JP4839812B2 - 接地抵抗管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、共同接地線にて共同接地系を形成した配電線路の接地抵抗を管理する接地抵抗管理方法に関する。
配電線の接地については、経済産業省令「電気設備に関する技術基準を定める省令」(以下「電技」という)の第10条に「電気設備の必要な箇所には、異常時の電位上昇、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない」と規定され、これを満足するために前記省令の具体的な手段及び方法を示している「電気設備の技術基準の解釈」(以下「電技の解釈」という)に則り運用・管理されている。
例えば、高圧配電線路に用いられる高圧用路上機器の場合、電技の解釈第19条及び第29条に則り公衆災害防止のためにA種接地工事、単独接地10Ω以下にて運用・管理されている。
一般に、接地極の接地抵抗R[Ω]は、その接地極に接地電流I[A]が流入したときに、接地極の電位が周辺の大地に比べてV[V]だけ高くなったときの電位上昇値と接地電流との比V/Iで求められる。そして、接地抵抗の測定方法には電位降下法が現在最も一般的に用いられている。この電位降下法では接地極と電圧補助接地極と電流補助接地極との間を10m程度の間隔を保って付設する。そこで、配電線の柱上トランス等の接地抵抗を測定するにあたって、地表面の舗装を破壊する必要がなく、補助極の接地が簡単に行なえるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−213945号公報
ところが、高圧配電線路に用いられる高圧用路上機器の接地として接地極の接地抵抗を単独接地10Ω以下で運用・管理しているが、単独接地10Ω以下の運用・管理では、膨大な設備が面的に拡がる高圧配電線の場合には、その設定や改修等の保守に多大なコストが掛かる。また、施設場所によっては通常の接地工法では単独接地10Ω以下を得られず、比較的高価な特殊接地工法が必要となる場合もある。
一方、高圧配電線に用いられる高圧用路上機器のA種接地の形態は、電力ケーブルの金属遮蔽層(ケーブル遮蔽層)を介して連接されているケースもあり、その場合、地絡事故発生時に分流効果が期待できる。そのため、配電設備の形態を活かし、公衆安全を前提とした接地抵抗の管理の省略化と接地抵抗の管理値の合理化が望まれている。
一方、高圧架空配電線については合成接地抵抗による管理が認められている(例えば、電技の解釈第24条や第42条)が、各接地極の単独接地抵抗値をそれぞれ測定し、その値から合成接地抵抗値を算出・管理しているのが一般的であり、膨大な設備が面的に拡がる高圧配電線の場合には、その測定や改修等の保守に多大なコストが掛かる。
そこで、本出願人は、特願2005−17338号にて合成接地抵抗値を直接測定できる装置及び方法を出願した。
本発明の目的は、配電線路の合成接地抵抗値を直接測定できる装置を用いて、電技第10条を満足できる接地抵抗管理方法を提供するものである。
請求項1の発明に係わる接地抵抗管理方法は、共同接地線にて共同接地系を形成した配電線路の接地抵抗を管理する接地抵抗管理方法において、地絡事故が発生した場合に地絡電流の所定割合の電流が分流する範囲を分流範囲として予め定めておき、前記配電線路の複数箇所の接地極の任意の接地極を選択し測定地点として共同接地線に電圧を印加し、戻ってくる電流および印加電圧に基づいて測定地点における合成接地抵抗を測定地点を含む分流範囲の合成接地抵抗として求め、求めた分流範囲の合成接地抵抗に基づいて配電線路の接地抵抗を管理することを特徴とする。
請求項2の発明に係わる接地抵抗管理方法は、請求項1の発明において、前記測定地点は、前記分流範囲が前記配電線路上の全域に行き渡るように複数箇所の接地極のうち分流範囲ごとに少なくとも1箇所の接地極を選択すること特徴とする。
請求項3の発明に係わる接地抵抗管理方法は、請求項1または2の発明において、前記測定地点は、前記分流範囲が前記配電線路上で重複するように複数箇所の接地極のうち分流範囲ごとに少なくとも1箇所の接地極を選択することを特徴とする。
請求項4の発明に係わる接地抵抗管理方法は、請求項1ないし3のいずれか一の発明において、前記分流範囲は、接地極数を増加させたときに合成接地抵抗を1つの接地極の接地抵抗で除した合成接地抵抗比率が所定値以下となるときの接地極数とすることを特徴とする。
請求項5の発明に係わる接地抵抗管理方法は、請求項1ないし4のいずれか一の発明において、前記分流範囲で求めた合成接地抵抗が最過酷条件である場合を想定した安全係数を見込み、下記式により配電線路の接地抵抗を管理することを特徴とする。
(地絡電流)×(合成接地抵抗×安全係数)≦規定電位上昇。
請求項6の発明に係わる接地抵抗管理方法は、請求項1ないし4のいずれか一の発明において、前記測定地点の片側の共同接地線を切り離して共同接地線に電圧を印加することを特徴とする。
本発明によれば、予め定めた分流範囲の合成接地抵抗を求め、その合成接地抵抗により接地抵抗の管理を行うので、従来の接地極毎に接地抵抗値を測定・管理する手間が削減できる。また、単独接地では十分な接地抵抗を確保できない場合であっても共同接地線全体としてみた場合には公衆災害防止のために十分な接地抵抗を確保できる。これにより、接地管理値の合理化や接地管理の効率化が図れ、接地管理コストの大幅な削減が図れる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法の工程を示すフローチャート、図2は本発明の第1の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法が適用される例としての地中配電線路の系統図である。図2に示すように、地中配電線路には複数の地中配電箱11が設けられ、各々の地中配電箱11は接地されている。いま、各々の地中配電箱11における接地極の接地抵抗はRで等しいとする。地中配電箱11は電力ケーブル12で接続され、電力ケーブル12のケーブル遮蔽層を共同接地線として共同接地系を形成している。本発明では、このような共同接地線で接続された接地抵抗を合成接地抵抗により管理可能とするために、図1に示すように、まず、地絡事故が発生した場合の地絡電流の分流範囲を定める(S1)。
図3は、地絡事故が発生した場合の地絡電流の分流範囲のモデルの一例を示す回路図である。図3では地絡電流が配電線路の共同接地線の左右両側に流れる場合を示している。いま、各々の接地極間の共同接地線(ケーブル遮蔽層)の抵抗はRaで等しいとし、n個の接地極の中心位置の接地極で地絡事故Fが発生したとする。この場合、その接地極の接地抵抗Rに地絡電流が直接的に流れるとともに、共同接地線(ケーブル遮蔽層)で接続された各々の接地抵抗Rに対しても共同接地線抵抗Raを通して流れる。この場合の合成接地抵抗は接地極が多いほど小さくなる。
図4は、合成接地抵抗比率と接地極数との関係を示す特性曲線のグラフ、図5は図4における合成接地抵抗比率が0%〜20%範囲での拡大図である。なお、合成接地抵抗比率とは、各接地極数時の合成接地抵抗値を1極時の接地抵抗値で除した値である。図4及び図5において特性曲線S1は接地極の接地抵抗Rが10[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S2は接地極の接地抵抗Rが5[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S3は接地極の接地抵抗Rが100[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S4は接地極の接地抵抗Rが50[Ω]の場合の特性曲線である。また、ケーブル遮蔽層の抵抗値Raは、標準的なケーブルサイズ(CVT60mm2)、ケーブル長(39m)から0.0416Ωとしている。特性曲線S1において、接地極が1極である場合には接地抵抗値は1極分の10[Ω]そのもので、合成接地抵抗比率は100%であり、接地極が2極となると、接地抵抗Rと共同接地線抵抗Raとの直列抵抗(R+Ra)の並列抵抗{R(R+Ra)/(2R+Ra)}となる。共同接地線抵抗Raは十分に小さいので、接地極が2極の場合の合成接地抵抗は5[Ω]程度となり、合成接地抵抗比率は約50%となる。以下同様に、接地極の極数が増えるに従って合成接地抵抗比率は小さくなり、図4及び図5に示すように、合成接地抵抗比率はある値に収束する特性となる。
そこで、本発明では、接地極数を増加させたときに合成接地抵抗比率が収束するときの接地極数を予め定め、その接地極数を分流範囲と定める。例えば、合成接地抵抗比率が収束するときの接地極数として、合成接地抵抗比率が接地抵抗値の5%となったときを採用する。この値は、地絡電流の95%が分流する範囲に相当し、図5に示すように、接地極の接地抵抗Rが10[Ω]であるとき(特性曲線S1)は接地極数24極であり、同様に、接地極の接地抵抗Rが100[Ω]であるとき(特性曲線S3)は接地極数21極、接地極の接地抵抗Rが50[Ω]であるとき(特性曲線S4)は接地極数21極である。これにより、本発明では、上記の施設形態における分流範囲として、合成接地抵抗比率が収束する接地極数が最も少ない21極をその範囲とする。
図1のステップS1において地絡電流の分流範囲が定まると、配電線路の複数箇所の接地極を選択し、測定地点として共同接地線に電圧を印加する(S2)。そして、戻ってくる電流を測定し、戻ってくる電流および印加電圧に基づいて測定地点が含まれる分流範囲(合成接地抵抗群)の合成接地抵抗を求め(S3)、求めた合成接地抵抗に基づいて配電線路の接地抵抗を管理する(S4)。
すなわち、配電線路の接地極を選択して測定地点とし、その測定地点から電圧を印加して戻ってくる電流を測定する。合成接地抵抗は印加電圧を戻ってくる電流で除算して求める。これにより、その測定地点が含まれる分流範囲(合成接地抵抗群)の合成接地抵抗を求めることができる。
配電線路における測定地点の選択は、配電線路の複数箇所の任意の接地極を選択して測定地点とする。そして、選択した任意の測定地点から共同接地線に電圧を印加し、地絡電流の分流範囲である21極に対して流れる電流を検出する。つまり、任意の測定地点に電圧を印加して地絡電流の分流範囲である21極に対して流れる電流を測定する。これにより、測定地点を含む各々の分流範囲(合成接地抵抗群)が形成され、その測定地点が含まれる分流範囲の合成接地抵抗を求めることになる。
図6は配電線路における測定地点の説明図である。変電所13からの配電線において、図3に示した分流範囲のモデルに対して、分流範囲14a〜14dが配電線路の全域に亘って重複せずに行き渡るように測定地点15a〜15dを選択した場合を示している。地絡電流の分流範囲である21極毎に合成接地抵抗群が形成されるように、測定地点15a〜15dを決定する。その群数が必要な測定地点数となる。図6では4群の分流範囲14a〜14dに分けられた場合を示している。
図7は、測定地点15iから分流範囲14iに電圧を印加して電流を測定することで分流範囲14iの合成接地抵抗値を測定する場合の回路図である。測定地点15iの接地極の接地抵抗Rnに並列に電圧電源16および電流計17を接続する。そして、電圧電源16から電圧を印加して戻ってくる電流を測定する。戻ってくる電流には、分流範囲14i以外を流れる電流も含まれるが、前述のように、95%程度が分流する接地極数を分流範囲と定めているので、分流範囲14i以外を流れる電流の総和は5%程度となり、接地抵抗管理上安全サイドでの評価となる。また、実際には分流範囲内の測定点以外で地絡事故が発生することもあり、合成接地抵抗群内の各点における合成接地抵抗の差異について、求めた合成接地抵抗に後述する安全係数を見込んだ上で配電線路の接地抵抗を管理する。
次に、合成接地抵抗に基づいて配電線路の接地抵抗を管理する際の安全係数について説明する。図8は地絡が発生した場合の地絡電流の分流範囲のモデルの他の一例を示す回路図であり、図3において地絡点Fに隣接する左側の共同接地線(ケーブル遮蔽層)が3相とも断線している場合や、配電系統の両端の場合(図6における分流範囲14aあるいは14dの場合)を示している。共同接地線(ケーブル遮蔽層)が3相とも断線している箇所に隣接した地点や配電系統の末端で地絡事故Fが発生したとすると、図8に示すように、地絡電流は共同接地線の片方に流れることになる。従って、図3に示した地絡電流が配電線路の共同接地線の左右両側に流れる場合と異なった特性となる。
図9は、同じ接地極数で同じ接地抵抗R(R=10[Ω])の場合の図3に示したモデルと図8に示したモデルとの合成接地抵抗比率と接地極数との関係を示す特性曲線のグラフである。特性曲線S1は図3に示したモデルの特性曲線、特性曲線S11は図8に示したモデルの特性曲線である。
図9から分かるように、接地極数が21極のとき図3に示したモデルでは、合成接地抵抗値が1極の接地抵抗値(R=10[Ω])の5%程度であるが、図8に示したモデルでは、合成接地抵抗値が1極の接地抵抗値(R=10[Ω])の7%程度であり合成接地抵抗値に差異が生じる。実系統において合成接地抵抗を測定した場合に、系統状況をすべて反映するは困難であるため、図3に示したモデルや図8に示したモデルの値を補正して、分流範囲のどの地点で共同接地線(ケーブル遮蔽層)が断線していても適正に接地抵抗が管理できるようにすることが必要である。
そこで、分流範囲(合成接地抵抗群)内の任意の測定点で測定した合成接地抵抗値から、その分流範囲のどの地点で地絡事故が発生した場合でも公衆安全を満足できる最過酷条件を想定する。図10は、分流範囲の両端にてケーブルシースが3相とも断線している場合について、安全係数と測定地点との関係を示す特性図である。
図10において、縦軸は安全係数(各測定点での合成接地抵抗/分流範囲内の合成接地抵抗の最小値)であり、横軸は分流範囲内での各測定点である。特性曲線S1は各接地極の接地抵抗Rが10[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S2は各接地極の接地抵抗Rが5[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S3は各接地極の接地抵抗Rが100[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S4は各接地極の接地抵抗Rが50[Ω]の場合の特性曲線、特性曲線S21は分流範囲の一方端から各接地極の接地抵抗Rが100[Ω]、50[Ω]、5[Ω]と繰り返し変化している場合の特性曲線、特性曲線S22は分流範囲の一方端から各接地極の接地抵抗Rが100[Ω]、50[Ω]、10[Ω]と繰り返し変化している場合の特性曲線である。
図10から分かるように、特性曲線S2の場合が最過酷条件であり、共同接地線(ケーブル遮蔽層)が断線している分流範囲の両端での安全係数が約1.5と大きい。そこで、各測定点で測定した合成接地抵抗に安全係数1.5を乗算すれば、分流範囲内のいずれの地点での地絡事故に対しても適正な接地抵抗を満たす合成接地抵抗値の最過酷値が得られる。
すなわち、分流範囲で求めた合成接地抵抗が最過酷条件である場合を想定した安全係数を見込み、下記式により配電線路の接地抵抗を管理する。
(地絡電流)×(合成接地抵抗×安全係数)≦規定電位上昇
規定電位上昇の許容値は、例えば、35kV以下の特別高圧用機器に用いられる電位上昇50V以内(JESCE2007)を採用する。
第1の実施の形態によれば、予め定めた分流範囲の任意の位置を測定地点として電圧を印加し、戻ってくる電流を測定して合成接地抵抗を求め、その合成接地抵抗に安全係数を見込んで接地抵抗の管理を行うので、単独接地では十分な接地抵抗を確保できない場合であっても共同接地線全体としてみた場合には十分な接地抵抗を確保できる。
(第2の実施の形態)
図11は本発明の第2の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法の工程を示すフローチャートである。この第2の実施の形態は、図8に示す分流範囲のモデルに対し、安全係数を見込む代わりに、合成接地抵抗群内における最過酷点である端部を測定点とするために、測定点の片側の共同接地線を切り離した上で合成接地抵抗を測定するようにしたものである。
図11に示すように、地絡電流が接地抵抗に流れ込む接地極の分流範囲を予め求めておく(S1)。分流範囲の求め方は第1の実施の形態と同様であり、例えば、接地極数が21極である範囲とする。次に、配電線路の複数箇所の接地極を測定地点とし、その測定地点の片側の共同接地線を切り離して共同接地線に電圧を印加する(S2”)。測定地点の片側の共同接地線を切り離すことによって、図8に示す分流範囲のモデルとなる。そのときの合成比率抵抗比率は、例えば、図9に示すように、図3に示した分流範囲のモデルの場合よりも過酷な条件となる。その過酷な条件下で、戻ってくる電流および印加電圧に基づいて測定地点を含む分流範囲の合成接地抵抗を求め(S3)、求めた合成接地抵抗に基づいて配電線路の接地抵抗を管理する(S4)。
第2の実施の形態によれば、配電線路の接地抵抗の状況に応じて、合成接地抵抗の管理値を定めることができるので、接地抵抗が異なる各々の配電線路に対して適切に接地抵抗の管理ができる。
(第3の実施の形態)
図12は本発明の第3の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法の工程を示すフローチャート、図13は本発明の第3の実施の形態での配電線路における測定地点の説明図である。この第3の実施の形態は、分流範囲が配電線路上の全域に行き渡り、分流範囲が配電線路上で重複するように測定地点を選択するようにしたものである。第1の実施の形態と同一工程には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図12に示すように、まず、地絡が発生した場合の地絡電流の分流範囲を定める(S1)。分流範囲が配電線路上で重複するように測定地点を選択し電圧を印加する(S2’)。そして、戻ってくる電流および印加電圧に基づいて分流範囲の合成接地抵抗を求め(S3)、求めた合成接地抵抗に基づいて配電線路の接地抵抗を管理する(S4)。
図13に示すように、変電所13からの配電線において、図3に示した分流範囲のモデルに対して、分流範囲14a〜14d、14a’〜14d’が配電線路の全域に亘って重複しつつ行き渡るように測定地点15a〜15d、15a’〜15d’を選択した場合を示している。図13では8群の分流範囲14a〜14d、14a’〜14d’に分けられた各々の分流範囲14a〜14dに対して、分流範囲14a’〜14d’を重複させている。
図13では、各々の分流範囲14a〜14dのほぼ中心位置(11番目の接地極)を測定地点15a〜15dとし、その測定地点15a〜15dから電圧を印加して戻ってくる電流を測定し、また、端部位置(1番目の接地極または21番目の接地極)を測定地点15a’〜15d’とし、その測定地点15a’〜15d’から電圧を印加して戻ってくる電流を測定するようにしている。これにより、分流範囲の群を配電線路上で2重に設定して、電圧を印加し電流を測定して合成接地抵抗を管理する。
ここで、分流範囲を配電線路上で重複させて合成接地抵抗を管理するのは、分流範囲を重複させない場合には、分流範囲内で共同接地線(ケーブル遮蔽層)が万が一3相とも断線している場合には、測定から漏れる範囲が生じるからである。
図14は、分流範囲を重複させない場合に電流を測定できない範囲が生じることの説明図である。いま、分流範囲14a〜14bのほぼ中心位置の接地極のみを測定地点とし、分流範囲を重複させない場合には、電流を測定できない範囲が生じることがある。図14に示すように、いま、分流範囲14bのD地点で共同接地線(ケーブル遮蔽層)が3相とも断線しているとすると、分流範囲14bの中心位置の測定点15bに電圧を印加した場合、D地点で共同接地線(ケーブル遮蔽層)が断線しているので、X範囲には電流が流れない。従って、X範囲は測定から漏れる範囲となってしまう。
そこで、図13に示すように、例えば、分流範囲のほぼ中心位置および端部位置の接地極を測定地点として共同接地線に電圧を印加して、各々の分流範囲14a〜14dを半分ずつ重複させて戻ってくる電流を測定する。これにより、共同接地線(ケーブル遮蔽層)が断線していても測定から漏れる範囲がなくなる。
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、共同接地線(ケーブル遮蔽層)が断線していても適正に戻ってくる電流を測定でき、合成接地抵抗の精度が向上する。
本発明の第1の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法の工程を示すフローチャート。 本発明の第1の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法が適用される配電線路の系統図。 本発明の第1の実施の形態における配電線路で地絡が発生した場合の地絡電流の分流範囲のモデルの一例を示す回路図。 本発明の第1の実施の形態における合成接地抵抗値と接地極数との関係を示す特性曲線のグラフ。 図4における合成接地抵抗比率が0%〜20%範囲での拡大図。 本発明の第1の実施の形態における配電線路における測定地点の説明図。 本発明の第1の実施の形態における配電線路における測定地点から分流範囲に電圧を印加し電流を測定する場合の回路図。 本発明の第1の実施の形態における配電線路で地絡が発生した場合の地絡電流の分流範囲のモデルの他の一例を示す回路図。 同じ接地極数で同じ接地抵抗の場合の図3に示したモデルと図8に示したモデルとの合成接地抵抗値と接地極数との関係を示す特性曲線のグラフ。 本発明の第1の実施の形態における分流範囲で求めた合成接地抵抗が最過酷条件となる場合の合成接地抵抗比率と地絡地点との関係を示す特性図。 本発明の第2の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法の工程を示すフローチャート。 本発明の第3の実施の形態に係わる接地抵抗管理方法の工程を示すフローチャート。 本発明の第3の実施の形態での配電線路における測定地点の説明図。 分流範囲のほぼ中心位置の接地極のみを測定地点とした場合に電流を測定できない範囲が生じることの説明図。
符号の説明
11…地中配電箱、12…電力ケーブル、13…変電所、14…分流範囲、15…測定地点、16…電圧電源、17…電流計

Claims (6)

  1. 共同接地線にて共同接地系を形成した配電線路の接地抵抗を管理する接地抵抗管理方法において、
    地絡事故が発生した場合に地絡電流の所定割合の電流が分流する範囲を分流範囲として予め定めておき
    前記配電線路の複数箇所の接地極の任意の接地極を選択し測定地点として共同接地線に電圧を印加し、
    戻ってくる電流および印加電圧に基づいて測定地点における合成接地抵抗を測定地点を含む分流範囲の合成接地抵抗として求め、
    求めた分流範囲の合成接地抵抗に基づいて配電線路の接地抵抗を管理することを特徴とする接地抵抗管理方法。
  2. 前記測定地点は、前記分流範囲が前記配電線路上の全域に行き渡るように複数箇所の接地極のうち分流範囲ごとに少なくとも1箇所の接地極を選択すること特徴とする請求項1記載の接地抵抗管理方法。
  3. 前記測定地点は、前記分流範囲が前記配電線路上で重複するように複数箇所の接地極のうち分流範囲ごとに少なくとも1箇所の接地極を選択することを特徴とする請求項1または2記載の接地抵抗管理方法。
  4. 前記分流範囲は、接地極数を増加させたときに合成接地抵抗を1つの接地極の接地抵抗で除した合成接地抵抗比率が所定値以下となるときの接地極数とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の接地抵抗管理方法。
  5. 前記分流範囲で求めた合成接地抵抗が最過酷条件である場合を想定した安全係数を見込み、下記式により配電線路の接地抵抗を管理することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の接地抵抗管理方法。
    (地絡電流)×(合成接地抵抗×安全係数)≦規定電位上昇
  6. 前記測定地点の片側の共同接地線を切り離して共同接地線に電圧を印加することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の接地抵抗管理方法。
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