JP4803064B2 - フィールドフローフラクショネーション装置 - Google Patents

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本発明は、測定対象の粒子群を含んだ流体を、フィールドフローフラクショネーション用チャンネル(Field Flow Fractionation channel)内に導入して分離・分取するフィールドフローフラクショネーション装置に関する。
ここでいうフィールドフローフラクショネーション装置は、チャンネル上流の入口ポートから流体を供給するとともに、チャンネルの上面から底面に向けて流体を面状に送り出すフローフィールドフローフラクショネーション(FFFF)装置(クロスフロー方式フローフィールドフローフラクショネーション装置ともいう)と、チャンネル上流の入口ポートから流体を供給し、チャンネル上面からは流体を供給しない非対称フローフィールドフローフラクショネーション(AFFFF)装置との双方を含む。
溶液中に含まれる1nm〜100nm程度の広い範囲の粒子径の微粒子を分離・分取する方法として、クロスフロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)が知られている(特許文献1参照)。
図4は従来からのクロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)のチャンネルの基本構造を示す斜視図、図5はその断面図である。チャンネル100は、底面101、底面に対向する上面102、一対の左右側面103、104、上流側側面105、下流側側面106で囲まれるようにして形成された中空流路である。底面101上にはメンブレイン110が底面に密接させてある。チャンネルの概略寸法は、一例として、チャンネル幅Wが1〜2cm、チャンネル高さHが50〜500μm、チャンネル長さLが10〜30cmである。
チャンネル100の上流側側面105には、図示しない送液ポンプにより水系や有機系等のキャリア流体を供給する入口ポート111、そのわずか下流側には分離対象の微粒子群を導入するサンプル導入ポート112、下流側側面には出口ポート113が形成されている。
なお、入口ポート111とサンプル導入ポート112とは兼用されてもよい。その場合は、入口ポート111とサンプル導入ポート112とは同じものを指すので呼び分ける必要はないが、これらが別設されている場合も含めて説明を行う便宜上、以下の説明では、特に言及しない限り、キャリア流体を導入するために使用するときは入口ポート111、サンプル導入用に使用するときはサンプル導入ポート112と呼ぶようにして説明する。
チャンネル100の底面101、上面102は多孔質媒体(例えばセラミック)で形成される。メンブレイン110は分離対象の粒子群は透過せず、キャリア流体のみを透過する性質のものが用いられている。上面102からは、図示しない送液ポンプにより、チャンネル100内に向けてキャリア流体を面状に透過させる。底面101は、チャンネル100の外部に向けてキャリア流体を面状に透過させ、上面102から底面101に向かうキャリア流F1が形成される。このキャリア流F1をクロスフローF1と呼んでいる。底面101の下流には、図示しない吸引ポンプが接続してあり、吸引作用によりクロスフローF1の流速を制御する。また、このポンプを停止することにより、クロスフローを停止あるいはほとんど停止状態にすることができるようにしてある。
一方、入口ポート111からは、分離対象の粒子群の種類や性質に応じた適切な流速で、出口ポート113に向けてキャリア流体が連続的に供給される。これにより、チャンネル100内を上流側から下流側に向かう流れF2が形成される。この流れF2は、サンプル導入ポート112から粒子を導入したときに、搬送する流れであり、軸方向流F2(フィールドフロー、チャンネルフローともいう)と呼んでいる。軸方向流F2とクロスフローF1とはほぼ直交した流れである。
クロスフローF1は、チャンネル100の上面102から下面101方向への流れが形成される面全体にわたって均一な流速になるようにしてあり、既述のようにメンブレイン110は粒子を通過しないため、流れの粘性作用により、チャンネル100内で粒子は底面近傍に分布する。さらに、粒子は、キャリア(溶媒)中でブラウン運動により拡散する性質を有することから、微粒子の拡散運動とクロスフローF1とによるバランス作用により、粒子の濃度Nは底面101から次式(1)で表される指数(減衰)分布を示すようになる。

N=exp(−|U| / D) (1)
ここで、|U|はクロスフロー速度、Dは拡散係数である。
一方、入口ポート111から出口ポート113に向かう軸方向流F2は層流であり、流れの中心が最大流速、両壁面が流速ゼロとなる放物面形状の流速分布でチャンネル100内を流れる。
したがって、底面101、上面102から離れるほど軸方向流F2の流速は大きくなり、この軸方向流F2の流速分布とクロスフローF1による粒子分布との組み合わせにより、最終的に粒子の拡散係数に応じて粒子が分離され、分離された粒子が出口ポートから順次送出されるようになる。以上が、クロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)により粒子の分離が行われる動作原理である。
上述したクロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)では、上面102から底面101に向かうクロスフローF1の流速を均一に調整することが、かなり困難である。さらにクロスフローF1と軸方向流F2とを独立に送り込んでおり、バランスよく流れをコントロールすることも困難である。
そこで、クロスフロー型フィールドフローフラクショネーション装置を改良した非対称フローフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)が提案されている。
図6は、非対称フローフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)のチャンネル構造の断面図である。図において、図5と同じものについては同符号を付すことにより、説明を省略する。このチャンネル100’では、上面102’にはキャリア流体透過性でないガラス等の材料が用いられる。したがって、上面102’から底面101に向けてキャリア流体を供給することなく、単に入口ポート111からのみキャリア流体を供給する。入口ポート111から供給されたキャリア流体(溶媒)が軸方向流F2として流れると、そのキャリア流体の一部がメンブレイン110を透過して底面101から外部へ流出するようになり、これが軸方向流F2に対して直交したクロスフローF1として、上述したクロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)におけるクロスフローF1と同様の作用をするようになる。非対称フローフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)は、チャンネルの構造を簡単にすることができ、キャリア流体の流れの制御も簡単になる。
非対称フローフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)の場合は、入口ポート111から供給されるキャリア流体によってクロスフローF1もまかなわれるため、出口ポート113に到達する軸方向流F2の単位断面積あたりの流量が減って流速が低下する。そのため、流量低下を防止するために、下流側に行くにつれて、チャンネル幅Wを狭くして流路断面積を小さくするように改良したチャンネル形状も提案されている(非特許文献1参照)。
米国特許4147621号公報 A.Litzen, K. G. Wahlund, :Zone Broadening and Dilution in Rectangular and Trapezoidal Asymmetric Flow Field-Flow Fractionation Channels, Analytical Chemistry, American Chemical Society, 1991,63, p.1001-1007
クロスフロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)にしろ、非対称フロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)にしろ、粒子を含むサンプルをチャンネル内に導入して分離動作を実行すると、チャンネル内に一部の粒子が残留することがある。そのため、分離動作実行後は、次回の分離に備えて、チャンネル内を洗浄する必要がある。
しかしながら、分離動作後のチャンネル内の洗浄をどのようにして行うかについては、あまり検討されておらず、適切な洗浄方法が確立されていなかった。ひとつの洗浄方法として、入口ポート、または、出口ポートから一方向に大量のキャリア(溶媒)を流して、残留するサンプルを洗い流す方法がある。しかし、この方法では、洗浄に大量のキャリア(溶媒)が必要である。また、チャンネル部分を取り外して洗浄する方法がある。この場合、分解、およびその後の組み立てに手間がかかる。
そこで、チャンネル内は分解せず、出口側の流路の一部(例えば、出口ポート後段に検出器が接続されている場合はその取合部分)を取り外し、そこから気泡を導入して、再び流路接続し、気泡をチャンネル内に入れた状態で出口側から溶媒を供給するようにして、チャンネル内を下流から上流に向けて逆方向に気泡を移動させた後、入口ポートの上流から気泡を外部に排出することにより、気泡が内壁面と接触するときに壁面(メンブレインとの接触面を含む)に付着している汚れを、気泡とキャリア(溶媒)との界面に付着させるようにして、気泡とともに移動して外部に排出する方法をとることにより、残留粒子の排出および洗浄を行うようにしている。
この方法によれば、比較的少量の溶媒で気泡を移動させるだけで洗浄することができ、短時間で洗浄ができる点で都合がよい。
しかしながら、洗浄ごとに、出口側の流路を外す必要があり、手間がかかるとともに、流路を取り外したときに、外した部分からかえって汚れが浸入することがある。また、取り外し作業が必要であることから、洗浄の自動化が困難である。
そこで、本発明は、チャンネル洗浄に手間がかからず、容易かつ短時間に洗浄できるようにしたフィールドフローフラクショネーション装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、粒子分離動作を、次々と繰り返して行う際に、装置を停止させて流路を取り外して洗浄するようなことを行わず、粒子分離動作と洗浄とを交互に連続して行うことが容易に行えるフィールドフローフラクショネーション装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明のフィールドフローフラクショネーション装置は、キャリア流体透過性部材で形成された底面、底面に対向する上面、および側面で囲まれ、分離対象の粒子群については非透過でキャリア流体については透過可能なメンブレインが底面上に配設されたチャンネルと、チャンネルの上流側に設けられキャリア流体をチャンネル内に送給するための入口ポートと、入口ポート近傍で入口ポートよりチャンネルの下流側に別設されまたは入口ポートによって兼用され、分離対象の粒子群を含むサンプルを導入するためのサンプル導入ポートと、チャンネルの下流側に設けられチャンネル内を流れた流体を送出するための出口ポートとからなり、少なくとも入口ポートからキャリア流体を送給することにより、チャンネル内を出口ポートに向かう軸方向流を生成するとともに、チャンネル内を流れるキャリア流体の一部がメンブレインを透過して底面から外部に流出するようにして軸方向流と交差する方向に流れるクロスフローを生成し、サンプル導入ポートから導入された粒子群を、軸方向流およびクロスフローにより分離して出口ポートから送出するフィールドフローフラクショネーション装置において、チャンネル内に一時的に気泡を導入するための気泡導入バルブを入口ポート、サンプル導入ポート、出口ポートに接続される流路のうちのいずれかの流路上に備えるとともに、気泡がチャンネル内に導入された際に、チャンネル内を気泡が移動するようにキャリア流体を送る気泡移動制御手段を備えるようにしている。
ここで、底面を形成するキャリア流体透過性部材は、多孔質セラミック材を用いるのが好ましいが、これに限らず、キャリアを透過させることができる材料を用いたもの、あるいは多数の小孔を加工してキャリアが透過できるようにしたようなものでもよい。
メンブレインの材料は特に限定されず、分離対象の粒子群やキャリア流体の種類により適切な材料を使用すればよい。具体的にはポリカーボネート等が利用できる。
本発明によれば、チャンネル内に粒子群を導入して分離を行った後、チャンネル内を洗浄する際に、一時的に気泡導入バルブが作動し、入口ポート、サンプル導入ポート、出口ポートのいずれかの流路に気泡を導入する。導入される気泡は、チャンネル内に導入されたときに、気泡がチャンネルの内壁面(上面、底面、左右側面)に接触しながら移動できる量があればよい。気泡が導入されると、再び気泡導入バルブが作動して通常の流路状態に戻る。続いて、気泡移動制御手段により、チャンネル内に向けてキャリア流体が流され、これにより気泡がチャンネル内に送りこまれ、さらにチャンネル内を移動するようにキャリア流体が送り込まれる。具体的には、入口ポートまたはサンプル導入ポートから気泡が導入されるときは、入口ポートからキャリアが供給され、出口ポートに向けて気泡が移動するようにする。出口ポートから気泡が導入されるときは、入口ポートまたはサンプル導入ポートに向けて気泡が移動するようにする。
チャンネル内を移動する気泡は、気泡とキャリア流体の界面に粒子を付着させて移動する性質があるので、気泡の移動とともにチャンネル内に残留している粒子が取り除かれて、排出される側のポートに送り出される。これにより、チャンネル内を洗浄することができる。
なお、気泡移動制御手段が入口ポートから出口ポートに向けてキャリア流体を送る制御を行う場合は、粒子分離のときと同じ向きの流れを発生させればよいので特に問題ないが、気泡移動制御手段が出口ポートから入口ポートまたはサンプル導入ポートにキャリア流体を送る制御を行う場合は、出口ポートからキャリアを供給することができるようにする必要がある。そのため、出口ポート側からキャリアを送液する流路を別途に設けるか、あるいは、入口ポートにキャリア流体を送る流路に流路切換バルブを設けるなどして、洗浄の際には流路を切り換えて出口ポートからキャリア流体を送ることができるようにする。
(その他の課題の解決手段および効果)
上記発明において、チャンネルの上面がキャリア流体透過性部材で構成され、キャリア流体を入口ポートから送給するとともに上面からも面状に送給するようにしてもよい。
本発明によれば、チャンネルの上面からチャンネル内にキャリア流体を送り込むことにより、クロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)として粒子分離を行うことができる。
上記発明において、入口ポート、サンプル導入ポートのいずれかに接続される流路上に気泡導入バルブが接続されるとともに、出口ポートに接続される流路上に気泡を含む流体を排出するためのドレイン流路を接続するドレイン流路切換バルブを備えるようにしてもよい。
本発明によれば、ドレイン流路切換バルブを作動させることにより、上流から下流方向に気泡を移動した気泡は、出口ポートを経て、ドレイン流路に排出されるので、洗浄後、すぐに次回の粒子分離を行うことができる。すなわち、出口ポートの後段には、通常、分離された粒子を計測する検出器のような次工程の機器が接続されているが、気泡がそれら次工程の機器を通過するのを待つことなく、ドレイン流路から排出させることができるので、待時間を短縮できる。
上記発明において、出口ポートに接続される流路上に気泡導入バルブが接続されるとともに、入口ポート、サンプル導入ポートのいずれかに接続される流路上に気泡を含む流体を排出するためのドレイン流路を接続するドレイン流路切換バルブを備えるようにしてもよい。
本発明によれば、ドレイン流路切換バルブを作動させることにより、下流から上流方向に気泡を移動した気泡は、入口ポートまたはサンプル導入ポートを経て、ドレイン流路に排出されるので、洗浄後、すぐに次回の粒子分離を行うことができる。すなわち、入口ポートまたはサンプル導入ポートを通過後、すぐにドレイン流路から排出できるので、待時間を短縮できる。
上記発明において、サンプル導入ポートに接続される流路には、サンプルをチャンネル内に導入するためのサンプル導入バルブが設けられ、サンプル導入バルブが気泡をチャンネル内に導入する気泡導入バルブを兼ねるようにしてもよい。
本発明によれば、試料導入のために設けられているサンプル導入バルブを利用して気泡を導入することにより、装置の流路構成を大きく変えることなく、気泡を導入して洗浄することができる。また、サンプル導入バルブと気泡導入バルブとを兼用することにより、サンプル導入バルブからサンプル導入ポート、チャンネル内を経て出口ポートに至るまで、粒子が通過する流路とほぼ同じ流路に、気泡を通過させることができるので、導入された粒子を確実に排出させることができる。
また、上記発明において、気泡導入バルブから加圧された気泡が供給されるようにしてもよい。
本発明によれば、チャンネル内は気泡導入バルブの上流側よりも減圧されているので、チャンネル内で気泡が膨張して大きくなり、チャンネル内壁面との接触がより確実になり洗浄効果を高めることができる。
また上記発明において、気泡導入バルブから供給される気泡が殺菌性ガスの気泡であるようにしてもよい。
本発明によれば、チャンネル内の殺菌が必要なサンプルを扱う場合にも、殺菌を兼ねつつ洗浄を行うことができる。
以下、本発明を実施するための実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施例は、一例にすぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形実施することが可能である。
(実施形態1)
図1は本発明の一実施形態である非対称フロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)の構成を示す図である。本実施形態では、チャンネル内の洗浄の際に、サンプル導入ポート112から気泡を導入し、出口ポート113から気泡を排出する方式を採用する。
このAFFFF装置10は、3ポートバルブ11および6ポートバルブ12からなるサンプル・気泡導入部D、キャリア流体を送出する送液ポンプ13、サンプル導入ポート112にキャリア流体を送るためのサンプル導入ポート側電磁弁14、入口ポート111にキャリア流体を送るための入口ポート側電磁弁15、出口ポート側切換弁16、検出器17、サンプル導入部側ドレイン18、出口ポート側ドレイン19、コンピュータからなる制御部20、および、チャンネル100’とから構成される。このうち、チャンネル100’は、図6で説明したものを用いている。したがってチャンネル100’の内部構造については、図6と同符号を付すことにより、説明を省略する。
3ポートバルブ11は、粒子を含んだサンプルAが供給されるサンプル流路21、加圧エアーBが供給されるエアー流路22のいずれか一方を、切換操作によりインジェクション流路23に接続できるようにしてある。サンプルAの導入部分には、例えば液体クロマトグラフ装置等で利用される周知の試料導入部を利用することができる。また、加圧エアーには、加圧ボンベを利用することができる。
インジェクション流路23は6ポートバルブ12と接続されている。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプル(あるいは加圧エアー)を一定量サンプリングするサンプルループ24、キャリア流体(溶媒)が供給されるキャリア流路25、サンプル導入ポート112に通じるサンプル導入流路26、サンプル導入部側ドレイン18に通じるドレイン流路27と接続される。この6ポートバルブ12の切換操作により、サンプルループ24に一時的にサンプルや気泡(加圧エアー)を蓄積し、さらにサンプルループ24に蓄積した一定量のサンプルや気泡を、チャンネル100’に送出することができるようにしてある。
したがって、3ポートバルブ11と6ポートバルブ12とが組み合わされたサンプル・気泡導入部Dが、サンプル導入ポートに一定量のサンプルを導入するサンプル導入バルブとして機能するとともに、一定量の気泡を導入する気泡導入バルブとして機能する。
送液ポンプ13は、水や有機溶媒などのキャリア流体Cを、サンプル導入ポート側電磁弁14、入口ポート側電磁弁15を介して、サンプル導入ポート112、入口ポート111に送り出す。
出口ポート側切換弁16は、切換操作により、出口ポート113から排出される流体を、検出器17に送るか、出口ポート側ドレイン19に送るかの切換を行う。本発明との関係では、気泡を含む流体を排出するためのドレイン流路を接続するドレイン流路切換バルブとして機能する。
制御部20は、3ポートバルブ11、6ポートバルブ12、送液ポンプ13、入口ポート側電磁弁14、サンプル導入ポート側電磁弁15、出口ポート側流路切換弁16、検出器17などの制御を行う。本発明との関係では、チャンネル100内に導入された気泡を移動させるためのキャリア流体の流れの制御を行うときに気泡移動制御手段としても動作することになる。
次に、このAFFFF装置10による粒子分離動作および洗浄動作を説明する。
粒子分離を行うときは、送液ポンプ13を作動し、入口ポート側電磁弁15を介して入口ポート111からキャリア流体をチャンネル100’内に供給する。チャンネル100’内を流れるキャリア流体は、一部が底面101から排出されることでクロスフローF1を形成し、残りは出口ポート13に向かって軸方向流F2となる。出口ポート側切換弁16は検出器17側に通じるように流路が切り換えられており、出口ポート113から排出される流体は検出器17に送られる。
続いて、3ポートバルブ11を、サンプル流路21とインジェクション流路23とが連通する状態にして、サンプルAをサンプル流路21から6ポートバルブ12に向けて注入する。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプルループ24、ドレイン流路27が連通する第一の状態に切り換えておくことにより、サンプルループ24内に一定量のサンプルが採取される。
続いて、6ポートバルブ12が、キャリア流路25、サンプルループ24、サンプル導入流路26が連通する第二の状態に切り換えるとともに、サンプル導入ポート電磁弁14が開状態になることにより、サンプルループ24に採取された一定量のサンプルがサンプル導入ポート112からチャンネル100’内に導入される。
そして、チャンネル100’内に導入されたサンプル中の粒子群は、クロスフローF1と軸方向流F2とにより分離され、拡散係数が大きい粒子から順に、出口ポート113から出口ポート側切換弁16を経て検出器17に送られ、検出される。
以上の動作により、一回の粒子分離動作が終了する。続いて、次回の粒子分離動作を行う前に、チャンネル内の洗浄動作が行われる。
洗浄を行うときは、出口ポート側切換弁16を出口ポート側ドレイン19側に切り換える。送液ポンプ13を作動し、入口ポート側電磁弁15を介して入口ポート111からキャリア流体をチャンネル100’内に供給する。また、チャンネル100’の底面101の下流側に接続されている図示しない吸引ポンプを停止しておくことにより、洗浄に不要なクロスフローF1を停止もしくは小さくし、チャンネル100’内に供給されたキャリア流体のほとんどを軸方向流F2にして、出口ポート113から排出されるようにする。
続いて、3ポートバルブ11を、エアー流路22とインジェクション流路23とが連通する状態にし、加圧エアーBをエアー流路22から6ポートバルブ12に向けて注入する。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプルループ24、ドレイン流路27が連通する第一の状態に切り換えておくことにより、サンプルループ24内に一定量の気泡(加圧エアー)が採取される。
続いて、6ポートバルブ12を、キャリア流路25、サンプルループ24、サンプル導入流路26が連通する第二の状態に切り換えるとともに、サンプル導入ポート電磁弁14を開状態にすることにより、サンプルループ24に採取された一定量の気泡(加圧エアー)がサンプル導入ポート112からチャンネル100’内に導入される。
そして、チャンネル100’内に導入された気泡は、減圧により膨張して体積を増すとともに、送液ポンプ13により入口ポート111から送り込まれる軸方向流F2により出口ポート113に向けて移動させられる。このとき、チャンネル100’内に残留する粒子は、気泡とキャリア流体との界面に付着し、気泡とともに移動する。出口ポート113から排出された気泡は、残留粒子を含むキャリア流体とともに出口ポート側切換弁16を経て出口ポート側ドレイン19に排出される。
以上の動作により、チャンネルの洗浄動作が終了する。以後、同様の粒子分離の動作と洗浄動作を繰り返すことにより、連続して粒子分離を行うことができる。
(実施形態2)
図2は、本発明の他の一実施形態であるフィールドフローフラクショネーション装置の構成を示す図である。この実施形態は、クロスフロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)を採用している。また、入口ポート111がサンプル導入ポートを兼用するようにしている。したがって、サンプル導入を入口ポート111から行うとともに、気泡導入も入口ポート111から行う方式を採用している。
このFFFF装置10aは、3ポートバルブ11および6ポートバルブ12からなるサンプル・気泡導入部E、キャリア流体を送出する送液ポンプ13、入口ポート111にキャリア流体を送るための入口ポート側電磁弁31、クロスフローを形成するためのキャリア流体を送るクロスフロー用電磁弁32、出口ポート側切換弁16、検出器17、サンプル導入部側ドレイン18、出口ポート側ドレイン19、コンピュータからなる制御部20、および、チャンネル100aとから構成される。このうち、チャンネル100aは、図4で説明したもの(但し、入口ポートがサンプル導入ポートを兼用している)を用いている。したがって、チャンネル100の内部構造については、図4と同符号を付すことにより、説明の一部を省略する。また、図1と同じものについても同符号を付すことにより、説明の一部を省略する。
3ポートバルブ11は、粒子を含んだサンプルAが供給されるサンプル流路21、加圧エアーBが供給されるエアー流路22のいずれか一方を、切換操作によりインジェクション流路23に接続できるようにしてある。インジェクション流路23は6ポートバルブ12と接続されている。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプル(あるいは加圧エアー)を一定量サンプリングするサンプルループ24、キャリア流体(溶媒)が供給されるキャリア流路25、入口ポート111(サンプル導入ポートを兼ねる)に通じる入口ポート接続流路33、サンプル導入部側ドレイン18に通じるドレイン流路27と接続してある。この6ポートバルブ12の切換操作により、サンプルループ24内に一時的にサンプルや気泡(加圧エアー)を蓄積し、さらにサンプルループ24に蓄積した一定量のサンプルや気泡を、チャンネル100aに送出することができるようにしてある。
したがって、3ポートバルブ11と6ポートバルブ12とが組み合わされたサンプル・気泡導入部Eが、入口ポート111(サンプル導入ポートを兼ねる)に一定量のサンプルを導入するサンプル導入バルブとして機能するとともに、一定量の気泡を導入する気泡導入バルブとして機能する。
送液ポンプ13は、水や有機溶媒などのキャリア流体Cを、入口ポート側電磁弁31を介して入口ポート111に送り、軸方向流F2を形成する。また、クロスフロー用電磁弁32を介してチャンネル100aの上面102に送り、クロスフローF1を形成する。
出口ポート側切換弁16は、切換操作により、出口ポート113から排出される流体(キャリア流体あるいは粒子群あるいは気泡を含んだキャリア流体)を、検出器17に送るか、出口ポート側ドレイン19に送るかの切換を行う。本発明との関係では、気泡を含む流体を排出するためのドレイン流路を接続するドレイン流路切換バルブとして機能する。
制御部20は、3ポートバルブ11、6ポートバルブ12、送液ポンプ13、入口ポート側電磁弁31、クロスフロー用電磁弁32、出口ポート側切換弁16、検出器17の制御を行う。本発明との関係では、チャンネル100a内に導入された気泡を移動させるためのキャリア流体の流れの制御を行うときに気泡移動制御手段として動作することになる。
次に、このFFFF装置10aによる粒子分離動作および洗浄動作を説明する。
粒子分離を行うときは、送液ポンプ13を作動し、入口ポート側電磁弁31を介して入口ポート111からキャリア流体をチャンネル100a内に供給して軸方向流F2を形成する。同時に、クロスフロー用電磁弁32を介してチャンネル100aの上面102からキャリア流体を供給するとともに、底面110からキャリア流体の一部を排出することによりクロスフローF1を形成する。出口ポート側切換弁16は検出器17側に通じるように流路が切り換えておくことにより、出口ポート113から排出される流体が検出器17に送りこまれるようにしてある。
続いて、3ポートバルブ11を、サンプル流路21とインジェクション流路23とを連通する状態にして、サンプルAをサンプル流路21から6ポートバルブ12に向けて注入する。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプルループ24、ドレイン流路27が連通する第一の状態に切り換えておくことにより、サンプルループ24内に一定量のサンプルが採取される。
続いて、6ポートバルブ12を、キャリア流路25、サンプルループ24、入口ポート接続流路33が連通する第二の状態に切り換えるとともに、入口ポート側電磁弁31を開状態にすることにより、サンプルループ24に採取された一定量のサンプルが入口ポート111(サンプル導入ポートを兼ねる)からチャンネル100a内に導入される。
そして、チャンネル100a内に導入されたサンプル中の粒子群は、クロスフローF1と軸方向流F2とにより分離され、拡散係数が大きい粒子から順に、出口ポート113から出口ポート側切換弁16を経て検出器17に送られ、検出される。
以上の動作により、一回の粒子分離動作が終了する。続いて、次回の粒子分離動作を行う前に、チャンネル内の洗浄動作が行われる。
洗浄を行うときは、出口ポート側切換弁16を出口ポート側ドレイン19側に切り換える。送液ポンプ13を作動し、入口ポート側電磁弁31を介して入口ポート111からキャリア流体をチャンネル100a内に供給する。クロスフロー用電磁弁32は閉状態にする。チャンネル100aの底面101の下流側に接続されている図示しない吸引ポンプを停止しておくことにより、洗浄に不要なクロスフローF1を停止あるいは小さくし、チャンネル100a内に供給されるキャリア流体のほとんどを軸方向流F2にして、出口ポート113から排出されるようにする。
続いて、3ポートバルブ11を、エアー流路22とインジェクション流路23とを連通する状態にし、加圧エアーBをエアー流路22から6ポートバルブ12に向けて注入する。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプルループ24、ドレイン流路27が連通する第一の状態に切り換えておくことにより、サンプルループ24内に一定量の気泡(加圧エアー)が採取される。
続いて、6ポートバルブ12を、キャリア流路25、サンプルループ24、入口ポート接続流路33が連通する第二の状態に切り換えるとともに、入口ポート側電磁弁31を開状態にすることにより、サンプルループ24に採取された一定量の気泡(加圧エアー)が入口ポート111からチャンネル100a内に導入される。
そして、チャンネル100a内に導入された気泡は、減圧により膨張して体積を増すとともに、送液ポンプ13により入口ポート111から送り込まれる軸方向流F2により出口ポート113に向けて移動させられる。このとき、チャンネル100a内に残留する粒子は、気泡とキャリア流体との界面に付着し、気泡とともに移動する。出口ポート113から排出された気泡は、残留粒子やキャリア流体とともに出口側流路切換弁16を経て出口ポート側ドレイン19に排出される。
以上の動作により、チャンネルの洗浄動作が終了する。以後、同様の粒子分離の動作と洗浄動作を繰り返すことにより、連続して粒子分離を行うことができる。
なお、実施形態1ではAFFFF装置であってサンプル導入ポートを別設した形態を採用し、実施形態2ではFFFF装置であってサンプル導入ポートと入口ポートとを兼用した形態を採用しているが、構成を一部変更して、AFFFF装置であってサンプル導入ポートと入口ポートとを兼用した形態、FFFF装置であってサンプル導入ポートを別設した形態としてもよい。これらの場合には、実施形態1と実施形態2とのチャンネル構造および流路構造を組み合わせることにより、実現することができる。
(実施形態3)
図3は本発明の他の一実施形態である非対称フロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)の構成を示す図である。本実施形態では、洗浄の際に、出口ポート113から気泡を導入し、入口ポート111から気泡を排出する方式を採用する。
このAFFFF装置10bは、6ポートバルブ12aからなるサンプル導入部F、キャリア流体を送出する送液ポンプ13、キャリア流体をサンプル導入ポート112に送るサンプル導入ポート側電磁弁14、キャリア流体を入口ポート111に送る入口ポート接続流路33上の入口ポート側電磁弁15、キャリア流体を出口ポートに送る出口ポート側電磁弁41、出口ポート側切換弁16a、6ポートバルブ12bからなる気泡導入部G、検出器17、サンプル導入部側ドレイン18、入口ポート側切換弁43、入口ポート側ドレイン44、コンピュータからなる制御部20、およびチャンネル100’とから構成される。このうち、チャンネル100’は図6で説明したものを用いているので、チャンネル100’の内部構造については、図6と同符号を付すことにより、説明の一部を省略する。
6ポートバルブ12aは、サンプルAが導入されるインジェクション流路23、サンプルを一定量サンプリングするサンプルループ24、キャリア流体(溶媒)が供給されるキャリア流路25、サンプル導入ポート112に通じるサンプル導入流路26、サンプル導入部側ドレイン18に通じるドレイン流路27と接続してある。この6ポートバルブ12aの切換操作により、サンプルループ24に一時的にサンプルを蓄積し、さらにサンプルループ24に蓄積した一定量のサンプルを、チャンネル100’に送出することができるようにしてある。
送液ポンプ13は、水や有機溶媒などのキャリア流体Cを、サンプル導入ポート側電磁弁14を介してサンプル導入ポート112に送出する。また、入口ポート側電磁弁15、入口ポート側切換弁43を介して、入口ポート111に送出する。また、出口ポート側電磁弁41、6ポートバルブ12b、出口ポート側切換弁16aを介して、出口ポート113に送出する。
6ポートバルブ12bは、出口ポート側電磁弁41を介してキャリア流体が送られるキャリア流路50、エアーBが導入されるインジェクション流路51、気泡となる加圧エアーを一定量採取する気泡ループ52、採取された気泡を出口ポート113に送る気泡導入流路53、エアーを排出する排出流路54と接続してある。この6ポートバルブ12bの切換操作により、気泡ループ52に一定量の気泡(加圧エアー)を蓄積し、さらに気泡ループ52に蓄積された気泡を、気泡導入流路53、出口ポート側切換弁16a、出口ポート接続流路55を経て、出口ポート113に送るようにしてある。
出口ポート側切換弁16aは、切換操作により、出口ポート113から出口ポート接続流路55を経て送られてくる流体(粒子群を含んだキャリア流体)を検出器17に送り出すか、6ポートバルブ12bから気泡導入流路53を経て導入される気泡を、出口ポート接続流路55を経て出口ポート113に導入するかを切り換える。
入口ポート側切換弁43は、切換操作により、入口ポート接続流路33を流れるキャリア流体を入口ポート111に送るか、入口ポート111から排出される流体を入口ポート側ドレイン44に排出するかを切り換える。
制御部20は、6ポートバルブ12a、12b、送液ポンプ13、入口ポート側電磁弁15、サンプル導入ポート側電磁弁14、出口ポート側電磁弁41、出口ポート側切換弁16a、検出器17、入口ポート側切換弁43の制御を行う。本発明との関係では、チャンネル100’内に導入された気泡を移動させるためのキャリア流体の流れの制御を行うときに気泡移動制御手段として動作することになる。
次に、このAFFFF装置10bによる粒子分離動作および洗浄動作を説明する。
粒子分離を行うときは、送液ポンプ13が作動し、入口ポート側電磁弁15、入口ポート側切換弁43を介して、入口ポート111からキャリア流体がチャンネル100’内に供給される。チャンネル100’内を流れるキャリア流体は、一部が底面110から排出されてクロスフローF1を形成するとともに、残りは出口ポート113に向かって軸方向流F2となる。出口ポート側切換弁16aは検出器17側に通じるように流路を切り換えておくことにより、出口ポート113から排出される流体が検出器17に送られるようにしてある。
続いて、サンプルAをインジェクション流路23から6ポートバルブ12に導入する。6ポートバルブ12は、インジェクション流路23、サンプルループ24、ドレイン流路27が連通する第一の状態に切り換えることにより、サンプルループ24内に一定量のサンプルが採取される。
続いて、6ポートバルブ12を、キャリア流路25、サンプルループ24、サンプル導入流路26が連通する第二の状態に切り換えるとともに、サンプル導入ポート電磁弁14を開状態にすることにより、サンプルループ24に採取された一定量のサンプルがサンプル導入ポート112からチャンネル100’内に導入される。
そして、チャンネル100’内に導入されたサンプル中の粒子群は、クロスフローF1と軸方向流F2とにより分離され、拡散係数が大きい粒子から順に、出口ポート113から出口ポート側流路切換弁16aを経て検出器17に送られ、検出される。
以上の動作により、一回の粒子分離動作が終了する。続いて、次回の粒子分離動作を行う前に、チャンネル100’内の洗浄動作が行われる。
洗浄を行うときは、出口ポート側切換弁16aを、気泡導入流路53と出口ポート接続流路55とが接続されるように切り換える。また、入口ポート側切換弁43を、入口ポート側ドレイン44側に切り換える。
送液ポンプ13を作動し、出口ポート側電磁弁41を開状態にし、6ポートバルブ12bをキャリア流路50、気泡導入流路53が接続される第一の状態にし、キャリア流体を、出口ポート切換弁16a、出口ポート接続流路55を経て、出口ポート113からチャンネル100’内に供給する。チャンネル100’の底面101の下流側に接続されている図示しない吸引ポンプを停止しておくことにより、洗浄に不要なクロスフローF1を小さくし、チャンネル100’内に供給されるキャリア流体のほとんどを出口ポート113から入口ポート111に向かう逆方向の軸方向流F2にして、入口ポート111から入口ポート側ドレイン44に排出されるようにする。
そして、6ポートバルブ12bが、インジェクション流路51、気泡ループ52、排出流路54が接続されている第一の状態のときに、加圧エアーBがインジェクション流路51から気泡ループ52に送り込まれ、気泡ループ52内に一定量の気泡(加圧エアー)が採取される。
続いて、6ポートバルブ12bを、キャリア流路50、気泡ループ52、気泡導入流路53が連通する第二の状態に切り換えるとともに、出口ポート側電磁弁41を開状態にすることにより、気泡ループ52に採取された一定量の気泡(加圧エアー)がサンプル導入ポート112からチャンネル100’内に導入される。
チャンネル100’内に導入された気泡は、減圧により膨張して体積を増すとともに、出口ポート113から送り込まれる軸方向流F2により入口ポート111に向けて移動させられる。このとき、チャンネル100’内に残留する粒子は、気泡とキャリア流体との界面に付着し、気泡とともに移動する。そして、入口ポート111から排出された気泡は、残留粒子やキャリア流体とともに入口側流路切換弁43を経て入口ポート側ドレイン44に排出される。
以上の動作により、チャンネル100’の洗浄動作が終了する。以後、同様の粒子分離の動作と洗浄動作を繰り返すことにより、連続して粒子分離を行うことができる。
(その他の応用例)
上述した実施形態では、気泡に加圧エアーを使用したが、これに限らず他の気体を用いてもよい。例えば、嫌気性のサンプルを用いる場合は、窒素ガスを使用してもよい。
また、塩素ガスなど殺菌性ガスの気泡を用いることにより、洗浄の際に、殺菌を兼ねてもよい。
本発明は、粒子分離を行うフィールドフローフラクショネーション装置に利用することができる。
本発明の一実施形態である非対称フロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)の構成を示す図。 本発明の他の一実施形態であるクロスフロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)の構成を示す図。 本発明の一実施形態である非対称フロー方式のフィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)の構成を示す図。 クロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)のチャンネルの基本構造を示す斜視図。 クロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)のチャンネルの基本構造を示す断面図。 非対称フロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)のチャンネルの基本構造を示す断面図。
符号の説明
10、10b: 非対称フロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(AFFFF装置)
10a: クロスフロー方式フィールドフローフラクショネーション装置(FFFF装置)
11: 3ポートバルブ
12、12a、12b: 6ポートバルブ
13: 送液ポンプ
14: サンプル導入ポート側電磁弁
15: 入口ポート側電磁弁
16: 出口ポート側切換弁(ドレイン流路切換バルブ)
16a: 出口ポート側切換弁
17: 検出器
18: サンプル導入部側ドレイン
19: 出口ポート側ドレイン
20: 制御部
21: サンプル流路
22: エアー流路
23: インジェクション流路
24: サンプルループ
25: キャリア流路
26: サンプル導入流路
27: ドレイン流路
31: 入口ポート側電磁弁
32: クロスフロー用電磁弁
33: 入口ポート接続流路
41: 出口ポート側電磁弁
43: 入口ポート側切換弁(ドレイン流路切換バルブ)
44: 入口ポート側ドレイン
50: キャリア流路
51: インジェクション流路
52: 気泡ループ
53: 気泡導入流路
54: 排出流路
55: 出口ポート接続流路
100、100’、100a、100b: チャンネル
101: 底面
102、102’: 上面
110: メンブレイン
111: 入口ポート
112: サンプル導入ポート
113: 出口ポート
A: サンプル
B: 加圧エアー
C: キャリア
D、E: サンプル・気泡導入部
F: サンプル導入部
G: 気泡導入部

Claims (7)

  1. キャリア流体透過性部材で形成された底面、底面に対向する上面、および、側面で囲まれ、分離対象の粒子群については非透過でキャリア流体については透過可能なメンブレインが底面上に配設されたチャンネルと、
    チャンネルの上流側に設けられキャリア流体をチャンネル内に送給するための入口ポートと、
    入口ポート近傍で入口ポートよりチャンネルの下流側に別設されまたは入口ポートによって兼用され、分離対象の粒子群を含むサンプルを導入するためのサンプル導入ポートと、
    チャンネルの下流側に設けられチャンネル内を流れた流体を送出するための出口ポートとからなり、
    少なくとも入口ポートからキャリア流体を送給することにより、チャンネル内を出口ポートに向かう軸方向流を生成するとともに、チャンネル内を流れるキャリア流体の一部がメンブレインを透過して底面から外部に流出するようにして軸方向流と交差する方向に流れるクロスフローを生成し、サンプル導入ポートから導入された粒子群を、軸方向流およびクロスフローにより分離して出口ポートから送出するフィールドフローフラクショネーション装置において、
    チャンネル内に気泡を導入するための気泡導入バルブを入口ポート、サンプル導入ポート、出口ポートに接続される流路のうちのいずれかの流路上に備えるとともに、気泡がチャンネル内に導入された際にチャンネル内を気泡が移動するようにキャリア流体を送る気泡移動制御手段を備えたことを特徴とするフィールドフローフラクショネーション装置。
  2. チャンネルの上面がキャリア流体透過性部材で構成され、キャリア流体を入口ポートから送給するとともに上面からも面状に送給することを特徴とする請求項1に記載のフィールドフローフラクショネーション装置。
  3. 入口ポート、サンプル導入ポートのいずれかに接続される流路上に気泡導入バルブが接続されるとともに、出口ポートに接続される流路上に気泡を含む流体を排出するためのドレイン流路を接続するドレイン流路切換バルブを備えたことを特徴とする請求項1に記載のフィールドフローフラクショネーション装置。
  4. 出口ポートに接続される流路上に気泡導入バルブが接続されるとともに、入口ポート、サンプル導入ポートのいずれかに接続される流路上に気泡を含む流体を排出するためのドレイン流路を接続するドレイン流路切換バルブを備えたことを特徴とする請求項1に記載のフィールドフローフラクショネーション装置。
  5. サンプル導入ポートに接続される流路には、サンプルをチャンネル内に導入するためのサンプル導入バルブが設けられ、サンプル導入バルブが気泡をチャンネル内に導入する気泡導入バルブを兼ねることを特徴とする請求項1に記載のフィールドフローフラクショネーション装置。
  6. 気泡導入バルブから加圧された気泡が供給されることを特徴とする請求項1に記載のフィールドフローフラクショネーション装置。
  7. 気泡導入バルブから供給される気泡が殺菌性ガスの気泡であることを特徴とする請求項1に記載のフィールドフローフラクショネーション装置。
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