JP4836362B2 - Acrylic film and its laminate - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特定のアクリルフィルム及びアクリルフィルム積層品特に射出成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックス、金属製品等の表面を加飾する方法として、直刷り法や転写法がある。しかし、直刷り法は複雑な形状を有する成形品には不適であり、転写法ではコストが高いという課題があった。低コストで加飾を付与する方法として、アクリル樹脂などのフィルムを前工程で真空成形等により成形した後、または成形せずに射出成形金型にインサートし基材樹脂を射出成形するインモールド成形法がある。この用途に適したアクリル系フィルムについて種々提案されている。例えば、特開平8−323934号では可塑性重合体の還元粘度、ゴム含有重合体の粒子径、ゴム含有量などが記載されている。また、特開平10−279766号や特開平10−306192では、アクリル系重合体の還元粘度、多層構造アクリル系重合体の含有量が記載されている。これらのフィルムは表面硬度,透明性,フィルム成形性が優れている旨記載されている。しかしながら、フィルムの応力白化については何も記載されていない。即ち、これらフィルムは本用途において、複雑な形状の成形品にフィルムを積層する場合、コーナー等に応力が集中するため、フィルムが白化しやすくなり、商品価値を著しく低下させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、応力白化が生じないフィルムを開発すべく鋭意検討した結果、特定のアクリル酸エステル系ゴム弾性体を用いた多層構造アクリル系重合体と、メタクリル系重合体とからなる樹脂組成物が、応力白化が少なく表面硬度も高く、透明性に優れ、耐候性に優れ、破断伸びも大きく、更にフィルム成形性、表面性にも優れることを見出し本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はアクリル酸エステル系ゴム状重合体を含むアクリル系グラフト共重合体(A)とメタクリル酸メチルを80重量%以上含有するメタクリル系重合体(B)とからなる樹脂組成物であって、
(1)アクリル酸エステル系ゴム状重合体の含有量が5〜20重量%、(2)アクリル酸エステル系ゴム状重合体の粒子径が500〜2000Å、(3)アクリル酸エステル系ゴム状重合体の粒子径dとアクリル酸エステル系ゴム状重合体に用いられる架橋剤量の使用量wとの関係が次式を満たし、
0.002d≦w≦0.005d d:Å w:重量%
(4)アクリル系グラフト共重合体(A)のグラフト率が30〜200%、かつ
(5)メチルエチルケトン可溶分の還粘度0.2〜0.8dl/g
である樹脂組成物を成形してなるアクリルフィルムである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる樹脂組成物(C)は、アクリル酸エステル系ゴム状重合体を含むアクリル系グラフト共重合体(A)とメタクリル酸メチルを80重量%以上含有するメタクリル系重合体(B)とからなるものであり、アクリル系グラフト共重合(A)とメタクリル系重合体(B)をそれぞれ重合してこれらを混合して得ることができるが、製造に際しては同一の反応機でアクリル系グラフト共重合体(A)を製造した後、メタクリル系重合体(B)を続けて製造することもできる。混合する方法としてはラテックス状あるいはパウダー、ビーズ、ペレット等で混合が可能である。本発明に用いるアクリル系グラフト共重合体(A)はアクリル酸エステルを主成分とした架橋ゴム状重合体の存在下に(メタ)クリル酸エステル単量体を重合して得られる。アクリル酸エステル系ゴム状重合体は好ましくはアクリル酸エステル60〜99重量%、他の共重合性ビニル系単量体0〜30重量%および特定量の共重合性の架橋剤からなる単量体混合物を重合させてなるものである。単量体を全部混合して使用しても良く、また単量体組成を変化させて2段以上で使用してもよい。ここで用いられるアクリル酸エステルとしては、重合性やコストの点よりアルキル基の炭素数1〜12のものを用いることができる。その具体例として、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル等があげられ、これらの単量体は2種以上併してもよい。
【0006】
共重合可能な他のビニル単量体としては耐候性、透明性の点より、メタクリル酸エステル類が特に好ましく、その具体例としては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等があげられる。また芳香族ビニル類、その具体例としてはスチレン、メチルスチレン等があげられ、シアン化ビニル類、その具体例としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリル等があげられる。共重合可能な架橋剤の量はアクリル酸エステル系重合体の平均粒子径とともに応力白化、破断時伸びあるいは透明性に大きく影響する。すなわち、アクリル酸エステル系弾性体の平均粒子径(dÅ)と架橋剤量(w重量%)が次式を満たすことが重要である。
0.002d≦w≦0.005d。
【0007】
ゴム状重合体の平均粒子径は、500Å〜2000Åである。好ましくは500Å〜1600Å、より好ましくは500Å〜1200Å、最も好ましくは600Å〜1000Åである。500Å以下では破断時伸びや耐衝撃性等が低下し好ましくなく、2000Å以上では応力白化が生じやすくなったり、透明性が低下したりして好ましくない。
【0008】
架橋剤の量は上記式に示される範囲が好ましく、この範囲外では応力白化が生じたり、破断時伸びが低下したり、透明性が低下したり、フィルム成形性が悪化したりして好ましくない。この目的で用いられる架橋剤は通常使用されるものでよく、例えば、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジビニルアジペート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチルロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジプロピレングルコールジメタクリレートおよびこれらのアクリレート類などを使用することができる。これらの架橋剤は2種以上使用してもよい。
【0009】
アクリル系グラフト共重合体(A)は前記ゴム状重合体の存在下にメタクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合させて得られる。好ましくは前記アクリル酸エステル系ゴム状重合体5〜75重量部の存在下にメタクリル酸エステル95〜25重量部を少なくとも1段以上で重合させることより得られる。この際アクリル酸エステル系ゴム弾性体にグラフト反応せずに未グラフトの重合体となる成分が生じる。この成分はメタクリル系重合体(B)の一部または全部を構成する。グラフト共重合体はメチルエチルケトンに不溶となる。アクリル酸エステル系ゴム弾性体に対するグラフト率は30〜200%で、好ましくは80〜200%の範囲である。グラフト率が30%以下では透明性が低下したり、伸びが低下したりして好ましくなく、200%以上ではフィルム成形時の溶融粘度が高くなり、フィルム成形性が低下して好ましくない。グラフト反応に使用される単量体としては、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等であり、具体例としては前記アクリル酸エステル系ゴム弾性体に使用したものが使用可能である。メタクリル酸エステルの使用割合は50重量%以上が好ましい。50重量%以下では得られるフィルムの硬度や剛性が低下して好ましくない。本発明に使用されるメタクリル系重合体(B)はメタクリル酸メチルを重合成分として80重量%以上含有するものである。メタクリル酸メチルが80重量%以下では得られるフィルムの硬度や剛性が低下して好ましくない。
【0010】
本発明の樹脂組成物(C)のアクリル系ゴム弾性体の含有量は5〜20重量%が好ましく、10〜20重量%がより好ましい。5重量%以下では得られるフィルムの伸びが低下したり、応力白化が生じやすくなり好ましくない。20重量%以上では得られるフィルムの硬度,剛性が低下して好ましくない。本発明の樹脂組成物(C)のメチルエチルケトン可溶分の還元粘度は0.2〜0.8dl/gである。0.2dl/g以下では得られるフィルムの伸びが低下したり、耐溶剤性が低下して好ましくなく、0.8dl/g以上では、フィルム成形性が低下して好ましくない。本発明の樹脂組成物(C)のアクリル系グラフト共重合体(A)とメタクリル系重合体(B)の製造方法は特に限定されるものでなく、乳化重合法,懸濁重合法,塊状重合法等が適用可能である。
【0011】
乳化重合法においては、通常の重合開始剤が使用される。具体例としては、例えば過硫酸カリウム,過硫酸ナトリウムなどの無機過酸化物や、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過酸化物、更にアゾビスイソブチロニトリルなどの油溶性開始剤も使用される。これらは単独又は2種以上組み合せ用いられる。これらの開始剤は亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレート、アスコルビン酸、硫酸第一鉄などの還元剤と組み合せた通常のレドックス型重合開始剤として使用してもよい。前記乳化重合に使用される界面活性剤にも特に制限はなく、通常の乳化重合用の界面活性剤であれば使用することができる。例えば、アルキル硫酸ソーダ、アルキルベンゼンスルフォン酸ソーダ、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリン酸ソーダなどの陰イオン性界面活性剤や、アルキルフェノール類とエチレンオキサイドとの反応生成物などの非イオン性界面活性剤などが示される。これらの界面活性剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。このような共重合体により得られる重合体ラテックスから、通常の凝固と洗浄により、またはスプレー、凍結などによる処理により樹脂組成物が分離、回収される。
【0012】
本発明のアクリル酸エステル系樹脂組成物は特にフィルムとして有効であり、例えば、通常の溶融押出し法であるインフレーション法やT型ダイ押出し法、あるいはカレンダー法、更には溶剤キャスト法等により良好に加工される。フィルムの厚みは、30〜500μm程度が適当であり、50〜300μmがより好ましい。
【0013】
また、必要に応じ、樹脂組成物(C)をガラス転移温度以上の温度で、フィルム両面をロールまたは金属ベルトで同時に接融させて表面性のより優れたフィルムを得ることも可能である。
【0014】
本発明の樹脂組成物(C)には、着色のための無機又は有機系の顔料、染料、熱や光に対する安定性を更に向上させるための抗酸化剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤などを単独又は2種以上組み合せて添加してもよい。
【0015】
【実施例】
以下に実施例により本発明を説明する。なお、実施例、参考例にある「部」は重量部、「%」は重量%を表す。また略号は次のとおりである。
【0016】
OSA:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
BA :アクリル酸ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
CHP:キュメンハイドロパーオキサイド
tDM:ターシャリードデジルメルカプタン
EA :アクリル酸エチル。
【0017】
特性、評価は次の方法、条件に従った。
【0018】
アクリル酸エステル系ゴム弾性体の平均粒子径
フィルムをルテニウム染色し、透過型電子顕微鏡で観察し、500個の粒子径を測定した。
【0019】
グラフト率(G)
参考例で製造したパウダーを、メチルエチルケトンに溶解させ、不溶分と可溶分に分離し、不溶分をグラフト分として次式により求めた。
【0020】
G=(不溶分の重量−ゴム弾性体の重量/ゴム弾性体の重量)×100。
【0021】
還元粘度
フィルムをメチルエチルケトンに溶解させ、可溶分を0.3%、N,N−ジメチルホルムアミドで30℃で測定した。単位:dl/g。
【0022】
引張強度,破断時伸び
フィルムをJIS号型ダンベルに打抜き、23℃でオートグラフにて引張スピード50mm/分のスピードで測定した。
単位:引張強度はMP、破断時伸びは%。
【0023】
透明性
フィルムを用い雲価をJISK6714に従って測定した。単位:%。
【0024】
鉛筆硬度
フィルムを用いJISK5400に従って測定した。
【0025】
フィルム成形性
フィルム成形を3時間行い、状況を観察し次の評価をした。
○:フィルムの厚みが均一で、切れずに成形できる
×:フィルムの厚みが不均一またはフィルム切れが発生する。
【0026】
フィルム表面性
1m2広さのフィルムの表面を観察し次の評価をした。
○:フィッシュアイ、ダイラン、焼けがほとんど認められない
△:フィッシュアイ、ダイラン、焼けのいずれかが認められる
×:フィッシュアイ、ダイラン、焼けのいずれかが著しい。
【0027】
応力白化
23℃でフィルムを180度曲げて、白化状態を観察し次の評価をした。
○:白化が認められない
△:白化がわずか認められる
×:白化が著しい。
【0028】
(参考例1)
攪拌機付き8L重合機に次の物質を仕込んだ。
【0029】
水 200部
OSA 0.2部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.001部
硫酸第一鉄 0.00025部
ソジウムホルムアルデヒドスルフォキシレート 0.15部
脱酸素後、内温を60℃にした後、表1に示した混合物(a)を10部/時間の割合で連続的に滴下し、その後30分間、後重合を行いアクリル酸エステル系弾性体を得た。重合転化率は99.5%であった。その後、ソジウムオクチルスルホサクシネート0.2部を仕込んだ後、表1に示した混合物(b)を12部/時間の割合で連続的に滴下し、その後1時間後重合を行い、アクリル系グラフト共重合体(A)とメタクリル系重合体(B)を得た。重合転化率は99.0%、グラフト率は135%、メチルエチルケトン可溶分の還元粘度は0.35dl/gであった。得られたラテックスを酢酸カルシウムで塩析、凝固し、水洗、乾燥して樹脂粉末を得た。還元粘度、グラフト率を測定し表1に示した。
【0030】
(参考例2〜9)
参考例2、3、4、5、6、7、8及び9も表1に示す処方で参考例1と同様にして製造した。還元粘度、グラフト率を測定し表1に合わせて示した。
【0031】
【表1】
(参考例10)
同様に乳化重合でMMA92%、BA8%の単量体を用いて共重合体を製造した。得られたメタクリル酸エステル系共重合体の還元粘度は0.36dl/gであった。
【0032】
(参考例11)
懸濁重合で製造したMMA−EA共重合体(住友化学株式会社製スミペックスEX;MMA約95%、EA約5%からなる重合体、還元粘度 0.30dl/g)を用いた。
【0033】
(実施例1〜7及び比較例1〜5)得られた重合体を用い表2に示す樹脂組成物100部に対し、紫外線吸収剤として、チヌビン1577(チバスペシャルケミカル社製)1.5部、及び酸化防止剤としてスミライザーGM(住友化学社製)0.3部を混合し、ベント式押出し機で220℃で押出しペレットを得た。得られたペレットをTダイ押出し機でダイス温度240℃で成形し100μm厚みのフィルムを得た。このフィルムを用いて種々の物性を評価した。結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】
本発明のフィルムが引っ張り強度、破断時伸び、応力白化、透明性、表面硬度及び表面性のバランスよく優れていることがわかる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to specific acrylic films and acrylic film laminates, particularly injection molded articles.
[0002]
[Prior art]
As a method for decorating the surface of plastics, metal products, etc., there are a direct printing method and a transfer method. However, the direct printing method is not suitable for a molded product having a complicated shape, and the transfer method has a problem of high cost. In-mold molding, in which a film such as an acrylic resin is molded by vacuum molding or the like in the previous process, or inserted into an injection mold without molding, and the base resin is injection molded as a method of adding decoration at low cost There is a law. Various acrylic films suitable for this application have been proposed. For example, JP-A-8-323934 describes the reduced viscosity of a plastic polymer, the particle diameter of a rubber-containing polymer, the rubber content, and the like. JP-A-10-279766 and JP-A-10-306192 describe the reduced viscosity of the acrylic polymer and the content of the multilayer structure acrylic polymer. It is described that these films are excellent in surface hardness, transparency, and film formability. However, nothing is described about stress whitening of the film. That is, in this application, when these films are laminated on a molded product having a complicated shape, stress concentrates on corners and the like, so that the film is likely to be whitened, and the commercial value is remarkably lowered.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, the present inventors have intensively studied to develop a film that does not cause stress whitening, and as a result, a resin composed of a multilayer acrylic polymer using a specific acrylic ester rubber elastic body and a methacrylic polymer. The present inventors have found that the composition has little stress whitening, high surface hardness, excellent transparency, excellent weather resistance, large elongation at break, and excellent film formability and surface properties.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a resin composition comprising an acrylic graft copolymer (A) containing an acrylic ester rubbery polymer and a methacrylic polymer (B) containing 80% by weight or more of methyl methacrylate,
(1) Content of acrylic ester rubbery polymer is 5 to 20% by weight, (2) Particle size of acrylic ester rubbery polymer is 500 to 2000 mm, (3) Acrylic ester rubbery heavy The relationship between the particle size d of the coalescence and the amount w of crosslinking agent used in the acrylate rubber polymer satisfies the following formula:
0.002d ≦ w ≦ 0.005d d: Å w:% by weight
(4) The graft ratio of the acrylic graft copolymer (A) is 30 to 200%, and (5) the return viscosity of methyl ethyl ketone-soluble component is 0.2 to 0.8 dl / g.
It is the acrylic film formed by shape | molding the resin composition which is.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The resin composition (C) used in the present invention comprises an acrylic graft copolymer (A) containing an acrylic ester rubbery polymer and a methacrylic polymer (B) containing 80% by weight or more of methyl methacrylate. It can be obtained by polymerizing acrylic graft copolymer (A) and methacrylic polymer (B) and mixing them. After producing the copolymer (A), the methacrylic polymer (B) can be produced continuously. As a mixing method, it is possible to mix in the form of latex or powder, beads, pellets and the like. The acrylic graft copolymer (A) used in the present invention is obtained by polymerizing a (meth) acrylic acid ester monomer in the presence of a crosslinked rubber-like polymer containing an acrylic acid ester as a main component. The acrylic ester rubbery polymer is preferably a monomer comprising 60 to 99% by weight of an acrylic ester, 0 to 30% by weight of another copolymerizable vinyl monomer and a specific amount of a copolymerizable crosslinking agent. The mixture is polymerized. All the monomers may be mixed and used, or may be used in two or more stages by changing the monomer composition. As an acrylic ester used here, the thing of C1-C12 of an alkyl group can be used from the point of polymerizability and cost. Specific examples thereof include, for example, methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, n-octyl acrylate, and the like. Also good.
[0006]
As other vinyl monomers that can be copolymerized, methacrylic acid esters are particularly preferred from the viewpoint of weather resistance and transparency, and specific examples thereof include, for example, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, methacrylic acid. Examples include butyl. Specific examples of aromatic vinyls include styrene and methylstyrene, and examples of vinyl cyanides include acrylonitrile and methacrylonitrile. The amount of the copolymerizable cross-linking agent greatly affects the stress whitening, elongation at break or transparency as well as the average particle size of the acrylate polymer. That is, it is important that the average particle diameter (dÅ) and the amount of the crosslinking agent (w% by weight) of the acrylic ester elastic body satisfy the following formula.
0.002d ≦ w ≦ 0.005d.
[0007]
The average particle size of the rubbery polymer is 500 to 2000 mm. Preferably it is 500 to 1600, more preferably 500 to 1200, most preferably 600 to 1000. If it is 500 mm or less, the elongation at break and impact resistance are undesirably lowered, and if it is 2000 mm or more, stress whitening tends to occur or the transparency is undesirably decreased.
[0008]
The amount of the cross-linking agent is preferably within the range shown in the above formula. Outside this range, stress whitening occurs, elongation at break decreases, transparency decreases, and film formability deteriorates, which is not preferable. . The crosslinking agents used for this purpose may be those usually used. For example, allyl methacrylate, allyl acrylate, triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate, diallyl phthalate, diallyl malate, divinyl adipate, divinylbenzene, ethylene glycol Methacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, triethylene glycol dimethacrylate, trimethylolpropane trimethacrylate , tetramethylolmethane tetramethacrylate , dipropylene glycol dimethacrylate, and acrylates thereof can be used. Two or more of these crosslinking agents may be used.
[0009]
The acrylic graft copolymer (A) is obtained by polymerizing a monomer mainly composed of a methacrylic acid ester in the presence of the rubber-like polymer. Preferably, it is obtained by polymerizing 95 to 25 parts by weight of methacrylic acid ester in at least one stage in the presence of 5 to 75 parts by weight of the acrylic ester rubbery polymer. At this time, a component which becomes an ungrafted polymer without grafting to the acrylic ester rubber elastic body is generated. This component constitutes part or all of the methacrylic polymer (B). The graft copolymer becomes insoluble in methyl ethyl ketone. The graft ratio with respect to the acrylic ester rubber elastic body is 30 to 200%, preferably 80 to 200%. When the graft ratio is 30% or less, the transparency is lowered or the elongation is lowered, which is not preferable, and when it is 200% or more, the melt viscosity at the time of film formation becomes high, and the film moldability is deteriorated. Monomers used for the graft reaction include methacrylic acid esters, acrylic acid esters, and the like, and specific examples include those used for the acrylic acid ester rubber elastic body. The proportion of methacrylic acid ester used is preferably 50% by weight or more. If it is 50% by weight or less, the hardness and rigidity of the obtained film are undesirably lowered. The methacrylic polymer (B) used in the present invention contains 80% by weight or more of methyl methacrylate as a polymerization component. If the methyl methacrylate is 80% by weight or less, the hardness and rigidity of the resulting film are not preferred.
[0010]
5-20 weight% is preferable and, as for content of the acrylic rubber elastic body of the resin composition (C) of this invention, 10-20 weight% is more preferable. If it is 5% by weight or less, the elongation of the resulting film is lowered or stress whitening tends to occur, which is not preferable. If it is 20% by weight or more, the hardness and rigidity of the resulting film are undesirably lowered. The reduced viscosity of the methyl ethyl ketone soluble component of the resin composition (C) of the present invention is 0.2 to 0.8 dl / g. If it is 0.2 dl / g or less, the elongation of the resulting film is lowered or the solvent resistance is unfavorable, and if it is 0.8 dl / g or more, the film moldability is undesirably lowered. The method for producing the acrylic graft copolymer (A) and the methacrylic polymer (B) of the resin composition (C) of the present invention is not particularly limited, and emulsion polymerization, suspension polymerization, bulk weight Legal etc. are applicable.
[0011]
In the emulsion polymerization method, a normal polymerization initiator is used. Specific examples include inorganic peroxides such as potassium persulfate and sodium persulfate, organic peroxides such as cumene hydroperoxide and benzoyl peroxide, and oil-soluble initiators such as azobisisobutyronitrile. used. These may be used alone or in combination of two or more. These initiators may be used as usual redox type polymerization initiators in combination with reducing agents such as sodium sulfite, sodium thiosulfate, sodium formaldehyde sulfoxylate, ascorbic acid , ferrous sulfate and the like. There is no restriction | limiting in particular also in the surfactant used for the said emulsion polymerization, If it is a surfactant for normal emulsion polymerization, it can be used. Examples include anionic surfactants such as sodium alkyl sulfate, sodium alkylbenzene sulfonate, sodium dioctyl sulfosuccinate, sodium laurate, and nonionic surfactants such as reaction products of alkylphenols with ethylene oxide. It is. These surfactants may be used alone or in combination of two or more. From the polymer latex obtained by such a copolymer, the resin composition is separated and recovered by ordinary coagulation and washing, or by treatment such as spraying or freezing.
[0012]
The acrylic ester resin composition of the present invention is particularly effective as a film. For example, it can be satisfactorily processed by an inflation method, a T-die extrusion method, a calendar method, or a solvent casting method, which is a normal melt extrusion method. Is done. About 30-500 micrometers is suitable for the thickness of a film, and 50-300 micrometers is more preferable.
[0013]
If necessary, the resin composition (C) can be melted at the same temperature as the glass transition temperature, and both surfaces of the film can be melted simultaneously with a roll or a metal belt to obtain a film with better surface properties.
[0014]
The resin composition (C) of the present invention includes inorganic or organic pigments for coloring, dyes, antioxidants for further improving stability to heat and light, heat stabilizers, ultraviolet absorbers, ultraviolet rays You may add a stabilizer etc. individually or in combination of 2 or more types.
[0015]
【Example】
The following examples illustrate the invention. In the examples and reference examples, “parts” represents parts by weight, and “%” represents% by weight. Abbreviations are as follows.
[0016]
OSA: Dioctyl sodium sulfosuccinate BA: Butyl acrylate MMA: Methyl methacrylate CHP: Cumene hydroperoxide tDM: Tertiary decyl mercaptan EA: Ethyl acrylate.
[0017]
The characteristics and evaluation were in accordance with the following methods and conditions.
[0018]
The average particle size film of the acrylic ester rubber elastic body was dyed with ruthenium and observed with a transmission electron microscope, and the particle size of 500 particles was measured.
[0019]
Graft rate (G)
The powder produced in the reference example was dissolved in methyl ethyl ketone and separated into an insoluble content and a soluble content, and the insoluble content was determined as a graft content by the following formula.
[0020]
G = (weight of insoluble matter−weight of rubber elastic body / weight of rubber elastic body) × 100.
[0021]
The reduced viscosity film was dissolved in methyl ethyl ketone, and the soluble content was measured with 0.3% N, N-dimethylformamide at 30 ° C. Unit: dl / g.
[0022]
The tensile strength and elongation film at break were punched into a JIS type dumbbell and measured at 23 ° C. with an autograph at a tensile speed of 50 mm / min.
Unit: MP is tensile strength and% is elongation at break.
[0023]
The cloud value was measured according to JISK6714 using a transparent film. unit:%.
[0024]
It measured according to JISK5400 using the pencil hardness film.
[0025]
Film formability Film formation was performed for 3 hours, the situation was observed, and the following evaluation was performed.
○: The film thickness is uniform and can be molded without breaking. X: The film thickness is uneven or the film is broken.
[0026]
The surface of the film having a surface area of 1 m 2 was observed and evaluated as follows.
○: Fish eye, dilan, and burn are hardly recognized. Δ: Fish eye, dilan, and burn are recognized. ×: Fish eye, dilan, and burn are remarkable.
[0027]
The film was bent 180 degrees at a stress whitening temperature of 23 ° C., and the whitening state was observed and evaluated as follows.
○: Whitening is not recognized Δ: Whitening is slightly observed ×: Whitening is remarkable.
[0028]
(Reference Example 1)
The following substances were charged into an 8 L polymerization machine equipped with a stirrer.
[0029]
Water 200 parts OSA 0.2 parts Ethylenediaminetetraacetic acid-2-sodium 0.001 parts Ferrous sulfate 0.00025 parts Sodium formaldehyde sulfoxylate 0.15 parts After deoxidization, the internal temperature is brought to 60 ° C The mixture (a) shown in Table 1 was continuously added dropwise at a rate of 10 parts / hour, and then post-polymerization was performed for 30 minutes to obtain an acrylic ester elastic body. The polymerization conversion rate was 99.5%. Thereafter, 0.2 part of sodium octylsulfosuccinate was charged, and then the mixture (b) shown in Table 1 was continuously added dropwise at a rate of 12 parts / hour. A graft copolymer (A) and a methacrylic polymer (B) were obtained. The polymerization conversion rate was 99.0%, the graft rate was 135%, and the reduced viscosity of the methyl ethyl ketone-soluble component was 0.35 dl / g. The obtained latex was salted out and coagulated with calcium acetate, washed with water and dried to obtain a resin powder. The reduced viscosity and graft ratio were measured and shown in Table 1.
[0030]
(Reference Examples 2-9)
Reference Examples 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, and 9 were also prepared in the same manner as Reference Example 1 with the formulation shown in Table 1. The reduced viscosity and graft ratio were measured and shown in Table 1.
[0031]
[Table 1]
(Reference Example 10)
Similarly, a copolymer was produced using monomers of MMA 92% and BA 8% by emulsion polymerization. The resulting methacrylic acid ester copolymer had a reduced viscosity of 0.36 dl / g.
[0032]
(Reference Example 11)
A MMA-EA copolymer (Sumitex EX manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd .; a polymer comprising about 95% MMA and about 5% EA, reduced viscosity 0.30 dl / g) was used which was produced by suspension polymerization.
[0033]
(Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 5) 100 parts of the resin composition shown in Table 2 using the obtained polymers, 1.5 parts of Tinuvin 1577 (manufactured by Ciba Special Chemical Co., Ltd.) as an ultraviolet absorber. And 0.3 part of Sumilizer GM (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) as an antioxidant were mixed, and extruded pellets were obtained at 220 ° C. with a vented extruder. The obtained pellets were molded with a T-die extruder at a die temperature of 240 ° C. to obtain a film having a thickness of 100 μm. Various physical properties were evaluated using this film. The results are shown in Table 2.
[0034]
[Table 2]
[0035]
【The invention's effect】
It can be seen that the film of the present invention is excellent in balance between tensile strength, elongation at break, stress whitening, transparency, surface hardness and surface properties.
Claims (3)
(1)アクリル酸エステル系ゴム状重合体の含有量が5〜20重量%、
(2)アクリル酸エステル系ゴム状重合体の平均粒子径が500〜2000Å、
(3)上記アクリル酸エステル系ゴム状重合体の平均粒子径d(Å)とアクリル酸エステル系ゴム状重合体に用いられる架橋剤の量w(重量%)との関係が次式を満たし、
0.002d≦w≦0.005d d:Å w:重量%
(4)アクリル系グラフト共重合体(A)のグラフト率が30〜200%、かつ
(5)樹脂組成物のメチルエチルケトン可溶分の還元粘度が0.2〜0.8dl/gである樹脂組成物を成形してなるフィルム。(A) A resin composition comprising an acrylic graft copolymer containing an acrylic ester rubbery polymer and (B) a methacrylic polymer containing 80% by weight or more of methyl methacrylate,
(1) The content of the acrylic ester rubbery polymer is 5 to 20% by weight,
(2) The average particle diameter of the acrylic ester rubbery polymer is 500 to 2000 mm,
(3) The relationship between the average particle diameter d (Å) of the acrylic ester rubber-like polymer and the amount w (% by weight) of the crosslinking agent used in the acrylic ester rubber-like polymer satisfies the following formula:
0.002d ≦ w ≦ 0.005d d: Å w:% by weight
(4) A resin composition in which the graft ratio of the acrylic graft copolymer (A) is 30 to 200% and (5) the reduced viscosity of the methyl ethyl ketone soluble part of the resin composition is 0.2 to 0.8 dl / g. A film formed by molding a product.
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