本発明の実施の形態に係るWEBコンテンツ表示装置は、WEBコンテンツを表示するWEBコンテンツ表示装置であって、WEBアドレスを受け付けるアドレス受付手段と、前記アドレス受付手段で受け付けられた前記WEBアドレスのページのWEBコンテンツを取得するとともに、取得した前記ページに含まれているリンク先のページのWEBコンテンツを取得するWEBコンテンツ取得手段と、前記WEBコンテンツ取得手段で取得された複数のページの中から表示ページを選択する表示ページ選択手段と、前記表示ページ選択手段で選択された各表示ページの表示順序および前記各表示ページのWEBコンテンツを表示する時間を決定し、決定した前記時間および前記表示順序で前記各表示ページのWEBコンテンツを切り替えて表示する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、前記WEBコンテンツを表示する領域とは別の領域に放送コンテンツを表示し、前記放送コンテンツの内容に応じて前記WEBコンテンツの表示制御を行うことを特徴とする。
これによって、ユーザから表示されているWEBコンテンツに対してクリックやスクロール等の操作が行われなくても、WEBコンテンツを効率的に切り替えて表示することができる。よって、ユーザは、操作なしで、テレビ番組を見ているようにインターネット等のWEBコンテンツを閲覧することができる。
ここで、前記WEBコンテンツ表示装置は、さらに、前記放送コンテンツの視聴履歴を蓄積する放送視聴履歴蓄積手段と、前記放送コンテンツの番組の放送日時に関連する情報を含む番組情報を蓄積する番組情報蓄積手段と、前記放送視聴履歴蓄積手段に蓄積されている視聴履歴と前記番組情報蓄積手段に蓄積されている番組情報から、習慣的に視聴されている番組を予測する視聴番組予測手段とを備え、前記表示制御手段は、前記視聴番組予測手段で予測された番組に関連するWEBコンテンツの表示制御を行ってもよい。
また、前記WEBコンテンツ表示装置は、さらに、前記番組情報蓄積手段で蓄積されている番組情報の放送日時から、前記視聴番組予測手段で予測された番組が放送される時刻を求め、現在時刻との差分の時間を算出する視聴空き時間算出手段と、前記視聴空き時間で算出された時間を用いてWEBコンテンツを表示する時間を決定するWEB切替表示時間算出手段とを備えてもよい。
また、前記WEBコンテンツ表示装置は、さらに、前記視聴番組予測手段は、予測した番組に関連する過去の放送された番組の中で、前記放送視聴履歴蓄積手段に蓄積されている視聴履歴にない番組を視聴していない番組とし、前記表示ページ選択手段は、前記視聴していない番組に関連するWEBコンテンツを選択してもよい。
また、前記WEBコンテンツ表示装置は、さらに、前記WEBコンテンツ取得手段で取得されたWEBコンテンツの作成日時を取得するWEBコンテンツ作成日時取得手段と、前記番組予測手段で予測された番組が、前記放送視聴履歴蓄積手段に蓄積されている前記視聴履歴にない場合に、前記予測された番組が放送された日時と前記WEBコンテンツ作成日時取得部で取得された日時とを比較する日時比較手段とを備え、前記表示ページ選択手段は、前記日時比較手段で比較された結果を用いて表示ページの選択を行ってもよい。
また、前記WEBコンテンツ表示装置は、さらに、表示されている前記放送コンテンツの番組に関するWEBアドレスを抽出するアドレス抽出手段を備え、前記アドレス受付手段は、前記アドレス抽出手段で抽出されたWEBアドレスを受け付けてもよい。
また、前記WEBコンテンツ表示装置は、さらに、前記放送コンテンツの視聴履歴を蓄積する放送視聴履歴蓄積手段と、前記放送コンテンツの番組の放送日時に関連する情報を含む番組情報を蓄積する番組情報蓄積手段と、前記アドレス抽出手段は、前記放送視聴履歴蓄積手段に蓄積されている視聴履歴と前記番組情報蓄積手段に蓄積されている番組情報から、現在から所定時間前までの時間において、複数のチャンネルの視聴が検出されたとき、複数の前記チャンネルの放送コンテンツからそれぞれWEBアドレスを抽出し、前記アドレス受付手段は、前記アドレス抽出手段で抽出された複数のWEBアドレスを受け付け、前記WEBコンテンツ取得手段は、前記アドレス受付手段で受け付けられた複数の前記WEBアドレスのページのWEBコンテンツをそれぞれ取得するとともに、取得した前記ページに含まれているリンク先のページのWEBコンテンツを取得し、前記表示制御手段は、複数の前記WEBアドレスに対応するWEBコンテンツを表示してもよい。
なお、本発明は、このようなWEBコンテンツ表示装置として実現することができるだけでなく、このようなWEBコンテンツ表示装置が備える特徴的な手段をステップとするWEBコンテンツ表示方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
以下、本発明の各実施の形態について、それぞれ図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るWEBコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態のWEBコンテンツ表示装置は、ユーザからWEBアドレスであるURL(Uniform Resource Locator)とそのURLに関する詳細度を受け付けてWEBコンテンツを取得し、ユーザからの操作なしにWEBコンテンツをスクロール・切り替え等を行い表示するという特徴を有する装置であり、図1に示すようにURL受付部101、詳細度受付部102、WEBコンテンツ取得部103、表示ページ選択部104、表示制御部105、および表示部106を備えている。
図3はWEBコンテンツ表示装置の動作の大きな流れを示すフローチャートである。
WEBコンテンツ表示装置の動作の大きな流れは、図3に示すように、はじめに、表示させるWEBコンテンツのURL(以下、トップURLという)を受け付け(ステップ301)、そのトップURLのページからどれだけの階層のリンク先のページのWEBコンテンツを取得するかを示す詳細度を受け付ける(ステップ302)。次に、受け付けられたトップURLとその詳細度に応じてWEBコンテンツを取得し、その中で表示すべきWEBコンテンツを選択する(ステップ303)。次に、選択されたWEBコンテンツを切り替えて表示する(ステップ304)ことで、ユーザの操作なしで、インターネット等のWEBコンテンツを表示する。
次に、図1に示すWEBコンテンツ表示装置の各構成部分について説明する。
URL受付部101は、ユーザによって例えば図2に示すように表示画面201に対してリモコン202のキーで入力された、ユーザが表示を行いたいWEBコンテンツのURL203を受け付ける。なお、URL受付部101は、キーボードやマウス等のユーザインタフェースを用いて入力されたURLを受け付けてもよい。さらには、メール等で受信したコンテンツに含まれるURLを用いてもよい。
詳細度受付部102は、URL受付部101で受け付けられたURLを基本に、そのページからどれだけ先のページまでを表示するかを示す詳細度を受け付ける。例えば、ユーザは、URLと同様に図2に示すようにリモコン202等を用いて詳細度(リンクの深さ)204の入力で行う。なお、詳細度受付部102は、直接、リンク先の数を受け付けてもよい。
WEBコンテンツ取得部103は、URL受付部101と詳細度受付部102とで受け付けられたURLおよび詳細度から、インターネットを介して表示すべきページのWEBコンテンツを取得する。例えば、図2に示すように、URL受付部101で“http://www.trip.co.jp/”を受け付け、詳細度受付部102で「2」を受け付けた場合には、“http://www.trip.co.jp/”のページのWEBコンテンツを取得し、その中に含まれるリンク先のWEBコンテンツと、さらに、そのWEBコンテンツに含まれるリンク先のWEBコンテンツを取得する。このようにして、元のURLのWEBコンテンツとそのリンク先のWEBコンテンツを取得する。
表示ページ選択部104は、WEBコンテンツ取得部103で取得されたWEBコンテンツのページのうち、表示すべきページを選択する。図4は表示ページ選択部104の詳細な構成を示すブロック図である。表示ページ選択部104は、WEBコンテンツ取得部103で取得されたWEBコンテンツのHTMLを解析し、その内容によって表示するページとするか否かを判断するという特徴を有し、図4に示すようにHTML解析部301、リンク先抽出部302、表示ページ判定部303、表示ページ階層構造蓄積部304を備えている。
はじめに、表示ページ階層構造蓄積部304は、図5に示すように表示すべきページの階層構造を、初期階層構造としてセットする。本発明においては、図5のように表示するページの階層構造を表示ページ階層構造とよぶ。図5においては、URL受付部101で受け付けられたトップURLがRootとしてセットされている。次に、HTML解析部301は、WEBコンテンツ取得部103で取得されたトップURLのWEBコンテンツのHTMLテキストを解析する。なお、本実施の形態では、WEBコンテンツがHTMLテキストにより記述されているものとする。さらに、リンク先抽出部302は、HTML解析部301において解析されたHTMLテキストからリンク先URLを抽出する。次に、WEBコンテンツ取得部103は、リンク先抽出部302において抽出されたリンク先URLのWEBコンテンツを取得し、再び、HTML解析部301においてHTMLテキストを解析する。基本的には、図5の1階層目のページは、この操作により選択されるが、トップURLのHTMLテキストに含まれるすべてのリンク先を選択すると、トップURLとは内容的に関連のないURLも選択することになる。例えば、トップURLのページに宣伝のためのURLや、関連サイトとして、異なるドメインのサイトのURLが存在する場合がある。これらのURLは、トップURLとは直接関連のないコンテンツが含まれることが多いため、本WEBコンテンツ表示装置での自動再生コンテンツとしては適さない。
そこで、表示ページ判定部303は、トップURLのHTMLテキスト内でのリンク先URLにおいて、そのリンク先においても、トップURLへのリンクがあるページのみを、表示するコンテンツとして選択する。例えば、図6において、トップURLであるページAのHTMLテキスト内にページB、ページC、ページDのURLが存在したとする。このとき、ページB、ページC、ページDのHTMLテキストを取得し、それぞれのページにおいて、ページAへのリンクがあるか否かを調べる。この結果、ページAへのリンクがあるページのみを表示するページとして、表示ページ階層構造蓄積部304において蓄積されている、図5に示す階層構造へ登録する。図6の場合には、ページB、ページCが登録され、ページDはページAへのリンクがないため図7に示すように表示ページとして選択されない。このようにして、表示ページ判定部303において表示すべきページとして判定されたページを表示ページ階層構造蓄積部304で蓄積されている表示ページ階層構造に登録していく。構築された表示ページ階層構造は、インターネットコンテンツのページ間の階層構造とは異なるものが構築される。
詳細度受付部102で詳細度として例えば「2」が受け付けられている場合、2階層目のページを選択する。第1階層目のページとして選択されたページB、ページCに対して、トップURLと同様の処理を繰り返すことにより、図8に示すような表示のための階層構造が構築される。例えば、ページBのHTMLテキスト内に、ページB1のURLが記述されており、逆に、ページB1のHTMLテキスト内にもページBのURLが記述されている。このようにして、相互にリンク先として設定されているURLが選択されていく。
この際に、表示ページ判定部303は、すでに表示ページ階層構造に登録されているページについては登録しないと判定する。例えば、ページB1のHTMLテキスト内にページCのURLがあったとしても、ページCをページB1の下の階層には設定しない。これにより、表示ページとして登録されたページは、重複するものはなくなる。
図9は、表示ページ選択部104の動作を示すフローチャートである。この図9のフローチャートは、図3の表示ページの選択処理(ステップ303)のサブフローとなっている。
はじめに、URL受付部101で受け付けられたトップURLを、表示ページ階層構造蓄積部304に蓄積されている表示のための階層構造(図5)のRootにセットする(ステップ801)。次に、HTML解析部301は、Root(トップURL)のHTMLテキストを解析し、さらに、リンク先抽出部302においてRootのHTMLテキストから抽出され、WEBコンテンツ取得部103において取得されたリンク先URLのHTMLテキストを解析する(ステップ802)。表示ページ判定部303は、リンク先URLのHTMLテキスト内にもトップURL(リンク元)の記載があるか否かを判定する(ステップ803)。リンク元の記載がある場合(ステップ803でYES)には、表示ページ判定部303は、さらに、リンク先のページは、表示のための階層構造に選択されたページでないかを判定する(ステップ804)。はじめて選択されたページの場合(ステップ804でYES)には、表示ページ判定部303は、表示ページ階層構造蓄積部304で蓄積されている表示すべきページとして表示のための階層構造へ登録する(ステップ805)。登録した後、RootのHTMLテキストから、次のリンク先URLがあるか否かを判定する(ステップ806)。また、上記の判定において、リンク元の記載がない場合(ステップ803でNO)、または、すでに選択されたページである場合(ステップ804でNO)にも、同様に、RootのHTMLテキストから、次のリンク先URLがあるか否かを判定する(ステップ806)。この結果、他のリンク先がある場合(ステップ806でYES)には、そのURLを選択し、ステップ803へもどる(ステップ807)。一方、他のリンク先がない場合(ステップ806でNO)には、フローを終了し図3の動作フローへ戻る。以上の動作の結果、表示すべきページが、図8に示すような階層構造の形式で表現される。
表示制御部105は、表示ページ選択部104で選択され、図8に示すような階層構造で表現されたページの表示を制御する。図10は表示制御部105の詳細な構成を示すブロック図である。表示制御部105は、表示ページ選択部104で生成された表示ページの階層構造から表示するページの順序、画面サイズ、画面のスクロール速度等のWEBページを画面に表示するときの制御内容を決定する特徴を有しており、図10に示すように表示順序決定部901、表示画面イメージ生成部902、表示制御情報決定部903、時刻計測部904、ページスクロール部905、およびページ切替部906を備えている。
表示順序決定部901は、表示ページ選択部104で選択されたページの表示順序を決定する。また、表示画面イメージ生成部902は、表示ページ選択部104で選択されたページを表示部106の画面に表示したときのページの画面の大きさやHTML中に含まれるフレーム、ボーダー等の位置の画面上の位置を計算する。また、表示制御情報決定部903は、表示順序決定部901で決定された順序でページを表示する際に、各ページのスクロール速度、画面のサイズ等の制御情報を決定し、蓄積する。時刻計測部904は、表示制御情報決定部903で決定されたページの表示制御情報で表示するときに、画面の表示時間、スクロール速度を制御するときに時刻を計測する。ページスクロール部905は、表示制御情報決定部903で決定された制御情報を基にページをスクロールさせる。ページ切替部906は、表示制御情報決定部903で決定されたページの制御情報を基に、時刻計測部904を用いて、ページの表示時間、所定の切替タイミングでページを切り替える。
表示制御部105では、はじめに、表示順序決定部901において、図8の階層構造の表示順序を決定する。本実施の形態においては、階層が浅いものから順に、階層の深いものへと表示ページの順序を決定する。図8の例では、はじめにページAを表示し、次に、ページBを表示するが、その際、ページBがページAのどこの部分のリンク先であるかを示すため、リンク元の表示を行う。次に、ページBを表示した後は、ページBからのリンク先である、ページB1を表示する。ページB1を表示するときも、ページBを表示したときと同様に、ページBにおいて、どのリンクをたどるとページB1にいくかの表示を行う。このようにして、図11に示す順序で表示するページの順序が決定される。
表示順序決定部901は、図11に示すような表示順序を決定すると、図12に示すように、各ページを表示する内容を決定する。上述したように、各ページが表示されるときには、そのページの前後関係を示すために、リンク元のページを所定時間表示させた後に、リンク先のページを表示させる。これにより、単に、ページを切り替えて表示するのに比べて、ストーリー性を演出することが可能になる。特に、テレビ等の放送コンテンツの番組においては、ストーリー性があり、放送コンテンツを表示する端末であるテレビにおいては、このようにストーリー性(一貫性)をもたせたコンテンツを連続的に表示することは重要である。画面に表示させる際には、表示順序決定部901において決定されたページの順序を表示制御情報決定部903において蓄積し、時刻計測部904において時刻を計測しながら、ページ切替部906においてページの切替を制御する。
次に、表示制御部105の表示画面イメージ生成部902と表示制御情報決定部903によって、表示されるページに対する表示部106に表示できるサイズの確認を行う。例えば、図13に示すように、表示画面イメージ生成部902で生成された表示すべきページの画面イメージ401が、表示部106で表示できる1画面402に対して縦方向に入らない場合がある。このとき、画面を縦にスクロールさせることで、ユーザが全体を確認できるようにする。図13の例では、ページAについて確認したが、他の表示するページについても同様のことを行う。表示制御情報決定部903は、ページAを表示させる場合に、スクロールを行うことでページAを表示するという決定を行う。
また、表示制御情報決定部903は、ページをスクロールさせて表示するように決定されたものに対しては、スクロールの速度の決定も行う。例えば、ページAの表示に要する時間の計算方法について説明する。表示画面イメージ生成部902においてページAの表示イメージを作成した結果、図13に示すようにページAの上下方向は1680ピクセルであり、それに対して表示部106における表示領域の上下方向の表示量は480ピクセルであったとする。さらに、上下方向のスクロール速度は、1秒間に10ピクセルとすると、ページAを表示するのに必要な時間は、
(1680−480)/10=120(秒)
と計算できる。さらに、ページAを表示した瞬間に、5秒間ほどとめるとすると、
120+5=125(秒)
の表示時間が必要である。また、1秒間のスクロールの量は、表示されているテキストの文字数等の量に応じて変更してもよい。
さらに、テキストを音声読み上げする場合には、音声読み上げの時間に応じて、ページの表示時間を決定してもよい。例えば、図14に示すように、図10の表示制御部105の構成に対して、さらに、読上げテキスト抽出部1101、読上げ音声生成部1102、音声出力部1103を付け加えることで、WEBコンテンツ内に含まれるテキスト情報を音声で読上げることが可能になる。さらに、音声で読上げる速度に応じて画面スクロールの量を制御することが可能になる。読上げテキスト抽出部1101は、ページ内に含まれるテキスト情報のうち、表示画面イメージ生成部902で表示されるテキスト内容を抽出する。表示されるテキスト情報は、HTMLのタグ情報から抽出することが可能である。
次に、読上げ音声生成部1102は、読上げテキスト抽出部1101で抽出されたテキストの音声を一般的な音声合成の技術により、合成音のファイルを生成する。これにより、合成音声を再生した場合の再生時間を検出することができ、その再生時間に応じて、ページをスクロールさせる速度を決定することが可能となる。このように、表示すべき各ページのスクロール量を決定する。
なお、各ページが表示されているときには、表示されているページのテキスト内容を音声にて出力する。さらに、WEBページを自動的に切り替えて表示するため、各ページの関係を切り替え時に音声案内することで、静的なコンテンツであるWEBコンテンツにストーリー性をもたせることが可能になる。例えば、あるページが表示され、そのページ内でのリンク先のページの表示に移るときには、「さらに、○○部分について詳しく説明させていただきます」と表現することで、ページ間のリンク関係を音声で表現することが可能になる。また、リンク元のページへ一旦もどるときには、「先ほどのページへ戻ります」と、新たなページでないことを音声にて伝えることが可能になる。このように、あるページからのリンク先であっても、階層構造が下位層への切り替えと、上位層への切り替えで音声案内の表現を変更することが可能である。これにより、WEBコンテンツであっても、よりストーリー性の高いコンテンツとしてユーザに提供することが可能になる。
各ページに対して表示速度等の制御情報を決定した結果、図15に示すように、各ページの表示領域が設定される。図15では、ページAの上から下方向へ画面がスクロールし、ページAの最下部に達すると、次にページBを表示するため、ページBのリンク元403が画面に入るように、ページAの表示領域を移動させる。ページBのリンク元を一定期間(例えば2秒間)、表示したのちに、ページBの表示に切り替える。ページBに対しても、ページAと同様に、ページBの上から下方向へ画面をスクロールさせる。このような処理を繰り返すことにより、ユーザの操作なしで、WEBコンテンツを閲覧することが可能になる。
図13の例においては、画面を縦方向にスクロールさせるだけで、選択されたWEBコンテンツの全体を表示することが可能であった。しかしながら、例えば図16に示すように、表示画面イメージ生成部902において生成された画面イメージのWEBコンテンツの表示領域401が、横方向に関しても、表示部106の1画面402のサイズに入らない場合がある。このような場合には、表示制御情報決定部903は、まず、WEBコンテンツがフレームやテーブルタグにより、表示上の構造化がされていないかを確認する。例えば、図17に示すように、1つのページが6個のフレームから構成されているとする。この場合には、各フレームごとに、1画面への表示を行う。図17の例の場合には、フレーム1からフレーム6の順に画面スクロールを行いながら表示を行う。フレームの表示順序は、基本的に上から下への順序で決定されるが、図17のフレーム2とフレーム3のように左右に分割されたフレームがあった場合には、左から順に表示することとする。これにより、図17のフレームの例においては、フレーム1、2、3、4、5、6の順序で表示されることとなる。
図17に示すページは、表示上の構造化が行われていたため、各部分ごとに表示することが可能であったが、表示上の構造化がされていないページもある。その場合には、表示制御情報決定部903は、画像情報を縮小するか、テキストのフォントをより小さいフォントに変更する等の処理を行うことで1画面での縦方向のスクロールですむように画面表示の編集を行う。
図18は、表示制御部105の動作を示すフローチャートである。この図18のフローチャートは、図3の選択された表示ページの表示処理(ステップ304)のサブフローとなっている。
はじめに、表示順序決定部901は、図8の表示ページの階層構造を用いて、階層が浅いページから順に表示順序を決定する(ステップ1501)。その結果、図11に示すページの表示順序が決定される。表示画面イメージ生成部902は、表示順序決定部901で決定された表示順序に従い、表示するページを選択する(ステップ1502)。そして、表示画面イメージ生成部902は、選択した表示するページの描画イメージを作成し、表示部106の解像度から表示できる枠を設定する(ステップ1503)。次に、表示制御情報決定部903は、表示する各ページに対して表示するときの画面サイズ、スクロール速度を決定する。表示制御情報決定部903は、まず、横方向において、表示ページの描画イメージが、表示部106の表示画面の枠に入っているか否かを判定する(ステップ1504)。この判定の結果、1画面内に入っている場合(ステップ1504でYES)には、縦方向に画面をスクロールさせることで、表示ページの全体を順に表示する(ステップ1505)。
ステップ1505において表示ページを上から下へスクロールさせながら表示させ、表示ページのすべての部分を表示するまで本ステップを繰り返す(ステップ1506)。表示ページの全体を表示し終わった場合(ステップ1506でYES)には、表示制御情報決定部903は、次の表示ページがあるかを確認する(ステップ1507)。表示ページがない場合(ステップ1507でNO)には、フローを終了する。一方、次の表示ページがある場合(ステップ1507でYES)には、ステップ1502へ戻る。
ステップ1504において、横方向において1画面内に入らない場合(ステップ1504でNO)には、表示制御情報決定部903は、表示ページがフレームまたはテーブル等の表示上の構造化がされているか否かを判定する(ステップ1508)。この判定の結果、構造化されている場合(ステップ1508でYES)には、表示制御情報決定部903は、各部分(フレーム、テーブル等)毎に、1つの表示ページとみなし(ステップ1509)、ステップ1503へもどる。なお、フレーム毎にページを表示する場合においても、表示画面イメージ生成部902において表示画面に対して表示イメージが大きい場合には、スクロールしながらWEBコンテンツを画面に表示する。一方、表示ページが構造化されていない場合(ステップ1508でNO)には、横方向において、表示ページが表示部106の1画面に入るように描画イメージを縮小または、テキスト情報の場合にはフォントを小さくすることで1画面に入るようにして(ステップ1510)、ステップ1503へ戻る。
以上の動作の結果、図8で設定された表示ページの階層構造を順に、画面スクロールとページの切り替えを行いながら表示することが可能になる。
表示部106は、表示制御部105で表示情報が制御された内容を表示する。表示部106は、例えばプラズマディスプレイ等の大型ディスプレイや、携帯電話の小型ディスプレイ、また、車載端末のディスプレイ等である。具体的には、表示制御部105で制御された画像情報が、ビデオメモリに書き込まれ、その内容をユーザが閲覧するディスプレイに表示される。
以上のように、ユーザからホームページのURLとそのURLからのリンクの深さだけを受け付け、ユーザから表示されているWEBコンテンツに対してクリックやスクロール等の操作が行われなくても、WEBコンテンツを効率的に切り替えて表示することができる。
なお、本実施の形態においては、表示ページを上から下へスクロールさせることで、画面を自動的に表示した。さらに、表示ページには、フレームやテーブル、ボーダーライン等の意味的な区切りがページ内に入れられている場合がある。そこで、縦方向にスクロールする際に、その境界にかかったときには、スクロールを一旦停止させることで、意味的な区切りをつけることが可能になる。具体的には、図19に示すように、表示制御部105に、表示するページに含まれるフレームやテーブル、ボーダー等のHTMLテキストからタグを検出する表示境界検出部1601と、表示境界検出部1601で検出された境界が画面の上端にかかったときに、画面のスクロールを一時停止するページスクロール一時停止部を付加することで実現することが可能である。
例えば、図20に示すように、ページAはいくつかのフレームから構成されている。ページAに対して予め、表示境界検出部1601において表示の境界501を検出し、ページAを縦方向に自動的に画面をスクロールさせるときに、各境界501に表示領域402の上の部分が重なった瞬間で、ページスクロール一時停止部1602がスクロールを一旦停止させることで、ページの意味的な区切りを表現することが可能になる。
また、本実施の形態においては、ページの表示順序が決定され、各ページのスクロールの速度を決めることで、全体を表示するのに必要な時間を算出することが可能になる。例えば、図21に示すように、各ページのスクロール速度と、リンク元を表示する時間を決定することで、各ページの表示を終了するのに必要な時間を算出できる。さらに、各ページの表示時間の和を求めることで、全体の表示に必要な時間を算出できる。図21の例では、93秒で自動表示が終了する予定となっている。そこで、図22に示すように、再生を開始する前に、その再生に必要な時間をユーザに提示することが可能になる。
さらには、提示された時間に対して、ユーザが操作を行いたい場合には、前もって、表示ページから削除する等の処理を行うことで、時間の短縮を行うことも可能になる。具体的には、図23に示すように表示制御情報決定部903で決定された表示制御情報をユーザに提示する表示制御情報表示部1801、および提示された表示制御情報に対するユーザの編集指示を受け付けるユーザ指示受付部1802をさらに付け加える。例えば、図21のように決定された表示制御情報を図24に示すように、各ページを表示するのに必要な時間をユーザに提示することが可能である。このように表示されたスケジュールに対して、ユーザは、リモコン操作等により、各ページの表示の要否を入力することが可能である。
しかしながら、図24のように、各ページに対して表示する時間を提示した場合、多数のページを表示しなければならない場合には、一覧性が悪くなり、ユーザの指示を入力することが困難である。一方、表示制御情報は、本WEBコンテンツ表示装置では、表示ページ階層構造で保持しているため、複数のページをまとめた表示所要時間を提示することが可能である。例えば、図25に示すように、ページB、B1、B2を表示するのに必要な所要時間を提示することで、表示されるWEBコンテンツの内容を簡単に把握し、ユーザの表示制御の指示を入力することも簡単になる。
なお、図25においては、3つのタイトルで表示スケジュールを表現した。しかしながら、「四国旅行」に関しては、C、C1、C2、C3の4つのページから構成され各ページの表示時間の合計とその切り替え時間で43秒となっている。この場合、11秒、25秒、43秒の中で最も長い表示時間がかかるものを選択し、その中身に関しては、詳細に表示することで、表示に長い時間がかかるものに関しては、その内容を確認することが可能である。図25の場合においては、(ページA)、(ページB、B1、B2)、(ページC)、(ページC1)、(ページC2)、(ページC3)の6個の表示項目に関して表示時間をユーザに提示することになる。このように表示時間に応じて、表示時間を提示するページの詳細度を変更することで、画面サイズに応じた表示が可能になる。さらに、ユーザは、表示ページの選択が容易になる。これらの表示内容の制御は、図23における表示制御情報表示部1801において時刻計測部904で計測された時刻情報と、表示順序決定部901で表示順序を決定するために用いたページの階層構造を利用して決定される。
また、本実施の形態においては、ページが表示されているときに、ユーザからの操作がない場合について説明した。さらに、ユーザがDVD等で蓄積されたコンテンツを閲覧するときと同様の例えば図26に示すようなリモコン202を用いて、WEBコンテンツの再生を制御することも可能である。この場合、受け付けられたリモコン202の操作により、ページスクロール部905、またはページ切替部906がWEBコンテンツの再生を制御する。例えば、再生中に、早送りボタンをおすと、次のページのコンテンツを表示したり、一時停止のボタンをおすと、画面の切り替えやスクロールを停止させることも可能である。また、本実施の形態では、図27に示すように、表示されるページは階層構造で表現されているため、ページBを再生中に、ユーザによって「早送り」ボタンが押されると、ページB1に切り替えるのではなく、ページCに切り替え、再生を再開することが可能になる。このように、階層構造で表示ページを管理することで、WEBコンテンツの階層構造を考慮したスキップ操作が可能になる。
また、本実施の形態においては、WEBコンテンツを画面全体に表示する例について述べた。さらに、テレビ等の画面においては、受信した放送コンテンツと、WEBコンテンツを図28に示すように同時に表示することも可能である。このとき、ユーザがテレビのCM以外の番組コンテンツを視聴しているときには、番組に集中して視聴している場合が多い。そこで、CMが放送された場合には、WEBコンテンツの自動再生を開始し、番組が始まったところで、WEBコンテンツの自動再生を終了してもよい。図29はこの場合のシステム構成を示す図である。図29においては、図1に示すシステム構成に対して、さらに、放送コンテンツ受信部1901、URL抽出部1902、番組情報検出部1903、および放送コンテンツ表示部1904が付加されている。
放送コンテンツ受信部1901は、番組の内容だけでなく、番組に付与されたタグ情報、さらには、番組表に関する情報、番組に関連するWEBコンテンツのURLの情報を、放送波で多重化されたストリームから受信しデコードする。
URL抽出部1902は、放送コンテンツ受信部1901で取得した放送コンテンツから放送されている番組に関するURLの情報を取得し、URL受付部101へ出力する。
番組情報検出部1903は、放送コンテンツ受信部1901で取得した放送コンテンツにおいて、現在、画面に表示されているコンテンツが放送かCMかの判断を行う。例えば、ステレオ放送か否かで判断する。また、新たな番組が始まったか否かを番組表情報を用いて判断する。例えば、9時55分において番組が終了し、次の番組が10時からはじまることを受信した番組表の情報から判断する。さらに、この番組情報を用いて、表示制御部105のWEBコンテンツの表示制御を行う。例えば、CM中はWEBコンテンツの自動再生を行うが、新たな番組が開始されると、WEBコンテンツの自動再生を終了するという制御が可能になる。
放送コンテンツ表示部1904は、放送コンテンツ受信部1901で受信した放送コンテンツを表示する。これによって、図28に示すように、放送コンテンツの表示と、WEBコンテンツの自動表示の両方を同時に行うことが可能になる。
さらに、ユーザがリモコン202等でWEBコンテンツ視聴ボタンを押したときのみ、自動再生をはじめ、放送コンテンツ表示部1904で表示された番組に対してチャンネル変更ボタンがおされたときには、WEBコンテンツの自動再生を停止してもよい。これにより、ユーザが視聴しようとしているコンテンツ(番組またはWEB)を選択して表示することが可能になる。
また、本実施の形態においては、現在取得できるWEBコンテンツを自動的に再生する例について述べた。さらに、図30に示すように、WEBコンテンツの更新された箇所をユーザにわかるように、枠などをつけて表示することも可能である。WEBコンテンツは、放送コンテンツとは異なり時々刻々と部分的に更新されるものである。そこで、前回表示したときのWEBコンテンツを記憶しておき、今回取得したWEBコンテンツと比較することで、前回表示したときに比べて、どの部分が更新されているかを、ユーザに知らせることが可能になる。これにより、ユーザが注意して確認するべき箇所がわかる。また、更新箇所が表示されるときには、スクロールの速度を遅くしたり、スクロールを一旦停止したり、点滅を行うことで、ユーザの注意を喚起することが可能である。
また、本実施の形態においては、ページが表示される前にページのリンク元のページの表示を行うことで、表示されているページの前後関係がユーザにわかるように表示したが、これに限られるものではない。例えば、図31に示すように、画面の一部分にリンク元のページの一部分を常に表示するようにしてもよい。図31においては、ページBのリンク元であるページAの一部分を画面の上部に表示することで、ページBの前後関係をユーザが把握することが可能になる。
さらに、例えば図32に示すように、自動的に切り替えられるページの階層構造をページのWEBコンテンツと同時に表示することで、現在、閲覧しているページのリンク関係を把握することが可能である。特に、ページの階層構造に応じて、WEBコンテンツの表示のレイアウトを変更することで、画面を有効に利用することが可能になる。具体的には、図32に示すように表示ページ選択部104で構築された図8に示すような表示ページ階層構造を画面の一部分に表示し、現在、閲覧しているページの部分505の色を変更することで、全体に対する表示ページの関係を把握することが可能になる。さらに、全部のページを表示し終わるのに必要な時間をユーザに提示することも可能である。また、表示ページ階層構造の深さの度合いが所定の値より小さいとき(浅い階層しかないとき)は、図32(a)に示すように階層構造の表示を縦方向に画面を利用し、逆に、所定の値より大きいときは、図32(b)に示すように階層構造の表示を横方向に画面を利用することが可能になる。これは、表示ページの構造を階層構造で構築していることで、可能になる。逆に、表示ページの内容に応じてページを縦長に利用すべき(図32(a))か、横長に利用すべき(図32(b))かを先に判断し、それに応じて、階層構造の表示部分を変更してもよい。表示ページが階層構造で構築されていることで、ページの階層構造のすべてを表示せずに、上位の階層だけを表示することで、画面の横方向(深さ方向)を動的に変更することが可能になる。さらに、図33(a)、図33(b)に示すように、表示ページの階層構造の表示ページのトポロジーを変更することも可能である。
また、本実施の形態では、家庭内に設置されたテレビ等のディスプレイに表示し、WEBコンテンツを自動的に表示する例について述べたが、これに限られるものではない。例えば、車載端末等に本発明を適用することで、車両の運転に集中しなければならない状況で、WEBコンテンツの自動確認を行うことができ有用である。また、運転中に自動閲覧を行うことは安全上問題があるため、車両運転中は音声でコンテンツを読上げる等の処理が必要である。また、車両のサイドブレーキをかけたときのみ、WEBコンテンツの自動再生が始まるように設定させることで、運転者は、インターネットのコンテンツに対してクリック等の操作をすることなく、コンテンツの閲覧を行うことが可能になる。
また、携帯電話等に、本発明を適用することにより、屋外で歩行等の動作中であっても、コンテンツに対してクリック等の操作入力を行うことなく、WEBコンテンツを閲覧することが可能になり、有用である。また、携帯電話においては、電池の残量を考慮した上で、表示すべきWEBページの選択を行うことも有用である。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、URLとそのURLからのリンクの深さを詳細度として受け付けることで、WEBコンテンツの自動再生を行った。特に、ユーザが放送コンテンツを閲覧するテレビによって、WEBコンテンツを閲覧する際には、放送と同様に、ユーザからのクリックやスクロール等の操作なしで、WEBコンテンツを確認することが可能になる。
さらに、放送コンテンツを閲覧中に、気に入った番組がなく、番組と番組の合間にWEBコンテンツを閲覧しようとする際には、URLとWEB閲覧が可能な時間を入力するだけで、コンテンツを確認できると便利である。そこで、本実施の形態においては、URLと閲覧時間を受け付けることで、適当なWEBコンテンツを自動的に表示する場合について述べる。
図34は、本発明の実施の形態2に係るWEBコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態のWEBコンテンツ表示装置は、ユーザからWEBアドレスであるURLと閲覧時間を受け付けてWEBコンテンツを取得し、ユーザからの操作なしにWEBコンテンツをスクロール・切り替え等を行い表示するという特徴を有する装置であり、図34に示すようにURL受付部101、WEBコンテンツ取得部2001、再生時間受付部2002、表示ページ選択部2003、表示制御部2004、閲覧履歴取得部2005、および表示部106を備えている。
図35は、本実施の形態のハードウエア構成を示すブロック図である。図35に示すように、ユーザがリモコン202等の機器を用いてURLと、そのURLからリンクがあるページを自動的に再生したい再生時間を入力する。WEBコンテンツ表示装置はインターネット等のネットワーク2103に接続されており、ネットワーク2103を介してWEBサーバ2101に接続される。WEBサーバ2101の閲覧履歴記憶部2102にはWEBコンテンツの閲覧履歴が蓄積されている。本実施の形態においては、WEBサーバ2101に蓄積されているWEBコンテンツの閲覧履歴を用いることで、WEBコンテンツを再生する時間を制御する。
次に、図34に示すWEBコンテンツ表示装置の各構成要素の動作について説明する。
再生時間受付部2002は、WEBコンテンツを自動的に再生させる時間(閲覧目標時間)を受け付ける。図35は、リモコン202等によりユーザが3分(180秒)と入力している例である。なお、閲覧目標時間は、システムで設定してもよい。例えば、番組の合間の時間を設定したり、視聴している番組において、興味のないシーンがあった場合には、その時間を見計らって設定してもよい。また、番組終了後に、ユーザがWEB閲覧ボタンを押して、WEB閲覧の指示があった場合に、次の番組が開始される時刻を番組表から取得し、その時間に応じてWEBコンテンツの自動閲覧を行ってもよい。
WEBコンテンツ取得部2001は、実施の形態1と同様に、URL受付部101で受け付けられたURLのページのWEBコンテンツを取得し、その中に含まれるリンク先のWEBコンテンツを取得する。実施の形態1では、詳細度受付部102で受け付けられた詳細度に応じて、WEBコンテンツを取得したが、本実施の形態においては、再生時間受付部2002で受け付けられた再生時間より長くなるWEBコンテンツを取得する。
閲覧履歴取得部2005は、URL受付部101で受け付けられたURLのページを管理するWEBサーバ2101の閲覧履歴記憶部2102からWEBコンテンツの閲覧履歴を取得する。ここで、WEBサーバ2101の閲覧履歴記憶部2102は、WEBコンテンツの閲覧履歴をコンテンツとそのアクセス時刻、そのアクセスを行ったIPアドレスを蓄積している。例えば、図36に示すような閲覧履歴が蓄積されている。閲覧履歴には、ユーザIDとしてIPアドレスをもとに、ユーザのページの推移を検出することが可能になる。例えば、図36において、IPアドレス「133.144.121.118」のユーザのユーザIDを「0001」とすると、図36の表においては、3回のアクセスが行われている。21時3分12秒にページB1をアクセスし、21時3分14秒にページB11をアクセスし、21時4分38秒にページB1を再びアクセスしていることがわかる。
表示ページ選択部2003は、実施の形態1と同様に取得したWEBコンテンツから自動再生を行うときに表示するページを選択する。実施の形態1においては、詳細度受付部で受け付けられたリンクの深さをもとに、ページを選択したが、本実施の形態においては、再生時間受付部2002において、再生に要する時間が受け付けられているため、その時間の情報を利用して、さらに、表示するページの選択を行う。
表示ページ選択部2003の具体的な動作について説明する。はじめに、図37に示すように、入力されたURLのページAをRootに設定し、ページAのHTMLテキストに含まれるURLを用いて、1階層目のページを取得する。ここでのページの取得は、実施の形態1と同様に、相互にリンクがあるものを選択することで、より関連のあるページを選択することが可能になる。第1階層目のページを取得した結果、例えば図37に示すように、ページB、ページC、ページD、ページEを取得することができたとする。さらに、各ページのテキストの量から、各ページを表示するのに必要な時間を計算することができる。図37に示す例では、ページBが15秒、ページCが4秒、ページDが15秒、ページEが10秒と計算されたとする。ページAの表示に要する時間が11秒であるため、これらのページをすべて表示するのに55秒の時間を要することになる。
ここで、再生時間受付部2002で受け付けられた時間が図35に示すように、180秒であったとする。現在の1階層目のリンクだけでは、55秒しかかからない。そこで、新たに、次の階層(2階層目)までのリンクをたどる。その結果、例えば図38に示すように、2階層目までのページが選択されるようになる。ページBの下に<80秒>と記載しているのは、ページB以下のページを表示するのに必要な時間が、15+32+33=80(秒)であることを示している。同様に、ページC、D、Eも計算され、その結果、第2階層まで表示しようとすると、合計で285秒かかかることを示している。目標再生時間が180秒であるため、285秒になると、再生時間が長すぎることになる。
そこで、閲覧履歴取得部2005で取得されたユーザのページの閲覧履歴から、頻繁にアクセスされているページを選択することで、ページの削減を行う。具体的には、ユーザの閲覧履歴から、ページをたどる確率(閲覧確率)を計算し、その値が小さいもののリンクを削除する。ページをたどる確率は、ページBをアクセスしたユーザが、所定の時間(例えば3分)以内に、ページBのどのリンクをアクセスしたかを図36の表を用いて算出する。例えば、ページBをアクセスしたユーザが100人いたとする。これらのユーザのうちで、3分以内にページB1をアクセスしたユーザが10人いたとすると、ページBからページB1への閲覧確率は「0.1」となる。このようにして、多くのユーザの閲覧履歴から、ページ間のリンクをたどる確率を算出する。図38では、各ページのリンクをたどる確率をリンクの上に記載している。例えば、ページAからページBへの閲覧確率は「0.0013」である。この閲覧確率が高いということは、元ページを表示したユーザの多くは、次にリンク先の所定のページを閲覧したことになる。逆に、小さいということは、元ページを表示したユーザは、他のページにアクセスしていることを示している。例えば、あるユーザXがページBからページB1へのリンクをたどった確率PX(B→B1)は、
PX(B→B1)
=(ユーザXがページBを表示後3分以内にページB1を表示した頻度)/(ユーザXがページBを表示した頻度)
で表現される。また、一人のユーザの確率でなく、複数のユーザによる確率の平均値Pave(B→B1)は、
Pave(B→B1)=(Σx PX(B→B1))/N
で表現される。ただし、Nは確率を計算した人数である。さらに、WEBを閲覧するユーザと類似した嗜好(プロファイル)をもったユーザによる確率を利用することで、さらに精度よく、リンクをたどる確率を計算することが可能になる。また、ユーザの家族等の閲覧履歴を用いることで、家族で閲覧するリビングに設置されたテレビによるWEBの閲覧には有効である。なお、ユーザの嗜好やプロファイルは、ユーザによって登録されている「お気に入り」のホームページや、WEBの閲覧履歴から取得されたキーワードを利用することが可能である。
次に、表示ページ選択部2003は、リンクをたどる確率が最小のものを抽出し、そのリンクを削除する。図39の例においては、ページAからページDへの閲覧確率が最も小さく、「0.0001」である。そこで、ページAをアクセスしたユーザのほとんどは、ページD以外をアクセスしているとみなし、ページDはページAにはあまり関連しないページであると判断する。ページDを削除することで、ページD1、ページD2も同時に再生コンテンツから削除される。その結果、図40に示すように、全体を表示するのに要する時間は193秒となる。しかしながら、図40においても、まだ、目標の180秒より長い。そこで、再び、リンクをたどる確率が最小のものを選択する。図40の例においては、ページCからページC3へのリンクである。そこで、そのリンクを削除する。その結果、図41に示すように、全体表示に要する時間は185秒である。まだ、目標の180秒に到達しないため、再び、確率が小さいページEからページE2へのリンクを削除する。その結果、図42に示すように、全体を表示する時間が154秒となり、180秒より小さくなった。
そこで、154秒はページ全体をスクロールするのに必要な時間であるが、ページを表示する前にリンク元を表示する時間を挿入する必要がある。図42の例では、ページAを除くと、8個のページを表示する必要がある。そこで、(180−154)/8=1.875(秒)がリンク元を表示するときに必要な時間とすることで、全体を表示するのに必要な時間は180秒となる。図43は、180秒に時間調整されたページの表示時間を示す図である。図42に示す表示ページ階層構造をもとに、表示順序を決定することで、図43の表示スケジュールを決定することが可能になる。
以上の動作を図44と図45のフローチャートを用いて説明する。図44は、URLの受け付けと再生時間の受け付けからWEBコンテンツを取得して自動的に表示する全体の流れを示すフローチャートである。さらに、図45は、WEBコンテンツの閲覧履歴を用いて、ページ間のユーザのリンクをたどる確率から、ページ間の関連性を算出し、関連の少ないページを削除することで、ページの表示時間を制御するフローチャートである。
はじめに、URL受付部101はトップURLを受け付ける(ステップ3001)。さらに、再生時間受付部2002は閲覧に要する時間(例えば180秒)を受け付ける(ステップ3002)。表示ページ選択部2003は、表示するリンクの階層として「1」を設定する(ステップ3003)。そして、表示ページ選択部2003は、階層を「1」として表示ページを選択する(ステップ3004)。ステップ3004では、実施の形態1の図9で記載したものと同様の処理を行う。表示するための階層構造が構築されるため、図37に示すように各ページでの表示時間を算出し、全体表示するための閲覧予想時間(55秒)を算出する(ステップ3005)。次に、閲覧予想時間が閲覧目標時間より短いか否かを判定する(ステップ3006)。この判定の結果、閲覧予想時間が短い場合(ステップ3006でYES)には、リンクの階層を「1」増やし、ステップ3004へもどる(ステップ3007)。ここでは、閲覧の目標時間が180秒であるのに対して、55秒と少ないため、ステップ3007へすすむ。
一方、閲覧予想時間が目標閲覧時間を越えている場合(ステップ3006でNO)には、表示ページを削減することで、再生表示時間を調整する(ステップ3008)。上記の例では、リンクの深さを「2」とし、再びWEBコンテンツを取得した結果、図38に示すように、表示時間が285秒となり、目標の180秒を超えたため、ステップ3008へすすむ。
次に、表示ページを削減し、適切な表示時間になったら、WEBコンテンツの表示を行う(ステップ3009)。なお、ステップ3009の動作は、実施の形態1の図18と同様の処理を行うことで表示の制御を行う。
次に、表示ページを削減する動作について図45を用いて説明する。
はじめに、閲覧目標時間を設定する(ステップ3101)。本実施の形態の場合180秒となる。閲覧履歴取得部2005で取得された図43に示すようなWEBへの閲覧履歴の表から、リンク毎の閲覧確率を計算する(ステップ3102)。閲覧確率が最小のリンクを削除する(ステップ3103)。リンクが削除されることにより、その先の表示ページを削除する(ステップ3104)。その結果、全体の再生時間を計算しなおし、閲覧予想時間が閲覧目標時間より短いか否かを判定する(ステップ3105)。この判定の結果、まだ、閲覧予想時間が長い場合(ステップ3105でNO)には、リンク先の閲覧確率が次に小さいリンクを削除し(ステップ3106)、ステップ3104へすすむ。このように、閲覧時間が、目標時間より小さくなるまで、リンクを削除し、目標時間より小さくなった時点(ステップ3105でYES)で、リンク元を表示する時間を計算する(ステップ3107)。
以上の動作により、受け付けられたURLと、その再生時間に応じて、WEBコンテンツを選択し、スクロールおよびページ切り替えを行って、WEBコンテンツを表示することができる。よって、ユーザは、操作なしで、テレビ番組を見ているように閲覧することが可能になる。
なお、本実施の形態では、他の複数のユーザのリンクをたどった結果を閲覧履歴から算出し、ページ間のリンクをたどる確率を計算しているが、これに限られるものではない。例えば、ユーザ本人のWEBページの閲覧履歴を利用して、ページ間のリンクをたどる確率を計算してもよい。この場合、ユーザはそのページに対して複数回アクセスしていることが望ましく、ページを自動的に切り替えて表示する場合も、以前に、ユーザが訪問したことがあるページの自動閲覧機能となる。例えば、ユーザがスキー旅行に行くときに、あるスキー場付近の宿泊施設の調査を行っていた履歴があったとする。翌年、同じスキー場に行こうとした場合に、前回のWEBの閲覧履歴を利用して、昨年、調査した宿泊施設の概要を自動的に閲覧することが可能になる。このように、ユーザが以前にアクセスしたWEBページの履歴を用いて、前回の閲覧情報を再度確認するときには、本WEBコンテンツ表示装置は有効である。
また、本実施の形態では、他のユーザ(ユーザ自身でもよい)によるリンクをたどった確率を用いて、ページ間の関連性を計算したが、ページ間で共通している単語の頻度や、URLにおけるドメイン情報や、URLから得られるページのディレクトリ構造を利用して、ページ間の関連を計算してもよい。
また、本実施の形態においては、閲覧履歴を用いてページの選択を行っているが、これに限られるものではなく、ユーザの普段の視聴履歴を用いてページの選択を行うことも可能である。例えば、ユーザの番組やWEBコンテンツに対する視聴履歴から、番組表のテキスト情報や、WEBコンテンツのテキスト情報から、ユーザの興味を推定することが可能となる。そこで、ユーザの興味のあるページを優先的に選択し、ユーザが興味のあるキーワードが含まれないページを削除することで、ページの選択を行うことが可能になる。これにより、他のユーザのWEBの閲覧履歴を参照することなくWEBページを選択することが可能になる。また、ユーザの興味のあるページが優先的に選択される可能性が高くなる。
(実施の形態3)
実施の形態1、2においては、放送コンテンツと連携したWEBコンテンツを自動的に切り替えて表示する方法について説明した。一般に放送コンテンツは、放送されている時間に閲覧していなければ、その時間に放送されたコンテンツは録画していなければ、視聴することができない。しかしながら、WEBコンテンツにおいては、過去に放送したコンテンツの内容の概要を公開している場合がある。そこで、本実施の形態においては、ユーザの放送コンテンツの視聴履歴を蓄積することで、将来、ユーザが視聴する番組を予測し、その番組に関連した過去の番組を視聴していなかった場合には、その番組に関するWEBコンテンツを取得し、ユーザに対して自動的に表示切り替えを行うものである。例えば、過去の視聴履歴から、ユーザが毎週欠かさずに視聴していた「ドラマA」があったとする。これは、ユーザの視聴履歴と、過去の放送されたコンテンツの番組表の情報から判断することが可能である。しかしながら、たまたま、10月2日の午後10時からの「ドラマA」を視聴することができなかった場合に、10月9日の午後9時50分に、「ドラマA」を視聴するためにチャンネルを合わせたとする。このとき、先週の「ドラマA」を視聴していなかったことが、視聴履歴から判断することができるため、10月2日の午後10時から放送された「ドラマA」のあらすじに関する情報を、WEBコンテンツから取得し、放送が開始される10時までの10分間の間に、WEBコンテンツの自動表示切り換えを行いながら、表示を行う。これにより、ユーザは、日常的に視聴している番組に関して、視聴しそこなった場合においても、WEBコンテンツを閲覧することであらすじを理解することができるようになる。特に、WEBコンテンツをテレビ等表示装置において閲覧するときには、関連するコンテンツを自動的に切り替えて表示することで、従来までの受動型のコンテンツ(放送コンテンツ等)を視聴するスタイルでWEBコンテンツを閲覧することが可能になる。以上の動作を実現するためのシステム構成図を図46に示す。
図46は、本発明の実施の形態3に係るWEBコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。なお、実施の形態1、2と同様の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態のWEBコンテンツ表示装置は、放送コンテンツの視聴履歴と番組情報を蓄積し、ユーザの興味のある番組に関するWEBコンテンツを所定の時間内に自動的に切り替えて表示するという特徴を有する装置であり、図29に示すWEBコンテンツ表示装置の構成に加えて、図46に示すように、放送視聴履歴蓄積部4601、番組情報蓄積部4602、視聴番組予測部4603、視聴空き時間算出部4604、およびWEB切替表示時間算出部4605を備えている。
各構成要素の動作について説明する。放送視聴履歴蓄積部4601では、例えば図47に示すような視聴履歴が蓄積される。この視聴履歴は、放送コンテンツを表示するテレビ等の端末による電源のON/OFFやチャンネルの切替動作の履歴から蓄積されるものである。
番組情報蓄積部4602は、例えば図48に示すように過去の放送された番組の番組情報および将来放送される予定の番組の番組情報が蓄積されている。これらの番組情報は、放送コンテンツと多重化されて配信される情報や、インターネット等のネットワークにより配信される情報である。例えば、各チャンネルに対して、放送される、または放送された日時、番組の開始時刻、終了時刻、番組のカテゴリー、番組のタイトル、番組の内容等について蓄積されている。
視聴番組予測部4603は、放送視聴履歴蓄積部4601に蓄積されている視聴履歴と、番組情報蓄積部4602に蓄積されている番組情報を用いてユーザが視聴する番組を予測する。ここで、視聴する番組とは、過去の放送した番組でユーザの視聴が予測されたにもかかわらず視聴しなかった番組や、今後、放送される番組においてユーザの視聴が予測される番組である。具体的には、例えば、ユーザの視聴履歴から番組情報蓄積部4602に番組情報が蓄積されている各番組に対して、ユーザが放送時間に対してどれだけの時間視聴していたかの割合を算出する。例えば、放送時間が55分の番組に対して、48分のユーザの視聴があった場合には、48/55=87%の視聴割合であったことが計算される。この値を用いて、ユーザが、番組情報蓄積部4602に番組情報が蓄積されている番組の中でどの番組を視聴したかの判断を行う。次に各チャンネルに対して、シリーズになっている番組、関連している番組をまとめ、ユーザがどの番組を視聴したかを判定する。番組のまとめ方に関しては、ドラマ等の場合には、同一タイトルの番組でまとめたり、チャンネルと放送時間(放送された曜日)が同一であったものを一つのまとまりとなる番組とすることが可能である。このようにして、まとめられた番組に対して、ユーザが日常的に視聴しているか否かを判定する。例えば、毎週放送されるドラマの番組が10回の連続ドラマである場合に、すでに8回放送されていて、ユーザが8回とも、90%以上の視聴割合で視聴していた場合には、今後も視聴する可能性が高いと判定する。一方、8回放送されていて、7回、90%以上の視聴割合で視聴していた場合には、残りの1回は見逃したと判断することが可能である。このように、視聴履歴を用いて、ユーザの視聴習慣を抽出し、過去に放送された番組において、視聴履歴がなかった場合に、その番組を見逃したのか、興味がなくて視聴しなかったのかの判断を行うことが可能である。例えば、図49に示すように、10月7日、14日、21日、・・・と、放送されていた「エースの星」というドラマに対して、11月4日の「エースの星」のみ視聴履歴が蓄積されていなかった。現在、11月11日の場合、11月4日の「エースの星」はユーザの視聴が予測された番組であるが、何らかの理由でユーザが見逃したと判断することができる。同様に、図49の「ドキュメント」に関しても、「ドキュメント(2)」は見逃したと判断することが可能である。
視聴番組予測部4603では、放送視聴履歴蓄積部4601で蓄積されていない番組に対して、ユーザが見逃してしまった番組や、これから閲覧しようとしている番組を予測する。例えば、前述したように、過去の視聴履歴から習慣的に視聴していた番組を抽出し、その番組に関連する番組が将来放送される場合には、ユーザが視聴する可能性が高くなる。
視聴空き時間算出部4604は、視聴番組予測部4603でこれからユーザによって視聴されることが予測された番組に対して、現在時刻との差分を算出し、現在時刻から視聴可能性の高い番組までの空き時間を算出する。例えば、毎週10時から所定のチャンネルで放送される番組が視聴番組予測部4603で予測された場合に、現在時刻が9時50分であったとする。このとき、10時から9時50分までの10分間が空き時間として算出される。
WEB切替表示時間算出部4605は、視聴空き時間算出部4604で算出された空き時間を利用して、WEBを自動的に切り替えて表示する時間を算出する。例えば、ユーザが習慣的に視聴している番組が開始される時間、その番組に関連するWEBコンテンツにある情報を選択し、自動的に表示する。
図50は本実施の形態3の動作の流れを示すフローチャートである。視聴番組予測部4603は、番組情報蓄積部4602に番組情報が蓄積されている番組で、すでに放送された番組を選択し、各番組に対して、放送視聴履歴蓄積部4601で蓄積されている視聴履歴から、番組の放送時間に対して80%以上の視聴履歴がある番組をユーザが視聴した番組とする(ステップ5001)。視聴番組予測部4603は、ステップ5001でユーザが視聴した番組とした番組について、番組情報蓄積部4602で蓄積されている番組情報を取得する(ステップ5002)。例えば、視聴した番組が連続ドラマの番組であるか、野球のナイター中継の番組であるか等、特に、シリーズで放送されている番組であるか否かの情報を抽出する。シリーズであるか否かは、毎週、同一名称の番組名称であるか否かの情報から判断する。次に、視聴番組予測部4603は、ユーザの視聴があった番組の中で、同一チャンネルで同一時間帯での視聴番組があるか否かを判断する(ステップ5003)。同一チャンネルで同一時間帯での番組であった場合(ステップ5003でYES)には、ユーザが習慣的に視聴している番組であると判断し、今後、その続編の番組を視聴すると予測する。そして、視聴番組予測部4603は、その視聴すると予測した番組に関して、前回の番組の視聴履歴が存在するか否かを判定する(ステップ5004)。前回の視聴履歴があった場合(ステップ5004でYES)には、表示ページ選択部104は、今後、放送される番組に関連するWEBページを選択する(ステップ5005)。前回の番組の視聴履歴が存在しなかった場合(ステップ5004でNO)には、表示ページ選択部104は、前回の番組に関連するWEBページを選択する(ステップ5006)。視聴空き時間算出部4604は、現在時刻を取得し、習慣的に視聴している番組の放送が開始されるまでの時間(視聴空き時間)を算出する(ステップ5007)。WEB切替表示時間算出部4605は、視聴空き時間算出部4604で算出された時間をWEBページの自動切換え時間とし、表示ページ選択部104において、各ページの表示時間が決定される(ステップ5008)。
以上の動作の結果、ユーザの視聴が予測される番組を視聴履歴から予測し、さらに、視聴履歴を用いて前回の番組に関連する情報を提示するか、これから放送される番組に関連する情報を提示するかを判定し、ユーザが興味をもっている番組に関連するWEBページを自動的に切り替えて表示することが可能になる。これにより、ユーザは、前回の番組を視聴していなかった場合には、前回の番組情報をWEBページで確認することができ、さらに、前回の番組を視聴していた場合には、今後、放送される番組に関する情報を確認することができる。特に、番組に関連するWEBコンテンツが、ユーザの操作なしで視聴することができるようになる。
なお、本実施の形態では、ユーザが習慣的に視聴している番組であるにもかかわらず、過去の視聴していない番組があった場合には、その番組に関連するWEBコンテンツの自動切換え表示を行った。一方、過去に視聴していなかった番組であっても、ドラマ等でストーリーが連続的である場合があるときには、前々回の番組を視聴せず、前回の番組を視聴していた場合には、前回の番組を視聴した段階でストーリーを把握できる可能性が高い。そこで、前々回の放送を視聴していなかった場合でも、前回の番組を視聴していた場合には、ユーザは前々回のストーリーを把握できているものとみなす。よって、その場合には、今後、放送される番組に関連するWEBコンテンツの自動切換え表示を行うものとする。具体的には、図49の「ドキュメント」にあるように、これから「ドキュメント(4)」の放送が開始されるときに、たとえ、「ドキュメント(2)」の視聴履歴がなかった場合でも、「ドキュメント(3)」の視聴履歴があった場合には、「ドキュメント(4)」の番組に関するWEBコンテンツをユーザに提供するものとする。
(実施の形態4)
実施の形態3においては、放送コンテンツの視聴履歴を用いて、ユーザが習慣的に視聴している番組を抽出し、その番組情報から将来、ユーザが視聴する可能性がある番組を予測している。その予測された番組がはじまる前に、関連するWEBコンテンツを自動的に切り替えて表示することにより、ユーザはテレビ画面を視聴しているだけで、画面に対する操作なしに、WEBコンテンツでも同時に視聴することが可能になる。さらに、本実施の形態においては、ユーザが習慣的に視聴している番組の放送された日時の情報と、WEBコンテンツが作成された日時の情報を用いて、どのWEBコンテンツまでを自動的に表示すべきか判定することにより、ユーザに提示すべきWEBコンテンツのみを提示することが可能になる。例えば、クイズ番組に関するWEBページが存在した場合には、クイズ番組が放送される前には、そのクイズの問題に関する内容がWEBページで公開されていることがある。しかしながら、放送終了後には、その番組で放送されたクイズの回答に関する内容がWEBコンテンツとして公開されていることがある。このような場合に、放送を視聴していないユーザであった場合には、その番組が放送される前に公開されたWEBページのみを自動的に切り替えて表示し、放送を視聴していたユーザに対しては、前回の放送を思い出させるために、放送後のWEBページを自動的に切り替えて表示すべきである。これにより、番組を視聴する前のユーザに対しては、その番組がクイズ番組であった場合には、その回答までを閲覧することがなくなり、その番組の閲覧を楽しむことが可能である。また、ドラマ等の番組の場合には、番組の結末までを確認することなくドラマを視聴できるようになる。一方、番組をすでに視聴したユーザに対しては、前回のドラマの結末までをWEBコンテンツの自動表示により確認することができ、今回のドラマの導入が容易になる。
特に、WEBコンテンツの自動切換え表示においては、ユーザの意図に関わらずWEBコンテンツが表示される。そのため、ユーザが閲覧したくないページまで閲覧してしまうことがある。特に、放送コンテンツの場合には、録画して、後日、じっくり視聴しようとしていた場合には、その内容や結末までがWEBコンテンツとして公開されていた場合においても、ユーザはその番組を視聴するまでは閲覧したくないものである。そこで、本実施の形態においては、ユーザの放送コンテンツに関連するWEBコンテンツの自動切換え表示を行う場合には、ユーザによる放送コンテンツの視聴履歴を用いて、表示すべきWEBコンテンツと表示すべきでないWEBコンテンツを区別する必要がある。
図51は、本発明の実施の形態4に係るWEBコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。なお、実施の形態3と同様の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態のWEBコンテンツ表示装置は、放送コンテンツの視聴履歴と番組情報を蓄積し、ユーザの興味のある番組に関するWEBコンテンツを所定の時間内に自動的に切り替えて表示するという特徴を有する装置であり、図46に示す実施の形態3のWEBコンテンツ表示装置の構成のWEB切替表示時間算出部4605に替えて、図51に示すように、WEBコンテンツ作成日時取得部5101、および日時比較部5102を備えている。
各構成要素の動作について説明する。WEBコンテンツ作成日時取得部5101は、WEBコンテンツ取得部103で取得されたWEBコンテンツの各ページが作成された日時を取得する。作成日時は、ファイルが作成されたタイムスタンプを参照することで取得が可能であり、また、HTMLコンテンツのメタタグを利用してもよい。
日時比較部5102は、WEBコンテンツが作成された日時と番組が放送された日時の比較を行う。放送された日時のコンテンツをユーザが閲覧していなかった場合には、その後に生成されたWEBコンテンツは表示ページ選択部104では選択しないようにする。例えば、WEBコンテンツ作成日時取得部5101において、例えば図52に示すように各ページが作成された日時が取得されたとする。このとき、ユーザは放送日が10月14日の放送コンテンツを視聴していなかったとする。このとき、ページD、D1、D2、D3のWEBコンテンツは自動切換え表示のページとしては選択しないようにする。これにより、10月14日の放送を視聴したユーザに対するWEBコンテンツを表示することなく、自動切換え表示が可能になる。
図53は本実施の形態のWEBコンテンツ表示装置の動作の流れを示すフローチャートである。図53のフローチャートのステップ5301からステップ5304は、図50のステップ5001からステップ5004と同様の処理であるため説明を省略する。ステップ5304において、前回の放送を閲覧していた場合(ステップ5304でYES)には、関連するWEBページをすべて自動的に切り替えて表示する(ステップ5305)。ステップ5304において、前回の放送を閲覧していなかった場合(ステップ5304でNO)には、関連するWEBページの中でも、放送日以降に作成されたWEBページを表示ページの対象から削除する(ステップ5305)。
これにより、放送コンテンツを視聴していないユーザに対しては、放送日より前に公開されていたWEBページのみを自動的に切り替えて表示することができ、ユーザが閲覧したくないページは表示されないようにすることが可能である。
なお、ユーザの放送コンテンツの視聴があらかじめ予想される場合には、放送前のWEBコンテンツを蓄積しておいても構わない。そして、その番組をユーザが録画しただけで、番組を視聴しなかった場合に、その番組に関連するWEBコンテンツを自動表示する場合には、放送前にあらかじめ取得していたWEBページの自動切換え表示を行う。これにより、放送日とWEB作成ページの日時の比較を行うことなく、放送前のWEBページと放送後のWEBページを区別して表示することが可能になる。特に、放送コンテンツを録画した場合に、その要約をWEBコンテンツの自動切換え機能を用いて確認する場合や、録画したコンテンツを視聴したことがある場合には、放送後に公開されたWEBコンテンツの自動切換え表示を行い、録画したコンテンツを視聴したことがない場合には、放送前に公開されたWEBコンテンツの自動切換え表示を行う。これにより、視聴していない番組の結末やクイズの回答を表示することなく放送コンテンツの内容を確認することが可能になる。
なお、本実施の形態では、1つの番組に対するWEBコンテンツの自動切換え表示について説明している。しかしながら、ユーザは放送コンテンツに対してザッピングを行いながら番組を視聴することがある。例えば、好みのチャンネルが複数あるときには、それらの2つのチャンネルを切替ながら視聴することがある。このような場合には、各チャンネルのWEBコンテンツを取得し、番組の切替と連動してWEBコンテンツの自動切換えを行ってもよい。例えば、図54に示すように放送コンテンツを表示する画面ではユーザがチャンネル(番組Aおよび番組B)を切替て表示し、WEB表示画面は複数に領域を分割し、各ウインドウにユーザによって切替られたチャンネルに関連するWEBページの自動切換え表示を行うことが可能である。これは、図51において、放送視聴履歴蓄積部4601で蓄積されている履歴において、現在から所定時間前までの時間において、複数のチャンネルの閲覧が検出されたときに、URL受付部101に対して複数のURLを入力し、複数種類のWEBコンテンツを取得することで実現できる。さらに、表示制御部105において、情報表示画面を複数の画面に分割し、URL受付部101で受け付けた複数のURLに対応するWEBコンテンツを各画面において表示することで実現できる。
また、上記にようにユーザが複数のチャンネルを閲覧していることがわかった場合に、各WEBコンテンツの自動切換え表示に対して、さらに、放送コンテンツの表示領域に表示されているチャンネルに関連するWEBページのコンテンツのみ自動的に切替、別のチャンネルのWEBページの自動切換えを停止させておく。例えば、放送コンテンツの表示領域で番組Aが視聴されている間は、番組AのWEBコンテンツは自動切換え表示を行い、番組BのWEBコンテンツの自動表示は停止させる。一方、放送コンテンツの表示領域で番組Bが視聴されている間は、番組BのWEBコンテンツは自動切換え表示を行い、番組AのWEBコンテンツの自動表示は停止させる。これにより、チャンネルを切り替える度に、WEBページの最初のページからの自動切換えが開始されることなく、途中からのWEBページの自動切換えが可能になり、繰り返し、同じWEBコンテンツを閲覧する必要がなくなる。これは、図51の表示制御部105において、番組情報検出部1903で検出された番組に関するWEBコンテンツのみを切り替え表示し、他のWEBコンテンツの自動表示を停止することで実現することが可能である。
なお、各実施の形態において、URL受付部101はアドレス受付手段に、詳細度受付部102は詳細度受付手段に、WEBコンテンツ取得部103はWEBコンテンツ取得手段に、表示ページ選択部104、2003は表示ページ選択手段に、表示制御部105、2004は表示制御手段に、HTML解析部301は解析部に、リンク先抽出部302はリンク先抽出部に、表示ページ判定部303は選択部に、表示ページ階層構造蓄積部304は表示ページ階層構造蓄積部に、表示順序決定部901は表示制御手段に、表示画面イメージ生成部902は画面イメージ生成部に、表示制御情報決定部903は表示制御情報決定部に、ページスクロール部905はページスクロール部に、ユーザ指示受付部1802は切替受付手段にURL抽出部1902はアドレス抽出手段に、再生時間受付部2002は再生時間受付手段に、閲覧履歴取得部2005は閲覧履歴取得手段に、放送視聴履歴蓄積部4601は放送視聴履歴蓄積手段に、番組情報蓄積部4602は番組情報蓄積手段に、視聴番組予測部4603は視聴番組予測手段に、視聴空き時間算出部4604は視聴空き時間算出手段に、WEB切替表示時間算出部4605はWEB切替表示時間算出手段に、WEBコンテンツ作成日時取得部5101はWEBコンテンツ作成日時取得手段に、日時比較部5102は日時比較手段に、それぞれ相当する。