JP4780629B2 - 位置光学検出器装置 - Google Patents
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Description
(関連出願のクロスリファレンス)
本件出願は、本件出願の譲り受け人に譲渡され1999年3月22日に出願された、すでに出願済みの米国仮特許出願番号第60/125,545号、および1999年10月13日に出願された米国特許出願第99/23615号「Rotating Head Optical Transmitter for Position Measurement System(位置測定システム用の回転ヘッド光学送信機)」の優先権を主張し、これらの出願は、いずれもこの参照によってそのすべてが本件出願に採り入れられるものとする。
【0002】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、概して3次元作業空間内における精密位置測定の分野に関し、より詳細には、位置関連情報を提供する改良された装置ならびに方法に関する。
【0003】
(2.関連技術の説明)
各種活動は、3次元作業空間内における位置の正確な決定能力を必要とし、あるいはそれによって大きな支援を受けている。たとえば、青写真に従った建設現場のレイアウトは、実際の建設現場において、青写真上の建物の特徴に対応する多数の実際の位置の識別を必要とする。
【0004】
位置の正確な決定能力を必要とし、あるいはそれによって進歩した多くの応用があるにも関わらず、実際の3次元作業空間内において、任意の与えられたポイントを原点に対して正確に確定することは、歴史的に見ても比較的困難もしくは高価なものとなっている。
【0005】
当分野においては、位置を測定するための各種のテクニックが周知であり、それには測地テクニック、およびグローバル・ポジショニング・サテライト(「GPS」)システム・テクニックも含まれる。しかしながら、これらのテクニックは、概して正確ではなく、あるいは高価なデバイスを必要とし、当該デバイスは複雑であり、かつ高い精度および精密性を伴ってのその製造は容易でない。それに加えて、これらのテクニックの多くは、多くのトレーニングを必要とし、そのためこの分野のトレーニングを受けていない者が実施することは不可能である。たとえば、測地テクニックを例にとれば、セオドライトとして知られる精密測定器を使用して位置を確定する。セオドライトは、高価な装置であるだけでなく、使用にはかなりのトレーニングを積む必要がある。GPS装置は、比較的使用が容易であるが、コスト高になる可能性があり、またGPS衛星の軍事運用により導入されている特定量の意図的な誤差に起因して小スケールの精度において制限を受ける。
【0006】
こういったことから、この分野では、3次元作業空間において迅速かつ正確に位置を確定できる方法ならびに装置が長く必要とされてきた。さらにこの分野においては、その種の方法およびデバイスが使用容易であり、かつ多くのトレーニングを必要としないことが求められている。
【0007】
(発明の要約)
本発明の目的は、3次元作業空間において迅速かつ正確に位置を確定できる方法および装置を提供することにある。さらに本発明は、操作容易であり、かつ多くのトレーニングを積む必要がないその種の方法およびデバイスを提供することを目的とする。
【0008】
本発明のこのほかの目的、利点および新しい特徴については、以下の説明の中に示されているか、あるいはこれらの資料を読むことにより、または本発明の実践を通じて当業者が学び取ることになろう。本発明の目的および利点は、付随する特許請求の範囲に列挙された手段を通じて達成することができる。
【0009】
ここで言明したこれらの目的ならびにそのほかの目的を達成するために、位置確定システムとして本発明を具体化し、かつ説明するが、それには、ハイ・レベルの、複数の送信機および受信測定器が含まれる。送信機は、好ましくは、平面内に扇形に広げられるレーザ・ビームを送信する光学送信機とする。送信機は、静止したロケーションから信号を送信し、それらの信号を受信機が受信する。したがって受信測定器には、センサ、たとえば光学検出器が組み込まれることになり、それが送信機からの信号を検出する。続いて受信測定器は、これらの受信した信号から座標系を決定し、その位置を計算し、さらにその他の注目している情報と調和させる。その後、受信測定器は、ユーザ・インターフェースを通じてこの情報を表示する。この情報は、たとえば、受信測定器のロケーション、あるいは別のロケーションとの相対的な距離とすることができる。
【0010】
本件の開示から明らかになろうが、本発明は、各種広範な分野、応用、産業、およびテクノロジに適用することができる。本発明は、限定する意図はないが、位置に関係する情報を決定しなければならないシステムに使用可能であり、それには、限定する意図はないが、動き、寸法測定、および位置ならびに方位のトラッキングが含まれる。またそれは、限定する意図はないが、多様な産業に関係する多くの異なるプロセスならびに応用を含む。これらの産業ならびにそれに関連するプロセスもしくは応用には:映画制作(モデルのディジタル化、バーチャル・セット、カメラのトラッキング、自動フォーカス)、建設(商談、パワー・ツール、測地調査、CAD、装置コントロール、建築測定ならびにレイアウト)、ロボット工学(ロボットの較正、ワーク・セル構成、モバイル・ロボットのナビゲーション、危険廃棄物の掘り出し)、法の執行(災害現場の地図作成、犯罪現場の地図作成、事故現場の再構成)、コンピュータ(3D入力デバイス、ビデオ・ゲーム)、バーチャル・リアリティ(リアリティの強化、バーチャル・アーケード、3Dインターネット体験)、製造(工場オートメーション、ファシリティ・ディコミッショニング、部品検査、ファシリティ・メンテナンス、製造のツーリングならびに検査、製造測定)、医療(外科手術のナビゲーション、スマート術室、医療計装)、および防衛(兵器のモデリング、シミュレーション・トレーニング、航空機のフィット・チェック、船舶のレトロフィットならびに修理、現場修繕)がある。
【0011】
この開示全般を通じて各種の図面を用いて、多様なコンセプト、いくつかのサブシステムのコンポーネント、製造プロセス、およびいくつかのサブシステムのアッセンブリを例示する。
【0012】
1.送信機
本発明の送信機は、回転ヘッドを含み、それが1ないしは複数の、好ましくは2つの扇形に広げられたレーザ・ビームを、3次元作業空間全体にわたって連続的にスイープし、当該3次元作業空間においては、受信機が使用されて送信機から受信した光学信号に基づく位置の決定が行なわれる。この方法においては、送信機からの信号が3次元作業空間全体をカバーする。本発明は、すでに出願済みのPratt(プラット)による、本件の譲り受け人に譲渡された、1998年10月13日出願の米国仮特許出願第60/104,115号に関連して使用することが可能であり、当該出願は、参照を通じて本件出願に採り入れられている。
【0013】
A.簡素化された光路
受信機は、好ましくは位置確定オペレーションの間、システム内の各送信機に対するクリアな(見通し可能な)光路を有するものとする。本発明に従った送信機の重要な利点の1つに、前述のヘッドを用いた回転するレーザによって例示されるような光路の簡素化がある。それに加えて、好ましい送信機にはウインドウがない。したがって、ウインドウを横切るレーザの動きによって導かれるひずみがない。以下に詳細を説明するように、好ましい実施態様においては、レーザとともに回転するレンズもしくはその他のデバイスを使用する。すなわち、たとえば可変ウインドウ特性もしくは入射角によってひずみを生じることがなく、また回転レンズと固定レーザの間においてもそれが生じない。固定ウインドウが存在しないことは、製造、メンテナンス、および操作を簡素化する。また、固定ウインドウが存在しないことは、回転シールを送信機に追加できるという利点がある。
【0014】
B.回転速度およびパラメータのストア
本発明の送信機の回転ヘッド、およびそれにおけるレーザは、一定であるが構成可能な速度で360度全周にわたって回転する。以下に説明するように、システム内の各送信機は、異なる速度で回転する必要がある。すなわち各送信機は、ユーザによるコントロールが可能な速度を有する。それに加えて、各送信機は、容易に数量化可能な回転中心を有し、それが位置の決定に関するアルゴリズムを簡素化し、さらにシステムのセットアップを簡素化することもできる。好ましい実施態様内においては、好ましくはこれも光学信号とするが、独立させた同期信号が回転ヘッドの1回転ごとに発射され、送信機から受信した情報の使用に関して受信機を補助する。
【0015】
回転ヘッドの速度は、好ましい実施態様においては、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(「FPGA」)の使用を介して構成可能である。この種の構成可能な速度コントロールによって、受信機は、回転速度の相違に基づいてレーザもしくはその他の送信機を弁別することができる。複数の送信機の使用は、当業者であれば認識されようが、位置検出を向上させる。このほかにも、プログラマブル・エレクトロニクス(FPGA、フラッシュ・メモリ等)の使用を介して利点が得られる。位相ロック・ループのクロックを変更することによって所望の速度がセットできるだけでなく、注目する速度におけるパフォーマンスを最大化するべくコントロール・ループの全体的なゲインをプログラムすることができる。
【0016】
C.ビームのタイプおよび数
これに取り込まれている仮出願に説明されているように、またこの分野において周知のように、位置検出は、複数のビームの使用およびそれらのビームの形状のコントロールによっても向上させることができる。これらのビームは、同一の回転ヘッド・アッセンブリにおけるものとしてもよく、また別体の回転ヘッド・アッセンブリにおけるものとしてもよい。
【0017】
1つの回転ヘッド・アッセンブリごとにビームを2本とすることが好ましいが、それより多くのビームを使用することも可能である。詳細を述べれば、別の実施態様においては、短距離用に2本、長距離用に2本として4本のビームが使用される。2本の短距離用ビームは可能な限り広い扇の開き角を有する。これによってユーザは、送信機の近くにおいて、たとえば1つの部屋の中において運用することが可能になる。長距離の場合ユーザは、通常、送信機から離れて運用することになる。したがって、その種の状況においては、システムのレンジを最大化するためにビームの垂直の広がりが抑えられる。これらのビームは、好ましくはタイプ3レーザとする。しかしながら、ビームの回転は、固定されている観測側に対するそれらの強度を低減し、その結果、タイプ1レーザとしてそれらを分類することができる。デバイスには、安全機能が組み込まれており、回転ヘッドが動いていない間のレーザの付勢は防止される。好ましい実施態様においては、少なくとも2つのインターロックが使用される。第1は、位相ロック・ループに依存する。少なくとも1024位相クロック・サイクル(約32回転)の間にわたり、システムが位相ロックされた状態で回転するまで、レーザがオフになる。第2は、エンコーダ上における1回転当たり1つのインデクスを使用する絶対速度の監視である。許容範囲は、システム内にプログラムされ、現在のところ1000回転の間における1回のずれとなっている。速度がこのウインドウから外れると、レーザがディセーブルされ、動作が禁止される。
【0018】
D.ビーム形状
この送信機は、本発明の特定の応用における必要に応じてビーム特性をセッティングできる柔軟性を持つことを可能にする。1つの利点は、ビーム形状が修正できることである。鍵は、ビーム形状と、所望の3次元作業空間を適正に満たすことが調和することとなる。建設商談の場合であれば、これを20m×20m×5mのサイズの部屋とすることができる。建設機械コントロールの場合であれば、これを100m×100m×10mのサイズとすることができる。ビーム形状を修正することによって、エネルギを適正に指向させることが可能になる。
【0019】
ビームの差別化のためにビーム形状をコントロールすることもできる。これは、1つの所定の送信機、もしくは異なる送信機上において、複数のビームに関して行うことができる。1つの所定の送信機の場合は、第1および第2のビームが区別されなければならない。1つのテクニックは、時間におけるストローブに関する、それらの相対的な位置を使用する。もう1つは、ビームが異なる幅(「ビーム幅」または「ビームの開き角」)を有することを保証するテクニックである。したがって、たとえば第1のビームを2つのビームのうちの「大きい方」とすることができる。
【0020】
ビームを扇形に開くことは、この分野において周知の各種の方法を使用して可能であり、それには限定する意図はないが、ロッド・レンズ、パル・レンズ、および円柱レンズが含まれる。ロッド・レンズの使用は、比較的単純なアプローチを提供し、それに対してパル・レンズの使用は、エネルギ分布に関するより大きなコントロールを提供する。ビームは、通常、ソースから円錐ビームとして発射され、続いてコリメート・レンズがビームを柱状に成形し、さらにその後、扇形成形レンズが柱状ビームを扇形に開く。
【0021】
ロッド・レンズを使用すれば、ビームの開き角に関するコントロールを向上させることができる。ライン生成に関するロッド・レンズの主要な利点の1つは、それらが測定方向(ビームの方向)におけるビームの質に直接的な影響を及ぼさないことである。したがって、それらがコリメート光学系によってセットされたレーザ・ビームの開き角に対してそれらが影響を及ぼすこともない。
【0022】
パル・レンズを使用すれば、扇の方向におけるエネルギ分布のコントロールを向上させることができる。PALタイプのレンズはさらに、「一様な」分布、すなわち扇の面方向においてエネルギが一様になる分布をもたらすことができる。しかしながら一様な分布は、潜在的な受信機の分布が扇の面全体に沿って一様に分布しない場合には、非効率であることも少なくない。いくつかの実装においては、レンズの手前に「焦点調節」を設けることが必要になる。その種の実装では、PALテクニックによって測定方向におけるビームに影響が及ぶことがある。
【0023】
受信機のパフォーマンスを最大化するために、ガウス・ビームを使用することも可能である。ガウス・ビームは、対称ビームであり、ビームの開き角またはビーム幅にわたってエネルギ分布が対称になる。受信機側において単純なスレッショルド・テクニックを使用する場合、ショルダまたはサイドローブを伴うことなくパルスが対称となることは重要である。また、分布の形状がレンジによって変化しないことも有用である。これらの評価基準の多くに適合するパルス形状はいくつか存在する。しかしながら、ガウス分布は、これらの評価基準のすべてに適合する。ショルダないしはサイドローブを有していない対称パルスを用いれば、受信機側において、ビームの中心を検出することが可能になる。逆に言えば、非対称のパルスは、受信機に、ビーム中心と受信機が交差した正確な時点の識別を誤らせる可能性がある。
【0024】
E.ストローブ
上記に加えて、前述したように同期信号がストローブされ、かつそれは対称でなければならない。したがって、同期信号のためのフラッシュ/ストローブ・パルス・ジェネレータにおいてパルス成形が必要になる。望ましいパルス形状は、立ち上がりおよび立ち下がり時間が等しい矩形パルスである。好ましくはこのパルスが、送信機の、3次元作業空間全体にわたって複数の方向に同期パルス信号を送出するべく構成された複数のLEDに供給される。これらのLEDの光出力は、LED内を流れる電流に正比例する。ストローブの生成に高い電流を必要とすることから、パルス形成回路を使用して、ダイオードを通過するときの電流が矩形波になることを保証しなければならない。
【0025】
F.通信およびコントロール
本発明に従った送信機は、通信およびコントロールにシリアル・ポートを使用する。これにより、較正データおよびコントロール・パラメータの転送を容易にすることができる。ここで送信機が、それぞれの速度によって差別化されていたことを思い出されたい。したがって、適切なテクニックを使用して速度の変更を簡素化する必要がある。それに加えて、受信機が、送信機から受信した信号に基づいてポジションを計算できるように、特定の送信機パラメータのセットを使用可能にしなければならない。単純かつ信頼性が高く、統一されたテクニックを生み出すために、好ましい実施態様においては、送信機と受信機またはテスト装置の間にシリアル通信を使用している。テスト目的においては、シリアル通信を周知のRS-232接続とする。現場での使用に関しては、好ましくは赤外線シリアル・ポートを介して接続する。これにより、送信機をシールし、しかもその外側との通信を確保することが可能になる。測定テクニックとの干渉を回避するために、このポートは、レーザがオフのときに限ってアクティブになる。
【0026】
G.VHDL
開示している実施態様のディジタル設計の多くは、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(「FPGA」)内に実装される。これらのデバイスは、複数のベンダーから入手可能な汎用ハードウエアに複雑な設計をプログラムすることを可能にする。これらのデバイス用のプログラムは、非常に特殊なコンピュータが理解可能な言語VHDL(VHSIC[超高速集積回路]ハードウエア記述言語)を用いて記述される。これは、マイクロプロセッサをはじめ、その他の半導体デバイスの設計に使用されている言語と同じであり、現在はIEEE1076として標準化されている。
【0027】
H.レーザ・ヘッドに対する電源供給
これに取り込まれている仮出願に説明されているように、回転ヘッド・アッセンブリに対する電力の供給およびモータは、好ましい実施態様に従った送信機の重要なコンポーネントとなる。
【0028】
回転トランスが使用される。回転ヘッド内のデバイスに電源供給するためのテクニックは、いくつか存在する。そのうちもっとも一般的なものは、スリップ・リングの使用である。不都合なことにスリップ・リングは、「ブラシ」と「スリップ・リング」の間に物理的な接触を必要とする。これはシステム内にダストを発生させ、モータの摩擦をもたらす可能性がある。好ましいテクニックは、回転トランスの使用である。このトランス・テクニックは、モータの引きずりを最小に抑える。それに加えて、電力変換器として平板信号トランスを使用することにより、このテクニックは非常にコンパクトになる。
【0029】
トランスのステータ側には、フライ-バック・コントロールが使用される。回転ヘッド内のコンポーネントの数を最小化するために、トランスのステータ側において電圧コントロールが行なわれる。効率の最適化については、フライ-バック・ドライブ・テクニックが使用されている。
【0030】
I.回転の安定性および精度
電力トランスファの安定性については、これに取り込まれている仮出願においても論じられている。当業者であれば認識されようが、正弦波ドライブ・モータは、本質的に回転間の安定性の高い低コスト・モータであり、定速回転を確保する上で有用である。
【0031】
最適な結果を達成する上では、ベアリングを最大に分離する必要がある。あらゆる歳差および動揺(ターンテーブル内のワウ・フラッタ)は、システム内の誤差の原因となる。これは、直接「z」方向の誤差を導く。2つの精密ベアリングを使用し、ベアリング間の距離を最大にすることにより、これらの誤差を最小に抑えることができる。
【0032】
同期信号のストローブ・フラッシュは、モータのシャフトと結合された1回転当たり1つのインデクスを表示するインジケータを基礎とする。この種のシャフト・ポジション・インデクスを生成する方法は多く存在する。もっとも単純かつ好ましいテクニックは、通常、光学エンコーダを用いて提供されるインデクスの使用である。この独立させたエンコーダ出力は、シャフトのポジション・インデクスと直接等しくなる。回転情報の提供には、光学エンコーダ・ディスクを使用することができる。そのほかのデバイスとしては、限定する意図はないが、タコメータおよびシンクロを使用することができる。
【0033】
光学エンコーダ・ディスクは、通常、ガラスから作られ、一連の半径方向のマークを有し、それらがディスクの回転として検出される。それに加えて、このディスクは、通常、異なる半径に単一の「インデクス」マークを備え、それが完全な1回転の検出に使用される。ディスク・システムは、半径方向のマークが通過する速度に支配される周波数の矩形波を生成する。たとえば、ディスクが1秒間に1回転しているとき、1000個のマークを有するディスク・システムにおいては、1000Hzの矩形波が生成される(1回転当たり1000個の半径方向のマーク×1回転/1秒=1000Hz)。
【0034】
モータの回転速度は、フィードバック位相ロック・ループ(「PLL」)システムを介してコントロールされる。ディスク・システムの矩形波が1つの入力となり、送信機システムからのクロックがもう1つの入力となる。この送信機システムからのクロックは、周波数の選択が可能である。このPLLの出力を使用し、選択した周波数にPLLがロックするようにモータの回転速度のコントロールが行われる。
【0035】
ディスクのインデクス・マークは、1回転当たり1回のストローブを開始するためにも使用することができる。
【0036】
J.低い製造コスト
前述したように、受信機が送信機からの信号を使用して3次元作業空間内の位置を正確かつ精密に確定するためには、受信機側において、送信機特有のパラメータの特定のセットが使用できなければならない。たとえば、詳細を後述するように、送信機のヘッドから発射されたレーザ・ビームの角度が、受信機側にわからなければならない。
【0037】
これらの角度があらかじめ定義済みであり、送信機が指定のパラメータと整合するべく精密に製造されなければならないとすると、送信機の製造が極めて高価なものとなる。本発明の原理の下においては、そのように高い精度を用いずに、また結果として得られる送信機があらかじめ指定されたパラメータに適合することを必要とせずに送信機を製造することができる。むしろ受信機によって求められる送信機の動作パラメータが、送信機の製造の後に慎重に測定される。ここでは、このプロセスを送信機の較正と呼ぶことにするが、詳細を後述するように、これが、精密に構成された送信機でなければならないという高価な要求を取り除く。その結果、本発明のシステムは、価格がはるかに低く抑えられたものとなる。
【0038】
送信機の動作パラメータは、好ましくは送信機の較正の後、各送信機内に電子的にストアされる。そのため各送信機にはメモリ・デバイスが組み込まれており、そこに較正パラメータをストアすることができる。その後はこれらのパラメータを、前述した送信機の、光または有線のシリアル・ポートを介して電子的に、受信機に伝えることができる。受信機は、送信機からのデータを受信するための対応する光または有線のシリアル・ポートを備えている。
【0039】
好ましくは、その後これらのパラメータが、受信機の位置計算エンジン(「PCE」)のメモリ内にストアされるが、それは必要に応じて更新することができる。たとえば、システムに新しい送信機が追加された場合には、その送信機からの、あるいはその送信機用の新しいパラメータのセットをPCE内にロードする必要がある。また別の例として送信機の回転速度の変更が挙げられ、それが行なわれた場合には、PCE内のその情報を更新する必要がある。
【0040】
2.受信測定器
このシステムにおいては、受信機または受信測定器がスティック状であり、その一例が図17に図示されている。このスティックは、3次元作業空間の随所にそれを持ち運ぶことができる軽量のモバイル受信測定器を提供する。スティックの先端は、このシステムの送信機から受信した信号に基づいて決定する作業空間内の位置を示すポイントとして使用される。先端の位置は、受信機によって連続的に計算することが可能であり、受信機上に備わるディスプレイ・デバイスに表示してユーザに示すことができる。したがって、システムがセットアップされて機能した後は、本発明の位置確定システムの操作に多くのトレーニングが必要となることはまったくない。
【0041】
スティックは、好ましくは2つの受信機を備え、好ましい実施態様におけるように送信機が光学信号を発射する場合には、それらも光学検出器となる。受信測定器の位置計算エンジン(「PCE」)は、受信測定器の演算のほとんどを実行するプロセッサである。PCEは、あらゆる必要なセットアップ手順をはじめ、それに続くトラッキング、位置計算、および情報表示機能をサポートしている。受信測定器およびPCEについては、あらためて詳細を後述する。
【0042】
図17に示したスマート・チップもまた、各スマート・チップ内のFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)および「iボタン」として図示されているように、演算を実行することができる。スマート・チップは、このシステムのスティックの、いずれの端に備えることも可能であり、「チップ存在」信号が受信測定器の各端におけるスマート・チップの有無を示す。
【0043】
3.セットアップ
セットアップ手順については詳細を後述する。セットアップ手順は、送信機を正しく設置し、その動作を開始する。またこのセットアップ手順により、特に、3次元作業空間に関する実用的な座標系をシステムに定義し、その座標系内においてスティックの位置の追跡を開始することが可能となる。
【0044】
(好適な実施形態の詳細な説明)
本発明の好適な実施形態を、図を参照して詳細に説明する。
【0045】
1.送信機
A.物理的な説明
図1において、本発明による送信機(10)は、回転レーザ(11)に物理的に類似した装置であり、その比較のために図1にも図示されている。ただし、従来の回転レーザ(11)は、レーザ(11)のヘッドが回転する面を掃引する単一の回転スポット・ビーム(12)を有する。一方、本発明の送信機(10)は、2本の回転扇形ビーム(14および16)を射出する。これらの扇形ビーム(14および16)は、本発明のシステムが、受信機器の位置を固定可能である三次元作業スペースを掃引する。
【0046】
図2は、本発明による送信機(10)、特に送信機(10)の回転ヘッド(7)の好適な組立(アセンブリ)を示すものである。図2に示すように、送信機(10)の回転ヘッド(7)は、2つの扇形レーザ(201および202)を含む。同図において、θoff、φ、およびφ2という3つの重要な角度がある。θoffは、送信機(10)の上部から見た場合の回転ヘッド(7)における2つのレーザ・モジュール(201および202)の間の角間隔を示すものである。これらのレーザ(201および202)は、互いに約90°離れた光軸で配置されることが好ましい。φ1およびφ2は、垂直面に対して、それぞれのレーザ(201および202)の扇形面の傾きを示すものである。図2の下部に示すように、これらの2つの角度は、垂直面から計測され、ビーム1の場合は−30°、ビーム2の場合+30°に通常設定されている。これらの角度に対する符号慣例は後述する。上述のように、θoff、φ1、およびφ2の実際の値は、工場における校正処理において決定され、ここで説明される好適な値に正確に一致する必要はない。
【0047】
送信機ヘッド(10)が回転すると、それは、扇形レーザ(201および202)によって射出される2つの光面(14および16)によって、以下でさらに詳述される計測領域を走査する。受信機または受信機器(図12の24)は、ヘッド(7)の回転時に、正確に1回、各レーザの扇形面(14および16)によって照射される。
【0048】
この走査動作に加えて、送信機(10)は、受信機(24)へ同期信号として光ストローブも発射する。このストローブは、三次元作業スペースを網羅するために、送信機(10)から様々な角度で光を射出するように配置された複数のLED(図3の6)から発射される。同期信号は、送信機ヘッド(7)の回転毎に1回の割合で発信されるように、ヘッドの回転における一定点で発信される。ストローブは、受信機(24)を照射し、ヘッド(7)の回転に対するゼロ基準を供給するために使用される。扇形ビーム(14および16)の走査およびストローブ化同期信号処理は、以下で詳述される受信機によって行われる位置計測に対する基準を供給する。
【0049】
本システム中の各送信機(10)は、既知で一意の比率で回転する。これらの一意の回転率によって、受信機中のソフトウェアが、三次元作業スペースを囲む送信機を区別可能となる。各送信機の速度と、同期信号によって与えられる当該送信機の回転に対するゼロ点とがわかれば、受信機は、特定の送信機(10)によって射出される第1および第2の扇形ビーム(14および16)を検出する予測間隔および回数を認識する。それによって、予測間隔およびタイミングで検出されるビームは、受信機によって認識される(すなわち、上述した校正処理において受信機に伝達される)送信機の動作パラメータに基づいてシステム中の特定の送信機からきたものとして割り当てられることが可能である。
【0050】
B.低コスト送信機の詳細説明
出願人の発明のいくつかの新規態様による三次元計測システムにおいて有効な低コスト光学送信機は、図3の論理的ブロック図において図示される。本明細書および図面全体において、同じ要素を示すために同じ番号が使用される。
【0051】
図3に示すように、本発明の送信機(10)は、上述のように、回転ヘッド(7)と、同期信号または参照信号発信組立(アセンブリ)(6)とを含むことが好ましい。モータ駆動組立(5)は、回転ヘッド(7)を駆動する。
【0052】
上述のように、回転ヘッドの速度は、扇形ビーム(14および16)の特定の対を射出する送信機を認識するために、受信機(24)によって使用される。したがって、モータ速度制御回路(4)は、モータ駆動組立(5)に電力を供給し、その速度を調整するために備えられる。
【0053】
上述のように、低コストの光学送信機(10)および送信方法を実現するために、本発明は、非常に高コストの正確な組立処理を使用するのではなく、各光学送信機(10)を特徴づけるための一意のデータを生成するために製造/組立処理時に行われる校正処理に依存することが好ましい。具体的に、各送信機(10)に対するθoff、φ、およびφ2(上記で定義されたとおり)を含む角度校正データは、製造/組立処理時に生成される。θoffは、各送信機の回転ヘッド(7)中の2つのレーザ・モジュール(201および202)の間の角度間隔を示し、φ1およびφ2は、垂直面に対して、それぞれ、各送信機(10)中のレーザ(201および202)の扇形面の傾きを示す。
【0054】
この角度校正データ(9)は、校正データ・メモリ(2)に格納されることが好ましい。さらに、回転速度に対する設定を定義するデータは、製造処理時に事前にロードされ、校正データ・メモリ(2)または可変モータ制御メモリ(4)にロードされることが可能である。回転速度がユーザによって調節された場合、新しい回転速度値は、データ・メモリ(2)またはモータ制御メモリ(4)に記録される。
【0055】
また、データ処理装置(3)は、モータ速度制御ユニット(4)およびデータ校正メモリ(2)を制御するために備えられる。このデータ処理装置(3)は、キーボードなど、ユーザ・インタフェース(303)に接続されることが好ましく、それによって校正データは校正メモリ(2)に格納されるために入力されることができ、またはモータ駆動組立(5)の角速度が変更され新規の値が適切なメモリ(4および/または2)に格納されることができるようになる。
【0056】
もしくは、フィールド設定時に、モータ駆動組立(5)の速度を設定するデータ(8)は、送信機のケーブル・ポート(302)または光学ポート(301)を使用して、可変モータ制御ユニット(4)に直接入力されてもよい。その速度校正データは、同様に、メモリ(4および/または2)に格納される必要がある。同様に、校正データ(9)は、送信機のケーブル・ポート(302)または光学ポート(301)を介して校正メモリ(2)に直接入力されることができる。
【0057】
図3に示すように、処理装置(3)、校正メモリ(2)、および速度制御論理/メモリ・ユニット(4)のそれぞれは、送信機のケーブル・ポート(302)または光学ポート(301)に接続されてもよく、それによってデータがそこから入力または検索されることが可能となる。メモリ(2および4)からの校正データは、ケーブルまたは光学出力ポート(302および301)を介して、メモリ・ユニット(2および4)から、本発明の計測システム中の光学受信機(24;図12)に出力されることが可能である。上述のように、送信機(10)が本発明による計測システムに導入される場合、送信機(10)に対する校正データは、受信機(24;図12)に転送またはロードされる必要がある。
【0058】
C.数学的説明
ここで、送信機の物理的走査動作を説明するために、数学的モデルが設置される。位置計算アルゴリズムを導出するために、このモデルを次のセクションにおいて使用する。
【0059】
物理的に、送信機(10)の走査動作は、図1および図2を参照しながら上述された2つのレーザー扇形ビーム(14および16)によって実現される。扇形ビーム(14および16)のそれぞれは、この数学的モデルにおいて、個別に考慮される。このモデルを構築するために、まず、図4に示すように、送信機の参照フレームを定義する。各送信機(10)は、それ自体のローカル参照フレームを有し、それらの参照フレームは、後述するユーザの参照フレームとは異なる。本システムにおける様々な送信機(10)の参照フレームは、後述のユーザの参照フレームに関連付けられる。図4に示すように、ヘッド(7)は、右手の法則にしたがって、z軸を中心に正の方向へ回転することが好ましい。
【0060】
扇形ビームの走査を説明するために、y=0の垂直面、すなわち図5に示すようにz軸における面からはじめる。数学的に説明すると、この面はその表面に垂直なベクトルによって一意に表されることができる。この面は、垂直に向けられた扇形レーザによって光が射出される面に対応する。図5において、この扇形ビームの面は正方形として描かれているが、実際には、この面は、点線で示される有限角範囲を有する。この角範囲は、数学的モデルに影響するものではないが、送信機(10)の視界角度に影響する。この面を定義するベクトルを以下に挙げる。
【0061】
【0062】
次に、図6に示すように、この垂直面を、x軸を中心として、角度φだけ回転させる。この新しい面は、送信機(10)のヘッドに挿入される扇形レーザを示す。φは、前のセクションで説明した物理的傾度である。送信機(1)から射出される各扇形ビームは、異なるφを有し、このφは、製造時に決定され位置計算時に使用されるために受信機(24)に伝えられる校正パラメータの1つである。正のφは、図6に示すように、x軸を中心とした右手方向の回転である。
【0063】
【0064】
図7に示すように、この新しい面を、z軸を中心として、角度θだけ回転させる。この角度は、送信機ヘッド(10)がz軸を中心に回転した場合の扇形ビームの場所を示すため、実際には、時間の関数である(すなわち、θ(t)は図7および図13に示すように時間tにおける走査角度である)。
【0065】
【0066】
後述するように、この位置計算アルゴリズムにおいて、このベクトル式は、図8に示すように検出装置(24)と交差する時点でのレーザ扇形面を示すものである。このベクトル式は以下の通りである。
【0067】
【0068】
送信機ヘッドの各回転に対して、後述するように、受信機システム(24)は、検出装置(24)(図12参照)との交差点における各送信機(10)からの2つの扇形ビームの場所を示す2つの^ベクトル、^1および^2を計算する。φは工場校正によって決定される定数であるため、各^ベクトルは対応する走査角度θにのみ依存し、次に、送信機(10)によって同時に発信される同期信号を使用して受信機システム(24)によって行われるタイミング計測に依存する。
【0069】
2.位置計算
本発明の受信機(24)または受信機器上の光検出装置の位置を計算するために使用可能な2つの可能な方法がある。それらは、セオドライト・ネットワーク法と好適な非セオドライト送信機法である。本発明の受信機器において、この非セオドライト法は、より速く、送信機の独自の設計により適しているため、使用される。比較目的のため、好適な非セオドライト法を説明する前に、セオドライト・ネットワーク法を概略的に説明する。
【0070】
このセオドライト・ネットワーク法を使用するため、受信機システムは、図10に示すように、各送信機(10)から信号検出装置へ計測された方位角−仰角ベクトル間での交点を計算する。図9は、受信機(24)上の光検出装置との交点でのそれぞれの扇形ビーム(14および16)の両方の扇形面(26および28)を示すものである。扇形面(26および28)は、線において互いに交わり、この線は、光検出装置を通過するベクトルr→(上付→の付いた文字は式中のアッパーバー付文字と同意である)である。
【0071】
【0072】
ここでも、r→は光検出装置を通過するが、ベクトル^1および^2からr→の長さに関する情報はない。したがって、図10に示され以下の式で表現されるように送信機の参照フレームに関連して、このベクトルの方位角と仰角のみを計算可能である。
【0073】
【0074】
図9および図10は、セオドライト法の限界を図示するもので、すなわち単一の送信機と受信機システム(24)との間の三次元距離のうち2つの寸法のみ決定可能である。受信機(24)への2つの角度、すなわち方位角と仰角とを決定可能であるが、距離を決定できない。
【0075】
セオドライト・ネットワーク法における次の工程は、当該作業スペース中の全ての送信機に対するr→ベクトルを計算し、その後、それらのベクトルの交点を計算することである。2つの送信機間の基線および各送信機から受信機への角度がわかっている場合、受信機の位置は計算可能である。
【0076】
好適な非セオドライト法において、送信機をセオドライトとして扱うのではなく、送信機の走査動作を直接利用する。図11において、受信機(24)上で検出装置と交わる単一の扇形面を再度図示する。ベクトルa→は、送信機の原点と関連した検出装置の位置である。図11から、以下のような重要な数学的観察を行うことが可能である。
【0077】
これらのベクトルはビーム面が検出装置と交わる点で互いに直交するため、このドット積はゼロである。^は定義によって面に対して垂直であり、a→は、面が検出装置と交わるとき、面内に含まれる。図9に図示されるように、ベクトル^1および^2によって表される2つの扇形面があるため、実際には、送信機(10)毎に以下の2つの式を有する。
【0078】
【0079】
a→は3つの未知数(x,y,z)を含むため、ここでも、第3の寸法を計算するための十分な情報がない。送信機(10)への第3の扇形ビームの追加は、式に第3の行を追加するが、この式は、最初の2つから線において独立していない。したがって、第1の送信機とは個別の場所にあるシステムに、少なくとも1つの送信機を追加しなければならない。
【0080】
図12において、原点に第1の送信機(10−1)、x軸に沿って第2の送信機(10−2)、y軸に沿って第3の送信機(10−3)を配置した。厳密には、2つの送信機のみが本発明によるシステムの動作に必要とされる。しかしながら、本システムによって行われる位置決定の正確性を向上させるために使用されることが可能な追加の送信機を示すために、ここでは3つの送信機を図示する。図示される軸の設定は任意であるが、送信機が共通の参照フレームに共に結びつけられることを示すために使用される。上述のように、この共通フレームを、上述した送信機の参照フレームと区別するために、ユーザの参照フレームと呼ぶ。
【0081】
ユーザの参照フレーム中の点の位置を計算したいため、ユーザのフレームに関連して、各送信機の参照フレームを指定する必要がある。これは、各送信機(10)に対する場所ベクトルP→ txおよび回転マトリクスRtxによって実現される。したがって、式を以下のように書きかえることができる。
【0082】
【0083】
この新しい式において、P→は、ユーザの参照フレーム中の受信機器(24)上の検出装置の場所であり、算出したい値である。Rtx^vは、ユーザの参照フレーム中のレーザ扇形面を表すベクトルであり、^自体は、送信機の参照フレーム中のレーザ扇形面を示す。P→−P→ txは、送信機の原点からユーザの参照フレーム中の検出装置の場所へのベクトルである。n?2の送信機の場合、以下の式の組を有する。
【0084】
【0085】
第1の下付き数字は送信機の番号であり、^の第2の下付き数字はレーザ・ビームの番号である。P→を解けるようにこの一連の式をマトリクス形で書くため、式を以下のように再構成する。
【0086】
(Rtx^v)Tは1×3ベクトル、*、Rtx^v・P→ txは定数である。したがって、これらの式を以下のようなマトリクス形式の式とすることができる。
【0087】
【0088】
短いマトリクス表記は以下の通りである。
【0089】
ただし、下付き数字は、マトリクスの寸法を示す。ユーザの参照フレーム中の検出装置の位置を算出するため、この式をP→について単純に解く。これを行うため、ATを両側に掛けて、このマトリクスに最小2乗約分を適用する。その後、LU分解などの標準正方行列解法を使用して、P→を見つける。もしくはP→について直接解くために、特異値分解(singular value decomposition:SVD)も使用する。SVDは、マトリクスが不良条件である場合(追加される送信機の数が多くなると、その可能性が高くなる)に最小2乗解答を見つけるための好適な方法である。
【0090】
3.タイミング計測を使用して走査角度を計算
上述のように、各送信機(10)からの2つの^ベクトルは、送信機(10)の2つのレーザ扇形ビーム(14および16)に対する対応走査角度θ1(t)およびθ2(t)に基づく。ここで、受信機システム(24)がこれらの2つの走査角度をどのように算出するかについて説明する。具体的に述べると、受信機システム(24)上の単一の光検出器に対する位置を算出するためには、三次元空間(30)における各送信機(10)に対してθ1(t)およびθ2(t)が必要である。
【0091】
典型的な受信機システム(24)(図21を参照して後述)は、計測チップおよびフォトダイオード検出装置回路(サーキットリー)と、位置計算エンジン(PCE)と、ユーザ・インタフェースとを搭載した物理的ツールまたはワンドを含む。ユーザが、作業スペース(30)において、このツールを移動させると、フォトダイオード検出装置回路は電気パルスを受信するか、または毎回、光の面の1つを照射するか、または光同期ストローブの1つが受信機(24)上の光検出装置を照射する。高速タイマー(PCEに内蔵されていることが好ましい)を使用して、システムは、パルス間で差動タイミング計測を行う。その後、これらのタイミング計測値は、走査角度を計算するために使用される。
【0092】
図13は、送信機ヘッド(7)の単一回転に対する典型的なパルス・シーケンスを図示するものである。参照パルス間の時間(Tで示す)は、送信機ヘッド回転の期間である。図13において、参照パルスは、光学ストローブ組立(図13の6)によって生成されることが好ましい。参照パルスの各対の間において、受信機システム(24)は、送信機ヘッド(7)の各回転に対して2つの差動タイミング計測ΔtおよびΔt2を行う。これらのタイミング計測は、受信機システム(24)の光検出装置が送信機(10)からの2つの扇形ビームのそれぞれを検出する時間に対応する。
【0093】
図14は、これらの時間差を角度差に関連づけるものである。上述の計測値を時間単位で記入し、送信機ヘッド(7)の1回転を表す2πラジアンの円として、それを表す。2つの角度計測値であるαおよびα2を、それぞれ、光参照信号検出パルスと、扇形ビーム1検出パルスおよび扇形ビーム2検出パルスとの間の角度として定義する。読者は、この円を実際の送信機ヘッドと混同してはならない。この円は、受信機(24)上の光検出装置によって観測される時間と角度における計測値を示すものである。計測時間間隔ΔtおよびΔt2と送信機が数秒で1回転を完了するという事実を使用して、図15に示すように、円を百分率に分割することによってαとα2とを計算できる。
【0094】
これらの百分率と単一のヘッド回転において2πラジアンがあるという事実とを使用すると、αおよびα2に対して以下の式となる。
【0095】
なお、時間間隔が参照パルスでなくビーム1から計測される理由は、送信機の他のバージョンに対する受信機システム・ソフトウェアにおける下方への互換性を実現するためであるが、これは所望に応じて変更可能である。
【0096】
2つの重要な理由のため、αおよびα2は送信機モデルで説明されるθOff角度に正確に等しくない。第一に、モデルにおいて、2つのビームは方位角において分離されていない。むしろ、図9に図示されるように重なったときに共に走査する。実際の送信機において、ヘッド上で2つのビームを方位角的に分離し、それによって受信機システムがそれらを区別できるようにする。この角度分離を、上述のようにθOffと定義する。したがって、α2がαと整列するように、α2からθ0を差し引かなければならない。θ0は、工場校正によって決定され、メモリ(図3の2)中に格納される校正データの一部である。
【0097】
第二に、αおよびα2の角度は、図14に示すように参照パルスに関連して計測される。この計測を送信機モデルに関連づけた場合、参照パルスが発信されると、送信機の前部(ローカルx軸)はヘッドの回転中の点である。したがって、方位角は送信機のx軸から計測されるため、参照パルスもゼロ方位角面を定義する。単一の送信機が方位角および仰角計算のために使用されることになった場合、その点を、検出装置の方位角がゼロである送信機(10)上に設定することが望ましい場合がある。この設定点をθRPと呼ばれる工場校正定数とともに設定する。図16に示すように、θRPは、送信機の所望の前部と参照パルスの発生との間の角度間隔である。θRPの符号は、図示の通りに決定される。大部分の送信機において、単一の送信機に関連した方位角−仰角計測は要求されないため、θRPはゼロに設定される。したがって、以下の式を使用することによって、αおよびα2を所望の走査角度θ1およびθ2に変換する。
【0098】
要約すると、これらの式は、受信機器(24)上の光検出装置を照射する各送信機に対してθ1およびθ2の値を計算するために使用される。したがって、作業スペース(30)中に2つの送信機(10)が設置される場合、4つのθ角度は各検出装置に対して計算され、それによって4つの^ベクトルが計算される。結果的に、3つの送信機は6つの^ベクトル等となる。計算された^ベクトルのすべてを使用して、受信機システム(24)は受信機器(24)上の各光検出装置に対して上述のマトリクス解法を実行する。1より多い数の光検出装置が受信機器(24)上に存在し、機器(24)上の他の光検出装置から間隔を置いて配置された場合、機器(24)上の各光検出装置の位置を個別に計算し、受信機器の特定の点(たとえばワンド・チップ)の位置を決定するためにそれらの結果を使用することによって、より正確な位置情報が獲得可能となる。
【0099】
4.受信機器
図12に示す空間位置計測システムにおいて、データ収集装置を備える受信機システム(24)は、図17Aに示す携帯ワンド形状受信機器(70)を含んでもよい。受信機(70)は、ロッドまたはワンド形状部(72)とハンドル部(74)とを含む。ロッド部(72)は、x−y−zデータが生成されることになる計測フィールド内の位置に接触するために使用されるセンサー点(76)で終端する。
【0100】
同様に図17Bを参照すると、ロッド部(72)は、2つの離れて配置された球形の光検出装置(78および80)と電気部(82)とを含む。センサー点(76)と検出装置(78および80)との適切な配列および配置は、以下のような数式で表される。
【0101】
ただし:
P→ TIP=チップ76の位置
P→ DET1=ワンド・ハンドル82に最も近い検出装置80の位置
P→ DET2=チップ76に最も近い検出装置78の位置
dTIP=検出器−2 78からチップ76への距離
【0102】
ユーザが受信機器(24)(すなわちワンド(70))を送信機参照面(図12参照)または特定のユーザ参照面に正確に配置しなくても作業スペースまたは計測フィールド内で正確な計測を行うことができるようになるため、図17Bに示すように、投射線(84)に沿ったセンサー・チップ(76)を中心として検出装置(78および80)の適切な整列と間隔あけは、本発明の重要な態様である。実際、上述のように設計されたワンド・チップ(76)を使用すると、ユーザは特定の整列を考慮しなくても受信機/検出装置チップ(76)と受信機/検出装置ロッド部(72)とを配置できる。
【0103】
図17Cを参照して、図17Aの携帯受信機(70)のハンドグリップ部(74)を説明する。受信機ハンドル部(74)は、2つ以上の送信機(10)による検出装置(78および80)の照射に応答して、x−y−zデータ生成を開始するように受信機(70)を起動するためのトリガ・スイッチ(88)を備える。検出装置(78および80)から発信された電気信号がプログラミングされた内部コンピュータ(90)(すなわち位置計算エンジン(PCE))を起動する、またはそこへ入力されると、このx−y−z位置データは生成される。PCE(90)は、図20および図21において参照のために概略的に図式化される。
【0104】
センサー点チップ(76)の位置に対応するx−y−z位置データは、トリガ(88)が起動されると、PCE(90)によって計算される。データ処理業界の当業者によって理解されるように、この位置データは、表示パネル(92)に表示されてもよく、および/または出力データ・ポート(94)を介して別のデータ・プロセッサ(不図示)に転送されてもよい。
【0105】
出力データ・ポート(94)は直列ポートで、光学式または有線ポートでもよい。好ましくは、このポート(94)は光学式ポートで、各送信機(10)の光学式直列ポート(301;図3)または有線直列ポート(302;図3)を介して、各送信機(10)中に格納された校正データを受信するために使用されることが可能である。
【0106】
また、受信機器(70)のハンドグリップ部(74)は、機器(70)用の電源(96)を備えることが好ましい。電源(96)は、PCE(90)と通信ポート(94)と表示装置(92)とを含めて機器(70)に電力を供給する充電可能電池パック(96A)を含むことが好ましい。
【0107】
5.パルス追跡
このセクションは、受信機器(24,70)が、作業スペース(30)で移動する際に、その位置をどのように追跡するかを説明する。とりわけ、その位置を決定するために、ワンド(24)が各送信機(10)からの受信レーザ・ビーム照射およびストローブ・パルスをどのように使用するかについて説明する。
【0108】
A.概要
PCE(位置計算エンジン(90)(図20および図21に概略的に示す)は、入パルス時間を、空間における物理的な位置に変換するファームウェアを含む。このコードは、いくつかの主要ブロックまたはタスクに分けられる(パーティショニング)。タスクの1つは、その着信時にパルス時間を分類および関連付けするジョブを実行する。この処理は、追跡(トラッキング)として知られる。以下のフローチャートおよび文章は、追跡装置の動作を説明するものである。受信機器(70)上の各物理的光検出装置に対して個別の追跡装置または追跡機能がある。
【0109】
B.背景
上述のように、作業スペース中の一定の場所から見て、システム中の各送信機は光パルスの周期的ストリームを発信する。1期間内において、3つのパルスが各送信機から発信される。各送信機は、独自の安定した周期または発信率を維持する。これによって、PCE中のファームウェアは、送信機間を区別できるようになる。
【0110】
C.追跡
追跡アルゴリズムは、各送信機上の各エミッタ(たとえばレーザ光源)に対して個別のパルス追跡装置を維持する。パルスがファームウェアによって受信されると、それを既知のパルス・トレインと関連づける試みのために、タイミング特性はシステム中のパルス追跡装置のそれぞれと比較される。追跡処理において、同期化と追跡の2つの個別の段階がある。同期化段階の間、既存のパルス追跡装置の所定のパラメータ内で、既知のパルスを対とする試みがなされる。これが実現すると、追跡モードに入り、それによって連続パルスはそれらの割り当てられたパルス追跡装置と関連づけられる。割り当て失敗のシーケンスが発生した場合、追跡モードは終了され、再同期化が試みられる。
【0111】
同期化が実現されると、パルスが正しい順番で認識されたことを確認するために同期化後チェックが実行される。不一致が発見された場合、パルス追跡装置は交換される。これは、不要な再同期化サイクルを回避する上で役立つ。
【0112】
一部の条件下において、ノイズおよびマルチパスなどの環境的干渉の影響が経験される。ノイズ・パルスは、既存のパルス追跡装置の周期と相互関連されることが不可能なパルスとして定義される。マルチパスは、予測しなかったパルスが送信機の周期において検出された場合に発生する。
【0113】
図18は、追跡機能中で実現されるデータ・フローの図を提供するものである。図18に示される、検出装置(78)からPCE(90)へのフローは、機器(70)上の各光検出装置に対して複製される。図18に示すように、検出装置(たとえば78)は、光パルスの検出を示す信号を、追跡システム(100)(以下で詳細に説明される)へ出力する。追跡システム(100)は、データをPCE(90)へ出力する。また、PCE(90)は、システム中の全送信機から校正データ(9)を受信した。
【0114】
追跡システム(100)の出力と校正データ(9)とを使用して、PCE(90)は、前に詳述した数学的モデルを使用する、送信機の参照フレーム中の検出装置(78)のx,y,z位置(101)を生成する。その後、この情報は、データ転送プロトコル(102)を使用して、通信リンク(103)を介し、ユーザ・インタフェース・システム(104)へ送信される。
【0115】
ユーザ・インタフェース・システム(104)は、受信機器(70)上に取付けられてもよく、または通信リンク(103)を介して機器(70)と通信を行う個別のシステムでもよい。ユーザ・インタフェース・システム(104)内において、データ(101)は受信される(105)。その後、このデータ(101)は、それが作成された送信機参照フレームからユーザの参照フレームにマッピングされる(106)。また、ユーザ・インタフェース(107)はシステム(104)の一部で、ユーザがユーザの参照フレームとブロック(106)で実行される後続マッピング機能とを定義可能となる。その後、このデータは、表示装置(108)上での表示のためにマッピングされる(107)。また、表示装置(108)と表示マッピング・ブロック(107)は、ユーザ・インタフェース(107)を介してユーザ(109)の制御下にある。その結果、ユーザは、マッピング・ブロック(107)で、データを最も便利なフォーマットにマッピングさせることが可能となる。たとえば、データはブロック(107)によって、表示装置(108)上での表示のために、ユーザ参照フレーム中のx,yおよびzの値の数字表示にマッピングされてもよい。もしくは、データは、ブロック(107)によって、検出装置(78)の現在の位置を示す表示(108)上で表示されるマップ上の点にマッピングされてもよい。ユーザ(109)にとって最も便利であるデータのマッピングが、表示(108)前にブロック(107)によって実行されることが可能である。
【0116】
図19は、図18の追跡ブロック(100)をより詳細に図示するものである。図19に示すように、システム中の各光検出装置は、検出装置によって受信および検出された送信機からの光パルスの検出を示す方形パルスを含む信号(110)を出力する。各パルスに対して、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)(111)は、検出された光パルスの立上がりに対応する時間(T1)と検出された光パルスの立下りに対応する時間(T2)とを特定する信号を出力する。これらの時間(T1およびT2)は、追跡ソフトウェア(112)(PCE(90)によって典型的に実行される)へ送信される。
【0117】
追跡ソフトウェア(以下でより詳細に説明)は、時間(T1およびT2)によって定義される各パルスを、特定の送信機(10)に関連づける。これは、上述のように、送信機の回転速度とその結果的な同期化パルス衝撃係数とを知っている場合、所与の送信機からのパルスが予測される時間に適合して、パルスが受信される時間に基づいて行われる。
【0118】
各検出されたパルスが送信機と関連づけられると、当該パルスも当該送信機用の校正データ(9)と関連づけられる。この送信機用の校正データ(9)(上述の通り)と2つの扇形光線の時間(T1およびT2)と当該送信機に対する同期化信号とが与えられると、PCE(90)は検出装置(たとえば78)を掃引する光の各面に対するθ値(図7に示す通り)を計算できる。その結果、検出装置(78)の位置は、上述の数学的モデルを使用して計算されることが可能となる。
【0119】
D.フローチャートの説明
(1)検出装置::入力
図22は、本システムの主要バックグラウンド・ループを図示するものである。それはRTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)タスクで、起動されると、無限ループで実行を続ける。フローチャート(図22)を参照すると、以下のイベントのシーケンスが行われる。
1)待ち行列中のパルス時間イベントをチェックする。これらは、割込みサービス・ルーチンを介して、FPGAにおいて先入れ先出し方式でハードウェアから渡される。待ち行列中に別のイベントがある場合、それを累計時間に追加し、それを更新ルーチンに渡す。更新ルーチンは、入パルス時間からパルス間隔を算出する。また、それはそのパルスを特定の送信機に関連づける。
2)その待ち行列が空になったら、新しい間隔が送信機毎に計算されたことを確認するために、送信機のリストを調べる。行われていなかった場合、タイムアウトを通知し、関連送信機を不可視として印付けを行う。これは、ユーザ・インタフェース上に表示される。さもなくば、後続の位置計算での使用のために、間隔データを格納する。
3)全ての送信機が間隔情報で更新されたら、シータ計算が可能となったかを確認するためにチェックする。シータは、パルス時間と送信機回転率に基づいたレーザと参照パルスとの間の等価角度である。これは後続の計算に必要な基本計算であり、生成される出力に対して使用可能とならなければならない。それらが使用不可の場合、さらなるパルス時間を探すために戻る。
4)全ての間隔データが妥当であるかをチェックする。もしそうでない場合、シータと方位角/仰角データを削除して、新規のパルス時間をチェックする。
5)角度(シータ)を間隔に変換するための計算を実行する。
6)方位角および仰角計算が可能となった場合、これらの数を算出する。
7)位置計算が可能となった場合、この検出装置の位置(x,y,z)を計算する。この検出装置の位置が算出されたことを示すメッセージを計測ツールに送信する。
【0120】
(2)パルス追跡マネジャー::更新
本発明の更新機能は、図23Aおよび図23Bにおいてフローチャート形式で示される。このルーチンは、図22の検出装置「入力」ルーチンからパルス時間を受信し、それらをパルス追跡装置と関連づける。個別のパルス追跡装置は、システム中の各エミッタ(すなわち扇形レーザ光源)と(好ましくは送信機毎に2つ)、各参照パルス発生装置対して存在する(送信機毎に1つ)。これが実現されると、3つのパルスの1組を調停してそれらを単一の送信機と関連づける試みが実行される。
【0121】
パルスが認識されるまで、イベントのシーケンスは以下の通りとなる:
8)現在、同期化モードにある場合、同期化機能を呼び出す。さもなくば、追跡機能を呼び出す。
9)ノイズが検出された場合、ノイズ・フラグを設定する。
10)同期化機能または追跡機能が成功した場合、前のパルスが調停されるか否かを調べるためにチェックする。そうであれば、調停ルーチンを呼び出す。これは、パルス対のハウスキーピングを実行する。
11)このパルスが別のパルス追跡装置によってすでに処理された場合、衝突が発生する。「衝突」フラグを設定する。
12)さもなくば、後のためにパルスを保存する。それはこのエミッタからの次のパルスを調停するために使用される。
13)同期化機能または追跡機能が成功しなかった場合、タイムアウトが発生する場合がある。前のパルスからの間隔が記録されるように、何らかの方法でそのパルスを調停する。次の追跡装置に続く。
14)全てのパルス追跡装置が試みられ、パルスが認識されたら、終了する。
15)さもなくば、パルス追跡装置のリストの最初に戻る。
16)各パルス追跡装置に対して、同期化の試みの最大数を超過したか否かを確認するためにチェックする。もしそうであれば、追跡装置をリセットし、次のものに行く。それが最近同期化されたものであれば、次のものに行く。
17)マルチパス干渉が検出されなかった場合、次のパルス追跡装置に行く。さもなくば、未知のパルス・リストを削除し、これをそれに挿入する。
【0122】
(3)パルス追跡::同期化
本発明の同期化機能は、図24中にフローチャート形式で示される。同期化ルーチンは、入パルスを既存のパルス追跡装置に関連づける試みを行う。パルスの正規のパターンが構築されたら、システムは同期化モードを終了し、追跡モードに入り、それによって「追跡ルーチン」が「同期化」の代わりに起動される。「追跡」が入パルスの分類に成功し続けている限り、同期化機能は呼び出されることはない。パルスがシステム内の特定の送信機から来ることを認識することに対する困難に追跡装置が遭遇した場合、同期化モードが再度起動され、システムはパルス・ストリームを再同期化する試みを行う。
【0123】
同期化の損失は、環境におけるノイズまたは影響、または受信機器(24,70)の急激な移動を含む、数多くの理由によって発生する場合がある。
図24に示すように:
1)新規のパルス到着時間が登録される。未認識のパルス・リストが空の場合、それと対となるものがない。その旨を返す。
2)このパルスはすでに(別のパルス追跡装置と)対になったか?もしそうであれば、その間隔は、同期化ウィンドウ内の前のパルスからのものか?もしそうであれば、前のパルスはノイズであった可能性がある。再同期化。同期化ウィンドウは、送信機ヘッドが回転の約0.2%を完了するために必要な時間として定義される。
3)最後のパルスがノイズでなかった場合、これはこの追跡装置の周期時間内か?そうでない場合、「すでに対となっている」を返す。もしそうである場合、未知のパルス・リスト中に適合するものを発見することを試みる。なお、まだ対となっていない場合、最後には、未知のパルス・リストも調べる。
4)適合が発見された場合、その適合したものがすでに対となっているか否かを調べる。もしそうであれば、再同期化が行われる。さもなくば、適合したものとして保存し、これを未知のパルス・リストに置き、それによって後続のパルスはこれと適合することを試みることが可能である。
【0124】
(4)パルス追跡:追跡
追跡モードにいる場合、各パルスはパルス追跡装置に渡される。追跡機能は、図25においてフローチャート形式で示される。送信機の既知のパラメータに基づく次のパルスの発生予測時間範囲内においてパルスが受信されると、そのパルスは当該送信機に対する次のパルスとして受け取られ、関連づけられた追跡装置によって受信される。各送信機からの各扇形ビームおよび同期化信号は受信システム中にそれ自体の追跡装置を有する。
【0125】
図25に示すように、追跡は以下の通り行われる。
1)正当な追跡ウィンドウ内でパルスを予測できるか?もしそうでない場合、最後のパルスが登録されてから長く経過し過ぎてないか?もしそうであれば、再同期化を行い、「タイムアウト」を返す。「タイムアウト」がまだない場合、単に「認識されず」を返す。追跡ウィンドウは、送信機ヘッドが回転の約0.2%を完了するために必要な時間として定義される。
2)パルスが予測できる場合、ノイズがないか否かを調べる(この場合、ノイズは「追跡ウィンドウ」内の複数のパルスとして定義される)。もしそうであれば、ポインタを前のパルスにリセットし、「ノイズ」を返す。
3)ノイズが検出されない場合、現在のパルス情報を格納し、成功を返す。
【0126】
(5)パルス追跡:予測
本発明の予測ルーチンは、図26においてフローチャート形式で示される。このルーチンは、所与のパルス源からの次のパルスが何時発生するかの予測を試みることによって、上述した「追跡」ルーチンと対話する。その後、所定の追跡ウィンドウ内において、この予測時間を次の実際のパルス時間と相関させることを試みる。
【0127】
図26に示すように、予測ルーチンは以下の通り行われる:
1)1つの追跡ウィンドウ内に2つのパルスがあるか?もしそうであれば、ノイズが存在する。それを返す。
2)前のパルスに基づいて、このパルスは、1つ以上の最近のパルスの正当な追跡ウィンドウ内にあるか(いくつかのパルスは追跡が失敗する前に認識されない場合がある。すなわち一時的妨害時に発生する場合がある)?
3)もしそうであれば、「成功」を返す。さもなくば、「ウィンドウ外」を返す。
【0128】
(6)パルス追跡::調停
本発明の調停機能は、2つの段階で発生する。第1の部分は、パルス追跡装置調停(図27においてフローチャート形式で示される)で、特定のパルス追跡装置内でパルス対(ペア)ハウスキーピングを実行する。もう一方は送信機レベル調停(図28においてフローチャート形式で示される)で、単一の送信期間からの3つのパルスの組を送信機と関連づける。
【0129】
図27に示すように、パルス追跡装置調停は以下の通り処理される:
1)前のパルスからの間隔を計算する。追跡周期を計算する。
2)保存されたパルス・リスト中に格納する。
3)同期化モードにあり、まだ対になっていない場合、その旨を返す。
4)さもなくば、クリーンアップを行うため「同期化後」を呼び出す。成功しなかった場合、その旨を返す。
5)成功した場合、「追跡」モードに切り換える。
6)「追跡」モードにすでにある場合、それが最近実現されたかを確認するためにチェックする。もしそうであれば、カウンターをインクリメントする。これは、「更新」ルーチンがそのデータを処理する方法に影響する。
7)送信機レベルで調停する。
【0130】
(7)送信機::調停
図28に示すように、送信機調停は以下の通り実行される:
1)これが参照パルスである場合、そのリスト中に2つのレーザ・パルスがあることをチェックする。もしそうであれば、新しい周期時間を計算し、それを返す。さもなくば、単にその旨を返す。
2)レーザ・パルスである場合、この送信機に対して、全3つのパルス追跡装置から、良好なパルスがあることを確認する。
3)パルス時間データを使用して、間隔を計算する。位置計算ルーチンによる使用のために、この間隔時間を保存する。
【0131】
(8)送信機::同期化後
本発明の同期化後ルーチンは、3つの追跡装置が一貫して単一の送信機に同期化されたことを確認するための最終的なチェックとして使用され、図29においてフローチャート形式で示される。
1)まず、全3つの追跡装置が同期化を完了したことをチェックする。
2)参照パルス周期を使用して、周期時間が妥当であるかをチェックする。もしそうでない場合、同期化モードに再度入り、エラーを返す。
3)パルスが正しい順番で認識されたことを確認する。もしそうでない場合、到着時間に基づいて、それらを交換する。
4)正しいパルス組を追跡していることをチェックする。もしそうでない場合、同期化モードに再度入り、エラーを返す。
5)さもなくば、「成功」を返す。
【0132】
(9)パルス追跡::マルチパス
本発明のマルチパス機能は、マルチパス干渉が存在するか否か(すなわち、検出装置に到達する一部のパルスが「半径方向(line of sight:視線)」パルス照射ではなくエミッタからの反射であるか否か)を確認するためにチェックする。これは、現在分類されているパルスを前のパルス時間と比較することによって実現され、図30においてフローチャート形式で示される。図30に示すように、マルチパス・ルーチンは、以下の通り実行される。
1)状態ワード中の前のマルチパス表示を削除する。
2)未知のパルス・リストが空である場合、マルチパスは検出可能ではない。
3)このパルスのパルス時間を、未知のパルス・リスト中の前の入力のパルス時間と比較する。このパルスが(同期化ウィンドウ内において)前に受信された(ただし未認識)パルスから離れた周期時間の倍数である場合、マルチパス干渉が存在する可能性がある。カウンターをインクリメントする。
4)カウンターが所定の制限を超過した場合、マルチパスは存在する。マルチパス状態ビットを設定し、同期化モードに再度入る。
【0133】
6.最小二乗リセクション
前述の題材は、本発明の位置決定システムの動作を説明している。とはいえ、このシステムが使える前の段階である。位置決定システムが生成する位置情報が、実際にユーザに役立つように、ユーザ基準フレームを確立し、画定することが必要である。位置決定システムをセットアップし、かつ、初期ユーザ基準フレームを画定する異なる手段は、少なくとも2つある。すなわち、(1)最小二乗リセクションと、(2)Quick Calc法である。Quick Calc法は、最小二乗リセクションよりも容易に実行でき、しかも、Quick Calc法が必要とする時間や労力が、最小二乗リセクションのものよりも少なくなる。その結果、Quick Calc法は、本発明の目的にとって好ましいものであり、以下で詳しく説明する。しかしながら、完全さを求めるために、ここで、本発明のシステムをセットアップする最小二乗リセクション法も説明する。
【0134】
本発明に用いられる最小二乗リセクション(LSR)アルゴリズムは、作業空間内の送信機を互いに結び付けて、共通の数学的基準フレームにして、そのフレームから、位置計算を行う。Quick Calc Setupアルゴリズムは、送信機用の新規基準フレームを生成するが、LSRは、送信機を結び付けて、すでに作業空間内にある座標により画定された、前に確立された基準フレームにする。図12と図31−1は、送信機が任意に入れられるユーザ基準フレームの一例を示している。
【0135】
図31−1は、図12に関して描かれるように、任意の座標系内に相対的に配置された、図12に示されるものと同じ3つの送信機(10−1、10−2、および10−3)を示している。作業空間内の各送信機は、送信機のローカル基準フレームをユーザ基準フレームと結び付ける関連位置ベクトルPtxおよび回転行列Rtxを有し、またPtxとRtxは、位置計算アルゴリズムに用いられる。
【0136】
本発明の位置測定システムを用いてLSRを実行するためには、ユーザは、図31−1に示される通り、単一の光(または他の信号)検出器が載っている受信計(24)を、作業空間内の最小限3つの既知座標において水平にしなければならない。この受信システム(24)は、それぞれの位置において、検出器に対してスキャン角の測定(θ1とθ2の測定)を行う。
【0137】
測定をすべて行った後で、このアルゴリズムは、ユーザ基準フレームに対して、送信機(10)ごとに、大体の推測位置および向きを計算する。次に、このアルゴリズムは、ニュートン・ラフソン反復法を用いて、各送信機(10)の位置と向きを「個別に」計算する。この手法は、以下に説明される好ましいQuick Calc Setupアルゴリズムとは異なることに留意されたい。Quick Calc Setup法では、送信機のすべての位置と向きの値を同時に求める。
【0138】
A.最小二乗リセクション・アルゴリズム
ここで、本発明のLSR法に用いられる数学的アルゴリズムを説明する。
【0139】
(1)LSR観測
上述の通り、LSRにおける第1の段階は、受信システムが、ユーザ基準フレーム内ですでに位置が知られている作業空間内の最小限3つの場所で、水平にされた一検出器型のワンド(24)を用いてスキャン角測定を行うことである。受信機(24)の位置ごとに、受信システムは、各送信機(10)から、受信機(24)上の検出器までのスキャン角θ1とθ2を記録する。次に、これら2つのスキャン角は、対応する平面ベクトルv→ 1とv→ 2に変換される。それぞれのワンド(24)位置での測定を、LSR観測と呼ぶ。
【0140】
観測のたびに、ユーザは、図31−1に示される通り、ワンド先端(24)が置かれている既知座標(xtip,ytip,ztip)を入力する。ワンド(24)が、この点上で水平にされるから、受信システムは、ユーザ基準フレーム内のz軸が重力に平行であると仮定することで、このツールの検出器の座標を計算する。検出器(10)は、機械的に、ワンド先端からtoolLengthだけ離れたところにあるから、検出器の位置c→ locを、次式のように書き表すことができる:
【0141】
【0142】
異なるワンド(24)位置がm個所あり、かつ異なる送信機(10)がn個ある場合には、次のデータセットが得られる。
【0143】
【0144】
下添え字規約は、→ loc,tx,beamである。第1の下添え字はワンドの位置を示す。すなわち、この下添え字が、観測点をカウントする。第2の下添え字は送信機を示し、また第3の下添え字は、送信機(10)でのビーム1またはビーム2を示す。
【0145】
LSRは、各送信機(10)を別々に扱うから、単一送信機(10)用のデータセットは、次のようになる:
【0146】
さらに、LSRアルゴリズムにおいて、各送信機(10)が4つの同一観測点を用いることは求められない。本願発明者らは、システムが動作しやすいように、単にこれを行うにすぎない。ここでは、LSRと、好ましいQuick Calc Setup法との間に、もう1つの差異がある。ちょうど、全体の位置が一組の制御点に揃えられるように、LSRは、以前から存在する基準フレーム内で、単一の送信機(10)を突き止め、その向きを定めるから、リセクション・アルゴリズムである。これと対照的に、Quick Calc Setupは、任意に画定された基準フレーム内で、すべての送信機を相対的に突き止め、それらの向きを定める。
【0147】
LSRは、各送信機を個別に扱うから、本願発明者らは、単一送信機用のLSRセットアップ・プロセスを説明する。当業者であれば、システム内の送信機(10)ごとに、このプロセスが単に繰り返されるにすぎないことがわかる。
【0148】
(2)推測ルーチン生成
LSRアルゴリズムは、作業空間内の他の送信機の位置と向きの値を求めなければならない。それゆえ、本願発明者らは、以下の量の値を求めている:
【0149】
【0150】
用いられる回転次数は、「z−y−xで定められる角度」と呼ばれる。送信機では、一般に、z回転成分が最大回転であり、すなわち、それらの送信機が、通常、水平に近いから、前述の回転次数が選択される。それでも、Rtxが、LSRアルゴリズムと位置計算アルゴリズムとの間で合致する限り、いかなる回転次数でも使用できる。本願発明者らは、送信機に対して、次の6つの未知数を含む解ベクトルxを定義している。
【0151】
【0152】
ニュートン・ラフソン反復法を実行する前に、LSRアルゴリズムは、送信機(10)が、x−y平面内で水平にされるという仮定に基づいて、このx→ベクトルに対して推測ルーチンを生成する。言い換えれば、この推測ルーチンで生成されるx→ベクトルは、次の通りである:
【0153】
【0154】
このような簡約化を用いれば、送信機(TX)に対する2つのLSR観測点(Pt1およびPt2)の概念図を、図31−2に示されるように描くことができる。この図は、共通の底辺がx軸に平行である2つの三角形を示している。θ角度(スキャン角)は、送信機の前面に対して測定され、また、rztxは、送信機がxy平面内にあるときに、x軸と送信機の前面との間の角度であるから、2つのβ角度に対して、以下の公式が得られる:
【0155】
【0156】
θの下添え字記号は、→ベクトルに使用されたものと同じであり、具体的に言えばθloc,tx,beamである。送信機がx−y平面内にあるときには、θloc,tx,1=θloc,tx,2である。これは、本願発明者らの仮定であるから、βを計算するために、第1のθ角度を単に選ぶだけである。rztxの角度の推定値は、反復的に決定される。このことは、後で説明する。
【0157】
正弦法則を用いて、これら2つの三角形について、以下の観測を行う。
【0158】
【0159】
sin(90−β)=cos(β)、aloc=yloc−ytx、bloc=xloc−xtxであるから、上記の等式を以下のように書き直すことができる。
【0160】
配列し直して、次式を得る:
【0161】
あるいは、行列形式では、以下のようになる:
【0162】
次に、送信機の位置推定値(xtx,ytx)に対して、この行列を解くことができる。この解が成り立つかどうか判定するために、次の2つの不等式をチェックする。
【0163】
【0164】
これらの不等式は、β1とβ2の方向と、図31−2に示される方向が一致するように成り立たなければならない。y値は、追加情報をまったく提供しないから、y値をチェックする必要はない。
【0165】
実際には、本願発明者らは、3つ以上のLSR観測点を持っている。この余分のデータを受け入れるために、推測ルーチンは、隣接する3つの観測点から成るグループを取り、これら3つの観測点組合せのそれぞれについて、送信機の位置推定値を計算する。これらの3つの送信機位置推定値の間の距離の合計は、残留誤差として定義され、またこの推測ルーチンは、残留誤差のもっとも小さい観測点の組を選ぶ。次に、最終送信機位置(xtx,ytx)は、この選ばれた観測点の組からの、3つの送信機位置の平均である。
【0166】
最後に、β1とβ2がrztxに基づくから、rztxの角度を計算する方法を説明する。あいにく、本願発明者らは、直接にrztxを決定するのに充分な情報を持っていない。そえゆえ、観測点の組合せの組ごとに、推測アルゴリズムは、0°の開始点から350°の終了点まで、10°ずつ増加させて、異なるrztx値を試みる。各段階で、残りのチェックを用いて、最適なrztxを選ぶ。rztx値が数学的に不可能であれば、上に示された不等式のチェックは受け付けられないであろう。
【0167】
(3)解の計算
前述の通り、「最小二乗」アルゴリズムは、ニュートン・ラフソン反復法を用いて、所与のセットアップに対して最適解を求める。ニュートン・ラフソン反復法は、fill関数を用いて、所与の解ベクトルx→に対して解かれる下記関数を数的に表現させる:
【0168】
ここで、x→は、上に定義される。LSRは、本質的には、ちょうど逆位置の計算であり、そこで、fill関数は、単に、上述の位置計算において説明された次の平面方程式にすぎない:
【0169】
【0170】
解が求められる量は、それを位置計算に用いるときには、検出器p→の位置である。他の量はすべて既知である。LSRでは、解が要求される量は、送信機ptxの位置と、送信機Rtxの向きである。ベクトルp→は、単にLSR観測点c→ mの位置にすぎず、またベクトル→は、測定されたビーム平面のベクトルである。それゆえ、m個所のLSR観測点では、解かれる方程式の組を、次のように書き表すことができる:
【0171】
ニュートン・ラフソン反復法は、F→(x→)がほぼゼロになるまで、RtxとP→ txを調整する。
【0172】
この推測アルゴリズムと、後続するニュートン・ラフソン反復法が、作業空間内のすべての送信機に対して実行される。
7.Quick Calc Setup法
本発明のシステムをセットアップするLSR法を充分に説明した後で、好ましいQuick Calc Setup法を次に説明する。この手順は、なかでも、ユーザが要望する座標系と、この座標系内のワンドの位置を決定する。
【0173】
A.Quick Setup手順の手引き
この手順は、作業空間内の送信機を互いに結び付けて、ユーザの所望の基準フレームに対応付けられているか、あるいは、容易に対応付けられる共通の数学的基準フレームにして、そのフレームから、位置計算を行う。以下の図32−1は、ユーザ基準フレームの一例を示している。
作業空間内の各送信機は、送信機のローカル基準フレームをユーザ基準フレームと結び付ける関連位置ベクトルP→ txおよび回転行列Rtxを有し、またP→ txとRtxは、この位置計算アルゴリズムに用いられる。
【0174】
本発明の位置測定システムを用いて、Quick Setupを実行するためには、ユーザは、図32−2に示されるように、二検出器(78および80)型の受信計(24)を、単に作業空間内の最小限3つの異なる位置に置くだけである。この受信システムは、それぞれの位置で、このツール上の双方の検出器(78および80)について、スキャン角の測定(θの測定)を行う。
【0175】
測定をすべて行った後で、このアルゴリズムは、検出器の測定ごとに、送信機(10)から検出器(78または80)へのベクトルを計算する。次に、このアルゴリズムは、相対的な送信機(10)の位置と向きに対して、2つの大ざっぱな推測値を計算する。出発点として、このような推測値を用いて、このアルゴリズムは、ニュートン・ラフソン反復法を実行することで、共通のユーザ基準フレーム内で、送信機(10)を正確に突き止め、かつ、その向きを定める。
【0176】
B.Quick Setupアルゴリズム
(1)観測点収集
上述の通り、Quick Setupアルゴリズムにおける第1の段階は、この受信システムが、作業空間内の最小限3つの場所で、二検出器型の受信計(24)のスキャン角の測定を行うことである。受信計の位置ごとに、この受信システムは、各送信機(10)から、ワンド(24)上の各検出器(78および80)までのスキャン角θ1とθ2を記録する。次に、これらのスキャン角を、それらの対応する平面ベクトルv→ 1とv→ 2に変換する。次に、これらの平面ベクトルを、図32−3に示されるように、送信機(10)から検出器(78および80)へのベクトルに変換し、それにより、次式が与えられる:
【0177】
【0178】
r→のベクトルは、図に示される通り、送信機のローカル基準フレームによって決まる。このベクトルは、検出器(78および80)を通るが、距離の情報はまったく含まない。受信計(24)上に検出器が2つ(78および80)あるから、ワンドの位置ごとに、2つのベクトルが計算される。それゆえ、異なるワンド位置がm個所あり、また異なる送信機(10)がn個ある場合には、次のデータセットが得られる:
【0179】
【0180】
この下添え字規約は、r→ loc,tx,detである。第1の下添え字はワンドの位置を示す。第2の下添え字は送信機を示し、また第3の下添え字は、ワンド(24)上の検出器を示す。(ワンド(24)上の検出器1(78(*「80」の誤り))は、ハンドルにもっとも近い検出器である。)それぞれのrベクトルを「目標観測点」と呼んでいる。
【0181】
受信システムは、目標観測点に加えて、受信計(24)上の検出器(78および80)の間隔も記録する。この距離を使用して、その反復解にスケールを与える。推測ルーチンとニュートン・ラフソン反復法は、ツールの位置ごとに、この距離を使用する。この距離の各インスタンスを、「スケールバー観測点」と呼ぶ。それゆえ、異なるツール位置がn個所ある場合に、n個所の異なるスケールバー観測点を持つ。本書では、受信計を「スケールバー」と呼ぶ場合もある。
【0182】
(2)推測ルーチン生成
Quick Setupアルゴリズムでは、ユーザ基準フレームは、作業空間内のすべての送信機を単に互いに結び付けるだけのやや任意のフレームである。このフレームが確立されると、そのフレームの座標系に対して相対的に位置計算の測定を行うことが可能である。この座標系を別の座標系(おそらく、調査される基準フレーム)に変換することも可能である。主軸に対して、いかなる原点も、またいかなる向きも選ぶことができるから、このユーザ基準フレームは任意である。この唯一の要件は、作業空間内の様々な送信機が、適正に互いに結び付けられることである。
【0183】
図32−4に示される通り、Quick Setupで選ばれたユーザ基準フレームは、第1の送信機(10−1)を、回転のない原点に置く。すなわち、ユーザ基準フレームとして、第1の送信機のローカル基準フレームを使用する。
【0184】
第1の送信機(10−1)の位置と向きが定められているから、Quick Setupアルゴリズムは、作業空間内の他の送信機(例えば、10−2および10−3)の位置と向きの値を求めなければならない。それゆえ、本願発明者らは、以下の量の値を求めている:
【0185】
ここで、第1の送信機は、次式により与えられる:
【0186】
【0187】
上述の回転行列に用いられる回転次数は、z−y−xで定められる角度である。送信機では、一般に、zの回転成分が最大回転であり、すなわち、それらの送信機が、通常、水平に近いから、前述の回転次数が選択される。それでも、Rtxが、Quick Setupアルゴリズムと位置計算アルゴリズムとの間で合致する限り、いかなる回転次数も使用できる。本願発明者らは、n個全部の送信機に対して、次の未知数を含む解ベクトルx→を定義している。
【0188】
【0189】
Quick Setupアルゴリズムは、上記のxベクトルに対して、2つの異なる推測ルーチンを生成する。双方の推測ルーチンは、以下の仮定に基づいている:
1.これらの送信機は、x−y平面内で水平にされ、かつ、z軸の同一位置にある。
2.これらのスケールバーが、それぞれの位置で、鉛直に(x−y平面に垂直に)置かれる。
3.各スケールバーの中央が、x−y平面内にある。
【0190】
これらの仮定は、未知の送信機の位置と向きの解を、反復によるのではなくて、直接に計算できるように、セットアップの問題を簡略化できるようにする。次に、出発点として、ニュートン・ラフソン反復法に、これらの推測ルーチンを使用する。上記の仮定を用いて、以下の情報を、スケールバーごとに、また送信機ごとに計算する:
t→ loc,tx スケールバー中央部の中心方向のベクトル。このベクトルの長さは、ほぼスケールバー中央部までの距離である。(厳密には、上記の仮定を満たす場合)。
βloc,tx 所与の送信機から、所与のツール位置にあるツールの上端検出器と下端検出器への2つのr→ベクトル間に含まれる角度。
【0191】
これらの量の第1の添え字は、受信計の位置であり、また第2の添え字は、送信機の数である。
【0192】
第1の推測ルーチンは、3つのスケールバー観測点の組を使用して、未知の送信機の位置と向きを推測する。このルーチンでは、上で計算されるt→ベクトルだけが求められる。この推測ルーチンは、空間内の3つの球の交点に基づいている。図32−5の平面図に、3つの球が示されている。本願発明者らは、スケールバー観測ごとに、球を画定する。各球の中心は、第1の送信機(10−1)からの対応するベクトルt→を用いて位置付けられる。第1の送信機(10−1)は、本願発明者らの基準送信機であり、また最終のユーザ基準フレームが、この送信機(10−1)に基づくものであろうことを覚えておく。各球の半径は、次式で与えられる通り、未知の送信機(10−?)から、スケールバー観測点までの距離である:
【0193】
【0194】
上記の3つの仮定が満たされるときに、これら3つの球の交点が、第1の送信機(10−1)に対して相対的に、未知の送信機(10−?)を正確に突き止めて、それにより、(xtx,ytx,ztx)が与えられる。これらの仮定は、必ずしも満たされるとは限らないから、実際には、未知の送信機(10−?)向けに、およその位置が得られる(図32−5を参照のこと)
【0195】
この第1の推測ルーチンにおける次の段階は、第1の送信機(10−1)に対する未知の送信機(10−?)の向きを計算することである。本願発明者らは、未知の送信機(xtx,ytx,ztx)に対して、推測位置を計算してきたから、図32に示されるように、この未知の送信機からのスケールバーを突き止めるベクトルも計算できる。この図では、本願発明者らは、s→ベクトルを、次のものとして定義している:
【0196】
これらのベクトルは、未知の送信機(10−?)からのt→ loc,txベクトルと同様である。ただし、これらのベクトルは、第1の送信機の基準フレームによって決まる。t→ loc,txベクトルは、未知の送信機の基準フレームによって決まる。それゆえ、本願発明者らは、空間内に同一の3つの点を表わす、各基準フレームからの3つのベクトルを持っている。次に、z−y−xで定められる角度の回転rxtx,rytx,rztxを計算することができる。
【0197】
このような三球推測ルーチンは、3つのスケールバーの隣接する組に対して、推測位置を計算し、次に、それぞれの未知の送信機(10−?)に対して、それらの推測値を平均する。言い換えれば、この推測ルーチンは、第1の推測に対して、位置1、2、3でのスケールバー、また第2の推測などに対して、位置2、3、4でのスケールバーを使用する。このように平均することは、上記の3つの仮定が満たされないときに、計算上の誤りの影響を少なくすることに役立つ。
【0198】
第2の推測ルーチンは、第1の推測ルーチンと同様である。ただし、第2の推測ルーチンは、3つの交差球を用いる三次元推測ではなくて、2つの交差円を用いる二次元推測を求める。第2の推測ルーチンは、xtx,ytx,rztxに対して、推測値を計算し、それにより、x−y平面内のみの位置と向きだけが影響を受けるにすぎない。このような推測では、ztx,rxtx,rytxがゼロに設定される。
【0199】
この二次元推測における第1の段階は、スケールバー上の2つの検出器の間に含まれる最大の角度βloc,txを持つ2つのスケールバー観測点を選ぶことである。これら2つのスケールバーを適正に選んで、第1の送信機(10−1)に対しても、未知の送信機(10−?)に対しても、βloc,txが大きくなるようにする。この基準の目的は、上端と下端のスケールバー検出器間で、大きい角度を表わすスケールバー観測点を選択することである。したがって、スケールバー測定での分解能が改善される。βloc,txは、双方の送信機(10−1および10−?)に対して大きくなければならないから、この選択基準は、2つの送信機(10−1および10−?)の間隔を等しくするスケールバー位置を選びがちであろう。
【0200】
これら2つのスケールバーが選択されると、以下の図32−7に示される構成体を生成することができる。図32−7では、この推測位置がx−y平面内でのみ計算されるから、本願発明者らは、z成分をゼロに設定していることを示すために、t→ベクトルとdの距離にプライムを付けている。z成分をゼロにすることは、スケールバーが傾けられたときに、これらの量の双方の誤りを少なくするのに役立つ。未知の送信機(10−?)に対して推測位置を求めるために、これら2つの円の交点(xtx,ytx,0.0)を計算する。
【0201】
三球推測ルーチンを用いる場合のように、本願発明者らは、これらの選択されたスケールバーの1つを、第2の送信機に対して相対的に突き止めるベクトルを第1の送信機の基準フレーム内で指定することができる。これは、図32−8に示されている。本願発明者らは、未知の送信機に対するスケールバーを表わすt→ベクトルも持っているから、以下の公式を用いて、rztxの角度を決定することができる。
【0202】
【0203】
本願発明者らは、この公式を用いて、双方の選択されたスケールバーに対して、rztxの角度を計算し、かつ、これら2つの角度を平均して、zを中心とする回転に対して、推定値を計算する。
【0204】
第1の推測ルーチンは、大部分のユーザ・セットアップに対して充分である。しかしながら、このセットアップが、前に列挙された仮定から著しく逸脱するときには、第2の推測ルーチンが、優れたバックアップを提供する。
【0205】
(3)解の計算
前述の通り、Quick Setupアルゴリズムは、ニュートン・ラフソン反復法を用いて、この所与のセットアップに対して、最適解を求める。ニュートン・ラフソン反復法は、当業者であればわかるであろう。本願発明者らは、2つの別々の初期推測ベクトルを持っているから、Quick Setupアルゴリズムは、2つの別々の反復を実行し、次に、以下に説明されるfill関数からの残留誤差を用いて、双方の解を比較する。残留誤差のもっとも小さい解が選択される。
【0206】
本願発明者らは、収集した2つのタイプのデータ、目標観測点、スケールバー観測点を持っているから、解かれる2つの異なる関数を持っている。それぞれの場合に、本願発明者らが解こうとしている解ベクトルは、xにより与えられる。この解ベクトルから、未知の送信機ごとに、位置ベクトルP→ txおよび回転行列Rtxを構成する。言い換えれば、3つの送信機のセットアップでは、解ベクトルは、次の通りである:
【0207】
この場合、3つの送信機に対する位置ベクトルは、次式で与えられる:
【0208】
また、3つの送信機に対する回転行列は、次式で与えられる:
【0209】
2つのタイプのsolve関数を説明するために、ここで、本願発明者らは、2つの異なる送信機aとbから、同一ツール位置locにて、同一検出器detを通る2つのr→ベクトルに対して、以下のように、略記表記法を導入している:
【0210】
【0211】
目標観測点では、本願発明者らは、目標射線の各組の間隔をゼロにすることで、未知の送信機の位置と向きの値を求めたいと思っている。それゆえ、2つの目標射線の間隔を表わす下記の公式を用いる。
【0212】
【0213】
図32−9からわかるように、目標射線がユーザ基準フレームによって決まるように、これらの目標射線に、対応する送信機回転行列を掛ける。本願発明者らは、すべての目標観測点と、2つの送信機のあらゆる組合せに対して、距離方程式を使用している。未知の送信機の正しい位置と向きが求められるとき、計算された射線の間隔は、ほぼゼロであろう。
【0214】
スケールバー観測では、それぞれの記録されたスケールバーの長さが、作業空間内の送信機の所与の位置と向きに対して計算されたスケールバーの長さに等しいことを請け合いたいと思う。この解のプロセスが反復するから、各スケールバー上の検出器標的への射線は、正確な解ベクトルが求められるまで、交差しないであろう。それゆえ、このスケールをチェックするために、まず最初に、2つの検出器目標射線にもっとも近い交点を計算しなければならない。
【0215】
図32−10では、交差しないベクトルRar→ aとRbr→ bを、もう一度、例示している。これらの2つのベクトルを連結する線分は、これらのベクトルの間でもっとも近い点を表わしている。この線分は、双方のベクトルに垂直である。本願発明者らは、目標観測点関数に対して行ったように、この線分の長さを計算するのではなく、この線分上で、もっとも近い交点を表わす中点を計算したいと思っている。次の3つの直交基底ベクトルを構成すれば、この中点を計算することができる。
【0216】
【0217】
次に、この中点がある基準フレームBを、次のように、Bの行として、3つの正規化された基底ベクトルを用いて定義する:
【0218】
【0219】
次に、これらの基底ベクトルのそれぞれに沿った中点の下記成分を決定する:
【0220】
最後に、次式により、ユーザ基準フレーム内の中点の座標を計算することができる:
【0221】
【0222】
この中点は、未知の送信機の正確な位置と向きが求められるときに、検出器を正確に突き止める。この中点は、スケールバー上の双方の検出器に対して計算され、次に、そのスケールバーの長さが、次のように計算される。
【0223】
【0224】
最後に、計算されたスケールバーの長さと、実際の長さとの差が、以下のように決定される。この差は、正確な送信機の位置と向きが求められるときには、ほぼゼロであろう。
【0225】
【0226】
これらの2つのタイプの解方程式は、ニュートン・ラフソン反復法用のfill関数を構成する。
【0227】
(4)解のチェック
Quick Setupアルゴリズムにおける最終段階は、クリーンアップ段階である。定義により、r→ベクトルは、送信機(10)からスタートして、検出器標的(78および80)に至る。この方向は、観測点に対する送信機(10)の位置を設定するから、重要である。しかしながら、ニュートン・ラフソン反復法に用いられる2つのfill関数は、これらの射線の方向を考慮に入れてなく、それらの射線の間隔しか考慮に入れてない。それゆえ、解空間には、2つの大域的最小値があり、その1つは、r→ベクトルが送信機(10)から検出器(78および80)に至るものであり、またもう1つは、r→ベクトルが他の方向に進むものである。場合により、とりわけ前述の3つの仮定が満たされないときに、この反復法は、逆の最小値に至ることもある。
【0228】
上記の解の簡単な一例が図32−11に与えられている。未知の送信機の向きが正確であることに留意されたい。送信機の位置だけが鏡映される。図32−11から、その鏡映された解が、正確な射線を用いていることが了解できる。これらの射線は、逆方向に進んでいるにすぎない。本願発明者らは、実際の検出器位置で与えられる送信機の解を計算して、その解と、図32−12に示される通りの実際の射線を比較することで、鏡映解をチェックしている。この図から明らかであるように、これら2つのベクトル間の内積の符号を単にチェックすることだけができる。r・(p→ det−p→ tx)が負であれば、その解は鏡映され、また未知の送信機の座標は否定される。このような場合、本願発明者らは、鏡映された送信機に対して、xtx、ytx、ztxの座標の符号を単に変えるだけである。このようなチェックは、すべての未知の送信機(10)に対して行われる。
【0229】
前の説明は、本発明を例示し、説明する目的でのみ与えられてきた。極め尽くすつもりはないし、また本発明を、開示されている通りの形式に限定するつもりもない。上記の教えに照らして見れば、多くの変更や変形が可能である。
【0230】
本発明の原理に基づいて、ここに開示される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、および/または、双方の組合せにより、実行することができる。ソフトウェアの実施は、C++などの高レベルのプログラミング言語、中レベルおよび低レベルの言語、アセンブリ言語、および、特定用途向けまたは特定装置向けの言語を制約なしに含む任意の適切な言語で作成することができる。このようなソフトウェアは、486またはPentiumなどの汎用コンピュータ、特定用途向けのハードウェア、または他の適切な装置で実行できる。論理回路に個別ハードウェア部品を用いることに加えて、その所要のロジックも、特定用途向けの集積回路(「ASIC」)、プログラムされたプログラマブル・ロジック装置(「PLD」)、または他の装置によって実行される場合がある。このシステムは、コネクタ、ケーブルなどのような、当業界でよく知られている様々なハードウェア部品も含むことになる。さらに、このような機能の少なくとも一部は、本発明に基づいて実施するために、情報処理装置をプログラムする際に用いられる磁気媒体、磁気光媒体、光媒体などのコンピュータ読取り可能媒体(コンピュータ・プログラム・プロダクトとも呼ばれる)に織り込まれる場合もある。この機能はまた、情報または機能を送る際に用いられる送信波形のように、コンピュータ読取り可能媒体、すなわちコンピュータ・プログラム・プロダクトに織り込まれる場合もある。
【0231】
上記の好ましい実施例は、本発明の原理と、本発明の実際の用途を最適に説明するために、選択されて記述された。前述の説明は、予想される特定の用途に適するように、様々な変更を行って、様々な実施例において、他の当業者が本発明を最適に利用できるようにすることを意図している。本発明の範囲は、請求項により定められることになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従った改良された光学送信機を、従来の回転レーザと対比させて示した概要図である。
【図2】 本発明に従った図1の光学送信機装置の好ましい実施態様を示した概略の平面図ならびに断面図である。
【図3】 本発明に従った位置検出システムおよび方法に関する改良された光学送信機のブロック図である。
【図4】 本発明の送信機に従った回転光学ヘッドおよび対応する基準フレームの概要図である。
【図5】 本発明に従った扇形ビームを図解した説明図である。
【図6】 x軸に関して回転された図5の扇形ビームを図解した説明図である。
【図7】 さらにz軸に関して回転された図5および6の扇形ビームを図解した説明図である。
【図8】 本発明に従った検出器と交差する扇形ビームの面を図解した説明図である。
【図9】 本発明に従った検出器と交差する2つの扇形ビームの面を図解した説明図である。
【図10】 本発明に従った交差する扇形ビームの面を表すベクトルの直交座標系のプロットである。
【図11】 本発明に従った検出器を照明する単一の扇形ビームの面を図解した説明図である。
【図12】 本発明に従った3送信機位置測定システムの概要図である。
【図13】 本発明に従った光学送信機からのパルスに関する典型的なパルス・シーケンスを示した線形タイム・チャートである。
【図14】 本発明に従った光学送信機の1回転の間におけるパルス・シーケンスを示したタイム・チャートである。
【図15】 本発明に従った光学送信機の1回転の間において発射されるパルスを図解した説明図である。
【図16】 本発明に従った、改良された送信機のアジマス角ゼロの面および送信機正面の好ましい位置決めを示した改良された送信機の平面図である。
【図17A】 本発明に従った位置測定システムのための受信測定器を示した斜視図である。
【図17B】 本発明に従った図17Aの受信測定器の検出器ならびにチップ・アッセンブリの詳細図である。
【図17C】 本発明に従った受信測定器に備わるいくつかの重要なエレメントを示したブロック図である。
【図18】 本発明に従った位置測定受信機のデータの流れを示したデータ・フロー図である。
【図19】 本発明に従ったパルス検出およびトラッキングのデータの流れを示したデータ・フロー図である。
【図20】 本発明に従った受信測定器の位置計算エンジン(PCE)を示したブロック図である。
【図21】 図20のPCE上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を示したブロック図である。
【図22】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「Detector::Entry(検出器::エントリ)」に関するフローチャートである。
【図23A】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「PulseTrackManager::Update(パルストラックマネージャ::更新)」に関するフローチャートである。
【図23B】 図23Aに示したソフトウエア・オブジェクト「PulseTrackManager::Update(パルストラックマネージャ::更新)」に関するフローチャートの続きを示すフローチャートである。
【図24】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「PulseTrack::Synchronize(パルストラック::シンクロナイズ)」に関するフローチャートである。
【図25】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「PulseTrack::Track(パルストラック::トラック)」に関するフローチャートである。
【図26】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「PulseTrack::Predict(パルストラック::予測)」に関するフローチャートである。
【図27】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「PulseTrack::Reconcile(パルストラック::調和)」に関するフローチャートである。
【図28】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「Transmitter::Reconcile(送信機::調和)」に関するフローチャートである。
【図29】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「FlyingHeadTransmitterORPGWithDifferentCycle::postSynchronize(異なるサイクルを伴うフライイング・ヘッド送信機ORPG::ポストシンクロナイズ)」に関するフローチャートである。
【図30】 本発明に従った受信システムによって実行されるソフトウエア・オブジェクト「PulseTrack::isMultipath(パルストラック::マルチパス判定)」に関するフローチャートである。
【図31−1】 本発明に従った、最小二乗後方交会法を使用して初期化されるシステムを図示した説明図である。
【図31−2】 本発明に従った位置測定システムの初期化の最小二乗後方交会法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−1】 本発明に従った、本発明の一部とする高速計算方法を使用して初期化されるシステムを図示した説明図である。
【図32−2】 本発明に従った、本発明の一部とする高速計算方法を使用して初期化されるシステムを図示した説明図である。
【図32−3】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−4】 高速計算方法おいて識別される第1の送信機を示した説明図である。
【図32−5】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−6】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−7】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−8】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−9】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−10】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−11】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【図32−12】 本発明に従った位置測定システムの初期化の高速計算方法におけるステップを数学的に示した説明図である。
【符号の説明】
8 フィールドセットアップデータポート
10 アークセカンド社のトランスミッタ(トランスミッタヘッド)
12 単一回転スポットビーム
14 ファンビーム1
16 ファンビーム2
24 レシーバ/検出器(測定先端部及び光ダイオード検出器)
26、28 拡散面
30 ワークスペース
39 検出器アレイ
40、42、44 検出器
70 携帯ワンド型レシーバ
72 ロッド部(ワンド形状部)
74 ハンドル部(手持ち部)
76 センサー部(ワンド先端部)
78、80 球形光検出器
82 電子回路部
88 トリガスイッチ
90 位置算出エンジン(PCE)
Claims (43)
- 回転可能に支持された複数の光学送信機であって、それぞれの送信機が測定フィールド内において互いに離隔され、それぞれの送信機に関してアジマス-エレベーション・ベクトル間の交差を定義するための、測定フィールド内のあらかじめ決定済みの基準フレームを介して機能的に関係付けされた、それぞれの送信機が2つの回転扇形ビームを生成するためのレーザ手段およびそれぞれの送信機の回転におけるあらかじめ決定済みのポイントにおいて1回転につき1つのストローブ・パルスを生成するためのストローブ手段を含む複数の光学送信機を包含している、測定フィールド内のx-y-zデータを生成するための測定システム用の改良された位置光学検出器装置において、
ユーザ可動受信測定器であって、
前記測定フィールド内に配置されているとき、前記扇形ビームの1つもしくは光学ストローブによって照明された時点ごとに電気信号を生成するための少なくとも1つの光学検出器、
前記扇形ビームのあらかじめ決定済みの角度パラメータを一意的に定義する較正データをストアするためのメモリ手段、および、
前記較正データ、および前記光学検出器からの、前記扇形ビームの1つもしくは光学ストローブによってその検出器が照明された前記時点を示す前記電気信号を用いて前記測定フィールド内の前記検出器の位置に対応するx-y-zデータを計算するための手段、
を包含するユーザ可動受信測定器、
を備えることを特徴とする改良された装置。 - 前記ユーザ可動受信測定器は、さらに前記較正データの入力を受け取るためのユーザ・インターフェースを包含することを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。
- 前記ユーザ可動受信測定器は、さらに前記較正データの送信を受信するためのシリアル・ポートを包含することを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。
- 前記シリアル・ポートは、光学ポートであることを特徴とする前記請求項3記載の改良された装置。
- 前記シリアル・ポートは、ケーブル・ポートであることを特徴とする前記請求項3記載の改良された装置。
- 前記ユーザ可動受信測定器は、さらに前記測定器を前記光学送信機の1つに結合するためのポートであって、その結果、前記較正データが前記光学送信機のメモリ・ユニットから前記ユーザ可動受信測定器の前記メモリ手段に転送可能となるポートを包含することを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。
- 前記ポートは、光学ポートであることを特徴とする前記請求項6記載の改良された装置。
- 前記ストアされる較正データは、前記送信機のそれぞれについて、前記扇形ビーム間の離角、垂直位置から測定される前記扇形ビームのそれぞれに関するチルト角、および回転速度を一意的に定義することを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。
- 前記ストローブ・パルスは、その送信機の回転に関するゼロ・リファレンスを定義することを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。
- 前記回転速度は、システム内の各送信機について固有であり、かつ各送信機の速度較正データは、前記改良された位置光学検出器装置による、前記測定フィールド内において動作中の送信機間の区別を可能にすることを特徴とする前記請求項8記載の改良された装置。
- さらに、前記少なくとも1つの光学検出器のそれぞれによって生成された電気信号の間の差分タイミング測定値を求めるための高速タイマ手段を含むことを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。
- さらに、前記差分タイミング測定値に応答して、前記送信機の1つの各回転に関して、前記光学ストローブ・パルスと前記レーザ扇形ビームの間における角度データをそれぞれ計算するための手段を含むことを特徴とする前記請求項11記載の改良された装置。
- さらに、
前記光学検出器のそれぞれから到来する連続した電気信号を蓄積するための複数のトラッカ手段、および、
前記到来する電気信号のそれぞれと前記トラッカ手段の1つを関連付けするための同期手段、
を含むことを特徴とする前記請求項1記載の改良された装置。 - さらに、単一の送信周期内に前記システムの単一の送信機から到来するものとして関連を有する3つの電気信号のセットを結びつけるためのパルス・トラック調和手段を包含することを特徴とする前記請求項13記載の改良された装置。
- さらに、前記光学検出器からの前記電気信号のいくつかが、前記光学検出器に打ち当たる前記送信機の1つからの直接的な見通し線ビームではなく、前記光学検出器に打ち当たる前に反射された前記送信機からの光によって生じているか否かを決定するためのマルチ-パス・パルス・トラッキング手段を含むことを特徴とする前記請求項13記載の改良された装置。
- 前記マトリクスは、前記に代えて最小二乗還元の数学的テクニックを使用して解くことができることを特徴とする前記請求項16記載の改良された装置。
- 前記マトリクスは、特異値分解の数学的テクニックを使用して解くことができることを特徴とする前記請求項16記載の改良された装置。
- 回転可能に支持された複数の光学送信機であって、それぞれの送信機が測定フィールド内において互いに離隔され、それぞれの送信機に関してアジマス-エレベーション・ベクトル間の交差を定義するための、測定フィールド内のあらかじめ決定済みの基準フレームを介して機能的に関係付けされた、それぞれの送信機が2つの回転扇形ビームを生成するためのレーザ手段およびそれぞれの送信機の回転におけるあらかじめ決定済みのポイントにおいて1回転につき1つのストローブ・パルスを生成するためのストローブ手段を含む複数の光学送信機を包含している、測定フィールド内のx-y-zデータを生成するための測定システム用の光学検出器装置を実装する改良された方法において、
位置データが生成されるロケーションにユーザ可動受信測定器を配置するステップ、
前記ロケーションにおいて、前記受信測定器上の少なくとも1つの光学検出器を用いて電気信号の生成を行うステップであって、前記扇形ビームの1つもしくは光学ストローブによって前記光学検出器が照明された時点ごとに電気信号の生成を実行するステップ、および、
前記受信測定器のメモリ手段内にストアされている前記扇形ビームのあらかじめ決定済みの角度パラメータを一意的に定義する較正データおよび前記光学検出器からの、前記扇形ビームの1つもしくは光学ストローブによってその検出器が照明された前記時点を示す前記電気信号を用いて前記測定フィールド内の前記検出器の位置に対応するx-y-zデータを計算するステップ、
を包含することを特徴とする改良された方法。 - さらに、ユーザ・インターフェースを用いて前記ユーザ可動受信測定器に前記較正データを入力するステップを包含することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- さらに、前記測定器のシリアル・ポートを介して、前記ユーザ可動受信測定器に前記較正データを送信するステップを包含することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- 前記シリアル・ポートは、光学ポートであることを特徴とする前記請求項21記載の改良された方法。
- 前記シリアル・ポートは、ケーブル・ポートであることを特徴とする前記請求項21記載の改良された方法。
- さらに、
前記測定器と前記光学送信機の1つをインターフェースするステップ、および、
前記光学送信機のメモリ・ユニットから前記ユーザ可動受信測定器の前記メモリ手段に前記較正データを送信するステップ、
を包含することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。 - 前記インターフェースするステップは、前記受信測定器と前記光学送信機を光学的にインターフェースするステップを包含することを特徴とする前記請求項24記載の改良された方法。
- 前記ストアされる較正データは、前記送信機のそれぞれについて、前記扇形ビーム間の離角、垂直位置から測定される前記扇形ビームのそれぞれに関するチルト角、および回転速度を一意的に定義することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- 前記ストローブ・パルスは、その送信機の回転に関するゼロ・リファレンスを定義することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- 前記回転速度は、システム内の各送信機について固有であり、それにおいてさらに、前記回転速度に基づいて光学パルスを、前記測定フィールド内における特定の送信機から生じているとして区別するステップを包含することを特徴とする前記請求項26記載の改良された方法。
- さらに、前記少なくとも1つの光学検出器のそれぞれによって生成された電気信号の間の差分タイミング測定値を求めるステップを包含することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- さらに、前記送信機の1つの各回転に関して、前記光学ストローブ・パルスと前記レーザ扇形ビームの間における角度データを、前記差分タイミング測定値に基づいてそれぞれ計算するステップを包含することを特徴とする前記請求項29記載の改良された方法。
- さらに、前記光学検出器のそれぞれから到来する連続した電気信号を蓄積し、かつ前記到来する電気信号のそれぞれと複数のトラッカ手段のうちの1つを関連付けすることによって、前記受信測定器により受信された前記送信機からの光学信号をトラッキングするステップを包含することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- さらに、単一の送信周期内に前記システムの単一の送信機から到来するものとして関連を有する3つ電気信号のセットを結びつけるステップを包含することを特徴とする前記請求項31記載の改良された方法。
- さらに、前記光学検出器からの前記電気信号のいくつかが、前記光学検出器に打ち当たる前記送信機の1つからの直接的な見通し線ビームではなく、前記光学検出器に打ち当たる前に反射された前記送信機からの光によって生じているか否かを決定するステップを包含することを特徴とする前記請求項19記載の改良された方法。
- 前記マトリクスは、前記に代えて最小二乗還元の数学的テクニックを使用して解くことができることを特徴とする前記請求項34記載の改良された方法。
- 前記マトリクスは、特異値分解の数学的テクニックを使用して解くことができることを特徴とする前記請求項34記載の改良された方法。
- 回転可能に支持された複数の光学送信機であって、それぞれの送信機が測定フィールド内において互いに離隔され、それぞれの送信機に関してアジマス-エレベーション・ベクトル間の交差を定義するための、測定フィールド内のあらかじめ決定済みの基準フレームを介して機能的に関係付けされた、それぞれの送信機が2つの回転扇形ビームを生成するためのレーザ手段およびそれぞれの送信機の回転におけるあらかじめ決定済みのポイントにおいて1回転につき1つのストローブ・パルスを生成するためのストローブ手段を含む複数の光学送信機を包含している、測定フィールド内のx-y-zデータを生成するための位置測定システムにおいて基準フレームを迅速に定義する方法であって、
前記測定フィールド内の3ないしはそれを超える数のロケーションにおいて、ユーザ可動受信測定器の配置を行うステップ、
前記ロケーションのそれぞれにおいて、前記受信測定器上の光学検出器からのデータを記録するステップであって、前記光学検出器は、前記送信機からの前記扇形ビームおよび前記ストローブ・パルスによる照明に応答して前記データを生成するものとするステップ、
前記記録したデータに基づいて、前記送信機に相対的な前記受信測定器の位置に関するデータを計算するステップ、
前記送信機に相対的な、前記3ないしはそれを超える数のロケーションにおける前記受信測定器の位置に関する前記データに基づいて、前記送信機の互いに相対的な位置に関するデータを計算するステップ、および、
前記データに基づいて前記測定システムに関する座標系を設定するステップ、
を包含することを特徴とする方法。 - 前記座標系を設定するステップは、さらに、前記座標系の原点に配置されているものとして前記送信機の1つを任意に指定するステップを包含することを特徴とする前記請求項37記載の方法。
- 前記座標系を設定するステップは、さらに、前記座標系の原点に配置されているものとして指定された前記送信機と相対的な、前記測定フィールド内のほかの送信機に関する位置情報を計算するステップを包含することを特徴とする前記請求項38記載の方法。
- 前記座標系を設定するステップは、さらに、前記測定フィールド内のすべての送信機の位置および方位を定義する解の値に関する2つの推定値を生成するステップ、およびニュートン-ラプソンの反復法を使用して前記推定値を吟味するステップを包含することを特徴とする前記請求項39記載の方法。
- 前記2つの推定値は、3つの仮定、すなわち、
(a)すべての送信機は、前記座標系の同一レベルのx-y平面内に配置されており、前記座標系のz軸に関して同一の高さとなること、
(b)前記受信測定器は、データが収集される前記ロケーションのそれぞれにおいて垂直に指向されていること、および、
(c)前記受信測定器の中心は、前記x-y平面内にあること、
に基づいて生成されることを特徴とする前記請求項40記載の方法。 - さらに、誤差を最小化するために前記推定値の両方を吟味することによって求められた解を比較するステップを包含することを特徴とする前記請求項40記載の方法。
- さらに、前記座標系をユーザによって指定された最終的な座標系にマップするステップを包含することを特徴とする前記請求項37記載の方法。
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