JP4791248B2 - レーザー加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物に対して透過性を有するパルスレーザー光線等のレーザー光線を照射し、被加工物の内部に変質層を形成するレーザー加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、シリコン基板、サファイア基板、炭化珪素基板、リチウムタンタレート基板、ガラス基板或いは石英基板の如き適宜の基板を含むウエーハの表面に格子状に形成されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路(機能素子)を形成する。そして、ウエーハを分割予定ラインに沿って切断することにより機能素子が形成された領域を分割して個々の半導体デバイスを製造している。ウエーハを分割するための方法としては、レーザー光線を利用する種々の様式が提案されている。
半導体ウエーハ等の板状の被加工物を分割する方法として、その被加工物に対して透過性を有するパルスレーザー光線を用い、分割すべき領域の内部に集光点を合わせてパルスレーザー光線を照射するレーザー加工方法も試みられている。このレーザー加工方法を用いた分割方法は、被加工物の一方の面側から内部に集光点を合わせて被加工物に対して透過性を有する例えば波長が1064nmのパルスレーザー光線を照射し、被加工物の内部に分割予定ラインに沿って変質層を連続的に形成し、この変質層が形成されることによって強度が低下した分割予定ラインに沿って外力を加えることにより、被加工物を分割するものである。(例えば、特許文献1参照。)
特許第3408805号公報
しかるに、ウエーハに外力を加えて分割予定ラインに沿って精密に破断せしめるためには、変質層の厚さ、即ちウエーハの厚さ方向における変質層の寸法を比較的大きくすることが必要である。上述したレーザー加工方法によって形成される変質層の厚さはパルスレーザー光線の集光点近傍において10〜50μmであるため、変質層の厚さを増大せしめるためにはパルスレーザー光線の集光点の位置をウエーハの厚さ方向に変位せしめて、パルスレーザー光線とウエーハとを分割予定ラインに沿って繰り返し相対的に移動せしめることが必要である。従って、特にウエーハの厚さが比較的厚い場合、ウエーハを精密に破断するのに必要な厚さの変質層の形成に長時間を要する。
上記問題解消するため、パルスレーザー光線の集光点を被加工物の厚さ方向に複数形成し、複数の変質層を同時に形成するレーザー加工装置が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2005−28438号公報
上記公報に開示されたレーザー加工装置によれば、被加工物の厚さ方向に形成される複数の集光点の部位に変質層を同時に形成することができる。しかしながら、このレーザー加工装置は、複数の集光点を形成するための機構が比較的複雑であり、実用的には必ずしも満足し得るものではない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、簡単な構成で被加工物の厚さ方向に2層の変質層を同時に形成することができるレーザー加工装置を提供することである。
上記主たる技術的課題を解決するために、本発明によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に該被加工物に対して透過性を有するレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該チャックテーブルと該レーザー光線照射手段とを相対的に加工送りする加工送り手段とを具備し、
該レーザー光線照射手段は、レーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段が発振するレーザー光線を伝送する光学伝送手段と、該光学伝送手段によって伝送されたレーザー光線を集光せしめる集光レンズとを含んでいる、レーザー加工装置において、
該光学伝送手段は、該レーザー光線発振手段が発振するレーザー光線を常光と異常光に分離する複屈折レンズを備え、
該集光レンズは、該複屈折レンズによって分離された常光と異常光をそれぞれ集光せしめ、常光の集光点と異常光の集光点とを形成する、
ことを特徴とするレーザー加工装置が提供される。
上記光学伝送手段は、上記レーザー光線発振手段と上記複屈折レンズとの間に配設された波長板を備えている。
上記複屈折レンズは、所定の曲率を有する凸面を備えたガラス体と、該ガラス体の該凸面と対応する曲率を有する凹面を備えた結晶体とからなり、ガラス体の凸面と結晶体の凹面が結合して構成されている。
上記複屈折レンズと上記集光レンズとの間には、集光レンズに入射するレーザー光線の光軸を加工送り方向に変位せしめる複屈折偏向板が配設されていることが望ましい。複屈折偏向板は、所定の傾斜角度を有する傾斜面を備えた結晶体と、該結晶体の該傾斜面と対応する傾斜面を備えたガラス体とからなり、結晶体の傾斜面とガラス体の傾斜面が結合して構成されている。
また、上記レーザー光線発振手段と上記複屈折レンズとの間には、上記集光レンズによるレーザー光線の集光点深さ位置を変位せしめる集光点深さ変位手段が配設されていることが望ましい。
本発明のレーザー加工装置においては、レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線を複屈折レンズによって常光と異常光に分離し、この分離された常光と異常光を集光レンズによってそれぞれ集光せしめ、常光の集光点と異常光の集光点とを形成するので、2層の変質層を同時に形成することができる。このように本発明のレーザー加工装置は、複屈折レンズを配設した簡単な構成により、被加工物の厚さ方向に2層の変質層を同時に形成することができる。
以下、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成されたレーザー加工装置の実施形態の概略構成図が示されている。図1に示すレーザー加工装置は、被加工物であるウエーハ2を保持するためのチャックテーブル3と全体を番号4で示すレーザー光線照射手段とを具備している。
チャックテーブル3は、例えば多孔質部材から形成され或いは複数個の吸引孔又は溝が形成された吸着チャック31を具備しており、該吸着チャック31が図示しない吸引手段に連通されている。従って、吸着チャック31上に被加工物であるウエーハ2の回路面側に貼着された保護テープ21側を載置し、図示しない吸引手段を作動することにより、ウエーハ2はチャックテーブル3上に吸引保持される。このように構成されたチャックテーブル3は、図示しない加工送り手段によって図1において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるように構成されている。従って、チャックテーブル3とレーザー光線照射手段4は、矢印Xで示す加工送り方向に相対的に移動可能である。
レーザー光線照射手段4は、パルスレーザー光線発振手段5と、このパルスレーザー光線発振手段5が発振するパルスレーザーを伝送する光学伝送手段7と、該光学伝送手段7によって伝送されたレーザー光線を集光せしめる集光レンズ8を具備している。パルスレーザー光線発振手段5は、被加工物であるウエーハ2に対して透過性を有する直線偏光のパルスレーザー光線10を発振する。このパルスレーザー光線発振手段5は、ウエーハ2がシリコン基板、炭化珪素基板、リチウムタンタレート基板、ガラス基板或いは石英基板を含むウエーハである場合、例えば波長が1064nmであるパルスレーザー光線10を発振するYVO4パルスレーザー発振器或いはYAGパルスレーザー発振器を用いることができる。
光学伝送手段7は、パルスレーザー光線発振手段5から発振されたパルスレーザー光線10を図1において下方に向けて90度変換する方向変換ミラー71と、該方向変換ミラー71によって方向変換されたパルスレーザー光線10を常光と異常光に分離する複屈折レンズ72とを具備している。複屈折レンズ72は、図示の実施形態においてはLASF35ガラス体721と、YVO4結晶体722とによって構成されている。LASF35ガラス体721は所定の曲率(例えば曲率半径が58mm)を有する凸面721aを備え、YVO4結晶体722はガラス体721の凸面721aと対応する曲率を有する凹面722aを備えており、ガラス体721の凸面721aと結晶体722の凹面722aが結合して構成されている。このように構成された複屈折レンズ72は、方向変換ミラー71によって方向変換されたパルスレーザー光線10がYVO4結晶体722の光学軸に対して所定の角度をもって入射されると、パルスレーザー光線10を図において実線で示す常光10aと破線で示す異常光10bに分離する。即ち、複屈折レンズ72は、常光10aについては屈折させずにそのまま通過させ、異常光10bについては凹面722aを備えた結晶体722によって外側に屈折させる。なお、パルスレーザー光線10をYVO4結晶体722の光学軸に対して所定の角度をもって入射させるようにするには、複屈折レンズ72を入射するパルスレーザー光線10の光軸を中心として回動して調整してもよく、また、パルスレーザー光線発振手段5を発振するパルスレーザー光線の光軸を中心として回動して調整してもよい。
次に、パルスレーザー光線10をYVO4結晶体722の光学軸に対して所定の角度をもって入射させる他の実施形態について、図2を参照して説明する。
図2に示す実施形態は、図1に示す実施形態における方向変換ミラー71と複屈折レンズ72との間に二分の一波長板75を配設したものである。この二分の一波長板75は、偏光面を回動することによりパルスレーザー光線10のYVO4結晶体722の光学軸に対する入射角を変えることができる。このパルスレーザー光線10のYVO4結晶体722の光学軸に対する入射角を45度にすることにより、複屈折レンズ72によって分離される常光10aと異常光10bとの比率をそれぞれ50%にすることができる。
上記集光レンズ8は、複屈折レンズ72によって分離された常光10aと異常光10bをそれぞれ集光せしめる。即ち、集光レンズ8は、常光10aについては被加工物であるウエーハ2の内部における集光点Paに集光せしめ、異常光10bについては被加工物であるウエーハ2の内部における集光点Pbに集光せしめる。この集光点Pbは、異常光10bが上述したように複屈折レンズ72によって外側に屈折せしめられているので、常光10aの集光点Paより深い位置(図1および図2において下方位置)、即ち集光レンズ8から光軸方向に離れた位置となる。
なお、図1および図2に示す実施形態における複屈折レンズ72はガラス体721が凸面721aを備え結晶体722が凹面722aを備えた例を示したが、ガラス体に凹面を備え結晶体に凸面を備えた構成にしてもよい。このこのように構成した場合には、異常光の集光点が常光の集光点より浅い位置(図1および図2において上方位置)、即ち光軸方向に集光レンズ8に近い位置となる。
上述したようにパルスレーザー光線10の常光10aが集光点Paに集光せしめられると、これに起因して集光点Paの近傍、通常は集光点Paから上方に向かって厚さT1を有する領域で被加工物であるウエーハ2に変質層W1が形成される。また、パルスレーザー光―線10の異常光10bが集光点Pbに集光せしめられると、集光点Pb近傍、通常は集光点Pbから上方に向かって厚さT2を有する領域で被加工物であるウエーハ2に変質層W2が生成される。被加工物であるウエーハ2に形成される変質層はウエーハ2の材質或いは集光せしめられるパルスレーザー光線10の常光10aと異常光10bの強度にも依存するが、通常は溶融再固化(即ち、パルスレーザー光線10の常光10aと異常光10bが集光されている時に溶融されパルスレーザー光線10の集光が終了した後に固化される)、ボイド或いはクラックである。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は、上述したようにパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル3(従って、チャックテーブル3に保持された被加工物であるウエーハ2)を、図1および図2において例えば左方に移動せしめる。この結果、ウエーハ2の内部には、図3に示すように所定の分割予定ラインに沿って厚さT1およびT2を有する2個の変質層W1およびW2が同時に形成される。このように、図示の実施形態におけるレーザー加工装置によれば、複屈折レンズ72を配設した簡単な構成により、被加工物であるウエーハ2にその厚さ方向に変位せしめられた2個の領域に厚さT1およびT2を有する変質層W1およびW2を同時に形成することができる。
なお、上記レーザー加工における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :LD励起QスイッチNd:YAGパルスレーザー
波長 :1064nm
パルス出力 :2.5μJ
集光スポット径 :φ1μm
パルス幅 :40ns
繰り返し周波数 :100kHz
加工送り速度 :100mm/秒
なお、被加工物であるウエーハ2の厚さが厚く、厚さT1およびT2を有する変質層W1およびW2では分割ラインに沿ってウエーハ2を精密に分割するには不充分である場合には、レーザー光線照射手段4とチャックテーブル3とを光軸方向、即ち図1および図2において矢印Zで示す上下方向に相対的に所定距離移動せしめ、これによって集光点Paおよび集光点Pbを光軸方向、従って被加工物であるウエーハ2の厚さ方向に変位せしめ、レーザー光線照射手段4からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル3を図1および図2において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめる。この結果、被加工物であるウエーハ2には、上記変質層W1およびW2に加えて厚さ方向に変位した部位に厚さT1およびT2を有する変質層W1およびW2形成することができる。
次に、レーザー光線照射手段4における光学伝送手段7の他の実施形態について、図4を参照して説明する。
図4に示す光学伝送手段7は、上記図1に示す実施形態における複屈折レンズ72と集光レンズ8との間に集光レンズ8に入射するレーザー光線10の常光10aと異常光10bの光軸を加工送り方向Xに変位せしめる複屈折偏向板73を配設したものである。なお、図4に示す実施形態においては、複屈折偏向板73以外は上記図1に示すレーザー光線照射手段4の各構成要素を同一の構成であるため、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
複屈折偏向板73は、図示の実施形態においてはYVO4結晶体731とLASF35ガラス体732とからなっている。YVO4結晶体は所定の傾斜角度(例えば3.5度)を有する面731aを備え、LASF35ガラス体732はYVO4結晶体731の傾斜面731aと対応する傾斜面732aを備えており、YVO4結晶体731の傾斜面731aとLASF35ガラス体732傾斜面732aが結合して構成されている。このように構成された複屈折偏向板73は、複屈折レンズ72によって分離されたパルスレーザー光線10の常光10aについては屈折させずにそのまま通過させ、異常光10bについては図4においてに左方に屈折させる。この結果、集光レンズ8は、常光10aについては被加工物であるウエーハ2の内部における集光点Paに集光せしめ、異常光10bについては常光10aの集光点Paに対して図4において矢印Xで示す加工送り方向に距離Sだけ左方に変位して被加工物であるウエーハ2の内部における集光点Pbに集光せしめる。この集光点Pbは、異常光10bが上述したように複屈折レンズ72によって外側に屈折せしめられているので、常光10aの集光点Paより深い位置(図4において下方位置)、即ち集光レンズ8から光軸方向に離れた位置となる。
上述したようにパルスレーザー光線10の常光10aが集光点Paに集光せしめられると、これに起因して集光点Paの近傍、通常は集光点Paから上方に向かって厚さT1を有する領域で被加工物であるウエーハ2に変質層W1が形成される。また、パルスレーザー光線10の異常光10bが集光点Pbに集光せしめられると、集光点Pb近傍、通常は集光点Pbから上方に向かって厚さT2を有する領域で被加工物であるウエーハ2に変質層W2が生成される。このとき、異常光10bの集光点Pbは常光10aの集光点Paに対して図4において矢印Xで示す加工送り方向に距離Sだけ変位しているので、常光10aの集光点Paと異常光10bの集光点Pbが干渉することはなく、集光点が浅い常光10aによって集光点が深い異常光10bが阻害されることはない。従って、常光10aの集光点Pa近傍および異常光10bの集光点Pb近傍にそれぞれ所望の深さの変質層W1およびW2を形成することができる。
次に、レーザー光線照射手段4における光学伝送手段7の更に他の実施形態について、図5を参照して説明する。
図5に示す光学伝送手段7は、上記パルスレーザー光線発振手段5と方向変換ミラー71との間に集光点深さ変位手段74を配設したものである。なお、図5に示す実施形態においては、集光点深さ変位手段74以外は上記図4に示すレーザー光線照射手段4の各構成要素を同一の構成であるため、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
図5に示す集光点深さ変位手段74は、間隔を置いて配設された第1の凸レンズ741および第2の凸レンズ742と、該第1の凸レンズ741と第2の凸レンズ742との間に配設された第1のミラー対743および第2のミラー対744とからなっている。第1のミラー対743は互いに平行に配設された第1のミラー743aと第2のミラー743bとからなり、該第1のミラー743aと第2のミラー743bは互いの間隔を維持した状態で図示しないミラー保持部材に固定されている。第2のミラー対744も互いに平行に配設された第1のミラー744aと第2のミラー744bとからなっており、該第1のミラー744aと第2のミラー744bは互いの間隔を維持した状態で図示しないミラー保持部材に固定されている。そして、図5に示す状態においては第1の凸レンズ741の焦点(f1)と第2の凸レンズ742の焦点(f2)が、第1のミラー対743の第2のミラー743bと第2のミラー対744の第1のミラー744aの間の集束点Dで一致するように構成されている。この状態においては、第2の凸レンズ742から方向変換ミラー71に向けて照射されるパルスレーザー光線10は平行となる。
このように構成された図5に示す集光点深さ変位手段74においては、パルスレーザー光線発振手段5から発振されたパルスレーザー光線10を、第1の凸レンズ741、第1のミラー対743の第1のミラー743aおよび第2のミラー743b、第2のミラー対744の第1のミラー744aおよび第2のミラー744b、第2の凸レンズ742を介して方向変換ミラー71に導く。そして、図5に示す集光点深さ変位手段74は、第1のミラー対743および第2のミラー対744をそれぞれ保持する図示しないミラー保持部材を、それぞれ第1のミラー743aと第2のミラー743bおよび第1のミラー744aと第2のミラー744bが点対称の位置となる点Q、Qを中心として回動し、各ミラーの設置角度を変更することにより第1の凸レンズ741の焦点(f1)および第2の凸レンズ742の焦点(f2)をそれぞれ図5において左右方向に変位することができる。このように構成された集光点深さ変位手段74は、図5に示す状態においては上述したように第1の凸レンズ741の焦点(f1)と第2の凸レンズ742の焦点(f2)が集束点Dで一致し、第2の凸レンズ742から方向変換ミラー71に向けて照射されるパルスレーザー光線10を平行にする。一方、第1のミラー対743および第2のミラー対744を点Q、Qを中心として一方に回動し、第1の凸レンズ741の焦点(f1)を上記集束点Dより図5において左方に変位し、第2の凸レンズ742の焦点(f2)を上記集束点Dより図5において右方に変位すると、第2の凸レンズ742から方向変換ミラー71に向けて照射されるパルスレーザー光線10は末広がりとなる。この結果、方向変換ミラー71を介して上記複屈折レンズ72に入射するパルスレーザー光線10も末広がりとなるため、複屈折レンズ72によって分離され集光レンズ73によって集光される常光10aの集光点Paと異常光10bの集光点Pbは図示の状態より下方に変位する。他方、第1のミラー対743および第2のミラー対744を点Q、Qを中心として他方に回動し、第1の凸レンズ741の焦点(f1)を上記集束点Dより図5において右方に変位し、第2の凸レンズ742の焦点(f2)を上記集束点Dより図5において左方に変位すると、第2の凸レンズ742から方向変換ミラー71に向けて照射されるパルスレーザー光線10は末細りとなる。この結果、方向変換ミラー71を介して上記複屈折レンズ72に入射するパルスレーザー光線10も末細りとなるため、複屈折レンズ72によって分離され集光レンズ73によって集光される常光10aの集光点Paと異常光10bの集光点Pbは図示の状態より上方に変位する。
なお、光学伝送手段7は、曲率半径または結晶体の異なる複数の複屈折レンズおよび傾斜角または結晶体の異なる複数の複屈折偏向板を準備して適宜交換するように構成することにより、Z方向およびX方向に2つの集光点の距離を適宜変更することができる。
本発明に従って構成されたレーザー加工装置の概略構成図。 図1のレーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段の他の実施形態を示す概略構成図。 図1のレーザー加工装置によって被加工物の内部に2個の変質層を同時に形成した状態を示す説明図。 図1のレーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段を構成する光学伝送手段の他の実施形態を示す概略構成図。 図1のレーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段を構成する光学伝送手段の更に他の実施形態を示す概略構成図。
符号の説明
2:ウエーハ(被加工物)
3:チャックテーブル
4:レーザー光線照射手段
5:パルスレーザー光線発振手段
7:光学伝送手段
71: 方向変換ミラー
72:複屈折レンズ
721:LASF35ガラス体
722:YOV4結晶体
73:複屈折偏向板
731:YOV4結晶体
732:LASF35ガラス体
74:集光点深さ変位手段
741:第1の凸レンズ
742:第2の凸レンズ
743:第1のミラー対
744:第2のミラー対
75:二分の一波長板
8:集光レンズ

Claims (6)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に該被加工物に対して透過性を有するレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該チャックテーブルと該レーザー光線照射手段とを相対的に加工送りする加工送り手段とを具備し、
    該レーザー光線照射手段は、レーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段が発振するレーザー光線を伝送する光学伝送手段と、該光学伝送手段によって伝送されたレーザー光線を集光せしめる集光レンズとを含んでいる、レーザー加工装置において、
    該光学伝送手段は、該レーザー光線発振手段が発振するレーザー光線を常光と異常光に分離する複屈折レンズを備え、
    該集光レンズは、該複屈折レンズによって分離された常光と異常光をそれぞれ集光せしめ、常光の集光点と異常光の集光点とを形成する、
    ことを特徴とするレーザー加工装置。
  2. 該光学伝送手段は、該レーザー光線発振手段と該複屈折レンズとの間に配設された波長板を備えている、請求項1記載のレーザー加工装置。
  3. 該複屈折レンズは、所定の曲率を有する凸面を備えたガラス体と、該ガラス体の該凸面と対応する曲率を有する凹面を備えた結晶体とからなり、該ガラス体の該凸面と該結晶体の該凹面が結合して構成されている、請求項1又は2記載のレーザー加工装置。
  4. 該複屈折レンズと該集光レンズとの間には、該集光レンズに入射するレーザー光線の光軸を加工送り方向に変位せしめる複屈折偏向板が配設されている、請求項1から3のいずれかに記載のレーザー加工装置。
  5. 該複屈折偏向板は、所定の傾斜角度を有する傾斜面を備えた結晶体と、該結晶体の該傾斜面と対応する傾斜面を備えたガラス体とからなり、該結晶体の該傾斜面と該ガラス体の該傾斜面が結合して構成されている、請求項1から4のいずれかに記載のレーザー加工装置。
  6. 該レーザー光線発振手段と該複屈折レンズとの間には、該集光レンズによるレーザー光線の集光点深さ位置を変位せしめる集光点深さ変位手段が配設されている、ことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のレーザー加工装置。
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