以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
なお、実施例1は、主に請求項1,5,9,13について説明する。また、実施例2は、主に請求項2,6,10,14について説明する。また、実施例3は、主に請求項3,7,11,15について説明する。また、実施例4は、主に請求項4,8,12,16について説明する。
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例の落札物配送システムによる、オークション落札物の配送の一例を説明するための概念図である。この図1(a)にあるように、ネットオークションに出品された出品物に対して入札が行われ、落札が成立した。するとオークションサーバは、出品者の端末(出品端末)に落札成立を通知するとともに、「落札ID」も合わせて通知する。
つづいて出品者は、落札された出品物を落札者宛に発送するために配送業者などを訪れる。そして、図1(b)にあるように、出品者は配送業者店舗の店頭に設置されている印刷装置に、前述の通知された「落札ID」を入力する。すると、例えば印刷装置はオークションサーバに対してその落札IDが真正なものであるかを問合せる。そしてオークションサーバから真正の落札IDである旨の返答があった場合、印刷装置は広告サーバから広告の画像データを取得する。
そして印刷装置は、図1(c)にあるように、その取得した広告αを例えば配送用の梱包箱の表面に印刷する。出品者はこのようにして広告αが印刷された梱包箱に落札物を入れ、落札者宛の配送を手配する。すると、図1(d)にあるように、落札者は落札物の受け取りに際して広告αに接触することになり、広告効果が発生する。したがって広告αを出稿したクライアントはその広告効果に対する広告料を支払い、その広告料によってこの落札物の配送費用をまかなうことができる、という具合である。
<機能的構成>
図2は、本実施例の落札物配送システムにおける構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、本実施例の落札物配送システムは、「オークションサーバ」(0200)と、「落札端末」(0210)と、「出品端末」(0220)と、「広告サーバ」(0230)と、「梱包広告印刷装置」(0240)と、からなる。
なお、「オークションサーバ」と「広告サーバ」は、図にあるように別体のサーバ装置として実現されても良いし、一のサーバ装置が後述する両サーバの機能を備えることで実現されても良い。また、オークションサーバには落札端末のほかに、入札には参加したが落札できなかったユーザーの端末である入札端末も当然接続されているが、図示は省略している。
以下、図示の便宜上、本実施例の落札物配送システムをオークションに係るシステムと広告印刷に係るシステムとに分けて、それぞれのシステムにおける各装置の詳細な機能的構成について説明する。
図3は、本実施例の落札物配送システムを構成するオークションサーバと、出品端末と、落札端末における、それぞれの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「オークションサーバ」(0300)は、「オークション実行部」(0301)と、「落札決定部」(0302)と、「落札ID取得部」(0303)と、「落札ID送信部」(0304)と、を有する。
また、「出品端末」(0320)は、「落札ID受信部」(0321)と、「落札ID表示部」(0322)と、を有する。また「落札端末」(0310)は、本発明に特有の特徴的な構成を備えていないが、一般的な端末と同様にネットワークを介した情報の送受信部や入札情報を入力する入力部、ディスプレイなどの表示部を備えていると良い。
なお、以下に記載する本落札物配送システムを構成する各装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザーインターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明は落札物配送システムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
以下、まずオークションサーバの上記の機能的構成、「オークション実行部」、「落札決定部」、「落札ID取得部」、「落札ID送信部」について説明する。
「オークション実行部」(0301)は、オークションを実行する機能を有し、CPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF(インターフェース)、オークション実行プログラムなどによって実現することが出来る。具体的にオークション出品用Webページなどを介して、出品端末からオークションの出品物に係る情報(写真データや紹介テキストなど)及びオークションの条件(開始価格や入札単位価格、入札終了日時、また場合によっては即決価格や最低落札金額など)の入力を受付ける。そして、受付けた情報に基づいて当該出品物の入札用Webページを生成し、Web上に公開する。
その後、入札用Webページを介して入札端末から入札金額を含む入札を受付けると、入札端末のIDと関連付けて受付けた入札を管理する。そして例えばサーバの内蔵時計や外部の時間情報を参照し、当該出品物の入札終了日時が到来したら、その時点で最高額を示す入札と関連付けて管理されている入札端末のIDを特定する、という具合である。
もちろん、最初に出品端末から入力されたオークションの条件によって即決価格や最低落札金額が設定されていれば、入札終了日時前に即決価格以上の入札を行った入札端末のIDを特定しても良いし、入札終了日時が到来しても最低落札金額以上の入札が無ければ入札端末のIDを特定しないようしても良い。
このようにオークション実行部では、通常のネットオークションと同様にオークションの出品を受付け、その出品時に設定されたオークションの条件に従い入札を管理する、という具合である。
「落札決定部」(0302)は、落札端末からの入札を受けて落札を決定するための機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、落札決定プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、前述のオークション実行部の処理によってオークション条件に応じて特定された入札端末を、その出品の落札端末として落札を決定する、という具合である。
図4は、このように決定された落札を管理するためにオークションサーバで保持されているマスタデータの一例を表す概念図である。この図4にあるように、オークションサーバは、例えばオークションマスタデータ、出品者マスタデータ、落札者マスタデータをHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に保持している。そしてオークションマスタデータでは、図4の(a)にあるように、出品登録時に自動的に付与などされる「オークションID」を主キーとして、出品物の「名称:田園」や「カテゴリー:CD」、入札用Webページに表示するための「画像:001.jpg」、などを関連付けてテーブル化している。また、落札決定部にて落札が決定された出品に関しては、「落札フラグ:○(当該出品物に関し落札がされたことを示すフラグ情報)」や、次の落札ID取得部で取得、付与される落札IDなども関連付けられていると良い。またその他にも、開始価格や入札単位価格、入札終了日時、現在入札価格や、設定されていれば即決価格や最低落札金額などの情報も関連付けられていると良い。
また、上記オークションマスタデータは、「オークションID」によって図4(b)に示す出品者マスタデータと連携管理されている。この出品者マスタデータでは、「オークションID」を主キーとして、その他に「出品者ID:a1111」や「氏名:山田太郎」、「住所:東京都港区・・・」、「メールアドレス:YTaro@・・・co.jp」などが関連付けられている。
また、同様に「オークションID」によって、図4(c)に示すように「落札者ID」や「落札額」などをデータ項目とする落札者マスタデータも、オークションマスタデータや出品者マスタデータと連携管理されている、という具合である。
「落札ID取得部」(0303)は、決定された落札に応じて落札IDを取得する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、落札ID取得プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、例えば落札IDをオークションIDと同一のものとする場合、前述の図4に示すオークションマスタデータから、そのオークションIDを取得するよう構成すると良い。あるいは落札決定に応じて新たに落札ID「aaa0001」などを生成し、図4に示すようにオークションマスタデータにオークションIDと関連付けて付加し格納するよう構成しても良い。
また落札IDは、文字や数字、記号などの任意の組み合わせ列で表現されても良いし、そのような組み合わせ列を二次元バーコードなどに変換したものでも良い。あるいは落札を一意に識別できるものであれば画像や音声データなどのバイナリデータで表現されたものであっても良い。
このように落札が成立したオークション取引に関して、落札IDを付与してオークションマスタデータなどにて管理するとともに、当該落札IDを出品端末やその他の装置に送信することで、後述する梱包広告印刷装置での広告印刷の認証処理を行うことができる。
「落札ID送信部」(0304)は、落札IDを送信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF、落札ID送信プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、前述の落札ID取得部にて取得した落札IDを、所定の送信先に送信する処理を行う。ここで本発明の落札物配送システムでは「出品端末」を所定の送信先の一つとして落札IDの送信を行うと良い。このようにして出品端末を利用する出品者に対して落札IDを通知することができる。そして梱包物などへの広告印刷を行うことで配送料をまかなうため、出品者はその通知された落札IDを利用してネットオークションが成立した事の認証を行う、という具合である。なお、ここで落札IDは、そのまま認証のためのID(認証ID)として利用されても良いし、例えば二次元バーコードで示される落札IDを解析し得られた文字列などを認証IDとして利用しても良い。
また、落札IDの送信方法は様々であって良い。例えば落札決定通知のメールに落札IDを合わせて記載して送信する方法が挙げられる。その場合、送信先アドレスは図4(b)に示す出品者マスタデータから取得すると良い。あるいは、例えば出品端末にオークション用アプリケーションがインストールされていれば、そのアプリケーションによって取得された出品端末のIPアドレス宛に直接送信しても良い。またその場合、当該アプリケーションが落札ID表示用のポップアップウィンドウを出品端末上で表示するなどの処理を行う構成とすると良い。
また出品端末以外の送信先については、システムの構成に応じて適宜設定されると良い。例えば、後述する認証IDによる認証を梱包広告印刷装置にて実行する場合は、その認証に利用するために落札IDや落札IDと関連付けられた認証IDを梱包広告印刷装置宛に送信すると良い。また、広告サーバにて認証IDによる認証処理を行う場合には、広告サーバ宛に落札IDを送信すると良い。
つづいて、上記のように送信された落札IDを受信する「出品端末」の機能的構成について説明する。ここで、出品端末は、前述のオークション実行部にてオークションの対象となる出品に係る処理を行うための出品情報(出品物写真や紹介テキスト、あるいはオークションの条件など)の入力部や、入力された出品情報をオークションサーバに送信する送信部などを有していると良い。ただし、その構成については従来のオークションシステムにおける出品者の端末と同様であるので説明は省略する。
そして、本実施例では、図3に示す通り「出品端末」(0320)は、「落札ID受信部」(0321)と、「落札ID表示部」(0322)と、を有することを特徴とする。
「落札ID受信部」(0321)は、落札IDを受信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF、落札ID受信プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、メールやその他の各種方法で送信されてきた落札IDを通信IFにて受信し、落札ID受信プログラムに従ったCPUの処理により主メモリなどにその落札IDを格納する、という具合である。
「落札ID表示部」(0322)は、落札IDを表示する機能を有し、例えば描画用CPUなどの演算装置や主メモリ(ビデオメモリ)、ディスプレイ、落札ID表示プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、受信し主メモリなどに格納されている落札IDに従い、ビデオメモリ上に描画用データを生成しディスプレイに表示する、という具合である。
なお、この表示は様々な形態で実施されると良い。例えば前述のように、落札IDが二次元バーコードなどの画像として受信されていれば、ディスプレイ上に当該落札IDを示す二次元バーコードが表示されても良い。そのような場合には、出品者はそれをバーコード読取機能付携帯端末で撮影する事で携帯端末に落札IDを取り込むよう構成すると良い。そしてその取り込んだ落札IDを、後述するように携帯端末から梱包広告印刷装置に赤外線通信などで送信するよう構成すると良い。
以上のように、本実施例の落札物配送システムのうちオークションに関するシステムによって、落札に応じた落札IDが出品者の出品端末に送信、表示される。それにより、出品者は、梱包物などに広告を印刷するために必要な落札ID(又は認証ID)を知ることができる。
つづいて、図2の広告印刷に係るシステムにおける各装置の機能的構成について、図5を参照し説明する。
図5は、本実施例の落札物配送システムを構成する広告サーバと、梱包広告印刷装置における、それぞれの機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「広告サーバ」(0530)は、「広告保持部」(0531)と、「広告送信部」(0532)と、を有する。
また、「梱包広告印刷装置」(0540)は、「認証ID入力受付部」(0541)と、「広告受信部」(0542)と、「印刷部」(0543)と、を有する。
以下、まず広告サーバの機能的構成、「広告保持部」、「広告送信部」について説明する。
「広告保持部」(0531)は、落札された出品物を梱包する梱包物に付帯するための広告を保持する機能を有し、例えばフラッシュメモリやHDD、DVDメディアやその読取装置、あるいはその他の各種記録装置によって実現することができる。
「梱包物」とは、落札された出品物の梱包時に利用される部材をいい、例えば梱包用の箱や袋、包装紙、封用テープ、また梱包物に貼付するための配送用の伝票や荷札が挙げられる。したがって、広告はそれらに直接印刷されても良い。また、広告は梱包物に付帯されるものに印刷されても良い。「梱包物に付帯する」とは、例えば梱包用の箱や袋に別紙などを同封することが挙げられる。したがって、広告は別紙に印刷され、梱包物に同封されても良い。
図6は、この広告保持部での広告保持の一例を表す概念図である。ここで、例えば広告クライアントから広告の出稿依頼があると、その広告画像を取得し、広告のカテゴリーなどとともに広告サーバに登録する。すると図6(a)にあるように、登録された広告ごとに「広告ID」が付され、その広告IDと関連付けて「広告主ID」、「印刷用データ(広告画像)」、「カテゴリー」などの情報をテーブルデータとして保持する、という具合である。また、このテーブルには、その他に「出稿期間」や「希望印刷形態(梱包箱か同封別紙か、カラーかモノクロかなど)」などの情報が広告IDと関連付けられていても良い。また、広告は画像(バイナリ)データのみならずテキストデータなどであっても良い。
また、図6(b)にあるように、例えばオークションサーバの処理により落札が成立し、落札IDがこの広告サーバに送信されてきた場合、その落札IDと広告IDとを関連付けて保持するよう構成しても良い。なお、落札IDと関連付けられる広告IDを決定する処理は、適宜設定されたルールに従うと良い。例えば、乱数表を利用してランダムに決定するルールであっても良い。あるいは実施例3で後述するように、落札IDと関連付けてその落札物のカテゴリー情報を取得し、同一カテゴリーの広告を関連付けるルールも挙げられる。あるいは実施例4で後述するように、落札IDと関連付けて落札者の所望商品を示す「ウィッシュリスト」を取得し、そのウィッシュリストに示される商品の広告IDを関連付けるルールなども挙げられる。
そして、後述する梱包広告印刷装置にて落札IDに由来する認証IDの入力がなされた場合、その落札IDをキーとして図6(b)に示すデータテーブルを検索し、特定された広告IDに係る広告などを梱包広告印刷装置に返信する、という具合である。
「広告送信部」(0532)は、広告保持部に保持された広告を送信する機能を有し、例えば、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF、広告送信プログラムなどによって実現することが出来る。なお、ここでの広告送信に関する各種処理は、適宜設定に応じて実行されると良い。例えば広告の送信タイミングに関しては、後述する梱包広告印刷装置からの広告送信リクエストに応じて実行するタイミングや、所定の周期で定期的に広告を送信するタイミングなどが挙げられる。また、送信する広告の決定処理についても、前述のように図6(b)のテーブルデータを参照し決定しても良いし、落札IDには関係なく例えばランダムに決定するなどしても良い。
このようにして広告サーバから送信された広告が、後述する落札IDを利用した認証の後、梱包物に付帯するよう印刷される、という具合である。
つづいて、上記のように送信された広告を梱包物に付帯するため印刷する「梱包広告印刷装置」の機能的構成について説明する。図5に示す通り「梱包広告印刷装置」(0540)は、「認証ID入力受付部」(0541)と、「広告受信部」(0542)と、「印刷部」(0543)と、を有する。
「認証ID入力受付部」(0541)は、認証IDの入力を受付ける機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、キーボードなどの入力デバイスあるいは短距離通信IF、認証ID入力受付プログラムなどによって実現することが出来る。
「認証ID」とは、落札IDで認証されることを目的とするIDをいい、例えば落札IDと同一のIDであっても良いし、落札IDと関連付けられ管理される事で、落札IDと別の文字列として(落札IDで認証可能に)構成されても良い。また、例えば落札IDが所定文字列を二次元バーコード化したものであれば、認証IDは、二次元バーコードを逆変換して取得される所定文字列であっても良い。
なお、この認証IDの入力方法は様々であって良い。例えば、前述のように出品端末にて表示された文字列などの落札ID(=認証ID)を、出品者が梱包広告印刷装置に備えられたキーボードにて入力する方法が挙げられる。あるいは、出品端末が携帯電話などであり、無線短距離通信機能を備えていれば、梱包広告印刷装置に備えられたその通信ポートを介して認証IDを無線通信入力する方法なども挙げられる。
そして梱包広告印刷装置では、以下の構成によって、このように入力された認証IDを利用してオークションによる商取引が成立したことを保証した上で広告印刷を行うことができる。
「広告受信部」(0542)は、広告を、広告サーバ装置から受信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF、落札ID受信プログラムなどによって実現することが出来る。
「広告」とは、入力を受付けた認証IDを落札IDにて認証した結果が真正であるとの認証結果である場合に前記付帯するために印刷される広告である。したがって、この広告受信部での広告受信は、例えば認証IDによる認証処理の後に広告サーバに送信リクエストを出し、返信された広告を受信する構成であっても良い。あるいは広告サーバから広告を当該認証処理前に予め受信する構成であっても良い。またその場合には認証処理の結果を受けて、予め受信し保持しておいた広告を印刷する構成とすると良い。
なお、上記のように広告の受信条件又は印刷条件となる「認証IDを落札IDにて認証する処理」については、梱包広告印刷装置自身が行っても良いし、その他のオークションサーバや広告サーバで実行しても良い。このように認証処理はその処理主体を様々に設定することができるため、認証処理の説明は処理主体ごとに場合分けをして後述する。
「印刷部」(0543)は、受信した広告を梱包物に付帯するための印刷をする機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、プリンタ装置、印刷プログラムなどによって実現することが出来る。
この印刷部では梱包物に付帯するため、前述の通り、梱包箱や袋、包装紙、配送用の伝票や荷札、あるいは梱包物に同封される別紙などに広告を印刷する。また、その印刷は、所定の条件に従って広告画像を拡大/縮小して行っても良いし、一の梱包物などに複数の広告画像を印刷しても良いし、カラー/モノクロで印刷されても良い。また、このような広告の編集を実施例2で後述するようにその必要な配送料に応じて行っても良い。
また、例えばオークションの入金処理と落札物の配送処理とを一元管理することができる配送業者店舗などにて梱包広告印刷装置が設置されるのであれば、オークションの入金と梱包物などへの広告の印刷と、を連携して処理しても良い。具体的に、口座情報などから入金金額を取得し、オークションサーバから取得した落札金額よりも多い、あるいは配送料を含む落札金額と同一の金額であると判断されれば、広告で配送料をまかなう必要が無いため広告を印刷する処理は行わず、逆であれば広告の印刷を実行するという具合である。
そしてこのように広告が印刷された梱包物(あるいは印刷されたものが付帯する梱包物)を用いて落札物を梱包し、落札者に対して配送する。そして配送事業者は、広告を出稿した広告クライアントから徴収した広告費用を配送費用に充てる事で、配送料無料を実現する、という具合である。
以上のように本実施例の落札物配送システムでは、認証IDを落札IDで認証した後に梱包物などに広告を印刷するため、オークション取引が成立していることを保証した上で広告クライアントから広告費を徴収することができる。また、オークション取引の成立の都度広告を印刷するので、リアルタイムで情報鮮度の高い広告を提供することができる。
つづいて、本実施例の落札物配送システムにおける「落札IDでの認証IDの認証処理」について、その詳細を以下に説明する。この「落札IDでの認証IDの認証処理」を行う機能を備える「認証処理部」は、図7に示すように、その処理主体に応じて大きく3つのパターンに分けることができる。
図7(a)に示すように、「認証処理部」は、「オークションサーバ」(0700a)に備えられる構成が挙げられる。具体的に、「梱包広告印刷装置」(0740a)にて入力を受付けた認証ID(例えば落札IDと同一)を「オークションサーバ」に送信する。「オークションサーバ」では、図4のオークションマスタデータ中のその認証IDと関連付けられている落札フラグを参照し、落札されたことを示すフラグであれば、その認証IDを真正として判断する。また、認証IDが落札IDを基にして「オークションサーバ」にて生成されたものであれば、その関連性を示すテーブルを「オークションサーバ」に保持しておくと良い。そして当該テーブルデータを参照することで認証IDを落札IDに変換した後、上記同様にオークションマスタを参照してその真正判断処理を行うと良い。
また、図7(b)に示すように、「認証処理部」は「広告サーバ」(0730b)に備えられる構成であっても良い。その場合には、落札が成立すると「オークションサーバ」(0700b)から「広告サーバ」に対して落札ID、あるいは落札IDと認証IDとを関連付けたテーブルデータが送信される。そして「梱包広告印刷装置」(0730b)では入力を受付けた認証IDを広告サーバに送信し、「広告サーバ」にてその認証IDと、オークションサーバより送信された落札IDやテーブルデータとの比較判断処理を行う、という具合である。
また図7(c)にあるように、「認証処理部」は、「梱包広告印刷装置」(0740c)に備えられる構成であっても良い。その場合には、「オークションサーバ」(0700c)から「広告サーバ」に対して落札ID、あるいは落札IDと認証IDとを関連付けたテーブルデータが送信される。そして、「梱包広告印刷装置」自身が、受付けた認証IDについての認証処理を実行する、という具合である。
また、もちろん認証専用のサーバを設け、上記認証処理を行うよう構成しても良い。このように、梱包広告印刷装置で入力された認証IDを認証する主体は様々であって良く、また上記構成をとる事でいずれの場合でも同様の作用効果を生じることができる。
つづいて、上記のうち図7(a)で示すようにオークションサーバにおいて認証処理を行う場合のさらに詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図8は、認証IDによる認証処理を行う機能を備えるオークションサーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「オークションサーバ」(0800)は、前述の通り「オークション実行部」(0801)と、「落札決定部」(0802)と、「落札ID取得部」(0803)と、「落札ID送信部」(0804)と、を有する。なお、これらの機能的構成は、上記にて記載済みであるのでその説明は省略する。そして認証IDによる認証処理を行うため、このオークションサーバは、さらに「第一認証処理部」(0805)と、「第一広告印刷制御部」(0806)と、を有する。
「第一認証処理部」(0805)は、梱包広告印刷装置において入力された認証IDを受信し、その認証IDが真正であるか否かを認証する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF、第一認証処理プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、梱包広告印刷装置では認証IDが入力されると、例えばこのオークションサーバのIPアドレスなどを宛先として認証IDを送信する。そしてオークションサーバでは通信IFにてその認証IDを受信し、主メモリなどに格納する。そして受信した認証IDをキーとして図4(a)に示すようなマスタデータを参照し、当該認証IDと同じ落札IDが格納されているかCPUの論理演算処理によって判断する。そして、受信した認証IDと同一の(あるいは関連付けが示されている)落札IDがマスタデータに含まれていれば、認証IDは真正なものであるとの判断結果を出力する、という具合である。
「第一広告印刷制御部」(0806)は、認証した結果が真正であるとの認証結果である場合に前記付帯すべき広告を、梱包広告印刷装置にて印刷するよう制御する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、第一広告印刷制御プログラムなどによって実現することが出来る。
なお、この第一広告印刷制御部における梱包広告印刷装置での印刷制御は、さまざまな形態で実現することができる。例えば、オークションサーバが認証結果をそのまま梱包広告印刷装置に返信するよう構成する実施形態が挙げられる。その場合、梱包広告印刷装置では、受信した認証結果に応じて広告サーバに広告の送信リクエストを出したり、予め広告サーバから配信され自身が保持している広告の印刷を行ったりする、という具合である。
あるいは、オークションサーバが認証結果を広告サーバに送信するよう構成する実施形態も挙げられる。その場合広告サーバでは、受信した認証結果に応じて広告を梱包広告印刷装置に送信する。そして梱包広告印刷装置では、その広告の受信をもって認証が真正である旨を確認し受信した広告の印刷を実行する、という具合である。また上記構成の場合、オークションサーバから広告サーバに送信されるのは認証結果のみならず、広告の送信命令などであっても良い。
このようにして、オークションサーバにて認証IDの認証を行い、その認証結果に応じて梱包広告印刷装置での広告印刷を実行させることができる。
つづいて、オークションサーバではなく、広告サーバにおいて認証処理を行う場合の詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図9は、認証IDによる認証処理を行う機能を備える広告サーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「広告サーバ」(0930)は、前述の通り「広告保持部」(0931)を有する。また図示しない「広告送信部」を有していても良い。なお、これらの機能的構成は、上記にて記載済みであるのでその説明は省略する。そして認証IDによる認証処理を行うため、この広告サーバは、さらに「サーバ落札ID受信部」(0932)と、「第二認証処理部」(0933)と、「第二広告印刷制御部」(0934)と、を有する。
「サーバ落札ID受信部」(0932)は、オークションサーバから落札IDを受信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、通信IF、サーバ落札ID受信プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、ネットワーク経由で通信IFを介して受信した落札IDや、落札IDと認証IDとを関連付けたテーブルデータなどを主メモリに格納する、と言う具合である。
「第二認証処理部」(0933)は、梱包広告印刷装置において入力された認証IDを受信し、その認証IDが真正であるか否かを認証する機能を有する。なお、この第二認証処理部における処理は、主体が広告サーバである点と、認証に利用する落札IDがサーバ落札IDで受信したものである点を除くと上記オークションサーバの第一認証処理部と同じであるので、その説明は省略する。
「第二広告印刷制御部」(0934)は、認証した結果が真正であるとの認証結果である場合に前記付帯すべき広告を、梱包広告印刷装置にて印刷するよう制御する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、第一広告印刷制御プログラムなどによって実現することが出来る。
なお、この第二広告印刷制御部での印刷制御は、前述のオークションサーバにおける第一広告印刷制御部と同様に、さまざまな形態で実現することができる。すなわち、認証判断の結果に応じて、梱包広告印刷装置に対して広告を送信する構成が挙げられる。この場合、梱包広告印刷装置では、広告の受信をトリガーとして梱包物などに広告を印刷することで、広告サーバの第二広告印刷制御部による印刷制御が実現される。
また、梱包広告印刷装置に対して、広告サーバから予め広告が配信されている場合には、第二広告印刷制御部はその認証結果のみを送信すると良い。そして梱包広告印刷装置にて、その広告サーバから送信された認証結果に応じて予め受信しておいた広告の印刷処理が実行される、という具合である。
このようにして、オークションサーバでは無く広告サーバにて認証IDの認証を行い、その認証結果に応じて梱包広告印刷装置での広告印刷を実行させることができる。
<ハードウェア構成>
図10は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、オークションサーバにおける構成の一例を表す概略図である。この図を利用してオークションの実行処理と落札IDの送信処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、オークションサーバは、各種演算処理を実行する「CPU(中央演算装置)」(1001)と、「主メモリ」(1002)と、を備えている。また各種マスタデータを保持する「HDD(ハードディスク・ドライブ)」(1003)や、出品端末(1020)や落札端末(1010)との間でネットワークを介して情報を送受信するための「通信IF」(1004)なども備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
また、「主メモリ」にはプログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで指示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「HDD」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
ここで、オークションサーバの「主メモリ」には、オークション実行プログラム、落札決定プログラム、落札ID取得プログラム、落札ID送信プログラムが読み出されている。そして、「CPU」によるオークション実行プログラムの解釈によって以下の処理が実行される。まず、出品端末から出品受付用WebページにアクセスするためのHTTPリクエストを「通信IF」にて受信すると、「CPU」は「HDD」のアドレスDに格納されている当該Webページのデータを返信するためのHTTPレスポンスを生成し、リクエスト元の出品端末に返信する。そして、出品端末上に表示された出品受付用Webページを介してオークション出品に関する各種条件(開始価格や入札終了日時など)や出品紹介用のテキスト、出品物画像データ、また出品者に関する情報などを「通信IF」にて受信すると、そのオークション条件などを「主メモリ」のアドレス1に格納する。そして、それらデータにオークションIDを付与しオークションマスタや出品者マスタに格納する。
つづいて「CPU」はオークション実行プログラムで示される手順に従い、前記入力された出品紹介テキストや画像などを含む入札用Webページを生成する。そして入札用Webページを「HDD」内の所定ディレクトリに格納して、当該Webページをインターネット上で公開する。
そして、このようにインターネット上に公開された入札用Webページを介してネットワーク上の端末から入札金額を含む入札データを「通信IF」にて受付けると、その入札データを「主メモリ」のアドレス2に格納する。そして「HDD」の落札者マスタから当該出品の現在の最高入札金額を取得し、入札データに含まれる入札金額との大小比較処理を「CPU」にて実行する。その結果、入札金額が現在の最高入札金額以上であるとの判断結果が出力されれば、最高入札金額を更新し、当該入札データを落札候補者のデータとして落札者マスタに格納する。
そして、「CPU」は落札決定プログラムを解釈し、それに従い内蔵時計から時刻情報を定期的に取得したり、インターバルタイマ機能などを利用したりして、オークションマスタで示される入札終了日時が到来した旨を検知すると、オークションの終了処理を実行し、以降の入札を受付けないようにする。そして、その時点で落札候補者データとして落札者マスタに格納されているデータを正式な落札者のデータとする。そして、落札が決定した旨を出品者や落札者に通知するため、落札者IDなどを含む落札結果を「主メモリ」のアドレス3に格納する。(もちろん、オークションの終了条件に応じて、上記の落札決定処理は様々な処理であって構わない。)
つづいて「CPU」は落札ID取得プログラムを解釈し、それに従い落札結果に合わせて落札IDを生成、付与する。この落札IDの生成処理は、例えばオークションIDや出品者ID、落札者IDを組み合わせた文字列などを所定のルールで変換する事で確率的に一意となるように生成しても良いし、予め用意された落札IDリストから未使用の落札IDを選択するなどの処理を行って生成しても良い。そしてこのように生成された落札IDをオークションマスタに格納するとともに、「主メモリ」のアドレス4に格納する。
そして「CPU」は落札ID送信プログラムを解釈し、それに従い出品者マスタ及び落札者マスタから、落札結果の送信先として例えば出品者のメールアドレスと落札者のメールアドレスとを取得し、「主メモリ」のアドレス5に格納する。そして、それらメールアドレスを宛先とし、また「主メモリ」のアドレス3や4に格納されている落札結果及び落札IDをその文面に含むメールを作成し、「通信IF」から当該メールを送信する。
このようにして、オークションサーバから出品端末や落札端末に落札IDが通知される、という具合である。
そして出品端末では、図示しない「通信IF」にてその落札IDを含むメールを受信すると、例えばメールクライアントで実現される落札ID表示プログラムに従った処理により、「ディスプレイ」上にその落札IDを表示する。このようにして、出品者は梱包物などに広告を印刷するための認証IDとなる落札IDを知ることができる。
つづいて、図11を用いて広告サーバにおけるハードウェア構成の一例と、広告データの送信に係る処理について説明する。
この図にあるように、広告サーバは、各種演算処理を実行する「CPU」(1131)と、「主メモリ」(1132)と、を備えている。また広告データなどを保持する「HDD」(1133)や、梱包広告印刷装置やその他装置との間でネットワークを介して情報を送受信するための「通信IF」(1134)なども備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここで、所定のタイミングで「CPU」は広告送信プログラムを解釈し、それにしたがって「HDD」から広告データを取得して「主メモリ」のアドレス1に格納する。そして、予め取得している梱包広告印刷装置のIPアドレスを「主メモリ」のアドレス2に格納し、それを宛先として「主メモリ」に格納している広告データを送信する、という具合である。
なお、広告送信プログラムを解釈し広告データを送信するタイミングについては、前述のようにシステムの設計に応じて様々設定されて良い。例えば、定期的に広告が送信されるように、タスクスケジューラ機能などを利用して広告送信プログラムが解釈、実行されるよう構成しても良い。あるいは梱包広告印刷装置から送信された広告リクエストや、オークションサーバからの広告送信命令の受信をトリガーとして、広告送信プログラムが解釈、実行されるよう構成しても良い。
また、送信する広告の特定についてもシステムの設計に応じて様々設定されて良い。例えば、広告の出稿順に送信広告を決定する構成や、広告料に応じて選択確率を決定しランダムに送信広告を決定する、といった構成などが挙げられる。あるいは、実施例3や4で後述するように、落札された出品物のカテゴリー情報や落札者が落札を希望する商品の識別情報などを利用して送信広告を決定する構成などであっても良い。
このようにして所定のタイミングで広告サーバから送信された広告が、落札IDによる認証処理のあと、次の梱包広告印刷装置にて梱包物などに印刷されることになる。
図12は、梱包広告印刷装置におけるハードウェア構成の一例を表す図である。この図を利用して梱包物などへの広告の印刷処理について説明する。この図にあるように、梱包広告印刷装置は、各種演算処理を実行する「CPU」(1241)と、「主メモリ」(1242)と、オークションサーバ(1200)や広告サーバ(1230)との間でネットワークを介して情報を送受信するための「通信IF」(1243)を備えている。また、梱包物などに広告を印刷するための「プリンタ」(1244)と、出品者からの認証IDの入力を受付ける「赤外線IF」(1245)と、出品者からキー操作による情報入力を受付ける「キーパッド」(1246)なども備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここで上記の図10で説明したように、出品端末にて表示されることで落札IDを通知された出品者は、この梱包広告印刷装置の「キーパッド」や「タッチパネル」などの装置に接続された入力デバイスを操作して落札IDを入力する。あるいは、出品端末が赤外線通信機能付の携帯端末であれば、赤外線通信によって「通信IF」に落札IDを送信する。すると、「CPU」は認証ID入力受付プログラムを解釈し、その入力/送信された落札IDを認証IDとして「主メモリ」のアドレス1に格納する。
そしてその認証IDを利用して、落札が実際にされたか否かの認証処理が実行され、その認証結果を「主メモリ」のアドレス2に格納する。なお、前述の通り、その認証処理は梱包広告印刷装置にて行われても良いし、認証IDをオークションサーバや広告サーバ、あるいは認証専用サーバなどに送信し、そこで認証処理を行っても良い。なお認証処理の詳細については図13を参照し後述する。
そして認証結果が真正である旨を示す場合、「CPU」は広告受付プログラムを解釈し、それに従って広告サーバに対して広告リクエストを「通信IF」から出力する。そして、その広告リクエストに応じて返信されてきた広告を、印刷データとして「主メモリ」のアドレス3に格納する。
もちろん広告サーバが定期的に広告を配信するなどの構成をとっていれば、広告受付プログラムは、このように認証結果に応じた広告サーバへの広告リクエストの出力は行わず、定期配信された広告を「通信IF」にて受動的に受信し、図示しない「HDD」などに保持する。そして、認証結果が真正である旨を示す場合、その保持されている広告を取得し、印刷データとして「主メモリ」のアドレス3に格納する手順が示されていると良い。
つづいて、「CPU」は印刷プログラムを解釈し、それにしたがって「主メモリ」のアドレス3に格納された印刷データを「プリンタ」に出力し、「プリンタ」にてその印刷データを梱包用の袋/箱外面や同梱用別紙などに印刷する。そして、出品者はその広告が印刷された梱包袋などに出品物を封入し、落札者宛に配送する。また、例えばその印刷履歴を梱包広告印刷装置や広告サーバ、あるいはオークションサーバなどが保持しておくことで、印刷された広告のクライアントに対してその出稿料を請求する。そして、その広告出稿料によって上記落札物の配送費用をまかなうことができる。
つづいて、図13を用いて、認証IDによる認証処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。ただし、前述のように認証処理を実行する主体は様々な装置であって良いので、以下のハードウェア構成はどのような装置を構成するものであるかについて特別に限定はしない。
図13に示すように、認証機能を備える装置は、各種演算処理を実行する「CPU」(1301)と、「主メモリ」(1302)と、を備えている。また認証IDマスタを保持する「HDD」(1303)や、外部装置とネットワークを介して情報を送受信するための「通信IF」(1304)なども備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
ここで、この装置は、オークションサーバにて生成された落札IDのテーブルリストである認証IDマスタを、内部的あるいは「通信IF」を介して外部装置から取得し、「HDD」のアドレスAに保持している。
そして図示しない「キーパッド」などで直接入力されることで、あるいは外部装置から「通信IF」を介して受信することで認証IDを取得し、「主メモリ」のアドレス1に格納する。
するとその格納をトリガーとして、「CPU」は認証処理プログラムを解釈し、それに従い、認証IDをキーとして「HDD」に格納されている認証IDマスタを検索するための論理演算処理を実行する。そして、論理演算処理によってマスタ内に当該認証IDが含まれているとの処理結果が出力されれば、その認証IDは真正であるとの認証結果を「主メモリ」のアドレス2に格納する。
そして、認証IDが真正であるとの認証結果である場合、「CPU」は広告印刷制御プログラムを解釈し、それに従い梱包物に付帯すべき広告を梱包広告印刷装置にて印刷するよう制御するための広告印刷制御命令を生成し、「主メモリ」のアドレス3に格納する。
なお、この広告印刷制御命令は、認証処理の主体に応じて様々な態様であって良い。例えば本装置がオークションサーバである場合、梱包広告印刷装置に対する「認証結果の送信命令」を広告印刷制御命令とする態様が挙げられる。その場合、オークションサーバは内部的な送信命令に従い認証結果を送信する。そして梱包広告印刷装置では、送信された認証結果を受けて、前述の広告印刷処理を実行するよう構成されている、という具合である。あるいは、広告印刷制御命令が広告サーバに対する「広告の送信命令」であっても良い。その場合、オークションサーバからの「広告の送信命令」を受信した広告サーバは、広告を梱包広告印刷装置に送信する。そして広告を受信した梱包広告印刷装置が、その広告を印刷するよう構成されている、という具合である。
また、認証処理の主体が広告サーバである場合、例えば内部的な「広告の送信命令」を広告印刷制御命令とする態様が挙げられる。その場合、広告サーバはその内部的な広告送信命令に従い、広告を梱包広告印刷装置に送信することで、前述のように梱包広告印刷装置での広告印刷が実行される、と言う具合である。また、広告を定期的に配信する構成であれば、梱包広告印刷装置に対して「広告の印刷命令」を広告印刷制御命令として送信しても良い。
また、認証処理の主体が梱包広告印刷装置である場合、内部的な「広告の印刷命令」を広告印刷制御命令とする態様が挙げられる。あるいは、「広告の配信リクエスト」を広告印刷制御命令として広告サーバに送信しても良い。
このようにして、認証の主体がどこであっても、その認証処理によって梱包広告印刷装置に入力された認証IDが真正である旨の認証結果が得られた場合、梱包物などに広告を印刷することができる。
<処理の流れ>
図14は、本実施例の落札物配送システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような装置の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され装置を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、オークションサーバにて出品者から受付けたオークション条件などに基づいてオークションを実行し(ステップS1401)、図示しない落札端末からの入札を受けて落札を決定する(ステップS1402)。つづいて決定された落札に応じて落札IDを取得し(ステップS1403)、その落札IDを出品端末に対して送信する(ステップS1404)。
そして、出品端末ではその送信された落札IDを受信し(ステップS1405)、受信した落札IDをディスプレイなどに表示する(ステップS1406)。
また、広告サーバでは広告保持部に保持された広告を梱包広告印刷装置に送信する(ステップS1407)。なお、前述の通り、この広告の送信タイミングは様々であって良い。
そして、梱包広告印刷装置では、前記出品端末に表示された落札IDで認証されることを目的とするIDである認証IDの入力を、出品者などから受付ける(ステップS1408)と、入力を受付けた認証IDを落札IDにて認証した結果が真正であるか否か認証処理を実行する(ステップS1409)。なお、この認証処理は前述のようにその他の装置において実行されても良い。そして真正であるとの認証結果である場合に広告を、梱包物に付帯するための印刷を実行する(ステップS1410)。
このようにして、落札が行われたかの認証に応じて広告を印刷することができる。
また上記の落札物配送システムにおいて認証処理機能を備えるオークションサーバに関する処理の流れの一例を、図15を用いて以下に説明する。この図にあるように、出品者から受付けたオークション条件などに基づいてオークションを実行し(ステップS1501)、落札端末からの入札を受けて落札を決定する(ステップS1502)。つづいて決定された落札に応じて落札IDを取得し(ステップS1503)、その落札IDを、出品端末に表示させるため送信する(ステップS1504)。
その後、梱包広告印刷装置に入力された認証IDを受信し(ステップS1505)、その認証IDを落札IDにて認証した結果が真正であるか否か認証処理を実行する(ステップS1506)。そして真正であるとの認証結果である場合には、広告を梱包広告印刷装置にて印刷するため、例えば広告サーバに広告を送信させるなどの制御をする(ステップS1507)。
また上記の落札物配送システムにおいて認証処理機能を備える広告サーバに関する処理の流れの一例を、図16を用いて以下に説明する。この図にあるように、オークションサーバから落札IDを受信する(ステップS1601)。
その後、梱包広告印刷装置に入力された認証IDの受信し(ステップS1602)、その認証IDを落札IDにて認証した結果が真正であるか否か認証処理を実行する(ステップS1603)。そして真正であるとの認証結果である場合には、広告を梱包広告印刷装置にて印刷するため、例えば梱包広告印刷装置に対して広告を送信し印刷させるなどの制御を実行する(ステップS1604)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の落札物配送システムによって、オークションによる商取引が成立したことを保証した上で、その成立した落札物の配送用梱包物などに広告を印刷することができる。また、その印刷をリアルタイムで行うこともできる。それによって、広告効果を保証した上での広告費による配送費用の立替を可能とし、オークションにおける配送代値引きや無料化などを実施することができる。
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、上記落札物配送システムを基本として、さらに配送距離など配送費用を左右する要因を示す配送負荷情報を取得して、その負荷に応じた印刷面積で広告を印刷するなどの機能を備えることを特徴とする。
図17は、本実施例の落札物配送システムによって広告が印刷された梱包用袋の一例を表す概念図である。例えば落札物の配送が千葉から東京まで(配送費用が700円)であれば、図17(a)にあるように、広告料「700円」分の面積で梱包用袋に広告α1が印刷される。
一方、落札物の配送が福岡から北海道まで(配送費用が1500円)であれば、図17(b)にあるように、広告料「1500円」分の、α1に比べて広い面積で梱包用袋に広告α2が印刷される、という具合である。
このように、配送費用に応じた広告料となるよう広告を印刷することで、配送費用を広告料で可能な限りまかなうことができ、出品者や落札者の負担を軽減することができる。
<機能的構成>
図18は、本実施例の落札物配送システムを構成する、梱包広告印刷装置における機能ブロックの一例を表す図である。なお、同じく落札物配送システムを構成する「オークションサーバ」、「出品端末」、「落札端末」、「広告サーバ」については、上記実施例1と同様であるのでその説明は省略する。
そして、この図にあるように、本実施例の「梱包広告印刷装置」(1840)は、上記実施例1を基本として、「認証ID入力受付部」(1841)と、「広告受信部」(1842)と、「印刷部」(1843)と、を有する。なお、これら構成も上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施例の梱包広告印刷装置の特徴点は、「配送負荷情報取得部」(1844)をさらに有する点である。
「配送負荷情報取得部」(1844)は、落札された出品物の配送負荷情報を取得する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、入力デバイスや短距離通信IF、インターネット用の通信IF、および配送負荷情報取得プログラムなどによって実現することが出来る。
「配送負荷情報」とは、配送費用を左右する配送にかかる負荷を示す情報をいい、例えば、配送距離や荷重、島しょ部など飛行機/船便利用の有無、温度管理などの配送に関するサービスの有無を示す情報が挙げられる。
図19は、取得される配送負荷情報の一例を表す図である。この図にあるように、配送負荷情報として、「荷重:0.8kg」、「配送元:関東」、「配送先:関東」、「島しょ部:否」などが示されている。
また、この配送負荷情報の取得は、例えば入力された認証IDをオークションサーバに送信し、それに応じてオークションサーバから配送負荷情報が返信されることで取得する方法が挙げられる。その場合、オークションサーバでは、出品端末や落札端末から配送負荷情報の入力を受付けるよう構成し、その受付けた配送負荷情報を落札ID(及び認証ID)と関連付けて保持するよう構成すると良い。または、その落札IDなどと関連付けた配送負荷情報を、予め梱包広告印刷装置に送信するよう構成しても良い。
あるいは、オークションサーバが出品端末に対して落札IDと共に配送負荷情報を送信するよう構成し、例えば落札IDに基づく認証IDの入力時に、その配送負荷情報の入力も合わせて受付ける方法も挙げられる。
そして、本実施例の梱包広告印刷装置では、このような配送負荷に応じて広告の印刷がされるように構成されている、という具合である。「配送負荷に応じた広告の印刷」とは、前述のようにその配送負荷で左右される配送費用に見合う広告料となるように広告を印刷することをいい、例えば配送費用に応じた印刷面積での印刷、配送費用に応じた数の広告印刷、カラー又は白黒を区別した印刷、文字広告又は画像広告を区別した印刷、表面/裏面や住所記載近辺など印刷箇所を区別した印刷などが挙げられる。
図20は、このような配送負荷に応じた広告印刷をするために参照されるテーブルデータの一例を表す図である。この図20(a)を参照すると、例えば図19の配送負荷情報が取得された場合、その落札物の配送にかかる費用が「100円」である旨が示されている。そこで、今度は図20(b)を参照し、その配送費用「100円」の全額または一部を広告費でまかなえるよう広告の印刷形式を決定する。例えば広告料100円の場合、「640×480ピクセルの白黒広告画像を1つ」印刷する。あるいは合計印刷サイズは同じとして印刷する数を変えて「320×240ピクセルの白黒広告画像を4つ」印刷しても良い。または配送費用に応じて白黒ではなくカラー印刷として「320×240のカラー広告画像を1つ」印刷しても良い。また例えば配送費用が50円であれば梱包袋などの裏側に広告を印刷し、200円であれば表側の目立つ領域に広告を印刷する、という具合に、前述のように配送費用に応じて表面/裏面や住所記載近辺など印刷箇所を区別した広告の印刷を行うよう構成しても良い。
また、広告費用でまかなう配送費用の割合について、例えば出品者による認証IDの入力時に合わせて入力を受付けるよう構成しても良い。その他にも、例えば「白黒でいいから大きいサイズでの広告印刷とする」、「印刷箇所は裏面でもいいからカラー印刷とする」といった具合に印刷形態の優先順位を示す情報も同様に入力を受付けるよう構成しても良い。その場合には、例えば印刷箇所別やカラー/白黒別、サイズごとなどに係数を設定し、広告基本料金に定められた係数をかけていく事で最終的な広告費用を算出すると良い。
このようにして、配送費用に応じた広告料となるよう広告を印刷することができ、それによって落札物の配送費用を広告料で可能な限りまかなうことができる。
つづいて、このような配送負荷に応じた印刷をするために梱包広告印刷装置を制御する機能をさらに備えるオークションサーバにおける詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図21は、本実施例のオークションサーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「オークションサーバ」(2100)は、上記実施例1のオークションサーバを基本として、「オークション実行部」(2101)と、「落札決定部」(2102)と、「落札ID取得部」(2103)と、「落札ID送信部」(2104)と、「第一認証処理部」(2105)と、「第一広告印刷制御部」(2106)と、を有する。なお、これらの機能的構成は、上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。そして配送負荷に応じた広告印刷を梱包広告印刷装置にて実行させるため、このオークションサーバは、さらに「第一配送負荷情報取得部」(2107)と、「第一配送負荷依存制御命令取得部」(2108)と、「第一配送負荷依存制御命令出力部」(2109)と、を有する。
「第一配送負荷情報取得部」(2107)は、落札された出品物の配送負荷情報を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、通信IF、および第一配送負荷情報取得プログラムなどによって実現することが出来る。
具体的に、例えば落札が決定した際に、出品端末にて入力された出品者の所在住所情報や、落札端末にて入力された落札者の所在住所情報などからその配送距離を示す情報を配送負荷情報として取得する処理が挙げられる。また、出品物のオークション登録時に例えばWebページに出品物の荷重を入力する欄を設ける事で、その欄に入力された荷重を配送負荷情報として取得する例も挙げられる。
「第一配送負荷依存制御命令取得部」(2108)は、配送負荷依存制御命令を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、また第一配送負荷依存制御命令取得プログラムなどによって実現できる。「配送負荷依存制御命令」とは、取得された配送負荷情報で示される配送負荷に応じた広告の印刷がされるよう制御するための命令をいう。
具体的に、前述の様々な広告印刷制御命令の態様に合わせて、印刷広告画像の大きさや数、カラー/白黒の区別などを示す情報をその制御命令に関連付けて取得する、という具合である。
「第一配送負荷依存制御命令出力部」(2109)は、配送負荷依存制御命令を第一広告印刷制御部に出力する機能を有し、CPUや主メモリ、I/O(インプット/アウトプット)、第一配送負荷依存制御命令出力プログラムなどで実現することが出来る。このようにして、第一広告印刷制御部では、例えば配送費用などの負荷に応じた広告印刷をするための制御、例えば「640×480のモノクロで広告を印刷する」といった梱包広告印刷装置に対する制御命令の送信や、「320×320のカラー広告画像の送信」といった広告サーバに対する送信命令の出力などが実行され、制御先の装置にて当該処理が実行される、という具合である。
つづいて、配送負荷に応じた印刷をするために梱包広告印刷装置を制御する機能をさらに備える広告サーバにおける詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図22は、上記機能を備える広告サーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「広告サーバ」(2230)は、実施例1を基本として「広告保持部」(2231)と、「サーバ落札ID受信部」(2232)と、「第二認証処理部」(2233)と、「第二広告印刷制御部」(2234)と、を有する。なお、これら構成要件については、実施例1にて記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例の広告サーバの特徴点は、さらに「第二配送負荷情報取得部」(2235)と、「第二配送負荷依存制御命令取得部」(2236)と、「第二配送負荷依存制御命令出力部」(2237)と、を有する点である。
「第二配送負荷情報取得部」(2235)は、落札された出品物の配送負荷情報を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、通信IF、および第二配送負荷情報取得プログラムなどによって実現することが出来る。
具体的に、例えば落札が決定した際に、前述のようにオークションサーバにて取得された配送負荷情報が広告サーバに送信されることで、その送信された配送負荷情報を取得する構成が挙げられる。あるいは、梱包広告印刷装置にて入力された配送負荷情報が広告サーバに対して送信されることで、その送信された配送負荷情報を取得する構成も挙げられる。
「第二配送負荷依存制御命令取得部」(2236)は、配送負荷依存制御命令を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、また第二配送負荷依存制御命令取得プログラムなどによって実現できる
具体的に、配信負荷に応じて特定された広告画像の大きさや数となるようにリサイズや複数広告画像の連結処理をするための制御命令を取得する構成が挙げられる。あるいは、同様の処理を梱包広告印刷装置で実行させるための制御命令を取得する構成なども挙げられる。
「第二配送負荷依存制御命令出力部」(2237)は、配送負荷依存制御命令を第二広告印刷制御部に出力する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、I/O、第二配送負荷依存制御命令出力プログラムなどで実現することが出来る。このようにして出力された配送負荷依存制御命令によって、第二広告印刷制御部では、例えば配送費用などの負荷に応じて、梱包広告印刷装置に送信する画像を「320×240」のカラー画像にリサイズ処理して送信する、などを実行することができる。
<ハードウェア構成>
図23は、本実施例の落札物配送システムにおいて、配送負荷に応じた広告印刷を行うための制御を行う装置のハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、この装置は、「CPU」(2301)と「主メモリ」(2302)と、「HDD」(2303)と、「通信IF」(2304)と、を備える。
ここで、例えば落札が決定されたことの通知を内部的あるいは「通信IF」を介して外部から取得すると、それをトリガーとして「CPU」は配送負荷情報取得プログラムを解釈し、それに従って、配送負荷情報を取得し「主メモリ」のアドレス1に格納する。なお、この配送負荷情報の取得は、前述のようにオークションサーバであれば内部的に取得するよう構成しても良いし、それ以外の装置であれば「通信IF」を介してオークションサーバから取得するよう構成すると良い。
続いて「CPU」は、配送負荷依存制御命令取得プログラムを解釈し、それに従い「主メモリ」のアドレス2に格納されている配送負荷情報をキーとして、「HDD」に格納されている図20(a)に示すような配送料マスタを論理演算処理によって参照する。そして、配送負荷に相当する配送料を特定し、「主メモリ」のアドレス2に格納する。そして、今度はその配送料をキーとして「HDD」のアドレスBに格納されている図20(b)に示すような印刷条件マスタを「CPU」の論理演算処理によって検索することで、配送料に見合った印刷条件を取得し、「主メモリ」のアドレス3に格納する。
そして、「CPU」は配送負荷依存制御命令出力プログラムを解釈し、「主メモリ」のアドレス3に格納された印刷条件で広告印刷がされるよう配送負荷依存制御命令を生成する。なお、その生成される配送負荷依存制御命令は、前述のように様々な形態がある。したがって、例えば広告画像を配送料に見合った所定の大きさにリサイズする制御命令であっても良いし、そのようにリサイズされた広告画像を送信するための制御命令であっても良いし、あるいはそのようにリサイズされた広告画像を印刷するための制御命令であっても良い。
<処理の流れ>
図24は、本実施例の落札物配送システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような装置の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され装置を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
なお、本実施例は上記実施例1を基本とし、図14で説明した処理の流れについては図示およびその説明を省略する。そして、前述の処理の流れに応じて落札が決定されると、この図にあるように、落札された出品物の配送負荷情報を取得する(ステップS2401)。つづいて取得した配送負荷情報に応じて配送負荷依存制御命令を取得する(ステップS2402)と、その配送負荷依存制御命令を出力する(ステップS2403)。
そして、その出力された配送負荷依存制御命令にしたがって、広告を梱包物に付帯するための印刷を実行する(ステップS2404)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の落札物配送システムによって、落札物の配送にかかる費用に応じた広告料となるよう広告を印刷することができる。したがって配送費用を広告料で可能な限りまかなうことができ、出品者や落札者の負担を軽減することができる。
≪実施例3≫
<概要>
本実施例は、上記落札物配送システムを基本として、落札物を配送するための梱包物などに印刷する広告を、その落札物と同カテゴリーの商品の広告とする機能をさらに備えることを特徴とする。
図25は、本実施例の落札物配送システムによって広告が印刷された梱包用袋の一例を表す概念図である。例えば落札商品がクラシックのCDである場合、同じ音楽カテゴリーの、例えば音楽CDのオークション出品やCDショップなどの広告αが梱包物に印刷される。
このように、落札者が落札した商品のカテゴリーに応じてその配送用梱包物などに印刷する広告画像を選択することで、落札者のニーズに合致する可能性が高い広告を配信することができる。
<機能的構成>
図26は、本実施例の落札物配送システムを構成する、オークションサーバと広告サーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、同じく落札物配送システムを構成する「出品端末」、「落札端末」、「梱包広告印刷装置」については、上記実施例1と同様であるのでその説明は省略する。
そして、この図にあるように、本実施例の「オークションサーバ」(2600)は、上記実施例1を基本として、「オークション実行部」(2601)と、「落札決定部」(2602)と、「落札ID取得部」(2603)と、「落札ID送信部」(2604)と、を有する。
また、本実施例の「広告サーバ」(2630)も、実施例1を基本として「広告保持部」(2631)と、「広告送信部」(2632)と、を有する。なお、これら構成要件は上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施例の落札物配送システムの特徴点は、そのオークションサーバの落札ID取得部が「カテゴリー付落札ID取得手段」(2605)を有する点と、広告サーバの広告保持部が「カテゴリー別保持手段」(2633)をさらに有する点である。
まず、オークションサーバの「カテゴリー付落札ID取得手段」について説明する。
「カテゴリー付落札ID取得手段」(2605)は、落札物カテゴリーを含む落札IDを取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、カテゴリー付落札ID取得プログラムなどによって実現することが出来る。「落札物カテゴリー」とは、出品物が属する商品(サービス)分野をいい、例えばコンピュータ、家電、音楽、本、映画、おもちゃ、ホビー、アンティーク、スポーツ、自動車、ファッション、アクセサリー、時計、ビューティー、食品などが挙げられる。
そして、このカテゴリー付落札ID取得手段では、具体的に、例えばオークションの出品登録時に、出品物のカテゴリーを出品端末から予め入力登録可能に構成することで、その出品物のカテゴリーに関する情報を取得し、図4(a)に示すようにオークションマスタにて管理、保持する。そして落札が決定し落札IDが取得された際に、その落札出品物に関するカテゴリーをオークションマスタから取得する、という具合である。
また、カテゴリーは例えば類似カテゴリーや関連カテゴリーを関連付けて、図27に示すようにデータベース化しても良い。そして当該データベースを参照し、例えば「音楽CD」に加えて、類似カテゴリー「音楽DVD」や関連カテゴリー「楽器」などをその落札物のカテゴリーとして取得するよう構成しても良い。
そして、このように取得したカテゴリーを落札IDに関連付けて広告を印刷する際に参照することで、落札物のカテゴリーに合うように印刷する広告を選択することができる。
つづいて、広告サーバの「カテゴリー別保持手段」(2633)について説明する。
「カテゴリー別保持手段」(2633)は、広告を落札物カテゴリーに関連付けて保持する機能を有し、例えばHDD(ハードディスクドライブ)や不揮発性メモリ、その他の各種記憶媒体によって実現することが出来る。
具体的には、図6(a)に示すように、広告IDと関連付けてそのカテゴリーを保持すると良い。そして、落札物のカテゴリーをキー、あるいは図27に示すように落札物カテゴリーの類似カテゴリーや関連カテゴリーをキーとしてこのカテゴリー別保持手段の検索処理が実行され、そのカテゴリーに応じた広告が特定される。それによって落札された商品カテゴリーに関連する広告の印刷がなされる、という具合である。
なお、このカテゴリーをキーとする広告の検索は、落札物配送システムの態様に応じて各種タイミングで実行されるよう構成すると良い。例えば、梱包広告印刷装置にて認証IDと関連付けてカテゴリーが入力される場合、その入力されたカテゴリーが広告サーバに送信されることで、広告サーバにて前記カテゴリー別保持手段の広告検索処理が実行される、という具合である。
あるいは、オークションサーバから落札IDと関連付けてカテゴリーが広告サーバに対して送信されても良い。その場合広告サーバでは、定期配信する広告を前記検索処理によって決定し、落札IDと関連付けて梱包広告印刷装置に送信する。そして梱包広告印刷装置では、入力された認証IDを利用して、当該認証IDと関連付けられた落札IDで示される広告を印刷する、という具合である。
このように、落札物のカテゴリーに応じてその配送用梱包物などに印刷する広告画像が選択されるので、落札者のニーズに合致する可能性が高い広告を印刷することができる。
つづいて、このような落札物カテゴリーに応じた広告印刷をするための機能をさらに備えるオークションサーバにおける詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図28は、本実施例のオークションサーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「オークションサーバ」(2800)は、上記実施例1のオークションサーバを基本として、「オークション実行部」(2801)と、「落札決定部」(2802)と、「落札ID取得部」(2803)と、「落札ID送信部」(2804)と、「第一認証処理部」(2805)と、「第一広告印刷制御部」(2806)と、を有する。また、実施例2を基本として、図示しない「第一配送負荷情報取得部」や「第一配送負荷依存制御命令取得部」、「第一配送負荷依存制御命令出力部」などを備えていても良い。なお、これらの機能的構成は、上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして落札物カテゴリーに応じた広告印刷を梱包広告印刷装置にて実行させるため、このオークションサーバは、その落札ID取得部が「カテゴリー付落札ID取得手段」(2807)を有するとともに、「第一カテゴリー別広告印刷命令取得部」(2808)と、「第一カテゴリー別広告印刷命令出力部」(2809)と、を有する点を特徴とする。また、「カテゴリー付落札ID取得手段」は上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
「第一カテゴリー別広告印刷命令取得部」(2808)は、カテゴリー別広告印刷命令を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第一カテゴリー別広告印刷命令取得プログラムなどによって実現することが出来る。「カテゴリー別広告印刷命令」とは、取得された落札物カテゴリーに関連付けられた広告の印刷をするための命令をいい、その命令内容は、第一広告印刷制御部における制御態様に応じて様々であって良い。例えば、第一広告印刷制御部にて広告サーバに対する広告送信の制御を行うのであれば、その広告送信制御に際して落札物カテゴリーに応じた広告を送信することを示す命令が挙げられる。
あるいは、梱包広告印刷装置に対してカテゴリーを送信し、梱包広告印刷装置に予め定期配信され保持されている広告の中からカテゴリーに応じた広告を選択し印刷することを示す命令なども挙げられる。
「第一カテゴリー別広告印刷命令出力部」(2809)は、カテゴリー別広告印刷命令を第一広告印刷制御部に出力する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、I/O、および第一カテゴリー別広告印刷命令出力プログラムなどで実現することが出来る。このようにして出力されたカテゴリー別広告印刷命令によって、第一広告印刷制御部では、例えばカテゴリーに応じた広告の送信制御を広告サーバに対して行うなどの制御処理を実行することができる。
つづいて、カテゴリーに応じた広告印刷をするための機能をさらに備える広告サーバにおける詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図29は、上記機能を備える広告サーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「広告サーバ」(2930)は、実施例1を基本として「広告保持部」(2931)と、「サーバ落札ID受信部」(2932)と、「第二認証処理部」(2933)と、「第二広告印刷制御部」(2934)と、を有する。また、実施例2を基本として、図示しない「第二配送負荷情報取得部」や「第二配送負荷依存制御命令取得部」、「第二配送負荷依存制御命令出力部」を有していても良い。なお、これら構成要件については、実施例1や実施例2にて記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例の広告サーバの特徴点は、その広告保持部がさらに「カテゴリー別保持手段」(2935)を有する点と、「第二カテゴリー別広告印刷命令取得部」(2936)と、「第二カテゴリー別広告印刷命令出力部」(2937)と、を有する点である。また、「カテゴリー別保持手段」は上記にて記載済みであるのでその説明は省略する。
「第二カテゴリー別広告印刷命令取得部」(2936)は、カテゴリー別広告印刷命令を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、第一カテゴリー別広告印刷命令取得プログラムなどによって実現することが出来る。「カテゴリー別広告印刷命令」とは、受信された落札IDに含まれる落札物カテゴリーに関連付けられた広告の印刷をするための制御命令をいい、その命令内容は、第二広告印刷制御部における制御態様に応じて様々であって良い。例えば、第二広告印刷制御部にて広告送信の制御を行うのであれば、その広告送信制御に際して落札物カテゴリーに応じた広告を送信することを示す命令が挙げられる。あるいは予め広告が梱包広告印刷装置に送信されているのであれば、その広告の中からカテゴリーに応じた広告を印刷することを示す命令なども挙げられる。
「第二カテゴリー別広告印刷命令出力部」(2937)は、カテゴリー別広告印刷命令を第二広告印刷制御部に出力する機能を有し、例えば、例えばCPUや主メモリ、I/O、および第二カテゴリー別広告印刷命令出力プログラムなどで実現することが出来る。このようにして出力されたカテゴリー別広告印刷命令によって、第二広告印刷制御部では、例えばカテゴリーに応じた広告の送信を行い、梱包広告印刷装置にてその広告印刷を行うなどの制御処理を実行することができる。
<ハードウェア構成>
図30は、本実施例の落札物配送システムにおいて、落札物カテゴリーに応じた広告印刷を行うための制御を行う装置のハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、この装置は、「CPU」(3001)と「主メモリ」(3002)と、「HDD」(3003)と、「通信IF」(3004)と、を備える。
ここで、例えば落札が決定されたことの通知を内部的あるいは「通信IF」を介して外部から取得すると、それをトリガーとして「CPU」は、落札物カテゴリーを取得し「主メモリ」のアドレス1に格納する。なお、この落札物カテゴリーの取得は、本装置がオークションサーバであれば内部的に図4に示すようなオークションマスタなどを参照し取得するよう構成しても良いし、それ以外の装置であれば「通信IF」を介してオークションサーバから取得するよう構成すると良い。
続いて「CPU」は、カテゴリー別広告印刷命令取得プログラムを解釈し、それに従い「主メモリ」のアドレス1に格納されている落札物カテゴリーをキーとして、「HDD」に格納されているカテゴリー別広告マスタを論理演算処理によって参照する。そして、カテゴリーに応じた広告を特定し、「主メモリ」のアドレス2に格納する。そして、今度はその特定した広告を印刷するよう制御するための命令を生成し、「主メモリ」のアドレス3に格納する。
そして、「CPU」はカテゴリー別広告印刷命令出力プログラムを解釈し、「主メモリ」のアドレス3に格納されたカテゴリー別広告印刷命令を「通信IF」から出力する、という具合である。
<処理の流れ>
図31は、本実施例の落札物配送システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような装置の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され装置を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
なお、本実施例は上記実施例1を基本とし、図14で説明した処理の流れについては図示およびその説明を省略する。そして、前述の処理の流れに応じて落札が決定されると、この図にあるように、落札された落札物のカテゴリーを含む落札IDを取得する(ステップS3101)。その後、取得した落札IDに含まれる落札物カテゴリーに基づいて、カテゴリー別広告印刷命令を取得し(ステップS3102)、そのカテゴリー別広告印刷命令を出力する(ステップS3103)。
そして、その出力されたカテゴリー別広告印刷命令に応じて、広告を梱包物に付帯するための印刷を実行する(ステップS3104)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の落札物配送システムによって、落札物のカテゴリーに応じてその配送用梱包物などに印刷する広告画像を選択することができる。したがって実際に広告に接触する落札者のニーズに合致する可能性が高い広告を配信することができる。
≪実施例4≫
<概要>
本実施例は、上記落札物配送システムを基本として、落札物を配送するための梱包物などに印刷する広告について、その落札者が落札を希望する商品をリスト化したいわゆる「ウィッシュリスト」に応じて選択する機能をさらに備えることを特徴とする。
図32は、本実施例の落札物配送システムによる広告印刷の一例を説明するための概念図である。この図32(a)にあるように、オークションユーザAさんは自身の落札希望商品をリスト化した「ウィッシュリスト」を登録、公開している。そして、このAさんがある商品を落札した場合には、図32(b)に示すように、その落札物の配送用梱包袋にAさんの「ウィッシュリスト」に含まれている「ネットブック」の広告を印刷する、という具合である。
このように、落札を希望する商品を示すリスト、いわゆる「ウィッシュリスト」に記載された落札希望商品の識別情報に応じてその配送用梱包物などに印刷する広告画像を選択することで、落札者のニーズに合致する広告を配信することができる。
<機能的構成>
図33は、本実施例の落札物配送システムを構成する、落札端末と広告サーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、同じく落札物配送システムを構成する「オークションサーバ」、「出品端末」、「梱包広告印刷装置」については、上記実施例と同様であるのでその説明は省略する。
そして、この図にあるように、本実施例の「落札端末」(3310)は、「希望識別情報入力受付部」(3311)と、「希望識別情報送信部」(3312)と、を有することを特徴とする。
また、本実施例の「広告サーバ」(3330)は、実施例1を基本として「広告保持部」(3331)と、「広告送信部」(3332)と、を有する。なお、これら構成要件は上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。そして、広告サーバの特徴点は、その広告保持部が「希望別保持手段」(3333)をさらに有する点である。
まず、落札端末の「希望識別情報入力受付部」と、「希望識別情報送信部」について説明する。
「希望識別情報入力受付部」(3311)は、利用者から希望識別情報の入力を受け付ける機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や主メモリ、キーボードなどの入力デバイス、希望識別情報入力受付プログラムなどによって実現することが出来る。「希望識別情報」とは、所望する商品を識別するための情報をいい、例えば商品名や商品コードなどの情報が挙げられる。そして、従来のいわゆるウィッシュリストの入力受付と同様に、ユーザー登録時などにWebページを介して商品名などの希望識別情報の入力を受付ける構成とすると良い。
図34は、ここで受付けた希望識別情報の一例を表す図である。この図にあるように、「ID:b1234」で表されるユーザーは、自身が入手(落札)を希望する商品として、「ネットブック(モバイルPC)」や「広告読本(書籍)」、「新世界より(CD)」などを入力している、という具合である。また希望識別情報に関連付けて、さらに希望価格帯やその他の条件など(ネットブックであればその重量や標準バッテリーでの駆動時間など)を示す情報をさらに関連付けて入力するよう構成しても良い。そして、このような希望識別情報に応じて、本実施例の落札物配送システムでは広告を印刷することを特徴とする。
「希望識別情報送信部」(3312)は、受付けた希望識別情報を送信する機能を有し、例えば、CPUや主メモリ、通信IF、および希望識別情報送信プログラムなどによって実現する事ができる。そして、このように送信された希望識別情報に応じて、本実施例の落札物配送システムでは広告を印刷することを特徴とする。
なお希望識別情報の送信先は、オークションサーバであっても良いし、広告サーバであっても良いし、あるいは梱包広告印刷装置であっても良い。ただし最終的に、印刷する広告を決定する機能を備える装置、すなわち広告サーバ、または梱包広告印刷装置に希望識別情報は送信され、印刷広告の決定に利用されることになる。
つづいて、広告サーバの「希望別保持手段」(3333)について説明する。
「希望別保持手段」(3333)は、広告を希望識別情報に関連付けて保持する機能を有し、例えば、例えばHDD(ハードディスクドライブ)や不揮発性メモリ、その他の各種記憶媒体によって実現することが出来る。具体的には、希望識別情報が例えば商品名で示されていれば、広告を広告対象となる商品の商品名と関連付けて保持する、という具合である。そして、このように希望識別情報と広告とを関連付けて保持することで、希望識別情報をキーとして広告を特定することが出来る。
そして、そのようにして送信された希望識別情報に関連付けられた広告の印刷がされるという具合である。なお、前述のように、この広告の特定は広告サーバで実行されても良い。あるいは広告サーバからこの希望識別情報と関連付けられた広告が梱包広告印刷装置に対して定期的に配信などされる構成である場合、梱包広告印刷装置にて印刷広告の特定が行われても良い。以下、そのような各種制御を行う機能を備えるオークションサーバと広告サーバのさらに詳細な機能的構成について図を用いて説明する。
図35は、本実施例のオークションサーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「オークションサーバ」(3500)は、上記実施例1のオークションサーバを基本として、「オークション実行部」(3501)と、「落札決定部」(3502)と、「落札ID取得部」(3503)と、「落札ID送信部」(3504)と、「第一認証処理部」(3505)と、「第一広告印刷制御部」(3506)と、を有する。また、実施例2を基本として、図示しない「第一配送負荷情報取得部」や「第一配送負荷依存制御命令取得部」、「第一配送負荷依存制御命令出力部」などを備えていても良い。なお、これらの機能的構成は、上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして落札者により入力された希望識別情報に応じた広告印刷を実行するため、このオークションサーバは、さらに「第一希望識別情報受信部」(3507)と、「第一希望別広告印刷命令取得部」(3508)と、「第一希望別広告印刷命令出力部」(3509)と、を有する点を特徴とする。
「第一希望識別情報受信部」(3507)は、落札端末から希望識別情報を受信する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、通信IF、および第一希望識別情報受信プログラムなどによって実現することが出来る。
具体的に、前記落札端末にてWebページなどを介して入力受付された希望識別情報を、ネットワーク経由で受信する、という具合である。また、このようにして受信した希望識別情報を、いわゆる「ウィッシュリスト」としてオークション利用者に公開するよう構成しても良い。
「第一希望別広告印刷命令取得部」(3508)は、希望別広告印刷命令を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、また第一希望別広告印刷命令取得プログラムなどによって実現できる。「希望別広告印刷命令」とは、受信した希望識別情報に関連付けられた広告を印刷するための命令をいい、その送信先に応じて例えば広告サーバにて送信する広告を特定するための命令や、梱包広告印刷装置にて予め保持されている中から印刷する広告を特定するための命令などが挙げられる。
「第一希望別広告印刷命令出力部」(3509)は、希望別広告印刷命令を第一広告印刷制御部に出力する機能を有し、CPUや主メモリ、I/O、第一希望別広告印刷命令出力プログラムなどで実現することが出来る。このようにして、第一広告印刷制御部では、例えば広告サーバにて希望識別情報に応じて広告を特定し、その特定した広告を送信するよう制御することができる。あるいは、梱包広告印刷装置にて、予め保持されている広告の中から希望識別情報をキーとして広告を特定し、その特定した広告が梱包物などに印刷されるよう制御することができる、という具合である。
つづいて、落札者の入力した希望識別情報に応じた広告を印刷をするための機能をさらに備える広告サーバにおける詳細な機能的構成の一例について、以下図を用いて説明する。
図36は、上記機能を備える広告サーバにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、「広告サーバ」(3630)は、実施例1を基本として「広告保持部」(3631)と、「サーバ落札ID受信部」(3632)と、「第二認証処理部」(3633)と、「第二広告印刷制御部」(3634)と、を有する。また、実施例2を基本として、図示しない「第二配送負荷情報取得部」や「第二配送負荷依存制御命令取得部」、「第二配送負荷依存制御命令出力部」を有していても良い。なお、これら構成要件については、実施例1や実施例2にて記載済みであるので、その説明は省略する。
そして、本実施例の広告サーバの特徴点は、その広告保持部がさらに「希望別保持手段」(3635)を有する点と、「第二希望識別情報受信部」(3636)と、「第二希望別広告印刷命令取得部」(3637)と、「第二希望別広告印刷命令出力部」(3638)と、を有する点である。また、「希望別保持手段」は上記にて記載済みであるのでその説明は省略する。
「第二希望識別情報受信部」(3636)は、希望識別情報を受信する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、通信IF、および第二希望識別情報受信プログラムなどによって実現することが出来る。具体的に、前記オークションサーバからネットワーク経由にて送信された希望識別情報を受信する、という具合である。
「第二希望別広告印刷命令取得部」(3637)は、受信した希望識別情報に関連付けられた広告の印刷がされるための希望別広告印刷命令を取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、また第二希望別広告印刷命令取得プログラムなどによって実現できる。具体的にこの第二希望別広告印刷命令取得部は、例えば受信した希望識別情報に関連付けられた広告を広告保持部から取得し梱包広告印刷装置に送信するための命令などを取得する、という具合である。
「第二希望別広告印刷命令出力部」(3638)は、希望別広告印刷命令を第二広告印刷制御部に出力する機能を有し、CPUや主メモリ、I/O、第二希望別広告印刷命令出力プログラムなどで実現することが出来る。このようにして、第二広告印刷制御部では、例えば広告保持部から希望識別情報に関連付けられた広告を取得し、その取得した広告を梱包広告印刷装置に送信するよう制御することができる、という具合である。
<ハードウェア構成>
図37は、本実施例の落札物配送システムにおいて、利用者の希望識別情報に応じた広告印刷を行うための制御を行う装置のハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、この装置は、「CPU」(3701)と「主メモリ」(3702)と、「HDD」(3703)と、「通信IF」(3704)と、を備える。
ここで、オークションサーバにて希望識別情報入力受付プログラムが実行され、希望識別情報が取得される。そして、オークションサーバではその入力された希望識別情報に基づいていわゆる「ウィッシュリスト」を作成し、ネットワーク上にて公開などをする。また、その希望識別情報を図37に示す装置に(内部的又は外部的に)出力する。
すると「CPU」は、希望別広告印刷命令取得プログラムを解釈し、それに従い受信した希望識別情報を「主メモリ」のアドレス1に格納する。つづいて「CPU」は希望別広告印刷命令取得プログラムを解釈し、それに従って「HDD」に格納されている希望別広告マスタを論理演算処理によって参照する。そして、希望識別情報で示される例えば商品などと関連付けられた広告を特定し、その特定結果を「主メモリ」のアドレス2に格納する。そして、今度はその特定した広告を印刷するよう制御するための命令を生成し、「主メモリ」のアドレス3に格納する。
そして、「CPU」は希望別広告印刷命令出力プログラムを解釈し、「主メモリ」のアドレス3に格納された希望別広告印刷命令を「通信IF」から出力する、という具合である。
<処理の流れ>
図38は、本実施例の落札物配送システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような装置の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され装置を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
なお、本実施例は上記実施例1を基本とし、図14で説明した処理の流れについては図示およびその説明を省略する。そして図14で示すような処理と平行し、本実施例ではこの図38にあるように、希望識別情報の入力を受付ける(ステップS3801)。そして、その希望識別情報を利用してウィッシュリストなどを作成、公開すると共に、入力された希望識別情報を送信する(ステップS3802)。そして、その送信された希望識別情報を受信する(ステップS3803)。
つづいて、受信した希望識別情報に基づいて希望別広告印刷命令を取得し(ステップS3804)、その希望別広告印刷命令を出力する(ステップS3805)。そして、出力された希望別広告印刷命令に応じて、広告を梱包物に付帯するための印刷を実行する(ステップS3806)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の落札物配送システムによって、利用者の希望する商品などの広告を配送用梱包物などに印刷することができる。したがって実際に広告に接触する落札者のニーズに合致する広告を配信することができる。