JP4829024B2 - ウォータポンプ - Google Patents

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JP4829024B2 JP2006201911A JP2006201911A JP4829024B2 JP 4829024 B2 JP4829024 B2 JP 4829024B2 JP 2006201911 A JP2006201911 A JP 2006201911A JP 2006201911 A JP2006201911 A JP 2006201911A JP 4829024 B2 JP4829024 B2 JP 4829024B2
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本発明は、ウォータポンプに係り、特に、インペラが連結されたロータの回転シャフトをケースで支持するように構成されたウォータポンプに関する。
従来、この種のウォータポンプとしては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載のウォータポンプでは、ロータにはインペラが一体に設けられており、このロータの回転シャフトはケースに一体に形成された一対の軸受により支持されている。
特開2004−144055号公報
ところで、この種のウォータポンプでは、組み付け性の向上や構造の簡素化等の目的から、ロータの回転シャフトを支持するシャフト支持部を樹脂で構成することが一般的である。
しかしながら、ロータの回転シャフトを支持するシャフト支持部を樹脂で構成する構造は、シャフト支持部に対しての応力が少ない環境下では成立するが、例えば車両のエンジン冷却システムに用いられるウォータポンプのように、シャフト支持部に対する応力が大きい環境下では成立が困難である。
すなわち、金属に比べて線膨張係数が大きな樹脂は高温時に膨張する。従って、樹脂製のシャフト支持部の周辺に金属製のインサート成形品や金属製の接触部品などが配置された場合、ウォータポンプがエンジンルーム内等の高温環境下に置かれたときには、樹脂製のシャフト支持部が金属製のインサート成形品や金属製の接触部品などから受ける応力が増大し、耐久性が低下する。
また、ウォータポンプが温度の増減を繰り返す環境(例えば、−40℃と130℃とに繰り返し変化する環境)下に置かれたときには、樹脂製のシャフト支持部がその周辺に配置された金属製のインサート成形品や金属製の接触部品などから線膨張係数の違いにより発生する繰り返し冷熱衝撃力を受け、この冷熱衝撃力に伴う応力が増大することによっても、耐久性が低下する。
さらに、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプに振動が伝達されたときや、ウォータポンプの作動時には、樹脂製のシャフト支持部がロータの自重に加えてロータの振動に伴う力を受け、このロータの振動に伴う力が増大することによっても、耐久性が低下する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来の構成に比して耐久性を向上させることが可能なウォータポンプを提供することにある。
請求項1に記載のウォータポンプは、軸線方向に沿って配置された回転シャフトに連結されたロータと、前記ロータに連結されたインペラと、前記ロータと対向して配置されたステータと、前記インペラが収容されるポンプ室を形成し、前記ポンプ室に連通する流体吸入口及び流体吐出口を備えると共に、前記回転シャフトの軸線方向一方側を支持する第一シャフト支持部を有して構成されたポンプケースと、その内側に前記ポンプ室と連通されて前記ロータが収容されるロータ収容室を形成する筒状に構成されると共に、前記ロータと前記ステータとの間に配置されて前記ポンプ室及び前記ロータ収容室から前記ステータを隔離密閉するキャンと、その内側に前記ステータを収容する金属製の筒状体で構成され、前記回転シャフトの軸線方向他方側を支持する第二シャフト支持部を有して構成されたモータケースと、を備え、前記キャンは、樹脂製とされると共に、前記ロータと前記第二シャフト支持部との間に底部を備えた有底筒状に構成され、且つ、前記底部に前記回転シャフトの軸線方向他方側が空隙を有して貫通される貫通孔部を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載のウォータポンプよれば、回転シャフトの軸線方向他方側は第二シャフト支持部によって支持されており、この第二シャフト支持部を含むモータケース全体は、金属製とされている。
従って、第二シャフト支持部が樹脂製とされる場合よりも高強度に構成されるので、これにより、従来の樹脂製の構成に比して、第二シャフト支持部の耐久性、ひいては、ウォータポンプ全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、請求項1に記載のウォータポンプよれば、樹脂製とされたキャンの底部には貫通孔部を介して回転シャフトの軸線方向他方側が貫通されているが、この貫通孔部は、回転シャフトの軸線方向他方側が空隙を有して貫通されるように構成されている。
従って、ウォータポンプがエンジンルーム内等の高温環境下に置かれたり、ポンプ室及びロータ収容室の冷却水を吸水したりすることで、キャン全体が膨張して貫通孔部が縮小される場合でも、貫通孔部と回転シャフトとの干渉を防止できる。
また、これに加えて、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプに振動が伝達されたり、ウォータポンプが作動したりすることで、ロータが振動する場合でも、貫通孔部と回転シャフトとの干渉を防止できる。
さらに、ウォータポンプが温度の増減を繰り返す環境(例えば、−40℃と130℃とに繰り返し変化する環境)下に置かれた場合でも、樹脂製のキャンと金属製の回転シャフトとの線膨張係数の違いに起因してキャンが繰り返し冷熱衝撃力を受けることを防止できる。
このように、請求項1に記載のウォータポンプよれば、貫通孔部と回転シャフトとが干渉したり、キャンが繰り返し冷熱衝撃力を受けたりすることを防止できるので、樹脂製のキャン(特に、貫通孔部の周囲部)に応力が発生することを防止できる。これにより、樹脂製のキャンの耐久性、ひいては、ウォータポンプ全体の耐久性を向上させることが可能となる。
請求項2に記載のウォータポンプは、請求項1に記載のウォータポンプにおいて、前記貫通孔部と前記回転シャフトとの間には、振動吸収可能なシール部材が配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載のウォータポンプよれば、貫通孔部と回転シャフトとの間に、シール部材が配置されており、しかも、このシール部材は、振動吸収可能に構成されている。
従って、貫通孔部と回転シャフトとの間のシール性を確保できると共に、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプに振動が伝達されたり、ウォータポンプが作動したりすることで、ロータが振動する場合でも、シール部材が振動ダンパとなり、回転シャフトからキャンに伝達される振動エネルギを吸収することができる。これにより、樹脂製のキャンに応力が発生することを防止できる。
請求項3に記載のウォータポンプは、請求項1又は請求項2に記載のウォータポンプにおいて、前記モータケースは、前記キャンの底部を挟んだ前記ロータと反対側に底部を有して構成され、前記第二シャフト支持部は、前記モータケースの底部から前記キャンの底部に向けて突設され、前記キャンの底部には、前記貫通孔部の周囲に形成されると共に前記モータケースの底部に向けて突出されると共に、前記第二シャフト支持部に外周側から嵌合された突出壁部が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載のウォータポンプよれば、キャンの底部に突設された突出壁部が、モータケースの底部に突設された第二シャフト支持部に外周側から嵌合されている。
従って、突出壁部が第二シャフト支持部に外周側から嵌合されることで、突出壁部と第二シャフト支持部とのシール性も確保できる。
[第一実施形態]
はじめに、図1に基づき本発明の第一実施形態について説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10の全体構成を示す側面断面図が示されている。本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10は、例えば、自動車のエンジン冷却装置において冷却水を循環させるために好適に用いられるものであり、ポンプケース12と、モータケース14と、インペラ部材16と、ステータユニット18と、を主要な構成として備えている。
ポンプケース12は、樹脂製とされており、モータケース14側に開口する凹部20を備えた凹状体で構成されている。このポンプケース12において、凹部20の内側はポンプ室22とされている。また、ポンプケース12は、例えば、自動車のエンジン冷却装置に設けられたパイプと接続される流体吸入部24及び流体吐出部26を備えて構成されている。
流体吸入部24は、軸線方向に沿ってモータケース14と反対側に延出されており、流体吐出部26は、接線方向に沿って延出されている。また、流体吸入部24には、ポンプ室22と連通する流体吸入口28が軸線方向に沿って形成されており、流体吐出部26には、ポンプ室22と連通する流体吐出口30が接線方向に沿って形成されている。
また、このポンプケース12には、流体吸入口28及びポンプ室22の中央に第一シャフト支持部32が設けられている。この第一シャフト支持部32には、モータケース14側に開口する凹部34が形成されており、この凹部34には、支持プレート36が例えばインサート成形によって配置されている。
また、この支持プレート36には、後述する回転シャフト58の軸線方向一方側が挿入される支持凹部38が設けられている。そして、この支持プレート36を備えた第一シャフト支持部32は、流体吸入口28の内壁面から径方向内側に延びる連結部40によって連結されて支持されている。
モータケース14は、筒状のケース本体42と、このケース本体42のポンプケース12と反対側の開口を塞ぐための蓋体44(底部)とを有して構成されている。本実施形態において、このケース本体42と蓋体44とは、樹脂よりも線膨張係数の小さな材料、例えばアルミニウム等の金属で構成されている。
ケース本体42の外周面には、図示しないネジ孔を備えた締結部46が設けられており、蓋体44には、この締結部46と整合する位置に板厚方向に貫通する図示しない貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔にボルト48が挿入されて、このボルト48が締結部46のネジ孔に螺入されることで、ケース本体42と蓋体44とが一体的に結合されている。
蓋体44の径方向中央部には、軸線方向に沿って後述するキャン80の底部84に向けて突出する第二シャフト支持部50が設けられている。この第二シャフト支持部50には、後述する回転シャフト58の軸線方向他方側が挿入される支持凹部52が設けられている。
インペラ部材16は、軸線方向他方側に円筒状のロータ部54を有して構成されている。このロータ部54の径方向中央部には、軸線方向に沿って貫通する孔部56が形成されており、この孔部56には、回転シャフト58が軸線方向に沿って配置されるように挿入されている。
回転シャフト58の軸線方向一方側は、上述のポンプケース12に設けられた第一シャフト支持部32の支持凹部38に挿入されて支持されており、回転シャフト58の軸線方向他方側は、後述するステータユニット18に設けられた貫通孔部88を貫通して上述のモータケース14に設けられた第二シャフト支持部50の支持凹部52に挿入されて支持されている。
また、ロータ部54の孔部56には、一対の軸受部材60,62が配置されており、このロータ部54を含むインペラ部材16全体は、この軸受部材60,62によって回転シャフト58に対して回転自在に支持されている。
また、ロータ部54の径方向外側の部分には、環状のバックヨーク64が設けられており、このバックヨーク64の外周面には、周方向に沿ってマグネット66が固定されている。そして、このロータ部54の軸線方向一方側には、インペラ68が一体的に設けられている。このインペラ68は、軸線に対して放射状に延びる複数の羽根70を有して構成されており、上述のポンプ室22に回転可能に収容されている。
ステータユニット18は、コイル72及び積層コア74を備えた環状のステータ部76がモールド成形されることで樹脂部78と一体化された構成とされており、上述のモータケース14に設けられたケース本体42の内側に収容されている。
このステータユニット18の樹脂部78には、径方向中央部に筒状のキャン80が形成されている。このキャン80の径方向内側は、ポンプ室22と連通するロータ収容室82とされており、このロータ収容室82には、ステータ部76と径方向に対向するように、上述のロータ部54が回転可能に収容されている。
また、このキャン80は、ロータ部54とステータ部76との間に配置されてポンプ室22及びロータ収容室82からステータ部76を隔離密閉している。また、キャン80は、蓋体44に設けられた第二シャフト支持部50とロータ部54との間に底部84を備えており、この底部84には、モータケース14の蓋体44に向けて突出壁部86が突設されている。
この突出壁部86及び底部84には、軸線方向に沿って貫通する貫通孔部88が形成されている。この貫通孔部88は、第一孔部90と、この第一孔部90よりも蓋体44側に設けられ第一孔部90よりも大径の第二孔部92と、により構成されている。
第一孔部90は、回転シャフト58の軸線方向他方側が空隙を有して貫通されるように構成されており、後に詳述するように、キャン80全体が膨張して貫通孔部88が縮小されたり、インペラ部材16が振動したりした場合でも、回転シャフト58との干渉を防止可能な寸法に設定されている。
また、第二孔部92には、上述の第二シャフト支持部50が挿入されており、これにより、突出壁部86は、第二シャフト支持部50に外周側から嵌合されている。また、この貫通孔部88のうち第二孔部92と回転シャフト58との間には、例えばゴム等の振動吸収可能な材料により構成されたOリング94(シール部材)が配置されている。
また、このウォータポンプ10では、ポンプケース12、ステータユニット18、モータケース14の各外周側の部分に環状の嵌合部96,97,98がそれぞれ形成されている。そして、各嵌合部96,97,98がそれぞれ嵌合されることで、ポンプケース12、ステータユニット18、モータケース14が一体的に組み付けられている。
また、このポンプケース12、ステータユニット18、モータケース14は、図示しないボルト等の締結具によって一体的に結合されている。さらに、ポンプケース12の嵌合部96とステータユニット18の嵌合部97との間には、Oリング99が介挿されている。
そして、このウォータポンプ10では、ステータ部76から生じる磁力にロータ部54のマグネット66が吸引反発することでインペラ68を含むインペラ部材16全体が回転し、インペラ68が回転すると、流体吸入口28を介して外部からポンプ室22に流体が吸入されてこの流体が流体吐出口30から外部へ吐出される構成とされている。
次に、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10よれば、回転シャフト58の軸線方向他方側は第二シャフト支持部50によって支持されており、この第二シャフト支持部50を含むモータケース14全体は、金属製とされている。
従って、第二シャフト支持部50が樹脂製とされる場合よりも高強度に構成されるので、これにより、従来の樹脂製の構成に比して、第二シャフト支持部50の耐久性、ひいては、ウォータポンプ10全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10よれば、樹脂製とされたキャン80の底部84には貫通孔部88を介して回転シャフト58の軸線方向他方側が貫通されているが、この貫通孔部88は、回転シャフト58の軸線方向他方側が空隙を有して貫通されるように構成されている。
従って、ウォータポンプ10がエンジンルーム内等の高温環境下に置かれたり、ポンプ室22及びロータ収容室82の冷却水を吸水したりすることで、キャン80全体が膨張して貫通孔部88が縮小される場合でも、貫通孔部88と回転シャフト58との干渉を防止できる。
また、これに加えて、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプ10に振動が伝達されたり、ウォータポンプ10が作動したりすることで、インペラ部材16が振動する場合でも、貫通孔部88と回転シャフト58との干渉を防止できる。
さらに、ウォータポンプ10が温度の増減を繰り返す環境(例えば、−40℃と130℃とに繰り返し変化する環境)下に置かれた場合でも、樹脂製のキャン80と金属製の回転シャフト58との線膨張係数の違いに起因してキャン80が繰り返し冷熱衝撃力を受けることを防止できる。
このように、本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10よれば、貫通孔部88と回転シャフト58とが干渉したり、キャン80が繰り返し冷熱衝撃力を受けたりすることを防止できるので、樹脂製のキャン80(特に、貫通孔部88の周囲部)に応力が発生することを防止できる。これにより、樹脂製のキャン80の耐久性、ひいては、ウォータポンプ10全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10よれば、貫通孔部88と回転シャフト58との間に、Oリング94が配置されており、しかも、このOリング94は、例えばゴム等の振動吸収可能な材料により構成されている。
従って、貫通孔部88と回転シャフト58との間のシール性を確保できると共に、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプ10に振動が伝達されたり、ウォータポンプ10が作動したりすることで、インペラ部材16が振動する場合でも、Oリング94が振動ダンパとなり、回転シャフト58からキャン80に伝達される振動エネルギを吸収することができる。これにより、樹脂製のキャン80に応力が発生することを防止できる。
また、本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10よれば、キャン80の底部84に突設された突出壁部86が、蓋体44に突設された第二シャフト支持部50に外周側から嵌合されている。
従って、突出壁部86が第二シャフト支持部50に外周側から嵌合されることで、突出壁部86と第二シャフト支持部50とのシール性も確保できる。
また、このとき、回転シャフト58をOリング94のシール面とすることにより、回転シャフト58の周りのシール構造をコンパクトにすることができる。
[第二実施形態]
次に、図2に基づき本発明の第二実施形態について説明する。
図2には、本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110の全体構成を示す側面断面図が示されている。なお、本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110は、上述の本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10に対し、以下の点を変更したものである。
すなわち、本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110において、キャン80の底部84に形成された突出壁部112は、その突出端面が第二シャフト支持部50の突出端面と当接されるように構成されている。
また、この突出壁部112及び底部84には、回転シャフト58の軸線方向他方側が空隙を有して貫通される貫通孔部114が形成されており、この貫通孔部114と回転シャフト58との間には、例えばゴム等の振動吸収可能な材料により構成されたOリング116(シール部材)が配置されている。
次に、本発明の第二実施形態の作用及び効果について説明する。
本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110よれば、回転シャフト58の軸線方向他方側は第二シャフト支持部50によって支持されており、この第二シャフト支持部50を含むモータケース14全体は、金属製とされている。
従って、第二シャフト支持部50が樹脂製とされる場合よりも高強度に構成されるので、これにより、従来の樹脂製の構成に比して、第二シャフト支持部50の耐久性、ひいては、ウォータポンプ110全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110よれば、樹脂製とされたキャン80の底部84には貫通孔部114を介して回転シャフト58の軸線方向他方側が貫通されているが、この貫通孔部114は、回転シャフト58の軸線方向他方側が空隙を有して貫通されるように構成されている。
従って、ウォータポンプ110がエンジンルーム内等の高温環境下に置かれたり、ポンプ室22及びロータ収容室82の冷却水を吸水したりすることで、キャン80全体が膨張して貫通孔部114が縮小される場合でも、貫通孔部114と回転シャフト58との干渉を防止できる。
また、これに加えて、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプ110に振動が伝達されたり、ウォータポンプ110が作動したりすることで、インペラ部材16が振動する場合でも、貫通孔部114と回転シャフト58との干渉を防止できる。
さらに、ウォータポンプ110が温度の増減を繰り返す環境(例えば、−40℃と130℃とに繰り返し変化する環境)下に置かれた場合でも、樹脂製のキャン80と金属製の回転シャフト58との線膨張係数の違いに起因してキャン80が繰り返し冷熱衝撃力を受けることを防止できる。
このように、本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110よれば、貫通孔部114と回転シャフト58とが干渉したり、キャン80が繰り返し冷熱衝撃力を受けたりすることを防止できるので、樹脂製のキャン80(特に、貫通孔部114の周囲部)に応力が発生することを防止できる。これにより、樹脂製のキャン80の耐久性、ひいては、ウォータポンプ110全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明の第二実施形態に係るウォータポンプ110よれば、貫通孔部114と回転シャフト58との間に、Oリング116が配置されており、しかも、このOリング116は、例えばゴム等の振動吸収可能な材料により構成されている。
従って、貫通孔部114と回転シャフト58との間のシール性を確保できると共に、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプ110に振動が伝達されたり、ウォータポンプ110が作動したりすることで、インペラ部材16が振動する場合でも、Oリング116が振動ダンパとなり、回転シャフト58からキャン80に伝達される振動エネルギを吸収することができる。これにより、樹脂製のキャン80に応力が発生することを防止できる。
また、このとき、回転シャフト58をOリング116のシール面とすることにより、回転シャフト58の周りのシール構造をコンパクトにすることができる。
[第三実施形態]
次に、図3に基づき本発明の第三実施形態について説明する。
図3には、本発明の第三実施形態に係るウォータポンプ210の全体構成を示す側面断面図が示されている。なお、本発明の第三実施形態に係るウォータポンプ210は、上述の本発明の第一実施形態に係るウォータポンプ10に対し、以下の点を変更したものである。
すなわち、本発明の第三実施形態に係るウォータポンプ210において、キャン80の底部84に形成された突出壁部212は、ロータ部54側に開口し、蓋体44側に閉塞する凹状に構成されている。
また、この突出壁部212に形成された凹部214には、回転シャフト58の軸線方向他方側を支持する支持プレート216が例えばインサート成形によって配置されており、この支持プレート216に形成された支持凹部218には、回転シャフト58の軸線方向他方側が挿入されて支持されている。
また、蓋体44の径方向中央部には、軸線方向に沿ってキャン80の底部84に向けて突出する第二シャフト支持部220が設けられており、この第二シャフト支持部220の支持凹部222には、上述の突出壁部212が圧入されて支持されている。
次に、本発明の第三実施形態の作用及び効果について説明する。
本発明の第三実施形態に係るウォータポンプ210よれば、回転シャフト58の軸線方向他方側は、支持プレート216及び凹部214を介して第二シャフト支持部220によって支持されており、この第二シャフト支持部220を含むモータケース14全体は、金属製とされている。
従って、第二シャフト支持部220が樹脂製とされる場合よりも高強度に構成されるので、これにより、従来の樹脂製の構成に比して、第二シャフト支持部220の耐久性、ひいては、ウォータポンプ210全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明の第三実施形態に係るウォータポンプ210よれば、キャン80の底部84に形成され回転シャフト58の軸線方向他方側を支持する突出壁部212が、蓋体44に形成された第二シャフト支持部220の支持凹部222に圧入されて支持されている。
従って、車両に搭載されたエンジンからウォータポンプ210に振動が伝達された場合でも、回転シャフト58の振れを抑制することができる。これにより、回転シャフト58の振れに伴ってウォータポンプ210の樹脂部分(例えば、キャン80等)に作用する応力を抑制することができるので、この樹脂部分の耐久性、ひいては、ウォータポンプ210全体の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明の第三実施形態に係るウォータポンプ210よれば、第二シャフト支持部220の内側に樹脂製の突出壁部212が配置され、しかも、この突出壁部212は、回転シャフト58をロータ部54側から包む凹状に構成されている。従って、突出壁部212と第二シャフト支持部220との間にシール部材が不要となりコストを低減できる。
本発明の第一実施形態に係るウォータポンプの全体構成を示す側面断面図である。 本発明の第二実施形態に係るウォータポンプの全体構成を示す側面断面図である。 本発明の第三実施形態に係るウォータポンプの全体構成を示す側面断面図である。
符号の説明
10,110,210…ウォータポンプ、12…ポンプケース、14…モータケース、16…インペラ部材、18…ステータユニット、20,34,214…凹部、22…ポンプ室、24…流体吸入部、26…流体吐出部、28…流体吸入口、30…流体吐出口、32…第一シャフト支持部、36,216…支持プレート、38,52,218,222…支持凹部、40…連結部、42…ケース本体、44…蓋体(底部)、46…締結部、48…ボルト、50,220…第二シャフト支持部、54…ロータ部(ロータ)、56…孔部、58…回転シャフト、60,62…軸受部材、64…バックヨーク、66…マグネット、68…インペラ、70…羽根、72…コイル、74…積層コア、76…ステータ部(ステータ)、78…樹脂部、80…キャン、82…ロータ収容室、84…底部、86,112,212…突出壁部、88,114…貫通孔部、90…第一孔部、92…第二孔部、94,116…Oリング(シール部材)、96,97,98…嵌合部、99…Oリング

Claims (3)

  1. 軸線方向に沿って配置された回転シャフトに対して回転自在に支持されたロータと、
    前記ロータに連結されたインペラと、
    前記ロータと対向して配置されたステータと、
    前記インペラが収容されるポンプ室を形成し、前記ポンプ室に連通する流体吸入口及び流体吐出口を備えると共に、前記回転シャフトの軸線方向一方側を支持する第一シャフト支持部を有して構成されたポンプケースと、
    その内側に前記ポンプ室と連通されて前記ロータが収容されるロータ収容室を形成する筒状に構成されると共に、前記ロータと前記ステータとの間に配置されて前記ポンプ室及び前記ロータ収容室から前記ステータを隔離密閉するキャンと、
    その内側に前記ステータを収容する金属製の筒状体で構成され、前記回転シャフトの軸線方向他方側を支持する第二シャフト支持部を有して構成されたモータケースと、
    を備え
    前記キャンは、樹脂製とされると共に、前記ロータと前記第二シャフト支持部との間に底部を備えた有底筒状に構成され、且つ、前記底部に前記回転シャフトの軸線方向他方側が空隙を有して貫通される貫通孔部を備えている、
    ウォータポンプ。
  2. 前記貫通孔部と前記回転シャフトとの間には、振動吸収可能なシール部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のウォータポンプ。
  3. 前記モータケースは、前記キャンの底部を挟んだ前記ロータと反対側に底部を有して構成され、
    前記第二シャフト支持部は、前記モータケースの底部から前記キャンの底部に向けて突設され、
    前記キャンの底部には、前記貫通孔部の周囲に形成されると共に前記モータケースの底部に向けて突出されると共に、前記第二シャフト支持部に外周側から嵌合された突出壁部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウォータポンプ。
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