JP4838030B2 - 信号処理回路 - Google Patents

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Description

この発明は、信号処理回路に関し、詳しくは、FIRデジタルフィルタの回路規模を削減する技術、およびそのFIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタを使用した信号処理回路に関するものである。
従来、信号処理回路としては、図5に示すサンプリング周波数変換回路がある。このサンプリング周波数変換回路(以下、fs変換回路という)は、8タップのFIRフィルタ5と、1/2間引き回路51で構成されている。このFIRフィルタ5は、7個の連続するフリップフロップD1〜D7を用いた遅延器と、乗算する係数がそれぞれa1,a2,a3,a4,a5,a6,a7,a8である8個の乗算器31〜38と、各乗算器の出力信号を加算する7個の加算器21〜27で構成されている。
図5のfs変換回路は、外部から入力された信号に対してFIRフィルタ5により帯域制限された信号F(T)を、1/2間引き回路51で間引き処理することにより1/2ダウンサンプリングのfs変換を行う。
図5において、特にFIRフィルタ5の乗算器の係数の並びが対称である場合、つまりa1=a8、a2=a7、a3=a6、a4=a5である場合、図6に示すfs変換回路のように乗算器の数を削減した回路に代替できる。
図6のFIRフィルタ6は、同じ係数のタップの出力信号を先に加算しておき、その後に乗算器で係数を乗算する。これにより、回路全体の乗算器の個数を8個から4個に削減している。図6において、D1〜D7はフリップフロップ、21〜27は加算器、31〜34は乗算器、51は1/2間引き回路である。
以下に図6のfs変換回路の動作について説明する。
まず、図6のFIRフィルタ6に外部からデータを入力したときのフィルタ出力F(T)について説明する。
外部からデータd、d、…、d、d、d10、…、d、…を単位時間ごとに順次入力し、ある時刻Tにおいて各タップの出力が右から順に、d1、d2、…、d8である場合、このときのフィルタ出力F(T)は次の式で表せる。
F(T)= a1(d+d)+a2(d+d)
+a3(d+d)+a4(d+d)
また、Tの単位時間後のTにおいては、各タップの出力が右から順に、d2、d3、…、d9となるから、
F(T)= a1(d+d)+a2(d+d)
+a3(d+d)+a4(d+d)
となる。つまり時刻Tでは、FIRフィルタ6の出力F(T)は、
F(T)= a1(dn+7+d)
+a2(dn+6+dn+1)
+a3(dn+5+dn+2)
+a4(dn+4+dn+3) ……… [式1]
と表せる。
したがって、時刻T以降、FIRフィルタ6からはF(T)、F(Tn+1)、F(Tn+2)、F(Tn+3)、F(Tn+4)、F(Tn+5)、F(Tn+6)、…が単位時間ごとに順次出力される。
図6のfs変換回路は、FIRフィルタ6からの出力F(T)のデータに対して、1/2間引き回路51に入力されるデータを1個毎に間引き外部に出力する。ここで、奇数番目のデータを間引くようにしておけば、F(T)、F(Tn+2)、F(Tn+4)、F(Tn+6)、…(ただしnは偶数)のように偶数番目のデータのみがfs変換回路外部に2単位時間ごとに順次出力される。
以上のようにして、図6のfs変換回路は外部からの入力データに対して、1/2ダウンサンプリングのfs変換を行ったデータを出力する。
しかし、図6に示す構成のfs変換回路は、FIRフィルタのタップ数が増えるにしたがい必要となる乗算器および加算器の数が増大するため、回路全体の規模が増大し、消費電力も大きくなるという問題がある。
この問題に対して、従来から種々の方法でFIRフィルタを簡素化して回路全体の規模を削減する技術が実施されている。
その従来からの技術として、図7および図8にカイザー(Kaizer)窓を用いて、1/2間引きしてダウンサンプリングするfs変換に利用するフィルタ回路およびカイザーフィルタの係数を示している。図7において、D162〜D7はフリップフロップ、21〜26は加算器、31〜34は乗算器である。
なお、これと同様の回路および係数は、特開2001−358562号公報(特許文献1)にも示されている。
このカイザーフィルタの163個の係数は、図8から明らかなように、1タップ毎に値が「0」であるという特徴がある(ただし中心のタップである82タップ目の係数を除く)。
図7に示すフィルタ回路は、162個の遅延器を有する163タップのFIRフィルタである。このFIRフィルタは図6に示す回路のFIRフィルタと同様に係数が同じ値のタップの出力を加算し、その後に係数を乗算しているが、図8の係数表に記載されている係数の値が「0」であるタップの出力信号は演算処理する必要がないので、そのタップの加算器と乗算器を省略している。具体的には2番目、4番目、6番目、…、160番目、162番目の偶数番目のタップ(ただし中心の82番目を除く)の加算器と乗算器を省略している。
このように、図7のFIRフィルタは、不要な加算器と乗算器を省略することにより回路規模の削減を図っている。
しかしながら、図7に示すFIRフィルタは、その係数が「1タップ毎に値が「0」である」という特徴、つまり一部の係数が「0」であるという特徴を有する場合にのみ適応可能であり回路規模を削減できるが、そうではないフィルタ係数の場合は適応できない。
特開2001−358562号公報(図3および図5)
そこで、この発明の課題は、FIRフィルタを用いた信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減できる信号処理回路を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の信号処理回路は、
4m−1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m個のタップを有する第1遅延部を有し、4m/2番目の上記遅延素子を中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
を備え、
上記FIRフィルタは、
上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k−2)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k−2)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と
記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する乗算部と、
mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
記第2信号選択部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
上記第2信号選択部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部
を含み、
上記間引き回路は、
上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第2加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する
上記構成の信号処理回路によれば、4m−1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有し、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタにより、所定の帯域制限された出力信号をサンプリング周波数に基づく単位時間毎に出力する。そして、上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を、間引き回路により1つおきに間引くことによって、上記所定の帯域制限された出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する。これによって、従来は2つの別々の加算器で加算処理していた特定の連続する2個のタップの出力の加算処理を1つの加算器で行うことによって、加算器の数を削減できる。したがって、FIRフィルタの第1遅延部が、4m−1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された構成の信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減できる。
また、この発明の信号処理回路は、
4m個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m+1個のタップを有する第1遅延部を有し、4m/2+1番目のタップを中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
を備え、
上記FIRフィルタは、
上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k−1)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k−1)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と、
上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、
上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力する第2乗算部と
mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第2乗算部からの上記第(2m+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは定数0を表す信号を選択して、選択された信号と上記第2信号選択部からの出力信号とを加算して出力する第3信号選択部と
記第3信号選択部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
上記第3信号選択部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部と
を含み、
上記間引き回路は、
上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第2加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する
上記構成の信号処理回路によれば、4m個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有し、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタにより、所定の帯域制限された出力信号をサンプリング周波数に基づく単位時間毎に出力する。そして、上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を、間引き回路により1つおきに間引くことによって、上記所定の帯域制限された出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する。これによって、従来は2つの別々の加算器で加算処理していた特定の連続する2個のタップの出力の加算処理を1つの加算器で行うことによって、加算器の数を削減できる。したがって、FIRフィルタの第1遅延部が、4m個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された構成の信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減できる。
また、この発明の信号処理回路は、
4m+1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m+2個のタップを有する第1遅延部を有し、(4m+2)/2番目の上記遅延素子を中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
を備え、
上記FIRフィルタは、
上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+2)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+2)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と、
記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、
上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力する第2乗算部と
mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
上記第2信号選択部からの出力信号と上記第2乗算部からの上記第(2m+1)番目の乗算信号信号を加算して出力する第2加算部と
記第2加算部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
上記第2加算部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第3加算部と
を含み、
上記間引き回路は、
上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第3加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第3加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第3加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第3加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する
上記構成の信号処理回路によれば、4m+1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有し、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタにより、所定の帯域制限された出力信号をサンプリング周波数に基づく単位時間毎に出力する。そして、上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を、間引き回路により1つおきに間引くことによって、上記所定の帯域制限された出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する。これによって、従来は2つの別々の加算器で加算処理していた特定の連続する2個のタップの出力の加算処理を1つの加算器で行うことによって、加算器の数を削減できる。したがって、FIRフィルタの第1遅延部が、4m+1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された構成の信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減できる。
また、この発明の信号処理回路は、
4m+2個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m+3個のタップを有する第1遅延部を有し、(4m+2)/2+1番目のタップを中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
を備え、
上記FIRフィルタは、
上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+3)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+3)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力すると共に、上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号と上記第1遅延部の(2m+3)番目のタップからの出力信号とを加算して、第(m+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と、
記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、
上記第1加算部からの上記第(m+1)番目の加算信号に第(2m+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+2)番目の乗算信号を出力する第2乗算部と
mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第2乗算部からの第(2m+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは上記第2乗算部からの第(2m+2)番目の乗算信号を選択して、選択された信号と上記第2信号選択部からの出力信号とを加算して出力する第3信号選択部と
記第3信号選択部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
上記第3信号選択部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部と
を含み、
上記間引き回路は、
上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第2加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する
上記構成信号処理回路によれば、4m+2個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有し、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタにより、所定の帯域制限された出力信号をサンプリング周波数に基づく単位時間毎に出力する。そして、上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を、間引き回路により1つおきに間引くことによって、上記所定の帯域制限された出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力する。これによって、従来は2つの別々の加算器で加算処理していた特定の連続する2個のタップの出力の加算処理を1つの加算器で行うことによって、加算器の数を削減できる。したがって、FIRフィルタの第1遅延部が、4m+2個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続された構成の信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減できる。
以上より明らかなように、この発明の信号処理回路によれば、FIRフィルタを用いた信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減できる信号処理回路を実現することができる。
以下、この発明の信号処理回路を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1Aはこの発明の第1実施形態の信号処理回路の構成を示している。図1Aに示す信号処理回路は、4m−1個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えている。この第1実施形態のFIRフィルタは、4番目の遅延素子を中心としてフィルタ係数の値が対称である。
図1Aに示す信号処理回路は、8タップのFIRフィルタ1と1/2間引き回路51で構成されており、外部から入力部54に入力されたデータに対して、1/2ダウンサンプリングのサンプリング周波数変換(fs変換)を行った信号を出力部55から外部へ出力するfs変換回路である。
以下に図1Aに示す信号処理回路の構成および動作を詳細に説明する。
まず、FIRフィルタ1Aの構成について説明する。FIRフィルタ1Aは、7個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜D7と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41,42と、第1加算部の一例としての加算器21,22と、乗算部の一例としての乗算器31〜34と、セレクタ43,44と、加算器26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第2加算部の一例としての加算器52とを備えている。
上記フリップフロップD1〜D7で第1遅延部を構成している。上記セレクタ43,44と加算器26で第2信号選択部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
上記FIRフィルタ1Aにおいて、第1遅延部の入力側の1番目のタップを加算器21の一方の入力端子に接続し、3番目のタップを加算器22の一方の入力端子に接続している。
また、4番目のタップをセレクタ41の入力端子Aに接続し、6番目のタップをセレクタ41の入力端子Bに接続し、セレクタ41の出力端子OPを加算器22の他方の入力端子に接続している。また、6番目のタップをセレクタ42の入力端子Aに接続し、8番目のタップをセレクタ42の入力端子Bに接続し、セレクタ42の出力端子OPを加算器21の他方の入力端子に接続している。
また、上記加算器21の出力端子を、乗算器31,32の夫々の入力端子に接続すると共に、加算器22の出力端子を、乗算器33,34の夫々の入力端子に接続している。
上記乗算器31の出力端子をセレクタ43の入力端子Bに接続し、乗算器32の出力端子をセレクタ43の入力端子Aに接続している。また、上記乗算器33の出力端子をセレクタ44の入力端子Bに接続し、乗算器34の出力端子をセレクタ44の入力端子Aに接続している。
上記セレクタ43の出力端子OPを加算器26の一方の入力端子に接続し、セレクタ44の出力端子OPを加算器26の他方の入力端子に接続している。さらに、上記加算器26の出力端子を、フリップフロップD101の入力端子および加算器52の一方の入力端子に接続している。上記フリップフロップD101の出力端子を加算器52の他方の入力端子に接続している。そして、上記加算器52の出力端子を1/2間引き回路51の入力端子に接続している。
なお、セレクタ41〜44は、AおよびBの2個の入力端子と1個の出力端子OPを有しており、外部から与えられる切換え制御信号(図示しない)の設定により、2個の入力端子から入力される信号のうちAまたはBのいずれか一方の入力信号を選択し、出力端子OPに出力する出力切換えスイッチの機能を有するセレクタである。
また、乗算器31〜34は、乗算器に入力される信号に対して、FIRフィルタの係数としてそれぞれ、a1、a2、a3、a4を乗算した結果を出力する。
なお、ここで、係数a1、a2、a3、a4は任意の実数であり、図8に示す従来の技術におけるフィルタ係数のように一部が「0」である必要はない。
次に、FIRフィルタ1Aの動作について説明する。
外部から入力部54にデータd、d、…、d、d、d10、…、d、…を単位時間ごとに順次入力されると、ある時刻Tにおいて各タップの出力は図1Aに示すように右から順に、d1、d2、…、d8となる。
なお、時刻Tにおける各セレクタ41〜44の切換え設定は、nが奇数のときは入力端子Aからの入力を選択し出力端子OPから出力するように設定し、nが偶数の時はBからの入力を選択し出力端子OPから出力するように設定する。
ここで、時刻Tのときの加算器26の出力をG(T)とすると、時刻Tでは、セレクタ41〜44はAの入力が選択されるから、時刻Tの加算器26の出力G(T)は次の式で表せる。
G(T)= a2(d+d)
+a4(d+d)
次に、時刻Tの時、セレクタ41〜44はBの入力が選択されるから、加算器26の出力G(T)は次の式で表せる。
G(T)= a1(d+d)
+a3(d+d)
次に、時刻Tのとき、セレクタ41〜44はAの入力が選択されるから、加算器26の出力G(T)は次の式で表せる。
G(T)= a2(d10+d)
+a4(d+d)
また、時刻TのときのFIRフィルタ1Aの出力F(T)は、加算器26の出力G(T)と、フリップフロップD101の出力G(Tn−1)が加算器52で加算されたものであるから、F(T)は次の式で表される。
F(T)=G(Tn−1)+G(T)
したがって、時刻Tおよび時刻TでのFIRフィルタ1Aの出力はそれぞれ次の式で表せる。
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d+d)
+a2(d+d)
+a3(d+d)
+a4(d+d)
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d+d)
+a2(d10+d)
+a3(d+d)
+a4(d+d)
つまり、F(T)は次の式で表される。ただし、nが偶数の場合と奇数の場合とでセレクタ41〜44の設定が異なるので、nの値により2通りに分けられる。
[nが偶数のとき]
F(T)= a1(dn+7+d)
+a2(dn+6+dn+1)
+a3(dn+5+dn+2)
+a4(dn+4+dn+3) ……… [式2]
[nが奇数のとき]
F(T)= a1(dn+6+dn−1)
+a2(dn+7+dn+2)
+a3(dn+4+dn+1)
+a4(dn+5+dn+4) ……… [式3]
したがって、FIRフィルタ1Aの出力F(T)としては、[式2]の演算結果と[式3]の演算結果とが、単位時刻ごとに交互に出力される。
次に、図1Aの1/2間引き回路51の動作について説明する。
1/2間引き回路51には、FIRフィルタ1Aからの出力データF(T)が単位時間ごとに1個ずつ連続して入力される。この入力されるデータF(T)に対して、連続する2個のデータのうち1個を間引き、残りの1個のデータはそのまま出力する。ここで、データを間引くときはnが奇数のときのF(T)を間引く。したがって、1/2間引き回路51は、[式2]に示した、F(T)、F(Tn+2)、F(Tn+4)、F(Tn+6)、…(ただしnは偶数)のデータを、2単位時間ごとに1個ずつ順次出力する。
さらに、この1/2間引き回路51の出力は、図1Aの信号処理回路の出力として外部に出力される。
ここで、[式2]の演算結果は、従来の技術で説明した図6のfs変換回路に使用されているFIRフィルタの出力である[式1]と同じである。
したがって、この発明の第1実施形態の図1Aに示す信号処理回路は、図6に示すfs変換回路と同様に外部からの入力データに対して、1/2ダウンサンプリングのfs変換を行ったデータを出力するfs変換回路であることは明らかである。
なお、上記図1Aに示す信号処理回路では、4m−1個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路について説明したが、4m−1個(mが1または3以上)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路にこの発明を適用してもよい。
この場合の信号処理回路の構成としては、
FIRフィルタは、
サンプリング周波数に基づく単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは第1遅延部の(2m+2k)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第1遅延部の(2m+2k−2)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部を含み、
FIRフィルタの第1加算部は、第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、第1信号選択部からのnが偶数のときの第1遅延部の(2m+2k)番目のタップの出力信号かまたは第1信号選択部からのnが奇数のときの第1遅延部の(2m+2k−2)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力し、
FIRフィルタの乗算部は、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力し、
さらに、FIRフィルタは、
mが1の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部を含み、
FIRフィルタの帯域制限出力部は、第2信号選択部からの出力信号を単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、第2信号選択部からの出力信号と第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部とを有し、
間引き回路は、時刻Tnにおいて、nが奇数のときは第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは第2加算部からの出力信号を出力するものであればよい。
例えば、図1Bには、4m−1個(m=3)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路の構成を示している。この図1Bに示す信号処理回路は、タップ数が8から12に増加したことによるフィルタ特性の違いを除いて図1Aに示す信号処理回路と同様の効果を有する。
図1Bに示す信号処理回路のFIRフィルタ1Bは、11個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜D11と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41〜43と、第1加算部の一例としての加算器21〜23と、乗算部の一例としての乗算器31〜36と、セレクタ44〜46と、加算器26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第2加算部の一例としての加算器52とを備えている。
上記フリップフロップD1〜D11で第1遅延部を構成している。上記セレクタ44〜46と加算器25,26で第2信号選択部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
(第2実施形態)
図2Aはこの発明の第2実施形態の信号処理回路の構成を示している。図2Aに示す信号処理回路は、4m個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えている。この第2実施形態のFIRフィルタは、5番目のタップを中心としてフィルタ係数の値が対称である。
図2Aに示す信号処理回路は、9タップのFIRフィルタ2Aと1/2間引き回路51で構成されており、外部から入力部54に入力されたデータに対して、1/2ダウンサンプリングのサンプリング周波数変換(fs変換)を行った信号を出力部55から外部へ出力するfs変換回路である。
以下に、図2Aに示す信号処理回路の構成および動作を詳細に説明する。
まず、FIRフィルタ2Aの構成について説明する。FIRフィルタ2Aは、8個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜8と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41,42と、第1加算部の一例としての加算器21,22と、乗算器31〜35と、セレクタ43〜45と、加算器25,26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第2加算部の一例としての加算器52と、定数0を発生する手段である定数発生回路56とを備えている。
上記フリップフロップD1〜8で第1遅延部を構成している。上記乗算器31〜34で第1乗算部を構成し、乗算器35で第2乗算部を構成している。上記セレクタ43,44と加算器25で第2信号選択部を構成している。上記セレクタ45と加算器26で第3信号選択部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
上記FIRフィルタ2Aにおいて、第1遅延部の入力側の1番目のタップを加算器21の一方の入力端子に接続し、3番目のタップを加算器22の一方の入力端子に接続している。
また、5番目のタップをセレクタ41の入力端子Aに接続し、7番目のタップをセレクタ41の入力端子Bに接続し、セレクタ41の出力端子OPを加算器22の他方の入力端子に接続している。また、7番目のタップをセレクタ42の入力端子Aに接続し、9番目のタップをセレクタ42の入力端子Bに接続し、セレクタ42の出力端子OPを加算器21の他方の入力端子に接続している。
また、上記加算器21の出力端子を、乗算器31,32の夫々の入力端子に接続すると共に、加算器22の出力端子を、乗算器33,34の夫々の入力端子に接続している。また、5番目のタップを乗算器35の入力端子に接続している。
上記乗算器31の出力端子をセレクタ43の入力端子Bに接続し、乗算器32の出力端子をセレクタ43の入力端子Aに接続している。また、上記乗算器33の出力端子をセレクタ44の入力端子Bに接続し、乗算器34の出力端子をセレクタ44の入力端子Aに接続している。上記セレクタ43の出力端子OPを加算器25の一方の入力端子に接続し、セレクタ44の出力端子OPを加算器25の他方の入力端子に接続している。
上記乗算器35の出力端子をセレクタ45の入力端子Bに接続し、定数発生回路56の出力端子をセレクタ45の入力端子Aに接続している。さらに、上記加算器25の出力端子を加算器26の一方の入力端子に接続し、セレクタ45の出力端子OPを加算器26の他方の入力端子に接続している。
上記加算器26の出力端子を、フリップフロップD101の入力端子および加算器52の一方の入力端子に接続している。上記フリップフロップD101の出力端子を加算器52の他方の入力端子に接続している。そして、上記加算器52の出力端子を1/2間引き回路51の入力端子に接続している。
なお、セレクタ41〜45は、AおよびBの2個の入力端子と1個の出力端子OPを有しており、外部から与えられる切換え制御信号(図示しない)の設定により、2個の入力端子から入力される信号のうちAまたはBのいずれか一方の入力信号を選択し、出力端子OPに出力する出力切換えスイッチの機能を有するセレクタである。
また、乗算器31〜35は、乗算器に入力される信号に対して、FIRフィルタの係数としてそれぞれ、a1、a2、a3、a4、a5を乗算した結果を出力する。
次に、FIRフィルタ2Aの動作について説明する。
外部から入力部54にデータd、d、…、d、d、d10、…、d、…を単位時間ごとに順次入力されると、ある時刻Tにおいて各タップの出力は、図2Aに示すように右から順に、d1、d2、…、d9となる。
なお、時刻Tにおける各セレクタ41〜45の切換え設定は、nが奇数のときは入力端子Aからの入力を選択し出力端子OPから出力するように設定し、nが偶数のときはBからの入力を選択し出力端子OPから出力するように設定する。
ここで、時刻Tのときの加算器26の出力をG(T)とすると、時刻TおよびTでは、セレクタ41〜45はAの入力が選択され、時刻Tでは、セレクタ41〜45はBの入力が選択されるから、時刻T、T、Tの加算器26の出力G(T)、G(T)、G(T)はそれぞれ次の式で表せる。
G(T)= a2(d+d)
+a4(d+d)
+0
G(T)= a1(d10+d)
+a3(d+d)
+a5(d)
G(T)= a2(d11+d)
+a4(d+d)
+0
また、時刻TのときのFIRフィルタ2Aの出力F(T)は、加算器26の出力G(T)と、フリップフロップD101の出力G(Tn−1)が加算器52で加算されたものであるから、F(T)は次の式で表される。
F(T)=G(Tn−1)+G(T)
したがって、時刻Tおよび時刻TでのFIRフィルタ2Aの出力はそれぞれ次の式で表せる。
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d10+d)
+a2(d+d)
+a3(d+d)
+a4(d+d)
+a5(d)
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d10+d)
+a2(d11+d)
+a3(d+d)
+a4(d+d)
+a5(d)
つまり、F(T)は次の式で表される。ただし、nが偶数の場合と奇数の場合とでセレクタ41〜45の設定が異なるので、nの値により2通りに分けられる。
[nが偶数のとき]
F(T)= a1(dn+8+d)
+a2(dn+7+dn+1)
+a3(dn+6+dn+2)
+a4(dn+5+dn+3)
+a5(dn+4) ……… [式4]
[nが奇数のとき]
F(T)= a1(dn+7+dn−1)
+a2(dn+8+dn+2)
+a3(dn+5+dn+1)
+a4(dn+6+dn+4)
+a5(dn+3) ……… [式5]
したがって、FIRフィルタ2Aの出力F(T)としては、[式4]の演算結果と[式5]の演算結果とが、単位時刻ごとに交互に出力される。
また、図2Aの1/2間引き回路51は、図1Aの1/2間引き回路51と同様に動作する。つまり、[式4]に示した、F(T)、F(Tn+2)、F(Tn+4)、F(Tn+6)、…(ただしnは偶数)のデータを、2単位時間ごとに1個ずつ順次出力する。そしてそのデータは、1/2ダウンサンプリングのfs変換の演算処理結果として図2Aの信号処理回路の外部に出力される。
以上に説明した通り、図2Aに示す信号処理回路は、外部からの入力データに対して、1/2ダウンサンプリングのfs変換を行ったデータを出力するfs変換回路である
なお、上記図2Aに示す信号処理回路では、4m個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路について説明したが、4m個(mが1または3以上)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路にこの発明を適用してもよい。
この場合の信号処理回路の構成としては、
FIRフィルタは、
サンプリング周波数に基づく単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは第1遅延部の(2m+2k+1)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第1遅延部の(2m+2k−1)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部を含み、
FIRフィルタの第1加算部は、第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、第1信号選択部からのnが偶数のときの第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップの出力信号かまたは第1信号選択部からのnが奇数のときの第1遅延部の(2m+2k−1)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力し、
FIRフィルタの乗算部は、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力する第2乗算部とを含み、
さらに、FIRフィルタは、
mが1の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
時刻Tnにおいて、nが偶数のときは第2乗算部からの第(2m+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは定数0を表す信号を選択して、選択された信号と第2信号選択部からの出力信号とを加算して出力する第3信号選択部とを含み、
FIRフィルタの帯域制限出力部は、第3信号選択部からの出力信号を単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、第3信号選択部からの出力信号と第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部とを有し、
間引き回路は、時刻Tnにおいて、nが奇数のときは第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは第2加算部からの出力信号を出力するものであればよい。
例えば、図2Bには、4m個(m=3)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路の構成を示している。この図2Bに示す信号処理回路は、タップ数が9から13に増加したことによるフィルタ特性の違いを除いて図2Aに示す信号処理回路と同様の効果を有する。
図2Bに示す信号処理回路のFIRフィルタ2Bは、12個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜12と、第1信号選択部セレクタ41〜43と、第1加算部加算器21〜23と、乗算器31〜37と、セレクタ44〜47と、加算器25,26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第2加算部の一例としての加算器52と、定数0を発生する手段である定数発生回路56とを備えている。
上記フリップフロップD1〜12で第1遅延部を構成している。上記乗算器31〜36で第1乗算部を構成し、乗算器37で第2乗算部を構成している。上記セレクタ4〜46と加算器25,26で第2信号選択部を構成している。上記セレクタ47と加算器27で第3信号選択部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
(第3実施形態)
図3Aはこの発明の第3実施形態の信号処理回路の構成を示している。図3Aに示す信号処理回路は、4m+1個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えている。この第3実施形態のFIRフィルタは、5番目の遅延素子を中心としてフィルタ係数の値が対称である。
図3Aに示す信号処理回路は、10タップのFIRフィルタ3Aと1/2間引き回路51で構成されており、外部から入力部54に入力されたデータに対して、1/2ダウンサンプリングのサンプリング周波数変換(fs変換)を行った信号を出力部55から外部へ出力するfs変換回路である。
以下に図3Aに示す信号処理回路の構成および動作を詳細に説明する。
まず、FIRフィルタ3Aの構成について説明する。FIRフィルタ3Aは、9個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜9と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41,42と、第1加算部の一例としての加算器21,22と、乗算器31〜35と、セレクタ43,44と、加算器25,26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第3加算部の一例としての加算器52とを備えている。
上記フリップフロップD1〜9で第1遅延部を構成している。上記乗算器31〜34で第1乗算部を構成し、乗算器35で第2乗算部を構成している。上記セレクタ43,44と加算器25で第2信号選択部を構成している。上記加算器26で第2加算部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
上記FIRフィルタ3Aにおいて、第1遅延部の入力側の1番目のタップを加算器21の一方の入力端子に接続し、3番目のタップを加算器22の一方の入力端子に接続している。
また、6番目のタップをセレクタ41の入力端子Aに接続し、8番目のタップをセレクタ41の入力端子Bに接続し、セレクタ41の出力端子OPを加算器22の他方の入力端子に接続している。また、8番目のタップをセレクタ42の入力端子Aに接続し、10番目のタップをセレクタ42の入力端子Bに接続し、セレクタ42の出力端子OPを加算器21の他方の入力端子に接続している。
また、上記加算器21の出力端子を、乗算器31,32の夫々の入力端子に接続すると共に、加算器22の出力端子を、乗算器33,34の夫々の入力端子に接続している。また、5番目のタップを乗算器35の入力端子に接続している。
上記乗算器31の出力端子をセレクタ43の入力端子Bに接続し、乗算器32の出力端子をセレクタ43の入力端子Aに接続している。また、上記乗算器33の出力端子をセレクタ44の入力端子Bに接続し、乗算器34の出力端子をセレクタ44の入力端子Aに接続している。
上記セレクタ43の出力端子OPを加算器25の一方の入力端子に接続し、セレクタ44の出力端子OPを加算器25の他方の入力端子に接続している。さらに、上記加算器25の出力端子を加算器26の一方の入力端子に接続し、乗算器35の出力端子を加算器26の他方の入力端子に接続している。
上記加算器26の出力端子を、フリップフロップD101の入力端子および加算器52の一方の入力端子に接続している。上記フリップフロップD101の出力端子を加算器52の他方の入力端子に接続している。そして、上記加算器52の出力端子を1/2間引き回路51の入力端子に接続している。
なお、セレクタ41〜44は、AおよびBの2個の入力端子と1個の出力端子OPを有しており、外部から与えられる切換え制御信号(図示しない)の設定により、2個の入力端子から入力される信号のうちAまたはBのいずれか一方の入力信号を選択し、出力端子OPに出力する出力切換えスイッチの機能を有するセレクタである。
また、乗算器31〜35は、乗算器に入力される信号に対して、FIRフィルタの係数としてそれぞれ、a1、a2、a3、a4、a5を乗算した結果を出力する。
次に、FIRフィルタ3Aの動作について説明する。
外部から入力部54にデータd、d、…、d、d、d10、…、d、…を単位時間ごとに順次入力されると、ある時刻Tにおいて各タップの出力は、図3Aに示すように、右から順に、d1、d2、…、d10となる。
なお、時刻Tにおける各セレクタ41〜44の切換え設定は、nが奇数のときは、入力端子Aからの入力を選択して出力端子OPから出力するように設定し、nが偶数のときは、Bからの入力を選択して出力端子OPから出力するように設定する。
ここで、時刻Tのときの加算器26の出力をG(T)とすると、時刻TおよびTでは、セレクタ41〜44はAの入力が選択され、時刻Tでは、セレクタ41〜44はBの入力が選択されるから、時刻T、T、Tの加算器26の出力G(T)、G(T)、G(T)はそれぞれ次の式で表せる。
G(T)= a2(d10+d)
+a4(d+d)
+a5(d)
G(T)= a1(d11+d)
+a3(d+d)
+a5(d)
G(T)= a2(d12+d)
+a4(d10+d)
+a5(d)
また、時刻TのときのFIRフィルタ3Aの出力F(T)は、加算器26の出力G(T)と、フリップフロップD101の出力G(Tn−1)が加算器52で加算されたものであるから、F(T)は次の式で表される。
F(T)=G(Tn−1)+G(T)
したがって、時刻Tおよび時刻TでのFIRフィルタ3Aの出力はそれぞれ次の式で表せる。
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d11+d)
+a2(d10+d)
+a3(d+d)
+a4(d+d)
+a5(d+d)
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d11+d)
+a2(d12+d)
+a3(d+d)
+a4(d10+d)
+a5(d+d)
つまり、F(T)は次の式で表される。ただし、nが偶数の場合と奇数の場合とでセレクタ41〜44の設定が異なるので、nの値により2通りに分けられる。
[nが偶数のとき]
F(Tn)= a1(dn+9+d)
+a2(dn+8+dn+1)
+a3(dn+7+dn+2)
+a4(dn+6+dn+3)
+a5(dn+5+dn+4) ……… [式6]
[nが奇数のとき]
F(T)= a1(dn+8+dn−1)
+a2(dn+9+dn+2)
+a3(dn+6+dn+1)
+a4(dn+3+dn+4)
+a5(dn+2+dn+1) ……… [式7]
したがって、FIRフィルタ3Aの出力F(T)としては、[式6]の演算結果と[式7]の演算結果とが、単位時刻ごとに交互に出力される。
また、図3Aの1/2間引き回路51は、図1Aの1/2間引き回路51と同様に動作する。つまり、[式6]に示した、F(T)、F(Tn+2)、F(Tn+4)、F(Tn+6)、…(ただしnは偶数)のデータを、2単位時間ごとに1個ずつ順次出力する。そして、そのデータは、1/2ダウンサンプリングのfs変換の演算処理結果として図3Aの信号処理回路の外部に出力される。
以上に説明した通り、図3Aに示す信号処理回路は、外部からの入力データに対して、1/2ダウンサンプリングのfs変換を行ったデータを出力するfs変換回路である。
なお、上記図2Aに示す信号処理回路では、4m+1個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路について説明したが、4m+1個(mが1または3以上)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路にこの発明を適用してもよい。
この場合の信号処理回路の構成としては、
FIRフィルタは、
サンプリング周波数に基づく単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは第1遅延部の(2m+2k+2)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第1遅延部の(2m+2k)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部を含み、
FIRフィルタの第1加算部は、第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、第1信号選択部からのnが偶数のときの第1遅延部の(2m+2k+2)番目のタップの出力信号かまたは第1信号選択部からのnが奇数のときの第1遅延部の(2m+2k)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力し、
FIRフィルタの乗算部は、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力する第2乗算部とを有し、
さらに、FIRフィルタは、
mが1の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
第2信号選択部からの出力信号と第2乗算部からの第(2m+1)番目の乗算信号信号を加算して出力する第2加算部とを含み、
FIRフィルタの帯域制限出力部は、第2加算部からの出力信号を単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、第2加算部からの出力信号と第2遅延部からの出力信号とを加算する第3加算部とを有し、
間引き回路は、時刻Tnにおいて、nが奇数のときは第3加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは第3加算部からの出力信号を出力するものであればよい。
例えば、図3Bには、4m+1個(m=3)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路の構成を示している。この図3Bに示す信号処理回路は、タップ数が10から14に増加したことによるフィルタ特性の違いを除いて図3Aに示す信号処理回路と同様の効果を有する。
図3Bに示す信号処理回路のFIRフィルタ3Bは、13個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜13と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41〜43と、第1加算部の一例としての加算器21〜23と、乗算器31〜35と、セレクタ44〜46と、加算器24〜26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第3加算部の一例としての加算器52とを備えている。
上記フリップフロップD1〜13で第1遅延部を構成している。上記乗算器31〜36で第1乗算部を構成し、乗算器37で第2乗算部を構成している。上記セレクタ44〜46と加算器24,25で第2信号選択部を構成している。上記加算器26で第2加算部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
(第4実施形態)
図4Aはこの発明の第4実施形態の信号処理回路の構成を示している。図4Aに示す信号処理回路は、4m+2個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えている。この第4実施形態のFIRフィルタは、6番目のタップを中心としてフィルタ係数の値が対称である。
図4Aに示す信号処理回路は、11タップのFIRフィルタ4Aと1/2間引き回路51で構成されており、外部から入力部54に入力されたデータに対して、1/2ダウンサンプリングのサンプリング周波数変換(fs変換)を行った信号を出力部55から外部へ出力するfs変換回路である。
以下に図4Aに示す信号処理回路の構成および動作を詳細に説明する。
まず、FIRフィルタ4Aの構成について説明する。FIRフィルタ4Aは、10個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜10と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41,42と、第1加算部の一例としての加算器21〜23と、乗算器31〜36と、セレクタ43〜45と、加算器25,26と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第2加算部の一例としての加算器52とを備えている。
上記フリップフロップD1〜10で第1遅延部を構成している。上記乗算器31〜34で第1乗算部を構成し、乗算器35,36で第2乗算部を構成している。上記セレクタ43,44と加算器25で第2信号選択部を構成している。上記セレクタ45と加算器26で第3信号選択部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
上記FIRフィルタ4Aにおいて、第1遅延部の入力側の1番目のタップを加算器21の一方の入力端子に接続し、3番目のタップを加算器22の一方の入力端子に接続している。また、5番目のタップを加算器23の一方の入力端子に接続し、7番目のタップを加算器23の他方の入力端子に接続している。
また、7番目のタップをセレクタ41の入力端子Aに接続し、9番目のタップをセレクタ41の入力端子Bに接続し、セレクタ41の出力端子OPを加算器22の他方の入力端子に接続している。また、9番目のタップをセレクタ42の入力端子Aに接続し、11番目のタップをセレクタ42の入力端子Bに接続し、セレクタ42の出力端子OPを加算器21の他方の入力端子に接続している。
また、上記加算器21の出力端子を、乗算器31,32の夫々の入力端子に接続すると共に、加算器22の出力端子を、乗算器33,34の夫々の入力端子に接続している。また、加算器23の出力端子を乗算器35の入力端子に接続し、5番目のタップを乗算器36の入力端子に接続している。
上記乗算器31の出力端子をセレクタ43の入力端子Bに接続し、乗算器32の出力端子をセレクタ43の入力端子Aに接続している。また、上記乗算器33の出力端子をセレクタ44の入力端子Bに接続し、乗算器34の出力端子をセレクタ44の入力端子Aに接続している。また、上記乗算器35の出力端子をセレクタ45の入力端子Bに接続し、乗算器36の出力端子をセレクタ45の入力端子Aに接続している。
上記セレクタ43の出力端子OPを加算器25の一方の入力端子に接続し、セレクタ44の出力端子OPを加算器25の他方の入力端子に接続している。さらに、上記加算器25の出力端子を加算器26の一方の入力端子に接続し、セレクタ45の出力端子OPを加算器26の他方の入力端子に接続している。
上記加算器26の出力端子を、フリップフロップD101の入力端子および加算器52の一方の入力端子に接続している。上記フリップフロップD101の出力端子を加算器52の他方の入力端子に接続している。そして、上記加算器52の出力端子を1/2間引き回路51の入力端子に接続している。
なお、セレクタ41〜45は、AおよびBの2個の入力端子と1個の出力端子OPを有しており、外部から与えられる切換え制御信号(図示しない)の設定により、2個の入力端子から入力される信号のうちAまたはBのいずれか一方の入力信号を選択し、出力端子OPに出力する出力切換えスイッチの機能を有するセレクタである。
また、乗算器31〜36は、乗算器に入力される信号に対して、FIRフィルタの係数としてそれぞれ、a1、a2、a3、a4、a5、a6を乗算した結果を出力する。
次に、FIRフィルタ4Aの動作について説明する。
外部から入力部54にデータd、d、…、d、d、d10、…、d、…を単位時間ごとに順次入力されると、ある時刻Tにおいて各タップの出力は、図2Aに示すように、右から順に、d1、d2、…、d11となる。
なお、時刻Tnにおける各セレクタ41〜45の切換え設定は、nが奇数のときは、入力端子Aからの入力を選択して出力端子OPから出力するように設定し、nが偶数のときは、Bからの入力を選択して出力端子OPから出力するように設定する。
ここで、時刻Tのときの加算器26の出力をG(T)とすると、時刻TおよびTでは、セレクタ41〜45はAの入力が選択され、時刻Tでは、セレクタ41〜45はBの入力が選択されるから、時刻T、T、Tの加算器26の出力G(T)、G(T)、G(T)はそれぞれ次の式で表せる。
G(T)= a2(d11+d)
+a4(d+d)
+a6(d)
G(T)= a1(d12+d)
+a3(d10+d)
+a5(d+d)
G(T)= a2(d13+d)
+a4(d11+d)
+a5(d)
また、時刻TのときのFIRフィルタ4Aの出力F(T)は、加算器26の出力G(T)と、フリップフロップD101の出力G(Tn−1)が加算器52で加算されたものであるから、F(T)は次の式で表される。
F(T)=G(Tn−1)+G(T)
したがって、時刻Tおよび時刻TでのFIRフィルタ4Aの出力はそれぞれ次の式で表せる。
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d12+d)
+a2(d11+d)
+a3(d10+d)
+a4(d+d)
+a5(d+d)
+a6(d)
F(T)=G(T)+G(T)
= a1(d12+d)
+a2(d13+d)
+a3(d10+d)
+a4(d11+d)
+a5(d+d)
+a6(d)
つまり、F(T)は次の式で表される。ただし、nが偶数の場合と奇数の場合とでセレクタ41〜45の設定が異なるので、nの値により2通りに分けられる。
[nが偶数のとき]
F(T)= a1(dn+9+d)
+a2(dn+8+dn+1)
+a3(dn+7+dn+2)
+a4(dn+6+dn+3)
+a5(dn+5+dn+4) ……… [式8]
[nが奇数のとき]
F(T)= a1(dn+8+dn−1)
+a2(dn+9+dn+2)
+a3(dn+6+dn+1)
+a4(dn+3+dn+4)
+a5(dn+2+dn+1) ……… [式9]
したがって、FIRフィルタ4Aの出力F(T)としては、[式8]の演算結果と[式9]の演算結果とが、単位時刻ごとに交互に出力される。
また、図4Aの1/2間引き回路51は、図1Aの1/2間引き回路51と同様に動作する。つまり[式8]に示した、F(T)、F(Tn+2)、F(Tn+4)、F(Tn+6)、…(ただしnは偶数)のデータを、2単位時間ごとに1個ずつ順次出力する。そして、そのデータは、1/2ダウンサンプリングのfs変換の演算処理結果として図4Aの信号処理回路の外部に出力される。
以上に説明した通り、図4Aに示す信号処理回路は、外部からの入力データに対して、1/2ダウンサンプリングのfs変換を行ったデータを出力するfs変換回路である。
なお、上記図2Aに示す信号処理回路では、4m+1個(m=2)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路について説明したが、4m+1個(mが1または3以上)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路にこの発明を適用してもよい。
この場合の信号処理回路の構成としては、
FIRフィルタは、
サンプリング周波数に基づく単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは第1遅延部の(2m+2k+3)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部を含み、
FIRフィルタの第1加算部は、第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、第1信号選択部からのnが偶数のときの第1遅延部の(2m+2k+3)番目のタップの出力信号かまたは第1信号選択部からのnが奇数のときの第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力すると共に、第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号と第1遅延部の(2m+3)番目のタップからの出力信号とを加算して、第(m+1)番目の加算信号を出力し、
FIRフィルタの乗算部は、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、第1加算部からの第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、第1加算部からの第(m+1)番目の加算信号に第(2m+1)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力すると共に、第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+2)番目のフィルタ係数を乗算して第(2m+2)番目の乗算信号を出力する第2乗算部とを有し、
さらに、FIRフィルタは、
mが1の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、時刻Tnにおいて、nが偶数のときは乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
時刻Tnにおいて、nが偶数のときは第2乗算部からの第(2m+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第2乗算部からの第(2m+2)番目の乗算信号を選択して、選択された信号と第2信号選択部からの出力信号とを加算して出力する第3信号選択部とを含み、
FIRフィルタの帯域制限出力部は、第3信号選択部からの出力信号を単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、第3信号選択部からの出力信号と第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部とを有し、
間引き回路は、時刻Tnにおいて、nが奇数のときは第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは第2加算部からの出力信号を出力するものであればよい。
例えば、図4Bには、4m+2個(m=3)の遅延素子が直列に接続された第1遅延部を有するFIRフィルタを備えた信号処理回路の構成を示している。この図4Bに示す信号処理回路は、タップ数が11から15に増加したことによるフィルタ特性の違いを除いて図4Aに示す信号処理回路と同様の効果を有する。
図4Bに示す信号処理回路のFIRフィルタ4Bは、14個の連続する遅延素子の一例としてのフリップフロップD1〜14と、第1信号選択部の一例としてのセレクタ41〜43と、第1加算部の一例としての加算器21〜24と、乗算器31〜38と、セレクタ44〜47と、加算器25〜27と、第2遅延部の一例としてのフリップフロップD101と、第2加算部の一例としての加算器52とを備えている。
上記フリップフロップD1〜14で第1遅延部を構成している。上記乗算器31〜36で第1乗算部を構成し、乗算器37,38で第2乗算部を構成している。上記セレクタ44〜46と加算器25,26で第2信号選択部を構成している。上記セレクタ47と加算器27で第3信号選択部を構成している。さらに、上記フリップフロップD101と加算器52で帯域制限出力部を構成している。
上記第1〜第4実施形態の図1A,図1B,図2A,図2B,図3A,図3B,図4A,図4Bに示す信号処理回路のFIRフィルタ1A,1B,2A,2B,3A,3B,4A,4Bは、図6に示す従来の信号処理回路において、2個の別々の加算器で加算処理していた特定の連続する2個のタップの出力の加算処理を、1個の加算器で共通化して加算処理している。例えば、図1Aの1番目と2番目のタップの加算処理を加算器21の1個で兼用することにより加算器の数を削減している。回路全体では、図6は加算器を7個使用しているが図1Aでは4個に削減している。
つまり、図6に示す従来の技術における信号処理回路と、図1Aに示すこの発明における信号処理回路は同じ動作を行う信号処理回路でありながら、この発明である図1Aの信号処理回路は図6の信号処理回路と比べてその回路規模を削減している。
しかも、信号処理回路図7に示す回路規模を削減する従来技術は信号処理回路のFIRフィルタ係数の一部が「0」であるフィルタでないと適応できないのという欠点があるが、この発明はその必要はなく、一般的なフィルタに適応することができる。
したがって、この発明の第1〜第4実施形態の信号処理回路によれば、FIRフィルタを用いた信号処理回路において、FIRフィルタのフィルタ係数に関わらず、構成を簡略化して回路規模を削減することができる。
図1Aはこの発明の第1実施形態の信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図1Bは遅延素子が4m−1個(m=3)のときの信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図2Aはこの発明の第2実施形態の信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図2Bは遅延素子が4m個(m=3)のときの信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図3Aはこの発明の第3実施形態の信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図3Bは遅延素子が4m+1個(m=3)のときの信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図4Aはこの発明の第4実施形態の信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図4Bは遅延素子が4m+2個(m=3)のときの信号処理回路の構成を示すブロック図である。 図5は一般的なFIRフィルタを使用した信号処理回路である。 図6は従来の技術における回路規模を削減した信号処理回路の例である。 図7は従来の技術における回路規模を削減した信号処理回路のもう一つの例である。 図8は図7に示す信号処理回路で使用しているカイザーフィルタの係数を示す表である。
1A,1B,2A,2B,3A,3B,4A,4B…FIRフィルタ
D1〜D14,D101…フリップフロップ
21〜27,52…加算器
31〜38…乗算器
41〜47…セレクタ
51…1/2間引き回路
54…入力部
55…出力部
56…定数発生回路

Claims (4)

  1. 4m−1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m個のタップを有する第1遅延部を有し、4m/2番目の上記遅延素子を中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
    上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
    を備え、
    上記FIRフィルタは、
    上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k−2)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
    記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k−2)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と
    記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する乗算部と、
    mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
    記第2信号選択部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
    上記第2信号選択部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部
    を含み、
    上記間引き回路は、
    上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第2加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力することを特徴とする信号処理回路。
  2. 4m個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m+1個のタップを有する第1遅延部を有し、4m/2+1番目のタップを中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
    上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
    を備え、
    上記FIRフィルタは、
    上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k−1)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
    記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k−1)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と、
    上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、
    上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力する第2乗算部と
    mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
    上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第2乗算部からの上記第(2m+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは定数0を表す信号を選択して、選択された信号と上記第2信号選択部からの出力信号とを加算して出力する第3信号選択部と
    記第3信号選択部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
    上記第3信号選択部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部と
    を含み、
    上記間引き回路は、
    上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第2加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力することを特徴とする信号処理回路。
  3. 4m+1個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m+2個のタップを有する第1遅延部を有し、(4m+2)/2番目の上記遅延素子を中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
    上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
    を備え、
    上記FIRフィルタは、
    上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+2)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
    記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+2)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と、
    記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、
    上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力する第2乗算部と
    mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
    上記第2信号選択部からの出力信号と上記第2乗算部からの上記第(2m+1)番目の乗算信号信号を加算して出力する第2加算部と
    記第2加算部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
    上記第2加算部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第3加算部と
    を含み、
    上記間引き回路は、
    上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第3加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第3加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第3加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第3加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力することを特徴とする信号処理回路。
  4. 4m+2個(mは1以上の整数)の遅延素子が直列に接続され、サンプリング周波数に基づく単位時間毎に入力される入力信号を上記遅延素子により順次シフトする4m+3個のタップを有する第1遅延部を有し、(4m+2)/2+1番目のタップを中心として、フィルタ係数の値が対称であるFIRフィルタと、
    上記FIRフィルタからの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引く間引き回路と
    を備え、
    上記FIRフィルタは、
    上記単位時間毎の時刻Tn(nは1以上の整数)において、nが偶数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+3)番目(k=1(m=1のとき)またはk=1,2(m=2のとき)またはk=1,…,m−1,m(m≧3のとき))のタップからの出力信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップからの出力信号を選択して出力する第1信号選択部と、
    記第1遅延部の(2m−2k+1)番目のタップからの出力信号と、上記第1信号選択部からのnが偶数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+3)番目のタップの出力信号かまたは上記第1信号選択部からのnが奇数のときの上記第1遅延部の(2m+2k+1)番目のタップの出力信号とを加算して、第(m−k+1)番目の加算信号を出力すると共に、上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号と上記第1遅延部の(2m+3)番目のタップからの出力信号とを加算して、第(m+1)番目の加算信号を出力する第1加算部と、
    記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1加算部からの上記第(m−k+1)番目の加算信号に第(2m−2k+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m−2k+2)番目の乗算信号を出力する第1乗算部と、
    上記第1加算部からの上記第(m+1)番目の加算信号に第(2m+1)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+1)番目の乗算信号を出力すると共に、上記第1遅延部の(2m+1)番目のタップからの出力信号に第(2m+2)番目の上記フィルタ係数を乗算して第(2m+2)番目の乗算信号を出力する第2乗算部と
    mが1の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第1番目の乗算信号を選択して出力する一方、nが奇数のときは第2番目の乗算信号を選択して出力し、mが2以上の場合は、上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第1乗算部からの第(2m−2k+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは第(2m−2k+2)番目の乗算信号を選択して、選択された各乗算信号を加算して出力する第2信号選択部と、
    上記時刻Tnにおいて、nが偶数のときは上記第2乗算部からの第(2m+1)番目の乗算信号を選択する一方、nが奇数のときは上記第2乗算部からの第(2m+2)番目の乗算信号を選択して、選択された信号と上記第2信号選択部からの出力信号とを加算して出力する第3信号選択部と
    記第3信号選択部からの出力信号を上記単位時間だけ遅延させる第2遅延部と、
    上記第3信号選択部からの出力信号と上記第2遅延部からの出力信号とを加算する第2加算部と
    を含み、
    上記間引き回路は、
    上記時刻Tnにおいて、nが奇数のときは上記第2加算部からの出力信号を間引く一方、nが偶数のときは上記第2加算部からの出力信号を出力することによって、上記FIRフィルタの上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を1つおきに間引いて、上記第2加算部からの上記単位時間毎の出力信号を上記サンプリング周波数の1/2に周波数変換して出力することを特徴とする信号処理回路。
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