JP4770043B2 - Piezoelectric actuator driving device, piezoelectric actuator driving method, timepiece, and portable device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子を有する圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの駆動装置、圧電アクチュエータの駆動方法、時計および携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電素子は、電気エネルギーから機械エネルギーへの変換効率や、応答性に優れていることから、近年、圧電素子の圧電効果を利用した各種の圧電アクチュエータが開発されている。この圧電アクチュエータは、圧電ブザー、プリンタのインクジェットヘッド、あるいは超音波モータなどの分野に応用されている。
【0003】
圧電素子の変位は供給される駆動信号の電圧値にもよるが微小であり、サブミクロン程度であるのが通常である。このため、何らかの増幅機構によって変位を増幅して駆動対象に変位を伝達することが行われている。しかし、増幅機構を用いた場合、それ自身を動かすためにエネルギーが消費され、効率が低下するといった問題がある上に、装置のサイズが大きくなってしまうといった問題がある。
また、増幅機構を介する場合、駆動対象に対して安定した駆動力を伝達することが困難となることもある。
【0004】
また、腕時計のような小型の携帯機器は電池によって駆動されるため、消費電力や駆動信号の電圧値を低く抑える必要がある。このような携帯機器に圧電アクチュエータを組み込む場合、特に圧電アクチュエータは、そのエネルギー効率を高く、駆動信号の電圧値を低くしたものが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、時計などには、日付や曜日を表示するカレンダ表示機構が備えられている。これらのカレンダ表示機構には、月末の日付補正を必要としないものがあり、これをオートカレンダ機構と呼んでいる。このオートカレンダ機構の表示動作は、運針用とは別に設けられた電磁式のステッピングモータの回転駆動力を利用して、日車や曜車を駆動させるのが一般的である。
一方、腕時計は、手首にベルトを巻き付けて携帯するものであるから、携帯に便利なように薄型化の要求が古くからある。この要求は、オートカレンダ表示機構を備えた腕時計であっても同様である。
しかし、オートカレンダ表示機構を備えた腕時計は、係る機構を備えていない腕時計と比較した場合、日付表示用の駆動源を別途設ける分だけスペースが必要となり、オートカレンダ表示機構の駆動源にステッピングモータを用いた場合、そのスペースを確保した上で薄型化を図ることは、非常に困難であった。
【0006】
そこで、高効率でありながら、小型機器への搭載を可能とするアクチュエータとして、薄板矩形状の圧電素子等から構成される振動板に駆動信号を印加することにより圧電素子を長手方向に伸縮させて縦振動を励振し、当該縦振動によって機械的に屈曲振動を誘発させる圧電アクチュエータが提案されている。
このような圧電アクチュエータでは、振動板に縦振動および屈曲振動の両者を生じさせることにより、圧電アクチュエータにおいて駆動対象と接触する部位を楕円軌道で移動させる。これにより、この圧電アクチュエータは、小型薄型の構成でありながら、高効率の駆動を実現している。
【0007】
しかし、上述した如く、圧電アクチュエータは、振動板に対して縦振動を電気的に励振させ、この縦振動によって屈曲振動を機械的に誘発させるものである。このため、駆動信号を印加することにより圧電素子の伸縮によって生じる縦振動は、駆動信号の電圧値を制御することにより比較的容易に制御することができるものの、振動板の機械的な特性に応じて誘発される屈曲振動は容易かつ正確に制御することは困難である。このため、振動板の加工精度のばらつき等に起因して誘発される屈曲振動がばらついてしまうといった、製品としての安定度が欠落することも考えられる。
また、屈曲振動は、振動板の形状などによって決まる機械的な特性によって決まるため、決められた形状などの機械的条件の下では、安定した振幅となる屈曲振動を得ることが困難であった。
【0008】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、小型・薄型化が可能な構成でありながら、高効率かつ安定した駆動を行うことができる圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの駆動装置、圧電アクチュエータの駆動方法、およびこの圧電アクチュエータを備えた時計、携帯機器を提供することを目的とする。
【009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る圧電アクチュエータは、駆動信号が供給されることにより、縦振動とこの縦振動にほぼ直交する方向に振動する屈曲振動とを発生させる圧電素子を少なくとも1つ有する振動板と、
前記振動板に設けられ、駆動対象に当接される当接部と、を具備しており、
前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータであって、
前記振動板には、前記駆動対象を駆動する場合に前記振動板の歪みを検出する歪検出部を設けた
ことを特徴としている。
【0010】
この構成により、振動板には、供給される駆動信号によって圧電素子が伸縮し、振動板に長手方向に沿った縦振動が励振され、この縦振動に伴って屈曲振動が誘発される。
例えば、歪検出部から検出される検出信号を用いて、駆動信号の周波数を補正するようにすれば、前記振動板に安定した振動を発生させることが可能となる。
この圧電アクチュエータの構成では、厚み方向に各種部材を積層する構造を採る必要がないため、小型薄型化も容易である。
【0011】
この構成において、前記縦振動の方向に延びる線を横線として規定し、前記縦振動の節となる点を通り前記横線に直交する方向に延び、前記振動板のうち前記横線から見て前記当接部の反対側に位置した部分を重量が等しい2つの部位に分割する線を縦線として規定し、
前記縦線と前記横線とが交わる交点に対し、前記当接部と点対称な位置で、かつ前記2つの部位の重量に差異を持たせるバランス調整部を、前記部位の少なくともいずれか一方に設けることが好ましい。
【0012】
この構成において、前記振動板には、前記縦振動の節となる部分に支持部材を設けることが好ましい。
【0013】
この構成において、前記歪検出部は、前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置することが好ましい。
【0014】
この構成において、前記歪検出部は、前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置した第1検出部と、前記振動板のうち前記横線から見て前記当接部の逆側に配置した第2検出部と、を具備することが好ましい。
【0015】
この構成において、前記歪検出部は、検出用電極と、この検出用電極が配置された圧電素子の部分と、を具備することが好ましい。
【0016】
この構成において、前記歪検出部は、前記圧電素子の面上に配置された圧電センサであることが好ましい。
【0017】
本発明に係る圧電アクチュエータの駆動装置は、駆動信号が供給されることにより、縦振動とこの縦振動にほぼ直交する方向に振動する屈曲振動とを発生させる圧電素子を少なくとも1つ有する振動板と、前記振動板に設けられ、駆動対象に当接される当接部と、前記振動板に設けられ、前記駆動対象を駆動する場合に前記振動板の歪みを検出する歪検出部とを具備しており、前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータの駆動装置であって、制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成部と、前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成部と、を具備し、前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、前記制御信号生成部は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する位相差−電圧変換回路と、前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する定電圧回路と、前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する比較回路と、前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する電圧調整回路と、を具備したことを特徴としている。
【0023】
本発明に係る圧電アクチュエータの駆動方法は、駆動信号が供給されることにより、縦振動とこの縦振動にほぼ直交する方向に振動する屈曲振動とを発生させる圧電素子を少なくとも1つ有する振動板と、前記振動板に設けられ、駆動対象に当接される当接部と、前記振動板に設けられ、前記駆動対象を駆動する場合に前記振動板の歪みを検出する歪検出部とを具備しており、前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータの駆動方法であって、制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成過程と、前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成過程と、を具備し、前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、前記制御信号生成過程は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する過程と、前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する過程と、前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する過程と、前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する過程と、を備えたことを特徴としている。
【0027】
本発明に係る時計は、駆動信号が供給されることにより、縦振動とこの縦振動にほぼ直交する方向に振動する屈曲振動とを発生させる圧電素子を少なくとも1つ有する振動板と、前記振動板に設けられ、駆動対象に当接される当接部と、前記振動板に設けられ、前記駆動対象を駆動する場合に前記振動板の歪みを検出する歪検出部とを具備しており、前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータと、制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成部、および前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成部を有する駆動装置と、前記圧電アクチュエータによって駆動されるカレンダ表示車と、前記駆動装置に電力を供給する電源と、を具備し、前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、前記制御信号生成部は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する位相差−電圧変換回路と、前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する定電圧回路と、前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する比較回路と、前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する電圧調整回路と、を具備することを特徴とする。
【0028】
本発明に係る携帯機器は、駆動信号が供給されることにより、縦振動とこの縦振動にほぼ直交する方向に振動する屈曲振動とを発生させる圧電素子を少なくとも1つ有する振動板と、前記振動板に設けられ、駆動対象に当接される当接部と、前記振動板に設けられ、前記駆動対象を駆動する場合に前記振動板の歪みを検出する歪検出部とを具備しており、
前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータと、制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成部、および前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成部を有する駆動装置と、前記駆動装置に電力を供給する電池と、を具備し、前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、前記制御信号生成部は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する位相差−電圧変換回路と、前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する定電圧回路と、前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する比較回路と、前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する電圧調整回路と、を具備することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するに、本実施形態では、本発明による圧電アクチュエータによって駆動されるカレンダ表示機構を備えた腕時計を例示する。
A.全体構成
まず、図1は、本発明の一実施形態に係る腕時計において、圧電アクチュエータを組み込んだカレンダ表示機構の主要構成を示す平面図である。同図に示すように、圧電アクチュエータAは、面内方向(図の紙面と平行な方向)に伸縮振動する振動板10を備えている。また、駆動対象となるロータ100は地板(支持体)103に回転自在に支持され、振動板10と当接する位置に配置されており、振動板10に生じる振動によってその外周面が叩かれると、図中矢印で示す方向に回転駆動されるようになっている。
【0030】
次に、カレンダ表示機構は、ロータ100を介して圧電アクチュエータAに連結されており、ロータ100の駆動力によって駆動される。カレンダ表示機構の主要部は、ロータ100の回転を減速する減速輪列とリング状の日車50とから大略構成されている。また、減速輪列は日回し中間車40と日回し車60とを備えている。
【0031】
ここで、上述したように振動板10が面内方向に振動すると、振動板10と当接しているロータ100が時計回りに回転させられる。ロータ100の回転は、日回し中間車40を介して日回し車60に伝達され、この日回し車60が日車50を時計回り方向に回転させる。このように、振動板10からロータ100、ロータ100から減速輪列、減速輪列から日車50への力の伝達は、いずれも面内方向で行われる。このため、カレンダ表示機構を薄型化することができる。
【0032】
図2は本発明の一実施形態に係る時計の断面図である。図において、網目部分に、上述した圧電アクチュエータAを備えたカレンダ表示機構が組み込まれ、時計全体を薄型にするために、カレンダ表示機構が組み込まれる厚さDも極めて薄くなる。カレンダ表示機構の上側には、円盤状の文字板70が設けられている。この文字板70の外周部の一部には日付を表示するための窓部71が設けられており、窓部71から日車50の日付が覗けるようになっている。また、文字板70の下側には、針72を駆動するムーブメント73、および後述する駆動回路(図示せず)が設けられている。
【0033】
以上の構成において、圧電アクチュエータAは、従来のステッピングモータのようにコイルやロータを厚さ方向に積み重ねるのではなく、同一平面内に振動板10およびロータ100を配置した構成となっている。このため、構造は、ステッピングモータ等に比べて薄型に形成される。このように、カレンダ表示機構を薄型化することにより、時計全体の厚さを薄くすることができる。
例えば、昨今発電機能を備えた腕時計が種々提案されているが、このような腕時計においては、発電機構と運針駆動用のモータ機構といった少なくとも2つの大きな構成要素を搭載しなくてはならず、このようにカレンダ表示機構を薄型化できることのメリットは大きいと言える。
さらに、カレンダ表示機構を薄型化することにより、カレンダ表示機構をある時計と、係る表示機構のない時計との間でムーブメント73を共通化することができ、生産性を高めることができる。
【0034】
B.カレンダ表示機構の構成
次に、カレンダ表示機構の構成を、図1およびその断面図である図3を参照しつつ説明する。図において、地板103は、各部品を配置するための第1の底板であり、底板103´は、底板103に対して部分的に段差を持った第2の底板である。
【0035】
圧電アクチュエータAによって回転駆動されるロータ100の上方には、ロータ100と同軸で、かつロータ100によって回転させられる歯車100cが設けられている。日回し中間車40は、大径部4bとこれと同心を成すように固着され大径部4bよりも若干小径に形成された小径部4aとから構成されており、ロータ100に伴う歯車100cの回転に伴って、歯車100cと歯合する大径部4bが回転させられて中間車40が回転させられるようになっている。小径部4aの周面は略正方形状に切り欠かれ、切欠部4cが形成されている。
【0036】
また、底板103´には日回し中間車40のシャフト41が形成されており、日回し中間車40の内部にはシャフト41と連結する軸受(図示せず)が形成されている。従って、日回し中間車40は、底板103´に対して回転自在に設けられている。なお、ロータ100も内部に軸受(図示せず)を有しており地板103に対して回転自在に軸支されている。
【0037】
次に、日車50は、リング状の形状をしており、その内周面に内歯車5aが形成されている。日回し車60は五歯の歯車を有しており、内歯車5aに噛合している。また、日回し車60の中心にはシャフト61が設けられており、日回し車60を回転自在に軸支している。シャフト61は、底板103´に形成された貫通孔62に遊挿されている。貫通孔62は日車50の周回方向に沿って長く形成されている。
【0038】
次に、板バネ63は、その一端は底板103´に固定され、他端はシャフト61を図1の右上方向に弾圧している。これにより、板バネ63は、シャフト61および日回し車60を付勢する。また、この板バネ63の付勢作用によって日車50の揺動も防止される。
【0039】
次に、板バネ64は、一端が底板103´にねじ止めされており、その他端には略V字状に折り曲げられた先端部64aが形成されている。また、接触子65は、日回し中間車40が回転し先端部64aが切欠部4cに入り込んだときに板バネ64と接触するように配置されている。板バネ64には所定の電圧が印加されており、接触子65に接触すると、その電圧が接触子65にも印加される。従って、接触子65の電圧を検出することによって、日送り状態を検出することができる。なお、内歯車5aに噛合する手動駆動車を設け、ユーザが竜頭(図示せず)に対して所定の操作を行うと、日車50を駆動するようにしてもよい。
【0040】
C.圧電アクチュエータ
C1.圧電アクチュエータの概略構成
次に、本実施形態に係る圧電アクチュエータAについて説明する。図4に示すように、圧電アクチュエータAは、図の左右方向に長く形成された長板状の振動板10と、この振動板10を地板103(図1および図3参照)に支持する支持部材11とを備えている。
【0041】
振動板10の長手方向の端部35には、当接部36がロータ100側に向けて突設されており、後述するバネ部材300等によってこの当接部36がロータ100の外周面に押圧した状態で接触させられている。このような当接部36を設けることにより、ロータ100との接触面の状態等を維持するために当接部36に対してのみ研磨等の作業を行えばよいので、ロータ100との接触部の管理が容易となる。また、当接部36としては、導体または非導体のものを用いることができるが、非導体から形成するようにすれば、一般的に金属から形成されるロータ100と接触しても圧電素子30,31が短絡しないようにすることができる。
【0042】
また、図示のように本実施形態では、当接部36は、平面的に視てロータ100側に突出した曲面形状となっている。このように、ロータ100と当接する当接部36を曲面形状にすることにより、ロータ100と振動板10の位置関係が、寸法ばらつき等によりばらついた場合であっても、曲面であるロータ100の外周面と曲面形状の当接部36との接触状態がさほど変化しないようにしている。これにより、ロータ100と当接部36の接触を安定した状態で維持させている。
【0043】
振動板10の長手方向の中央部付近には、略L字状の支持部材11の一端部37が取り付けられている。支持部材11は一端部37から振動板10の長手方向にほぼ直交する方向からロータ100側に屈曲しており、この屈曲している支持部材11の他端部38は、軸部39により地板103(図1参照)に回動自在に支持されている。即ち、支持部材11は軸部39を中心として回動自由となっているため、バネ部材300によって振動板10をロータ100に対して所望の押圧力で押し当てることが可能となる。また、支持部材11は振動板10を構成する後述の補助板32と一体に形成されてもよい。
【0044】
支持部材11における振動板10の長手方向と略平行に延在する部位11aには、バネ部材300の一端部300aが係合されている。バネ部材300はそのほぼ中央部分でピン300bによって地板103(図1および図3参照)に回動自在に支持されている。また、他端部300cが地板103に係合しているが、この他端部300cの位置によって支持部材11に付与する押圧力を変動させることができる。
具体的には、他端部300cをピン300bを中心として図中時計回りに変位させれば、バネ部材300の一端部300aが支持部材11の部位11aを上方側に押圧する力が増加し、他端部300cを反時計回りに変位させればその押圧力が減少するようになっている。ここで、支持部材11を上方側に押圧する力が増加すると、支持部材11は軸部39を中心として図中反時計回りに回動しようとする力が増大するため、当接部36がロータ100を押圧する力が増大する。一方、支持部材11を上方側に押圧する力が減少すると、支持部材11は反時計回りに回動しようとする力が減少するため、当接部36がロータ100を押圧する力が減少する。即ち、他端部300cの位置を調整することにより、当接部36がロータ100に付与する押圧力を調整することができ、これにより圧電アクチュエータAの駆動特性の調整等を可能とする。
【0045】
図5に示すように、振動板10は、2つの長方形状の圧電素子30,31の間に、これらの圧電素子30,31とほぼ同形状であり、かつ圧電素子30,31よりも肉厚の薄いステンレス鋼などの補強板32を配置した積層構造となっている。このように圧電素子30,31の間に補強板32を配置することにより、振動板10の過振幅や落下などによる外部からの衝撃力に起因する振動板10の損傷を低減し、耐久性を向上させている。また、補強板32としては、圧電素子30,31よりも肉厚の薄いものを用いることにより、圧電素子30,31の振動を極力妨げないようにしている。なお、上述した支持部材11を当該補強板32と一体形成すれば、製造工程を簡略化することができる。
【0046】
図6に示すように、上下に配置された圧電素子30,31の面上には、この圧電素子30,31のほぼ全面を覆うように電極33がそれぞれ配置されている。そして、これらの電極33を介して圧電素子30,31に、駆動回路500から駆動信号が供給されるようになっている。
ここで、圧電素子30,31としては、チタン酸ジルコニウム酸鉛(PZT(商標))、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各種のものを用いることができる。ここで、亜鉛ニオブ酸鉛の組成式は、[Pb(Zn1/3−Nb2/3)O3 )1-X (PbTiO3)X]、(但し、Xは組成により異なり、X=0.09程度)となり、スカンジウムニオブ酸鉛の組成式は、[{Pb((Sc1/2−Nb1/2)1-X TiX)O3]、(但し、Xは組成により異なり、X=0.09程度)となる。
【0047】
圧電素子30,31の分極方向が逆の場合には、例えば図7に示すように、上面、中央、下面の電位が各々+V、0、+V(もしくは−V、0、−V)となるように駆動回路500から駆動信号を印加すれば、板状の圧電素子が伸び縮みするように変位することになり、本実施形態ではこのような伸縮による変位を利用している。なお、圧電素子30,31の分極方向を同一となるようにした場合、上面、中央、下面の電位が各々+V、0、−V(もしくは−V、0、+V)となるように電圧を印加すればよい。
【0048】
また、振動板10には、その面上に、ある所定位置に検出用電極34A,34Bが形成されている(図20参照)。この場合、検出用電極34A,34Bは、圧電素子30の前面に電極を形成し、検出用電極34A,34Bの部分を電極33と絶縁させるようにして形成すればよい。
この検出用電極34A,34Bは、振動板10に発生する振動を歪みとして検出するもので、当該検出用電極34A,34Bに対向する圧電素子と共に歪みゲージとしての機能を果たすものである。検出用電極34A,34Bからの検出信号の電圧値は、歪みの大きさに比例するものである。この検出用電極34A,34Bの配置位置に関しては後述するものとする。
【0049】
このように構成される振動板10は、駆動回路500から電極33,33を介して圧電素子30,31に交流の駆動信号が印加されると、圧電素子30,31には、長手方向に伸縮する振動が発生する。その際、図8に示すように、圧電素子30,31が長手方向に伸縮することにより、振動板10が長手方向に伸縮する縦振動を起こすようになっており、これにより振動板10は図4中矢印で示す方向に振動することになる。このように圧電素子30,31への駆動信号の印加によって振動板10が電気的に縦振動で励振すると、振動板10の重量バランスのアンバランスさによって振動板10の重心を中心とした回転モーメントが発生する。図9に示すように、この回転モーメントによって振動板10が幅方向(図4の上下方向)に揺動する屈曲振動が誘発されるようになっている。本実施形態では、より大きな屈曲振動を誘発させるために、振動板10の当接部36が設けられた側と反対側の端部16にバランス調整部部18を設けることにより、より大きな回転モーメントを発生させるようにしている。
【0050】
このように、振動板10に縦振動と屈曲振動とを生じさせ、両者が結合されることにより、振動板10の当接部36におけるロータ100との接触部分は、図10に示すように、楕円軌道に沿って移動することになる。そして、当接部36が楕円軌道を描くことにより、当接部36がロータ100側に膨らんだ位置にあるときに、当接部36がロータ100に対して押圧接触し、一方当接部36がロータ100側から待避した位置にあるときには、当接部36がロータ100から離間する(或いは、接触していても押圧力が小さくなる)。従って、圧電アクチュエータAは、両者の押圧力の大きい間、つまり当接部36がロータ100側にある時、当接部36の変位方向にロータ100を回動駆動させるのである。
【0051】
ここで、バランス調整部18は、図11に示すように、縦振動の振動方向に延びる線を横線Wとして規定し、縦振動の節となる点を通り縦振動の振動方向に直交する方向に延び、振動板10のうち横線Wから見て当接部36の反対側に位置した部分を重量が等しい2つの部位a,bに分割する線を縦線Lとして規定し、縦線Lと横線Wとが交わる交点Oに対し、当接部36と点対称な位置で、かつ2つの部位a,bの重量に差異を持たせるものである。また、バランス調整部18は、当接部36と同形状或いは同じ重量にすればよい。
【0052】
C2.振動板のインピーダンス特性
次に、振動板10のような機械的構造物が有するインピーダンス特性について説明する。
振動板10等の機械的な構造物に対して力を一定にして、加振周波数を徐々に大きくしていくと、特定の周波数で構造物の振幅は最大値(即ち、インピーダンスが極小値)となり、その後極小値(インピーダンスの極大値)となるといった応答を繰り返す。即ち、振幅が極大値をとる加振周波数は複数存在し、そのような各加振周波数を共振周波数という。そして、共振周波数は縦振動および屈曲振動の各々に存在し、振動板10のような矩形状の構造物では、図12に例示するようなインピーダンスと周波数の関係を有するのが一般的である。図示の例ではある所定次数(例えば一次)の縦振動のインピーダンスの極小値がfkHzであり、ある所定次数(例えば二次)の屈曲振動のインピーダンスの極小値がFkHzであり、両振動のインピーダンスの極小値は異なっている(ここで、Δf=F−fはf×0.01程度が望ましく、例えばf=196kHzの場合には、F=196kHz〜200kHzの範囲内)。
【0053】
各振動の共振周波数と印加される駆動信号の周波数との関係は、印加される駆動信号の電圧値が一定であるとき、各振動の振幅は各振動の共振周波数を最大として駆動信号の周波数が共振周波数から離れると、次第に小さくなる特性となる。また、振動板10の屈曲振動は、縦振動時の重力アンバランスで誘発されるため、縦振動の振幅の大きさ等により縦振動との位相差がずれる。即ち、駆動信号の周波数によって縦振動の位相と屈曲振動の位相の差が変化する特性を有している。
必要な駆動を得るためには、各々の振動をどの程度の振幅で、かつどの程度の位相差で励振させるかを設定する必要があるが、これらは上述した如く、振動板10の特性から圧電素子30,31に印加される駆動信号の周波数に依存される。
本実施形態では、図12に示すように、一次の縦振動の共振周波数と二次の屈曲振動の共振周波数の間のある値fsの周波数を駆動信号の周波数として採用し、当該周波数の駆動信号を圧電素子30,31に供給するといった駆動を行う。
【0054】
C3.検出用電極
次に、検出用電極について、図13ないし図15に基づいて説明する。
図13は、振動板10の面上の四隅近傍に配置された検出用電極P1、P2、P3、P4を示したものである。図14および図15は、この検出用電極P1〜P4のうち、検出用電極P1,P4からの検出された検出信号の電圧値を無負荷状態、駆動状態に分けて実験した結果である。
図14は無負荷(フリー)状態で、振動板10の圧電素子30,31に供給される駆動信号の周波数を変化させたときに得られた検出用電極P1,P4から検出される検出信号の電圧値およびインピーダンスを示した図である。図15は駆動状態で、振動板10の圧電素子30,31に供給される駆動信号の周波数を変化させたときに得られた検出用電極P1,P4から検出される検出信号の電圧値、差電圧値を示した差信号およびロータ100の回転数を示した図である。
図14および図15において、特性線aは検出用電極P1から検出される検出信号、特性線bは検出用電極P2から検出される検出信号、特性線cはインピーダンス、特性線dはロータ回転数、特性線eは差信号をそれぞれ示している。
【0055】
次に、図14および図15から検知されたことに付いて述べる。
前提として、駆動条件下(押圧力、駆動トルク等)を、無負荷状態、駆動状態に拘わらず、振動板10はほぼ同じ振動(縦振動、屈曲振動)を行なうものとする。
▲1▼ロータ100を駆動していない(フリー状態)とき、検出用電極P1,P4から得られる検出信号の電圧値(特性線a,b)は、縦振動の共振点付近の検出信号が最大となる。
▲2▼ロータ駆動時(定電圧値の駆動信号入力)の検出信号の電圧値(特性線a,b)とロータ回転数(特性線d)から、検出用電極P1とP4からの検出信号はロータ駆動時異なっている。これは、検出用電圧P1は、ロータ駆動時の振動板10がロータ100から受ける反作用により歪むため、振動そのものによる歪みとロータ100からの反作用による歪みとの両方の作用により、検出用電極P1の位置にある圧電素子による圧電効果で電圧が発生していると考えられる。
▲3▼検出用電極P1の検出信号の電圧値の最大とロータ100の回転数(特性線d)の最大とはほぼ一致する。
▲4▼検出用電極P1の電圧値から検出用電極P2の電圧値を引いた電圧値(特性線e)の最大はロータ回転数(特性線d)の最大とほぼ一致する。
この▲4▼から、検出用電極P1の電圧値から検出用電極P4の電圧値を引くことにより縦振動による発生電圧成分が相殺されると考えられる。このため、差信号は、ロータ駆動時のおおよその歪みを検出していると見なされる。これは、振動板10からロータ100への力の受け渡しが、どのように行われていたかを示すものであり、ロータの駆動力や回転数と密接な関係がある。
【0056】
検出用電極の配置位置
▲1▼2つの電極を用いて検出を行う場合
ロータ100を駆動していないとき同じ振動をしており、かつロータ駆動時に1つの電極のみがロータ100からの反作用力を受け易い位置に設ければよい。つまり、検出用電極P2とP3であってもよい。
▲2▼1つの電極を用いて検出する場合
1)ロータ100からの反作用力による歪みで検出した電圧値≫振動板本来の振動(実施形態では1次の縦振動と2次の屈曲振動)による歪みを検出することにより発生した電圧値となる位置に設ける(図21の検出用電極34C、図23の検出用電極34E)。
2)検出用電極内で振動板本来の振動による歪みで発生する電圧値を相殺し、ロータ100からの反作用による歪みで発生した検出信号のみを検出できるような位置に電極を設ける(図22の検出用電極34D)。
3)振動の節でありかつロータ100からの反作用による歪みで発生した検出信号を検出できる位置に電極を設ける。
【0057】
D.駆動回路の構成
駆動回路500は、2つの検出信号を使う回路と、1つの検出信号を使う回路とに分けられる。
D1.2つの検出信号を使う駆動回路
この駆動回路には、図16に示すように、振動板10の面上には、当接部36近傍に配置された検出用電極34Aと、バランス部18近傍に配置された検出用電極34Bとを備えた振動板10が用いられる。この検出用電極34Aおよび34Bは、前述した検出用電極P1およびP4(図12)に対応している。
【0058】
D1−1.駆動回路500Aの構成
次に、図17に基づいて駆動回路500Aについて説明する。
この駆動回路500Aは、減算回路501と、遅延回路502と、比較回路503と、電圧調整回路504と、電圧制御発振回路(Voltage Controlled Oscillator:VCO)505と、ドライバ回路506とを具備して構成されている。
検出用電極34Aからは検出信号Vaが検出され、検出用電極34Bからは検出信号Vbが検出される。
減算回路501は、検出用電極34Aで検出される検出信号Vaと、検出用電極34Bで検出される検出信号Vbとの差を演算する回路で、差信号Vcを遅延回路502および比較回路503に出力する。この際、差信号Vcの電圧値は、Vc=|Va−Vb|となる。また、この減算回路501はブリッジ回路によって構成してしてもよい。
遅延回路502は、差信号Vcを所定時間tpだけ遅延して遅延信号Vdとして比較回路503に出力する。
【0059】
比較回路503は、差信号Vcの電圧値と遅延信号Vdの電圧値とを比較するもので、差信号Vc≧遅延信号Vdの場合には、”H”となる比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力し、差信号Vc<遅延信号Vdの場合には、”L”となる比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する。
電圧調整回路504は、比較結果信号Veを受けてVCO505に出力される調整信号Vfの電圧値を所定電圧値Vf0単位で変化させるものである。即ち、電圧調整回路504は、”H”の比較結果信号Veを受けた場合、調整信号Vfの電圧値を所定電圧値Vf0だけ上昇させ、”L”の比較結果信号Veを受けた場合、調整信号Vfの電圧値を所定電圧値Vf0だけ下降させる。また、電圧調整回路504は初期値Vf1を記憶しており、起動時にはこの初期値Vf1を電圧値とする調整信号VfをVCO505に出力する。
【0060】
VCO(電圧制御発振回路)505は、調整信号Vfを受けて、ドライバ回路506に出力される基準信号Vgの周波数を調整するものである。即ち、VCO505は、調整信号Vfの電圧値が前回の調整信号Vfの電圧値よりも高くなった場合、基準信号Vgの周波数を所定値f0だけ上げ、調整信号Vfの電圧値が前回の調整信号Vfの電圧値よりも低くなった場合、基準信号Vgの周波数を所定値f0だけ下げるように調整される。
また、VCO505は、起動時に、初期値Vf1の調整信号Vfを受けた場合に、ある周波数の基準信号Vgを出力する。この周波数は、例えば周波数fsta(約284.0kHz)とする。
ドライバ回路506は、基準信号Vgを受けて、この基準信号Vgの周波数で一定の電圧値となる駆動信号Vhを振動板10の電極33に向けて出力する。そして、この駆動信号Vhは振動板10の圧電素子30,31に供給される。
【0061】
D1−2.駆動回路500Aの動作
次に、駆動回路500Aの動作を、図18のフローチャートに基づいて説明する。
まず、この駆動回路500Aは、電源(図示せず)を供給することによって起動されるものである。
電源が投入されることにより、電圧調整回路504は予め設定された初期値Vf1の調整信号VfをVCO505に対して出力する(ステップSa1)。VCO505は、調整信号Vfを受けて、初期値Vf1に対応した周波数fsの基準信号Vgをドライバ回路506に出力する(ステップSa2)。ドライバ回路506は、周波数fsの基準信号Vgを受けて、周波数fstaの駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSa3)。
そして、振動板10の圧電素子30,31は、電極33を介して供給された駆動信号Vhを受けて、前述した如く、縦振動および屈曲振動を発生する(ステップSa4)。
【0062】
次に、減算回路501は、検出用電極34A,34Bから検出信号Va,Vbを読込み(ステップSa5)、下記の(1)式によって差信号Vcを算出し、遅延回路502および比較回路503に出力する(ステップSa6)。
Vc=|Va−Vb| ・・・(1)
遅延回路502は、差信号Vcを受け、所定時間(tp秒)だけ遅延した遅延信号Vdを比較回路503に出力する(ステップSa7)。
比較回路503は、差信号Vcの電圧値と遅延信号Vdの電圧値とを比較する(ステップSa8)。
ステップSa8の比較において、差信号Vcの電圧値が遅延信号Vdの電圧値以上の場合、即ち、
Vc≧Vd ・・・(2)
である場合には(ステップSa8;YES)、比較回路503は、”H”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSa9)。
一方、ステップSa8の比較において、差信号Vcの電圧値が遅延信号Vdの電圧値よりも小さい場合、即ち、
Vc<Vd ・・・(3)
である場合には(ステップSa8;NO)、比較回路503は、”L”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSa10)。
【0063】
これにより、電圧調整回路504は、比較結果信号Veを受けて、この比較結果信号Veが”H”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値に所定電圧値Vf0を加えた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する。一方、比較結果信号Veが”L”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値から所定電圧値Vf0を引いた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する(ステップSa11)。
電圧調整回路504が再び調整信号VfをVCO505に対して出力し、VCO505が調整信号Vfを受けて周波数が変更された基準信号Vgをドライバ回路506に出力し(ステップSa2)、ドライバ回路506が周波数の基準信号Vgを受けて、変更された周波数fの駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSa3)。これにより、駆動信号Vhの周波数は、検出される振動板10の歪みに応じて順次変更されることとなる。
【0064】
次に、図19および図20に、駆動信号Vhの周波数fが一定になるまでの動作状況について説明する。図19は差信号Vc、ロータの回転数Nの周波数特性、図20は動作のタイミングチャートを示している。
ここでは、起動時の駆動信号Vhの周波数をfsta、回転数が最大となったときの駆動信号Vhの周波数をfsとする。
図19から明らかなように、差信号Vcの電圧値と回転数Nとはほぼ同じ曲線を描くことになり、差信号Vcの最大値と回転数Nの最大値とはほぼ同じ周波数fs付近の発生していることが分かる。
そして、駆動回路500Aを起動させた場合には、図20に示す如く、振動板10に歪みが発生し、また遅延信号Vdの初期値を差信号Vcの最小値(例えば、歪みが無いときの差信号)よりも低く設定しておくことにより、差信号Vc≧遅延信号Vdとなるので、VCO505から出力される基準信号Vgの周波数fは上昇する。その後も差信号Vc≧遅延信号の関係を維持し続けるため、基準信号Vgの周波数fは徐々に上がっていく。そして、駆動信号Vhの周波数fがfsを越えた場合、即ち、差信号Vc<遅延信号Vdとなった場合には、VCO505から出力される基準信号Vgの周波数fを下げる。これにより、駆動信号Vhの周波数をほぼ一定の周波数fsに近づけることができる。
【0065】
D2.1つの検出信号を使う駆動回路
この駆動回路には、図21に示すように、振動板10の面上には、当接部36近傍に配置された検出用電極34Cを備えた振動板10が用いられる。この検出用電極34Cは、図12の検出用電極P1に対応したもので、検出信号Vaが出力される。この検出用電極34Cは振動板10がロータ100と接触したときの歪みを検出するものであるから、図22のように振動板10に設けられた検出用電極34D、図23のように設けられた検出用電極34Eであってもよく、要は、支持部材11から当接部36までの間に負荷によって生じる歪みを検出するものであればよい。
【0066】
D2−1.駆動回路500Bの構成
次に、図24に基づいて駆動回路500Bについて説明する。
この駆動回路500Bは、ピークホールド回路507と、遅延回路502と、比較回路503と、電圧調整回路504と、電圧制御発振回路(Voltage Controlled Oscillator:VCO)505と、ドライバ回路506とを具備して構成されている。ここで、ピークホールド回路507以外は、前述した駆動回路500Aの構成と同様であるので、その説明を省略するものとする。
ピークホールド回路507は、検出用電極34Cで検出された検出信号Vaの電圧値のピーク値をホールドしたピーク信号Vpを遅延回路502および比較回路503に出力するものである。
また、遅延回路502は、このピーク信号Vpを所定時間tpだけ遅延して遅延信号Vqとして比較回路503に出力する。
【0067】
D2−2.駆動回路500Bの動作
次に、駆動回路500Bの動作を、図25のフローチャートに基づいて説明する。
まず、この駆動回路500Bは、電源(図示せず)を投入することによって起動されるものである。
電源が供給されることにより、電圧調整回路504は予め設定された初期値Vf1の調整信号VfをVCO505に対して出力する(ステップSb1)。VCO505は、調整信号Vfを受けて、初期値Vf1に対応した周波数fsの基準信号Vgをドライバ回路506に出力する(ステップSb2)。ドライバ回路506は、周波数fsの基準信号Vgを受けて、周波数fstaの駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSb3)。
そして、振動板10の圧電素子30,31は、電極33を介して供給された駆動信号Vhを受けて、前述した如く、縦振動および屈曲振動を発生する(ステップSb4)。
【0068】
次に、ピークホールド回路507は、検出用電極34Cから検出信号Vaを読込み(ステップSb5)、この検出信号Vaの電圧値のピーク値をピーク信号Vpとして出力する(ステップSb6)。
遅延回路502は、ピーク信号Vpを受け、所定時間(tp秒)だけ遅延した遅延信号Vqを比較回路503に出力する(ステップSb7)。
比較回路503は、ピーク信号Vpの電圧値と遅延信号Vqの電圧値とを比較する(ステップSb8)。
ステップSb8の比較において、ピーク信号Vpの電圧値が遅延信号Vqの電圧値以上の場合、即ち、
Vp≧Vq ・・・(4)
である場合には(ステップSb8;YES)、比較回路503は、”H”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSb9)。
一方、ステップSb8の比較において、ピーク信号Vpの電圧値が遅延信号Vqの電圧値よりも小さい場合、即ち、
Vp<Vq ・・・(5)
である場合には(ステップSb8;NO)、比較回路503は、”L”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSb10)。
【0069】
これにより、電圧調整回路504は、比較結果信号Veを受けて、この比較結果信号Veが”H”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値に所定電圧値Vf0を加えた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する。一方、比較結果信号Veが”L”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値から所定電圧値Vf0を引いた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する(ステップSb11)。
電圧調整回路504が再び調整信号VfをVCO505に対して出力し、VCO505が調整信号Vfを受けて、電圧値に対応させた周波数が変更された基準信号Vgをドライバ回路506に出力し(ステップSb2)、ドライバ回路506が周波数の基準信号Vgを受けて、周波数fが変更された駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSa3)。これにより、駆動信号Vhの周波数は、検出される振動板10の歪みに応じて順次変更されることとなる。
【0070】
D3.1つの検出信号を使う他の駆動回路
D3−1.駆動回路500Cの構成
次に、図26に基づいて駆動回路500Cについて説明する。
この駆動回路500Cは、位相差−電圧変換回路508と、定電圧回路509と、比較回路503と、電圧調整回路504と、電圧制御発振回路(Voltage Controlled Oscillator:VCO)505と、ドライバ回路506とを具備して構成されている。ここで、位相差−電圧変換回路508および定電圧回路509以外は、前述した駆動回路500Aの構成と同様であるので、その説明を省略するものとする。
位相差−電圧変換回路508は、検出用電極53Cから検出された検出信号Vaの位相と、駆動信号Vhの位相との位相差を検出し、平均位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号Vjを比較回路503に出力する。
ここで、図27に基づいて、位相差−電圧変換回路508の概要構成について説明する。
位相差−電圧変換回路508は、位相差検出部508Aおよび平均電圧変換部508Bとに大別される。
位相差検出部508Aは、検出信号Vaおよび駆動信号Vhが入力され、両信号の位相差に相当するパルス幅を有する位相差信号Vpdを生成し、平均電圧変換部508Bに出力する。
図28に検出信号Vaおよび駆動信号Vhの位相差が小さい場合(位相差=Δφ1の場合)の例を示す。
検出信号Vaおよび駆動信号Vhの波形がそれぞれ図28(a)に示すような場合、検出される位相差に相当する位相差信号Vpdのパルス幅は、図28(b)に示すようにΔφ1となる。そこで、平均電圧変換部508Bは、図示しない積分回路により位相差信号Vpdのパルス幅Δφ1に相当する平均電圧値Vav1を有する位相差電圧信号Vjを生成し、比較回路503に出力する。
【0071】
また、図29に検出信号Vaおよび駆動信号Vhの位相差が大きい場合(位相差=Δφ2の場合)の例を示す。
検出信号Vaおよび駆動信号Vhの波形がそれぞれ図29(a)に示すような場合、検出される位相差に相当する位相差信号Vpdのパルス幅は、図29(b)に示すようにΔφ2となる。そこで、平均電圧変換部508Bは、図示しない積分回路により位相差信号Vpdのパルス幅Δφ2に相当する平均電圧値Vav2を有する位相差電圧信号Vjを生成し、比較回路503に出力する。
【0072】
また、定電圧回路509は、予め求めた検出信号Vaの位相と、駆動信号Vhの位相との最適な位相差に相当する電圧値を有する基準位相差信号Vkを比較回路503に出力するものである。
【0073】
D3−2.駆動回路500Cの動作
次に、駆動回路500Cの動作を、図30のフローチャートに基づいて説明する。
まず、この駆動回路500Cは、電源(図示せず)を投入することによって起動されるものである。
電源が供給されることにより、電圧調整回路504は予め設定された初期値Vf1の調整信号VfをVCO505に対して出力する(ステップSc1)。VCO505は、調整信号Vfを受けて、初期値Vf1に対応した周波数fsの基準信号Vgをドライバ回路506に出力する(ステップSc2)。ドライバ回路506は、周波数fsの基準信号Vgを受けて、周波数fstaの駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSc3)。
そして、振動板10の圧電素子30,31は、電極33を介して供給された駆動信号Vhを受けて、前述した如く、縦振動および屈曲振動を発生する(ステップSc4)。
【0074】
次に、位相差−電圧変換回路508は、検出用電極34Cから検出信号Vaおよび駆動信号Vhを読込み(ステップSc5)、この検出信号Vaの位相と駆動信号Vhの位相の位相差から、前述した如くの処理によって、位相差電圧信号Vjを生成し、比較回路に出力する(ステップSc6)。
比較回路503は、位相差電圧信号Vjの電圧値と定電圧回路509から出力される基準位相差信号Vkの電圧値とを比較する(ステップSc7)。
ステップSc8の比較において、位相差電圧信号Vjの電圧値が基準位相差信号Vkの電圧値以上の場合、即ち、
Vj≧Vk ・・・(6)
である場合には(ステップSc8;YES)、比較回路503は、”H”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSc8)。
一方、ステップSc8の比較において、位相差電圧信号Vjの電圧値が基準位相差信号Vkの電圧値よりも小さい場合、即ち、
Vj<Vk ・・・(7)
である場合には(ステップSc8;NO)、比較回路503は、”L”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSc9)。
【0075】
これにより、電圧調整回路504は、比較結果信号Veを受けて、この比較結果信号Veが”H”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値に所定電圧値Vf0を加えた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する。一方、比較結果信号Veが”L”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値から所定電圧値Vf0を引いた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する(ステップSc10)。
電圧調整回路504が再び調整信号VfをVCO505に対して出力し、VCO505が調整信号Vfを受けて、電圧値に対応させた周波数が変更された基準信号Vgをドライバ回路506に出力し(ステップSc2)、ドライバ回路506が周波数の基準信号Vgを受けて、周波数fが変更された駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSc3)。これにより、駆動信号Vhの周波数は、検出される振動板10の歪みに応じて順次変更されることとなる。
【0076】
E.カレンダ表示機構の動作
次に、圧電アクチュエータAを駆動する駆動回路500の駆動構成について、図31を参照しつつ説明する。なお、駆動回路500は、前述した駆動回路500A、500B、500Cのうち、何れであってもよい。
同図に示すように、駆動回路500には、午前0時検出手段601および日送り検出手段602が設けられている。午前0時検出手段601は、ムーブメント73(図2参照)に組み込まれた機械的なスイッチであり、午前0時になると、制御信号を駆動回路500に出力する。また、日送り検出手段602は、上述した板バネ64と接触子65(図1参照)を主要部とするものであり、板バネ64と接触子65が接触する、即ち日送り終了を検出すると制御信号を駆動回路500に出力する。
【0077】
駆動回路500は、午前0時検出手段601から供給される制御信号と日送り検出手段602から供給される制御信号とに基づいて、駆動が開始される。これによって、前述した如く、駆動回路500が動作を開始し、振動板10を振動さえることによって、ロータ100を回転させる。
日回し中間車40は1日に1回転するが、その期間は午前0時から開始する限られた時間である。従って、駆動回路500は当該期間のみ発振していれば足りる。この例の駆動回路500にあっては、駆動制御信号により駆動回路500の構成回路全てを非動作状態に設定することにより、日回し中間車40を回動させる必要のない期間は、駆動回路500の動作を完全に停止させている。従って、駆動回路500の消費電力を削減することができる。
【0078】
次に、上記構成の圧電アクチュエータAを備えたカレンダ表示機構の自動更新動作について図1、図3、図4および図31を参照しつつ説明する。各日において午前0時になると、午前0時検出手段601によって午前0時になったことが検出され、駆動回路500が起動される。これにより、駆動回路500から縦振動の共振周波数にほぼ一致するロータ回転数が最大となる周波数の駆動信号Vhが振動板10の圧電素子30,31に電極33,33を介して供給される。
【0079】
駆動回路500からの駆動信号Vhが電極33,33に印加されると、圧電素子30,31が伸縮によって撓み振動し、振動板10が縦振動する。
この際、上述したように圧電素子30,31の分極方向を同一となるようにした場合には、上面、中央、下面の電位が各々+V、0、−V(もしくは−V、0、+V)となるように電圧を印加する。また、圧電素子30,31の分極方向が逆の場合には、上面、中央、下面の電位が各々+V、0、+V(もしくは−V、0、−V)となるように電圧を印加する(図7参照)。
そして、振動板10が縦方向に電気的に励振されると、振動板10の重量バランスのアンバランスさによって機械的に屈曲振動が誘発される。そして、縦振動と屈曲振動が合成されることにより、当接部36が楕円軌道に沿って変位し、ロータ100を駆動する。
【0080】
このように駆動回路500によって圧電アクチュエータAが駆動されることにより、ロータ100が図4中時計回り方向に回転し、これに伴って日回し中間車40が反時計回り方向に回転を開始する。
【0081】
ここで、駆動回路500は、図1に示す板バネ64と接触子65が接触した時に駆動信号の供給を停止するように構成されている。板バネ64と接触子65とが接触する状態では先端部64aが切欠部4cに入り込んでいる。従って、日回し中間車40は、そのような状態から回転を開始する。
【0082】
日回し車60は板バネ63によって時計回り方向に付勢されているため、小径部4aは日回し車60の歯6a,6bに摺動しつつ回転することになる。その途中で切欠部4cが日回し車60の歯6aの位置に達すると、歯6aが切欠部4cと噛合する。
【0083】
次に、日回し中間車40が引き続き反時計回り方向に回動すると、日回し車60は日回し中間車40に連動して1歯分、即ち「1/5」周だけ時計回り方向に回動する。さらに、これに連動して、日車50が時計回り方向に1歯分(1日分の日付範囲に相当する)だけ回動される。なお、月内の日数が「31」に満たない月の最終日においては、上記動作が複数回繰返され、暦に基づく正しい日が日車50によって表示されることになる。
【0084】
そして、日回し中間車40が引き続き反時計回り方向に回動して、切欠部4cが板バネ64の先端部64aの位置に達すると、先端部64aが切欠部4cに入り込む。すると、板バネ64と接触子65とが接触して、駆動信号の供給が終了し、日回し中間車40の回転が停止する。従って、日回し中間車40は、1日に1回転することになる。
【0085】
F.本実施形態の効果
以上説明したように、本実施形態では、腕時計といった限られたスペースに設置可能な薄型の圧電アクチュエータAを用いて高効率でカレンダ表示機構を駆動することができる。
また、圧電アクチュエータAを駆動する駆動回路500は、振動板10の歪みを検出してこの歪みから振動板10の振動状態を検出し、常に同じ振動状態を保つように駆動信号Vhの周波数を制御するようにしたから、振動板の振動に伴って回転するロータ100を常に最適な回転数で駆動することが可能となる。これにより、振動板10に供給される駆動信号Vhの電気エネルギーを、ロータ100の機械エネルギー(回転)へ変換する変換効率を高めることができ、効率の良い圧電アクチュエータAを実現することが可能となる。この結果、圧電アクチュエータAは、安定した駆動制御を行うことができる。
【0086】
F.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0087】
(変形例1)
上述した実施形態においては、圧電アクチュエータAおよび駆動回路500を腕時計に搭載されるカレンダ表示機構の駆動源として採用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の種類の機器、例えば玩具などのアミューズメント機器の駆動機構や小型送風機の駆動機構に適用することが可能である。また、上述したように圧電アクチュエータAは、薄型化、小型化が可能であり、かつ高効率での駆動が可能であるため、電池駆動される携帯機器等に搭載するアクチュエータとして好適である。
【0088】
その具体例としては、圧電アクチュエータAおよび駆動回路500を、決済機能を有する非接触型ICカードに採用することが考えられる。
図32に非接触型ICカードの外観斜視図を示す。
非接触型ICカード400の表面側には、残金表示を行う残金表示カウンタ401が設けられている。
残金表示カウンタは401は、4桁の残金を表示するものであり、図33に示すように、上位2桁を表示する上位桁表示部402と、下位2桁を表示する下位桁表示部403と、を備えている。
【0089】
図34に上位桁表示部402の詳細構成側面図を示す。
上位桁表示部402は、ロータ100Aを介して圧電アクチュエータA1に連結されており、ロータ100Aの駆動力によって駆動される。上位桁表示部402の主要部は、送り爪402Aを有しロータ100Aが1/n回転すると1回転する駆動ギア402Aと、駆動ギア402Aの1回転で1目盛分回転する第1上位桁表示車402Bと、第1上位桁表示車402Bの1回転で1目盛分回転する第2上位桁表示車402Cと、第1上位桁表示車402Bの非回転時に第1上位桁表示車402Bを固定する固定部材402Dと、を備えて構成されている。なお、第2上位桁表示車402Bについても、第2上位桁表示車402Cを固定する図示しない固定部材が設けられている。
【0090】
駆動ギア402Aは、ロータ100Aが1/n回転すると1回転する。そして送り爪402Aは、第1上位桁表示車402Bの送りギア部402B3に噛合しており、第1上位桁表示車402Bは1目盛分回転することとなる。
さらに、第1上位桁表示車402Bが回転し、1回転すると、第1上位桁表示車402Bに設けられている送りピン402Bが送りギア402B2を回転させ、送りギア402Bが噛合している第2上位桁表示車402Cの送りギア402Cを回転させ、第2上位桁表示車402Cを1目盛分回転させることとなる。
下位桁表示部403は、ロータ100Bを介して圧電アクチュエータA2に連結されており、ロータ100Bの駆動力によって駆動される。下位桁表示部403の主要部は、送り爪403A1を有しロータ100Bが1/n回転すると1回転する駆動ギア403Aと、駆動ギア403Aの1回転で1目盛分回転する第1下位桁表示車403Bと、第1下位桁表示車403Bの1回転で1目盛分回転する第2下位桁表示車403Cと、を備えている。
【0091】
図35に下位桁表示部403の詳細構成正面図を、図36に詳細構成側面図をそれぞれ示す。
第1下位桁表示車403Bは、駆動ギア403Aの送り爪403A1に噛合する送りギア部403B1を有しており、駆動ギア403Aの1回転で1目盛分回転する。
そして、第1下位桁表示車403Bには、送りピン403B2が設けられており、第1下位桁表示車403Bが1回転回転する毎に、送りギア403Bを回転させ、第2下位桁表示車403Cを1目盛分回転させる。
この場合において、第1下位桁表示車403Bの固定部材403Dは、非回転時に送りギア部403B1に噛合して第1下位桁表示車403Bを固定する。また、第2下位桁表示車403Cの固定部材403Eは、第2下位桁表示車403Cの非回転時に送りギア部403Fに噛合して第2下位桁表示車403Cを固定する。
この場合において、アクチュエータA1およびアクチュエータA2は、駆動回路200Bにより同期して駆動されるように設定されており、駆動回路200Bは、図示しないICカードチップにより決済金額に相当する駆動制御信号が入力されることにより駆動されている。
【0092】
以上のような構成により、非接触ICカードのような薄型の装置においても、機械的に残金額表示を行うことができ、駆動時以外は、電源を必要とせずに、表示を行えるので、低商品電力で表示を行えると共に、電源がが無くなった場合においても、それまでの表示を保持することができる。
【0093】
(変形例2)
上記圧電アクチュエータの電源としては、電池(一次電池および二次電池)の他、太陽電池、熱発電機、機械式発電機および蓄電装置(コンデンサ或いは二次電池)を有する発電機構内蔵型の電源を用いるように構成することも可能である。
【0094】
(変形例3)
また、上述した実施形態では、振動板10が振動することにより、当接部36に当接しているロータ100を回転駆動する場合を例示したが、本発明はこれに限らず、駆動対象を直線状に駆動するリニアアクチュエータに適用することも可能である。
【0095】
(変形例4)
また、上述した実施形態では、矩形状の振動板10を用いるようにしていたが、振動板10の形状は矩形状に限るものではなく、長手方向を有する形状であればよく、例えば台形状、平行四辺形状、ひし形状、三角形状等の様々な形状のものを用いることができる。
【0096】
(変形例5)
また、上述した実施形態では、歪検出部を検出用電極とこの電極が位置する圧電素子の部分とで構成するものとしたが、本発明はこれに限らず、板状の圧電素子を振動板に貼着して圧電センサとして用いてもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、振動板の歪みを検出し、この歪みから振動板を常に最大で振動するになるように駆動信号の周波数を制御するようにしたから、常に駆動対象を最適な動作で駆動することが可能となる。
さらに、小型・薄型化が可能な構成でありながら、高効率かつ安定した駆動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る腕時計におけるカレンダ表示機構の主要部の構成を示す平面図である。
【図2】 前記腕時計の概略構成を示す断面図である。
【図3】 前記カレンダ表示機構の主要部を示す断面図である。
【図4】 前記カレンダ表示機構の構成要素である圧電アクチュエータの構成を示す平面図である。
【図5】 前記圧電アクチュエータの構成要素である振動板を示す断面図である。
【図6】 前記振動板の圧電素子の面上に形成される電極部を示した図である。
【図7】 前記振動板の圧電素子に電圧を印加する際の概略の駆動構成を示す図である。
【図8】 前記振動板が縦振動する様子を模式的に示す図である。
【図9】 前記振動板が屈曲振動する様子を模式的に示す図である。
【図10】 前記振動板の振動時における当接部の軌道を説明するための図である。
【図11】 アンバランス調整部の配置位置を示す図である。
【図12】 前記振動板の振動周波数とインピーダンスとの関係の一例を示すグラフである。
【図13】 前記振動板の4隅に設けられた検出用電極の配置位置を示す平面図である。
【図14】 無負荷状態で振動板を駆動させたときに得られる検出信号の電圧値およびインピーダンスを示す特性図である。
【図15】 駆動状態で振動板を駆動させたときに得られる検出信号の電圧値、インピーダンスおよびロータ回転数を示す特性図である。
【図16】 前記振動板に設けた検出用電極の配置位置を示す平面図である。
【図17】 本実施形態に用いられる駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図18】 同駆動回路の動作を示すフローチャートである。
【図19】 差信号Vc、ロータの回転数Nの周波数特性を示す特性図である。
【図20】 差信号Vc、遅延信号Vd、駆動信号Vhの周波数を示すタイミングチャートである。
【図21】 前記振動板に設けた他の検出用電極の配置位置を示す平面図である。
【図22】 前記振動板に設けた他の検出用電極の配置位置を示す平面図である。
【図23】 前記振動板に設けた他の検出用電極の配置位置を示す平面図である。
【図24】 本実施形態に用いられる他の駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図25】 同駆動回路の動作を示すフローチャートである。
【図26】 本実施形態に用いられる他の駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図27】 位相差−電圧変換回路の構成を示すブロック図である。
【図28】 位相差−電圧変換回路における位相差が小さい場合の波形を示す図である。
【図29】 位相差−電圧変換回路における位相差が大きい場合の波形を示す図である。
【図30】 同駆動回路の動作を示すフローチャートである。
【図31】 圧電アクチュエータおよび駆動回路をカレンダ表示機構に用いた場合のブロック図である。
【図32】 残金表示カウンタの構成の説明図である。
【図33】 上位桁表示部の詳細構成正面図である。
【図34】 上位桁表示部の詳細構成側面図である。
【図35】 下位桁表示部の詳細構成正面図である。
【図36】 下位桁表示部の詳細構成側面図である。
【符号の説明】
10・・・振動板
11・・・支持部材
30,31・・・圧電素子
33・・・電極
34A,34B,34C,34D,34E・・・検出用電極
36・・・当接部
100・・・ロータ
500、500A、500B、500C・・・駆動回路
501・・・減算回路
502・・・遅延回路
503・・・比較回路
504・・・電圧調整回路
505・・・電圧制御発振回路(VCO)
506・・・ドライバ回路
507・・・ピークホールド回路
508・・・位相差−電圧変換回路
509・・・定電圧回路
A……圧電アクチュエータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piezoelectric actuator having a piezoelectric element, a piezoelectric actuator driving apparatus, a piezoelectric actuator driving method, a timepiece, and a portable device.
[0002]
[Prior art]
Since piezoelectric elements are excellent in conversion efficiency from electrical energy to mechanical energy and responsiveness, various piezoelectric actuators utilizing the piezoelectric effect of piezoelectric elements have been developed in recent years. This piezoelectric actuator is applied to fields such as a piezoelectric buzzer, an inkjet head of a printer, or an ultrasonic motor.
[0003]
The displacement of the piezoelectric element is very small, depending on the voltage value of the supplied drive signal, and is usually about submicron. For this reason, the displacement is amplified by some kind of amplification mechanism and transmitted to the drive target. However, when the amplification mechanism is used, there is a problem that energy is consumed to move itself and efficiency is lowered. In addition, there is a problem that the size of the apparatus is increased.
In addition, when an amplification mechanism is used, it may be difficult to transmit a stable driving force to a driving target.
[0004]
In addition, since a small portable device such as a wristwatch is driven by a battery, it is necessary to reduce power consumption and a voltage value of a driving signal. When incorporating a piezoelectric actuator in such a portable device, in particular, the piezoelectric actuator is required to have a high energy efficiency and a low drive signal voltage value.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Incidentally, a clock or the like is provided with a calendar display mechanism for displaying a date and a day of the week. Some of these calendar display mechanisms do not require date correction at the end of the month, which is called an auto calendar mechanism. In general, the display operation of the auto-calendar mechanism is to drive the date wheel or day wheel using the rotational driving force of an electromagnetic stepping motor provided separately from the one for hand movement.
On the other hand, wristwatches are carried around a wrist by wrapping a belt around them. Therefore, there is an old demand for thinning the wristwatch for convenience of carrying. This requirement is the same even for a wristwatch equipped with an automatic calendar display mechanism.
However, a wristwatch equipped with an automatic calendar display mechanism requires a space for providing a separate date display drive source when compared with a wristwatch not equipped with such a mechanism, and a stepping motor is used as a drive source for the automatic calendar display mechanism. It was very difficult to reduce the thickness while securing the space.
[0006]
Therefore, as a highly efficient actuator that can be mounted on a small device, a piezoelectric element can be expanded and contracted in the longitudinal direction by applying a drive signal to a diaphragm composed of a thin rectangular piezoelectric element. There has been proposed a piezoelectric actuator that excites longitudinal vibration and mechanically induces bending vibration by the longitudinal vibration.
In such a piezoelectric actuator, both longitudinal vibration and bending vibration are generated in the vibration plate, thereby moving the portion of the piezoelectric actuator that contacts the drive target in an elliptical orbit. As a result, this piezoelectric actuator achieves high-efficiency driving while having a small and thin configuration.
[0007]
However, as described above, the piezoelectric actuator electrically excites longitudinal vibration with respect to the diaphragm, and mechanically induces bending vibration by the longitudinal vibration. For this reason, the longitudinal vibration caused by the expansion and contraction of the piezoelectric element by applying the drive signal can be controlled relatively easily by controlling the voltage value of the drive signal, but depending on the mechanical characteristics of the diaphragm. It is difficult to easily and accurately control the bending vibration induced. For this reason, it is conceivable that the stability as a product is lacking, such as bending vibration induced due to variations in the processing accuracy of the diaphragm.
In addition, since the bending vibration is determined by mechanical characteristics determined by the shape of the diaphragm, it is difficult to obtain a bending vibration having a stable amplitude under a mechanical condition such as the determined shape.
[0008]
The present invention has been made in consideration of the above-described circumstances, and is a piezoelectric actuator capable of performing highly efficient and stable driving, a piezoelectric actuator driving apparatus, and a piezoelectric device while having a configuration capable of being reduced in size and thickness. It is an object of the present invention to provide an actuator driving method, a timepiece including the piezoelectric actuator, and a portable device.
[0109]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the piezoelectric actuator according to the present invention includes at least one piezoelectric element that generates longitudinal vibration and bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration when a drive signal is supplied. A diaphragm having,
A contact portion that is provided on the diaphragm and is in contact with a drive target;
A piezoelectric actuator that drives the drive object by displacement of the contact portion accompanying the longitudinal vibration and bending vibration,
The diaphragm is provided with a strain detector that detects the strain of the diaphragm when the drive target is driven.
It is characterized by that.
[0010]
With this configuration, the piezoelectric element expands and contracts by a drive signal supplied to the diaphragm, and longitudinal vibration along the longitudinal direction is excited on the diaphragm, and bending vibration is induced along with the longitudinal vibration.
For example, if the frequency of the drive signal is corrected using the detection signal detected from the strain detector, stable vibration can be generated in the diaphragm.
In the configuration of this piezoelectric actuator, since it is not necessary to adopt a structure in which various members are stacked in the thickness direction, it is easy to reduce the size and thickness.
[0011]
In this configuration, a line extending in the direction of the longitudinal vibration is defined as a horizontal line, passes through a point serving as a node of the longitudinal vibration, extends in a direction perpendicular to the horizontal line, and the contact is seen from the horizontal line of the diaphragm. A line that divides the part located on the opposite side of the part into two parts of equal weight is defined as a vertical line,
At least one of the parts is provided with a balance adjustment part that is point-symmetric with the contact part and has a difference in weight between the two parts with respect to the intersection where the vertical line and the horizontal line intersect It is preferable.
[0012]
In this configuration, it is preferable that the diaphragm is provided with a support member at a portion that becomes a node of the longitudinal vibration.
[0013]
In this configuration, the strain detection unit is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line passing through a portion of the diaphragm that becomes a node of the longitudinal vibration and extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the longitudinal vibration. Is preferred.
[0014]
In this configuration, the strain detector is disposed on the abutting portion side when viewed from a horizontal line passing through a portion of the diaphragm that becomes a node of the longitudinal vibration and extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the longitudinal vibration. It is preferable to comprise 1 detection part and the 2nd detection part arrange | positioned on the opposite side of the said contact part seeing from the said horizontal line among the said diaphragms.
[0015]
In this configuration, it is preferable that the strain detection unit includes a detection electrode and a piezoelectric element portion on which the detection electrode is disposed.
[0016]
In this configuration, it is preferable that the strain detection unit is a piezoelectric sensor disposed on the surface of the piezoelectric element.
[0017]
The piezoelectric actuator driving apparatus according to the present invention includes a diaphragm having at least one piezoelectric element that generates a longitudinal vibration and a bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration when a driving signal is supplied. A contact portion that is provided on the diaphragm and is in contact with a drive target; and a strain detection unit that is provided on the diaphragm and detects distortion of the diaphragm when the drive target is driven. And A drive device for a piezoelectric actuator that drives the driven object by displacement of the contact portion caused by the longitudinal vibration and bending vibration, and generates the drive signal that has been subjected to frequency correction based on a control signal Detected from the drive signal generator and the distortion detector detection A control signal generator for generating the control signal based on a signal, The strain detection unit is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line passing through a portion of the diaphragm that becomes a node of the vertical vibration and extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the vertical vibration, and the control signal The generation unit detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference; and A constant voltage circuit that outputs a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and the phase difference voltage signal and the reference phase difference signal are compared. A comparison circuit that outputs a comparison result signal; and a voltage adjustment circuit that receives the comparison result signal and adjusts the voltage value of the control signal in a predetermined voltage value unit. It is characterized by that.
[0023]
The piezoelectric actuator driving method according to the present invention includes a diaphragm having at least one piezoelectric element that generates a longitudinal vibration and a bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration when a drive signal is supplied. A contact portion that is provided on the diaphragm and is in contact with a drive target; and a strain detection unit that is provided on the diaphragm and detects distortion of the diaphragm when the drive target is driven. And A method of driving a piezoelectric actuator that drives the object to be driven by displacement of the contact portion caused by the longitudinal vibration and bending vibration, and generates the drive signal that has been subjected to frequency correction based on a control signal Drive signal generation process and detected from the distortion detection unit detection A control signal generation process for generating the control signal based on a signal, The strain detection unit is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line passing through a portion of the diaphragm that becomes a node of the vertical vibration and extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the vertical vibration, and the control signal The generation process detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference, and a phase of the detection signal A step of outputting a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference from the phase of the drive signal, and a step of comparing the phase difference voltage signal and the reference phase difference signal and outputting a comparison result signal Receiving the comparison result signal and adjusting the voltage value of the control signal in units of a predetermined voltage value; It is characterized by having.
[0027]
A timepiece according to the present invention includes a diaphragm having at least one piezoelectric element that generates a longitudinal vibration and a bending vibration that vibrates in a direction substantially perpendicular to the longitudinal vibration when a driving signal is supplied; and the diaphragm A contact portion that is in contact with the drive target, and a strain detection portion that is provided on the diaphragm and detects distortion of the diaphragm when the drive target is driven. And A piezoelectric actuator that drives the object to be driven by displacement of the abutting part due to the longitudinal vibration and bending vibration, and a drive signal generation part that generates the drive signal that has been subjected to frequency correction based on a control signal , And detected from the strain detector detection A drive device having a control signal generation unit for generating the control signal based on a signal; a calendar display wheel driven by the piezoelectric actuator; and a power supply for supplying power to the drive device. The strain detection unit is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line passing through a portion of the diaphragm that becomes a node of the vertical vibration and extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the vertical vibration, and the control signal The generation unit detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference; and A constant voltage circuit that outputs a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and the phase difference voltage signal and the reference phase difference signal are compared. A comparison circuit that outputs a comparison result signal; a voltage adjustment circuit that receives the comparison result signal and adjusts the voltage value of the control signal in units of a predetermined voltage value; It is characterized by comprising.
[0028]
A portable device according to the present invention includes a diaphragm having at least one piezoelectric element that generates longitudinal vibration and bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration when a drive signal is supplied; A contact portion that is provided on the plate and is in contact with a drive target, and a strain detection portion that is provided on the vibration plate and detects distortion of the vibration plate when driving the drive target. And Has
A piezoelectric actuator that drives the drive object by displacement of the contact portion caused by the longitudinal vibration and bending vibration, a drive signal generation unit that generates the drive signal that has been subjected to frequency correction based on a control signal, and the distortion detection Detected from detection A driving device having a control signal generation unit for generating the control signal based on a signal; and a battery for supplying power to the driving device. The strain detection unit is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line passing through a portion of the diaphragm that becomes a node of the vertical vibration and extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the vertical vibration, and the control signal The generation unit detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference; and A constant voltage circuit that outputs a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and the phase difference voltage signal and the reference phase difference signal are compared. A comparison circuit that outputs a comparison result signal; a voltage adjustment circuit that receives the comparison result signal and adjusts the voltage value of the control signal in units of a predetermined voltage value; It is characterized by comprising.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the present embodiment, a wristwatch provided with a calendar display mechanism driven by a piezoelectric actuator according to the present invention is illustrated.
A. overall structure
First, FIG. 1 is a plan view showing a main configuration of a calendar display mechanism incorporating a piezoelectric actuator in a wristwatch according to an embodiment of the present invention. As shown in the figure, the piezoelectric actuator A includes a
[0030]
Next, the calendar display mechanism is connected to the piezoelectric actuator A via the
[0031]
Here, when the
[0032]
FIG. 2 is a cross-sectional view of a timepiece according to one embodiment of the present invention. In the figure, the calendar display mechanism provided with the piezoelectric actuator A described above is incorporated in the mesh portion, and the thickness D into which the calendar display mechanism is incorporated is extremely thin in order to make the entire timepiece thin. A disk-shaped
[0033]
In the above configuration, the piezoelectric actuator A has a configuration in which the
For example, various wristwatches having a power generation function have been proposed recently, and such wristwatches must be equipped with at least two large components such as a power generation mechanism and a motor mechanism for driving a needle. Thus, it can be said that the merit of being able to reduce the thickness of the calendar display mechanism is great.
Further, by reducing the thickness of the calendar display mechanism, the
[0034]
B. Configuration of calendar display mechanism
Next, the configuration of the calendar display mechanism will be described with reference to FIG. 1 and FIG. 3 which is a sectional view thereof. In the figure, a
[0035]
Above the
[0036]
A
[0037]
Next, the
[0038]
Next, one end of the
[0039]
Next, one end of the
[0040]
C. Piezoelectric actuator
C1. Schematic configuration of piezoelectric actuator
Next, the piezoelectric actuator A according to this embodiment will be described. As shown in FIG. 4, the piezoelectric actuator A includes a long plate-
[0041]
A
[0042]
Further, as shown in the figure, in the present embodiment, the
[0043]
One
[0044]
One
Specifically, if the
[0045]
As shown in FIG. 5, the
[0046]
As shown in FIG. 6,
Here, as the
[0047]
When the polarization directions of the
[0048]
Further,
The
[0049]
When the AC drive signal is applied to the
[0050]
Thus, by causing the
[0051]
Here, as shown in FIG. 11, the
[0052]
C2. Impedance characteristics of diaphragm
Next, impedance characteristics of a mechanical structure such as the
When the force is kept constant with respect to a mechanical structure such as the
[0053]
The relationship between the resonance frequency of each vibration and the frequency of the drive signal applied is such that when the voltage value of the drive signal applied is constant, the amplitude of each vibration is the frequency of the drive signal with the resonance frequency of each vibration being maximized. The characteristic becomes gradually smaller away from the resonance frequency. Further, since the bending vibration of the
In order to obtain the required drive, it is necessary to set how much amplitude and with which phase difference each vibration is excited. It depends on the frequency of the drive signal applied to the
In this embodiment, as shown in FIG. 12, a frequency of a certain value fs between the resonance frequency of the primary longitudinal vibration and the resonance frequency of the secondary bending vibration is adopted as the frequency of the drive signal, and the drive signal of the frequency Is supplied to the
[0054]
C3. Detection electrode
Next, the detection electrode will be described with reference to FIGS.
FIG. 13 shows the detection electrodes P1, P2, P3, and P4 arranged in the vicinity of the four corners on the surface of the
FIG. 14 shows detection signals detected from the detection electrodes P1 and P4 obtained when the frequency of the drive signal supplied to the
14 and 15, the characteristic line a is a detection signal detected from the detection electrode P1, the characteristic line b is a detection signal detected from the detection electrode P2, the characteristic line c is impedance, and the characteristic line d is the rotor rotational speed. The characteristic line e indicates the difference signal.
[0055]
Next, what is detected from FIGS. 14 and 15 will be described.
As a premise, it is assumed that the
(1) When the
(2) From the voltage value (characteristic lines a and b) of the detection signal and the rotor rotation speed (characteristic line d) when the rotor is driven (constant voltage drive signal input), the detection signals from the detection electrodes P1 and P4 are It differs when the rotor is driven. This is because the detection voltage P1 is distorted by the reaction that the
(3) The maximum voltage value of the detection signal of the detection electrode P1 and the maximum rotation speed (characteristic line d) of the
(4) The maximum of the voltage value (characteristic line e) obtained by subtracting the voltage value of the detection electrode P2 from the voltage value of the detection electrode P1 substantially coincides with the maximum of the rotor rotational speed (characteristic line d).
From (4), it is considered that the voltage component generated by the longitudinal vibration is canceled by subtracting the voltage value of the detection electrode P4 from the voltage value of the detection electrode P1. For this reason, the difference signal is regarded as detecting an approximate distortion when the rotor is driven. This indicates how the force is transferred from the
[0056]
Position of detection electrode
(1) When detecting using two electrodes
The same vibration may be provided when the
(2) When detecting using one electrode
1) Voltage value detected by distortion due to reaction force from
2) An electrode is provided at a position where the voltage value generated by the distortion due to the vibration inherent in the diaphragm is canceled in the detection electrode and only the detection signal generated by the distortion due to the reaction from the
3) An electrode is provided at a position that is a node of vibration and that can detect a detection signal generated by distortion caused by a reaction from the
[0057]
D. Configuration of drive circuit
The
D1.2 Driving circuit using two detection signals
As shown in FIG. 16, the drive circuit includes a detection electrode 34 </ b> A disposed in the vicinity of the
[0058]
D1-1. Configuration of
Next, the
The
A detection signal Va is detected from the
The
The
[0059]
The
The
[0060]
A VCO (voltage controlled oscillation circuit) 505 receives the adjustment signal Vf and adjusts the frequency of the reference signal Vg output to the
Further, the
The
[0061]
D1-2. Operation of
Next, the operation of the
First, the
When the power is turned on, the
Then, the
[0062]
Next, the
Vc = | Va−Vb | (1)
The
The
In the comparison at Step Sa8, when the voltage value of the difference signal Vc is equal to or higher than the voltage value of the delay signal Vd, that is,
Vc ≧ Vd (2)
If it is (step Sa8; YES), the
On the other hand, when the voltage value of the difference signal Vc is smaller than the voltage value of the delayed signal Vd in the comparison at step Sa8, that is,
Vc <Vd (3)
If it is (step Sa8; NO), the
[0063]
Thus, the
The
[0064]
Next, an operation state until the frequency f of the drive signal Vh becomes constant will be described with reference to FIGS. 19 and 20. FIG. 19 shows the difference signal Vc, frequency characteristics of the rotational speed N of the rotor, and FIG. 20 shows a timing chart of the operation.
Here, it is assumed that the frequency of the drive signal Vh at the time of activation is fsta, and the frequency of the drive signal Vh when the rotation speed is maximum is fs.
As is clear from FIG. 19, the voltage value of the difference signal Vc and the rotation speed N draw substantially the same curve, and the maximum value of the difference signal Vc and the maximum value of the rotation speed N are approximately the same frequency fs. You can see that it has occurred.
When the
[0065]
D2.1 Drive circuit using one detection signal
In this drive circuit, as shown in FIG. 21, a
[0066]
D2-1. Configuration of
Next, the
The
The
The
[0067]
D2-2. Operation of
Next, the operation of the
First, the
When the power is supplied, the
Then, the
[0068]
Next, the
The
The
In the comparison in step Sb8, when the voltage value of the peak signal Vp is greater than or equal to the voltage value of the delay signal Vq, that is,
Vp ≧ Vq (4)
If it is (step Sb8; YES), the
On the other hand, when the voltage value of the peak signal Vp is smaller than the voltage value of the delay signal Vq in the comparison in step Sb8, that is,
Vp <Vq (5)
If it is (step Sb8; NO), the
[0069]
Thus, the
The
[0070]
D3. Other driving circuit using one detection signal
D3-1. Configuration of
Next, the
The
The phase difference-
Here, a schematic configuration of the phase difference-
The phase difference-
The phase
FIG. 28 shows an example when the phase difference between the detection signal Va and the drive signal Vh is small (phase difference = Δφ1).
When the waveforms of the detection signal Va and the drive signal Vh are as shown in FIG. 28A, the pulse width of the phase difference signal Vpd corresponding to the detected phase difference is Δφ1 as shown in FIG. Become. Therefore, the average voltage conversion unit 508B generates a phase difference voltage signal Vj having an average voltage value Vav1 corresponding to the pulse width Δφ1 of the phase difference signal Vpd by an integration circuit (not shown), and outputs the phase difference voltage signal Vj to the
[0071]
FIG. 29 shows an example when the phase difference between the detection signal Va and the drive signal Vh is large (when the phase difference = Δφ2).
When the waveforms of the detection signal Va and the drive signal Vh are as shown in FIG. 29A, the pulse width of the phase difference signal Vpd corresponding to the detected phase difference is Δφ2 as shown in FIG. Become. Therefore, the average voltage conversion unit 508B generates a phase difference voltage signal Vj having an average voltage value Vav2 corresponding to the pulse width Δφ2 of the phase difference signal Vpd by an integration circuit (not shown) and outputs the phase difference voltage signal Vj to the
[0072]
The
[0073]
D3-2. Operation of
Next, the operation of the
First, the
When the power is supplied, the
Then, the
[0074]
Next, the phase difference-
The
In the comparison of step Sc8, when the voltage value of the phase difference voltage signal Vj is greater than or equal to the voltage value of the reference phase difference signal Vk, that is,
Vj ≧ Vk (6)
If it is (step Sc8; YES), the
On the other hand, in the comparison of step Sc8, when the voltage value of the phase difference voltage signal Vj is smaller than the voltage value of the reference phase difference signal Vk, that is,
Vj <Vk (7)
If it is (step Sc8; NO), the
[0075]
Thus, the
The
[0076]
E. Operation of the calendar display mechanism
Next, the drive configuration of the
As shown in the figure, the
[0077]
The
The
[0078]
Next, the automatic update operation of the calendar display mechanism provided with the piezoelectric actuator A having the above configuration will be described with reference to FIGS. 1, 3, 4 and 31. FIG. At midnight on each day, it is detected by the midnight detection means 601 that the time has reached midnight, and the
[0079]
When the drive signal Vh from the
At this time, when the polarization directions of the
When the
[0080]
As the piezoelectric actuator A is driven by the
[0081]
Here, the
[0082]
Since the
[0083]
Next, when the
[0084]
When the
[0085]
F. Effects of this embodiment
As described above, in this embodiment, the calendar display mechanism can be driven with high efficiency using the thin piezoelectric actuator A that can be installed in a limited space such as a wristwatch.
The
[0086]
F. Modified example
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, Various deformation | transformation which is illustrated below is possible.
[0087]
(Modification 1)
In the above-described embodiment, the case where the piezoelectric actuator A and the
[0088]
As a specific example, it can be considered that the piezoelectric actuator A and the
FIG. 32 shows an external perspective view of a non-contact type IC card.
On the surface side of the non-contact
The
[0089]
FIG. 34 shows a detailed configuration side view of the upper
The upper
[0090]
The
Further, when the first upper
The lower
[0091]
FIG. 35 is a front view of the detailed configuration of the lower
The first lower
The first lower
In this case, the fixing
In this case, the actuator A1 and the actuator A2 are set so as to be driven in synchronization by the
[0092]
With the above configuration, the remaining amount can be displayed mechanically even in a thin device such as a non-contact IC card, and can be displayed without the need of a power source except during driving. It is possible to display with the product power and to maintain the previous display even when the power supply is lost.
[0093]
(Modification 2)
As a power source for the piezoelectric actuator, a power source with a built-in power generation mechanism having a solar cell, a thermal generator, a mechanical generator, and a power storage device (capacitor or secondary battery) is used in addition to a battery (primary battery and secondary battery). It is also possible to configure as described above.
[0094]
(Modification 3)
Further, in the above-described embodiment, the case where the
[0095]
(Modification 4)
In the above-described embodiment, the
[0096]
(Modification 5)
In the above-described embodiment, the strain detection unit is configured by the detection electrode and the portion of the piezoelectric element in which the electrode is located. However, the present invention is not limited to this, and the plate-like piezoelectric element is a diaphragm. It may be attached to and used as a piezoelectric sensor.
[0097]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the distortion of the diaphragm is detected, and the frequency of the drive signal is controlled so as to always vibrate the diaphragm at the maximum from this distortion. Can be driven with an optimum operation.
Furthermore, high-efficiency and stable driving can be performed while the configuration can be reduced in size and thickness.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a configuration of a main part of a calendar display mechanism in a wristwatch according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a schematic configuration of the wristwatch.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a main part of the calendar display mechanism.
FIG. 4 is a plan view showing a configuration of a piezoelectric actuator that is a component of the calendar display mechanism.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a diaphragm that is a component of the piezoelectric actuator.
FIG. 6 is a view showing an electrode portion formed on a surface of a piezoelectric element of the diaphragm.
FIG. 7 is a diagram showing a schematic drive configuration when a voltage is applied to the piezoelectric element of the diaphragm.
FIG. 8 is a diagram schematically showing how the diaphragm vibrates longitudinally.
FIG. 9 is a diagram schematically illustrating a state in which the vibration plate bends and vibrates.
FIG. 10 is a view for explaining a trajectory of a contact portion during vibration of the diaphragm.
FIG. 11 is a diagram illustrating an arrangement position of an unbalance adjusting unit.
FIG. 12 is a graph showing an example of the relationship between the vibration frequency and impedance of the diaphragm.
FIG. 13 is a plan view showing arrangement positions of detection electrodes provided at four corners of the diaphragm.
FIG. 14 is a characteristic diagram showing a voltage value and impedance of a detection signal obtained when the diaphragm is driven in a no-load state.
FIG. 15 is a characteristic diagram showing a voltage value, impedance, and rotor rotation speed of a detection signal obtained when the diaphragm is driven in a driving state.
FIG. 16 is a plan view showing an arrangement position of detection electrodes provided on the diaphragm.
FIG. 17 is a block diagram showing a configuration of a drive circuit used in the present embodiment.
FIG. 18 is a flowchart showing the operation of the drive circuit.
FIG. 19 is a characteristic diagram showing frequency characteristics of a difference signal Vc and the rotational speed N of the rotor.
FIG. 20 is a timing chart showing frequencies of a difference signal Vc, a delay signal Vd, and a drive signal Vh.
FIG. 21 is a plan view showing an arrangement position of another detection electrode provided on the diaphragm.
FIG. 22 is a plan view showing an arrangement position of another detection electrode provided on the diaphragm.
FIG. 23 is a plan view showing an arrangement position of another detection electrode provided on the diaphragm.
FIG. 24 is a block diagram showing a configuration of another drive circuit used in the present embodiment.
FIG. 25 is a flowchart showing the operation of the drive circuit.
FIG. 26 is a block diagram showing a configuration of another drive circuit used in the present embodiment.
FIG. 27 is a block diagram showing a configuration of a phase difference-voltage conversion circuit.
FIG. 28 is a diagram illustrating a waveform when the phase difference in the phase difference-voltage conversion circuit is small.
FIG. 29 is a diagram showing a waveform when the phase difference in the phase difference-voltage conversion circuit is large.
FIG. 30 is a flowchart showing the operation of the drive circuit.
FIG. 31 is a block diagram when a piezoelectric actuator and a drive circuit are used in a calendar display mechanism.
FIG. 32 is an explanatory diagram of a configuration of a balance display counter.
FIG. 33 is a front view of a detailed configuration of a high-order digit display unit.
FIG. 34 is a detailed configuration side view of an upper digit display section.
FIG. 35 is a front view of a detailed configuration of a lower digit display part.
FIG. 36 is a side view of the detailed configuration of a lower digit display part.
[Explanation of symbols]
10 ... Diaphragm
11: Support member
30, 31 ... Piezoelectric element
33 ... Electrode
34A, 34B, 34C, 34D, 34E ... detection electrodes
36 ... Abutting part
100 ... Rotor
500, 500A, 500B, 500C ... drive circuit
501 ... Subtraction circuit
502... Delay circuit
503... Comparison circuit
504 ... Voltage adjustment circuit
505... Voltage controlled oscillation circuit (VCO)
506 ... Driver circuit
507 ... Peak hold circuit
508 ... Phase difference-voltage conversion circuit
509 ... Constant voltage circuit
A …… Piezoelectric actuator
Claims (4)
前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータの駆動装置であって、
制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成部と、
前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成部と、を具備し、
前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、
前記制御信号生成部は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する位相差−電圧変換回路と、
前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する定電圧回路と、
前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する比較回路と、
前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する電圧調整回路と、を具備した
ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。When a drive signal is supplied, a vibration plate having at least one piezoelectric element that generates longitudinal vibration and bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration, and the vibration plate are provided to be driven. An abutting portion to be abutted; and a strain detecting portion that is provided on the diaphragm and detects the strain of the diaphragm when the driving target is driven,
A drive device for a piezoelectric actuator that drives the drive object by displacement of the contact portion accompanying the longitudinal vibration and bending vibration,
A drive signal generation unit that generates the drive signal that has been subjected to frequency correction based on a control signal;
A control signal generation unit that generates the control signal based on a detection signal detected from the distortion detection unit ,
The strain detector is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the longitudinal vibration through a portion of the diaphragm that becomes a node of the longitudinal vibration,
The control signal generator detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference. When,
A constant voltage circuit that outputs a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal;
A comparison circuit that compares the phase difference voltage signal with the reference phase difference signal and outputs a comparison result signal;
A piezoelectric actuator driving apparatus comprising: a voltage adjusting circuit that receives the comparison result signal and adjusts a voltage value of the control signal in a predetermined voltage value unit .
前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータの駆動方法であって、
制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成過程と、
前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成過程と、を具備し、
前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、
前記制御信号生成過程は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する過程と、
前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する過程と、
前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する過程と、
前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する過程と、を具備した
ことを特徴とする圧電アクチュエータの駆動方法。When a drive signal is supplied, a vibration plate having at least one piezoelectric element that generates longitudinal vibration and bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration, and the vibration plate are provided to be driven. An abutting portion to be abutted; and a strain detecting portion that is provided on the diaphragm and detects the strain of the diaphragm when the driving target is driven,
A method of driving a piezoelectric actuator that drives the object to be driven by displacement of the abutting portion accompanying the longitudinal vibration and bending vibration,
A drive signal generation process for generating the drive signal that has been subjected to frequency correction based on a control signal;
A control signal generation process for generating the control signal based on a detection signal detected from the distortion detection unit ,
The strain detector is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the longitudinal vibration through a portion of the diaphragm that becomes a node of the longitudinal vibration,
The control signal generation process detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference;
Outputting a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal;
Comparing the phase difference voltage signal with the reference phase difference signal and outputting a comparison result signal;
Receiving the comparison result signal, and adjusting the voltage value of the control signal in units of a predetermined voltage value .
前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータと、
制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成部、および前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成部を有する駆動装置と、
前記圧電アクチュエータによって駆動されるカレンダ表示車と、
前記駆動装置に電力を供給する電源と、を具備し、
前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、
前記制御信号生成部は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する位相差−電圧変換回路と、
前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する定電圧回路と、
前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する比較回路と、
前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する電圧調整回路と、を具備した
ことを特徴とする時計。When a drive signal is supplied, a vibration plate having at least one piezoelectric element that generates longitudinal vibration and bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration, and the vibration plate are provided to be driven. An abutting portion to be abutted; and a strain detecting portion that is provided on the diaphragm and detects the strain of the diaphragm when the driving target is driven,
A piezoelectric actuator that drives the drive object by displacement of the abutting portion accompanying the longitudinal vibration and bending vibration;
A drive device having a drive signal generation unit that generates the drive signal subjected to frequency correction based on a control signal, and a control signal generation unit that generates the control signal based on a detection signal detected from the distortion detection unit; ,
A calendar display wheel driven by the piezoelectric actuator;
A power supply for supplying power to the drive device ,
The strain detector is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the longitudinal vibration through a portion of the diaphragm that becomes a node of the longitudinal vibration,
The control signal generator detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference. When,
A constant voltage circuit that outputs a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal;
A comparison circuit that compares the phase difference voltage signal with the reference phase difference signal and outputs a comparison result signal;
A timepiece comprising: a voltage adjustment circuit that receives the comparison result signal and adjusts the voltage value of the control signal in units of a predetermined voltage value .
前記縦振動および屈曲振動に伴う前記当接部の変位によって前記駆動対象を駆動する圧電アクチュエータと、
制御信号に基づいて周波数補正を行った前記駆動信号を発生する駆動信号生成部、および前記歪検出部から検出された検出信号に基づき、前記制御信号を生成する制御信号生成部を有する駆動装置と、
前記駆動装置に電力を供給する電池と、を具備し、
前記歪検出部を前記振動板のうち前記縦振動の節となる部分を通り前記縦振動の振動方向に直交する方向に延びる横線から見て前記当接部側に配置し、
前記制御信号生成部は、前記検出信号の位相と、前記駆動信号の位相との位相差を検出し、前記位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号を出力する位相差−電圧変換回路と、
前記検出信号の位相と前記駆動信号の位相との所定基準位相差に相当する電圧を有する基準位相差信号を出力する定電圧回路と、
前記位相差電圧信号と前記基準位相差信号とを比較して比較結果信号を出力する比較回路と、
前記比較結果信号を受けて、前記制御信号の電圧値を所定電圧値単位で調整する電圧調整回路と、を具備した
ことを特徴とする携帯機器。When a drive signal is supplied, a vibration plate having at least one piezoelectric element that generates longitudinal vibration and bending vibration that vibrates in a direction substantially orthogonal to the longitudinal vibration, and the vibration plate are provided to be driven. An abutting portion to be abutted; and a strain detecting portion that is provided on the diaphragm and detects the strain of the diaphragm when the driving target is driven,
A piezoelectric actuator that drives the drive object by displacement of the abutting portion accompanying the longitudinal vibration and bending vibration;
A drive device having a drive signal generation unit that generates the drive signal subjected to frequency correction based on a control signal, and a control signal generation unit that generates the control signal based on a detection signal detected from the distortion detection unit; ,
A battery for supplying power to the driving device ,
The strain detector is disposed on the contact portion side as viewed from a horizontal line extending in a direction orthogonal to the vibration direction of the longitudinal vibration through a portion of the diaphragm that becomes a node of the longitudinal vibration,
The control signal generator detects a phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal, and outputs a phase difference voltage signal having a voltage value corresponding to the phase difference. When,
A constant voltage circuit that outputs a reference phase difference signal having a voltage corresponding to a predetermined reference phase difference between the phase of the detection signal and the phase of the drive signal;
A comparison circuit that compares the phase difference voltage signal with the reference phase difference signal and outputs a comparison result signal;
A portable device comprising: a voltage adjustment circuit that receives the comparison result signal and adjusts a voltage value of the control signal in units of a predetermined voltage value .
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