JP4774106B2 - 電界強度を推定する装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電界強度を推定する装置及び方法に関連する。
ある送信点から放出された電波は、空間を伝搬して受信点に達する。受信点で観測される電界強度は、多くの場合、何らかの数式やテーブルに基づいて推定される。推定法の具体例は、奥村カーブに基づく計算法や、レイトレーシング法等を含む。レイトレーシング法は、基地局から放射された電波が、周辺の建物によって反射、回折及び透過して受信点に到達するまでの伝搬経路を幾何学的に追跡(トレース)しようとする。従来の推定法については、例えば非特許文献1に記載されている。
奥村カーブを利用した推定法は、過去の実験結果に基づいて推定計算式を決めている。この場合、推定しようとする個々の場所に対する伝搬特性が、過去の統計的な実験結果から常に良好に表現できるとは限らない。また、レイトレーシング法のように建物の具体的配置を考慮したとしても、実際の建物の影響を過不足無く考慮することは容易ではない。このため、フィールドの電界強度を高精度に推定する方法が望まれている。
電波伝搬ハンドブック(Radiowave Propagation Handbook),第15章,p.203−234,企画・監修:細矢良雄 北見工業大学,平成11年1月28日 第1刷発行,平成16年4月30日 第2刷発行
本発明の課題は、フィールドの電界強度を推定する場合における推定精度を高めることである。
一形態における電界強度推定装置は、
所与の地点における受信電界強度を推定する電界強度推定装置であって、
所与の地点の地理的計算条件を示す地理的数値から、補正前の電界強度推定値を求める予備推定部と、
入力層、1つ以上の中間層及び出力層を有するニューラルネットワークの出力値の計算及び該計算に使用する重み付け係数の更新を行うニューラルネットワーク処理部
を有し、所定の1個所以上の地点における電界強度の実測値が教師データとして規定さ れ、所定の別の1個所以上の地点における電界強度の実測値が評価データとして規定され
当該電界強度推定装置が推定処理を行う場合、前記地理的数値が前記入力層への入力値として使用され、前記ニューラルネットワーク処理部は、前記入力値及び前記重み付け係 数から算出した出力値を補正値として前記出力層から出力し、該補正値と前記補正前の電界強度推定値とを加えることで、補正後の電界強度推定値を算出し、
当該電界強度推定装置が学習処理を行う場合、前記教師データの前記1個所以上の地点 各々について前記推定処理により算出された補正値と、前記教師データについての実測値及び補正前の電界強度推定値から導出された目標補正値との間の誤差が、前記出力層の出力値として設定され、前記ニューラルネットワーク処理部は、誤差逆伝搬法により、新た 重み付け係数を導出し、前記新たな重み付け係数を前記推定処理において使用すること で、前記評価データの前記別の1個所以上の地点各々についての補正後の電界強度推定値 を算出し、前記評価データの前記別の1個所以上の地点各々における実測値と補正後の電 界強度推定値との間の誤差の総和が、前回の学習処理における値より小さかった場合、前 記新たな重み付け係数を、更新後の重み付け係数として決定する、電界強度推定装置である。

本発明の一形態によれば、フィールドの電界強度を推定する場合における推定精度を高めることができる。
電界強度推定の対象となるフィールドを模式的に示す図。 電界強度推定装置の機能ブロック図。 測定データ記憶部204に格納されるデータ例を示す図。 記憶部に保存される計算条件を示す図。 記憶部に保存される教師データ等を示す図。 記憶部に保存される評価データ等を示す図。 記憶部に保存される係数配列を示す図。 記憶部に保存される評価結果を示す図。 推定モードの動作を示すフローチャート。 補正値計算方法の説明図。 学習モードの動作を示すフローチャート。 重み係数更新方法の説明図。 教師データと評価データが同じ場合の様子を示す図。 教師データと評価データが異なる場合の様子を示す図。
本発明の実施例では、受信電界強度の実測値と、地理的な特徴とを考慮し、推定値が実測値に近づくように推定計算式が更新される。
図1は、電界強度推定の対象となるフィールドを模式的に示す。図1のフィールドには、基地局eNBと建物が存在している。図1は模式的な説明図を示すに過ぎず、実際には、より多くの建物や障害物が存在するかもしれないし、地形の起伏等が存在するかもしれない。本実施例では、地理的な如何なる特徴も「地理的数値」として電界強度推定に反映させることができる。A1〜A7,B1〜B7は、フィールド内の地点を示し、これらは受信点になる可能性がある。A1〜A7は、電界強度の実測値が得られている地点を示す。B1〜B7の地点では、電界強度の実測値は得られていない(これらの地点で実測は行われていない。)。図1は移動通信システムの基地局が送信点となっているが、このことは本発明に必須ではない。送信点は、電波を発する適切な如何なる送信機でよい。また、図示の便宜上、A1〜A7及びB1〜B7のような地点しか描かれていないが、より多くの又はより少ない地点が想定されてもよい。
本実施例で使用される電界強度推定装置は、推定モード及び学習モードの動作モードを少なくとも有する。推定モードの場合、補正値計算式を使って受信点での補正値mが求められ、この補正値mと補正前推定値Pnを加算することで、受信点における電界強度Enが推定される。この受信点は、図1のA1〜A7でもB1〜B7でもよいし、更には、地理的数値を用意できる他の地点でもよい。
学習モードの場合、補正値を導出する補正値計算式が更新される。学習モードの場合、所与の地点(A1〜A7)における電界強度の実際の測定値と、その場所の地理的条件を指定する地理的数値との対(ペア)が、教師データとして用意される。様々な場所の教師データを用いて、補正値を導出する補正値計算式が更新される。地理的数値を入力データとし、入力データに最も近い教師データを参照することで、補正値計算式は補正値を出力する。地理的数値は、アンテナの標高、周辺の建物の高さ、送信点からの見通しの良さ等を表現してもよいが、これらは単なる例示に過ぎず、電界強度の推定に影響を及ぼす適切な如何なる項目が地理的数値に含まれてもよい。
推定モードの場合、地理的数値及び補正値関係式に基づいて補正値mが算出される。受信点の補正前の電界強度推定値Pnに補正値mを加えることで、その受信点における補正後の電界強度Enが得られる。推定モードで推定の対象になる受信点は、実測値が得られているか否かによらない。その地点の地理的数値が得られてさえいれば、その受信点での電界強度は推定可能である。
本発明の実施例は、以下の観点から説明される。
1.用語説明
2.測定システム
3.推定モード
4.学習モード
5.変形例
1.用語説明
以下、本発明の実施例の説明で使用されるいくつかの用語を、事前に説明しておく。
推定式:所与の地点で電界強度を推定する際、本実施例による補正前の電界強度推定値Pnが、「推定式」に基づいて算出される。推定式は、典型的には、レイトレース法や時間領域有限差分法(FDTD: Finite Difference Time Division Method)等による数式である。補正前の電界強度推定値Pnは、混乱のおそれがなければ、単に「推定値」と言及されてもよい。推定式は、アンテナ利得や放射パターン等を考慮して決定されてもよい。
地理的数値:所与の地点で電界強度を推定する際、その地点に関する地理的な特徴が数値化されたものである。地理的数値は、例えば、地点の位置座標、送信点及び受信点間の距離、アンテナの標高、アンテナの標高差、建物の密度等を含んでよいが、これらより多くを含んでもよいし、少なくてもよい。
補正値計算式:地理的数値が与えられると、所与の地点における補正値mが、補正値計算式から算出される。補正値は、実施例ではニューラルネットワークを用いて算出される。補正値計算式は、ニューラルネットワークのレイヤ間の一群の重み係数wijで表現される。重み係数は、「係数配列」とも言及される。
補正あり推定値:本実施例では、補正前の電界強度推定値Pnと、補正値mとを加算することで、補正後の電界強度推定値Enが算出され、この補正後の電界強度推定値は、「補正あり推定値」とも言及される。
2.測定システム
図2は、一実施例による電界強度推定装置の機能ブロック図を示す。図2には、測定データ入力部202、測定データ記憶部204、計算条件入力部206、計算条件記憶部208、地図パラメータ参照部210、教師データ記憶部212、評価データ記憶部214、計算式生成部216、計算式記憶部218、計算式評価部220、評価結果記憶部222、推定値計算部230、補正値計算部232、表示部234及び出力部236が示されている。
測定データ入力部202は、電界強度の実測の行われた様々な地点における実測値を受け入れる。受け入れられた実測値は、測定場所の位置と共に測定データ記憶部204に記憶される。
図3は、測定データ記憶部204に格納されるデータ例を示す。図示の例の場合、測定場所の位置は、緯度と経度で表現されている。これらの位置の各々における電界強度の測定値(dBm)が、記憶されている。位置座標の指定法は、緯度及び経度だけでなく、当該技術分野で既知の適切な如何なる指定法が使用されてもよい。
図2の計算条件入力部206は、電界強度の推定を行う際に前提となる条件を受け入れる。受け入れられた条件は、計算条件記憶部208に記憶される。
図4は、計算条件記憶部208に記憶されるデータ例を示す。上述したように、本実施例の電界強度推定装置の動作モードは、推定モード及び学習モードを少なくとも含む。図4に示される例では、推定モード及び学習モードに共通に使用される共通条件項目と、推定モードだけに使用される推定条件項目と、学習モードだけに使用される学習条件項目とがある。
共通条件項目は、送信点である基地局の位置座標、基地局の送信電力、アンテナ高さ及び使用周波数の情報を含む。
推定条件項目は、推定を行う場所の位置座標の情報を含む。
学習条件項目は、評価率及び終了条件の情報を含む。「終了条件」は、反復的な学習がどのような条件で終わるかを指定する。例えば、学習が反復的に1万回なされた場合に終了条件が満たされてもよいし、評価データに関する誤差が十分に小さくなった場合に終了条件が満たされてもよい。後者の場合、計算条件記憶部208中の実測値(図3)の全部又は一部が、教師データとして使用される。換言すれば、反復的な学習の終了条件が満たされたか否かは、実測値の全部又は一部を用いて行われる。実測値(図3)全体の内、どの程度の割合の実測値が終了判定に使用されるかは、「評価率」で指定される。図示の例の場合、評価率は0.5なので、実測値の半分のデータが、反復的学習計算の終了判定に使用される。1.0ならば、全てのデータが終了判定に使用される。
図2の地図パラメータ参照部210は、地理的数値参照部と地理データベースとを有し、位置座標に応じて地理的数値を返す。地図パラメータ参照部210は、位置座標と地理的数値の対応関係を地理データベースに記憶する。
教師データ記憶部212は、電界強度の実測の行われた様々な地点における実測値の全部又は一部を教師データとして含む。図5に示されるように、教師データ記憶部210は、教師データの実測値に関連する地理的数値も保存する。図示の例の場合、緯度、経度及び測定値という実測値に関する情報と、これらに関連する地理的数値(アンテナの標高、基地局からの距離、その他の情報)とが互いに対応関係にあるように、データが保存される。更に、教師データ記憶部210は、実測値及び地理的数値に対応する「補正あり推定値」も保存している。
評価データ記憶部214は、図6に示されるように、教師データ記憶部212と同様な情報項目を記憶する。教師データと評価データが一致する場合(評価率が1.0の場合)、教師データ記憶部212及び評価データ記憶部214は区別されなくてよい。その場合、両者は等しいからである。しかしながら、教師データと評価データの少なくとも一部が異なる場合、本実施例に示されるように、それらは分けて保存される。本実施例では、評価率が0.5なので、実測値の半分が教師データに使用され、別の半分が評価データに使用される。必須ではないが、本実施例では、図3に示される奇数番目のデータ(A1,A3,A5,A7,...)が教師データに使用され(図5)、偶数番目のデータ(A2,A4,A6,...)が評価データに使用されている(図6)。但し、評価率は適切な如何なる値をとってもよいし、教師データ及び評価データも適切な如何なる方法で分けられてよい。
計算式生成部216は、教師データ(図5)の「補正あり推定値」(En=Pn+mn)及び「測定値」間の誤差errorに基づいて、一群の重み係数wijを更新する。上述したように、一群の重み係数wijは係数配列とも言及される。このような係数配列は、計算式記憶部218に保存される。
図7は係数配列が保存されている様子を模式的に示す。補正値は、1つの行で指定される係数配列の値を使用して算出される。一群の重み係数又は係数配列は、何らかの基準で常に1つに限定されてもよいし、或いは、複数組用意され、状況に応じて相応しいものが適宜選択されてもよい。図7の例の場合、2組の係数配列が用意されている。「計算式番号1」は、反復的な学習計算による最新の係数配列を示す。「計算式番号2」は、誤差を最小にする係数配列を示す。誤差の最小値をもたらす係数配列は、最新の係数配列かもしれないし、そうでないかもしれない。係数配列の組の使い分けは、このような具体例に限定されず、別の観点から使い分けられてもよい。
計算式評価部220は、評価データ記憶部214に記憶されている評価データ(図6)の「補正あり推定値」(En=Pn+mn)及び「測定値」間の誤差errorに基づいて、推定の確からしさを評価する。この誤差は、終了条件に使用されてもよいが、必須ではない。例えば、学習が所定回数反復されることで終了条件が満たされてもよい。
評価結果記憶部222は、図8に示されるように、計算式評価部220の評価結果を、学習回数と共に記憶する。図中、評価データ誤差は、学習回数毎に導出された誤差を示す。評価データ誤差最小値は、学習回数が増えるにつれて、誤差がどのように最小化されて行くかを示す。図示の例の場合、1回目の誤差は7であり、2回目の誤差は8なので、より小さな誤差である「7」が「誤差最小値」に記録されている。将来、誤差が7より小さくなった場合、その値が、誤差最小値になる。
図2の推定値計算部230は、所与の位置における「補正前の電界強度推定値」を計算する。この推定値は、例えばレイトレース法やFDTD法により求められてもよい。
補正値計算部232は、位置座標及び地理的数値に基づいて、計算式記憶部218の重み係数群を用いて補正値を計算する。
表示部234は、計算の経過や計算結果を表示する。
出力部236は、計算結果を記憶媒体に保存する。
3.推定モード
図9及び図2を参照しながら、推定モードの動作が説明される。推定モード及び後述の学習モードに関する動作説明の一部のステップについては、順序が異なってもよい。本実施例では、階層型ニューラルネットワークモデルを用いて、所与の地点における補正値(補正前の電界強度推定値に対する補正値)が算出される。説明の便宜上、計算に使用されるニューラルネットワークは、3層で構成され、入力層のユニット数は3つ、中間層のユニット数は3つ、そして出力層のユニット数は1つであるとする。基地局から推定箇所までの距離はdであるとする。基地局のアンテナの高さと推定箇所のアンテナ高さの差分はhであるとする。地理的数値は、距離d及び標高差hを推定箇所毎に特定するものとする。n番目の推定箇所における距離、標高差及び補正値は、それぞれdn、hn及びmnで表現される。これらの地理的数値は、所定の規格化係数により規格化され、−1乃至+1の数値範囲内の値をとるものとする。規格化係数又は正規化係数は、システムでとり得る最大距離や最大標高差等から導出されてもよい。ニューラルネットワークの階層数や、地理的数値の具体例は、説明の簡明化を図る観点から採用されているに過ぎず、本発明を限定するものではない。適切な如何なる数値が使用されてもよい。
図9のフローは、ユーザが電力強度推定装置を推定モードにすることから始まる。
ステップ1では、ユーザの入力した計算条件(図4)が、計算条件記憶部208に保存される。
ステップ2では、計算式配列(一群の重み係数)(図7)が補正値計算部232に与えられる。
ステップ3では、推定箇所の位置が、推定値計算部230及び補正値計算部232に読み込まれる。
ステップ4では、推定値計算部230が、読み込んだ推定箇所における補正前の電力強度推定値Pnを算出する。
ステップ5では、補正値計算部232が、推定箇所の地理的数値を読み込む。推定箇所の位置は、ステップ3ではなく、このステップで読み込まれてもよい。
ステップ6では、入力された各種のデータ(推定箇所、地理的数値及び係数配列)に基づいて、その推定箇所における補正値が算出される。
図10は、地理的数値及び重み付け係数に基づいて、その推定箇所における補正値mnがどのように算出されるかを示す。図中、左側から入力層、中間層(又は隠れ層)及び出力層を示す。図中、黒く色の付いた丸印は、外部入力を示す。白い丸印はその各層の素子又はユニットを示す。
先ず、入力層で距離及びアンテナ標高差がそれぞれdn及びhnとして与えられる。入力層の3段目の素子は、バイアス入力に対応し、本実施例の場合、「1」が固定的に与えられる。入力層を第0層とし、中間層を第1層とし、出力層を第2層とする。第k層のj番目の素子の出力が、yj (k) で表現されるとすると、それは次式のように表現される。
yj (k)=f(sj (k)) ・・・(1)
sj (k+1)=Σwij (k+1)yi (k);i=1,...,U;・・・(2)
ここで、Uは層内のユニット数を表す。
f(s)は何らかの関数(伝達関数とも言及される)であり、一例として、シグモイド関数(sigmoid function)でもよい:
f(s)=(1+exp(-as))-1
aはシグモイド関数のゲインを表す正の数である。
或いは、関数f(s)は、
−1(s<0),
0(s=0),及び
+1(0<s)
により定義されるステップ関数でもよい。これらは一例に過ぎず、適切な如何なる伝達関数が使用されてもよい。
wij (k+1)は、第k層のi番目の素子から、第(k+1)層のj番目の素子への重み付け係数又は係数配列を示す。
上記の定義に従うと、入力層における各素子の出力は次のように書ける:
y1 (0)=dn
y2 (0)=hn
y0 (0)=1
次に、これらの入力値と重み係数により、中間層の出力yj (1)が導出される。
y1 (1)=f(s1 (1));s1 (1)=w01 (1)y0 (0)+w11 (1)y1 (0)+w21 (1)y2 (0)
y2 (1)=f(s2 (1));s2 (1)=w02 (1)y0 (0)+w12 (1)y1 (0)+w22 (1)y2 (0)
そして、これらの中間値と重み係数により、出力層の出力値y1 (2)(すなわち、補正値mn)が導出される。
y1 (2)=f(s1 (2));s1 (2)=w01 (2)y0 (1)+w11 (2)y1 (1)+w21 (2)y2 (1)
図9のステップ6では、このようにして補正値mnが算出される。
ステップ7では、ステップ4で算出した「補正前の電力強度推定値」Pnと、ステップ6で算出した補正値mnを加算することで、「補正あり推定値」Enが算出される。
En=Pn+mn
ステップ8では、推定すべき全ての場所について、補正あり推定値Enが算出されたか否かが判定される。補正あり推定値Enの算出が未だ終わっていない場所が残っていた場合、フローはステップ4に戻り、説明済みの動作が行われる。推定すべき全ての場所について、補正あり推定値Enが算出されていた場合、フローはステップ9に続く。
ステップ9では、補正あり推定値Enのデータが、所定のファイル(図2の出力部236)に出力される。
ステップ10では、様々な推定箇所の補正あり推定値Enが、必要に応じてディスプレイに表示される。
このようにして推定モードの動作が行われ、フローは終了する(ステップ11)。
4.学習モード
図11及び図2を参照しながら、学習モードの動作が説明される。
図11のフローは、ユーザが電力強度推定装置を学習モードにすることから始まる。
ステップ12では、ユーザの入力した計算条件(図4)が、計算条件記憶部208に保存される。
ステップ13では、ユーザの用意した測定データ(図3)が、測定データ記憶部204に保存される。
ステップ14では、教師データ記憶部212に教師データが保存される。上述したように、測定データの全部又は一部が教師データに使用されてよい。説明の便宜上、教師データと評価データが同じものとして設定される場合が、先ず説明され、それらが異なる場合については後述の<5.変形例>で説明される。言い換えれば、図4の「評価率」が1.0の場合が先ず説明され、評価率が1.0でない場合(0.5等)については<5.変形例>で説明される。
ステップ15では、図5に示されるように、教師データの地理的数値が教師データ記憶部212に保存される。
ステップ16〜19では、教師データの「測定値」に対応する「位置座標」(A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,...,AN)や「地理的数値」について、「補正あり推定値」が算出される。ステップ16では、教師データの「測定値」に対応する「位置座標」及び「地理的数値」から、補正前の電界強度推定値Pnが算出される。ステップ17では、補正値計算部232が、補正値計算式を特定する。補正値計算式は、計算式記憶部118から読み出されてもよいし、乱数等に基づいて新たに算出されてもよい。ステップ18では、教師データの「測定値」に対応する「位置座標」及び「地理的数値」について、補正値計算部232が補正値mnを算出する。ステップ19では、「補正あり推定値」En=Pn+mnが算出される。
ステップ20では、補正値計算式(重み付け係数)が更新される。本動作例でも、推定モードと同様な階層型ニューラルネットワークモデルが使用される。特に本動作例では、教師データを利用した誤差逆伝搬法(バックプロパゲーション法)が、重み係数の更新(学習)に使用される。
図12は、推定箇所Anにおける補正値mn及びその推定箇所における実測値rnに基づいて、重み付け係数の更新がどのように行われるかを示す。図中、左側から入力層、中間層(又は隠れ層)及び出力層を示す。図中、黒く色の付いた丸印は、外部入力を示す。白い丸印はその各層の素子又はユニットを示す。
先ず、n番目の地点における電界強度の実測値がrnであり、この地点における「補正前の電界強度推定値」がPnであったとすると、補正値の目標値(真の補正値)tnは、
tn=rn−Pn
で表現される。この地点について補正値計算部232で算出された補正値が、mnであったとすると、補正値の誤差Δnは、次式で表現できる。
Δn=mn−tn
誤差逆伝搬法を利用する本動作例の場合、この補正値の誤差Δnが第2層の出力値として設定される。
第(k+1)層及び第k層の素子間の重み付け係数は、次式に従って更新される。
wij (k+1)=wij (k+1)−ηyi (k)zj (k+1)
yi (k)=f(si (k))
zj (k)=f'(sj (k))uj (k)
uj (k)=Σwip (k+1)zp (k+1);p=1,...,U;
f(s)は何らかの関数(伝達関数)であり、一例として、シグモイド関数(sigmoid function)でもよい:
f(s)=(1+exp(-as))-1
aはシグモイド関数のゲインを表す正の数である。或いは、f(s)は上記のステップ関数でもよい。
f'(s)はf(s)の導関数である。特に、f(s)が上記のシグモイド関数の場合、
zj (k)=f'(sj (k))uj (k)=a(1−yj (k))yj (k)uj (k)
と書ける。
上記の定義に従うと、第2層及び第1層の素子間の重み付け係数は、次式に従って更新される。
w01 (2)=w01 (2)−ηy0 (1)z1 (2)
z1 (2)=a(1−y1 (2))y1 (2)u1 (2)
y0 (1)=外部入力値
y1 (2)=f(s1 (2))=mn
u1 (2)=Δn
w11 (2)=w11 (2)−ηy1 (1)z1 (2)
y1 (1)=f(s1 (1))
w21 (2)=w21 (2)−ηy2 (1)z1 (2)
y2 (2)=f(s2 (2))
更に、第1層及び第0層の素子間の重み付け係数は、次式に従って更新される。
w11 (1)=w11 (1)−ηy1 (0)z1 (1)
z1 (1)=a(1−y1 (1))y1 (1)u1 (1)
y1 (1)=f(s1 (1))
u1 (1)=w11 (2)z1 (2)
w12 (1)=w12 (1)−ηy1 (0)z2 (1)
y1 (0)=外部入力値dn
z2 (1)=a(1−y2 (1))y2 (1)u2 (1)
y2 (1)=f(s2 (1))
u2 (1)=w21 (2)z1 (2)
w21 (1)=w21 (1)−ηy2 (0)z1 (1)
y2 (0)=外部入力値hn
w22 (1)=w22 (1)−ηy2 (0)z2 (1)
図11のステップ20では、このようにして重み係数(係数配列)wijが更新される。
ステップ21では、更新された重み係数(係数配列)が、計算式記憶部218に記憶される。本実施例の場合、計算式記憶部218は、更新された最新の重み係数を「計算式番号1」として保存する。「計算式番号2」は、誤差の最小値をもたらす係数配列を示す。
ステップ22では、教師データの実測値に対応する個々の位置(図5の緯度及び経度の欄に示される場所)−(A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,...,AN)について、地理的数値及び更新後の重み係数を使って、新たな補正値mn'が算出される。
ステップ23では、新たな「補正あり推定値」En=Pn+mn'が算出される。この計算に使用される「補正前の電界強度推定値」Pnは、ステップ16で使用されたのと同じ値でもよいし、新たに計算し直された値でもよい。「補正前の電界強度推定値」Pnは、重み係数wijには依存しないからである。
ステップ25では、計算式評価部220が、教師データの個々の位置について、実測値と「補正あり推定値」との誤差を算出し、教師データの全ての位置について総和errorを算出する。
Figure 0004774106
Erealは電界強度の実際の測定値(図3)を示す。
ステップ26では、誤差error及び学習回数が、評価結果記憶部222に保存される。更に、過去に算出された誤差の最小値と、今回算出された誤差とが比較され、図8最右列に示されるように、より小さい誤差が「誤差最小値」として保存される。
ステップ28では、誤差最小値が更新されたか否かが確認される。誤差最小値が更新された場合、ステップ29において、誤差を最小にするその重み係数(係数配列)が、計算式番号2の行に上書きされる(計算式番号2の係数配列が更新される。)。誤差最小値が更新されなかった場合、フローはステップ30に進む。
ステップ30では、反復的な学習の終了条件が満たされているか否かが判定される。終了条件は、教師データ記憶部212に保存されている(図4)。本動作例のように、終了条件が誤差の大きさで指定されていた場合(例えば、「error≦0.1 を満たすこと」)、誤差が十分に小さいか否かが判定される。終了条件が、学習の反復の上限回数を指定していた場合、現在の学習回数がその上限回数に達しているか否かが判定される。終了条件が、時間で指定されていた場合、反復計算の行われた時間(期間)が測定され、その時間が閾値を越えているか否かが判定される。これらの終了条件は一例に過ぎず、反復回数、教師データに関する誤差、評価データに関する誤差又は学習時間その他の適切な如何なる条件が指定されてよい。
ステップ31では、推定モードで使用する重み係数(係数配列)が特定される。より具体的には、計算式番号1又は2の何れかの重み係数が選択される。
そして、フローはステップ32に進み、学習モードは終了する。
なお、推定モードと学習モードはそれぞれ別個独立に行われるのが原則である。しかしながら、推定モードで行われた演算結果や処理結果が、学習モードで流用されてもよい。逆に、学習モードで行われた演算結果や処理結果が、推定モードで流用されてもよい。例えば、図11のステップ12と図9のステップ1や、図11の16〜19と図9のステップ4〜7の演算及び処理の結果は、共有されてもよい。
5.変形例
学習モードの動作例では、教師データ(位置、測定値)に基づいて学習が行われ、学習が進むにつれて、教師データの位置について算出される推定値は、教師データの実測値に近づいて行く。従って、教師データの位置と同じ位置又はその近辺の地点P、更には教師データの様々な位置でカバーされる地域R1において、正確な受信電界強度(正確な補正値)を求めることができる。
図13は教師データの位置でカバーされる領域R1とそれ以外の領域R2とを模式的に示す。ニューラルネットワークの性質から、入力層に与えられる入力値(地理的数値)が適切ならば、R1以外の地域R2内の地点Qにおいても、比較的妥当な受信電界強度(正確な補正値)の得られることが期待できる。しかしながら、R1以外の地域R2内における計算精度が、どの程度確からしいかは不明である。
本変形例はこのような問題に対処する。
本変形例では、測定データ記憶部204に保存されている実測値(図3)の内、一部分が重み付け係数の更新に使用され、別の一部分が推定の確からしさの評価に使用される。一例として、実測値の半分のデータが重み付け係数の更新に使用され、残りの半分が推定の確からしさの評価に使用される。これは、図4の説明で登場した「評価率」が0.5であることに対応する。本変形例でも、学習モードは概して図11に示される手順で実行される。
先ず、測定データ(図3)及び計算条件(図4)が保存される(ステップ12,13)。
ステップ14,15では、教師データ記憶部212に教師データが地理的数値と共に保存される(図5)。また、評価データ記憶部214に評価データが地理的数値と共に保存される(図6)。例えば図3に示されるように格納されている地点A1,A3,A5,A7,...,AN−1での測定値が教師データとして保存され、地点A2,A4,A6,...,ANでの測定値が評価データとして保存されてもよい。測定値のこの分け方は一例に過ぎず、評価率の値に応じて適切な如何なる方法で教師及び評価データに分けられてもよい。
ステップ16〜19では、教師データの「位置座標」(A1,A3,A5,A7,...,AN−1)について、「補正あり推定値」En=Pn+mnが算出される。
ステップ20では、補正値計算式(重み付け係数)が更新される。具体的な更新方法は図12で説明された方法と同様である。
先ず、n番目の地点における電界強度の実測値がrnであり、この地点における「補正前の電界強度推定値」がPnであったとすると、補正値の目標値(真の補正値)tnは、
tn=rn−Pn
で表現される。この地点について補正値計算部232で算出された補正値が、mnであったとすると、補正値の誤差Δnは、次式で表現できる。
Δn=mn−tn
補正値の誤差Δn=mn−tnが第2層の出力値として設定される。mnは補正値計算部232で算出された補正値であり、tnは補正値の目標値(真の補正値)tnである。
第(k+1)層及び第k層の素子間の重み付け係数は、次式に従って更新される。
wij (k+1)=wij (k+1)−ηyi (k)zj (k+1)
yi (k)=f(si (k))
zj (k)=f'(sj (k))uj (k)
uj (k)=Σwip (k+1)zp (k+1);p=1,...,U;
f(s)は何らかの関数(伝達関数)であり、一例として、シグモイド関数(sigmoid function)でもよい:
f(s)=(1+exp(-as))-1
aはシグモイド関数のゲインを表す正の数である。
このようにして、教師データを使って、重み係数(係数配列)wijが更新される。
ステップ21では、更新された重み係数(係数配列)が、計算式記憶部218に記憶される。計算式記憶部218は、更新された最新の重み係数を「計算式番号1」として保存する。「計算式番号2」は、誤差の最小値をもたらす係数配列を示す。
ステップ22では、教師データの位置(A1,A3,A5,A7,...,AN−1)について、更新後の重み係数を使って、新たな補正値mn'が算出される。本変形例の場合、教師データだけでなく、評価データの位置(A2,A4,A6,...,AN)についても、更新後の重み係数を使って、新たな補正値mn'が算出される。
ステップ23では、教師データについて新たな「補正あり推定値」En=Pn+mn'が算出される。本変形例の場合、ステップ24に示されるように、評価データについても新たな「補正あり推定値」En=Pn+mn'が算出される。
ステップ25では、計算式評価部220が、評価データの個々の位置(A2,A4,A6,...,AN)について、実測値と「補正あり推定値」との誤差を算出し、評価データの全ての位置について総和errorを算出する。
Figure 0004774106
Erealは電界強度の実際の測定値(図3)を示す。本変形例は、誤差の総和が評価データについて算出されている点で、教師データについて誤差の総和が計算されていた上記の動作例と異なる。
ステップ26では、誤差error及び学習回数が、評価結果記憶部222に保存される。更に、過去に算出された誤差の最小値と、今回算出された誤差とが比較され、図8最右列に示されるように、より小さい誤差が「誤差最小値」として保存される。
ステップ28では、誤差最小値が更新されたか否かが確認される。誤差最小値が更新された場合、ステップ29において、誤差を最小にするその重み係数(係数配列)が、計算式番号2の行に上書きされる(計算式番号2の係数配列が更新される。)。誤差最小値が更新されなかった場合、フローはステップ30に進む。
ステップ30では、反復的な学習の終了条件が満たされているか否かが判定される。終了条件は、計算条件記憶部208に保存されている(図4)。本動作例では、終了条件は、評価データに関する誤差の大きさで指定されている。例えば、error≦0.1 が満たされる場合、終了条件は満たされる。終了条件については、反復回数、教師データに関する誤差、評価データに関する誤差又は学習時間その他の適切な如何なる条件が指定されてよい。
ステップ31では、推定モードで使用する重み係数(係数配列)が特定される。より具体的には、計算式番号1又は2の何れかの重み係数が選択される。
そして、フローはステップ32に進み、学習モードは終了する。
図14は本変形例の説明図を示す。本変形例の場合、評価率が0.5なので、測定データは、教師データと評価データに半分ずつ分けられる。その結果、教師データ点でカバーされる地域R1と、評価データ点でカバーされる別の地域R2とが存在することになる。学習による重み係数の更新は、教師データに基づいて行われる。従って、教師データ点でカバーされる地域R1に関し、推定値と実測値との誤差は、学習の反復回数が増えるにつれて小さくなって行くはずである。一方、このように更新される重み付け係数を使って、評価データ点に関する推定値も算出される。この評価データ点でカバーされる地域R2についても、推定値と実測値との誤差が算出され、この誤差も、学習が進むにつれて比較的小さくなることが予想される。図13で説明した例では、領域R2での計算精度がどの程度確からしいかは不明であった。
本変形例の場合、評価データ点についての誤差が、教師データ点についての誤差とは別に計算されるので、領域R2での計算精度がどの程度確からしいかを適切に知ることができる。図14に示される例の場合、領域R2での計算の誤差は、反復回数が増えるにつれて、当初は徐々に小さくなっているが、ある反復回数Nxを越えると逆に増えている。従って、学習の反復回数がNx以下ならば、最新の重み付け係数を使うことが望ましい一方、反復回数がNxを越える場合、最新の重み付け係数は領域R2にとっては必ずしも望ましくない。領域R1,R2全体の計算精度を確保する観点からは、反復回数がNx程度の場合の重み付け係数を使用することが望ましい。
本変形例の場合、学習の反復回数毎に評価データの誤差と最小値が、評価結果記憶部222に格納される(図8)。そして、最新の重み付け係数は、計算式番号1として計算式記憶部218に保存され、最小値をもたらす重み付け係数は、計算式番号2として計算式記憶部218に保存される(図7)。従って反復回数がNx以下の場合、計算式番号1も2も最新の重み付け係数に等しいが、反復回数がNxを越えると、計算式番号1と2の重み付け係数は異なるようになる。本変形例によれば、領域R1,R2の計算の確からしさを把握しながら、学習を進めて行くことができる。本変形例によれば、重み係数の更新の計算に使用する教師データと、計算精度を評価する評価データとを別々に用意することで、教師データ点のカバーする地域以外の地域をも考慮して、計算精度の向上を図ることができる。
以上本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、それらは単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。発明の理解を促すため具体的な数式を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数式は単なる一例に過ぎず適切な如何なる数式が使用されてもよい。実施例又は項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の実施例又は項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、或る実施例又は項目に記載された事項が、別の実施例又は項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウエアで、ソフトウエアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
以下、本発明の一形態による手段を例示的に列挙する。
(1)
所与の地点における受信電界強度を推定する電界強度推定装置であって、
所与の地点の地理的計算条件を示す地理的数値から、補正前の電界強度推定値を求める予備推定部と、
入力層、1つ以上の中間層及び出力層を有するニューラルネットワークの出力値の計算及び重み付け係数の更新を行うニューラルネットワーク処理部と、
を有し、当該電界強度推定装置が推定モードで動作する場合、前記地理的数値が前記入力層への入力値として使用され、前記ニューラルネットワーク処理部は、前記出力層からの出力値に基づいて補正値を算出し、該補正値と補正前の前記電界強度推定値とを加えることで、補正後の電界強度推定値を算出及び出力し、
当該電界強度推定装置が学習モードで動作する場合、前記推定モードで算出された補正値と、補正前の電界強度推定値及び実測値から導出された目標補正値との間の誤差が、前記出力層の出力値として設定され、前記ニューラルネットワーク処理部は、誤差逆伝搬法により、前記重み付け係数を更新する
ようにした電界強度推定装置。
個々の推定箇所の地理的な条件が地理的数値として、入力層の入力値に与えられ、ニューラルネットワークを利用した電界強度推定値が得られる。ニューラルネットワークの計算式は実測値(教師データ)に基づいて反復的に学習を重ねるので、推定値は実測値に近づく。従って、フィールド内の任意の地点における電界強度の推定精度を高めることができる。
(2)
前記ニューラルネットワーク処理部は、複数の地点における前記誤差の総和が小さくなるように、前記重み付け係数を更新するようにした(1)記載の電界強度推定装置。
誤差の総和を算出することで、推定精度を客観的に評価できる。
(3)
所定の1箇所以上の地点における受信電界強度の実測値が、前記重み係数の更新における教師データとして使用され、
所定の1箇所以上の別の地点における受信電界強度の実測値が、計算の確からしさを評価する評価データとして使用される
ようにした(1)記載の電界強度推定装置。
学習に使用する教師データとは別の評価データを使って、計算精度を評価するので、教師データ点でカバーされる地域以外での計算精度を、適切に評価できる。
(4)
m=y1 (M)
yj (k+1)=f(sj (k+1))
sj (k+1)=Σwij (k+1)yi (k+1);i=1,...,U
に従って、前記補正値mが算出され、
kは層を示すパラメータであり、
Mは出力層を示し、
f(・)は伝達関数を示し、
sj (k)はk番目の層の中のj番目の素子の出力を示し、
wij (k+1)はk番目の層のi番目の素子とk+1番目の層のj番目の層との間の重み係数を示す
ようにした(1)記載の電界強度推定装置。
(5)
Δwij (k+1)=−ηyi (k) )zj (k+1)
zj (k)=f'(sj (k))uj (k)
uj (k)=Σwip (k+1)zjp (k+1);p=1,...,U
に従って、更新前後の重み係数の差分Δwij (k+1)が算出され、
zj (k)はk番目の素子からの入力を示し、
f'(・)は、伝達関数f(・)の導関数を示す
ようにした(4)記載の電界強度推定装置。
(6)
所与の地点における受信電界強度を推定する電界強度推定方法であって、
所与の地点の地理的計算条件を示す地理的数値から、補正前の電界強度推定値を求めるステップと、
入力層、1つ以上の中間層及び出力層を有するニューラルネットワークの出力値の計算及び重み付け係数の更新を行うニューラルネットワーク処理部により、推定モードの処理を行うステップと、
前記ニューラルネットワーク処理部により、学習モードの処理を行うステップと、
を有し、前記推定モードの場合、前記地理的数値が前記入力層への入力値として使用され、前記ニューラルネットワーク処理部は、前記出力層からの出力値に基づいて補正値を算出し、該補正値と補正前の前記電界強度推定値とを加えることで、補正後の電界強度推定値を算出及び出力し、
前記学習モードの場合、前記推定モードで算出された補正値と、補正前の電界強度推定値及び実測値から導出された目標補正値との間の誤差が、前記出力層の出力値として設定され、前記ニューラルネットワーク処理部は、誤差逆伝搬法により、前記重み付け係数を更新する
ようにした電界強度推定方法。
202 測定データ入力部
204 測定データ記憶部
206 計算条件入力部
208 計算条件記憶部
210 地図パラメータ参照部
212 教師データ記憶部
214 評価データ記憶部
216 計算式生成部
218 計算式記憶部
220 計算式評価部
222 評価結果記憶部
230 推定値計算部
232 補正値計算部
234 表示部
236 出力部

Claims (6)

  1. 所与の地点における受信電界強度を推定する電界強度推定装置であって、
    所与の地点の地理的計算条件を示す地理的数値から、補正前の電界強度推定値を求める予備推定部と、
    入力層、1つ以上の中間層及び出力層を有するニューラルネットワークの出力値の計算及び該計算に使用する重み付け係数の更新を行うニューラルネットワーク処理部
    を有し、所定の1個所以上の地点における電界強度の実測値が教師データとして規定さ れ、所定の別の1個所以上の地点における電界強度の実測値が評価データとして規定され
    当該電界強度推定装置が推定処理を行う場合、前記地理的数値が前記入力層への入力値として使用され、前記ニューラルネットワーク処理部は、前記入力値及び前記重み付け係 数から算出した出力値を補正値として前記出力層から出力し、該補正値と前記補正前の電界強度推定値とを加えることで、補正後の電界強度推定値を算出し、
    当該電界強度推定装置が学習処理を行う場合、前記教師データの前記1個所以上の地点 各々について前記推定処理により算出された補正値と、前記教師データについての実測値及び補正前の電界強度推定値から導出された目標補正値との間の誤差が、前記出力層の出力値として設定され、前記ニューラルネットワーク処理部は、誤差逆伝搬法により、新た 重み付け係数を導出し、前記新たな重み付け係数を前記推定処理において使用すること で、前記評価データの前記別の1個所以上の地点各々についての補正後の電界強度推定値 を算出し、前記評価データの前記別の1個所以上の地点各々における実測値と補正後の電 界強度推定値との間の誤差の総和が、前回の学習処理における値より小さかった場合、前 記新たな重み付け係数を、更新後の重み付け係数として決定する、電界強度推定装置。
  2. m=y1 (M)
    yj (k+1)=f(sj (k+1))
    sj (k+1)=Σwij (k+1)yi (k+1);i=1,...,U
    に従って、前記補正値mが算出され、
    kは層を示すパラメータであり、
    Mは出力層を示し、
    f(・)は伝達関数を示し、
    sj (k)はk番目の層の中のj番目の素子の出力を示し、
    wij (k+1)はk番目の層のi番目の素子とk+1番目の層のj番目の層との間の重み付け係数を示す請求項1記載の電界強度推定装置。
  3. Δwij (k+1)=−ηyi (k) )zj (k+1)
    zj (k)=f'(sj (k))uj (k)
    uj (k)=Σwip (k+1)zjp (k+1);p=1,...,U
    に従って、更新前後の重み付け係数の差分Δwij (k+1)が算出され、
    zj (k)はk番目の素子からの入力を示し、
    f'(・)は、伝達関数f(・)の導関数を示す請求項記載の電界強度推定装置。
  4. 所与の地点における受信電界強度を推定する電界強度推定方法であって、
    所与の地点の地理的計算条件を示す地理的数値から、補正前の電界強度推定値を求めるステップと、
    入力層、1つ以上の中間層及び出力層を有するニューラルネットワークの出力値の計算及び該計算に使用する重み付け係数の更新を行うニューラルネットワーク処理部により、推定処理を行うステップと、
    前記ニューラルネットワーク処理部により、学習処理を行うステップ
    を有し、所定の1個所以上の地点における電界強度の実測値が教師データとして規定さ れ、所定の別の1個所以上の地点における電界強度の実測値が評価データとして規定され
    前記推定処理を行う場合、前記地理的数値が前記入力層への入力値として使用され、前記ニューラルネットワーク処理部は、前記入力値及び前記重み付け係数から算出した出力 値を補正値として前記出力層から出力し、該補正値と前記補正前の電界強度推定値とを加えることで、補正後の電界強度推定値を算出し、
    前記学習処理を行う場合、前記教師データの前記1個所以上の地点各々について前記推定処理により算出された補正値と、前記教師データについての実測値及び補正前の電界強度推定値から導出された目標補正値との間の誤差が、前記出力層の出力値として設定され、前記ニューラルネットワーク処理部は、誤差逆伝搬法により、新たな重み付け係数を 出し、前記新たな重み付け係数を前記推定処理において使用することで、前記評価データ の前記別の1個所以上の地点各々についての補正後の電界強度推定値を算出し、前記評価 データの前記別の1個所以上の地点各々における実測値と補正後の電界強度推定値との間 の誤差の総和が、前回の学習処理における値より小さかった場合、前記新たな重み付け係 数を、更新後の重み付け係数として決定する、電界強度推定方法。
  5. m=y1 (M)
    yj (k+1)=f(sj (k+1))
    sj (k+1)=Σwij (k+1)yi (k+1);i=1,...,U
    に従って、前記補正値mが算出され、
    kは層を示すパラメータであり、
    Mは出力層を示し、
    f(・)は伝達関数を示し、
    sj (k)はk番目の層の中のj番目の素子の出力を示し、
    wij (k+1)はk番目の層のi番目の素子とk+1番目の層のj番目の層との間の重み付け係数を示す請求項記載の電界強度推定方法。
  6. Δwij (k+1)=−ηyi (k) )zj (k+1)
    zj (k)=f'(sj (k))uj (k)
    uj (k)=Σwip (k+1)zjp (k+1);p=1,...,U
    に従って、更新前後の重み付け係数の差分Δwij (k+1)が算出され、
    zj (k)はk番目の素子からの入力を示し、
    f'(・)は、伝達関数f(・)の導関数を示す請求項記載の電界強度推定方法。
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