲領域にある画素により構成されたウィンドウをサブウィンドウに分割するウィンドウ分割処理部310と、ウィンドウ分割処理部310において分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布を算出する複素共役積分布算出部として、分割されたサブウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部320と、位相差分布算出部320において算出された注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの複素共役積の分布の類似性として、注目画素を含む参照サブウィンドウの位相差分布と参照ウィンドウ以外のサブウィンドウの位相差分布の統計分布を比較しそれらの分布の類似性を算出する類似性算出部330と、分割された参照サブウィンドウの位相差分布と参照サブウィンドウ以外の全てのサブウィンドウの位相差分布の類似性を基にウィンドウ内における異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を判定する境界方向判定部510とを有する。
次に動作について説明する。図9は、境界方向決定部500の処理を示すフローチャートである。図9において、図5と同一符号を付したものは同一またはそれに相当するものである。ステップST510において、制御部100が類似性算出部330で算出した参照サブウィンドウ3200と参照サブウィンドウ3200以外のサブウィンドウ3300との類似性を表す指標を境界方向判定部510に入力する。そして、境界方向判定部510において、参照サブウィンドウ3200から類似性の高いサブウィンドウ3300の位置する方向と平行に異なるコヒーレンスを持つ領域が接する境界の方向があると判定する。
ここで、境界方向決定部500による境界方向決定の例を示す。ウィンドウ分割処理部310において、注目画素とその周囲の画素により構成されたウィンドウを9個のサブウィンドウに分割する。そして、ウィンドウ分割処理部310において分割した9個のサブウィンドウ3300内に含まれる2枚のレーダ画像間の位相差から位相差分布を位相差分布算出部320により算出する。類似性算出部330において、算出された各サブウィンドウ3300の位相差分布と参照サブウィンドウ3200の類似性を比較し、位相差分布の類似性を算出する。なお、本例では、この分布の類似性を示す指標として、前述のK−S検定により算出されるK−S検定値を用いる。ただし、類似性を表す指標であればK−S検定値以外の指標を用いてもよい。類似性算出部330により参照サブウィンドウ3200と参照サブマスク3200以外のサブウィンドウ3300の類似性は、式(3)のサブマスクの分割数LをL=9として表される。
境界方向判定部510において、類似性算出部330により算出された参照サブウィンドウ3200と参照サブウィンドウを以外のサブウィンドウ3300のK−S検定値を比較して最小の値をとるサブウィンドウ3300、つまり最も類似性の高いサブウィンドウ3300を検出する。そして、参照サブウィンドウ3200と最も類似性の高いサブウィンドウ3300の位置に応じて境界の方向を以下のように判定する。
Case1. K−S検定値の最小値がKS(1)またはKS(8)である場合:
アジマス方向から反時計回りに135度方向に境界の方向がある。
Case2. K−S検定値の最小値がKS(2)またはKS(7)である場合:
アジマス方向と平行な方向に境界の方向がある。
Case3. K−S検定値の最小値がKS(3)またはKS(6)である場合:
アジマス方向から反時計回りに45度方向に境界の方向がある。
Case4. K−S検定値の最小値がKS(4)またはKS(5)である場合:
レンジ方向と平行な方向に境界の方向がある。
この判定は、参照サブウィンドウ3200と参照サブウィンドウ3200の周囲にあるサブウィンドウ3300の類似性が、参照サブウィンドウ3200からみて、境界の方向と平行な位置に存在するサブウィンドウ3300の方が他のサブウィンドウ3300に比べて高い性質を利用している。例えば、図10のような場合を考える。なお、図10ではレンジ方向境界ウィンドウ3001のように異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向がレンジ方向に平行である場合を想定している。この場合、参照サブウィンドウ3200からみて、レンジ方向に平行な位置に存在するサブウィンドウ3300の類似性が高いと考えられる。図10では、サブウィンドウN3304またはサブウィンドウS3305の類似性が参照サブウィンドウ3200と高くなると考えることが出来る。従って、K−S検定による類似性を表す指標であるK−S検定値は、このサブウィンドウN3304とサブウィンドウS3305において低い値をとると考えられる。一方、他のサブウィンドウ3300では参照サブウィンドウ3200との類似性が低くK−S検定値も総じて高い値である考えられる。この性質を利用し、境界方向判定部510では、境界の方向を判定している。
図11は、図6に示す境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600のブロック構成図である。図11において、図3および図8と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。図11に示す境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600は、ウィンドウ3000を境界方向決定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じたサブウィンドウ3300に分割する境界方向対応型ウィンドウ分割処理部610と、分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布として、分割されたサブウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部320と、位相差分布算出部320において算出された注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの複素共役積の分布の類似性として、注目画素を含む参照サブウィンドウの位相差分布と参照ウィンドウ以外のサブウィンドウの位相差分布の統計分布を比較しそれらの分布の類似性を算出する類似性算出部330と、類似性算出部330で算出された類似性から類似性の高いサブウィンドウを判別する判別処理として、類似性算出部330で得られた位相差分布の類似性を表す指標と予め設定した閾値とを比較し、分布の類似性を表す指標が閾値以下の場合にコヒーレンスを算出する領域としてそのサブウィンドウを使用することを判別する判別処理部340とを有する。
次に動作について示す。図12は、境界対応型ウィンドウ形状設定部600の処理を示すフローチャートである。図12において、図5および図9と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。ステップST610において、制御部100が、境界方向決定部500で決定されたウィンドウ3000内での異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を境界方向対応型ウィンドウ分割処理部610に入力する。そして、境界方向対応型ウィンドウ分割処理部610において、ウィンドウ3000を境界方向決定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じたサブウィンドウ3300に分割する。
以上のように、ウィンドウ3000を、異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に対してサブウィンドウ3300に適応的に分割することで、形状を固定している分割と比較して境界の位置をより鮮明にすることができる。
実施の形態3.
以上の実施の形態では、ウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界を判定し、その境界の方向に応じてウィンドウ3000の分割を行う方式である。次に、この発明の実施の形態3では、異なるコヒーレンス有する領域が接する境界が、ウィンドウ3000内においてその形状が変化していることを検出する。
図13は、この発明の実施の形態3による画像処理装置を示すブロック構成図である。図13において、図1および図6と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。図13に示す実施の形態3における制御部100は、複素共役積算出部として、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差を算出する位相差算出部210を備えると共に、ウィンドウ形状設定部として、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部500と、境界方向決定部500により決定されたウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界をより詳細にするウィンドウ形状の設定を行うもので、境界の方向がウィンドウ内に複数存在する場合を考慮してウィンドウ形状の設定を行う複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700とを備える。
次に動作について示す。図14は、この発明の実施の形態3による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。図14において、図2および図7と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。ステップST700において、制御部100が境界方向決定部500において決定した異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700に入力する。そして、複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700において、ウィンドウ3000の形状を注目画素と同一の性質を有する画素のみを含む形状に設定する。複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700の具体的な処理の流れに関しては後述する。
図15は、複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700のブロック構成図である。図15において、図3、図8および図11と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。また同時に、図16に、複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700の処理の概念図を示す。なお、図16において、図10と同じ符号を付したものは同一またはそれに相当するものを示す。
図15に示す複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700は、境界方向決定部500の結果に応じて異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に平行な方向にウィンドウをサブウィンドウに分割する境界方向対応型ウィンドウ分割処理部610と、境界方向対応型ウィンドウ分割処理部610により分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布としてサブウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部320aと、第1の位相差分布算出部320aによる算出結果に基づいて注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの位相差の分布の類似性を算出する類似性算出部330aと、類似性算出部330aで算出した類似性を基づいて類似性の高いサブウィンドウを判別する判別処理部340aと、境界方向決定部500の結果に応じて異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向とは垂直な方向にウィンドウをサブウィンドウに分割する境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部710と、境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部710により分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布としてサブウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部320bと、位相差分布算出部320bによる算出結果に基づいて注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの位相差の分布の類似性を算出する類似性算出部330bと、類似性算出部330bで算出した類似性を基づいて類似性の高いサブウィンドウを判別する判別処理部340bと、判別処理部340aと判別処理部340bとにより判別されたサブウィンドウの結果を統合し各画素を中心とする所定の範囲においてウィンドウ形状を設定する判別結果統合処理部720とを有する。
ここで、境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部710は、境界方向決定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に対して垂直な方向となる形状を有した境界方向垂直分割サブウィンドウ3420に境界混合型ウィンドウ3400を分割する。
また、判別処理結果統合処理部720は、境界方向対応型ウィンドウ分割処理部610を用いて行われた境界方向並行分割サブウィンドウ3410の類似性の判決結果と境界方向垂直対応型ウィンドウ分割処理部710を用いて行われた境界方向垂直分割サブウィンドウ3420の類似性の判別処理結果を統合し、コヒーレンスの推定に用いるウィンドウの形状を設定する。
次に動作について示す。図17は、複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700における処理の流れを示したフローチャートである。図17において、図5、図9および図12と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。ステップST710において、制御部100が境界方向決定部500において決定した異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部710に入力する。そして、境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部710において、境界方向決定部500において決定した異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向と垂直な方向に平行な形状に境界混合型ウィンドウ3400を境界方向垂直分割サブウィンドウ3420に分割する。
ステップST720において、制御部100が境界方向に平行な形状である境界方向平行分割サブウィンドウ3410の形状にウィンドウ分割処理を行いウィンドウ形状の設定をした結果である境界方向並行判別結果3411と境界方向に垂直な形状である境界方向垂直分割サブウィンドウ3410の形状にウィンドウ分割処理を行いウィンドウ形状の設定をした結果である境界方向垂直判別結果3421を判別処理結果統合処理部720に入力する。そして、判別処理結果統合処理部720において、境界方向並行判別結果3411と境界方向垂直判別結果3421で共に異なる性質を有する画素3440と判定されなかった領域を組み合わせて、ウィンドウ形状を設定する。
以上のように、境界方向と垂直な方向に応じたウィンドウ分割を行い、注目画素を含む境界方向垂直分割サブウィンドウ3420とその他の境界方向垂直分割サブウィンドウ3420の類似性を比較して境界方向垂直判別結果3421を算出する。また、境界方向に平行な方向に応じたウィンドウ分割処理の結果である境界方向平行判別結果3411と境界方向垂直判別結果3421とを統合することで、境界の長さがウィンドウサイズ以下の場合においてもより境界を鮮明にすることが可能となる。なお、実施の形態3では、境界方向に対して垂直に平行な形状にサブウィンドウの分割を行ったが、この分割の方向は垂直方向のみに限定する話ではない。
実施の形態4.
以上の実施の形態において、境界の大きさがウィンドウサイズに対して同程度の大きさが求められている。実施の形態3では、境界方向に対して垂直な形状である境界方向垂直分割サブウィンドウ3420の形状に境界混合型ウィンドウ3400を分割することで、境界の大きさがウィンドウサイズ程度に至らない場合においても推定精度の低下を防止した。次に、この発明の実施の形態4では、境界方向決定部500により決定した境界の方向に応じて初期ウィンドウの形状を縮小する形に再設定することで、初期のウィンドウサイズに対して境界の大きさが十分でない場合に対しても精度の低下を防止する。
図18は、この発明の実施の形態4による画像処理装置を示すブロック構成図である。図18において、図1、図6および図13と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。図18に示す実施の形態4においては、複素共役積算出部が、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚のレーダ画像間の位相差を算出する位相差算出部210でなり、ウィンドウ形状設定部が、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部500と、境界方向設定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じて注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を再設定する初期ウィンドウ形状再設定処理部800と、初期ウィンドウ形状再設定処理部800により再設定された初期ウィンドウの形状を境界方向決定部500の結果に応じて設定する境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600とでなる。
次に動作について説明する。図19は、この発明の実施の形態4による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。図19において、図2、図7および図14と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。ステップST800は、制御部100が初期ウィンドウ形状再設定部800に境界方向設定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を入力する。そして、初期ウィンドウ形状再設定部800は、入力された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じてウィンドウ形状を再設定する。
初期ウィンドウ形状再設定部800において再設定される初期ウィンドウの形状は、以下のとおりである。
Case1. K−S検定値の最小値がKS(1)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウNW3301、サブウィンドウW3
302、サブウィンドウN3304、参照サブウィンドウ3200で再設定
する。
Case2. K−S検定値の最小値がKS(2)である場合:
初期ウィンドウの形状を前記サブウィンドウNW3301、サブウィンドウ W3302、サブウィンドウSW3303、サブウィンドウN3304、サ ブウィンドウS3305、参照サブウィンドウ3200で再設定する。
Case3. K−S検定値の最小値がKS(3)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウW3302、サブウィンドウSW3 303、サブウィンドウS3305、参照サブウィンドウ3200で再設定 する。
Case4. K−S検定値の最小値がKS(4)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウNW3301、サブウィンドウW3 302、サブウィンドウN3304、サブウィンドウNW3306、サブウ ィンドウE3307、参照サブウィンドウ3200で再設定する。
Case5. K−S検定値の最小値がKS(5)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウW3302、サブウィンドウSW3 303、サブウィンドウS3305、サブウィンドウE3307、サブウィ ンドウSE3308、参照サブウィンドウ3200で再設定する。
Case6. K−S検定値の最小値がKS(6)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウN3304、サブウィンドウNE3 306、サブウィンドウE3307、参照サブウィンドウ3200で再設定 する。
Case7. K−S検定値の最小値がKS(7)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウN3304、サブウィンドウS33 05、サブウィンドウNE3306、サブウィンドウE3307、サブウィ ンドウSE3308、参照サブウィンドウ3200で再設定する。
Case8. K−S検定値の最小値がKS(8)である場合:
初期ウィンドウの形状をサブウィンドウS3305、サブウィンドウE33 07、サブウィンドウSE3308、参照サブウィンドウ3200で再設定 する。
ここで、図20は、この発明の実施の形態4による画像処理装置の処理の流れを示す概念図である。なお、図20において、図10および図20を同じ符号を付しているものは同一またはそれに相当するものを示す。境界混合型ウィンドウ3400を方向決定処理部500によりその異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向がレンジ方向に平行であると判定された場合を想定する。この場合、K−S検定値の最小値はKS(4)であり、初期ウィンドウ形状再設定部800のCase4にあたる。これにより、再設定された初期ウィンドウの形状は、初期ウィンドウ再設定処理後3500が得られる。得られた初期ウィンドウ再設定処理後3500を異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に平行である境界方向平行分割サブウィンドウ3410に分割し、注目画素を含む境界方向平行分割サブウィンドウ3410との類似性を比較すると、境界方向平行判別結果3411が得られる。ここで、参照サブウィンドウ3200と異なる性質を有する境界方向平行分割サブウィンドウ3410を構成する異なる性質を有する画素3440以外の画素は、統合結果3430の結果と一致することが確認できる。
以上のように、境界の方向に応じて初期ウィンドウの形状を再設定することで、境界の大きさがウィンドウサイズに対して十分な大きさでない場合においてもコヒーレンスの推定精度の低下を防ぐことが可能となる。また、実施の形態3に比べて計算負荷が削減ざれるため、高速に処理を実現することができる。
実施の形態5.
以上の実施の形態では、ウィンドウ3000について異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向の推定を行うものである。次に、この発明の実施の形態5では、ウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が含まれることを判定し、境界の有無に応じて境界の方向を決定する処理を行う。
図21は、この発明の実施の形態5による画像処理装置を示すブロック構成図である。図21において、図1、図6、図13および図18と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。図21に示す実施の形態5においては、複素共役積算出部が、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部210でなり、ウィンドウ形状設定部が、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内において異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の有無を判定する混合領域判定部900と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部300と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部500と、境界方向設定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じて注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を設定する境界方向対応ウィンドウ形状設定部600とでなり、コヒーレンス算出部400は、ウィンドウ形状設定部300と境界方向対応ウィンドウ形状設定部600の出力に基づいて2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出する。
ここで、混合領域判定部900は、ウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が含まれるかを判定する。混合領域判定部900の詳細なブロック構成図に関しては後述する。また、図21において、ウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域の接する境界が含まれると判定された場合、境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600による処理を行っているが、これに限らず複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700または初期ウィンドウ形状再設定処理部800を用いた境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600による処理に置き換えても構わない。
すなわち、図21において、境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600は、境界方向決定部500により決定されたウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向がウィンドウ内に複数存在する場合を考慮してウィンドウ形状の設定を行う複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700を用いた処理に置き換えても良く、また、境界方向設定部500により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じて注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を再設定する初期ウィンドウ形状再設定処理部800と、初期ウィンドウ形状再設定処理部により再設定された初期ウィンドウの形状を前記境界方向決定部の結果に応じて設定する境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600との組み合わせを用いた処理に置き換えても良い。
次に動作について説明する。図22は、この発明の実施の形態5での画像処理装置の主に制御部100の処理の流れを表すフローチャートである。図22において、図2、図7、図14および図19と同一の符号を付したものは同一またはこれに相当するものである。ステップST900において、制御部100は、位相差算出部210において算出したウィンドウ3000内に含まれる2枚のレーダ画像間の位相差と2枚のレーダ画像のデータを混合領域判定部900に入力する。そして、混合領域判定部900では、入力されたウィンドウ3000に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が含まれているかを判定する。
これは、推定されたコヒーレンスから算出された位相差の理論分布が、ウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が存在する場合には、実際の位相差の分布とその形状が異なることを利用している。この概念図を図23に示す。実際の位相差分布2000は、ウィンドウ3000内に含まれる画素の位相差である。また、理論的な位相差分布1000は、ウィンドウ3000に含まれるレーダ画像のデータからコヒーレンス算出処理部400により算出されたコヒーレンスを有する理論的な位相差の分布を理論統計分布算出部910により得られた結果である。混合領域判定部900における詳細な処理の流れについては後述する。
図24は、混合領域判定部900のブロック構成図である。図24において、図3、図8、図11および図15と同一の符号を付したものは同一またはそれに相当するものである。図24に示す混合領域判定部900は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内において2枚の画像間の位相差分布を算出する位相差分布算出部320と、ウィンドウ内に含まれる2枚の画像間のコヒーレンスを算出するコヒーレンス算出部400と、コヒーレンス算出部400により算出されたコヒーレンスを有する2枚の画像間の統計的な理論的な位相差分布を算出する理論統計分布算出部910と、位相差分布算出部320と理論統計分布算出部910により算出された位相差分布の類似性を算出する類似性算出部330と、類似性算出部330により算出された類似性に基づいてウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が含まれていることを判別する判別処理部340とを有する。
ここで、理論統計分布算出部910は、コヒーレンス算出部400で算出されたコヒーレンスを基に、理論的な位相差の分布を算出する。この実際の位相差分布2000と理論的な位相差分布1000は、ウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が含まれていない場合には、同一の分布形状を示す。一方、異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界がウィンドウ3000内に含まれている場合には、実際の位相差分布2000と理論的な位相差分布1000は異なる形状である。従って、この実際の位相差分布2000と理論的な位相差分布1000の類似性を比較することでウィンドウ3000内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の有無を判定することが出来る。
次に動作について示す。図25は、混合領域判定部900における処理の流れを示したフローチャートである。図25において、図5、図9、図12および図17と同一の符号を付したものは同一またはそれに相当するものである。ステップST910において、制御部100がコヒーレンス算出部400において算出した注目画素とその周囲の画素で構成されるウィンドウに含まれる画素によるコヒーレンスを理論統計分布算出部910に入力する。そして、理論統計分布算出部910が、コヒーレンスの振幅δと偏角θを基に位相差の理論的な統計分布を算出する。この理論的な統計分布は、非特許文献2(J.S.Lee, K.W.Hoppel, S.A.Mango, and A.R.Miller, ``Intensity and Phase Statistics of Multilook Polarimetric and Interferometric SAR Imagery,” IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, vol.32, no.5, pp.1017-pp.1028, 1994.)で導出されているような、式(6)で表されるものである。
Figure 0004884309
ここで、φは位相差で範囲は−πからπ、kはマルチルック数、β=cos[φ−θ]である。また、Γはガンマ関数、Fはガウスの超幾何関数である。
なお、理論的な統計分布の算出には式(6)を用いたが、これに限るものではなく、位相差の統計分布を示すものであれば他の式を用いてもよい。また、この理論統計分布のデータを統計分布データベースとして保有しコヒーレンス推定部400において算出されたコヒーレンスの値に応じたデータを参照する形態をとっても構わない。
以上のように、位相差の理論統計分布との比較から注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に境界が含まれるかを判定し、その処理結果に応じてコヒーレンスを算出するウィンドウの形状設定処理を適応的に変化させることで、計算負荷を低減することが可能となり高速な処理が実現できる。
この発明の実施の形態1による画像処理装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。 図1に示すウィンドウ形状設定部300のブロック構成図である。 ウィンドウをL個の矩形のサブウィンドウに分割した場合の概念図である。 図1に示すウィンドウ形状設定部300の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2による画像処理装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態2による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。 図6に示す境界方向決定部500のブロック構成図である。 図6に示す境界方向決定部500の処理を示すフローチャートである。 図6に示す境界方向判定部510による処理の概念図である。 図6に示す境界方向対応型ウィンドウ形状設定部600のブロック構成図である。 図6に示す境界対応型ウィンドウ形状設定部600の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3による画像処理装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態3による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。 図13に示す複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700のブロック構成図である。 図13に示す複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700の処理の概念図である。 図13に示す複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部700における処理の流れを示したフローチャートである。 この発明の実施の形態4による画像処理装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4による画像処理装置の処理の概念図である。 この発明の実施の形態5による画像処理装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態5による画像処理装置の主に制御部100の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態5による画像処理装置の処理の概念図である。 図21に示す混合領域判定部900のブロック構成図である。 図21に示す混合領域判定部900における処理の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
1 画像格納部、2 出力格納部、100 制御部、200 複素共役積算出部、210 位相差算出部、300 ウィンドウ形状設定部、310 ウィンドウ分割処理部、320,320a,320b 位相差分布算出部、330,330a,330b 類似性算出部、340,340a,340b 判別処理部、400 コヒーレンス算出部、500 境界方向決定部、510 境界方向判定部、600 境界方向対応型ウィンドウ形状設定部、610 境界方向対応型ウィンドウ分割処理部、700 複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部、710 境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部、720 判別処理結果統合処理部、800 初期ウィンドウ形状再設定処理部、900 混合領域判定部、910 理論統計分布算出部。

Claims (13)

  1. 複数の画像を格納する画像格納部と、
    前記画像格納部から入力された2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出するための制御部と、
    前記制御部からのコヒーレンスの算出結果を格納する出力格納部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記画像格納部から入力された2枚の画像間の複素共役積を算出する複素共役算出部と、
    前記複素共役算出部からの算出結果に基づいて各画素を中心とする所定の範囲で構成されるウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部と、
    前記ウィンドウ形状設定部により設定されたウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出するコヒーレンス算出部と
    を有する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記ウィンドウ形状設定部は、
    各画素を中心とする所定の範囲で構成されるウィンドウをサブウィンドウに分割するウィンドウ分割処理部と、
    前記ウィンドウ分割処理部により分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布を算出する複素共役積分布算出部と、
    注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの複素共役積の分布の類似性を算出する類似性算出部と、
    前記類似性算出部で算出された類似性から類似性の高いサブウィンドウを判別する判別処理部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として2枚の画像間の位相差を算出し、
    前記複素共役積分布算出部は、複素共役積の分布として、前記ウィンドウ分割処理部により分割されたサブウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差の分布を算出し、
    前記類似性算出部は、複素共役積分布の類似性として、注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの位相差分布の統計分布を比較しそれらの分布の類似性を算出し、
    前記判別処理部は、前記類似性算出部で得られた位相差分布の類似性を表す指標と予め設定した閾値との比較結果に基づいてコヒーレンスを算出する領域として用いるサブウィンドウを判別する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部でなり、
    前記ウィンドウ形状設定部は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部と、前記境界方向決定部により決定されたウィンドウ内にある異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に対応したウィンドウ形状の設定を行う境界方向対応型ウィンドウ形状設定部とでなる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記境界方向決定部は、
    注目画素とその周囲領域にある画素により構成されたウィンドウをサブウィンドウに分割するウィンドウ分割処理部と、
    前記ウィンドウ分割処理部により分割されたサブウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部と、
    前記位相差分布算出部において算出された注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの複素共役積の分布の類似性として、注目画素を含む参照サブウィンドウの位相差の分布と参照ウィンドウ以外のサブウィンドウの位相差の分布を比較しそれらの分布の類似性を算出する類似性算出部と、
    前記類似性算出部で算出された類似性に基づいてウィンドウ内における異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を判定する境界方向判定部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記境界方向対応型ウィンドウ形状設定部は、
    前記境界方向決定部の結果に応じてウィンドウをサブウィンドウに分割する境界方向対応型ウィンドウ分割処理部と、
    分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布としてサブウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の位相差の分布を算出する位相差分布算出部と、
    注目画素を含むサブウィンドウの複素共役積分布とその他のサブウィンドウの複素共役積分布の類似性を算出する類似性算出部と、
    前記類似性算出部で算出した類似性を基に、類似性の高いサブウィンドウを判別する判別処理部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部でなり、
    前記ウィンドウ形状設定部は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部と、前記境界方向決定部により決定されたウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向がウィンドウ内に複数存在する場合を考慮してウィンドウ形状の設定を行う複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部とでなる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置において、
    前記複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部は、
    前記境界方向決定部の結果に応じて異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に平行な方向にウィンドウをサブウィンドウに分割する境界方向対応型ウィンドウ分割処理部と、
    前記境界方向対応型ウィンドウ分割処理部により分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布としてサブウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の位相差の分布を算出する第1の位相差分布算出部と、
    前記第1の位相差分布算出部による算出結果に基づいて注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの位相差の分布の類似性を算出する第1の類似性算出部と、
    前記第1の類似性算出部で算出した類似性を基づいて類似性の高いサブウィンドウを判別する第1の判別処理部と、
    前記境界方向決定部の結果に応じて異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向とは垂直な方向にウィンドウをサブウィンドウに分割する境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部と、
    前記境界方向垂直型ウィンドウ分割処理部により分割されたサブウィンドウ毎の複素共役積の分布としてサブウィンドウ内に含まれる2枚の画像間の位相差の分布を算出する第2の位相差分布算出部と、
    前記第2の位相差分布算出部による算出結果に基づいて注目画素を含むサブウィンドウとその他のサブウィンドウの位相差の分布の類似性を算出する第2の類似性算出部と、
    前記第2の類似性算出部で算出した類似性を基づいて類似性の高いサブウィンドウを判別する第2の判別処理部と、
    前記第1の判別処理部と前記第2の判別処理部とにより判別されたサブウィンドウの結果を統合し各画素を中心とする所定の範囲においてウィンドウ形状を設定する判別結果統合処理部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部でなり、
    前記ウィンドウ形状設定部は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部と、前記境界方向設定部により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じて注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を再設定する初期ウィンドウ形状再設定処理部と、前記初期ウィンドウ形状再設定処理部により再設定された初期ウィンドウの形状を前記境界方向決定部の結果に応じて設定する境界方向対応型ウィンドウ形状設定部とでなる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部でなり、
    前記ウィンドウ形状設定部は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内において異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の有無を判定する混合領域判定部と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部と、前記境界方向設定部により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じて注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を設定する境界方向対応ウィンドウ形状設定部とでなり、
    前記コヒーレンス算出部は、前記ウィンドウ形状設定部と前記境界方向対応ウィンドウ形状設定部の出力に基づいて2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部でなり、
    前記ウィンドウ形状設定部は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内において異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の有無を判定する混合領域判定部と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部と、前記境界方向決定部により決定されたウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向がウィンドウ内に複数存在する場合を考慮してウィンドウ形状の設定を行う複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部とでなり、
    前記コヒーレンス算出部は、前記ウィンドウ形状設定部と前記複数境界方向対応型ウィンドウ形状設定部の出力に基づいて2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記複素共役積算出部は、2枚の画像間の複素共役積の情報として注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に含まれる画素の2枚の画像間の位相差を算出する位相差算出部でなり、
    前記ウィンドウ形状設定部は、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内において異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の有無を判定する混合領域判定部と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を設定するウィンドウ形状設定部と、注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向を決定する境界方向決定部と、前記境界方向設定部により決定された異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界の方向に応じて注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウの形状を再設定する初期ウィンドウ形状再設定処理部と、前記初期ウィンドウ形状再設定処理部により再設定された初期ウィンドウの形状を前記境界方向決定部の結果に応じて設定する境界方向対応型ウィンドウ形状設定部とでなり、
    前記コヒーレンス算出部は、前記ウィンドウ形状設定部と前記境界方向対応ウィンドウ形状設定部の出力に基づいて2枚の画像間の複素相関であるコヒーレンスを算出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  13. 請求項10から12までのいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記混合領域判定部は、
    注目画素とその周囲の画素により構成されるウィンドウ内において2枚の画像間の位相差分布を算出する位相差分布算出部と、
    ウィンドウ内に含まれる2枚の画像間のコヒーレンスを算出するコヒーレンス算出部と、
    前記コヒーレンス算出部により算出されたコヒーレンスを有する2枚の画像間の統計的な理論的な位相差分布を算出する理論統計分布算出部と、
    前記位相差分布算出部と前記理論統計分布算出部により算出された位相差分布の類似性を算出する類似性算出部と、
    前記類似性算出部により算出された類似性に基づいてウィンドウ内に異なるコヒーレンスを有する領域が接する境界が含まれていることを判別する判別処理部と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
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