JP4869649B2 - 手術用器具 - Google Patents

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Description

関連出願に対するクロス−リファレンス
本出願の主張する優先権の基礎となる米国特許出願は、2004年7月28日に出願されたシェルトン4世(Shelton IV)による米国仮特許出願第60/591,694号「電気的に駆動される関節機構が組み込まれた手術器具(SURGICAL INSTRUMENT INCORPORATING AN ELECTRICALLY ACTUATED ARTICULATION MECHANISM)」の優先権を主張している。上記米国特許出願は、その開示内容の全体が本明細書で参照文献として引用される本出願人による2005年3月17日に出願された米国特許出願第11/082,495号「電気的に駆動される関節機構が組み込まれた手術器具(SURGICAL INSTRUMENT INCORPORATING AN ELECTRICALLY ACTUATED ARTICULATION MECHANISM)」に関連する。
本発明は、大まかに言って、列として並べられたステープルを組織に適用しながらステープル列の間の組織を切断できる手術用ステープラ器具に関し、より詳しく言うと、手術用ステープラ器具に関連した改良およびそのような手術用ステープラ器具のさまざまなコンポーネントを形成するプロセスの改良に関する。
手術用ステープラ器具は、組織に長手方向の切開部を形成すると同時に切開部の両側に列として並べられたステープルを施すために従来技術では用いられてきた。それらの手術用ステープラ器具は、共に動作する一対のジョー(顎)部材を一般的に含んでいて、そのジョー部材は手術用ステープラ器具が内視鏡手術用または腹腔鏡手術用である場合にはカニューレの通路を通過できるようになっている。一方のジョー部材は、少なくとも二列の横方向に離れたステープル列を備えたステープルカートリッジを受容する。もう一方のジョー部材はステープルカートリッジのステープル列と整合したステープル形成ポケットを備えたアンビルを画定している。手術用ステープラ器具は、往復運動を行う複数のウエッジを含み、それらのウエッジは遠位の向きに駆動されたときにステープルカートリッジの開口を通ってステープルを支持しているドライバーと係合してステープルをアンビルに向けて発射する。
特許文献1に記載された内視鏡手術に適した手術用ステープラ器具では明確に区別された閉鎖動作および発射動作が有益に提供されている。したがって、臨床医は発射の前に組織を挟んでジョー部材を閉鎖して組織を位置決めすることができる。臨床医はジョー部材が組織を適正に掴んでいると判定した後に手術用ステープラ器具を発射することができ、それによって組織を切断しかつステープルで留めることができる。切断およびステープル留めを同時に行うことによって、各々が切断動作およびステープ留めのみを行う別々の手術用器具を用いて切断動作およびステープル留め動作を順番に行う場合に起こり得る複雑さが回避される。
これらの低侵襲手術用器具は広く用いられ伝統的な直視下手術よりも大幅に進歩したものであることが立証されてきた。さらに別の特徴および可能性を組み込むことが望ましいであろう。例えば、特許文献2には、創傷閉鎖材料アプリケータアセンブリが記載されていて、そのアセンブリは手術用ステープリング器具のナイフが組織を切断するために動かされたときにナイフの針に供給を行う。供給は、発射ハンドルにより圧縮されたリザーバーによって、または別の注射器によって駆動される。
切断およびステープル留めと同時に医療物質を適用できる能力は望ましいことであるが、必要物を発射するためにより大きな力が外科医に要求されないこと、または駆動するための別個の装置を必要としないことが望ましいと考えられている。
したがって、医療物質を供給するための改善された能力を備えた手術用器具がとても必要とされている。
米国特許第5,465,895号明細書(第5−12欄、第1図) 国際公開第03/094743A1号パンフレット(第12−23頁、第1A図)
本発明は、長寸のシャフトによって手術用開口を通して端部エフェクターを配置するハンドルを備えた低侵襲手術に適した手術用器具を提供することによって従来技術の上述されたおよびその他の課題を解決する。長寸のシャフトを通して端部エフェクターに組み込まれた電気制御式の医療物質導入機構がその手術器具の実用性および有効性を高める。それによって、さまざまな治療的処置を組織が切断されるときに組織に正確に施すことができ、術後のリカバリー(recovery)および合併症が低減される。
本発明のある態様では、上記端部エフェクターは組織を挟む(クランプする)ための向かい合うジョー(顎部)を含んでいる。発射バーがハンドルからの発射動作を伝えるために長寸のシャフト内に軸方向で往復運動するように受容されている。発射バーに遠位の側から取り付けられた切断面がこの発射動作によって押し出されて端部エフェクターに挟まれた組織を切断する。切断された組織の治癒を促進するために、流体通路が発射バー内で長手方向に切断面まで効果的に画定されている。流体通路と連通した電気的流体ディスペンサーが制御回路からの供給信号に応答して医療物質を流体通路を通して切断面へ供給する。
本発明の別の態様では、手術用器具が端部エフェクターまでの流体通路を含んでいる。その手術用器具の注射器シリンダーの内容積の一部には医療物質が充填されている。制御回路は注射器シリンダーの電気活性ポリマー(electroactive polymer)製のプランジャーへの供給信号を生み出す。電気活性ポリマー製のプランジャーは、内容積中に向けて延出して医療物質を流体通路の供給開口を通して端部エフェクターに供給する。それによって、さまざまな低侵襲手術が医療物質を順番にまたは選択的に手術部位に供給することによって行われる可能性がある。さらに、電気活性ポリマーの特性自体が使用前のとても長い貯蔵寿命を備えた高い信頼性の手術用器具に役立つ。
本発明のさらに別の態様では、挟まれた組織のステープル留めおよび切断を同時に行う手術用器具は、医療物質を発射バーの切断面に同時に電気的な駆動によって供給することによる利益を得る。これによって、切断およびステープル留めを原因とする組織への外傷が、適切なタイミングで外傷の部位に直接供給できる能力によって緩和される可能性がある。
本発明の上記のおよびその他の目的および利点は添付の図面および図面の説明から明らかになるはずである。
本発明によれば、さまざまな治療的処置を組織が切断されるときに組織に正確に施すことができ、術後のリカバリー(recovery)および合併症が低減される効果がある。
本明細書に組み込まれ本明細書の一部をなす添付の図面は、本発明の実施の形態を例示しており、上記の本発明の大まかな記載および以下の本発明の詳細な記載と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
図面に注目すると、類似の参照符号がいくつかの図面を通して類似のコンポーネントを示していて、図1および図2では、端部エフェクター14の上側ジョー(アンビル)12の流体駆動(例えば、開放、閉鎖/クランピング)および切断時の組織への医療物質の供給の両方などの本発明の独自の利点を具現化できる手術用ステープリングおよび切断器具10が示されている。端部エフェクター14の流体駆動によって、従来の機械的な結合によるいくつかの設計上の制約を解消するさまざまな設計上の選択肢が提供される。例えば、さびたりして動かなくなる事例やコンポーネントの故障の事例が回避される。さらに、切断された組織に液体を供給することによって、麻酔薬、外科用接着剤、焼勺薬、抗生物質、血液凝固薬などの適用のようなさまざまな有益な治療を施せるようになる。
図2を特に参照すると、手術用ステープリングおよび切断器具10は、長寸のシャフト18とステープリングアセンブリ20として図示された端部エフェクター14とから形成された器具部分16を含んでいる。手術用ステープリングおよび切断器具10は、シャフト18に近位の側から取り付けられたハンドル22(図1)も含んでいる。ハンドル22は、器具部分16が手術用開口に挿入されたとき、特に低侵襲手術を行うための気腹を形成するトロカールのカニューレに挿入されたとき患者の体の外側に留まる。
左の流体嚢(リフトバッグ)24および右の流体嚢26はステープルチャネル30のアフト部分28内に支持されている。アンビル12は、アフト部分28より遠位の側でステープルチャネル30に形成された外向きに開いた横方向のピボット凹部36およびピボット凹部38と回動するように係合する一対の内向きの横方向のピボットピン32およびピボットピン34を含んでいる。アンビル12は、ステープルチャネル30のアフト部分28内に突出して流体嚢(リフトバッグ)24および流体嚢(リフトバッグ)26の上を覆いながら接触して流体嚢24および流体嚢26に流体が満たされたときにアンビル12の遠位のクランプ部分41がステープルカートリッジ42に向かってシーソーのように回動してステープルチャネル30の遠位の部分44内に保持されるようにする近位の向きのレバートレー40を含んでいる。流体嚢24および流体嚢26または端部エフェクター14のある種の別の弾性の特徴部を排気するまたは萎ませることによって、アンビル12が開放される。左の流体導管46および右の流体導管48が各々左の流体嚢24および右の流体嚢26に連通していて駆動のために双方向に流体を流すようになっている。本発明と首尾一貫する応用例には、使用者が端部エフェクター14の閉鎖およびクランピングを起こす制御装置を押し下げるハンドル22(例えば、閉鎖トリガー:図示されていない)による機械的な駆動が含まれ得ることが適切に認識されなければならない。
用語「近位の(proximal)」および用語「遠位の(distal)」は本明細書では器具のハンドルを握っている臨床医を基準にして用いられていることが適切に認識されるであろう。したがって、ステープリングアセンブリ20はより近位のハンドル22に対して遠位の側にある。「縦の(vertical)」および「横の(horizontal)」のような空間的な用語は、本明細書では便宜上および明瞭化のために図面に関して用いられていることも適切に認識されるであろう。しかし、手術用器具はさまざまな姿勢および位置で用いられ、これらの用語が限定的および絶対的なものであることは意図されていない。
図2を特定して参照すると、長寸のシャフト18はフレーム50を含んでいて、フレーム50の近位の端部はハンドル22(図1)と係合していて回転ノブ52がフレーム50を端部エフェクター14と共に回転させるようになっている。フレーム50の遠位の端部は、ステープルチャネル30の近位のリップ部56と係合する側面の凹部54を有する。フレーム50は、発射バー62および遠位の部分に取り付けられたEビーム64からなる二部品構成の発射バー60を受容するためのフレーム50の長手方向に沿って延在する横方向の中央に配置された底部の発射スロット58を含んでいて、Eビーム64はステープリングアセンブリ20内を移動して組織を切断かつステープル留めする。フレーム50の遠位の部分は上側キャビティ66を含んでいて、上側キャビティ66の遠位の端部および近位の端部は遠位の開口68および近位の開口70と連通していて遠位の開口68および近位の開口70の間にはクロスバー72が画定されていて、クリップバネ76の遠位の向きに突出したクリップ74がクロスバー72を覆うようにして係合し、同時に下側バネアーム78は上側キャビティ66を通って遠位の向きにかつ下向きに突出して特に下側バネアーム78が発射バー62の隆起部分80と当接したときに発射バー62をステープルチャネル30と係合するように下向きに付勢する。
医療物質の供給は、その長手方向の全長に亘って開口92を通して外側に連通する横方向に変位した円筒形キャビティ90をフレーム50に形成することによって長寸のシャフト18に組み込まれて行われ、長方形の開口92は開口92を通して円筒形キャビティ90内に挿入される電気活性ポリマー(EAP)製の注射器100よりも僅かに短い。円筒形キャビティ90の近位の部分は長手方向に整合した圧縮バネ102を含み、圧縮バネ102はEAP製の注射器100の遠位の供給コーン104を遠位の向きに押してフレーム50と密閉するように接触させかつ注射器100を挿入および除去するために移動できるようにしている。導電体106がフレーム50内を通って延在し、これもまた導電材料で作られている圧縮バネ102に取り付けられている。EAP製の注射器100のアフト部分は導電性で圧縮バネ102と接触していてEAP製の注射器100の近位の部分内に保持されたEAPアクチエーター110のカソードを形成する。おそらく導電体106と共に延在するもう一つの導電体もEAPアクチエーター110と電気的に接続されていてアノードとして働くことが適切に認識されるであろう。
活性化されると、EAPアクチエーター110は長手方向に拡張して、EAP製の注射器100の遠位の部分内の医療物質112を遠位の供給コーン104を通して押出すプランジャーとして働く。EAPアクチエーター110が横方向に収縮してその長手方向の拡張を相殺する限りにおいては、プランジャシール114はEAP製の注射器100内の横断面に亘る密閉を維持する。導電体106の周囲などに配置された通気孔(図示されていない)によって、医療物質112が供給されるときにプランジャシール114の背後でEAP製の注射器100に空気が補充されるようになる。通気孔は、漏れを防止するために医療物質112の表面張力を用いるものであるか、または逆止弁であることもある。以下に記載されるように、医療物質112は医療物質112をEビーム64の切断面122に導くために発射バー62に形成された横方向流体溝120およびEビーム64へフレーム50によって案内される。フレームスロット58は横方向流体溝120を密閉するような寸法を有する。横方向流体溝120のうちのバネクリップ76の下に配置された部分は発射バーガイド124によって密閉されている。図示された実施の形態では、外側シース130がフレーム50およびアンビル12の近位の向きに突出したレバートレー40を取り囲んでいる。上部の遠位の開口131はアンビル12を閉鎖できるようにしている。
外側シース130の外側の長方形の開口132は、フレーム50に形成された長方形の開口92に対応する寸法および長手方向の位置を有する。いくつかの応用例では、外側シース130は、EAP製の注射器100を挿入したり取り除いたりするために長方形の開口92を外側の長方形の開口132に選択的に整合させるように回転させられることがある。いくつかの応用例ではEAP製の注射器100は長寸のシャフトに一体的に組み込まれていて望まれる医療物質を選択することができないようにされていることが適切に認識されなければならない。例えば、一体的なステープルカートリッジおよび医療物質供給リザーバーを伴う使い捨て式の器具部分が臨床医によってユニットで選択されることもある。しかし使用時に挿入できることには、医療物質(例えば、麻酔薬、外科用接着剤、抗生物質、焼勺化合物など)を臨床的に柔軟に選択できること、器具部分16の貯蔵寿命の延長/保管およびパッケージングの簡単化などを含むいくつかの利点があると確信されている。
例示された実施の形態では、長寸の積層体をなす複数の円盤形のEAP層が長手方向の軸に沿って拡張するように長手方向に並べられてかつ構成されている。長寸の積層体電気活性ポリマー(EAP)は電圧が印加されたときに形状が変化する導電性が与えられたポリマーの集合である。本質的に、導電性ポリマーはある形態のイオン性流体またはゲルおよび電極と一対をなしている。流体/ゲルに対する導電性ポリマー中へのまたは導電性ポリマー外へのイオンの流れは、印加された電位差によって誘起され、このイオンの流れが導電性ポリマーの形状の変化を引き起こす。電位差は1Vから4kVまで使用される導電性ポリマーおよびイオン性流体に応じて変わる。EAPには電圧が印加されると収縮するものと電圧が印加されると膨張するものがある。EAPは、電圧が印加されたときに引き起こされる効果を変えるためにバネまたは柔軟な板などの機械的な手段と一対をなしていることもある。
EAPには2つの基本的なタイプがあり、各タイプのEAPには複数の構成がある。EAPの2つの基本的なタイプは、ファイバー束バージョンと積層体バージョンである。ファイバー束はおよそ30μmから50μmまでのファイバーで構成されている。これらのファイバーは織物のように束として織られていることがありそのためEAP織り糸と呼ばれることが多い。このタイプのEAPは電圧が印加されると収縮する。電極は通常中心のワイヤコアとファイバー束を取り囲むイオン性流体の収容にも役立つ導電性の外側シースとから作られている。サンタ・フェ・サイエンス・アンド・テクノロジー(Santa Fe Science and Technology)によって製造されパニオン(PANION:商標)ファイバーとして販売されている市販のファイバーEAP材料の例が、参照文献としてその全体が本明細書で引用される米国特許第6,667,825号明細書に記載されている。
もう一つのタイプは積層体構造であり、その構造はEAPポリマーの層、イオン性ゲルの層、および積層体の両側に取り付けられた2つの柔軟な板から構成されている。電圧が印加されると、積層体の正方形の柔軟な板はある方向で膨張しその方向と垂直な方向で収縮する。市販されている積層体(板状)EAP材料の例が、エス・アール・アイ・ラボラトリーズ(SRI Laboratories)の一部門であるアーティフィシャル・マッスル・インコーポレーテッド(Artificial Muscle Inc,)から販売されている。板状EAP材料は日本国のイーメックス(EAMEX)によって製造され薄膜EAP(thin film EAP)と呼ばれている。
EAPはエネルギーが加えられたときに体積が変わらないこと、すなわちある方向で膨張または収縮しその方向に垂直な方向では逆の変化をするにすぎないことが注意されなければならない。積層体バージョンは、一方の側面が硬い構造に対して収容されもう一方の側面をピストンのように使用することでその基本的な形態で用いられることもある。積層体バージョンは柔軟な板の両側に接着されることもある。柔軟な板の一方の側面のEAPにエネルギーが加えられると、そのEAPが膨張して柔軟な板を逆の向きに曲げる。これによって、柔軟な板はエネルギーが加えられる側面に応じて何れかの向きに曲げることができる。
EAPアクチエーターは通常は共に動作するように一体に束ねられたさまざまな層またはファイバーから構成されている。EAPの機械的な構成によってEAPアクチエーターおよびその動作能力が決まる。EAPは長寸の複数のストランドとして構成され一つの中心の電極を包むように配置されることもある。柔軟な外部の外側スリーブがアクチエーター用のもう一方の電極を形成すると共にアクチエーターの機能に必要なイオン性流体を収容することにもなる。この構成では、電極に電界が加えられるとEAPのストランドが短くなる。このような構成のEAPアクチエーターはファイバーEAPアクチエーターと呼ばれる。同様にして、積層体構造が柔軟な板の両側で複数の層として配置され、またはその能力を高めるために単にそれ自体からなる積層体構造の層として配置されることがある。典型的なファイバー構造は2%から4%の実効ひずみを有し、典型的な積層体バージョンはより高い電圧を用いて20%から30%の実効ひずみを達成する。
例えば、積層EAPコンポジットは、正電極層と、正電極層に取り付けられたEAP層と、EAP層に取り付けられたイオン性セル層と、イオン性セル層に取り付けられた負電極層とで構成されている。複数の積層EAPコンポジットが互いの間を接着剤によって接着されて積層体として固定されてEAPプレートアクチエーターが形成されることもある。向かい合うEAPプレートアクチエーターが選択的に2つの向きに曲がるように形成されることもあることが適切に認識されなければならない。
収縮性EAPファイバーアクチエーターは、絶縁ポリマー製の近位の端部キャップを通過して正のアノードとして働くように導電性がドープされたプラスチック製のシリンダー壁内に形成された長寸の円筒形キャビティを通る長手方向に沿ったプラチナ製のカソードワイヤを含んでいる場合がある。プラチナ製のカソードワイヤの遠位の端部は絶縁ポリマー製の遠位の端部キャップに埋め込まれている。複数の収縮性ポリマーのファイバーがカソードワイヤと平行にかつカソードワイヤを取り囲んで配列されていて、ファイバーの両端部は対応する端部キャップに埋め込まれている。プラスチック製のシリンダー壁は各端部キャップの円周に沿って取り付けられていて円筒形のキャビティを閉鎖して収縮性ポリマーのファイバーおよびカソードワイヤの間の空間を満たすイオン性流体またはゲルを封じ込める。電圧がプラスチック製のシリンダー壁(アノード)とカソードワイヤとの間に印加されると、イオン性流体が収縮性ポリマーのファイバーに流れ込み、ファイバーの外径を長さの収縮に対応して膨張させ、それによって端部キャップを互いに接近させる。
図1を再び参照すると、ハンドル22は、アンビル12の閉鎖、二部品構成の発射バー60(図2)の発射、および医療物質の供給を制御する。図示された実施の形態では、ピストルグリップ140が握られ親指ボタン142がアンビル12の閉鎖を制御するために所望の程度で押される。親指ボタン142は、アンビル12(図2)を閉鎖するために流体を導管46および導管48を通して流体嚢24および流体嚢26へ移動させるようにEAP製の注射器100と同様のEAP供給アクチエーター(図示されていない)へ(所望の程度に)比例した電気信号を供給する。親指ボタン142が十分に押されると、機械的なトグルロック(図示されていない)が噛合って親指ボタンの十分な押し下げが親指ボタン142を解放するためにトグルロックを解除するまで親指ボタン142を押し下げられた状態に保持する。したがって、親指ボタン142が押し下げられた状態に保持されているとき、外科医は、端部エフェクター14が閉鎖されクランプされているという視覚的な表示を得ていて、親指ボタン142はEAP供給アクチエーターの継続した駆動によって、または固定特徴部によってこの位置で保持される場合がある。例えば、制御回路が親指ボタン142の動きを検出して、通常は閉鎖しているEAP遮断弁(図示されていない)を開かせてEAP供給アクチエーターと導管46および導管48を連通させる。親指ボタン142の動きがなくなると、EAP遮断弁は再び閉じるようにされ、アンビル12を定位置に保持する。さらに、手動解除が組み込まれていてロックアウトなどを解消してアンビル12を開放できるようにすることも可能である。
代わりに、その開示内容が参照文献として本明細書で全体的に引用される本出願の出願人による2005年2月18日に出願され発明者をケネス・ワレス(Kenneth Wales)およびチャド・ボードリュー(Chad Boudreaux)とする米国特許出願第11/061,908号「流体移動によって制御された関節接合機構を組み込んだ手術用器具(SURGICAL INSTRUMENT INCORPORATING A FLUID TRANSFER CONTROLLED ARTICULATION MECHANISM)」に記載されているような流体嚢24および流体嚢26に双方向で流体を送る閉鎖トリガー(図示されていない)またはその他のアクチエーターが含まれていてもよい。アンビル12を閉鎖するように適合させることができるピボットシャフトを関節接合するためのさまざまな流体アクチエーターが記載されている。これらのいくつかの実施の形態で記載された差動の流体移送の利点を十分に得るために、向かい合うリフトバッグ(図示されていない)が、左の流体嚢(リフトバッグ)24および右の流体嚢26が潰れたときに開放力を加えるために、アンビル12のレバートレー40の上に配置されることもあることが適切に認識されなければならない。
図3を特定して参照すると、ハンドル22は、ピストルグリップ140に向けて近位の向きに引かれて発射ロッド152を長寸のシャフト18の近位の部分154内で遠位の向きに動かす発射トリガー150(図1)を含んでいる。発射ロッド152の遠位のブラケット156は発射バー62の上向きの近位のフック158に係合している。フレーム50内の動的シール160は、器具部分16が気腹された腹部に挿入されたときに空気式で密閉されるように、発射ロッド152を密閉している。
発射ロッド152の反バックアップ機構170が、複数ストロークの発射トリガー150および発射ロッド152に結合された後退付勢された発射機構(図示されていない)を含んでいるハンドル22用として有益に含まれている場合がある。より詳しく言うと、反バックアップ固定プレート172は発射ロッド152を有し、発射ロッド152は後退しているときに図示されたように固定プレート172の底部をフレーム50内の所定の位置に保持しながら固定プレート172を後ろに向けて傾けたときに固まる緊密に適合した貫通孔(図示されていない)を通る。反バックアップカムスリーブ174は、反バックアップ固定プレート172の遠位の側に配置されていて、かつ、発射ロッド172がその中を通過するフレーム50内で圧縮されたより遠位の側の圧縮バネ176と接触するように押されている。ハンドル22内の機構が発射ロッド152を後退させるために反バックアップ機構170を手動で解除する場合があることが適切に認識されなければならない。
図4から図5では、例示的な実施の形態ではステープリングアセンブリ20からなる端部エフェクター14は、流体嚢24を萎ませ、アンビル12のレバートレー40を下向きに引き、遠位のクランプ部分41をピン32を軸に回動させて持ち上げることで、開放され、それによって体の組織180をアンビル12およびステープルカートリッジ42の間に配置できるようになる。Eビーム64は、アンビルポケット184内に配置されてアンビル12を繰り返して開放および閉鎖できるようにする上側ピン182を含んでいる。アンビル12の全長に沿って形成されたアンビルスロット186は、アンビル12が閉鎖され二部品構成の発射バー60が遠位の向きに進められたときに上側ピン182を受容する。中間ピン188は、底部ピンすなわち底部フット190がステープルチャネル130の底部表面に沿って摺動するのに対して、ステープルチャネル130の上のステープルカートリッジ42内を摺動する。
図6および図7では、ステープリングアセンブリ20は、流体嚢(リフトバッグ)24を膨張させ、アンビル12のレバートレー40を外側シース130と面一になるまで持ち上げて、レバートレー40の近位の上向きに曲げられた先端192が上部の遠位の開口131に入るようにして、閉鎖される。この曲げられた先端192を開口131と組み合わせることによって、アンビル12がより大きく回動運動できるだけでなく下側の流体嚢24を穿刺する先端ではなく流体嚢14に当接する表面を提供できる。アンビル12が閉鎖されると、上側ピン182は発射のためにアンビルスロット186と整合し、組織180は切断およびステープリングに適した厚みで平らにされる。
図7および図8では、Eビーム64は、Eビーム64の垂直部分204が通過する狭い長手方向のスロット202と連通する下向きに開いた横方向に拡張した凹部200に沿って配置された底部フット190を示すために、切り欠きされている。狭い長手方向のスロット202の近位の開口206によって、底部フット190が組み立て時に下側に入ることができるようにされている。底部隆起208が発射バー62に設けられていて、底部隆起208は、発射行程の最初の部分の間では端部エフェクター発射固定機構(図示されていない)に適正に係合するためかつ相互作用できるようにするために、クリップバネ76(図6)によって発射バー62の隆起部80が押されることで近位の開口206内に落ちる。さらに、この位置によって、端部エフェクター14は閉鎖されてトロカール(図示されていない)のカニューレなどの手術の入口ポイントを通して容易に挿入できるようにされる。図8から図10を参照すると、発射バーガイド124は発射バー62の一部と横方向で接触して横方向流体溝120の対応する部分を閉鎖する。図11では、円筒形キャビティ90内のEAP製の注射器100の遠位の供給コーン104はフレーム50に形成された半径方向の流体通路220と連通していて、その流体通路220は横方向流体溝120と連通している。図12では、EAP製の注射器100は、手術用ステープリングおよび切断器具10に据え付ける前に、使い捨て式のキャップ230で効果的に密閉される場合がある。図13および図14では、EAP製の注射器100はキャップ230なしでバネ102によって遠位の向きに押されて遠位の供給コーン104と係合して半径方向の流体通路220と連通した状態で図示されている。
手術用ステープリングおよび切断器具10内の一つまたは複数のセンサーが発射状態(例えば、発射バーまたは発射バーに結合された機構の動き、発射トリガーの位置、供給するための個々の使用者の制御など)を検出し供給を実行するために供給制御回路を活性化する場合があることが適切に認識されなければならない。
図15から図18では、別の二部品構成の発射バー300が、発射バー305を形成しEビーム309に取り付けられた長手方向に沿った積層された左側発射バー部分302および右側発射バー部分304から形成されている。それによって、発射バー300を流れる流体がさらに妨げられることもある。より詳しく言うと、左側発射バー部分302の左側流体溝310は、各々が左側発射バー部分302および右側発射バー部分304に設けられた一対の整合した内部流体溝312および内部流体溝314よりも遠位の側に変位していて、内部流体通路316を画定している。Eビーム309は横方向でより厚く長手方向でより短いので、穿孔された流体通路320はEビーム309内で切断面322とアフトエッジとの間に内部流体通路316と連通して形成されている。
本発明がいくつかの実施の形態の説明によって例示され、例示的な実施の形態がかなり詳細に記載されたが、特許請求の範囲をそのような詳細に限定すなわちどのようにも制限することは出願人の意図するところではない。別の利点および変形が当業者には容易に思いつくことができるかもしれない。
例えば、明瞭化のために関節接合ではないシャフトが本明細書で記載されたが、医療物質の供給は関節結合シャフトに組み込むことが可能であることが適切に認識されなければならない。さらに、シャフトの関節接合された結合部を通って端部エフェクターを閉鎖する流体嚢アクチエーターに達する流体導管が組み込まれることも可能である。
別の例として、医療物質の供給および流体駆動によるアンビルの閉鎖の両方が本明細書で例示されたが、本発明の真髄と首尾一貫する応用例が、これらの特徴のいずれかを含むこともある。さらに、接着剤および/または焼勺薬が供給される応用例では、ステープルのような特徴が省略されることがあることが適切に認識されなければならない。
別の例として、ステープリングアセンブリ20が本明細書で例示されたが、その他の端部エフェクター(把持器、切断器具など)が流体制御による閉鎖および医療物質の供給のいずれかまたは両方から利益を得ることもあることが適切に認識されなければならない。
さらに別の例として、EAP製の注射器用のレセプタクルが長寸のシャフトではなくハンドル内に形成されることもある。
さらに別の例として、第2のEAP製の注射器が長寸のチャネル内で対称的に配置されて2つの医療物質が発射の間に同時に供給されるもこともある。
さらに別の例として、ステープリング器具が例示的な実施の形態として記載されたが、その他の内視鏡手術器具が器具の遠位の端部でまたは遠位の端部の近くで液体を供給できる能力から利益を得ることもあることが適切に認識されなければならない。利益を得る可能性がある器具の例には、以下に限定されないが、アブレーション器具、把持器、焼勺器具、吻合リング導入器具、手術用ステープラ、リニアステープラなどがある。代わりに、便利な流体通路として働く発射バーをそれ自体が用いない器具に、適切な位置へ向かう導管または流体通路が組み込まれる可能性もある。
電気活性ポリマー製のプランジャーはさまざまな利点を有しているが、その他のタイプの電気的に駆動される装置が長寸のシャフトを通して端部エフェクターへ医療物質を供給するために用いられてもよいことが適切に認識されなければならない。
この発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
(1)手術用器具であって、
発射動作を生み出すように機能的に構成されたハンドルと、
前記ハンドルに取り付けられた長寸のシャフトと、
前記長寸のシャフトに遠位の側から取り付けられ、組織をクランプするための向かい合うジョーを備えた端部エフェクターと、
前記長寸のシャフト内で長手方向に往復運動して前記発射動作を伝達するように受容された発射バーと、前記端部エフェクターにクランプされた前記組織を切断するために前記発射バーに遠位の側から取り付けられた切断面と、前記発射バーに長手方向に前記切断面まで画定された流体通路とを備えた発射部材と、
発射状態に応答して供給信号を発生するように機能的に構成された制御回路と、
前記流体通路に連通し、前記供給信号に応答して医療物質を前記流体通路に沿って前記切断面へ供給する電気的流体ディスペンサーと、
を有する、手術用器具。
(2)前記電気的流体ディスペンサーが、電気活性ポリマー製のアクチエーターを含む、実施態様(1)記載の手術用器具。
(3)前記電気的流体ディスペンサーが、前記医療物質が部分的に充填されたシリンダーと、前記医療物質が充填された前記シリンダーの部分に向けて延出するように機能的に構成された前記電気活性ポリマー製のアクチエーターからなるプランジャーとを有する、実施態様(2)記載の手術用器具。
(4)充填されたシリンダーを受容し使い果たされたシリンダーを取り出すように機能的に構成された外側からアクセスできるレセプタクルをさらに有する、実施態様(3)記載の手術用器具。
(5)前記シリンダーが前記長寸のシャフト内に配置されている、実施態様(3)記載の手術用器具。
(6)前記端部エフェクターがステープリングアセンブリからなる、実施態様(1)記載の手術用器具。
(7)前記流体通路が前記発射バーの横方向溝を含む、実施態様(1)記載の手術用器具。
(8)前記発射バーが、左側部分および右側部分からなる長寸の積層体と、前記左側部分および前記右側部分の間に画定された内部流体通路とを含む、実施態様(1)記載の手術用器具。
(9)前記電気的流体ディペンサーが、麻酔薬、外科用接着剤、焼灼薬、抗生物質、および血液凝固薬からなる集合から選択された前記医療物質を収容するリザーバーをさらに含む、実施態様(1)記載の手術用器具。
(10)手術用器具であって、
発射動作を生み出すように機能的に構成されたハンドルと、
前記ハンドルに取り付けられた長寸のシャフトと、
前記長寸のシャフトに遠位の側から取り付けられた端部エフェクターと、
前記端部エフェクターへの流体通路と、
医療物質が充填された内容量と、前記流体通路と連通した供給開口と、駆動されたときに前記内容量内に向けて膨張して前記供給開口を通して前記医療物質を供給するように機能的に構成された電気活性ポリマー製のプランジャーとを備えた注射器シリンダーと、
供給を指令するために前記電気活性ポリマー製のプランジャーへの供給信号を発生するように機能的に構成された制御回路と、
を有する、手術用器具。
(11)充填されたシリンダーを受容し使い果たされたシリンダーを取り出すように機能的に構成された外側からアクセスできるレセプタクルをさらに有する、実施態様(10)記載の手術用器具。
(12)前記シリンダーが前記長寸のシャフト内に配置されている、実施態様(10)記載の手術用器具。
(13)前記医療物質が、麻酔薬、外科用接着剤、焼灼薬、抗生物質、および血液凝固薬からなる集合から選択される、実施態様(10)記載の手術用器具。
(14)前記端部エフェクターが、使用者による前記ハンドルの駆動に応答してヒトの組織への外科的な治療を行うように機能的に構成されていて、
前記制御回路が、使用者による前記ハンドルの前記駆動に応答して前記医療物質を供給するための前記供給信号を同時に発生するようにさらに機能的に構成されている、実施態様(13)記載の手術用器具。
(15)組織をクランプし、ステープリングし、切断する手段をさらに有する、実施態様(10)記載の手術用器具。
(16)手術用器具であって、
発射動作を生み出すように機能的に構成されたハンドルと、
前記ハンドルに取り付けられた長寸のシャフトと、
前記長寸のシャフトに遠位の側から取り付けられ、組織をクランプするための向かい合うジョーを備えた端部エフェクターと、
前記長寸のシャフト内で長手方向に往復運動して前記発射動作を伝達するように受容された発射バーと、前記端部エフェクターにクランプされた前記組織を切断するために前記発射バーに遠位の側から取り付けられた切断面と、前記発射バーに長手方向に前記切断面まで画定された流体通路とを備えた発射部材と、
前記発射部材に応答して前記クランプされた組織にステープルを通して前記ステープルに形を与える前記向かい合うジョーの一方に配置されたステープルカートリッジと、
前記発射部材の遠位の向きの動きに関連する発射状態に応答して供給信号を発生するように機能的に構成された制御回路と、
前記流体通路に連通し、前記供給信号に応答して医療物質を前記流体通路に沿って前記切断面へ供給する電気的流体ディスペンサーと、
を有する、手術用器具。
(17)前記電気的流体ディスペンサーが、電気活性ポリマー製のアクチエーターを含む、実施態様(16)記載の手術用器具。
(18)前記電気的流体ディスペンサーが、前記医療物質が部分的に充填されたシリンダーと、前記医療物質が充填された前記シリンダーの部分に向けて延出するように機能的に構成された前記電気活性ポリマー製のアクチエーターからなるプランジャーとを有する、実施態様(17)記載の手術用器具。
(19)充填されたシリンダーを受容し使い果たされたシリンダーを取り出すように機能的に構成された外側からアクセスできるレセプタクルをさらに有する、実施態様(18)記載の手術用器具。
(20)前記シリンダーが前記長寸のシャフト内に配置されている、実施態様(18)記載の手術用器具。
(21)前記流体通路が前記発射バーの横方向溝を含む、実施態様(16)記載の手術用器具。
(22)前記発射バーが、左側部分および右側部分からなる長寸の積層体と、前記左側部分および前記右側部分の間に画定された内部流体通路とを含む、実施態様(16)記載の手術用器具。
(23)前記電気的流体ディペンサーが、麻酔薬、外科用接着剤、焼灼薬、抗生物質、および血液凝固薬からなる集合から選択された前記医療物質を収容するリザーバーをさらに含む、実施態様(16)記載の手術用器具。
開いた位置にある流体駆動の上側ジョー(アンビル)および電気活性ポリマー(EAP)製の医療物質供給シャフトを備えた手術用ステープリングおよび切断器具の斜視図である。 図1の手術用ステープリングおよび切断器具の器具部分の分解斜視図である。 長手方向の軸にほぼ沿ったそして変位したEAP製の注射器およびEビーム発射バーの供給溝に流体連通するレセプタクルを通る図1の手術用ステープリングおよび切断器具の器具部分の左側断面図である。 横方向に変位した流体嚢アクチエーターがアンビルを開いている様子を示した図1の手術用ステープリングおよび切断器具の長手方向にほぼ沿った器具部分の遠位の部分の詳細な左側断面図である。 医療物質のダクト構造を組み込んだEビーム発射バーの詳細な左側断面図である。 アンビルが閉鎖された状態の図4の手術用ステープリングおよび切断器具の長手方向の軸にほぼ沿った器具部分の遠位の部分の詳細な左側断面図である。 図6のEビーム発射バーの詳細な左側断面図である。 Eビーム発射バーへの案内を示す図4の線8−8から見た端部エフェクターの下側ジョー(ステープルチャネル)および長寸のシャフトの結合部の詳細な上部断面図である。 図2の手術用ステープリングおよび切断器具の器具部分の発射バーガイドの正面図である。 線10−10に沿った図9の発射バーガイドの左側断面図である。 図3の線11−11からEAP製の医療物質注射器の端部を通して見た手術用ステープリングおよび切断器具の長寸のシャフトの正面断面図である。 図11のEAP製の医療物質注射器の左側断面図である。 EAP製の医療物質注射器の近位側での取り付けを示す図1の手術用ステープリングおよび切断器具の器具部分の一部切り欠き左側断面図である。 図13のEAP製の医療物質注射器および手術用ステープリングおよび切断器具の長寸のシャフトのレセプタクルの左側断面図である。 図2の手術用ステープリングおよび切断器具の発射バーの上面図である。 図1の手術用ステープリングおよび切断器具用の内部流体通路を破線で示した積層発射バーの左側断面図である。 内部流体通路を破線で示した別のEビームの左側断面図である。 流体通路の近位の向きに開いた溝を通る図15の線18−18に沿った積層発射バーの正面断面図である。
符号の説明
10 手術用ステープリングおよび切断器具
12 上側ジョー(アンビル)
14 端部エフェクター
16 器具部分
18 シャフト
20 ステープリングアセンブリ
22 ハンドル
24,26 流体嚢
28 アフト部分
30 ステープルチャネル
32,34 ピボットピン
36,38 ピボット凹部
40 レバートレー
41 クランプ部分
42 ステープルカートリッジ
44 遠位の部分
46,48 流体導管
50 フレーム
52 回転ノブ
54 側面の凹部
56 リップ部
58 発射スロット
60 発射バー
62 発射バー
64 Eビーム
66 上側キャビティ
68 遠位の開口
70 近位の開口
72 クロスバー
74 クリップ
76 クリップバネ
78 下側バネアーム
80 隆起部分
90 円筒形キャビティ
92 開口
100 注射器
102 圧縮バネ
104 供給コーン
106 導電体
110 EAPアクチエーター
112 医療物質
114 プランジャシール
120 横方向流体溝
122 切断面
124 発射バーガイド
130 外側シース
131 開口
132 開口
140 ピストルグリップ
142 親指ボタン
150 発射トリガー
152 発射ロッド
154 近位の部分
156 遠位のブラケット
158 近位のフック
170 反バックアップ機構
172 反バックアップ固定プレート
174 反バックアップカムスリーブ
176 圧縮バネ
180 組織
182 上側ピン
184 アンビルポケット
186 アンビルスロット
188 中間ピン
190 底部ピン
192 先端
200 凹部
202 スロット
204 垂直部分
208 底部隆起
220 流体通路
230 キャップ
300 二部品構成の発射バー
302 左側発射バー部分
304 右側発射バー部分
305 発射バー
309 Eビーム
312,314 内部流体溝
316 内部流体通路
320 流体通路
322 切断面

Claims (10)

  1. 手術用器具であって、
    発射動作を生み出すように機能的に構成されたハンドルと、
    前記ハンドルに取り付けられた長寸のシャフトと、
    前記長寸のシャフトに遠位の側から取り付けられ、組織をクランプするための向かい合うジョーを備えた端部エフェクターと、
    前記長寸のシャフト内で長手方向に往復運動して前記発射動作を伝達するように受容された発射バーと、前記端部エフェクターにクランプされた前記組織を切断するために前記発射バーに遠位の側から取り付けられた切断面と、前記発射バーに長手方向に前記切断面まで画定された流体通路とを備えた発射部材と、
    発射状態に応答して供給信号を発生するように機能的に構成された制御回路と、
    前記流体通路に連通し、前記供給信号に応答して医療物質を前記流体通路に沿って前記切断面へ供給する電気的流体ディスペンサーと、
    を有する、手術用器具。
  2. 前記電気的流体ディスペンサーが、電気活性ポリマー製のアクチエーターを含む、請求項1記載の手術用器具。
  3. 前記電気的流体ディスペンサーが、前記医療物質が部分的に充填されたシリンダーと、前記医療物質が充填された前記シリンダーの部分に向けて延出するように機能的に構成された前記電気活性ポリマー製のアクチエーターからなるプランジャーとを有する、請求項2記載の手術用器具。
  4. 充填されたシリンダーを受容し使い果たされたシリンダーを取り出すように機能的に構成された外側からアクセスできるレセプタクルをさらに有する、請求項3記載の手術用器具。
  5. 前記シリンダーが前記長寸のシャフト内に配置されている、請求項3記載の手術用器具。
  6. 前記端部エフェクターがステープリングアセンブリからなる、請求項1記載の手術用器具。
  7. 前記流体通路が前記発射バーの横方向溝を含む、請求項1記載の手術用器具。
  8. 前記発射バーが、左側部分および右側部分からなる長寸の積層体と、前記左側部分および前記右側部分の間に画定された内部流体通路とを含む、請求項1記載の手術用器具。
  9. 前記電気的流体ディペンサーが、麻酔薬、外科用接着剤、焼灼薬、抗生物質、および血液凝固薬からなる集合から選択された前記医療物質を収容するリザーバーをさらに含む、請求項1記載の手術用器具。
  10. 手術用器具であって、
    発射動作を生み出すように機能的に構成されたハンドルと、
    前記ハンドルに取り付けられた長寸のシャフトと、
    前記長寸のシャフトに遠位の側から取り付けられ、組織をクランプするための向かい合うジョーを備えた端部エフェクターと、
    前記長寸のシャフト内で長手方向に往復運動して前記発射動作を伝達するように受容された発射バーと、前記端部エフェクターにクランプされた前記組織を切断するために前記発射バーに遠位の側から取り付けられた切断面と、前記発射バーに長手方向に前記切断面まで画定された流体通路とを備えた発射部材と、
    前記発射部材に応答して前記クランプされた組織にステープルを通して前記ステープルに形を与える前記向かい合うジョーの一方に配置されたステープルカートリッジと、
    前記発射部材の遠位の向きの動きに関連する発射状態に応答して供給信号を発生するように機能的に構成された制御回路と、
    前記流体通路に連通し、前記供給信号に応答して医療物質を前記流体通路に沿って前記切断面へ供給する電気的流体ディスペンサーと、
    を有する、手術用器具。
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