JP4849386B2

JP4849386B2 - Method for producing inkjet printed matter

Info

Publication number: JP4849386B2
Application number: JP2001298697A
Authority: JP
Inventors: 俊晴勝木
Original assignee: Seiren Co Ltd
Current assignee: Seiren Co Ltd
Priority date: 2001-09-28
Filing date: 2001-09-28
Publication date: 2012-01-11
Anticipated expiration: 2021-09-28
Also published as: JP2003105680A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット捺染用の布帛とその製造方法に関し、さらに詳しくは、インクジェット捺染を行う前に、製造品質を見極めることのできるインク受容層を有するインクジェット捺染用布帛と、その製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
これまでの染色業ではスクリーン捺染方式やロール捺染方式が主流となっていたが、大量の水を消費するため、廃液量が多く、環境への負荷が問題となっている。また、これらは大量生産には適しているが、小ロット化が要求される近年においては、ロスが大量に発生するという問題もおこっている。そのため、廃液量が少なく、小ロット生産が可能であり合理的で、多品種、多色彩で芸術的な表現もできることから、インクジェット捺染が注目を浴びている。
【０００３】
このインクジェット捺染において不可欠なインク受容層は、布帛にインク受容成分を含む処理液を付与することによって形成される。布帛捺染製品の場合には通常風合いを求められるため、インクジェットによりインクを付与し湿熱処理により染着した後、ソーピングによりインク受容層を脱落させるのが一般的である。インク受容層の形成はインクジェット捺染において極めて重要なファクターであり、布帛上の形成状態によって、捺染後の布帛の均染感、濃度、浸透性に影響を及ぼす。
【０００４】
一般にインク受容成分としては、水溶性多糖類や水溶性高分子、または高分子のエマルジョン等が使用されているが、近年、抗菌、防汚、防炎等の色々な機能を持たせるために界面活性剤や水不溶性の無機物を添加する場合が多く、そのため、処理液の不均一化が起こり易くなっている。処理液が不均一であると、布帛に付与しても形成されるインク受容層は当然不均一になり、それが製品の品質（均染感、濃度、浸透性）不良の原因となり、大きな損害を招くことになる。また、たとえこの処理液が均一であったとしても、布帛に付与した際に、インク受容層が不均一に形成されてしまった場合も、品質不良が起こってしまう。
【０００５】
従来、このような品質不良については、実際にインクジェット捺染を行い、発色工程、洗浄工程を経て、捺染物ができるまでそれが不良品であるか判断できなかった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、インク受容層を設けた段階で、インクジェット捺染物の品質を予想することができるインクジェット捺染用布帛及びその製造方法に関するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の問題点を解決するために鋭意努力した結果、インク受容層を設けるための処理液に布帛を染色しない色材を選定し含有させることにより、インク受容層の形成状態を把握でき、インクジェット捺染物の品質を予想することができることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【０００８】
すなわち本発明は、
（１）ポリエステル布帛にインク受容層を形成するインク受容層形成工程、分散染料を含むインクにてインクジェット捺染をおこなうインクジェット捺染工程、分散染料をポリエステル布帛に染着させる湿熱工程、ポリエステル布帛を洗浄する洗浄工程を有するインクジェット捺染物の製造方法において、
前記インク受容層形成工程にてインク受容層内に反応性染料を含有させ、前記洗浄工程にて反応性染料をポリエステル布帛から脱落させることを特徴とするインクジェット捺染物の製造方法。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明について、更に詳細に説明する。
本発明は、インク受容層を設けるための処理液に色材を含有させることによりこの処理液の均一性を知ることができる。つまり、不均一であった場合には、加工前に再攪拌する等の対策をすることができる。さらに、処理液に色材を含有させておけば、当然インク受容層も着色され、インク受容層の布帛への形成状態を知ることができる。また、布帛の素材毎に色材を色分けをしておくことで、布帛の素材の見分けも容易になるという効果も得ることが出来る。
【００１０】
この処理液を布帛に付与した場合、インク受容層が少ないもしくは付与されていない状態の所には色材は殆ど付着せず薄い色を呈するが、インク受容層が充分に形成されている個所には色材が濃い色を呈する。
【００１１】
すなわち、色材の濃淡によってインク受容層のムラ状態、例えばミッチャやマイグレーションによる糊の不均一化を事前に確認することができ、インク受容層を形成した布帛を後の工程に流す前に品質チェックが可能となり、多量の不良品発生を未然に防ぐことができる。
【００１２】
また、着色することにより、品質チェックは、目視において容易になるだけでなく、センサー等の装置を用いても可能となり、特に大量生産する場合には効果的である。
【００１３】
このチェックを目視、あるいはセンサーでするためには、ある範囲の表面濃度になるように色材を含有させることがよく、具体的には布帛のインク受容面の明度（Ｌ値）が６０〜９５の範囲であると好ましい。さらに好ましくは、７０〜９０の範囲である。この範囲よりＬ値が高いと着色濃度が低く濃淡の識別が難しくなってしまう。また、この範囲よりＬ値が低いと着色濃度は高くなるが、必ずしも濃淡の識別がし易くなるとは言えず、後の洗浄工程で色材を脱落させる際、その色材が布帛や洗浄機器等を汚染する可能性が大きくなり好ましくない。
【００１４】
色材の含有量としては、用いる色材の種類により同濃度でもＬ値は大きく変化し一概には規定できないが、目安としては色材を１×１０^−４〜１重量％の濃度で処理液に含有させれば良い。
【００１５】
本発明で使用できる色材は、布帛の色（通常白色）以外であれば特に限定されず、洗浄工程で脱落する色材が挙げられる。具体的には、顔料、食用色材、および分散、酸性、直接、塩基性、等の染料が挙げられる。該色材は布帛を染色（汚染）しないものを選択するのが好ましい。
【００１６】
ここで染色とは、色材が布帛内部に拡散し吸着することにより直接的に着色されるものや色材が布帛と反応し共有結合やイオン結合することにより着色されるもの等、所謂一般に言われる染色を指すものであり、普通、家庭で行われる洗濯や乾燥等により脱色しない状態をいう。ただし、布帛を染色するものであっても、インクジェット染色を阻害しない範囲の低濃度であれば問題はない。
【００１７】
布帛と布帛を染色しない色材の組み合わせとして具体的には、レーヨンの布帛には分散染料、酸性染料、カチオン染料や食用色材、アセテートの布帛には、反応性染料、直接染料、顔料や食用色材、プロミックスの布帛には顔料や食用色材、ビニロンの布帛にはカチオン染料、塩基性染料や食用色材、ポリアミドの布帛には塩基性染料、顔料や食用色材、ビニリデンの布帛には酸性染料、カチオン染料、反応性染料、直接染料、塩基性染料や食用色材、ポリ塩化ビニルの布帛にはカチオン染料、反応性染料、直接染料、塩基性染料、顔料や食用色材、ポリエステルの布帛には酸性染料、含金染料、カチオン染料、反応性染料、直接染料、塩基性染料や顔料、アクリルの布帛には酸性染料、反応性染料、直接染料や食用色材、ポリエチレンの布帛には分散染料、酸性染料、カチオン染料、反応性染料、直接染料、塩基性染料や食用色材、ポリプロピレンの布帛には酸性染料、カチオン染料、反応性染料、直接染料、塩基性染料や食用色材、ポリウレタンの布帛にはカチオン染料、反応性染料、直接染料、塩基性染料、顔料や食用色材、綿の布帛には分散染料、酸性染料、カチオン染料や食用色材、羊毛の布帛には分散染料、顔料や食用色材、絹の布帛には分散染料、顔料や食用色材、麻の布帛には分散染料、酸性染料、カチオン染料、塩基性染料、顔料や食用色材、等が挙げられる。
【００１８】
また、上記布帛の複合品の場合はそれぞれに該当する色材であるか、もしくは、前述同様インクジェット染色を阻害しない範囲の低濃度であれば差し支えない。
【００１９】
本発明においてインク受容層を形成するための処理液には、後の洗浄工程にて脱落し易い水溶性糊剤を含有させる。水溶性糊剤としては、澱粉、天然ガム、植物性蛋白、海藻、カゼイン、ゼラチン等の天然糊剤、エーテル型セルロース、エステル型セルロース、エーテル型澱粉、エステル型澱粉、加工天然ガム等の半合成糊剤、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリビニルメチル樹脂、架橋型ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、メタクリル酸ソーダ、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ乳酸等の合成糊剤が挙げられる。
【００２０】
布帛への付与方法としては、マングルパット法、浸漬法、コーティング法、ラミネート法、スクリーン法、スプレー法、グラビア法、等の一般的な手法が用いられる。
【００２１】
また、この処理液にｐＨ調整剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、溶解剤、柔軟剤、沈殿防止剤、キャリヤー、防しわ剤、撥水剤、撥油剤、防炎剤、起毛剤、平滑剤、親水加工剤、濃染剤、均染剤、防汚剤、帯電防止剤、オイリング剤、触媒、消泡剤、保持剤、可塑剤、粘度調整剤、架橋剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、耐光向上剤、酸化防止剤、体質顔料、蛍光増白剤、吸着剤、還元防止剤、金属イオン封鎖剤、浸透剤、香料、抗菌剤、消臭剤、防虫剤等を添加することが可能である。
【００２２】
ただし、添加剤には、色材を凝集させる成分を含んではならない。すなわち、処理液がノニオン性であるか、あるいは色材がノニオン性であるか、あるいは処理液と色材のイオン性が同性である必要がある。
【００２３】
また、インクジェット記録方法としては、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式、インクミスト方式などの連続方式、ピエゾ方式、バブルジェット方式、静電吸引方式などのオン・デマンド方式などいずれも採用可能である。
【００２４】
上記の方法で処理液の付与、インクジェット記録が行われ、必要により湿熱処理が行われた後、最後に洗浄、乾燥することによって目的の捺染物が得られる。この洗浄の際に、処理液に含有させた色材を分解させる薬剤を用いても良い。具体的には、ナトリウムハイドロサルファイト、塩化第一錫、水素化硼素ナトリウム、塩化第二鉄、次亜塩素酸ソーダ、等が挙げられる。
【００２５】
【実施例】
以下、具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【００２６】
〔処理液Ａの作成〕
Ｃ．Ｉ．ＲｅａｃｔｉｖｅＲｅｄ３：１、サンアルギンＭＶＲ、染色酸、リアクタントＭＳ、及び水を下記の割合で混合して３０分間攪拌し、完全に溶解させ、処理液を得た。

【００２７】
〔処理液Ｂの作成〕
処理液Ａと同様の処方で混合して３分攪拌した。攪拌時間が不充分なため処理液は均一に混合されていなかった。
【００２８】
〔処理液Ｃの作成〕
Ｃ．Ｉ．ＲｅａｃｔｉｖｅＢｌｕｅ４９、サンアルギンＭＶＲ、染色酸、リアクタントＭＳ、及び水を下記の割合で混合して３０分間攪拌し、完全に溶解させ、処理液を得た。

【００２９】
〔処理液Ｄの作成〕
処理液Ｃと同様の処方で混合して３分攪拌した。攪拌時間が不充分なため処理液は均一に混合されていなかった。
【００３０】
〔実施例１〕インクジェット捺染用布帛としてポリエステル１００％の編物を用い、インク受容層形成用溶液としては処理液Ａを用いた。この処理液を上記布帛にロータリースクリーンプリント法にて乾燥塗布量で１０ｇ／ｍ^２になるように付与し、乾燥した。
【００３１】
〔実施例２〕インクジェット捺染用布帛としてポリエステル１００％の編物を用い、インク受容層形成用溶液としては処理液Ｂを用いた。この処理液を上記布帛にロータリースクリーンプリント法にて乾燥塗布量で１０ｇ／ｍ^２になるように付与し、乾燥した。
【００３２】
〔実施例３〕インクジェット捺染用布帛としてポリエステル１００％の編物を用い、インク受容層形成用溶液としては処理液Ｃを用いた。この処理液を上記布帛にロータリースクリーンプリント法にて乾燥塗布量で１０ｇ／ｍ^２になるように付与し、乾燥した。
【００３３】
〔実施例４〕インクジェット捺染用布帛としてポリエステル１００％の編物を用い、インク受容層形成用溶液としては処理液Ｄを用いた。この処理液を上記布帛にロータリースクリーンプリント法にて乾燥塗布量で１０ｇ／ｍ^２になるように付与し、乾燥した。
【００３４】
〔比較例１〕インクジェット捺染用布帛としてポリエステル１００％の編物を用い、インク受容層形成用溶液としては、処理液Ａから染料Ｃ．Ｉ．ＲｅａｃｔｉｖｅＲｅｄ３：１を除いたものを用いた。この処理液を上記布帛にロータリースクリーンプリント法にて乾燥塗布量で１０ｇ／ｍ^２になるように付与し、乾燥した。
【００３５】
〔比較例２〕インクジェット捺染用布帛としてポリエステル１００％の編物を用い、インク受容層形成用溶液としては、処理液Ｂから染料Ｃ．Ｉ．ＲｅａｃｔｉｖｅＲｅｄ３：１を除いたものを用いた。この処理液を上記布帛にロータリースクリーンプリント法にて乾燥塗布量で１０ｇ／ｍ^２になるように付与し、乾燥した。
【００３６】
次いで、得られた処理布（インク受容層が設けられた布帛：以下、処理布）を以下のように評価した。その結果を表１に示す。
評価方法
【００３７】
▲１▼布帛の明度
前処理布のインク受容層表面を分光光度計により表面反射率測定をし、表面の明度をＣＩＥ１９７６Ｌａｂ表色系のＬ値で示した。
【００３８】
▲２▼インク受容層の着色状態の確認
前処理布のインク受容層の着色状態を目視にて確認した。
判定基準
○＝均一に着色されている。
×＝着色斑がある。
−＝着色していないので目視ではインク受容層の形成状態は判断できない。
【００３９】
また、処理布をインクジェット機に設置し、更に、予め入力されたデータに基づき、ノズルから噴射する圧力、ノズルの開閉、カートリッジの走行等をコンピュータ制御し、下記の条件にてインクの付与を行った。
【００４０】
〔インクジェット付与条件〕
イ）ノズル径：５０（μｍ）
ロ）印加電圧：１２０（Ｖ）
ハ）パルス幅：１０（μｓ）
ニ）駆動周波数：１（ｋＨｚ）
ホ）解像度：１８０（ｄｐｉ）
【００４１】

【００４２】
風乾後、湿熱処理（１８０℃×１０分間）を行って固着発色させ、その後、以下の条件で浴比１：１００の割合で洗浄液に浸し、８０℃で３０分間処理を行い、乾燥した。
【００４３】

【００４４】
上記のようにして作成されたインクジェット捺染布帛に次のような評価を行った。その結果を表１に示す。
【００４５】
▲３▼汚染度
インクジェットにて柄を作成しなかった部分（白場）をブランク白布と比較しグレースケールにて等級をつけた。
【００４６】
▲４▼捺染状態
インクジェットにて柄を付けた部分の捺染状態（着色濃度、均染感等）を目視にて評価した。
判定基準
○＝柄の色抜けが無く、望んだ濃度で斑無く着色されている。
×＝柄の色抜け、色斑が見られる。
【００４７】
【表１】

【００４８】
表１より、インクジェット捺染前の布帛の着色状態の良否が、インクジェット捺染物の捺染状態の良否に反映することがわかり、インクジェット捺染前の布帛の着色状態からインクジェット捺染物の捺染状態を予測することができることが理解できる。
【００４９】
また、実施例のＬ値が５６のもの（実施例３、実施例４）は、Ｌ値が８４のもの（実施例１、実施例２）に比べ、インクジェット捺染前の布帛の着色濃度が濃く、均一、或いは不均一の状態が見分けにくく、着色濃度が濃ければ判別しやすいというものではなかった。
【００５０】
【発明の効果】
本発明によるインクジェット捺染用布帛は、インクジェット捺染前にインク受容層の付与状態が確認できることから、不良品の発生を未然に防ぐことができるようになる。また、インク受容層に着色剤を含有させることにより、未処理布と処理布との見分けも付くことから加工工程の進捗も把握しやすくなった。このことにより、インクジェットの生産性の悪さを大幅に改善することができ、捺染業界におけるインクジェットの普及や開発に大きな進歩を与えることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fabric for inkjet printing and a method for producing the same, and more particularly, to a fabric for inkjet printing having an ink receiving layer capable of determining the production quality before inkjet printing and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
In the past dyeing industry, the screen printing method and the roll printing method have been mainstream. However, since a large amount of water is consumed, the amount of waste liquid is large and the burden on the environment becomes a problem. In addition, these are suitable for mass production, but in recent years when small lots are required, there is a problem that a large amount of loss occurs. For this reason, inkjet printing has been attracting attention because it has a small amount of waste liquid, can be produced in small lots, is rational, and can express various varieties, colors, and artistic expressions.
[0003]
The ink receiving layer indispensable in the ink jet printing is formed by applying a treatment liquid containing an ink receiving component to a fabric. In the case of a textile printing product, the texture is usually required. Therefore, after ink is applied by inkjet and dyed by wet heat treatment, the ink receiving layer is generally removed by soaping. The formation of the ink-receiving layer is a very important factor in ink jet printing, and affects the leveling feeling, density and penetrability of the fabric after printing depending on the formation state on the fabric.
[0004]
In general, water-soluble polysaccharides, water-soluble polymers, or polymer emulsions are used as ink-receptive components. However, in recent years, an interface has been used to provide various functions such as antibacterial, antifouling, and flameproofing. In many cases, an activator or a water-insoluble inorganic substance is added, and therefore, the treatment liquid tends to be non-uniform. If the treatment liquid is not uniform, the ink receiving layer that is formed even when applied to the fabric will naturally be non-uniform, which will cause poor product quality (level dyeing, density, and permeability) and cause significant damage. Will be invited. Even if this treatment liquid is uniform, poor quality occurs even when the ink receiving layer is formed unevenly when applied to the fabric.
[0005]
Conventionally, it has not been possible to determine whether or not such a defective product is a defective product until the printed product is actually produced through ink-jet printing, a coloring process and a washing process.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention relates to a fabric for inkjet printing that can solve the above-described conventional problems and can predict the quality of the inkjet printed product at the stage where an ink receiving layer is provided, and a method for producing the same.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent efforts to solve the above-mentioned problems, the present inventors have selected the colorant that does not dye the fabric in the treatment liquid for providing the ink receiving layer, and thereby the formation state of the ink receiving layer is changed. As a result, it was found that the quality of the ink-jet printed material could be predicted, and the present invention was completed.
[0008]
That is, the present invention
(1) Ink-receiving layer forming step for forming an ink-receiving layer on a polyester fabric, ink-jet printing step for performing ink-jet printing with an ink containing a disperse dye, a wet heat step for dyeing a disperse dye on a polyester fabric, and washing the polyester fabric In the method for producing an inkjet printed matter having a washing step,
A method for producing an ink-jet printed product, comprising the step of forming a reactive dye in the ink receiving layer in the ink receiving layer forming step, and removing the reactive dye from the polyester fabric in the washing step.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described in more detail.
In the present invention, the uniformity of the processing liquid can be known by adding a coloring material to the processing liquid for providing the ink receiving layer. That is, when it is non-uniform, measures such as re-stirring before processing can be taken. Furthermore, if a color material is contained in the treatment liquid, the ink receiving layer is naturally colored, and the formation state of the ink receiving layer on the fabric can be known. In addition, by coloring the color material for each material of the fabric, it is possible to obtain an effect that the material of the fabric can be easily identified.
[0010]
When this treatment liquid is applied to the fabric, the coloring material hardly adheres to the place where the ink receiving layer is little or not applied, and a light color is exhibited, but the ink receiving layer is sufficiently formed. Has a dark color.
[0011]
In other words, the unevenness of the ink receiving layer, for example, non-uniformity of glue due to mitchier or migration, can be confirmed in advance by the density of the color material, and the quality check is performed before the fabric on which the ink receiving layer is formed is flowed to the subsequent process. And a large amount of defective products can be prevented.
[0012]
Further, by coloring, quality check is not only easy to visually check, but it is possible to use a device such as a sensor, which is particularly effective in mass production.
[0013]
In order to perform this check visually or with a sensor, it is preferable to add a coloring material so that the surface concentration is within a certain range. Specifically, the lightness (L value) of the ink receiving surface of the fabric is 60 to 95. It is preferable that it is in the range. More preferably, it is the range of 70-90. If the L value is higher than this range, the color density is low and it becomes difficult to distinguish the shade. Further, if the L value is lower than this range, the color density increases, but it cannot always be said that it is easy to distinguish between the shades. When the color material is removed in the subsequent washing step, the color material is used as a fabric or a washing device. This increases the possibility of contamination, which is not preferable.
[0014]
As for the content of the coloring material, the L value varies greatly depending on the type of the coloring material used, and cannot be specified unconditionally. However, as a guideline, the colorant should be treated at a concentration of 1 × 10 ⁻⁴ to 1% by weight. What is necessary is just to make it contain.
[0015]
The color material that can be used in the present invention is not particularly limited as long as it is other than the color of the fabric (usually white), and examples thereof include a color material that falls off in the washing step. Specific examples include pigments, edible colorants, and dyes such as dispersion, acid, direct, and basic. It is preferable to select a coloring material that does not stain (contaminate) the fabric.
[0016]
Here, the term “dyeing” refers to what is commonly referred to as a coloring material that is colored directly by diffusing and adsorbing inside the fabric, or a coloring material that is colored by reacting with the fabric and being covalently bonded or ionically bonded. This refers to the state of not being discolored by washing or drying at home. However, even if the fabric is dyed, there is no problem as long as the concentration is low enough not to inhibit inkjet dyeing.
[0017]
Specifically, as a combination of a fabric and a color material that does not dye the fabric, a disperse dye, an acid dye, a cationic dye or an edible color material is used for a rayon fabric, and a reactive dye, a direct dye, a pigment or an edible product is used for an acetate fabric Pigment and edible color material for coloring material and promix fabric, cationic dye, basic dye and edible color material for vinylon fabric, basic dye, pigment and edible color material for vinyl fabric, and vinylidene fabric Is an acid dye, cationic dye, reactive dye, direct dye, basic dye or edible color material, and for polyvinyl chloride fabric, cationic dye, reactive dye, direct dye, basic dye, pigment or edible color material, polyester For acid fabrics, acid dyes, metal dyes, cationic dyes, reactive dyes, direct dyes, basic dyes and pigments, and for acrylic fabrics, acid dyes, reactive dyes, direct dyes and food coloring materials, polyethylene cloth Disperse dyes, acid dyes, cationic dyes, reactive dyes, direct dyes, basic dyes and food coloring materials, and polypropylene fabrics for acid dyes, cationic dyes, reactive dyes, direct dyes, basic dyes and food colors Materials, polyurethane fabrics, cationic dyes, reactive dyes, direct dyes, basic dyes, pigments and food colorants, cotton fabrics, disperse dyes, acid dyes, cationic dyes and food colorants, wool fabrics Disperse dyes, pigments and edible color materials, silk fabrics include disperse dyes, pigments and edible color materials, hemp fabrics include disperse dyes, acid dyes, cationic dyes, basic dyes, pigments and edible color materials, etc. It is done.
[0018]
Moreover, in the case of the composite article of the said fabric, it is a color material applicable to each, or if it is the low density | concentration of the range which does not inhibit inkjet dyeing like the above, it does not interfere.
[0019]
In the present invention, the treatment liquid for forming the ink receiving layer contains a water-soluble paste that easily drops off in a later washing step. Water-soluble pastes include starch, natural gum, vegetable protein, seaweed, casein, gelatin and other natural pastes, ether-type cellulose, ester-type cellulose, ether-type starch, ester-type starch and processed natural gum Paste, polyvinyl alcohol, polyvinyl acetate, polyvinyl butyrate resin, polyvinyl acrylate resin, polyvinyl methyl resin, cross-linked polyacrylic acid, polyacrylic acid soda, polyacrylic acid ester, polyacrylamide, sodium methacrylate, polybutadiene, polyurethane, Synthetic pastes such as polyester and polylactic acid are exemplified.
[0020]
As a method for imparting to the fabric, general techniques such as a mangled pad method, a dipping method, a coating method, a laminating method, a screen method, a spray method, a gravure method, and the like are used.
[0021]
In addition, a pH adjuster, a wetting agent, an emulsifier, a dispersant, a solubilizer, a softening agent, a suspending agent, a carrier, an anti-wrinkle agent, a water-repellent agent, an oil-repellent agent, a flame proofing agent, a brushing agent, and a smoothing agent. , Hydrophilic processing agent, dark dyeing agent, leveling agent, antifouling agent, antistatic agent, oiling agent, catalyst, antifoaming agent, retention agent, plasticizer, viscosity modifier, crosslinking agent, infrared absorber, ultraviolet absorber , Light resistance improvers, antioxidants, extenders, fluorescent brighteners, adsorbents, reduction inhibitors, sequestering agents, penetrants, fragrances, antibacterial agents, deodorants, insect repellents, etc. It is.
[0022]
However, the additive must not contain a component that causes the coloring material to aggregate. That is, it is necessary that the treatment liquid is nonionic, the color material is nonionic, or the ionicity of the treatment liquid and the color material is the same.
[0023]
In addition, as an ink jet recording method, a charge modulation method, a micro dot method, a charge ejection control method, a continuous method such as an ink mist method, an on-demand method such as a piezo method, a bubble jet method, an electrostatic suction method, etc. are adopted. Is possible.
[0024]
After the treatment liquid is applied and ink jet recording is performed by the above-described method, if necessary, wet heat treatment is performed, and finally, the target printed matter is obtained by washing and drying. In this cleaning, a chemical agent that decomposes the color material contained in the processing liquid may be used. Specific examples include sodium hydrosulfite, stannous chloride, sodium borohydride, ferric chloride, sodium hypochlorite, and the like.
[0025]
【Example】
Specific examples will be described below, but the present invention is not limited to these examples.
[0026]
[Preparation of treatment liquid A]
C. I. Reactive Red3: 1, Sanalgin MVR, staining acid, reactant MS, and water were mixed at the following ratios, stirred for 30 minutes, and completely dissolved to obtain a treatment solution.

[0027]
[Preparation of treatment liquid B]
The mixture was mixed with the same formulation as the treatment liquid A and stirred for 3 minutes. Since the stirring time was insufficient, the treatment liquid was not uniformly mixed.
[0028]
[Preparation of treatment liquid C]
C. I. Reactive Blue49, Sanalgin MVR, staining acid, reactant MS, and water were mixed at the following ratios, stirred for 30 minutes, and completely dissolved to obtain a treatment liquid.

[0029]
[Preparation of treatment liquid D]
The mixture was mixed with the same formulation as the treatment liquid C and stirred for 3 minutes. Since the stirring time was insufficient, the treatment liquid was not uniformly mixed.
[0030]
[Example 1] A 100% polyester knitted fabric was used as the ink-jet printing fabric, and the treatment liquid A was used as the ink receiving layer forming solution. This treatment solution was applied to the fabric by a rotary screen printing method so that the dry coating amount was 10 g / m ² and dried.
[0031]
[Example 2] A 100% polyester knitted fabric was used as the ink-jet printing fabric, and the treatment solution B was used as the ink receiving layer forming solution. This treatment solution was applied to the fabric by a rotary screen printing method so that the dry coating amount was 10 g / m ² and dried.
[0032]
[Example 3] A 100% polyester knitted fabric was used as the ink-jet printing fabric, and the treatment liquid C was used as the ink receiving layer forming solution. This treatment solution was applied to the fabric by a rotary screen printing method so that the dry coating amount was 10 g / m ² and dried.
[0033]
[Example 4] A 100% polyester knitted fabric was used as the fabric for inkjet printing, and the treatment solution D was used as the ink receiving layer forming solution. This treatment solution was applied to the fabric by a rotary screen printing method so that the dry coating amount was 10 g / m ² and dried.
[0034]
[Comparative Example 1] A 100% polyester knitted fabric was used as the ink-jet printing fabric. I. What remove | excluded Reactive Red3: 1 was used. This treatment solution was applied to the fabric by a rotary screen printing method so that the dry coating amount was 10 g / m ² and dried.
[0035]
[Comparative Example 2] A 100% polyester knitted fabric was used as a fabric for ink jet textile printing. I. What remove | excluded Reactive Red3: 1 was used. This treatment solution was applied to the fabric by a rotary screen printing method so that the dry coating amount was 10 g / m ² and dried.
[0036]
Subsequently, the obtained treated cloth (fabric provided with an ink receiving layer: hereinafter treated cloth) was evaluated as follows. The results are shown in Table 1.
Evaluation methods
[0037]
(1) Lightness of fabric The surface reflectance of the surface of the ink-receiving layer of the pretreated fabric was measured with a spectrophotometer, and the lightness of the surface was indicated by the L value in the CIE 1976 Lab color system.
[0038]
(2) Confirmation of coloring state of ink receiving layer The coloring state of the ink receiving layer of the pretreated cloth was visually confirmed.
Judgment standard ( circle) = uniformly colored.
X = There are colored spots.
− = Because it is not colored, the formation state of the ink receiving layer cannot be judged visually.
[0039]
In addition, the processing cloth is installed in the ink jet machine, and further, based on pre-input data, the pressure controlled by the nozzle, the opening and closing of the nozzle, the running of the cartridge, etc. are controlled by a computer, and ink is applied under the following conditions. It was.
[0040]
[Inkjet application conditions]
B) Nozzle diameter: 50 (μm)
B) Applied voltage: 120 (V)
C) Pulse width: 10 (μs)
D) Drive frequency: 1 (kHz)
E) Resolution: 180 (dpi)
[0041]

[0042]
After air drying, wet color heat treatment (180 ° C. × 10 minutes) was performed to fix and develop color, and then immersed in a cleaning solution at a bath ratio of 1: 100 under the following conditions, followed by treatment at 80 ° C. for 30 minutes and drying.
[0043]

[0044]
The following evaluation was performed on the ink-jet textile fabric produced as described above. The results are shown in Table 1.
[0045]
(3) Contamination degree The part where the pattern was not created by the inkjet (white field) was compared with a blank white cloth and graded on a gray scale.
[0046]
(4) Printing state The printing state (coloring density, leveling feeling, etc.) of the part provided with the pattern by inkjet was visually evaluated.
Judgment standard ◯ = No color loss of the pattern, and it is colored without spots at the desired concentration.
X = Color loss and color spots of pattern are observed.
[0047]
[Table 1]

[0048]
From Table 1, it can be seen that the quality of the colored state of the fabric before inkjet printing reflects the quality of the printed state of the inkjet printed product, and the printed state of the inkjet printed product is predicted from the colored state of the fabric before inkjet printing. I can understand.
[0049]
In addition, when the L value of the example is 56 (Examples 3 and 4), the color density of the fabric before inkjet printing is deeper than when the L value is 84 (Examples 1 and 2). However, it was difficult to distinguish between uniform and non-uniform states, and it was not easy to distinguish if the color density was high.
[0050]
【The invention's effect】
The ink-jet textile fabric according to the present invention can prevent the occurrence of defective products since the application state of the ink-receiving layer can be confirmed before ink-jet textile printing. In addition, by including a colorant in the ink receiving layer, it is possible to easily distinguish the untreated cloth from the treated cloth, so that the progress of the processing process can be easily grasped. As a result, the poor productivity of inkjets can be greatly improved, and great progress can be made in the spread and development of inkjets in the textile industry.

Claims

An ink receiving layer forming step of forming an ink receiving layer on the polyester fabric;
An inkjet printing process in which inkjet printing is performed with ink containing disperse dyes,
Wet heat process for dyeing disperse dyes on polyester fabric,
In the method for producing an ink-jet printed article having a washing step for washing the polyester fabric,
A reactive dye is contained in the ink receiving layer in the ink receiving layer forming step;
The reactive dye is removed from the polyester fabric in the washing step.
A method for producing an ink-jet printed product.