JP4836175B2 - スプロケット - Google Patents

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Description

本発明は、クッションリングの分野に関する。より詳細には、本発明は、ランダム歯のローラチェーンスプロケットの少なくとも一方の面に接着されたエラストマー製クッションリングに関する。
ローラチェーン用のランダムスプロケットが知られている。引用することによって本明細書中に含まれる米国特許第 6,155,943号は、着座ローラ間の弦の長さを一定に維持しつつローラの半径方向着座位置を変えることによってスプロケット上のローラ位置を変えるランダムスプロケットを備えたローラチェーン・スプロケット駆動装置について開示している。
スプロケット歯間の歯底部または歯元部は、公称半径、最大半径および最小半径の間で変化する半径を有している。このような変化つまりランダム化は、ノイズ変調作用をもたらす一方で、従来のランダムスプロケットによる高衝撃荷重のマイナスの影響を回避するように意図されている。
チェーンのスパン長さの変化を最小にするように調整されたローラチェーンスプロケットを使用することも知られている。引用することによって本明細書中に含まれる米国特許第 6,213,905号は、半径方向着座位置が異なる少なくとも2つのスプロケットを備えたローラチェーン・スプロケット駆動装置について開示している。
スプロケットの相対的配置は、駆動装置に対して良好な動的作用を与えるように調整されている。これは、スパン変化を最小に抑えることを含んでおり、各チェーンスパンが他のチェーンスパンと異なる位相調整をされるように最大のスパン変化をもたらす。
エラストマー製のクッションリングは、従来の均等配置の歯のスプロケットにおいても知られている。米国特許出願公開第2003/176251号は、スプロケット本体にクッションリングを取り付けてスプロケット組立体を構成するための方法について教示している。
この方法は、クッションリングを変形させる力を作用させることにより、その開口部を、スプロケット本体の非円形状フランジの通路を収容する形状に変形させる。クッションリングが変形すると、スプロケット本体の非円形状フランジがクッションリングの開口内に挿入される。
その後、クッションリングに作用していた力を解放させることにより、クッションリングが、フランジとスプロケット本体の他の部分との間で捕捉される。スプロケット組立体は、それぞれの非円形状フランジによって捕捉される少なくとも一つまたは典型的には2つのクッションリングを有している。
米国特許出願公開第2002/169044号は、ハブから半径方向外方に突出する複数の歯を有するスプロケットについて教示している。少なくとも一つのクッションリングが歯の隣に配置されており、クッションリングは、横方向の溝によって互いに隔てられた複数の圧縮パッドを限定している。
各圧縮パッドは、周方向の中間点に関して対称になっている。スプロケットの一部が対称な歯間隔を有している場合、クッションリングは、逆向きの第1および第2の回転方向に全く同一に操作できるようになっている。一実施例では、各圧縮パッドは、前側端および後側端を有する平坦な外側面を有している。
前側端および後側端は、スプロケットが回転するハブの中心から共通の半径方向距離だけ隔てられている。スプロケットの歯間隔は、対称でも非対称でもよく、歯底面が切除されていてもよい。スプロケットは、ハブの周りにランダムに配置された多数の歯形状を有している。
米国特許第6,371,875号は、それぞれ係合フランクおよび非係合フランクを有する多数のスプロケット歯を備えたローラチェーンスプロケットについて開示している。スプロケットの第1の歯の係合フランクが第2の歯の非係合フランクと協働して、係合フランクおよび非係合フランク間に延びる歯底面を有する歯スペースを限定している。
歯底面は、第1の歯底面部分の円弧中心から延びる第1の半径によって限定された第1の歯底面部分を有している。クッションリングは、スプロケットの第1の面に取り付けられており、交互に配置された多数の圧縮パッドおよび溝を有している。
第1の溝は、第1の溝部分の円弧中心から延びる第2の半径によって限定された第1の溝部分を有している。第1の溝部分の円弧中心は、スプロケット中心と第1の歯底面部分の円弧中心との間に延びる半径方向ラインに少なくとも隣接して配置されている。
第1の圧縮パッドは、後縁部に対して半径方向内方に隔てられた前縁部によって限定されかつ傾斜した外側面を有している。前縁部もまた、第1の歯の係合フランクから半径方向内方に隔てられており、後縁部は、第1の歯の非係合フランクから半径方向内方に隔てられている。
米国特許第6,179,741号は、それぞれ係合フランクおよび非係合フランクを有する多数のスプロケット歯を備えたローラチェーンスプロケットについて開示している。スプロケットの第1の歯の係合フランクが第2の歯の非係合フランクと協働して、係合フランクおよび非係合フランク間に延びる歯底面を有する歯スペースを限定している。
歯底面は、第1の歯底面部分の円弧中心から延びる第1の半径によって限定された第1の歯底面部分を有している。クッションリングは、スプロケットの第1の面に取り付けられており、交互に配置された多数の圧縮パッドおよび溝を有している。
第1の溝は、第1の溝部分の円弧中心から延びる第2の半径によって限定された第1の溝部分を有している。第1の溝部分の円弧中心は、スプロケット中心と第1の歯底面部分の円弧中心との間に延びる半径方向ラインに少なくとも隣接して配置されている。
第1の圧縮パッドは、後縁部に対して半径方向内方に隔てられた前縁部によって限定されかつ傾斜した外側面を有している。前縁部もまた、第1の歯の係合フランクから半径方向内方に隔てられており、後縁部は、第1の歯の非係合フランクから半径方向内方に隔てられている。
理解されるように、上掲した従来のスプロケット歯の角度間隔は反復的であり、360度をスプロケット歯数で除したものに等しい。反復的なスプロケット歯間隔は、スプロケット歯数に関係した次数を有する不快なチェーン噛合音を生成することが知られている。これに対して、ランダム歯スプロケットは、反復的なチェーン噛合音の次数を分断することになる不規則な角度間隔および変化するスプロケット歯ピッチ半径を有している。
したがって、ローラチェーンとの噛合いがピンリンクおよびブシュリンクと所定の干渉量を有するようなランダムスプロケット歯の不規則な形状に沿うクッションリング材を有しているのが望ましい。
米国特許第6,155,943号明細書 米国特許第 6,213,905号明細書 米国特許出願公開第2003/176251号 米国特許出願公開第2002/169044号 米国特許第 6,371,875号明細書 米国特許第 6,179,741号明細書
本発明は、ノイズをより一層低減できるとともに、チェーンの寿命を向上できるスプロケットを提供しようとしている。
請求項1の発明に係るスプロケットは、複数のローラを複数のリンクによって連結してなるローラチェーンのためのスプロケットであって、外周に沿って配置された複数の歯と、隣り合う各歯の間に配置された歯底部とを有するチェーン駆動本体部と、チェーン駆動本体部に設けられ、チェーン駆動本体部によって駆動されるローラチェーンのリンクからの衝撃力を緩和するためのクッション材とを備えている。各歯底部は、スプロケット中心から半径方向に最も近い歯底部上の点とスプロケット中心との間の距離として定義される歯底半径を有するとともに、各歯底部が、スプロケットと噛み合うリンクのローラのための着座部として機能している。少なくとも一つの歯底部が第1の歯底半径を有し、少なくとも一つの歯底部が、第1の歯底半径よりも小さな第2の歯底半径を有するとともに、第1、第2の歯底半径がスプロケット周りで不規則に変化するように各歯底部がスプロケット周りに配置されている。各歯底部は、隣り合う各歯底部に着座した隣り合う各ローラ間のピッチ距離を一定にしつつ、隣り合う各ローラの中心間の角度距離が歯底半径にしたがってスプロケット周りで異なるように、設けられている。クッション材は、ローラチェーンのリンクに対して所定の干渉量を提供するように、第1、第2の歯底半径の各歯底部に周方向に沿う幾何学的形状を有している。
請求項2の発明では、クッション材がチェーン駆動本体部に接着されている。
請求項3の発明では、複数の歯底部が第1の歯底半径を有し、複数の歯底部が第2の歯底半径を有しており、第1の歯底半径を有する歯底部が、第2の歯底半径を有する歯底部に対してスプロケット外周上において所定のパターンで配列されている。
請求項4の発明では、複数の歯底部が第3の歯底半径を有しており、第3の歯底半径が第2の歯底半径よりも小さくなっており、ローラチェーンのリンクに対して所定量の干渉量を提供するように、クッション材の幾何学的形状が、第1の歯底半径、第2の歯底半径および第3の歯底半径の各歯底部に周方向に沿っている。
請求項5の発明では、第3の歯底半径を有する歯底部が、第1の歯底半径を有する歯底部および第2の歯底半径を有する歯底部に対して、スプロケット周りに所定のパターンで配列されている。
請求項6の発明では、所定のパターンは、第2の歯底半径を有する少なくとも一つの歯底部が、第1の歯底半径を有する歯底部と第3の歯底半径を有する歯底部との間に常時配置されるように、配列されている。
請求項7の発明では、クッション材が、チェーン駆動本体部の各歯の幾何学的形状に沿う幾何学的形状を有するクッション手段を有しており、各クッション手段が、ローラチェーンの噛合開始時および噛合離れ時にローラチェーンの干渉速度を変化させるように設けられている。
請求項8の発明では、クッション手段が半径方向外方に突出する突起形状から形成されており、周方向に隣り合う各クッション手段の間には、各クッション手段の周方向への変形を許容するための凹部が形成されている。
本発明においては、エラストマー材料からなりかつ形状の適合したエラストマー製クッションリングを各側面に有するランダム歯タイプのローラチェーンスプロケットが提供されている。
ランダム歯スプロケットは、少なくとも一つのクッションリング形状を有しかつ形状が適合したエラストマー製クッションリングを有している。各クッションリング形状は、ローラチェーンのピンリンクおよびブシュリンクと所定の干渉量を有している。異なるクッションリング形状は、スプロケットの一定量の回転に対してチェーンとの干渉量を変化させている。
このような干渉は、チェーンとの噛合いの際に突然にまたは徐々に発生し得る。これはまた、マイナスの影響を最小限に抑えつつ、NVH(ノイズ、振動、不快音)レベルを調整するのに用いられる。マイナスの影響は、干渉量が大きすぎることによるまたは干渉量を突然与えることによる耐久性の問題(たとえばクッション手段の裂け)を含んでいる。
本発明においては、形状の適合したエラストマー製クッションリングを有し、チェーンとの噛合時にピンリンクおよびブシュリンクがエラストマー材料を圧縮するランダム歯スプロケットが提供されている。
形状の適合したエラストマー製クッションリングを備えたランダム歯スプロケットは、チェーンローラおよび(または)ブシュの噛合時の衝撃力を低減し、これにより、ノイズを低減するとともにローラ/ブシュの疲労寿命を増加させる。
したがって、その外周に沿って配置された複数の歯を有しかつ隣り合う各歯の間に配置された歯底部を有するスプロケットが提供されている。各歯底部は、半径方向においてスプロケット中心に最も近い歯底部上の点とスプロケット中心との間の距離として定義される歯底半径を有している。歯底部の少なくとも一つは第1の歯底半径を有し、歯底部の少なくとも一つは第2の歯底半径を有しており、第2の歯底半径は第1の歯底半径より小さい。
第1の歯底半径および第2の歯底半径は、隣り合う各ローラ中心間の距離がスプロケット歯底部に着座するローラに沿って実質的に等しくなるように定義されている。スプロケットはさらに、スプロケット歯の形状に実質的に沿う構造を有するチェーンと噛み合いつつ衝撃を受け入れるためのクッション材を有している。
本発明に係るスプロケットによれば、チェーンのリンクからの衝撃力を緩和するために、スプロケット歯の歯底部の形状に実質的に沿う形状を有するクッション材が設けられるので、ノイズをより一層低減でき、チェーンの寿命を向上できる。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図9には、周方向に配設された一組の歯12を外周に有するランダム歯タイプのチェーンスプロケット10が示されている。チェーンスプロケット10は、第1の歯底半径を有する複数の歯底部と第2の歯底半径を有する複数の歯底部とを備えており、ローラチェーン13と協働して用いられる。
第1の歯底半径を有する歯底部は、第2の歯底半径を有する歯底部に対して、チェーンスプロケット10の周りに所定のパターンで不規則に(ランダムに)配置されている。このようなランダム配置によって、第1および第2の半径間での純粋な繰り返しのパターンではなく、第1の半径および第2の半径間でパターンが食い違うことになる。
ランダム歯のスプロケットについての詳細な記述は、米国特許第6,155,943号を参照のこと。当該米国特許は、引用することによって本明細書中に含まれる。ランダムスプロケットは、歯底部を配置させるための2つまたはそれ以上の半径を有している。本発明の好ましい実施例においては、3つの歯底部が用いられている。
ローラチェーン13が歯12の組の間の着座部間を移動するとき、ローラが着座する半径方向位置が最大半径から公称半径を経て最小半径まで変化する。スプロケットの角度変位は、或る着座部におけるローラ中心と隣の着座部におけるローラ中心との間の角度距離である。角度変位は、チェーンスプロケット10の周りの着座部間で効果的に変えられている。またローラチェーン13は、チェーンピン、ピンリンク、ブシュおよびブシュリンクから構成されている。
クッション材(またはクッションリング)14は、チェーンスプロケット10の少なくとも一方の側面に接着などの手法で取り付けられている。クッション材14の幾何学的形状は、ローラチェーン13のピンリンクおよびブシュリンクと所定の干渉量を有している。
ピンリンクおよびブシュリンクは、チェーン13のスプロケットとの噛合時にエラストマー製クッション材14を圧縮する。エラストマー製クッション材14は、ブシュまたはローラの噛合時の衝撃力を低減させ、これにより、ノイズが低減し、ブシュまたはローラの疲労寿命が向上する。
エラストマー製クッション材14は、以下のものを含むがこれらには限定されない。すなわち、耐熱性・耐油性の非ハロゲン元素からなる種々の合成ゴム、水素処理されたニトリルブタジエンラバー(HNBR)、部分的にまたは完全に水素処理されたアクリルニトリルブタジエンラバー、またはポリアクリレート(ACM)。
エラストマー製クッション材14は、クッション手段16と称される、形状の適合した縁部または周縁部を有している。クッション手段16の幾何学的形状は、チェーン13との噛合いがピンリンクおよびブシュリンクに対してチェーン完全噛合時に所定の干渉量を有するように、ランダムスプロケット歯12の不規則な幾何学的形状に沿っている。
クッション手段16の幾何学的形状はまた、チェーンのスプロケット10への噛合開始時および噛合離れ時に、チェーンの干渉速度を変化させるように設計されている。したがって、クッション手段16は、種々の幾何学的形状を有していてよい。
たとえば、
図2に示すような第1の形状16a、図3に示すような第2の形状16b、図4に示すような第3の形状16c、図5に示すような第4の形状16d、図6に示すような第5の形状16e、図7に示すような第6の形状16f、図8に示すような第7の形状16gなどである。このような種々の形状のクッション手段16の目的は、スプロケットおよびチェーン噛合システムを調整することにある。
このような調整は、最適なNVHレベル(ノイズ、振動、不快音)の改良を実現すると同時に、増加したチェーン荷重、またはクッション手段16の耐久性、あるいは、クッションリング14を圧縮するのに必要なチェーン13の噛合時の押付力により生じるエラストマー材の圧縮のような何らかのマイナスの影響を最小限するために必要なものである。
各干渉形状の隣には、変形の逃げのためのクリアランス形状が設けられている。各クリアランス形状は、変形したクッションリング材14、とくにクッション手段16を受け入れるためのスペースを提供している。
クッション手段16の干渉の量およびその幾何学的形状と同様に、クッション手段16のクリアランスの量およびその幾何学的形状についても、最適なシステム性能を実現するように変更されている。理解されるように、種々のクッションリング14の幾何学的形状は、チェーンがスプロケットと噛合うときおよび噛み合い離れるときの干渉速度のみならず、完全噛合時の総干渉量に影響を与える。
図9に示すクッション手段16は、チェーンスプロケット10の各側面に第1の厚み20および第2の厚み22を有している。厚み20,22は、チェーン13のスプロケット10上における側方への移動の許容範囲内で、チェーン13のブシュリンクおよびピンリンクとの十分な接触を許容するほど十分な大きさを有していなければならない。チェーンスプロケット10のフランジには、クッション材14がランダム歯チェーンスプロケット10を挿通できるように一組の穴が設けられていてもよい。
チェーンスプロケット10には、半径1および半径2という少なくとも2つの歯底半径が設けられている。さらに、別の歯底半径として第3の半径3が設けられていてもよい。3つの半径間における関係の一つは、半径1が半径2よりも大きく、半径2が半径3よりも大きいというような関係である。ランダム歯チェーンスプロケット10の幾何学的形状は、これら3つの半径間の関係に適合している。
着座ローラ間のピッチ距離(つまり幾何学的な弦の長さ)が一定に維持されるということが注目されるべきである。弦の長さを一定に維持することは、歯に対するローラの衝撃荷重を低減させる。各歯の間で着座位置を変えることは、連続した衝撃のタイミングを変調させることに帰着する。このような変調は、チェーン駆動装置により生じるピッチ周波数ノイズを低減させる。
本発明による設計は、スプロケット10の歯底部に対するローラの噛合い(つまり着座)を維持しようとしているが、各歯の間において歯底部の位置の半径方向の変化がランダムになっている。すなわち、歯底部の位置がスプロケット10の周りで不規則に変化している。
この不規則な変化のパターンは、少なくとも一つの歯について公称着座位置を通過することなく、上方(または下方)着座位置から下方(または上方)着座位置までの急峻な移行を含んでいない。このように急峻な移行を回避することは、チェーン13のスムーズな走行に寄与し、機械的ノイズの発生を低減させるとともに、ローラの摩耗を低減させる。
言い換えれば、本発明は、スプロケット歯12の幾何学的形状に実質的に適合した幾何学的形状を有するクッション材14のクッション手段16〜16gを提供している。形状の適合したクッション手段16〜16gは、第1の半径、第2の半径、第3の半径に周方向に沿う不均等な縁部を有している。
本発明によるスプロケット10の形状を創成するためには、各歯底部の着座半径の位置(つまりローラが着座する各スプロケット歯12間の間隔)が決定されなければならない。各ローラの着座位置を位置決めする一方で、着座ローラ間のピッチ距離が一定に維持されなければならない。
エラストマー製のクッション材(クッションリング)14は、チェーンスプロケット10の各側面に接着されている。クッションリング14のクッション手段16は、ローラチェーンのピンリンクおよびブシュリンクと所定の干渉量を有している。
ピンリンクおよびブシュリンクは、チェーン13のスプロケット10との噛合時に、エラストマー製クッション材14、とくにリング状のクッション手段16を圧縮する。エラストマー製クッション材14は、ブシュまたはローラの噛合時の衝撃力を低減させ、これにより、ノイズが低減するとともに、ブシュまたはローラの疲労寿命が増加する。
従来のスプロケット歯(図示せず)の角度間隔は、反復的であり、360度をスプロケット歯数で除したものに等しい。反復的なスプロケット歯間隔は、スプロケット歯数に関係した次数を有する不快なチェーン噛合音を生成する。ランダム歯スプロケット10は、反復的なチェーン噛合音の次数を分断することになる不規則な角度間隔および変化するスプロケット歯12のピッチ半径を有している。
ランダムスプロケット10は、異なる3つの半径に限定されるものではない。スプロケット10のようなランダムスプロケットは、2つのまたは3つ以上の複数の半径を有していてもよい。
ここで述べられた本発明の実施例が本発明の原理を採用する単なる例示であるということが理解されるべきである。本発明に本質的であるとみなされる特徴部分を説明している実施例の詳細にここで言及することは、特許請求の範囲を限定する意図ではない。
本発明によるエラストマー製クッションリングを備えたランダム歯スプロケットの正面図である。 本発明の第1の変形例を示す図である。 本発明の第2の変形例を示す図である。 本発明の第3の変形例を示す図である。 本発明の第4の変形例を示す図である。 本発明の第5の変形例を示す図である。 本発明の第6の変形例を示す図である。 本発明の第7の変形例を示す図である。 本発明によるスプロケットの側面断面図である。
10: チェーンスプロケット
12: 歯
13: ローラチェーン
14: クッション材
16: クッション手段

Claims (8)

  1. 複数のローラを複数のリンクによって連結してなるローラチェーンのためのスプロケットであって、
    外周に沿って配置された複数の歯と、隣り合う各歯の間に配置された歯底部とを有するチェーン駆動本体部と、
    チェーン駆動本体部に設けられ、チェーン駆動本体部によって駆動されるローラチェーンのリンクからの衝撃力を緩和するためのクッション材とを備え、
    各歯底部が、スプロケット中心から半径方向に最も近い歯底部上の点とスプロケット中心との間の距離として定義される歯底半径を有するとともに、各歯底部が、スプロケットと噛み合うリンクのローラのための着座部として機能しており、
    少なくとも一つの歯底部が第1の歯底半径を有し、少なくとも一つの歯底部が、第1の歯底半径よりも小さな第2の歯底半径を有するとともに、第1、第2の歯底半径がスプロケット周りで不規則に変化するように各歯底部がスプロケット周りに配置されるとともに、
    各歯底部は、隣り合う各歯底部に着座した隣り合う各ローラ間のピッチ距離を一定にしつつ、隣り合う各ローラの中心間の角度距離が歯底半径にしたがってスプロケット周りで異なるように、設けられており、
    クッション材が、ローラチェーンのリンクに対して所定の干渉量を提供するように、第1、第2の歯底半径の各歯底部に周方向に沿う幾何学的形状を有している、
    ことを特徴とするスプロケット。
  2. 請求項1において、
    クッション材がチェーン駆動本体部に接着されている、
    ことを特徴とするスプロケット。
  3. 請求項1において、
    複数の歯底部が第1の歯底半径を有し、複数の歯底部が第2の歯底半径を有しており、第1の歯底半径を有する歯底部が、第2の歯底半径を有する歯底部に対してスプロケット外周上において所定のパターンで配列されている、
    ことを特徴とするスプロケット。
  4. 請求項1において、
    複数の歯底部が第3の歯底半径を有しており、第3の歯底半径が第2の歯底半径よりも小さくなっており、ローラチェーンのリンクに対して所定量の干渉量を提供するように、クッション材の幾何学的形状が、第1の歯底半径、第2の歯底半径および第3の歯底半径の各歯底部に周方向に沿っている、
    ことを特徴とするスプロケット。
  5. 請求項4において、
    第3の歯底半径を有する歯底部が、第1の歯底半径を有する歯底部および第2の歯底半径を有する歯底部に対して、スプロケット周りに所定のパターンで配列されている、
    ことを特徴とするスプロケット。
  6. 請求項5において、
    前記所定のパターンは、第2の歯底半径を有する少なくとも一つの歯底部が、第1の歯底半径を有する歯底部と第3の歯底半径を有する歯底部との間に常時配置されるように、配列されている、
    ことを特徴とするスプロケット。
  7. 請求項1において、
    クッション材(14)が、チェーン駆動本体部の各歯(12)の幾何学的形状に沿う幾何学的形状を有するクッション手段(16a−16g)を有しており、各クッション手段(16a−16g)が、ローラチェーン(13)の噛合開始時および噛合離れ時にローラチェーン(13)の干渉速度を変化させるように設けられている、
    ことを特徴とするスプロケット。
  8. 請求項7において、
    クッション手段(16a−16g)が半径方向外方に突出する突起形状から形成されており、周方向に隣り合う各クッション手段(16a−16g)の間には、各クッション手段(16a−16g)の周方向への変形を許容するための凹部が形成されている、
    ことを特徴とするスプロケット。
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