従来から、図5に示すように、接点構成が単極切替えであるようなスイッチ装置、所謂3路型のスイッチ装置SWが提案されている。図5に示すスイッチ装置SWは、例えば、4つの端子部S1〜S4を有しており、スイッチ操作により、端子部S1を端子部S2および端子部S3に選択的に接続できるようになっている。なお、端子部S4は送り端子である。ここで、交流電源ACは、例えば商用電源であって、制御対象となる負荷LFは、例えば白熱灯や蛍光灯を備える照明器具や換気扇などの機器である。なお、以下の説明では、説明の簡略化のために、負荷LFは白熱灯であるとして説明する。
この種のスイッチ装置SWは、主として2つセットで用いられる。例えば、図5に示すように、一方のスイッチ装置SW(図5における左方のスイッチ装置SW)の端子部S1に負荷LFの一端を接続し、負荷LFの他端に交流電源ACの一端を接続し、交流電源ACの他端を他方のスイッチ装置SW(図5における右方のスイッチ装置SW)の端子部S1に接続し、両スイッチ装置SWの端子部S2,S3同士をそれぞれ接続した状態(つまりは、交流電源ACと負荷LFとの間に2つのスイッチ装置SWが直列接続された状態)で使用される。
図5に示す例では、いずれかのスイッチ装置SWを操作することによって、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始、または停止を行うことができる。そのため、2つのスイッチ装置SWそれぞれを異なる場所に設置することによって、同一負荷LFの制御を異なる場所で行うことができる。例えば、スイッチ装置SWは、異なる階数のフロア間を結ぶ階段用の負荷LFの点灯・消灯を階段の上と下とでそれぞれ行えるようにするためなどに利用されている。
しかしながら、このようなスイッチ装置SWにおけるスイッチ要素は、接点の開閉によって電気的接続を行う機械式のものであるため、負荷LFの点灯/消灯を切り替えることしかできない。
一方、無接点のスイッチ素子である3端子双方向性サイリスタ(トライアック)や、サイリスタなどをスイッチ要素として採用した電子スイッチ装置が提案されている。この電子スイッチ装置によれば、負荷LFの点灯/消灯の切り替えの他に、調光制御や、自動点灯、自動消灯などを行うことができていた(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に示す電子スイッチ装置は、上記の3路型のスイッチ装置SWのように、電路を切り替えるタイプのものではなく、一の電路に流れる電流の大きさの調整や、遮断を行うものであるから、図5に示すような一般に普及している3路配線の形では使用することができず、複数の電子スイッチ装置により同一負荷の制御を行えるようにするためには、別途配線工事などを行う必要があった。
かかる点に鑑み、一般的に普及している3路配線に対応可能とした電子スイッチ装置が提案されている。
この電子スイッチ装置は、例えば屋内に設けられたスイッチボックスから引き出した2本の屋内配線を用いて交流電源ACおよび負荷LFに接続され、主に屋内の壁部などの造営材に埋め込み設置された状態で使用されるものであり、図6に示すように、交流電源ACと、負荷LFからなる直列回路の両端間に直列接続されるスイッチ親器1およびスイッチ子器2を備えている。
スイッチ子器2は、交流電源ACまたは負荷LFとの接続に用いられる外部接続端子2aと、スイッチ親器1との接続に用いられる一対の親器接続端子2b,2cとを備えている。一方の親器接続端子(以下、「第1親器接続端子」と称する)2bと外部接続端子2aとの間は短絡され、他方の親器接続端子(以下、「第2親器接続端子」と称する)2cと外部接続端子2aとの間には、押釦スイッチなどの操作(押釦スイッチの場合は押圧)されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチ20が介在されている。操作スイッチ20と外部接続端子2aとの間には、ダイオードD20が、操作スイッチ20にアノードを、外部接続端子2aにカソードを接続する形で介在されている。また、外部接続端子2aと第2親器接続端子2cとの間には、ダイオードD21と、発光ダイオードPD20と、抵抗R20とからなる直列回路が、外部接続端子2a側から第2親器接続端子2c側に向かう方向を順方向とする形で介在され、発光ダイオードPD20にはコンデンサC20が並列接続されている。この発光ダイオードPD20は、暗所などにおいてスイッチ子器2の位置を表示するためのものである。
スイッチ親器1は、交流電源ACまたは負荷LFとの接続に用いられる外部接続端子1aと、スイッチ子器2との接続に用いられる一対の子器接続端子1b,1cとを備えている。一方の子器接続端子(以下、「第1子器接続端子」と称する)1bと外部接続端子1aとの間には、3端子双方向性サイリスタからなる開閉手段10が介在されている。3端子双方向性サイリスタは、ゲート端子に所定の閾値以上の電流(ゲート電流)が入力された際に、オンとなる(ターンオンする)常開型のスイッチであって、両端間に印加された電圧がゼロになったときに(ゼロクロス点で)、オフに切り換わる特性を有している。なお、以下の説明では、開閉手段10において第1子器接続端子1bに接続された一端を電源側端子と称し、外部接続端子1aに接続された他端を負荷側端子と称する。
このような開閉手段10と外部接続端子1aとの間にはノイズフィルタ用のインダクタLが介在され、開閉手段10およびインダクタLからなる直列回路には、サージアブソーバZとノイズフィルタ用のコンデンサC10とが並列接続されている。
スイッチ親器1は、負荷LFの制御状態(以下、「負荷制御状態」と称する)として、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態と、交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態とを有し、オフ状態とオン状態との切り替えは、制御部11により行われるようになっている。制御部11は、マイクロコンピュータ(マイコン)などからなり、上記のオフ状態とオン状態との切り替えなどの動作はソフトウェアなどにより実現されている。制御部11には、押釦スイッチなどの操作(押釦スイッチの場合は押圧)されている間だけオンとなる常開型の主操作スイッチ12が接続されており、制御部11は、操作スイッチ12がオンとなる毎にオフ状態とオン状態とを切り替えるように構成されている。
また、スイッチ親器1は、交流電源ACが出力する交流電流を整流して整流電流(脈流)を出力するダイオードブリッジからなる整流回路部13を有しており、整流回路部13は、一対の交流入力端子および一対の直流出力端子を有し、一対の交流入力端子の一方が開閉手段10の電源側端子に接続され、他方が開閉手段10の負荷側端子に抵抗R10を介して接続されている。この抵抗R10にはコンデンサC11が並列に接続され、コンデンサC11と抵抗R10との接続点は、開閉手段10のゲート端子に接続されている。そして、コンデンサC11および抵抗R10からなる並列回路は、コンデンサC11の充電電圧に比例するゲート電流を開閉手段10のゲート端子に出力するので、整流回路部13の直流出力端子間を短絡した電流によってコンデンサC11が充電されて、ゲート電流が上記閾値以上となった際には、開閉手段10がオンに切り替えられる。したがって、上記並列回路が、整流回路部13の直流出力端子間が短絡された際に開閉手段10のゲート端子に所定の閾値以上のゲート電流を出力して開閉手段10をオンに切り替えるゲート駆動回路を構成している。
整流回路部13の高電位側の出力端子と、低電位側の出力端子との間には、交流電源ACから制御部11への電力の供給、および開閉手段10の制御を行う電源/制御回路部14が接続されている。
電源/制御回路部14は、交流電源ACより与えられる電圧(整流回路部13の出力電圧)を元にして制御部11用の動作電源を生成する機能と、整流回路部13の直流出力端子間を短絡させて開閉手段10をオンに切り替える機能とを有している。この電源/制御回路部14は、負荷制御状態をオフ状態とするオフ動作、および負荷制御状態をオン状態とするオン動作を行うように構成され、オフ動作とオン動作の切り替えは制御部11により行われる。ここで、電源/制御回路部14は、オフ動作では、交流電源ACより与えられる電圧を元にして制御部11用の動作電源を生成するとともに、開閉手段10はオフとする。一方、電源/制御回路部14は、オン動作では、制御部11よりオン状態に切り替える旨の信号を受け取った際には、整流回路部13の直流出力端子間を短絡させて開閉手段10をオンに切り替える。ここで、開閉手段10がオンであると、交流電源ACより整流回路部13には電流がほとんど供給されなくなるが、開閉手段10は上述したように3端子双方向性サイリスタであるから、ゼロクロス点でオフに切り替わる。したがって、オン動作においては、電源/制御回路部14は、開閉手段10がゼロクロス点でオフに切り替わった際には、整流回路部13の出力電圧を元にして制御部11用の動作電源を生成して制御部11の動作に必要な電力を確保してから、再度、整流回路部13の直流出力端子間を短絡させて、開閉手段10をオンに切り替える。以後、この動作を繰り返すことによって、交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態が維持される。なお、このような電源/制御回路部14は従来周知であるから詳細な回路構成およびその説明は省略する。
ところで、開閉手段10の負荷側端子には、図6に示すように、逆流阻止用のダイオードD10を介してインピーダンス調整回路15が接続されている。
インピーダンス切替回路15は、2つのNPN型のトランジスタTr10,Tr11と、5つの抵抗R11〜R15と、2つのコンデンサC12,C13と、ツェナーダイオードZDとで構成され、トランジスタTr10のコレクタ側が入力側、エミッタ側が出力側となっている。トランジスタTr10のコレクタは、抵抗R11を介してダイオードD10のカソードに接続され、トランジスタTr10のベースとエミッタとの間には、抵抗R12およびコンデンサC12の並列回路からなるトランジスタTr10用の駆動回路が介在されている。また、トランジスタTr11は、コレクタが抵抗R13を介してダイオードD10に接続され、エミッタがトランジスタTr10のエミッタに接続されている。トランジスタTr11のベースとエミッタとの間には、抵抗R14およびコンデンサC13の並列回路からなるトランジスタTr11用の駆動回路が介在されている。ツェナーダイオードZDは、カソードがダイオードD10のアノードに接続され、アノードが抵抗R15を介してトランジスタTr11のベースに接続されている。
上記インピーダンス切替回路15は、開閉手段10がオンであるときと、オフであるときとでインピーダンスを切り替えるように構成されている。具体的には、ツェナーダイオードZDは、開閉手段10がオフであるときに逆方向に電流が流れ、開閉手段10がオンであるときに逆方向に電流が流れないように、降伏電圧が設定されている。これによって、開閉手段10がオフであるときには、トランジスタTr11のみがオンとなり、開閉手段10がオンであるときには、トランジスタTr10のみがオンとなる。そして、トランジスタTr11がオンである場合には、トランジスタTr10がオンである場合よりも、インピーダンス切替回路15の出力端子より出力される電流が小さくなるように、抵抗R11,13〜15の値が設定されている。
インピーダンス切替回路15の出力端子となるトランジスタTr10のエミッタには、発光ダイオードPD10のアノードが接続され、発光ダイオードPD10のカソードは、第2子器接続端子1cに接続されている。また、発光ダイオードPD10のカソードは、逆流阻止用のダイオードD11のアノードに接続され、ダイオードD11のカソードは抵抗R16を介して外部接続端子1aに接続されている。さらに、発光ダイオードPD10には、コンデンサC14が並列接続され、ダイオードD11および抵抗R16の直列回路には、コンデンサC15が並列接続されている。
この発光ダイオードPD10は、操作スイッチ20のオン/オフを判別して操作スイッチ20がオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチ20がオフであるときにオフ信号を出力する判別手段となる判別回路部16に利用されている。
判別回路部16は、発光ダイオードPD10が放射する光を受光してオンとなる、すなわち発光ダイオードPD10とでホトカプラ16aを構成するホトトランジスタPTを備えている。ホトトランジスタPTのコレクタは、抵抗R17を介して電源/制御回路部14が生成した動作電源を制御部11に供給するための電源線に接続されるとともに、上記電源線に流れる電流によって充電されるコンデンサC16を介して接地されている。
また、判別回路部16は、所定の閾値以上の電位が入力端子に与えられた際に上記オフ信号として用いられるハイレベルの信号を出力し、所定の閾値未満の電位が入力端子に与えられた際に上記オン信号として用いられるロウレベルの信号を出力するリセット回路16bを備え、リセット回路16bは、入力端子がホトトランジスタPTのコレクタに接続され、出力端子が抵抗R18を介して制御部11に接続されている。抵抗R18と制御部11との接続点は、コンデンサC17を介して接地されている。
したがって、上記判別回路部16によれば、ホトトランジスタPTがオフであるときには、上記電源線に流れる電流によってコンデンサC16が充電されるため、コンデンサC16の高電位側の電位がリセット回路16bの上記閾値以上となった際に、リセット回路16bよりハイレベルの信号が出力され、一方、ホトトランジスタPTがオンであるときには、コンデンサC16の高電位側がホトトランジスタPTを介して接地されて、電荷が放電されるため、コンデンサC16の高電位側の電位がリセット回路16bの上記閾値未満となった際に、リセット回路16bよりロウレベルの信号が出力される。
制御部11は、上述したようにスイッチ親器1の負荷制御状態をオン状態またはオフ状態に設定するものであって、負荷制御状態がオフ状態であるときに主操作スイッチ12が操作されると、電源/制御回路部14をオン動作に切り替え、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替える。一方、制御部11は、負荷制御状態がオン状態であるときに主操作スイッチ12が操作されると、電源/制御回路部14をオフ動作に切り替え、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替える。
したがって、制御部11および電源/制御回路部14が、主操作スイッチ12の操作に応じて開閉手段10を制御して負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態または交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に設定する制御手段を構成している。
また、制御部11は、図7(a)に示すように、負荷制御状態がオフ状態であるときに、操作スイッチ20が操作されて、判別回路部16のオン信号が入力されると、電源/制御回路部14をオン動作に切り替え、負荷制御状態をオン状態に切り替える。一方、制御部11は、図7(b)に示すように、負荷制御状態がオン状態であるときに、操作スイッチ20が操作されて、判別回路部16のオン信号が入力されると、電源/制御回路部14をオフ動作に切り替え、負荷制御状態をオフ状態に切り替える。
図6に示す電子スイッチ装置では、スイッチ親器1およびスイッチ子器2それぞれがスイッチ装置SWに対応しており、図5に示す3路配線において、一方のスイッチ装置SWの代わりにスイッチ親器1を、他方のスイッチ装置SWの代わりにスイッチ子器2を用いることで、図5に示す3路配線の形と同様の形で負荷LFおよび交流電源ACに接続できるようになっている。
つまり、図6に示す電子スイッチ装置は、負荷LFと交流電源ACからなる直列回路の一端(図6に示す例では、負荷LFの一端)にスイッチ親器1の外部接続端子1aを接続し、当該直列回路の他端(図6に示す例では、交流電源ACの一端)にスイッチ子器2の外部接続端子2aを接続し、スイッチ親器1の第1親器接続端子1bおよび第2親器接続端子1cそれぞれをスイッチ子器2の第1子器接続端子2bおよび第2親器接続端子2cそれぞれに接続した状態で使用される。
このように電子スイッチ装置を負荷LFおよび交流電源ACに接続した状態では、スイッチ親器1の開閉手段10の電源側端子はスイッチ子器1を介して交流電源ACに接続され、負荷側端子は負荷LFに接続されている。一方、スイッチ子器2の操作スイッチ20の一端はダイオードD20を介して交流電源ACに接続され、他端はスイッチ親器1を介して負荷LFに接続されている。
したがって、開閉手段10は、負荷LFが交流電源ACを介して両端間に電気的に接続されて、負荷LFおよび交流電源ACとで閉回路を構成し、操作スイッチ20は、開閉手段10に並列的に接続されるとともに負荷LFが交流電源ACを介して両端間に電気的に接続されて、負荷LFおよび交流電源ACとで閉回路を構成している。
以下に、図6に示す電子スイッチ装置の動作について説明する。なお、初期状態では、操作スイッチ20および主操作スイッチ12の両方はオフであり、負荷制御状態はオフ状態であるとする。
まず、スイッチ子器2の外部接続端子2aが高電位側、スイッチ親器1の外部接続端子1aが低電位側となっている状態では、図6に実線の矢印で示す経路(すなわち、交流電源AC、外部接続端子2a、ダイオードD21、発光ダイオードPD20、第2親器接続端子2c、第2子器接続端子1c、ダイオードD11、抵抗R16、外部接続端子1a、負荷LF、交流電源ACの経路)で電流が流れ、スイッチ子器2の発光ダイオードPD20が点灯する。このときに負荷LFに流れる電流は、負荷LFが動作(点灯)しない大きさとなるように抵抗R20などにより限流されている。
一方、スイッチ子器2の外部接続端子2aが低電位側、スイッチ親器1の外部接続端子1aが高電位側となっている状態では、操作スイッチ20がオフとなっているため、負荷LFには電流が流れない。また、いずれの状態においても、開閉手段10がオフとなっているため、交流電源AC、外部接続端子2a、第1親器接続端子2b、第1子器接続端子1b、外部接続端子1a、負荷LF、交流電源ACという経路には電流が流れない。したがって、負荷LFが消灯している状態では、交流電源ACの約半周期毎にスイッチ子器2の発光ダイオードPD20が点灯する。
このように負荷LFが消灯している状態(すなわちオフ状態)において、主操作スイッチ12が操作された場合には、制御部11は、負荷制御状態をオン状態に切り替えるために、電源/制御回路部14をオン動作に切り替え、これによって、交流電源AC、外部接続端子2a、第1親器接続端子2b、第1子器接続端子1b、外部接続端子1a、負荷LF、交流電源ACという経路で負荷LFが動作するのに十分な大きさの電流が流れ、負荷LFが点灯する。
また、負荷LFが点灯している状態(すなわちオン状態)において、主操作スイッチ12が操作された場合には、制御部11は、負荷制御状態をオフ状態に切り替えるために、電源/制御回路部14をオフ動作に切り替え、これによって、交流電源AC、外部接続端子2a、第1親器接続端子2b、第1子器接続端子1b、外部接続端子1a、負荷LF、交流電源ACという経路で電流が流れなくなり、交流電源ACから負荷LFに電力が供給されなくなるから、負荷LFが消灯する。
一方、負荷LFが消灯している状態において、操作スイッチ20が操作された場合には、スイッチ子器2の外部接続端子2aが低電位側、スイッチ親器1の外部接続端子1aが高電位側となっているときに、図6に破線の矢印で示す経路(すなわち、交流電源AC、負荷LF、外部接続端子1a、インダクタL、ダイオードD10、インピーダンス切替回路15、発光ダイオードPD10、第2子器接続端子1c、第2親器接続端子2c、操作スイッチ20、ダイオードD20、外部接続端子2a、交流電源AC)で電流が流れ、スイッチ親器1の発光ダイオードPD10が点灯する。このときに負荷LFに流れる電流は、負荷LFが点灯しない大きさとなるようにインピーダンス切替回路15などにより限流されている。
そして、発光ダイオードPD10が点灯した際には、発光ダイオードPD10とホトカプラ16aを構成しているホトトランジスタPTがオンとなり、コンデンサC16の電荷が放電され、リセット回路16bよりオン信号が出力され、判別回路部16より制御部11にオン信号が入力される。そして、制御部11は、負荷制御状態をオン状態に切り替えるために、電源/制御回路部14をオン動作に切り替え、これによって、交流電源AC、外部接続端子2a、第1親器接続端子2b、第1子器接続端子1b、外部接続端子1a、負荷LF、交流電源ACという経路で負荷LFが動作するのに十分な大きさの電流が流れ、負荷LFが点灯する。
また、負荷制御状態がオン状態であるときに、操作スイッチ20が操作された場合には、上述したように、判別回路部16より制御部11にオン信号が入力される。そして、制御部11は、負荷制御状態をオフ状態に切り替えるために、電源/制御回路部14をオフ動作に切り替え、これによって、交流電源ACから負荷LFに電力が供給されなくなって、負荷LFが消灯する。
したがって、図6に示す電子スイッチ装置では、スイッチ親器1の主操作スイッチ12と、スイッチ子器2の操作スイッチ20とのいずれかを操作することによって、負荷LFの点灯または消灯が行えるようになっており、例えば、スイッチ親器1を階段の下側に、スイッチ子器2を階段の上側に設置することによって、階段の上と下のどちらでも、負荷LFの制御を行うことができる。
特開平9−45175号公報
ところで、図6に示す電子スイッチ装置では、操作スイッチ20が操作されている間は、図6に破線の矢印で示す経路(すなわち、交流電源AC、負荷LF、外部接続端子1a、インダクタL、ダイオードD10、インピーダンス切替回路15、発光ダイオードPD10、第2子器接続端子1c、第2親器接続端子2c、操作スイッチ20、ダイオードD20、外部接続端子2a、交流電源AC)で電流が流れることになる。そのため、操作スイッチ20が操作されている間は、電子スイッチ装置の消費電流が大きくなる。
ここで、負荷LFが点灯している(負荷制御状態がオン状態である)場合には、特に問題はないが、負荷LFが消灯している(負荷制御状態がオフ状態である)場合には、負荷LFにフリッカなどが生じるおそれがあり、また、負荷LFとして、インバータを利用した蛍光灯用の照明装置や、電子スタータを利用した蛍光灯(高輝度放電灯)用の照明装置を利用した場合には、蛍光灯の温度を好適に下げることができず、再点灯が行えなくなり、その結果、照明装置を使用できなくなるといった不具合が生じるおそれがあった。
このような不具合は、操作スイッチ20を操作した際の消費電流を不具合が生じない程度に小さくすれば解消されるが、操作スイッチ20の操作時の消費電流を小さくすることは、技術的に困難であった。
そのため、上記不具合を解消するためには、操作スイッチ20がオンとなっている期間と、負荷LFが消灯している期間(負荷制御状態がオフ状態である期間)とが重なる期間を短く、または重なる期間がなくなるようにすることが考えられる。
上述した図6に示す電子スイッチ装置では、制御部11は、負荷制御状態がオフ状態であるときに、判別回路部16のオン信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えるようになっている。図7(a)は、時刻T1において判別回路部16のオン信号が入力され、時刻T1より入力確定時間tを経過した時刻T2において負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替えられ、さらにその後の時刻T3において判別回路部16のオフ信号が入力された際の動作を示している。
一方、制御部11は、負荷制御状態がオン状態であるときに、判別回路部16のオン信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えるようになっている。図7(b)は、時刻T1において判別回路部16のオン信号が入力され、時刻T1より入力確定時間tを経過した時刻T2において負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替えられ、さらにその後の時刻T3において判別回路部16のオフ信号が入力された際の動作を示している。
したがって、図6に示す電子スイッチ装置では、負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替わる際には、図7(a)に示すように、時刻T1から時刻T2までの比較的短い期間(入力確定時間t)が、負荷制御状態がオフ状態である期間と重なっているものの、負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、図7(b)に示すように、入力確定時間tよりも長い時刻T2から時刻T3までの期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間と重なっている。したがって、図6に示す電子スイッチ装置では、上記不具合が生じるおそれがあった。
上述の電子スイッチ装置の制御部11では、判別回路部16のオン信号を負荷制御状態の切り替えのトリガとして利用しているが、例えば、図8(a),(b)に示すように、判別回路部16のオン信号ではなく、オン信号が入力された直後のオフ信号を負荷制御状態の切り替えのトリガとして利用することが考えられる。
この場合、制御部11は、負荷制御状態がオフ状態であるときに、判別回路部16のオン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替える。図8(a)は、時刻T1において判別回路部16のオン信号が入力され、その後の時刻T3において判別回路部16のオフ信号が入力され、時刻T3より入力確定時間tを経過した時刻T4において負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替えられた際の動作を示している。
一方、制御部11は、負荷制御状態がオン状態であるときに、判別回路部16のオン信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替える。図8(b)は、時刻T1において判別回路部16のオン信号が入力され、その後の時刻T3において判別回路部16のオフ信号が入力され、時刻T3より入力確定時間tを経過した時刻T4において負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替えられた際の動作を示している。
図8(a),(b)に示す動作を行う制御部11を備えた電子スイッチ装置では、負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、図8(b)に示すように、操作スイッチ20の操作期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間とは重なっていないが、負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替わる際には、図8(a)に示すように、時刻T1から時刻T3までの期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間と重なっており、結局、このような電子スイッチ装置であっても、上記不具合が生じるおそれがあった。
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、操作スイッチの操作時に負荷に流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる電子スイッチ装置を提供することにある。
上述の課題を解決するために、請求項1の発明では、負荷が交流電源を介して両端間に電気的に接続された開閉手段と、主操作スイッチと、主操作スイッチの操作に応じて開閉手段を制御して負荷制御状態を交流電源から負荷に給電しないオフ状態または交流電源から負荷に給電するオン状態に設定する制御手段とを有するスイッチ親器、および上記開閉手段に並列的に接続され操作されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチを有するスイッチ子器とを備え、スイッチ親器は、操作スイッチのオン/オフを判別して操作スイッチがオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチがオフであるときにオフ信号を出力する判別手段を有し、制御手段は、負荷制御状態がオフ状態であるときに上記オン信号が入力されると、負荷制御状態をオン状態に切り替え、負荷制御状態がオン状態であるときに上記オン信号が入力された直後に上記オフ信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態に切り替えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、制御手段は、負荷制御状態が交流電源から負荷に給電しないオフ状態であるときには、オン信号が入力されると負荷制御状態を交流電源から負荷に給電するオン状態に切り替えるので、操作スイッチが操作されてから給電開始までの時間が短くなるから、操作スイッチが操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間を短くでき、また、負荷制御状態がオン状態であるときには、オン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると負荷制御状態をオフ状態に切り替えるので、操作スイッチが操作されている間は負荷制御状態がオフ状態にはならないから、操作スイッチが操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間をなくすことができ、その結果、負荷制御状態をオン状態に切り替えるとき、もしくはオフ状態に切り替えるときのいずれの場合においても、スイッチ子器の操作スイッチの操作時の負荷に流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、スイッチ親器は、タイマを有し、主操作スイッチは、操作されている間のみオンとなる常開型のスイッチからなり、制御手段は、動作モードとして、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードと、負荷制御状態がオン状態であるオンモードと、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードとを有し、オフモード時に操作スイッチが操作されると動作モードをオンモードに切り替え、オンモード時に操作スイッチが操作されると動作モードをタイマモードに切り替え、タイマモード時に操作スイッチが操作されると動作モードをオフモードに切り替えることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、操作スイッチにより、交流電源から負荷に給電しないオフモード、交流電源から負荷に給電するオンモード、および所定時間だけ交流電源から負荷に給電するタイマモードのいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源から負荷への給電の開始または停止だけではなく、負荷を所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードであるときに操作スイッチを操作すれば動作モードがオフモードに切り替わるから、タイマモードにおいて所定時間が経過する前であれば、任意のタイミングで交流電源から負荷への給電を停止させることができる。
請求項3の発明では、請求項1または2の発明において、スイッチ親器は、タイマを有し、主操作スイッチは、操作されている間のみオンとなる常開型のスイッチからなり、制御手段は、動作モードとして、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードと、負荷制御状態がオン状態であるオンモードと、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードとを有し、オフモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをオンモードに切り替え、オンモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをタイマモードに切り替え、タイマモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをオンモードに切り替えることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、主操作スイッチにより、交流電源から負荷に給電しないオフモード、交流電源から負荷に給電するオンモード、および所定時間だけ交流電源から負荷に給電するタイマモードのいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源から負荷への給電の開始または停止だけではなく、負荷を所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードであるときに主操作スイッチを操作すれば動作モードがオンモードに切り替わるから、タイマモードにおいて所定時間が経過する前であれば、タイマモードを解除して交流電源から負荷への給電を維持することができる。
請求項4の発明では、請求項1または2の発明において、スイッチ親器は、タイマを有し、主操作スイッチは、操作されている間のみオンとなる常開型のスイッチからなり、制御手段は、動作モードとして、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードと、負荷制御状態がオン状態であるオンモードと、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードとを有し、オフモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをオンモードに切り替え、オンモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをタイマモードに切り替え、タイマモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをオフモードに切り替えることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、主操作スイッチにより、交流電源から負荷に給電しないオフモード、交流電源から負荷に給電するオンモード、および所定時間だけ交流電源から負荷に給電するタイマモードのいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源から負荷への給電の開始または停止だけではなく、負荷を所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードであるときに主操作スイッチを操作すれば動作モードがオフモードに切り替わるから、タイマモードにおいて所定時間が経過する前であれば、任意のタイミングで交流電源から負荷への給電を停止させることができる。
請求項5の発明では、請求項1または2の発明において、スイッチ親器は、タイマを有し、主操作スイッチは、操作されている間のみオンとなる常開型のスイッチからなり、制御手段は、動作モードとして、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードと、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードとを有し、オフモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをタイマモードに切り替え、タイマモード時に主操作スイッチが操作されるとタイマのカウントをリセットして再カウントすることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、主操作スイッチにより、交流電源から負荷に給電しないオフモードから所定時間だけ交流電源から負荷に給電するタイマモードに動作モードを切り替えることができるから、負荷を所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードであるときに主操作スイッチを操作すれば、タイマのカウントをリセットして再カウントさせることができるから、交流電源から負荷に給電する期間を延長できて、負荷の動作時間を任意に延長できる。
請求項6の発明では、請求項1または2の発明において、スイッチ親器は、タイマを有し、主操作スイッチは、操作されている間のみオンとなる常開型のスイッチからなり、制御手段は、動作モードとして、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードと、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードとを有し、オフモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをタイマモードに切り替え、タイマモード時に主操作スイッチが操作されると動作モードをオフモードに切り替えることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、主操作スイッチにより、交流電源から負荷に給電しないオフモード、および所定時間だけ交流電源から負荷に給電するタイマモードのいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源から負荷への給電の開始または停止だけではなく、負荷を所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、タイマモードにおいてタイマのカウント中であっても動作モードをオフモードに設定できるから、交流電源から負荷への給電を停止できて、負荷の動作を任意のタイミングで停止できる。
請求項7の発明では、負荷が交流電源を介して両端間に電気的に接続された開閉手段と、主操作スイッチと、主操作スイッチの操作に応じて開閉手段を制御して負荷制御状態を交流電源から負荷に給電しないオフ状態または交流電源から負荷に給電するオン状態に設定する制御手段とを有するスイッチ親器、および上記開閉手段に並列的に接続され操作されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチを有するスイッチ子器とを備え、スイッチ親器は、操作スイッチのオン/オフを判別して操作スイッチがオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチがオフであるときにオフ信号を出力する判別手段を有し、制御手段は、負荷制御状態がオン状態であるときに上記オン信号が入力された直後に上記オフ信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態に切り替え、負荷制御状態がオフ状態であるときに操作スイッチが操作されても、負荷制御状態をオン状態に切り替えないことを特徴とする。
請求項7の発明によれば、負荷制御状態が交流電源から負荷に給電するオン状態であるときには、オン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると負荷制御状態を交流電源から負荷に給電しないオフ状態に切り替えるので、操作スイッチが操作されている間は負荷制御状態がオフ状態にはならないから、操作スイッチが操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間をなくすことができ、また、負荷制御状態がオフ状態であるときには、操作スイッチが操作されても、負荷制御状態をオン状態に切り替えないから、負荷制御状態がオフ状態であるときには操作スイッチが操作されなくなり、その結果、スイッチ子器の操作スイッチの操作時の負荷に流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる。
請求項8の発明では、負荷が交流電源を介して両端間に電気的に接続された開閉手段と、主操作スイッチと、主操作スイッチの操作に応じて開閉手段を制御して負荷制御状態を交流電源から負荷に給電しないオフ状態または交流電源から負荷に給電するオン状態に設定する制御手段とを有するスイッチ親器、および上記開閉手段に並列的に接続され操作されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチを有するスイッチ子器とを備え、スイッチ親器は、操作スイッチのオン/オフを判別して操作スイッチがオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチがオフであるときにオフ信号を出力する判別手段を有し、制御手段は、負荷制御状態がオフ状態であるときに上記オン信号が入力されると、負荷制御状態をオン状態に切り替え、負荷制御状態がオン状態であるときに操作スイッチが操作されても、負荷制御状態をオフ状態に切り替えないことを特徴とする。
請求項8の発明によれば、制御手段は、負荷制御状態が交流電源から負荷に給電しないオフ状態であるときには、オン信号が入力されると負荷制御状態を交流電源から負荷に給電するオン状態に切り替えるので、操作スイッチが操作されてから給電開始までの時間が短くなるから、操作スイッチが操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間を短くでき、また、負荷制御状態がオン状態であるときには、操作スイッチが操作されても負荷制御状態をオフ状態に切り替えないから、操作スイッチが操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なることがなくなり、その結果、スイッチ子器の操作スイッチの操作時の負荷に流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる。
本発明は、スイッチ子器の操作スイッチの操作時に負荷に流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できるという効果を奏する。
(実施形態1)
本実施形態の電子スイッチ装置は、図6に示す電子スイッチ装置と同様の構成を基本的な構成として有するものであって、負荷LFが交流電源ACを介して両端間に電気的に接続された開閉手段10と、主操作スイッチ12と、主操作スイッチ12の操作に応じて開閉手段10を制御して負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態または交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に設定する制御手段を構成する制御部11および電源/制御回路部14と、操作スイッチ20のオン/オフを判別して操作スイッチ20がオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチ20がオフであるときにオフ信号を出力する判別手段となる判別回路部16とを有するスイッチ親器1、および開閉手段10に並列的に接続され操作されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチ20を有するスイッチ子器2とを備えているものの、電源/制御回路部14とともに制御手段を構成する制御部11の構成が異なっている。なお、本実施形態の電子スイッチ装置のその他の構成は、図6に示す電子スイッチ装置と同様であるから図示および説明を省略する。
本実施形態における制御部11は、図1(a)に示すように、負荷制御状態が交流電源ACから負荷LFに給電していないオフ状態であるときに判別回路部16のオン信号が入力されると、負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に切り替えるように構成されている。図1(a)は、時刻T1において判別回路部16のオン信号が入力され、時刻T1より入力確定時間tを経過した時刻T2において負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替えられ、さらにその後の時刻T3において判別回路部16のオフ信号が入力された際の動作を示している。
また、本実施形態における制御部11は、図1(b)に示すように、負荷制御状態がオン状態であるときに判別回路部16のオン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態に切り替えるように構成されている。図1(b)は、時刻T1において判別回路部16のオン信号が入力され、その後の時刻T3において判別回路部16のオフ信号が入力され、時刻T3より入力確定時間tを経過した時刻T4において負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替えられた際の動作を示している。
このように本実施形態の電子スイッチ装置では、負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替わる際には、図1(a)に示すように、時刻T1から時刻T2までの比較的短い期間(オン信号の入力確定時間t)が、負荷制御状態がオフ状態である期間と重なり、負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、図1(b)に示すように、操作スイッチ20の操作期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間とは重ならないようになっている。
したがって、本実施形態の電子スイッチ装置によれば、制御部11は、負荷制御状態がオフ状態であるときには、オン信号が入力されると負荷制御状態をオン状態に切り替えるので、操作スイッチ20が操作されてから給電開始までの時間が短くなるから、操作スイッチ20が操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間を短くでき、また、負荷制御状態がオン状態であるときには、オン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると負荷制御状態をオフ状態に切り替えるので、操作スイッチ20が操作されている間は負荷制御状態がオフ状態にはならないから、操作スイッチ20が操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間をなくすことができ、その結果、負荷制御状態をオン状態に切り替えるとき、もしくはオフ状態に切り替えるときのいずれの場合においても、スイッチ子器2の操作スイッチ20の操作時の負荷LFに流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる。
なお、本実施形態の電子スイッチ装置の基本的な構成は、図6に示す例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない程度の設計変更は可能である。この点は後述する実施形態1〜5においても同様である。
(実施形態2)
本実施形態の電子スイッチ装置は、スイッチ親器1がタイマ(図示せず)を有している点、および制御部11の動作が実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから図示および説明を省略する。
本実施形態における制御部11は、動作モードとして、図2に示すように、交流電源ACから負荷LFに電力供給を行わない(つまり負荷制御状態がオフ状態である)オフモードM1と、交流電源ACから負荷LFに電力供給を行う(つまり負荷制御状態がオン状態である)オンモードM2と、上記タイマにより所定時間をカウントし当該所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに電力を供給する(つまりタイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替える)タイマモードM3とを有しており、操作スイッチ20が操作された際に、次のような動作を行う。
すなわち、制御部11は、図2に示すように、オフモードM1時に操作スイッチ20が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えて、動作モードをオンモードM2に設定し(図2中の矢印H1)、オンモードM2時に操作スイッチ20が操作されると、動作モードをタイマモードM3に設定して(図2中の矢印H2)、上記タイマのカウントを開始し、タイマモードM3時に操作スイッチ20が操作されると、上記タイマのカウントを停止するとともに、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えて、動作モードをオフモードM1に設定する(図2中の矢印H3)。また、制御部11は、タイマモードM3時に上記タイマにより所定時間がカウントされた後には、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるとともに、動作モードをオフモードM1に設定する(図3(a)中の矢印G)。
ところで、操作スイッチ20の操作に応じて制御部11が負荷制御状態を切り替える際の動作については、実施形態1と同様である。つまり、制御部11は、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードM1時においては、判別回路部16のオン信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えて、動作モードをオンモードM2に設定する。また、制御部11は、負荷制御状態がオン状態であるタイマモードM3時においては、判別回路部16のオン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えて、動作モードをオフモードM1に設定する。
したがって、本実施形態の電子スイッチ装置においても、実施形態1と同様に、負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替わる際には、図1(a)に示すように、時刻T1から時刻T2までの比較的短い期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間と重なり、負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、図1(b)に示すように、操作スイッチ20の操作期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間とは重ならないようになっている。
以上述べた本実施形態の電子スイッチ装置によれば、実施形態1と同様の効果を奏する。加えて、本実施形態の電子スイッチ装置によれば、操作スイッチ20により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1、交流電源ACから負荷LFに給電するオンモードM2、および所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3のいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始または停止だけではなく、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードM3であるときに操作スイッチ20を操作すれば動作モードがオフモードM1に切り替わるから、タイマモードM3において所定時間が経過する前(上記タイマによるカウントが終了する前)であれば、任意のタイミングで交流電源ACから負荷LFへの給電を停止させることができる。
なお、操作スイッチ20が操作された際の制御部11の動作として、本実施形態における動作(図2に示すような動作)と実施形態1における動作とのいずれの動作を行うかは、スイッチ親器1に付設したスイッチなどの選択手段によって選択できるようにしてもよい。
(実施形態3)
本実施形態の電子スイッチ装置は、スイッチ親器1がタイマ(図示せず)を有している点、および制御部11の動作が実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1と同様であるから図示および説明を省略する。
本実施形態における制御部11は、動作モードとして、図3(a)に示すように、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードM1と、負荷制御状態がオン状態であるオンモードM2と、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードM3とを有しており、主操作スイッチ12が操作された際に、次のような動作を行う。
すなわち、本実施形態における制御部11は、図3(a)に示すように、オフモードM1時に主操作スイッチ12が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えて、動作モードをオンモードM2に設定し(図3(a)中の矢印F1)、オンモードM2時に主操作スイッチ12が操作されると、動作モードをタイマモードM3に設定して(図3(a)中の矢印F2)、上記タイマのカウントを開始し、タイマモードM3時に主操作スイッチ12が操作されると、上記タイマのカウントを停止し、動作モードをオンモードM2に設定する(図3(a)中の矢印F3)。また、制御部11は、タイマモードM3時に上記タイマにより所定時間がカウントされた後には、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるとともに、動作モードをオフモードM1に設定する(図3(a)中の矢印G)。なお、操作スイッチ20が操作された際の制御部11の動作は実施形態1と同様である。
以上述べた本実施形態の電子スイッチ装置によれば、実施形態1と同様の効果を奏する。加えて、本実施形態の電子スイッチ装置によれば、主操作スイッチ12により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1、交流電源ACから負荷LFに給電するオンモードM2、および所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3のいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始または停止だけではなく、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードM3であるときに主操作スイッチ12を操作すれば動作モードがオンモードM2に切り替わるから、タイマモードM3において所定時間が経過する前であれば、タイマモードM3を解除して交流電源ACから負荷LFへの給電を維持することができる。
ところで、主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作は図3(a)に示す例に限定されるものではない。
例えば、制御部11は、図3(b)に示すように、オフモードM1時に主操作スイッチ12が操作されると動作モードをオンモードM2に設定し(図3(b)中の矢印F1)、オンモードM2時に主操作スイッチ12が操作されると動作モードをタイマモードM3に設定し(図3(b)中の矢印F2)、タイマモードM3時に主操作スイッチ12が操作されると、上記タイマのカウントを停止するとともに、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えて、動作モードをオフモードM1に設定するように構成されていてもよい(図3(b)中の矢印F4)。
このようにすれば、図3(a)に示す例と同様に、主操作スイッチ12により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1、交流電源ACから負荷LFに給電するオンモードM2、および所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3のいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始または停止だけではなく、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになる。そして、図3(b)に示す例では、動作モードがタイマモードM3であるときに主操作スイッチ12を操作すれば動作モードがオンモードではなくオフモードM1に切り替わるから、タイマモードM3において所定時間が経過する前であれば、任意のタイミングで交流電源ACから負荷LFへの給電を停止させることができる。
また、制御部11は、図3(c)に示すように、オフモードM1時に主操作スイッチ12が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えるとともに、上記タイマのカウントを開始することにより、動作モードをタイマモードM3に設定し(図3(c)中の矢印F5)、タイマモードM3時に主操作スイッチ12が操作されると上記タイマのカウントをリセットして再カウントする、つまり負荷制御状態がオン状態である期間(負荷の動作期間)を延長するように構成されていてもよい(図3(c)中の矢印F6)。
このようにすれば、主操作スイッチ12により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1から所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3に動作モードを切り替えることができるから、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードM3であるときに主操作スイッチ12を操作すれば、上記タイマのカウントをリセットして再カウントさせることができるから、交流電源ACから負荷LFに給電する期間を延長できて、負荷LFの動作時間を任意に延長することができる。
あるいは、制御部11は、図3(d)に示すように、オフモードM1時に主操作スイッチ12が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えるとともに、上記タイマのカウントを開始することにより、動作モードをタイマモードM3に設定し(図3(d)中の矢印F5)、タイマモードM3時に主操作スイッチ12が操作されると、上記タイマのカウントを停止するとともに、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えて、動作モードをオフモードM1に設定するように構成されていてもよい(図3(d)中の矢印F7)。
このようにすれば、主操作スイッチ12により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1、および所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3のいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始または停止だけではなく、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、タイマモードM3において上記タイマのカウント中であっても動作モードをオフモードM1に設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電を停止できて、負荷LFの動作を任意のタイミングで停止できる。
なお、主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作として、本実施形態における動作(図3(a)〜(d)に示すような動作)と実施形態1における動作とのいずれの動作を行うかは、スイッチ親器1に付設したスイッチなどの選択手段によって選択できるようにしてもよく、例えば、当該選択手段によって、主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作を、実施形態1の動作、図3(a)に示す動作、図3(b)に示す動作、図3(c)に示す動作、図3(d)に示す動作の計5つの動作のなかから選択できるようにしてもよい。ところで、主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作として、図3(c),(d)に示すような動作を採用する場合には、オンモードM2は必ずしも必要ではない。
また、本実施形態における主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作は、上述した実施形態2にも採用できる。
(実施形態4)
本実施形態の電子スイッチ装置は、図6に示す電子スイッチ装置と同様の構成を基本的な構成として有するものであって、負荷LFが交流電源ACを介して両端間に電気的に接続された開閉手段10と、主操作スイッチ12と、主操作スイッチ12の操作に応じて開閉手段10を制御して負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態または交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に設定する制御手段を構成する制御部11および電源/制御回路部14と、操作スイッチ20のオン/オフを判別して操作スイッチ20がオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチ20がオフであるときにオフ信号を出力する判別手段となる判別回路部16とを有するスイッチ親器1、および開閉手段10に並列的に接続され操作されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチ20を有するスイッチ子器2とを備えているものの、電源/制御回路部14とともに制御手段を構成する制御部11の構成が異なっている。なお、本実施形態の電子スイッチ装置のその他の構成は、図6に示す電子スイッチ装置と同様であるから図示および説明を省略する。
本実施形態における制御部11は、図1(b)に示すように、負荷制御状態がオン状態であるときに判別回路部16のオン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると、負荷制御状態をオフ状態に切り替えるように構成されている。また、本実施形態における制御部11は、負荷制御状態がオフ状態であるときに操作スイッチ20が操作されても、負荷制御状態をオン状態に切り替えないように構成されている。つまり、本実施形態におけるスイッチ子器2は、負荷LFの消灯のみを行うオフスイッチ(強制オフスイッチ)となっている。
このように本実施形態の電子スイッチ装置では、負荷制御状態がオン状態からオフ状態に切り替わる際には、図1(b)に示すように、操作スイッチ20の操作期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間とは重ならず、負荷制御状態がオフ状態である場合には、操作スイッチ20が操作されることがない。
したがって、以上述べた本実施形態の電子スイッチ装置によれば、制御部11は、負荷制御状態が交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態であるときには、オン信号が入力された直後にオフ信号が入力されると負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態に切り替えるので、操作スイッチ20が操作されている間は負荷制御状態がオフ状態にはならないから、操作スイッチ20が操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間をなくすことができ、また、負荷制御状態がオフ状態であるときには、操作スイッチ20が操作されても、負荷制御状態をオン状態に切り替えないから、負荷制御状態がオフ状態であるときには操作スイッチ20が操作されなくなり、その結果、スイッチ子器2の操作スイッチ20の操作時の負荷LFに流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる。
ところで、本実施形態における制御部11は、動作モードとして、図4(a)に示すように、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードM1と、負荷制御状態がオン状態であるオンモードM2と、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードM3とを有するものであってもよい。
この場合、制御部11は、例えば、実施形態3の図3(a)に示すように、オフモードM1時に主操作スイッチ12が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えて動作モードをオンモードM2に設定し(図3(a)中の矢印F1)、オンモードM2時に主操作スイッチ12が操作されると、動作モードをタイマモードM3に設定して(図3(b)中の矢印F2)、上記タイマのカウントを開始し、タイマモードM3時に主操作スイッチ12が操作されると上記タイマのカウントを停止し動作モードをオンモードM2に設定し(図3(a)中の矢印F3)、タイマモードM3時に上記タイマにより所定時間がカウントされた後には、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるとともに、動作モードをオフモードM1に設定する(図3(a)中の矢印G)ように構成する。
このようにすれば、主操作スイッチ12により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1、交流電源ACから負荷LFに給電するオンモードM2、および所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3のいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始または停止だけではなく、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードM3であるときに主操作スイッチ12を操作すれば動作モードがオンモードM2に切り替わるから、タイマモードM3において所定時間が経過する前であれば、タイマモードM3を解除して交流電源ACから負荷LFへの給電を維持することができる。
また、制御部11は、オンモードM2時に操作スイッチ20が操作されると、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えて、動作モードをオフモードM1に設定し(図4(a)中の矢印H4)、タイマモードM3時に操作スイッチ20が操作されると、上記タイマのカウントを停止するとともに、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えて、動作モードをオフモードM1に設定する(図4(a)中の矢印H4)ように構成されていてもよい。
この場合、動作モードがオンモードM2であるかタイマモードM3であるかに関わらず、操作スイッチ20を操作することによって、任意のタイミングで交流電源ACから負荷LFへの給電を停止させることができる。
なお、操作スイッチ20が操作された際の制御部11の動作として、図4(a)中に矢印H3,H4で示す両方の動作と、矢印H3で示す動作と、矢印H4で示す動作とのいずれの動作を行うかは、スイッチ親器1に付設したスイッチなどの選択手段によって選択できるようにしてもよい。
また、本実施形態におけるオフモードM1、オンモードM2、タイマモードM3の3つの動作モードを採用した例では、主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作として、実施形態3に図3(a)で示す例を挙げたが、実施形態3に図3(b)〜(d)で示す例であってもよく、また、実施形態3で述べたように、図3(a)〜(d)のなかから選択できるようにしてもよい。
(実施形態5)
本実施形態の電子スイッチ装置は、図6に示す電子スイッチ装置と同様の構成を基本的な構成として有するものであって、負荷LFが交流電源ACを介して両端間に電気的に接続された開閉手段10と、主操作スイッチ12と、主操作スイッチ12の操作に応じて開閉手段10を制御して負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態または交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に設定する制御手段を構成する制御部11および電源/制御回路部14と、操作スイッチ20のオン/オフを判別して操作スイッチ20がオンであるときにオン信号を出力し操作スイッチ20がオフであるときにオフ信号を出力する判別手段となる判別回路部16とを有するスイッチ親器1、および開閉手段10に並列的に接続され操作されている間のみオンとなる常開型の操作スイッチ20を有するスイッチ子器2とを備えているものの、電源/制御回路部14とともに制御手段を構成する制御部11の構成が異なっている。なお、本実施形態の電子スイッチ装置のその他の構成は、図6に示す電子スイッチ装置と同様であるから図示および説明を省略する。
本実施形態における制御部11は、図1(a)に示すように、負荷制御状態が交流電源ACから負荷LFに給電していないオフ状態であるときに判別回路部16のオン信号が入力されると、負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に切り替えるように構成されている。また、本実施形態における制御部11は、負荷制御状態がオン状態であるときに操作スイッチ20が操作されても、負荷制御状態をオフ状態に切り替えないように構成されている。つまり、本実施形態におけるスイッチ子器2は、負荷LFの点灯のみを行うオンスイッチ(強制オンスイッチ)となっている。
このように本実施形態の電子スイッチ装置では、負荷制御状態がオフ状態からオン状態に切り替わる際には、図1(a)に示すように、時刻T1から時刻T2までの比較的短い期間(オン信号の入力確定時間t)が、負荷制御状態がオフ状態である期間と重なり、負荷制御状態がオン状態において操作スイッチ20を操作してもオフ状態に切り替わらないから、操作スイッチ20の操作期間が、負荷制御状態がオフ状態である期間とは重ならないようになっている。
したがって、以上述べた本実施形態の電子スイッチ装置によれば、制御部11は、負荷制御状態が交流電源ACから負荷LFに給電しないオフ状態であるときには、オン信号が入力されると負荷制御状態を交流電源ACから負荷LFに給電するオン状態に切り替えるので、操作スイッチ20が操作されてから給電開始までの時間が短くなるから、操作スイッチ20が操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なる期間を短くでき、また、負荷制御状態がオン状態であるときには、操作スイッチ20が操作されても負荷制御状態をオフ状態に切り替えないから、操作スイッチ20が操作されている期間と負荷制御状態がオフ状態である期間とが重なることがなくなり、その結果、スイッチ子器1の操作スイッチ20の操作時の負荷LFに流れる電流に起因する不具合の発生を抑制できる。
ところで、本実施形態における制御部11は、動作モードとして、図4(b)に示すように、負荷制御状態がオフ状態であるオフモードM1と、負荷制御状態がオン状態であるオンモードM2と、タイマにより所定時間をカウントした後に負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるタイマモードM3とを有するものであってもよい。
この場合、制御部11は、例えば、実施形態3の図3(a)に示すように、オフモードM1時に主操作スイッチ12が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えて動作モードをオンモードM2に設定し(図3(a)中の矢印F1)、オンモードM2時に主操作スイッチ12が操作されると、動作モードをタイマモードM3に設定して(図3(b)中の矢印F2)、上記タイマのカウントを開始し、タイマモードM3時に主操作スイッチ12が操作されると上記タイマのカウントを停止し動作モードをオンモードM2に設定し(図3(a)中の矢印F3)、タイマモードM3時に上記タイマにより所定時間がカウントされた後には、負荷制御状態をオン状態からオフ状態に切り替えるとともに、動作モードをオフモードM1に設定する(図3(a)中の矢印G)ように構成する。
このようにすれば、主操作スイッチ12により、交流電源ACから負荷LFに給電しないオフモードM1、交流電源ACから負荷LFに給電するオンモードM2、および所定時間だけ交流電源ACから負荷LFに給電するタイマモードM3のいずれかに動作モードを設定できるから、交流電源ACから負荷LFへの給電の開始または停止だけではなく、負荷LFを所定時間だけ動作させるタイマ動作を行うことができるようになり、また、動作モードがタイマモードM3であるときに主操作スイッチ12を操作すれば動作モードがオンモードM2に切り替わるから、タイマモードM3において所定時間が経過する前であれば、タイマモードM3を解除して交流電源ACから負荷LFへの給電を維持することができる。
また、制御部11は、オフモードM1時に操作スイッチ20が操作されると、負荷制御状態をオフ状態からオン状態に切り替えて、動作モードをオンモードM2に設定し(図4(b)中の矢印H1)、タイマモードM3時に操作スイッチ20が操作されると、上記タイマのカウントを停止し、動作モードをオンモードM2に設定する(図4(b)中の矢印H5)ように構成されていてもよい。
つまり、制御部11は、動作モードがオフモードM1とタイマモードM3のいずれの場合であっても、動作モードをオンモードM2に切り替えるから、動作モードがオフモードM1であれば、操作スイッチ20を操作することによって、交流電源ACから負荷LFへ給電して負荷LFを動作させることができ、動作モードがタイマモードM3であれば、操作スイッチ20を操作することによって、タイマモードM3を解除して交流電源ACから負荷LFへの給電を維持することができる。
なお、操作スイッチ20が操作された際の制御部11の動作として、図4(b)中に矢印H1,H5で示す両方の動作と、矢印H1で示す動作と、矢印H5で示す動作とのいずれの動作を行うかは、スイッチ親器1に付設したスイッチなどの選択手段によって選択できるようにしてもよい。
また、本実施形態におけるオフモードM1、オンモードM2、タイマモードM3の3つの動作モードを採用した例では、主操作スイッチ12が操作された際の制御部11の動作として、実施形態3に図3(a)で示す例を挙げたが、実施形態3に図3(b)〜(d)で示す例であってもよく、また、実施形態3で述べたように、図3(a)〜(d)のなかから選択できるようにしてもよい。