JP4879408B2 - 軸流ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を吐出するための軸流ポンプに関し、特に車載用ラジエータ装置や給湯器などの装置に組み込み使用するのに適した小型、軽量で耐久性に優れた高性能の軸流ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車載用ラジエータ装置の冷却液循環用ポンプや給湯器の給湯用ポンプなど、各種装置に組み込み使用される小型ポンプは、各種装置の小型軽量化、高性能化、長寿命化などの要求に伴い、それぞれの要求特性に沿った性能の向上がポンプにも望まれている。
【0003】
例えば、自動車のラジエータ装置では、エンジンの運転温度を適度に保つために、冷却液がエンジンとラジエータの間を循環している。このラジエータ装置では、冷却液循環用のポンプとポンプ駆動装置のモータなどを別に備え、両者に設けられたプーリーをVベルトで連結しポンプを駆動するようになっている。そのため、ラジエータ装置の車載スペースが大きく、かつ重量が重いので、自動車の小型化、軽量化の妨げとなっている。
【0004】
従って、自動車の小型軽量化、高性能化の要求を満たすために、車載用ラジエータ装置において小型軽量化、高性能化を満足する必要があり、それに使用する冷却液循環用ポンプにおいても同様の要求が高まっている。
【0005】
また、給湯器などに使用される給湯用ポンプとしては、例えば、図6の概略断面図に示すような、小型ポンプ100が挙げられる。この小型ポンプ100は、電動機101と、電動機101の駆動軸102に取り付けられたマグネット103と、このマグネット103に対向して設けられたマグネット104を備えた羽根車105と、この羽根車105を内部に収納してポンプ室106を形成し、電動機101に取り付けられた第1ケーシング107と、水を吸入する吸入口108と排水するための吐出口(図示せず)を備え、内部に水を循環させるための水路109が形成された第2ケーシング111とで構成され、電動機101を駆動させることにより、マグネット103とマグネット104が同期して羽根車105を回転させ、揚水運転を行うようになっている。
【0006】
この小型ポンプ100では、ポンプ室106を形成する第1ケーシング107と、水路109を収納する第2ケーシング111と、電動機101が軸方向に連結し電動機101の側面にポンプを配設した構造であり、ポンプ外形が大きく、重量も重くなっている。また、複雑な水路を有するため揚水効率も十分に満足せず、これを用いた給湯器などの小型、軽量化を困難にしている。
【0007】
上記のポンプの小型、軽量化、及び高性能化の要求に応えるものとして、回転子をケーシング内部に設け、固定子がその周囲に配設されて、これらを入口側ケーシングと出口側ケーシングで挟持した外部駆動形軸流ポンプが多数検討され出願されているが、未だ充分に満足できるものではない。
【0008】
また、前記軸流ポンプは給湯器などの高温度の使用条件で用いられる装置に使用されると、ポンプの各部に熱が伝達し、例えば基板の電子部品や配線が高温度となって熱劣化したり、湿度による影響や結露により断線や漏電を生じて、給湯器の性能低下や故障を発生し問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するものであり、小型、軽量であって性能に優れ、耐久性を向上した軸流ポンプであり、特に車載用ラジエータ装置や給湯器などの装置に組み込み使用されるのに適した軸流ポンプを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、固定子を収納した筒状のハウジングと、前記ハウジングの中空部の一方に配され、流体の流路の入口側を形成する入口側ケーシングと、前記ハウジングの中空部の他方に配され、流体の流路の出口側を形成する出口側ケーシングと、前記固定子の内側にあって、前記入口側ケーシングと前記出口側ケーシングによって形成された流路に配された回転子とからなる軸流ポンプであって、前記回転子は、前記入口側ケーシングと前記出口側ケーシングの間に固定された固定軸に回転自在に支持された羽根車と、複数のブレードと、前記ブレードの先端側に配され、磁性樹脂材料により円筒状マグネット部とシュラウドが一体に成形された円筒状シュラウドとを、有し、前記羽根車と、前記ブレードと、前記円筒状シュラウドとは、前記入口側に設けられ、前記回転子のマグネット部外周部に、軸方向に対して所定の角度を有する溝を所定間隔を置いて設けることを特徴とする軸流ポンプである。
【0011】
この軸流ポンプによれば、固定子及び基板の電子部品や配線、リード線がモールド樹脂により成形されてハウジング内に内蔵されているので、外部からの振動や熱及び湿度などの影響を受け難くなり、部品の損傷を防ぎ、長寿命化が計れ、軸流ポンプの耐久性が大幅に向上すると同時に、固定子が収納されたハウジング内側の中空部に、回転子を兼ねた羽根車を設けて、かつ回転子内に流路を形成したケーシングにより軸流ポンプが構成されるので、軸流ポンプの構造が非常にコンパクトになり、ポンプの小型、軽量化が可能となる。
【0012】
また、この軸流ポンプでは、回転子が、固定軸に支持された羽根車と、複数のブレードと、シュラウドとマグネット部とから構成され、前記シュラウドと前記マグネット部とが磁性樹脂材料により一体物に成形された円筒状シュラウドを構成しているので、ブレードにより加速された流体をシュラウドで案内し流路を確保することができ、さらにマグネット部と固定子との距離を小さくできモータ性能を向上することができる。また、部品の一体化により部品点数を削減でき、組立工数を低減することができる。
【0013】
また、この軸流ポンプによれば、回転子のマグネット部とその外周部のケーシング壁との距離を保つことで回転子の回転効率を損なわず、マグネット部外周部に設けた溝が液体の通路となるので、液体の潤滑性が改善され回転子の回転ロスを低減させることができ、また流体中の異物やエアーを吐出しやすくなるのでポンプ効率が向上する。
【0014】
請求項2の発明は、前記溝がスパイラル状であることを特徴とする請求項1に記載の軸流ポンプであり、電気特性を維持して、溝面積を増加することができ、吐出効率をさらに向上することができる。
【0015】
請求項3の発明は、前記ハウジングは、モールド樹脂により成形され固定子を内蔵することを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の軸流ポンプである。
【0016】
請求項4の発明は、車載用ラジエータ装置の冷却液の循環に用いることを特徴とする請求項1乃至3に記載の軸流ポンプである。
【0017】
この軸流ポンプによれば、モータ駆動部を内蔵した小型化、軽量化された高性能ポンプであるので、これを車載用ラジエータ装置の冷却液循環に使用すれば、ポンプ自体の小型、軽量化に加えて、従来必要としていたポンプ駆動用モータや伝達ベルトが不要となり、車載用ラジエータ装置の小型、軽量化と共に、これを装備する自動車の小型、軽量化及びスペースの有効利用が計れる。
【0018】
請求項5の発明は、給湯器に用いることを特徴とする請求項1乃至3に記載の軸流ポンプである。
【0019】
この軸流ポンプによれば、小型、軽量化して高い給湯性能を有する給湯器が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、以下に図面に基づいて説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
本発明の一実施形態の軸流ポンプ1について、図1に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本実施形態の軸流ポンプ1の主要部縦断面図である。
【0023】
軸流ポンプ1は、軸流ポンプ部分の構成と、それを駆動させるDCブラシレスモータの構成を一体にしたものであり、以下、その構造について説明する。
【0024】
軸流ポンプ1の筺体となるハウジング3は、モールド樹脂4より形成され、その内部にDCブラシレスモータを構成する固定子2と、DCブラシレスモータを駆動制御する電子部品を有する基板5と、基板5へのリード線6の一端部分が内蔵されている。すなわち、ハウジング3をモールドする際に固定子2,基板5,リード線6に一端部分を同時にモールドするものである。
【0025】
前記固定子2の内側のハウジング3中空部には、羽根車8に取り付けられた複数のブレード11と、このブレード11の先端側に設けられた磁性樹脂材料からなるマグネット部9とシュラウド10を一体化した円筒状シュラウド30とから構成される回転子7が収納され、この回転子7は2個の軸受13a,13bとスラストワッシャー13cを介して、羽根車8の軸孔を固定軸12に通して回転自在に支持されている。
【0026】
入口側ケーシング14は、流体の吸入口15とそれに続く流路16を形成して、前記ハウジング3の入口側中空部に配され、また出口側ケーシング18は流体の流路20と吐出口19を形成して、前記ハウジング3の出口側中空部に配され、そして2つのケーシング14と18の中心線上に設けられた支持部17,21において前記固定軸12を固定し、回転子7をケーシング内部に収納し、ネジ22により締結され軸流ポンプ1を形成している。
【0027】
以上の構成による軸流ポンプ1は、固定子2に通電されると、固定子2に回転磁界が発生し、マグネット部9に回転トルクが生じ、回転子7が回転し、羽根車8に接続された複数のブレード11の回転により流体に遠心作用が生じ、流体は吸入口15から吸引されケーシング内の流路16と20を通過して吐出口19から吐出され、軸流ポンプ1の吐出運転が開始される。
【0028】
従って、この実施形態による軸流ポンプは、固定子を収納する筒状ハウジング3と、その中空部に収納された回転子7と、入口側と出口側の2つのケーシング14,18とで構成されモータ駆動部とポンプ室が同一断面上に配置されるので、ポンプ軸方向の寸法が大幅に短縮され、さらに、流路が直線状に単純化されるので、図6に示した従来の小型ポンプの第2ケーシング内に収容されていた吸水、排水用水路も不要となり、ポンプ断面積も大きく縮小されるので、従来のポンプに比べ大幅な小型化、軽量化が実現される。
【0029】
また、構成部品数が少なくなり、しかも複雑な部品形状を必要としないので、ポンプの組立性も向上する。
【0030】
さらに、上記構成による軸流ポンプでは、ポンプ軸方向に沿って直線上に流路が形成されるので、流体損失が少なくポンプ効率を向上させることが容易となる。
【0031】
また、この軸流ポンプ1では、固定子2とそれに接続する基板5、及びリード線6の一端部がモールド樹脂で充填されたハウジング3内に内蔵され、モールド樹脂で固定されて保護されている。
【0032】
従って、軸流ポンプ1が、自動車の車載用ラジエータ装置の冷却液循環用ポンプのように、振動を絶えず受ける装置に組み込み使用された場合にも、振動による断線や部品接続の緩みなどに対する耐久性を有しているので、基板5の電子部品あるいは固定子の巻線やリード線6などの損傷発生を抑えることができ、装置の正常な運転を長期間保つことができる。
【0033】
また、軸流ポンプ1が、給湯器のように高温の流体を扱う装置に使用された場合では、高温の流体や装置自体が発生する湿気や粉塵の侵入を不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂などでなるモールド樹脂が遮断するので、基板5の電子部品、巻線やリード線6などの配線の熱劣化や湿度による断線や漏電などの発生を防ぐことができ、給湯器などの故障を防止することができる。
【0034】
従って、この軸流ポンプ1によれば、上記したポンプの小型、軽量化及び高性能で組立性に優れた性能に加えて、振動や熱あるいは湿気などの影響を受け難く、過酷な使用条件に対しても耐久性が著しく向上し、これを組み込み用いた装置の安定した長期間の運転を実現する、軸流ポンプを提供することができる。
【0035】
また、前記回転子7を構成する、シュラウド10とマグネット部9が磁性樹脂材料により一体に形成された円筒状シュラウド30は、円筒状マグネット部9により回転トルクを発生し、シュラウド10部でブレード11により加速された流体を流路に案内し、ポンプ効率の損失を少なくすることができる。
【0036】
さらに、マグネット部9は、従来の焼結マグネットに比べ異物の混入などに対する耐衝撃性が向上した磁性樹脂材料で形成されているので、その外周のケーシング14との隙間を小さくして固定子2との距離を小さくでき、回転子7の回転性能を向上することができる。
【0037】
前記円筒状シュラウド30は、図2に示す正面図及び側面図のように、外周部のマグネット部9と側面部のシュラウド10が、磁性樹脂材料により一体化され形成されているので、焼結マグネットを回転子に接着する工程が不要となり、部品点数を削減でき、回転子7の組立工数を低減することができる。
【0038】
前記の磁性樹脂材料としては、例えば、磁性粉体とポリフェニレンサルファイド(PPS)、或いはポリアミド樹脂(ナイロン)、或いは四ふっ化エチレン樹脂(登録商標「テフロン」)などの可塑性樹脂との混合物であり、磁界をかけた状態で金型を用いて通常の可塑性樹脂の成型法に従い成型加工することにより、円筒状シュラウド30を作成することができる。
【0039】
以上の実施形態では、モールド樹脂4によって成形されたハウジング3内に固定子2を内蔵した軸流ポンプ1に従い本発明を説明したが、前記ハウジングが鋼板、或いはアルミダイキャスト、或いは樹脂材により形成されポンプ外殻を構成するものであっても、本発明の軸流ポンプの小型化、軽量化は達成される。
【0040】
また、ブレード11はシュラウド10と一体に形成したものでもよい。
【0041】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態の軸流ポンプの円筒状シュラウド40の側面図である。
【0042】
この実施形態では、上記第1の実施形態で説明した軸流ポンプ1の吐出効率をさらに改良したものである。
【0043】
図5は、上記第1の実施形態の軸流ポンプの部分拡大断面図であり、図に示すように、回転子7の磁性体からなるマグネット部9と固定子2との距離Aが小さい程、回転子7の回転効率が向上するが、両者の間には電気特性を制約する入口側ケーシング14が配置されポンプを形成する構造であり、入口側ケーシング14を薄くして距離Aを短縮するのはケーシング強度の点から限界がある。
【0044】
また、前記マグネット部9と入口側ケーシング14の内壁との距離Bを小さくして距離Aを短縮することも、両者間を流れる流体の粘性が働き、回転子7の回転ロスを生じて吐出効率を低下させるので、距離Bの短縮にも限界がある。
【0045】
第2の実施形態では、図3に示すように、円筒状シュラウド40は磁性樹脂材料で形成され、その外周部のマグネット部表面42には軸方向(X−X線)に対して所定の角度を有する溝41が所定間隔を置いて設けられている。
【0046】
上記溝41を設けることにより、前記の距離AやBを維持して、流体の通路となる流体面積を大きくすることができ、流体の潤滑性を改善し、また流体の粘性による回転ロスを低減し、吐出効率を改善することができる。
【0047】
この溝41の断面形状は、マグネット部表面部が開放されたものであれば特に限定されず、例えばU字型、V字型の溝が考えられる。
【0048】
また、ケーシングに残留する流体中に含まれる異物やエアーを、溝41を通じて吐出することができ、円筒状シュラウド40やケーシング14の損傷、摩耗を防ぎ、吐出効率を向上することができる。
【0049】
さらに、溝41は、軸方向に対して角度を有しているので、羽根の作用による吐出効率の向上効果もある。
【0050】
この実施形態では、マグネット部とシュラウドが一体化された円筒状シュラウドの例により説明したが、上記溝はマグネット部とシュラウドが別部体の場合にも、マグネット部表面に溝を形成し実施することができ、また下記の変形例においても同様である。
【0051】
(変形例)
図4は、上記第2の実施形態の変形例である軸流ポンプの円筒状シュラウド50の側面図である。
【0052】
この円筒状シュラウド50では、溝51がマグネット部外周52上にスパイラル状に形成されたものであり、マグネット部外周52の周方向に沿って連続状に溝51が形成されるので、固定子2と回転子7との電気特性を維持して、溝の液流面積を増加することができ、回転子の回転効率を損なうことがなく、吐出効率をさらに向上することができる。
【0053】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、上記の軸流ポンプ1を車載用ラジエータ装置に使用するものであり、自動車などの水冷式エンジンの冷却液循環用に用いたものである。
【0054】
この実施形態では、エンジンで発生した熱を交換した冷却液は、軸流ポンプによりエンジン部とラジエータ部を強制循環させられ、ラジエータ部から熱を放散し冷やされた冷却液を再びエンジン部に戻すことにより、運転中のエンジン温度を適度に保ち、エンジンの過熱によるピストンの焼き付き、燃料の異常燃焼などの不具合を防止し、長時間の連続運転を可能とするものである。
【0055】
この軸流ポンプでは、ポンプ自体の小型、軽量化に加え、従来のようにウォーターポンプを駆動させるための駆動装置、例えば別の駆動モータが不要となり、それに伴うプーリーやVベルトも不要となるので、車載用ラジエータの冷却液循環装置の占めるスペースが大幅に縮小され、エンジン周りのコンパクトな設計を容易とし、自動車の小型、軽量化に大きく貢献することができる。
【0056】
また、第1の実施形態で説明した通り、軸流ポンプ1の耐久性向上により、車載用ラジエータ装置の連続運転が可能となり、信頼性が大きく向上される。
【0057】
この実施形態においては、回転子7を構成するシュラウド10とマグネット部9が磁性樹脂材料により一体に形成された円筒状シュラウド30を持つ軸流ポンプ1により説明したが、シュラウドとマグネット部を別部品(焼結マグネットを使用)とする回転子を備えた軸流ポンプでも使用できる。
【0058】
また、軸流ポンプ1に代わり、ハウジングが鋼板、或いはアルミダイキャスト、或いは樹脂材により形成されポンプ外殻を構成する軸流ポンプも使用することができる。
【0059】
さらに、第2の実施形態及びその変形例で説明した、マグネット部外周部に溝を形成した軸流ポンプを使用することができる。
【0060】
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、上記の軸流ポンプ1を給湯器の給湯用ポンプに使用したものであり、家庭用の給湯器、例えば風呂などの給湯循環システムや床暖房システムの温水循環装置に使用できるもので、給湯や循環を効率よく短時間に行うことができる。
【0061】
特に、高温の湯を扱う装置では、耐熱性、耐湿性や結露に対する耐久性に優れ、電気部品の断線や漏電を防止して、装置の小型、軽量化を実現すると共に長寿命化を可能とする。
【0062】
この第4の実施形態においても、回転子7を構成するシュラウド10とマグネット部9が磁性樹脂材料により一体に形成された円筒状シュラウド30を持つ軸流ポンプ1により説明したが、シュラウドとマグネット部を別部品(焼結マグネットを使用)とする回転子を備えた軸流ポンプでも、もちろん使用できる。
【0063】
また、軸流ポンプ1に代わり、ハウジングが鋼板、或いはアルミダイキャスト、或いは樹脂材により形成されポンプ外殻を構成する軸流ポンプも使用することができ、給湯器の小型、軽量化を達成することができる。
【0064】
さらに、第2の実施形態及びその変形例で説明した、マグネット部外周部に溝を形成した軸流ポンプを使用できるのももちろんである。
【0065】
以上説明したように、本発明の軸流ポンプは小型、軽量であって性能に優れ、かつ耐久性が大幅に向上するものである。従って、この軸流ポンプを使用した各種装置や機器は、小型、軽量化を実現するだけでなく、液体の輸送、循環性能が大幅に改善され、装置の確実な運転が可能となる信頼性の高い長寿命の装置を提供することができる。
【0066】
なお、上記実施形態で説明した車載用ラジエータ装置、給湯器以外の装置、機器にも、本軸流ポンプが使用できるのはもちろんである。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の軸流ポンプよれば、ポンプ部分とそれを駆動させるモータ部の構成を一体にしたものであり、ポンプの軸方向の寸法及び断面積の縮小が可能となり、大幅なポンプの小型化と軽量化が実現できる。
【0068】
また、ハウジングをモールド樹脂で成形し、固定子を内蔵することにより、振動や熱などに対する耐久性が大幅に向上し、高効率で長寿命の軸流ポンプを得ることができる。
【0069】
従って、車載用ラジエータ装置や給湯器などの装置への組み込み用に適した、超小型、軽量、高性能であり、かつ耐久性に優れた軸流ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の軸流ポンプの縦断面図である。
【図2】 第1の実施形態の円筒状シュラウドの正面図及び側面図である。
【図3】 第2の実施形態の円筒状シュラウドの側面図である。
【図4】 第2の実施形態の変形例の円筒状シュラウドの側面図である。
【図5】 第1の実施形態の円筒状シュラウドを説明する軸流ポンプの部分拡大断面図である。
【図6】 従来例の小型ポンプの縦断面図である。
【符号の説明】
1……軸流ポンプ
2……固定子
3……ハウジング
4……モールド樹脂
5……基板
6……リード線
7……回転子
8……羽根車
9……円筒状マグネット部
10……シュラウド
11……ブレード
12……固定軸
14……入口側ケーシング
15……吸入口
16,20……流路
18……出口側ケーシング
19……吐出口
30,40,50……円筒状シュラウド
41,51……溝
Claims (5)
- 固定子を収納した筒状のハウジングと、
前記ハウジングの中空部の一方に配され、流体の流路の入口側を形成する入口側ケーシングと、
前記ハウジングの中空部の他方に配され、流体の流路の出口側を形成する出口側ケーシングと、
前記固定子の内側にあって、前記入口側ケーシングと前記出口側ケーシングによって形成された流路に配された回転子とからなる軸流ポンプであって、
前記回転子は、前記入口側ケーシングと前記出口側ケーシングの間に固定された固定軸に回転自在に支持された羽根車と、
複数のブレードと、
前記ブレードの先端側に配され、磁性樹脂材料により円筒状マグネット部とシュラウドが一体に成形された円筒状シュラウドとを、有し、
前記羽根車と、前記ブレードと、前記円筒状シュラウドとは、前記入口側に設けられ、
前記回転子のマグネット部外周部に、軸方向に対して所定の角度を有する溝を所定間隔を置いて設けることを特徴とする軸流ポンプ。 - 前記溝がスパイラル状であることを特徴とする請求項1に記載の軸流ポンプ。
- 前記ハウジングは、モールド樹脂により成形され固定子を内蔵することを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の軸流ポンプ。
- 車載用ラジエータ装置の冷却液の循環に用いることを特徴とする請求項1乃至3に記載の軸流ポンプ。
- 給湯器に用いることを特徴とする請求項1乃至3に記載の軸流ポンプ。
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