JP4871781B2 - 建設機械の3ポンプ油圧回路システム及び油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システム - Google Patents

建設機械の3ポンプ油圧回路システム及び油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システム Download PDF

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本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられる油圧回路システムに係り、特に、2つの油圧ポンプによる圧油の合流によって駆動可能な特定アクチュエータと、この特定アクチュエータとは異なる他のアクチュエータと、この他のアクチュエータを駆動する圧油を供給する第3油圧ポンプとを備えた建設機械の3ポンプ油圧回路システム及び油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システムに関する。
油圧ショベル等の建設機械の油圧駆動装置として、特許文献1に記載のように、エンジンと、このエンジンによって駆動する可変容量型の第1油圧ポンプ及び第2油圧ポンプと、これらの第1油圧ポンプ及び第2油圧ポンプのそれぞれから吐出された圧油の合流により駆動可能な特定アクチュエータ(例えばアームシリンダ)と、この特定アクチュエータとは異なる他のアクチュエータ(例えば旋回モータ)と、上記エンジンによって駆動され、上記他のアクチュエータを駆動する圧油を供給する第3油圧ポンプとを備え、上記第3油圧ポンプの吐出油を、上記第1油圧ポンプ及び上記第2油圧ポンプの吐出油に合流させて上記特定アクチュエータに選択的に供給可能な合流弁を設けるとともに、この合流弁の合流機能を解除する合流解除手段を設けた3ポンプ油圧回路システムが知られている。
この3ポンプ油圧回路システムにおいては、合流解除手段は合流解除弁を含み、この合流解除弁を上記特定アクチュエータの負荷圧力によって作動させる。合流解除弁を負荷圧力で作動させる構成の一例として、合流解除弁の受圧部に特定アクチュエータの負荷圧力を直接導いて、合流解除弁を切り換える。また、他の例として、特定アクチュエータの負荷圧力を圧力センサで検出し、この圧力センサの検出値をコントローラに入力し、コントローラから比例電磁弁に制御信号を出力し、比例電磁弁が生成する制御圧力を合流解除弁の受圧部に導いて合流解除弁を切り換える。
また、油圧ショベル等の建設機械の油圧駆動装置として、特許文献2に記載のように、第1及び第2油圧ポンプの吐出圧力に基づいて第1及び第2油圧ポンプの容量を制御することで、第1及び第2油圧ポンプの最大吸収トルクが第1及び第2油圧ポンプの割り当て最大吸収トルクを超えないよう第1及び第2油圧ポンプの吸収トルクを制御する第1レギュレータと、第3油圧ポンプの吐出圧力に基づいて第3油圧ポンプの容量を制御することで、第3油圧ポンプの最大吸収トルクが第3油圧ポンプの割り当て最大吸収トルクを超えないよう第3油圧ポンプの吸収トルクを制御する第2レギュレータとを備え、第1レギュレータは、第1及び第2油圧ポンプの容量減少方向に作用する受圧部を有し、この受圧部に第3油圧ポンプの吐出圧力を減圧弁を介して導き、減圧弁により受圧部に導かれる圧力が所定圧力を超えないように制御することにより、第3油圧ポンプの吐出圧力が上昇するとき、第3油圧ポンプの吐出圧力が所定圧力に達するまでは、第1及び第2油圧ポンプの最大吸収トルク(割り当て最大吸収トルク)を減らすよう調整することで、3つの油圧ポンプの吸収トルクがエンジンの出力トルクを超えないよう制御し、エンジンの出力トルクを有効利用することを可能としたポンプトルク制御装置を備えたものが知られている。
特開2000−337307号公報 特開2002−242904号公報
特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムにおいては、特定アクチュエータ(例えばアームシリンダ、以下「第1アクチュエータ」という)とは異なる他のアクチュエータ(例えば旋回モータ、以下「第3アクチュエータ」という)の独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給することで、単独操作、或いはさらに他のアクチュエータ(例えばバケットシリンダ、以下「第2アクチュエータ」という)との軽負荷時の複合操作において、第1アクチュエータの増速を実現させている。
また、特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムは、第3アクチュエータの非操作時に、常時、第3油圧ポンプの吐出流量を第1アクチュエータに合流させるのではなく、重掘削作業時等、第1アクチュエータの負荷圧力が高くなる第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作時は、第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、これにより例えば特許文献2記載のようなポンプトルク制御装置によって第1〜第3油圧ポンプに対してそれぞれのポンプ入力トルク(ポンプ吸収トルク)の合計がエンジン出力トルクを超えないようにトルク制御を実施する場合の複合操作性の低下を防止している。
すなわち、もし、特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムにおいて、第3アクチュエータの非操作時に、常時、第3油圧ポンプの吐出流量を第1アクチュエータに合流させた場合は、重掘削作業時等、第1アクチュエータの負荷圧力が高くなる第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作時においては、第3油圧ポンプの吐出圧力が上昇して第3油圧ポンプの吸収トルクが大きくなるため、上記のトルク制御により第1及び第2油圧ポンプの吸収トルクの合計値が大きく減少し、これに応じて第1及び第2油圧ポンプの吐出流量も大きく減少してしまう。特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムでは、第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作が実施される場合、第2アクチュエータには第2油圧ポンプからの吐出油のみが流量制御弁を介して供給される構成となっている。その結果、重掘削作業時等、第1アクチュエータの負荷圧力が高くなる第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作時においては、第1アクチュエータには第1及び第3油圧ポンプの吐出油(第2油圧ポンプの吐出の残りがある場合は更にその残りの吐出油)が合流して供給されるのに対して、第2アクチュエータには上記トルク制御により減少した第2油圧ポンプの吐出油のみが供給されため、第2アクチュエータの作動速度(例えばバケットクラウド速度)が第1アクチュエータの作動速度(例えばアームクラウド速度)に比して著しく遅くなり、重掘削作業時等における第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作性が低下し、重掘削作業等の作業に支障を生じる。
特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムにおいては、重掘削作業時等、第1アクチュエータの負荷圧力が高くなる第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作時においては、第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除することで、第3油圧ポンプの吸収トルクの増大による第2油圧ポンプの吸収トルク(吐出流量)の減少を防止し、第2油圧ポンプの吐出流量の減少による第2アクチュエータの作動速度(例えばバケットクラウド速度)の低下を回避し、第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作性を向上させている。
しかし、特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムにおいては、第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除するための信号として、第1アクチュエータの負荷圧力を検出しているため、第1アクチュエータの負荷圧力が高くなる複合操作では、複合操作の種類に係わらず、常に第3油圧ポンプの吐出油の合流が解除されてしまい、複合操作の種類によっては第2アクチュエータの作動速度が速くなり過ぎ、複合操作性が低下するという問題があった。そのような複合操作として、例えばアームクラウドとブーム下げの複合操作がある(後述)。
また、特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムでは、第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除するための信号として、高圧の負荷圧力(第1アクチュエータの負荷圧力)を用いており、この高圧の負荷圧力を第1アクチュエータから合流解除弁まで導くために、第1アクチュエータが設置されているフロント作業機から合流解除弁を含むコントロールユニットが設置されている車体内部まで高圧仕様の配管を引き回す必要があるとともに、合流解除弁は高圧(負荷圧力)仕様とする必要があるため、比較的大型で高価なものとなる。その結果、油圧回路全体が複雑化し、車体レイアウト及び省コストの観点から不利であった。
更に、特許文献1記載の3ポンプ油圧回路システムでは、合流弁を操作して第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除するのに合流解除弁を必要とするため、この点でも、油圧回路全体が複雑化し、車体レイアウト及び省コストの観点から不利であった。
本発明の第1の目的は、特定アクチュエータとは異なる他のアクチュエータの独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給し、第1アクチュエータの増速を実現するとともに、特定アクチュエータに係わる複合操作の種類に応じて第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、複合操作性を向上させることのできる3ポンプ油圧回路システムを提供することである。
本発明の第2の目的は、特定アクチュエータとは異なる他のアクチュエータの独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給することで第1アクチュエータの増速を実現するとともに、特定アクチュエータと更に他のアクチュエータとの複合操作性を向上し、かつ油圧回路全体をコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる3ポンプ油圧回路システム及び油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システムを提供することである。
(1)上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明は、エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量型の第1及び第2油圧ポンプと、前記エンジンによって駆動される第3油圧ポンプと、前記第1及び第2油圧ポンプのそれぞれから吐出された圧油の合流により駆動される第1アクチュエータと、前記第1及び第2油圧ポンプの一方から吐出された圧油により駆動される第2アクチュエータと、前記第3油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される第3アクチュエータと、前記第3アクチュエータが操作されていない状態で前記第1アクチュエータが操作されたときに、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流させて前記第1アクチュエータに供給する合流弁とを備えた建設機械の3ポンプ油圧回路システムにおいて、前記第1及び第2油圧ポンプの吐出圧力に基づいて前記第1及び第2油圧ポンプの吸収トルクが最大吸収トルクを超えないよう前記第1及び第2油圧ポンプの容量を制御するとともに、前記第3油圧ポンプの吐出圧力が増加するにしたがって前記最大吸収トルクを減少させるポンプトルク制御手段と、前記第2アクチュエータが操作されたかどうかを検出し、前記第2アクチュエータが操作されたときは、前記合流弁による第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除する合流解除手段を備え、前記合流弁は、前記第1アクチュエータの操作時に生成される第1油圧信号が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、前記合流解除手段は、前記第2アクチュエータが操作されたときに第2油圧信号を生成し、この第2油圧信号を前記合流弁に対して前記第1油圧信号と対向する側に作用させるものとし、前記第1〜第3アクチュエータをそれぞれ操作するための複数の油圧パイロット式の操作レバー装置を更に備え、前記合流弁は、前記第1油圧信号として前記第1アクチュエータの操作レバー装置から出力される操作パイロット圧力が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、前記合流解除手段は、前記第2油圧信号として前記第2アクチュエータの操作レバー装置から出力される操作パイロット圧力を前記合流弁に導き、この操作パイロット圧力を前記合流弁に対して前記第1アクチュエータの操作パイロット圧力と対向する側に作用させるものとする。
このように第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流させて第1アクチュエータに供給する合流弁を設けることにより、第1アクチュエータ(特定アクチュエータ)とは異なる他のアクチュエータである第3アクチュエータの独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給し、第1アクチュエータの増速を実現することができる。
また、第2アクチュエータが操作されたかどうかを検出し、第2アクチュエータが操作されたときに合流弁による第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除する合流解除手段を設けることにより、第1アクチュエータ(特定アクチュエータ)と第2アクチュエータとの複合操作では第1アクチュエータに対する第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、第1アクチュエータと第2アクチュエータ以外の第1及び第2油圧ポンプの圧油により駆動されるアクチュエータとの複合操作では、合流を解除せずに、第1アクチュエータに対して第3油圧ポンプの吐出油を合流して供給することが可能となるため、ポンプトルク制御手段によるトルク制御の影響を考慮して第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除したい複合操作である第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作のみ確実に合流を解除することができ、これにより特定アクチュエータに係わる複合操作の種類に応じて第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、複合操作性を向上させることできる。
また、合流弁に対して第2油圧信号を第1油圧信号と対向する側に直接作用させて合流弁を動作させ、第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除する構成とすることにより、従来用いていた合流解除弁が不要となり、油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
さらに、第2アクチュエータの操作パイロット圧力を用いて合流弁による第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除することにより、第2アクチュエータの操作パイロット圧力が導かれるパイロットラインから制御ラインを分岐させて、その操作パイロット圧力を合流弁に導くことにより、操作パイロット圧力の最高圧力は例えば40Kg/cm 程度と低圧であるため、第2アクチュエータの操作パイロット圧力を合流弁に導く制御ラインの配管は低圧仕様となりかつ合流弁も低圧仕様となり、また、制御ラインは第2アクチュエータのパイロットラインから分岐して引き回せばよいので、制御ラインの配管長を短くすることができ、その結果、更に油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
)また、上記第1の目的を達成するために、本発明は、エンジンと、このエンジンによって駆動される可変容量型の第1及び第2油圧ポンプと、前記エンジンによって駆動される第3油圧ポンプと、前記第1及び第2油圧ポンプのそれぞれから吐出された圧油の合流により駆動され、アームを駆動する第1アクチュエータと、前記第1及び第2油圧ポンプの一方から吐出された圧油により駆動され、バケットを駆動する第2アクチュエータと、前記第3油圧ポンプから吐出された圧油により駆動され、旋回台を駆動する第3アクチュエータと、前記第3アクチュエータが操作されていない状態で前記第1アクチュエータがアームクラウド方向に操作されたときに、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流させて前記第1アクチュエータに供給する合流弁とを備えた油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システムにおいて、 前記第1及び第2油圧ポンプの吐出圧力に基づいて前記第1及び第2油圧ポンプの吸収トルクが最大吸収トルクを超えないよう前記第1及び第2油圧ポンプの容量を制御するとともに、前記第3油圧ポンプの吐出圧力が増加するにしたがって前記最大吸収トルクを減少させるポンプトルク制御手段と、前記第2アクチュエータがバケットクラウド方向に操作されたかどうかを検出し、前記第2アクチュエータがバケットクラウド方向に操作されたときは、前記合流弁による第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除する合流解除手段を備えるものとする。
これにより上記(1)で述べたように、第1アクチュエータ(特定アクチュエータ)とは異なる他のアクチュエータである第3アクチュエータの独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給し、第1アクチュエータの増速を実現することができる。
また、第1アクチュエータ(特定アクチュエータ)のアームクラウド方向の操作と第2アクチュエータのバケットクラウド方向の操作との複合操作では第1アクチュエータに対する第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、第1アクチュエータのアームクラウド方向の操作と第2アクチュエータ以外の第1及び第2油圧ポンプの圧油により駆動されるアクチュエータの操作(例えばブームを駆動するアクチュエータのブーム下げ方向の操作)との複合操作では、合流を解除せずに、第1アクチュエータに対して第3油圧ポンプの吐出油を合流して供給することが可能となるため、ポンプトルク制御手段によるトルク制御の影響を考慮して第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除したい複合操作である第1アクチュエータのアームクラウド方向の操作と第2アクチュエータのバケットクラウド方向の操作との複合操作のみ確実に合流を解除することができ、これにより特定アクチュエータに係わる複合操作の種類に応じて第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、複合操作性を向上させることのできる。
)また、上記第2の目的を達成するために、本発明は、上記()において、前記合流弁は、前記第1アクチュエータのアームクラウド方向の操作時に生成される第1油圧信号が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、前記合流解除手段は、前記第2アクチュエータがバケットクラウド方向に操作されたときに第2油圧信号を生成し、この第2油圧信号を前記合流弁に対して前記第1油圧信号と対向する側に作用させるものとする。
これにより上記()で述べたように、従来用いていた合流解除弁が不要となり、油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
)上記()において、好ましくは、前記第1〜第3アクチュエータをそれぞれ操作するための複数の油圧パイロット式の操作レバー装置を更に備え、前記合流弁は、前記第1油圧信号として前記第1アクチュエータの操作レバー装置から出力される操作パイロット圧力が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、前記合流解除手段は、前記第2油圧信号として前記第2アクチュエータの操作レバー装置から出力されるバケットクラウドの操作パイロット圧力を前記合流弁に導き、この操作パイロット圧力を前記合流弁に対して前記第1アクチュエータのアームクラウドの操作パイロット圧力と対向する側に作用させる。
これにより上記()で述べたように、第2アクチュエータのバケットクラウドの操作パイロット圧力を合流弁に導く制御ラインの配管は低圧仕様となりかつ合流弁も低圧仕様となり、また、制御ラインは第2アクチュエータのバケットクラウドのパイロットラインから分岐して引き回せばよいので、制御ラインの配管長を短くすることができ、その結果、更に油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
本発明によれば、特定アクチュエータとは異なる他のアクチュエータの独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給し、第1アクチュエータの増速を実現することができるとともに、特定アクチュエータに係わる複合操作の種類に応じて第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除し、複合操作性を向上させることができる。
また、本発明によれば、特定アクチュエータとは異なる他のアクチュエータの独立性確保のために設けた第3油圧ポンプの吐出油を第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流して第1アクチュエータに供給することで第1アクチュエータの増速を実現することができるとともに、特定アクチュエータと更に他のアクチュエータとの複合操作性を向上し、かつ油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態(第1の実施の形態)に係わる建設機械の3ポンプ油圧回路システムの全体構成を示す図である。本実施の形態は建設機械として油圧ショベルに本発明を適用した場合のものである。
<構成>
図1において、本実施の形態に係わる建設機械の3ポンプ油圧回路システムは、原動機(ディーゼルエンジン)1と、この原動機1によって駆動される可変容量型の第1油圧ポンプ2、第2油圧ポンプ3、第3油圧ポンプ4の3つの主ポンプと、原動機1によって駆動される固定容量型のパイロットポンプ5と、第1、第2及び第3油圧ポンプ2,3,4に接続されたコントロールバルブユニット6と、コントロールバルブユニット6に接続されたアームシリンダ7、ブームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回モータ10を含む複数の油圧アクチュエータ7,8,9,10…と、アームシリンダ7を操作するためのアーム用の操作レバー装置12、バケットシリンダ9を操作するためのバケット用の操作レバー装置13、ブームシリンダ8を操作するためのブーム用の操作レバー装置14を含む複数の操作レバー装置12,13,14…と、第1油圧ポンプ2、第2油圧ポンプ3、第3油圧ポンプ4の3つの主ポンプの吸収トルク(合計値)がエンジン1の出力トルクを超えないよう制御するポンプトルク制御装置30とを備えている。
コントロールバルブユニット6は第1、第2及び第3油圧ポンプ2,3,4に対応した第1、第2及び第3の3つの弁グループ6a,6b,6cを有しており、第1弁グループ6aは複数の流量制御弁A1,B2,Cを有し、第2弁グループ6bは複数の流量制御弁BU,B1,A2を有し、第3弁グループ6cは流量制御弁Sと合流弁20とを有している。
第1弁グループ6aにおいて、流量制御弁A1,B2,Cは第1油圧ポンプ2の吐出ライン2aに接続されたセンターバイパスライン15上に上流側から流量制御弁A1,B2,Cの順序で配置されたセンターバイパスタイプの流量制御弁であり、第2弁グループ6bにおいて、流量制御弁BU,B1,A2は第2油圧ポンプ3の吐出ライン3aに接続されたセンターバイパスライン16上に上流側から流量制御弁BU,B1,A2の順序で配置されたセンタバイパスタイプの流量制御弁であり、第3弁グループ6cにおいて、流量制御弁Sは第3油圧ポンプ4の吐出ライン4aに接続されたセンターバイパスライン17上に配置されたセンターバイパスタイプの流量制御弁である。第1〜第3弁グループ6a,6b,6cにおいて、センターバイパスライン15〜17の最下流側はタンクTに接続され、流量制御弁A1,A2,B1,B2,BU,Sが図示の中立位置にあるときは、第1、第2及び第3油圧ポンプ2,3,4の吐出ライン2a,3a,4aはセンタバイパスライン15〜17を介してタンクTに連通し、第1、第2及び第3油圧ポンプ2,3,4の吐出圧力はタンク圧に低下する。
また、第1弁グループ6aにおいて、流量制御弁B2,Cは流量制御弁A1の下流側で、第1油圧ポンプ2から吐出された圧油が流量制御弁A1に優先的に供給されるようにタンデム接続され、第2弁グループ6bにおいて、流量制御弁B1,A2は流量制御弁BUの下流側で、第2油圧ポンプ3から吐出された圧油が流量制御弁BUに優先的に供給されるようにタンデム接続され、流量制御弁A2は流量制御弁B1の下流側で、第2油圧ポンプ3から吐出された圧油が流量制御弁B1に優先的に供給されるようにタンデム接続されている。第3弁グループ6cにおいて、合流弁20は流量制御弁Sの下流側で、第3油圧ポンプ4から吐出された圧油が流量制御弁Sに優先的に供給されるようにタンデム接続されている。
流量制御弁A1,A2はそれぞれ第1及び第2のアーム用であり、流量制御弁A1の2つのアクチュエータポートの一方は第1アクチュエータライン50aを介してアームシリンダ7のボトム側に接続され、他方は第2アクチュエータライン50bを介してアームシリンダ7のロッド側に接続され、流量制御弁A2の2つのアクチュエータポートも同様に、その一方は第1アクチュエータライン50aを介してアームシリンダ7のボトム側に接続され、他方は第2アクチュエータライン50bを介してアームシリンダ7のロッド側に接続されている。
流量制御弁B1及びB2はそれぞれ第1及び第2のブーム用であり、流量制御弁B1の2つのアクチュエータポートの一方は第1アクチュエータライン51aを介してブームシリンダ8のボトム側に接続され、他方は第2アクチュエータライン51bを介してブームシリンダ8のロッド側に接続され、流量制御弁B2の2つのアクチュエータポートも同様に、その一方は第1アクチュエータライン51aを介してブームシリンダ8のボトム側に接続され、他方は第2アクチュエータライン51bを介してブームシリンダ8のロッド側に接続されている。
流量制御弁BUはバケット用であり、その2つのアクチュエータポートの一方は第1アクチュエータライン52aを介してバケットシリンダ9のボトム側に接続され、他方は第2アクチュエータライン52bを介してバケットシリンダ9のロッド側に接続されている。
流量制御弁A1は、アームクラウド作動の第1受圧部55aとアームダンプ作動の第2受圧部55bを有し、第1受圧部55aに操作パイロット圧力が導かれると、図示右側の位置に切り換わり、第1油圧ポンプ2の吐出油をアームシリンダ7のボトム側に供給し、第2受圧部55bに操作パイロット圧力が導かれると、図示左側の位置に切り換わり、第1油圧ポンプ2の吐出油をアームシリンダ7のロッド側に供給する。流量制御弁A2は、アームクラウド作動の第1受圧部55cを有し、第1受圧部55cに操作パイロット圧力が導かれると、図示左側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油をアームシリンダ7のボトム側に供給する。
流量制御弁B1は、ブーム上げ作動の第1受圧部56aとブーム下げ作動の第2受圧部56bを有し、第1受圧部56aに操作パイロット圧力が導かれると、図示左側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油をブームシリンダ8のボトム側に供給し、第2受圧部56bに操作パイロット圧力が導かれると、図示右側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油をブームシリンダ8のロッド側に供給する。流量制御弁B2も同様に、ブーム上げ作動の第1受圧部56cとブーム下げ作動の第2受圧部56dを有し、第1受圧部56cに操作パイロット圧力が導かれると、図示左側の位置に切り換わり、第1油圧ポンプ2の吐出油をブームシリンダ8のボトム側に供給し、第2受圧部56dに操作パイロット圧力が導かれると、図示右側の位置に切り換わり、第1油圧ポンプ2の吐出油をブームシリンダ8のロッド側に供給する。
流量制御弁BUは、バケットクラウド作動の第1受圧部57aとバケットダンプ作動の第2受圧部57bを有し、第1受圧部57aに操作パイロット圧力が導かれると、図示側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油をバケットシリンダ9のボトム側に供給し、第2受圧部57bに操作パイロット圧力が導かれると、図示側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油をバケットシリンダ9のロッド側に供給する。
流量制御弁Sは旋回用であり、上記流量制御弁と同様の受圧部58a,58bを有し、同様に切り換え操作される。また、第1〜第3の弁グループ6a,6b,6cは、それぞれ、図示しない流量制御弁を備えており、流量制御弁Cとその図示しない流量制御弁も同様に受圧部を有し、同様に切り換え操作される。
合流弁20は2つの出力ポートを有し、その一方はタンクTに接続され、他方は合流ライン60を介して合流点61においてアームシリンダ7の第1アクチュエータライン50aに接続されている。合流ライン60には合流弁20から第1アクチュエータライン50aに向かう圧油の流れを許し、逆方向の圧油の流れを阻止する逆止弁(チェック弁)62が設けられている。
また、合流弁20は合流解除作動の第1受圧部63a及び合流作動の第2受圧部63bと、合流弁20を図示の位置(合流解除位置)に保持するバネ63cとを有し、第1受圧部63a及び第2受圧部63bのいずれにも操作パイロット圧力が導かれていないとき、或いは第1受圧部63aに操作パイロット圧力が導かれたときは図示の位置にあり、第1受圧部63aに操作パイロット圧力が導かれていない状態で第2受圧部63bに操作パイロット圧力が導かれると、図示の位置から図示右側の位置(合流位置)に切り換わる。合流弁20は、図示の位置にあるときはセンタバイパスライン17の流量制御弁Sと合流弁20との間の部分をタンクTに接続して、第3油圧ポンプ4の吐出油をタンクTに環流させ、図示の位置から図示右側の位置に切り換わると、センタバイパスライン17の流量制御弁Sと合流弁20との間の部分を合流ライン60に接続し、第3油圧ポンプ4の吐出油を合流ライン60を介して第1アクチュエータライン50aに供給する。これにより第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出油と第3油圧ポンプ4の吐出油は第1アクチュエータライン50aで合流(3ポンプ合流)し、アームシリンダ7のボトム側に供給される。
操作レバー装置12,13,14は、それぞれ、操作レバー12a,13a,14aと1対のパイロット弁(減圧弁)12b,12c;13b,13c;14b,14cを有する油圧パイロット式であり、操作レバー12a,13a,14aの操作方向と操作量に応じて1対のパイロット弁12b,12c;13b,13c;14b,14cを選択的に作動させ、操作レバー装置12のパイロット弁12b,12cはそれぞれアームクラウド操作信号及びアームダンプ操作信号としての操作パイロット圧力を出力し、操作レバー装置13のパイロット弁13b,13cはそれぞれバケットクラウド操作信号及びバケットダンプ操作信号としての操作パイロット圧力を出力し、操作レバー装置14のパイロット弁14c,14bはそれぞれブーム上げ操作信号及びブーム下げ操作信号としての操作パイロット圧力を出力する。操作レバー装置12のパイロット弁12b,12cから出力された操作パイロット圧力は、それぞれ、パイロットライン65a,65bを介してアーム用の第1流量制御弁A1の対応する受圧部55a,55bに導かれるとともに、パイロット弁12bから出力された操作パイロット圧力は、パイロットライン65aから分岐したパイロットライン65cを介してアーム用の第2流量制御弁A2の対応する受圧部55cに導かれる。操作レバー装置13のパイロット弁13b,13cから出力された操作パイロット圧力は、それぞれ、パイロットライン66a,66bを介してバケット用の流量制御弁BUの対応する受圧部57a,57bに導かれる。操作レバー装置14のパイロット弁14c,14bから出力された操作パイロット圧力は、それぞれ、パイロットライン67a,67bを介してブーム用の第1流量制御弁B1の対応する受圧部56a,56bに導かれるとともに、パイロットライン67a,67bから分岐したパイロットライン67c,67dを介してブーム用の第2流量制御弁B2の対応する受圧部55c,56dに導かれる。
また、アームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力を導くパイロットライン65aからは第1制御ライン71が分岐し、この第1制御ライン71は合流弁20の第2受圧部63bに接続され、アームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力は合流弁20の第2受圧部63bにも導かれる。バケットクラウド操作信号としての操作パイロット圧力を導くパイロットライン66aからは第2制御ライン72が分岐し、この第2制御ライン72は合流弁20の第1受圧部63aに接続され、バケットクラウド操作信号としての操作パイロット圧力は合流弁20の第1受圧部63aにも導かれる。
ポンプトルク制御装置30は、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力がパイロットライン37,38を介して導入され、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量(押しのけ容積或いは斜板の傾転)を制御することで第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルク(消費トルク)を制御する第1レギュレータ31と、第3油圧ポンプ4の吐出圧力がパイロットライン40を介して導入され、第3の油圧ポンプ4の容量(押しのけ容積或いは斜板の傾転)を制御することで第3油圧ポンプ4の吸収トルク(消費トルク)を制御する第2レギュレータ32と、第3油圧ポンプ4の吐出圧力がパイロットライン39aを介して導入され、第3油圧ポンプ4の吐出圧力がバネ33aにより設定される所定圧力(図4のP2)以下にあるときは、第3油圧ポンプ4の吐出圧力をそのまま出力し、第3油圧ポンプ4の吐出圧力がバネ33aにより設定される所定圧力(図4のP2)を超えると、第3油圧ポンプ4の吐出圧力をその所定圧力に減圧して出力する減圧弁33とを備えている。減圧弁33から出力された圧力はパイロットライン39bを介して第1レギュレータ31に導かれる。第1レギュレータ31と減圧弁33は、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力に基づいて第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルクが最大吸収トルクを超えないよう第1及び第2油圧ポンプの2,3の容量を制御するとともに、第3油圧ポンプの吐出圧力が増加するにしたがって最大吸収トルクを減少させるポンプトルク制御手段を構成する。
ポンプトルク制御装置30の詳細を図2を用いて説明する。
第1レギュレータ31は、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量増加方向に作用するバネ31a,31bと、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量減少方向に作用する3つの受圧部31c,31d,31eとを有している。受圧部31c,31dには第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力がパイロットライン37,38を介して導入され、受圧部31eには減圧弁33の出力圧力(制御圧力)が油路39bを介して導入される。バネ31a,31bと受圧部31eは、第1及び第2油圧ポンプ2,3の最大吸収トルクを設定する機能を有しており、第1レギュレータ31は、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルクがバネ31a,31bと受圧部31eに導かれる制御圧力とにより設定される最大吸収トルク(割り当て最大吸収トルク)を超えないよう第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量を制御する。
また、バネ31a,31bは第1及び第2油圧ポンプ2,3のトルク制御特性を設定する機能を有し、減圧弁33及び受圧部31eは、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が減圧弁33に設定される所定圧力(図4のP2)以下にあるとき、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が上昇するにしたがって第1及び第2油圧ポンプ2,3の最大吸収トルク(割り当て最大吸収トルク)を減らすよう第1レギュレータ31を制御する機能を有している。
第2レギュレータ32は、第3油圧ポンプ4の容量増加方向に作用するバネ32aと、第3油圧ポンプ4の容量減少方向に作用する受圧部32bとを有し、受圧部32bには第3油圧ポンプ4の吐出圧力がパイロットライン40を介して導入される。バネ32aは、第3油圧ポンプ4の最大吸収トルク(割り当て最大吸収トルク)を設定する機能を有している。このような構成により第2レギュレータ32は、第3油圧ポンプ4の吸収トルクがバネ32aにより設定される最大吸収トルクを超えないよう第3油圧ポンプ4の容量を制御する。
第1、第2及び第3油圧ポンプ2,3,4の吐出ライン2a,3a,4aにはメインリリーフ弁25,26,27が設けられ、パイロットポンプ5の吐出ライン5aにはパイロットリリーフ弁28が設けられている。メインリリーフ弁25,26,27は第1、第2及び第3油圧ポンプ2,3,4の最大吐出圧力を規制し、主回路の最大圧力を設定するものである。パイロットリリーフ弁28はパイロットポンプ5の最大吐出圧力を規制し、パイロット油圧源の圧力を設定するものである。
図3は、第1レギュレータ31による第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力(平均値)と第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量(押しのけ容積或いは斜板の傾転)との関係を示す図である。
図3において、折れ線A,B,Cは、バネ31a,31bと受圧部31eにより設定されたトルク制御特性であり、折れ線Aは、第3油圧ポンプ4に係わる油圧アクチュエータ、例えば油圧アクチュエータ10が作動しておらず、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が最小圧力P0(図4参照)に低下しているときのもの、折れ線Bは、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が最小圧力P0(図4参照)と、第2レギュレータ32による吸収トルク制御の開始圧力(第2レギュレータ32による吸収トルク制御が実施される第3油圧ポンプ4の最小吐出圧力)P2(図4参照)との中間の圧力P1(図4参照)にあるときのもの、折れ線Cは、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が前記P2にあるときのものである。
第3油圧ポンプ4の吐出圧力が最小圧力P0にあるとき、折れ線Aのトルク制御特性(以下、適宜、特性線Aという)に基づいて第1及び第2油圧ポンプの容量は次のように変化する。
第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力の平均値がP0〜P1Aの範囲内にあるときは吸収トルク制御は実施されず、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量は最大容量特性線L1上にあり、最大(一定)である。このとき、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルクはそれらの吐出圧力の上昇に応じて増大する。第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力の平均値がP1Aを超えると吸収トルク制御が実施され、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量は特性線Aに沿って減少する。これにより第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルクはトルク一定曲線TAで表される規定トルクTa(第1及び第2油圧ポンプ2,3の割り当て最大吸収トルク)を超えないよう制御される。この場合、圧力P1Aが第1レギュレータ31による吸収トルク制御の開始圧力であり、P1A〜Pmaxは第1レギュレータ31による吸収トルク制御が実施される第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力範囲である。また、Pmaxは第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力の平均値の最大値であり、メインリリーフ弁25,26のリリーフ設定圧力に相当する値である。第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力がPmaxまで上昇すると、メインリリーフ弁25,26が作動し、それ以上のポンプ吐出圧力の上昇は制限される。
ここで、第1レギュレータ31の受圧部31eに減圧弁33の出力圧力(制御圧力)が油路39bを介して導入される。減圧弁33は、第3油圧ポンプ4の吐出圧力がバネ33aにより設定される所定圧力に達するまでは、第3油圧ポンプ4の吐出圧力をそのまま制御圧力として出力し、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が当該所定圧力を超えると、第3油圧ポンプ4の吐出圧力をその所定圧力に減圧し、その減圧した圧力を制御圧力として出力する。この減圧弁33の出力圧力(制御圧力)は、受圧部31eにおいて、第1及び第2油圧ポンプ2,3の最大吸収トルクの設定値を減らす方向に導入される。これにより第3油圧ポンプ4の吐出圧力が上昇すると、吸収トルク制御の特性線は折れ線A,B,Cのように横軸方向にシフトし、それに応じて第1レギュレータ31による吸収トルク制御の開始圧力はP1AからP1B,P1Cへと変化(低下)し、第1レギュレータ31による吸収トルク制御が実施される吐出圧力範囲はP1A〜PmaxからP1B〜Pmax,P1C〜Pmaxへと変化する。また、それに応じて、第1及び第2油圧ポンプ2,3の割り当て最大吸収トルクはTaからTb,Tcへと減少する。
また、減圧弁33において、バネ33aにより設定される所定圧力は、第2レギュレータ32による吸収トルク制御が実施される第3油圧ポンプ4の最小吐出圧力であるP2に一致するよう設定されている。
図4は第2レギュレータ32による第3油圧ポンプ4の吐出圧力と第3油圧ポンプ4の容量(押しのけ容積或いは斜板の傾転)との関係を示す図である。図4において、実線Dは、バネ32aにより設定されるトルク制御特性である。
第3油圧ポンプ4の吐出圧力がP0〜P2の範囲内にあるときは吸収トルク制御は実施されず、第3油圧ポンプ4の容量は最大容量特性線L2上にあり、最大(一定)である。このとき、第3油圧ポンプ4の吸収トルクはその吐出圧力の上昇に応じて増大する。第3油圧ポンプ4の吐出圧力がP2を超えると吸収トルク制御が実施され、第3油圧ポンプ4の容量は実線Dの特性線に沿って減少する。これにより第3油圧ポンプ4の吸収トルクはトルク一定曲線TDで表される規定トルクTd(第3油圧ポンプの割り当て最大吸収トルク)を超えないよう制御される。この場合、圧力P2が第2レギュレータ32による吸収トルク制御の開始圧力であり、P2〜Pmaxは第2レギュレータ32による吸収トルク制御が実施される第3油圧ポンプ4の吐出圧力範囲である。Pmaxは第3油圧ポンプ4の吐出圧力の最大値であり、メインリリーフ弁27のリリーフ設定圧力に相当する値である。第3油圧ポンプ4の吐出圧力がPmaxまで上昇すると、メインリリーフ弁27が作動し、それ以上のポンプ吐出圧力の上昇は制限される。
図5に本実施の形態に係わる3ポンプ油圧回路システムが搭載される油圧ショベルの外観を示す。
油圧ショベルは、下部走行体202、上部旋回体203、フロント作業機204を有し、上部旋回体203は下部走行体202の上部に旋回可能に搭載され、フロント作業機204は上部旋回体203の前部に上下動可能に取り付けられている。上部旋回体203にはエンジンルーム205、運転室206が備えられている。フロント作業機204はブーム208、アーム209、バケット210を有する多関節構造である。下部走行体202、上部旋回体203、フロント作業機204は、それぞれ油圧アクチュエータとして左右の走行モータ211a,211b(一方のみ図示)、前述した旋回モータ10、ブームシリンダ8、アームシリンダ7、バケットシリンダ9を有し、下部走行体202は左右の走行モータ211の回転より走行し、上部旋回体203は旋回モータ10の回転により旋回し、フロント作業機204のブーム208はブームシリンダ8の伸縮により上下方向に回動し、アームシリンダ209はアームシリンダ7の伸縮により上下、前後方向に回動し、バケット210はバケットシリンダ9の伸縮により上下、前後方向に回動する。
なお、図1では、図5に示した走行モータ211a,211b等のその他のアクチュエータと、それらに対応する流量制御弁の図示は省略している。
図1に示した操作レバー装置12,13,14は運転室206内に配置され、エンジン1及び第1〜第3油圧ポンプ2〜4はエンジンルーム205内に配置されている。コントロールバルブユニット6等の油圧機器は上部旋回体203の適所に配置されている。
<動作>
次に、以上のように構成した本実施の形態の動作を説明する。
<1.アームクラウドの単独操作>
アームクラウド操作とは、アームシリンダ7を伸長させアーム209を運転室206から見て手前方向(クラウド方向)に回動させる操作であり、例えば掘削作業の開始時に空中にあるバケット210を降下させてバケット先端を地面に食い込ませるときに用いる操作である。オペレータがこのようなアームクラウドの単独操作を意図して、アーム用の操作レバー装置12の操作レバー12aをアームクラウド方向に操作すると、パイロット弁12bからアームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力が出力され、この操作パイロット圧力がパイロットライン65a,65cを介してアーム用の第1流量制御弁A1の受圧部55a及び第2の流量制御弁A2の受圧部55cに導かれ、第1及び第2流量制御弁A1,A2は操作パイロット圧力の大きさ(操作レバー12aの操作量)に応じてそれぞれ図示右側、左側の位置に切り換わり、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出油が第1及び第2流量制御弁A1,A2のメータイン開口絞りによりメータリングされて第1アクチュエータライン50aに流入する。
これと同時に、アームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力は制御ライン71を介して合流弁20の第2受圧部63bにも導かれ、合流弁20は操作パイロット圧力の大きさに応じて図示の位置(合流解除位置)から図示右側の合流位置に切り換わり、第3油圧ポンプ4の吐出油が合流弁20の絞りによりメータリングされて合流ライン60を介して第1アクチュエータライン50aに流入する。
これにより第1アクチュエータライン50aには第1〜第3油圧ポンプ2〜4の吐出油が合流して供給され(3ポンプ合流)、この第1〜第3油圧ポンプ2〜4の合流した吐出油がアームシリンダ7のボトム側に供給される。アームシリンダ7はそのような圧油の供給により伸長し、アーム209をクラウド方向に回動させる(アームクラウド操作)。このとき第1油圧ポンプ2〜4の3つの主油圧ポンプからの圧油の合流によりアームシリンダ7の伸長動作は増速し、バケット210を空中から素早く地面に押し当てることができる。
<2.アームクラウドとバケットクラウドの複合操作>
バケットクラウドとは、バケットシリンダ9を伸長させバケット210を運転室206から見て手前方向(クラウド方向)に回動させる操作であり、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作とはアームクラウドとバケットクラウドを同時に行う操作である。アームクラウドとバケットクラウドの複合操作は、例えば掘削作業時にアームクラウド単独操作によりバケット210の先端を地面に食い込ませた後、バケットクラウドによりバケット210の先端を更に深く地面に食い込ませバケット210の中に土砂を掻き込むときに用いられる。オペレータがこのようなアームクラウドとバケットクラウドの複合操作を意図して、アーム用の操作レバー装置12の操作レバー12aをアームクラウド方向に操作した状態で更にバケット用の操作レバー装置13の操作レバー13aをバケットクラウド方向に操作すると、パイロット弁13bからバケットクラウド操作信号としての操作パイロット圧力が出力され、この操作パイロット圧力がパイロットライン66aを介してバケット用の流量制御弁BUの受圧部57aに導かれ、流量制御弁BUが操作パイロット圧力の大きさ(操作レバー13aの操作量)に応じて図示右側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油が流量制御弁BUのメータイン開口絞りによりメータリングされて第1アクチュエータライン52aを介してバケットシリンダ9のボトム側に供給される。これによりバケットシリンダ9は伸長し、バケット210をクラウド方向に回動させる(バケットクラウド操作)。
これと同時に、バケットクラウド操作信号としての操作パイロット圧力としての操作パイロット圧力は制御ライン72を介して合流弁20の受圧部63aに導かれ、合流弁20は図示右側の合流位置から図示の合流解除位置に切り換わる。これにより第3油圧ポンプの吐出油は合流弁20を介してタンクTに環流し、第3油圧ポンプ4の吐出油の第1アクチュエータライン50aへの合流が解除される。
また、アーム用の第2流量制御弁A2はバケット用の第1流量制御弁BUの下流側で、第2油圧ポンプ3の吐出油が流量制御弁BUに優先的に供給されるようにタンデム接続されているため、流量制御弁BUが上記のように図示右側の位置に切り換わり、第2油圧ポンプ3の吐出油の全量がバケットシリンダ9に供給されると(例えば操作レバー13aのフル操作時)、第2油圧ポンプ3の吐出油の流量制御弁A2への供給はなくなる。また、第2油圧ポンプ3の吐出油の一部がバケットシリンダ9に供給された場合(例えば操作レバー13aのハーフ操作時)は、その残りが流量制御弁A2に供給されてアームシリンダ7に供給される。
その結果、アームシリンダ7に対する第1アクチュエータライン50aには第1油圧ポンプ2の吐出油のみか(第2油圧ポンプ3の吐出油の全量がバケットシリンダ9に供給された場合)、第1油圧ポンプ2の吐出油と第2油圧ポンプ3の吐出油の残り(第2油圧ポンプ3の吐出油の一部がバケットシリンダ9に供給された場合)が供給され、その圧油がアームシリンダ7のボトム側に供給され、アームシリンダ7はその圧油の供給量に応じて伸長し、アーム209をクラウド方向に回動させる(アームクラウド操作)。
このようにアームクラウドとバケットクラウドの複合操作においては、アームシリンダに対する第3油圧ポンプの吐出油の合流(3ポンプ合流)を解除して、アームシリンダ7には主として第油圧ポンプの圧を供給してアームクラウド操作を行わせ、バケットシリンダ9には第油圧ポンプの圧を供給してバケットクラウド操作を行わせるため、特にアームシリンダ7の負荷圧力が高くなる重掘削作業時に、その負荷圧力が減圧弁33を介して第1レギュレータ31に導かれて第2油圧ポンプ3の吸収トルク(吐出流量)が減少することによりバケットクラウド速度が低下する事態を回避し、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作性を向上させることができる(後述)。
<3.アームクラウドとブーム下げの複合操作>
ブーム下げとは、ブームシリンダ8を収縮動作させてブームを下げ方向に回動させる操作であり、アームクラウドとブーム下げの複合操作とはアームクラウドとブーム下げを同時に行う操作である。アームクラウドとブーム下げの複合操作は、例えば水平引き作業において、バケット210の先端を地面に食い込ませて運転室206の手前方向(クラウド方向)に水平に引くことにより地面の表面を平坦化するときに用いられる。オペレータがこのようなアームクラウドとブーム下げの複合操作を意図して、アーム用の操作レバー装置12の操作レバー12aとブーム用の操作レバー装置14の操作レバー14aをそれぞれアームクラウド方向及びブーム下げ方向に同時に操作すると、パイロット弁12bからアームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力が出力され、パイロット弁14bからブーム下げ操作信号としての操作パイロット圧力が出力され、アームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力は、前述したように、アーム用の第1流量制御弁A1の受圧部55aと第2の流量制御弁A2の受圧部55cと合流弁20の第2受圧部63bにも導かれ、第1及び第2流量制御弁A1,A2がそれぞれ図示右側、左側の位置に切り換わり、合流弁20が図示の位置(合流解除位置)から図示右側の合流位置に切り換わるとともに、ブーム下げ操作信号としての操作パイロット圧力がパイロットライン67b,67dを介してブーム用の第1流量制御弁B1の受圧部56b及び第2流量制御弁B2の受圧部56dに導かれ、第1及び第2流量制御弁B1,B2がそれぞれ図示右側の位置に切り換わる。
ここで、アーム用の第2流量制御弁A2はブーム用の第1流量制御弁B1の下流側で、第2油圧ポンプ3の吐出油が流量制御弁B1に優先的に供給されるようにタンデム接続され、ブーム用の第2流量制御弁B2はアーム用の第1流量制御弁A1の下流側で、第1油圧ポンプ2の吐出油が流量制御弁A1に優先的に供給されるようにタンデム接続されている。
このため第1油圧ポンプ2側においてアーム用の第1流量制御弁A1及びブーム用の第2流量制御弁B2が上記のように切り換えられ、第2油圧ポンプ側においてブーム用の第1流量制御弁B1及びアーム用の第2流量制御弁A2が上記のように切り換えられ、第3油圧ポンプ側において合流弁20が上記のように切り換えられると、アームシリンダ7に対する第1アクチュエータライン50aには第1油圧ポンプ2の吐出油と第3油圧ポンプの吐出油が合流して供給されるか(第2油圧ポンプ3の吐出油の全量がブームシリンダ8に供給された場合)、更に第2油圧ポンプ3の吐出油のブームシリンダ8に供給された残りが供給され(第2油圧ポンプ3の吐出油の一部がブームシリンダ8に供給された場合)、それらの圧油がアームシリンダ7のボトム側に供給され、アームシリンダ7はその圧油の供給量に応じて伸長し、アーム209をクラウド方向に回動させる(アームクラウド操作)。また、ブームシリンダ8に対する第2アクチュエータライン51bには第2油圧ポンプ3の吐出油のみか(第1油圧ポンプ2の吐出油の全量がアームシリンダに供給された場合)、更に第1油圧ポンプ2の吐出油のアームシリンダ7に供給された残り(第1油圧ポンプ2の吐出油の一部がアームシリンダ7に供給された場合)が供給され、その圧油がブームシリンダ8のロッド側に供給され、ブームシリンダ8はその圧油の供給量に応じて収縮し、ブーム208を下げ方向に回動させる(ブーム下げ操作)。
このようにームクラウドとブーム下げの複合操作においては、アームシリンダ7に対する第3油圧ポンプの吐出油を合流を解除せず、アームシリンダ7に少なくとも第1油圧ポンプの吐出油と第3油圧ポンプの吐出油を合流して(2ポンプ合流)供給してアームクラウド操作を行わせ、ブームシリンダ8には主として第2油圧ポンプの吐出油を供給してブーム下げ操作を行わせるため、水平引き作業に際してブーム下げ速度がアームクラウド速度に対して速くなりすぎる事態を回避し、アームクラウドとブーム下げの複合操作性を向上させることができる(後述)。
<上記2及び3の効果の詳細>
上記2のアームクラウドとバケットクラウドの複合操作の効果(3ポンプ合流解除の効果)及び上記3のアームクラウドとブーム下げの複合操作の効果(第3油圧ポンプ合流非解除の効果)の詳細を説明する。
<上記2の効果(3ポンプ合流解除の効果)>
アームクラウドとバケットクラウドの複合操作により掘削作業を行う場合は、アームシリンダ7の作動速度(アームクラウド速度)に比べてバケットシリンダ9の作動速度(バケットクラウド速度)が著しく遅くならず、両作動速度が適度にバランスしていることが重要である。アームシリンダ7の作動速度(アームクラウド速度)に比してバケットシリンダ9の作動速度(バケットクラウド速度)が遅くなり過ぎると、掘削作業におけるアームクラウドとバケットクラウドの複合操作性が低下し、掘削作業に支障を生じる。
<3ポンプ合流解除しない場合>
3ポンプ合流解除せずにアームクラウドとバケットクラウドの複合操作による重掘削作業を行う場合は、ポンプトルク制御装置30のトルク制御によりアームシリンダ7の作動速度に比してバケットシリンダ9の作動速度が著しく遅くなり、重掘削作業に支障を生じる懸念がある。
すなわち、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作で行う重掘削作業では、アームシリンダ7の負荷圧力が高くなるため、3ポンプ合流解除せずにアームシリンダ7に第3油圧ポンプの吐出油も供給すると、第3油圧ポンプ4の吐出圧力(以下Pp3で表す)も高くなり、第3油圧ポンプ4の吸収トルクの値が大きくなるため、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルクの合計値に与える影響が大きくなる。
具体的には、第3油圧ポンプ4の吐出圧力Pp3が高くなり、図4のP2以上になると、減圧弁33はその吐出圧力Pp3を設定圧力P2に減圧して出力し、その出力圧力(制御圧力)が第1レギュレータ31の受圧部31eに導入され、第1レギュレータ31はその制御圧力に応じて最大吸収トルクの設定値を減少させる。このとき第1レギュレータ31の吸収トルク制御の特性線は図3の折れ線Aから折れ線Cへとシフトし、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルク(最大吸収トルク)はそれに応じて減少し、これに伴って第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量も減少し、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出流量が減少する。
一方、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作時は、上記のように、第1油圧ポンプ2の吐出油がアームシリンダ7のボトム側に供給され、第2油圧ポンプ3の吐出油がバケットシリンダ9のボトム側に優先的に供給されるため、アームシリンダ7のボトム側には少なくとも第1及び第3油圧ポンプ2,4の吐出油(第2油圧ポンプ3の吐出の残りがある場合は更にその残りの吐出油)が合流して供給されるのに対して、バケットシリンダ9のボトム側には上記トルク制御により減少した第2油圧ポンプ3の吐出油のみが供給される。その結果、バケットシリンダ9の作動速度(バケットクラウド速度)がアームシリンダ7の作動速度(アームクラウド速度)に比して著しく遅くなり、掘削作業におけるアームクラウドとバケットクラウドの複合操作性が低下し、掘削作業に支障を生じる。
<本発明の場合(3ポンプ合流解除する場合)>
これに対し、本発明のようにアームクラウドとバケットクラウドの複合操作による重掘削作業時に3ポンプ合流を解除する場合は、アームシリンダ7の負荷圧力が高くなっても第3油圧ポンプ4の吸収トルクが第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルクの合計値に影響を与えることがないため、第3油圧ポンプ4の吸収トルクの影響により第2油圧ポンプ3の吸収トルク(吐出流量)が減少することはなく、第2油圧ポンプ3の吸収トルク(吐出流量)の減少によるバケットクラウド速度の低下を回避し、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作性を向上させることができる。
すなわち、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作による重掘削作業時に3ポンプ合流を解除したときは、合流弁20は図示の合流解除位置にあるため、第3油圧ポンプ4の吐出油はタンクに環流し、第3油圧ポンプの吐出圧力Pp3はタンク圧に近い最小圧力P0(図4参照)となる。このため減圧弁33から出力される制御圧力もタンク圧に近い最小圧力P0となり、第1レギュレータ31の最大吸収トルクの設定値はほとんど変化せず、第1レギュレータ31の吸収トルク制御の特性線は図3の折れ線Aのままである。その結果、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルク(最大吸収トルク)は減少せず、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量は折れ線Aの特性に応じて制御され、第1及び第2油圧ポンプの2,3の吐出流量として折れ線Aに応じた大きめの値が確保される。
また、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作時は、上記のように、第1油圧ポンプ2の吐出油がアームシリンダ7のボトム側に供給され、第2油圧ポンプ3の吐出油がバケットシリンダ9のボトム側に優先的に供給されるため、アームシリンダ7のボトム側には第1油圧ポンプ2の吐出油(第2油圧ポンプ3の吐出の残りがある場合はその残りの吐出油)が供給され、バケットシリンダ9のボトム側には第2油圧ポンプ3の吐出油が供給されるため、バケットシリンダ9の作動速度(バケットクラウド速度)がアームシリンダ7の作動速度(アームクラウド速度)に対して著しく遅くなることはなく、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作性を向上させることができる。
<上記3の効果(第3油圧ポンプ合流非解除の効果)>
アームクラウドとブーム下げの複合操作による水平引き作業では、ブームシリンダ8の作動速度(ブーム下げ速度)に比してアームシリンダ7の作動速度(アームクラウド速度)を速めとし、アーム209を素早く手前に引けるようにすることが重要である。もし、ブームシリンダ8の作動速度に比してアームシリンダ7の作動速度が速めにならないと、水平引き作業におけるアームクラウドとブーム下げの複合操作性が低下し、水平引き作業に支障を生じる。
<第3油圧ポンプの合流を解除する場合>
第3油圧ポンプ4の合流を解除してアームクラウドとブーム下げの複合操作による水平引き作業を行うと、ブームシリンダ8の作動速度に比してアームシリンダ7の作動速度が速めにならず、水平引き作業に支障を生じる懸念がある。
すなわち、アームクラウドとブーム下げの複合操作による水平引き作業時に第3油圧ポンプ4の合流を解除したときは、前述したように第3油圧ポンプの吐出圧力Pp3はタンク圧に近い最小圧力P0(図4参照)となるため、第1レギュレータ31の最大吸収トルクの設定値はほとんど変化せず、第1レギュレータ31の吸収トルク制御の特性線は図3の折れ線Aのままであり、その結果、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルク(最大吸収トルク)は減少せず、第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量は折れ線Aの特性に応じて制御され、第1及び第2油圧ポンプの2,3の吐出流量として折れ線Aに応じた大きめの値が確保される。
一方、アームクラウドとブーム下げの複合操作時は、前述したように、第1油圧ポンプ2の吐出油がアームシリンダ7のボトム側に優先的に供給され、第2油圧ポンプ3の吐出油がブームシリンダ8のロッド側に優先的に供給されるため、アームシリンダ7のボトム側には第1油圧ポンプ2の吐出油(第2油圧ポンプ3の吐出の残りがある場合は更にその残りの吐出油)が供給され、ブームシリンダ8のボトム側には第2油圧ポンプ3の吐出油(第1油圧ポンプ2の吐出の残りがある場合は更にその残りの吐出油)が供給され、その結果、アームシリンダ7のボトム側とブームシリンダ8のロッド側に同程度の流量が供給される。このようにアームシリンダ7のボトム側とブームシリンダ8のロッド側に同程度の流量が供給される場合は、水平引き作業では、ブームシリンダ8の作動速度(ブーム下げ速度)はアームシリンダ7の動作速度(アームクラウド速度)に対して速すぎてしまい、水平引き作業におけるアームクラウドとブーム下げの複合操作性が低下し、水平引き作業に支障を生じる。
<本発明の場合(第3油圧ポンプの合流非解除の場合)>
これに対し、本発明のようにアームクラウドとブーム下げの複合操作による水平引き作業時に第3油圧ポンプの合流を解除しない(第3油圧ポンプの合流をする)場合は、アームシリンダ7の負荷圧力が高くなり、それに伴って第3油圧ポンプ4の吐出圧力Pp3が高くなるため(Pp3>図4のP2)、前述したように第1レギュレータ31は減圧弁33からの制御圧力に応じて最大吸収トルクの設定値を減少させ、第1レギュレータ31の吸収トルク制御の特性線は図3の折れ線Aから折れ線Cへとシフトし、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吸収トルク(最大吸収トルク)はそれに応じて減少し、これに伴って第1及び第2油圧ポンプ2,3の容量も減少し、第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出流量が減少する。
また、アームクラウドとブーム下げの複合操作による水平引き作業時は、前述したように、第1油圧ポンプ2の吐出油がアームシリンダ7のボトム側に優先的に供給され、第2油圧ポンプ3の吐出油がブームシリンダ8のロッド側に優先的に供給されるため、アームシリンダ7のボトム側には少なくとも第1及び第3油圧ポンプ2,4の吐出油(第2油圧ポンプ3の吐出の残りがある場合は更にその残りの吐出油)が合流して供給されるのに対して、ブームシリンダ8のロッド側にはトルク制御により減少した第2油圧ポンプ3の吐出油のみが供給される。その結果、ブームシリンダ8のロッド側に比してアームシリンダ7のボトム側に多めに圧油が供給されるため、ブームシリンダ8の作動速度(ブーム下げ速度)に比してアームシリンダ7の作動速度(アームクラウド速度)が速めとなり、アーム209を素早く手前に引けるようになり、アームクラウドとブーム下げの複合操作性が向上し、良好な水平引き作業を行うことができる。
<効果のまとめ>
1.操作性に関する効果
本実施の形態によれば下記の効果が得られる。
(a)アームクラウドの単独操作では、アームシリンダ7のボトム側には第1〜第3油圧ポンプ2〜4の吐出油が合流して供給されるため(3ポンプ合流)、アームシリンダ7の伸長動作は増速し、バケット210を空中から素早く地面に押し当てることができる。
(b)また、ポンプトルク制御装置30によるトルク制御の影響を考慮して第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除したい複合操作であるアームクラウドとバケットクラウドの複合操作により掘削作業を行うときは、その負荷圧力が減圧弁33を介して第1レギュレータ31に導かれて第2油圧ポンプ3の吸収トルク(吐出流量)が減少することが抑制されるため、バケットクラウド速度の低下を回避し、アームクラウドとバケットクラウドの複合操作性を向上させることができる。
(c)一方、アームクラウドとブーム下げの複合操作により水平引き作業を行うときは、第3油圧ポンプの吐出油の合流が解除されないため、ブーム下げ速度がアームクラウド速度に対して速くなりすぎる事態を回避し、アームクラウド速度を速くし、ブーム下げ速度を遅くすることでアームクラウドとブーム下げの複合操作性を向上させることができる。
2.その他の効果
また、本実施の形態によれば、下記の効果が得られる。
(a)本実施の形態においては、バケット用の操作レバー装置13のパイロット弁13bから出力されるバケットクラウド操作信号としての操作パイロット圧力を用いて合流弁20による第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除しており、その操作パイロット圧力を合流弁20の受圧部63aに導くためには、パイロットライン66aから制御ライン72を分岐させて、その制御ライン72を合流弁20まで引き回せばよい。ここで操作パイロット圧力の最高圧力は例えば40Kg/cm程度と低圧であるため、その操作パイロット圧力を導く制御ライン72の配管は低圧仕様となり、かつその操作パイロット圧力が導かれる合流弁20も低圧仕様となる。また、制御ライン72はパイロットライン66aから分岐して引き回せばよいので、制御ライン72の配管長を短くすることができる。その結果、油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
(b)また、合流弁20に対してバケットクラウド操作信号としての操作パイロット圧力をアームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力と対向する側(受圧部63a)に直接作用させて合流弁20を動作させ、第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除するため、従来用いていた合流解除弁が不要となり、この点でも、油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる。
本発明の第2の実施の形態を図6を用いて説明する。図中、図1に示す部材と同等のものには同じ符号を付している。
本実施の形態は、操作パイロット圧力の代わりに負荷圧力を用いて合流弁20を合流解除位置に切り換えるものである。
すなわち、図6において、第2油圧ポンプ3の吐出油をバケットシリンダ9のボトム側に導く第1アクチュエータライン52aから第2制御ライン72が分岐し、この第2制御ライン72は合流弁20の第1受圧部63Aaに接続され、バケットシリンダ9のボトム側の負荷圧力(バケットクラウドの負荷圧力)が合流弁20の第1受圧部63Aaに導かれる。第1受圧部63Aaは、負荷圧力が比較的高圧であることを考慮し、第2受圧部63bより小さい受圧面積を有している。
このように構成した本実施の形態においても、バケットシリンダ9が伸長し、バケットクラウド操作がされたかどうかをバケットシリンダ9のボトム側の負荷圧力により検出し、その負荷圧力に基づいて合流弁20による第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除するため、第1の実施の形態と同様、ポンプトルク制御装置30によるトルク制御の影響を考慮して第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除したい複合操作であるアームクラウドとバケットクラウドとの複合操作のみ確実に合流を解除することができるなど、上述した1(a)〜(c)の効果を得ることができる。
また、合流弁20に対してバケットクラウドの負荷圧力をアームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力と対向する側(受圧部63a)に直接作用させて合流弁20を動作させ、第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除するため、従来用いていた合流解除弁が不要となり、油圧回路全体がコンパクト化し、車体レイアウトの簡素化及び省コストを図ることができる(上記2(b)の効果)。
なお、上記第1及び第2の実施の形態は、本発明の精神の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記第1及び第2の実施の形態では、バケットシリンダ9によるアームクラウド操作時に生成される信号である操作パイロット圧力又は負荷圧力を合流弁20の受圧部63a又は63Aaに導いたが、特許文献1に示すように、合流弁20の受圧部63aにアームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力を導き、その経路に合流解除弁を介在させ、その合流解除弁にバケットシリンダ9によるアームクラウド操作時に生成される信号である操作パイロット圧力又は負荷圧力を導き、アームクラウド操作信号としての操作パイロット圧力の合流弁20の受圧部63aへの伝達を切り換えることで、合流弁20の動作を制御してもよい。
また、バケットシリンダ9によるアームクラウド操作時に生成される信号である操作パイロット圧力又は負荷圧力を圧力センサで検出し、この圧力センサの検出値をコントローラに入力し、コントローラから比例電磁弁に制御信号を出力し、比例電磁弁が生成した制御圧力を合流弁20の受圧部63a或いは合流解除弁の受圧部に導いて合流弁20を切り換えてもよい。
これらの場合でも、バケットシリンダ9によるアームクラウド操作時に生成される信号である操作パイロット圧力又は負荷圧力によりバケットシリンダ9(第2アクチュエータ)が伸長方向に操作されたかどうかを検出し、バケットシリンダ9が伸長方向に操作されたときに合流弁20による第3油圧ポンプ4の吐出油の合流を解除することにより、上記1(a)〜(c)で述べた、複合操作性の向上等、操作性に関する効果を得ることができる。
本発明の第3の実施の形態を図7を用いて説明する。図7は第3の実施の形態に係わるポンプトルク制御装置部分を示す図である。図中、図1に示した部材と同等のものには同じ符号を付している。本実施の形態は、第1レギュレータ及び第2レギュレータに対し、要求流量に応じて第1〜第3油圧ポンプの容量(吐出流量)を制御する機能を持たせた場合のものである。
図7において、第1及び第2油圧ポンプ2,3は第1レギュレータ131を備え、第3油圧ポンプ4は第2レギュレータ132を備えている。第1及び第2油圧ポンプ2,3は第1レギュレータ131により押しのけ容積可変部材である斜板2b,3bの傾転角を調整することで押しのけ容積(容量)を調整し、要求流量に応じてポンプ吐出流量を制御するとともに、ポンプ吸収トルクを調整する。第3油圧ポンプ4は第2レギュレータ132により押しのけ容積可変部材である斜板4bの傾転角を調整することで押しのけ容積(容量)を調整し、要求流量に応じてポンプ吐出流量を制御するとともに、ポンプ吸収トルクを調整する。
第1レギュレータ131は、斜板2b,3bを作動する傾転制御アクチュエータ112と、このアクチュエータ112を制御するトルク制御サーボ弁113とポジション制御弁114とを有している。傾転制御アクチュエータ112は、斜板2b,3bに連係されかつ両端に設けられた受圧部の受圧面積が異なるポンプ傾転制御スプール112aと、このポンプ傾転制御スプール112aの小面積受圧部側に位置する傾転制御増トルク受圧室112bと、大面積受圧部側に位置する傾転制御減トルク受圧室112cとを備えている。傾転制御増トルク受圧室112bはパイロットポンプ5の吐出ライン5aに油路135を介して接続され、傾転制御減トルク受圧室112cはパイロットポンプ5の吐出ライン5aに油路135と、トルク制御サーボ弁113及びポジション制御弁114を介して接続されている。
トルク制御サーボ弁113は、トルク制御スプール113aと、トルク制御スプール113aの一端側に位置するバネ113b1,113b2と、トルク制御スプール113aの他端側に位置する第1PQ制御受圧室113c、第2PQ制御受圧室113d及び減トルク制御受圧室113eとを備えている。第1PQ制御受圧室113cは信号ライン115aを介して第1油圧ポンプ2の吐出ライン2aに接続され、第2PQ制御受圧室113dは信号ライン115bを介して第2油圧ポンプ3の吐出ライン3aに接続され、減トルク制御受圧室113eは減圧弁33の出力ポートに制御油路39bを介して接続されている。
ポジション制御弁114は、ポジション制御スプール114aと、ポジション制御スプール114aの一端側に位置する位置保持用の弱いバネ114bと、ポジション制御スプール114aの他端側に位置する制御受圧室114cとを備えている。制御受圧室114cには第1及び第2油圧ポンプ2,3に係わる操作系の操作量(要求流量)に応じた油圧信号116が導かれる。この油圧信号116は、公知の種々の方法で生成することができる。例えば、操作レバー装置により生成される操作パイロット圧力のうちの最も高圧の操作パイロット圧力を選択し、油圧信号116としてもよい。また、流量制御弁がセンタバイパスタイプのバルブである場合、センタバイパスラインの下流側に絞りを設け、その絞りの上流側の圧力をネガコン圧として取り出し、このネガコン圧力を反転して油圧信号116としてもよい。
ポンプ傾転制御スプール112aは受圧室112b,112cの圧油の圧力バランスで、第1及び第2油圧ポンプ2,3の斜板の傾転角(容量)を制御する。トルク制御サーボ弁113の第1PQ制御受圧室113cに第1及び第2油圧ポンプ2,3の高圧側の吐出圧力が導かれ、その圧力が高くなる程、トルク制御スプール113aが図示左方に移動する。これにより受圧室112cにパイロットポンプ5の吐出油が流れ込み、ポンプ傾転制御スプール112aを図示右方に移動し、第1及び第2油圧ポンプ2,3の斜板2b,3bをポンプ押しのけ容積減少方向に駆動し、ポンプ容量を小さくしてポンプ吸収トルクを減少させる。第1及び第2油圧ポンプ2,3の吐出圧力が低くなる程、上記の逆動作が行われ、第1及び第2油圧ポンプ2,3の斜板2b,3bをポンプ押しのけ容積増加方向に駆動し、ポンプ押し除け容積を大きくしてポンプ吸収トルクを増加させる。
また、トルク制御サーボ弁113の第1及び第2油圧ポンプ2,3に対するトルク制御特性はバネ113b1,113b2と減トルク制御受圧室113eに導かれる圧力によって定まり、減圧弁33の出力圧に応じて前述したようにトルク制御特性がシフトする(図3参照)。これにより第3油圧ポンプ4の吐出圧力が上昇するにしたがって第1及び第2油圧ポンプ2,3の最大吸収トルク(割り当て最大吸収トルク)を減らすよう制御し、エンジン1の過負荷を防止することができるとともに、第3油圧ポンプ4を使用していないとき、或いは、第3油圧ポンプ4の吐出圧力が図4のP2より低いときは、第3油圧ポンプ4で使用していない吸収トルクを第1及び第2油圧ポンプ2,3で使用することができ、その分、エンジン1の出力トルクを有効利用することができる。
第2レギュレータ132は、斜板4bを作動する傾転制御アクチュエータ212と、このアクチュエータ212を制御するトルク制御サーボ弁213とポジション制御弁214とを有している。傾転制御アクチュエータ212、トルク制御サーボ弁213及びポジション制御弁214は、第1レギュレータ131の傾転制御アクチュエータ112、トルク制御サーボ弁113及びポジション制御弁114と同様に構成されており、図中、同等の部分には、10番台の数字を200番台の数字に変えた符号を付して示している。ただし、トルク制御サーボ弁113では設定トルクの調整は不要であるため、第1及び第2減トルク制御受圧室113d,113eに相当するものは設けられていない。
第2レギュレータ132の動作も、第1レギュレータ131の動作と実質的に同じである。ただし、その吸収トルク制御の特性はトルク制御サーボ弁213のバネ213bによって定まり、一定である(図4参照)。
以上のように構成した本実施の形態においては、第1レギュレータ131及び第2レギュレータ132に、要求流量に応じて第1〜第3油圧ポンプ2〜4の容量(吐出流量)を制御する機能を持たせたもので、第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、以上説明した実施の形態では、第3油圧ポンプ4は可変容量型としたが、固定容量型であってもよい。
本発明の第1の実施の形態に係わる建設機械の3ポンプ油圧回路システムの全体構成を示す図である。 図1の3ポンプ油圧回路システムに備えられるポンプトルク制御装置の詳細を示す図である。 第1レギュレータによる第1及び第2油圧ポンプの吐出圧力(平均値)と第1及び第2油圧ポンプの容量(押しのけ容積或いは斜板の傾転)との関係を示す図である。 第2レギュレータによる第3油圧ポンプの吐出圧力と第3油圧ポンプの容量(押しのけ容積或いは斜板の傾転)との関係を示す図である。 第1の実施の形態に係わる3ポンプ油圧回路システムが搭載される油圧ショベルの外観を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる建設機械の3ポンプ油圧回路システムの全体構成を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる3ポンプ油圧回路システムのポンプトルク制御装置部分を示す図である。
符号の説明
1 原動機(エンジン)
2 第1油圧ポンプ
2a,3a,4a 吐出ライン
3 第2油圧ポンプ
4 第3油圧ポンプ
5 パイロットポンプ
6 コントロールバルブユニット
6a,6b,6c 弁グループ
7〜10 複数の油圧アクチュエータ
7 アームシリンダ(第1アクチュエータ)
8 ブームシリンダ
9 バケットシリンダ(第2アクチュエータ)
10 旋回モータ(第3アクチュエータ)
12〜14 操作レバー装置
12a,13a,14a 操作レバー
12b,12c,13b,13c,14b,14c パイロット弁(弁圧弁)
15,16,17 センターバイパスライン
20 合流弁
25〜27 メインリリーフ弁
28 パイロットリリーフ弁
30 ポンプトルク制御装置
31 第1レギュレータ
31a,31b バネ
31c,31d,31e 受圧部
32 第2レギュレータ
32a バネ
32b 受圧部
33 減圧弁
33a バネ
37,38 パイロットライン
39a,39b パイロットライン
40 パイロットライン
50a 第1アクチュエータライン
50b 第2アクチュエータライン
51a 第1アクチュエータライン
51b 第2アクチュエータライン
52a 第1アクチュエータライン
52b 第2アクチュエータライン
55a 第1受圧部
55b 第2受圧部
55c 第1受圧部
56a 第1受圧部
56b 第2受圧部
56c 第1受圧部
56d 第2受圧部
57a 第1受圧部
57b 第2受圧部
58a 第1受圧部
58b 第2受圧部
60 合流ライン
61 合流点
62 逆止弁
63a 第1受圧部
63Aa 第1受圧部
63b 第2受圧部
63c バネ
65a,65b パイロットライン
66a,66b パイロットライン
67a,67b パイロットライン
67c,67d パイロットライン
71 第1制御ライン
72 第2制御ライン
202 下部走行体
203 上部旋回体
204 フロント作業機
205 エンジンルーム
206 運転室
208 ブーム
209 アーム
210 バケット
211a,211b 走行モータ
131 第1レギュレータ
132 第2レギュレータ
112,212 傾転制御アクチュエータ
113,213 トルク制御サーボ弁113
113b1,113b2 バネ
113c 第1PQ制御受圧室
113d 第2PQ制御受圧室
113e 減トルク制御受圧室
114,214 ポジション制御弁
A1 流量制御弁(アーム用)
A2 流量制御弁(アーム用)
B1 流量制御弁(ブーム用)
B2 流量制御弁(ブーム用)
BU 流量制御弁(バケット用)
S 流量制御弁(旋回用)
T タンク

Claims (4)

  1. エンジンと、
    このエンジンによって駆動される可変容量型の第1及び第2油圧ポンプと、
    前記エンジンによって駆動される第3油圧ポンプと、
    前記第1及び第2油圧ポンプのそれぞれから吐出された圧油の合流により駆動される第1アクチュエータと、
    前記第1及び第2油圧ポンプの一方から吐出された圧油により駆動される第2アクチュエータと、
    前記第3油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される第3アクチュエータと、
    前記第3アクチュエータが操作されていない状態で前記第1アクチュエータが操作されたときに、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流させて前記第1アクチュエータに供給する合流弁とを備えた建設機械の3ポンプ油圧回路システムにおいて、
    前記第1及び第2油圧ポンプの吐出圧力に基づいて前記第1及び第2油圧ポンプの吸収トルクが最大吸収トルクを超えないよう前記第1及び第2油圧ポンプの容量を制御するとともに、前記第3油圧ポンプの吐出圧力が増加するにしたがって前記最大吸収トルクを減少させるポンプトルク制御手段と、
    前記第2アクチュエータが操作されたかどうかを検出し、前記第2アクチュエータが操作されたときは、前記合流弁による第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除する合流解除手段を備え、
    前記合流弁は、前記第1アクチュエータの操作時に生成される第1油圧信号が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、
    前記合流解除手段は、前記第2アクチュエータが操作されたときに第2油圧信号を生成し、この第2油圧信号を前記合流弁に対して前記第1油圧信号と対向する側に作用させるものであり、
    前記第1〜第3アクチュエータをそれぞれ操作するための複数の油圧パイロット式の操作レバー装置を更に備え、
    前記合流弁は、前記第1油圧信号として前記第1アクチュエータの操作レバー装置から出力される操作パイロット圧力が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、
    前記合流解除手段は、前記第2油圧信号として前記第2アクチュエータの操作レバー装置から出力される操作パイロット圧力を前記合流弁に導き、この操作パイロット圧力を前記合流弁に対して前記第1アクチュエータの操作パイロット圧力と対向する側に作用させることを特徴とする建設機械の3ポンプ油圧回路システム。
  2. エンジンと、
    このエンジンによって駆動される可変容量型の第1及び第2油圧ポンプと、
    前記エンジンによって駆動される第3油圧ポンプと、
    前記第1及び第2油圧ポンプのそれぞれから吐出された圧油の合流により駆動され、アームを駆動する第1アクチュエータと、
    前記第1及び第2油圧ポンプの一方から吐出された圧油により駆動され、バケットを駆動する第2アクチュエータと、
    前記第3油圧ポンプから吐出された圧油により駆動され、旋回台を駆動する第3アクチュエータと、
    前記第3アクチュエータが操作されていない状態で前記第1アクチュエータがアームクラウド方向に操作されたときに、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1及び第2油圧ポンプの吐出油に合流させて前記第1アクチュエータに供給する合流弁とを備えた油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システムにおいて、
    前記第1及び第2油圧ポンプの吐出圧力に基づいて前記第1及び第2油圧ポンプの吸収トルクが最大吸収トルクを超えないよう前記第1及び第2油圧ポンプの容量を制御するとともに、前記第3油圧ポンプの吐出圧力が増加するにしたがって前記最大吸収トルクを減少させるポンプトルク制御手段と、
    前記第2アクチュエータがバケットクラウド方向に操作されたかどうかを検出し、前記第2アクチュエータがバケットクラウド方向に操作されたときは、前記合流弁による第3油圧ポンプの吐出油の合流を解除する合流解除手段を備えることを特徴とする油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システム。
  3. 請求項記載の油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システムにおいて、
    前記合流弁は、前記第1アクチュエータのアームクラウド方向の操作時に生成される第1油圧信号が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、
    前記合流解除手段は、前記第2アクチュエータがバケットクラウド方向に操作されたときに第2油圧信号を生成し、この第2油圧信号を前記合流弁に対して前記第1油圧信号と対向する側に作用させることを特徴とする油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システム。
  4. 請求項記載の油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システムにおいて、
    前記第1〜第3アクチュエータをそれぞれ操作するための複数の油圧パイロット式の操作レバー装置を更に備え、
    前記合流弁は、前記第1油圧信号として前記第1アクチュエータの操作レバー装置から出力される操作パイロット圧力が導かれて動作し、前記第3油圧ポンプの吐出油を前記第1アクチュエータに合流して導く切換弁であり、
    前記合流解除手段は、前記第2油圧信号として前記第2アクチュエータの操作レバー装置から出力されるバケットクラウドの操作パイロット圧力を前記合流弁に導き、この操作パイロット圧力を前記合流弁に対して前記第1アクチュエータのアームクラウドの操作パイロット圧力と対向する側に作用させることを特徴とする油圧ショベルの3ポンプ油圧回路システム。
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