JP4822138B2 - 発電システムおよびその運転方法 - Google Patents

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永久磁石同期発電機が発電する電力を商用電力へ変換して商用電源系統母線を介して負荷へ供給する発電システムおよびその運転方法に関する。
永久磁石同期発電機は、回転界磁極として永久磁石を用いるため、励磁電源回路が不要であること、スリップリングやブラシなどの電気的接点がなく、構造が簡単で保守が容易であること等の利点を有するうえに、近年の技術進歩によって大型機器が製造されるようになった関係で、商用電源系統と連系運転される発電設備にも使用されるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。
永久磁石は、温度変化により磁力が変化する。このため、これを用いた永久磁石同期発電機は永久磁石の温度によって出力電圧が変化することが知られている(例えば、特許文献2参照)。また、永久磁石同期発電機は界磁磁束が一定のため、出力電流が増加すると同期インピーダンスの電圧降下分により出力電圧が変化する。さらに、回転数が可変である原動機で駆動される場合は、当然に回転数の変化によって出力電圧の周波数が変化する。
このように出力電圧や周波数が変化する永久磁石同期発電機によって商用電源系統母線に接続されている負荷に電力を供給するには、永久磁石同期発電機を直接、商用電源系統母線に接続せずに、電圧および周波数を制御することができる静止型電力変換器を介して接続する必要がある(例えば、特許文献3参照)。
静止型電力変換器は、一般にダイオードあるいはトランジスタ等の半導体素子をブリッジ接続して交流入力電力を直流電力に変換する順変換器(整流器)と、トランジスタ等の半導体素子をブリッジ接続して順変換器によって変換された直流電力を交流電力に逆変換して出力する逆変換器(インバータ)と、半導体素子のスイッチングを制御する制御回路とから構成されている。
図7に永久磁石同期発電機を用いた従来の発電システムを示す。
図7において、1は永久磁石で回転界磁極を構成した永久磁石同期発電機(PMG)であり、回転子(回転界磁極)はガスタービンエンジン等の原動機2の出力軸に結合されて駆動されるようになっており、また、固定子(電機子巻線)は静止型電力変換器3の入力端子に接続されている。
静止型電力変換器3は、前述したとおり永久磁石同期発電機1側から見て入力端子側に順変換器(整流器)を、出力端子側に逆変換器(インバータ)を設けたものであるが、順変換器および逆変換器を合わせて単にインバータと呼ぶ場合がある。本明細書では順変換器(整流器)と逆変換器(インバータ)とを有する静止型電力変換器3のことを、以下インバータ3と呼ぶことにする。
このインバータ3の出力端子は、変圧器4および遮断器5を介して商用電源系統母線6へ接続されるようになっている。7は負荷であり、遮断器8を介して商用電源系統母線6から電力が供給されるようになっている。
そして、インバータ3は半導体素子をスイッチング制御する制御回路に遮断器10を介して電圧検出変圧器9で検出した商用電源系統母線6の電圧を入力し、この商用電源系統電圧を基準値としてインバータ3の出力電圧を変化させることにより外部から与えられる電力指令値Aに従って出力電力を制御するように構成されている。
従来の発電システムは以上の構成により、原動機2の回転数の変化や永久磁石同期発電機1の磁石の温度の変化、永久磁石同期発電機1の出力電流量の変化により永久磁石同期発電機1の出力電圧の大きさが変化したり、原動機2の回転数の変化により周波数が変化しても、インバータ3により商用電源系統母線6の電圧と同期しながら永久磁石同期発電機1で発電した電力を商用電源系統母線6へ供給し、遮断器8を介して負荷7へ電力を供給することができる。
特開平05−015198号公報 特開平10−056799号公報 特開2002−084795号公報
前述したとおり永久磁石同期発電機1は界磁磁束が一定であるため、図8の(1)の特性に示すように、出力電流が増加すると同期インピーダンスによる電圧降下分のために出力電圧は低下する。また、出力電圧は回転数に比例するため、図8の(2)の特性に示すように回転数が低下すると出力電圧も低下する。さらに、永久磁石の磁力は温度によっても変化し、高温になると減磁するため、出力電圧も低下する。
一方、インバータ3は、外部から与えられた電力指令値Aに応じて半導体素子をスイッチング制御することによって出力電力を制御するが、電力指令値Aが一定である場合に前述の要因によって入力電圧が低下すると、出力電力が一定となるようにスイッチング制御するため、結果的に入力電流が増加するように作用する。入力電流が増加すると前述したように、永久磁石同期発電機1の出力電圧は低下する。
いま、外部からインバータ3へ電力指令値Aを与え、インバータ3の出力電力がAであり、永久磁石同期発電機1の出力電圧が図8に示す無負荷時の電圧Vよりも低い電圧Vである時に原動機2の回転数が低下したとする。この場合、永久磁石同期発電機1の電圧はVに低下するが、前述したとおりインバータ3は出力電力Aを維持しようとするために入力電流を増加させる。
この結果、永久磁石同期発電機1の出力電流が増加し、永久磁石同期発電機1の出力電圧はさらにVに低下する。永久磁石同期発電機1の出力電圧−出力電流の特性は、出力電流が増加するに従って出力電圧が低下することが特徴的であるが、このような状態で前述のような永久磁石同期発電機1とインバータ3の作用が互いに繰り返されると、永久磁石同期発電機1の出力電圧の低下が次々と進んでいく。
なお、前述した例は回転数低下時の作用であるが、永久磁石同期発電機1の磁石温度が上昇し、磁石が減磁した場合でも同様の課題が生じる。
一般にインバータの制御回路には、入力の過電流から内部部品を保護するために例えば入力電圧の大きさを検出し、設定した電圧値よりも低下した場合にインバータの出力を停止する機能が設けられているので、永久磁石同期発電機1の出力電圧低下が進んでもインバータ3は焼損等の故障からは保護される。
しかしながら、インバータ3が運転を停止すると、それまで商用電源系統母線6に対して供給していた電力を遮断することとなり、商用電源系統母線6の電圧に擾乱を招き、商用電源系統母線6に接続されている負荷7の誤動作や故障を招くこととなる。
この擾乱は、商用電源系統母線6に接続される他の電源の総容量に対して、インバータ3が供給する電力の割合が大きいほど大きくなる。
そこで本発明の目的は、上記の課題に鑑みてなされたもので、永久磁石同期発電機の出力電圧の低下が進んだ場合でも、電力系統を保護するためにインバータを運転停止することなく、商用電源系統母線への電力供給を継続することのできる発電システムおよびその制御方法を提供するものである。
上記課題を達成するために、請求項1記載の発明は、原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムにおいて、
前記永久磁石同期発電機の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記永久磁石同期発電機の回転数と前記電力指令値の上限値との対応関係を予め設定しておき、前記回転数検出手段から入力した回転数信号の増減に対応して増減する電力指令値上限信号を出力する特性を有する第1の関数発生器と、
前記第1の関数発生器から入力した電力指令値上限値信号に基づいて電力指令値の上限を設定することにより、外部から与えられた電力指令値の大きさが前記電力指令値上限値を超える場合、上限値に制限して前記インバータへ出力するように構成したリミッタと、
を備えたことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムにおいて、
前記永久磁石同期発電機の永久磁石の温度を検出する磁石温度検出手段と、
前記永久磁石同期発電機の永久磁石の温度と前記電力指令値の上限値との対応関係を予め設定しておき、前記磁石温度検出手段から入力した温度信号の増減に対応して減増する電力指令値上限信号を出力する特性を有する第2の関数発生器と、
前記第2の関数発生器から入力した電力指令値上限値信号に基づいて前記電力指令値の上限値を設定することにより、外部から与えられた電力指令値の大きさが前記電力指令値上限値を超える場合、上限値に制限して前記インバータへ出力するように構成したリミッタと、
を備えたことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムにおいて、
前記永久磁石同期発電機の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
前記永久磁石同期発電機の出力電圧と電力指令値の上限値との対応関係を予め設定しておき、前記電圧検出手段から入力した電圧信号が所定の大きさ以下の場合定常運転時の電力指令値上限値よりも小さい電力指令値上限値信号を出力する第3の関数発生器と、
前記第3の関数発生器から入力した電力指令値上限値信号に基づいて電力指令値の上限値を設定することにより、外部から与えられた電力指令値の大きさが前記上限値を超える場合、上限値に制限して前記インバータへ出力するように構成したリミッタと、を備えたことを特徴とす
また、請求項に係る発明は、請求項記載の発電システムにおいて、前記第3の関数発生器は、前記電圧検出手段から入力した電圧信号が所定の大きさを超える場合第1の電力指令値上限値信号を出力し、電圧信号が所定の大きさ以下の場合前記第1の電力指令値上限値よりも小さい第2の電力指令値上限値信号を出力する特性を有することを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムの運転方法において、
前記永久磁石同期発電機の回転数を検出し、回転数の増減に対応してインバータへ与える電力指令値の上限値を増減させることによりインバータへの入力電流を制限することを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムの運転方法において、
前記永久磁石の温度を検出し、永久磁石の温度の増減に対応してインバータへ与える電力指令値の上限値を減増させることによりインバータへの入力電流を制限することを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムの運転方法において、
前記永久磁石同期発電機の出力電圧が設定した電圧よりも低下した場合にインバータへ与える電力指令値の上限値を永久磁石同期発電機の出力電圧の低下が進行しない電力まで下げて保持することによりインバータへの入力電流を制限することを特徴とする。
本発明によれば、永久磁石同期発電機の回転数の低下や永久磁石の温度上昇、あるいは出力電流の増加等の現象が発生したとき、インバータを制御することによって永久磁石同期発電機の出力電圧の低下を抑制することができるので、インバータの運転停止を回避し、商用電源系統に過大な擾乱を発生させずに負荷へ安定して供給することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図を通して共通する部分には共通する符号を付けて重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態を示す発電システムの構成図である。
図1において、永久磁石同期発電機1、原動機2、インバータ3、・・・、遮断器10については、図7で示したものと同じ部品のため、重複する説明は省略し、異なる点について重点的に説明する。
20は、永久磁石同期発電機1の回転数Nを検出するための回転数検出器であり、例えば電磁ピックアップ式、光学式等の無接触型回転数検出器である。21は関数発生器であり、図2のように回転数Nに対する電力指令値の上限値Amaxが予め設定してあり、任意の回転数Ni信号を入力したとき、これに対応する大きさの信号を電力指令値の上限値Amaxiとして出力するように構成されている。
22は、関数発生器21から出力された信号をインバータ3に与えられる電力指令値の上限値Amaxとして設定するリミッタである。すなわち、リミッタ22に外部から電力指令値Aが与えられた場合、その電力指令値Aの大きさがリミッタ22のゼロ(0)から上限地Amax以下の範囲にある場合、外部から入力された電力指令値Aがそのまま指令値A´(A=A´)としてインバータ3の制御回路に与えられる。しかしながら、外部から与えられた電力指令値Aの大きさが上限値Amaxを超える大きさの場合は、上限値Amaxで制限された大きさの電力指令値A´(A´=Amax)がインバータ3に与えられる。これにより、インバータ3に入力する電流を制限する。
なお、図2に示す特性は一例であり、回転数Nの増減に応じて電力指令値の上限値Amaxが右上がりに増減する所望の特性、すなわち、回転数Nが増加するにつれ電力指令値の上限値Amaxも増加する特性となっている。
本実施形態は、以上のような構成とすることにより、商用電源系統母線6へ電力を供給している時に永久磁石同期発電機1の回転数Nが低下して出力電圧が低下し始めたとしても、インバータ3へ与える電力指令値A´が回転数Nに応じて同時に低下するため、永久磁石同期発電機1の出力電圧の低下の進行を抑制でき、永久磁石同期発電機1の出力電流の過大な増加を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態を示す発電システムの構成図である。
図3において、永久磁石同期発電機1、原動機2、インバータ3、・・・遮断器10、リミッタ22については図1で示したものと同じ部品のため、重複する説明は省略する。
30は永久磁石同期発電機1の回転界磁極である永久磁石の温度を検出するための温度検出器であり、例えば、永久磁石から放射される赤外線を検知して永久磁石の温度を測定し出力する。31は関数発生器であり、図4のように温度検出値Tに対する電力指令値の上限値Amaxが予め設定してあり、任意の温度Ti信号を入力したとき、これに対応する大きさの信号を電力指令値の上限値Amaxiとして出力するように構成されている。
なお、図4に示す特性は一例であり、温度検出値Tの増減に応じて電力指令値の上限Amaxが右下がりに減増する所望の特性、すなわち、温度検出値Tが増加するにつれ電力指令値の上限値Amaxが右下がりに減少する特性となっている。
リミッタ22は図1の場合と同じものであり、外部から電力指令値Aが与えられた場合、その電力指令値Aの大きさがリミッタ22のゼロ(0)からを上限値Amax以下の範囲にある場合、外部から入力された大きさの電力指令値AがそのままA´(A=A´)としてインバータ3に与えられる。しかしながら、外部から与えられた電力指令値Aの大きさが上限値Amaxを超える場合は、上限値Amaxで制限された大きさの電力指令値A´(A´=Amax)としてインバータ3に与えられる。これにより、インバータ3に入力する電流を制限する。
本実施形態は、以上のような構成とすることにより、商用電源系統母線6へ電力を供給している時に永久磁石同期発電機1の磁石の温度が上昇して出力電圧が低下し始めたとしても、インバータ3へ与える電力指令値A´も同時に低下するため、永久磁石同期発電機1の出力電圧の低下の進行を抑制でき、永久磁石同期発電機1の出力電流の過大な増加を抑制することが可能となる。
(第3の実施形態)
図5は本発明の第3の実施形態を示す発電システムの構成図である。
図5において、永久磁石同期発電機1、原動機2、インバータ3、・・・遮断器10、リミッタ22については図1で示したものと同じ部品のため、重複する説明は省略する。
40は永久磁石同期発電機1の出力端子に接続され、電圧検出値Vを出力する電圧検出器である。41は関数発生器であり、図6で示すように、入力した電圧検出値Vが予め定めた所定値Vminで上限値を切替えるように構成されており、電圧検出値Vが所定値Vmin
よりも大きいときは電力指令値の上限値Amaxの初期値Amax1を出力し、電圧検出値Vが低下していき、所定値Vminに達すると電力指令値の上限値をAmax1からAmax2に切替えて出力する。
なお、図6の特性例では、所定値Vminで上限値をAmax1からAmax2へ瞬時に切替えるようにしたが、必要であれば一点鎖線で示すように時間をかけて上限値をAmax1からAmax2へ変化するようにしてもよい。
本実施形態は、以上のような構成とすることにより、商用電源系統母線6へ電力を供給している時に永久磁石同期発電機1の回転数の低下や磁石温度の上昇、さらに出力電流の増加等の要因により出力電圧が所定値以下に低下した場合、インバータ3へ与える電力指令値A´が同時に低下して保持するため、永久磁石同期発電機1の出力電圧の低下の進行を抑制でき、永久磁石同期発電機1の出力電流の過大な増加を抑制することが可能となる。
本発明の第1の実施形態の構成図。 本発明の第1の実施形態の第1の関数発生器の特性。 本発明の第2の実施形態の構成図。 本発明の第2の実施形態の第2の関数発生器の特性。 本発明の第3の実施形態の構成図。 本発明の第3の実施形態の第3の関数発生器の特性。 従来の永久磁石同期発電機による発電システムの構成図。 永久磁石同期発電機の電圧−電流特性。
符号の説明
1…永久磁石同期発電機、2…原動機、3…インバータ、4…変圧器、5…遮断器、6…商用電源系統母線、7…負荷、8…遮断器、9…変圧器、10…遮断器、20…回転数検出器、21…第1の関数発生器、22…リミッタ、30…温度検出器、31…第2の関数発生器、40…電圧検出器、41…第3の関数発生器。

Claims (7)

  1. 原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムにおいて、
    前記永久磁石同期発電機の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記永久磁石同期発電機の回転数と前記電力指令値の上限値との対応関係を予め設定しておき、前記回転数検出手段から入力した回転数信号の増減に対応して増減する電力指令値上限信号を出力する特性を有する第1の関数発生器と、
    前記第1の関数発生器から入力した電力指令値上限値信号に基づいて電力指令値の上限を設定することにより、外部から与えられた電力指令値の大きさが前記電力指令値上限値を超える場合、上限値に制限して前記インバータへ出力するように構成したリミッタと、
    を備えたことを特徴とする発電システム。
  2. 原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムにおいて、
    前記永久磁石同期発電機の永久磁石の温度を検出する磁石温度検出手段と、
    前記永久磁石同期発電機の永久磁石の温度と前記電力指令値の上限値との対応関係を予め設定しておき、前記磁石温度検出手段から入力した温度信号の増減に対応して減増する電力指令値上限信号を出力する特性を有する第2の関数発生器と、
    前記第2の関数発生器から入力した電力指令値上限値信号に基づいて前記電力指令値の上限値を設定することにより、外部から与えられた電力指令値の大きさが前記電力指令値上限値を超える場合、上限値に制限して前記インバータへ出力するように構成したリミッタと、
    を備えたことを特徴とする発電システム。
  3. 原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムにおいて、
    前記永久磁石同期発電機の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記永久磁石同期発電機の出力電圧と電力指令値の上限値との対応関係を予め設定しておき、前記電圧検出手段から入力した電圧信号が所定の大きさ以下の場合、定常運転時の電力指令値上限値よりも小さい電力指令値上限値信号を出力する第3の関数発生器と、
    前記第3の関数発生器から入力した電力指令値上限値信号に基づいて電力指令値の上限値を設定することにより、外部から与えられた電力指令値の大きさが前記上限値を超える場合、上限値に制限して前記インバータへ出力するように構成したリミッタと、を備えたことを特徴とする発電システム。
  4. 前記第3の関数発生器は、前記電圧検出手段から入力した電圧信号が所定の大きさを超える場合、第1の電力指令値上限値信号を出力し、電圧信号が所定の大きさ以下の場合前記第1の電力指令値上限値よりも小さい第2の電力指令値上限値信号を出力する特性を有することを特徴とする請求項記載の発電システム。
  5. 原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムの運転方法において、
    前記永久磁石同期発電機の回転数を検出し、回転数の増減に対応してインバータへ与える電力指令値の上限値を増減させることによりインバータへの入力電流を制限することを特徴とする発電システムの運転方法。
  6. 原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムの運転方法において、
    前記永久磁石の温度を検出し、永久磁石の温度の増減に対応してインバータへ与える電力指令値の上限値を減増させることによりインバータへの入力電流を制限することを特徴とする発電システムの運転方法。
  7. 原動機によって駆動される永久磁石同期発電機と、前記永久磁石同期発電機が出力する電力を電力指令値に基づいて商用電力に変換し、商用電源系統母線に供給するインバータとを備えた発電システムの運転方法において、
    前記永久磁石同期発電機の出力電圧が設定した電圧よりも低下した場合にインバータへ与える電力指令値の上限値を永久磁石同期発電機の出力電圧の低下が進行しない電力まで下げて保持することによりインバータへの入力電流を制限することを特徴とする発電システムの運転方法。
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