JP4815915B2 - 誘導結合プラズマ分析法およびそのための装置 - Google Patents

誘導結合プラズマ分析法およびそのための装置 Download PDF

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本発明は、誘導結合プラズマ分析法および該分析法の実施に適した誘導結合プラズマ分析装置に関する。
非特許文献1および2によれば、従来の誘導結合プラズマ分析法は水溶液試料の分析を前提としており、有機溶媒を含有した試料をプラズマに導入することは非常に困難であった。
非特許文献3および4によれば、有機溶媒を含有する試料をプラズマに導入すると、水と有機溶媒の性質の違いから、プラズマが不安定になったり、消えたりする。このため分析を行うことができないだけでなく、装置が壊れるおそれもあった。これを改善するために有機溶媒用プラズマトーチが開発され、キシレンやメチルイソブチルケトン溶液を導入できるようになった。しかし、非特許文献3および4のプラズマトーチでは分析感度が低下してしまううえ、全ての有機溶媒に適用できるわけではなく、特にHPLC分析等でよく使用するアセトニトリル、メタノール、エタノールが導入できない。またすすがつきやすいため、やはりプラズマが不安定になったり、消えたりして装置が壊れるおそれも十分に解消できていない。
非特許文献5および6によれば、補助燃焼ガスとして酸素ガスをチャンバ内に導入して燃焼効率を上げることで有機溶媒の導入が試みられた。しかし、酸素ガスを新たに導入するためには大掛かりな装置が必要で操作も非常に煩雑になり、さらに、酸素と結合した分子イオンが大量に発生して分析の妨害となってしまう。このため、十分な解決策とはなっていない。
非特許文献7によれば、導入する有機溶媒と水溶液の混合液を、通常の誘導結合プラズマ分析法の試料導入量の1/100以下の約4μL/min程度にすることで、プラズマへの影響を小さくすることが試みられた。しかし、プラズマに導入される試料量が減れば感度が非常に低下し、また、非常に微少量の溶液を取り扱うため、高価なnano−HPLCが必要となるうえ、取り扱いも非常に煩雑になってしまうため実用的ではない。
Andrew W. Boorn and Richard F. Browner, Effects of Organic Solvents in Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry, Anal. Chem., 1982, 54, 1402-1410. Eva Nilsson, Coupled Liquid Separation and Spectrometric Detection of Organic Compounds Containing Hetero-atoms, ActaUniversitatis Upsaliensis., 2004. P. S. C. van der Plas, A. C. de Waaij, and L. de Galan, Analytical Evaluation of an Air-Cooled 1L/min Argon ICP, Spectrochim. Acta., 1985, 40B, 1457-1466. R. C. Ng, H. Kaiser, and B. Meedings, Low-power Torches for Organic Solvents in Inductively Coupled Plasma Emission Spectrometry, Spectrochim. Acta., 1985, 40B, 63-72. Robert C. Hutton, Application of Inductively Coupled plasma Source mass Spectrometry (ICP-MS) to the Determination of Trace Metals in Organics, J. Anal. At. Spectrom., 1986, 1, 259-263. Kathryn L. Ackley, Karen L. Sutton and Joseph A. Caruso, A Comparison of Nebulizers for microbare Lc-ICP-MS with Mobile Phases Contaning Methanol, J. Anal. At. Spectrom., 2000, 15, 1069-1073 Daniel PROFROCK, Peter LEONHARD, Rudi GRIMM and Andreas PRANGE, New Interface Design for Coupling Capillary-LC and Collision-Cell ICP-MS and Its Complementary Application for the Detection of Phosphorylated Proteins, European Winter Conference on Plasma Spectrochemistry 2005 要旨集
上述したように、誘導結合プラズマ分析法では、液状試料をプラズマに導入してイオン化を行うところ、プラズマの安定性は液体の物性に大きく影響を受け、特に、有機溶媒を用いるとプラズマが不安定になり、異常放電を起こしたり消灯したりしてしまい、実用的な分析が困難であった。従来技術では、導入する試料量を1/100以下という少量にすることでプラズマの安定化が図られたが、導入する試料量が少なすぎるため、十分に分析感度を得ることができなかった。
本発明の課題は、従来技術では困難だった有機溶媒を含有する試料の簡便かつ高感度な誘導結合プラズマ分析を可能とする新規な分析方法、および該分析方法の実施に適した装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、誘導結合プラズマ分析装置における気化室の容量と当該気化室に導入する試料溶液中の有機溶媒量を調節することにより、プラズマの炎に影響を与えることなく分析が可能であることを見出し、本発明を完成した。本発明は以下の事項を包含する。
[1]被測定物および有機溶媒を含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際の有機溶媒の気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
(1)1≦X≦8かつ5≦Y≦45、
(2)8<X≦25かつ5≦Y≦40、
(3)25<X≦75かつ5≦Y≦30、あるいは、
(4)75<X≦100かつ5≦Y≦10
のいずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
[2]有機溶媒が、アセトニトリル、メタノールおよびエタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である、[1]記載の誘導結合プラズマ分析法。
[3]被測定物およびアセトニトリルを含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際のアセトニトリルの気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
(1)1≦X≦8かつ5≦Y≦80、
(2)8<X≦25かつ5≦Y≦70、
(3)25<X≦75かつ5≦Y≦50、あるいは、
(4)75<X≦100かつ5≦Y≦30
のいずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
[4]被測定物およびメタノールを含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際のメタノールの気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
(1)1≦X≦8かつ5≦Y≦45、
(2)8<X≦25かつ5≦Y≦40、
(3)25<X≦75かつ5≦Y≦30、あるいは、
(4)75<X≦100かつ5≦Y≦10
のいずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
[5]被測定物およびエタノールを含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際のエタノールの気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
(1)1≦X≦8かつ5≦Y≦80、
(2)8<X≦25かつ5≦Y≦70、
(3)25<X≦75かつ5≦Y≦40、あるいは、
(4)75<X≦100かつ5≦Y≦20
のいずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
[6]液状試料が液体クロマトグラフィーによって溶出したものである、[1]〜[5]のいずれかに記載の誘導結合プラズマ分析法。
[7]液体クロマトグラフィーが逆相液体クロマトグラフィーである[6]記載の誘導結合プラズマ分析法。
[8]被測定物および有機溶媒を含む液状試料が導入されるカラムを備えた液体クロマトグラフと、上記カラムの出口から溶出した液状試料をネブライザへと輸送するサンプル輸送手段と、液状試料を霧化して気化室へと噴霧するネブライザと、ネブライザとプラズマトーチとを接続して噴霧された液状試料をプラズマトーチへと導入し得る気化室と、被測定物を励起し得るプラズマ発生手段を備えたプラズマトーチと、励起された被測定物の測定手段とを有し、ネブライザは液状試料の気化室への流速を制御する手段を備えている、
誘導結合プラズマ分析装置。
[9]液体クロマトグラフが逆相液体クロマトグラフである[8]記載の誘導結合プラズマ分析装置。
本発明により、有機溶媒を含有する試料の誘導結合プラズマ分析が簡便かつ高感度に行うことが可能となる。
本発明は、気化室の容積を小さくすれば、単位時間当たりに気化室へ導入することができる試料の量を増やしても安定したプラズマを維持することができるという新知見に基づいている。気化室の容積を小さくし、かつ、有機溶媒の気化室への導入量を大きくすることで、プラズマを消灯させることなく十分な分析感度を得ることができる。気化室の容積と有機溶媒の気化室への導入量を特定範囲にすることの他は、従来公知の誘導結合プラズマ分析法の手法および装置をそのまま適用することができる。
誘導結合プラズマ分析法は、試料をキャピラリなどで装置内に導入し、ネブライザで噴霧した後、気化室で粒子を気化・選別し、プラズマトーチに通して誘導結合プラズマにて試料をイオン化し、イオン化された試料の発光線や質量を測定する分析方法である。図1は誘導結合プラズマ分析法の模式図である。被測定物および有機溶媒を含む液状試料はネブライザ1で霧化されて気化室2へと噴霧される。気化室2内では、霧化された試料のうち粒子の大きなものが場合によっては除去され、その後、液状試料はプラズマトーチ3に導入される。プラズマトーチ3内では、プラズマにより被測定物が励起され、励起された被測定物は所定の測定手段(図示せず)で測定される。
被測定物とは本発明の方法により測定する対象物を意味する。液状試料とは少なくとも1種類以上の有機溶媒を含む媒体に被測定物を溶解または混合したものであり、液体のような流動性を呈していて、好ましくは被測定物が溶解した溶液を意味する。ネブライザは液状試料を霧化する手段を意味し、種々の様式のものが市販されており特に限定無く用いることができる。液状試料を霧化するとは液状試料を細かい液滴へと細分化することを意味し、霧化後の液滴の大きさは特に限定無く、一般的には大気中に浮遊し得る程度の大きさであり、好ましくは1粒当たりの大きさが直径約10μm以下である。液状試料を気化室2へ噴霧するとは液状試料をできるだけ霧化した状態のまま気化室2へ輸送することを意味し、輸送手段は特に限定無く、キャリアガスを用いた輸送などが例示される。
気化室はネブライザ1とプラズマトーチ3とを介する、典型的には箱状の物体の内部空間を意味し、チャンバ21の内部空間と言い換えることができる。チャンバ21の形式は特に限定なく、一般的にはスコット型チャンバ、フリップオーバー型チャンバ、サイクロン型チャンバ等が挙げられる。霧化された液状試料は気化室2を単に通過するだけでもよいし、気化室2内から比較的大きな粒子が除去されるようにされていてもよい。好ましくは、気化室2を構成するチャンバ21は、上述の除去される粒子を系外へ排出する排出口を有する。プラズマトーチ3では、液状試料をプラズマに作用させて被測定物を励起させる。プラズマトーチは種々の様式のものが市販されているが、特に限定なく用いることができる。プラズマを発生・維持するためのエネルギー源である高周波電源やワークコイルなどは公知のものを適用することができる。プラズマを発生させる出力は通常0.8kW〜2.5kW程度で、分析装置に使用する装置の出力は0.8kW〜1.8kW程度である。被測定物の励起とは、被測定物を質量分析または発光分析可能な状態にすることを意味し、典型的には被測定物のイオン化である。励起された被測定物の測定とは、励起した被測定物の定量または定性分析を意味し、例えば、質量分析または発光分析である。そのような測定のための測定手段は公知のものを適宜用いることができる。
本発明によれば、気化室2の容積と気化室2への有機溶媒の導入量とが所定の範囲内にコントロールされる。
気化室2の容積の上限に関しては、気化室2への有機溶媒の導入量によっては100mlも可能であり、好ましくは75mlであり、より好ましくは25mlである。有機溶媒を時間当たりより多く導入する観点からは気化室2の容積は小さいほど好ましい。一方、気化室2の容積の下限に関しては、噴霧可能な容積を持ち、ネブライザ1とプラズマトーチ3を結合することを考慮すると、好ましくは1mlであり、より好ましくは8mlである。
気化室2の容積とは、ネブライザ1とプラズマトーチ3とを介する空間の容積である。一般にプラズマトーチ3の空間部分の容積は0.3〜1.0ml程度であって気化室2の容積に対して無視し得るほど小さいから、気化室2の容積は噴霧された試料がプラズマで励起される前に拡散し得る体積とほぼ等しい。
有機溶媒の気化室2への導入量とは、単位時間当たりに気化室2へ導入される液状試料のうちの有機溶媒の量を意味する。例えば、有機溶媒を50vol%含む液状試料を気化室2に毎分10μl(マイクロリットル)導入するのであれば、有機溶媒の気化室2への導入量は5μl/minである。有機溶媒の気化室2への流速をコントロールする手段は特に限定なく、典型的にはネブライザ1に噴霧量を調節する手段を設けることが挙げられ、ペリスタリックポンプや液体クロマトグラフィー、ガスの圧力差による導入などが挙げられる。
分析感度を向上させる点からは有機溶媒の気化室2への導入量は大きいほどよく、有機溶媒の気化室2への導入量の下限は、好ましくは5μl/minであり、より好ましくは10μl/minである。有機溶媒の気化室2への導入量の上限に関しては、本発明の新知見により従来よりも大幅に大きくすることができ、場合によっては80μl/minであってもプラズマを維持できる場合もある。
より詳細には、気化室2の容積X(ml)と、有機溶媒の気化室2への導入量Y(μl/min)との関係は、
(1)1≦X≦8かつ5≦Y≦45、
(2)8<X≦25かつ5≦Y≦40、
(3)25<X≦75かつ5≦Y≦30、あるいは、
(4)75<X≦100かつ5≦Y≦10
のいずれかであれば一般的な有機溶媒の使用においてプラズマを維持でき、溶媒の種類によっては、プラズマを維持し得るXとYとの範囲は広がり得る。
上述のように気化室の容積を小さくしかつ有機溶媒の気化室への導入量を調節することが本発明の特徴の一つである。後述の実施例で記載するように、いくつかの有機溶媒において特に詳細に数値範囲を求めた。
有機溶媒がアセトニトリルの場合、気化室の容積が1〜8mlであれば、アセトニトリルの気化室への導入量を5〜80μl/minにすることができる。8mlを超えて25ml以下であればアセトニトリルの気化室への導入量を5〜70μl/minにすることができる。気化室の容積が25mlを超えて75ml以下であればアセトニトリルの気化室への導入量を5〜50μl/minにすることができる。気化室の容積が75mlを超えて100ml以下であればアセトニトリルの気化室への導入量を5〜30μl/minにすることができる。好ましくは、気化室の容積が8〜75mlでありかつアセトニトリルの気化室への導入量が5〜50μl/minである。
有機溶媒がメタノールの場合、気化室の容積が1〜8mlであればメタノールの気化室への導入量を5〜45μl/minにすることができる。気化室の容積が8mlを超えて25ml以下であればメタノールの気化室への導入量を5〜40μl/minにすることができる。気化室の容積が25mlを超えて75ml以下であればメタノールの気化室への導入量を5〜30μl/minにすることができる。気化室の容積が75mlを超えて100ml以下であればメタノールの気化室への導入量を5〜10μl/minにすることができる。好ましくは、気化室の容積が8〜75mlでありかつメタノールの気化室への導入量が5〜30μl/minである。
有機溶媒がエタノールの場合、気化室の容積が1〜8mlであればエタノールの気化室への導入量を5〜80μl/minにすることができる。気化室の容積が8mlを超えて25ml以下であればエタノールの気化室への導入量を5〜70μl/minにすることができる。気化室の容積が25mlを超えて75ml以下であればエタノールの気化室への導入量を5〜40μl/minにすることができる。気化室の容積が75mlを超えて100ml以下であればエタノールの気化室への導入量を5〜20μl/minにすることができる。好ましくは、気化室の容積が8〜75mlでありかつエタノールの気化室への流速が5〜30μl/minである。
上述した具体的な有機溶媒における実験結果を勘案すると、上記X(気化室の容積(ml))を8〜75にしてかつ上記Y(有機溶媒の気化室への導入量(μl/min))を5〜30にすれば安定なプラズマの維持と分析感度の向上との両立を図ることができる。75<X≦100の場合には5≦Y≦10であってもよい。
液状試料に含まれる溶媒は有機溶媒を含んでいればよく、有機溶媒として、アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が例示される。有機溶媒は単一もしくは混合して使用することができ、さらに水で希釈してもよい。液状試料に占める有機溶媒の割合は、好ましくは1〜100wt%であり、より好ましくは15〜100wt%である。
本発明によれば、特殊な装置や煩雑な操作を必要とせず、ごく簡便に、分析装置に有機溶媒を導入することが可能になる。本発明により、非水溶性物質を簡便に分析することが可能になり、さらに、有機溶媒を使用する液体クロマトグラフィーやキャピラリ電気泳動等の分析装置と直接結合することも可能となる。
本発明の好適態様によれば、本発明の誘導結合プラズマ分析法は液体クロマトグラフィーと組み合わせられ、液体クロマトグラフィーによって溶出した液状試料がネブライザで霧化される。従来、液体クロマトグラフィーの検出器としては吸光度検出器などが一般に用いられていた。液体クロマトグラフィーで分離された試料を本発明の誘導結合プラズマ分析法で分析することにより、リンを含む化合物だけを検出したり、銅を含む化合物だけを検出したりと、特定の元素を含む化合物だけを選択的に検出することができるため、生体中の新化合物探索やバイオマーカーの発見などが可能な新しい分析法として非常に有用である。
液体クロマトグラフィーの形式や種類は特に問わず、液体クロマトグラフィーを実施する装置(液体クロマトグラフとも称する)は、被測定物および液状試料が導入されるカラムが備えられていればよい。有機溶媒を含む溶液を使用し、一般に広く分析に用いられているという観点からは、逆相液体クロマトグラフィーが好ましい。液体クロマトグラフのカラム出口から溶出した液状試料をネブライザへと輸送するサンプル輸送手段も特に限定は無く、単にチューブ等で連結するだけでもよい。
以下、実施例を用いて本発明をより詳しく説明するが、これらの例は本発明を何ら限定するものではない。
以下の実施例で用いた機器は以下のとおりである。
ICP−MS:横河アナリティカルシステムズ製HP4500plus環境仕様
ネブライザ:Agilent社製石英ネブライザ
送液システム:DIONEX社製無機分析システム
GP50 Gradient Pump(セミミクロHPLC仕様)
HPLC:DIONEX社製無機分析システム
AS50 Autosampler
LC30 Chromatography Oven
AD25 Absorbance Detector
GP50 Gradient Pump(セミミクロHPLC仕様)
カラム:野村科学社製Develosil C30 1.0×250mm i.d.
気化室を構成するチャンバは以下のとおりである。
Bergner社製Mini CE Chamber(容積8ml)
Bergner社製Mini Chamber(容積25ml)
Agilent社製石英Chamber(容積75ml)
SEIKO社製石英Chamber(容積100ml)
図2にこれらのチャンバの構造を示す。図2の各寸法a〜dは、表1のとおりである。
Figure 0004815915
以下の実施例で用いた試薬は以下のとおりである。
標準液:和光純薬社製原子吸光用標準溶液(1,000ppmのものを適宜希釈)
超純水:ミリポア社製純水製造装置より採取
アセトニトリル:純正化学社製クロマトグラフィー用
メタノール:純正化学社製クロマトグラフィー用
エタノール:純正化学社製クロマトグラフィー用
酢酸アンモニウム:純正化学社製試薬特級
酢酸:純正化学社製試薬特級
メタロチオネイン:シグマ社製Metallothionein I
保冷剤:トライ・カンパニー社製キャッチクールプラス(吸水性ポリマー)
(実験例1−1)
本実験例では、気化室の大きさとアセトニトリルの気化室への導入量との関係を調べた。具体的な実験手順は以下のとおりである。
[1]導入システムの接続
ICP−MSに気化室(チャンバ)およびネブライザを取り付け、チャンバ部分を2℃に冷却した。SEIKO社製チャンバはAgilent社製冷却装置よりも大きいため、保冷剤を使って冷却した。
[2]送液ポンプの排出口とICP−MSの導入口をコネクターにより接続した。
[3]ネブライザから気化室へアセトニトリルが10μl/minの導入量で噴霧されるように溶液(アセトニトリル100vol%からなる)を導入し、該溶液がプラズマに導入されてから5分間プラズマが消灯しない場合は、10μl/minづつ導入量を増やし、プラズマが消灯するまで続けた。
[4]チャンバを付け替えて、[3]と同様の実験を繰り返した。
(実験例1−2)
本実験例では、気化室の大きさとメタノールの気化室への導入量との関係を調べた。具体的な実験手順は実験例1−1に準じた。
(実験例1−3)
本実験例では、気化室の大きさとエタノールの気化室への導入量との関係を調べた。具体的な実験手順は実験例1−1に準じた。
実験例1−1〜1−3の結果をグラフとして図3〜5にそれぞれ示す。各溶液をプラズマに導入してから5分間プラズマが消灯しない場合にはグラフに●をプロットし、プラズマが消灯した場合には×をプロットした。どの有機溶媒でもチャンバ容積と最大導入量に右下がりの傾向があることがわかった。そこで、気化室への試料溶液の導入量Y(μl/min)、気化室の容積X(ml)に関して、各チャンバでプラズマの消えなかった最大導入量を最小二乗法で結び、導入限界を算出した。その結果、アセトニトリルはY=−0.5X+84、メタノールはY=−0.4X+51、エタノールはY=−0.7X+86という直線が得られた。つまり、Y<−aX+b(a、bは正の数)となる範囲で有機溶媒が導入できることがわかった。
(実験例2)
本実験例では、濃度の異なるアセトニトリル(水溶液)を用いた。具体的な実験手順は以下のとおりである。
[1]300ml容のメスフラスコにアセトニトリルをそれぞれ30ml、90ml、300ml入れ、超純水で希釈し、10%、30%、100%の各濃度の溶液を調製した。
[2]実験1−1と同様に、ICP−MSにチャンバとネブライザを取り付け、2℃に冷却した。
[3]送液ポンプの排出口をICP−MSの導入口とコネクターで接続した。
[4]送液ポンプを使い、ネブライザから気化室へ10%アセトニトリル溶液が10μl/minの導入量で噴霧されるように該溶液を導入し、該溶液がプラズマに導入されてから5分間プラズマが消灯しない場合は、10μl/minづつ導入量を増やし、プラズマが消灯するまで続けた。
[5]チャンバを付け替えて、[3]と同様の実験を繰り返した。
[6]溶液を30%アセトニトリル溶液、100%アセトニトリル溶液に換え、[4]、[5]と同様の操作を繰り返した。
本実験例の結果を図6に示す。アセトニトリル溶液の濃度に関わらずチャンバ容積に対して最大導入量は右下がりの傾向を示し、100%、30%、10%の順に、アセトニトリル濃度が薄くなるほどアセトニトリル/水の混合溶液の最大導入量は大きくなることがわかった。以下の表2は、各濃度のアセトニトリル溶液の気化室の容積毎のアセトニトリル自体の最大導入量(μl/min)をまとめたものである。気化室の容積が一定である場合、10%、30%、100%のどの溶液でも、アセトニトリル自体の最大導入量はほぼ同じであった。つまり、実際に導入する溶液のアセトニトリル濃度に関わらず、チャンバ容積とアセトニトリル自体の導入量が相関関係にあることがわかった。
Figure 0004815915
(実施例1)
本実施例では、有機溶媒に溶解した試料を用いたリチウムの分析を行った。具体的な実験手順は以下のとおりである。
[1]Liの標準液(1000ppm溶液)をマイクロピペットで100μl分取し、100ml容のメスフラスコを使って超純水で1000ppbに希釈した。
[2]300ml容のメスフラスコに[1]の溶液を3ml入れ、アセトニトリルで希釈し、10ppbの試料溶液を得た。
[3]実験1−1と同様に、ICP−MSにチャンバとネブライザを取り付け、2℃に冷却した。
[4]送液ポンプの排出口をICP−MSに接続した。
[5]送液ポンプを使い、[2]で得られた試料溶液を導入量10μl/minとなるように導入し、プラズマでイオン化された試料のLiの質量分析を行った。質量分析では、m/z=7となる成分をカウントした。
[5]10μl/minづつ導入量を増やし、プラズマが消灯するまでLiの測定を行った。
[5]チャンバを付け替えて、[5]、[6]と同様の実験を繰り返した。
[7]比較として、[2]でアセトニトリルのかわりに超純水で希釈したものを調製し、同様に10μl/minで分析を行った。
実験において、プラズマガス流速は15L/minに、冷却ガス流速は1.0L/minに、キャリアガス流速は1.13L/minに、RFパワーは1430Wにした。
実験の結果を以下の表3に示す。表3はリチウムのカウント値を単位cpsで表している。本実験では、20Mcps/ppm以上という、水溶液と同程度の高感度分析に十分なカウント値が得られた。
Figure 0004815915
(実施例2)
本実施例では、HPLC/ICP−MSによる生体成分の分析例としてメタロチオネイン異性体の高感度分離分析を行った。具体的な実験手順は以下のとおりである。
[1]酢酸アンモニウム7.71gを秤量し、超純水900mlで溶解し、酢酸を加えててpH5.8に調整し、その後、5Cろ紙でろ過した。
[2]ろ過後の溶液にアセトニトリル30mlを加え、超純水で1000mlに定容した。
[3]メタロチオネイン標品1mgを[2]で得られた溶液1mlで溶解して、試料溶液を得た。
[4]HPLCとICP−MSを接続した。
[5][3]で得た試料溶液5μlをHPLCに導入し、誘導結合プラズマ分析法により、254nmにおけるUV分析、m/z=66と111の質量分析を行った。
本実施例における各種条件は以下のとおりである。
ICP−MS部
チャンバ:Bergner社製Mini Chamber(容積25ml)
ネブライザ:Agilent社製石英同軸ネブライザ
プラズマガス流速:15L/min
冷却ガス流速:1.0L/min
キャリアガス流速:1.13L/min
RFパワー:1430W
HPLC部
カラム:Develosil C30 1.0×250mm i.d.
移動相:A) 酢酸緩衝液/3%アセトニトリル溶液(pH 5.8)
B) 60%アセトニトリル水溶液
流速:50μl/min
グラジエントプログラム:0min A:B=97:3 → 5min A:B=97:3 → 60min A:B=65:35
本実施例によるUV分析の結果を図7に、質量分析の結果を図8にそれぞれ示す。逆相のHPLCを使ったHPLC/ICP−MSシステムにより、メタロチオネイン標品を異性体で分離し、さらにICP−MSで元素別に分析することにより、m/z=111でメタロチオネイン中のCd、m/z=66でZnを異性体ごとに分析することができた。一方、UV検出では吸収波長のみを測定しているため、他の物質が存在した場合、メタロチオネインと区別することはできない。本実験例のようにICP−MS検出を使ってCdとZnを測定しているため、他の物質に影響されることなく、CdとZnを含むメタロチオネインだけを検出することができるようになった。また、ICP−MSは非常に高感度で元素特異的であるため、他の金属を含有する生体成分も、高感度に分析できると期待される。
本発明により提供される分析方法および装置は、誘導結合プラズマ分析法において従来困難であった有機溶媒を含有する試料の分析が簡便に行えることから、理化学分析や臨床検査などの分野で極めて有用である。
誘導結合プラズマ分析法の模式図である。 実験例で使用したチャンバの構造を示す。 実験例1−1(アセトニトリル)の結果を示す。 実験例1−2(メタノール)の結果を示す。 実験例1−3(エタノール)の結果を示す。 実験例2の結果を示す。 実施例2によるUV分析の結果を示す。 実施例2による質量分析の結果を示す。
符号の説明
1 ネブライザ
2 気化室
21 チャンバ
3 プラズマトーチ
4 プラズマ炎

Claims (5)

  1. 被測定物およびアセトニトリルを含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
    上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際のアセトニトリルの気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
    )8<X≦25かつ5≦Y≦70、あるいは、
    )25<X≦75かつ5≦Y≦5
    いずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
  2. 被測定物およびメタノールを含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
    上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際のメタノールの気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
    )8<X≦25かつ5≦Y≦40、あるいは、
    )25<X≦75かつ5≦Y≦3
    いずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
  3. 被測定物およびエタノールを含む液状試料をネブライザで霧化して気化室へと噴霧し、噴霧された液状試料をプラズマトーチに導入し、プラズマトーチ内でプラズマにより被測定物を励起し、励起された被測定物を測定する誘導結合プラズマ分析法であって、
    上記気化室の容積X(ml)と、液状試料を気化室へと噴霧する際のエタノールの気化室への導入量Y(μl/min)との関係が、
    )8<X≦25かつ5≦Y≦70、あるいは、
    )25<X≦75かつ5≦Y≦4
    いずれかである、誘導結合プラズマ分析法。
  4. 液状試料が液体クロマトグラフィーによって溶出したものである、請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導結合プラズマ分析法。
  5. 液体クロマトグラフィーが逆相液体クロマトグラフィーである請求項記載の誘導結合プラズマ分析法。
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