JP4866704B2 - 動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ - Google Patents

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Description

この発明は生体の心臓の代わりに、或いは生体の心臓と共に用いる人工心臓ポンプに関し、特に動圧軸受により非接触で安定して回転することができる動圧軸受を備えた人工心臓ポンプに関する。
我が国においても、臓器移植法が施行され、脳死からの心臓移植が可能となっているが、実情はドナー不足のため、なお残る患者を救う道は人工心臓しかない。人工心臓の研究は古くから行われ、臨床使用も多数報告されている。人工心臓には、生体心臓を切除しないで並列に入れる補助人工心臓と、切除して結合する完全置換人工心臓とがある。従来これらは、ベッドサイドに制御装置を設置した空気駆動型のものがほとんどであったが、近年は腹部埋め込みが可能で、ベルトないしリュックにつけたバッテリを用いて電気駆動する補助人工心臓も開発され、現在の製品ではそのサイズの点から体格の大きい患者用に限られるものの、在宅治療もできる人工心臓が用いられるようになっている。
このような人工心臓をポンプ形式の点から分類すると、大別して拍動流式及び連続流式の2方式が存在する。拍動流型は、1回の拍出毎に定量の血液を送出する方式であり、臨床応用が進んだ補助人工心臓では年単位の使用実績を有するものもある。連続流型は回転機構により連続的に血液を送出する方式であり、送出量がポンプ容積には直接関係せず小型化が容易で、体内埋め込み型の補助人工心臓用に有望である。無拍動流が生体に与える影響については、いくつかの動物実験によると、生理的問題なく生存することが報告されている。ただし、生理的には拍動流が好ましいとされているため、連続流ポンプは生体心臓を残して付ける補助人工心臓として開発が進められている。連続流型ポンプの中には遠心式、軸流式、回転容積式などの個別形式がある。本発明は、この連続流型人工心臓に関するものである。
具体例として、本発明者によって図2に示すような人工心臓用遠心ポンプが提案され、特許第2807786号として特許されている(特開平10−33664号・特許文献1)。この人工心臓ポンプによると、図2に示すように遠心式インペラ42を対向する2面からなるラジアル軸受46−48及びピボット軸受45−50で支えている。ケーシング47の下部にはインペラ駆動装置51を設け、その内部で磁石53が回転することにより、インペラ内蔵の磁石群44を回転駆動している。それによりケーシング上部に形成した流入口54から血液が流入し、ケーシングの下部周囲に設けた流出口からこれを吐出することができるようになっている。なお、上記のような磁気カップリングによりインペラを回転する手段として、可動部分53を電磁石群に置換したダイレクトドライブ方式の駆動装置を採用したものも開発されている。
更に本発明者等は上記のような人工心臓ポンプの軽量化、ピボット軸受部分での摩擦摺動の問題点を解決するため、特開2003−24434号公報(特許文献2)に示されるようなピボット軸受を用いず、全て動圧軸受で作動する人工心臓ポンプを提案している。即ち、この人工心臓ポンプは図4に示すように、下側ケーシング75の中心下部に設けた下側スラスト受け76に固定軸77を突設し、上端部に上側スラスト受け78を固定する。中心部に流入部63を設けたインペラ部62の下方にインペラ支持部材67を設け、その外周に永久磁石81を等間隔に配置し、この永久磁石81に対向して下側ケーシング75の外周に電磁石82を配置することにより、ダイレクト駆動のインペラ駆動装置83を構成する。インペラ支持部材67の中心側には軸受形成部材68を設け、その中心部の円筒状内面と外周にラジアル動圧溝80を形成した固定軸77間にラジアル動圧軸受を形成している。また、インペラ支持部材67の上端面72に設けた上側スラスト用動圧発生溝73と上側スラスト受け78との間で上側ラジアル動圧軸受を構成し、インペラ支持部材67の下端面68に設けた下側スラスト用動圧発生溝71と下側スラスト受け76との間で下側ラジアル動圧軸受を構成している。このポンプにおいては、インペラ61の流出部69の血液を作動流体として各軸受部を循環させるものである。
このような構成の人工心臓ポンプによって、前記問題点を解決し、更に下記特許文献3に記載されているような人工心臓ポンプよりも、安定した回転を行わせることができるようになり、また、下記特許文献4に記載されているような人工心臓ポンプのように、インペラの駆動に際してインペラを回転軸線方向に吸引しながら回転させることによる、大きなスラスト力の発生もなくすことができるものであるが、上側スラスト軸受73−78および下側スラスト軸受71−76の両隙間において、厳密な位置調節を行わせるため隙間を狭く設定せざるを得ず、血液凝固・血球破壊ともに良くない影響を及ぼす恐れが推測される。
そのため上記人工心臓用ポンプにおいては、特に精密なスラスト圧力調整を必要とし、また、これらの動圧軸受部分には動作流体として血液を循環させているものであるが、動圧軸受の微少間隙にインペラから吐出した血液を再循環させて用いているため血液の凝固防止の点から問題があり、特に再循環してインペラから吐出した血液が各動圧軸受の間隙を順に循環させているため多数の微少間隙を通った後、再度動圧軸受部分に循環する可能性もあり、更に血液凝固の点で不利である。
このような問題点を解決するため、本発明者等は更に研究開発を進め、図5に示すような人工心臓ポンプを下記特許文献5に提案している。この人工心臓ポンプ101においては主要構成部材として、下側ケーシング102と、上側ケーシング103と、上側ケーシング103の中心部に嵌合する内側ケーシング104と、これらのケーシング内部で回転するインペラ105とを備えている。インペラ105は下端面側に複数枚のベーン106を突出して設け、外周が円筒面107をなしているインペラ本体108に対して、その上方にセラミックス等からなるインペラ軸受部材109を圧入、或いは接着等により固定している。インペラ軸受部材109はインペラ本体108の円筒面107と一致する外径を備えた円板部110と、その上方に突出した上方円筒部111と、その下方に突出した下方円筒部112とから成り、下方円筒部112をインペラ本体108の上部に嵌合し固定している。
このインペラ軸受部材109の上方円筒部111における外周面113にラジアル動圧溝を形成し、円板部110の上面115にスラスト動圧溝を形成している。一方、内側ケーシング104の中心下端部にはセラミックス等からなるケーシング軸受部材117を嵌合して固定しており、このケーシング軸受部材117はインペラ軸受部材109の上方円筒部111と間隙をもって嵌合する円筒状内周面118と、下端面119、及びその中心部には中心開口120を備えている。上記のようなインペラ軸受部材109とケーシング軸受部材117によって、インペラ軸受部材109の前記ラジアル動圧溝114はケーシング軸受部材117の円筒状内周面118と間隙を介して対向し、インペラ軸受部材109のスラスト動圧溝はケーシング軸受部材117の下端面119と対向している。
インペラ本体108内にはインペラ本体の下方円筒部の外周面を形成する円筒面107の内側であって、円筒面107に沿って複数の極をもつ永久磁石121を等間隔に配置しており、これらの永久磁石121は図中上方ケーシング103の内周側に配置した複数個の電磁石122と対向している。複数の永久磁石の列の中心線aを、少なくともインペラの非回転時においてインペラが自重で降下しているとき、前記複数の電磁石122の中心線bよりも図中下方に位置するように配置し、電磁石の通電による永久磁石との磁気結合時に、その磁力によってインペラ105全体を図中上方に持ち上げて回転できるようにし、その際に円板部110の上面115とケーシング軸受部材117の下端面119とが近接し、その間隙でのスラスト動圧軸受によって回転支持可能としている。
上記のような人工心臓ポンプにおいては、電磁石122への通電時に、前記のような電磁石122と永久磁石の上下方向a、bの偏心により、またベーン106内の血液流の力によって、回転するインペラ105は最初自重で下方に降下していた状態から上方にスラスト力を受け移動し、図示実施例においては、インペラ軸受部材115の円板部110における上面115に形成されるスラスト動圧溝と、ケーシング軸受部材117の下端面119との間に形成されるスラスト動圧軸受で上記スラスト力が支持される。また、インペラ軸受部材109の上方円筒部111の外周面113に形成したラジアル動圧溝と、ケーシング軸受部材117の円筒状内周面118との間に形成されるラジアル動圧軸受でラジアル方向に支持される。したがって、この人工心臓ポンプ1においては、前記従来のものにおいて上下両側にスラスト軸受が必要であったのに対して、このポンプにおいては上記のように片側のスラスト軸受のみで安定して回転を支持することができる。
特開平10−33664号公報 特開2003−24434号公報 特表2001−515765号公報 特開平9−206372号公報 特願2005−183582号(PCT/JP2006/312541)
本発明者が先に出願した上記特許文献5に示す人工心臓ポンプにおいては、インペラのスラスト方向及びラジアル方向のいずれも動圧軸受で支持するに際して、動圧軸受の間隙を流れる動作流体としての血液をインペラの吐出側から再循環させることなく、また、特にスラスト軸受を上下両方に設けることなく、片方のみで支持し安定して作動することができるようにした、動圧軸受を備えた人工心臓ポンプとすることができるものであるが、このポンプにおいてはセミオープンベーン式のベーンポンプを用いているため、ベーン106の下端面127が、下側ケーシング102のケーシング上面126と直接対向することとなる。
特にセミオープン型ベーンを備えたポンプにおいては、ポンプの回転時におけるインペラの回転作動時に、流体がインペラを入口の反対側に向かって移動させる力が作用するため、特にこの人工心臓ポンプを生体に装着したときには身体の移動により大きな力が生じ、前記のように電磁石中心と磁石中心を偏心させてその接触を防止するようにしてもなお、ベーンの下端面127がケーシング上面126側に移動して接触することが考えられ、このような接触は血球破壊を生じるため好ましくない。したがってインペラが常に安定して回転する方策、及び前記接触の防止策を講じることが望まれる。
また、先に出願した上記特許文献5に示す人工心臓ポンプにおいては、一部の部品を高分子材料で製造しているが、多くの部品は通常の人工心臓用ポンプと同様に金属製部品或いはセラミックス製部品が多用されており、特に全体の中で大きな体積割合を占めるケーシング及びローターがそれらの材料によって製作されるときには、全重量が大きくならざるをえない。そのため、体外の設備に設置する人工心臓ポンプとしては特に問題はないが、身体の外部に固定して利用者と共に移動する人工心臓ポンプとして用いるときでも利用者の移動時には負担となり、更には身体内に埋め込む人工心臓ポンプとして用いるときには、これを支持する内臓の臓器に大きな負担をかけることとなる。
したがって人工心臓の軽量化は極めて重要な研究課題である。そのために人工心臓を構成する各要素をできる限り軽量な材料によって製造することが望まれ、これらの部品をできる限り高分子材料によって製造することが考えられており、例えばケーシング等の回転を行わない部材、或いは回転を行うインペラについて、体内臓器にマッチングし、また内部を流れる血液に影響を与えないようにその材料等を適切に選定し、適切な構造に設計することが考えられている。しかしながら、このようなケーシング等の回転しない部品でも、内部で回転するインペラを支持するラジアル軸受、及びスラスト軸受部分は特に耐摩耗性が要求される。
これらの軸受を前記のように動圧軸受とした場合でも同様であり、特にセミオープン型ベーンを備えたポンプにおいては、ポンプの回転作動時に流体の入口側から離れる方向に移動する力を生じると共に、身体の急な移動により揺動し、また同様の身体の移動、ポンプ負荷の急な変化等によって、内部で回転しているインペラが軸線方向に移動することがあり、これらのスラスト負荷に対応する必要がある。したがってラジアル軸受及びスラスト軸受部分については耐摩耗性のほか、耐衝撃性が要求されており、そのため、前記のようにケーシング、更にはインペラ等を高分子材料で製造した場合であっても、動圧溝が形成されるラジアル軸受及びスラスト軸受部分に対しては少なくともその部分に金属材料等の耐摩耗性及び耐衝撃性の高い材料からなる部品を設ける必要があり、人工心臓ポンプの構造が複雑化し、また製造コストがかさみ、重量も増え、更に全体として高価なものとならざるを得なかった。
また、例えば図3に示すような従来の人工心臓ポンプの構造から明らかなように、ポンプ内部で回転するベーン及びその支持部材のスラスト軸受については、軸線方向の端部側にベーンを配置する必要があるため、ベーンの端部側で軸受機能を行うことが困難であり、ベーン支持部材において軸線方向の両端側に対するスラスト軸受を別途設ける必要があるため、ケーシング或いは近辺の固定部材にそのスラスト軸受に対応する部材を設ける必要を生じ、構造が複雑になる問題があった。
更に、人工心臓ポンプは停止することなく連続駆動する必要があるため、特に軸受に対する負担は大きく、早期に摩耗しやすいと共に、内部に血液溜が蓄積する危険性も考慮して新しいポンプと交換する必要がある。その際には他の医療機器と同様に使い捨て、即ちディスポ化が必要となるため、人工心臓ポンプにおいてもそのディスポ化に対応するために、できる限り安価なものとしなければならない。そのためには、前記のようなスラスト軸受部分の改良、及びできる限り簡単な構造で安定して回転することが特に要求されている。
したがって本発明は、人工心臓ポンプ内でインペラを安定して回転させることができ、またインペラの端部に設けたベーンにおいて、そのベーンの端部とケーシング内面と各種の力によっても衝突し血液破壊を生じることがないようにすることを主たる目的とする。また、人工心臓ポンプを軽量化及び安価なものとするために、できる限り多くの部品を高分子材料で製造することができるようにし、その際に特に内部で回転するインペラ及びその支持部材のためのスラスト軸受の構造を簡素化し、長期間安定して作動することができるようにした動圧軸受を備えた人工心臓ポンプを提供することを主たる目的とする。
本発明に係る動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、上記課題を解決するため、内部にインペラを収容する内周面に近接して等間隔に電磁石を埋設し、インペラを支持する支持部を備えた上側ケーシングと、前記上側ケーシングと結合して内部にインペラを収容するケーシングを構成する下側ケーシングと、前記上側ケーシングの支持部によりラジアル方向の支持がなされ、外周面に前記電磁石に対向して等間隔に永久磁石を埋設し、下端面に放射状に伸びる複数のベーンを設けたインペラとを備え、前記上側ケーシングの支持部とインペラ間でラジアル動圧軸受を形成し、前記上側ケーシングの下端面とインペラの上端面間で上部スラスト動圧軸受を形成したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、内部にインペラを収容する内周面に近接して等間隔に電磁石を埋設し、インペラを支持する支持部を備えた上側ケーシングと、前記上側ケーシングと結合して内部にインペラを収容するケーシングを構成する下側ケーシングと、前記上側ケーシングの支持部によりラジアル方向の支持がなされ、外周面に前記電磁石に対向して等間隔に永久磁石を埋設し、下端面に放射状に伸びる複数のベーンを設けたインペラとを備え、前記上側ケーシング、下側ケーシング、及びインペラを高分子材料で製作し、前記上側ケーシングの支持部とインペラ間でラジアル動圧軸受を形成し、前記上側ケーシングの下端面とインペラの上端面間で上部スラスト動圧軸受を形成し、前記ベーンの下側ケーシングに面した端面に、インペラ下端を円環状に覆うシュラウドを設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記前記上側ケーシングに設ける電磁石の中心の高さを、インペラ停止時における永久磁石の中心の高さより上側に位置するように配置したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記上側ケーシングのインペラ支持部は、上側ケーシング中心部においてケーシング内側に延びる中空なガイド軸であり、前記インペラには、前記ガイド軸の外周面に嵌合する内周面を備え、前記ガイド軸の外周面と前記インペラの内周面のいずれかに動圧溝を形成してラジアル動圧軸受を構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプは、前記動圧軸受を備えた人工心臓ポンプにおいて、前記上側ケーシング、下側ケーシング、及びインペラを高分子材料で製作したことを特徴とする
本発明は上記のように構成したので、人工心臓ポンプ内でインペラを安定して回転させることができ、またインペラの端部に設けたベーンにおいて、そのベーンの端部とケーシング内面とが各種の力によっても衝突することがなく、血液破壊を生じることがなくなる。
特にセミオープン型ベーンを備えたポンプにおいて、インペラが入口の反対側に移動する力を生じるが、ベーンの回転方向先端側の下端面部分にステップ状の切り欠きを設けることにより防止することができ、長期間安定して作動する動圧軸受を備えた人工心臓ポンプとすることができる。
また、ベーン下端面にインペラ下部を覆うシュラウドを設けることによりクローズド型ベーンを備えたインペラとすることができ、前記セミオープン型ベーンを備えたポンプにおける問題点を解消し、長期間安定して作動する動圧軸受を備えた人工心臓ポンプとすることができる。
また、上側ケーシングに設ける電磁石の中心の高さを、インペラ停止時における永久磁石の中心の高さより上側に位置するように配置したので、モータの回転時にインペラが下方に移動することを防止することができ、インペラの下端側にベーンを設けたものにおいて、ベーンの下端側が下側ケーシングの上面に接触、衝突することが防止される。
また、前記上側ケーシングのインペラ支持部は、上側ケーシング中心部においてケーシング内側に延びる中空なガイド軸であり、前記インペラには、前記ガイド軸の外周面に嵌合する内周面を備え、前記ガイド軸の外周面と前記インペラの内周面のいずれかに動圧溝を形成してラジアル動圧軸受を構成したものにおいては、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受をポンプの中心側に配置することができ、安定作動可能なポンプとすることができる。
また、上側ケーシング、下側ケーシング、及びインペラを高分子材料で製作したものにおいては、ポンプ全体を軽量化することができ、安価なものとなるのでディスポ化が可能となる。
本発明は動圧軸受を備えた樹脂製人工心臓ポンプにおいて、人工心臓ポンプ内でインペラを安定して回転させることができ、またベーンの端部とケーシング内面と各種の力によっても衝突しないようにするという課題を、内部にインペラを収容する内周面に近接して等間隔に電磁石を埋設し、インペラを支持する支持部を備えた上側ケーシングと、前記上側ケーシングと結合して内部にインペラを収容するケーシングを構成する下側ケーシングと、前記上側ケーシングの支持部によりラジアル方向の支持がなされ、外周面に前記電磁石に対向して等間隔に永久磁石を埋設し、下端面に放射状に伸びる複数のベーンを設けたインペラとを備え、前記上側ケーシングの支持部とインペラ間でラジアル動圧軸受を形成し、前記上側ケーシングの下端面とインペラの上端面間で上部スラスト動圧軸受を形成し、前記ベーンの回転方向先端部におけるベーン下端面側にステップ状の切り欠きを設けたものである。
図1は本発明による動圧軸受を備えた樹脂製人工心臓ポンプの一実施例を示し、図示する人工心臓ポンプ1においては主要構成部材として、下側ケーシング2と、上側ケーシング3と、これらのケーシング内部で回転するインペラ4とからなり、上側ケーシング3の中心部においてポンプ内部に突出する、インペラ支持部としてのガイド軸5の外周面6に、インペラ4の中心部に設けた通孔内周面7を嵌合している。本発明においては、これらの部材を全て高分子材料で製造するものであり、下側ケーシング2と上側ケーシング3をボルト8により結合して一体化することによりケーシングを構成する。このとき、ボルト8についても高分子材料製のものを用いることができる。人工心臓ポンプは特に血液循環回路中に設けられるため、使用環境が一定温度であることを利用し、加工時の工作精度を高めることで使用時に所望の性能が得られるようにし、前記のようなほとんどの部品を高分子材料により製作した人工心臓ポンプが可能となった。
図1に示すインペラ4の下端面には同図(c)に示しているように6枚のベーン9を突設して放射状に設け、セミオ−プン型のベーン構成とし、また、各ベーン9の回転方向先端下部には切り欠き10を形成し、ステップ型の動圧軸受を構成している。インペラ4の円筒状の本体11内部においてその外周面12に近接して、等間隔に磁石13を埋設しており、このインペラ本体11の外周面12に対向する上側ケーシング3の内周面14に近接し、等間隔にコイルを巻回した電磁石15を埋設している。
上記のような人工心臓ポンプにおいて、インペラ4は本体11の中心部に設けた通孔内周面7との間でラジアル軸受部16を構成する。このラジアル軸受部16においては、これらの対向する面のいずれかに動圧溝を形成することにより、ラジアル動圧軸受を構成することができる。また、インペラ4の本体11の上端面17と上側ケーシング3の下端面18との間で上側スラスト軸受部19を構成しており、この上側スラスト軸受部19において対向する面の片側に、例えば図1(a)に示すような動圧溝を形成し、上側スラスト動圧軸受部とする。
上記のように構成される人工心臓ポンプにおいては、電磁石15への通電による永久磁石に対する作用によってモータの回転と同様にインペラ11が回転しベーン9が回転する。その際、電磁石15の中心bと永久磁石13の中心aとが、少なくともモータの停止時において永久磁石13の中心が図中下方に位置するように配置されているので、モータを回転させるため電磁石15へ通電すると永久磁石13の吸引力により、インペラ4を持ち上げた状態の所定の高さで回転作動させることができる。このとき、上側ケーシング3の上部に突出する接続管21から導入した血液は、内部の導入路22を通ってインペラ11の中心開口22から断面円錐状のガイド20に案内されてベーン9に入り、インペラ9の回転による遠心力によって下側ケーシング2の導通路24を通り、吐出孔25から外部に吐出している。
このような人工心臓ポンプの作動に際して、インペラ4の通常回転時に電磁石中心と永久磁石中心との偏心によりインペラ4が上昇する力を受け、本体10の上端面17が上側ケーシング3の下端面18に当接しようとするとき、この上側スラスト動圧軸受でこれを受け、片側スラスト軸受の支持状態で円滑に回転できる。
上記のように、インペラの通常作動状態では前記のようなラジアル動圧軸受、及び上側スラスト動圧軸受によって安定して回転作動するものであるが、身体の急な移動等によりインペラ4が揺動し、またセミオープン型ベーンを用いたポンプにおいてはインペラ4が入口と反対側に移動する力が作用する。そのときにはベーン9の下端面26が下側ケーシング2の上面27と接触する可能性がある。そのような接触を生じるとポンプの損傷の原因となるばかりでなく、血液の損傷を生じ、血球破壊を生じることとなる。
このようなときにおいて本発明においては、図1(c)及び(d)に示すような切り欠き10の作用により、ベーン8の下端面26が下側ケーシング2の上面27に接近しようとするとき、その分だけ切り欠き10で血液をベーン9の下端面26側に押し込み、ベーン9を上昇させる力を生じるため、ベーン9の下端面26が下側ケーシング2の上端面27に接触することが防止される。
前記のようなラジアル動圧軸受については、下面側にベーン9を備えたインペラ4のスラスト軸受において、通常の作動時には上側スラスト動圧軸受でスラスト力を受ける構成を採用し、安定した回転を行うようにするとともに、ポンプの吐出作動時の流体の力、及びポンプに対する外力等によりインペラが揺動し、或いは図中下方へ移動しようとするとき、ベーンの先端部に設けた切り欠き10により、ステップ型の動圧スラスト軸受を形成しているので、ベーンが下側ケーシング2の上面27に接触することが無くなり、ベーンが安定して回転するので両者の接触による血球破壊を防止し、身体に安全な人工心臓ポンプとすることができる。
また、ケーシング入口側から円筒状のガイド軸を突出させ、インペラ側に円筒孔を設けて両者を嵌合し、この部分でラジアル動圧軸受を形成することにより、ラジアル軸受の位置をインペラ中央に近づけることができ、インペラの回転が安定化するため、インペラ下端面側に設けたベーンの下端面26が下側ケーシング2の上端面27に均一に作用し、ベーンの下端面の回転方向前方に設けた切り欠き10によるベーンの衝突防止効果が大きくなる。なお、前記切り欠き10は単なる動圧軸受の作用を行うものではなく、前記のような非接触ストッパーとしての衝突防止効果を主眼とするものである。
また、本発明による人工心臓ポンプは上記のように構成し、作動するので、モータを構成する磁石等の駆動部分を除いて全て高分子材料で製作することができ、軽量化すると共に製造が容易で安価なものとし、且つ動圧軸受を用いることにより無制御、無騒音、非接触開店を実現することができる。また、製品が安価になることにより、人工心臓ポンプのディスポ化が可能となる。
前記実施例においては、従来のセミオープン型ベーンを備えたインペラにおける問題点を解決するため、ベーンの回転方向先端部におけるベーン下端面側にステップ状の切り欠きを設けたものであるが、その他例えば図2に示すように、ベーン9の下側ケーシングに面した端面26に、同図(d)に示すようなインペラ下端を円環状に覆うシュラウド28を設けることにより、クローズド型ベーンとしてもよい。このシュラウド28は高分子材料によりインペラ本体11とは別体のものをベーン下端面に貼り付けることにより形成してもよいが、インペラ本体11と一体成形しても良い。図2に示す人工心臓ポンプにおいても、前記構成以外の部材は図1に示す実施例と同様の構成をなすものを示しており、同様の作動を行うので、その詳細な説明は省略する。
上記のような人工心臓ポンプにおいては、セミオープン型ベーンによって生じる、吐出作動時のインペラが入口側と反対側に移動する作用を、シュラウド28を設けることによりオープン型ベーンとし、それにより前記のような入口と反対方向に移動する力をなくすことができる。そのためこのインペラの下端となるシュラウド28の下面29が下側ケーシング2の上面27に接触することを防止でき、その接触による血球破壊を防止することが可能となる。なお、このポンプに対する大きな力の作動時においてもインペラが図中下方に移動することを考慮して、シュラウド28の下面に動圧溝を設け、下側スラスト動圧軸受を形成しても良い。
本発明の第1実施例の断面図及び要部平面図並びに要部断面図である。 本発明の第2実施例の断面図及び要部平面図並びにインペラの斜視図である。 本発明者等が提案している従来の人工心臓ポンプの断面図である。 本発明者等が提案している他の従来の人工心臓ポンプの断面図である。 本発明者等が提案している更に他の人工心臓ポンプの断面図である。
符号の説明
1 人工心臓ポンプ
2 下側ケーシング
3 上側ケーシング
4 インペラ
5 ガイド軸
6 外周面
7 通孔内周面
8 ボルト
9 ベーン
10 切り欠き
11 本体
12 外周面
13 磁石
15 電磁石
16 ラジアル軸受部
17 上端面
18 下端面
19 上側スラスト軸受部
21 接続管
22 導入路
24 導通路
25 吐出孔
26 下端面
27 上面
28 シュラウド
29 下面

Claims (5)

  1. 内部にインペラを収容する内周面に近接して等間隔に電磁石を埋設し、インペラを支持する支持部を備えた上側ケーシングと、
    前記上側ケーシングと結合して内部にインペラを収容するケーシングを構成する下側ケーシングと、
    前記上側ケーシングの支持部によりラジアル方向の支持がなされ、外周面に前記電磁石に対向して等間隔に永久磁石を埋設し、下端面に放射状に伸びる複数のベーンを設けたインペラとを備え、
    前記上側ケーシングの支持部とインペラ間でラジアル動圧軸受を形成し、
    前記上側ケーシングの下端面とインペラの上端面間で上部スラスト動圧軸受を形成し、
    前記ベーンの回転方向先端部におけるベーン下端面側にステップ状の切り欠きを設けたことを特徴とする動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  2. 内部にインペラを収容する内周面に近接して等間隔に電磁石を埋設し、インペラを支持する支持部を備えた上側ケーシングと、
    前記上側ケーシングと結合して内部にインペラを収容するケーシングを構成する下側ケーシングと、
    前記上側ケーシングの支持部によりラジアル方向の支持がなされ、外周面に前記電磁石に対向して等間隔に永久磁石を埋設し、下端面に放射状に伸びる複数のベーンを設けたインペラとを備え、
    前記上側ケーシング、下側ケーシング、及びインペラを高分子材料で製作し、
    前記上側ケーシングの支持部とインペラ間でラジアル動圧軸受を形成し、
    前記上側ケーシングの下端面とインペラの上端面間で上部スラスト動圧軸受を形成し、
    前記ベーンの下側ケーシングに面した端面に、インペラ下端を円環状に覆うシュラウドを設けたことを特徴とする動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  3. 前記上側ケーシングに設ける電磁石の中心の高さを、インペラ停止時における永久磁石の中心の高さより上側に位置するように配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  4. 前記上側ケーシングのインペラ支持部は、上側ケーシング中心部においてケーシング内側に延びる中空なガイド軸であり、
    前記インペラには、前記ガイド軸の外周面に嵌合する内周面を備え、
    前記ガイド軸の外周面と前記インペラの内周面のいずれかに動圧溝を形成してラジアル動圧軸受を構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
  5. 前記上側ケーシング、下側ケーシング、及びインペラを高分子材料で製作したことを特
    徴とする請求項1または2に記載の動圧軸受を備えた人工心臓ポンプ。
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