JP4842226B2 - 波長選択スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は光通信システムに応用可能な、波長選択スイッチに関する。
光通信の大容量化が進展し、伝送容量が波長分割多重(WDM(Wavelength Division Multiplexing))方式により増大する一方で、ノードにおける経路切換機能のスループットの増大が強く求められている。従来はその経路切換は、伝送されてきた光信号を電気信号に変換した後に、電気スイッチにより行う方法が主流であったが、高速で広帯域であるという光信号の特徴を生かして、光スイッチ等を用いて光信号のまま、アド・ドロップ等を行う、ROADMシステムが導入されている。具体的には、ネットワークをリング型として各ノードで光信号のアド・ドロップを行うとともに、その必要がないものは光信号のまま通過させるため、ノード装置が小型で低消費電力化するという利点がある。それらROADM(reconfigurable optical add/drop multiplexer)システムの将来的な展開に必要なデバイスとして、波長選択スイッチ(Wavelength selective switch:WSS)モジュールが求められている。
従来、MEMSミラーアレイを用いたWSSが知られている(例えば、特許文献1参照)。図1は、そのようなMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーアレイを用いたWSSの構成を示す図である。図1(a)はWSSの平面図であり、図1(b)は側面図である。図1に示すWSSは、入力側の光ファイバに波長分割多重(WDM)化された光信号が入力光として入力し、波長分波器(例えば、基板10上に石英ガラス系のスラブ導波路12およびアレイ導波路14を備えた光導波路(Planar lightwave circuit:PLC)で作製されたアレイ導波路回折格子(Arrayed waveguide grating:AWG))により互いに波長の異なるチャネル光信号ごとに分波され、分波されたチャネル光信号が、レンズ(シリンドリカルレンズ20、主レンズ40)により、MEMSミラーアレイを構成するMEMSミラー60に集光するように構成されている。ここでMEMSミラーアレイは、各々のミラー60に各波長チャネルの光信号が各々入力するように配置されている。したがって、この各MEMSミラーの角度を調整することにより、各波長チャネルの光信号は任意の方向にステアすることができる。例えば図1に示すWSSにおいて光軸に対して左右の方向にミラーを振ることにより、同一基板上の他のAWGに入力することが可能である。
図1(b)に示すように、WSSは、入力側のアレイ導波路回折格子基板10と複数の出力側のアレイ導波路回折格子基板10’とをスタックした構成のWSSである。したがって、各MEMSミラーの角度を光軸に対して上下の方向にさらに調整することにより、スタックされた他のPLC基板のAWGに光信号を入力させることができる。
図1に示すWSSにおいて、各波長チャネルの光信号は、出力側の各AWGにより合波され再び各出力ポートからWDM信号として出力される。図1の例では1つの入力側のアレイ導波路格子に対して、19個のアレイ導波路格子が存在するため1入力19出力(1×19)のWSSとして機能する。
特表2005−526287号公報 ヘクト著、ヘクト光学II,2004年9月,p88
しかしながら、図1の波長選択スイッチは、以下のような課題が存在する。図1の波長選択スイッチでは、WDM光信号を波長毎にアレイ導波路回折格子で分割し、MEMSミラーアレイに当てて処理しているため、MEMSミラー同士の隙間をできるだけ狭くする必要がある。すなわちMEMSミラーは、図2に示すように波長ch数分のミラーが隙間なく並べられ、典型的にはその上下にヒンジ(ミラーを支えるバネ)が設けられた構造になっている。この理由はアレイ導波路回折格子から波長毎に分けられた光がミラー面のA−A’に入射するため、ミラー間の隙間分だけ出射光の波長スペクトルにギャップができるためである。すなわち上下右左に傾けるため、上下右左にヒンジが設けられた方が有利であるにもかかわらず、ミラー間にヒンジ(バネ)を入れることはできず上下にのみヒンジがある。
それにもかかわらず従来例では、上下右左にミラーを傾け、反射光を2次元方向に曲げる必要がある。これは出力ポートに対応するアレイ導波路格子の出力部が光軸の進行方向にむかって2次元的に配置していることに起因する。このように原理的には1軸方向の回転に適したヒンジ構造にも関わらず2軸方向に回転させる必要があり、ヒンジに無理な応力がかかるため信頼性等に問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、MEMSミラーの付け根のバネのヒンジに無理な力がかからず信頼性等に優れた波長選択スイッチを提供することを目的とする。
本発明の波長選択スイッチは上記の課題を解決するために、MEMSミラーと液晶光スイッチとを組み合わせて用いることを特徴とする。すなわち波長選択スイッチにおいて、回折格子から波長毎に分けられた光を、光軸に対して左右に振るためにはMEMSミラーを用い、上下方向に振るために液晶の光偏波スイッチを用いる構成とする。
本発明に係る波長選択スイッチは、1個の入力ポートから光信号を入力し分光して異なる波長の複数の光信号に分離して、各波長の光信号に対して、光軸を変化させることによりM個(Mは2以上の整数)の所望の出力ポートに対応させ、各々の出力ポートに対応する光信号は異なる波長の複数の光信号が合流して各出力ポートから出力する、波長選択スイッチにおいて、入力ポートへ入射した光信号を異なる波長を有する複数の光信号に分光して波長に応じた出射角度で出射する分光手段と、分光手段により波長毎に分光された光信号を各々に集光する集光手段と、前記集光手段により集光された光信号の各々に対し進行方向を変化させる1×Mの空間光スイッチ手段とを含み、前記1×Mの空間光スイッチ手段は、前記集光された光信号が入射する液晶偏波スイッチ部と、前記液晶偏波スイッチ部を透過した光信号を反射するMEMSミラーのアレイとを含む。
一実施形態では、互いに平行に重ねられたアレイ導波路回折格子を分光手段として用いことができる。また、アレイ導波路回折格子が同一の基板内に、複数個含まれるようにすることができる。
また、一実施形態では、光信号の偏光面を0度または90度回転する機能をもつ液晶素子と、入力側の面と出力側の面とが平行でなく一定角度傾いている複屈折結晶とを用いて構成された1つまたは複数の1入力2出力の液晶スイッチを用いて液晶偏波スイッチ部を構成することができる。
さらにまた、一実施形態では、各波長の光信号の減衰を変化可能な可変光減衰器のアレイをさらに備えることができる。
上記のように、本発明によれば、MEMSミラーは左右の1軸方向のみに振ればよいため、ミラーの付け根のバネのヒンジに無理な力がかからず信頼性等に優れた波長選択スイッチを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1) 液晶とMEMSとを組合せて用いた反射型WSS
図3は、実施形態1の波長選択スイッチWSSの概略構成を説明するための図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。
本実施形態の波長選択スイッチは、入力ポートまたは出力ポート側から順に、スタックされたAWGを含むPLC(入力側AWG10および出力側AWG10’)と、シリンドリカルレンズ20と、偏波ビームディスプレーサ(図示せず)と、主レンズ40と、主レンズ40を透過した光が透過する液晶可変光減衰器(Variable Optical Attenuator:VOA)500、第1液晶スイッチ700および第2液晶スイッチ800と、第2液晶スイッチ800を透過した光を反射するMEMSミラー600および固定ミラー602とを備える。
本実施形態のWSSでは、AWGを含むPLCは、入力信号が入射する1つのAWGを含むPLC基板(入力側AWG)10と、その上に平行に所定の間隔でスタックされた各々5個のAWGを含む4枚のPLC基板(出力側AWG)10’とで構成されている。そしてその各PLC基板のアレイ導波路側(図の右側)にシリンドリカルレンズ20が配置されている。そしてその先に偏波ビームディスプレーサが固定されているがこの図では省略した。その先に主レンズ40が固定されている。
第1液晶スイッチ700、第2液晶スイッチ800およびMEMSミラー600は、空間光スイッチ部を構成する。第1液晶スイッチ700および第2液晶スイッチ800(本明細書において、液晶偏波スイッチ部ともいう。)は、それぞれ液晶素子550と、液晶素子550を透過した光を入射する偏波分離結晶900とを備え、空間スイッチ部において入力側AWGから出射した光を上下方向(PLCのスタック方向)にステアする機能を担いう。またMEMSミラー600は、空間スイッチ部において入力側AWGから出射した光を波長方向(左右方向(PLCのスタック方向に対して垂直な面内の方向))にのみステアする機能を担う。すなわち、MEMSミラー600は、1軸方向(ヒンジに対する垂直面内)にしか回転しない。
ここで光信号の伝搬に従ってこのWSSの機能と構造を説明する。
図3(a)に示すように、入力側のAWG10は、入射した光を異なる波長の光に分波し、波長により異なる角度で出射する。ここでは、1530nmから1560nmの100GHz間隔の40波長に対応するチャネルを想定している。図3(a)では、そのうちの最小波長λ1、中心波長λ20および最大波長λ40のビームのみを示した。
入力側のAWGから出射した光ビームは上下方向の広がりを防ぐため、シリンドリカルレンズ20を透過する。
次いで、液晶VOA500、第1液晶スイッチ700および第2液晶スイッチ800を構成する液晶素子が偏光依存性を持つため、偏光分離部でシリンドリカルレンズ20を透過した光を、例えば水平方向の偏光成分のみにする。この偏光分離部の構成と原理を図4に示す。図4は、偏光分離部を構成する偏波ビームディスプレーサの概略構成を示す。偏波ビームディスプレーサは、複屈折結晶により作製することができ(例えば、非特許文献1参照)、複屈折結晶(偏波分離結晶)840と、1/2波長板850とを備える。
偏波ビームディスプレーサの複屈折結晶840に入射された光は、水平方向の偏光成分が複屈折結晶840の出力端面の上部に、垂直方向の偏光成分が複屈折結晶840の出力端面の下部にそれぞれ出射される。ここで図4のように1/2波長板850を、光軸に垂直な面内で、主軸が水平方向から45度の方向になるように設けると、複屈折結晶840から出射された垂直方向の偏光成分は水平方向の偏光成分に変換されて出力される。したがって偏波ビームディスプレーサに入射した光は全て水平方向の成分の平行光として出力される。この隣接した2つのビームの挙動は全く同一のため、以下の説明や図面では省略する。
再び図3を参照すると、偏光分離部から出力された光は図のように主レンズ40を透過する。本実施形態において、主レンズ40の焦点はPLCの出射端面およびMEMSミラー60の反射面に想定している。そのため、図3(a)のように波長により出射角度が異なっていた光は全て中心光軸が平行な光となり液晶VOA500へ入射し強度が制御される。
図5は、液晶VOA500の概略構成を示す図であり、図5(a)は、液晶VOA500の拡大した側面図であり、図5(b)は、液晶VOA500の拡大した正面図である。液晶VOA500は、液晶素子550を、2つの偏光素子502により挟んだ構造である。また、液晶素子550は、液晶510を、ITO(Indium Tin Oxide、インジウムスズ酸化物)電極506および配向膜508が形成された2つのガラス基板504により挟んだ構造である。
上述のように入力側AWG10によって光信号は水平方向に各波長の光信号に分離される。その各波長の光信号が各々入射する場所が図5(b)のITO電極の各ピクセルの場所に対応する。
ここで、本実施形態の液晶VOA500が各波長の光信号に対して可変光減衰器として働く原理を説明する。本実施形態の液晶VOA500は、液晶素子550が、ツイストネマティック型の液晶素子であり、当該液晶素子550が水平方向の偏光のみを透過する偏光子502により前後を挟まれている。この液晶VOA500は、各ピクセルに水平方向の偏光を入射した時に、透明導電膜のITO電極506に所望の電圧を加えることにより、光信号の偏光面を光軸に垂直面上に0〜90度まで回転できる。そして出力側にも偏光子502があるので可変光減衰器として作用する。具体的には、例えば液晶510への印加電圧1Vから5Vへ増加することにより、入射光の回転角は90度から0度まで変化することから、この電圧を調整することにより、各波長の光信号について個別に透過光強度を制御できる。このようにして、液晶VOA500は、各波長の光信号の減衰を変化可能な可変光減衰器のアレイとして機能することがきる。なお、本実施形態では、液晶VOA500を光路上の第1液晶SW700の前段に配置しているが、第2液晶SW800の前段、MEMSミラー600の前段または後段に配置してもよい。
その後に波長ch毎に光ビームを上下方向に分離するための液晶光偏波スイッチ部に入射する。図3(b)の側面図に示すように、本実施形態では主レンズにより集光されMEMSミラー600の反射面が焦点となる。したがって液晶偏波スイッチ部は、入射したに対して、光軸の角度を変える作用を有する。
図6を参照して、液晶偏波スイッチ部で角度を変える原理を説明する。図6(a)は、第1液晶スイッチ700および第2液晶スイッチ800の一部を構成する偏波分離結晶900を示す図である。ここで偏波分離結晶の例として、複屈折結晶YVO4を用いる。ここでは、複屈折結晶YVO4の水平方向の屈折率がn(//)=1.9447、垂直方向の屈折率がn=2.1486とする。そして複屈折結晶YVO4の光が入射する入射面が光路に対して垂直であり、図のように出力する出力面が入射面に対して傾いていると、スネルの法則により入力偏光の向きにより出力角度がシフトする。したがって、複屈折結晶の前段に配置された液晶素子550において、複屈折結晶に入射する光の偏光の方向を0か90度に制御することにより出射角度を変化させる1×2の光スイッチとして第1液晶スイッチ700および第2液晶スイッチ800を機能させることができる。
図6(b)は、図6(a)の複屈折結晶YVO4の出射面のオフセット角度に対する、光軸の各偏光(水平、垂直)の屈折角度を計算したグラフである。このようにオフセット角度を調整することにより各偏光の屈折角を所望の値に変化させることができ、その垂直方向の光と水平方向の光との屈折角度差(図6(b)において点線で示す。)も一様に増加する。本実施形態ではこの液晶光偏波スイッチ部により光軸に角度を与える。ここでMEMSミラー600の反射面は焦点位置にあるため、反射角度にかかわらず主レンズ40において入射光に対して平行な光が戻る。すなわち液晶光偏波スイッチ部による反射角度の変化は、主レンズ40における中心軸からのシフト量に対応する。したがってMEMSミラー600の角度を調整することにより、スイッチングした光を入射光と平行に、シフト量を調節して任意のAWGに戻すことができるため光スイッチとして機能できる。
ここで複屈折結晶YVO4の入射面は入射する光の光路に対して完全に垂直ではなく所望の特性が得られるように傾けて配置される。またMEMSミラー600自体の角度は出力ポートも考慮して設定される。そして水平方向においてはAWGにより各波長chに光信号は分離しているため、その各波長chに合わせて液晶素子のITO電極506を分離して配置すれば、第1液晶SW700および第2液晶SW800はそれぞれ、各波長に対して1×2スイッチとして機能ができる。
例えばこれをカスケードに組み合わせることにより1×4の光スイッチを構成できる。なおこの出射角度の変化分は出射面の傾きに依存する。したがって第1液晶スイッチ700のスイッチング角度と、第2液晶スイッチ800のスイッチング角度とを変えることにより1×4のスイッチを構成できる。例えば、第1液晶スイッチ700で大きなスイッチング角度を与え、第2液晶スイッチ800でより小さなスイッチング角度を与えるようにすることで、1×4のスイッチを構成できる。なお光軸の角度を変化させてもミラー面がレンズの焦点となっていることから、主レンズにより平行光となり、液晶偏波スイッチ部で付与された角度変化は、右から左に進行して主レンズ40を透過した後に、上下方向のシフト量に対応する。
この1×4WSSにおいては複屈折結晶のオフセット角度のみで屈折角が決定され、結晶の厚さには依存しない。したがって可能な範囲で結晶を薄くすることが可能であり、液晶素子550とMEMSミラー600との距離を近くすることができるという長所がある。これは液晶素子における焦点ボケが少なく、特性としては各波長の光信号の透過帯域が広いことに対応する。
この本実施形態では、出力側のAWGが各基板面内に並んでいるため水平方向に光を±数度の角度で光軸をステアする必要がある。このためMEMSミラー600のアレイを用いる。本実施形態のMEMSミラー600のアレイは、図2を参照して説明したMEMSミラーアレイと同様の構成とすることができる。本実施形態では、この各ミラーには各々対応する波長chが集光する。そのためこのミラー面を1軸方向(ヒンジに対する垂直面内)に振ることにより水平方向のAWGに光をスイッチすることができる。例えば図3(a)の点線はλ20の光が図中の上から2番目のAWGに出射する例である。
なおここでは図3(b)に示した通り、従来例とは異なり、光の反射をMEMSミラーと固定ミラーとの組合せとしている。この理由は、MEMSミラーからの光が再度液晶素子を通ると、水平方向にMEMSで角度を振った時に隣のITOピクセルにかかってしまい動作が妨げられるからである。したがって図3(b)のようにMEMSミラーで反射された光を上方にシフトさせて各液晶素子を通らないように反射させている。
ここで本実施形態の、従来例(特許文献1)に対する優位性を説明する。まずこれらWSSに用いられるMEMSミラーアレイは、図2に示す通り波長ch数分のミラーが隙間なく並べられ、その上下にヒンジ(ミラーを支えるバネ)がついている。このような構造になっている理由は、回折格子から波長毎に分けられた光がミラー面のA−A′に入射するため、すなわちA−A′がそのまま光の波長スペクトルの波長軸に対応し、ミラー間の隙間分だけ出射光の波長スペクトルにギャップができることになる。チャネル毎の透過帯域は広いほど高速な信号の損失が小さく特性が優れているため、このギャップを小さくすることはできない。よってミラー間にヒンジ(バネ)を入れることはできず上下にのみヒンジがある。したがってバネの構造を考えると、図2でミラーを左右にねじって動かずには適しているが、上下方向に光を曲げるようにねじるには構造的に適していない。
一方実施形態では図3(b)に示すように、垂直方向のスイッチングは、第1液晶スイッチおよび第2液晶スイッチで行い、水平方向のスイッチングのみMEMSミラーで行っている。したがってミラー上下のバネはねじれるだけで無理な動きをしていない。したがって従来例のMEMSミラーは、(1)大きな静電気力が必要、(2)2軸のアナログ制御自体が困難、(3)ヒンジへの応力が大きくなるために回転中に疲労破壊を起こすなど信頼性が劣る、といった欠点を有していた。すなわちバネが1軸方向にしかないにも関わらず、2軸に制御する必要がある。本実施形態では上述のようにそれらの欠点が解消されている。
本実施形態では、MEMSミラーで角度を振られた各波長の光は、固定ミラー602、主レンズ40を通過して、4枚重ねられている5アレイAWGの任意の出力に入射することができる。そして各AWGでは全ての波長が合波され出力する。その結果、より少ないPLCスタック数で1×20のWSSを実現できる。
本実施形態では、主レンズ40として1枚の球面レンズを用いた例を示したが、収差等を考慮して他のレンズ、非球面レンズやベストフォ−カスレンズ、あるいは2枚以上のレンズの組合せ、例えばアロマティックレンズ等を用いてもよい。
なおここでは1×20のWSSの構成例を示したが、光の進行方向を逆にした20×1WSSの構成をもちろん可能である。
また1×20のWSSの例を示したが、1つのPLC中のAWGのアレイ数や、上下方向のPLCのスタック数を増やせばさらに大規模なWSSを構成できる。
なお本実施形態はあくまで典型的な1例を示しており、同様の構成で同様の機能ブロックを持つものなら本実施形態のみに限るものではない。
従来の波長選択スイッチの概略構成を説明するための図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 波長選択スイッチに用いられるMEMSミラーの概略構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る波長選択スイッチの概略構成を説明するための図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の一実施形態に係る波長選択スイッチに用いる液晶スイッチの動作原理を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る波長選択スイッチに用いる液晶光可変減衰器(液晶VOA)の概略構成を説明するための図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 本発明の一実施形態に係る波長選択スイッチに用いる液晶スイッチの動作原理を説明するための図であり、(a)は、液晶スイッチの一部を構成する偏波分離結晶を説明するための図であり、(b)は、偏波分離結晶として複屈折結晶YVO4を用いた場合の出射面のオフセット角度に対する、光軸の各偏光(水平、垂直)の屈折角度を計算したグラフである。
符号の説明
10,10’ 光導波路基板
20 シリンドリカルレンズ
40 主レンズ
500 液晶VOA
600 MEMSミラー
700,800 液晶スイッチ

Claims (7)

  1. 1個の入力ポートから光信号を入力し分光して異なる波長の複数の光信号に分離して、各波長の光信号に対して、光軸を変化させることによりM個(Mは2以上の整数)の所望の出力ポートに対応させ、各々の出力ポートに対応する光信号は異なる波長の複数の光信号が合流して各出力ポートから出力する、1個の入力ポートおよびM個の出力ポートを有する波長選択スイッチであって、
    前記入力ポートへ入射した光信号を異なる波長を有する複数の光信号に分光して波長に応じた出射角度で出射する分光手段と、
    前記分光手段により波長毎に分光された光信号を各々に集光する集光手段と、
    前記集光手段により集光された光信号の各々に対し進行方向を変化させる1×Mの空間光スイッチ手段と
    前記分光手段と前記1×Mの空間光スイッチ手段との間に、前記波長毎に分光された光信号を1つの偏波成分にする偏波分離手段とを含み、
    前記1×Mの空間光スイッチ手段は、
    前記集光された光信号が入射する液晶偏波スイッチ部であって、光信号の偏光面を0度または90度回転する機能をもつ液晶素子と、入力側の面と出力側の面とが平行でなく一定角度傾いている複屈折結晶とを用いて構成された1つまたは複数の1入力2出力の液晶スイッチを含む、前記分光手段により波長毎に分光された光信号の並び方向に垂直な方向について光信号のスイッチングを制御する液晶偏波スイッチ部と、
    前記分光手段により波長毎に分光された光信号の並び方向に配列されたMEMSミラーのアレイであって、前記液晶偏波スイッチ部を透過した前記波長毎に分光された光信号の各々を反射することにより前記MEMSミラーの配列方向について光信号のスイッチングを制御するMEMSミラーのアレイと
    を含むことを特徴とする波長選択スイッチ。
  2. 前記分光手段として、アレイ導波路回折格子を用いて構成されたことを特徴とする請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  3. 前記アレイ導波路回折格子は互いに平行に重ねられていることを特徴とする請求項2に記載の波長選択スイッチ。
  4. 同一の基板内に、前記アレイ導波路回折格子が複数個含まれたことを特徴とする請求項2に記載の波長選択スイッチ。
  5. 1個の入力ポートから入力して光信号を分光して異なる波長の複数の光信号に分離して、各波長の光信号に対して、光軸を変化させることによりM個(Mは2以上の整数)の所望の出力ポートに対応させ、各々の出力ポートに対応する光信号は異なる波長の複数の光信号が合流して各出力ポートから出力する、1個の入力ポートとM個の出力ポートとを有する波長選択スイッチであって、
    前記入力ポートに対応し当該入力ポートへ入射した光信号を異なる波長を有する複数の光信号に分光し波長に応じた出射角度で出射するアレイ導波路回折格子を含む入力側基板、および前記入力側基板に対して基板面同士を重ねるように実装された前記出力ポートに各々対応するアレイ導波路回折格子を含む出力側基板と、
    前記アレイ導波路回折格子により波長毎に分光された光信号を各々に集光する集光手段と、
    前記集光手段により集光された光信号の各々に対し進行方向を変化させる1×Mの空間光スイッチ手段と
    前記アレイ導波路回折格子と前記1×Mの空間光スイッチ手段との間に、前記波長毎に分光された光信号を1つの偏波成分にする偏波分離手段とを含み、
    前記1×Mの空間光スイッチ手段は、
    前記入力側基板の基板面に垂直な方向に光をスイッチするための1つまたは複数の1入力2出力の液晶スイッチあって、光信号の偏光面を0度または90度回転する機能をもつ液晶素子と、入力側の面と出力側の面とが平行でなく一定角度傾いている複屈折結晶とを用いて構成され、前記アレイ導波路回折格子により波長毎に分光された光信号の並び方向に垂直な方向について光信号のスイッチングを制御する1つまたは複数の1入力2出力の液晶スイッチと、
    前記アレイ導波路回折格子により波長毎に分光された光信号の並び方向に配列されたMEMSミラーのアレイであって、前記入力側基板の基板面と平行な方向に前記波長毎に分光された信号の各々をスイッチするためのMEMSミラーのアレイとを含むことを特徴とする波長選択スイッチ。
  6. 各波長の光信号の減衰を変化可能な可変光減衰器のアレイをさらに含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の波長選択スイッチ。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の波長選択スイッチにおいて、前記光信号の進行の向きを逆向きにし、前記出力ポートから光を入力し、前記光入力ポートから光を出力することを特徴とするM個の入力ポートと1個の出力ポートとを有した波長選択スイッチ。
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