JP4805845B2 - 若白髪に関与する第9染色体の多型 - Google Patents

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Description

加齢の効果である成長が止まらないという先入観を無くす又は軽減することをするであろう。かかる状況下で、見栄えの悪いと考えられる白髪を、着色シャンプーを用いて消失させることが一般的となっており、今後もそうであろう。しかし、そのような処置は現象の影響を効果的に排除することができるものの、原因に対する効果は全くないことが明らかである。このため、その解決策は一時的なもので、頻繁に繰り返さなければならない。
かかる状況下で、本発明者等は、全く新しいアングル、すなわち遺伝学から白髪又はしらがの出現を探求することを選択した。
実際、その遺伝学的な観点からの白髪の探求は色素脱失の深いメカニズムに灯りをともす。また、これにより白髪に関与する遺伝子を同定することができる。この同定はヘアケアの分野で、化粧品、治療又は診断の双方に対しての広い応用範囲への扉を開く。
遺伝子連鎖分析による白髪の原因となるゲノム領域を調べることは全く新規であり、他の研究では白髪の生化学を解読する試みをしている。
本発明者等は若白髪(PC)又は人生の早い時期での白髪の出現は遺伝的なものであるとの長い間信じられてきた仮説に賛同している。人によっては毛髪の早期の白髪化の家系的性質が明らかに観察される。
逆遺伝学的方法を実施する際の考えられる障害は表現型の正確な定義に関する。研究下では表現型の完全な定義があることがは極めて重要である。この場合、遺伝子同定の確実に成功させるために、表現型の分類に対する厳格なプロトコルを使用して家族を選択することによって、本発明で使用される試料の選択と組成化を行った。25歳前で白髪があり、30歳で頭髪の半分がグレイの個体のみを「若白髪」の表現型とした。
更に、第一に、若白髪は一遺伝子的由来ではなくむしろ多重遺伝子由来であり、第二に、環境因子が表現型に影響を持つ可能性が非常に高い。実際、対象体は、若白髪の素因となる一群の原因を定義する必要がある。この点で、逆遺伝子学は通常遺伝学者によって推奨される手法ではない。よって、発明者によるこの方法の使用は新規である。
これらの研究の結果、発明者等は、まず初めに白髪に関連している可能性が最も高い遺伝子を含む染色体及び/又はゲノム領域を定めることができた。本出願において、白髪に統計的に関与する第9染色体の遺伝子DDX31及びGTF3C4内に多型を証明した。
本発明の目的は、第一に、若白髪の素因に関連するrs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297と称する4つのSNP(単一ヌクレオチド多型)の同定、第二に、若白髪の素因に関連するハプロタイプを定義する多型rs3739902、rs2583805及びrs377090の組み合わせの同定に基づく。また、本発明は化粧品、治療及び診断の分野における方法及びキットへのこれらマーカーの使用に関する。
治療及び化粧品の分野では、本発明は、診断を行うための4つのSNPマーカーrs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297の少なくとも一の使用、若白髪の素因の診断のための方法、診断するための4つのマーカーの対立遺伝子を検出するための手段の使用、及び診断のためのキットに連続的に関連する。
また、本発明は、マーカーrs3739902、rs2583805及びrs377090に定義されるハプロタイプに基づく若白髪の素因の診断のための手段にも関する。
最後に、本発明はまた、マーカーrs 306534とrs 365297間を含有するヒト第9染色体の領域に相同な非ヒト哺乳動物のゲノム領域内に含有する情報の使用に基づく、非ヒト哺乳動物における若白髪の素因の診断に関する。
用語説明
本発明において使用される用語は次の意味を持つ。
「ポリヌクレオチド断片」なる用語は、少なくとも2つのヌクレオチドの線状連鎖から生じる任意の分子を意味し、該分子は一本鎖、二本鎖又は三本鎖でありうる。よって、それは二本鎖DNA分子、一本鎖DNA分子、RNA、一本鎖DNA-RNA二重鎖、DNA-RNA三本鎖又は任意の他の組み合わせでありうる。ポリヌクレオチド断片は天然に生じる組換え体又は合成分子でありうる。ポリヌクレオチド断片は相補鎖を含む場合、相補性は必ずしも完全ではないが、異なる鎖間の親和性は、二本鎖間にワトソン-クリック型の安定結合をするのに十分な程度である。
塩基対形成は好ましくはワトソン-クリック型のものであるが、フーグスティーン又は逆フーグスティーン型対形成のような他の型もまた可能である。
分子の配列Sは、Sの塩基の配列が次の方法:
1− 同一性による、又は
2− チミンの一部又は全てをウラシルに変える他は、同一性による、又は
3− 相補性による、又は
4− チミンの一部又は全てをウラシルに変える他は、相補性による
方法の一つを用いて与えられたDNA分子のものから推定できるならば、与えられたDNA分子の配列に「対応する」と考えられる。
更に、二つの配列は、先の方法(相補性又は同一性で、T/U交換を伴うか伴わない方法)の一つで10中1未満、好ましくは100中1未満の誤差を全体で導入しているならば「対応している」と考えられる。その結果、長さの変動最大値は許容誤差幅に従って10%であり、好ましくは長さの差は1%未満であるので、2つの分子は類似の長さも必要である。
この定義は、2分子が、特にその骨格に関して同じ性質を持っているとは仮定していない。それはその配列の対応にのみ関係している。
例を挙げると、2つの同一のDNA配列は互いに「対応する」。
同様に、その2つの配列が実質的に同一ならば、つまり90%を越えて同一ならば、それらは対応する。任意のDNA分子の翻訳から得られるRNA配列はそのDNA分子の配列に「対応する」。同様に、例えばDNA-RNAハイブリッドのような合成配列はDNA配列に対応しうる。同じことが、DNA配列とその配列を標的として持つアンチセンスRNA配列の間でも言える。
同じ方針で、DNA分子の配列Sは、その配列Sが方法1又は3だけを用いて与えられたDNA分子のものから推定できるならば、与えられたDNA分子の配列に「対応する」。同じ自由裁量が、これらのプロセス中に誤差を導入する可能性に関して許容される。つまり2つのDNA配列は、全体としてそれらが10中1未満、好ましくは100中1未満の誤差を相補性又は同一性プロセス中に導入するならば、「対応している」状態のままである。
「遺伝子マーカー」は検出可能なDNA配列である。ヒト遺伝学では、マーカーは異なった個体によって異なった形態を取り得る特定のDNA配列である。このマーカー多型により系統学の分岐に沿ったその伝達に追随することが可能になる。
従来のマーカーは大きく2つに分類することができる。すなわちマイクロサテライトマーカーとSNP(一塩基多型)である。
マイクロサテライトは比較的簡単なモチーフ、通常はジ、トリ又はテトラヌクレオチドによって構成された反復DNA配列である。反復数は個体ごとに与えられたモチーフによって変化し、数ユニット(ジヌクレオチドに対して最小12)から百を超えるまで変わり得る。その配列は殆ど無作為な形でゲノム全体に分散しているが、個体毎に同一の位置に分散している。それらは非常に豊富であり(10000ヌクレオチド=10kb毎に約一つ)、非常に多形性である。タンデム反復の長さ(反復の数)変動がマーカーを構成する。よって、上記マイクロサテライト配列は遺伝子マーカーとして広く使用されている。
通常、共存以外にマイクロサテライトマーカーと遺伝子間に明確なリンクはない。現在の知識によれば、ある種の疾患に関連する遺伝子内マーカーの幾つかの稀な場合は別にして、タンデム反復の長さは遺伝子の役割には関連していない。本発明において、マイクロサテライトマーカーは若白髪に関連する遺伝子を局在化させる道具である。マーカーにおけるよりも遺伝子における多形性が更に低いので、対立遺伝子は同じマイクロサテライトマーカーの数個の対立遺伝子によって表される。
染色体における特定のDNA配列の局在化を定める種々の方法が存在する。測定の物理的単位は塩基対の数である。しかし、センチモルガンがしばしば使用され、組換えの単位であり、よって物理的測定値よりむしろ遺伝的測定値である。同じ染色体上の2つの特定の配列は、減数分裂の間の組み換えに百回に一度変異すれば1センチモルガン分離している。1センチモルガンはおよそ10塩基対に等価である。
染色体に沿って特定のDNA配列を局在化させるための他の方法は、位置が完全に決定され知られている染色体上に存在するマーカーとその位置とを比較することからなる。広く使用されているマーカーは、非常に完全なマップが存在しているマイクロサテライトマーカーである。特に、GDB(ゲノムデータベース)はマイクロサテライトを含むDNAの特異的かつ特徴ある指標であるSTS(配列標識部位)をとりわけ記録するものとして世界中に知られているデータベースである。コードDxSxxxx (例えばD6S257)は上記マーカーを特定する作用をし、GDB内に受入番号として使用される。上記コードは、GDBのみがそのタイプのコードを使用するので明確で普遍的な同定手段である。そのようなマイクロサテライトマーカーは約10kb毎に見出すことができるので、それをフレーム化するマイクロサテライトマーカーを示すことによって、約10kbに対して各配列の位置を定めることができる。
SNP(一塩基多型)はDNA中の一塩基に影響を及ぼす多型である。これはヒトゲノムにおける多型の最も広範囲の型であり、また伝達の間の高安定性によって特徴付けられる。上記多型の大部分は機能的な意味を持たない。約1SNPは100塩基対毎にカウントされる。そのSNPを知ることにより、ヒトゲノムのマップを樹立することが可能になる。よって、SNPは真のゲノムマーカーになる。更に、それらは変異するのが遅く、反回性に再出現する機会は殆どない。
SNPは様々な、無償のアクセス可能なバンク、特にGDBに目録化され、参照される。確実に位置が明らかなSNP:rs306534、rs3739902、rs575916、rs365297、rs2583805及びrs377090に隣接するヒトゲノム配列を図12に示す。
染色体領域の「2マーカー間(又は2つのマーカー間を含有する、又は2つのマーカーを含んでなる)」という用語は、その2マーカー間に、終端、マーカー配列を含有する全配列を意味する。
逆遺伝学では、インデクスが、変異遺伝子又は与えられた対立遺伝子によって誘導されると思われる表現型の伝達を、同じ家族における既知のマーカーの伝達と比較することから遺伝子の起源を局在化することができる。表現型とマーカーの同時分離に関するデータにより遺伝連鎖解析を実施することが可能になる。
表現型とマーカーの同時伝達は表現型に起因する遺伝子とマーカーが染色体上で互いに物理的に近いことを示唆している。連鎖は、それを持つ家族の遺伝子とマーカーの伝達モデルを分析することにより決定される。
連鎖解析は遺伝子の欠陥又は改変形態を持つマーカーのある種の形態の同時伝達に依存する。しかし、それは先ず第一の工程中に表現型が遺伝子の欠陥又は改変型に関連するという意味で間接的な分析である。ある種の表現型をあてがう際の誤差は研究を損なう。第二に、その研究は統計学に基づいており、その統計学は集団のサンプルの分析に依存し、よってサンプリング法である。最後に、マーカーの特定の対立遺伝子を遺伝子のアレル(実際には表現型)に関連付けることができる場合、関連は家族間サンプルに対して演繹的にのみ有効であることに留意すべきである。
連鎖解析の結果はマーカーと疾患の遺伝子座の間の連鎖度合いに明確に依存している。5センチモルガン(5cM)は診断のための最小の連鎖であると考えられる。5cM連鎖とは、正しい結論に到達するのに95%の機会があり、マーカーと疾患の遺伝子座の間に20中1だけ組み換えが生じることを意味する。
本発明における「遺伝子」という用語は、厳密にコードしている部分だけではなく非コード化部分、例えば関連したイントロン及び5’及び3’端の調節部分、UTR(未翻訳領域)、特にプロモーター又はプロモーター群、エンハンサー等々を意味する。
「ハプロタイプ」は生物の遺伝子材料に存在する対立遺伝子の組み合わせである。対立遺伝子の組み合わせには無作為な組み合わせによる理論上の頻度よりも高頻度に存在するものもある。したがって、このハプロタイプを「連鎖不平衡(LD)」に存在するとみなす。
表現型を有するヒトにおいてこの多型の頻度が、2つの事象が独立しているときに算出される頻度より高い場合、多型が表現型の出現に「統計学的に関連している」とみなす。
本発明者等は若白髪に関与する第9染色体に属する染色体領域を同定した。特に本発明者等は、本発明の多型と称されるこの染色体領域に属するある種の多型の意味を決定した。
第一の態様では、本発明は、本発明者等が若白髪にそれぞれ関与しているとして同定したヒト第9染色体のSNPマーカーrs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297に関する。これらのマーカーは第9染色体上のマイクロサテライトマーカーD9S290とテロメア領域(長腕のテロメア)によって区切られた染色体領域に属し、遺伝子DDX31及びGTF3C4内に位置する。
本発明は、個体の若白髪の素因の診断のための、rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297から選択される少なくとも一つのヒト第9染色体のSNPマーカーの使用に関する。これらSNPの様々な対立遺伝子は図12に図示する。
本発明において、個体がその家族集団から見て25歳前に白髪があり、30歳前で頭髪の50%がグレイである場合に、若白髪であるとみなす。
「白髪」の表現型において環境因子が「若白髪」の表現型に大きく関与することは確実なので、本発明の目的は、そのような表現型を引き起こすリスク、すなわち若白髪の素因を評価することである。
若白髪の素因とは、若白髪になる集団の割合より高い割合で若白髪になる可能性を意味する。若白髪の形質を有する確率が平均的確率の3倍に等しい場合(西ヨーロッパの白人ではおよそ1%)、素因と言える。
本発明の好適な実施態様では、診断のために4つの単一マーカーを用いる。
本発明の他の実施態様では、診断を確立するために少なくとも2、3又は4のSNPマーカーrs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297が用いられる。若白髪は目に見える多因子の病気であるため、実際は様々なマーカーから得た情報を組み合わせることがとても参考になることがある。おそらく、マーカーrs3739902は少なくとも2つのマーカーのすべての組み合わせに現れる。おそらく、個体は20歳以下のヒトか、若白髪の身体的な徴候を示さない個体である。
本発明の使用は、診断される個体の遺伝子材料に存在するSNPマーカーの対立遺伝子を特に検出することを含んでもよい。診断される個体のDNAを含有するヒト身体の何れの抽出物でも遺伝子材料として適する。特に血液試料や皮膚細胞や毛髪でもよい。
遺伝子材料を含有する試料は、本発明の診断方法を行うために適する少量の血液でもよい。他の体液の試料も本発明に用いてもよい。個体由来の細胞の使用もまた考えられ得る。
分子生物学者に周知の従来の手法を用いて選択されるマーカーの対立遺伝子の検出を行ってもよい;ハイブリダイゼーション試験は特にこの種の工程においてとても一般的である。PCRによる増幅試験もまたとても広く知られており、96又は384個の試料を含むプレート上で行うことができる。
おそらく、SNP rs306534のT対立遺伝子の存在により個体の若白髪の素因を推察できる。一方、SNP rs3739902を用いる場合、若白髪の素因を推察することができるT対立遺伝子が存在する。SNP rs575916の場合、若白髪の素因に影響するG対立遺伝子が存在する。最後に、マーカーSNP rs365297を用いる場合、個体の若白髪の素因に影響するT対立遺伝子が存在する。
また、本発明は、個体の若白髪の素因の診断方法を包含する。この診断方法は、前記個体の遺伝子材料の試料におけるSNPマーカーの対立遺伝子の検出を含んでなる。本発明のこの態様では、SNPマーカーはヒト第9染色体のSNPマーカーrs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297から選択される。実際、本発明はこれらマーカーの対立遺伝子と若白髪の形質との間に存在する統計学的関連を実証した。
「若白髪」の表現型は次世代に受け継がれるので、個体、影響を受けるその親や近親者にとって、症状が現れる前に同じように影響を受けるかどうかを明らかにすることは重要であると思われる。本発明の診断方法は、18歳以下の個体にも完全に適する。
「遺伝子材料の試料」なる用語は上記に説明した通りである。当分野の技術者は実施する個体の不快を最小限に考慮し、この診断試験に用いることができる試料を決定することができるであろう。必要であれば、他の遺伝的試験とこの診断試験を組み合わせることもできるであろう。
本発明の方法によれば、診断を確立するために単一SNPの対立遺伝子のみを検出することも可能である。しかしながら、本発明の好適な実施態様では、前記方法は、診断を確立するために挙げた4つのSNPのうち少なくとも2つのSNPの対立遺伝子を決定することを含む。好ましくは、3つのSNPのうち少なくとも1つがSNP rs3739902である。
個体の若白髪の素因の診断又は該診断を確立するために、該個体で決定した対立遺伝子を他の個体(一又は複数)における同じマーカー(一又は複数)の対立遺伝子(これを対照とする)と比較することが有用である。これらの個体は明らかに若白髪であるか、逆に、明らかに若白髪でない。特に、彼らは30歳以上の個体であり、明らかに白髪がない。
また、診断される個体と同じ地理的領域にある個体、又は診断される個体と血縁関係にある個体、例えば彼/彼女の親や彼/彼女の同胞などを対照として選択することが有用である。
マーカーrs306534の対立遺伝子がこの方法によって決定される場合、このマーカーの対立遺伝子がTである時に素因が推察されるのが望ましい。
マーカーrs3739902の対立遺伝子が決定される場合、T対立遺伝子により若白髪の素因が推察され得る。
マーカーrs575916の場合、このマーカーのG対立遺伝子により若白髪の素因が示唆される。
最後に、本発明の方法によりSNP rs365297の対立遺伝子が決定される場合、T対立遺伝子の存在において若白髪の素因が推察されるであろう。
また、本発明は、若白髪の素因の診断のためのSNPマーカーの対立遺伝子を検出するための手段の使用に関連する。本発明の使用では、前記手段によって、診断されるべき個体の遺伝子材料の試料において少なくとも一のSNPの対立遺伝子を検出することが可能である。対立遺伝子を検出するのに望ましいSNPは、以下の4つのヒト第9染色体のSNPマーカー:SNP rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297から選択される。
この使用に変法では、少なくとも2つの手段を用いて4つのSNPのうちの一の対立遺伝子を検出する。他の変法では、様々な手段、好ましくは4つのSNPのうちの3つの対立遺伝子を検出するための手段又は4つのSNPの対立遺伝子を検出するための手段を用いて、SNP rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297の少なくとも2つの離れたSNPの対立遺伝子を検出することが可能である。
また、手段の使用によりSNP rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297から選択したSNPの2つの対立遺伝子を検出することができることが考えられ得る。最後に、全段落に記載の様々な手段を組み合わせて使用することも有用であろう。
好ましくは、複数の手段のうちの少なくとも一によってSNP rs3739902の対立遺伝子を決定することができる。
SNPマーカーの対立遺伝子を検出するための手段として、DNA又はRNAの試料の配列を決定することができる配列決定装置が特に含まれる。SNPの対立遺伝子を決定するために、ストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない核酸プローブを用いることも考慮される。上記の4つのSNPマーカーは実際に双対立遺伝子である。
厳密な相補鎖の場合のみに試料とプローブがハイブリダイゼーションすることができる高度にストリンジェントな条件は当分野の技術者によって決定することができる。それは特にプローブの長さに依存する。塩濃度(例えばNaCl)、界面活性剤(例えばSDS)、非特異的物質(例えばシャケ精子)及び温度が上昇する場合にストリンジェンシーは増加する。
例えば、そのようなプローブはヒト第9染色体上のSNPマーカー周辺領域(及び/又は含む領域)に一致するポリヌクレオチド断片である。通常そのような断片は10ないし50ヌクレオチドを含む長さ、好ましくは12ないし35ヌクレオチド又は15ないし25ヌクレオチドである。天然に生じるないしは合成したDNA又はRNAの断片でもよい。
DNA多型を検出することができる他の手段又は方法(アレノタイピング又はジェノタイピング)が周知であり、オリゴヌクレオチドが固定されたチップマイクロアレイが用いられる。
また、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)増幅手順によってDNA多型を検出することもできる。この場合、例えば、一度に何十もの試料(384)を処置することができるマイクロアレイチップの工程を含むMALDI-TOF質量分光測定技術から開発された技術を用いる。この方法のはじめの工程では、分析すべきSNPを含むDNA断片を標的として試料をPCRによって増幅する。次いで、伸長反応(SNPに近いプライマーから始まる)を行う。伸長の長さは対立遺伝子の存在に依存するであろう(なぜなら一対立遺伝子の場合では対立遺伝子がないことことを認識してジデオキシヌクレオチドマーカーddNTPによって伸長が遮断される)。対立遺伝子がない場合の伸長(例えばA)とMALDI-TOFによって検出される他の対立遺伝子の場合の伸長(例えばG)との間でサイズが異なり(小さい、通常1ないし4ヌクレオチドの違い)、これを記録し例えばジェノタイプAA又はAG又はGGとタイピングすることができる。得られた結果は「MassARRAY」法の方法で処理することができる。
他の従来のジェノタイピング手法は以下の文献に示されている:Tang K, 等 (1999) 「Chip-based genotyping by mass spectrometry」, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96: 10016-10020;Bansal 等 (2002) 「Association testing by DNA pooling - An effective initial screen」, Proc. Nati. Acad. Sci. USA, Dec. 24; 99 (26): 16871-16784;Werner, M. 等 「Large scale determination of SNP allele frequencies in DNA pools using MALDI-TOF mass spectrometry」, Hum. Mutat. 2002 Jul.; 20 (1): 57-64;Stoerker J, Mayo 等 「Rapid genotyping by MALDI-monitored nuclease selection from probe libraries」, Nat. Biotechnol. 2000 Nov.; 18 (11): 1213-1216。
他の方法が当業者に周知であり、特に多型の近傍のプライマーの後に伸長した結果生じる多型部位の近傍にあるDNAのミニ配列に基づくものがある。また、リアルタイムPCRによって試料に存在するSNPの対立遺伝子に関する情報を得ると予測される。
処置する試料の数や対立遺伝子の決定にかけられる費用に応じて、当業者は考えられる又は利用可能な多くの技術のうちどの技術を用いるかを考えるだろう。
核酸プローブを用いる場合、検出用試薬、例えば放射線マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと適宜結合させる。
一実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってrs306534の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このSNPのT対立遺伝子を検出することができる;あるいは、該マーカーのC対立遺伝子を検出することができる。
他の実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってマーカーrs3739902の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このマーカーのT対立遺伝子を検出することができる;あるいは、A対立遺伝子を検出することができる。このマーカーは本発明の目的に非常に好ましい。
他の実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってrs575916の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このマーカーのG対立遺伝子を検出することができる;あるいは、C対立遺伝子を検出することができる。
他の実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってrs365297の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このマーカーのT対立遺伝子を検出することができる;あるいは、G対立遺伝子を検出することができる。
また、本発明は、若白髪の素因の診断のためのキットに関する。本発明のキットは、個体の遺伝子材料の試料においてSNPマーカーの対立遺伝子を検出するための少なくとも一の手段を含んでなる。本発明では、その対立遺伝子を検出しようとするSNPマーカーはヒト第9染色体上に存在する以下のSNPマーカー:rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297から選択される。
また、前記キットは記載したように陽性対照又は陰性対照を含む。陽性対照は、遺伝子材料が若白髪の素因を示唆していることを意味する。陰性対照は、遺伝子材料が若白髪の素因がないことを示唆していることを意味する。
前項に詳述したように、SNPマーカーの対立遺伝子を検出するための手段は特に配列決定装置及びストリンジェントな条件下で一対立遺伝子とハイブリダイズし他にはハイブリダイズしない核酸プローブを意味する。また、ある条件下でPCRによって得た産物のサイズが増幅された対立遺伝子ごとに異なるサイズとなるようなすべてのプライマーを含む。この場合、この手段によってSNPの両対立遺伝子を同時に検出することが可能であり、個体がホモ接合体であるかヘテロ接合体であるかが示される。
プローブを用いる場合、例えばそれらはヒト第9染色体上のSNPマーカー周辺領域に一致するポリヌクレオチド断片である。通常、そのような断片は10ないし50のヌクレオチドを含む長さ、好ましくは12ないし35、又は15ないし25のヌクレオチドである。それは天然に生じるないしは合成したDNA又はRNAの断片でもよい。プローブは適宜支持体(チップマイクロアレイ)上に固定する。使用するストリンジェントな条件は既に前項で述べた。
核酸プローブは検出用試薬、例えば放射線マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと適宜結合させる。
本発明のキットの好適な実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってrs306534の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このマーカーのT対立遺伝子を検出することができる;あるいは、該マーカーのC対立遺伝子を検出することができる。
他の実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってマーカーrs3739902の対立遺伝子を検出することができる。このマーカーは本発明の目的に非常に好ましいマーカーである。好ましくは、このマーカーのT対立遺伝子を検出することができる;あるいは、A対立遺伝子を検出することができる。
他の実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってrs575916の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このマーカーのG対立遺伝子を検出することができる;あるいは、C対立遺伝子を検出することができる。
他の実施態様では、SNPマーカーの対立遺伝子を検出する手段によってrs365297の対立遺伝子を検出することができる。好ましくは、このマーカーのT対立遺伝子を検出することができる;あるいは、G対立遺伝子を検出することができる。
また、本発明のキットにおいて4つのSNPのうちの一の対立遺伝子を検出することができる少なくとも2つの手段を組み合わせることが有用である。それは例えば、それぞれSNP rs306534のC対立遺伝子を検出可能とする2つの異なるプローブである。他の変法では、前記キットはSNP rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297のうちの少なくとも2つの異なる対立遺伝子を検出することができる様々な手段、好ましくは4つのSNPのうちの3つの対立遺伝子を検出するための手段、又は4つのSNPの対立遺伝子を検出するための手段を含んでなる。好ましくは、少なくとも一の手段によりSNP rs3739902の対立遺伝子を検出することができる。
また、前記キットがSNP rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297から選択したSNPの両対立遺伝子を検出することができる手段を含んでなることが考えられる。例えば、前記キットは、rs3739902のT対立遺伝子を検出する第一手段と、同じSNPマーカーのA対立遺伝子を検出する第二手段を含んでなる。
また、本発明のキットは前項で述べたような異なる手段の組み合わせを含んでもよい。好ましくは、本発明のキットは一緒に梱包された少なくとも3つの構成成分を含んでなる。また、本発明のキットは1000未満、好ましくは400未満の異なる構成成分を含む。
第二の態様では、本発明は、若白髪の素因に関連するハプロタイプを形成するとして発明者等によって同定されたヒト第9染色体上のSNPマーカーrs3739902、rs2583805及びrs377090に関連する。これらのマーカーは第9染色体上のマイクロサテライトマーカーD9S290とテロメア領域(長腕のテロメア)によって区切られた染色体領域に属し、遺伝子DDX31及びGTF3C4内に位置する。
本発明者等は、これら3つのマーカーの特定の対立遺伝子が通常の頻度より有意に高い頻度で若白髪になる個体に見られることを示し、HAP25-27と称する若白髪関連ハプロタイプを定義する。
本発明は、個体の若白髪の素因の診断のための方法を包含する。この診断方法は、3つのSNPマーカーに関連する個体のハプロタイプを同定するために該個体の遺伝子材料の試料においてこれら3つのSNPマーカーの対立遺伝子を決定することを含んでなる。
個体の若白髪の素因の診断又は該診断を確立するために、該個体で決定したハプロタイプHAP25-27を他の個体(一又は複数)のハプロタイプ(これを対照(一又は複数)とする)と比較することが有用である。これらの個体は明らかに若白髪であるか、逆に、明らかに若白髪でない。特に、彼らは30歳以上の個体であり、明らかに白髪がない。
また、診断される個体と同じ地理的領域にある個体、又は診断される個体と血縁関係にある個体、例えば彼/彼女の親や彼/彼女の同胞などを対照として選択することが有用である。
若白髪の個体において有意に高頻度に見られる特定のハプロタイプは、これら同じハプロタイプを示す個体の若白髪の素因の可能性と実質的に同義である。
また、本発明は、若白髪の素因の診断のための、ハプロタイプHAP25-27を定義する3つのマーカーrs3739902、rs2583805及びrs377090の対立遺伝子を検出するための手段の使用に関する。本発明の使用では、前記手段により診断される個体の遺伝子材料の試料においてSNP rs3739902、rs2583805及びrs377090の対立遺伝子を検出することができる。
本発明の第一の態様に関連する項目で詳述したように、SNPマーカーの対立遺伝子を検出するための手段には特に、配列決定装置(DNA又はRNA)、PCR用プライマー、及び、ストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない核酸プローブが包含される。上記の3つのSNPマーカーは実際に双対立遺伝子である。
例えばそのようなプローブはヒト第9染色体上のSNPマーカー周辺領域に一致するポリヌクレオチド断片である。通常、そのような断片は10ないし50のヌクレオチドを含む長さ、好ましくは12ないし35、又は15ないし25のヌクレオチドである。それは天然に生じるないしは合成したDNA又はRNAの断片でもよい。プローブは適宜支持体(チップマイクロアレイ)上に固定する。使用するストリンジェントな条件は既に前項で述べた。
核酸プローブは検出用試薬、例えば放射線マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと適宜結合させる。ハプロタイプの3つのマーカーの対立遺伝子を検出するために3つの異なるプローブを用いる場合、3つの異なる検出用試薬、例えば異なる波長で発光する3つの蛍光物質を用いることが有用である。
好適な使用では、3つのSNPのそれぞれの対立遺伝子を検出するために3つの異なる手段から構成される。あるいは、3つ以上の異なる手段から構成されてもよく、特に一のSNPの一及び同じ対立遺伝子を検出するための少なくとも2つの手段、又は、一及び同じSNPの対立遺伝子のそれぞれを検出するための2つの手段を用いることができる。
また、上述した異なる手段のいかなる組み合わせも包含される。
好ましくは、本発明に使用される手段によりマーカーrs3739902のT対立遺伝子、マーカーrs2583805のG対立遺伝子及びマーカーrs377090のT対立遺伝子を検出することができる。
あらゆる他の組み合わせ、例えばマーカーrs3739902のT対立遺伝子、マーカーrs2583805のC対立遺伝子及びマーカーrs377090のC対立遺伝子も本発明で考慮されることを注記する。
実際、例えば、診断を確立するために、ハプロタイプ(T、C、C)の存在を検出することと同様にハプロタイプ(T、G、T)がないことを検出することも参考になりうる。
また、本発明は若白髪の素因の診断のためのキットに関連する。本発明のキットは、個体の遺伝子材料の試料においてSNPマーカーrs3739902、rs2583805及びrs377090の対立遺伝子を検出するための手段を含む。これらSNPマーカーはヒト第9染色体上に存在し、特定のハプロタイプを明確にすることができ、統計学的に若白髪に関連しているため、症状が現れる前の個体の若白髪の素因を示唆する。
前記キットは、記載したように必須ではないが陽性対照又は陰性対照を含んでもよい。陽性対照は若白髪の素因を示唆する遺伝子材料、例えば若白髪のヒトから採取したDNA試料を意味する。陰性対照は若白髪の素因がないことを示唆する遺伝子材料である。定義では、キットに存在する4つのマーカーの対立遺伝子を検出するための手段によって、陰性対照に適応する場合は陰性の結果となり、一方陽性対照に適応する場合は陽性の結果となる。
前項に詳述したように、SNPの対立遺伝子を検出するための手段は、特に、配列決定装置、プライマー、及び、ストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない核酸プローブを意味する。
例えばそのようなプローブはヒト第9染色体上のSNPマーカーに隣接する領域に一致するポリヌクレオチド断片である。通常、そのような断片は10ないし50のヌクレオチドを含む長さ、好ましくは12ないし35、又は15ないし25のヌクレオチドである。それは天然に生じるないしは合成したDNA又はRNAの断片でもよい。それらは適宜支持体(例えばチップマイクロアレイ)上に固定する。
核酸プローブは検出用試薬、例えば放射線マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと適宜結合させる。
また、本発明のキットにおいて3つのSNPの対立遺伝子を検出することができる3つ以上の手段を組み合わせることも有用である。例えば、本発明の第二の態様でのキットは、例えば、それぞれマーカーrs3739902のT対立遺伝子を検出することができる2つの異なるプローブを含んでもよい。
また、前記キットは3つのSNPのうちの一、2又は3つすべての両対立遺伝子を検出することができる手段を含む。例えば、前記キットはマーカーrs3739902のT対立遺伝子を検出することができる第一の手段と、この同じマーカーのA対立遺伝子を検出することができる第二の手段、並びにマーカーrs2583805及びrs377090の2つの対立遺伝子のうちの一を検出することができる他の2つの手段を含んでもよい。
また、本発明のキットは前項で述べたような異なる手段の組み合わせを含みうる。好ましくは、本発明のキットは一緒に梱包された少なくとも3つの構成成分を含んでなる。また、本発明のキットは1000未満、好ましくは400未満の異なる構成成分を含む。
また、本発明で挙げた6つのSNPによって示される多型以外の変異(配列変異)についてSNPマーカーrs306534及びrs365297に隣接するヒト第9染色体の領域を検索することも本発明で考えられる。実施例4は参考となる変異を決定するための手法を図示したものである。ヒト第9染色体上のマーカーrs306534とrs365297の間の領域の検索によって見つかった変異(例えば実施例4に開示した変異)は、若白髪の形質のマーカーとして有用であり得る。前記変異を検出する手段は、本発明の使用及び方法におけるSNP rs306534、rs3739902、rs575916及びrs365297の対立遺伝子を検出手段と同じように用いてよい。
第三の態様では、本発明は、他の非ヒト哺乳動物の若白髪(又は毛の早期白色化)の診断に関連する若白髪の素因についての第9染色体内の多型についての結果の応用に関する。この場合、若白髪の遺伝学的診断は、SNPマーカーrs306534及びrs365297に隣接するヒト第9染色体の領域に相同である該哺乳動物のゲノム領域により示される情報に基づく。
この態様では、本発明は、非ヒト哺乳動物において若白髪の素因を診断するために、SNPマーカーrs306534及びrs365297に隣接するヒト第9染色体の領域に相同な非ヒト哺乳動物のゲノム染色体領域のすべて又は一部に一致する配列の少なくとも18の連続したヌクレオチドを含有してなる少なくとも一のポリヌクレオチド断片の使用に関する。
SNPマーカーrs306534及びrs365297に隣接するヒト第9染色体の領域に相同な非ヒト哺乳動物のゲノム染色体領域(境界を含む)は、本明細書において「相同領域」と称する。
本発明のこの特徴では、ウマ毛の早期白色化を診断するために、非ヒト哺乳動物はウマであることが好ましい。
本発明は、最小で18ヌクレオチドを有するポリヌクレオチド断片を包含しており、該配列は少なくとも一部の相同領域に対応しており、若白髪の素因を診断することができる。
本発明で参照されるポリヌクレオチド断片は染色体の断片に対応する。この断片の長さは最小で18ヌクレオチド、最大では対象とする相同領域の全長に及ぶ。好ましくは、前記断片は18以上のヌクレオチド数を有する。特に好ましい長さは18ないし10000ヌクレオチド、好ましくは30ないし8000ヌクレオチドを含む。
このヌクレオチド断片の化学性質を考慮すると、一本鎖ないしは二本鎖、環状ないしは線状DNA分子、RNA分子又は前記のポリヌクレオチド断片の定義による他の任意の分子でもよい。好ましくは、診断される哺乳動物の遺伝子材料と相互作用しうる分子である。
記載したようなポリヌクレオチド断片は天然に生じるないしは合成されたものでもよく、異なる起源の二本鎖からなる「二重」分子である場合にはポリヌクレオチド断片は一方の一部と他方の一部でもよい。本発明に包含される異なる例では、ポリヌクレオチド断片は単離されたものであり、精製工程を経るものであり得る。また、例えば他の生物体内で合成された組み換え断片でもよい。好適な例では、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によって増幅され、精製されたDNA断片である。
本発明の使用は、診断される哺乳動物の遺伝子材料内の相同領域に存在するSNPマーカーの対立遺伝子を決定することを特に含んでなる。非ヒト哺乳動物のDNAを含有する哺乳動物体からの何れの抽出物も遺伝子材料として適する。特に血液試料、又は皮膚細胞又は毛髪でもよい。
遺伝子材料を含む試料は、本発明の方法を行うために好適な一滴の血液でもよい。他の体液試料を本発明に用いてもよい。前記哺乳動物由来のわずかな細胞を用いることもできる。
本発明に包含される他の特定のコンストラクトでは、本発明の第一の使用はプローブに関連するポリヌクレオチド断片の使用である。中でもこの特質により細胞外培地から細胞へ、ないしは細胞質から核への該断片の局在化をモニターすることや、DNAないしはRNAないしはタンパク質との相互作用を明確にすることが可能となる。また、プローブは断片の分解をモニターすることもできる。該プローブは好ましくは天然の蛍光性、放射性又は酵素性のものである。当分野の技術者はモニターしようとする特質に応じて好適にプローブを選択するであろう。
本発明の使用に用いられるポリヌクレオチド断片は、ハイブリダイゼーション試験、配列決定、マイクロ配列決定又はミスマッチ検出試験に用いられ得る。
本発明の断片は少なくとも18の連続したヌクレオチドを含んでおり、この18ヌクレオチドは相同領域のすべて又は一部に対応する配列を構成する。
他の特定の場合では、記載した断片は相同領域の遺伝子の一以上のエキソンに対応しうる。
相同領域のすべて又は一部に少なくともその配列の一部が対応する様々なポリヌクレオチド断片、例えば異なる配列ないしは少なくとも一部異なる2ないし3のポリヌクレオチド断片を用いることができる。
実施例1
遺伝的観点から白髪を探求するために、DNA分離研究を、白髪が人生の非常に早い時期に現れた家族に対して実施した。この遺伝子追跡が最も高い確率で成功するようにするために、研究のための試料の構成は表現型の属性決定及び家族の選択についての厳密なプロトコールを用いて決定した。若白髪(PC)表現型は、白髪を有する25歳未満の個体で30歳で頭髪の半分がグレイである個体のみの属性であった。その家族を分離解析でのその統計的成績に基づいて研究のために残した。
試料の統計と表現型の確認に基づいて事前に選別を行ったところ、12組の家族を連鎖研究に選択し、有益な個体(PC形質を持つ者と持たない者)のそれぞれの末梢血試料からDNAを調製した。
3つの主要な期間に従って研究を行った:
期間1:研究の有望性の決定。最も有益な家族の最初の選択は連鎖解析シミュレーションによって実施した。
期間2:予め選択された家族の表現型を医学的に確認し血液試料を収集する。この検証キャンペーンにより、研究のための候補家族の新規リストを作成した。新しい連鎖シミュレーションによって訂正された試料の有望性を推定することができた。
期間3:ヒトゲノム全体に対するPCについての全遺伝子解析。PC形質に連鎖する領域を検出するための22の常染色体及びX染色体のDNAについての家族分離解析。
PC形質を伝達するパラメータを固定するか又は固定しないで実施した一連の解析から、潜在的な遺伝子座が、第9染色体上のマイクロサテライトマーカーD9S290とテロメア領域(長腕のテロメア)の間に認められた。該遺伝子座(染色体9q31-q32)は若白髪に連鎖していることを示唆する。
この研究、特にパラメトリック/ノンパラメトリック解析で得られたスコア間の不一致は、若白髪が主な効果を持つ少数の遺伝子によって引き起こされているのではなく、むしろ数個の素因遺伝子の作用を含む多因子性システムによって制御されていることを示唆する。
実施例2:SNP(一塩基多型)を用いた対象とする領域の解析
実施例1に提供した研究に続いて、発明者等は、若白髪に関与する遺伝子を証明するために、SNPに基づいた技術を使用して、第9染色体上の領域の解析を続けた。
SNP(一塩基多型) はヒトゲノムにおいて特に広範で非常に安定である多型の形態を表す。SNPの数は100ヌクレオチドごとにおよそ1SNPであると推定され、これにより、SNPを使用してヒトゲノムの真の地図を樹立することが可能になる。SNPは、特にそれらがコード化領域、調節領域、又はゲノムの他の非コード化領域にあるかどうか、多型性がコード化アミノ酸を変更するかどうか等々に応じて、しばしば様々なカテゴリーに分類される。
「ヒトゲノムプロジェクト」によって、SNPはよりよく知られかつ記録され、ゲノム(GDB)中にその位置が知られている。
様々な方法を開発して、しばしば点突然変異を検出するために使用される方法(RFLP-PCR、特異的対立遺伝子のオリゴマーを用いたハイブリダーゼーション、ミニ-シークエンシング、直接シークエンシング等々)に基づいて、様々な個体間のこれらの多型を明らかにした。
本出願において、本発明者等は候補SNPの異なる対立遺伝子を検出するためにMALDI-TOF法(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析法) を使用した。この方法の更なる詳細は当業者に周知であり、それらは多くの印刷物 に記載されている(Stoerker J等, Nat Biotechnol 2000, Nov;18(11): 1213-6及びTang K等, Proc Natl Acad Sci USA 1999 Aug, 96, 10016-20)。
第一段階において、発明者等はSNPを用いて解析される第9染色体の領域を非常に正確に定義した。第二工程において、この領域に属するおよそ1000のSNPをある基準(候補SNPインシリコ)に基づいて予め選択し、次の実験的確証工程のために232を選択した。次の工程において、発明者等は若白髪の異なった個体及び「コントロール」個体からDNAを集めて異なったグループにした後、232から選択された167のSNPを使用してこれらの異なるグループの遺伝子型を決めた。この遺伝子型決定(ジェノタイピング)の最後に、この結果から個体のジェノタイピングを行うために33つのSNPを定めることができた。
種々の工程が以下のセクションにおいてより詳細に記載されており、図1に図示する。
1- SNPにより解析される領域の定義
第一段階において、本発明者等は、この研究の間に選択された12組の家族に対して行ったマイクロサテライトマーカーを用いた解析によって得た結果(実施例1参照)から第9染色体上の対象領域をより正確に定義した。
「領域B」と記された第9染色体上の領域は、その染色体位置と、次の工程のためにこの領域を定める最適な精度と安全性を得るために3つの他のタイプの座標によって定義した。
領域B:染色体位置:9q34.13−9q34.3 (qter)
D9S290マーカーとテロメアqとの間
SNP rs2096071とSNP rs1378955との間
位置123'405'258bp* と133'021'490bp*との間
*配列の位置(塩基対bpに関する)は、2001年12月に公開されたヒトゲノムベータベースのバージョンの関数として表す(すなわちNCBI Build 28)。
2- SNP候補(インシリコ)及び確証(実験的)の調査
上述のB領域から出発して、第二工程は、領域のマーカーの地図を得るために、この領域に属するSNPのコレクションを決定することから構成された。これらのマーカーはまた領域の全長を均一にかつ等距離になるように定めた。異なるSNP間の距離は平均30kbに固定された。この操作はこれらの基準を満たすおよそ1000のSNPを選択することによって実施した(インシリコSNP候補)。
第一工程の間に予め選択されたSNPのうち、およそ90%のSNPは使用可能であることがわかった。「使用可能」なる用語は、通常の試薬を使用して増幅可能であることを意味する。選択されたSNPを、92の対照個体(ヒト多型性研究センターからの個体)に対して解析し、それぞれのSNPに対して少なくとも2の対立遺伝子の存在を確証した(多形性確証)。
この実験的選択により、少なくとも10%の最も珍しい対立遺伝子の対立遺伝子頻度を示すSNPのみを選択した。この方法を使用して、B領域の232のSNPを確認した。
3- DNAの集積(プール)
遺伝子型同定(ジェノタイピング)能力を増大させるために、プール化方策をDNAについて実施した。この方法の力は様々な刊行物に報告されている(特にWerner等, Hum Mutat 2002 Jul; 20(1):57-64、Bansal等, Proc Natl Acad Sci USA 2002, Dec 24;99(26): 16871-4)。
プール化を実施するために「若白髪」(PC)形質の様々な個体及び対照個体からDNAをプールした。プール化は、個体が他の個体と比較して結果に重要な影響を与えないことを保証するために、DNAの各々が等モルの形で表されるようにして実施した。このために、各DNAの正確な濃度を、個体から採取した様々な試料での「ピコグリーン」法を使用して測定した。
グループは、以下の方法で各個体に帰す「白髪強度の表現型スコア」を考慮して構成した。
第一工程では、2種類の基準を定義し、2のスコア値を示すものを第一基準、1のスコア値を示すものを第二基準とした。
一次基準は2つある(それぞれに対してスコア値=2), つまり:(i) 18歳以下で最初に白髪; (ii) 30歳でかなりの白髪混じりである。
3つの二次基準がある(それぞれに対してスコア値=1), つまり:(i) 25歳以下で最初に白髪;(ii) 30歳で黒い白髪混じり; (iii) 若白髪の家族発症。
各々の診断基準を用いて各個体のスコアを加えることは、若白髪の表現型強度のスコアを各個体にあてがうことができることを意味する。
表現型スコアに応じて幾つかの異なったグループを定義することもまたできる。罹患個体のなかで、72の個体が4又は5以上のスコアを有しており、132の個体が2以上の表現型スコアを有していた。
グループAI:このグループは4又は5の表現型スコアを持つ72のPC個体からのDNAからなる。
グループAII:このグループは2、3、4又は5の表現型スコアを持つ132のPC個体からのDNAからなる。
グループBI及びBII:これらのグループはPC個体のものに近い地理的起源の対照個体からのDNAからなる。これらの対照個体に対しては、選択基準は、(i) 40歳以上の年齢;(ii) 対照個体に白髪の徴候なし;(iii) 白髪の家族発症なしであった。グループAI又はAIIからの個体との対形成(マッチング)の基準は、18歳の同一の地理的起源、同性及び同一の毛髪色であった。
このようにして、表現形質(PC)による罹患対非罹患対を除いて、グループAIの各PC個体は近い又は同一の地理的起源のグループBIの対照個体によって表された。これは、グループAIIの各個体についても同じであった。
異なったグループの構成を図2に模式的に示す。
罹患被験者及び対照被験者の臨床的診断の厳格な方法の使用により、表現型データの質の信頼性が保証される。
更に、本発明者等によって決められた規則に従った厳密なマッチングにより、プールに集積されるか個々に比較されるかにかかわらず、これら個体からのゲノムデータを比較する統計的解析の妥当性が保証される。
4- グループ化した/プールしたDNAの遺伝子型決定(ジェノタイピング)のためのSNPの選択
工程2において確認される232のうち、167のSNPを新規の選択工程において選択した。この新規の選択はSNP間の間隔に基づいており、平均30〜50kbとして固定した。
次の工程に使用される種々のSNPを以下の表に示した。またこれらの表には、リストを完全にするために、次の工程に加えられる4の付加的なSNPが含まれている。これらの付加的な4のSNPは、領域AのSNP番号86、97、131及び137である。
B領域の171のSNPは、B領域に沿って(テロメアpからテロメアqへ)増えるように番号が付されており、それらは均一にかつ等距離に存在する。
領域B:
Figure 0004805845
Figure 0004805845
5- プールしたDNAの遺伝子型決定(ジェノタイピング)
工程4で選択した171のSNPに対して、次の工程では、表現型の深刻度及び早期性に依存してプールした4つのグループのDNAに対して、その対立形質、つまり、対立遺伝子の各々の頻度を決定することを行った(工程3の4つのグループの定義及び図2を参照のこと)。
両対立遺伝子の対立遺伝子頻度を、4グループのSNPの各々に対して決定した。グループAI及びBI又はAII及びBII間の対立遺伝子頻度の標準偏差の統計的有意差を、有意差を表す「p」値によって推定した。p値が低くなればなるほど、標準偏差がいっそう統計的に有意になる。
実験は3回繰り返し(3PCR)、3回のPCRの各々をMALDI-TOFを使用して5回試験し、信頼性のある平均値を得た。
図3は、各SNPについてB領域上で得られた結果(B領域に沿って1〜171の番号が付されている)を例証している。縦座標には1/pが示されているが、500より大きい値(すなわちp<0.002)は500までを最大とした。
表1に得られた結果をまとめた:
表1:プールの遺伝子型決定、陽性SNPの番号
Figure 0004805845
これらの結果には、全てが0.05未満の有意なpを有するクラスター、すなわち少なくとも3つの連続したSNPが(すなわちヒトゲノム上において互いに物理的に近接して)存在していることが示されている(「陽性SNP」と称される)。これらのクラスターのいくつかを図3に示す。
表2にB領域におけるSNP分布の種々の特徴をまとめた:
表2:B領域中の陽性SNPの分布特性
Figure 0004805845
単離されたクラスターに分布する又は二重「スポット」として分布する陽性SNPにより検出されたB領域の異なる遺伝子は、予測遺伝子を含む候補遺伝子の第一シリーズを構成する。リストは次の通りである:
領域B:
DDX31, GTF3C4, C9ORF9, TSC1, ABL1, LOC57109, FREQ, ADAMTS13, LAMC3, SURF5, SURF6, FCN2, FCN1, OLFM1, VAV2, ABO, CELL, SARDH。
より詳細な分析を実施し、ENSEMBL(ENSEMBL, v.8.30a.1 17, 2002年9月)を使用して、陽性SNPにより重複した遺伝子の新規のリストを作製した。このリストには陽性SNPにより重複した遺伝子(コード化された非翻訳領域UTR、及びイントロン)が含まれ、調節領域に位置する陽性SNPに近接した遺伝子を除く。
イントロン:
Q96RU3, ABL1, LAMC3, Q96MA6, Q9NXK9, Q9GZR2, VAV2, COL5A1, KCNT1, Q8WX41
ENSEMBLを用いた予測遺伝子についての新規の解析により、次の結果が付与された:
Figure 0004805845
以下の表には、NCBI Build 28(Dec 2001)から出発したクラスター、ダブルスポット(DS)及び個々の陽性SNPにおける、B領域での予測遺伝子を示す。「CDS」とはコード化配列を示し、「tx」とは転写物を示す。
Figure 0004805845
Figure 0004805845
Figure 0004805845
Figure 0004805845
6- 個々のDNAを遺伝子型決定(ジェノタイピング)するためのSNPの選択
プールされたDNAの遺伝子型を決定するために用いられる171のSNPのうち、33を個々のDNAの遺伝子型を決定するために選択した。選択したSNPは、プールされたものの遺伝子型を決定する場合、統計的有意差、すなわちAI-BI、AII-BII又はAI-BIIについてp<0.05を有する。
選択されたSNPのリスト及びA-B比較を、図4に示す。
表3に得られた結果をまとめた:
表3:プールされたものの遺伝子型決定結果後の陽性SNPの選択
Figure 0004805845
個々の遺伝子型を決定するための33のSNPの選択を、クラスター、対形成(2つの連続した陽性SNP)、及び「ダブルスポット」形成(陰性SNPから分離された2つの陽性SNP)に存在するSNPに絞った。図5は選択された33のSNP分布を例証する。
プールにおける(個々ではない)対立遺伝子頻度の推定値が「偽」陽性となり、プールが200未満のDNAを含有している場合、この傾向が高い。この結果、単離された陽性SNPが部分的に推定されるだけでなく、対照(BI及びBII)と不一致であった。
33のSNPを、すべての入手可能なDNA(PC表現型を有する187個体とPC表現型を有さない186の対照個体)上で個々に解析した。
選択した33のSNPのうち16SNPはクラスター中にあり、6SNPはダブルスポット中にあり、12SNPは別々の陽性であった(単離された陽性SNP)。
この個々の遺伝子型を決定することにより、異なるグループで観察される対立遺伝子頻度及び遺伝子型決定を正確に算出することができる。またこれらのデータにより、「クラスター」中で組織化された陽性SNPで観察されるハプロタイプの分布を比較することができる。「ハプロタイプ」なる用語は、共に伝わる傾向にある対立遺伝子の組合せを意味する。
これらの一連のデータを総合解析することにより、PC形質との関連性を示すSNP又はSNP群、すなわち集団において、この形質を高頻度に伝わる対立遺伝子又は一組の対立遺伝子を決定することができた。
7- 連鎖不均衡(LD)の研究
連鎖不均衡を、解析される染色体上のハプロタイプ相に関するデータがない状態で、GenePopプログラムを使用して解析した。
連鎖不均衡とは、個体頻度の積により予測される頻度より高い頻度で、2つの遺伝子(対立遺伝子)が一緒に分離する状態のことである。これは、2つの遺伝子が統計学的に予測されるよりも高い頻度で一緒に分離するために、該遺伝子は独立しておらず、よって同じ染色体上に互いに近接して位置する対立遺伝子間に非独立性があることを意味する。
この連鎖不平衡を解析することにより、対立遺伝子の同時分離が単一の無作為事象によって起こる同時分離から逸脱する幾つかのマーカーによって表されるDNAのブロックを定義することができる。この状況はこのブロックによる組み換えの不在又は欠損によって生じる。連鎖不平衡を表す領域のサイズは染色体領域によって変わり、10kbから200kbにわたって延びるように思われる。結果を図6に示す。
8- 各SNPについての対立遺伝子/遺伝子型頻度の比較
この対立遺伝子/遺伝子型頻度の比較を、若白髪のグループ(1ないし5)と対照体のグループにおいて、各SNPに対して行った。得られた結果を以下の表及び図7に示す。
「con-con」列は、異なるグループの対照個体の間の比較を示す。「aff」列は、全ての罹患又は対照グループと、各グループの罹患個体との比較を示す。
Figure 0004805845
9- 結論
この結果から引き出すことのできる主な結論は以下の通りである:
第一に、プール解析と個々の遺伝子型解析(ジェノタイピング)で見出された観察との間にはかなりの類似性がある。
大きな「クラスター」が確認された。
B領域では、若白髪形質に強く関連した連鎖不均衡における間隔が明らかになった(SNP 418620 からSNP 2526008、位置126'544'533 nt から位置126'745'296 nt、すなわち201kbの大きさ)。このクラスターには、遺伝子DDX31、GTF3C4及びQ96MA6が含まれる。
陽性ハプロタイプ又は陽性SNPのクラスターに関連した間隔において同定された遺伝子又は予測遺伝子は以下の通りである:
ハプロタイプ27
>FREQ
産物上のPubMed:フレクエニンホモログ/ マウス・オルソルグ: Freq
開始(染色体上の位置):124490317 終了(染色体上の位置):124554366
>NT_030046.18
開始(染色体上の位置):124458070 終了(染色体上の位置):124489558
>NT_030046.17
開始(染色体上の位置):124371672 終了(染色体上の位置):124452860
ハプロタイプ97-100
>GTF3C5
産物上の PubMed:一般的な転写因子 IIIC、ポリペプチド5
開始(染色体上の位置):127480920 終了(染色体上の位置):127508694
>CEL
産物上のPubMed:カルボキシルエステルリパーゼ (胆汁塩-刺激)
開始(染色体上の位置):127512178 終了(染色体上の位置):127522054
>CELL
産物上のPubMed:カルボキシエステルリパーゼ様 (胆汁塩-刺激)
開始(染色体上の位置):127532733 終了(染色体上の位置):127537549
>FS
産物上のPubMed:フォルスマンシンテターゼ
開始(染色体上の位置):127603661 終了(染色体上の位置):127614093
>ABO血液群 (トタンスフェラーゼ A, アルファ)
開始(染色体上の位置):127907180 終了(染色体上の位置):127924298
ハプロタイプ86-92
>BARHL1
>DDX31
>GTF3C4
>Q96MA6 (アデニル酸シクラーゼ)
実施例3:ハプロタイプ86-92領域の詳細な解析
実施例2に示した研究に続いて、本発明者等は、若白髪に関連する対立遺伝子を検出するためにSNPに基づく技術を用いてハプロタイプ86-92によって定義される第9染色体上の領域の解析を続けた。
1- この領域の5の新規SNPの追加
ハプロタイプ86-92の領域において、実施例2で行った個々の遺伝子型決定の結果に見られるように、以下の5SNPを保存した:
SNP 86: 418620;SNP 88: rs302919;SNP 90: 932886;
SNP 91: 429269;SNP 92: 2526008
第一段階では、本発明者等は前述のリストを完全にするためにこの領域内に新規の5SNPを決めた。この5つの付加的SNPは、既に他の研究グループによってその多型が確認されているSNPから選択した。
この5つの付加的SNPは第9染色体上の既に挙げた5のSNPと比較して相対的位置として86a、86b、86c、86d及び91aと番号を付した(テロメアpからテロメアqへ向かって)。
SNP 86a: 306537;SNP 86b: 3739902;SNP 86c: 371169;
SNP 86d: 3780813;SNP 91a: rs106906
定義した10SNPの場合、「p値」、すなわちグループAIとBIとの間の統計学的な偏差を算出した(AI:表現型スコア4又は5のPC個体、及びBI:グループAIのヒトに関連した対照;正確な定義については実施例2を参照のこと)。図8に得られた結果を示す。
2- この領域の30の新規SNPの追加
先の工程の結果、特に「若白髪」表現形質と領域86-92の連鎖に関する陽性の結果から、本発明者等はより有用な一組のSNPを用いてこの領域を検索した。
したがって、この領域の30の新規のSNPをまとめた。図11に、これら30の付加的SNPの名称、1〜30の番号、並びに既に定義された10のSNPと比較して第9染色体上の相対的な位置を示す。また、この表は30の付加的SNPと既に選択された10のSNPの合計について1〜40の再番号付けを示す。
30の付加的SNPの場合、本発明者等はグループAIの個体とグループBIの個体との間の統計学的な偏差であるp値も算出した。図9に得られた結果を示す。
最後に、本発明者等は領域86-92をカバーする40のSNPについて得られたp値の結果をまとめた。この結果を図10に示す。この図では、SNPを含む横座標軸は第9染色体上のSNP間の実際の間隔を考慮して目盛りを付けた。
また、図11にp値を示す(実際はログp)。0.001より小さいp値は有意な連鎖を示唆すると思われる。
図11に示す結果の解析により、4つのSNPが2.3より大きい関連値ログpを有する非常に注目すべき結果であることが示された。そのSNPは:rs306534(SNP 16/40);rs3739902(SNP 25/40);rs575916(SNP 30/40)及びrs365297(SNP 31/40)である。したがって、若白髪形質と関連した値を示すSNPは特に若白髪の診断に関するいかなる使用にも向いている。
3- ハプロタイプの解析
本発明者等は領域86-92のSNPが最終的に2つの領域、つまり連鎖不均衡にある領域86-88と領域90-92に分布されることを明らかにした。
したがって、本発明者等は若白髪形質に関する2つのハプロタイプの関連性を研究した。その結果を図13の2つの表に示す。この図では関連性が非常に有意である(p<10−5)であることが明らかである。
ハプロタイプで得られた結果とマーカーrs3739902について得られた結果(ログp>3)から、本発明者等は、若白髪と特に近い連鎖を示すより明確なハプロタイプを決定するためにより正確にSNPrs3739902の近接領域を解析した。したがって、本発明者等はSNP25〜27によって定義されるハプロタイプHAP25-27を確認することができた(図10参照)。その若白髪との連鎖スコアは非常に高かった。ハプロタイプに関与する25〜27の3つのSNPはrs3739902、rs2583805及びrs377090である。
実施例4:領域B86-88における変異検索
B86-88領域のコード配列及び非コード配列における変異検索
密集したSNPマーカーを用いた形質PCの事例-対照研究によって得られた強い関連性は、先の実施例に示したように第9染色体のおよそ60kbの領域をカバーしている。この領域には2つの遺伝子、DDX31とGTF3C4が存在する。さらにPC形質におけるこの領域の潜在的機能的役割を研究するために、本発明者等は両候補遺伝子のコード領域とスプライシング領域(DDX31、20のエキソン;GTF3C4、5のエキソン)における変異の検索を行った。
また、DDX31とGTF3C4の第一エキソンの間の500bpの領域にある2つの遺伝子の全5'UTR領域を配列決定した。この領域はDDX31とGTF3C4遺伝子のプロモータを含むと思われる。
加えてまた、本発明者等は、機能的役割(遺伝子発現の調節、DNAの構造など)を有するかもしれない60KbのPC関連領域にあるこれら遺伝子のコード領域(保存された非遺伝子(Conserved Non Genic)領域、CNG、Dermitzakis等 Science 2003を参照)の外に存在する(マウスと比較して)高度に保存された領域の配列も決定した。
方法
エキソン、イントロン-エキソン結合部及び非コード配列のDNAを、それぞれのゲノム部位に特異的なプライマー対を用いたPCRによってそれぞれ別々に増幅した。
サンガー法によるDNA直接配列決定によってデータを求めた。PCR産物はそれぞれ精製してジデオキシ終末反応を行った。配列決定した断片は自動16キャピラリーDNA分析機(Applied Biosystems, model 3100)によって分析した。
配列決定データは、様々な配列を一緒に比較することができるDNA配列アライメントプログラムを用いて分析した。
対照配列(ヒトゲノムプロジェクトによって得られた配列)から変化したすべてのヌクレオチドを記録した。非サイレント変異又は機能的に重要な影響を及ぼしうる変異のすべてを事例と対照集団において検索した。
直接配列決定法ないしはSNP遺伝子型決定(ジェノタイピング)(Pyrosequencing)の何れかによって集団検索を行った。
DNA試料
本発明者等は、PC固体と対照個体のDNAの解析を行った。影響を受けた固体は第9染色体のこの領域とPC形質との連鎖を示す6の家族から得たものである。追加の6固体は高い表現型スコアを示すものの中から選んだ(実施例2を参照、白髪強度の表現型スコアの定義についてはポイント3)。前段階で除外されるPC形質の追加の6対照個体も分析に加えた。
結果
PC、対照又はそれぞれの両グループにおいて多くのDNA変異が明らかとなった。遺伝子DDX31とGTF3C4は同様のサイズのコード領域を有しているが(851対822残基)、GTF3C4よりもDDX31においてより多くの変異が記録された(7対2変異)。
Figure 0004805845
ヌクレオチドの位置はコード配列の開始を目安とする、すなわち、「c.413」はコード配列の第413番目のヌクレオチドを意味し、第1番目のヌクレオチドはコドンATGの「A」である。
IVSは「介在配列」を意味する、すなわち、エキソン「IVS4+」は第4エキソンに接するイントロン3を意味し、「IVS4−」第4エキソンに接するイントロン5を意味する。「IVS4+15_17」はエキソン4とエキソン5の間のイントロン、すなわち第4エキソンに接するイントロン3の第15、16及び17番目のヌクレオチドを意味する。
「A800T」及び「I799V」はアミノ酸配列の変異である。
エキソン変異
遺伝子DDX31では、本発明者等は、スプライシング部位に近い位置にある4つのエキソン性変異(エキソン2、13及び20)と3つのイントロン性変異を同定した(スプライシング部位から1−20bpの距離にある)。
遺伝子GTF3C4では、本発明者等は、スプライシング部位に近い2つのエキソン性変異(エキソン2、3)を同定し、イントロン性変異は同定されなかった。
遺伝子DDX31のエキソン20では非サイレント変異のみが見つかった。コドン799の変異によりアミノ酸残基イソロイシンからバリンへのタンパク質DDX31内の翻訳変異(I799V)を示した。また、このヌクレオチド変異は多型(SNP rs306547として周知)として周知であり、12のうち6の影響を受けた個体のDNAにおいてヘテロ接合体として見られ;6個体ではこの変異(V799)をホモ接合体を示す。I799Vは6対照体のすべてにおいてヘテロ接合体として同定された。全体として、試験した個体の事例群(64個体)と対照群(64個体)の間で遺伝子型及び対立遺伝子型それぞれの頻度に有意な差は見られなかった(表)。
Figure 0004805845
集団の一事例個体において、遺伝子DDX31のエキソン20において他の非サイレントミスセンス変異(コドン800、アラニンからスレオニンへの変異、A800T)がヘテロ接合体で見られた。この変異A800Tの潜在的効果を予測するために、大集団の事例(affected)個体(64)及び対照個体(64)を分析したところ、PC個体又は対照個体の何れにもこのDNA変異の他のキャリアは見つからなかった。DNA配列は小極性アミノ酸による小アミノ酸の置換をコードする。マウスの相同タンパク質ddx31残基もヒトではアラニンであるがスレオニンとなっているので、進化の過程において位置800の残基は保存されていない。
Figure 0004805845
イントロン変異
他の興味ある変異は、遺伝子DDX31のイントロン4内のCTCCTCタンデムリピートモチーフにおける三ヌクレオチドCTCの欠損である(IVS4+15_17delCTC)。興味深いことに、試験した事例個体と対照個体の任意の個体において欠損したCTCをホモ接合体として見られない。
欠損-対立遺伝子についてヘテロ接合体に持つキャリアの頻度の差は、対照個体の9.26%(162リード)及びスコア1〜4のPC個体と混合個体(Piebaldism)のグループの平均遺伝子型頻度7.65%と比較して、スコア5の患者グループで23.8%と最も高かった。
Figure 0004805845
予測されるプロモータ領域(CpGアイランドにおいて)
両5'UTRに位置する介在配列では変異が検出されなかった(遺伝子GTF3C4及びDDX31はATGコドンから正方向に近接している)。この領域はCPGアイランドと称される。
保存された非遺伝子領域
また、本発明者等は、この遺伝子座で同定される保存された非遺伝子配列(CNG)を解析した。12の事例+6の対照集団で解析した20のCNG配列のうち、DDX31-CNGhs8と称される唯一の変異がCNG内で同定された。それは遺伝子DDX31のイントロン18内に存在する(IVS18+3781-4397/ IVS19-1677-2293)。
177の事例DNA及び71の対照DNAの遺伝子型頻度と対立遺伝子型頻度の比較解析により、ヘテロ接合性遺伝子型、すなわち対立遺伝子CとTとの組み合わせ遺伝子型が表現型スコア5の事例(affected)個体で見られた(45%対32%)。このCNGはヒトからマウス、ニワトリ及びマフグ(purple puffer)に高度に保存されている。
Figure 0004805845
SNPに基づく技術を使用した、B領域の解析における異なる工程での要約フローチャート。 4組のプールの構成。プールAI及びAIIは 若白髪の個体から構成される。二組の対照プールBI及びBIIは若白髪の個体の起源及び年齢に関して「交差した」個体から構成される。 領域Bに対してプール上で試験された171のSNPの有意差を示すグラフ。SNPは、領域Bに沿って1〜171まで番号を付して横座標に示し(テロメアpからテロメアq)、各SNPは平均30kb領域でその隣接部から離間している。1/p値は縦座標上にあり、pは統計的有意差である。しかしながら、500より多い1/p(すなわちp<0.02)でも500までを最大とする。 個体のジェノタイピングのために選択した33のSNPを示す表。第1列にはそれらの番号(先の工程において、テロメアpからテロメアqまでのB領域に沿って1〜171の番号を付す)を示す。第2列にはSNPの名称を示す。次の列には、p値に関連した種々のA-Bの比較(AI-BI;AII-BII;AI-BII)の値を示す。注釈「M」は0.05未満の有意差「p」値を示す。最後の列は、前記SNPにより重複しうる遺伝子を示す。 個体のジェノタイピングのために選択した33のSNPを示す表。第1列には染色体上の位置を示し、第2列にはそれらの識別子を示し、次の列にはそれらの番号(先の工程において、テロメアpからテロメアqまでのB領域に沿って1〜171の番号を付す)を付与する。次の列には、SNPがクラスター又はダブルスポットに存在するか否かを示している。 B領域における連鎖不均衡の結果を示す略図。同時に2つ取り込むSNP間の関連の有意差をカラーコードにより示す。 SNP/表現型の組み合わせに光をあて、「若白髪」と対照グループにおけるB領域の各SNPに対する対立遺伝子/遺伝子型(ジェノタイプ)の頻度を比較するグラフ。関連した遺伝子はSNPと共に横座標に示される。 対象とする領域における第一工程で使用した10のSNPについてのログp値(pは「p値」である)を示すグラフ。「p値」は、スコア4又は5を表す白髪個体とグループ4及び5の個体に相当する対照個体との間でのハプロタイプ頻度の比較によって得た。また、グラフは2つのハプロタイプ86-88と90-92の間の解離を示す。横座標上のSNP間のスペーシングは任意であり、SNP内の距離に比例しない。SNPが位置している領域内の遺伝子もまたそうである。 対象とする領域における第二工程で付加した30のSNPについてのログp値(pは「p値」である)を示すグラフ。変数は図8のものと同じである。30のSNPについて1〜30のSNPの番号を横座標に示す。(30のうち)SNPの数とSNPの識別子との対応は図11の表で説明する(旧番号DGM SNP#)。さらに、横座標Xの目盛りは互いのSNPの相対的位置を表すものではない。 対象とする領域における40のSNP(10+30)についてのログp値(pは「p値」である)を示すグラフ。試験した合計40のSNPについて1〜40のSNPの番号を横座標に示す。(40のうち)SNPの数とSNPの識別子との対応は図11、右側の表で説明する(分析番号)。Xの目盛りは第9染色体の物理的地図上での互いのSNPの相対的位置を表す。連鎖が最も有意な領域を示す。 対象とする領域(領域B86-92)で試験した40のSNPを表に挙げる。第1列はBuild NCBI 28 (hg 10 Dec2001 NCBI Build 28)に基づく「Freeze of UCSC of December 2001」に従って第9染色体上のいくつかのSNPの位置を示し、第2列はBuild NCBI 31 (November 2002)に基づくENSEMBL配列ライブラリ バージョンV14.31.1に従って位置を示す。以降の列は、SNPのGDB識別子、実施例3の第一段階(10+30)におけるSNPの番号、第二段階(40)におけるSNPの番号、最後は関連の値(ログp)をそれぞれ示す。 本発明の6つのSNPについて、第9染色体上に隣接する配列並びに発見されたSNPの2つの対立遺伝子を示す。 2つのハプロタイプの関連値を表に示す(S.E.は標準誤差を指す)。実際、SNP86-88及び90-92は最終的に連鎖不均衡にある2つの領域に位置している。

Claims (27)

  1. 個体の若白髪の素因の診断のための、配列番号:1のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs306534)であって、SNP rs306534のT対立形質型は若白髪の素因を示唆する、SNPマーカー
  2. 個体の若白髪の素因の診断のための、配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)であって、SNP rs3739902のT対立形質型は若白髪の素因を示唆する、SNPマーカー
  3. 個体の若白髪の素因の診断のための、配列番号:3のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs575916)であって、SNP rs575916のG対立形質型は若白髪の素因を示唆する、SNPマーカー
  4. 個体の若白髪の素因の診断のための、配列番号:4のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs365297)であって、SNP rs365297のT対立形質型は若白髪の素因を示唆する、SNPマーカー
  5. 以下のマーカー:配列番号:1のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs306534)配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)配列番号:3のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs575916)及び配列番号:4のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs365297)から選択した少なくとも一のヒト第9染色体のSNPマーカーの対立遺伝子を個体の遺伝子材料の試料において決定することを含む、個体の若白髪の素因の検出方法であって、SNP rs306534のT対立形質型、SNP rs3739902のT対立形質型、SNP rs575916のG対立形質型及びSNP rs365297のT対立形質型の何れかが若白髪の素因を示唆する、検出方法
  6. 検出を確立するために他の個体のマーカーの対立形質型をマーカーの対立形質型と比較するという付加的な工程を含んでなる、請求項に記載の方法。
  7. 前記他の個体が若白髪ではない、請求項に記載の方法。
  8. 前記他の個体が若白髪である、請求項に記載の方法。
  9. 前記他の個体が、診断される個体と血縁関係にある個体である、請求項に記載の方法。
  10. 個体の若白髪の素因の診断のために、個体の遺伝子材料の試料においてヒト第9染色体のSNPマーカーの対立遺伝子を検出するための配列決定装置、プライマー又は核酸プローブの使用であり、該マーカーが以下のマーカー:配列番号:1のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs306534)配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)配列番号:3のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs575916)及び配列番号:4のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs365297)から選択されるものである使用であって、SNP rs306534のT対立形質型、SNP rs3739902のT対立形質型、SNP rs575916のG対立形質型及びSNP rs365297のT対立形質型の何れかが若白髪の素因を示唆し、前記配列決定装置、プライマー又は核酸プローブはストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない、使用
  11. 核酸プローブの使用である、請求項10に記載の使用。
  12. 前記プローブが放射性マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと結合したものである、請求項11に記載の使用。
  13. 若白髪の素因を診断するためのキットであって、
    配列番号:1のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs306534)配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)配列番号:3のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs575916)及び配列番号:4のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs365297)から選択されるヒト第9染色体のSNPマーカーの対立遺伝子をヒト遺伝子材料の試料において検出するための配列決定装置、プライマー又は核酸プローブ
    若白髪の素因を示す遺伝子材料又は若白髪の素因がない遺伝子材料
    とを含んでなるキットであって、SNP rs306534のT対立形質型、SNP rs3739902のT対立形質型、SNP rs575916のG対立形質型及びSNP rs365297のT対立形質型の何れかが若白髪の素因を示唆し、前記配列決定装置、プライマー又は核酸プローブはストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない、キット
  14. 前記プローブが前記対立遺伝子の一つと特異的にハイブリダイズするハイブリダイゼーションプローブである、請求項13に記載のキット。
  15. 前記プローブが放射性マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと結合したものである、請求項14に記載のキット。
  16. 個体の若白髪の素因の検出方法であって、以下の3つのSNPに関連する該個体のハプロタイプを決定するために、3つのヒト第9染色体のSNPマーカー:配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)配列番号:5のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(rs 2583805)及び配列番号:6のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(rs 377090)の対立遺伝子を、該個体の遺伝子材料の試料において決定することを含んでなる方法であって、SNP rs3739902のT対立形質型、SNP rs2583805のG対立形質型及びSNP rs377090のT対立形質型を示すハプロタイプが若白髪の素因を示唆する、方法
  17. 検出を確立するために、3つのSNPによって形成されるハプロタイプを他の個体のものと比較するという付加的な工程を含んでなる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記他の個体が若白髪でない、請求項17に記載の方法。
  19. 前記他の個体が若白髪である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記他の個体が、診断される個体と血縁関係にある、請求項17に記載の方法。
  21. 個体の若白髪の素因の検出のための、該個体の遺伝子材料の試料におけるヒト第9染色体の3つのSNPマーカーの対立遺伝子を検出するための配列決定装置、プライマー又は核酸プローブの使用であって、該マーカーが配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)配列番号:5のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(rs 2583805)及び配列番号:6のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(rs 377090)であって、SNP rs3739902のT対立形質型、SNP rs2583805のG対立形質型及びSNP rs377090のT対立形質型は若白髪の素因を示唆し、前記配列決定装置、プライマー又は核酸プローブはストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない、使用
  22. 核酸プローブの使用である、請求項21に記載の使用。
  23. 前記プローブが放射性マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと結合したものである、請求項22に記載の使用。
  24. 若白髪の素因の診断のためのキットであって、ヒト遺伝子材料の試料において以下のヒト第9染色体のSNPマーカー:配列番号:2のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(SNP rs3739902)配列番号:5のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(rs 2583805)及び配列番号:6のヌクレオチド配列の位置21のSNPマーカー(rs 377090)の対立遺伝子を検出するための配列決定装置、プライマー又は核酸プローブを含んでなるキットであって、SNP rs3739902のT対立形質型、SNP rs2583805のG対立形質型及びSNP rs377090のT対立形質型は若白髪の素因を示唆し、前記配列決定装置、プライマー又は核酸プローブはストリンジェントな条件下にて対立遺伝子の一のみとハイブリダイズして他のものとハイブリダイズしない、キット
  25. 若白髪の素因を示す遺伝子材料又は若白髪の素因がない遺伝子材料をさらに含んでなる、請求項24に記載のキット。
  26. 前記核酸プローブがそれぞれのSNPマーカーの一対立遺伝子に特異的にハイブリダイズするハイブリダイゼーションプローブである、請求項24に記載のキット。
  27. 前記プローブが放射性マーカー、酵素マーカー、発光性マーカー又は蛍光性マーカーと結合したものである、請求項26に記載のキット
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