JP4791442B2 - 単一ナンバリング機構を使用するネットワークにおけるサービス及び能力のネゴシエーション - Google Patents
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Description
図1は、本発明を適用できるネットワークシステムの概要を示す。移動局(MS)が訪問先ネットワーク1をローミングしていると仮定する。この訪問先ネットワークは、移動サービス交換センター(MSC)により制御され、これは、MSの観点から訪問先MSC(VMSC)である。別のネットワーク2(MSのホームネットワークであるが、必ずしもそうでなくてもよい)がインターワーキングファンクション(IWF)を経てネットワーク1に接続される。MSCに代わって、MSS(MSCサーバー)が使用されてもよく、これは、この場合、訪問先MSS(VMSS)であることに注意されたい。IWFは、VMSCに一体化されてもよい。
ユーザがMSでコールを発信するか又は受信するときには、MSは、ネットワークにおいてどのサービス及びベアラが利用できるか観察し、そしてコール設定パラメータの詳細を監視することにより、ネットワーク及びコール当事者(例えば、あるアドレスにおけるサーバー)の能力の情報を収集する。MSは、訪問先ネットワークごとに(例えば、移動国コード及び移動ネットワークコードに基づいて)及び/又はコール当事者ごとに(コール当事者の例えばMSISDN番号又はIPアドレスのような識別に基づいて)情報を(例えば、移動端末自体又はSIM(加入者認識モジュール)に)記憶する。
或いは又、ネットワーク及びコール当事者(例えばサーバー)の能力及び情報を、例えば、ユーザ又はオペレータによりMSにおいてコンフィギュレーションすることができる。
或いは又、ネットワークは、例えば、ネットワークに登録する際に、例えば、SMS又は他の使用可能な搬送手段(例えば、USSD又はe−メール)によりMSへ能力情報を供給し、MS自体によって自動的にコンフィギュレーション/記憶することもできる。
以下、ネットワークの能力等に関する情報を詳細に説明する。
MSにより収集される情報は、例えば、次のものを含む。
1)移動ネットワークによりサポートされるCSベアラ。例えば、GSMでは:
− HSCSD/マルチスロットコンフィギュレーション
− TCH/F14.4チャンネルコード
− データ圧縮
− ECSDチャンネルコード(TCH/F28.8、TCH/F32、TCH/F43.2)
− 搬送
− 非搬送
3)ネットワーク又はコール当事者によりサポートされる情報転送能力:
− UDI/RDI
− 3.1kHz
− スピーチ
4)例えば、プロトコルサポート:
− ITU−TV.120プロトコル
− ITU−TV.110プロトコル
− フレームトンネルモード(FTM)
5)ネットワークによりサポートされる非同期/同期能力:
− 非同期
− 同期
6)マルチメディア
上記で使用した省略形について、以下に簡単に述べる。HSCSD(高速回路交換データ)、RDI(限定デジタル情報)、TCH(トラフィックチャンネル)、TCH/F(全レートトラフィックチャンネル)、UDI(非限定デジタル情報)。
この場合、MSは、現在の3GPP仕様(TS29.007及び27.001を参照)に基づいて、どのサービスを利用すべきか決定し、そしてサービス定義をBCIE(ベアラ能力情報エレメント)においてネットワークへ送信する。公知技術の現状では、MSは、どのサービスを利用すべきか推定することしかできない(3GPP TS27.001、バージョン4.1.0を参照)。要求されたベアラは、訪問先ネットワークではサポートされないことがあり、これは、コールが失敗であることを意味する。或いは、安全性の側に立って、MSは、たとえネットワークがHSCSDベアラをサポートすることができても、基本的な9.6kビット/sベアラを要求してもよく、これは、たとえ高速環境で動作してもユーザが低速サービスしか得られないことを意味する。
ステップS11において、ユーザにより要求されたサービスが得られる。例えば、これは、HSCSDであり、上述したように、MSによりこれが通常サポートされるときである。
その後、ステップS13において、要求されたサービスが、得られたネットワーク及び/又は遠方端側能力情報に関して評価される。即ち、要求されたサービスがネットワークによりサポートされるか、中間ネットワークによりサポートされるか及び/又は発呼者によりサポートされるかチェックする。もし必要であれば、サービスが適宜変更される。例えば、高レートのスピーチ接続がサポートされない場合には、接続がそれに対応する低レートのスピーチ接続に変更される。さもなければ(例えば、HSCSDに関する上記の例では)、MSは、要求されたサービスがサポートされないことをユーザに指示し、別のサービスの選択を示唆する。肯定的な場合、即ち、要求されたサービスがネットワークによってサポートされるときには、この段階ではサービスが全く変更されない。サポートされたサービスに関する情報は、ステップS14においてBCIE(ベアラ能力情報エレメント)へ書き込まれる。
以下、要求されたサービスの上記ネゴシエーションの幾つかの例を説明する。
例1:
− MSは、マルチメディアをサポートする。MSは、現在ローミング中であるネットワークにおいて既にコールを行い、そしてネットワークがCSマルチメディア(同期ベアラ、マルチメディアシグナリング)をサポートすることを見出している。TCH/F14.4チャンネルコード化及びマルチスロットコンフィギュレーション。(或いは又、ネットワークごとのネットワーク能力がMS(MT(移動端末)又はSIM(加入者認識モジュール)において予めコンフィギュレーションされる。)
− 被呼者が実際にマルチメディアコールを要求した場合には、コールがマルチメディアコールとして設定される。被呼者がスピーチコールを要求した場合には、コールがスピーチへと後退する(3GPP TS29.007、24.008及び27.001を参照)。
− MSは、イントラネットアクセスサーバーへのコールを丁度行い、該サーバーは、識別チェックの後にコールバックする。MSは、アクセスサーバーへの丁度行われたコール中、又はネットワークにおける以前のコール中に、ネットワークがTCH/F14.4、マルチスロット、非透過的接続、UDI及びV.120プロトコルをサポートすることを見出している。(或いは又、ネットワークごとのネットワーク能力がMS(MT又はSIM)において予めコンフィギュレーションされてもよい。)
− サーバーによるコールバックの設定メッセージは、サービス定義を含まない。MSは、2*TCH/F14.4チャンネルコンフィギュレーションで非透過的、28.8kビット/s、UDI/V.120マルチスロットコールを要求するBCIEにより応答する。
− MSは、それが現在ローミング中であるネットワークにおいてコールを既に受信し、そしてネットワークがTCH/F14.4、マルチスロット、非透過的接続、ITC=3.1kHz(モデム)をサポートするが、UDIはサポートしないことを見出している。(或いは又、ネットワークごとのネットワーク能力がMS(MT又はSIM)において予めコンフィギュレーションされてもよい。)
− MSは、設定を、2*TCH/F14.4チャンネルコンフィギュレーションでの非透過的、3.1kHzオートボーディング(モデム)へ自動的に戻し、訪問先ネットワークの能力に一致させる。
− MSは、あるサーバー(ユーザが多かれ少なかれ規則的に使用するアクセスサーバーの1つ)へコールを既に行って、そのサーバーがITC=3.1kHz(即ちモデム)をサポートするが、UDIはサポートしないことを見出している。(或いは又、識別/アドレスごとのサーバー能力がMS(MT又はSIM)において予めコンフィギュレーションされてもよい。)
− MSは、設定を、2*TCH/F14.4チャンネルコンフィギュレーションでの非透過的、3.1kHzオートボーディング(モデム)へ自動的に戻し、サーバーの能力に一致させる。
現在、MSは、ネットワークの実際の名前についての情報を有する。ネットワークは、その移動国コード(MCC)及び移動ネットワークコード(MNC)により識別される。例えば、MCC244及びMNC5は、ネットワークをフィンランド・ラジオィンジャ・オペレータのネットワークとして識別する。この情報は、ネットワークの能力に関する(収集された)情報を含むように拡張することができる。
ネットワーク能力情報が得られない場合には、ユーザ要求に基づいてコールがなされ、そしてコールの結果が更なる使用のために記憶される。
この場合も、MSが、MSC(移動サービス交換センター)又はMSS(MSCサーバー)によりサービスされると仮定し、これらは、MSの観点から、訪問先MSC又はMSS(VMSC又はVMSSと省略される)である。
実行される手順が、図3のシグナリングフロー図に示されている。
この手順は、VMSC又はVMSSが、充分なサービス定義をもたずにコア/外部ネットワークから設定メッセージ(例えば、IAM(初期アドレスメッセージ))を受信し(ステップS21)、そして単一ナンバリング機構(SNS)が使用されるときに、実行される。
ステップS23では、MSは、受信した情報を評価する。即ち、ネットワーク能力及びITC/TRM情報をもつ設定を受け取るMSは、ネットワーク能力情報から、例えば、訪問先ネットワークで使用できるのは、マルチスロットコンフィギュレーション及びTCH/F14.4であるか、TCH/F28.8であるか、TCH/F43.2であるか、又はTCH/F32チャンネルであるか、更に、サポートされるのは、透過的(T)サービスか、非透過的(NT)サービスか又はその両方であるか、そして発呼者が要求するのは、UDI/RDI(非限定デジタル送信/限定デジタル送信)であるか、3.1kHzであるか、又はスピーチコールであるかを推論する。
このエレメント(即ちネゴシエーションされたサービスに関する情報)は、VMSC及びIWFにより、コールを設定するのに使用される。任意であるが、ステップS26において、失敗チェック手順が実行され(ステップS25においてBCIEをIWFへ転送した後に)、これについては以下に述べる。その後、通常のコール確立手順が失敗を伴わずに続けられる。
例5:
− MSがイントラネットアクセスサーバーにコールを丁度行い、該サーバーが識別チェックの後にコールバックし、そして入呼びが「ITC=UDI、TCH/F14.4サポート、マルチスロットサポート」を指示する場合には、MSは、それ自体によりサポートされたTCH/F14.4(例えば、2*14.4=28.8kビット/s)をもつ最大データレートコンフィギュレーション及びUDIプロトコルを伴う非透過的コールを設定する。
− MSは、マルチメディアをサポートする。MSは、「ITC=UDI、TCH/F32サポート、マルチスロット」を指示するコール設定を受け取る。MSは、完全な64kビット/sのITC=UDIマルチメディアBCIEで応答する。
− MSは、マルチメディアをサポートする。MSは、「ITC=3.1kHz、TCH/F14.4サポート、マルチスロットサポート」を指示するコール設定を受け取る。MSは、完全な28.8kビット/sのITC=3.1kHzマルチメディアBCIEで応答する。(発呼者がとにかくスピーチサービスを要求した場合には、3.1kHzからスピーチへの標準的な後退が行われる。)
ステップS31において、IWFは、被呼MSのITC値、即ちMSによりセットされたITC値を検出する。ステップS32において、IWFは、IWFと発呼者との間のデータレート及びプロトコルを検出する。ステップS33では、IWFは、当該MSの検出されたITC値が、検出されたデータレート及びプロトコルに一致するかどうかチェックする。それらが一致する場合には、IWFは、MSが本発明の特徴をサポートできると決定し、通常の通信が続けられる(ステップS34)。
更に、MSが、発呼者により使用されるサービスに一致しないサービスを示唆するケースも発生する。このケースでは、IWFは、コールを拒絶するが、MSは、サービスを正しく決定する。しかしながら、上記実施形態で述べた全ての利用可能な情報及び方法では、このようなケースの確率が非常に低い。
例えば、上記実施形態は、移動局が訪問先ネットワークでローミングするケースについて説明した。しかしながら、本発明は、このケースに限定されない。即ち、本発明によるネゴシエーション手順を適用することにより、ネットワークを容易に再コンフィギュレーションすることができる。例えば、新規なサービス等を導入することができる。又、ネゴシエーション手順を実行するための通信装置は、手動コンフィギュレーション等を必要とせずにそれ自身のネットワークにおいて新規なサービスを容易に利用することもできる。
2 別のネットワーク
MS 移動局
MSC 移動サービス交換センタ
IWF インターワーキングファンクション
Claims (2)
- ネットワークを制御し通信装置と遠方端当事者との間の接続を制御する方法であって、 インターワーキングファンクション(IWF)であるネットワーク制御要素が、該ネットワーク制御要素により発生されたサポートされた前記ネットワークの接続能力に関する情報を、前記通信装置に送信する段階と、
前記通信装置が、前記ネットワーク制御要素から受信した前記サポートされた接続能力に関する情報に基づいて、サポートされた接続サービスに関する情報を決定する段階と、 前記ネットワーク制御要素が、前記通信装置から接続能力情報を含む設定メッセージを受信すること、及び、取得した該接続能力情報に基づいて接続サービスを評価することによって、前記通信装置により発生されたサポートされた接続サービスに関する情報を検出する段階(S31)と、
前記ネットワーク制御要素が、該ネットワーク制御要素と前記遠方端当事者との間の接続関連情報を検出する段階(S32)と、
検出された前記サポートされた接続サービスに関する情報と前記接続関連情報とが互いに一致するかどうかを評価する段階(S33)と、
前記ネットワーク制御要素が、前記サポートされた接続サービスに関する情報と前記接続関連情報とが一致しない場合に、該接続関連情報を用いて、前記通信装置により発生された前記サポートされた接続サービスに関する情報をオーバーライドする段階(S35)と、を含むことを特徴とする方法。 - ネットワークを制御し通信装置と遠方端当事者との間の接続を制御するように構成されたネットワーク制御要素であって、
前記ネットワークの接続能力情報を前記通信装置に送信し、
当該ネットワーク制御要素から受信した前記接続能力情報に基づいてサポートされた接続サービスに関する情報を決定した前記通信装置から、接続能力情報を含む設定メッセージを受信すること、及び、取得した該接続能力情報に基づいて接続サービスを評価することによって、前記通信装置により発生されたサポートされた接続サービスに関する情報を検出し、
当該ネットワーク制御要素と前記遠方端当事者との間の接続関連情報を検出し、
検出された前記サポートされた接続サービスに関する情報と前記接続関連情報とが互いに一致するかどうかを評価し、
前記サポートされた接続サービスに関する情報と前記接続関連情報とが一致しない場合に、該接続関連情報を用いて、前記通信装置により発生された前記サポートされた接続サービスに関する情報をオーバーライドする、
ように構成されたインターワーキングファンクション(IWF)であることを特徴とするネットワーク制御要素。
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