JP4814444B2 - シートクリップのタイマー付きホルダー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、病院や薬局に於いて実行される処方箋や、飲食店に於けるオーダーシートのように、処理すべき仕事の指示内容を記載した書類を挟持するシートクリップのホルダーに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、病院や薬局で実行される処方箋や、飲食店のオーダーシートのように、処理すべき仕事の指示内容を記載した書類は、それぞれ仕事の種類や内容によって見易いように、仕事の受け渡し方が受付順にカウンターに置いたり、受付順に重ねたり、クリップボートに受付順に張ったり、見易い高さのオーダーシート置き場に並べて立てかけたりしている。これを受けた処理方は、この書類に記載された指示内容により仕事を処理忘れ無く実行し、オーダーの内容や順番に沿って顧客の待ち時間を沿わせる努力をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の処理すべき仕事の指示内容を記載した書類によるオーダーの処理システムは、仕事のオーダーを受けて処理方に受け渡す受け渡し方と、オーダーを受け取って処理する処理方との注意力や職場の慣習等によって、顧客の待ち時間や順番の公平さが維持されているものであることから、所望する時間内で処理すべき仕事のシステムとしては、結果に大きなばらつきが出てしまうことがある。
【0004】
顧客の待ち時間や順番の公平さという結果は、従来の処理システムでは、オーダーの受け渡し方と処理方との個人的能力や資質、人間関係に負う要素が大きく、時にはオーダーの処理忘れや顧客の待ち時間や順番に極端な不公平が発生し、顧客との間に、また、オーダーの受け渡し方と処理方との間に思わぬトラブルを招くことがあった。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、シートに記載されたオーダーの内容に沿ってその仕事の処理される時間の推移を客観的に見極めて、オーダーの処理忘れや顧客の待ち時間や順番に極端な不公平が発生しないようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シートを挟持すると共にセンサが感知する為の感知部が設けられた板状のクリップ本体と、前記クリップ本体を挟持させることにより前記感知部を感知するセンサを装備した挟持溝を有すると共に前記センサの感知信号により通電して点灯する表示灯を有し、所定の時間が経過した際に前記センサの感知信号に従って前記表示灯を点滅するタイマー回路が組み込まれた報知装置を有するホルダーと、を備えて成ることを特徴としており、処理すべき仕事を記載したオーダーシートを挟持したクリップ本体をホルダーに挟持させることにより、センサが作動してホルダーの表示灯が点灯し、点灯した表示灯の点滅する推移を視認することにより処理すべき仕事の目標時間と経過時間と残余時間を図り知ることができる。
【0007】
また、センサが感知する為の感知部がクリップに穿設された穴であることが、その数を視認し易くて望ましい。
【0008】
また、表示灯には発光ダイオードを用いることが、小形化、消費電力等から好ましい。
【0009】
また、表示灯に発光色の異なる二つの発光ダイオードをセットし、一つの色が目標時間を表示すると共にもう一方の色が経過時間を表示することにより、目標時間と経過時間を色別に区別し、且つ残余時間を発光している色別の数から認識することができる。
【0010】
クリップ本体にシートを収納する透明シートホルダーを装備し、透明シートホルダーにシートを収納することによりシートの汚れや損傷を防止することが望ましい。
【0011】
クリップ本体に複数の感知部を所定間隔を置いて並設すると共にホルダーに複数の表示灯を所定間隔を置いて並設することが好ましく、クリップ本体の感知部の数を視認して該クリップ本体固有の管理時間機能が判ると共に、表示灯の点滅の推移を視認して処理すべき仕事の時間を一覧して把握することができる。
【0012】
所定の感知部をセンサが感知したとき、ホルダーに設けたアラーム装置が作動して、目標時間が経過した警報を発するようにすると良い。
【0013】
ホルダーに装置の電源電池及びスイッチを設けることにより、複数のホルダーを任意の場所に置くことが可能となり、複数の処理方の人が任意の場所で活用することができる。
【0014】
ホルダーの下面にレール台に摺動可能に嵌挿する脚部を設けると共に前記脚部に導電部を設け、前記レール台の内壁に前記導電部に通電する通電装置を設けて構成し、設置されたレール台にシートを挟持した複数のホルダーを順次嵌挿して並べて行くことにより、レール台上に各シートを集めて処理すべき各シートによる仕事の処理時間を一括して管理することができる。
【0015】
表示灯をホルダーの側方から視認可能にホルダーの正面から前方へ突設したことにより、レール台上に並べた複数のホルダーの表示灯を上方からも側方からも一覧して視認することができる。
【0016】
クリップ本体に装備された透明シートホルダーをクリップ本体の側縁に沿って屈曲可能としたことにより、レール台にホルダーを詰めて並べても、透明シートホルダーがクリップ本体の側縁に沿って屈曲し、シートの重なりを無くして、各シートを読みとることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシートクリップのタイマー付きホルダー装置の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1乃至図4は、本発明のシートクリップのタイマー付きホルダー装置の第一の実施の形態を示しており、病院や薬局における処方箋や、飲食店のオーダーシートのように、比較的短時間で処理する仕事の指示内容を記載したシートSと、前記シートSを挟持するクリップ本体1と、前記クリップ本体1を挟持してシートSを読み易く立てるホルダー10とを備えて構成されている。
【0019】
クリップ本体1は、金属を使用した長方形にして縦型の板状を呈し、シートSを差し込んで挟持する為の上方と一側方が開放されたスリット2が設けられている。
【0020】
また、クリップ本体1のスリット2が開放された反対側の側縁部には、センサが感知する為の穴から成る感知部3が穿孔されている。尚、感知部3は穴に限るものではなく、突起や切り込み溝、感知性接着シール等、センサが感知できれるものであればよい。
【0021】
クリップ本体1には複数の感知部3が所定間隔をおいて縦に並んで設けてある。例えば、感知部3一個が1分の管理時間機能を割り当てられている場合、感知部3が五個あるクリップ本体1は処理すべき仕事の目標時間が5分用のクリップ本体1であることが穴の数から視認できる。
【0022】
従って、仕事の指示内容を記載したシートSの処理すべき目標時間が5分である場合は、感知部3の数が五個あるクリップ本体1を選択してシートSを挟持させる。尚、感知部3一個当たりの管理時間機能は仕事や業態に対応して何分にするかを適宜割り当てて設定すればよい。
【0023】
また、図1に示すように、シートSを直接クリップ本体1のスリット2に挟持させてもよいが、図2に示すように、クリップ本体1にシートSを収納する合成樹脂シートで形成された透明シートホルダー4を装備させ、これにシートSを収納して支持するようにして、シートSの汚れや損傷を防止するようにしてもよい。
【0024】
また、図2に示すように、感知部3の数の異なるクリップ本体1を、図(A)は短時間管理用、図(B)は中時間管理用、図(C)は長時間管理用として示すように数種類用意することにより、多様な目標時間の管理に対応することがきる。
【0025】
ホルダー10は、クリップ本体1を挟持してシートSを見易く立てると共に、仕事の目標時間を管理する時間の管理報知装置であり、台部11と該台部11に立設された塔部12とから成っている。
【0026】
塔部12の裏面には、挿入されたクリップ本体1を挟持することによりクリップ本体1の感知部3を感知するセンサ(図示省略)を装備した縦方向の挟持溝13が設けられており、また、塔部12の正面には、該センサの感知信号により通電して点灯する複数の表示灯14が所定間隔を置いて縦に並設され、正面、上面、側面からも視認できるように突設されている。
【0027】
表示灯14は、処理すべき仕事の目標時間及び経過時間、残余時間を視認する為の物であり、小形であり消費電力が小さいことから発光ダイオードが使用されている。
【0028】
本実施の形態では、図3に示すように、一つの表示灯14に発光色の異なる二つの発光ダイオード15、16がセットされており、一つの色が緑色の発光ダイオード15で目標時間を表示すると共にもう一方の色が赤色の発光ダイオード16で経過時間を表示するようにしてあり、目標時間と経過時間を色別に区別して認識することができ、緑色の発光数を数えることで残余時間を図り知ることができるよになっている。
【0029】
台部11の上面には、電源のスイッチ17が設けられており、また、台部11の内部には、本装置の電源電池18、所定の時間が経過した際に前記センサの感知信号に従って表示灯14を点灯するICチップに組み込まれたタイマー回路19、所定の感知部3をセンサが感知することにより作動するアラーム装置20が組み込まれており、これらはリード線(図示省略)によって結ばれている。
【0030】
次に、以上のように構成された装置の使用について図4で説明すると、オーダーの受け渡し方が、例えば、処理すべき仕事の目標時間が5分である場合は感知部3の数が五個あるクリップ本体1を選択し、その透明シートホルダー4にオーダー内容が記載されたシートSを挟持させ、スイッチ17をONにする事により可動可能状態にあるホルダー10の挟持溝13へクリップ本体1を差し込んで挟持させる。
【0031】
この操作により挟持溝13に装備されたセンサがクリップ本体1の感知部3を感知し、センサーの感知信号に従ってタイマー回路が組み込まれたICチップ19からなる報知装置が作動し、ホルダー10の表示灯14のうち下方五つの緑色の発光ダイオード15が発光し、五つの表示灯14が目標時間を表示する緑色に点灯する。これにより、オーダーシートSの処理すべき目標時間が5分であることが視認できる。
【0032】
1分の時間経過と共に表示灯14の緑色が下方から順次赤色に変って行く。点灯している緑色の表示灯14の残余数が残された制限時間として、また、点灯した赤色の表示灯14の数が目標時間に対する経過時間として視認される。そして、点灯した5個の表示灯14が全て赤色となる最後の感知部3によるセンサーの感知信号によりアラーム装置20が作動し、音として目標時間が経過したことを警告する。クリップ本体1をホルダー10の挟持溝13から取り外すことにより、センサは感知しなくなり、表示灯14は消灯しアラーム装置は不作動となる。
【0033】
従って、仕事の処理方は、複数のオーダーシートSを受け取っても、それぞれの表示灯14の点灯する推移を視認して処理すべき仕事の持ち時間を一目で認識することができると共に仕事の処理忘れを無くすことができる。従って、顧客の待ち時間や順番に極端な不公平が発生することが防止される。
【0034】
また、ホルダー10を所望の数用意し、個別に任意の場所へ移動できるので、複数の処理方の人が任意の場所に置いて処理すべき時間の管理をすることができる。
【0035】
図5乃至図6は、本発明のシートクリップのタイマー付きホルダー装置の第二の実施の形態を示している。この第二の実施の形態は、基本的には既述した第一の実施の形態と共通する部分が多く、共通する部分については同一符号を付しその説明を省略する。
【0036】
本実施の形態の装置は、ホルダー10とレール台30を有して構成されており、オーダーシートSを収納した透明シートホルダー4を装備したクリップ本体1を挟持している複数台のホルダー10をレール台30上に並び集めて支持し、これに電力を供給して複数のシートSによる仕事の時間管理を集中的に行うものである。
【0037】
ホルダー10の台部11の下面には、該レール台30に摺動可能に嵌挿する脚部21が設けられており、脚部21にはホルダー10の電力を確保する導電部22が設けられている。
【0038】
一方、レール台30は、複数台のホルダー10を移動可能に支持する前後両端面が開口した長方形の置き台であり、その上面にはホルダー10の脚部21が嵌挿する長手方向のスリット状の長溝31が設けられており、該長溝31と連通し前記脚部21と端面形状が相似形の中空部32を形成する両内側壁にはホルダー10の導電部22に送電する通電装置33が設けてある。通電装置33にはソケット34、リード線35、スイッチ36によって外部から電力が供給される。
【0039】
また、本実施の形態で使用されるクリップ本体1に装備された透明シートホルダー4は、図6に示すように、クリップ本体1の一側縁5に沿って縦方向の薄肉部6が設けられ、屈曲可能とされている。尚、薄肉部6を設けず薄肉のシートを用いて屈曲可能としてもよい。
【0040】
次に、以上のように構成された本実施の形態における装置の使用について図7で説明すると、選択したの管理時間機能のクリップ本体1の透明シートホルダー4にシートSを収納し、このクリップ本体1をホルダー10の挟持溝13に挟持させ、該ホルダー10をレール台30の入り口となる一方の開口から中空部32へ順次嵌挿させ、長溝31で脚部21を案内させて出口方向へ摺動させながら移動させて行く。
【0041】
この操作により、ホルダー10の導電部22とレール台30の通電装置33とが接触してホルダー10に通電され、各ホルダー10の表示灯14が点灯して各シートSの処理すべき仕事の時間の管理状態に入り、目標時間と経過時間が台上を一覧して認識することができる。仕事の終わったホルダー10はレール台30の出口側の開口から抜き取る。
【0042】
また、レール台30にホルダー10を詰めて並べても、クリップ本体1の透明シートホルダー4がクリップ本体1の側縁5で屈曲し、各シートSの重なり合いをなくして全てのシートSの内容を判読することが可能である。
【0043】
また、表示灯14はホルダー10の正面から前方へ視認可能に突設してあるので、レール台30に並べた複数のホルダー10の表示灯は上方からも側方からも視認することが可能であり、複数のそれぞれのオーダーシートSによる仕事の処理時間を一括して管理することが可能である。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】
所定の管理時間機能を有するクリップ本体に所望の時間内に処理すべき仕事を記載したシートを挟持させ、該クリップ本体をホルダーに挟持させることによりセンサが作動し、ホルダーに点滅する表示灯を視認することにより処理すべき仕事の目標時間と経過時間と残余時間を図り知ることができるようにしたので、ホルダーを見ることにより、シートに記載されたオーダーの内容に沿って処理すべき仕事の持ち時間の推移を客観的に見極めることが可能となり、オーダーの処理忘れを無くし、顧客の待ち時間や順番に極端な不公平が発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシートクリップのタイマー付きホルダー装置の第一の実施の形態を示す分解斜視図。
【図2】図1の装置に於いて使用される別のシートクリップの(A)は短時間管理用、(B)は中時間管理用、(C)は長時間管理用である実施例を示す正面図。
【図3】図1の装置のホルダーに使用された表示灯の一部分を拡大して示す説明図。
【図4】図2のシートクリップを装着したホルダー装置の斜視図。
【図5】本発明の別の実施の形態を示す分解斜視図。
【図6】図5の実施の形態において使用されるシートクリップの正面図。
【図7】図5に示す装置の使用例を平面図として示す説明図。
【符号の説明】
1 クリップ本体,3 感知部,4 透明シートホルダー,5 側縁,10 ホルダー,13 挟持溝,14 表示灯,15 発光ダイオード,16 発光ダイオード,17 スイッチ,18 電池,19 タイマー回路,20 アラーム装置,21 脚部,22 導電部,30 レール台,33 通電装置,S シート,
Claims (11)
- シートを挟持すると共にセンサが感知する為の感知部が設けられた板状のクリップ本体と、前記クリップ本体を挟持させることにより前記感知部を感知するセンサを装備した挟持溝を有すると共に前記センサの感知信号により通電して点灯する表示灯を有し、所定の時間が経過した際に前記センサの感知信号に従って前記表示灯を点滅するタイマー回路が組み込まれた報知装置を有するホルダーと、を備えて成ることを特徴とするシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- 感知部がクリップに穿設された穴であることを特徴とする請求項1記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- 表示灯に発光ダイオードを用いたことを特徴とする請求項1記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- 表示灯には発光色の異なる二つの発光ダイオードがセットされ一つの色が目標時間を表示すると共にもう一方の色が経過時間を表示することを特徴とする請求項1記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- クリップ本体にはシートを収納する透明シートホルダーが装備されていることを特徴とする請求項1記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- クリップ本体には複数の感知部が所定間隔を置いて並設されていると共にホルダーには複数の表示灯が所定間隔を置いて並設されていることを特徴とする請求項1、2、3、4叉は5記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- 所定の感知部をセンサが感知することによりホルダーに設けたアラーム装置が作動することを特徴とする請求項1、2、3、4、5叉は6記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- ホルダーには装置の電源電池及びスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1、2、4、5、6叉は7記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- ホルダーの下面にレール台に摺動可能に嵌挿する脚部を設けると共に前記脚部に導電部を設け、前記レール台の内壁に前記導電部に通電する通電装置を設けたことを特徴とする請求項1、2、4、5、6叉は7記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- 表示灯をホルダーの側方から視認可能にホルダーの正面から前方へ突設したことを特徴とする請求項1、2、4、5、6、7、8叉は9記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
- クリップ本体に装備された透明シートホルダーがクリップ本体の側縁に沿って屈曲可能とされていることを特徴とする請求項1、2、4、5、6、7、8、9叉は10記載のシートクリップのタイマー付きホルダー装置。
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