JP4780492B2 - 塞栓療器の分離検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、塞栓療器の離脱を検出する装置及び方法に関し、更に詳しくは、電気的に分離された又は導電性を有する塞栓療器の離脱を検出する装置及び方法に関する。
【0002】
(背景技術)
北アメリカでは、毎年、多くの頭蓋内動脈瘤破裂が発症している。破裂した頭蓋内動脈瘤の手術の主な目的は再出血を防止することにある。破裂及び非破裂動脈瘤を処置するには、例えば、血管内カテーテルを介して塞栓療器を配送する等の種々のアプローチがある。このアプローチにおいて、動脈瘤の内部には、エンゲルソン(Engelson)の米国特許第4884575号(カテーテルガイドワイヤ)、又、エンゲルソン(Engelson)の米国特許第4739768号(ガイドワイヤ追跡用カテーテル)に示されるようなカテーテルを用いて装入される。これらの特許は、体の遠位部分から動脈瘤のアクセス可能としたガイドワイヤ及びカテーテルを用いた器具を記載している。特に、動脈瘤の領域に対し操縦可能とした非常に柔軟な遠位部分及びガイドワイヤを有するカテーテルを用いることにより、当該カテーテルを通して配送可能とした塞栓療器が管外及び管外-内アプローチのどちらかを選択して決定される。
【0003】
管内アプローチは代表的に2つの主要ステップを含む。第1ステップは上記エンゲルソン特許に示されるような器具を用いて動脈瘤部位にカテーテルを導入することを含む。第2ステップは、しばしば、ある態様又はその他の態様で動脈瘤を充填することを含む。例えば、バルーンがカテーテルの末端部から動脈瘤内に導入され、そこで膨張され、取外され、当該動脈瘤を閉塞するように留置される。このようにして、親動脈が保存される。これらのバルーンは不人気となった。何故ならば、動脈瘤嚢にバルーンを導入することが困難であるとか、動脈瘤内でバルーンを過大に膨張させたため外動脈瘤が破裂する蓋然性が高いとか、球形バルーンにより非球形動脈瘤にストレスを掛けるとか、バルーンを取外す際に発生する、牽引に関連して生じる危険性があることによる。
【0004】
管内配置手順を用いて動脈瘤内に導入されるような非常に望ましい塞栓形成器具は、リヒャルト(Ritchart)等に付与された米国特許第4994069号に見出される。このような器具--代表的に、非常に小さな径を有する白金/タングステン合金コイルから成る器具--は、上記エンゲルソンに記載されているようなカテーテルを通して動脈瘤内に導入可能とされる。この種のコイルは、しばしば、直径2ミル(0.0508mm)〜6ミル(0.1524mm)を有するワイヤを用いて形成される。このコイルの直径は10ミル(0.254mm)〜30ミル(0.762mm)とすることができる。これらのソフトな可撓性コイルは閉塞しようとする部位に対し必要とされる適当な長さを有するものとされる。例えば、果粒状動脈瘤を充填するのに用いられる。動脈瘤に閉塞器具を充填した後、短時間のうちに、該動脈瘤内に血栓が形成され、その後短時間内にコラーゲン物質が補充され、当該動脈瘤が破裂する危険性がかなり低減される。
【0005】
リヒャルト(Ritchart)等の特許に見られるようなコイルは、様々な方法で血管内に配送され、例えば、パレルモ(Palermo)に付与された米国特許第5250071号に見られるような配送器具から機械的に取外す方法とか、後述するように、ガグリールミー(Guglielmi)等に付与された特許(米国特許第5122136号)に示されるような電解離脱方法がある。
【0006】
ガグリールミー(Guglielmi)等は、塞栓形成器具及びそれを用いる手順を提示している。ガグリールミー等の器具は、血管キャビティ(動脈瘤等)に、血管内に配送するようにした塞栓器具、代表的に、白金コイルを充填するようにしたものである。次いで、上記コイルは、小電流を加えることにより装入器具から切断される。好ましくは、装入器具は、ガイドワイヤを含み、該ガイドワイヤの末端部が電解的に砕解可能とされた防食性接合部を介して塞栓療器に取付けられる。ガグリールミー等は、塞栓療器が白金コイルである場合、該白金コイルは1cm〜50cm又は必要であればそれよりも長いものとすることを提示している。塞栓療器の基体部はガイドワイヤ、往々にしてステンレススチール構造体とされる。ガイドワイヤは、非常に柔軟な白金塞栓療器コイルを閉塞しようとする血管部位に押込んで使用される。上記ガグリールミー等の特許は、塞栓療器コイルを押圧ガイドワイヤに接続する種々の方法を提示している。例えば、ガイドワイヤの末端部がテーパー状とされ、該ガイドワイヤ末端部の先端が塞栓療器コイルの近位端部端部と半田付けされる。更に、ガイドワイヤのテーパー状末端部の周囲に同軸状にステンレススチールコイルにより被覆して当該ガイドワイヤに柱状強度が付与される。この同軸ステンレススチールワイヤは、ガイドワイヤと塞栓療器コイルの両者と連結される。絶縁材を用いてステンレススチールコイルの補強部が被覆される。この配列により、塞栓療器コイルがガイドワイヤから切り離される前に、電解切断されるようにした2つの領域とされる。
【0007】
ファーム(Pham)等に付与された米国特許第5423829号は、ガイドワイヤとコイル間に改良された防食性リンク部材を用いて上記ガグリールミーの脱着コイルの変形例を提示している。この防食性リンク部材のサイズを制限して当該塞栓療器をより正確に配置するとともに容易かつ迅速に離脱可能としたものである。防食性部分に見られる集中電解により過剰な数の電解部分が発生したり、及び、これらの部位から大きな粒状部が遊離される危険性を軽減している。
【0008】
かって、例えば、一般に直流(DC)定電流回路に組込まれたコアワイヤからのコイルの離脱を、DCインピーダンスを測定するDC電圧モニタにより検出する試みがなされた。この回路は、一般に、DC定電流電源を含み、該定電流電源の正極端子はコアワイヤを介して電解切断可能とした接合部又は電気防食性リンク部材と接続される。個の電源の負極端子は、代表的に、大形スキン電極(例えば、接地パッド又はニードル)を介して患者の皮膚と接続された。他の接地配列として、塞栓療器配送マイクロカテーテルに電源の負極と電気接続したカソードを具備するようにしたものがある(ガグリールミー等の米国特許第5354295号参照)。しかしながら、これらの方法を使用した閉塞器具の離脱の実瞬時点は検出できなかった。それというのも、コイルの離脱が、ときたま、測定DCインピーダンスに対応する顕著な増大を伴わずに生じることによる。
【0009】
長い離脱領域が採用されると、実離脱点位置が当該領域に沿った任意の位置で発生することが観察された。電解による腐食が該領域における遠位部に生じると、インピーダンスは必ずしも変化しない。
【0010】
したがって、DC定電流とインピーダンスを監視する監視案とにより、防食性リンク部における最も近い点で離脱が生じなければ、離脱の正確な瞬時点を検出することができない。したがって、これらのガグリールミー脱着可能コイルの変形例に対し、これらの案によっては離脱検出における所望の再現性又は精度が提供されない。離脱が検出不能であると、何時、当該装置の電源を遮断すべきか又は押込みワイヤを除去すべきかを精確に決定することができない。当該手順に要する時間が不用意に増大する。更に、コイルの離脱が発生した後、粒子が血流内に放出されることとなる。
【0011】
シェルドラップ(Scheldrup)等に付与された米国特許第5643254号及び第5669905号は、別の塞栓療器電解離脱瞬時点の予測決定方法を開示している。これらの特許によると、交流(AC)重畳又は変調したDC電力が防食性リンク又は接合部に供給される。この(重畳AC信号の振幅により測定される)ACインピーダンスが監視される。コイル離脱を表示する、予め定められた監視ACインピーダンス変化が生じると、DC電源は停止して電解を最小限のものとするか又はそれ以上の電解を回避する。
【0012】
バッシリ(Bshiri)等に付与された米国特許第5984929号に記載されたものであって、本明細書において参考として取込まれているものにおけるように、閉塞器が電気的に絶縁され又は非導電性とされる、新しいタイプの電解離脱可能な塞栓療器アッセンブリの出現により、従来公知の検出装置が不十分なものとなった。例えば、離脱領域が電気的に分離されたコイル又は以前に離脱されたコイルと接触するか、又は、電気的に分離されたコイルがそれ自体に折り重ねられて離脱領域と接触すると、重畳インピーダンスに対応する振幅又は信号レベルが明らかに低い値に降下することとなる。振幅の降下はそれ自体に問題を呈示しないけれども、この不用意な接触が壊れると、引続いてAC振幅が増大し、したがって、監視AC信号レベルは、当該コイルがまだ接続されているにも拘わらず、コイルが離脱されたとして判定されることとなる。
【0013】
術者は、非導電性コイル、即ち、電気的に分離されたコイルに関してそのような検出装置を手軽に取扱えるようになったけれども、術者は、離脱コイルが電気的に分離されているか又は導電性が前世代の年代物であるかどうか、不安であるとか確信がないと、術者は、コイル離脱が何時生じたかを告知できないか又は困難となる。
【0014】
そこで、電気的に分離された又は非導電性の閉塞器具を含む、種々の閉塞器具の離脱を正確に検出する装置又はアッセンブリが要望されている。
【0015】
更に、前世代の検出装置又はアッセンブリの電力供給コントローラは、患者が確実に危険性を負わないように更に安全性を与えることができなかった。例えば、従来の電力供給コントローラは、次のような種々の特徴事項を欠いていた:電流レベルの自動較正、AC及びDC回路の独立性、DC電流の自動低減、自動電流逓昇、離脱手順時の自動データ蓄積。
【0016】
したがって、依然として、閉塞器具離脱検出におけるこれらの及びその他の欠点を克服した電力供給コントローラが必要とされている。
【0017】
(発明の開示)
(解決しようとする技術的課題及び解決方法)
本発明は、所望の治療部位に導入又は保存しようとする移植器具又は移植部材の離脱を検出する装置及び方法に係るものである。離脱検出アッセンブリには、電解的に切断可能とした接合部を介してワイヤと接続された血管閉塞コイル等の導電性を有する又は電気的に分離された移植部材がある。離脱アッセンブリは、更に、上記接合部に直流電流を供給する直流電流駆動回路、上記接合部に交流電流を独立的に供給する交流電流駆動回路及び上記接合部に供給される交流電流レベルを監視する交流電流監視回路を有する電力供給回路を含む。この検出アッセンブリは、移植部材の離脱を指示する離脱閾レベルを決定するために第1モード及び第2モードを選択する中央処理ユニットを含む。
【0018】
更に、上記直流電流駆動回路の出力電圧を測定する直流電流監視回路が設けられ、交流電流レベルが離脱閾レベルより大きいならば、出力電圧の百分率増分が上記移植部材の離脱を指示する。
【0019】
(発明を実施するための最良の形態)
同一の構成部分には同一符号を付して示される図1を参照すると、本発明により定電流駆動回路510及び離脱検出回路(又は塞栓療器検出回路であって、以下、これを“EDDC”と記す)519とが示される。このEDDC519は、交流(AC)インピーダンスモニタ回路を含み、また、マイクロプロセッサ300を含むものであってもよく、これらについて詳細に後述する。図1に概略的に示される装置又はシステムは種々の閉塞器具、例えば、これらに限定するものではないが、コイル、ステント、大静脈フィルタ、その他、電解手段に適用可能とされる哺乳動物類移植部材等と組合せて使用可能とされる。
【0020】
その他、図1に示される発明に係るアッセンブリは、Guglielmi 等に付与された米国特許第5122136号に記載される電気的に導通性の移植部材とか、Bashiri等に付与された米国特許第5984929号に示されるような電気的に絶縁され又は非-導電性移植部材であって、これらの移植部材は本明細書において全面的に参照して組み入られる。
【0021】
導電性移植部材
さて、図2を参照すると、導電性移植部材の一例が示される。図2において、血管閉鎖器104がコアワイヤ102にスリーブ108を介して接続される。この実施例において、スリーブ108は、コアワイヤ102を移植部材104と電気的に接続し、該閉塞部材が血管閉塞コイルである場合、代表的に、導電性かつ放射線不透過性であって生理学的に適合した、例えば、白金、タングステン、金、イリジュウム又はそれらの合金等により製造される。このようにして、コアワイヤ102に電流が供給されると、該電流は、また、導電性移植部材104にも流れる。このことから、上記移植部材自体は“導電性”のものと考えられる。
【0022】
一方、移植部材104がコアワイヤ102と電気接続され、殆どの電流が電気防食接合部部材106に向って流れる。これは、コアワイヤ102が、その最遠位露出接合部又は防食リンク部材106を除き、概略、テフロン(商標名)、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の絶縁性高分子材料により被覆されている。この接合部106は、電気絶縁材が塗布されたものではなく、移植部材104及びスリーブ108よりも血液により電解され易い材料により製作される。例えば、接合部106はステンレススチール製とすることができる。コアワイヤ102は、代表的に、ステンレススチールとされ、保護カテーテル(図示しない)内に配置される。コアワイヤ102の直径は、概略、10ミル(0.254mm)〜30ミル(0.762mm)とされる。該コアワイヤの長さ、言い換えれば、本体部の外部入口から防食リンク部材106までの長さは、概略、50cm〜300cmとされる。
【0023】
電解分断可能とされる接合部106はディスクリートリンクとされる。本明細書において言う“ディスクリート”とは、当該接合部が血管閉塞器具104から開放された際、実質的に分解されることを意味する。それとも、“ディスクリート”とは、リンク部材106の長さが当該防食リンク部材106の直径よりも大きくはなく、即ち、当該血管閉塞器具が開放された後に出現する電解表面が、上記防食リンク部材106の直径を有する円よりも実質的に大きくないことを意味する。例えば、リンク部材106の長さは、0.010インチ(0.0254cm)より短く、代表的に、0.150インチ(0.381cm)よりも長くない大きさとされる。
【0024】
図2に示されるように、血管閉塞器具104は、前述したように、コアワイヤ102の材料におけるよりも不活性なものとされる、スリーブ108上に配置することができる。このスリーブ108は、必ずしも、離脱可能な器具又は部材104と同じ材料で製作するする必要がない。但し、該スリーブ108はコアワイヤ102よりも前に分解されないことだけが要求される。
【0025】
図2において、導電性血管閉塞器104がコイルとして示される。一方、他のコイル若しくは編組又はその他の血管閉塞器が既に知られている。上記血管閉塞器は、所望にコイルの外部と結ばれるか又は該コイルの外表面上に編まれた繊維材料を介して被覆するか又は接続するようにしてもよい。そのような繊維補助手段として、Phelps等に付与された米国特許第5382259号とか、Chee等に付与された、“繊維素子付血管閉塞コイル”と題する米国特許第5226911号があり、これらの特許事項は本明細書において参照される。
【0026】
図3は、一般に、上述した図2に示されるような電解的に切断可能とした接合部106を用いた代表的な配列を示す。図3において、テフロン(商標名)又はその他の同様なポリマーにより絶縁された、公知のステンレススチールコアワイヤ102がカテーテル内に配置される。注意的に上述したように、ステンレススチールコアワイヤは、約10ミル(0.0254cm)〜30ミル(0.0762cm)の直径を有する。図3の実施例において、コアワイヤアッセンブリ140はその末端部までテーパ状とされて円錐部142を形成し、該末端部は、当該コアワイヤ146の長さに沿って延びる部分144と連接している。該部分144は、細径部148に至り漸次細くされる。上述したように、コアワイヤアッセンブリ140は、外テフロン(商標名)スリーブ(又はその他適当な絶縁材料から成るスリーブ)を有するものとすることができる。更に、該コアワアッセンブリはエンドプラグ112を有し、防食ディスクリートリンク部材106を除き、当該コアワイヤを血液と電気絶縁されている。この血管閉塞器104の近位端部は、上述したように、コアワイヤと連結される。血管閉塞器104は、コイルとされる場合、好ましくは、カテーテルの端部を発出した後、2次ループを形成するようにする。又、血管閉塞器104にエンドプラグ又はチップを設けて、動脈瘤嚢内に導入された際、塞栓部位の穿刺を防止するようにする。
【0027】
コイル又は血管閉塞器104は、予備圧縮されたシリンダ、円錐体又はその他所望のエンベロープ形態とすることができる。一方、血管閉塞器104は極めて柔軟なものとされ、その全体形状が容易に変形可能とされる。この血管閉塞器104は、(図示しない)カテーテルに挿入された際、該カテーテル内に軸方向に沿って容易に直線状に伸長されて横たわる。上記血管閉塞器104は、一旦、カテーテルの端部から突出すると、図3に示される形状とされるか、又は、当該動脈瘤の内部形状と整合するようにゆるめに変形可能とされる。
【0028】
導電性移植部材の適用
図4〜図5は、上記Guglielmi等の米国特許に記載される方法を用いて血管閉塞コイルを導入又は配備する手順を示す。
【0029】
例えば、図4は、動脈瘤内への上述した塞栓療器の配置を示す。塞栓療器の配置方法は、代表的に、局部麻酔した蛍光透視鏡コントロールの下で行われる。大腿カテーテルを利用して脳動脈瘤治療が行われ、一般に鼠蹊に導入される。術者は標的部位にカテーテルの末端部を案内する。次いで、塞栓療器がカテーテル内に挿入される。術者は、蛍光透視鏡を用いて、分離処置が開始される前に、当該塞栓療器を所望位置に案内する。当該塞栓療器104が白金製である場合、電解は実施されない。案内ワイヤの末端部で支持コイルの案内ワイヤ及び当該部分が絶縁されていると、防食リンク部材106における露出部分のみが電解実施される。
【0030】
図4において、カテーテル158は、動脈瘤162の首部160の近くに配置された当該カテーテル158のチップ端部と一緒に血管156内に配置される。血管閉塞器104のような血管閉塞移植部材が動脈瘤162内に少なくとも防食リンク部材106がカテーテル158の末端チップを超えて露出されるまで装入される。0.1V(ボルト)〜6.0Vで約0.1mA〜10mA、好ましくは、約1mAのの正電流が(破線で示される)コアワイヤ102に加えられて防食リンク部材106が分解される。電源コントローラ170は、以下に詳細に検討されるようにAC(交流)を重畳したDC(直流)電力が供給される。
【0031】
図4及び図5を参照すると、電源170の正極端子がコアワイヤ102の基端部と接続される。負帰還電極168が電源170の負極端子と接続される。電極168は、代表的に、皮膚と電気的に接触される。それに代えて、患者の肩部の背後に配置されたスキンパッチを具備した接地ワイヤから成る電極を使用することができる。これに加えて、スキンパッチを必要としないようにするため、Wheellock等の米国特許出願第09/026373号に開示され、本明細書においてそっくり取り込まれる、当該器具自体が電流帰還路を形成するアッセンブリを使用することができる。
【0032】
動脈瘤162の内部に適当に血管閉塞器具を配置した後、当該器具104は、電解分断接合部106を電解砕解によりコアワイヤ102から取外される。電解分断接合部106は、電解作用により、代表的に数分間に対し30秒内に完全に分解され、コアワイヤ102はカテーテル158及び血管156から取外される。これに加えて、動脈瘤162内に、図5に示されるように該動脈瘤162が閉塞されるまで、以前に取外された器具104と一緒に他の血管閉塞器を配置することができる。この部位で案内ワイヤ102及びカテーテル158が引き出される。
【0033】
一方、上記コアワイヤを引き出す前に、当該移植部材が完全に取外されたことを確実なものとするために、その離脱時点を正確に確認する必要がある。正確な離脱判定を誤ると、コアワイヤが尚早に引き出されて患者は危険な状態に陥ることとなる。
【0034】
導電性移植部材の離脱検出
導電性移植部材の離脱検出装置の公知例が図6〜図10に概略的に示される。一般的事項として、この種の装置は、電解分断接合部に安定した電解処理直流電流を供給し、該接合部に上記直流電流に交流を重畳して供給し、該交流インピーダンスを監視するとともに該監視交流インピーダンスが所定期間にわたる平均値の百分率が所定百分率を上回った時点にコイル離脱信号を監視する。
【0035】
さて、図6を参照すると、公知の導電性移植部材の離脱検出装置が示される。この装置は電源310と給電コントローラと一体化した検出回路319とを含む。更に、図6は、その他の多数の個別構成部分であってそれぞれ詳細に後述される構成部分を示す。
【0036】
まず、電圧表示器302が上記接合部106及び患者を流通する電流を保持するのに必要な電圧を表示する。ポーズ(一時休止)モード、即ち、電解分断が開始されて当該装置がコアワイヤへの給電を遮断した時、当該表示器はコイル離脱直前における電圧を表示する。電流表示器303は上記接合部及び患者を現実に流通する現在電流を表示する。それに加えて、該表示器は、電流選択スイッチ308が押圧され、即ち、給電が開始された時、新しい電流設定値が閃光表示され、次いで、現在電流の連続表示に戻る。ポーズモードにおいて、この表示器はコイル離脱直前の電流値を表示する。ノーマル(平常)モードにおいて、電流選択スイッチ308が電流設定値を変更するために使用される。該電流値は術者により随時変更可能とされる。上記スイッチが押圧される毎に、電流表示器308は新しい設定電流値を“パッ”と閃光表示する。ポーズモードにおいて、押圧電流選択スイッチ308はノーマルモードに復帰する。電流表示器303及び電圧表示器302は、これらのパラメータの実時間表示に復帰するとともに経過時間表示器304は休止時点から計数を再開する。
【0037】
経過時間表示器304は、代表的に、必ずしも必要ではないが、当該手順の開始からの経過時間を表示する。チェック指示器306は、発光、可聴又は警報型式のものとされ、当該マイクロプロセッサ及び塞栓療器検出回路(EDDC)319によりコイル離脱が発生したと判定された時点で作動され、上記電源がポーズモードに入ったことを表示する。何れの場合も、術者は、蛍光透視鏡を用いて離脱をチェックすることを指示される。ポーズモードにおいて、上記表示器304は上記コイルを取外すのに必要とした経過時間を示すこととなる。
【0038】
中央処理ユニット(CPU)300は上記電源の作用を制御するとともに監視する。一方、当業者には他のプロセッサを使用できることが明らかである。図示した実施例において、CPU300はDC電流及び電圧、経過時間並びにDC電流変更要求のモニタ(監視)に使用される。このCPUは、当該ハードウェアに据付けられた電流制御ループのクリティカルパスの範囲外とされる。このCPUは上記種々の表示器、状態指示器及びビーパを管理するとともに電源オン時に自己診断テストを履行し、電流設定変更及びフェール−セーフ電流エネーブル信号を発送し、EDDC319によるコイル離脱発生時点の判断信号を監視し、及び電流選択スイッチを監視する。
【0039】
上記EDDCの構成が図7に示される。増幅器330は定電流を出力する。この定電流出力は、例えば、0.5mA又は1.0mAとされる。抵抗342が増幅器330の反転入力とアース間に接続され、該増幅器330から定電流が出力されることを確保する。増幅器330の定電流出力が安定している、即ち、出力電流が非反転入力端子に現れる設定値と一致していると、この増幅器は、遅れ誤差修正信号(位相はずれフィードバック)により数百ミリボルトの振幅をもって約20キロヘルツ(kHz)〜24キロヘルツ(kHz)の周波数で発振する。即ち、増幅器330はAC重畳されたDC定電流を出力する。このAC信号の振幅は上記定電流増幅器の帯域幅特性並びに上記移植アッセンブリ及び患者身体のACインピーダンスに依存する。
【0040】
図7のEDDC(離脱検出回路)において、患者の体を流通するACフィードバック信号はキャパシタ340(例えば、この実施例において、0.1マイクロフィルムファラッド(μF)積層キャパシタ)を通過する。次いで、このAC信号はAC信号増幅器320において増幅され、AC−DC整流器321において整流され、更に該整流DC信号がDC増幅器322において増幅される。この増幅されたDC信号のレベルは定電流増幅器330による誤差修正の振幅を表している。次いで、この増幅DC信号は、監視及び分析のためにマイクロプロセッサ(CPU)300に送られる。したがって、上記AC信号は、上記増幅DC信号レベルのモニタリングにより監視される。この増幅DC信号の監視は、約10ミリ秒〜250ミリ秒毎に、好ましくは、約50ミリ秒〜200ミリ秒毎に監視されるとともに、上記信号の平均値が約5〜50個、好ましくは、約10〜20個の信号サンプル毎に、即ち、約0.5秒〜10秒、好ましくは、約2秒〜6秒毎に算出される。このようにして、上記CPUは、導電性塞栓療器が分断された瞬時点が精確に決定される。上記塞栓療器が取外された時、定電流増幅器330はDC出力電圧に対し粗修正して上記設定電流を維持することにより、安定自動発振フィードバックを中断する。言い換えれば、ACインピーダンスの変化が当該増幅回路の平衡を崩し、自己発振信号の振幅に影響が及ぼされる。この期間中、増幅EDDC信号は、10%以上の急激な電圧変化、好ましくは、当該手順における平均レベルの20%以上の変化を呈示することとなる。この突然の電圧変化により当該導電性塞栓治療移植部材とコアワイヤ間の接合部の解離が検出される。この突然の電圧変化が検出されると、マイクロプロセッサは即座に通電を停止するとともに術者に移植部材の離脱が生じたことを指示する。
【0041】
要するに、図6〜図7に示される検出方式は、哺乳動物の所望部位に(コアワイヤ等の)配送部材を介して防食リンク部材を具備した導電性血管閉塞器具を配置すること、上記防食リンク部材にAC信号を重畳したDC電力を供給すること、(期間にわたり平均された電流又は電圧とされる)AC信号の振幅を監視すること及び該信号の突然の百分率変化を検出することを含む。このようにして、導電性コイルのコアワイヤからの離脱が信頼性をもって検出することができる。
【0042】
外部AC電源を用いた導電性移植部材の離脱検出
さて、図8〜図10を見ると、もう1つの公知の導電性移植部材離脱検出装置が示される。この離脱検出装置は、前述した実施例と同様、概略、電解的に解砕可能とした接合部に安定した電解直流電流を供給すること、上記接合部に上記直流電流に重畳される交流信号を供給すること、上記交流のインピーダンスを監視すること、及び、上記監視交流インピーダンスの変化率が期間にわたって平均された所定の百分率を超えた時点でコイル離脱信号を発生することを含む。
【0043】
一方、図8の電源310’及び検出回路319’は図6〜図7に示されるものとは次の点で相異する;外部AC信号発生器400が加えられたこと、AC及びDCフィードバックループ402が図6のDCフィードバックループに対し置換されたこと、図7のDCレベル増幅器322が存在しないこと、AC信号増幅器320の入力が(前述したDCフィードバックループからと異って)電力供給増幅器から入力されることである。この配列により、当該装置は、ACインピーダンスの変化に応じて増幅器330’の反作用を観察することによりACインピーダンスを監視する。
【0044】
図9を参照すると、電源310’及び検出回路319’が電力供給コントローラと一体化して示される。図9における電力供給コントローラの作用は、外部AC発生器が設けられていることを除いて図6について記載されたものと同様とされる。このAC発生器は電力供給回路310’の一部分であり、以下に論述される。
【0045】
電力供給配送回路310’及びEDDC319’の構成が図10に示される。図10において、AC信号発生器400は、増幅器330’の基準入力と容量結合されて出力電流を変調する(即ち、DC電流にAC信号を重畳する)。キャパシタ401がAC信号発生器400と増幅器330’間に設けられて該AC信号入力からDCバイアスを絶縁する。(図10に概略的に示される)定電流発生回路の作用は、図7にしたがって記述されたものと同様である。
【0046】
作用において、上記発生回路400からAC信号が増幅器330’の非反転入力に供給され、該増幅器330’においてDC基準電流333と合算される。ACが重畳されたDC電流は増幅器330’から出力されるとともに防食リンク部(例えば、図2のリンク部106)に送られる。上記AC信号は定電流増幅器330’の出力端で監視され、EDDC319’を介してACインピーダンスが測定可能とされる。更に詳細には、上記AC信号の振幅がピックオフキャパシタ340を介して監視される。次いで、キャパシタ340からのAC信号がAC信号増幅器320において増幅され、AC−DC整流器320において整流されるとともにピークが検出される。次いで、定電流増幅器330’のAC電圧出力の振幅を表すレベルを有するDC信号は、監視及び分析のためにマイクロプロセッサ(CPU)300に送られる。
【0047】
このAC信号監視点に位置決めした利点は、上記AC信号の振幅が図7の配列におけるよりも高いことであり、したがって、図7に示されるように増幅器322により更に増幅する必要がなくなることである。
【0048】
図示された実施例において電圧とされるAC信号は、50ミリ秒〜100ミリ秒毎に、好ましくは、100ミリ秒〜500ミリ秒毎に、整流されたDC信号レベルをサンプリングすることにより監視され、最新の5〜50個、好ましくは、最新の20〜40個のサンプルについて、即ち、0.5秒〜10秒、好ましくは、1秒〜2秒毎に定常的に信号の平均値を算定する。このようにして、上記CPUは、上記導電性閉塞器のACインピーダンスレベルの平均値を算定する。この導電性閉塞器具が離脱した時点で、定電流増幅器330’はACインピーダンス変化に対し作用する。AC波形の振幅が増大して当該非反転入力のAC定電流設定値を保持する。この期間中、EDDC信号は、当該処理期間中の平均レベルの20%より大きい、好ましくは、30%より大きい突発的な電圧百分率増分を呈示する。この突発的な電圧増分が導電性閉塞器具とコアワイヤ間の接合部の分解を検出する。
【0049】
上記移植部材の離脱検出装置は導電性移植部材の離脱が信頼性をもって検出可能とされるものの、これらの既知装置は、以下に述べるように、電気的に分離された、即ち、非導電性コイルの離脱を誤診する虞がある。したがって、導電性移植部材及び電気的分離移植部材の何れであってもその離脱を確実に検出できる検出装置が要望される。
【0050】
電気的に分離された、即ち、非導電性の移植部材
本発明は、前述したような導電性閉塞器の離脱検出に加えて、更に、電気的に分離された、即ち、非導電性移植部材の離脱を検出可能としたものである。
【0051】
電気的分離移植部材の一例が、例えば、Bashiri等に付与された米国特許第5984929号に記載され、そっくりそのまま、本明細書において参照される。電気的分離移植部材の一例が図11に示される。図11において、電気的に分離された、代表的に白金とされる、コイル420がコアワイヤ410と連結され、該コアワイヤ410は電解的に分断可能とした接合部412を有する。コアワイヤ410は、コイル420と当該コアワイヤ間の電気的接触を防止する絶縁層411を有し、このようにして当該コアワイヤに加えられる電流から該コイルを絶縁する。
【0052】
上記コイルを電気的に分離する利点は、DC電流が当該コイルに流れるのを防止し、これにより、DC電解電流の大部分又は全てが電解領域又は電解分断接合部412に流入するように強化することにある。したがって、総離脱時間が低減され、コイル間の離脱時間のバラツキが減少する。これらの及びその他の利点として、電気的分離移植部材はユーザ間に好評であり、そのような移植部材の正確な離脱検出が要望されることとなる。
【0053】
しかしながら、電気的に分離又は絶縁された移植部材の検出は避けてとおれないものである。例えば、図11の非導電性コイル420が接合部412から電気的に分離したものであっても、例えば、接合部412が移植部材又は当該閉塞部位内に既に配置された他の導電性本体部と電気的に接触してコイル420が導電性を有することとなるとか、又は、電気的に分離されたコイル420がそれ自体に折返されて接合部412と接触することになれば、好ましからざる事態が生じることとなる。
【0054】
もし、このようなことが発生すると、監視AC信号は降下して新しい電気回路に対応する明瞭な低い値となる。もし、意図されることなく接触が破壊される(当該電気回路が元の状態に復帰する)と、AC信号の降下は該信号内に又はそれ自体に問題を呈示しない一方、対応するACインピーダンスの増大は、たとえコイルが依然として取付けられた状態であっても、前述した既知の離脱検出装置(例えば、図6〜図10参照)によりコイル離脱として判定される。したがって、離脱検出装置は、電気的に分離された移植部材の離脱検出を、なおさら、従来公知の導電性移植部材に対しても信頼性をもって行うことが可能とされるとともに、上記両タイプの移植部材に対し非離脱状態と離脱状態の識別を行うことができる。
【0055】
電気的に分離され又は導電性を有する移植部材の離脱検出
本発明によれば、デュアルモード離脱検出装置が提供される。概して、本発明の離脱検出装置は、AC信号を供給するとともに検出し、当該移植部材が導電性であるか又は非導電性であるかに基づいて離脱閾値を設定し、かつ、監視AC信号を上記閾値と比較して当該移植部材を離脱すべきかどうかを判定する。更に安全装置が設けられ、供給電力回路、検出回路及び電力供給コントローラに対し改良点を含み、信頼性のある検出を確実なものとする。
【0056】
上述したように、本発明の検出装置は、まず、AC信号を供給するとともに監視する。この回路は、図12に示されるようにブロック図により示され、該ブロック図は、図1のものと同一である。図12のブロック図は、電力供給回路510及び監視回路519が描かれる。電力供給回路510は塞栓閉鎖器にAC及びDC電力を供給し、交流監視回路、即ち、塞栓療器検出回路(EDDC)519は供給されたAC及びDC信号を監視する。前述した従来公知のものと異なり、電力供給回路510は、後述するような独立したAC及びDC回路を有し、該電力供給回路510はDC信号に拘わらず無関係にAC信号を監視する。上記AC信号を独立的にきょうきゅうするとともに監視することにより、電気的に分離されたコイル及び電気的に導通されたコイルの両方を含む塞栓療器の離脱検出における信頼性を高め得ることが判明した。
【0057】
上記AC回路及びDC回路のそれぞれの特性が図13を参照して説明する。図13において、正弦波発生回路400はEDDC増幅器500の基準入力に正弦波(好ましくは、31.25kHzの正弦波)を送出し、該EDDC増幅器500はキャパシタ501を介してDC電流駆動増幅器330’の出力と接続される。そこで、AC信号が出力されるDC電流に重畳され、当該患者における離脱領域にて、、AC信号が連続して該離脱領域を通過するが、DC信号が配送ワイヤから離脱する際に分離され、当該離脱領域の下流部位にて患者の体内に流入する。このAC信号はEDDC電子回路において使用され、当該患者ループのACインピーダンスを監視するとともにコイル離脱検出方法の基本的段階を提供する。
【0058】
図13に図示されるように、AC信号の振幅がAC電流駆動増幅器500とDC電流駆動増幅器330’の出力結合点335にて監視される。AC信号の振幅はピック−オフキャパシタ340を介して監視される。次いで、キャパシタ340からのAC信号はAC信号増幅器320において増幅され、AC−DC整流器321において整流されるとともにそのピーク値が検出される。整流器321からのDC信号レベルは電流増幅器500のAC電圧の出力振幅を表し、このDC信号は、監視及び分析を行うマイクロプロセッサ又は中央プロセッシングユニット(CPU)610に送られる。
【0059】
コイル認識アルゴリズム
上述したように、本発明の離脱検出装置(図12〜図15に示される実施例)、導電性コイル及び電気的分離コイルの両方の離脱検出を行う。コイルが導電性であるかどうか応じて第1モード又は第2モードが選択されてACインピーダンスレベル閾値が定められる。また、この2つのモードは、前述したように、非-導電性及び導電性状態間で変更の可能性があるものとみなされる。そのような絶縁結合もしくは接合部とコイル間を有効に”短小化”することにより、あたかも、従来公知の導電性コイルとであるかのように振舞う。コイル又はコアワイヤの移動等により導電性状態が終了した場合には、正常な非-導電性範囲に帰還されて監視ACレベル(又はEDDCレベル)の増大は、CPU610により、コイルの離脱が現実に発生しなくともコイルの離脱が発生したする表示をもって判断される。
【0060】
コイル導通状態変化の誤離脱指示トリガーを防止するために、導電性コイルが感知された際、CPU610は上記EDDCの感度を低減する。本質的に、CPU610は、コイルが導電性であると判断されるとき、離脱閾レベルを所定値に高める。
【0061】
コイルが導電性であるかどうかを判定するために、図14におけるステップ700に示されるように、CPU610は監視AC信号を予め定められた値と比較する。監視AC(又はEDDC)レベルが予め定められた期間に対し予め定められた値より小さいと、当該コイルは導通状態であると判定される。この予め定められた値は、例えば、直流約0.7V〜1.6Vの範囲内の大きさ又は直流約1.6Vと同等とされる。上記期間は、例えば、約0秒〜約5秒の範囲内の大きさ、好ましくは、約0.5秒とされる。
【0062】
コイルが導電性状態であると判定される(即ち、EDDCレベルが予め定められた期間にわたり予め定められた値より小さい)と、CPU610は検出閾レベルに一定値(例えば、図14におけるステップ710を参照)を割当てる。この一定値は、約3.0V〜4.8Vの範囲内の大きさ、好ましくは、約4.0Vとざれる。この一定値は非−導電性コイルに対する予測値よりも高くされるが、当該コイルが実際に離脱した時すでに到達し又はそれを超えたものとすることができる。
【0063】
平均EDDCレベルの演算は、当該期間中、停止され、平均EDDCレベルを算出するのに用いられた電圧読み値は最大値をもって書き込まれ、この算出された平均レベルは、コイルが離脱することなく導電性状態が終了すると、最大値とされる。
【0064】
コイルが“短小化”されて電気的に分離され又は非-導電性器具とされるとともに導電性状態が終了すると、該EDDCレベルが突然に非-導電性値に復帰することにより、離脱閾値を超えることもなく、DC及びAC電流が持続して流れる。
【0065】
コイルが電気的に分離され又は非−導電性状態とされる(即ち、上記EDDCレベルが予め定められた期間即ち限定期間にわたり予め定められた値を上回るか又はそれと等しい)と、CPU610は検出閾レベルに一定のオフセット値を割当てる(図14におけるステップ720参照)。この所定オフセット値は、先行の全公称期間にわたって平均化された実動EDDCレベルを超えて増大する。この一定オフセットは、約0.1V〜1.0Vの範囲内の大きさ、好ましくは、約0.45Vとされる。先行する公称期間は約2秒〜20秒の範囲内の大きさ、好ましくは、約8秒間とされる。
【0066】
コイルが導電性状態であって、それから非-導電性状態に切替ったとすると、CPU610は、約0.0秒〜2.0秒間の範囲内の大きさとされる限定期間が経過した後、第1検出モードから第2検出モードに切替える。この時、CPU610は平均EDDCレベルを現在値に書換える。当該装置が第1検出モードに入った時、以前のEDDC読出し値が最大値の範囲内に上書きされているので、この平均EDDCレベルは、好ましい本実施例においては約8秒間とされる、公称平均期間全体にわたる現実の平均レベルに降下することとなる。この平均レベルは最大レベルにおいて強制的に初期化され、第2検出モードが作動した時、予測される非−導電性EDDCレベルが確実に誤った離脱指示を行わないようにされる。
【0067】
しかしながら、何れのモードであっても、監視AC信号が閾値又は予め定められた第2期間中、閾レベルを超えたときのみ指示される。この閾値又は予め定められた第2期間は、約0.2秒〜2.0秒の範囲内の大きさ、好ましくは、約1.03秒間とされる。
【0068】
したがって、CPU610がそのような変化を検出すると、当該コイルが離脱指示器606(図15)を介して離脱された旨の信号を送り(図14におけるステップ750)、休止(ポーズ)モードに入る。EDDCレベルの増分が、少なくとも閾期間(予め定められた第2期間)にわたり変化しないと、CPU610はこの事実を無視するとともに、更に強力な離脱指示が検出されるまで(例えば、図14におけるステップ760参照)当該コイルに電流が持続して流れる。このようにして、この検出装置はコイルが導電性であるかどうかに拘わらず、該コイルを連続して監視し、コイルが導電性状態に変化する回数は限定されない。コイルが導電性となる毎に、閾値が所定値にセットされ、平均EDDCレベル読取値が最大値に上書きされ、コイルが非−導電性状態となる毎に、該閾値は所定のオフセット値に設定され、このEDDCレベルの平均値演算がリアルタイムに復帰する。
【0069】
一旦、離脱が検出されると、上記電力供給回路は休止モードに入る。休止モードにおいて、CPU610は、好ましくは、電流の流通を停止し、患者分離リレー618(図15)を励磁し、電圧、電流及び時間表示をフリーズ(禁止)し、適当な信号により表示器及び好ましくはビーパー621を用いて離脱を指示する。例えば、ピエゾ変換器を用いたビーパー621から5つのビープ音が発せられる。
【0070】
休止モードにおいて、いかなる電解作用が生じることなく、術者は、蛍光透視鏡法下で当該コイルが完全に離脱したことを確認することができる。コイルが依然取付けられたままであると、電流選択/復帰スイッチ608を押圧することにより電解処理が復帰される。コイル離脱が確認されると、術者は電力供給回路をターンオフして配送ワイヤを除去することができる。必要であれば、同じ部位に他のコイルが配置され、電力供給回路が再起動される。休止モードにおいて如何なる処置も行わないのであれば、所定時間(例えば15分間)の経過後、当該装置は自動的にターンオフすることとなる。
【0071】
DCインピーダンスの監視
本発明の検出装置は、前述したように監視ACインピーダンスレベルを用いてデュアルモード検出の他に、更にまた、患者ループのDCインピーダンスを監視してコイル離脱の検出が行われる。図12〜図13の増幅器330’が患者を介してセット電流を保持しようとする際、DC患者(又は出力)電圧が上昇することによりこのDCインピーダンスが変化することとなる。DC患者(出力)電圧が予め定められた百分率を増大しするとともに所定の(予め定められた第3の)期間中保持され、このDC限定期間(即ち、特定の又は予め定められた第3期間)の終期に上記EDDCレベルがその閾値を超えるものとなり、当該装置はコイルが離脱されて直ちに休止モードに入る。百分率増大は約20%〜60%の範囲内の大きさ、好ましくは、約40%とされる。特定の(又は予め定められた第3の)期間は約0.2秒〜2.0秒の範囲内の大きさ、好ましくは、約1.02秒とされる。
【0072】
したがって、上記DC検出方法は更に別の監視又は安全システムを提供し、コイル離脱が精確に検出されるのを確実なものとする。時期尚早な離脱表示は、DC信号の時間限定及び必須のEDDC確認の双方により回避される。上記EDDCレベルがDC限定期間の終期に百分率増大閾値以上に到達していなければ、装置は離脱信号を発しない一方、“休止サイクル”を実行して離脱領域におけるDCインピーダンスを低減する。
【0073】
直流電流供給休止サイクル
DC患者又は出力電圧が、EDDCレベルが増大することなく、突然に増大すると、電力供給は“休止サイクル”に入る。この状態は、コイルの電気的分離に伴って生起するとともに離脱領域における一時的な鉄飽和に起因するものと考えられる。“休止サイクル”の間(例えば、2秒間又はそれに近い時間)電解電流の流通を停止することにより鉄飽和を消滅させるとともに患者インピーダンスを低減させることとなる。次いで、DC電流が再び供給され、当該手順が続行されて通常の方法にてコイル離脱が行われる。この技術的特徴事項の利点は、たとえ実行されなかったとしても、当該コイルの離脱時間を有効に長期化できることである。
【0074】
“休止サイクル”中、電力供給回路は通電を停止し、経過時間表示器の計数を続行する一方、2秒間、患者電流及び電圧表示をフリーズする。休止サイクルの経過後、通常操作が復帰し、電流は前のレベルに漸増を開始する。
【0075】
電力供給コントローラ
図15は、図12〜図14に記載された検出装置と一体化された電力供給コントローラのブロック図を示す。ブロック図の記載に表示特性に準じた特定の特徴事項が含まれるが、この記載は例示目的のためのものであり、本発明を、後述するようにこの特定の構成部分及び配列に限定するものではない。
【0076】
図15を参照すると、電力供給回路を作動させるのにオン/オフスイッチ601が使用される。電圧表示器602は、患者に定電流(おそらく、約0.00〜2.25mAの範囲内の大きさ)の通電を保持するのに使用される電圧を表示する。経過時間表示器604は当該手順の開始時点からの経過時間を表示する。
【0077】
“チェック”指示器605は、各手順の開始時に(おそらく、上記オン/オフスイッチ601を作動させた後、最初の6秒間以内に)、電力供給回路と患者間の接続が不十分である場合、ユーザに信号を送る。不十分な接続は、代表的に、患者リード線の一方又は双方が加圧ワイヤ又は帰還電極から外れている、又は、コイル接続部もしくは接合部がカテーテルの内側に残存したままとされることにより生じる。このチェック指示器605は、上記状態が修正され又は当該装置が遮断されるときまで保持される。当該装置の稼働中に上記不十分な接続が修正されると、チェック指示器605は不作動状態とされ、電流が予定レベルまで引上げられ、当該手順が正常に実行される。
【0078】
“離脱”指示器606は、例えば、コイルが離脱した後、電力供給回路がもはやコイルに電力を供給してないことを表す信号を送出する。低(ロー)バッテリ指示器607は内部バッテリ電圧が所要レベルより降下したときに信号を送出する。
【0079】
電流選択/復帰スイッチ608は患者電流セットを変更する作用を行う。電力供給回路が作動される毎に、電流が適当なレベル、例えば、1.00mAにセットされる。上記スイッチを押圧することにより他の電流レベルにセットする。休止モードにおいて、このスイッチを押圧することによりコイルに流れる電流が復帰する。
【0080】
電圧調整器609は、+7.2V(ボルト)、+5VのアナログDC電圧及び+5VのディジタルDC電圧を供給する。次いで、上記+7.2ボルトのレールは、DC/DCコンバータにより+11.2Vに変換されて出力増幅器用とされる。マイクロコントローラ(CPU又はMCU)610は、ディジタル+5V電源出力が4.8V以下に降下すると、ハードウエアによりリセットされる。2つのショットキ−ダイオード(それぞれ、図示しないバッテリと直列接続される)は逆バッテリ状態から保護するとともに絶縁する。
【0081】
例えば、金属−酸化物バリスタ(MOV)を用いた静電気放電保護器614を設けるようにしてもよい。この変形例として、上記MOVは、12ボルト以上の電圧をバッテリのアースと短絡して当該電子回路を保護するようにする。各患者端子とバッテリのアース間にMOVを配置して出力増幅器及び患者を静電気放電から保護することができる。更に、種々の抵抗器/キャパシタ構成回路を用いて無線周波数妨害(RFI)雑音を抑制するようにしてもよい。また、電力スイッチ及び電流選択スイッチにそれぞれMOVを並列接続して当該スイッチの接点を介して入来するサージ(異常電圧)から当該電源を保護するようにしてもよい。また、各バッテリにそれぞれMOVを並列接続するとともに、+5Vのディジタル電力レール間にMOVを配置して内部構成部品を静電誘導電力サージから保護するようにしてもよい。
【0082】
“電流エネーブル”回路615はCPU610から、好ましくは、アクティブ矩形波信号を要求して起動するとともに患者電流を保持する。CPU610に突発事故が発生したとか、プログラムの正常な実行が停止すれば、上記アクティブ信号は中断又は減数する。次いで、患者電流は、このフェール−セーフ電流遮断回路により自動的に遮断されることとなる。
【0083】
電流範囲選択/フォールバック回路616は、上記CPU610により制御される固体素子(ソリッドステート)ディジタルポテンショメータを用いて所望の出力電流をセットする。これは工場較正を不要とし、当該装置がオンとされる毎に出力電流セットポイントの変動を補償する。上記自動較正シーケンス時、患者分離リレー618が励磁されて当該較正電圧及び電流が患者に入来するのを防止するとともに電流駆動回路がエネーブル(作動状態)とされる。
【0084】
自動電流降下及び引上げ
離脱手順中、DCインピーダンスが一定制御電流(例えば、約2.00mA)を保持するのに高過ぎる場合、CPU610は、自動的に、ディジタルポテンショメータの“位置”を変更することにより出力電流を低値(例えば、約1.00mA)に降下させる。電流を約1.00mAに調整又は“降下”することにより確実に、患者に電流を制御しながら供給するのに十分な電圧とする。術者の介入は一切要しない。術者は、オプションとして、電流降下後にいつでも再び電流を増大させるようにする。
【0085】
患者を流れる電流が突然変化するのを回避することに代えて、電流は、例えば、(1)各手順の開始時、(2)電流範囲の変更時又は(3)リードを取付けることなく手順をが開始された後にリードを接続した時、漸次増大するようにしてもよい。
【0086】
出力電流回路617は電流エネーブル回路615から作動信号を得てターンオン及び作動保持される。出力駆動回路617は、所定の患者電流を保持するのに十分な電圧を供給する定電流源とされる。最小電圧はゼロとして、最大電圧は、概略、直流(DC)+11Vに制限される。患者電流及び電圧は、電圧及び電流表示器のフロントパネルに表示される。
【0087】
患者分離リレー618は、コイルが離脱した後、治療器の電源オン時、処置中に事故が発生すれば、患者への通電を遮断する。患者分離リレー618が励磁されたとき、患者は電力供給回路から電気的に遮断され、内部負荷が上記出力駆動回路に掛けられる。パワーアップ(電力供給)テスト時、規定の電流引上げ信号がバイパスされ、CPU610は、即刻、電源電流の引上げ、EDDCレベル較正及び電圧レベルテストを指令する。このリレーは患者が較正電圧及び電流に曝されるのを防止する。上記電力供給又は電流駆動回路は、コイルが離脱した後、休止モードとされ、該電流駆動回路はディスエーブル(非作動状態)とされ、励磁された上記リレーは電解を発生できないようにする。装置が故障した場合には、両患者リードが内部電源回路から自動的に切断され、当該患者が不用意に電圧及び電流に曝される虞のないようにする。
【0088】
検出装置の自動較正
電力供給回路が作動される毎に、患者分離リレー618が励磁され(患者を分離し)、CPU610は種々の治療テスト;RAMテスト、プログラム書換え可能リードオンリーメモリ(EPROM)のプログラム完全性テスト、出力電流の較正及び電圧確認、EDDCレベル較正、フェール−セーフ電流遮断テスト、及び患者分離リレー故障テスト等を実行可能とする。オプションとしてそのようなテスト項目が含まれる場合には、これらの全てのテストを合格しないことには、当該装置は正規の動作を開始しない。いずれかのテストで不合格とされると、患者は当該電力供給回路から電気的に分離され、前述したような表示器のいずれかにエラーメッセージが表示される。
【0089】
RAMテストは、各部位にてRAMにおける各単独バイトが2組の相補的な数値を書込みするとともに照合することにより機能することが確認される。全てのアドレス線が個別に照合されて“0”又は“1”に積重ねられていないことを確認する。このプログラムは、全てのバイト及びアドレス線がこれらのテストに合格した場合のみ続行される。そのようでないと、CPU610はスタート手順を停止し、表示器を用いて適当なメッセージが表示可能とされる。
【0090】
プログラム完全性EPROMテストはEPROMにプログラムされた(使用された)全てのバイトを加算して検査合計を計算する。この数値がEPROMに格納された検査合計数値と比較される。EPROMにおける10000ビットのうちいずれか1つでも元々プログラムされた数値と異なれば、CPU610はスタート手順を停止し、表示器に適当なメッセージを表示するか又はそれと同様の表示器に信号を送る。
【0091】
患者電流テストは、内部テスト負荷を流れる患者電流が正確に較正されていることを確認する。この自動較正シーケンス期間中、CPU610は患者電流が、例えば、好ましくは±1%の精度をもって0.50mA、1.00mA及び2.00mAと調整されていることを確認する。上記電流がこれらのレベルに整合されて射なければ、CPU610はスタートアップ手順を停止し、表示器に故障を指示する。
【0092】
患者電圧テストは上記自動較正シーケンス期間中、内部テスト負荷に掛る電圧を監視し、該電圧が、例えば、0.50mA、1.00mA及び2.00mAにおいて所定の値の5%の範囲内の大きさであることを確認する。±5%以上の偏差が検出されると、CPU610はスタートアップ手順を停止し、指示器又は表示器に適当なメッセージを表示する。
【0093】
上記患者電流及び電圧は、各手順の期間中、患者モニタ(監視)回路613により連続的に測定される。上記電流がセット値の約5%を上回るかもしくは公称値の約5%を下回るとともに電圧が約9.25Vを下回ると、CPU610は遮断される。高電圧−低電流(いわゆる電圧限界作用)状態は、接続不良であるとき、及び、非-導電性コイルによるある状態において、コイルの離脱後共通して生じる。これはエラー状態を代表するものでもなく、これらの状況下では電力供給回路は正常に動作を続行する。電力供給回路が約3秒間電圧限界状態とされるとともに電流が、例えば、2.00mAにセットされていると、電流が自動的に、例えば、1.00mAに低減される、“電流降下”が生じる。電力供給回路が約4秒間以上電圧限界状態とされるとともに電流が既に約1.00mAか又はそれ以下であると、離脱指示が発せられることとなる。また、出力電圧が約11.7Vを超えることがあれば、CPU610は、報告を行うとともに即座に遮断する。
【0094】
EDDC装置テストは、EDDC信号が内部自動−テスト負荷を介して作動した際、直流最適電圧約3.75Vの約4%の範囲内に較正されることを確認する。この電圧レベルが±4%の誤差範囲内のものに調整されていなければ、CPU610はスタートアップ手順を停止するとともに表示器にそのようなEDDC故障を表示する。
【0095】
電流遮断テストは、CPU610からの”電流エネーブル”信号がディスエーブルとされた時、電流駆動回路が遮断されることを確認する。最悪ケース事故条件のシミュレーションを行ってハードウェアが遮断することを確認する。問題が発生した場合、CPU610はスタートアップ手順を停止するとともに表示器にそのような事態を表示する。
【0096】
患者分離リレーテストは、全ての治療テストが履行された後、患者分離リレー618が患者に正しく接続されていることを確認する。リレーが内部テスト位置に滞積されていると、CPU610はスタートアップ手順を停止するとともに表示器にそれを表示する。
【0097】
中央処理ユニット
CPU610は、好ましくは、モトローラ(Motorola)製品番号68HC11の単一チップマイクロコントローラ又はそれと同類のものとされる。CPU610は電力供給回路又は電流駆動回路の活動状態を制御するとともに監視する。電力供給回路が作動される毎に、CPU610は、例えば前述した自動較正手順等を含む、種々の自己診断テストを実行する。CPU610は、信頼性をもって入力バッテリ電圧、出力(患者)電流、電圧及びEDDCレベル、各手順における経過時間を監視する。また、上記CPUは、諸表示器、状況指示器及びビーパーを管理し、フェールセーフ電流エネーブル信号を制御し、かつ、EDDC及びDC電流信号を監視して何時コイル離脱が生起したかを判定する。更に、CPU610は、電流選択/復帰スイッチ608を監視し、シリアルポート又はその他のポート611を介して遠隔コンピュータと通信可能とされる。
【0098】
CPU610が当該プログラムから浮遊した場合には、オン−ボードタイマが当該手順を強制的に再スタートする。CPU610は、4800ボーRS−232接続部等の内部シリアルポート611を介して遠隔コンピュータ又はそれと同類のものによりテストされるとともに照会される。
【0099】
データレコーダ623が設けられ、該データレコーダ623は、単一チップの不揮発性XICORシリアルEEPROMとされる。該レコーダ623は、例えば、当該装置が稼働中に採取された最近の処理手順データを蓄積することができる。上記最近のデータは現時点から2分〜20分遡った採取データ、好ましくは、8.5分遡った採取データとされる。処理手順データタイプの一例として:経過時間、患者電流、患者電圧、EDDCレベル、DC及びEDDC離脱閾値、離脱、休止サイクル及びバッテリ状態等がある。好ましくは、最新データは、ファーストイン-ファーストアウト(FIFO)構成で実施された旧データを上書きする。休止モードにおいて約2秒後にデータ収集が停止し、術者が電流選択/復帰スイッチ608を押圧すると、電流と一緒に復帰する。また、データ収集は当該装置が遮断したときにも停止する。
【0100】
最新データには何種類の移植部材の離脱が含まれるかについては制限又は指定はない。したがって、蓄積データは、長期離脱手順における最後の8.5分間にのみ含まれる、即ち、数人の患者にわたって繰り広げられた24回程の急速コイル離脱が含まれることとなる。
【0101】
上記データは、好ましくは、バッテリが切れたり又は除去されたとしても該データの後検索が可能とされる不揮発性メモリに蓄積される。
【0102】
上記移植部材離脱検出装置及び方法は、説明目的の特定の実施例を参照して記述されたのであり、それを説明する目的で本発明を限定しようとするものではない。本発明の種々の変形例及び改良例は、当業者により、請求の範囲の記載により特定されるように本発明の精神及び範囲を逸脱することなく為し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理による血管閉塞器具の電解分離を検出するための電力供給及び検出回路のブロック図である。
【図2】 コアワイヤと血管閉塞器具間の無半田付け電解性防食リンク部の部分縦断面図である。
【図3】 本発明に使用できるコアワイヤアッセンブリの部分縦断面図である。
【図4】 本発明に係る血管閉塞器具の適用方法を説明する概略図である。
【図5】 本発明に係る血管閉塞器具の適用方法を説明する概略図である。
【図6】 電力供給コントローラと一体化された導電性血管閉塞移植部材の離脱を検出するための電力供給及び検出回路のブロック図である。
【図7】 図6の電力供給及び検出回路の概略回路図である。
【図8】 もう1つの実施例であって、導電性血管閉塞移植部材の離脱を検出するための電力供給及び検出回路のブロック図である。
【図9】 電力供給コントローラと一体化された、図8のアッセンブリを示すブロック図である。
【図10】 図8のブロック図を概略表示する電気回路図である。
【図11】 コアワイヤと接続された電気的分離移植部材の部分縦断面図である。
【図12】 本発明の原理にしたがって導電性の血管閉塞器及び電気的に分離された血管閉塞器の電解的分離を検出するための電力供給及び検出回路のブロック図である。
【図13】 図12のブロック図を概略表示する電気回路図である。
【図14】 本発明におけるコイル認識アルゴリズムステップを説明するフローチャートである。
【図15】 電力供給コントローラと一体化された図12〜図13の電力供給及び検出回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
102 コアワイヤ(ガイドワイヤ)
104 塞栓療器(血管閉塞移植部材)
106 電気防食接合部
108 スリーブ
140 コアワイヤアッセンブリ
156 血管
158 カテーテル
160 首部
162 動脈瘤
168 電極
300 マイクロプロセッサ
302 電圧表示器
303 電流表示器
305 “チェック”表示器
308 電流選択スイッチ
310 電力供給回路(電源回路)
319 検出回路
320 AC信号増幅器
321 AC−DC整流器
330 増幅器
333 DC基準電圧
335 出力結合点
400 外部AC信号発生器(信号発生源)
402 AC及びDCフィードバックループ
410 コアワイヤ
411 絶縁層
412 接合部
420 電気的分離コイル
500 EDDC増幅器
510 電力供給回路(電源回路)
601 オン/オフスイッチ
602 電圧表示器
604 径か時間表示器
605 “チェック”表示器
606 離脱表示器
607 ローバッテリ指示器
608 電流選択/復帰スイッチ
609 電圧調整器
610 CPU(中央処理ユニット)
611 シリアルポート
613 患者監視(モニタ)回路
614 静電気放電保護器
615 電流エネーブル回路
616 電流範囲選択/低減回路
617 出力電流回路
618 患者分離リレー
621 ビーパー
623 データレコーダ

Claims (26)

  1. 近位端部を有する移植部材;
    電解的に切断可能とした接合部を有するワイヤであって、上記移植部材の近位端部と接続され、該移植部材が上記接合部と電気的に分離されている、ワイヤ;及び
    上記接合部に直流電流を供給する直流電流駆動回路、上記接合部に交流電流を供給する交流電流駆動回路及び上記接合部に供給された交流電流レベルを監視する交流電流監視回路により構成された電力供給回路を含む、移植部材の離脱を検出する検出アッセンブリ。
  2. 更に、移植部材の離脱を検出する第1及び第2モードを選択する、マイクロプロセッサを含み、交流電流レベルが、予め定められた第1期間にわたり予め定められた値より下回るとき、上記第1モードが選択される一方、上記交流電流レベルが、上記第1期間にわたり予め定められた値より上回るか又はそれと等しいとき、上記第2モードが選択されるようにした、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  3. 交流電流レベルが、予め定められた第2期間にわたり離脱閾レベルより上回るとき、第1モード及び第2モードのそれぞれが移植部材の離脱を指示する離脱閾レベルを割当てるようにした、請求項2に記載の検出アッセンブリ。
  4. 第1モードにより割当てられた離脱閾レベルが一定値とされる、請求項3に記載の検出アッセンブリ。
  5. 第2モードにより割当てられた離脱閾レベルが一定のオフセット値とされる、請求項3に記載の検出アッセンブリ。
  6. 更に、接合部に供給された直流電流の直流インピーダンスを監視する直流電流監視回路を含み、交流電流レベルが離脱閾レベルを上回るとき、更に予め定められた第3期間以上にわたり直流インピーダンスレベルの百分率増分が移植部材の離脱を指示する、請求項2に記載の検出アッセンブリ。
  7. 直流インピーダンスレベルが交流電流レベルを増大させることなく増大するとき、マイクロプロセッサが予め定められた第4期間に直流電流を割り込むようにした、請求項6に記載の検出アッセンブリ。
  8. 更に、当該検出アッセンブリが作動した際、自動的に、交流電流監視回路を較正する手段を含む、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  9. 交流電流駆動回路が直流電流駆動回路と無関係に操作される、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  10. 更に、蓄積データ用のレコーダを含む、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  11. 交流電流駆動回路により供給される交流電流が略一定とされ、その監視交流電流レベルが電圧とされる、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  12. 更に、移植部材の離脱判定するために第1モード及び第2モードを選択する、多数のディスクリート電子構成部分を含み、交流電流レベルが、予め定められた第1期間にわたり予め定められた値を下回るとき、第1モードが選択される一方、上記交流電流レベルが、限定期間にわたり予め定められた値を上回るか又はそれと等しいとき、第2モードが選択されるようにした、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  13. 前記交流電流駆動回路は、上記直流電流駆動回路と無関係に操作され、また、前記交流電流監視回路は、上記接合部に供給される上記交流電流の交流インピーダンスを監視し、
    更に、前記電力供給回路は、閾レベルを選択するとともに、上記交流インピーダンスが閾期間にわたり閾レベルを上回るとき、上記接合部からの上記移植部材の離脱を指示する選択手段を有する、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
  14. 交流インピーダンスが、予め定められた期間にわたり予め定められた値を下回るとき、選択手段が固定された閾レベルを選択する一方、上記交流インピーダンスが、限定期間にわたり上記予め定められた値を上回るか又はそれと等しいとき、マイクロプロセッサが一定のオフセット閾レベルを選択するようにした、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  15. 操作時、直流電流駆動回路が略一定レベルの直流電流を保持できないとき、選択手段が自動的に直流電流を低減するようにした、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  16. 直流電流が漸次所定値に変化するようにした、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  17. 直流電流が、手順開始後、漸次一定値に上昇するようにした、請求項16に記載の検出アッセンブリ。
  18. 更に、当該電力供給回路が作動した際、交流電流監視回路を自動的に較正する手段を含む、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  19. 更に、電解的に切断可能とした接合部に供給された直流電流の直流インピーダンスを測定する、直流電流監視回路を含み、交流インピーダンスが閾レベルを上回るとき、上記直流インピーダンスの百分率増分が前記移植部材の離脱を指示するようにした、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  20. 直流インピーダンスが、交流インピーダンスを増大することなく、増大するとき、選択手段が上記直流電流を割込ませるようにした、請求項19に記載の検出アッセンブリ。
  21. 更に、蓄積データ用のレコーダを含む、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  22. 前記移植部材が接合部と電気的に分離された、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  23. 接合部に供給される交流電流が略一定とされ、該交流インピーダンスが電圧をもって監視されるようにした、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  24. 選択手段が多数のディスクリート電子構成部分により構成された、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  25. 選択手段がマイクロプロセッサとされる、請求項13に記載の検出アッセンブリ。
  26. 更に、上記移植部材の離脱を指示する、離脱閾電圧を判定する第1モードおよび第2モードを選択する、中央処理ユニットであって、交流電圧が予め定められた第1期間にわたって予め定められた電圧を下回るとき上記第1モードが選択される一方、上記交流電圧が限定期間にわたって上記予め定められた電圧を上回るか又はそれと等しいとき上記第2モードが選択され、上記離脱閾電圧が上記第1モード下で一定値電圧に設定される一方、上記離脱閾電圧が上記第2モード下で一定のオフセット値電圧に設定されるようにした、中央処理ユニット;及び
    上記直流電流駆動回路の出力電圧を測定する、直流電流監視回路であって、上記交流電圧が上記離脱閾電圧を上回るとき、出力電圧の百分率増分が上記移植部材の離脱を指示する、直流電流監視回路により構成した、請求項1に記載の検出アッセンブリ。
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