JP4815124B2 - 撮像装置及び固体撮像素子の信号処理方法、並びにデジタルカメラ及びその制御方法 - Google Patents

撮像装置及び固体撮像素子の信号処理方法、並びにデジタルカメラ及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の画素を有する光電変換層を複数層使用し、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を画素信号として読み出す撮像装置及び固体撮像素子の信号処理方法、並びにデジタルカメラ及びその制御方法に関する。
多層構造の固体撮像素子の原型的な素子として、例えば下記特許文献1記載のものがある。この固体撮像素子は、半導体基板の上に感光層を3層積層し、各感光層で検出された赤色(R),緑色(G),青色(B)の夫々の電気信号を、半導体基板表面に形成されているMOS回路で読み出すという構成になっている。
上記構成の固体撮像素子が過去に提案されたが、その後、半導体基板表面部に多数の受光部(フォトダイオード)を集積すると共に各受光部上に赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色カラーフィルタを積層したCCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサが著しく進歩し、現在では、数百万もの受光部(画素)を1チップ上に集積したイメージセンサがデジタルスチルカメラに搭載されるようになっている。
しかしながら、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサは、その技術進歩が限界近くまで進み、1つの受光部の開口の大きさが2μm程度と、入射光の波長オーダに近づいており、そのために、製造歩留まりが悪いという問題に直面している。
また、微細化された1つの受光部に蓄積される光電荷量の上限は、電子3000個程度と少なく、これで256階調を奇麗に表現することが困難にもなってきている。そのため、画質や感度の点から更に高品位出力が可能なイメージセンサをCCD型やCMOS型で期待するのは困難になっている。
そこで、これらの問題を解決する固体撮像素子として、改めて特許文献1で提案された固体撮像素子が注目を集めるようになり、特許文献2に記載されているイメージセンサが新たに提案されるようになってきている。
特開昭58−103165号公報 特開2003−332551号公報
ところが、上記特許文献1,2に示すような光電変換部が多層構造の固体撮像素子では、RGB光電変換部で発生した信号電荷を下部の信号電荷転送部に導くために、透明画素電極と下部電荷蓄積ダイオードを接続するViaコンタクトが必要となる。このViaコンタクトの材料は、タングステン、銅、モリブデン等の金属であり、可視光に対して不透明である。このため、3層構造の光電変換部のうち最上層の光電変換部は開口が100%であっても、下位層の光電変換部開口はViaコンタクトによる遮光により狭くなる。特に、画素の微細化が進むと、下層ほど開口率の低下が著しくなる。上位層の光吸収が大きいと下位層への光到達量が減少し、その結果、上位層が感度が高く、下位層の感度が低くなるという現象を生じる。また、最上層の光吸収率を大きくし、分光感度の半値幅を広めることで最上層の感度をアップすると、下層に到達する光量が著しく低下する。感度が低下すると受光量確保のため撮影条件の制約が増える上、信号のS/Nが下がり画質が低下する。従って、高画質化のためには下位層の高感度化が別途必要となり、コストアップが免れない。
また、撮影画像の色解像度と画素信号のS/Nはトレードオフの関係となっており、固体撮像素子の画素数(受光面積)に応じて、結果的には一律に画素信号のS/Nが設定されることになる。そのため、撮影目的や撮影対象に応じて色解像度を重視するかS/Nを重視するかを自由に選択することができず、撮影シーンに対するフレキシブルな撮影条件の最適化ができなかった。
また、固体撮像素子には、各色相(R,G,B等)の光電変換部が異なる位置に配置され、プリズム等により特定波長域の光を偏向して検出する多板方式の撮像素子がある。この種の固体撮像素子においては、各色相に対する光電変換層の感度特性をそれぞれ一致させることは困難であり、感度調整には、材料選択や層形成条件を変更する他、術が無かった。このため、特定の色相に対する光電変換層に高感度の材料が適用可能であっても、他の色相に対する光電変換層に比較的低感度の材料を用いざるを得ない場合には、この低感度の材料に基づいて素子の性能が設定され、高感度の材料の性能を十分に発揮することができなかった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1に撮影対象の輝度が低い場合でも視覚的な色解像度の低下を抑えつつ画素信号のS/Nを高めることができ、これにより、各色相の光電変換部の感度バランスを向上して高画質化、高感度化を図ることができる撮像装置及び固体撮像素子の信号処理方法を提供することにある。また、第2に撮影条件等に応じて色解像度を重視するかS/Nを重視するかを自由に選定することができる撮像装置及び固体撮像素子の信号処理方法、並びにデジタルカメラ及びその制御方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 複数の画素を有する光電変換層を複数層使用し、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を画素信号として読み出す固体撮像素子を備えた撮像装置であって、緑色の波長域の光を吸収して信号電荷を発生する第1光電変換層と、前記緑色の波長域とは異なる波長域の光を主に吸収して信号電荷を発生する少なくとも1層の第2光電変換層と、前記第1光電変換層と前記第2光電変換層からの信号電荷に応じて画素信号を生成する画素信号生成手段とを具備し、前記画素信号生成手段が、前記第1光電変換層の1画素に対して、この1画素に対応する位置の前記第2光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷の処理に応じた値と、前記第1光電変換層の前記1画素の信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素の位置に対する画素信号を生成することを特徴とする撮像装置。
この撮像装置によれば、第1光電変換層の各画素の解像度をそのままとして画素信号を生成し、視覚的な解像度に影響の少ない第2光電変換層に対する複数画素を処理して画素信号を生成することで、撮影対象の輝度が低い場合でも視覚的な色解像度の低下を抑えつつ画素信号のS/Nを高めることができ、これにより、各色相の光電変換部の感度バランスを向上して高画質化、高感度化を図ることができる。
(2) 前記第1光電変換層と前記少なくとも1層の第2光電変換層受が積層されてなり、前記第1光電変換層が、光入射側に配置されて前記緑色の波長域以外の光を透過することを特徴とする(1)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、光電変換部が積層構造の固体撮像素子であっても、下位層の光電変換部への光到達量減少による画質劣化の影響を受けることがなくなる。
(3)複数の画素を有する光電変換層が複数積層され、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を読み出す多層構造の固体撮像素子を備えた撮像装置であって、光入射側となる最上層に配置され、G(緑)光を吸収して該G光の光量に対応するG信号電荷を発生し、R(赤)光とB(青)光を透過するG光光電変換層と、B光を吸収して該B光の光量に対応するB信号電荷を発生し、R光を透過するB光光電変換層と、R光を吸収して該R光の光量に対応するR信号電荷を発生するR光光電変換層と、前記G光光電変換層、B光光電変換層、R光光電変換層の各層の画素からの信号電荷をそれぞれ読み出して画素信号を生成する信号処理部と、を具備し、前記信号処理部が、前記G光光電変換層の1画素に対して、この1画素に対応する位置における他の光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷の処理に応じた値と、前記G光光電変換層の前記1画素の信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素の位置に対する画素信号を生成することを特徴とする撮像装置。
この撮像装置によれば、G光光電変換層の各画素の解像度をそのままとして画素信号を生成し、他の光電変換層に対する複数画素を処理して画素信号を生成することで、各色相の光電変換部の感度バランスを向上して高画質化、高感度化を図ることができる。また、光電変換部が積層構造の固体撮像素子でありながら、下位層の光電変換部への光到達量減少による画質劣化の影響を受けることがない。
(4) 前記他の光電変換層が、B光光電変換層を含むことを特徴とする(3)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、視覚的な解像度に影響の少ないB光光電変換層の複数画素を処理して画素信号を生成するので、視覚的な色解像度の低下を抑えつつ画素信号のS/Nを高めることができる。
(5) 前記他の光電変換層が、R光光電変換層を含むことを特徴とする(3)又は(4)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、視覚的な解像度に影響の少ないR光光電変換層の複数画素を処理して画素信号を生成するので、視覚的な色解像度の低下を抑えつつ画素信号のS/Nを高めることができる。
(6) 前記信号電荷の処理が、前記第2光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理であることを特徴とする(1)又は(2)の撮像装置。
この撮像装置によれば、電荷混合により実質的な感度が高められ、信号のS/Nも向上する。また、高速処理も可能となる。
(7) 前記信号電荷の処理が、前記B光光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理、及び前記R光光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理であることを特徴とする(3)〜(5)のいずれか1項記載の撮像装置
(8) 前記信号電荷の処理が、前記第2光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理であることを特徴とする(1)又は(2)記載の撮像装置。
(9) 前記信号電荷の処理が、前記B光光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理、及び前記R光光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理であることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、画素加算により実質的な感度が高められ、信号のS/Nも向上する。また、加算する画素を簡単に任意で選択でき、画素加算の効果を容易に調整することができる。
10) 前記画素信号をアナログ信号処理により加算するアナログ回路を備えたことを特徴とする(8)又は(9)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、簡単な回路で高速に加算処理を行うことができる。
11) 前記画素信号を通過させるローパスフィルタを備えたことを特徴とする(8)又は(9)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、画素信号がローパスフィルタを通過することで、簡単に加算処理に相当する効果が得られる。
12) 前記画素信号をデジタル信号処理により加算するデジタル回路を備えたことを特徴とする(8)又は(9)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、加算処理を細かに設定することができ、加算効果の調整の自由度が高められる。
13) 前記信号電荷の処理において、処理対象とする画素に対する相対画素位置に応じて重み付けを行う重み付け手段を備えたことを特徴とする()〜(12)のいずれか1項記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、処理対象とする画素に対する相対画素位置に応じて重み付けを行うことで、画素位置に応じて独立した重み付け度合いを付与することができる。もって、処理対象とする画素以外の画素からの画素信号を実質的に合算するか、或いはしないか、また、どの程度加算に寄与させるかを任意に設定することができる。
14) 被写体の明るさを検出する測光手段と、
前記測光手段による明るさの検出結果に応じて前記重み係数を設定する重み係数設定手段とを備えたことを特徴とする(13)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、被写体の明るさに応じて重み係数を設定することで、撮像画像の輝度に応じた最適な撮影が可能となる。つまり、被写体が明るい場合には、画像の解像度が画質の優劣を支配する要因となることが多いので、色解像度を重視して各画素に対する実質的な合算処理は行わないようにする。また、被写体が暗い場合には、ノイズ比率の増加により、むしろ画像のS/Nが画質の優劣を支配する要因となり得るので、G画素以外の各画素に対して実質的に合算処理を行って、感度向上によりS/Nを高める。これにより、撮影対象の輝度が低い場合でも色解像度の低下を抑えつつ、S/Nの高い画素信号を得ることが可能となる。
15) 高感度撮影と通常撮影のいずれかの撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、
前記撮影モード設定手段により設定された撮影モードに応じて前記重み係数を設定する重み係数設定手段とを備えたことを特徴とする(13)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、撮影対象の輝度の低い高感度撮影時において、G画素以外の画素に対して実質的に合算処理を行って、感度を向上して画素信号のS/Nを高めることができる。そして、撮影モードに応じて重み係数を変更できるため、最適な撮影条件で撮影することができる。
16) 静止画撮影と動画撮影のいずれかの撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、
前記撮影モード設定手段により設定された撮影モードに応じて前記重み係数を設定する重み係数設定手段とを備えたことを特徴とする(13)記載の撮像装置。
この撮像装置によれば、高解像度でスムーズな描画を行うため高速な画素信号の読み出しが必要となる動画画像データの生成と、それ以外の場合とを区別して信号処理することができる。また、動画撮影モードか否かにより重み係数を変更できるため、最適な撮影条件で撮影することができる。
17) (1)〜(16)のいずれか1項記載の撮像装置を用いて、撮像することを特徴とするデジタルカメラ。
このデジタルカメラによれば、撮像装置をデジタルカメラとして利用することで、デジタルカメラの撮像性能を使用目的に応じて最適化することができる。
18) 複数の画素を有する光電変換層を複数層使用し、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を画素信号として読み出す固体撮像素子であって、緑色の波長域の光を吸収して信号電荷を発生する第1光電変換層と、前記緑色の波長域とは異なる波長域の光を主に吸収して信号電荷を発生する少なくとも1層の第2光電変換層を有した固体撮像素子を用い、多色の画素信号を生成する固体撮像素子の信号処理方法であって、前記第1光電変換層の1画素の信号電荷と、この1画素に対応する位置の前記第2光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷とをそれぞれ読み出し、前記第1光電変換層の1画素の信号電荷に応じた値と、前記第2光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素に対する多色の画素信号を生成することを、全画素位置に対して行うことを特徴とする固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、第1光電変換層の各画素の解像度をそのままとして画素信号を生成し、視覚的な解像度に影響の少ない第2光電変換層に対する複数画素を処理して画素信号を生成することで、撮影対象の輝度が低い場合でも視覚的な色解像度の低下を抑えつつ画素信号のS/Nを高めることができ、これにより、各色相の光電変換部の感度バランスを向上して高画質化、高感度化を図ることができる。
19) 複数の画素を有する光電変換層が積層され、これら光電変換層の各画素からの信号電荷を読み出して多色の画素信号を生成する多層構造の固体撮像素子の信号処理方法であって、光入射側となる最上層に配置され、G(緑)光を吸収して該G光の光量に対応するG信号電荷を発生するG光光電変換層と、B(青)光を吸収して該B光の光量に対応するB信号電荷を発生するB光光電変換層と、R(赤)光を吸収して該R光の光量に対応するR信号電荷を発生するR光光電変換層とを有する固体撮像素子を用い、前記G光光電変換層の1画素の信号電荷と、この1画素に対応する位置の他の光光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷とをそれぞれ読み出し、前記G光光電変換層の1画素の信号電荷に応じた値と、前記他の光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素に対する多色の画素信号を生成することを、全画素位置に対して行うことを特徴とする固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、G光光電変換層の各画素の解像度をそのままとして画素信号を生成し、他の光電変換層に対する複数画素を処理して画素信号を生成することで、各色相の光電変換部の感度バランスを向上して高画質化、高感度化を図ることができる。
20前記他の光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値を求める処理が、2次元配列された前記G光光電変換層の画素G(m,n)(但し、m,nは整数)に対して、この画素G(m,n)の位置に対応する前記B光光電変換層の対応画素B(m,n)及び周辺画素B(m+a,n+b)(但し、a,bは正又は負の整数)の各信号電荷を最終的に合算する処理を含むことを特徴とする(19)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、画素G(m,n)の位置に対応するB光光電変換層の対応画素B(m,n)及び周辺画素B(m+a,n+b)の各信号電荷を最終的に合算することにより、隣接する画素同士が合算されて、感度が高められ、信号のS/Nが向上する。
21前記他の光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値を求める処理が、2次元配列された前記G光光電変換層の画素G(m,n)(但し、m,nは整数)の画素位置に対して、このG(m,n)の位置に対応する前記R光光電変換層の対応画素R(m,n)及び周辺画素R(m+a,n+b)(但し、a,bは正又は負の整数)の各信号電荷を最終的に合算する処理を含むことを特徴とする(19)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、画素G(m,n)の位置に対応するB光光電変換層の対応画素R(m,n)及び周辺画素R(m+a,n+b)の各信号電荷を最終的に合算することにより、隣接する画素同士が合算されて、感度が高められ、画素信号のS/Nが向上する。
22) 前記信号電荷を最終的に合算する処理が、前記光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理であることを特徴とする(20)又は(21)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この撮像装置によれば、各画素に蓄積された電荷を混合することで、画像信号作成の際、後段の信号処理を軽減することができる。
23) 前記信号電荷を最終的に合算する処理が、前記光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理であることを特徴とする(20)又は(21)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この撮像装置によれば、各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を、簡単な処理で合算させることができる。
24) 前記信号電荷を最終的に合算する処理が、前記対応画素と前記周辺画素のそれぞれに対して、画素位置に応じた重み係数を乗じる処理を含むことを特徴とする(23)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、処理対象とする画素位置に対応する対応画素と周辺画素のそれぞれに対して、画素位置に応じた重み係数を乗じることにより、画素位置に応じて独立した重み付け度合いを付与することができる。もって、処理対象とする画素以外の画素からの画素信号を実質的に合算するか、或いはしないか、また、どの程度加算に寄与させるかを任意に設定することができる。
25) 前記重み係数を、撮影用途に応じて設定することを特徴とする(22)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、重み係数を撮影用途に応じて設定することにより、撮影用途に即した最適な条件で撮影ができる。
26) 前記重み係数を、前記対応画素に対しては大きく、前記周辺画素に対しては小さく設定することを特徴とする(24)又は(25)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、重み係数を対応画素に対しては大きく、周辺画素に対しては小さく設定することにより、処理対象としている画素に対し、その位置の画素値については反映度が大きく、周辺画素の画素値については反映度が小さくなって画素信号が生成される。そして、重み係数の大小により画質のボケ度合いを調整でき、撮像性能の最適化が図られる。
27) 前記重み係数が、撮影対象の輝度が高いほど前記対応画素の重み係数を前記周辺画素の重み係数より大きく設定し、撮影対象の輝度が低いほど前記対応画素の重み係数と前記周辺画素の重み係数との差を小さく設定することを特徴とする(24)又は(25)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、撮影対象の輝度が高いほど対応画素の重み係数を周辺画素の重み係数より大きく設定してボケ度合いを少なくし、撮影輝度が低いほど対応画素の重み係数と周辺画素の重み係数との差を小さく設定してボケ度合いを大きくする。これにより、高輝度では画素同士の実質的な合算を抑えて解像度を高め、低輝度では画素同士の実質的な合算を行って感度を高め、画素信号のS/Nを向上させることができる。
28) 前記重み係数が、静止画撮影の場合に前記対応画素の重み係数を前記周辺画素の重み係数より大きく設定し、動画撮影の場合に前記対応画素の重み係数と前記周辺画素の重み係数との差を小さく設定することを特徴とする(24)又は(25)記載の固体撮像素子の信号処理方法。
この固体撮像素子の信号処理方法によれば、静止画撮影の場合に対応画素の重み係数を周辺画素の重み係数より大きく設定してボケ度合いを少なくして、動画撮影の場合に対応画素の重み係数と周辺画素の重み係数との差を小さく設定してボケ度合いを大きくする。これにより、静止画撮影では画素同士の実質的な合算を抑えて解像度を高め、動画撮影では画素同士の実質的な合算を行って1フレームの画素数を減少させることで高速処理を可能とする。
29(18)〜(28)のいずれか1項記載の固体撮像素子の信号処理方法を用いて撮像することを特徴とするデジタルカメラの制御方法。
このデジタルカメラの制御方法によれば、固体撮像素子の信号処理方法に基づいて撮像することで、デジタルカメラの撮像性能を使用目的に応じて最適化することができる。
本発明によれば、撮影対象の輝度が低い場合でも視覚的な色解像度の低下を抑えつつ画素信号のS/Nを高めることができ、これにより、各色相の光電変換部の感度バランスを向上して高画質化、高感度化を図ることができる。もって、光電変換部が積層構造の固体撮像素子であっても、下位層の光電変換部への光到達量減少による画質劣化の影響を受けることがなく、また、多板式の固体撮像素子であっても、各光電変換部の特性を無駄なく発揮させる構成にできる。そして、G光以外の光に対して光電変換部の電荷を複数画素で処理することを撮影条件等に応じて選択的に或いは自動的に設定することで、撮影者の意図した画質の画像データを形成することができる。
以下、本発明に係る撮像装置及び固体撮像素子の信号処理方法、並びにデジタルカメラ及びその制御方法の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の固体撮像装置の一実施形態に係る多層構造の固体撮像素子における1画素分の断面模式図である。この実施形態では、光電変換層を3層積層して、赤色(R),緑色(G),青色(B)の3原色に対応する電気信号を取り出す構成、即ち、カラー画像を撮像する構成になっているが、さらに、これ以外の色(例えば中間色であるエメラルド色GB)に対応する光電変換層を追加して、色再現性を向上した構成としてもよい。
図1において、n型シリコン基板10に形成されたPウェル層11の表面側には、下位層としての転送路層13が形成され、この転送路層13の上方には上位層としての3層の光電変換部15が形成されている。
光電変換部15は、G光を吸収してG信号電荷を発生するG光光電変換層17(以降はG感光層と称する)、B光を吸収してB信号電荷を発生するB光光電変換層19(以降はB感光層と称する)、R光を吸収してR信号電荷を発生するR光光電変換層21(以降R感光層と称する)で構成され、各感光層17,19,21は、透明電極23g、23b、23rと透明対向電極25g,25b,25rとの間に挟まれている。
また、G感光層17はR(赤)光とB(青)光を透過し、B感光層19はG光とR光を透過し、R感光層21はB光とG光を透過する。これにより、各感光層17,19,21が積層された状態でも、感光層自体に起因して下層側の感光層への光到達量が減少することはない。
各透明対向電極25g,25b,25rは、画素毎に独立して設けられ、コンタクト電極27g,27b,27rを介して各画素の信号電荷蓄積ダイオード29g,29b,29rに接続されている。
n型シリコン基板10に形成されたPウェル層11の表面部には、赤色信号蓄積用の信号電荷蓄積ダイオード29rと、赤色信号読出用の垂直転送路31rと、緑色信号蓄積用の信号電荷蓄積ダイオード29gと、緑色信号読出用の垂直転送路31gと、青色信号蓄積用の信号電荷蓄積ダイオード29bと、青色信号読出用の垂直転送路31bとが形成されている。
各信号電荷蓄積ダイオード29g,29b,29rに蓄積された信号電荷は、回路層30のCCD転送回路である垂直転送路31g,31b,31rにより、画素信号として読み出される。
各垂直転送路31g,31b,31rの上部には絶縁層と遮光層からなる絶縁・遮光膜33が形成されている。なお、ここではG感光層17を最上部として、G感光層17の下部にB感光層19、R感光層21の順番で配置した例を示したが、G感光層17の下部にR感光層21、B感光層19の順番で配置された構成であってもよい。
上述した色信号蓄積用の信号電荷蓄積ダイオード29b,29b,29rに蓄積された信号電荷量に応じた信号は、垂直転送路31g,31b,31rによって読み出され、更に、図示は省略するが、半導体基板に形成された読み出し電極によって外部に取り出される。その構成は、従来のCCDイメージセンサ等と同様である。
また、この例では、半導体基板に形成したCCD転送回路で信号電荷量に応じた信号を読み出す構成としたが、色信号蓄積用の信号電荷蓄積ダイオード29g,29b,29rの蓄積電荷を、従来のCMOSイメージセンサと同様に、半導体基板に形成したMOS回路で信号電荷量に応じた信号をアドレッシング操作により読み出す構成にすることもできる。
透明電極23g,23b,23rや透明対向電極25g,25b,25rは、均質な透明電極膜であって、酸化錫(SnO)、酸化チタン(TiO)、酸化インジウム(InO)、酸化インジウム−錫(ITO)薄膜を用いることができる。また、その形成方法としては、レーザアブレージョン法,スパッタ法等がある。ただし、電極材料としては、これに限るものではない。
各色の感光層17,19,21は、光伝導型、p−n接合型、ショットキー接合型、PIN接合型、MSM(金属−半導体−金属)型の受光素子やフォトトランジスタ型の受光素子を適用することができる。受光素子を構成する材料としては、Si、a−Si、CdS、ZnS、Se、SeTeAs、ZnSe、GaAs等の無機半導体材料や、任意の有機半導体材料を用いることができる。
有機半導体材料としては、入射光に対して吸収ピークを持つ材料を適用することが好ましく、例えば以下に示す化合物を好適に用いることができる。ペリレン、テトラセン、ペンタセン、ピレン、に代表されるアセン類、およびその誘導体。ポリアセチレン誘導体、チオフェン環を有するポリチオフェン誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ベンゼン環を有するポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、窒素原子を有するポリピリジン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリキノリン誘導体等の共役高分子化合物。ジメチルセクシチオフェン、クオータチオフェンに代表されるオリゴマー。銅フタロシアニン誘導体に代表される有機分子、トリフェニレン誘導体に代表されるディスコチック液晶、フェニルナフタレン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体に代表されるスメクチック液晶、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン−ビチオフェン)共重合体に代表される液晶ポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、ここでいう有機半導体とは、広義にはキャリア(電子、ホール)の移動を利用できる有機材料であり、一般的な色素や顔料を含み、例えば、ローダミンB、エオシン−Y、クマリン等の色素材料を適用することもでき、アゾ顔料やスクアリリウム顔料、アズレニウム顔料、フタロシアニン顔料等を適用することもできる。
受光素子を構成する材料として、これらの有機半導体材料、色素材料を混合したり、積層したりすることも可能である。例えば、受光スペクトルを制御した有機半導体(色素)材料と電気伝導度の優れた有機半導体材料を混合すること等が考えられる。
また、本発明で用いられる有機化合物半導体層はその電気伝導度を調整する為に適当なドーパントを含有していても良い。ドーパントの種類としてアクセプター性のI、Br、Cl、ICl、BF、PF、HSO、FeCl、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、ドナー性のLi、K、Na、Eu、界面活性剤であるアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等があげられる。
以上の固体撮像素子100の構成は、従来のCCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサの半導体プロセスによって製造される。
図2は上記構成の固体撮像素子100を含む撮像装置200の概念的なブロック構成図である。
固体撮像素子100は、上述の光電変換部15が水平・垂直方向に複数配列されてなり、入射光量に応じて各光電変換部15に蓄積される信号電荷を、光電変換部15の下層に配置した垂直転送路31g,31b,31rに送り、送り出した信号電荷を垂直転送路31g,31b,31rによって順次転送して水平転送路35に送り、さらに水平転送路35によって順次転送してフローティングディフィージョンアンプ37に送り、画素信号を出力する。出力された画素信号は、アナログ信号処理部39で所定のアナログ信号処理が施され、A/D変換部41でデジタル信号に変換された後、デジタル信号処理部43等に送られる。ここで、垂直転送路31g,31b,31rと水平転送路35による信号電荷の転送は、撮像素子駆動部45からの駆動信号によりなされる。なお、光電変換部15の配列パターンは、図示のような正方格子配列の他、この正方格子配列を45゜回転させた配列パターンとしてもよい。
次に、上記の多層構造の固体撮像素子100の信号処理方法について説明する。
図3は固体撮像素子の画素を模式的に示した説明図である。
G感光層17、B感光層19、R感光層21の3層構造である固体撮像素子100は、例えば3×3画素分の画素領域を各層毎に示すと、3×3の画素領域が上下方法に重なった画素配列を呈する。
従って、最上層のG感光層17は入射光aを殆ど直接受けることができるが、B感光層19はG感光層17からの透過光bが照射されることになる。また、R感光層21はさらにB感光層19からの透過光cが照射されることになる。また、図1にも示したように、コンタクト電極27g,27b,27rが画素領域の一部を遮光するため、下層の感光層ほど光到達量が減少して感度が低下する傾向がある。一般に、信号処理により感度を向上させるにはゲインを上げればよいが、ノイズ成分も併せて増幅されることになり、結果としてS/Nが低下することになる。
そこで、本発明においては、人間の視覚解像度特性がG光の波長域に対しては高く、B光、R光の波長域に対しては低いことを利用して、G光に対しては通常通りに1画素単位で画素信号を生成し、B光とR光に対しては、B感光層19とR感光層21の画素からの信号電荷を複数画素で合算してS/Nを高めて画素信号を生成するようにしている。
この方法では、B画素とR画素に対しては、生成する画像がボケを生じることとなるが、人間の視覚解像度特性は、元々RやBに対しては低いので、B画素とR画素に対してそれぞれ画素同士を合算しても実質的に画質が劣化することは殆どない。つまり、視覚的な色解像度やS/Nを下げることなく、撮影対象が低輝度であっても良好な光検出が可能となる。
各感光層における複数画素の信号電荷を合算する方法としては、大略的には、感光層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理である電荷混合と、感光層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理である画素加算とがある。いずれの方法でも本発明の信号電荷の合算が可能であるが、ここではまず、画素加算を例にとり、画素信号をデジタル化した後に加算処理する手法を説明する。
図4は3×3画素に対する画素加算の具体例を示す説明図で、(a)はG画素、(b)はB画素、(c)はR画素を示す図である。
以下の処理は、図2におけるデジタル信号処理部43によりなされる。
いま、水平方向位置をm、垂直方向位置をnで表し、画素(m,n)の位置に対する画素加算の手順を説明する。ここでは、G信号は画素加算なし、B信号及びR信号は、隣接8画素を中心画素に加算する処理を行う。
画素加算処理後のG信号をG(m,n)、画素加算処理後のB信号をB(m,n)、画素加算処理後のR信号をR(m,n)として、具体的な処理内容を(1)〜(3)式に示した。

G(m,n)信号=g(m,n) ・・・(1)

B(m,n)信号=
k(-1,1)×b(m-1,n-1)+k(0,1)×b(m,n-1)+k(1,1)×b(m+1,n-1)
+k(-1,0)×b(m-1,n) +k(0,0)×b(m,n) +k(1,0)×b(m+1,n)
+k(-1,-1)×b(m-1,n+1)+k(0,-1)×b(m,n+1)+k(1,-1)×b(m+1,n+1)
・・・(2)

R(m,n)信号=
k(-1,1)×r(m-1,n-1)+k(0,1)×r(m,n-1)+k(1,1)×r(m+1,n-1)
+k(-1,0)×r(m-1,n) +k(0,0)×r(m,n) +k(1,0)×r(m+1,n)
+k(-1,-1)×r(m-1,n+1)+k(0,-1)×r(m,n+1)+k(1,-1)×r(m+1,n+1)
・・・(3)

但し、
g(m,n):画素加算処理前のG信号
b(m,n):画素加算処理前のB信号
r(m,n):画素加算処理前のR信号
k:重み係数
である。
重み係数kは、ここでは3×3のマスクパターンであり、図5に一例を示した。図5は、画素加算を行わないマスクパターン(a)と、3倍画素加算するマスクパターン(b)と、9倍画素加算するマスクパターン(c)を示す図である。図5(a)のマスクパターンでは、マスク中央の重み係数k(0,0)のみが1であり、他は0とされており、上記(1)〜(3)式にこのマスクパターンを適用する場合には、中心画素(m,n)に対するG、B、R各色の信号のみが有効となり、結果として中心画素と周辺画素との加算は行われない。
図5(b)のマスクパターンでは、マスク中央の重み係数k(0,0)が1/3で、他は1/12とされている。この場合では、中心画素(m,n)の重み付けを大きくして、周辺画素との画素加算がなされる。これにより中心画素と隣接する周辺画素との間で画素信号が平均化されてS/Nが向上する。
図5(c)のマスクパターンでは、いずれの重み係数kも1/9とされており、中心画素と周辺画素とが、図5(b)のマスクパターンの場合よりも平均化度合いを一層高められて、S/Nがより向上する。
なお、重み係数k(-1,1)〜k(1,-1)のすべてを1とすると、B(m,n)信号、R(m,n)信号は、画素加算処理前のb(m,n)信号、r(m,n)信号の9倍となる。但し、B(m,n)信号、R(m,n)信号は周辺一画素まで広がり、ボケを生ずる。一方、重み係数k(0,0)を最大値として、k(-1,1)〜k(1,-1)の各係数に重み付けすると、ボケ量は小さくなり、感度アップも小さくなる。そのため、重み係数kは、撮像装置200の撮影用途や撮影目的に応じて最適な状態が得られるよう、重み係数kの値が適宜設定される。
図6は画素加算の処理対象点を移動させる様子を示す説明図で、(a)はG信号、(b)はB信号、(c)はR信号を表している。
図6(a)の左側に示す画素(m,n)に対するG信号をG(m,n)信号として表すと、B(m,n)信号及びR(m,n)信号は、図6(b)、(c)に示すように、G画素(m,n)に対応する対応画素(m,n)と、この対応画素(m,n)に隣接する周辺画素とを画素加算した信号となる。そして、処理対象点である画素(m,n)を水平方向隣(図中右側)に移動して、画素(m+1,n)に対する画素信号を求めるには、G信号では、図6(a)の右側に示すG(m+1,n)信号となる。また、B信号、R信号では、図6(b)、(c)の右側に示すように、対応画素(m+1,n)と、この対応画素(m+1,n)に隣接する周辺画素とを画素加算した信号となる。このようにして、処理対象点を水平方向、垂直方向に移動させていくことで、画面全体の画素加算処理を行う。
なお、加算する画素数が多いほど、色信号のS/Nが向上するが、その一方で色解像度が低下する。つまり、加算する隣接画素数は、色信号のS/Nと色解像度のトレードオフとなる。また、マスクパターンは3×3画素を例示しているが、これに限らず更に大きなサイズであってもよい。そして、本構成ではデジタル信号処理部43が重み付け手段として機能して、最適な重み係数が記憶されている。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置200によれば、G,B,Rの3つの感光層を積層して一つ(1画素分)の光電変換部を構成するため、下層の感光層ほど透過光量が減少して感度が低くなり、S/Nが低下する傾向があるが、上層の感光層の1画素の信号電荷に対して、この1画素に対応する位置の下層の感光層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷の処理結果、即ち、各信号電荷を実質的に合算する処理をし、この合算処理した値と、上層の感光層の1画素の信号電荷による値とにより、当該1画素に対する画素信号を生成する。これにより、下層の感光層(B,R)の画素に対する画素信号のS/Nを向上して、高品位な画像形成が可能となる。また、下層の感光層に対して複数画素で信号電荷の合算を行っても、視覚的には解像度の低下が目立たず、実質的に画像にボケを感じさせることがない。また、デジタル信号処理により画素加算を行うので、固体撮像素子の構造を変えることなく、使用目的に応じた撮像性能の最適化が容易に可能となる。
また、上記実施形態の固体撮像素子としてCCDイメージセンサを示しているが、本発明はこれに限らず、CMOSイメージセンサを用いることもできる。
このようなCMOSイメージセンサでも上述のCCDイメージセンサと同様の処理が行え、同様の作用効果が得られる。
次に、本発明に係る撮像装置の第2実施形態を説明する。
本実施形態における各画素の信号電荷の合算は、図2におけるアナログ信号処理部39によりなされる。
ここでは、フローティングディフィージョンアンプ37から出力されてくるアナログ信号のうち、B信号とR信号に対して、信号電荷に応じたアナログ信号を増幅(或いは減衰)させて、所定の画素同士を加算することに相当する画素加算処理を行う。また、信号増幅する以外にも、出力されたアナログ信号をローパスフィルタLPFを通過させて、平均化することでもよい。この方法ではアナログ回路をより簡単な構成にできる。
上記アナログ回路による画素の信号電荷の合算によれば、デジタル回路で合算する場合と比較して高速処理が可能となり、装置構成を簡単化することができる。
次に、本発明に係る撮像装置の第3実施形態を説明する。
本実施形態における画素の信号電荷の合算は、感光層の各画素に蓄積される信号電荷を混合する電荷混合によるものである。
この場合にはCCDイメージセンサが用いられる。電荷混合の手法としては、前述した画素信号の加算を固体撮像素子100内で電荷読み出しの際の電荷移送ライン(垂直転送路31g,31b,31r、水平転送路35)での混合等が挙げられる。また場合によっては、水平転送路35に電荷の蓄積部を介装して、この蓄積部で混合することもできる。つまり、電荷読み出し方法としては、ラインアドレス(line address)型、フレーム転送(frame transfer)型やインターライン転送(interline transfer)型、フレームインターライン転送(frame interline transfer)型等のいずれの方式であってもよい。
図7に電荷混合の場合の画素信号生成手順の説明図を示した。図中(a)は各画素のG信号であり、(b)、(c)はそれぞれB信号、R信号を表している。例えば電荷混合により、図4に示す3×3画素の画素加算と同等な処理を行う場合を考えると、G信号に示す各画素のうちAG1で示す位置の画素信号は、G信号としてAG1を用い、B信号として、AG1で示す位置を含む3×3画素を電荷混合した結果ABを用い、R信号として、AG1で示す位置を含む3×3画素を電荷混合した結果ARを用いる。B信号とR信号に関しては、G信号のAG1〜 AG9画素に対応するB信号の対応画素は全てABを用い、R信号の対応画素は全てARを用いる。つまり、AG1〜AG9の画素に対するB信号、R信号は、画素混合した値AB、ARを一律に用いる。
そして、G信号のうちAG3の隣の画素であるBG1に対しては、G信号としてBG1を用い、B信号として、G信号のBG1〜BG9の画素に対応する対応画素は全てBBを用い、R信号の対応画素は全てBRを用いる。
このように、G信号に対しては、画素単位で各画像信号を生成し、B信号、R信号に対しては、3×3のブロック内の画素に対して電荷混合を行い、その結果をブロック内の画素に対して共通に用いて画素信号を生成している。
本実施形態の撮像装置によれば、画素加算に代えて電荷混合を行うことで、各画素からの信号電荷の読み出し後に演算処理することなく、高速な画素信号の生成が可能となる。なお、電荷混合する画素は上記例に限らず、更に他の画素との混合であってもよい。
また、以上説明した複数画素の画素信号或いは信号電荷の合算処理は、B画素とR画素の双方に対して行っているが、これに限らず、B画素のみ、或いはR画素のみ合算するものであってもよい。例えば、撮影状況に応じて感度や色解像度、S/Nが十分なレベルで得られる場合には、B画素、R画素に対して個別に合算するしないを適宜選択することで、より適切な信号処理が行えるようになる。その結果、感度、色解像度、S/Nの良好な画像データを確実に生成することができる。
次に、上記の固体撮像素子の信号処理方法を用いた本発明に係る撮像装置の第4実施形態を説明する。
図8に本実施形態に係る撮像装置の一例としての構成図を示した。
本実施形態の撮像装置300は、所謂、デジタルカメラであって、静止画撮影と動画撮影とを可能に構成している。以下に撮像装置300の構成を説明する。
撮像装置300は、固体撮像素子100とレンズや絞り等の光学系を搭載した撮像部71、アナログ信号処理部39、A/D変換部41、撮像素子駆動部45と光学系駆動部73を有する駆動部75、デジタル信号処理部43、記録メディア77を着脱可能に備える記録部79、撮像画像の輝度情報を抽出して積分することにより測光を行う測光手段としての測光部81、表示部83、内部メモリ85、各部を制御するシステム制御部87、システム制御部87に必要情報を入力する操作部89を含んで構成される。
撮像部71は、撮影レンズ、絞り、光学フィルタ(赤外吸収フィルタ、光学LPF)等の光学系及び固体撮像素子100を含み、被写体の撮影を行うものであって、アナログの撮像画素信号を出力する。撮像部71で得られた撮像画像信号は、アナログ信号処理部39に送られ、所定のアナログ信号処理を施し、A/D変換部41でデジタル信号に変換して撮影画像データとした後、デジタル信号処理部43等に送られる。
撮影に際しては、駆動部75を介して撮像部71が制御される。CCDイメージセンサ等の電荷転送型の固体撮像素子100は、操作部89が備えるシャッターレリーズボタン等の操作によるレリーズスイッチオンを契機として、所定のタイミングで、駆動部75に含まれるタイミングジェネレータ(図示略)からの駆動信号によって駆動される。
駆動部75は、主に、システム制御部87の制御に基づいて所定の駆動信号を出力するものであり、撮像素子駆動部45と光学系駆動部73等を備える。撮像素子駆動部45は、固体撮像素子の露光後に光電変換素子からの信号電荷を読み出して転送するものである。
内部メモリ85は、例えばDRAMからなり、各種撮影シーンに適応してプログラムした各種撮影モードのプログラム等が記憶されている。また、デジタル信号処理部43、システム制御部87のワークメモリとして利用される他、記録メディア77に記録される撮影画像データを一時的に記憶するバッファメモリ、表示部83への表示画像データのバッファメモリとしても利用される。
デジタル信号処理部43は、A/D変換部41からのデジタル画像データに対して、操作部89によって指示された動作モードに応じたデジタル信号処理を行うものであり、例えばDSP等で構成される。デジタル信号処理部43が行う処理には、黒レベル補正処理(OB処理)、リニアマトリクス補正処理(撮像部からの原色信号に対して、撮像素子の光電変換特性に起因する混色成分を除去する補正を行う処理で、RGB入力に対する3×3のマトリクス演算によるもの)、ホワイトバランス調整処理(ゲイン調整)、ガンマ補正処理、画像合成処理、同時化処理、Y/C変換処理等が含まれる。
記録部79は、メモリカード等の記録メディア77との間のデータの入出力を行うものである。
測光部81は、予め設定された検出範囲に対応する撮像画像の輝度を抽出して積分することにより測光を行い、この測光によって取得した検出値をシステム制御部87に送信する。システム制御部87は、この検出値に基づいて、露光時間T(電荷蓄積時間)と絞り値等を算出し駆動部75に送信する。
表示部83は、例えばLCD装置を含んで構成され、撮影されアナログ・デジタル信号処理を経た画像データに基づく画像や、記録メディア77に記録された圧縮画像データを伸張処理して得た画像データに基づく画像等を表示する。また、撮影時のスルー画像、デジタルカメラの各種状態、操作に関する情報の表示等も可能である。
操作部89は、デジタルカメラ使用時の各種操作を行うもので、デジタルカメラの動作モード(静止画撮影モード、動画撮影モード、全自動撮影モード、高感度撮影モード等)、撮影時の撮影方法、撮影条件、設定等を行う。つまり、撮影モード設定手段としても機能する。操作部89は、それぞれの機能に対応する操作部材を設けてもよいが、表示部83の表示と連動して操作部材を共用してもよい。
次に、上記構成の撮像装置300の動作例を説明する。
本実施形態の撮像装置300は、設定された撮影モードに応じて前述した各実施形態の画素加算又は電荷混合の処理を選択的に実施することができる。なお、ここでは第1実施形態で説明した画素加算を例にとり説明する。
図9は撮影モードに応じて画素加算を行う手順を示すフローチャートである。
図9に沿って手順を説明すると、まず、操作部89からの入力によりシステム制御部87において撮影モードを設定する(ステップ11、以降はS11と略記する)。次に、設定された撮影モードが高感度撮影モードであるか判定する(S12)。例えば、夜景撮影モードが選択された場合やストロボ撮影時では高感度撮影モードとなっている。その他、全自動撮影モードにおいては、測光部81によって撮影対象が輝度の低いと判定された場合に、撮影条件が自動的に高感度設定に変更される。この場合も高感度撮影モードが選択されたものとする。
高感度撮影モードが選択された場合には、画素加算条件を設定する(S13)。即ち、B画素とR画素(或いはB画素のみ、R画素のみ)に対して、画素加算に寄与する画素範囲を設定する。また、画素加算時の重み付け用として、この画素範囲と同じサイズのマスクパターンの重み係数kをそれぞれ設定する。具体的には、例えば、G感光層の1画素に対して、この1画素に対応する位置のB感光層、R感光層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷に基づく信号を、(2)、(3)式に基づいてマスクパターンの重み係数kを設定する。このときの隣接する周辺画素としては、対応画素に隣接する8画素とすること以外にも、例えば上下、左右の2画素、上下左右の4画素、或いは斜め方向の4画素等と任意に設定することができる。
そして、固体撮像素子100により撮影を行い(S14)、素子100から出力されるアナログ信号をデジタル変換して、B画素とR画素に対して画素加算処理を行う(S15)。これにより、画素加算を行わずに出力するG画素と、画素加算を施したB画素及びR画素の各画素信号により、画像データを作成する(S16)。
一方、S12において、高感度撮影モードが選択されていない場合には、画素加算を行うことのない通常の撮影を行い(S17)、撮影されて得られる各画素信号により、通常の処理による画像データを作成する(S16)。
このようにして、高感度撮影モードか否かにより画素加算を選択的に行うことで、撮影対象の輝度が高く、画像の解像度が画質の優劣を支配する要因である場合には、色解像度を重視して画素加算を行わない。つまり、R,G,Bの各画素に対する色解像度をそのまま保持して画像データを作成する。これにより、固体撮像素子100自体が有する解像力を犠牲にすることなく、高い色解像度で画像データを作成することが可能となる。
また、撮影対象の輝度が低く、ノイズ比率の増加により、むしろ画像のS/Nが画質の優劣を支配する要因となる場合には、B画素とR画素に対して上記の画素加算を行って、実質的な感度向上によりS/Nを高め、かつ、視覚解像度の画質への影響が比較的高いG色に対しては、G画素の画素加算は行わず、各G画素に対する解像度をそのまま保持して画像データを作成する。これにより、撮影対象の輝度が低い場合でも色解像度の低下を抑えつつ、S/Nの高い画像データを作成することが可能となる。
そして、本撮像装置においては撮影対象の輝度に応じて色解像度を重視するか、S/Nを重視するかを選択的に設定することができるため、固体撮像素子100の構造を変更することなく、撮影条件に応じて撮像性能の最適化が可能となり、撮影者が意図した画質の画像データを形成することができる。
次に、上記構成の撮像装置300の他の動作例を説明する。
ここでの撮像装置300は、静止画撮影モードか動画撮影モードかに応じて、前述した各実施形態の画素加算又は電荷混合の処理を選択的に実施するものである。動画撮影モードでは、高速駆動が可能な電荷混合を例に取り説明する。
図10は撮影モードに応じて電荷混合を行う手順を示すフローチャートである。
図10に沿って説明すると、まず、操作部89からの入力によりシステム制御部87において撮影モードを設定する(S21)。次に、設定された撮影モードが動画撮影モードであるか判定する(S22)。
動画撮影モードが選択された場合には、固体撮像素子100の電荷移送ラインで電荷混合を行うときは、撮像素子駆動部45から出力される垂直転送路31b,31n,31rや水平転送路35に印加する電荷転送パルスを、所望の電荷混合させるパターンに設定する(S23)。即ち、B画素とR画素(或いはB画素のみ、R画素のみ)に対して、所定の画素範囲の画素にそれぞれ蓄積される電荷を、それぞれ足し合わせるように電荷転送パルスを生成する。このときの所定の画素範囲とは、ある1画素に対しては、この1画素に隣接する周辺画素で、隣接する8画素とすること以外にも、例えば上下、左右の2画素、上下左右の4画素、或いは斜め方向の4画素等と任意に設定することができる。そして、画素加算する際の重み係数は、撮影状況に応じてシステム制御部87が重み係数設定手段として機能して設定される。
次に、固体撮像素子100により撮影を開始し(S24)、素子100のB画素とR画素の各画素に蓄積された信号電荷を、設定して電荷転送パルスにより電荷混合しながら転送することで各画素信号を読み出す。つまり、B画素とR画素に対して、周辺画素との電荷混合を行い、G画素に対しては電荷混合を行わずにそれぞれ信号電荷を読み出す(S25)。これらの信号電荷により、動画の画像データを作成する(S26)。この画像データは記録部79にて保存される。このようにして動画撮影を終了する(S27)。
一方、S22において、動画撮影モードが選択されていない場合には、静止画の撮影を行い(S28)、撮影されて得られる各画素信号により、静止画の画像データを作成する(S29)。ここで、静止画撮影時には、図9に示す手順により高感度撮影モードでは画素加算(或いは電荷混合)の処理が為される。
このように、動画撮影モードにおいては、1つ1つの画素の光電変換部から電荷を読み出す場合と比較して、固体撮像素子内の電荷転送ラインで電荷が混合されるため、画素信号生成のための処理時間が短く、高速な読み出しが可能となる。また、動画撮影モードか否かにより電荷混合を選択的に行うことで、高解像度でスムーズな描画を行うため高速な画素信号の読み出しが必要となる動画画像データの生成と、それ以外の場合とを区別して信号処理することができる。このため、本撮像装置においては、撮影モードに応じて撮像性能の最適化が可能となり、撮像装置の使用目的に即した性能を発揮することができる。
なお、上記のいずれの撮影モードの場合でも、画素加算と電荷混合の2種類の手法のうち、いずれの手法であっても適用することができる。
以上各実施形態にて説明した多層構造の固体撮像素子によれば、光電変換層をRGBの3層構造(或いはRGBとGBの4層構造)とすることで、様々な利点を享受することができる。例えば、従来のRGBの各色フィルタを備えたイメージセンサと比較して、光電変換部の面積を大きく取ることができる。即ち、同一サイズの受光部を適用した場合には、色の数(例えばRGBであれば3つ)の分だけ、解像度が高いことになる。これにより、解像度が高い撮像素子や、大きな開口率を有した撮像素子を形成することができる。即ち、同一の精細度で作成した場合でも、より高精細の画像を撮像できる撮像素子となる。また、マイクロレンズを使用しなくても開口率が高く、撮像レンズに対する射出瞳距離に制約がないためシェーディングが無い。このように、従来の一般的なCCD型やCMOS型のイメージセンサが抱えていた問題を解決することができる。
なお、本発明は、積層型の固体撮像素子に限らず、各色相(R,G,B等)の光電変換部が異なる位置に配置され、プリズム等により特定波長域の光を偏向して検出する多板方式の撮像素子に対しても適用できる。つまり、各色相に対する光電変換層の感度特性が異なる場合に、電荷混合や画素加算により複数画素を実質的に合算して、感度調整することも可能である。これにより、各色相の光電変換層に感度の異なる材料を適用しても、各光電変換部の材料それぞれの特性を無駄なく発揮させる構成にできる。
本発明の固体撮像装置の一実施形態に係る多層構造の固体撮像素子における1画素分の断面模式図である。 固体撮像素子を含む撮像装置の概念的なブロック構成図である。 固体撮像素子の画素を模式的に示した説明図である。 3×3画素に対する画素加算の具体例を示す説明図で、(a)はG画素、(b)はB画素、(c)はR画素を示す図である。 画素加算を行わないマスクパターン(a)と、3倍画素加算するマスクパターン(b)と、9倍画素加算するマスクパターン(c)を示す図である。 画素加算の処理対象点を移動させる様子を示す説明図で、(a)はG信号、(b)はB信号、(c)はR信号を表す図である。 電荷混合の場合の画素信号生成手順を示す説明図で(a)は各画素のG信号、(b)、(c)はそれぞれB信号、R信号を表す図である。 第4実施形態に係る撮像装置の一例としての構成図である。 撮影モードに応じて画素加算を行う手順を示すフローチャートである。 撮影モードに応じて電荷混合を行う手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 n型シリコン基板
11 Pウェル層
13 転送路層
15 光電変換部
17 G感光層
19 B感光層
21 R感光層
23r,23g,23b 透明電極
25r,25g,25b 透明対向電極
27r,27g,27b コンタクト電極
29r,29g,29b 信号電荷蓄積ダイオード
30 回路層
31r,31g,31b 垂直転送路
33 絶縁・遮光膜
35 水平転送路
37 フローティングディフィージョンアンプ
39 アナログ信号処理部
41 A/D変換部
43 デジタル信号処理部
51 垂直アドレス回路
53 光電変換部
55 電荷検出増幅アンプ
57 単位セル
59 ノイズキャンセラ
61 水平アドレス回路
63 水平読み出し回路
65 垂直信号線
71 撮像部
73 光学系駆動部
75 駆動部
77 記録メディア
79 記録部
81 測光部
100 固体撮像素子
200,300 撮像装置

Claims (29)

  1. 複数の画素を有する光電変換層を複数層使用し、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を画素信号として読み出す固体撮像素子を備えた撮像装置であって、
    緑色の波長域の光を吸収して信号電荷を発生する第1光電変換層と、
    前記緑色の波長域とは異なる波長域の光を主に吸収して信号電荷を発生する少なくとも1層の第2光電変換層と、
    前記第1光電変換層と前記第2光電変換層からの信号電荷に応じて画素信号を生成する画素信号生成手段とを具備し、
    前記画素信号生成手段が、前記第1光電変換層の1画素に対して、この1画素に対応する位置の前記第2光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷の処理に応じた値と、前記第1光電変換層の前記1画素の信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素の位置に対する画素信号を生成することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1光電変換層と前記少なくとも1層の第2光電変換層とが積層されてなり、前記第1光電変換層が、光入射側に配置されて前記緑色の波長域以外の光を透過することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 複数の画素を有する光電変換層が複数積層され、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を読み出す多層構造の固体撮像素子を備えた撮像装置であって、
    光入射側となる最上層に配置され、G(緑)光を吸収して該G光の光量に対応するG信号電荷を発生し、R(赤)光とB(青)光を透過するG光光電変換層と、
    B光を吸収して該B光の光量に対応するB信号電荷を発生し、R光を透過するB光光電変換層と、
    R光を吸収して該R光の光量に対応するR信号電荷を発生するR光光電変換層と、
    前記G光光電変換層、B光光電変換層、R光光電変換層の各層の画素からの信号電荷をそれぞれ読み出して画素信号を生成する信号処理部と、を具備し、
    前記信号処理部が、前記G光光電変換層の1画素に対して、この1画素に対応する位置における他の光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷の処理に応じた値と、前記G光光電変換層の前記1画素の信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素の位置に対する画素信号を生成することを特徴とする撮像装置。
  4. 前記他の光電変換層が、B光光電変換層を含むことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記他の光電変換層が、R光光電変換層を含むことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記信号電荷の処理が、前記第2光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
  7. 前記信号電荷の処理が、前記B光光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理、及び前記R光光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理であることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項記載の撮像装置
  8. 前記信号電荷の処理が、前記第2光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
  9. 前記信号電荷の処理が、前記B光光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理、及び前記R光光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理であることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項記載の撮像装置。
  10. 前記画素信号をアナログ信号処理により加算するアナログ回路を備えたことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の撮像装置。
  11. 前記画素信号を通過させるローパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の撮像装置。
  12. 前記画素信号をデジタル信号処理により加算するデジタル回路を備えたことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の撮像装置。
  13. 前記信号電荷の処理において、処理対象とする画素に対する相対画素位置に応じて重み付けを行う重み付け手段を備えたことを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれか1項記載の撮像装置。
  14. 被写体の明るさを検出する測光手段と、
    前記測光手段による明るさの検出結果に応じて前記重み係数を設定する重み係数設定手段とを備えたことを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
  15. 高感度撮影と通常撮影のいずれかの撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、
    前記撮影モード設定手段により設定された撮影モードに応じて前記重み係数を設定する重み係数設定手段とを備えたことを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
  16. 静止画撮影と動画撮影のいずれかの撮影モードを設定する撮影モード設定手段と、
    前記撮影モード設定手段により設定された撮影モードに応じて前記重み係数を設定する重み係数設定手段とを備えたことを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
  17. 請求項1〜請求項16のいずれか1項記載の撮像装置を用いて、撮像することを特徴とするデジタルカメラ。
  18. 複数の画素を有する光電変換層を複数層使用し、これら光電変換層の各画素から各々の信号電荷を画素信号として読み出す固体撮像素子であって、緑色の波長域の光を吸収して信号電荷を発生する第1光電変換層と、前記緑色の波長域とは異なる波長域の光を主に吸収して信号電荷を発生する少なくとも1層の第2光電変換層を有した固体撮像素子を用い、多色の画素信号を生成する固体撮像素子の信号処理方法であって、
    前記第1光電変換層の1画素の信号電荷と、この1画素に対応する位置の前記第2光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷とをそれぞれ読み出し、
    前記第1光電変換層の1画素の信号電荷に応じた値と、前記第2光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素に対する多色の画素信号を生成することを、全画素位置に対して行うことを特徴とする固体撮像素子の信号処理方法。
  19. 複数の画素を有する光電変換層が積層され、これら光電変換層の各画素からの信号電荷を読み出して多色の画素信号を生成する多層構造の固体撮像素子の信号処理方法であって、
    光入射側となる最上層に配置され、G(緑)光を吸収して該G光の光量に対応するG信号電荷を発生するG光光電変換層と、B(青)光を吸収して該B光の光量に対応するB信号電荷を発生するB光光電変換層と、R(赤)光を吸収して該R光の光量に対応するR信号電荷を発生するR光光電変換層とを有する固体撮像素子を用い、
    前記G光光電変換層の1画素の信号電荷と、この1画素に対応する位置の他の光光電変換層の対応画素及び該対応画素に隣接する周辺画素の各信号電荷とをそれぞれ読み出し、
    前記G光光電変換層の1画素の信号電荷に応じた値と、前記他の光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値とに基づいて、前記1画素に対する多色の画素信号を生成することを、全画素位置に対して行うことを特徴とする固体撮像素子の信号処理方法。
  20. 前記他の光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値を求める処理が、2次元配列された前記G光光電変換層の画素G(m,n)(但し、m,nは整数)に対して、この画素G(m,n)の位置に対応する前記B光光電変換層の対応画素B(m,n)及び周辺画素B(m+a,n+b)(但し、a,bは正又は負の整数)の各信号電荷を最終的に合算する処理を含むことを特徴とする請求項19記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  21. 前記他の光電変換層の前記対応画素及び前記周辺画素の各信号電荷に応じた値を求める処理が、2次元配列された前記G光光電変換層の画素G(m,n)(但し、m,nは整数)の画素位置に対して、このG(m,n)の位置に対応する前記R光光電変換層の対応画素R(m,n)及び周辺画素R(m+a,n+b)(但し、a,bは正又は負の整数)の各信号電荷を最終的に合算する処理を含むことを特徴とする請求項19記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  22. 前記信号電荷を最終的に合算する処理が、前記光電変換層の各画素に蓄積される電荷を混合する処理であることを特徴とする請求項20又は請求項21記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  23. 前記信号電荷を最終的に合算する処理が、前記光電変換層の各画素の信号電荷に基づいて生成した画素信号を加算する処理であることを特徴とする請求項20又は請求項21記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  24. 前記信号電荷を最終的に合算する処理が、前記対応画素と前記周辺画素のそれぞれに対して、画素位置に応じた重み係数を乗じる処理を含むことを特徴とする請求項23記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  25. 前記重み係数を、撮影用途に応じて設定することを特徴とする請求項24記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  26. 前記重み係数を、前記対応画素に対しては大きく、前記周辺画素に対しては小さく設定することを特徴とする請求項24又は請求項25記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  27. 前記重み係数が、撮影対象の輝度が高いほど前記対応画素の重み係数を前記周辺画素の重み係数より大きく設定し、撮影対象の輝度が低いほど前記対応画素の重み係数と前記周辺画素の重み係数との差を小さく設定することを特徴とする請求項24又は請求項25記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  28. 前記重み係数が、静止画撮影の場合に前記対応画素の重み係数を前記周辺画素の重み係数より大きく設定し、動画撮影の場合に前記対応画素の重み係数と前記周辺画素の重み係数との差を小さく設定することを特徴とする請求項24又は請求項25記載の固体撮像素子の信号処理方法。
  29. 請求項18〜請求項28のいずれか1項記載の固体撮像素子の信号処理方法を用いて撮像することを特徴とするデジタルカメラの制御方法。
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