JP4875236B2 - Oil pump device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オイルポンプ装置、特に、回転数が変化するエンジン等の駆動源によって回転駆動されるオイルポンプと、このオイルポンプから吐出される作動油の一部を還流させ得る制御弁によって構成されて、被送給部に所定量の作動油を圧送するオイルポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のオイルポンプ装置として、特開平10−73084号公報(第1の従来技術という)や、特開平9−126153号公報(第2の従来技術という)に開示されているものが知られている。これらの装置は、複数の外歯を有し、ポンプハウジング内に回転可能に組付けられて回転数が変化するエンジン等の駆動源によって回転駆動されるインナーロータ及び、該インナーロータの前記外歯に噛み合い前記外歯との間に複数のポンプ室を区画形成する複数の内歯を有し、前記ポンプハウジング内に回転可能に組付けられるアウターロータを有するオイルポンプと、このオイルポンプから吐出される作動油の一部を還流させ得る制御弁とによって構成されている。
【0003】
この第1の従来技術のオイルポンプ装置においては、吐出口に常時連通する吐出ポートと、吸込口に常時連通するメイン吸込ポートと、制御弁を介してメイン吸込ポートに連通・遮断されると共に吐出口に遮断・連通されるサブ吸込ポートとを有した単一のオイルポンプとして構成されていて、図15に示すようにサブ吸込ポート221dのインナーロータ222の回転方向側端部のポンプ室への開口形状と、メイン吸込ポート221cのインナーロータ222の反回転方向側端部のポンプ室への開口形状を、吐出ポートと隣合うメイン吸込ポート221cの回転方向側端部と吐出ポートの反回転方向側端部との間に位置される1つのポンプ室の最大容積よりも小さな容積のポンプ室R1の形状に沿うように規定している。尚、図15中、221はポンプハウジング、223はアウターロータである。
【0004】
また、第2の従来技術のオイルポンプ装置においては、図29に示すように、図示しない吸込口と連通する図示しない吸込ポートと、メイン吐出ポート421b、サブ吐出ポート421cを有する単一のオイルポンプ420として構成されていて、吸込ポートとメイン吐出ポート421bとの間に形成される最大容積を持つポンプ室の容積よりも小さな容積を持つポンプ室R1の形状に沿うように、サブ吐出ポート421cの反回転方向側端部のポンプ室R1への開口形状を規定している。尚、図29中、421はポンプハウジング、423はアウターロータである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した第1の従来技術に基くオイルポンプ装置においては、吸込口、メイン吸込ポート、サブ吸込ポート、吐出口及び吐出ポートを有する単一のオイルポンプと、このオイルポンプから吐出される作動油の一部のメイン吸込ポートとサブ吸込ポートへの流れをオイルポンプから吐出される作動油の圧力に応じて制御する制御弁によって構成したものであるため、当該オイルポンプ装置を小型・軽量・コンパクトとすることが可能であり、当該オイルポンプ装置の車体等への搭載性を向上させることができると共に、駆動源の回転数に応じた必要油量の確保及びポンプ負荷の低減を図ることができる。また、上記した従来の装置においては、互いに隣合う両吸込ポートの端部の開口形状を、吐出ポートと隣合う側の吸込ポートの回転方向側端部と吐出ポートの反回転方向側端部との間に位置される1つのポンプ室の最大容積よりも所定の割合だけ小さな容積のポンプ室の1つの形状に沿うように規定することで、微小回転時における瞬時の吸込面積の縮小化を防止し、吸込面積が瞬時に縮小することによる吸込流速の増加・ポンプ室内の圧力の低下によってキャビテーションが発生するのを防止している。
【0006】
ところが、第1の従来技術によるオイルポンプ装置では、上記した各吸込ポートの端部(締め切り部)の開口形状の規定により、両端部の開口形状を単に放射線状に規定するのに対して、微小回転時における各吸込ポートの瞬時の吸込通路断面積の縮小化を防止することができるものの、各吸込ポートの端部が沿うように規定されるポンプ室のインナーロータ及びアウターロータの回転に伴う容積変化に対して、該ポンプ室と各吸込ポートの吸込通路断面積が小さいため、ポンプ室が所定の容積となる図15に示す回転位置付近で図14に示すように作動油の吸込流速が増大して、キャビテーションが生じ、騒音が発生するという問題があった。尚、図14において0点は図15に示す回転位置である。
【0007】
また、上記した第2の従来技術に基くオイルポンプ装置においては、吸込口、メイン吐出ポート、サブ吐出ポート、吐出口を有する単一のオイルポンプと、このオイルポンプのメイン吐出ポートとサブ吐出ポートから吐出される作動油の一部を吸込ポートに還流させる量をオイルポンプから吐出される作動油の圧力に応じて制御する制御弁によって構成し、サブ吐出ポートの反回転方向側端部の開口形状を、吸込ポートとメイン吐出ポートとの間に形成される最大容積を持つポンプ室の容積よりも小さな容積を持つ1つのポンプ室の形状に沿うように規定することで、回転に伴う吐出面積の縮小を防止すると共に、吐出面積を瞬時に拡大させることによって吐出流速・ポンプ室(図29中のR1)内の圧力を低下させ、ポンプの駆動馬力が増大するのを防止している。
【0009】
ところが、第2の従来技術によるオイルポンプ装置では、上記した各吐出ポートの端部(締め切り部)の開口形状の規定により、両端部の開口形状を単に放射線状に規定するのに対して、微小回転時における各吐出ポートの瞬時の吐出通路断面積の縮小化を防止することができるものの、各吐出ポートの端部が沿うように規定されるポンプ室のインナーロータ及びアウターロータの回転に伴う容積変化に対して、該ポンプ室と各吐出ポートの吐出通路断面積が小さいため、ポンプ室が所定の容積となる図29に示す回転位置付近で図28に示すように作動油の吐出流速(図29中のポンプ室R1内の圧力)が増大して、回転しにくい状態となり、ポンプの駆動トルクの増大や、騒音の発生を招く、という問題があった。
【0010】
ゆえに、本発明は、オイルポンプ装置において、作動油の流速が増加することによって発生するキャビテーションや、ポンプの駆動トルクの増大や、騒音の発生を防止することを、その課題とする。
【0011】
上記課題を解決するために講じられた技術的手段は、複数の外歯を有し、ポンプハウジング内に回転可能に組付けられて回転数が変化する駆動源によって回転駆動されるインナーロータと、前記インナーロータの外歯に噛み合い、前記外歯との間に複数のポンプ室を区画形成する複数の内歯を有し前記ポンプハウジング内に回転可能に組付けられるアウターロータと、前記ポンプハウジング内に形成され、前記インナーロータの周方向において異なる位置でそれぞれ前記ポンプ室と連通する吐出ポート、メイン吸込ポート及びサブ吸込ポートと、前記吐出ポートと前記サブ吸込ポートとの連通を制御して前記吐出ポートから被送給部への作動油の供給量を制御する制御弁と、で構成され、前記ポンプ室のうち前記吐出ポートと前記メイン吸込ポートとの間に位置する1つの前記ポンプ室が最大容積となり、前記インナーロータの周方向において、前記メイン吸込ポートの前記サブ吸込ポート側に位置する前記ポンプ室への第1開口形状、及び前記サブ吸込ポートの前記メイン吸込ポート側に位置する前記ポンプ室への第2開口形状の少なくとも一方が、前記メイン吸込ポートと前記サブ吸込ポートとの間の前記ポンプ室を構成する歯間形状に沿うように規定され、前記インナーロータの周方向において、前記メイン吸込ポートの前記サブ吸込ポート側または、前記サブ吸込ポートの前記メイン吸込ポート側には、前記ポンプ室の容積変化に対する作動油の流速変化を抑制する連通溝を設けたことである。
【0012】
また、上記課題を解決するために講じられた技術的手段は、複数の外歯を有し、ポンプハウジング内に回転可能に組付けられて回転数が変化する駆動源によって回転駆動されるインナーロータと、前記インナーロータの外歯に噛み合い、前記外歯との間に複数のポンプ室を区画形成する複数の内歯を有し前記ポンプハウジング内に回転可能に組付けられるアウターロータと、前記ポンプハウジング内に形成され、前記インナーロータの周方向において異なる位置でそれぞれ前記ポンプ室と連通する吸込ポート、メイン吐出ポート及びサブ吐出ポートと、前記吸込ポートと前記サブ吐出ポートとの連通を制御して前記サブ吐出ポートから被送給部への作動油の供給量を制御する制御弁と、で構成され、前記ポンプ室のうち前記吸込ポートと前記メイン吐出ポートとの間に位置する1つの前記ポンプ室が最大容積となり、前記インナーロータの周方向において、前記メイン吐出ポートの前記サブ吐出ポート側に位置する前記ポンプ室への第1開口形状、及び前記サブ吐出ポートの前記メイン吐出ポート側に位置する前記ポンプ室への第2開口形状の少なくとも一方が、前記メイン吐出ポートと前記サブ吐出ポートとの間の前記ポンプ室を構成する歯間形状に沿うように規定され、前記インナーロータの周方向において、前記メイン吐出ポートの前記サブ吐出ポート側または、前記サブ吐出ポートの前記メイン吐出ポート側には、前記ポンプ室の容積変化に対する作動油の流速変化を抑制する連通溝を設けたことである。
【0013】
本発明によれば連通溝により、ポンプ室の容積変化に対する作動油の流速変化を抑制できる。これにより、ポンプ室が所定の容積となる回転位置付近で作動油の流速が増大することが防止できて、キャビテーションの発生や、ポンプ室内の油圧の増大を抑制でき、当該オイルポンプ装置の静粛性の向上や、駆動トルクが増大することを防止すること等が可能となる。
【0015】
また連通溝は、溝の深さ、長さや幅等の変更により任意に通路断面積を変更することができて、容易に作動油の流速の変化を抑制することができると共に、メイン吸込ポートまたはサブ吸込ポート(メイン吐出ポートまたはサブ吐出ポート)が制御弁を介して吐出ポート(吸込ポート)に連通した場合に、ポンプ室を介したメイン吸込ポートとサブ吸込ポートとの間(メイン吐出ポートとサブ吐出ポートとの間)での作動油の流通を抑制でき、当該オイルポンプ装置の効率が低下することを防止できる。
【0016】
また、メイン吸込ポートとサブ吸込ポートとの連通(メイン吐出ポートとサブ吐出ポートとの連通)はインナーロータの回転によって周期的に発生し、メイン吸込ポートとサブ吸込ポートとの間(メイン吐出ポートとサブ吐出ポートとの間)の作動油の圧力は周期的に変化(脈動)する。この圧力の周期的な変化(脈動)によって騒音が発生するが、連通溝の形状を細溝や薄溝のように圧力(脈動)の伝達を防ぐ絞り形状(オリフィス形状)とすることによって圧力の周期的な変化(脈動)の発生を低減し、騒音を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示したオイルポンプ装置は、車両用エンジン(内燃機関)のクランクシャフト10によって回転駆動されるオイルポンプ20(一部破断して示してある)と、このオイルポンプ20から吐出される作動油の一部を吸込側へ還流させ得る制御弁(制御手段)30を備えていて、オイルポンプ20から吐出される作動油は、吐出路41を通して被送給部、すなわち、エンジンにおける可変動弁装置の油圧作動式アクチュエータ、エンジンにおけるベアリング等の被潤滑部位、及びシリンダやピストン等の油冷却部位等に夫々圧送されるように構成されている。なお、被送給部50からは排出路42を通してエンジンのオイルパン40に作動油が戻されるように構成されている。
【0018】
オイルポンプ20は、クランクシャフト10によって図1の反時計方向へ回転駆動されるようになっていて、ポンプハウジング21と、このポンプハウジング21内に回転可能に組付けられてクランクシャフト10によって回転駆動されるインナーロータ22と、このインナーロータ22に対し所定量偏心してポンプハウジング21内に回転可能に組付けられてインナーロータ22の外歯22aと噛み合う内歯23aにてインナーロータ22により同方向に回転されるアウターロータ23を備えている。なお、外歯22a及び内歯23aは、トロコイド曲線又はサイクロイド曲線で規定されている。
【0019】
ポンプハウジング21は、吸入路43に接続されてオイルパン40に連通する吸込口21aと、吐出路41に接続される吐出口21bと、吸込口21aに常時連通するメイン吸込ポート(第2ポート)21cと、このメイン吸込ポート21cに制御弁30を介して連通・遮断されるサブ吸込ポート(第3ポート)21dと、吐出口21bに常時連通する吐出ポート(第1ポート)21eを有していて、各ポート21c、21d、21eは各外歯22aと各内歯23a間に形成される各ポンプ室Rを介して連通しない構成となっている。また、メイン吸込ポート21cは、サブ吸込ポート21dに対してオイルポンプ20の回転方向側(図1の反時計方向側)に位置されている。図1及び図10に示すように、サブ吸込ポート21dのインナーロータ22の回転方向側端部のポンプ室Rへの開口形状と、メイン吸込ポート21cのインナーロータ22の反回転方向側端部のポンプ室Rへの開口形状は、吐出ポート21eと隣合うメイン吸込ポート21cの回転方向側端部と吐出ポート21eの反回転方向側端部との間に位置される1つのポンプ室Rの最大容積よりも所定の割合だけ小さな容積のポンプ室R1の形状に沿うように規定されている。尚、図10は、図1のA部のカバー24を取り外した状態の拡大図で、ポンプ室R1が所定の容積となるインナーロータ22及びアウターロータ23の回転位置での状態を示し、所定の容積はメイン吸込ポート21cとサブ吸込ポート21dとの所望の作動油の分配量に応じて任意に設定される。
【0020】
更に、本第1実施形態においては、図10及び図11に示すように、メイン吸込ポート21cのインナーロータ22の反回転方向側端部にサブ吸込ポート21dのインナーロータ21の回転方向側端部に向けて薄溝からなる連通溝(抑制手段)21gが延在して形成されている。尚、連通溝21gは、両吸込ポート21c、21dを区画するポンプハウジング21の区画部21fのポンプ室R1側端面に形成されている。
【0021】
制御弁30は、図2及び図3にて詳細に示したように、内孔31aを有するとともに、この内孔31aにそれぞれ連通する制御ポート31b、サブポート31c、メインポート31dを有するバルブハウジング31と、このバルブハウジング31の内孔31aに軸方向へ摺動可能に組付けられて、制御ポート31bを通して流入する作動油の圧力(オイルポンプ20の吐出圧)を一端(図示上端)に受けるとともにバルブハウジング31とにより可変絞り部A、Bを形成し、各ポート31b、31c、31d間の連通・遮断をランド部32aにて可変制御するスプール32と、このスプール32を図2の上方へ付勢するスプリング33によって構成されていて、制御ポート31bにてオイルポンプ20の吐出ポート21eに常時連通し、サブポート31cにてオイルポンプ20のサブ吸込ポート21dに常時連通し、メインポート31dにてオイルポンプ20のメイン吸込ポート21cに常時連通している。なお、スプリング33の収容室は、オイルパン40に常時連通していて、圧力(スプール32を図示上方へ押動する力)が生じないように構成されている。
【0022】
スプール32のランド部32aは、図3にて詳細に示したように、単一であってスプール32の一端側(図示上端側)に形成されており、図3の状態すなわち後述する第3制御モードにて制御ポート31bからメインポート31cに流れる作動油の圧力を受けるランド部32aの他端側には、ランド部32aの外周部分からスプール32の軸心に向けて傾斜するスロープ面(テーパ面)32bが形成されている。また、スロープ面32bのランド部側端部とランド部32aの外周間には径方向の段差32cが形成されている。
【0023】
また制御弁30においては、制御ポート31bに付与される油圧(吐出圧)に応じて、サブポート31cをメインポート31dにのみ連通させる第1制御モード(図5参照)と、サブポート31cとメインポート31dの連通を維持した状態でサブポート31cと制御ポート31bを可変絞り部Aを介して連通させてサブポート31cにはメインポート31dと制御ポート31bから作動油が流れるようにした第2制御モード(図6参照)と、サブポート31cと制御ポート31bの連通を維持した状態でサブポート31cとメインポート31dを可変絞り部Bを介して連通させて制御ポート31bからサブポート31cとメインポート31dに作動油が流れるようにした第3制御モード(図7参照)と、サブポート31cを制御ポート31bにのみ連通させる第4制御モード(図8参照)と、サブポート31cと制御ポート31bの連通を維持した状態でサブポート31cとメインポート31dを連通させて制御ポート31bからサブポート31cとメインポート31dに作動油が流れるようにした第5制御モード(図9参照)で制御可能となっていて、これによって図4に示した吐出量特性が得られるようになっている。なお、第1制御モードでは図4の0〜a点間の特性が得られ、第2制御モードでは図4のa点〜b点間の特性が得られ、第3制御モードでは図4のb点〜c点間の特性が得られ、第4制御モードでは図4のc点〜d点間の特性が得られ、第5制御モードでは図4のd点以降の特性が得られる。
【0024】
上記のように構成した第1実施形態においては、クランクシャフト10の回転数Nが0〜N1間の回転域であるとき、制御弁30においてスプール32が例えば図5にて概略的に示した位置にあって、サブポート31cは制御ポート31bとの連通を遮断されるとともにメインポート31dとの連通を維持される。このため、オイルポンプ20では、メイン吸込ポート21cとサブ吸込ポート21dが共に吸込ポートとして十分に機能するため、作動油がメイン吸込ポート21cとサブ吸込ポート21dから十分に吸込まれて低回転領域での必要油量を確保することができ、図4に示した0〜a点間の吐出量特性が得られ、その吐出量が吐出路41を通して被送給部50に向けて圧送される。
【0025】
このとき、メイン吸込ポート21cがサブ吸込ポート21dに対してオイルポンプ20の回転方向側に位置されているので、サブ吸込ポート21dが制御弁30を介して吸込口21a(メイン吸込ポート21c)に連通されることによる圧力損失によりサブ吸込ポート21dに連通されるポンプ室Rにその容積増加分の作動油が十分に吸込まれず該ポンプ室R内に負圧が生じたとしても、この負圧の生じたポンプ室Rがオイルポンプ20の回転に伴いメイン吸込ポート21cに連通したときに、この負圧により作動油がメイン吸込ポート21cからポンプ室Rに吸込まれて負圧が消失される。これにより、上記した低回転領域での必要油量を確保することができる。
【0026】
また、クランクシャフト10の回転数NがN1〜N2間の回転域であるとき、制御弁30においてスプール32が例えば図6にて概略的に示した位置にあって、サブポート31cはメインポート31dとの連通を維持された状態(可変絞り部Bにて殆ど絞られていない状態)にて制御ポート31bとの連通量を可変絞り部Aによって可変制御され、サブポート31cにはメインポート31dと制御ポート31bから作動油が流れる。このため、オイルポンプ20では、吐出ポート21eから吐出口21bに流れる作動油の一部が制御弁30を介してサブ吸込ポート21dに流入するとともに、メイン吸込ポート21cからサブ吸込ポート21dに作動油が吸込まれて、メイン吸込ポート21cが吸込ポートとして十分に機能するものの、サブ吸込ポート21dが制御ポート31bから可変絞り部Aを通して流れる作動油の流量に応じて吸込ポートとしての機能を低下させられるため、図4に示したa点〜b点間の吐出量特性が得られ、サブ吸込ポート21dの吸込ポートとしての機能低下分の吐出量を低減できて、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0027】
また、クランクシャフト10の回転数NがN2〜N3間の回転域であるとき、制御弁30においてスプール32が例えば図7にて概略的に示した位置にあって、サブポート31cは制御ポート31bとの連通を維持された状態(可変絞り部Aにて殆ど絞られていない状態)にてメインポート31dとの連通量を可変絞り部Bによって可変制御され、制御ポート31bからサブポート31cとメインポート31dに作動油が流れる。このため、オイルポンプ20では、吐出ポート21eから吐出口21bに流れる作動油の一部が制御弁30を介してサブ吸込ポート21dとメイン吸込ポート21cに流入して、サブ吸込ポート21dが吸込ポートとして殆ど機能しない状態にて、メイン吸込ポート21cが制御ポート31bから可変絞り部Bを通して流れる作動油の流量に応じて吸込ポートとしての機能を低下させられるため、図4に示したb点〜c点の吐出量特性が得られ、サブ吸込ポート21dが吸込ポートとして機能しない分の吐出量と、メイン吸込ポート21cの吸込ポートとしての機能低下分の吐出量を低減できて、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0028】
また、クランクシャフト10の回転数NがN3〜N4間の回転域であるとき、制御弁30においてスプール32が例えば図8にて概略的に示した位置にあって、サブポート31cは制御ポート31bとの連通を維持されるとともにメインポート31dとの連通を遮断された状態に維持され、制御ポート31bからサブポート31cに作動油が流れるものの、制御ポート31bからメインポート31dには作動油が流れない。このため、オイルポンプ20では、吐出ポート21eから吐出口21bに流れる作動油の一部が制御弁30を介してサブ吸込ポート21dに流入するもののメイン吸込ポート21cには流入せず、サブ吸込ポート21dが吸込ポートとして殆ど機能しない状態にて、メイン吸込ポート21cが吸込ポートとして十分に機能するため、図4に示したc点〜d点間の吐出量特性が得られ、サブ吸込ポート21dが吸込ポートとして機能しない分の吐出量を低減できて、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0029】
また、クランクシャフト10の回転数NがN4以上の回転域であるとき、制御弁30においてスプール32が例えば図9にて概略的に示した位置にあって、制御ポート31bとサブポート31cがフルオープンにて連通した状態にてメインポート31dが制御ポート31b及びサブポート31cとの連通量を可変制御され、制御ポート31bからサブポート31cとメインポート31dに作動油が流れる。このため、オイルポンプ20では、吐出ポート21eから吐出口21bに流れる作動油の一部が制御弁30を介してサブ吸込ポート21dとメイン吸込ポート21cに流入して、サブ吸込ポート21dが吸込ポートとして殆ど機能しない状態にて、メイン吸込ポート21cが制御ポート31bから流れる作動油の流量に応じて吸込ポートとしての機能を低下させられるため、図4に示したd点以降の吐出量特性が得られ、サブ吸込ポート21dが吸込ポートとして機能しない分の吐出量と、メイン吸込ポート21cの吸込ポートとしての機能低下分の吐出量を低減できて、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0030】
次に、図16に示す第2実施形態について説明する。
【0031】
図16に示すようにオイルポンプ装置は、車両用エンジンのクランクシャフト(駆動源)310によって回転駆動されるオイルポンプ320と、このオイルポンプ320から吐出される作動油の一部を吸込側へ還流させ得る制御弁(制御手段)330を備えていて、オイルポンプ320から吐出される作動油は、送給油路341を通して被送給部350、すなわち、エンジンにおける可変動弁装置の油圧作動式アクチュエータ、エンジンにおけるベアリング等の被潤滑部位、及びシリンダやピストン等の油冷却部位等に夫々圧送されるように構成されている。なお、被送給部350からは排出路342を通してエンジンのオイルパン340に作動油が戻されるように構成されている。
【0032】
オイルポンプ320は、クランクシャフト310によって図16の時計方向へ回転駆動されるようになっていて、ポンプハウジング321と、このポンプハウジング321内に回転可能に組付けられてクランクシャフト310によって回転駆動されるインナーロータ322と、このインナーロータ322に対し所定量偏心してポンプハウジング321内に回転可能に組付けられてインナーロータ322の複数の外歯322aと噛み合う複数の内歯323aにてインナーロータ322により同方向に回転されるアウターロータ323を備えている。なお、外歯322a及び内歯323aは、例えばトロコイド曲線又はサイクロイド曲線で規定されている。
【0033】
インナーロータ322の外歯322aと、アウターロータ323の内歯323aとの歯間にはポンプ室Rが構成される。インナーロータ322に対してアウターロータ323は所定量偏心しているため、ポンプ室Rの配置は偏在している。
【0034】
ポンプハウジング321には、オイルパン340と連通する吸込ポート(第1ポート)321aと、メイン吐出路341aを介して送給油路341に連通するメイン吐出ポート(第2ポート)321bと、サブ吐出路341bを介して制御弁330のサブ流入ポート331bへ連通するサブ吐出ポート(第3ポート)321cとがそれぞれロータの周方向において異なる位置でポンプ室Rに開口して設けられている。上記したようにポンプ室は吸込ポート321aとメイン吐出ポート321bとの間にメインポンプ室R2が、メイン吐出ポート321bとサブ吐出ポート321cとの間にサブポンプ室R3が、それぞれ形成されている。メイン吐出ポート321bは図16中の矢印X方向において、サブ吐出ポート321cの上流に位置しており、両ポートは周方向に連通しておらず、よって互いに独立した吐出機能及び吐出特性を有する。
【0035】
図18に示すように、サブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部のポンプ室R3への開口形状は、インナーロータ322とアウターロータ323との歯間で構成される形状に沿うように規定されている。尚、このポンプ室R3は、吸込ポート321aと、メイン吐出ポート321bとの間に形成されるロータの歯間形状(ポンプ室)の容積が最も大きい図示しないポンプ室の容積よりも小さい。
【0036】
尚、図18は、図16の実際のオイルポンプでの拡大図で、ポンプ室R3が所定の容積となるインナーロータ322及びアウターロータ323の回転位置での状態を示し、所定の容積は任意に設定される。
【0037】
図18に示すようにサブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部にメイン吐出ポート321bのインナーロータ322の反回転方向側端部に向けて薄溝から成る連通溝(抑制手段)321gが延在して形成されている。
【0038】
尚、図19に示すように、連通溝321gは両吐出ポートを区画するポンプハウジング321の区画部321fのポンプ室側端面に形成されている。
【0039】
この連通溝321gは、ポンプ室R3によって吐出されるオイルを、ポンプ室R3の歯間形状がインナロータ322の回転によってサブ吐出ポート321cの開口形状と一致する(一致してポンプ室R3とサブ吐出ポート321cとが連通する)前にサブ吐出ポート321cとポンプ室R3とを連通させる。
【0040】
また、図25に示すように、メイン吐出ポート321bの回転方向側端部をインナーロータ322の回転方向に延在させて、サブ吐出ポート321cとポンプ室R3とがサブ吐出ポート321cの反回転方向側端部のポンプ室R3への開口形状によって連通するときに、ポンプ室R3とメイン吐出ポート321bとがメイン吐出ポート321bのポンプ室R3への開口形状によって連通するように形成することによって抑制手段を構成することもできる。
【0041】
制御弁330は、図17にて詳細に示すように、内孔330aを有すると共に、この内孔330aにそれぞれ連通するメイン流入ポート331a、サブ流入ポート331b、合流ポート331c、第1帰還ポート331d、第2帰還ポート331eを有するバルブハウジング331と、このバルブハウジング331内の内孔330aに軸方向に摺動可能に組み付けられて、メイン流入ポート331aを通して流入する作動油の圧力(オイルポンプの吐出圧)を一端(図示上端)に受けると共にバルブハウジング331とにより可変絞り部C、D、Eを形成し、各ポート間の連通・遮断をランド部332a、332bにて可変制御するスプール332と、このスプール332を図17の上方へ付勢するスプリング333によって構成されていて、メイン流入ポート331aにてオイルポンプ320のメイン吐出路341aに常時連通し、サブ流入ポート331bにてオイルポンプ320のサブ吐出路341bに常時連通し、合流ポート331cにて送給油路341(メイン吐出路341a)と常時連通し、第1、第2帰還ポート331d、331eにてオイルパン340(吸込ポート343)に常時連通している。
【0042】
スプール332のランド部332a、332bは、図17にて詳細に示したように、スプール332の一端側(図示上端側)と他端側(図示下端側)に形成されており、図24の状態すなわち後述する第4制御モードにてメイン流入ポート331aから第1帰還ポート331dに流れる作動油の圧力を受けるランド部332aの他端側と、ランド部332bの一端側には、ランド部332a、332bの外周部分からスプール332の軸心に向けて傾斜するスロープ面(テーパ面)332c、332dがそれぞれ形成されている。また、スロープ面332cのランド部332aの一端側の端部とランド部332aの外周の間には径方向の段差332eが形成されている。
【0043】
また、制御弁330においては、メイン流入ポート331aに付与される油圧(吐出圧)に応じて、サブ流入ポート331bと合流ポート331cとを内孔330aを介して連通させると共に、メイン流入ポート331aと第1、第2帰還ポート331d、331eと内孔330aとの連通を遮断してメイン吐出ポート321b(メイン吐出路341a)とサブ吐出ポート321c(サブ吐出路341b)の双方で作動油を吐出させる第1制御モードと、メイン流入ポート331aと内孔330aとの連通は遮断して、メイン吐出ポート321bから吐出される作動油は送給油路341に流す一方、内孔330aと第2帰還ポート331eとを所定量だけ連通させ、内孔330aを介してサブ流入ポート331bを第2帰還ポート331eと合流ポート331cの双方に連通させてサブ吐出ポート321cから吐出された作動油を合流ポート331c(送給油路341)と、第2帰還ポート331e(吸込ポート343)とに流れるようにして、サブ吐出ポート321cから吐出された作動油の一部を吸込側に還流させる第2制御モードと、メイン流入ポート331aと内孔330aとの連通は遮断し、メイン吐出ポート321bから吐出された作動油は送給油路341に流す一方、サブ流入ポート331bと第2帰還ポート331eとを内孔330aを介して連通させてサブ吐出ポート321cから吐出される殆どの作動油を第2帰還ポート331eを介して吸込ポート343に還流させる第3制御モードと、メイン流入ポート331aと第1帰還ポート331dとを内孔330aによって連通させると共に、サブ流入ポート331bと第2帰還ポート331eとを内孔330aによって連通させ、メイン吐出ポート321bから吐出された作動油の一部と、サブ吐出ポート321cから吐出された作動油の殆どを吸込ポート343に還流させる第4制御モードで制御可能となっていて、これによって図20に示した吐出特性が得られるようになっている。尚、第1の制御モードでは図20の0〜a点間に、第2の制御モードでは図20のa点〜b点間に、第3の制御モードでは図20のb点〜c点間に、第4の制御モードでは図20のc点以上に、それぞれ示す吐出特性が得られる。
【0044】
上記した第2実施形態においては、クランクシャフト310の回転数Nが0〜N1間の回転域であるとき、制御弁330においてスプール332が例えば図21にて概略的に示した位置にあって、メイン流入ポート331aは内孔330aとの連通を遮断されるとともに、サブ流入ポート331bは、制御弁330内の内孔330aを介して合流ポート331cと連通される。このため、オイルポンプ320では、メイン吐出ポート321bとサブ吐出ポート321cが共に吐出ポートとして十分に機能するため、作動油がメイン吐出ポート321bとサブ吐出ポート321cから十分に吐出されて低回転領域での必要油量を確保することができ、図20に示した0〜a点間の吐出量特性が得られ、その吐出量が送給油路341を介して被送給部350に向けて圧送される。
【0045】
また、クランクシャフト310の回転数NがN1〜N2間の回転域であるとき、制御弁330においてスプール332が例えば図22にて概略的に示した位置にあって、サブ流入ポート331bは内孔330aを介して合流ポート332cとの連通を維持された状態で所定量だけ第2帰還ポート331eと連通される。一方で、メイン流入ポート331aと内孔330aとの間の連通は遮断されている。サブ流入ポート331bと合流ポート331cとの連通量はランド部332aで構成される可変絞り部Dによって、サブ流入ポート331bと第2帰還ポート331eとの連通量はランド部332bで構成される可変絞り部Eによってそれぞれ可変制御される。このため、オイルポンプ320では、メイン吐出ポート321bは吐出ポートとして十分に機能するものの、サブ吐出ポート321cは第2帰還ポート331eから可変絞り部Eを通して流れる作動油の流量に応じて吐出ポートとしての機能を低下させるため、図20に示したa点〜b点間の吐出量特性が得られ、サブ吐出ポート321cの吐出ポートとしての機能低下させた分の駆動力を低減できて、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0046】
また、クランクシャフト310の回転数NがN2〜N3間の回転域であるとき、制御弁330においてスプール332が例えば図23にて概略的に示した位置にあって、サブ流入ポート331bは合流ポート331cとの連通を遮断され、内孔330aを介して第2帰還ポート331eだけに連通される一方、メイン流入ポート331aと内孔330との連通の遮断は維持される。このため、オイルポンプ320では、サブ吐出ポート321cから吐出される作動油の殆どが制御弁330を介して第2帰還ポート331cに流入して、サブ吐出ポート321cが吐出ポートとして殆ど機能しない状態となり、メイン吐出ポート321bから吐出される作動油の流量が吐出量となるため、図20に示したb点〜c点の吐出量特性が得られ、サブ吐出ポート321cが吐出ポートとして機能しない分の吐出量と、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0047】
また、クランクシャフト310の回転数NがN3以上の回転域であるとき、制御弁330においてスプール332が例えば図24にて概略的に示した位置にあって、サブ流入ポート331bと第2帰還ポート331eとの内孔330aを介した連通は維持された状態にてメイン流入ポート331aと第1帰還ポート331dとの間が可変絞り部Cによって連通される。このため、オイルポンプ320では、メイン吐出ポート321bからメイン吐出路341aを介して送給油路341に流れる作動油の一部が制御弁330を介して第1帰還ポート331dに流入すると共に、サブ吐出ポート321cは第2帰還油路331eと連通して、サブ吐出ポート321cは吐出ポートとして殆ど機能しない状態となる。これによって、メイン吐出ポート321bから吐出された作動油のうち、メイン流入ポート331aから可変絞り部Dを通して流れる作動油の流量に応じてメイン吐出ポート321bの吐出ポートとしての機能が低下させられるため、図20のc点以上の領域に示す吐出量特性が得られ、サブ吐出ポート321cが吐出ポートとして機能しない分の吐出量と、メイン吐出ポート321bの吐出ポートとしての機能低下分の吐出量を低減できて、ポンプ負荷の低減を図ることができる。
【0048】
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態においては、制御弁30の第2制御モードにてサブ吸込ポート21dの吸込ポートとしての機能低下分の吐出量を低減でき、また制御弁30の第3制御モードにてサブ吸込ポート21dが吸込ポートとして機能しない分の吐出量と、メイン吸込ポート21cの吸込ポートとしての機能低下分の吐出量を低減でき、また制御弁30の第4制御モードにてサブ吸込ポート21dが吸込ポートとして機能しない分の吐出量を低減でき、また制御弁30の第5制御モードにてサブ吸込ポート21dが吸込ポートとして機能しない分の吐出量と、メイン吸込ポート21cの吸込ポートとしての機能低下分の吐出量を低減できて、駆動源の低回転領域から中・高回転領域に移行するとき及び中・高回転領域でのポンプ負荷の低減を最大限に図ることができ、駆動動力の低減を最大限に図ることができる。
【0049】
また、第1実施形態においては、当該オイルポンプ装置を、図1にて示したように、吸込口21a、メイン吸込ポート21c、サブ吸込ポート21d、吐出口21b及び吐出ポート21eを有する単一のオイルポンプ20と、このオイルポンプ20から吐出される作動油の一部のメイン吸込ポート21cとサブ吸込ポート21dへの流れをオイルポンプ20から吐出される作動油の圧力に応じて制御する制御弁30によって構成したものであるため、当該オイルポンプ装置を小型・軽量・コンパクトとすることが可能であり、当該オイルポンプ装置の車体等への搭載性を向上させることができる。
【0050】
また、第1実施形態においては、サブ吸込ポート21dのインナーロータ22の回転方向側端部のポンプ室R1への開口形状と、メイン吸込ポート21cのインナーロータ22の反回転方向側端部のポンプ室R1への開口形状を、ポンプ室R1の形状に沿うように規定しており(図10参照)、更にメイン吸込ポート21cのインナーロータ22の反回転方向側端部にサブ吸込ポート21dのインナーロータ21の回転方向側端部に向けて延在する連通溝21gが形成されている。このため、インナーロータ22及びアウターロータ23の回転によりポンプ室R1がメイン吸込ポート21cのインナーロータ22の反回転方向側端部及びサブ吸込ポート21dのインナーロータ21の回転方向側端部を通過する時、ポンプ室R1の容積変化に対して、ポンプ室R1と各吸込ポート21c、21dとの間の吸込通路断面積が小さくなることが連通溝21gにより防止される(サブ吸込ポート21dとポンプ室R1との間の吸込通路断面積が小さくなると、連通溝21gによりポンプ室R1とメイン吸込通路21c間の吸込通路断面積が大きくなる)。この結果、図14に示すようにポンプ室R1が所定の容積となる図10に示す回転位置付近で作動油の吸込流速が増大することが抑制され、吸込流速の増大によりキャビテーションが生じて騒音が発生することが防止される。尚、図14において0点は図10に示す回転位置である。このとき、上記したように、サブ吸込ポート21dに制御弁30を介して吐出油が供給される場合があるが、連通溝21gは薄溝により構成されているので、ポンプ室R1を介した両吸込ポート21c、21d間での作動油の流通を抑制でき、当該オイルポンプ装置の効率が低下することを防止することができる。
【0051】
尚、上記した第1実施形態では、その深さが均一な薄溝により連通溝21gを構成したが、図12に示すように、その深さがロータの回転に伴い深くなる傾斜溝により連通溝21hを構成し、ロータの回転に伴い吸込通路断面積が徐々に増大するようにしても良い。また、連通溝は、図13に示すようにメイン吸込ポート121cのインナーロータ22の反回転方向側端部にサブ吸込ポート121dのインナーロータ21の回転方向側端部に向けて延在する細溝121iにより構成することもできる(細溝121iの深さは、図11、図12に示すように均一であっても傾斜していても良い)。このように、連通溝は、溝の深さ、長さや幅等の変更により任意に吸込通路断面積を変更することができて、容易に作動油の吸込流速の変化を抑制することができる。
【0052】
また、第2の実施形態においては、制御弁330の第2制御モードにてサブ吐出ポート321cの吐出ポートとしての機能低下分の吐出量を低減でき、また制御弁330の第3制御モードにてサブ吐出ポート321cが吐出ポートとして機能しない分の吐出量を低減でき、また制御弁330の第4制御モードにてサブ吐出ポート321cが吐出ポートとして機能しない分の吐出量と、メイン吐出ポート321bの吐出ポートとしての機能低下分の吐出量を低減でき、駆動源の低回転領域から中・高回転領域に移行するとき及び中・高回転領域でのポンプ負荷の低減を最大限に図ることができ、駆動動力の低減を最大限に図ることができる。
【0053】
また、第2実施形態においては、当該オイルポンプ装置を、図16にて示したように、メイン吐出路341a、サブ吐出路341b、送給油路341、吸込路323、メイン吐出ポート321b、サブ吐出ポート321c、吸込ポート321aを有する単一のオイルポンプ320と、オイルポンプ320から吐出される作動油の圧力に応じて、このオイルポンプ320から吐出される作動油の流れの一部をメイン吐出ポート321bとサブ吐出ポート321cから吸込路323へと還流させるように第1、第2帰還通路331d、331eとメイン吐出路341a、サブ吐出路341bとの連通を制御する制御弁330によって構成したものであるため、当該オイルポンプ装置を小型・軽量・コンパクトとすることが可能であり、当該オイルポンプ装置の車体等への搭載性を向上させることができる。
【0054】
また、第2実施形態においては、サブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部のポンプ室R3への開口形状を、ポンプ室R3の形状に沿うように規定する(図18参照)と共に、サブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部にメイン吐出ポート321cのインナーロータ322の回転方向端部に向けて延在する連通溝321gが形成されている。また、メイン吐出ポート321bのインナーロータ322の回転方向側端部をサブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部に向けてポンプ室R3への開口形状を延在させて形成している。このため、インナーロータ322及びアウターロータ323の回転によりポンプ室R3がメイン吐出ポート321bのインナーロータ322の回転方向側端部及びサブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部を通過する時、ポンプ室R3の容積変化に対して、ポンプ室R3と各吐出ポート321b、321cとの間の吐出通路断面積が小さくなることが開口形状または連通溝321gにより防止される(メイン吐出ポート321bとポンプ室R3との間の吐出通路断面積が小さくなると、連通溝321gによりポンプ室R3とサブ吐出ポート321cと間の吐出通路断面積が大きくなる、または、ポンプ室R3とメイン吐出ポート321bとの間の吐出通路が確保される)。この結果、図28に示すようにポンプ室R3が所定の容積となる図18に示す回転位置付近で作動油の吐出流速が増大すること(歯間のポンプ室内の圧力が上昇すること)が抑制され、駆動トルクの増大や、騒音の発生が防止される。尚、図28において0点は図18に示す回転位置である。このとき、上記したように、メイン吐出ポート321aに連通溝321gを介して吐出油が供給(逆流)される場合があるが、連通溝321gは薄溝により構成されているので、ポンプ室R3を介した両吐出ポート321b、321c間での作動油の流通を抑制でき、当該オイルポンプ装置の効率が低下することや、吐出油の周期的な圧力変動(脈動)の伝達を防止することができる。
【0055】
尚、上記した実施形態では、その深さが均一な薄溝により連通溝321gを構成したが、図26に示すように、その深さがロータの回転に伴い深くなる傾斜溝により連通溝321hを構成し、ロータの回転に伴い吸込通路断面積が徐々に増大するようにしても良い。また、連通溝は、図27に示すようにメイン吐出ポート321bのインナーロータ322の回転方向側端部にサブ吐出ポート321cのインナーロータ322の反回転方向側端部に向けて延在する細溝321iにより構成することもできる(細溝321iの深さは、図18、図26に示すように均一であっても傾斜していても良い)。このように、連通溝は、溝の深さ、長さや幅等の変更により任意に吐出通路断面積を変更することができて、容易に作動油の吐出流速の変化を抑制することができる。
【0056】
また、上記実施形態においては、車両用エンジン(内燃機関)のクランクシャフト10、310にて駆動されるオイルポンプ装置に本発明を実施したが、本発明は車両以外の他の産業機器に使用するオイルポンプ装置にも同様にまたは適宜変更して実施できるものであり、オイルポンプの形式(上記実施形態ではトロコイド式)や駆動形態(上記実施形態では直結駆動式)も適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるオイルポンプ装置の第1実施形態を示す図である。
【図2】図1に示した制御弁の詳細な断面図である。
【図3】図2に示した制御弁の要部拡大断面図である。
【図4】図1に示したオイルポンプ装置によって得られる回転数と吐出量との関係を示す特性線図である。
【図5】図2及び図3に示した制御弁の第1制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図6】図2及び図3に示した制御弁の第2制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図7】図2及び図3に示した制御弁の第3制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図8】図2及び図3に示した制御弁の第4制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図9】図2及び図3に示した制御弁の第5制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図10】図1のA部の部分拡大図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】連通溝の変形例を示す断面図である。
【図13】連通溝の他の変形例を示す部分拡大図である。
【図14】本発明と従来技術における各吸込ポートとポンプ室間の吸込流速とロータ回転角度との関係を示すグラフである。
【図15】従来のオイルポンプ装置の各吸込ポートの開口形状を示す図である。
【図16】本発明によるオイルポンプ装置の第2実施形態を模式的に示す図である。
【図17】図15に示した制御弁の詳細な断面図である。
【図18】図15に示したオイルポンプの要部拡大図である。
【図19】図17のB−B断面図である。
【図20】図15に示したオイルポンプ装置によって得られる回転数と吐出量との関係を示す特性線図である。
【図21】図15及び図17に示した制御弁の第1制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図22】図15及び図17に示した制御弁の第2制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図23】図15及び図17に示した制御弁の第3制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図24】図16及び図17に示した制御弁の第4制御モードにおける作動を概略的に示した断面図である。
【図25】開口形状の変形例を示すオイルポンプの要部拡大図である。
【図26】連通溝の変形例を示す断面図である。
【図27】連通溝の変形例を示す部分断面図である。
【図28】本発明と従来技術における各吐出ポートとポンプ室間の吐出流速とロータ回転角度との関係を示すグラフである。
【図29】従来のオイルポンプ装置の各吐出ポートの開口形状を示す図である。
【符号の説明】
10、310 エンジンのクランクシャフト(駆動源)
20、320 オイルポンプ
21、321 ポンプハウジング
21a 吸込口
21b 吐出口
21c メイン吸込ポート(第1実施形態における第2ポート)
21d サブ吸込ポート(第1実施形態における第3ポート)
21e 吐出ポート(第1実施形態における第1ポート)
21g、21h、121i、321g、321h、321i 連通溝(抑制手段)
30、330 制御弁
50、350 被送給部
321a 吸込みポート(第2実施形態における第1ポート)
321b メイン吐出ポート(第2実施形態における第2ポート)
321c サブ吐出ポート(第2実施形態における第3ポート)
330a 内孔
331a メイン流入ポート
331b サブ流入ポート
331c 合流ポート
331d 第1帰還ポート
331e 第2帰還ポート
341 送給油路
341a メイン吐出路
341b サブ吐出路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is constituted by an oil pump device, in particular, an oil pump that is rotationally driven by a drive source such as an engine whose rotational speed changes, and a control valve that can recirculate part of the hydraulic oil discharged from the oil pump. The present invention relates to an oil pump device that pumps a predetermined amount of hydraulic oil to a portion to be fed.
[0002]
[Prior art]
As this type of oil pump device, those disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 10-73084 (referred to as the first prior art) and Japanese Patent Laid-Open No. 9-126153 (referred to as the second prior art) are known. Yes. These devices have a plurality of external teeth, are rotatably assembled in a pump housing and are rotationally driven by a drive source such as an engine whose rotational speed changes, and the external teeth of the inner rotor An oil pump having a plurality of internal teeth that define a plurality of pump chambers between the outer teeth and an outer rotor that is rotatably assembled in the pump housing, and is discharged from the oil pump. And a control valve that can recirculate part of the hydraulic oil.
[0003]
In the oil pump device of the first prior art, the discharge port that is always in communication with the discharge port, the main suction port that is always in communication with the suction port, and the main suction port that is in communication with and disconnected from the main suction port through the control valve. It is configured as a single oil pump having a sub suction port that is shut off and communicated with the outlet. As shown in FIG. 15, the
[0004]
In the second conventional oil pump device, as shown in FIG. 29, a single oil pump having a suction port (not shown) communicating with a suction port (not shown), a
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the oil pump device based on the first prior art described above, a single oil pump having a suction port, a main suction port, a sub suction port, a discharge port and a discharge port, and the operating oil discharged from the oil pump The oil pump device is small, light, and compact because it consists of a control valve that controls the flow to some main suction ports and sub suction ports according to the pressure of the hydraulic oil discharged from the oil pump. It is possible to improve the mountability of the oil pump device to the vehicle body and the like, and it is possible to secure the required amount of oil according to the rotational speed of the drive source and reduce the pump load. Further, in the above-described conventional apparatus, the opening shape of the end portions of both suction ports adjacent to each other is defined by the rotation direction side end portion of the suction port adjacent to the discharge port and the counter rotation direction side end portion of the discharge port. By prescribing the shape of one pump chamber having a volume smaller than the maximum volume of one pump chamber located between the two by a predetermined rate, it is possible to prevent instantaneous reduction of the suction area during micro rotation Thus, cavitation is prevented from occurring due to an increase in the suction flow velocity and a decrease in the pressure in the pump chamber due to the instantaneous reduction of the suction area.
[0006]
However, in the oil pump device according to the first prior art, the opening shape of each end of each suction port (the cut-off portion) is defined, whereas the opening shape of both ends is simply defined as a radial shape. Although the momentary reduction of the suction passage cross-sectional area of each suction port during rotation can be prevented, the volume associated with the rotation of the inner rotor and outer rotor of the pump chamber defined so that the end of each suction port follows The suction passage cross-sectional area of the pump chamber and each suction port is small with respect to the change, so that the suction flow rate of hydraulic oil increases as shown in FIG. 14 near the rotational position shown in FIG. 15 where the pump chamber has a predetermined volume. As a result, cavitation occurs and noise is generated. In FIG. 14, the zero point is the rotational position shown in FIG.
[0007]
In the oil pump device based on the second prior art described above, a single oil pump having a suction port, a main discharge port, a sub discharge port, and a discharge port, and a main discharge port and a sub discharge port of the oil pump are provided. A control valve that controls the amount of hydraulic oil discharged from the oil pump to return to the suction port according to the pressure of the hydraulic oil discharged from the oil pump. By defining the shape to conform to the shape of one pump chamber having a volume smaller than the volume of the pump chamber having the maximum volume formed between the suction port and the main discharge port, the discharge area accompanying rotation In addition, the pumping horsepower is increased by reducing the discharge flow velocity and the pressure in the pump chamber (R1 in FIG. 29) by instantaneously expanding the discharge area. It is prevented from.
[0009]
However,In the oil pump device according to the second prior art, the opening shape of each end of each discharge port (the cut-off portion) is defined, but the opening shape of both end portions is simply defined as a radial shape, while at the time of micro rotation. Although it is possible to prevent the instantaneous reduction of the cross-sectional area of the discharge passage of each discharge port, the volume change caused by the rotation of the inner rotor and outer rotor of the pump chamber that is defined so that the end of each discharge port follows On the other hand, since the discharge passage sectional area of the pump chamber and each discharge port is small, the hydraulic oil discharge flow rate (in FIG. 29) as shown in FIG. 28 in the vicinity of the rotational position shown in FIG. 29 where the pump chamber has a predetermined volume. Pressure in the pump chamber R1) increases, and it becomes difficult to rotate, resulting in an increase in pump driving torque and generation of noise.
[0010]
Therefore, an object of the present invention is to prevent cavitation that occurs when the flow rate of hydraulic oil increases, an increase in pump driving torque, and noise generation in an oil pump device.
[0011]
The technical means taken in order to solve the above-mentioned problem includes an inner rotor that has a plurality of external teeth, is rotatably assembled in a pump housing, and is rotationally driven by a drive source whose rotational speed changes.AboveAn outer rotor that meshes with the outer teeth of the inner rotor and has a plurality of inner teeth that define a plurality of pump chambers between the outer teeth and is rotatably assembled in the pump housing; and Formed,Inner rotorIn the circumferential directionLeaveEach in a different positionAboveCommunicate with pump roomDischarge port, main suction port and sub suction portWhen,A control valve for controlling the communication between the discharge port and the sub suction port to control the amount of hydraulic oil supplied from the discharge port to the fed part, and the discharge port of the pump chamber; The main suction port andOne located betweenAboveMaximum capacity of pump chamberNext,In the circumferential direction of the inner rotor, the first opening shape to the pump chamber located on the sub suction port side of the main suction port, and the pump chamber located on the main suction port side of the sub suction port At least one of the second opening shapes is defined so as to conform to the interdental shape constituting the pump chamber between the main suction port and the sub suction port, and in the circumferential direction of the inner rotor, the main suction port On the side of the sub suction port or on the side of the main suction port of the sub suction port, there is provided a communication groove that suppresses a change in the flow rate of the hydraulic oil with respect to a change in the volume of the pump chamber.That is.
[0012]
Further, the technical means taken to solve the above-described problem is an inner rotor that has a plurality of external teeth and is rotationally driven by a drive source that is rotatably assembled in the pump housing and changes the rotational speed. An outer rotor that has a plurality of inner teeth that mesh with outer teeth of the inner rotor and that define a plurality of pump chambers between the outer teeth and that is rotatably assembled in the pump housing; A suction port, a main discharge port and a sub discharge port, which are formed in the housing and communicate with the pump chamber at different positions in the circumferential direction of the inner rotor, and control the communication between the suction port and the sub discharge port; A control valve for controlling the amount of hydraulic oil supplied from the sub-discharge port to the fed portion, and the suction port and the pump in the pump chamber One of the pump chambers located between the inner discharge port has a maximum volume, and in the circumferential direction of the inner rotor, a first opening shape to the pump chamber located on the sub discharge port side of the main discharge port, And at least one of the second opening shapes to the pump chamber located on the main discharge port side of the sub discharge port is an interdental shape constituting the pump chamber between the main discharge port and the sub discharge port In the circumferential direction of the inner rotor, on the sub discharge port side of the main discharge port or on the main discharge port side of the sub discharge port, the hydraulic oil with respect to the volume change of the pump chamber This is to provide a communication groove that suppresses changes in flow velocity.
[0013]
According to the present inventionThe communication groove can suppress a change in the flow rate of the hydraulic oil with respect to a change in the volume of the pump chamber.As a result, it is possible to prevent the hydraulic fluid flow rate from increasing near the rotational position where the pump chamber has a predetermined volume, and to suppress the occurrence of cavitation and the increase in hydraulic pressure in the pump chamber. It is possible to prevent the increase in driving torque and the drive torque.
[0015]
MaThe communication grooveThe cross-sectional area of the passage can be arbitrarily changed by changing the depth, length, width, etc. of the groove, and the change in the flow rate of the hydraulic oil can be easily suppressed,Main suction port or sub suction port (main discharge port or sub discharge port)Through the control valveDischarge port (suction port)Communicate withdidIf through the pump chamberBetween main suction port and sub suction port (between main discharge port and sub discharge port)It is possible to suppress the flow of hydraulic oil in the oil pump and to prevent the efficiency of the oil pump device from decreasing.
[0016]
Also,Communication between main suction port and sub suction port (communication between main discharge port and sub discharge port)Is generated periodically by the rotation of the inner rotor,Between main suction port and sub suction port (between main discharge port and sub discharge port)The hydraulic oil pressure periodically changes (pulsates). Noise is generated by the periodic change (pulsation) of this pressure, but the communication groove has a throttle shape (orifice shape) that prevents the transmission of pressure (pulsation) like a narrow groove or thin groove. Generation of a periodic change (pulsation) can be reduced and noise can be prevented.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, a first embodiment of the invention will be described with reference to the drawings. The oil pump device shown in FIG. 1 includes an oil pump 20 (shown partially broken) that is rotationally driven by a
[0018]
The
[0019]
The
[0020]
Further, in the first embodiment, as shown in FIGS. 10 and 11, the end portion of the
[0021]
As shown in detail in FIGS. 2 and 3, the
[0022]
As shown in detail in FIG. 3, the
[0023]
Further, in the
[0024]
In the first embodiment configured as described above, when the rotational speed N of the
[0025]
At this time, since the
[0026]
When the rotational speed N of the
[0027]
When the rotational speed N of the
[0028]
When the rotational speed N of the
[0029]
Further, when the rotational speed N of the
[0030]
Next, a second embodiment shown in FIG. 16 will be described.
[0031]
As shown in FIG. 16, the oil pump device returns an
[0032]
The
[0033]
A pump chamber R is formed between the teeth of the
[0034]
The
[0035]
As shown in FIG. 18, the opening shape of the
[0036]
FIG. 18 is an enlarged view of the actual oil pump in FIG. 16, and shows the state of the
[0037]
As shown in FIG. 18, a communication groove (suppressing means) consisting of a thin groove at the counter-rotation direction side end of the
[0038]
In addition, as shown in FIG. 19, the
[0039]
The
[0040]
Further, as shown in FIG. 25, the rotation direction side end of the
[0041]
As shown in detail in FIG. 17, the
[0042]
The
[0043]
In the
[0044]
In the second embodiment described above, when the rotational speed N of the
[0045]
Further, when the rotational speed N of the
[0046]
Further, when the rotation speed N of the
[0047]
Further, when the rotational speed N of the
[0048]
As is apparent from the above description, in the first embodiment, the discharge amount corresponding to the reduced function of the
[0049]
Further, in the first embodiment, as shown in FIG. 1, the oil pump device includes a
[0050]
Moreover, in 1st Embodiment, the opening shape to the pump chamber R1 of the rotation direction side edge part of the
[0051]
In the first embodiment described above, the
[0052]
In the second embodiment, the discharge amount corresponding to the reduced function as the discharge port of the
[0053]
In the second embodiment, as shown in FIG. 16, the oil pump device includes a
[0054]
In the second embodiment, the shape of the opening to the pump chamber R3 at the opposite end of the
[0055]
In the above-described embodiment, the
[0056]
In the above embodiment, the present invention is applied to the oil pump device driven by the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a first embodiment of an oil pump device according to the present invention.
FIG. 2 is a detailed sectional view of the control valve shown in FIG.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a main part of the control valve shown in FIG.
4 is a characteristic diagram showing the relationship between the number of revolutions obtained by the oil pump device shown in FIG. 1 and the discharge amount. FIG.
5 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 2 and 3 in a first control mode. FIG.
6 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 2 and 3 in a second control mode. FIG.
7 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 2 and 3 in a third control mode. FIG.
8 is a cross-sectional view schematically showing an operation of the control valve shown in FIGS. 2 and 3 in a fourth control mode. FIG.
9 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 2 and 3 in a fifth control mode. FIG.
10 is a partially enlarged view of part A in FIG. 1;
11 is a sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 12 is a cross-sectional view showing a modification of the communication groove.
FIG. 13 is a partially enlarged view showing another modification of the communication groove.
FIG. 14 is a graph showing the relationship between the suction flow velocity between each suction port and the pump chamber and the rotor rotation angle in the present invention and the prior art.
FIG. 15 is a view showing an opening shape of each suction port of a conventional oil pump device.
FIG. 16 is a diagram schematically showing a second embodiment of an oil pump device according to the present invention.
17 is a detailed cross-sectional view of the control valve shown in FIG.
18 is an enlarged view of a main part of the oil pump shown in FIG.
19 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG.
20 is a characteristic diagram showing the relationship between the rotation speed and the discharge amount obtained by the oil pump device shown in FIG.
FIG. 21 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 15 and 17 in a first control mode.
22 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 15 and 17 in a second control mode. FIG.
23 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 15 and 17 in a third control mode. FIG.
24 is a cross-sectional view schematically showing the operation of the control valve shown in FIGS. 16 and 17 in a fourth control mode. FIG.
FIG. 25 is an enlarged view of a main part of an oil pump showing a modification of the opening shape.
FIG. 26 is a cross-sectional view showing a modification of the communication groove.
FIG. 27 is a partial cross-sectional view showing a modification of the communication groove.
FIG. 28 is a graph showing the relationship between the discharge flow velocity between each discharge port and the pump chamber and the rotor rotation angle in the present invention and the prior art.
FIG. 29 is a view showing an opening shape of each discharge port of a conventional oil pump device.
[Explanation of symbols]
10, 310 Engine crankshaft (drive source)
20, 320 Oil pump
21, 321 Pump housing
21a Suction port
21b Discharge port
21c Main suction port (in the first embodimentSecond port)
21d Sub suction port (in the first embodiment3rd port)
21e Discharge port (first port in the first embodiment)
21g, 21h, 121i, 321g, 321h, 321i Communication groove (suppression means)
30, 330 Control valve
50, 350 Delivered part
321a Suction port (first port in the second embodiment)
321b Main discharge port (second port in the second embodiment)
321c Sub discharge port (third port in the second embodiment)
330a inner hole
331a Main inflow port
331b Sub inflow port
331c Merge port
331d First feedback port
331e Second return port
341 Oil supply passage
341a Main discharge path
341b Sub discharge path
Claims (6)
前記インナーロータの外歯に噛み合い、前記外歯との間に複数のポンプ室を区画形成する複数の内歯を有し前記ポンプハウジング内に回転可能に組付けられるアウターロータと、
前記ポンプハウジング内に形成され、前記インナーロータの周方向において異なる位置でそれぞれ前記ポンプ室と連通する吐出ポート、メイン吸込ポート及びサブ吸込ポートと、
前記吐出ポートと前記サブ吸込ポートとの連通を制御して前記吐出ポートから被送給部への作動油の供給量を制御する制御弁と、で構成され、
前記ポンプ室のうち前記吐出ポートと前記メイン吸込ポートとの間に位置する1つの前記ポンプ室が最大容積となり、
前記インナーロータの周方向において、前記メイン吸込ポートの前記サブ吸込ポート側に位置する前記ポンプ室への第1開口形状、及び前記サブ吸込ポートの前記メイン吸込ポート側に位置する前記ポンプ室への第2開口形状の少なくとも一方が、前記メイン吸込ポートと前記サブ吸込ポートとの間の前記ポンプ室を構成する歯間形状に沿うように規定され、
前記インナーロータの周方向において、前記メイン吸込ポートの前記サブ吸込ポート側または、前記サブ吸込ポートの前記メイン吸込ポート側には、前記ポンプ室の容積変化に対する作動油の流速変化を抑制する連通溝を設けたオイルポンプ装置。An inner rotor that has a plurality of external teeth, is rotatably assembled in a pump housing, and is rotationally driven by a drive source whose rotational speed varies;
An outer rotor that meshes with the outer teeth of the inner rotor and has a plurality of inner teeth that define a plurality of pump chambers between the outer teeth and is rotatably assembled in the pump housing;
Is formed in the pump housing, a discharge port communicating with each said pump chamber Oite different positions in the circumferential direction of the inner rotor, and the main suction port and the sub suction port,
A control valve for controlling the communication between the discharge port and the sub suction port to control the amount of hydraulic oil supplied from the discharge port to the fed part,
One said pump chamber maximum volume becomes located between the main suction port and the discharge port of said pump chamber,
In the circumferential direction of the inner rotor, the first opening shape to the pump chamber located on the sub suction port side of the main suction port, and the pump chamber located on the main suction port side of the sub suction port At least one of the second opening shapes is defined so as to conform to the interdental shape constituting the pump chamber between the main suction port and the sub suction port,
In the circumferential direction of the inner rotor, on the sub suction port side of the main suction port or on the main suction port side of the sub suction port, a communication groove that suppresses a change in the flow rate of hydraulic oil with respect to a change in volume of the pump chamber Oil pump device provided with .
前記インナーロータの外歯に噛み合い、前記外歯との間に複数のポンプ室を区画形成する複数の内歯を有し前記ポンプハウジング内に回転可能に組付けられるアウターロータと、An outer rotor that meshes with the outer teeth of the inner rotor and has a plurality of inner teeth that define a plurality of pump chambers between the outer teeth and is rotatably assembled in the pump housing;
前記ポンプハウジング内に形成され、前記インナーロータの周方向において異なる位置でそれぞれ前記ポンプ室と連通する吸込ポート、メイン吐出ポート及びサブ吐出ポートと、A suction port formed in the pump housing and communicating with the pump chamber at different positions in the circumferential direction of the inner rotor, a main discharge port, and a sub discharge port;
前記吸込ポートと前記サブ吐出ポートとの連通を制御して前記サブ吐出ポートから被送給部への作動油の供給量を制御する制御弁と、で構成され、A control valve for controlling the communication between the suction port and the sub-discharge port to control the amount of hydraulic oil supplied from the sub-discharge port to the fed part,
前記ポンプ室のうち前記吸込ポートと前記メイン吐出ポートとの間に位置する1つの前記ポンプ室が最大容積となり、One of the pump chambers located between the suction port and the main discharge port has a maximum volume,
前記インナーロータの周方向において、前記メイン吐出ポートの前記サブ吐出ポート側に位置する前記ポンプ室への第1開口形状、及び前記サブ吐出ポートの前記メイン吐出ポート側に位置する前記ポンプ室への第2開口形状の少なくとも一方が、前記メイン吐出ポートと前記サブ吐出ポートとの間の前記ポンプ室を構成する歯間形状に沿うように規定され、In the circumferential direction of the inner rotor, the first opening shape to the pump chamber located on the sub discharge port side of the main discharge port, and the pump chamber located on the main discharge port side of the sub discharge port At least one of the second opening shapes is defined so as to follow the interdental shape constituting the pump chamber between the main discharge port and the sub discharge port,
前記インナーロータの周方向において、前記メイン吐出ポートの前記サブ吐出ポート側または、前記サブ吐出ポートの前記メイン吐出ポート側には、前記ポンプ室の容積変化に対する作動油の流速変化を抑制する連通溝を設けたオイルポンプ装置。In the circumferential direction of the inner rotor, on the sub-discharge port side of the main discharge port or the main discharge port side of the sub-discharge port, a communication groove that suppresses the change in the flow rate of the hydraulic oil with respect to the volume change of the pump chamber Oil pump device provided with.
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