JP4801830B2 - Polyolefin resin composition - Google Patents

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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂をリサイクル使用する際の熱酸化安定性および臭気、色相安定性が著しく改善されたマスターバッチ組成物およびリサイクル性の改善されたコンパウンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィンの剛性、耐衝撃性、寸法安定性、耐熱性等の機械的性質を改良する目的で無機充填剤を配合する方法が広く採用されている。しかしながら、無機充填剤の配合によって熱酸化安定性および、臭気、色相安定性が充填剤未配合のものに比べて著しく低下する欠点がある。特にリサイクル使用において熱履歴等によりこの傾向が顕著に現れ、その改良が切望されていた。
【0003】
この点から、従来から熱酸化劣化や臭気、変色を改良するために種々の方法が提案(例えば、特開昭52−49254号公報、特開昭52−80345号公報特開昭53−79938号公報、特開昭56−90844号公報、特許昭56−118437号公報、特許昭56−141339号公報)されている。しかしながら、これら公知の方法では充分に改良されていない。
無機充填剤を配合した系の熱酸化安定性や色相安定性が低下する原因として、熱酸化劣化を防止するため添加している熱酸化安定剤が無機充填剤によって不活性化されたり、分解を受けてその効果が充分に発揮されないためと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる現状において、本発明が解決すべき問題点、すなわち本発明の目的は、無機充填剤を配合したポリオレフィン系樹脂に特定の熱酸化安定剤と特定の化合物を併せて配合することにより、熱酸化安定性および臭気、色相安定性を改善するマスターバッチ組成物およびリサイクル性の改善されたコンパウンドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は無機充填剤を含有したポリオレフィン系樹脂にハイドロタルサイト類化合物と一般式 R−CO−NH−(CH2)n−HN−CO−R(式中 Rは炭素数5〜21のアルキル基またはアルケニル基、nは1〜6を示す。)で表わされる化合物とフェノール系酸化防止剤およびホスファイト系酸化防止剤を配合することを特徴とする無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂をリサイクル使用の際の熱酸化安定性および臭気、色相安定性を改善するマスターバッチ組成物およびリサイクル性の改善されたコンパウンドである。
本発明における無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂とは無機充填剤を1〜60重量%含有するポリオレフィン系樹脂である。
【0006】
本発明のねらいは無機充填剤によるポリオレフィン系樹脂の熱酸化安定性および臭気、色相安定性の低下を防止あるいは抑制するための方法を鋭意検討した結果、複数種の特定の化合物を併用配合により上記問題を一挙に解決できることを見いだしたのである。すなわちハイドロタルサイト類化合物と、一般式 R−CO−NH−(CH2)n−HN−CO−R で表わされるビスアマイド化合物と特定のフェノール系酸化防止剤およびホスファイト系酸化防止剤との4種の化合物を併用配合させた時初めて顕著に効果を発揮することを見いだしたのである。
【0007】
これら化合物の配合量は無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、ハイドロタルサイト類化合物を0.005〜0.5重量部、 一般式 R−CO−NH−(CH2)n−HN−CO−R で表わされる化合物を0.01〜1.0重量部、フェノール系酸化防止剤を0.005〜0.5重量部、ホスファイト系酸化防止剤を0.01〜1.0重量部 配合した時に効果が顕著に現れる。とりわけ、これら4種類の化合物の配合比率が、ハイドロタルサイト類化合物:R−CO−NH−(CH2)n−HN−CO−Rで表わされる化合物:フェノール系酸化防止剤:ホスファイト系酸化防止剤=1:2〜4:1〜2:2〜4の時が併用効果は大になる。
【0008】
また、一般式 R−CO−NH−(CH2)n−HN−CO−R で表わされる化合物の中では、エチレンビスステアリルアマイドがコストパフォーマンスの点でも最も好ましい。
フェノール系酸化防止剤の中では、β−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸エステル類および/またはイソシアヌル酸エステル基を持つヒンダードフェノール類が熱酸化安定性付与効果の大きいこと、および変色の小さい点から好ましい。
【0009】
ホスファイト系酸化防止剤の中では、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトがそれ自身の耐加水分解性が優れており好ましい。
熱酸化安定性の改良に限れば含硫黄系酸化防止剤の併用が有効であるが、臭気を悪化させる問題があり、使用しないほうが好ましい。
さらに、これらの配合技術をマスターバッチ(高濃度)化するメリットは実用上、直接配合の場合に比べ作業性の改善、簡便性、応用範囲が広い等が挙げられる。
【0010】
本発明において用いられるポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1 等のα−オレフィンの単独重合体あるいは2種以上からなるランダムおよびブロック共重合体であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリイソブテン、ポリ−3−メチル−ブテン−1、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−4−メチル−ペンテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、デセン−1−4−メチル−ペンテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体などが例示される。共重合の場合は、α−オレフィンと共に共役ジエンや非共役ジエンのような多不飽和化合物あるいはアクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル等を共重合成分とするものも含まれる。
【0011】
これらの重合体は酸変性されたもの、例えば、α,β−不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、またはこれらの誘導体でグラフト変性された重合体であってもよい。さらに本発明においては、用途に応じてこれらポリオレフィンに合成ゴムを添加した混合物を用いることができる。
本発明において用いることのできる合成ゴムとしては、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムが好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとしては、エチレンとα−オレフィン、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1等の共重合体ゴム、またはエチレン−プロピレンの系に第三成分として非共役ジエン類、例えばエチリデンノルボルネン、シクロペンタジエン等を共重合させた三元共重合体ゴム(以下「EPDM」と略す)等が挙げられる。これらの中ではエチレン−プロピレン共重合体ゴムまたはEPDMが好ましい。
【0012】
また本発明において用いることのできる無機充填剤としては、タルク、マイカ、ワラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、クレー、アルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、けい砂、けし石、カーボンブラック、酸化チタン、水酸化マグネシウム、アスベスト、ゼオライト、モリブデン、珪藻土、セリサイト、シラス、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸ソーダ、ベントナイト、黒鉛等が挙げられる。
これらの中で低温耐衝撃性、成形性、塗装性を向上させるものとしては、タルク、マイカ、ガラス繊維、ワラストナイト等が好ましい。
【0013】
本発明において用いるハイドロタルサイト類化合物は天然品、合成品が存在するが、商業上、品質の安定および大量にかつ安定して入手が容易な合成品が好ましい。
本発明において用いる一般式 R−CO−NH−(CH2)n−HN−CO−R で表わされる化合物の具体例として、メチレンビスステアリルアマイド、エチレンビスステアリルアマイド、ヘキサメチレンビスステアリルアマイド等が挙げられる。とりわけエチレンビスステアリルアマイドが好ましい。
【0014】
また、本発明において用いるフェノール系酸化防止剤としては、テトラキス〔メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ステアリル−β−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2’−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオールビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベジル)イソシアヌレート 等が挙げられる。
【0015】
ホスファイト系酸化防止剤の具体例として、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスフォナイト、トリノニルフェニルホスファイト 等が挙げられる。とりわけトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
その他本発明組成物には、その特性を害さない限り、他の添加剤、例えばプロセス油、可塑剤、潤滑剤、中和剤、酸化防止剤、耐候剤、重金属不活性化剤、滑剤、造核剤、帯電防止剤、離型剤、顔料、防カビ剤等を添加することができる。
【0016】
本発明組成物は、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、ニーダー等の通常の混練機を用いて加熱溶融状態で混練することによって得られる。
以上本発明の無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂より得られた製品は極めて優れた熱酸化安定性と臭気が少ない、変色が小さい等の優れた特長を有している。
【0017】
【実施例】
以下実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明する。
なお、実施例におけるメルトフローレートおよび熱酸化安定性、臭気、着色の試験方法は次の通りである。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)に準拠して評価を行った。
(2)熱酸化安定性
JIS K 7212〔熱可塑性プラスチックの熱老化性試験(オーブン法)通則〕に準拠して評価を行った。(株)東洋精機製作所製 ギアオーブンを使用し150℃で測定した。そして試験片(厚み1mmのプレスシート)が完全劣化するまで,言い換えれば抗張力が零になるまでの時間(GOライフ)を測定した。
【0018】
(3)着色
Yellowness Index(YI)をASTM−D1925に準拠して測定を行った。
(4)臭気
臭気は250mlの広口試薬瓶にペレット10gを入れ、60℃のオーブン中で30分間状態調整後、5人のパネラーにより、下表の通り4段階で臭気の程度を判定した。

Figure 0004801830
【0019】
【実施例1】
(1)マスターバッチの作成
住友化学工業(株)製 メルトフローレート15g/10分のホモポリプロピレン粉末9kgと、ライオンアクゾ社製 エチレンビスステアリルアマイド(商品名:アーモワックスEBS)を400gと、協和化学工業(株)製 合成ハイドロタルサイト(商品名:DHT−4A)を100gと、フェノール系酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製 イルガノックス1010を200gと、ホスファイト系酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製 イルガホス168を300gをタンブラーミキサーに一括投入し、30分間混合した。次にこの混合物を東芝機械(株)製 二軸押出機TEM35B(同方向回転2条タイプ)を使用して押出温度200℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量20kg/hrの条件で溶融押出を行いストランドカット方式で造粒し、ペレットを得た。
【0020】
(2)無機充填剤含有コンパウンドの作成
住友化学工業(株)製 メルトフローレート15g/10分のホモポリプロピレン粉末8kgと無機充填剤として林化成(株)製 タルク(商品名:ミクロンホワイト5000S)2kgの混合物に対して、酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製 イルガノックス1010を0.2重量部(20g)、中和剤として淡南化学(株)製 ステアリン酸カルシウムを0.05重量部(5g)および前記(1)で作成したマスターバッチを2重量部(200g)を加え、タンブラーで30分間混合の後、この混合物を東芝機械(株)製 二軸押出機TEM35B(同方向回転2条タイプ)使用し、押出温度280℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量20kg/hrの条件で溶融押出を行い、ストランドカット方式で造粒し、コンパウンド(ペレット)を得た。このようにして得られたコンパウンドを便宜上、一回通し品と呼ぶ。
【0021】
このコンパウンドについて、メルトフローレート(230℃/2160g)およびイエローネスインデックス(YI)をスガ試験機(株)製 SMカラーコンピューター SM−6型で測定した。また、熱プレス(200℃)で厚さ1mmのプレスシートを作成し、熱酸化安定性評価のため150℃ GOライフを測定した。さらにコンパウンド(ペレット)を使用して臭気を評価した。測定結果を表1に示した。
【0022】
(3)コンパウンドの繰り返し押出(リサイクル)に伴う諸物性への影響評価 前記(2)で作成したコンパウンド(一回通し品)を前記(2)と同一条件で2回、3回と繰り返し押出を行い、得られたペレットについてメルトフローレート、着色、臭気を測定した。測定結果を表1に示した。
【0023】
【実施例2】
実施例1の(2)項で無機充填剤含有コンパウンドの作成時に、ホモポリプロピレン粉末を6kgに、タルクを4kgに変更し、この両者の混合物に酸化防止剤であるイルガノックス1010を0.2重量部と実施例1の(1)の項で作成したマスターバッチを4重量部 配合した以外は実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンドを作成した。また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)の項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。測定結果を表1に示した。
【0024】
【実施例3】
住友化学工業(株)製 メルトフローレート15g/10分のホモポリプロピレン粉末8kgと無機充填剤として林化成(株)製 タルク(商品名:ミクロンホワイト5000S)2kgの混合物に対して、実施例1の(1)項で作成したマスターバッチを2重量部(200g)を加え、タンブラーで30分間混合の後、実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンド(一回通し品と呼ぶ)を作成した。
また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。測定結果を表1に示した。
【0025】
【比較例1】
実施例1の(2)項で無機充填剤含有コンパウンドの作成時に、実施例1の(1)項で作成したマスターバッチを配合しない以外は、実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンドを作成した。また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)の項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。測定結果を表1に示した。
【0026】
【比較例2】
実施例1の(2)項で無機充填剤含有コンパウンドの作成時に、実施例1の(1)項で作成したマスターバッチを配合しない代わりに、酸化防止剤として添加しているイルガノックス1010の配合量を0.4重量部に増量変更した以外は、実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンドを作成した。また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)の項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。測定結果を表1に示した。
【0027】
【比較例3】
実施例2で無機充填剤含有コンパウンドを作成時に、実施例1の(1)項で作成したマスターバッチを配合しない以外は、実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンドを作成した。また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)の項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。
測定結果を表1に示した。
【0028】
【表1−1】
Figure 0004801830
【表1−2】
Figure 0004801830
【0029】
【実施例4】
実施例1の(2)項で無機充填剤含有コンパウンドを作成時に、無機充填剤をタルクの代わりに備北粉化工業(株)製 炭酸カルシウム(商品名:ソフトン1800)を使用した以外は、実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンドを作成した。また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)の項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。測定結果を表2に示した。
【0030】
【比較例4】
実施例3の炭酸カルシウム含有コンパウンドを作成時に、実施例1の(1)項で作成したマスターバッチを配合しない以外は、実施例1の(2)項と同一方法でコンパウンドを作成した。また、このコンパウンドを使用して実施例1の(3)の項と同一方法で繰り返し押出を行い、これらの押出品について同様にメルトフローレート、150℃ GOライフ(一回通し品のみ)、着色、臭気を評価した。測定結果を表2に示した。
【0031】
【表2−1】
Figure 0004801830
【表2−2】
Figure 0004801830
【0032】
【実施例5】
住友化学工業(株)製 メルトフローレート7g/10分の低密度ポリエチレン(商品名:スミカセンL705)8kgと無機充填剤として林化成(株)製 タルク(商品名:ミクロンホワイト5000S)2kgの混合物に対して、酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製 イルガノックス1010とを0.05重量部とチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製 イルガホス168を0.1重量部、およびライオンアクゾ社製 エチレンビスステアリルアマイド(商品名:アーモワックスEBS)を0.1重量部と協和化学工業(株)製 合成ハイドロタルサイト(商品名:DHT−4A)を0.05重量部添加したものをタンブラーで30分間混合の後、この混合物を東芝機械(株)製 二軸押出機TEM35B(同方向回転2条タイプ)使用し、押出温度200℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量20kg/hrの条件で溶融押出を行い、ストランドカット方式で造粒し、コンパウンド(ペレット)を得た。このようにして得られたコンパウンドを便宜上、一回通し品と呼ぶ。
【0033】
このコンパウンドについて、メルトフローレート(190℃/2160g)およびイエローネスインデックス(YI)をスガ試験機(株)製 SMカラーコンピューター SM−6型で測定した。さらにコンパウンド(ペレット)を使用して臭気を評価した。
次に前記一回通し品について、二軸押出機で前記と同じ条件で2回、3回と繰り返し押出を行い、得られたペレットについてメルトフローレート、着色、臭気を測定した。測定結果を表3に示した。
【0034】
【比較例5】
住友化学工業(株)製 メルトフローレート7g/10分の低密度ポリエチレン(商品名:スミカセンL705)8kgと無機充填剤として林化成(株)製 タルク(商品名:ミクロンホワイト5000S)2kgの混合物に対して、酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製 イルガノックス1010を0.2重量部添加したものをタンブラーで30分間混合の後、実施例4と同様に二軸押出機で溶融混練し、以降も同一方法で処理し、コンパウンド(ペレット)を得た。このコンパウンドについて、メルトフローレート、着色、臭気を評価した。測定結果を表3に示した。
【0035】
【表3−1】
Figure 0004801830
【表3−2】
Figure 0004801830
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、無機充填剤を配合したポリオレフィン系樹脂をリサイクル使用する場合に、熱酸化安定性および臭気、色相安定性が良好であるマスターバッチ組成物およびコンパウンドを提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a masterbatch composition having remarkably improved thermal oxidation stability, odor, and hue stability when an inorganic filler-containing polyolefin-based resin is recycled, and a compound having improved recyclability.
[0002]
[Prior art]
In order to improve mechanical properties such as rigidity, impact resistance, dimensional stability and heat resistance of polyolefin, a method of blending an inorganic filler is widely adopted. However, there is a drawback that the thermal oxidation stability, odor, and hue stability are remarkably lowered by the blending of the inorganic filler as compared with the blending of the unfilled filler. In particular, this tendency is prominent due to the heat history and the like in recycling use, and the improvement has been eagerly desired.
[0003]
In view of this point, various methods have been proposed in order to improve thermal oxidation deterioration, odor, and discoloration (for example, JP-A-52-49254, JP-A-52-80345, JP-A-53-79938). JP, 56-90844, JP 56-118437, JP 56-141339). However, these known methods are not sufficiently improved.
The thermal oxidation stability and hue stability of the system containing the inorganic filler is reduced. The thermal oxidation stabilizer added to prevent thermal oxidation deterioration is inactivated by the inorganic filler or decomposed. This is considered to be because the effect is not fully exhibited.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Under such circumstances, the problem to be solved by the present invention, that is, the object of the present invention, is to provide thermal oxidation by blending a specific thermal oxidation stabilizer and a specific compound together with a polyolefin resin containing an inorganic filler. The object is to provide a masterbatch composition that improves stability and odor, hue stability and a compound with improved recyclability.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention relates to a hydrotalcite compound and a general formula R-CO-NH- (CH2) n-HN-CO-R (wherein R is a carbon number of 5 to 21) and a polyolefin resin containing an inorganic filler. An inorganic filler-containing polyolefin resin characterized by blending a compound represented by an alkyl group or an alkenyl group, n represents 1 to 6), a phenolic antioxidant and a phosphite antioxidant. The composition is a masterbatch composition that improves the thermal oxidation stability and odor, hue stability, and the recyclable compound.
The inorganic filler-containing polyolefin resin in the present invention is a polyolefin resin containing 1 to 60% by weight of an inorganic filler.
[0006]
The aim of the present invention is the result of intensive investigations on methods for preventing or suppressing the thermal oxidation stability and odor and hue stability of polyolefin resins with inorganic fillers. They found that the problem could be solved all at once. That is, four types of hydrotalcite compounds, a bisamide compound represented by the general formula R—CO—NH— (CH 2) n —HN—CO—R 4, a specific phenolic antioxidant and a phosphite antioxidant It has been found that the effect is notably exerted for the first time when this compound is used in combination.
[0007]
The compounding amount of these compounds is 0.005 to 0.5 parts by weight of a hydrotalcite compound with respect to 100 parts by weight of an inorganic filler-containing polyolefin resin, and a general formula R—CO—NH— (CH 2) n —HN 0.01 to 1.0 part by weight of the compound represented by —CO—R, 0.005 to 0.5 part by weight of a phenolic antioxidant, and 0.01 to 1.0 part by weight of a phosphite antioxidant. Part When mixed, the effect is remarkable. In particular, the compounding ratio of these four types of compounds is a hydrotalcite compound: R—CO—NH— (CH 2) n—HN—CO—R A compound: phenolic antioxidant: phosphite antioxidant When the agent is 1: 2 to 4: 1 to 2: 2 to 4, the combined effect becomes large.
[0008]
Among the compounds represented by the general formula R—CO—NH— (CH 2) n —HN—CO—R 3, ethylene bisstearyl amide is most preferable from the viewpoint of cost performance.
Among the phenolic antioxidants, β- (4-hydroxy-3,5-di-t-butylphenyl) propionic acid esters and / or hindered phenols having an isocyanuric acid ester group impart thermal oxidation stability. It is preferable from the viewpoint of a large effect and a small discoloration.
[0009]
Among the phosphite antioxidants, tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite is preferable because of its excellent hydrolysis resistance.
The use of sulfur-containing antioxidants is effective as long as the thermal oxidation stability is improved, but there is a problem of deteriorating odor, and it is preferable not to use them.
Furthermore, the merit of using these blending techniques as a master batch (high concentration) includes practical improvement in workability, simplicity, and wide application range compared to direct blending.
[0010]
The polyolefin used in the present invention is a homopolymer of α-olefin such as ethylene, propylene, butene-1, hexene-1, 4-methyl-pentene-1, or a random and block copolymer composed of two or more kinds. Yes, polyethylene, polypropylene, polybutene-1, polyisobutene, poly-3-methyl-butene-1, poly-4-methyl-pentene-1, ethylene-propylene copolymer, ethylene-butene-1 copolymer, propylene- Examples include 4-methyl-pentene-1 copolymer, propylene-butene-1 copolymer, decene-1-4-methyl-pentene-1 copolymer, ethylene-propylene-butene-1 copolymer, and the like. . In the case of copolymerization, those containing a polyunsaturated compound such as conjugated diene and non-conjugated diene, or acrylic acid, methacrylic acid, vinyl acetate and the like together with α-olefin are also included.
[0011]
These polymers may be acid-modified, for example, polymers graft-modified with α, β-unsaturated fatty acids, alicyclic carboxylic acids, or derivatives thereof. Furthermore, in this invention, the mixture which added synthetic rubber to these polyolefin can be used according to a use.
The synthetic rubber that can be used in the present invention is preferably an ethylene-α-olefin copolymer rubber. Examples of the ethylene-α-olefin copolymer rubber include ethylene and α-olefin, for example, a copolymer rubber such as propylene, butene-1, and hexene-1, or a non-conjugated diene as a third component in an ethylene-propylene system. Examples thereof include terpolymer rubber (hereinafter abbreviated as “EPDM”) obtained by copolymerizing ethylidene norbornene, cyclopentadiene and the like. Among these, ethylene-propylene copolymer rubber or EPDM is preferable.
[0012]
Examples of the inorganic filler that can be used in the present invention include talc, mica, wollastonite, calcium carbonate, barium sulfate, magnesium carbonate, clay, alumina, silica, calcium sulfate, carbon fiber, glass fiber, metal fiber, and silica. Examples thereof include sand, wollastonite, carbon black, titanium oxide, magnesium hydroxide, asbestos, zeolite, molybdenum, diatomaceous earth, sericite, shirasu, calcium hydroxide, calcium sulfite, sodium sulfate, bentonite, and graphite.
Among these, talc, mica, glass fiber, wollastonite and the like are preferable as those that improve low temperature impact resistance, moldability, and paintability.
[0013]
The hydrotalcite compounds used in the present invention include natural products and synthetic products, but synthetic products that are stable in quality and easily available in large quantities are preferred.
Specific examples of the compound represented by the general formula R-CO-NH- (CH2) n-HN-CO-R used in the present invention include methylene bisstearyl amide, ethylene bisstearyl amide, hexamethylene bisstearyl amide and the like. . In particular, ethylene bisstearyl amide is preferred.
[0014]
The phenolic antioxidant used in the present invention includes tetrakis [methylene- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] methane, stearyl-β- (4-hydroxy-3,5 -Di-t-butylphenyl) propionate, 2,2'-thio-diethylenebis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], triethyleneglycol-bis- [3- (3-t-butyl-5-methyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 1,6-hexanediol bis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 1, 3,5-tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) isocyanurate, 1,3,5-tris [(3,5-di t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy ethyl] isocyanurate, 1,3,5-tris (2,6-dimethyl-3-hydroxy -4-t-Buchirubejiru) isocyanurate.
[0015]
Specific examples of phosphite antioxidants include distearyl pentaerythritol diphosphite, tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite, bis (2,4-di-t-butylphenyl) pentaerythritol. Examples thereof include diphosphite, tetrakis (2,4-di-t-butylphenyl) 4,4′-biphenylene diphosphonite, and trinonylphenyl phosphite. In particular, tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite is preferable.
In addition, other additives such as process oil, plasticizer, lubricant, neutralizer, antioxidant, weathering agent, heavy metal deactivator, lubricant, A nucleating agent, an antistatic agent, a release agent, a pigment, an antifungal agent and the like can be added.
[0016]
The composition of the present invention can be obtained by kneading in a heated and melted state using an ordinary kneader such as a single screw extruder, a twin screw extruder, a Banbury mixer, a roll, a Brabender, or a kneader.
As described above, the product obtained from the inorganic filler-containing polyolefin resin of the present invention has excellent features such as extremely excellent thermal oxidation stability, low odor, and small discoloration.
[0017]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
The test methods for melt flow rate, thermal oxidation stability, odor, and coloring in the examples are as follows.
(1) Melt flow rate (MFR)
Evaluation was performed in accordance with JIS K 7210 (thermoplastic flow test method).
(2) Thermal oxidation stability Evaluation was performed in accordance with JIS K 7212 [General rules for thermoplastic aging test (oven method)]. Measurement was performed at 150 ° C. using a gear oven manufactured by Toyo Seiki Seisakusho. Then, the time (GO life) until the test piece (press sheet having a thickness of 1 mm) was completely deteriorated, in other words, the tensile strength became zero, was measured.
[0018]
(3) Colored Yellowness Index (YI) was measured according to ASTM-D1925.
(4) Odor As for odor, 10 g of pellets were placed in a 250 ml wide-mouthed reagent bottle, and after 30 minutes of conditioning in an oven at 60 ° C., the odor level was determined by five panelists in four stages as shown in the table below.
Figure 0004801830
[0019]
[Example 1]
(1) Preparation of master batch Kyowa Chemical Co., Ltd., Sumitomo Chemical Co., Ltd., 9 kg of homopolypropylene powder with a melt flow rate of 15 g / 10 min and 400 g of ethylene bisstearyl amide (trade name: Armowax EBS) manufactured by Lion Akzo. 100 g of synthetic hydrotalcite (trade name: DHT-4A) manufactured by Kogyo Co., Ltd., 200 g of Irganox 1010 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. as a phenolic antioxidant, and as a phosphite antioxidant 300 g of Irgafos 168 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. was put into a tumbler mixer and mixed for 30 minutes. Next, this mixture is melt-extruded using a twin-screw extruder TEM35B (same-direction two-row type) manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd. under the conditions of an extrusion temperature of 200 ° C., a screw speed of 300 rpm, and a discharge rate of 20 kg / hr. Granulation was performed by a strand cut method to obtain pellets.
[0020]
(2) Preparation of inorganic filler-containing compound 8 kg of homopolypropylene powder with a melt flow rate of 15 g / 10 min manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. and 2 kg of talc (trade name: Micron White 5000S) manufactured by Hayashi Kasei Co., Ltd. as an inorganic filler 0.2 parts by weight (20 g) of Irganox 1010 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. as an antioxidant, and 0.05 weight of calcium stearate manufactured by Tannan Chemical Co., Ltd. as a neutralizing agent. 2 parts by weight (200 g) and 2 parts by weight (200 g) of the master batch prepared in the above (1) were added and mixed with a tumbler for 30 minutes, and then this mixture was mixed with a twin-screw extruder TEM35B (same direction rotation) manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd. 2 type), melt extrusion under conditions of extrusion temperature 280 ° C, screw rotation speed 300rpm, discharge rate 20kg / hr It was carried out, granulated with a strand cutting method, to obtain a compound (pellets). The compound thus obtained is referred to as a once-through product for convenience.
[0021]
With respect to this compound, the melt flow rate (230 ° C./2160 g) and the yellowness index (YI) were measured with an SM color computer SM-6 manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd. Further, a press sheet having a thickness of 1 mm was prepared by hot pressing (200 ° C.), and a 150 ° C. GO life was measured for thermal oxidation stability evaluation. Furthermore, the odor was evaluated using a compound (pellet). The measurement results are shown in Table 1.
[0022]
(3) Evaluation of effects on various physical properties due to repeated extrusion (recycling) of compound Repeated extrusion of compound (single-use product) prepared in (2) twice and three times under the same conditions as in (2) above. The pellets obtained were measured for melt flow rate, coloring and odor. The measurement results are shown in Table 1.
[0023]
[Example 2]
In the preparation of the compound containing the inorganic filler in the item (2) of Example 1, the homopolypropylene powder was changed to 6 kg and the talc was changed to 4 kg, and the mixture of the two was added with 0.2 weight of Irganox 1010 as an antioxidant. A compound was prepared in the same manner as in the section (2) of Example 1 except that 4 parts by weight of the master batch prepared in the section (1) of Example 1 was blended. Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring were similarly applied to these extruded products. The odor was evaluated. The measurement results are shown in Table 1.
[0024]
[Example 3]
For a mixture of 8 kg of homopolypropylene powder with a melt flow rate of 15 g / 10 min manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. and 2 kg of talc (trade name: Micron White 5000S) manufactured by Hayashi Kasei Co., Ltd. as an inorganic filler. Add 2 parts by weight (200 g) of the masterbatch prepared in item (1), mix with a tumbler for 30 minutes, and then create a compound (called a one-time product) in the same manner as in item (2) of Example 1. did.
Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring, Odor was evaluated. The measurement results are shown in Table 1.
[0025]
[Comparative Example 1]
The compound in the same manner as in the item (2) of Example 1 except that the master batch prepared in the item (1) of Example 1 is not blended when the inorganic filler-containing compound is prepared in the item (2) of Example 1. It was created. Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring were similarly applied to these extruded products. The odor was evaluated. The measurement results are shown in Table 1.
[0026]
[Comparative Example 2]
Formulation of Irganox 1010 added as an antioxidant instead of blending the masterbatch prepared in item (1) of Example 1 when preparing the inorganic filler-containing compound in item (2) of Example 1 A compound was prepared in the same manner as in item (2) of Example 1 except that the amount was changed to 0.4 parts by weight. Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring were similarly applied to these extruded products. The odor was evaluated. The measurement results are shown in Table 1.
[0027]
[Comparative Example 3]
A compound was prepared in the same manner as in the item (2) of Example 1 except that the masterbatch prepared in the item (1) of Example 1 was not blended when the inorganic filler-containing compound was prepared in Example 2. Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring were similarly applied to these extruded products. The odor was evaluated.
The measurement results are shown in Table 1.
[0028]
[Table 1-1]
Figure 0004801830
[Table 1-2]
Figure 0004801830
[0029]
[Example 4]
Except for using calcium carbonate (trade name: Softon 1800) manufactured by Bihoku Flour Industry Co., Ltd. instead of talc when the inorganic filler-containing compound was prepared in item (2) of Example 1. A compound was prepared in the same manner as in item (2) of Example 1. Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring were similarly applied to these extruded products. The odor was evaluated. The measurement results are shown in Table 2.
[0030]
[Comparative Example 4]
A compound was prepared in the same manner as in item (2) of Example 1 except that the master batch prepared in item (1) of Example 1 was not blended when the calcium carbonate-containing compound of Example 3 was prepared. Further, this compound was repeatedly extruded in the same manner as in the item (3) of Example 1, and the melt flow rate, 150 ° C. GO life (only one-time product), coloring were similarly applied to these extruded products. The odor was evaluated. The measurement results are shown in Table 2.
[0031]
[Table 2-1]
Figure 0004801830
[Table 2-2]
Figure 0004801830
[0032]
[Example 5]
A mixture of 8 kg of low density polyethylene (trade name: Sumikasen L705) manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. and 2 kg of talc (trade name: Micron White 5000S) manufactured by Hayashi Kasei Co., Ltd. as an inorganic filler. On the other hand, 0.05 parts by weight of Irganox 1010 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd., 0.1 part by weight of Irgafos 168 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd., and Lion Akzo Co., Ltd. A tumbler containing 0.1 parts by weight of ethylene bisstearyl amide (trade name: Armowax EBS) and 0.05 parts by weight of synthetic hydrotalcite (trade name: DHT-4A) manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. After mixing for 30 minutes, this mixture was mixed with a twin-screw extruder TEM35B (same direction) manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd. (Rotating 2 type) was used, melt extrusion was carried out under the conditions of an extrusion temperature of 200 ° C., a screw rotation speed of 300 rpm, and a discharge rate of 20 kg / hr, and granulated by a strand cut method to obtain a compound (pellet). The compound thus obtained is referred to as a once-through product for convenience.
[0033]
With respect to this compound, the melt flow rate (190 ° C./2160 g) and the yellowness index (YI) were measured with SM Color Computer SM-6 manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd. Furthermore, the odor was evaluated using a compound (pellet).
Next, the single-pass product was repeatedly extruded twice and three times under the same conditions as described above with a twin-screw extruder, and the melt flow rate, coloring, and odor were measured for the obtained pellets. The measurement results are shown in Table 3.
[0034]
[Comparative Example 5]
A mixture of 8 kg of low-density polyethylene (trade name: Sumikasen L705) manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. and 2 kg of talc (trade name: Micron White 5000S) manufactured by Hayashi Kasei Co., Ltd. as an inorganic filler. On the other hand, 0.2 parts by weight of Irganox 1010 manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd. as an antioxidant was mixed for 30 minutes with a tumbler, and then melt-kneaded with a twin screw extruder as in Example 4. Thereafter, the same method was used to obtain a compound (pellet). The compound was evaluated for melt flow rate, coloring, and odor. The measurement results are shown in Table 3.
[0035]
[Table 3-1]
Figure 0004801830
[Table 3-2]
Figure 0004801830
[0036]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, when recycle | reusing the polyolefin-type resin which mix | blended the inorganic filler, the masterbatch composition and compound which are favorable in thermal oxidation stability, odor, and hue stability can be provided.

Claims (11)

ポリオレフィン系樹脂とハイドロタルサイト類化合物と一般式
Figure 0004801830
(式中Rは炭素数5〜21のアルキル基またはアルケニル基、nは1〜6を示す。)
で表わされる化合物とフェノール系酸化防止剤およびホスファイト系酸化防止剤を含むことを特徴とする無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂のリサイクル性改善用マスターバッチ組成物。
Polyolefin resin and hydrotalcite compound and general formula
Figure 0004801830
(In the formula, R represents an alkyl group or alkenyl group having 5 to 21 carbon atoms, and n represents 1 to 6.)
A masterbatch composition for improving recyclability of an inorganic filler-containing polyolefin resin, comprising a compound represented by the formula: and a phenol-based antioxidant and a phosphite-based antioxidant.
前記ポリオレフィン系樹脂とハイドロタルサイト類化合物と一般式
Figure 0004801830
で表わされる化合物とフェノール系酸化防止剤およびホスファイト系酸化防止剤の合計100重量%に対して、前記ポリオレフィン系樹脂が70〜97重量%、前記ハイドロタルサイト類化合物が0.5〜5重量%、
前記一般式
Figure 0004801830
で表わされる化合物が1〜10重量%、前記フェノール系酸化防止剤が0.5〜5重量%、前記ホスファイト系酸化防止剤が1〜10重量%である請求項1記載のマスターバッチ組成物。
Polyolefin resin, hydrotalcite compound and general formula
Figure 0004801830
The polyolefin resin is 70 to 97% by weight and the hydrotalcite compound is 0.5 to 5% by weight with respect to a total of 100% by weight of the compound represented by the formula: phenolic antioxidant and phosphite antioxidant. %,
General formula
Figure 0004801830
The masterbatch composition according to claim 1, wherein the compound represented by formula (1) is 1 to 10% by weight, the phenolic antioxidant is 0.5 to 5% by weight, and the phosphite antioxidant is 1 to 10% by weight. .
前記一般式
R−CO−NH−(CH)n−HN−CO−R
で表わされる化合物がエチレンビスステアリルアマイドである請求項1または2に記載のマスターバッチ組成物。
General formula R—CO—NH— (CH 2 ) n —HN—CO—R
The masterbatch composition according to claim 1 or 2, wherein the compound represented by the formula is ethylene bisstearyl amide.
前記フェノール系酸化防止剤がβ−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸エステル類および/またはイソシアヌル酸エステル基を持つヒンダードフェノール類である請求項1または2に記載のマスターバッチ組成物。To claim 1 or 2 hindered phenols having the phenolic antioxidant beta-(4-hydroxy-3,5-di -t- butyl-phenyl) propionic acid esters and / or isocyanurate groups The masterbatch composition described. 前記ホスファイト系酸化防止剤がトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトである請求項1または2に記載のマスターバッチ組成物。The masterbatch composition according to claim 1 or 2, wherein the phosphite antioxidant is tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite. 前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン樹脂である請求項1または2に記載のマスターバッチ組成物。The master batch composition according to claim 1 or 2, wherein the polyolefin resin is a polypropylene resin. 無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂中の無機充填剤量に対して請求項1〜6のいずれか一項に記載のマスターバッチ組成物を重量比で無機充填剤量:マスターバッチ組成物=1:0.05〜0.2で配合して得られるリサイクル性の改善された無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂コンパウンド。The masterbatch composition according to any one of claims 1 to 6 with respect to the amount of inorganic filler in the inorganic filler-containing polyolefin-based resin, and the amount of inorganic filler by weight ratio: masterbatch composition = 1: 0. An inorganic filler-containing polyolefin resin compound with improved recyclability obtained by blending at 0.05 to 0.2. ポリオレフィン系樹脂に無機充填剤を配合して溶融,混練して無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂を得る際、本無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂中の無機充填剤量に対して請求項1〜6のいずれか一項に記載のマスターバッチ組成物を重量比で無機充填剤量:マスターバッチ組成物=1:0.05〜0.2で配合して得られるリサイクル性の改善された無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂コンパウンド。When an inorganic filler is blended with a polyolefin resin and melted and kneaded to obtain an inorganic filler-containing polyolefin resin, the amount of the inorganic filler in the inorganic filler-containing polyolefin resin according to claim 1 to 6 . Inorganic filler content with improved recyclability obtained by blending the masterbatch composition according to any one of the above in a weight ratio of inorganic filler amount: masterbatch composition = 1: 0.05 to 0.2 Polyolefin resin compound. 無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂が繰り返し溶融、押出される際に、本無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂中の無機充填剤量に対して請求項1〜6のいずれか一項に記載のマスターバッチ組成物を重量比で無機充填剤量:マスターバッチ組成物=1:0.05〜0.2で配合して得られるリサイクル性の改善された無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂コンパウンド。The master batch composition according to any one of claims 1 to 6 , with respect to the amount of inorganic filler in the inorganic filler-containing polyolefin resin when the inorganic filler-containing polyolefin resin is repeatedly melted and extruded. An inorganic filler-containing polyolefin resin compound with improved recyclability obtained by blending the product with a weight ratio of inorganic filler amount: masterbatch composition = 1: 0.05 to 0.2. ポリオレフィン系樹脂100重量部および無機充填剤1〜150重量部からなる無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂に前記ハイドロタルサイト類化合物を0.005〜0.5重量部と、一般式
R−CO−NH−(CH)n−HN−CO−R
で表わされる化合物を0.01〜1重量部と、フェノール系酸化防止剤を0.005〜0.5重量部およびホスファイト系酸化防止剤を0.01〜1重量部とを含有させたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載のリサイクル性の改善された無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂コンパウンド。
0.005 to 0.5 parts by weight of the hydrotalcite compound in an inorganic filler-containing polyolefin resin comprising 100 parts by weight of a polyolefin resin and 1 to 150 parts by weight of an inorganic filler, and a general formula R-CO-NH - (CH 2) n-HN -CO-R
0.01 to 1 part by weight of a compound represented by the formula: 0.005 to 0.5 part by weight of a phenolic antioxidant and 0.01 to 1 part by weight of a phosphite antioxidant The polyolefin resin compound containing an inorganic filler having improved recyclability according to any one of claims 7 to 9.
前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン樹脂である請求項10に記載の無機充填剤含有ポリオレフィン系樹脂コンパウンド。The inorganic resin-containing polyolefin resin compound according to claim 10, wherein the polyolefin resin is a polypropylene resin.
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