JP4810051B2 - 電力線通信ネットワークシステムにおけるメディアアクセス制御用の方法及び装置 - Google Patents

電力線通信ネットワークシステムにおけるメディアアクセス制御用の方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力線通信ネットワーク、より詳細には、電力線通信ネットワークシステムにおけるメディアアクセス制御用の方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
関連仮出願の相互参照
本出願は、2000年6月7日出願された、米国仮出願番号60/210,148号「電力線通信ネットワークシステムにおけるメディアアクセス制御用の方法及び装置」の利得を主張する。この公報は、参考のために本明細書に組み込まれている。
【0003】
ここ数年、現代家庭では、特に家庭用電気機器及び他の家庭用機器において、劇的な変化が起きている。例えば、パーソナルコンピューティング技術の進歩により、以前のモデルよりも、高速、複雑、高性能で、ユーザにやさしく、且つ安価なパーソナルコンピュータ(PC)が生産されるようになった。その結果、PCが急増し、今や記録的な数の家庭で使用されている。確かに、複数のPCを有する家庭(一又は複数のPCを有する世帯)の数も急激に増えている。今後数年は、一つのPCを有する家庭の数は横ばい状態のままであると予想されるが、複数のPCを有する家庭の数が数十倍の速さで増加することが期待される。同時に、公知のインターネットの人気及びその普及により、より高速でより安価に家庭からアクセスする必要性が生じてきた。
【0004】
周知のとおり、インターネットはここ数年間で爆発的に使用されてきている。インターネットはいよいよ多くの場合において、情報交換、通信、調査、娯楽、及びその他様々な情報伝達のニーズに対する好ましい媒体(メディア)となっている。驚くべきことでもないが、家庭をベースにするインターネットの使用は、最近急速に増加している。多数の家庭が、これまでになくインターネットへのアクセスを必要としている。家庭でのインターネット使用の増加により、より高速なアクセススピードへの要求が生じ、インターネットの利用可能性が増加してきた。このようなニーズに答えるため、ケーブルモデム、デジタル加入者ループ(DSL)、無線ブロードバンド、電力線ローカルループ、及び衛星技術が進歩してきている。これらの技術(及びその他の技術)は全て、家庭をベースとするインターネットアクセスを容易にするために現在使用されている。これら技術の進歩、及びさらに高まるインターネットの人気により、家庭をベースとするインターネットアクセスはさらに数十年間増加し続けるだろうと予想される。例えば、ケーブルモデム及びDSL加入者だけに対する市場予測は、2003年までに約35億人の接続されるユーザの埋め込み基準を示している。
【0005】
パーソナルコンピューティング及びインターネットアクセス産業における最近の技術進歩に加えて、家庭用電気機器及びその他の家庭用機器も進歩している。例えば、在宅勤務をする人の数が増加しているので、ホームオフィス機器(電気通信機器を含む)が、ますます複雑で精巧になっている。製品は、いわゆるSOHO(「スモールオフィス、ホームオフィス」)消費者のニーズに合うように開発されている。これらSOHO向け製品は、それに対応する企業向け製品よりも安価な傾向であるが、精巧さ又はコンピューティング/通信能力の点で不足はない。SOHO向け製品の複雑さが増しているのに加えて、家庭用電気機器もまたますます複雑で精巧になっている。これらいわゆる「スマート」機器(情報家電)(”smart” applicance)では、多くの場合、その機能を制御する埋め込みマイクロプロセッサが使用されている。典型的なスマート機器には、電子レンジ、冷蔵庫、皿洗い機、洗濯機、乾燥機、オーブン等がある。テレビ(セットトップボックスを含む)、電話、ビデオデッキ(VCR)、及びステレオ等の家庭用娯楽システム及び機器もまた、同様に進歩している。これらシステム及び装置の多くは、その機能をプログラム制御する精巧な制御回路(通常はマイクロプロセッサを使って実施される)を含む。最後に、その他多くの、警報システム及び注水システム等の家庭用システムは、精巧な制御サブコンポーネントと共に開発されている。
【0006】
前述した家庭用電気機器及び家庭用機器技術における進歩により、家庭用通信ネットワーク技術における同様な進歩の必要性が生じた。家庭用電気機器及び家庭用娯楽製品は、ますます複雑で精巧になっているので、家庭用電気機器及び家庭で使用されるその他の製品の相互接続及びネットワーク化を容易にする必要性が生じた。また、PCアプリケーション、オーディオストリーミング、及びビデオ電話等の、娯楽媒体の配送の必要性も存在する。ホームネットワーキングの一つの解決案は、通常、「電力線ネットワーキング」と称されるものである。電力線ネットワーキングは、既存の住宅用AC電力線を、家庭用機器及び家庭で使用される製品の全てをネットワーク化する手段として使用するという概念を参照するものである。既存のAC電力線は、元来、AC電力を供給するだけのものであったが、電力線ネットワーキング法では、通信ネットワーキングの目的のために電力線を使用することも見込んでいる。かかる電力線ネットワーキング法の一案を、図1のブロック図に示す。
【0007】
図1に示すように、電力線ネットワーク100は、複数の電力線104を介して電気的に相互に連結する複数の電力線コンセント102を備える。図1に示すように、多数の装置及び電気機器が、複数のコンセント102との相互接続(配線)を介して電力線ネットワークに連結している。例えば、図1に示すように、パーソナルコンピュータ106、デスクトップコンピュータ108、電話110、ファクシミリ装置112、及びプリンター114は、それら夫々に関連する電源コンセント102を通した電力線104との電気的接続を介して、互いにネットワーク接続している。加えて、冷蔵庫115、乾燥機付き洗濯機116、電子レンジ118、及びオーブン120等の「スマート」機器もまた、提案された電力線ネットワーク100を使用して、互いにネットワーク接続している。スマートテレビ122は、電気的接続によりその電源コンセント102とネットワーク接続している。最後に、図1に示すように、電力線ネットワークは、モデム126又はその他のインターネットアクセス装置を通した接続を介して、インターネットアクセスネットワーク124にアクセス可能である。
【0008】
複数の電力線104は、現代家庭のほぼ全ての部屋にある複数の電源コンセント102と共に、世界で最も一般的な家庭内通信ネットワークを潜在的に備える。電力線ネットワークシステムは、電力線が存在するところであればどこでも利用可能である(従って、どの点から見ても、世界的に利用可能である)。更に、家庭用機器及び家庭用製品のネットワーキングは、電力線ネットワーキングシステムを使用することにより、非常に簡単である可能性を秘めている。接続や設置が容易である可能性を秘めているので、おそらく平均的な消費者には電力線ネットワーキング法は非常に魅力的であろう。しかしながら、電力線ネットワーキングシステムは、多数の難しい技術的課題を引き起こす。電力線ネットワーキングシステムが受け入れられるには、これらの課題を克服する必要がある。
【0009】
電力線ネットワーキングシステムが引き起こす技術的課題を十分認識するためには、最初に、家庭用電力線ネットワークに固有の電気的特性をいくらか見直すことが有用である。周知のとおり、家庭用電力線は元来通信データ信号用に設計されたものではなかった。家庭用電力線の配線の物理トポロジー、電力線の実施に使用される電気ケーブルの物理特性、電力線に通常接続される電気機器の種類、及び電力線を流れる電流の動作特性の全てが組み合わさって、家庭用通信ネットワークとして電力線を使用することへの技術的障害が生じている。
【0010】
屋内で使用される電力線の配線は、通常、大きな樹状構造で互いに接続している送電線のネットワークに、電気的に類似している。電力線の配線は、ネットワークの各スタブの端部に、異なる終端インピーダンスを有する。結果として、電力線伝送路の伝達関数は、周波数帯全域にわたって、ゲインと位相にかなりのばらつきがある。更に、電源コンセントの第一ペア間の伝達関数は、第二ペア間の伝達関数と異なる可能性が非常に高い。伝送路は、時間が経つとほとんど一定になる傾向である。伝送路内の変化は、通常、電気装置のプラグを電力線に差し込むとき、又は電力線から外すときにのみ(又、時には、該装置のスイッチを入れる/切るときに)生じる。通信に使用する周波数は、電力線通信ネットワークのネットワーキング装置に使用されるとき、通常、AC電力線周波数60サイクルを軽く上回る。従って、所望の通信信号のスペクトルは、電力線ネットワークに接続する受信器内において、電力供給用の信号から、容易に分離される。
【0011】
電力線環境における別の重要な考慮事項は、ノイズと干渉(混信)である。多くの電気装置によって、電力線に多大なノイズが発生する。電力線ネットワーキングシステムは、家庭用電力線に存在するノイズ及び干渉を許容できねばならない。家庭用電力線の干渉には、周波数選択的なものがある。周波数選択的な干渉では、ある特定周波数のみで干渉が生じる(即ち、特定周波数で作用する信号のみが干渉を受け、その他の信号は全て干渉を受けない)。しかしながら、更に、家庭用電力線の干渉には元来一時的なものもある。一時的な干渉は、広範囲の周波数にまたがるが、短時間のバーストでのみ起きる。家庭用電力線の干渉には、これら二つの複合型もある(周波数選択的で且つ一時的)。家庭用電力線に存在する各種の干渉に加えて、ノイズは、電力線全域で、均一でもなく対称的でもない。例えば、第一装置の近くのノイズにより、第一装置がさらに離れた第二装置からデータを受信できなくなる可能性がある。しかしながら、第ニ装置は、第一装置からデータを受信可能であってよい。第二装置の受信器でのノイズは、この場合における所望の信号と同じ程度に減じているので、第二装置は、第一装置から情報を受信可能であってよい。しかしながら、第一装置の受信器でのノイズは、所望の信号と同じほどに減じてはいないので(ノイズ源が第二装置よりも第一装置に非常に近いので)、第一装置は、第二装置から情報を受信できないであろう。
【0012】
その他、電力線ネットワーキングシステムに特有の考慮事項は、家庭用電力線の配線は、通常、家屋の外壁で断線しないことである。ブレーカ盤及び電気メータ(通常屋外に配置)は、ホームネットワーキングに使用した周波数を通過させる。典型的な住宅地では、局所的な変圧器が、かなり少ない数の家庭(通常5〜10戸)への電圧を調整するのに使用される。これらの家庭は全て、夫々の家庭間においてそれほど大きな電圧の減衰(変動)を受けることはない。電力線ネットワーキングシステムにおいて注目されている信号周波数は、変換器を通過する傾向はない。このような電気特性により、第一ホームネットワークで生じた信号は、しばしば、第二ホームネットワークで受信可能であり、またその逆も同様である。更に、インターナル専用のイーサネット(登録商標)又はその他のデータネットワークとは異なり、電力線は、屋外の電源アウトレットからアクセス可能である。これにより、明らかに安全性への不安が生じる。なぜなら、ユーザは通常、隣人を含む認証されていないユーザと情報を共有したくないからである。
【0013】
家屋の外側を伝わる信号は、同じ家屋内に源を発する信号よりも、より多大に電圧の減衰が起きがちである。従って、異なる家屋間を接続するコンセントによる接続性のパーセンテージ(接続率)は、同じ家屋内の接続性に対するパーセンテージよりも非常に低い。あるコンセントにおける伝送が、他のコンセントにおいて受信できない可能性があるということは、電力ネットワーキングシステムと、公知のイーサネット等の有線LAN型通信ネットワークとの間の大きな違いである。
【0014】
このような技術的考慮事項及びその他の技術的考慮事項にもかかわらず、電力線通信ネットワークシステムは、現在、開発され提案されている。例えば、ホームプラグTM・パワーライン・アライアンス(HomePlugTM Powerline Alliance)が、かかる電力線通信ネットワークの一つを提案している。ホームプラグTM・パワーライン・アライアンスは、ハイテク企業の非営利企業団体である。この団体は、家庭用電力線ネットワーキング製品及びサービスに対するオープン仕様を促進するために設立された。この団体は、一旦オープン仕様が採用されれば、それを採用する解決策及び製品の世界的な承認への促進を検討する。
【0015】
家庭用電力線ネットワーキングシステム仕様における非常に重要な態様は、メディアアクセス制御(「MAC」)通信プロトコルの定義である。MACプロトコルは、伝送処理能力(伝送スループット)、待ち時間、及び許容誤差の点における性能を備える電力線ネットワークを、複数の装置が公正に共有できるように設計されるべきである。MACは、ファイル転送、音声、ネットワークゲーム、ストリーミングオーディオ/ビデオを含む多数のアプリケーションに適する電力線ネットワーキングシステム性能を助長すべきである。MACプロトコルは、特に、電力線ネットワーキングシステムがもたらす技術的課題に取り組むように設計されるべきである。例えば、電力線ネットワーキングシステム用のMAC通信プロトコルは、アップグレードした装置及びプロトコルの互換性を緩和すべきである。即ち、MACは、アップグレードした(即ち、新バージョンの)電力線ネットワーキングシステムプロトコル及び装置における設置及び作動に関わる労力を緩和すべきである。以前は、旧バージョンの装置を作動する電力線ネットワーキングシステム上で、新しいバージョンの装置を作動すること(不可能でない場合)は非常に困難であった。従って、MACプロトコルは、電力線ネットワーキングシステムプロトコル及び装置をアップグレードする負担を緩和する必要がある。
【0016】
更に、従来技術の試みでは、装置が仮想回線(virtual circuit)を介して互いに接続される「回路状(circuit−like)」接続を確立する機構は提供されていない。大抵の従来技術のネットワーキングシステムは、「コンテンション(回線争奪)ベース(contention−based)」アクセス法を使用する。このアクセスモードでは、一つの装置が送信するデータを有するときは、一つの伝送路が別の装置により使用されているかどうかを最初に判定し、使用されていなければ、該装置はデータの伝送を開始する。その他の装置は、第一装置が伝送を終了するまで、伝送路での伝送を控える。一よりも多くの装置が伝送を必要とするときは、「衝突(collision)」が生じ、また従来技術のMACプロトコルで規定される処理手順ではデータの再伝送が必要とされるので、該複数の装置はそれらのデータを再伝送する。伝送路のトラフィック(traffic)が増加すると、衝突数も増加し、データ伝送に遅延が起きることになる。遅延の正確な周期は固定されていないが、トラフィック特性に応じて変化する。この遅延は、あるアプリケーション(ファイル転送等)に対しては許容可能であるが、その他のアプリケーション(ストリーミングオーディオ/ビデオ等)に対しては許容可能ではない。従来技術の解決策は優先順位付けの使用を含み、それにより、「リアルタイム」アプリケーションは、非リアルタイムアプリケーションよりも高い優先順位が割り当てられる(アサインされる)。不都合なことに、高い優先順位のユーザが複数存在するときには、ユーザはさらに互いに争わなければならず、そのためまだ遅延に出会う可能性があるので、この方法は理想的ではない。また不都合なことに、この従来技術の方法により、優先順位の高い装置が伝送路を使用するために待機しているときにでさえ、低い優先順位の装置が(一旦伝送路の使用を得るときには)伝送路の使用を独占することもできる。
【0017】
従って、MACプロトコルは、従来技術の解決策に係わる不都合を克服する必要がある。MAC通信プロトコルは、「回路状」通信を必要とする複数の装置間における伝送時間の予約を許容する必要があり、特に、中央コントローラ(電力線ネットワーキングシステムで使用するように意図されたもの等)が使用されていない環境において、その必要がある。MACは、電力線ネットワーキングシステムにおける複数の装置間で「仮想回線」確立を容易にする必要がある。MACは、電力線ネットワーキングシステムにおける伝送遅延をしっかり制御すべきである。
【0018】
更に、電力線ネットワーキングシステムで使用するように設計される任意のMACは、中央コントローラを設けていないネットワーク環境においてさえ、暗号化キーの管理及び配送を規定すべきである。例えば、現在提案され開発されている電力線ネットワーキングシステム(図1の電力線ネットワーク100等)は、中央ネットワークコントローラの使用を想定していない。電力線ネットワーキングシステムで使用するように設計されたMACプロトコルの一つの重要な態様は、特に、コントローラレスネットワーク環境における、複数の暗号化キーの制御及び配送である。ユーザ入力/出力(I/O)機能を有する複数の装置において、複数の暗号化キー(又は、「ハッシュアルゴリズム」若しくは類似手段を用いることにより複数の暗号化キーに変換可能な複数のパスワード)は、装置から手動入力が可能である。しかしながら、装置の多くはユーザI/O機能を有していない可能性があり、そのため、手動によるキー入力が不可能となる。従って、電力線ネットワーキングシステム用のMAC通信プロトコルは、ユーザI/O機能を有しない複数の装置に対する複数の暗号化キーの管理を含めて、複数の暗号化キーの制御及び配送を容易にする必要がある。
【0019】
最後に、電力線ネットワーキングシステムに使用するように設計される任意のMACは、論理ネットワーク識別子(「LNI」)の固有の割り当てを規定すべきである。電力線ネットワーキングシステムにおける複数の装置は、全て、同じ物理媒体(即ち、図1の電力線104等の家庭用電力線)を共有するが、同一論理ネットワークに属するこれら複数の装置のみがデータを共有できる論理ネットワーク(「LN」)に、該複数の装置を分離可能であることが望ましい。暗号化方式を使用することにより、所与のLNのメンバーである複数の装置間でデータが共有可能であるが、該データは、所与のLNのメンバーでない複数の装置から保護される。一つのLN内における一つの装置を、それがどのLNに属するのかを決定可能とするのは、非常に都合がよく効率的である。装置はこの情報を使用して、所与のデータパケットを受信しようと試みるべきかどうかを決定できる。例えば、これは、各データパケット伝送にLNIを含むことにより達成可能である。或いは、これは、伝送装置がそのLNIを示す管理メッセージを含むことにより達成可能である。理想条件下では、同一物理媒体を共有する各LNは、固有識別子を有するはずである。中央コントローラが存在しない電力線ネットワーキングシステムでは、複数のLNIが偶発的に再使用されることがないことを確認する便利な手段はない。例えば、住宅所有者が隣人に、どのLNIを彼らのLNに対して選択したかを、気楽に尋ねるとは考え難い。従って、電力線ネットワーキングシステム用のMACプロトコルは、該システムにより偶発的に再使用されることのない固有の論理ネットワーク識別子の割り当てを容易にする必要がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電力線通信ネットワークシステムにおけるこのようなメディアアクセス制御用の方法及び装置を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電力線ネットワーキングシステムにおける物理媒体のメディアアクセス制御(MAC)用の新規な方法及び装置である。下位互換性を容易にするためのデータ送信抑制(禁止)期間(blanking interval)の使用、ネットワーク全体に期間(間隔)タイミング(interval timing)情報を伝播するためのビーコンの使用、選択されたニつの装置間の「仮想回線」接続を確立し維持するために使用されるコントローラレス予約ベースアクセス、電力線ネットワーキングシステムにおいて複数の論理ネットワーク識別子(LNIs)を生成し割り当てる方法、及び、特にユーザ入力/出力機能を有しない複数の装置に対して、暗号化キーを生成し、管理し、及び配送する方法を含む本MAC方法及び装置のいくつかの新規態様を説明する。
【0022】
本発明のMAC方法及び装置は、送信抑制期間方法を提供することにより、電力線ネットワーキングシステムの下位互換性を容易にする。本発明のアプローチによれば、送信抑制期間は、いつ旧バージョン装置が電力線ネットワークにおいてデータを伝送できないかを規定する。本明細書に記載されている方法により、複数の新バージョン装置が複数の旧バージョン装置に対して、該複数の新バージョン装置のみによる使用用に予約される時間周期を指定可能である。このアプローチによれば、複数の新バージョン装置は、まず、どの新バージョン装置が送信抑制期間のタイミングを制御するのかを決定する。次に、選択された制御装置は、いつ送信抑制期間が生じるかを指定する情報を含む「媒体送信抑制ペイロード(medium blanking payload)」メッセージを伝送する。送信抑制期間は周期的である。しかしながら、その周期及び継続時間は、制御装置により多様となる。そのため、送信抑制期間は、ネットワークトラフィック条件及び要求に適応可能である。
【0023】
本発明の送信抑制期間方法及び装置に密接につながったビーコン法を説明する。本発明によれば、電力線ネットワーキングシステム全体に送信抑制期間タイミング情報を伝播するために使用される、複数のビーコンの使用方法が提供される。「ライフタイム(lifetime)」機構を使用することにより、複数の装置は、送信抑制期間タイミング情報が使用されなくなるかどうか、またいつから使用されなくなるかを決定可能である。複数のビーコンはまた、複数の装置に係わるある特定の機能を指定するために、該複数の装置により使用される。複数のビーコンは、ビーコンを伝送する各装置に係わる特定のネットワーク機能をブロードキャスト(broadcast)するために使用される。
【0024】
本MACプロトコル方法及び装置は、更に、複数の装置間に「仮想回線」接続を確立する方法を提供し、そこでは、仮想回線接続は、非常に正確に制御された処理能力(スループット)、遅延、及び待ち時間特性を有する。本発明の電力線ネットワーキングシステム用のMACプロトコルは、発信装置(originating device)及び送信先装置(destination device)間に、周期的、低待ち時間で、且つ一定なビットレートサービスを提供する仮想回線接続を作成可能とするコントローラレス予約ベースアクセスモードをサポートする。仮想回線は、特定送信器のみによる使用を予約する周期タイムスロット(periodic time slot)を確立することにより作成される。ネットワークにおける他の全ての装置は、予約を認識しなければならず、また予約時間周期中の伝送を避けなければならない。本発明の方法は、中央コントロール機構がないネットワークにおいて使用可能である。
【0025】
本発明によれば、複数の装置は、複数の論理ネットワークに論理的に分離可能であり、そこでは、ある一つの論理ネットワークに属する複数の装置のみが、自由に情報を交換できる。本発明は、システムの複数の論理ネットワークを固有に識別する複数の論理ネットワーク識別子(LNI)を生成し、割り当てる方法を含む。複数の装置は、所与のデータパケットで伝送される情報にアクセスするかどうかを判定するときに、LNI情報を使用する。複数のLNIを、ユーザ選択パスワード情報に基づく論理ネットワークに割り当てる、新規な方法を説明する。本明細書に記載される一つの実施例では、可変長であるキャラクタベースのネットワーク名が使用される。ネットワーク名は、ユーザのストリートアドレスに関連していてよい。ネットワーク名は、ハッシュ関数のいくつかの形態を使用して、固有LNIに圧縮されている。前記方法は、特に中央コントロール機構がない電力線ネットワーキングシステムに適用可能である。
【0026】
最後に、特にユーザ入力/出力(I/O)機能を有しない複数の装置に対する暗号化キー管理及び配送方法を説明する。ユーザI/O機能を欠いた複数の装置に対して、製造業者は、ユーザにより変更されることを意図しないハードワイヤード(hard−wired)暗号化キー又はデフォルトキーを提供する。しかしながら、デフォルトキーは、ユーザI/O機能を備える電力線ネットワーク化装置の使用を通して、任意の値に変換可能である。インストールプロセスの間、システムユーザは、新装置(即ち、ユーザI/O機能を欠く装置)に係わるデフォルトキー(又はデフォルトキーが由来するパスワード)を、ユーザI/O機能を備える電力線ネットワーク化装置に入力する。このタスクに適するアプリケーションプログラムは、インストールプロセスの間、電力線ネットワーク化装置を支援する。I/O機能を備えるこの装置は、デフォルトキーを使用して現在論理ネットワークキー(current logical network key)を暗号化する。次に、本発明のMACプロトコルは、暗号化されたキーを新装置(即ち、ユーザI/O機能を欠く装置)に伝送する。このようにして論理ネットワークキーは、新装置に安全に渡され、論理ネットワークのその他の全てのメンバーはその後、新装置と暗号化されたデータを交換する。新装置が論理ネットワークキーを失う場合、又は、キーが変換される場合は、別の装置が、元来そのキーを提供するのに使用されていた同一MAC管理メッセージを使用して、キーを再伝送する。
【0027】
【発明の実施の形態】
この説明を通じて、提示された好ましい実施形態及び実施例は、本発明に関する限定というよりもむしろ、典型的な例として考慮するべきである。
【0028】
本発明は、電力線通信ネットワークシステムにおけるメディアアクセス制御(MAC)用の方法及び装置である。前述のように、家庭用電力線ネットワーキングシステムでは、単一物理媒体(家庭用電力線)は、多数の異なる装置(本明細書では「クライアント」とも称する)により共有される。いくつかのクライアント又は装置が、それらの間で(例えば、一般の一世帯における複数クライアント間で)、自由にデータ交換できることが望ましいであろう。逆に、あるクライアントが他のクライアントとのデータ交換を禁止することも望ましいであろう(例えば、第一家庭のPCが第二家庭のPCとデータ交換することを禁止することが望ましいであろう)。MACは、物理媒体(家庭用電力線)が、公平に、一貫して、効率的に(即ち、高性能レベルで)共有されることを確認する機能を果たす。電力線ネットワーキングシステムの性能は、ファイル転送、音声、ネットワークゲーム、及びストリーミングオーディオ/ビデオアプリケーションを含むがこれらに限定されない、多種多様のクライアント及びアプリケーションに順応するのに十分でなければならない。
【0029】
通信システムが共有通信媒体を使用する効率性は、いずれの通信システムにおいても、非常に重要な性能基準であり、特に、複数の異なる装置又はクライアントにより共有される物理通信媒体を有する通信システムにおいては非常に重要な性能基準である。電力線ネットワーキングシステムは、定義によると、共有媒体通信ネットワークであるため、ネットワークでの複数のクライアントによるアクセス及び伝送は制御されなければならない。MACプロトコルはこの目的のために使用され、物理通信媒体へのクライアントアクセスを制御する。MACは、複数のクライアントがいつ物理媒体上において伝送可能なのか、またいつ伝送可能でないのかを決定する。加えて、コンテンションが許可されれば、MACはコンテンションプロセスを制御し、生じる可能性のある衝突を解決する。
【0030】
異なる装置からの各種サービスアプリケーションに関しては、電力線ネットワーキングシステムにおけるMACは、複数の装置間のコンテンションを最小にし、且つ、サービスアプリケーションを各アプリケーション及びサービスの遅延要求及び帯域幅(bandwidth)要求に編成可能とする通信プロトコルに従うべきである。MACは、「階層(レイヤ)(layered)」データ転送プロトコルの一部であり、そこでは、最も低いデータ転送層が物理信号層(physical signaling layer)である。物理転送層は、より上位の通信プロトコル層を共有物理媒体とインターフェースするのに使用される。本発明のMAC方法及び装置は、電力線ネットワーキングの物理データ転送層と共に使用されるものである。
【0031】
物理層における多くの異なるシグナリング(信号)方式が、本発明のMACプロトコル層と共に使用可能である。一つの典型的な方法では、直交周波数分割多重又はOFDMと称される変調を使用している。この変調では、周波数スペクトルを多数の非常に狭い周波数帯域へ分割することにより、高ビットレートが達成される。低ビットレート伝送は、狭い周波数帯域の夫々における、個々のキャリア(搬送波)周波数を使用することにより伝送される。この方法の魅力は、伝送路が周波数選択的な障害を有するときに、二つのクライアント間に存在するリンクに対して大幅に影響を与えられる周波数が存在するかどうかを判定するように、プロトコルを設計可能であることである。そのような周波数が存在する場合は、クライアントは、そのような周波数を使用しないことに合意可能である。適応等化(adaptive equalization)を使用する標準変調方式もまた、本発明の範囲及び精神から離れることなく、本発明のMACと共に使用可能である。本発明のMACプロトコルは、基本となる変調方式としてOFDMを使用する物理層と共に動作するものであるが、該プロトコルの主要な態様の多くは、他種類の物理層との使用を考慮されている。
【0032】
本MAC方法及び装置の典型的な実施例の一つでは、少ない待ち時間を要求するアプリケーションへの特別要求を支持するために、搬送波感知多重アクセス(CSMA)プロトコルを変調とともに使用する。プロトコルは、コンテンションベース及び予約ベースの両アクセス方式を支持する。予約ベースアクセス方式は、コントローラレスモード又はネットワークコントローラを使用するモードのどちらかで動作する。
【0033】
本MAC方法及び装置の典型的な実施例の一つを、添付された付属書類A(「PLネットワークシステムにおけるメディアアクセス制御手順」と題する書類。本明細書では「MAC明細書」と称する。)に詳細に説明する。添付されたMAC明細書はメディアアクセス制御手順を説明しており、コンテンションベースアクセス、送信抑制期間用のビーコン及び媒体、コントローラレス予約ベースアクセス、予め定義されたペイロードフォーマットの定義を含むペイロードフォーマット、暗号化、テストメッセージの要求及び伝送、及びコントローラベース予約アクセスを含む。典型的な予め定義されたパケットフォーマットもまた、添付された付属書類Aに説明されている。例えば、コンテンションベースアクセスパケット、予約ベースアクセスパケット、肯定応答(acknowlegment)パケット、プリアンブル、FECコーディング、トーンマスク及びトーンマップが詳細に説明されている。
【0034】
添付された付属書類AのMAC明細書に説明するように、本発明のMAC方法及び装置のいくつかの態様が、従来技術の解決策を凌ぐ利益を提供する。これらの態様の夫々は、以下に詳細に説明される。本MAC方法及び装置の典型的な実施例が説明されているが、本発明の範囲及び精神に離れることなく、記載の実施例に対して(及び添付されたMAC明細書において)、変更形態を作成可能であることを、当業者は認識できよう。従って、本発明は、以下に与えられる実施例では制限されないが、請求の範囲でのみ制限される。送信抑制期間及びビーコンを備える手段を提供する概念を、これから説明する。
【0035】
送信抑制期間−電力線ネットワーキングシステムの下位互換性
前述の発明の背景技術に記載の通り、電力線ネットワークは、閉じたメディア通信ネットワーク(通常オフィス環境で使用される、公知のイーサネットデータ通信ネットワーク等)とは異なり、既存の電話線ネットワークとも異なる。装置の下位互換性は、これら既存の通信システムにおいては望ましいが、決定的な特性ではない。もし、十分な性能の改良が、単にネットワークにおける装置の全てをアップグレードするだけで得られるのであれば、消費者は、通常、ネットワークにおけるネットワークインターフェース装置の全てを取り替えるよう説得されるであろう。あいにく、提案する電力線ネットワーキングシステムでは、類似のアップグレードオプションは利用できない。物理媒体(家庭用電力線)は、通常、近隣間で共有されているので、第一家庭の居住者は、通常、電力線ネットワーキングシステムをアップグレードするために、第二の近隣家庭のハードウェアを単に取り替えたり、アップグレードしたりすることはできない。結果として、従来は、ネットワーク及び装置のアップグレード版は、前世代ハードウェア(即ち、前バージョンの電力線ネットワーキングシステムと共に使用するよう設計された装置)と十分に共同利用できなければならなかった。これは通常、非常に制限的で限定的なシステム要求であった。そのため、下位互換性は、電力線ネットワーキングシステムで使用するいずれのMACの開発においても、重要な考慮事項である。
【0036】
本発明のMAC方法及び装置は、前バージョンの装置及びシステムと十分に共同利用可能なアップグレード版の提供を容易にする下位互換性問題を扱うものである。以下に更に詳細に説明されるように、本発明は、送信抑制期間を提供し、その期間中、新バージョンプロトコルと互換性のある装置(例えば、バージョン1.1のMACプロトコルを使用する装置)は、旧バージョンプロトコルと互換性のある装置(例えば、バージョン1.0を使用する装置)を排除して通信することができる。(以下に更に詳細に説明する「ビーコン」の使用に密接につながりのある)送信抑制期間の使用により、新しいプロトコルが設計されるときに、アップグレードプロトコルの下位互換性が非常に容易になる。
【0037】
送信抑制期間は、最新バージョン装置のみが通信可能である選択時間周期(送信抑制期間)を、最新バージョン装置が前バージョン装置に指定できるように動作する。送信抑制期間は、最新バージョン装置間のみの通信に対して予約される。添付されたMAC明細書に記載の実施例では、送信抑制構造は、旧バージョン装置がコンテンションベースアクセス(「送信抑制周期」)から制限される時間と、旧バージョン装置がコンテンションベースアクセス可能である時間(「v1.0周期」)との繰り返しシーケンスを備える。旧バージョン装置による予約ベースアクセスは送信抑制周期の間で可能であるが、予約確立はv1.0周期間で開始しなければならない。伝送路アクセス用のプロトコルは、いずれも、使用プロトコルがその伝送を送信抑制期間に制限する限り、送信抑制期間で使用可能である。本発明の送信抑制期間技術により、現在完全に定義されていないプロトコルは、既存プロトコルと下位互換性を有することが、好都合にも可能となる。
【0038】
送信抑制期間方法の実施例では、新バージョン装置(MAC明細書では「非v1.0装置」と称される)は、先ずそれらの間で、どの新バージョン装置が送信抑制期間を制御するかを決定する。この新バージョン装置は、「媒体送信抑制ペイロード」と称されるメッセージを伝送することにより、送信抑制構造を指定する。媒体送信抑制ペイロードメッセージは、いつ送信抑制期間が生じるかを指定する情報を含む。送信抑制期間は周期的であるが、その周期及び継続時間は、制御装置により制御及び調整可能なパラメータである。そのため、送信抑制期間は、トラフィック要求に合うよう適応可能である。
【0039】
例えば、送信抑制期間を制御する装置は、送信抑制期間及びデータ送信許容期間の両方で、トラフィックをモニター可能である。制御装置は、モニターされたトラフィック特性に基づいて、前バージョン又は最新バージョン装置に、より広い又はより狭い帯域幅を提供するために、(例えば、媒体送信抑制ペイロードの送信抑制期間フィールドの継続時間を変更することにより)送信抑制期間の継続時間を調整可能である。典型的な動作環境下では、送信抑制期間周期は、100ミリ秒に設定されてよく、送信抑制期間の継続時間は、50ミリ秒に設定されてよい。送信抑制期間に対するこれらの典型的な値は実質的に変動するが、このスケールの値は、結果として、大抵のPCベースアプリケーションに対する遅延増加が無視できる程度のものである。
【0040】
添付されたMAC明細書に記載されている実施例では、非v1.0制御装置は、媒体送信抑制ペイロードメッセージを少なくとも5秒に1回ずつ再伝送しなければならない。その装置は、ネットワークタイミング基準(network timing reference)及び前述した送信抑制周期のタイミングを提供する、媒体送信抑制ペイロードメッセージを含む「ROBO」モードのブロードキャストパケットを伝送する。典型的な実施例では、各送信抑制周期の終わりに、非v1.0装置により使用されるように、特別なコンテンション解消スロットを備えている。コンテンション解消スロットは、非v1.0装置が送信抑制情報を衝突なしに伝送するのを保証するために有利に使用される。添付されたMAC明細書に記載の通り、典型的な実施例では、媒体送信抑制メッセージの伝送に係わるタイミングは、送信抑制メッセージの伝送時間が予約されることを保証する送信抑制期間のタイミングに関連している。これは、好都合なことに、別の装置の伝送が媒体送信抑制メッセージと衝突するのを防ぎ、またそのため、媒体送信抑制メッセージが予約される確率が非常に増大する。
【0041】
本MACプロコトルの送信抑制期間方法及び装置は、コントローラレス電力線ネットワーキングシステムで使用されるとき、また、比較的低い遅延を必要とする装置と共に使用されるときに、さらに別の利点を提供する。v1.0装置がコントローラレス予約を確立する状況では、該コントローラレス予約は、送信抑制期間の継続時間を通して存続可能である。この方法によれば、非v1.0装置(即ち、新バージョンプロトコルと共に動作可能である装置)は、これらv1.0装置により確立される予約を考慮しなければならない。好都合なことに、この方法は、非常に低い遅延を必要とするv1.0装置(例えば、ストリーミングオーディオ/ビデオ情報を提供するv1.0装置)が、送信抑制期間が生じているときでさえ、低遅延を享受するであろうことを保証する。
【0042】
送信抑制期間の終わりでの衝突を防止するランダムバックオフ方法
本発明は、好都合なことに、送信抑制期間の終わりに生じるv1.0装置からの伝送(即ち、前バージョンのMACプロトコルと共に動作するよう設計された装置からの伝送)の衝突の可能性を低める。電力線ネットワーキングシステムでは、複数のデータパケットは通常、装置ネットワーク送信器に、プロトコルの上位層で動作する複数のプロセスにより与えられる。各種装置に伝送させるプロセス(ファイル転送プロセス、ウェブブランジングコマンド、e−メールプロセス等)は、通常、電力線ネットワークの物理層プロトコル及びMAC層プロトコルと何の関係もない。従って、複数のデータパケットが上位層プロセスにより装置ネットワーク送信器に与えられる時間は、送信抑制期間のタイミングに依存しない。パケットが、送信抑制期間中に、上位層プロトコルからv1.0ネットワーク送信器に到達する場合、該パケットは、送信抑制期間が終了するまで、伝送用キュー(待ち行列)に入れられる。送信抑制期間の継続時間が長くなるほど、一又は複数の送信器が、送信抑制期間が終了するときにキューに入れられる複数のパケット(複数の待機パケット)を有する可能性が高くなる。パケットの衝突が送信抑制期間の終了時に発生するのを減じるために、プロトコルは、単に待機パケットを有するネットワーク送信器の全てを、送信抑制期間の終わりに伝送可能とするのではない。代わりに、MACプロトコルは、待機パケット伝送用の「ランダムバックオフ方法」を使用する。
【0043】
ランダムバックオフ技術によれば、待機パケットを有する各送信器は、複数の待機パケットを伝送の際に使用する乱数(random number)「M」を選択する。一つの実施例では、Mは、1からある最大値「マックス_スロット」までの間の整数で定義される。送信抑制期間が終了するとき、送信器は、Mタイムスロットに等しい時間、待機する。一つの実施例では、タイムスロットは、継続時間が約30マイクロ秒である。他の継続時間タイムスロットが、本発明の範囲及び精神から離れることなく、使用可能である。Mタイムスロットに等しい時間を待った後に、伝送路が利用可能である場合、送信器はその複数の待機パケットの伝送を開始する。待機パケットを伝送するために、MACプロトコルはバックオフ状態を入力する。
【0044】
本MACプロトコル方法及び装置の一つの実施例では、前記マックス_スロット値は、媒体送信抑制メッセージに含まれる。この実施例では、マックス_スロット値は、非v1.0制御装置により決定され、またマックス_スロット値は、送信抑制期間の継続時間、及び電力線ネットワーキングシステムにおいて予想されるv1.0トラフィック量に基づいている。マックス_スロット値をプログラム可能で可変であると認めることにより、また、マックス_スロット値を送信抑制期間の継続時間及びトラフィック量に関連付けることにより、本発明は、好都合なことに、ネットワークのトラフィック特性に基づくコンテンション周期の調整を容易にする。この柔軟性を必要としない別の実施例では、マックス_スロット値は、所定の固定値からなる。
【0045】
電力線ネットワーキングシステムにおけるクライアント又は装置のいくつかは、媒体送信抑制ペイロードメッセージを含む複数のパケットをうまく受信することができない可能性があるので、本発明のMACプロトコルは、複数の「ビーコン」メッセージを用いて、送信抑制情報を伝播する機能を含む。電力線ネットワーキングシステムにおけるノードのいくつかは、これらノードと制御装置との間の伝送路状態が非常に低下しているために、複数の媒体送信抑制メッセージを受信できない可能性がある。従って、本発明は、制御装置から直接に複数の媒体送信抑制メッセージを受信できないノードに対して、ネットワーク上の装置が送信抑制情報を伝播可能とする複数のビーコンを提供する。送信抑制メッセージは、送信抑制情報がネットワークの他のノードにより伝送されるところの「リレー(中継)」技術を使用することにより、電力線ネットワークを通って伝播される。複数のビーコンペイロードメッセージを使用して送信抑制情報を電力線ネットワーク全体に伝播する、本発明の技術を、これから説明する。
【0046】
ビーコンメッセージ−送信抑制情報を電力線ネットワーク全体に伝播する方法及び装置
複数のビーコンメッセージを使用して送信抑制期間情報を伝播する概念は、前述の送信抑制期間方法及び装置に密接に関連しているが、ビーコンメッセージはまた、本MACプロトコルに更なる目的を与えるものである。ビーコンは、ネットワーク上の各v1.0ノードにより周期的に伝送される管理メッセージである。ビーコンメッセージは電力線ネットワーキングシステムで使用され、情報を、ネットワーク上の全てのノードに伝播する。ここで該ノードは、(伝送路の劣化及び干渉等のために)ネットワーク上の他の全てのノードからの伝送を受信することができないノードを含む。
【0047】
添付されたMAC明細書に更に詳細に規定されるように、本発明の一つの実施例では、各装置は、夫々対応するビーコンペイロードメッセージを、公称上、周期的に伝送する。ビーコンペイロードメッセージは、好ましくは、各種のMACプロトコルの目的を与える多数のフィールドを含む。当業者は、他のビーコンメッセージ(及び他のビーコンメッセージフィールド)が本発明の精神又は範囲から離れることなく使用可能であることを認識できよう。
【0048】
複数のビーコンペイロードメッセージは、好ましくは、ブロードキャストデータパケットで伝送される。電力線ネットワークにおける各クライアント(又は装置)は、ネットワークにおけるその存在を示唆するために、また、ネットワーク全体にシステムタイミング情報を伝播するために、公称5秒に一回(five−second rate)、複数のビーコンパケットを伝送する。装置ノードが、非v1.0装置から複数の媒体送信抑制メッセージを受信できる場合は、装置ノードは、その装置から得た送信抑制情報を単に使用して、そのビーコンメッセージをアセンブルする。しかしながら、装置ノードが、非v1.0制御装置から複数の媒体送信抑制メッセージを受信できない場合は、別のソースから得られる情報に基づいて、装置ノードは、そのビーコンメッセージをアセンブルしなければならない。これらの状況では、本発明によれば、装置ノードは、最小「ライフタイム」値を含む装置ビーコンメッセージから受信する情報に基づいて、その複数のビーコンメッセージをアセンブルする。
【0049】
本発明によれば、媒体送信抑制メッセージは、複数のライフタイムフィールド(これはまた、添付されたMAC明細書では「論理距離(logical distance)」フィールドと称されている)を含んでいる。MAC明細書に詳細に記載されているように、複数の装置ノードは、ライフタイムフィールド値を使用して、複数のビーコンメッセージをアセンブルするときにどのビーコンメッセージを使用するかを決定する。装置ノードが媒体送信抑制ペイロードを非v1.0装置から受信するときに、装置ノードは、そのビーコンペイロードメッセージのライフタイムフィールドをゼロに設定する。また、非1.0装置から受信する媒体送信抑制ペイロードメッセージに含まれる値に等しいマックス_スロット値、v1.0時間の継続時間、及び間隔送信抑制時間の継続時間に対するビーコンフィールドも設定する。また、MAC明細書に更に詳細に記載されているように、他のシステムタイミング値も計算する。
【0050】
しかしながら、装置ノードが、非1.0制御装置から複数の媒体送信抑制メッセージを(伝送路の劣化、干渉、その他の要因のために)受信できない場合、装置ノードは、ライフタイムフィールドをゼロでない値に設定する。添付されたMAC明細書に記載されている典型的な実施例では、装置ノードは、媒体送信抑制ペイロードメッセージを過去5秒間受信しなかった場合のみ、そのビーコンペイロードメッセージの内容を、別の装置ビーコンから受信する情報を使用して作成する。本発明の精神又は範囲から離れることなく、別の時間周期が使用可能である(即ち、装置はより長い時間又はより短い時間待機可能である)ことは、当業者により認識されるであろう。装置ノードは、ビーコンペイロードメッセージの内容を、最も小さい論理距離フィールド(又は最も小さい「ライフタイムフィールド」値)を有する過去最近の5秒間に受信したビーコンを使用して作成する。同一の最小ライフタイムフィールド値を有する複数のビーコンを受信する場合は、一番最近に受信したビーコンが装置ノードにより選択される。
【0051】
本ビーコン方法及び装置によれば、装置ノードは、それ自体のビーコンペイロードメッセージのライフタイムフィールドを、選択されたビーコン(装置ノードが最後に送信抑制情報を得たところのビーコンペイロードメッセージ)のライフタイムフィールドよりも大きいある値に等しい値に設定する。前述のように、典型的な実施例では、送信抑制情報用に使用されるソースは、過去5秒間に受信されたメッセージでなければならない。ライフタイムフィールドはまた、本発明により、ネットワーク上の送信抑制期間情報がいつ使用されなくなったかを示唆する手段としても使用される。
【0052】
例えば、非v1.0装置がネットワークから取り除かれたために(又はその他の原因により)、送信抑制期間が終了する場合、ライフタイムフィールドがゼロに設定されたビーコンを伝送していた複数の装置は、媒体送信抑制メッセージをもはや受信できないであろう。該複数の装置は、それらの送信抑制期間情報を、別のビーコンから入手しなければならないであろうし、そのため、それらのライフタイムフィールドを1以上の値に設定するであろう。次の5秒間では、どの装置ノードも、1より小さいライフタイムフィールド値を有するビーコンを受信しないであろう。そのため、最大ライフタイム値は2に増加するであろう。ある予め定義された最大値に達するまで、ライフタイムフィールド値は、5秒ごとに増大する。本発明の一つの実施例では、ライフタイムフィールドに対する予め定義された最大値は7である。別の最大値も、本発明の範囲又は精神に離れることなく、使用可能である。ライフタイムフィールド値が、その予め定義された最大値に達するときに、装置ノードは、いずれの送信抑制期間も存在しないと見なし、またv1.0装置が任意の時間で伝送路にアクセス可能である(即ち、送信抑制期間が現在使用中でない)と見なす。
【0053】
複数のビーコンは、送信抑制期間の周期及び継続時間を指定するだけではなく、いつ送信抑制期間が開始するかに関して正確な時間を指定する。そのため、複数のビーコンは、複数のビーコンメッセージが伝送される絶対時間を提供する複数のフィールドを含む。ビーコンはまた、次の送信抑制期間が開始する時間を提供するフィールドも含む。この機構は、絶対システムタイミングの伝播を可能にする。添付されたMAC明細書にさらに詳細に記載されているように、複数のビーコンにより、各装置がその装置に係わるある機能(又は制限)を指定可能となる。例えば、電力線ネットワーキングシステムは、システムにアクセスする全ての装置がBPSK及びQPSK変調を使用することを要求する可能性がある。更に、システムは、その装置の全てが8−PSK及び16−QAMを任意選択として認めることを要求する可能性がある。本明細書に記載される複数のビーコンは、システムに、該システムに関連する装置の機能及び制限について知らせるために使用可能である。複数のビーコンに含まれる情報を使用すると、より能力の高いノードが、ポイントツーポイント(point to point)に基づいて通信する際に、より効率的な伝送モードを調整可能となる。加えて、ビーコン方法及び装置は、別の暗号化アルゴリズムを示すのに使用可能である。
【0054】
コントローラレス予約ベースアクセス方法及び装置
前述の発明の背景技術で言及したように、本MACプロトコル方法及び装置は、電力線ネットワーキングシステムに連結する複数装置間に「仮想回線」を供給する手段を含む。大抵のデータ通信ネットワーク(公知のイーサネット等)は、「コンテンションベースアクセス」技術を使用し、ネットワークへのアクセスを制御している。このアクセスモードでは、第一クライアントが伝送するデータを有するときに、先ず、伝送路が現在使用中であるかどうかを確認する。使用中でない場合は、第一クライアントが伝送を開始する。他のクライアントは、この第一クライアントがデータ伝送を終了するまで、伝送を行わない。時折、2以上のクライアントが、同時に伝送することを決定するかもしれない。この場合、「衝突」が生じるであろうし、通常どのクライアントもそのデータ伝送がうまくいかない。この状況を解決するために、各種の方式が存在する。大抵の場合、最終的には複数のクライアントは、それらの関連データを、該データがネットワーク上でうまく伝送されるまで、再伝送しなければならない。再伝送の間に衝突が生じる可能性を低めるために、従来技術のシステムの多くが、再伝送の開始時間をランダム化する技術を使用している。
【0055】
不都合なことに、この種のアクセス方式を使用する従来技術のネットワークシステムでは、データが伝送可能なときに、すぐに、伝送が起きないことがしばしばある。確かに、データトラフィックが多いときは、クライアントが伝送路へのアクセスを得るのに長く時間がかかる可能性がある。ようやくアクセス可能となっても、データの衝突(コリジョン)により、該データを、本来受信すべきクライアントへ伝送するために要する時間が延長する(即ち、伝送遅延が生ずる)恐れもある。発生する正確な遅延時間は、固定値ではないが、代わりに確率分布に従う。前述のように、ある遅延は、幾つかのアプリケーション(ファイル転送等)に許容可能であることがあり得るが、予測不可能な遅延が、リアルタイムアプリケーション(ストリーミングオーディオ、ビデオ、又は音声通信アプリケーション等)に対して深刻な問題を引き起こす可能性がある。結果として、この種のアプリケーションは、従来技術のシステムが、非常に軽いトラッフィク負荷を有しているので、伝送路へのアクセスがほとんど毎回即時である場合にのみ起動可能である。トラフィック量が多い間であってもリアルタイムアプリケーションがサポートされるように、電力線ネットワーキングシステムを設計することが望ましい。
【0056】
本発明のMACプロトコル方法及び装置は、リアルタイムアプリケーション要求を備える複数装置間に「仮想回線」を提供することにより、これらの問題を解決する。本発明によれば、ニ装置間に接続を確立可能であり、そこでは、該接続により、ネットワーク内の二つのポイント間に、あるスループットが保証される。仮想回線接続はまた、一定の平均ビットレート及び一定の遅延値を有することも保証される。従って、仮想回線接続の効果は、ハードワイヤード回線接続に類似していることであり、そこで、仮想回線接続は、全電力線ネットワークのスループットの一部分であるスループットを有している。
【0057】
本MACプロトコル方法及び装置によれば、仮想回線は、特定の選択された送信器のみによる使用に予約されている周期タイムスロットを確立することにより生成可能である。電力線ネットワークシステムのその他の装置の全ては、該予約を認識していなければならず、この予約された時間周期の間は、伝送を行うことを避けなければならない。選択された送信器は、そのデータを、予約されたタイムスロットまでの時間周期の間にバッファリングすることができる。例えば、仮に選択された送信器がストリーミングビデオサービスを提供しているとすると、ビデオ情報は、予約されたタイムスロットまでの時間周期の間、一時的にバッファリングされることとなる。次に、バッファリングされたデータは、各予約された時間周期において伝送されてよい。結果として、本発明のMACプロトコル方法及び装置の予約ベースアクセス方式を使用すると、リアルタイム指向アプリケーションからの伝送は、最小限許容される遅延に収まる。更に、この方法を使用することにより直面する遅延は、好都合なことに、長い時間一定のままである。
【0058】
コントラーラレス予約ベースアクセス方法及び装置−典型的な実施例
電力線ネットワーキングシステムは、コントローラレス予約ベースサクセスモードをサポートし、発信装置及び送信先装置間において、周期的、低待ち時間で、且つ一定なビットレートサービスを提供する仮想回線接続の生成を可能とする。
【0059】
コントローラレス予約ベースアクセスに関連するMAC管理関連手順が3つある。(1)予約の確立、(2)予約の更新、及び(3)予約の終了である。本発明の一つの実施例では、確立可能である最大予約継続時間は、256周期か、又は5秒か、どちらか小さい方である。この時間周期の終わりに、予約は更新されるか、終了されなければならない。更新プロセスは、物理媒体条件を変化させることに応答してペイロードフォーマットを変化させる性能を有するMACを提供する。
【0060】
予約の確立、更新、又は終了に使用される複数の管理パケットは、ROBOモードのブロードキャストパケットとして伝送される。ある複数ノードは、該予約に含まれる2つのクライアントのうち、1つのクライアントから受信可能であり得るので、予約情報は、予約に関係する両クライアントにより伝送される。
【0061】
予約確立
典型的な実施例では、ハンドシェイクプロセスを使用することにより予約が確立されるが、ハンドシェイクプロセスに従って、発信クライアントが予約を確立し、意図された受信側が該予約の確立を認識する。発信クライアントは、予約を確立するプロセスを、予約確立(RE)ペイロードを含むROBOモードパケットをブロードキャストすることにより開始する。このREペイロードは、ネットワーク内における他の全てのクライアント(又は装置)に、予約の開始時間、予約において伝送すべきパケットの継続時間、伝送周期、及び予約のライフタイム(即ち、予約が経過する間に伝送されるであろうパケットの数)を知らせる。REはまた、返送に対して継続時間の指定を認めることにより、双方向回線接続に対する予約確立の機能を備える。
【0062】
双方向予約は、順方向(forward)伝送及び逆方向(reverse)伝送を含む。逆に、片方向予約は、順方向伝送のみを含む。順方向伝送は、記載の実施例では、常に最初に起こり、発信クライアントにより伝送される。逆方向伝送がある場合は、それは、順方向伝送が終了するとすぐに起こり、送信先装置により伝送される。逆方向伝送は、順方向伝送と同じ周期を有していなければならないが、順方向伝送と同じ継続時間を有する必要はない。添付されたMAC明細書に記載の実施例では、順方向又は逆方向伝送に対して予約され得る最大ペイロード長は175OFDM情報シンボルである。
【0063】
予約は、本方法及び装置の実施に使用される二つのタイムスロットを含む。第一タイムスロットが備えられ、そこでは、送信先クライアントが予約を認識可能である。第二の後のタイムスロットが備えられ、そこでは、複数のクライアントが、予約を終了又は更新できるブロードキャストメッセージを交換可能である。一つの実施例では、初期の予約認識に対して予約されるタイムスロットは、REペイロードを含むパケットのプリアンブルの第一OFDMシンボルを開始後、常に5ミリ秒のタイムスロットを開始する(頭から5ミリ秒後のスロットを有する)。送信先クライアントは、ROBOモードパケット内のその予約認識(RA)ペイロードをブロードキャストし、元来の予約要求を受信し損なう可能性があるクライアントのために、予約のタイミングを示すフィールドを繰り返す。
【0064】
発信クライアントがRAペイロードを受信し損なった場合(これは、そのRE伝送との衝突又はRAとの衝突により生ずる可能性がある)、発信クライアントは、予約が確立されていないとみなし、新しい確立手順を開始する。予約確立手順のタイミングを、図2のタイミング図に示す。
【0065】
図2に示すように、一旦、RE及びRAペイロードが交換されると、複数の予約アクセスパケットは、所定のペイロードフォーマットに従って交換される。添付されたMAC明細書に記載される実施例では、受信クライアントは、該複数の予約アクセスパケットの受信に係る肯定応答はしない。
【0066】
前述のように、他の複数のクライアントは、予約時間の間は伝送してはいけない。コンテンション伝送用MACデータ要求がMACプロトコル層により受信され、且つ物理媒体が利用可能であるときとは、本発明のMACプロトコル層は、物理媒体が、伝送されるべきパケットの継続時間に対して利用可能なままであることを保証しなければならない。そうでないなら、MAC層は、MAC明細書のセクション2.3に記載されているように、DEFER状態を入力し、先へ進まなければならない。
【0067】
予約された複数のスロットのタイミングは、本質的にディファレンシャル(differential)である。即ち、各クライアントは、前の予約時間の終了に基づいて、次の予約時間の開始を予想する(又は計算する)。多数の予約が同時にアクティブなとき、第一予約を確立したクライアントは、それに続く全ての予約タイミングに対する基準として働く。そのため、各アクティブな予約に対する次の予約時間は、第一予約に係る直近の伝送に関連して計算される。第一予約が終了するとき、次の予約を確立したクライアントが、更なる計算の基準となる。既存の予約に使用されている予約周期と異なる予約周期を要求する複数のクライアントは、それら複数の周期のいずれにおいても、予約されたスロットが重ならないように、周期を選択しなければならない。
【0068】
予約更新及び終了
本MACプロトコル方法及び装置は、複数の予約が更新又は終了される可能性がある最後の予約アクセス周期にすぐに続く時間セグメントを割り当てる。この時間セグメントの間、予約に含まれる二つのグループは、予約を更新又は終了するために三方向ハンドシェイクを使用する。この(双方向予約用の)プロセスを図3aのメッセージフロー図に示す。図3bは、本発明に基づく、予約更新パケットにより使用されるタイミング図を示している。図3bに示すように、逆方向予約アクセスパケットが存在する場合、最後の予約アクセスパケット200は指示された時間に伝送される。図3bに示され、且つ添付されたMAC明細書に記載されている実施例では、予約の最後の予約アクセスパケット200にすぐに続く63マイクロ秒の間隔202は、予約を発信したクライアントに対して予約される。予約を発信したクライアントは、この間隔202を使用して、予約更新(RR)ペイロードメッセージを含むROBOモードブロードキャストパケットの伝送を開始できる。他のクライアントは、この63マイクロ秒の周期202の間で伝送を試みることはできない。
【0069】
予約がもはや必要ではない場合、RRペイロードは、RRの予約ライフタイムフィールドをゼロに設定することにより予約を終了する。そうでなければ、予約に対する複数の新しいタイミングパラメータを供給することにより、予約を更新する。予約が双方向性であり、発信クライアントが、異なるペイロードフォーマットが逆方向伝送に使用されるべき、と決定する場合は、発信クライアントは、送信先クライアントにより使用されるべき新しいパラメータを有する「PLLC」ペイロードを含んだRRペイロードを有するパケットを形成する。予約に対するタイミング情報は、新しいペイロードフォーマットの結果起こるであろう予約アクセスパケット長におけるいかなる変化も反映させなければならない。
【0070】
送信先クライアントがRRペイロードを受信するとき、送信先クライアントは、別のブロードキャストRRペイロードで応答する。この伝送用の時間は、他のクライアントがこの時間に伝送できないように予約され、予約における最後の予約アクセスパケットの終了後、500マイクロ秒の伝送を開始する。送信先クライアントは、そのRRペイロードの予約ライフタイムフィールドを、発信クライアントから受信したRRペイロードの予約ライフタイムフィールドに一致するように設定する。予約が終了される場合(一つの実施例では、予約ライフタイムがゼロに設定されることにより示唆される)は、一旦送信先クライアントがそのRRペイロードを送信し、発信クライアントから何の応答もないと、ハンドシェイクを終了する。予約が更新され、送信先クライアントが、異なるペイロードフォーマットが順方向伝送に使用されるべき、と決定する場合は、送信先クライアントは、発信クライアントにより使用されるべき新しいパラメータを有する「PLLC」ペイロードを、RRペイロードを有するパケット内に含める。送信先クライアントは、新しいペイロードフォーマットでフォーマットされる予約アクセスパケットをサポートするのに必要な時間(タイミング情報)を反映させた予約タイミング情報をアップデートする。
【0071】
予約が更新される場合、発信クライアントは、発信クライアントがRRを送信先クライアントから受信するときに、ブロードキャストRRペイロードを伝送する。ブロードキャストRRペイロードは、発信クライアントが送信先クライアントから受信したタイミング情報を含んでいる。この伝送が生じる時間も予約される。即ち、この時間には、その他のいずれのクライアントも伝送することができない。一つの典型的な実施例では、予約における最後の予約アクセスパケットの終了後に、1000マイクロ秒の伝送を開始する。これにより、ハンドシェイクは終了し、予約アクセスは以前のようなプロセスで続行する。最後に、予約がネットワーク内でアクティブであり、(発信及び送信先クライアント以外の)一つのクライアントが、予約を終了又は更新するRRを受信し損なう場合は、そのクライアントは、予約がアクティブでないと判定する前に、さらに三サイクルの予約を待たなければならない。
【0072】
エラー状態(error condition)
場合によっては、エラー状態は、予約が確立することを不可能にする可能性がある。どのクライアントも、応答ペイロード(response payload)のステータスフィールドを適当な値に設定することにより、RE又はRRペイロードに含まれる情報を拒絶する可能性がある。添付されたMAC明細書に記載されている実施例では、このフィールドに対して定義された値は以下の通りである。
【0073】
・ステータス=0:エラー状態無し
・ステータス=1:予約は、ステータスを送信するクライアントに公知のその他の予約に干渉するので、指定されたように拒絶される
・ステータス=2:予約は、受信器がデータを受け取る状態にないので、拒絶される
・ステータス=3:予約長フィールドは175OFDMシンボルを越える
・ステータス=4:予約は不特定の理由のために拒絶される
当業者は、本発明の精神又は範囲を離れることなく、このフィールドに対する別の値が使用可能であることを認識されよう。
【0074】
従って、本発明のMACプロトコル方法及び装置は、中央コントロール機構のない電力線ネットウォーキングシステムにおける予約ベースアクセス技術を提供する。図2、図3a、及び図3bを参照して説明したように、個々のクライアントは予約を確立してよい。本発明の技術における重要な一態様は、干渉する可能性のあるクライアントの全ては、予約確立プロセス間に干渉することができないことである。電力線ネットワークシステムでは、このタスクは、全てのクライアントが、電力線内の干渉のせいで情報を互いから受信可能ではないことにより複雑化する。
【0075】
前述の方式では、各クライアントは、アクティブな予約のリストを維持する。予約に対する時間はディファレンシャルであり、マスタタイミングは、最初に予約を確立するクライアントペアの伝送から導出される。結果として、クライアントの新しい伝送は夫々、タイミング基準を再確立する。
【0076】
前述のように、全ての予約は周期的である。予約が生じる周期、及び各周期に対して予約された時間量は、予約確立プロセスの部分として指定される。第二クライアントと共に予約の確立を希望する第一クライアントは、任意の既存の予約に一致する予約に対して、周囲、継続時間、及び開始時間を選択しなければならない。第一クライアントは、予約を開始するために、予約確立(RE)メッセージを伝送する。REは、予約の周期、継続時間、及び開始時間を含んでいる。REは、全てのクライアントがREを受信可能であるべきという意図を持って、ブロードキャストモードで伝送される。これらのクライアントは、次に、予約のタイミングを認識し、この時間内の伝送を避けるであろう。
【0077】
電力線媒体の本質のために、第一クライアントからの伝送を受信できないが、第二クライアントにより受信した第一クライアントのメッセージと干渉する立場にある、一又は複数の他のクライアント(第三クライアント)が存在する可能性がある。これらのクライアントに予約タイミングを知らせるために、第二クライアントは予約認識(RA)メッセージを伝送する。このメッセージはまた、予約タイミング情報も含む。第三クライアントは、この伝送を受信可能であるべきであり、それにより、予約タイミングを知らされるであろう。
【0078】
前述のように、予約は、最大限許容されたライフタイム(最大許容ライフタイム)を有し、この時間が過ぎると、終了又は更新されなければならない。これは本発明における技術の重要な態様である。最大許容ライフタイムが無いと、複数のクライアントが予約を終了する制御メッセージを見落とした場合に、不定期間の(おそらく無限の)ライフタイムを有する予約を解釈するおそれもありうる。前述のように、予約は、RRメッセージを使用して更新される。RRメッセージは、それを、変化する伝送路状態に基づく複数の物理層パラメータを再調整するのに使用可能な、三方向ハンドシェイクとして動作する。これらの物理層パラメータは、変調種類、エラー訂正コーディング、またOFDMシステムに対しては、伝送に使用される一連の周波数帯を含んでいてよい。
【0079】
予約の一部でないクライアントが、予約を終了又は延長するRRメッセージを受信し損なう場合、クライアントは、衝突がないことを保証するために予約が延長されたとみなさなければならない。当然のことながら、予約が実際に終了された場合は、このクライアントはまた、RRを次のライフタイム後にも受信しないであろう。プロトコルの規則により、クライアントが三回連続してRRを受信する機会を逃す場合は、クライアントは、予約が終了し、且つ終了RRが見落とされたとみなす。その後、クライアントはこの予約された時間の間、伝送路を使用可能となる。
【0080】
前述のように、本発明の予約技術の重要な他の態様は、双方向予約を確立する機能である。これは、電話アクセスにとって非常に有益な特性である。予約方式の重要な他の態様は、初期REのみがコンテンションアクセスモードで伝送されることである。言い換えれば、REが伝送されるときは、予約は確立されておらず、その結果、REはその他のクライアント伝送と衝突する可能性があり、また従って、REが受信されることはないであろう、ということである。しかしながら、一旦REが衝突なしに伝送されると、タイムスロットは、これらのメッセージが係合(コンテンション)する必要がないように、暗黙のうちに、RA及びそれに続くRR伝送に備えられる。これにより、衝突のためにこれらのメッセージを再伝送する必要がないので、メッセージはさらに信頼性が増し、また、それらの伝送路の使用をより効率的にする。
【0081】
本発明の予約方式における最後の重要な態様は、他の複数のクライアントが、予約に従属するためにそれらのコンテンションベースアクセスメッセージを分割可能であることである。言い換えれば、第三クライアントが継続時間1ミリ秒のメッセージをキューに入れる場合、予約された時間が開始する前の500マイクロ秒の伝送においては、本発明のプロトコルにより該クライアントはそのメッセージをより小さなセグメントに分割可能となる。これにより、第三クライアントはメッセージの一部を予約前に500マイクロ秒間伝送でき、予約終了後に残りのメッセージを伝送できる。その後、受信器は、オリジナルメッセージを再構築できる。予約方式のこの態様により、本発明の予約ベースアクセス方式の全効率性が改良される。
【0082】
論理ネットワーク識別子(LNI)
前述の発明の背景技術で言及したように、本MACプロトコル方法及び装置は、電力線ネットワーキングシステムの複数の論理ネットワークを固有に識別する手段を含む。本方法及び装置によれば、複数の装置(本明細書ではクライアントとも称される)は、単一論理ネットワークのメンバーであるのみであってよい。即ち、複数のクライアントが、他のクライアントのように電気的に(且つ物理的に)同一物理媒体に連結していてよいが、該複数のクライアントは、論理ネットワーク概念を使用して、本MACプロトコル発明により相異なって取り扱われることが可能である。あるクライアントは、一つのそして唯一の論理ネットワークに属することとなる。結果として、一つのクライアントは、その論理ネットワークに属する他の複数のメンバークライアントとデータを交換するのみである可能性がある。本発明のMACプロトコルは、論理ネットワーク識別子(LNI)を使用して、システムの複数の論理ネットワークを固有に識別することができる。
【0083】
複数のクライアントは、LNI情報を使用して、所与のパケットの受信を試みるべきかどうかを決定する。LNI情報を伝送する一つの方法は、LNIを、伝送される各パケットに含むことである。或いは、LNIは、伝送するクライアントが、どのLNIにそれが属するのかを宣言することが可能である管理メッセージを使用して通信可能である。その後、他の複数のクライアントは、複数のクライアントアドレスを複数のLNIにマッピングするテーブルを作成できる。(この場合と同様に)典型的なメッセージのフォーマットがソースクライアントのアドレスを含む場合、ソースアドレスは、どのLNIにクライアントが属するかを決定するために使用可能である。
【0084】
理想的な世界では、物理媒体を共有する各論理ネットワークは、固有識別子を有するであろう。この識別子を表現するのに必要とされるビットの数は、物理媒体を共有できる論理ネットワークの数の関数である。一つの提案された電力線ネットワーキングシステムでは、この数は128である。これは、少なくとも7ビットが、LNIを表現するのに必要とされることを意味するであろう。
【0085】
電力線ネットワーキングシステム等の、調整管理が存在しないシステムでは、複数のLNIが偶発的に再使用されることはないと保証する便利な方法はない。前述のように、第一家庭の第一ユーザが、近所の第二家庭の第二ユーザに、どのLNIを第二ユーザが選択したのかを尋ねることは実際的ではなく(又は望ましくなく)、また逆の場合も同様である。この問題を取り扱う一つの手段は、論理ネットワークの最大数よりもはるかに可能なLNIが複数存在することを保証し、次に無作為にその複数のLNIを選択することである。この方法は、ガレージドアオープナー又は家の鍵に使用する方法と類似である。即ち、あり得る複数鍵は有限数存在するが、その数は十分多いので、二つのグループが同じ鍵設定を選択することは到底有りえないということである。
【0086】
次に、問題は、乱数を割り当てるのにどの方法を使用するかを決定することである。本発明は、この問題を、論理ネットワークのオーナーにより入力される「パスワードライクな」値を使用することにより解決する。次に本発明の方法は、ハッシュ関数を使用して、この値をLNIにマッピングする。本明細書に記載される典型的な実施例では、ネットワークオーナーのストリートアドレスをパスワード値に使用する。ネットワークオーナーは、このストリートアドレス情報を電力線ネットワーキングシステムの分割の間に該システムに入力するであろう。次に、このアドレスの特性を、公知のASCIIマッピング技術を使用してビットシーケンスに変換する。次に、このビットシーケンスを使用して、32ビットの巡回冗長検査(CRC)(別の長さが選択可能)を設け、次にこれがLNIとして働く。本発明におけるLNIの一つの典型的な実施例は、添付されたMAC明細書のセクション2.3.1(10〜11頁)で更に詳細に説明されている。この典型的な実施例をこれから説明する。
【0087】
添付されたMAC明細書に記載されているように、論理ネットワークは、ビーコンペイロード内の32ビットのLNIフィールドを使用して識別される。任意の長さのネットワーク名は、管理エンティティにより使用される可能性がある。ネットワーク名は、図4に示される32ビットのCRC生成器300を使用して32ビットのLNIに圧縮される。図4により表されるCRC多項式が、下記の式1により与えられる。
式1:
g(x)=x32+x26+x23+x22+x16+x12+x11+x10+x+x+x+x+x+x+1
添付されたMAC明細書に記載されている実施例では、LNIは以下のように形成される。CRCの複数のレジスタが先ずゼロに初期化される。二つのスイッチが「UP」ポジションに設定され、ネットワーク名のASCII変換されたビットが、(一度に一つ)図4のCRC生成器300に入力される。ネットワーク名の全てのビットがCRC生成器300に入力されたとき、二つのスイッチは「DOWN」ポジションに移動し、また、CRC生成器は32回クロッキング動作を行い、各クロックにおいて出力ビットが生成される。第一出力ビットは、LNIの最下位ビット(LSB)である。最後の出力ビットは、LNIの最上位ビット(MSB)である。
【0088】
32ビットのCRCと共に、二つのアドレスが同じ32ビットのLNI値にマッピングする確率は1/232、又は40億分の1である。(一つの電力線ネットワーキングシステムで提案されたように)同一物理媒体を共有する128の論理ネットワークが存在する場合、それらが異なるLNI値を選択しない確率は、式2で以下に与えられる公知の「誕生日の問題(birthday problem)」に対する解により与えられる。
式2:
p(mはLNI値に固有であり、Nは全可能性)
=1−N!/(N・(N−m)!)
32ビットのCRC及びm=128に対して、これは約100万分の2の値を生じる。この確率は、大抵のシステム構成において満足するには十分小さく、特に、物理媒体が、可能な論理ネットワークの最大数をサポートするのに実際に必要とされることがいかにまれかを考えると、十分小さいものである。そのため、固有LNIを割り当てる本発明の方法が説明されてきた。本発明の方法は、非固有性の可能性が非常に低い状態での複数のLNIの生成を容易にする。この方法は、中央制御権限がなく、且つ、一つの物理媒体を共有する複数の論理ネットワークを有するシステムにおいて、複数の固有LNIを割り当てる。
【0089】
ユーザ入力/出力(I/O)機能を欠く複数のクライアント装置は、ネットワークに結合する他の装置からLNIを得なければならない。これは、以下に説明するように、暗号化キー配送プロセスで生じる。添付されたMAC明細書に記載されている実施例では、そのビットが「全てゼロ」であるLNIが、この方法で別のクライアントからLNIを受信しなければならない複数のクライアントによる使用のために予約される。本発明の暗号化キーを配送する方法、特に、ユーザI/O機能を持たない装置に対する方法をこれから説明する。
【0090】
暗号化キーの配送
暗号化システムは、通常、二つの主な構成要素からなる。データの処理をするのに使用されるアルゴリズムと、該アルゴリズムを初期化するのに使用されるキーシステムである。キーシステムは、送信器と受信器の両方が、受信データを解読可能な方法でアルゴリズムを使用するように、アルゴリズムを初期化する。大抵の暗号化システムは、安全のために暗号化キーに頼っている。大抵のシステムは、暗号化アルゴリズムは潜在的な攻撃者(potential attacker)により公知である(又は導かれる)と見なす。従来技術の暗号化技術は、1996年にWiley and Sonsにより出版されたBruce Schneierによる著書「Applied Cryptography」に記載されている。この著書は、暗号化に関する教示のため、本願明細書に組み込まれている。
【0091】
データネットワークへの暗号化技術の応用は、主に、暗号化を安全に管理する適当な方法を設計するのが問題であった。現在使用されているよく試験された暗号化アルゴリズムはほとんどない。大抵の暗号化設計は、これら公知のアルゴリズムの一つを選択する。選択されたキー管理アルゴリズムの要求は、ネットワークのトポロジーにひどく依存する。前述のように、電力線ネットワーキングシステム環境では、通常、単一の物理媒体を共有する複数の論理ネットワークが存在する。前述のように、複数の論理ネットワークは、データを共有するものであるメンバークライアントのグループを有するとして定義される。従って、一つの論理ネットワークの各メンバーは、該論理ネットワークの他のメンバーを「信頼する」。即ち、その仮定は、論理ネットワークのメンバーは、該論理ネットワークの他のメンバーからアクセス可能であるデータを、不適当に使用しないであろうというというものである。実際的な言い方をすると、電力線ネットワーキングシステムでは、論理ネットワークは、所与の家庭において、互いに結合する全てのネットワーク装置を備えていてよいであろう。
【0092】
前述のように、電力線ネットワーキングシステムに係わる欠点の一つは、物理媒体(即ち電力線)が、通常、多数の世帯で共有されることである。確かに、典型的な構成では、電力線は、一戸建て住宅地では5〜8家庭間で、また共同住宅地では更に多い家庭間で共有される。結果として、多数の家庭は、互いの物理層における伝送を受信可能である。ある種の暗号化技術がない場合は、各世帯のデータは、近所の家や共同住宅の複数の潜在的な攻撃者からアクセスを受けやすい。加えて、家庭はしばしば前述のように外部コンセントを有しているので、データもまた、外部コンセントを使用するアクセスを介して、複数の潜在的な侵入者によりアクセスを受けやすい。
【0093】
そのため、暗号化システムは、所与の論理ネットワークのメンバー間で安全に共有可能で、論理ネットワークのメンバーでないグループから保護されている電力線ネットワーキングシステムにおいて必要とされる。電力線ネットワーキングシステムにおいて暗号化キーを管理する一つの容易な手段は、複数のキーを論理ネットワークの各クライアントに手動で入力させることである。各クライアントが同じ暗号化キーを有する場合、そのキーは論理ネットワークパスワードから単に導くことが可能である。次にそれは、いくつかの公知技術の一つを使用することにより、固定長の暗号化キーに変換される。例えば、ハッシュ関数がこの目的のために使用可能であり、そこではハッシュ関数は、可変長入力を許容し、その入力を、非可逆性を有するアルゴリズムを介して、固定長出力へ変換する。この方法はかなりうまくいくが、電力線ネットワーキングシステムへの適用は、装置のいくらか又は全てが、暗号化キーを手動で入力する手段を欠いている状況下においては制限される。ユーザI/O機能を欠く典型的な装置は、ネットワークプリンタや、多数のPCをブロードバンドアクセス装置と共有可能とするゲートウェイ装置(ケーブルモデム等)である。本発明の暗号化キー管理方法及び装置は、電力線ネットワーキングシステムにおける暗号化キー管理解決法を提供し、そこでは、装置のいくらか又は全てが限られたユーザI/O機能を有するか、又は全くユーザI/O機能を有さない。
【0094】
本発明の暗号化キー管理方法及び装置の一つの典型的な実施例をこれから説明する。しかしながら、暗号化キー設計技術の当業者は、別の暗号化キー管理実施例が本発明の精神又は範囲を離れることなく使用可能であることを認識されよう。
【0095】
暗号化の手順−典型的な実施例
電力線ネットワーキングシステムセキュリティプロトコルは、本質的に3つのシステムの目的を果たす。第一に、使用されるセキュリティプロトコルは、ネットワークの機密性を保証するのに役立つ。物理媒体上で伝送されるデータは、認証されたエンティティにのみアクセス可能である。共通の論理ネットワークのメンバーは全て、認証されたエンティティとみなされる。第二に、セキュリティプロトコルは安全なキー管理を提供する。暗号化キーの安全性は維持される。最後に、セキュリティプロトコルは、使用される暗号化アルゴリズムをアップグレードする能力を備える。
【0096】
添付されたMAC明細書に記載されている実施例では、セキュリティプロトコルは、データがソースクライアント及び送信先クライアントにのみより知られているのを保証することを目的としている。しかしながら、セキュリティプロトコルは「否認防止(non−repudiation)」機能を備えていない。即ち、クライアントからのメッセージの受信は、それが明らかな送信者(apparent sender)からきたことを決定的に証明するわけではない。セキュリティプロトコルはまた、ネットワークで交換されるデータ量のモニタリングに対する保護も供給しない。プロコトルは、偽の(spurious)制御メッセージの使用を介してネットワークを混乱させる攻撃に対する保護もしない。
【0097】
暗号化アルゴリズム
典型的な実施例における電力線ネットワーキングシステム用のベースライン暗号化アルゴリズムは、出力フィードバックモードにおけるストリーム暗号として動作するデータ暗号化規格(DES)である。暗号化技術の当業者は、本発明の範囲又は精神から離れることなく、他のアルゴリズム及びモードが本発明のキー管理アルゴリズムと共に使用可能であることを認識されよう。キーストリームは、添付されたMAC明細書のセクション3に示されているように、ペイロードビットにのみ適用される。
【0098】
本発明によれば、各クライアントは、そのビーコンペイロードメッセージ内で、どの暗号化アルゴリズムをサポートするかを示す。受信クライアントは、添付されたMAC明細書において定義されている「PLLC」ペイロードメッセージを使用して、どのアルゴリズムをソースクライアントに使用してほしいかを示すことができる。しかしながら、受信クライアントは、ソースクライアントにサポートされているアルゴリズムを選択しなければならない。
【0099】
暗号化キー管理の手順
添付された明細書に記載されているように、同一論理ネットワークのメンバーであるクライアントは全て、同一暗号化キーを使用しなければならない。キーの変化は、提案された電力線ネットワーキングシステムでほとんどまれであると一般的にみなされる。キーは通常、初期の「MACキー要求」を使用して、クライアントホストによりMAC層へ提供される。前述のように、時には、クライアント装置のいくらか又は全てが、暗号化キーを手動で入力するのに適するユーザI/Oインターフェースを欠いている可能性がある。これらの場合には、本発明は、これら非I/O機能装置が、物理媒体を介して別のクライアントから受信されるキーを使用可能となる手段を提供する。
【0100】
ユーザI/O機能を欠くクライアント装置は、ネットワークへの参加に関するキー(例えば、デフォルトキー及び「ハードプログラム化」キーを有していなければならない。このキーは、クライアント装置に係わるネットワークに依存しないものである。クライアント装置をインストールするシステムユーザは、キーの生成に使用されるキー又はパスワードのいずれかを知ることができる。キーは通常、ネットワークの他のメンバーにより使用されるキーとは異なり、装置がネットワークの他のメンバーにより使用されているキーを受信可能とするようにのみ使用されている。典型的な実施例では、クライアントは常にこのキーを保有する。
【0101】
ネットワークキーを必要とするクライアント装置(「受信クライアント」)は、暗号化キーアップデートペイロードメッセージを、ネットワークの他の装置(「発信クライアント」)から受信することにより、キーを入手する。このペイロードは、ネットワークにより現在使用されている暗号化キーを含み、該暗号化キーは、受信クライアントのハードプログラム化キー及びキーアップデートペイロード内に含まれる初期化ベクタを使用して暗号化されている。フォワードエラーコレクション(FEC)デコーダエラーがキーアップデートを間違って生成する可能性を最小限にするために、32ビットのCRCが、キーアップデートペイロードに含まれる。図4のCRC生成器300を使用して、CRCは、暗号化の前にペイロード全体を対象として形成される。暗号化はキーフィールド及びCRCフィールドに適用される。
【0102】
受信クライアントは、キーアップデート認識ペイロードメッセージを伝送することにより、暗号化キーの受信に対して肯定応答する。このペイロードメッセージを作成するために、受信クライアントは、新しい初期化ベクタを選択し、暗号化キーフィールドをそのハードプログラム化キー値で満たし、そしてペイロード全体を対象としてCRCを計算する。次に、受信クライアントは、キーアップデート認識に含んで返される初期化ベクタ(IV)及びキーアップデートメッセージから受信クライアントが予め得たキーに含まれる情報を使用して、キーフィールド及びCRCを暗号化する。従って、全ての暗号化されたフィールドは、キーアップデートメッセージに含んで受信されたキーを使用して暗号化される。
【0103】
発信クライアントは、キーアップデート認識を受信しない場合は、それが受信クライアントから受信する各ビーコンの後に、キーアップデートを再伝送しなければならない。受信クライアントが、ネットワークキーを有するが、別のキーアップデートメッセージを受信する場合は、現在使用しているネットワークキーを、キーアップデートメッセージに含まれるネットワークキーと取り替えなければならない。その後、前述のようにキーアップデートメッセージに対して肯定応答しなければならない。
【0104】
添付されたMACプロトコル明細書に記載されている実施例では、キーアップデートペイロードはまた、論理ネットワークが現在使用しているLNIを含んでいる。受信クライアントは、CRCにより誤りが検出されない場合のみLNIを受け入れる。
【0105】
このように、電力線ネットワーキングシステムにおける暗号化キーを生成し管理する本発明の技術を説明してきた。実際的な言い方をすると、前述の技術は、以下のように実施可能である。ユーザI/O機能を欠く装置は、任意の可能な値に設定できるハードワイヤード暗号化キー又はデフォルトキーを備えることができる。このハードワイヤードキーは、装置と共に発送されるインストールCDR(又は他の読取り可能媒体)の包みに貼られるラベルに印刷されるかもしれない。ユーザが装置をインストールするとき、ユーザはCDRを、ユーザI/O機能を備えるネットワーク化されたPC又は他の装置(例えば、TV及びリモートコントロールを備えるDVDプレーヤ)にロード可能である。CDRに関するインストールプログラムは、ユーザにハードワイヤードキーを求めるようにプログラムされ得る(ここで、キー又は該キーを作成するためにハッシュされたパスワードは、インストールされている装置の包みに付随のステッカー上に印刷されている)。インストールプログラムはまた、ユーザに論理ネットワークパスワードを求めることができる。次に、本発明における電力線ネットワークプロトコルのMACプロトコル層は、ステッカーキーを使用して、現在論理ネットワークキーを前述のように暗号化する。次に本発明のMACプロトコルは、この暗号化されたキーを新しい装置に伝送可能となる。このように論理ネットワークキーは、安全に新しい装置に渡され、そして論理ネットワークのその他の全てのメンバーは、暗号化されたデータをその装置と交換可能となる。装置が論理ネットワークキーを失う場合は、又はキーが変化する場合は、別の装置が、キーを供給するのに元来使用されていた同じMAC管理メッセージを使用して、キーを再伝送可能である。
【0106】
ある点では、より容易な方法は、新しい装置とのやり取りの全てに対して、ハードプログラム化キーを単に使用することのようである。不都合なことには、この方法にはいくつかの欠点がある。この方法の問題は、論理ネットワークにおける他の全ての装置も、このキーを認識しなければならないことである。結果として、キーは、各装置に手動でロードされるか(これは、装置が全てユーザI/O機能を備えていない場合は不可能であろう)、又はキーは、ネットワークを使用して装置へ伝送されなければならない。この後者の方法は、新しい装置と単に単一キーの交換を行うよりも複雑である。加えて、この方法を使用することにより、他の装置の全てが、論理ネットワーク内の各装置に対する別個のキー情報を維持するよう要求される。したがって、新しい装置とのやり取りの全てに対してハードプログラム化キーを単に使用するのは、一見容易に見えるが、おそらくより複雑である。
【0107】
要約すれば、本発明の暗号化キー管理プロセスは4つの主な工程を備える。その主な工程は以下のように要約可能である。
【0108】
1.ユーザI/O機能を有していない第一装置は、それに割り当てられるハードプログラム化キーを有する。ハードプログラム化キーは、初期のキー交換にのみ使用される。第一装置は、論理ネットワークキーを保持するための不揮発性記憶装置又は類似のメモリ手段を備える。
【0109】
2.第一装置を論理ネットワークに加える際に、ハードプログラム化キーは、ユーザI/O機能を有する論理ネットワークの別の装置メンバー(第二装置)に入力される。
【0110】
3.次に、第二装置はキーアップデート用MAC管理メッセージを第一装置に伝送する。このMAC管理メッセージは、第一装置のハードプログラム化キーを使用して暗号化された、現在使用されている論理ネットワークキーを含む。
【0111】
4.MAC管理メッセージの受信の際、第一装置は論理ネットワークキーを不揮発性記憶装置手段にロードする。次に、第一装置は、論理ネットワークにおける全てのその後の暗号化動作に対するこの暗号化キーを使用する。但し、第一装置が別のキーアップデートMAC管理メッセージを受信する場合は、そのハードプログラム化キーを使用して解読する。
【0112】
本発明の暗号化キーの割り当て及び管理方法の典型的な実施例を説明してきたが、当業者は、本発明の精神又は範囲から離れることなく、複数の変更が、説明された実施例になされ得ることを認識されよう。例えば、別の手段が、本発明の範囲から離れることなく、論理ネットワークキーを第一装置に格納するために使用可能である。不揮発性記録装置手段を使用する代わりに、別のメモリ手段を、キー情報を格納するために使用してもよい。更に、別の実施例では、CRCを使用せずにキーを生成可能である。或いは、別の大きさのCRCが、キーを生成するために使用可能である。これらの変更及びその他の変更が、本発明の範囲から離れることなく、典型的な実施例になされ得る。
【0113】
家庭用電力線ネットワーキングシステムに特有の問題を具体的に取り扱う完全なMACプロトコルについて説明する。一つの実施例では、そのプロトコルは、OFDM変調方式を使用する物理層と共に動作することを目的とする。しかしながら、本発明のMACプロトコル方法及び装置は、他の種類の変調方式を使用する物理層と共に使用するよう意図されている。本発明のMACプロトコル方法及び装置は、「送信抑制期間」を供給する方法を含み、その期間内には、新しいバージョンのプロトコルを使用する装置が旧バージョンの装置を「排除する」。プロトコルが新しいバージョンにアップグレードされるとき、送信抑制期間の使用により、下位互換性が非常に容易になる。送信抑制期間を使用する方法は、送信抑制タイミング情報をネットワーク全体に伝播する「ビーコン」を使用する本発明の別の技術に密接に関連している。本発明のビーコン方法及び装置を使用することにより、装置は、送信抑制情報が期限切れになったかどうかに関して知らされる。本発明のMAC方法及び装置はまた、選択されたクライアント間に「仮想回線」接続を確立及び維持する方法も含む。仮想回線は、電力線ネットワーキングシステムが中央コントローラを備えないときでさえも、電力線ネットワーキングシステムに確立されうる。
【0114】
本発明のMACプロトコル方法及び装置はまた、複数の固有の論理ネットワーク識別子(LNI)を電力線ネットワーキングシステムの複数の論理ネットワークに割り当てる機能を提供する。複数のLNIは、ネットワーク内の各論理ネットワークを固有に識別する。複数のLNIは、中央制御機構が使用されていないシステム内でさえも生成される。最後に、本発明のMACプロトコル方法及び装置は、複数のネットワーク暗号化キーを生成し、管理し、及び配送する手段を含む。複数の暗号化キーは、データが、認証されていないユーザに共有されるのを防止するために、電力線ネットワーキングシステムの複数の装置により使用される。複数の暗号化キーをユーザ入力/出力機能を有していない複数の装置に配送する方法が記載されている。
【0115】
本発明の多数の実施例が説明されてきた。それにもかかわらず、本発明の精神及び範囲から離れることなく、各種の変更がなされ得ることが理解されよう。従って、本発明は、例示された具体的な実施例により制限されるのではなく、添付される請求の範囲によりのみ制限されることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複数の電力線を介して電気的に相互に連結する複数の電力線コンセントを含む、典型的な家庭用電力線ネットワークシステムを示している。
【図2】 本発明に基づく、予約確立手順のタイミングを示すタイミング図である。
【図3a】 図3aは、本発明の予約更新プロセスに基づく、予約の更新又は終了に使用される三方向ハンドシェイクを示すメッセージフロー図である。
【図3b】 図3bは、本発明に基づく、予約更新パケットにより使用されるタイミングを示すタイミング図である。
【図4】 本発明の一実施形態に基づいて論理ネットワーク識別子(LNI)を生成する巡回冗長検査(CRC)生成器を示している。
各種図面における類似参照番号及び記号は、類似構成要素を示唆するものである。
【符号の説明】
100 電力線ネットワーク
102 電力線コンセント
104 電力線
106 パーソナルコンピュータ
108 デスクトップコンピュータ
110 電話
112 ファクシミリ装置
114 プリンター
115 冷蔵庫
116 乾燥機付き洗濯機
118 電子レンジ
120 オーブン
122 テレビ
126 モデム
124 インターネットアクセスネットワーク

Claims (19)

  1. AC電力線通信ネットワークシステムにおいて暗号化キー管理を実行する方法において、前記通信ネットワークシステムは少なくとも一つの受信クライアント装置及び少なくとも一つの発信クライアント装置を含み、前記少なくとも一つの受信クライアント装置はユーザ入力機能を欠いており、前記少なくとも一つの発信クライアント装置はユーザ入力機能を備えている方法であって、
    (a)ハードワイヤードキー及びパスワードのうち一つを前記少なくとも一つの発信クライアント装置に入力する入力工程と、
    (b)ハードワイヤードキーにより暗号化される現在ネットワーク暗号化キーを備える暗号化キーアップデートペイロードメッセージを作成する作成工程と、
    (c)前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを、前記少なくとも一つの発信クライアント装置から前記少なくとも一つの受信クライアント装置に伝送する伝送工程と、
    (d)前記少なくとも一つの受信クライアント装置内で、前のネットワーク暗号化キーを前記現在ネットワーク暗号化キーに取り替える取替工程と、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. (e)前記現在ネットワーク暗号化キーにより暗号化される前記ハードワイヤードキーを備えるキーアップデート認識ペイロードメッセージを作成する作成工程と、
    (f)前記キーアップデート認識ペイロードメッセージを、前記少なくとも一つの受信クライアント装置から前記少なくとも一つの発信クライアント装置に伝送する伝送工程と、
    (g)前記少なくとも一つの発信クライアント装置が、前記少なくとも一つの受信クライアント装置から前記キーアップデート認識ペイロードメッセージを受信するまで、請求項1のサブ工程(c)で伝送される前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを再伝送し、その後終了する再伝送工程と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  3. 前記入力工程(a)は、
    (1)暗号化キーアルゴリズムを選択する選択サブ工程と、
    (2)ハードワイヤードキー及びパスワードのうち一つを、前記少なくとも一つの発信クライアント装置に入力する入力サブ工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  4. 前記暗号化キーアルゴリズムは、データ暗号化規格であることを特徴とする請求項3に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  5. 前記データ暗号化規格は、出力フィードバックモードにおけるストリーム暗号として動作することを特徴とする請求項4に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  6. キーストリームは、複数のペイロードビットにのみ適用されることを特徴とする請求項5に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  7. クライアント装置は、ビーコンペイロードメッセージを使用して、サポートされた暗号化アルゴリズムを示すことを特徴とする請求項3に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  8. 前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージはペイロードを含み、該ペイロードは初期化ベクタ及びフォワードエラーコレクションを含むことを特徴とする請求項1に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  9. 前記ペイロードは、論理ネットワーク内で現在使用されている論理ネットワーク識別子を含むことを特徴とする請求項8に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  10. 前記フォワードエラーコレクションは、32ビットの巡回冗長コード(CRC)を備えることを特徴とする請求項8に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  11. 前記作成工程(b)は、
    (1)全暗号化キーアップデートペイロード上でCRCを計算する計算サブ工程と、
    (2)キーフィールド及びCRCフィールドを暗号化する暗号化サブ工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  12. 前記キーアップデート認識ペイロードメッセージを作成する作成工程(e)は、
    (1)新しい初期化ベクタを選択する選択サブ工程と、
    (2)暗号化キーフィールドに前記ハードワイヤードキーを格納する格納サブ工程と、
    (3)全キーアップデート認識ペイロード上でCRCを計算する計算サブ工程と、
    (4)前記暗号化キーフィールド及びCRCフィールドを暗号化する暗号化サブ工程と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  13. 前記再伝送工程(g)は、
    (1)前記少なくとも一つの受信クライアント装置からのビーコンペイロードメッセージの受信を待ち受ける待機サブ工程と、
    (2)前記少なくとも一つの発信クライアント装置が前記キーアップデート認識ペイロードメッセージを受信するまで、請求項1のサブ工程(c)で伝送される前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを再伝送し、その後終了する再伝送サブ工程と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の暗号化キー管理を実行する方法。
  14. (a)ユーザ入力を受信可能であり、ハードワイヤードキー及びパスワードの入力に適した少なくとも一つの発信クライアント装置であって、前記発信クライアント装置は、前記ハードワイヤードキーにより暗号化される現在ネットワーク暗号化キーを備える暗号化キーアップデートペイロードメッセージを作成するのに適しており、前記発信クライアント装置は、前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを別のクライアント装置に伝送するのに適している少なくとも一つの発信クライアント装置と、
    (b)前記少なくとも一つの発信クライアント装置に動作可能に連結される少なくとも一つの受信クライアント装置であって、前記受信クライアント装置は、前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを受信するのに適しており、現在ネットワーク暗号化キーにより暗号化される前記ハードワイヤードキーを備えるキーアップデート認識ペイロードメッセージを作成するのに適している少なくとも一つの受信クライアント装置と、
    を備えることを特徴とする暗号化キー管理AC電力線ネットワーク回路。
  15. 前記受信クライアント装置は、ユーザ入力を受信できないことを特徴とする請求項14に記載の回路。
  16. (a)ハードワイヤードキー及びパスワードのうち一つを入力する入力手段と、
    (b)前記入力手段に応答して、ハードワイヤードキーを使用して現在ネットワーク暗号化キーを暗号化し、現在ネットワーク暗号化キーを使用して前記ハードワイヤードキーを暗号化する暗号化手段と、
    (c)前記暗号化手段に動作可能に連結しており、暗号化キーアップデートペイロードメッセージを第一装置に伝送し、キーアップデート認識ペイロードメッセージを第二装置に伝送する伝送手段と、
    (d)前記伝送手段に応答して、ビーコン、前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージ、及び前記キーアップデート認識ペイロードメッセージを受信する受信手段と、
    を備えることを特徴とする複数の暗号化キーを管理するAC電力線ネットワーク回路。
  17. 前記第一装置は、ユーザ入力を受信できないことを特徴する請求項16に記載の回路。
  18. (a)ハードワイヤードキー及びパスワードのうち一つを第一装置に入力する入力手段と、
    (b)前記入力手段に応答して、ハードワイヤードキーを使用して現在ネットワーク暗号化キーを暗号化する第一暗号化手段と、
    (c)前記第一暗号化手段に動作可能に連結しており、暗号化キーアップデートペイロードメッセージを第ニ装置に伝送する第一伝送手段と、
    (d)前記第一伝送手段に動作可能に連結しており、前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを受信する第一受信手段と、
    (e)前記第一受信手段に動作可能に連結しており、前記暗号化キーアップデートペイロードメッセージを復号する復号手段と、
    (f)前記復号手段に動作可能に連結しており、前記現在ネットワーク暗号化キーを使用して前記ハードワイヤードキーを暗号化する第二暗号化手段と、
    (g)前記第二暗号化手段に動作可能に連結しており、キーアップデート認識ペイロードメッセージを前記第一装置に伝送する第二伝送手段と、
    (h)前記第二伝送手段に動作可能に連結しており、ビーコン及び前記キーアップデート認識ペイロードメッセージが前記第一装置により受信されたかどうかを判定する第二受信手段と、
    を備えることを特徴とする複数の暗号化キーを管理するAC電力線ネットワーク回路。
  19. 前記第ニ装置は、ユーザ入力を受信できないことを特徴する請求項18に記載の回路。
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