JP4768463B2 - カーボンナノチューブの選別装置、分別収集方法および電子素子の作成方法 - Google Patents

カーボンナノチューブの選別装置、分別収集方法および電子素子の作成方法 Download PDF

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Description

本発明は金属的な性質を持つカーボンナノチューブと半導体的な性質を持つカーボンナノチューブを選別する方法及び選別装置に関する。
半導体エレクトロニクス産業は、極微細加工技術を基礎にして、半導体電子素子の動作速度向上・高度集積化・低消費電力化を達成し、高度な発展を遂げてきた。半導体エレクトロニクス産業のさらなる発展を支えるために、半導体電子素子のさらなる極微細化が望まれている。近年発見されたカーボンナノチューブは、従来のカーボンファイバーとは異なり、直径が100−200nm以下(典型的には1−50nm)のチューブ状の材料で、その固有の形状により極微細電子素子および電子源への応用が期待されている。
炭素原子が共有結合することによって形成された蜂の巣状の平面網目ネットワークとして、単原子層のグラファイトシート(グラフェンシート)が存在するが、カーボンナノチューブは、このグラフェンシートを切り抜いて継ぎ目が分からないように円筒状に丸めた構造を基本とする高分子である。この円筒状グラフェンシート1本からなるカーボンナノチューブを単層カーボンナノチューブ(SWNT: single-wall carbon nanotube)と呼び、複数個の円筒状グラフェンシートが同軸入れ子状に配置されたもの(MWNT: multi-wall carbon nanotube)(Nature、354巻、56頁(1991年)(飯島))あるいは1枚の円筒状グラフェンシートが渦巻状になって多層構造を持つもの(Journal of Applied Physics、31巻、238頁(1960年)(Bacon))を多層カーボンナノチューブと呼ぶ。多層カーボンナノチューブのうち、2層のものを特に2層カーボンナノチューブ(DWNT: double-wall carbon nanotube)と呼ぶ。
Applied Physics Letters、60巻、2204頁(1992年)(齋藤(理)ら(I))の理論解析で明らかにされているように、単層カーボンナノチューブの電子状態(電気的な特性)は、その直径と巻き方(カイラリティ)により特徴付けられ、1/3は金属的な電子状態を持ち、残りの2/3は半導体的な電子状態を持つ。カーボンナノチューブのカイラリティと対象性については、丸山他1名“Chirality and symmetry of Nanotube”、[online]、[平成17年6月23日検索]、インターネット<URL:http://www.photon.t.u-tokyo.ac.jp/~maruyama/kataura/chirality.html>に詳しく述べられている。ここでは、カーボンナノチューブのカイラリティのインデックス(n,m)および金属的な電子状態、半導体的な電子状態についても説明されている。しかしながら、単層カーボンナノチューブの製法を選ぶことにより、金属的な性質の、または、半導体的な性質のカーボンナノチューブのうちどちらか一方を選択的に作製する製法は、現在までに、未だ知られていない。
多層カーボンナノチューブの層間距離は、グラファイト結晶の層間距離と比べて2−3%ほど広いに過ぎず、0.34−0.35nmである。多層カーボンナノチューブの層間は、グラファイト結晶の場合と同様に、ファンデルワールス力による弱い相互作用により結合しているため、Journal of Applied Physics 73巻、494頁(1993年)(齋藤(理)ら(II))で理論的に解析されているように、多層カーボンナノチューブの層間における電子状態の影響は比較的小さく、多層カーボンナノチューブの各層の電気的な性質(金属的な性質か半導体的な性質か)は、各層の固有の性質が保持される。また、多層カーボンナノチューブの各層の円筒状グラフェンシートにおいてカーボンナノチューブの巻き方(カイラリティ)にも相関が無いことが分かっていて、結局、多層カーボンナノチューブは、金属的な性質の単層カーボンナノチューブ(確率1/3)と半導体的な性質の単層カーボンナノチューブ(確率2/3)が、ランダムに同軸入れ子状に配置していると考えられている。
近年になり、カーボンナノチューブを電子素子および電子源へ応用した場合における、重要な基本特性がいくつか報告されている。そのうちいくつかの例を挙げると、電子素子については、Nature、386巻、474頁(1997年)(Tansら(I))およびScience、275巻、1922頁(1997年)(Bockrathら)において、単電子輸送現象の典型的な特性であるクーロンブロッケイドが報告されていて、単電子トランジスタへの応用が期待されている。また、Nature、393巻、49頁(1998年)(Tansら(II))では、酸化シリコン薄膜により隔てられたシリコンバックゲート電極に印加する電圧により、2個のプラチナ電極間に配置した単層カーボンナノチューブの電圧−電流特性を制御する、電界効果トランジスタ(FET: field effect transistor)特性を報告している。Nature、401巻、572頁(1999年)(Tsukagoshiら)では、両端にコバルト電極を蒸着した多層カーボンナノチューブにおいて、コヒーレントな電子スピン輸送現象が起こりトンネル磁気抵抗(TMR: tunneling magneto resistance)と同様の電気抵抗−磁場特性が報告されている。電子源については、Science、269巻、1550頁(1994年)(Rinzlerら)では、多層カーボンナノチューブからの電界放出が報告され、Japanese Journal of Applied Physics、37巻、L346頁(1998年)(齋藤(弥)ら)により、カーボンナノチューブ電界放出型電子源を備えた電子表示管の試作が報告されている。
Nature、354巻、56頁(1991年)(飯島) Journal of Applied Physics、31巻、238頁(1960年)(Bacon) Applied Physics Letters、60巻、2204頁(1992年)(齋藤(理)ら(I) 丸山他1名"Chirality and symmetry of Nanotube"、[online]、[平成17年6月23日検索]、インターネット<URL:http://www.photon.t.u-tokyo.ac.jp/~maruyama/kataura/chirality.html> Journal of Applied Physics、73巻、494頁(1993年)(齋藤(理)ら(II) Nature、386巻、474頁(1997年)(Tansら(I)) Science、275巻、1922頁(1997年)(Bockrathら) Nature、401巻、572頁(1999年)(Tsukagoshiら Science、269巻、1550頁(1994年)(Rinzlerら) Japanese Journal of Applied Physics、37巻、L346頁(1998年)(齋藤(弥)ら)
広範な応用が期待されるカーボンナノチューブであるにもかかわらず、一部の電子表示管を除いては、カーボンナノチューブの電子素子および電子源への応用は、実際の製品に実用化される段階には至っていない。その原因の一つには、金属的な性質のカーボンナノチューブと半導体的な性質のカーボンナノチューブを選択的に作成する方法が未だ存在せず、また作成済みのカーボンナノチューブがどちらの性質を持っているか簡便に判別し選別する方法も存在しないことがある。カーボンナノチューブの使用目的によって、金属的な性質を持つ方が良いか半導体的な性質を持つ方が良いかは異なるが、多くの場合、確実に意図した役割を果たさせる為には同じ性質のものを揃える必要がある。そのためには、作製済みの単層及び2層カーボンナノチューブが金属的な性質であるか半導体的な性質であるかを、簡単に判別し、選別する方法が望まれる。2層ナノチューブの場合は、外層のナノチューブと内層のナノチューブの性質をそれぞれ個別に判別することが出来、3層以上の多層カーボンナノチューブでも、最外層とその1層内側の層までは判別が行える方法が望まれる。
本発明では、上記の課題を解決するための手段として、走査トンネル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)などの走査プローブ顕微鏡(SPM)を用いてカーボンナノチューブの側面を画像化し、あらかじめ用意したカイラリティ毎の画像と照合してカイラリティを決定する。これによって対象のカーボンナノチューブが金属的な性質か半導体的な性質かが判別できる。単層カーボンナノチューブと2層カーボンナノチューブの外層については、炭素原子の蜂の巣状の配列が最も大きなコントラストで画像化されるので、容易に照合することができる。
2層カーボンナノチューブの内層は、外層との相互作用により、主に外層が強いコントラストで写っているSPM像の中に若干の強弱の揺らぎを生じさせる。外層と内層の原子配列パターン・周期性は通常異なるので、この揺らぎはモアレパターンとして観測される。モアレパターンは外層と内層のカイラリティの組み合わせによって全て異なるので、あらかじめ用意したデータと照合することにより、内層のカイラリティも決定することができる。
本発明により、個々の単層カーボンナノチューブ及び2層カーボンナノチューブについて、その電子状態が金属的な性質であるか半導体的な性質であるかを判別でき、3層以上の多層カーボンナノチューブでも、最外層とその1層内側の層までは判別が行える。これによって、金属的な性質を持つカーボンナノチューブを必要とする装置、及び半導体的な性質を持つカーボンナノチューブを必要とする装置に対して材料を選択的に供給することが可能となり、無選別の場合と比べて不良率を著しく下げることができる。また、高い不良率を前提とすること無くカーボンナノチューブを用いた装置を設計することも可能となり、設計の自由度も向上する。
(実施例1)
実施例1では2層カーボンナノチューブの外層と内層がそれぞれ金属的な性質を持つか半導体的な性質を持つか選別する方法を説明する。
まず、走査プローブ顕微鏡(SPM)によって得られる画像の内容について説明する。走査プローブ顕微鏡(SPM)が、走査トンネル顕微鏡(STM)、あるいは、原子間力顕微鏡(AFM)のいずれでも、走査プローブ顕微鏡(SPM)画像は、原理的には、試料表面を走査する探針の高さのデータの集合である。必ずしも低いデータを黒く、高いデータを白く表わしてグレースケール画像とする必要性はないが、良く使われる表現方法なので、簡単のため、以下ではそのような対応関係を前提に記述する。
図1(A)は計算機によってシュミレーションされた単層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像データの一例であり、カイラルベクトル(n,m)が(19,17)のものである。(B)は計算機によってシュミレーションされた2層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像データのモアレパターンの一例で、カイラルベクトルが、外層:(n,m)=(19,17)、内層:(n,m)=(15,3)[反転]という組み合わせのものである。図1(A)、(B)を対比して分かるように、単層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像が単調なのに対して、2層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像ではモアレパターンが見られる。本発明では、このような計算機によってシュミレーションされた単層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像データを、検査されるカーボンナノチューブに対して想定される全てのカイラルベクトル(n,m)について、あらかじめ作成して計算機のメモリーに格納しておく。
インデックスのnとmは典型的には20前後、大きくても100程度までなので、図1(A)に対応する全ての単層カーボンナノチューブのデータも、図1(B)に対応する全てのモアレパターンのデータも、さほど大量にはならないので、問題なく用意できる。なお、多層カーボンナノチューブの場合は反転であるか否かで2層の構造の組み合わせが別のものとなり、モアレパターンも異なるので区別する必要がある。
図2はカイラルベクトル(n,m)を説明する図である。上述した非特許文献4に説明されているように、インデックス(n,m)のnとmの組み合わせがカイラリティを表わすベクトルになっている。グラフェンシート上のY字状に隣接する三つの6角形を考えて、Y字状の結合点の位置を2つの整数の組み合わせで表わし、Y字状に隣接する三つの6角形のY字状の結合点の位置を(n,m)と表示する。任意のY字状に隣接する三つの6角形のY字状の結合点を原点とし、この位置を(0,0)と表示する。原点から横(右)方向への結合点の変化(Y字状に隣接する三つの6角形のそれぞれの隣接するY字状の上辺部分の一つは重複させる)に対応して、隣接する三つの6角形のY字状の結合点の位置を(1,0)、(2,0)、(3,0)、(4,0)、---とする。すなわち、nのみが1ずつ増加するように表示する。一方、原点から下方向への変化では、Y字状に隣接する三つの6角形のY字状の下辺部分について、一つ置きの結合点の位置を(1,1)、(2,2)、(3,3)、(4,4)、---とする。すなわち、n,mともに1ずつ増加するように表示する。結合点(1,1)から横(右)方向への結合点の変化は、したがって、(2,1)、(3,1)、(4,1)、(5,1)、---とnのみが1ずつ増加する。同様に、結合点(2,2)から横(右)方向への結合点の変化は、(3,2)、(4,2)、(5,2)、(6,2)、---とnのみが1ずつ増加する。以下同様である。したがって、nは1以上、mは0以上n以下である。
図2において、ハッチングを付して示した結合点(0,0)、(3,0)、(6,0)、---、(1,1)、(4,1)、(7,1)、---、(2,2)、(5,2)、(8,2)、---は金属的な性質を示す結合点であり、他の丸で囲っただけの結合点は半導体的な性質を示す結合点である。このことが、前述した、カーボンナノチューブの1/3は金属的な電子状態を持ち、残りの2/3は半導体的な電子状態を持つことを意味する。すなわち、原点(0,0)と半導体的な性質を示す結合点、例えば、(9,1)とが結合するように円筒状に丸まったカーボンナノチューブは半導体的な性質を示すものとなる。また、原点(0,0)と金属的な性質を示す結合点、例えば、(7,4)とが結合するように円筒状に丸まったカーボンナノチューブは金属的な性質を示すものとなる。ここで、半導体的な性質あるいは金属的な性質を示すそれぞれの結合点は、どの結合点が原点(0,0)と結合してもそれぞれの性質を示すものである。
単層カーボンナノチューブの構造はこの組み合わせだけで決定できる。ただし、鏡映対象性がある構造を除いて、鏡映を取った反転構造は光学異性体であり、金属的な性質か半導体的な性質かには影響しないが、厳密には別の構造である。
図3(A)は、走査プローブ顕微鏡(SPM)を、走査トンネル顕微鏡(STM)として画像化した2層カーボンナノチューブの側面の像の例であり、(B)はSTMによって画像化した単層カーボンナノチューブの側面の像の例である。(A)では、外層の炭素原子の配列が白い輝点となって確認でき、更に内層との相互作用による輝点の強弱がモアレパターンとなって現れている。(B)では、画像は単調である点において両者は異なることが分かる。
走査プローブ顕微鏡(SPM)によって得た試料のSPM像と、計算機のメモリーにあらかじめ格納しておいたデータの照合は、コンピュータープログラムによって、以下のような手順で行う。ここでは、2層カーボンナノチューブの側面の像について説明するが、単層カーボンナノチューブの場合も同じである。
最初に、外層のカイラルベクトルを判別する。SPM像のコントラストを調節し、外層の網目の配列がわかり易くなるようにする。そのためには、モアレパターンの濃淡の明るさの平均値を算出し、平均値よりも少し暗い値を閾値とし、その閾値よりも明るい点を更に明るく、閾値よりも暗い点を更に暗くなるようにコントラストを調整する。このようにして得られた点の配列の間隔がグラフェンシートの炭素間距離と30%以上異なる場合や、欠陥が30%以上存在する場合はコントラスト調節の閾値を変更して再度調節する。
得られた点の配列の間隔がグラフェンシートの炭素間距離と30%以下でしか異ならず、欠陥も30%以下でしか存在しない場合は、良いコントラストの像が得られたと判別する。このコントラストの像について、外層の炭素原子の配列を示す白い輝点が伸びている方向と、チューブの伸びる方向との角度αを測定する。図4はコントラスト調整後の試料の2層カーボンナノチューブの側面のSPM像を示す図である。図3(A)に示す図と比較してモアレ増が強調されたものとなっていることが分かる。図の中に描き込んだ線61は外層の炭素原子の配列を示す白い輝点が伸びている方向を示す線であり、線62はチューブの伸びる方向示す線である。線61と線62とが成す角度がαである。
この測定は円筒状の曲面の模様を平面に投影してから測定していることになるので、測定された角度には±10%程度の誤差が含まれているものとして扱う。また、像から得られるチューブの太さ(直径)も測定する。ただし、像から得られる直径は炭素原子の位置で計っているのではなく炭素の周りの電子雲を測っていて、電子雲の厚みをどの程度含めて測定することになるかは測定条件によって変動するので、直径の測定値には±20%程度の誤差が含まれるものとして扱う。
角度と直径のデータから、誤差を考慮した範囲で一致するカイラルベクトルの候補を算出し、その範囲で、図1(B)に例示したような、あらかじめ用意した計算機による2層ナノチューブのSPM像のデータと比較を行って、最も一致の良いものを判別する。
これにより、外層のナノチューブのカイラルベクトルが決定される。このカイラルベクトルから、角度αは正確に計算し直すことができる。
次に、内層のナノチューブのカイラルベクトルを判別する。そのために、まず、図3(A)に示すコントラスト調節を行う前の最初のSPM像から出発し、内層を判別するためのコントラスト調整を行う。外層の網目に対応する輝点が濃淡の差を持ってモアレパターンを形成している時、最も暗い輝点より少し暗い明度を明るさ0(黒)とし、最も明るい輝点の明るさが1(白)となるようにして、中間の明るさが滑らかに変化するようにコントラスト調整を行う。このようにコントラスト調節をすることでより鮮明にモアレパターンを確認することができる。なお、モアレパターンが存在しないと判断されるナノチューブは単層カーボンナノチューブであると判別する。
こうして得られた像から、まずモアレパターンの暗い点と明るい点の周期Dを測定する。図4に周期Dを示す。Dの測定誤差は±15%程度まで考慮する。炭素原子が作る6角形の大きさ(図2に示す6角形の横方向の幅)をdとし、外層と内層のカイラルベクトルの角度差をγとすると、式(1)の関係がある。
Figure 0004768463
式(1)に、測定したDを代入することにより、角度差γが求まる。外層のカイラルベクトルの角度αは既に判明しているので、内層のカイラルベクトルの角度βはα+γかα―γのどちらかである。
また、内層ナノチューブと外層ナノチューブの円筒間の距離は少なくとも0.25nm以上離れていると思われるので、内層ナノチューブの直径は外層ナノチューブよりも0.5nm以上小さいはずである。
可能な範囲の角度βを与え、かつ可能な範囲の直径を与えるという条件から、内層ナノチューブのカイラルベクトルとして可能な候補を算出し、あらかじめ全ての外層のカイラルベクトルと内層のカイラルベクトルの組み合わせに対して用意したモアレパターン像の中から該当するものを取り出して、コントラスト調整済みのSPM像と比較して、内層のカイラルベクトルを決定する。
カイラルベクトル(n、m)が得られたら、n−mが3で割り切れる場合は金属、割り切れない場合は半導体であるので、ただちにそれぞれのナノチューブが金属であるか半導体であるか判別できる。
(実施例2)
実施例2では、カーボンナノチューブを電子素子として使用するために、ナノチューブを基板上に配置し電極を接続して電気的に配線をするまでの途中で、個々のナノチューブが金属的な性質か半導体的な性質かの判別を行い、どのナノチューブに対して接続を行うかを選択することにより、ナノチューブの効率良い利用と低不良率を実現する方法を説明する。
ここでは単層カーボンナノチューブ及び2層カーボンナノチューブの混合物をNano Letters、3巻、769頁(Sugaiら)の方法により用意し、これらの中から2層カーボンナノチューブを選別し、更にその中でも特に外層、内層共に半導体的な性質を持つものだけを選別して、電子素子として利用する方法を示す。2層カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブよりも層の厚みがあることから機械的強度があり、電流が流れることのできる断面積も大きいことなどから電子素子として利用するのに、より適している。また3層以上の多層カーボンナノチューブでは、半導体的な性質のチューブと金属的な性質のチューブがランダムな組み合わせで生成された中で、純粋に半導体だけ、または金属だけから成るものの比率が、層の数が多くなるほど小さくなるので、電子素子としての利用に不利な点がある。Applied Physics Letters、84巻、2412頁(Shimadaら)でも2層カーボンナノチューブが電界効果トランジスタを作成する材料として適していると報告されている。
図5(A)は2層カーボンナノチューブと電極の接続構造が形成されるべき基板100上に多数の、単層か2層か未判別のカーボンナノチューブ13が配列した状態を模式的に示すもので、微小領域110に着目して拡大して示す。拡大して表示された微小領域110には、実線で示すように、多数の未判別カーボンナノチューブ13が存在する。図5(B)は、これらの内、破線で囲って示すカーボンナノチューブの一つに着目してカーボンナノチューブ13の長さ方向に沿った断面で見た断面構造を示す図である。
基板100はシリコン基板10に膜厚100nmの窒化珪素薄膜11を堆積して表面を絶縁体にした構造である。単層カーボンナノチューブおよび2層カーボンナノチューブをエチルアルコール内に分散させた溶液を基板100上に滴下あるいは噴霧して、溶媒を乾燥させることにより単層か2層か未判別のカーボンナノチューブ13を基板100の上に載せる。ここでは、カーボンナノチューブ13の直径は50nmであるものとする。
この結果、図5(B)に示すように、基板100の窒化珪素薄膜11表面に多層カーボンナノチューブ13を乗せた構造が図5(A)に示すように、基板100上にランダムに形成される。
ここでまず、走査トンネル顕微鏡または原子間力顕微鏡などの走査プローブ顕微鏡で基板100を検査して、電極を接続可能な配置にあるカーボンナノチューブ13を探す。図5(A)に示すように、カーボンナノチューブ13はランダムに基板上に配置しているので、あまりに密に分布している場所や、ナノチューブが重なっている場所も存在し、その様な場所のカーボンナノチューブ13に電極を接続しても、形成した電極が接触してしまう可能性がある。そのため、電極を形成するかどうか検討し、図5(A)に一点鎖線で囲って示すように周辺に余裕のあるカーボンナノチューブ13だけを選択する。選択された未判別カーボンナノチューブ13それぞれについて、実施例1で示した半導体/金属判別法を行う。
図5(C)は選択した個々のカーボンナノチューブについてそれぞれ実施例1で示した判別法を行った結果の例を模式的に表わした図である。太い実線で示されるのは外層、内層ともに半導体的な性質の2層カーボンナノチューブ21で、点線で示されるのは内層か外層のどちらか、または両方が金属的な性質の2層カーボンナノチューブ22、または単層カーボンナノチューブ22である。細い実線で表わされる未判別カーボンナノチューブに対しては実施例1の判別法を行わないので、未判別のままである。ここで得られた半導体的な性質の2層カーボンナノチューブ21の位置は図示しないコンピュータに記憶させて次のステップのリソグラフィで使用する。
図6(A)−(C)は、半導体的な性質の2層カーボンナノチューブ21に対して、その両端に電極を形成するプロセスを説明する図であり、左側に平面図を、右側にこれに対応する2層カーボンナノチューブ21の長さ方向に沿った断面で見た断面構造を示す。いずれも一つの2層カーボンナノチューブ21に着目した図である。また、各種の膜の膜厚の値の例と図の表現とは対応していない。
まず、図6(A)に示すように、2層カーボンナノチューブ21をのせた基板100に膜厚10nmのチタン薄膜17を蒸着した後、膜厚50nmのレジスト膜18を回転塗布法で形成する。図6(A)の平面図では、2層カーボンナノチューブ21を破線で示す。
次に、図6(B)に示すように、選択された2層カーボンナノチューブ21の位置データを基礎に、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより、電極を付けるべき2層カーボンナノチューブ21の両端部分を覆いそれぞれが分離している形のレジストパターンを形成する。レジストパターン形成後、フッ化水素酸を用いてエッチングする。
ここで、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーとはApplied Physics Letters、61巻、2293頁(1992年)(Majumderら)およびJournal of Vacuum Science and Technology、B15巻、1811頁(1997年)(Wilderら)に記載されているように、原子間力顕微鏡用の微小カンチレバー付き探針を用い探針−基板間に電圧を印加し、探針直下のレジスト膜に電流を流すことによりレジストにパターンを作製する方法である。この方法ではレジスト表面に現れた試料表面の凹凸をナノメートルレベルで観察し、任意の位置にパターンを作製することができる。そのため、2層カーボンナノチューブ21によるレジスト膜18表面に現れた凹凸を観察して、2層カーボンナノチューブ21の位置を求め,2層カーボンナノチューブ21の任意の位置にレジストパターンを作製することができる。
図6(C)に示すように、その後、レジスト膜18を除去することにより、半導体的な性質の2層カーボンナノチューブ21の両端に電極を接続した構造を作成することができる。
(実施例3)
本実施例3では、単層及び2層カーボンナノチューブの混合物でそれぞれのカイラルベクトルがランダムに分布しているものの中から、目的の構造のカーボンナノチューブを選択的に取り出して集め、均一な材料の集合を作る方法を説明する。例えば機械的強度の面から2層カーボンナノチューブ限定とし、デバイスとして使用するために内層・外層ともに半導体的なカーボンナノチューブを集めたいという目的や、更にその中でも許容されるカイラルベクトルの範囲を限定して太さを一定にするなどの目的でこの方法を使用することが考えられる。また、カイラルベクトルを1種類だけに絞って、全く同じ構造のナノチューブだけを集めるということも可能である。
まず実施例2と同様の方法で基板上にカーボンナノチューブを分散させ、図5(A)のような状態にする。ただし、この時使用する基板には銅などの、炭素との結合が比較的弱く、後に酸などで容易にその上に載ったカーボンナノチューブを剥がすことができる材料を使う。次に走査トンネル顕微鏡または原子間力顕微鏡などの走査プローブ顕微鏡でその基板を検査して、それぞれのカーボンナノチューブのカイラルベクトルを得る。その中で目的に合致するカイラルベクトルを持つナノチューブの位置をコンピュータに記憶させる。
次に基板表面全体にポジレジストを蒸着し、光リソグラフィまたは電子線リソグラフィによって、記憶したナノチューブの場所だけを露光する。これをエッチングして、記憶された目的に合致したナノチューブだけを露出させた後、塩酸などの酸を用いてナノチューブを表面から剥がす。基板を銅などの酸に溶ける材料にしておいた理由は、基板表面がナノチューブと一緒に溶け出るために、ナノチューブを表面から引き剥がし易いことにある。カーボンナノチューブはこの酸の溶液に溶けないので、濾過することによってナノチューブだけを取り出すことができる。取り出した濾紙を水などに入れて超音波洗浄を行うことにより、付着した不純物を落としたり、ナノチューブ同士が結合してしまったものを引き剥がしたりして、材料として良い状態にすることができる。
酸に溶かし出した後の別の処理方法として、まず酸を中和して沈殿する金属を取り除き、次に界面活性剤のソディウムドデシルスルフィド(SDS)を入れてこの分子をナノチューブの周りに付着させ、遠心分離機によって不純物とナノチューブを分離し、取り出されたSDS付きのナノチューブを180℃の高温にすることによってSDSの分子を焼き、水で洗浄してこのSDS分子を洗い流す、という方法もある。この手順の方が不純物をより少なくできるが収率が悪くなるという問題点がある。
以上の手順により、選択された構造のカーボンナノチューブのみを集めることができ、半導体ナノチューブが必要な応用や、金属ナノチューブが必要な応用、更にはカイラルベクトルを厳密に揃えたナノチューブが必要な応用などに対して、純度の高い材料を提供することができる。
(A)は計算機によってシュミレーションされた単層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像データの一例であり、カイラルベクトル(n,m)が(19,17)のものである。(B)は計算機によってシュミレーションされた2層カーボンナノチューブの走査トンネル顕微鏡(SPM)像データのモアレパターンの一例で、カイラルベクトルが、外層:(n,m)=(19,17)、内層:(n,m)=(15,3)[反転]という組み合わせのものである。 カイラルベクトル(n,m)を説明する図である。 (A)は、走査プローブ顕微鏡(SPM)を、走査トンネル顕微鏡(STM)として画像化した2層カーボンナノチューブの側面の像の例であり、(B)はSTMによって画像化した単層カーボンナノチューブの側面の像の例である。 コントラスト調整後の試料の2層カーボンナノチューブの側面のSPM像を示す図である。 (A)は2層カーボンナノチューブと電極の接続構造が形成されるべき基板100上に多数の、単層か2層か未判別のカーボンナノチューブ13が配列した状態を模式的に示す図、(B)は、これらの内、破線で囲って示すカーボンナノチューブの一つに着目してカーボンナノチューブ13の長さ方向に沿った断面で見た断面構造を示す図、(C)は選択した個々のカーボンナノチューブについてそれぞれ実施例1で示した判別法を行った結果の例を模式的に表わした図ある。 (A)−(C)は、半導体的な性質の2層カーボンナノチューブ21に対して、その両端に電極を形成するプロセスを説明する図である。
符号の説明
10…シリコン基板、11…窒化珪素膜、100…基板、110…基板上の微小領域、13…単層か2層か未判別のカーボンナノチューブ、17…チタン薄膜、18…レジスト膜、21…半導体的な性質の2層カーボンナノチューブ。

Claims (5)

  1. 検査されるカーボンナノチューブの側面像を取得する走査型プローブ顕微鏡と、検査されるカーボンナノチューブに対して想定される全ての最外層と1層内側の層のカイラルベクトル(n,m)に対するシュミレーションされた層カーボンナノチューブの走査型プローブ像データおよび全ての前記最外層のカイラルベクトルと前記1層内側の層のカイラルベクトルの組み合わせに対して用意したモアレパターン像がメモリーに格納された計算機とを備え、
    前記走査型プローブ顕微鏡で取得された側面像を前記計算機の備えるプログラムによって解析し、前記シュミュレーションによる走査型プローブ像データと比較して検査されるカーボンナノチューブの最外層及び1層内側の層までのカイラルベクトルをそれぞれ特定し、該カイラルベクトルによって該最外層及び該1層側の層がそれぞれ金属的な性質か半導体的な性質かを判別することを特徴とするカーボンナノチューブの選別装置。
  2. 単層カーボンナノチューブの選別だけを行う請求項1記載のカーボンナノチューブ選別装置。
  3. 前記側面像に現れたモアレパターンを前記メモリーに格納された前記モアレパターン像と比較して多層カーボンナノチューブの内側第1層のカイラルベクトルの判別をする請求項1記載のカーボンナノチューブ選別装置。
  4. 2層カーボンナノチューブを基板上に分散すること、
    前記分散されたカーボンナノチューブの個々の側面像を走査型プローブ顕微鏡により取得すること、
    カーボンナノチューブに対して想定される全ての最外層と1層内側の層のカイラルベクトル(n,m)に対するシュミレーションされた層カーボンナノチューブの走査型プローブ像データおよび全ての前記最外層のカイラルベクトルと前記1層内側の層のカイラルベクトルの組み合わせに対して用意したモアレパターン像がメモリーに格納された計算機の備えるプログラムによって前記走査型プローブ顕微鏡で取得された個々の側面像を解析し、前記シュミュレーションによる走査型プローブ像データと比較して検査されるカーボンナノチューブの最外層及び1層内側の層までのカイラルベクトルをそれぞれ特定し、該カイラルベクトルによって該最外層及び該1層側の層がそれぞれ金属的な性質か半導体的な性質かを判別するとともに、個々のカーボンナノチューブの位置をメモリーに格納すること、
    前記カーボンナノチューブが所望の性質であるものに対して、該カーボンナノチューブを前記基板上で利用するための加工を行うこと、
    を特徴とするカーボンナノチューブを利用した電子素子の作成方法。
  5. カーボンナノチューブを基板上に分散すること、
    前記分散されたカーボンナノチューブの個々の側面像を走査型プローブ顕微鏡により取得すること、
    カーボンナノチューブに対して想定される全ての最外層と1層内側の層のカイラルベクトル(n,m)に対するシュミレーションされた層カーボンナノチューブの走査型プローブ像データおよび全ての前記最外層のカイラルベクトルと前記1層内側の層のカイラルベクトルの組み合わせに対して用意したモアレパターン像がメモリーに格納された計算機の備えるプログラムによって前記走査型プローブ顕微鏡で取得された個々の側面像を解析し、前記シュミュレーションによる走査型プローブ像データと比較して検査されるカーボンナノチューブの最外層及び1層内側の層までのカイラルベクトルをそれぞれ特定し、該カイラルベクトルによって該最外層及び該1層側の層がそれぞれ金属的な性質か半導体的な性質かを判別するとともに、個々のカーボンナノチューブの位置をメモリーに格納すること、
    基板表面全体にポジレジストを蒸着すること、
    光リソグラフィまたは電子線リソグラフィによって、前記カーボンナノチューブが所望の性質であるものの場所だけを露光してエッチングして露出させること、
    前記露出したカーボンナノチューブを表面から剥がすこと、
    前記剥がされたカーボンナノチューブを収集すること、
    を特徴とするカーボンナノチューブの分別収集方法。
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