JP4799468B2 - 鉄道車両用ブレーキディスク付車輪 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば新幹線の様な高速鉄道車両の制動装置を構成する鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の改良に関する。具体的には、一対のブレーキディスクと鉄道車両用車輪との結合に使用するボルトの存在に拘らず、疲労破壊や欠け等の欠陥が生じる事を防止すると共に、摩擦状態を安定させる事ができる鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の実現を図るものである。
新幹線等の高速鉄道車両には、通常、電気式と機械式との制動装置が使用されており、機械式としてはディスクブレーキが多く使用されている。この様にディスクブレーキを使用する高速鉄道車両で、高速から制動する場合には、通常、先ず、電気式の制動装置を作動させ、所定の速度まで減速した後にディスクブレーキを作動させて、車両を停止させる。又、走行時に地震等、緊急事態が発生した場合には、高速走行中でも直ちにディスクブレーキを作動させる。
この様な鉄道車両用のディスクブレーキを構成する、鉄道車両用ブレーキディスク付車輪として従来から、例えば特許文献1〜3に記載された構造が知られている。これら特許文献1〜3に記載される等により従来から知られている鉄道車両用ブレーキディスク付車輪は、鉄道車両用車輪の両側に一対のブレーキディスクを、ボルト等の緊締部材により結合して成る。上記各特許文献に記載された鉄道車両用ブレーキディスク付車輪のうち、特許文献3に記載された発明の構造は、上記鉄道車両用車輪と上記両ブレーキディスクとを複数本のボルトとナットとにより、制動用摩擦面よりも径方向内方位置で結合固定している。これら各ボルトの頭部及びナットは、上記両ブレーキディスクの外側面に設けた制動用摩擦面よりも軸方向に突出している。この様な特許文献3に記載された発明の構造の場合には、上記各ボルトの頭部及びナットと、ディスクブレーキを構成するキャリパ等の他の部材との干渉防止の必要上、このディスクブレーキの設計の自由度が制限される可能性がある。
これに対して特許文献1、2には、鉄道車両用車輪と一対のブレーキディスクとを結合するボルトの頭部とナットとを、これら両ブレーキディスクに形成した凹孔内に沈入させる事で、これら頭部及びナットが、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面よりも突出しない様にした構造が記載されている。例えば、図20は、上記特許文献1に記載された構造の1例を示している。この従来構造の場合には、この図20の(A)に示す様に、鉄道車両用車輪1と一対のブレーキディスク2、2とを、これら各部材1、2の互いに整合する位置に形成した通孔3a、3bを挿通したボルト4とナット5との螺合・緊締により結合している。又、上記両ブレーキディスク2、2の外側面でそれぞれに形成した通孔3b、3bの開口部側には凹孔6、6を形成して、上記ボルト4の頭部7と上記ナット5とを沈入させている。更に、図20の(B)に示した様に、上記各ボルト4から円周方向に外れた部分で、上記鉄道車両用車輪1の外側面に設けた凸部8、8と、上記両ブレーキディスク2、2の内側面に形成した凹部9、9とを嵌合させて、制動時にこれら両ブレーキディスク2、2に加わる制動トルクを支承する様にしている。
上述の様な、凹孔6、6に上記頭部7及び上記ナット5を沈入させる構造の場合、これら頭部7及びナット5が上記両ブレーキディスク2、2の制動用摩擦面(外側面)よりも突出しない為、これら頭部7及びナット5と他の部材との干渉防止を考慮する必要がなく、このディスクブレーキの設計の自由度が高くなる。但し、上記特許文献1に記載された従来構造の場合には、上記頭部7及びナット5の外接円の直径以上の(比較的大きな)内径を有する上記各凹孔6、6が、上記両ブレーキディスク2、2の制動用摩擦面に開口した状態となる。そして、この様な、開口面積が大きな凹孔6、6の存在に基づき、上記両ブレーキディスク2、2の耐久性確保が難しくなる。この理由は、次の通りである。
これら両ブレーキディスク2、2の制動用摩擦面の温度は、制動に伴って上昇し、この温度上昇に伴ってこのブレーキディスク2、2の内部に熱応力が発生する。このブレーキディスク2、2に、孔等の空間部分が存在すると、この熱応力が不均一になり、このブレーキディスク2、2の一部に歪みが生じるが、この歪みは、上記空間部分の容積が大きい程著しくなる。特に、温度上昇の著しい、上記制動用摩擦面部分に大きな開口部が存在すると、この制動用摩擦面部分に大きな歪みが発生し易い。この様な歪みは、鉄道車両の走行と停止との繰り返しの度に、発生と解消とを繰り返す為、上記両ブレーキディスク2、2に疲労破壊を発生し易くなる等、これら両ブレーキディスク2、2の耐久性確保の面から不利になる。又、上記制動用摩擦面部分に大きな開口部が存在すると、この開口部の周縁部分で、ブレーキパッドとの摩擦により欠け等の損傷を発生し易く、この面からも、上記両ブレーキディスク2、2の耐久性確保が難しくなる。
前記特許文献1には、上記各凹孔6、6の開口部を蓋により塞ぎ、制動用摩擦面がこれら各凹孔6、6の部分で不連続になる事を防止する構造が記載されている。但し、この様な改良された構造の場合でも、蓋の製造、管理、取付作業が必要になり、コストが嵩む。しかも、蓋の表面と制動摩擦面の他の部分とを滑らかに連続させる作業が面倒になる他、蓋が脱落する可能性を否定できず、上記制動用摩擦面の摩擦状態を安定させて上記両ブレーキディスク2、2の耐久性を確保する面から不安が残る。
特開2001−311441号公報 特開2006−9862号公報 特開2006−329315号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、一対のブレーキディスクと鉄道車両用車輪との結合に使用するボルトの存在に拘らず、疲労破壊や欠け等の欠陥を生じる事を防止すると共に、摩擦状態を安定させる事ができる鉄道車両用ブレーキディスク付車輪を実現すべく発明したものである。
本発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪は何れも、前述した従来から知られている鉄道車両用ブレーキディスク付車輪と同様に、鉄道車両用車輪と、この鉄道車両用車輪の両側に配置された、それぞれの外側面を制動用摩擦面とした一対のブレーキディスクと、それぞれが杆状である、複数本の締結部材とを備える。
そして、これら各締結部材により、上記両ブレーキディスクと上記鉄道車両用車輪とを結合して成る。又、これら各締結部材を、先端部に雄ねじ部を設けた杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備え、この頭部の端面中心部に工具を係合する為の係合孔を設けたボルトとしている。
特に、本発明のうちの請求項1、2に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪に於いては、上記両ブレーキディスクが、円周方向複数個所に設けられて、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きく、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する状態で設けられた取付孔と、これら両ブレーキディスクのうちで円周方向に関して上記各取付孔の間部分に設けられて、これら両ブレーキディスクの内側面にのみ開口するねじ孔とを、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ備えている。
又、上記両ブレーキディスクは、一方のブレーキディスクに形成した上記各取付孔と他方のブレーキディスクに形成した上記各ねじ孔とを、この一方のブレーキディスクに形成した上記各取付孔と上記他方のブレーキディスクに形成した上記各ねじ孔とを、互いに整合させた状態で、上記鉄道車両用車輪の両側に配置している。
そして、上記各ボルトは、それぞれの頭部を上記各取付孔の奥部に位置させた状態で、上記杆部を上記鉄道車両用車輪に形成した通孔に挿通してそれぞれの雄ねじ部を上記各ねじ孔に螺合する事により、上記両ブレーキディスクを上記鉄道車両用車輪に対し結合支持している。
そして、請求項1に記載した発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の場合には、上記各ボルトを構成する杆部の先端部に設けた雄ねじ部を、上記ねじ孔に螺合して更に締め付け、上記両ブレーキディスクを鉄道車両用車輪の両側面に固定した状態で、上記各ボルトの頭部の基端面から、上記各取付孔の開口部で内径が小さくなった部分までの軸方向距離を、上記雄ねじ部と上記ねじ孔との螺合部の軸方向距離以上としている。
又、請求項2に記載した発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の場合には、上記鉄道車両用車輪のうちで上記各取付孔及び上記各ねじ孔を設けた部分から円周方向に外れた複数個所に、この鉄道車両用車輪の両側面同士を貫通する状態で形成した嵌合孔にトルク受ピンを、これら各トルク受ピンの軸方向両端部が上記鉄道車両用車輪の両側面から突出する状態で嵌合支持している。そして、これら各トルク受ピンの軸方向両端部を、上記一対のブレーキディスクの内側面で上記各嵌合孔に整合する部分に形成したトルク受孔に内嵌している。
これに対して、請求項3に記載した発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の場合には、上記一対のブレーキディスクの互いに整合する部分に、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きい取付孔を、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する状態で、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ設けている。
又、上記鉄道車両用車輪の一部で上記各取付孔に整合する部分に、ねじ孔若しくは内周面に雌ねじを設けたスリーブを内嵌した通孔を設けている。
そして、上記各ボルトを、それぞれの頭部を上記各取付孔の奥部に位置させると共に、これら各頭部が上記鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で、上記杆部の先端部に設けた雄ねじ部を上記ねじ孔若しくは上記スリーブの内周面に形成した雌ねじに螺合する事で、上記両ブレーキディスク同士を上記鉄道車両用車輪に対し結合支持している。
又、請求項4に記載した発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の場合には、上記一対のブレーキディスクの互いに整合する部分に、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きい複数の取付孔を、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する状態で、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ設けている。
又、上記鉄道車両用車輪の一部で、上記各取付孔に整合する部分に、上記各ボルトの杆部を挿通自在な通孔を形成している。これら各ボルトは、一方のブレーキディスクに設けた上記各取付孔に、それぞれの頭部をこれら各取付孔の奥部に位置させると共に、これら各頭部が上記鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で組み付けられている。
一方、他方のブレーキディスクに設けた上記各取付孔の奥部にナットを、上記鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で組み付けている。
そして、上記各ボルトの杆部を上記各通孔に挿通して、それぞれの先端部に設けた雄ねじ部を上記各ナットに螺合する事で、上記両ブレーキディスク同士を上記鉄道車両用車輪に対し結合支持している。
上述の様な、請求項2〜4に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の発明を実施する場合に、好ましくは、請求項5に記載した様に、上記各ボルトを構成する杆部の先端部に設けた雄ねじ部を、ねじ孔、雌ねじ、ナットの何れかに螺合して更に締め付け、上記一対のブレーキディスクを鉄道車両用車輪の両側面に固定した状態で、上記各ボルトの頭部若しくは上記各ナットの基端面から、上記各取付孔の開口部で内径が小さくなった部分までの軸方向距離を、上記雄ねじ部とねじ孔、雌ねじ、ナットの何れかとの螺合部の軸方向距離以上とする。
又、請求項1、3〜5に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の発明を実施する場合に、好ましくは、請求項6に記載した様に、上記鉄道車両用車輪のうちで上記各取付孔を設けた部分から円周方向に外れた複数個所に嵌合孔を、この鉄道車両用車輪の両側面同士を貫通する状態で形成する。
又、これら各嵌合孔にトルク受ピンを、これら各トルク受ピンの軸方向両端部が上記鉄道車両用車輪の両側面から突出する状態で嵌合支持する。
そして、上記各トルク受ピンの軸方向両端部を、上記一対のブレーキディスクの内側面で上記各嵌合孔に整合する部分に形成したトルク受孔に内嵌する。
更に、請求項2又は請求項6に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の発明を実施する場合に、好ましくは、請求項7に記載した様に、上記各締結部材(ボルト)の外周面とこれら各締結部材(ボルト)を内嵌した孔の内周面との間の径方向隙間を、上記各トルク受ピンの外周面と上記各トルク受孔の内周面との間の径方向隙間よりも大きくする。
上述の様に構成する本発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪によれば、一対のブレーキディスクと鉄道車両用車輪との結合に使用する締結部材であるボルトの存在に拘らず、疲労破壊や欠け等の欠陥を生じる事を防止すると共に、摩擦状態を安定させる事ができる。
即ち、各取付孔の開口部の内径は、締結部材であるボルトを回転させる為の工具を挿通できるだけの小さなもので済む為、上記開口部の存在に基づき、上記両ブレーキディスクの制動用摩擦面部分に、これら両ブレーキディスクの疲労破壊に結び付く様な歪みが生じにくくなる。又、パッドとの摩擦に基づき、上記各取付孔の開口部の周縁部に、欠け等の欠陥が生じにくくなる。更に、これら各取付孔の開口部の面積が少ない分、上記制動用摩擦面と上記パッドとの摩擦状態を安定させられる。
又、請求項1又は請求項5に記載した様に、各ボルトの頭部若しくは各ナットの基端面から、上記各取付孔の開口部で内径が小さくなった部分までの軸方向距離を、螺合部の軸方向距離以上とすれば、上記各ボルトの雄ねじ部とねじ孔等との螺合を、それぞれ単独で行なう事ができる(複数のボルトの螺合を、互いに関連付けた状態で行なう必要がなくなる)。この為、鉄道車両用車輪に対する上記両ディスクの着脱作業の容易化を図れる。
請求項2又は請求項6に記載した様に、鉄道車両用車輪と一対のディスクとの間にトルク受ピンを掛け渡せば、制動時に締結部材であるボルトに制動トルクが加わる事を防止できる。そして、これら各ボルトとして特に外径の大きなものを使用しなくても、これら各ボルトの耐久性を十分に確保できる。
更に、請求項7に記載した様に、締結部材である上記各ボルトの外周面とこれら各ボルトを内嵌した孔の内周面との間の径方向隙間を、上記各トルク受ピンの外周面と上記各トルク受孔の内周面との間の径方向隙間よりも大きくすれば、制動トルクが上記各ボルトに加わる事を確実に防止して、これら各ボルトが緩む事を、より有効に防止できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜8は、請求項1、2、7に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪は、鉄道車両用車輪1と、この鉄道車両用車輪1の両側に配置された、それぞれの外側面を制動用摩擦面とした一対のブレーキディスク2a、2aと、締結部材である複数本のボルト4a、4aと、トルク受ピンである複数本のスプリングピン10、10とを備える。そして、これら各ボルト4a、4aにより、上記鉄道車両用車輪1の両側面に上記両ブレーキディスク2a、2aを結合固定して成る。本例の場合、これら両ブレーキディスク2a、2aとして、それぞれが円輪状である、基板11と摩擦板12とを組み合わせたものを使用している。これら両板11、12は、基板11の外側面に摩擦板12を貼着した状態で組み合わされている。本例の場合には、この基板11として、図2〜3に示す様に、内側面に凹溝13、13と凸部14a、14bとを放射状に形成した、フィン型のものを使用している。
これら各凸部14a、14bのうち、円周方向等間隔の複数個所(図示の例では6個所)の凸部14a、14aの幅寸法を、他の凸部14b、14bの幅寸法よりも大きくしている。そして、これら各幅広の凸部14a、14aのうちの半分(一つ置き3個)の凸部14a、14aの中央部に形成した取付孔15、15(図5及び図6の左部参照)と、残りの半分の凸部14a、14aの中央部に形成したねじ孔16、16(図5及び図6の右部参照)と、上記各ボルト4a、4aとを利用して、上記両ブレーキディスク2a、2aを上記鉄道車両用車輪1の両側面に結合固定している。
又、別の凸部14b、14bのうち、上記幅広の凸部14a、14aの丁度中間部に位置する凸部14b、14bの中央部に形成したトルク受孔17、17(図8参照)と上記各スプリングピン10、10とを利用して、上記両ブレーキディスク2a、2aに加わる制動トルクを、上記鉄道車両用車輪1に伝達自在としている。言い換えれば、この制動トルクの大部分を上記各スプリングピン10、10により支承して、上記各ボルト4a、4aに、この制動トルクが殆ど加わらない様にしている。尚、上記別の凸部14b、14bのうち、上記各トルク受孔17、17を設ける凸部14b、14bの幅寸法は、必要に応じて(十分な太さのスプリングピン10、10を挿入できるトルク受孔17、17を形成できる様に)大きくする。
先ず、上記各取付孔15、15と、上記各ねじ孔16、16と、上記各ボルト4a、4aとにより、上記両ブレーキディスク2a、2aを上記鉄道車両用車輪1の両側面に結合固定した部分の構造に就いて、図5〜6を参照しつつ説明する。上記各ボルト4a、4aはそれぞれ、先端部に雄ねじ部を設けた杆部18の基端部に、この杆部18よりも大径の頭部19を備える。この頭部19の外周面は円筒面で、この頭部19の端面中心部に、工具である六角レンチの先端部を係合する為の、内周面の断面形状が正六角形である係合孔20を設けている。又、上記各取付孔15、15は、上記両ブレーキディスク2a、2aの外側面側の小径部21と内側面側の大径部22とを段部23により連続させた、段付円筒面状の内周面を有する。従って、上記各取付孔15、15はそれぞれ、上記両ブレーキディスク2a、2aの制動用摩擦面の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きい断面円形で、上記両ブレーキディスク2a、2aの軸方向両側面同士を貫通する状態で設けている。
上記各ボルト4a、4aは、それぞれの杆部18を、上記鉄道車両用車輪1の径方向中間部の円周方向等間隔6個所位置に形成したボルト挿通孔24、24に挿通した状態で、それぞれの雄ねじ部を上記両ブレーキディスク2a、2aのねじ孔16に螺合し更に緊締している。上記6個所位置のボルト挿通孔24、24に上記各ボルト4a、4aを挿通する方向は、円周方向に関して互い違いにしている。即ち、円周方向等間隔3個所位置のボルト挿通孔24、24には、上記各ボルト4a、4aを上記鉄道車両用車輪1の表面から裏面側に挿通し、残り3個所位置のボルト挿通孔24、24には、上記各ボルト4a、4aを上記鉄道車両用車輪1の裏面から表面側に挿通している。要するに、上記両ブレーキディスク2a、2aはこの鉄道車両用車輪1の表裏両面に、それぞれ3本ずつのボルト4a、4aにより結合固定している。
この状態で、上記各ボルト4a、4aの頭部19は、それぞれ上記両ブレーキディスク2a、2aの取付孔15、15の大径部22内に位置する。上記各ボルト4a、4aの緊締作業は、これら各取付孔15、15の小径部21を通じて挿入した六角レンチの先端部を、上記頭部19の係合孔20に係合させる事により行なう。上記各ボルト4a、4aを緊締した状態で、これら各ボルト4a、4aの頭部19基端面と、上記各取付孔15、15の中間部に設けた段部23までの軸方向距離LL は、上記雄ねじ部と上記ねじ孔16との螺合部の軸方向距離LS 以上(LL ≧LS )となる。従って、上記両ブレーキディスク2a、2aの内側面と上記鉄道車両用車輪1の表裏両面とは、上記各ボルト4a、4aの雄ねじ部を上記ねじ孔16に螺入しない状態でも、直ちに当接させる事ができる。この為、上記各ボルト4a、4aをこれら各ねじ孔16に、上記両ブレーキディスク2a、2aの内側面と上記鉄道車両用車輪1の表裏両面とを当接させてから、1本ずつ螺合させる事ができる(これら各面を近づけながら、各ボルト4a、4aを同時にこれら各ねじ孔16に螺合すると言った、面倒な作業を行なう必要はない)。
次に、前記各スプリングピン10、10と前記各トルク受孔17、17とにより、上記両ブレーキディスク2a、2aに加わる制動トルクを、上記鉄道車両用車輪1に伝達自在とした部分の構造に就いて、図7〜8を参照しつつ説明する。上記各スプリングピン10、10は、それぞれの軸方向中間部を、上記鉄道車両用車輪1の径方向中間部の円周方向等間隔6個所位置に形成したピン嵌合孔25、25に嵌合した状態で、それぞれの軸方向両端部を上記鉄道車両用車輪1の内外両側面から突出させている。又、上記両ブレーキディスク2a、2aを上記各ボルト4a、4aにより上記鉄道車両用車輪1の両側面に結合固定した状態では、上記各スプリングピン10、10が上記両ブレーキディスク2a、2aの内側面に形成した前記各トルク受孔17、17に、ほぼ隙間なく嵌合する。この状態で、制動時に上記両ブレーキディスク2a、2aに加わる制動トルクが、上記各スプリングピン10、10を介して上記鉄道車両用車輪1に伝達され、この制動トルクが上記各ボルト4a、4aには殆ど加わらない様になる。この為、これら各ボルト4a、4aが、制動トルクの負荷と解除との繰り返しにより緩む事を防止できる。この為に本例の構造では、上記各スプリングピン10、10の両端部外周面と上記各トルク受孔17、17の内周面との間のラジアル隙間を、上記各ボルト4a、4aの杆部の外周面と前記各ボルト挿通孔24、24の内周面との間のラジアル隙間よりも小さくしている。
本例の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪の構造は上述の通りであるが、この様な本例の構造は、次の様にして組み立てる。先ず、図1の(B)に示す様に、上記鉄道車両用車輪1のボルト挿通孔24、24に上記各ボルト4a、4aを互い違いに挿入すると共に、上記各ピン嵌合孔25、25に上記各スプリングピン10、10の軸方向中間部を嵌合する。次いで、上記鉄道車両用車輪1の表裏両面に上記両ブレーキディスク2a、2aを重ね合わせる。この際、上記各ボルト4a、4aの頭部19をこれら両ブレーキディスク2a、2aの取付孔15、15の大径部22内に進入させつつ、上記各スプリングピン10、10の両端部を、上記両ブレーキディスク2a、2aのトルク受孔17、17に嵌合する。
この状態で、上記各ボルト4a、4aは、それぞれの頭部19が上記各取付孔15、15の大径部22内に進入したまま、それぞれの雄ねじ部が上記両ブレーキディスク2a、2aのねじ孔16、16に全く螺入していない。そこで、上記各取付孔15、15の小径部21を通じて挿入した六角レンチの先端部を、上記各頭部19に設けた係合孔20に係合し、上記各ボルト4a、4aを回転させて、上記雄ねじ部を上記各ねじ孔16、16に螺入し、更に緊締する。この結果、上記両ブレーキディスク2a、2aが上記鉄道車両用車輪1の両側面に結合固定されて、前述した様な鉄道車両用ブレーキディスク付車輪となる。
[実施の形態の第2例]
図9は、請求項3、5〜7に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、一対のブレーキディスク2b、2bの両方の互いに整合する部分に、それぞれが外側面側の小径部21と内側面側の大径部22とを段部23により連続させた取付孔15、15を、それぞれ複数ずつ設けている。又、鉄道車両用車輪1の一部でこれら各取付孔15、15に整合する部分に形成した通孔26に、内周面に雌ねじを設けたスリーブ27を内嵌している。更に、上記各取付孔15、15の大径部22の内側に各ボルト4b、4bの頭部19を挿入した状態で、これら各取付孔15、15の大径部22の内周面の内側面側端部に止め輪28を係止し、上記各ボルト4b、4bの頭部19が上記鉄道車両用車輪1側に近付く方向に変位するのを抑えている。本例の場合には、この様にそれぞれの頭部19を上記各取付孔15、15の大径部22の内側に係止した、上記各ボルト4b、4bの杆部18aの先端部に設けた雄ねじ部を、上記スリーブ27の内周面に形成した雌ねじに螺合している。
この様な本例の構造を組み立てる場合には、上記各ボルト4b、4bの頭部19を、予め上記各取付孔15、15の大径部22内に挿入し、上記止め輪28を係止しておく。又、上記各スリーブ27に就いても、予め上記各通孔26に内嵌しておく。そして、上記両ブレーキディスク2b、2bにより上記鉄道車両用車輪1を両側から挟持し、上記各ボルト4b、4bの杆部18aの先端部に設けた雄ねじ部を、上記スリーブ27の内周面に形成した雌ねじに螺合し更に緊締する。
その他の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図10〜12は、請求項4〜7に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合も、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、一対のブレーキディスク2b、2bの両方の互いに整合する部分に、それぞれが外側面側の小径部21と内側面側の大径部22とを段部23により連続させた取付孔15を、それぞれ複数ずつ設けている。そして、各ボルト4aはそれぞれの頭部19を、上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、一方のブレーキディスク2bに設けた上記各取付孔15の大径部22内に、止め輪28により鉄道車両用車輪1側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で組み付けている。又、他方のブレーキディスク2bに設けた上記各取付孔15の大径部22内にナット29を、やはり止め輪28により上記鉄道車両用車輪1側に近付く方向に変位するのを抑えた状態で組み付けている。又、本例の場合には、前述した実施の形態の第1例の場合と同様に、鉄道車両用車輪1の一部でこれら各取付孔15、15に整合する部分に、上記各ボルト4aの杆部18を挿通自在な、ボルト挿通孔24を形成している。
この様な本例の構造を組み立てる場合には、上記各ボルト4aの杆部18を上記ボルト挿通孔24に挿通して、それぞれの先端部に設けた雄ねじ部を上記各ナット29に螺合させる。
その他の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
上述した実施の形態の各例では、ブレーキディスク2a、2bとして、鉄道車両用車輪1の側面に対向する内側面側に凹溝13、13と凸部14a、14bとを放射状に形成した、ベンチレーテッド型のものを使用した場合に就いて説明した。但し、本発明は、図13〜17に示す様に、凹溝及び凸部を持たない(ソリッド型の)ブレーキディスク2c、2cを使用して実施する事もできる。上記図13〜17のうちの図13は、本発明の実施の形態の第4例として、前述した実施の形態の第1例の構造で、ソリッド型のブレーキディスク2c、2cを使用した場合に就いて示している。又、図14〜15は、本発明の実施の形態の第5例として、前述した実施の形態の第2例の構造で、ソリッド型のブレーキディスク2c、2cを使用した場合に就いて示している。又、図16〜17は、本発明の実施の形態の第6例として、上述した実施の形態の第3例の構造で、ソリッド型のブレーキディスク2c、2cを使用した場合に就いて示している。
更に、図18〜19は、本発明の実施の形態の第7例として、上述の実施の形態の第6例の構造で、スパイラルリテイニングリングと呼ばれる、止め輪28a、28aと鉄道車両用車輪1の両側面との間に、円筒状に形成したカラー30、30をそれぞれ設けた場合を示している。この様にカラー30、30を設ける事により、ボルト4aの頭部19とナット29との間に、このボルト4aの軸方向に関して過大な力が作用した場合でも、上記各止め輪28a、28aが、上記頭部19或はナット29に押されて傾斜する事を防止できる。又、上記ボルト4aの締め付け時に、これら頭部19或はナット29との摩擦により上記各止め輪28a、28aが径方向内方に巻き込まれて、これら各止め輪28a、28aが外れる事を防止できる。尚、この様なカラー30、30は、例えば、前述の図9に示した第2例の構造、同じく図10〜12に示した第3例の構造、同じく図14〜15に示した第5例の構造等、止め輪により、ボルトの頭部或はナットが鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられている構造に適用できる。
又、各実施の形態の構造で、トルク受ピンをスプリングピンに代えて中実のピンを使用する事もできる。更には、トルク受ピン自体を省略する事もできる。トルク受ピンを省略した場合には、制動トルクをボルトにより支承する事になる為、このボルトとして、十分に太いものを使用する必要がある。本発明の場合には、太いボルトを使用した場合でも、取付孔のうちでブレーキディスクの外側面の開口面積が小さく抑えられるので、前述した様な本発明の作用効果を得る事ができる。又、各ボルトの頭部と鉄道車両用車輪との間に、皿ばねや座金を設けても良い。これにより、ブレーキディスクの温度上昇による熱膨張を吸収したり、座面のへたりを防止できる。更に、本発明の鉄道車両用ブレーキディスク付車輪と組み合わせるブレーキパッドのライニングを、径方向に分割して配置し、ブレーキディスクに形成した取付孔部分でライニングとパッドとを摺接させない様にすれば、これら各取付孔の周縁部分での欠け等の損傷が、より発生しにくくなる。
本発明の実施の形態の第1例を示しており、(A)は組立完了後の状態を、(B)は鉄道車両用車輪にボルトとスプリングピンとを装着し、ブレーキディスクを装着する以前の状態を、それぞれ示す斜視図。 第1例に組み込むブレーキディスクを構成する基板の斜視図。 同じく内側面側から見た図である(A)と、この(A)の右方から見た図(B)。 組立完了後の状態を示す正面図。 図4のイ−イ断面図。 図5の上部拡大図。 図4のロ−ロ断面図。 図7の左部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図6と同様の図。 同第3例を組立完了後の状態で示す正面図。 図10のハ−ハ断面図。 図11の上部拡大図。 本発明の実施の形態の第4例を示す、図6と同様の図。 同第5例を示す、図6と同様の図。 同部分切断斜視図。 本発明の実施の形態の第6例を示す、図6と同様の図。 同部分切断斜視図。 本発明の実施の形態の第7例を示す、図6と同様の図。 図18のニ部拡大図。 従来構造の1例を、円周方向に異なる2個所位置を切断した状態で示す略断面図。
1 鉄道車両用車輪
2、2a、2b、2c ブレーキディスク
3a、3b 通孔
4、4a、4b ボルト
5 ナット
6 凹孔
7 頭部
8 凸部
9 凹部
10 スプリングピン
11 基板
12 摩擦板
13 凹溝
14a、14b 凸部
15 取付孔
16 ねじ孔
17 トルク受孔
18、18a 杆部
19 頭部
20 係合孔
21 小径部
22 大径部
23 段部
24 ボルト挿通孔
25 ピン嵌合孔
26 通孔
27 スリーブ
28、28a 止め輪
29 ナット
30 カラー

Claims (7)

  1. 鉄道車両用車輪と、この鉄道車両用車輪の両側に配置された、それぞれの外側面を制動用摩擦面とした一対のブレーキディスクと、それぞれが杆状である複数本の締結部材とを備え、これら各締結部材によりこれら両ブレーキディスクと上記鉄道車両用車輪とを結合して成る鉄道車両用ブレーキディスク付車輪に於いて、
    上記各締結部材は、先端部に雄ねじ部を設けた杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備え、この頭部の端面中心部に工具を係合する為の係合孔を設けたボルトであり、
    上記両ブレーキディスクが、円周方向複数個所に設けられて、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きく、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する取付孔と、これら両ブレーキディスクのうちで円周方向に関して上記各取付孔の間部分に設けられて、これら両ブレーキディスクの内側面にのみ開口するねじ孔とを、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ備えており、
    これら両ブレーキディスクは、一方のブレーキディスクに形成した上記各取付孔と他方のブレーキディスクに形成した上記各ねじ孔とを、この一方のブレーキディスクに形成した上記各取付孔と上記他方のブレーキディスクに形成した上記各ねじ孔とを、互いに整合させた状態で、上記鉄道車両用車輪の両側に配置しており、上記各ボルトは、それぞれの頭部を上記各取付孔の奥部に位置させた状態で、上記杆部を上記鉄道車両用車輪に形成した通孔に挿通してそれぞれの雄ねじ部を上記各ねじ孔に螺合する事により、上記両ブレーキディスクを上記鉄道車両用車輪に対し結合支持しており、
    上記各ボルトを構成する杆部の先端部に設けた雄ねじ部を上記ねじ孔に螺合して更に締め付け、上記両ブレーキディスクを鉄道車両用車輪の両側面に固定した状態で、上記各ボルトの頭部の基端面から、上記各取付孔の開口部で内径が小さくなった部分までの軸方向距離が、上記雄ねじ部と上記ねじ孔との螺合部の軸方向距離以上である事を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
  2. 鉄道車両用車輪と、この鉄道車両用車輪の両側に配置された、それぞれの外側面を制動用摩擦面とした一対のブレーキディスクと、それぞれが杆状である複数本の締結部材とを備え、これら各締結部材によりこれら両ブレーキディスクと上記鉄道車両用車輪とを結合して成る鉄道車両用ブレーキディスク付車輪に於いて、
    上記各締結部材は、先端部に雄ねじ部を設けた杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備え、この頭部の端面中心部に工具を係合する為の係合孔を設けたボルトであり、
    上記両ブレーキディスクが、円周方向複数個所に設けられて、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きく、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する取付孔と、これら両ブレーキディスクのうちで円周方向に関して上記各取付孔の間部分に設けられて、これら両ブレーキディスクの内側面にのみ開口するねじ孔とを、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ備えており、
    これら両ブレーキディスクは、一方のブレーキディスクに形成した上記各取付孔と他方のブレーキディスクに形成した上記各ねじ孔とを、この一方のブレーキディスクに形成した上記各取付孔と上記他方のブレーキディスクに形成した上記各ねじ孔とを、互いに整合させた状態で、上記鉄道車両用車輪の両側に配置しており、上記各ボルトは、それぞれの頭部を上記各取付孔の奥部に位置させた状態で、上記杆部を上記鉄道車両用車輪に形成した通孔に挿通してそれぞれの雄ねじ部を上記各ねじ孔に螺合する事により、上記両ブレーキディスクを上記鉄道車両用車輪に対し結合支持しており、
    上記鉄道車両用車輪のうちで上記各取付孔及び上記各ねじ孔を設けた部分から円周方向に外れた複数個所に、この鉄道車両用車輪の両側面同士を貫通する状態で形成した嵌合孔にトルク受ピンを、これら各トルク受ピンの軸方向両端部が上記鉄道車両用車輪の両側面から突出する状態で嵌合支持しており、これら各トルク受ピンの軸方向両端部を、上記一対のブレーキディスクの内側面で上記各嵌合孔に整合する部分に形成したトルク受孔に内嵌している事を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
  3. 鉄道車両用車輪と、この鉄道車両用車輪の両側に配置された、それぞれの外側面を制動用摩擦面とした一対のブレーキディスクと、それぞれが杆状である複数本の締結部材とを備え、これら各締結部材によりこれら両ブレーキディスクと上記鉄道車両用車輪とを結合して成る鉄道車両用ブレーキディスク付車輪に於いて、
    上記各締結部材は、先端部に雄ねじ部を設けた杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備え、この頭部の端面中心部に工具を係合する為の係合孔を設けたボルトであり、
    上記一対のブレーキディスクの互いに整合する部分に、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きい取付孔が、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する状態で、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ設けられており、上記鉄道車両用車輪の一部で上記各取付孔に整合する部分に、ねじ孔若しくは内周面に雌ねじを設けたスリーブを内嵌した通孔が設けられており、上記各ボルトは、それぞれの頭部を上記各取付孔の奥部に位置させると共に、これら各頭部が上記鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で、上記杆部の先端部に設けた雄ねじ部を上記ねじ孔若しくは上記スリーブの内周面に形成した雌ねじに螺合する事により、上記両ブレーキディスク同士を上記鉄道車両用車輪に対し結合支持している事を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
  4. 鉄道車両用車輪と、この鉄道車両用車輪の両側に配置された、それぞれの外側面を制動用摩擦面とした一対のブレーキディスクと、それぞれが杆状である複数本の締結部材とを備え、これら各締結部材によりこれら両ブレーキディスクと上記鉄道車両用車輪とを結合して成る鉄道車両用ブレーキディスク付車輪に於いて、
    上記各締結部材は、先端部に雄ねじ部を設けた杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備え、この頭部の端面中心部に工具を係合する為の係合孔を設けたボルトであり、
    上記一対のブレーキディスクの互いに整合する部分に、これら両ブレーキディスクの制動用摩擦面側の開口部の内径が小さく、この開口部よりも奥部の内径が大きい複数の取付孔が、上記両ブレーキディスクの軸方向両側面同士を貫通する状態で、これら両ブレーキディスク毎にそれぞれ複数ずつ設けられており、上記鉄道車両用車輪の一部でこれら各取付孔に整合する部分に上記各ボルトの杆部を挿通自在な通孔が形成されており、これら各ボルトは一方のブレーキディスクに設けた上記各取付孔に、それぞれの頭部をこれら各取付孔の奥部に位置させると共に、これら各頭部が上記鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で組み付けられており、他方のブレーキディスクに設けた上記各取付孔の奥部にナットが、上記鉄道車両用車輪側に近付く方向に変位するのを抑えられた状態で組み付けられており、上記各ボルトの杆部を上記各通孔に挿通して、それぞれの先端部に設けた雄ねじ部を上記各ナットに螺合する事で、上記両ブレーキディスク同士を上記鉄道車両用車輪に対し結合支持している事を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
  5. 上記各ボルトを構成する杆部の先端部に設けた雄ねじ部を、ねじ孔、雌ねじ、ナットの何れかに螺合して更に締め付け、上記一対のブレーキディスクを鉄道車両用車輪の両側面に固定した状態で、上記各ボルトの頭部若しくは上記各ナットの基端面から、上記各取付孔の開口部で内径が小さくなった部分までの軸方向距離が、上記雄ねじ部とねじ孔、雌ねじ、ナットの何れかとの螺合部の軸方向距離以上である、請求項2〜4のうちの何れか1項に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
  6. 上記鉄道車両用車輪のうちで上記各取付孔を設けた部分から円周方向に外れた複数個所に、この鉄道車両用車輪の両側面同士を貫通する状態で形成した嵌合孔にトルク受ピンを、これら各トルク受ピンの軸方向両端部が上記鉄道車両用車輪の両側面から突出する状態で嵌合支持しており、これら各トルク受ピンの軸方向両端部を、上記一対のブレーキディスクの内側面で上記各嵌合孔に整合する部分に形成したトルク受孔に内嵌している、請求項1、3〜5のうちの何れか1項に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
  7. 上記各締結部材の外周面とこれら各締結部材を内嵌した孔の内周面との間の径方向隙間が、上記各トルク受ピンの外周面と上記各トルク受孔の内周面との間の径方向隙間よりも大きい、請求項2又は請求項6に記載した鉄道車両用ブレーキディスク付車輪。
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