以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一の構成または機能を有する構成要素及び相当部分には、同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線通信端末装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本例の無線通信端末装置100は、複数のアンテナ110a,110b,110n、制御部120、RF受信回路部130、RF送信回路部140、信号処理部150、受信データ出力部160、送信データ入力部170、端末状態判定部180を備えている。
各アンテナ110a,110b,110nは、無線通信端末装置100の端末本体に配設されており、受信した信号をRF受信回路部130に送る。RF受信回路部130は、各アンテナ110a,110b,110nから受け取った受信信号を所定の無線処理を行い、これを信号処理部150に送る。信号処理部150は、RF受信回路部130から送られた受信信号を所定の信号処理を行い、これを受信データ出力部160に送る。受信データ出力部160は、信号処理部150から送られた受信信号から音声信号、画像信号、文字信号等を抽出し、音声信号をスピーカ(不図示)により音声データに変換して出力し、画像信号及び文字信号を液晶パネル(不図示)上に画像データ及び文字データに変換して表示する。
送信データ入力部170は、図示しないマイク、カメラ等で入力された音声信号、画像信号等を信号処理部150に送る。信号処理部150は、送信データ入力部170から送られた送信信号を所定の信号処理を行い、これをRF送信回路部140に送る。RF送信回路部140は、信号処理部150から送られた送信信号を所定の無線処理を行い、これを各アンテナ110a,110b,110nにより空間へ放射する。
端末状態判定部180は、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する。本例の無線通信端末装置100における端末状態判定部180は、開閉自在に構成された端末本体の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段181からなる。この開閉検出手段181としては、例えば、端末本体の筐体の開閉動作に連動してON/OFFする開閉スイッチまたは機構上の物理的な開閉スイッチ、あるいは端末本体の筐体の開閉による光量変化を検知して筐体の開閉状態を検知する光センサなどを用いることができる。
ところで、この種の無線通信端末装置100では、送信時にアンテナアンテナ110a,110b,110nの付近に局所的な電磁界が発生する。局所的な電磁界の人体への吸収量は、前述したように、SARの許容値2W/kgを超えない値であることが求められている。
ここで、人体へのSARは、ユーザが端末本体を胸ポケットや腰ポケットなどに収納し、人体に密着した状態で通信(特に送信)が行われている場合が最も高くなると推定される。また、端末本体の筐体が開閉自在に構成された無線通信端末装置100の場合、ユーザは、端末本体の筐体を閉じた後、胸ポケットや腰ポケットなどに収納すると推定される。
そこで、本例の無線通信端末装置100では、端末状態判定部180の開閉検出手段181が端末本体の筐体の閉鎖状態(閉じ状態)を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この開閉検出手段181の検出結果は、端末状態信号として制御部120に送る。
そして、本例の無線通信端末装置100では、開閉検出手段181が端末本体の筐体の閉鎖状態を検出し、端末本体が人体に近接した状態にあると判定した場合に、この開閉検出手段181の検出結果の端末状態信号を制御手段120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御するようにしている。ここで、所定値未満の放射電力とは、前述したように、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力が、SARの許容値2W/kgを超えない範囲の値をいう。
図2は、本発明の実施の形態1に係る無線通信端末装置の動作を示すフローチャートである。
図2に示すように、無線通信端末装置100の動作をスタートし、通信を開始すると(ステップST201)、まず通信モードが“送信モード”であるか“受信モード”であるかを判定する(ステップST202)。
ここで、通信モードが“受信モード”であると判定した場合には、SARが許容値を超えることはないので、制御部120は既定のアンテナ制御を実行する(ステップST203)。ここでいう既定のアンテナ制御とは、各アンテナ110a,110b,110nの内、本来、設計段階で定めた所定のアンテナ(または最適なアンテナ)で受信信号を受信し、RF受信回路部130へ送ることをいう。
一方、ステップST202で通信モードが“送信モード”であると判定した場合には、端末状態判定部180の開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であるか“開き状態”であるかを判定する(ステップST204)。
ここで、端末本体の筐体が“開き状態”であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST203の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST204で端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定した場合には、ユーザが端末本体を胸ポケットや腰ポケットなどに収納し、人体に密着した状態で通信していると判断する。そして、この場合には、制御部120は各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力が所定値未満の電力値となるように、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する(ステップST205)。
その後、ステップST206で通信が終了したか否か判断し、通信終了の場合には動作を終了し、通信が継続している場合にはステップST202に戻って通信モード判定を行う。
上述のように、本例の無線通信端末装置100では、端末状態判定部180の開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定した場合に、ユーザが端末本体を人体に密着した状態で通信していると判断している。そして、この場合には、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の値、つまりSARの許容値を超えない範囲の電力値となるように所定の時間間隔で順次切り替え制御している。
このように、本例の無線通信端末装置100は、端末本体が人体に近接した状態で通信している場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力がSARの許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
なお、本例の無線通信端末装置100は、通信が開始されていない状態では、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力がSARの許容値を超えることはないので、制御部120による切り替えアンテナ制御は行われない。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る無線通信端末装置の構成を示すブロック図である。図3に示すように、本例の無線通信端末装置300は、端末本体に、RFID用の表面アンテナ110hを有する非接触ICカード(不図示)を内蔵している。
一般的に、人体に近接した状態と、人体から遠方に離れた状態とで、アンテナ特性が変化することが知られている。なお、ここでいうアンテナ特性とは、人体の接近により変化する特性であって、ある特定の特性に限定されるものではない。
そこで、本例の無線通信端末装置300では、非接触ICカードのRFID用の表面アンテナ110hを用いて、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定部180として、RFID用の表面アンテナ110hの特性変化を検出する特性変化検出手段182を設け、この特性変化検出手段182が表面アンテナ110hの特性変化を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この特性変化検出手段182の検出結果は、端末状態信号として制御部120に入力される。
そして、本例の無線通信端末装置300では、特性変化検出手段182が表面アンテナ110hの特性変化を検出し、端末本体が人体に近接した状態にあると判定した場合に、この特性変化検出手段182の検出結果の端末状態信号を受け取った制御手段120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御するようにしている。その他の構成は前述した無線通信端末装置100と同じであるので、その説明は省略する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る無線通信端末装置の動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、無線通信端末装置300の動作をスタートし、通信を開始すると(ステップST401)、まず通信モードが“送信モード”であるか“受信モード”であるかを判定する(ステップST402)。
ここで、通信モードが“受信モード”であると判定した場合には、SARが許容値を超えることはないので、制御部120は既定のアンテナ制御を実行する(ステップST403)。ここでいう既定のアンテナ制御とは、各アンテナ110a,110b,110nの内、本来、設計段階で定めた所定のアンテナ(または最適なアンテナ)で受信信号を受信し、RF受信回路部130へ送ることをいう。
一方、ステップST402で通信モードが“送信モード”であると判定した場合には、端末状態判定部180の特性変化検出手段182により、表面アンテナ110hのアンテナ特性が変化して端末本体が、“人体側or人体近接”の状態であるか、あるいは“人体遠方”の状態であるかを判定する(ステップST404)。
ここで、端末本体が“人体遠方”の状態であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST403の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST404で端末本体の筐体が“人体側or人体近接”の状態であると判定した場合には、ユーザが端末本体を胸ポケットや腰ポケットなどに収納し、人体に密着した状態で通信していると判断する。そして、この場合には、制御部120は各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する(ステップST405)。
その後、ステップST406で通信が終了したか否か判断し、通信終了の場合には動作を終了し、通信が継続している場合にはステップST402に戻って通信モード判定を行う。
上述のように、本例の無線通信端末装置300では、端末状態判定部180の特性変化検出手段182により、端末本体が“人体側or人体近接”の状態であると判定した場合に、ユーザが端末本体を人体に密着した状態で通信していると判断している。そして、この場合には、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値、つまりSARの許容値を超えない範囲の電力値となるように所定の時間間隔で順次切り替え制御している。
このように、本例の無線通信端末装置300は、端末本体を人体に密着させた状態で通信している場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力がSARの許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
なお、端末状態判定部180として開閉検出手段181を使用した場合には、端末本体が人体から離れていても、送信モードの状態で、筐体が“閉じ状態”であれば、端末本体が人体に接近していると誤って判断してしまう可能性がある。
これに対し、本例の無線通信端末装置300では、特性変化検出手段182により、RFID用の表面アンテナ110hの人体への近接時の特性変化を検出しているので、端末本体が人体に近接した場合の端末状態のみを確実に検出することができるようになる。
このように、本例の無線通信端末装置300では、端末状態判定部180として、RFID用の表面アンテナ110hの特性変化を検出する特性変化検出手段182を使用しているので、端末状態判定部180として開閉検出手段181を使用した場合よりも端末本体の人体への近接をより確実に検出することができるようになる。
また、本例の無線通信端末装置300では、端末本体の筐体が開閉しないタイプの端末装置であっても、その人体への近接を確実に検出することができる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3に係る無線通信端末装置の構成を示すブロック図である。図5に示すように、本例の無線通信端末装置500では、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定部180として、開閉自在に構成された端末本体の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段181と、RFID用の表面アンテナ110hの特性変化を検出する特性変化検出手段182とを使用している。
そして、本例の無線通信端末装置500では、開閉検出手段181が端末本体の筐体の“閉じ状態”を検出し、かつ特性変化検出手段182が表面アンテナ110hの特性変化を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この開閉検出手段181及び特性変化検出手段182の検出結果は、端末状態信号として制御部120に入力される。その他の構成は前述した無線通信端末装置100,300と同じであるので、その説明は省略する。
図6は、本発明の実施の形態3に係る無線通信端末装置の動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、無線通信端末装置500の動作をスタートし、通信を開始すると(ステップST601)、まず通信モードが“送信モード”であるか“受信モード”であるかを判定する(ステップST602)。
ここで、通信モードが“受信モード”であると判定した場合には、SARが許容値を超えることはないので、制御部120は既定のアンテナ制御を実行する(ステップST603)。ここでいう既定のアンテナ制御とは、各アンテナ110a,110b,110nの内、本来、設計段階で定めた所定のアンテナ(または最適なアンテナ)で受信信号を受信し、RF受信回路部130へ送ることをいう。
一方、ステップST602で通信モードが“送信モード”であると判定した場合には、端末状態判定部180の開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であるか“開き状態”であるかを判定する(ステップST604)。
ここで、端末本体の筐体が“開き状態”であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST603の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST604で端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定した場合には、端末状態判定部180の特性変化検出手段182により、表面アンテナ110hのアンテナ特性が変化して端末本体が、“人体側or人体近接”の状態であるか、あるいは“人体遠方”の状態であるかを判定する(ステップST605)。
ここで、端末本体が“人体遠方”の状態であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST603の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST605で端末本体の筐体が“人体側or人体近接”の状態であると判定した場合には、ユーザが端末本体を胸ポケットや腰ポケットなどに収納し、人体に密着した状態で通信していると判断する。そして、この場合には、制御部120は各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する(ステップST606)。
その後、ステップST607で通信が終了したか否か判断し、通信終了の場合には動作を終了し、通信が継続している場合にはステップST602に戻って通信モード判定を行う。
上述のように、本例の無線通信端末装置500では、開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定し、かつ特性変化検出手段182により、端末本体が“人体側or人体近接”の状態であると判定した場合に、ユーザが端末本体を人体に密着した状態で通信していると判断している。そして、この場合には、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値、つまりSARの許容値を超えない範囲の電力値となるように所定の時間間隔で順次切り替え制御している。
このように、本例の無線通信端末装置500は、端末本体を人体に密着させた状態で通信している場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力がSARの許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
なお、端末状態判定部180として開閉検出手段181のみを使用した場合には、端末本体が人体から離れていても、送信モードの状態で、筐体が“閉じ状態”であれば端末本体が人体に接近していると誤って判断してしまう可能性がある。また、端末状態判定部180として特性変化検出手段182のみを使用した場合には、人体以外の外的要因でアンテナ特性が変化した場合でも端末本体が人体に接近していると誤って判断してしまう可能性がある。
これに対し、本例の無線通信端末装置500では、端末状態判定部180として、開閉検出手段181と特性変化検出手段182とを併用しているので、端末状態判定部180として開閉検出手段181と特性変化検出手段182との何れか一方を使用した場合よりも端末本体の人体への近接をより確実に検出することができるようになる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4に係る無線通信端末装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、本例の無線通信端末装置700では、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定部180として、開閉自在に構成された端末本体の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段181と、RFID用の表面アンテナ110hの特性変化を検出する特性変化検出手段182とを使用している。
そして、本例の無線通信端末装置700では、開閉検出手段181が端末本体の筐体の“閉じ状態”を検出し、かつ特性変化検出手段182が表面アンテナ110hの特性変化を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この開閉検出手段181及び特性変化検出手段182の検出結果は、端末状態信号として制御部120に入力される。
また、本例の無線通信端末装置700は、各アンテナ110a,110b,110nの4指向性、つまり、各アンテナ110a,110b,110nのアンテナ放射パターン特性が互いに異なっている。
従って、本例の無線通信端末装置700における各アンテナ110a,110b,110nの人体に対する近傍界電流分布は、各アンテナ110a,110b,110nのアンテナ放射パターン特性によりそれぞれ異なったものになる。
そこで、本例の無線通信端末装置700では、各アンテナ110a,110b,110nの人体に対する近傍界電流を近傍界電流検出手段710により検出し、その検出結果を制御部120に入力するようにしている。
そして、本例の無線通信端末装置700では、近傍界電流検出手段710の検出結果を受け取った制御手段120により、各アンテナ110a,110b,110nのアンテナ放射パターン特性により変化する各アンテナ110a,110b,110nの人体に対する近傍界電流に応じて、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力を切り替え制御するようにしている。その他の構成は前述した無線通信端末装置500と同じであるので、その説明は省略する。
このように、本例の無線通信端末装置700は、近傍界電流検出手段710で検出した各アンテナ110a,110b,110nの人体に対する近傍界電流に応じて、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力を切り替え制御するようにしているので、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力をより厳密に制御することができるようになる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5に係る無線通信端末装置の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、本例の無線通信端末装置800では、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定部180として、開閉自在に構成された端末本体の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段181を使用している。
そして、本例の無線通信端末装置800では、開閉検出手段181が端末本体の筐体の“閉じ状態”を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この開閉検出手段181の検出結果は、端末状態信号として制御部120に入力される。
また、本例の無線通信端末装置800は、RF送信回路部140の送信電力を検出する送信電力検出手段810を備えている。この送信電力検出手段810により検出されたRF送信回路部140の送信電力値は、制御部120に入力される。
そして、本例の無線通信端末装置800における制御部120は、送信電力検出手段810から受け取ったRF送信回路部140の送信電力値を所定の閾値と比較し、RF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値に対して“電力値大”であるか“電力値小”であるか判定する。この結果、制御部120は、RF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値を上回った場合に、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力を、所定値未満の電力値、つまりSARの許容値を超えない範囲の電力値となるように所定の時間間隔で順次切り替え制御している。その他の構成は前述した無線通信端末装置100と同じであるので、その説明は省略する。
図9は、本発明の実施の形態5に係る無線通信端末装置の動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、無線通信端末装置800の動作をスタートし、通信を開始すると(ステップST901)、まず通信モードが“送信モード”であるか“受信モード”であるかを判定する(ステップST902)。
ここで、通信モードが“受信モード”であると判定した場合には、SARが許容値を超えることはないので、制御部120は既定のアンテナ制御を実行する(ステップST903)。ここでいう既定のアンテナ制御とは、各アンテナ110a,110b,110nの内、本来、設計段階で定めた所定のアンテナ(または最適なアンテナ)で受信信号を受信し、RF受信回路部130へ送ることをいう。
一方、ステップST902で通信モードが“送信モード”であると判定した場合には、端末状態判定部180の開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であるか“開き状態”であるかを判定する(ステップST904)。
ここで、端末本体の筐体が“開き状態”であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST903の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST904で端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定した場合には、制御部120で、送信電力検出手段810から受け取ったRF送信回路部140の送信電力値を所定の閾値と比較し、RF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値に対して“電力値大”であるか“電力値小”であるか判定する(ステップST905)。
ここで、RF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値を下回っており、“電力値小”であると判定された場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力が人体へ与える影響が小さいと判断して、制御部120はステップST903の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST905でRF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値を上回っており、“電力値大”であると判定された場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力が人体へ与える影響が大きい、すなわちSARが許容値を超える可能性があると判断し、制御部120は各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する(ステップST906)。
その後、ステップST907で通信が終了したか否か判断し、通信終了の場合には動作を終了し、通信が継続している場合にはステップST902に戻って通信モード判定を行う。
上述のように、本例の無線通信端末装置800では、端末本体が人体に近接した状態で、かつ送信電力検出手段810により検出したRF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値を上回っている場合に、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように所定の時間間隔で順次切り替え制御している。
従って、本例の無線通信端末装置800は、端末本体が人体に近接し、かつRF送信回路部140の送信電力値が所定の閾値を上回っている状態では、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力が比吸収率(SAR)の許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
このように、本例の無線通信端末装置800では、送信電力検出手段810によりRF送信回路部140の送信電力値の閾値判定を行いながら、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力を切り替え制御するようにしているので、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力をより厳密に制御することができるようになる。
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6に係る無線通信端末装置の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、本例の無線通信端末装置1000では、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定部180として、開閉自在に構成された端末本体の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段181を使用している。
そして、本例の無線通信端末装置1000では、開閉検出手段181が端末本体の筐体の“閉じ状態”を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この開閉検出手段181の検出結果は、端末状態信号として制御部120に入力される。
また、本例の無線通信端末装置1000は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信モードと、SISO(Single Input Single Output)通信モードと、前記各通信モードの何れの通信モードが動作しているかを判定する通信モード判定手段1010と、前記各通信モードを切り替える通信モード切り替え手段1020と、を備えている。
そして、本例の無線通信端末装置1000における制御手段120は、通信モード判定手段1010により前記MIMO通信モードが動作していると判定された場合に、通信モード切り替え手段1020により前記MIMO通信モードを前記SISO通信モードに切り替えた後、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力を切り替え制御している。なお、信号処理部150は前記MIMO通信モードも、前記SISO通信モードも信号処理可能な構成としておく。その他の構成は前述した無線通信端末装置100と同じであるので、その説明は省略する。
図11は、本発明の実施の形態6に係る無線通信端末装置の動作を示すフローチャートである。
図11に示すように、無線通信端末装置1000の動作をスタートし、通信を開始すると(ステップST1001)、まず通信モードが“送信モード”であるか“受信モード”であるかを判定する(ステップST1002)。
ここで、通信モードが“受信モード”であると判定した場合には、SARが許容値を超えることはないので、制御部120は既定のアンテナ制御を実行する(ステップST1003)。ここでいう既定のアンテナ制御とは、各アンテナ110a,110b,110nの内、本来、設計段階で定めた所定のアンテナ(または最適なアンテナ)で受信信号を受信し、RF受信回路部130へ送ることをいう。
一方、ステップST1002で通信モードが“送信モード”であると判定した場合には、端末状態判定部180の開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であるか“開き状態”であるかを判定する(ステップST1004)。
ここで、端末本体の筐体が“開き状態”であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST1003の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST1004で端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定した場合には、通信モード判定手段1010により、MIMO通信モードとSISO通信モードとの何れの通信モードが動作しているかを判定する(ステップST1005)。
ここで、通信モード判定手段1010により、MIMO通信モードが動作していると判定された場合には、通信モード切り替え手段1020により前記MIMO通信モードを前記SISO通信モードに強制的に切り替えた後(ステップST1006)、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する(ステップST1007)。
一方、ステップST1005で、通信モード判定手段1010により、SISO通信モードが動作していると判定された場合には、ステップST1007にジャンプして、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する。
その後、ステップST1008で通信が終了したか否か判断し、通信終了の場合には動作を終了し、通信が継続している場合にはステップST1002に戻って通信モード判定を行う。
このように、本例の無線通信端末装置1000では、端末本体が人体に近接した状態で、前記MIMO通信モードが動作している場合には、前記MIMO通信モードを前記SISO通信モードに切り替えた後、各アンテナ110a,110b,110nの放射電力を切り替え制御している。
従って、本例の無線通信端末装置1000では、端末本体が人体に近接している場合に、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)することができ、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
(実施の形態7)
本例の無線通信端末装置(不図示)は、前述した無線通信端末装置1000と同様、端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定部180として、開閉自在に構成された端末本体の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段181を使用している。
そして、本例の無線通信端末装置では、開閉検出手段181が端末本体の筐体の“閉じ状態”を検出した場合に、端末本体が人体に近接した状態にあると判定するようにしている。この開閉検出手段181の検出結果は、端末状態信号として制御部120に入力される。
また、本例の無線通信端末装置は、MIMO通信モードと、SISO通信モードと、前記各通信モードの何れの通信モードが動作しているかを判定する通信モード判定手段1010と、前記各通信モードを切り替える通信モード切り替え手段1020と、を備えている。
そして、本例の無線通信端末装置における制御部120は、通信モード判定手段1010により前記SISO通信モードが動作していると判定された場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御する。
また、制御手段120は、通信モード判定手段1010により前記MIMO通信モードが動作していると判定された場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、アンテナ110a,110b,110n毎の電力制限値となるように、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定の時間間隔で順次切り替え制御している。その他の構成は前述した無線通信端末装置1000と同じであるので、その説明は省略する。
図12は、本発明の実施の形態7に係る無線通信端末装置の動作を示すフローチャートである。
図12に示すように、本例の無線通信端末装置の動作をスタートし、通信を開始すると(ステップST1201)、まず通信モードが“送信モード”であるか“受信モード”であるかを判定する(ステップST1202)。
ここで、通信モードが“受信モード”であると判定した場合には、SARが許容値を超えることはないので、制御部120は既定のアンテナ制御を実行する(ステップST1203)。ここでいう既定のアンテナ制御とは、各アンテナ110a,110b,110nの内、本来、設計段階で定めた所定のアンテナ(または最適なアンテナ)で受信信号を受信し、RF受信回路部130へ送ることをいう。
一方、ステップST1202で通信モードが“送信モード”であると判定した場合には、端末状態判定部180の開閉検出手段181により、端末本体の筐体が“閉じ状態”であるか“開き状態”であるかを判定する(ステップST1204)。
ここで、端末本体の筐体が“開き状態”であると判定した場合には、端末本体が人体から離れた状態で使用されていると判断して、制御部120はステップST1203の既定のアンテナ制御を実行する。
一方、ステップST1204で端末本体の筐体が“閉じ状態”であると判定した場合には、通信モード判定手段1010により、MIMO通信モードとSISO通信モードとの何れの通信モードが動作しているかを判定する(ステップST1205)。
このステップST1205で、通信モード判定手段1010により、SISO通信モードが動作していると判定された場合には、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)する(ステップST1206)。
一方、ステップST1205で、通信モード判定手段1010により、MIMO通信モードが動作していると判定された場合には、制御部120により、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、アンテナ110a,110b,110n毎の電力制限値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御する(ステップST1207)。
その後、ステップST1208で通信が終了したか否か判断し、通信終了の場合には動作を終了し、通信が継続している場合にはステップST1202に戻って通信モード判定を行う。
このように、本例の無線通信端末装置では、端末本体が人体に近接した状態で、前記MIMO通信モードが動作している場合には、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、アンテナ110a,110b,110n毎の電力制限値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御している。
従って、本例の無線通信端末装置では、端末本体が人体に近接し、かつ前記MIMO通信モードが動作している場合でも、各アンテナ110a,110b,110nのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御でき、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
本発明の無線通信端末装置の1つの態様は、端末本体に配置された複数のアンテナと、前記端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定手段と、前記端末状態判定手段により前記端末本体が人体に近接した状態にあると判定された場合に、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御する制御手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、端末本体を人体に近接した状態で通信している場合には、前記各アンテナのそれぞれの放射電力がSARの許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
本発明の無線通信端末装置1つの態様は、前記端末本体は、開閉自在に構成された筐体を有し、前記端末状態判定手段は、前記筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段からなり、前記開閉検出手段が前記筐体の閉鎖状態を検出した場合に、前記端末本体が人体に近接した状態にあると判定する構成を採る。
この構成によれば、前記開閉検出手段が前記筐体の閉鎖状態を検出した場合に、端末本体が人体に近接している状態であると判定され、前記各アンテナのそれぞれの放射電力が比吸収率(SAR)の許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
本発明の無線通信端末装置1つの態様は、前記端末本体は、RFID用の表面アンテナを有し、前記端末状態判定手段は、前記表面アンテナの特性変化を検出する特性変化検出手段からなり、前記特性変化検出手段が前記表面アンテナの特性変化を検出した場合に、前記端末本体が人体に近接した状態にあると判定する構成を採る。
この構成によれば、前記端末状態判定手段として、RFID用の表面アンテナの特性変化を検出する特性変化検出手段を使用しているので、前記端末状態判定手段として前記開閉検出手段を使用した場合よりも端末本体の人体への近接をより確実に検出することができるようになる。また、本例の無線通信端末装置では、端末本体の筐体が開閉しないタイプの端末装置であっても、その人体への近接を確実に検出することができる。
本発明の無線通信端末装置の1つの態様は、前記端末本体は、開閉自在に構成された筐体と、RFID用の表面アンテナとを有し、前記端末状態判定手段は、前記筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段と、前記表面アンテナの特性変化を検出する特性変化検出手段とからなり、前記開閉検出手段が前記筐体の閉鎖状態を検出し、かつ前記特性変化検出手段が前記表面アンテナの特性変化を検出した場合に、前記端末本体が人体に近接した状態にあると判定する構成を採る。
この構成によれば、前記端末状態判定手段として、前記開閉検出手段と前記特性変化検出手段とを併用しているので、前記端末状態判定手段として前記開閉検出手段と前記特性変化検出手段との何れか一方を使用した場合よりも端末本体の人体への近接をより確実に検出することができるようになる。
本発明の無線通信端末装置の1つの態様は、前記複数のアンテナは、互いに異なるアンテナ放射パターン特性を持ち、前記制御手段は、前記アンテナ放射パターン特性により変化する前記各アンテナの人体に対する近傍界電流分布に応じて、前記各アンテナの放射電力を切り替え制御する構成を採る。
この構成によれば、前記各アンテナの人体に対する近傍界電流分布に応じて、前記各アンテナの放射電力を切り替え制御するようにしているので、前記各アンテナの放射電力をより厳密に制御することができるようになる。
本発明の無線通信端末装置の1つの態様は、前記制御手段は、送信系の送信電力値が所定の閾値を上回った場合に、前記各アンテナの放射電力を切り替え制御する構成を採る。
この構成によれば、送信電力検出手段によりRF送信回路部の送信電力値の閾値判定を行いながら、前記各アンテナの放射電力を切り替え制御することにより、前記各アンテナの放射電力をより厳密に制御することができるようになる。
本発明の無線通信端末装置の1つの態様は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信モードと、SISO(Single Input Single Output)通信モードと、前記各通信モードの何れの通信モードが動作しているかを判定する通信モード判定手段と、前記各通信モードを切り替える通信モード切り替え手段と、を備え、前記制御手段は、前記通信モード判定手段により前記MIMO通信モードが動作していると判定された場合に、前記通信モード切り替え手段により前記MIMO通信モードを前記SISO通信モードに切り替えた後、前記各アンテナの放射電力を切り替え制御する構成を採る。
この構成によれば、端末本体が人体に近接した状態で、前記MIMO通信モードが動作している場合には、前記MIMO通信モードを前記SISO通信モードに切り替えた後、前記各アンテナの放射電力を切り替え制御しているので、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御(切り替えアンテナ制御)することができ、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
本発明の無線通信端末装置の1つの態様は、MIMO通信モードと、SISO通信モードと、前記各通信モードの何れの通信モードが動作しているかを判定する通信モード判定手段と、前記各通信モードを切り替える通信モード切り替え手段と、を備え、前記制御手段は、前記通信モード判定手段により前記SISO通信モードが動作していると判定された場合には、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御し、前記通信モード判定手段により前記MIMO通信モードが動作していると判定された場合には、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、前記アンテナ毎の電力制限値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御する構成を採る。
この構成によれば、端末本体が人体に近接した状態で、前記MIMO通信モードが動作している場合には、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、アンテナ毎の電力制限値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御しているので、前記MIMO通信モードが動作している場合でも、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御でき、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。
本発明の無線通信方法の1つの態様は、端末本体に配置された複数のアンテナを備え、前記端末本体が人体に近接した状態にあるか否かを判定する端末状態判定ステップと、前記端末状態判定ステップにより前記端末本体が人体に近接した状態にあると判定された場合に、前記各アンテナのそれぞれの放射電力を、所定値未満の電力値となるように、所定の時間間隔で順次切り替え制御する制御ステップと、を具備する。
この無線通信方法によれば、端末本体を人体に近接した状態で通信している場合には、前記各アンテナのそれぞれの放射電力がSARの許容値未満の電力値となるので、送信するアンテナ付近に発生する局所的な電磁界を確実に低減することができる。