JP4767205B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハや液晶表示装置用のガラス基板(以下、単に基板と称する)に対して処理液により処理を行う基板処理装置に関する。
従来、この種の装置として、例えば、処理液を貯留し、基板を収容する処理槽と、処理槽の上部空間にイソプロピルアルコール(IPA)ガスを供給するノズルとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この装置では、処理槽に純水を供給して基板を洗浄した後、処理槽の上部空間にIPAガスを供給してIPA雰囲気を形成する。そして、基板を処理槽の上部のIPA雰囲気に引き上げて移動させることで、基板に付着している純水がIPAで置換されて乾燥が促される。
特開平10−22257号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、純水による洗浄を終えた基板を純水から引き上げ、IPA雰囲気中に移動することにより、基板の乾燥をある程度は促進することができる一方、基板に形成された細かいパターンの間に付着している純水を充分に乾燥することができず、基板の乾燥不良が生じる恐れがある。
ところで、最近の半導体デバイスのうち、メモリ分野においては、集積度を従来よりも大幅に高める技術として、キャパシタの構造をシリンダ形状としたものが採用され始めている。このようなシリンダ構造のものは、縦横比が極めて大きく、その隙間に入り込んだ純水を充分に乾燥させることが特に難しく、上記の問題が顕著になっている。また、いわゆるマイクロマシン(MEMS(Micro Electro Mechanical Systems))関係のデバイスであっても、同様の問題が生じる恐れがある。
そこで、基板を引き上げる前の最終の処理液として純水を使うのではなく、純水を溶剤で置換した後に、基板を引き上げる手法が考えられる。しかしながら、この場合、純水に大量の溶剤を供給しても、基板の微細構造中に入り込んだ純水が次第に処理液中に溶け込み、処理液中における純水濃度が徐々に増加する現象が生じる。そのため、やはり純水に起因する乾燥不良が生じるとともに、基板を引き上げる際に純水の表面張力に起因して微細構造の倒れが生じる恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、溶剤で置換した処理液中の純水を極力除去することにより、乾燥不良や微細構造の倒れを防止することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を処理液で処理する基板処理装置において、処理液を貯留する内槽と、内槽から溢れた処理液を回収する外槽とを備えた処理槽と、前記内槽と前記外槽とを連通接続し、処理液を循環させる供給配管と、処理液として純水を供給する純水供給手段と、処理液として溶剤を供給する溶剤供給手段と、前記供給配管を分流した分岐配管と、前記分岐配管に配設され、処理液中の純水を除去する純水除去手段と、前記純水除去手段よりも下流側にて前記供給配管に溶剤を注入する溶剤注入手段と、前記純水供給手段から純水を供給して処理槽内の基板を純水で洗浄する純水洗浄処理の後、前記溶剤供給手段から溶剤を供給して純水を溶剤で置換する置換処理を行った後、前記分岐配管に切り換えて、前記純水除去手段により処理液から純水を除去する純水除去処理を行うとともに、前記溶剤注入手段によって溶剤を補充する制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、制御手段は、純水供給手段から純水を供給して処理槽内の基板を純水で洗浄する純水洗浄処理の後、溶剤供給手段から溶剤を供給して純水を溶剤で置換する置換処理を行う。その後、分岐配管に切り換えて、純水除去手段により処理液から純水を除去する純水除去処理を行う。したがって、溶剤で置換した処理液中の純水を極力除去することにより、乾燥不良や微細構造の倒れを防止することができる。なお、純水除去処理によって処理液中の純水だけでなく溶剤もある程度除去されて溶剤が減少するが、溶剤注入手段によって溶剤を補充するので、純水除去に伴う溶剤の目減り分を補うことができる。
また、本発明において、前記純水除去手段の上流側にあたる前記分岐配管に、流体を混合する第1のミキサと、前記第1のミキサの上流側にあたる前記分岐配管に、純水を注入する純水注入手段と、前記溶剤注入手段よりも下流側にあたる前記供給配管に、流体を混合する第2のミキサとを備え、前記制御手段は、処理液中の純水濃度が所定値より低下した場合には、前記純水注入手段から純水を注入し、その注入量と、前記純水除去手段によって除去される処理液の量との差分に、前記溶剤注入手段からの溶剤の注入量を加えた量がほぼゼロとなるように、前記純水注入手段、前記溶剤注入手段を制御することが好ましい(請求項2)。処理液中の純水濃度が所定値より低下すると、純水除去手段による純水除去効率が低下する。そこで、制御手段は、純水注入手段から純水を注入し、鼻薬のようにして純水の除去効率を維持する。その際、純水の注入量と、純水除去手段によって除去される処理液(溶剤+純水)の量との差分に、溶剤注入手段からの溶剤の注入量を加えた量がほぼゼロとなるようにすることで、処理液中の溶剤濃度を一定にすることができる。
また、本発明において、前記純水除去手段は、油水を分離するフィルタと、前記フィルタを囲うハウジングと、前記ハウジングに設けられ、処理液が流入する流入部と、前記ハウジングに設けられ、前記フィルタを通過した処理液が流出する流出部と、前記ハウジングに設けられ、前記フィルタで分離された純水を排出する排出部と、前記フィルタを冷却する冷却手段と、を備えていることが好ましい(請求項3)。温度が低いほど溶剤への純水の溶解度を低くできるので、冷却手段によって冷却することにより純水と溶剤との分離効率を高くすることができる。
また、本発明において、前記純水除去手段は、溶剤を通過させるとともに純水を吸着する純水吸着除去手段であることが好ましい(請求項4)。微量の純水も吸着によって除去することができる。
また、本発明において、前記溶剤供給手段は、HFE(ハイドロフロオロエーテル)を供給し、前記溶剤注入手段は、IPA(イソプロピルアルコール)を注入することが好ましい(請求項5)。表面著力が小さいHFEと、HFEよりは表面張力がHFEより大きいものの、HFEよりコストが低いIPAとの二種類を溶剤として使用することで、コストを抑制することができる。
本発明に係る基板処理装置によれば、制御手段は、純水供給手段から純水を供給して処理槽内の基板を純水で洗浄する純水洗浄処理の後、溶剤供給手段から溶剤を供給して純水を溶剤で置換する置換処理を行う。その後、分岐配管に切り換えて、純水除去手段により処理液から純水を除去する純水除去処理を行う。したがって、溶剤で置換した処理液中の純水を極力除去することにより、乾燥不良や微細構造の倒れを防止することができる。なお、純水除去処理によって処理液中の純水だけでなく溶剤もある程度除去されて溶剤が減少するが、溶剤注入手段によって溶剤を補充するので、純水除去に伴う溶剤の目減り分を補うことができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
処理槽1は、内槽3と外槽5を備えている。内槽3は、処理液を貯留し、保持アーム7によって保持された基板Wを収容可能になっている。保持アーム7は、板状のアームの下部に、基板Wの下縁に当接して基板Wを起立姿勢で支持する支持部材を備えている。この保持アーム7は、内槽3の内部にあたる「処理位置」と、内槽3の上方にあたる「待機位置」とにわたって昇降可能になっている。内槽3は、純水や溶剤またはこれらの混合液を処理液として貯留し、内槽3から溢れた処理液が内槽3の上部外周を囲うように設けられた外槽5によって回収される。内槽3の底部両側には、処理液を供給する二本の噴出管9が配設されている。
噴出管9には、供給配管11の一端側が連通接続され、その他端側には外槽5の排出口13が連通接続されている。供給配管11は、外槽5側にあたる上流側から順に、三方弁15と、ポンプ17と、三方弁19と、スタティックミキサ21と、インラインヒータ23とを備えている。三方弁15は処理液の循環と排液とを切り換え、ポンプ17は処理液を流通させ、三方弁19は処理液の循環と純水除去(詳細後述)とを切り換える。インラインヒータ23は、供給配管11を流通する処理液を所定温度に加熱する。
供給配管11は、三方弁19の部分にて分流された分岐配管31を備えている。この分岐配管31は、処理液中の純水と溶剤とを分離するための油水分離フィルタ33を備えている。
なお、上記の油水分離フィルタ33が本発明における純水除去手段に相当する。
上記の分岐配管31は、油水分離フィルタ33の上流側にスタティックミキサ35を備えている。スタティックミキサ35は、その上流部に、分岐配管31を流通する処理液に純水を注入するための注入部37を備え、注入部37への純水の注入流量を制御する流量制御弁39を備えている。流量制御弁39の上流側には、純水の流量を測定するための流量計41が取り付けられている。スタティックミキサ35は、詳細後述するが、駆動部がなく、流体を分割・転換・反転の作用により順次攪拌混合するものである。また、三方弁19と分岐配管31の間には、制御弁43が配設され、分岐配管31の最下流部には制御弁45が配設されている。
なお、上述したスタティックミキサ35が本発明における第1のミキサに相当し、スタティックミキサ21が本発明における第2のミキサに相当する。また、注入部37が本発明における純水注入手段に相当する。
上述したスタティックミキサ21は、上述したスタティックミキサ35と同様に、その上流側に、供給配管11を流通する処理液にIPA(イソプロピルアルコール)を注入するための注入部47を備えている。注入部47は、注入流量を制御する流量制御弁49を備えている。また、流量制御弁49の上流部には、IPA供給源からのIPAの流量を測定するための流量計51が取り付けられている。
なお、上記の注入部47が本発明における溶剤注入手段に相当する。
外槽5に純水と、HFE(ハイドロフルオロエーテル)と、IPA(イソプロピルアルコール)とを供給するため、純水供給源53と、HFE供給源55と、IPA供給源57とを備えている。純水供給源53は、供給管59を介して純水を外槽5に供給するものであり、その流量が供給管59に配設された流量制御弁61によって制御される。HFE供給源55は、供給管63を介してHFEを外槽5に供給し、その流量が供給管63に取り付けられた流量制御弁65によって制御される。IPA供給源57は、供給管67を介して外槽5にIPAを供給し、その流量が供給管67に取り付けられた流量制御弁69によって制御される。
なお、上記の純水供給源53及び供給管59が本発明における純水供給手段に相当し、HFE供給源55、IPA供給源57及び供給管63,67が本発明における溶剤供給手段に相当する。
次に、図2を参照する。なお、図2は、スタティックミキサの概略構成を示す縦断面図である。なお、スタティックミキサ21,35は同じ構成である。
スタティックミキサ21(35)は、筒状の本体部73と、本体部73内に配設された複数個のエレメント75とを備えている。各エレメント75は、長方形の板部材を180°ねじった形に形成され、隣接するエレメント75はそれぞれ逆方向にねじって形成されたものである。このスタティックミキサ21(35)は、上述した注入部47(37)を上流部に備え、処理液に対してIPA(純水)を注入して、それらを分割・転換・反転の作用で攪拌混合する。特に、溶剤がHFE(ハイドロフルオロエーテル)のように、純水に対して完全には溶けない非水溶性である場合には、スタティックミキサ35によって純水と溶剤とを混合してから油水分離フィルタ33で分離を行うことで純水の分離効率を高めることができる。
次に、図3を参照する。なお、図3は、油水分離フィルタの概略構成を示す縦断面図である。
油水分離フィルタ33は、ハウジング77と、ハウジング77底部の液導入部79と、液導入部79からの処理液を濾過するフィルタ81と、フィルタ81を通過した液体のうち、比重が大きいものを貯留する第1貯留部83と、比重が小さいものを貯留する第2貯留部85と、液導入部79に処理液が流入する流入部87と、第1貯留部83内の液体を排出する第1排出部89と、第2貯留部85内の液体を排出する第2排出部91と、ハウジング77の外壁に沿って配設され、間接的にフィルタ81を冷却するための冷却パイプ93とを備えている。流入部87は分岐管31の上流側にあたり、第1排出部89は分岐管31の下流側にあたる。上述したフィルタ81は、微分散した遊離液を超極細繊維フィルタにより捕捉し、凝集して粗大化する機能を備え、ミクロンオーダに微分散した遊離液をミリメートルオーダに粗大化させて、比重差によって瞬時に完全二層系に分散する。第2排出部91には、排出流量を測定するための流量計95が取り付けられている。
上記の冷却パイプ93に冷媒を流通させることにより、純水と溶剤との分離効率を高くすることができる。温度が低いほど溶剤への純水の溶解度を低くできるからである。
なお、上記の第1排出部89が本発明における流出部に相当し、第2排出部91が本発明における排出部に相当し、冷却パイプ93が本発明における冷却手段に相当する。
また、内槽3は、処理液中の純水濃度を測定するための濃度計97を上部付近に備えている。この濃度計97としては、例えば、赤外線吸収方式のものが挙げられる。
上述した保持アーム7の昇降や、ポンプ17の作動/停止、インラインヒータ23の温度制御、流量制御弁39,49,61,65,69の流量制御、制御弁43,45の開閉制御、三方弁15,19の切り換え制御などは、本発明における制御手段に相当する制御部99が統括的に制御する。また、流量計41,51,95で測定された流量値は、制御部99に与えられる。
また、制御部99は、上述した各部を操作して、保持アーム7を処理位置に移動させ、処理液として純水を供給して「純水洗浄処理」を行った後、処理液に溶剤(HFEまたはIPA)を供給して純水を溶剤で置換する「置換処理」を行う。そして、油水分離フィルタ51によって処理液中の純水を除去する「純水除去処理」を行う(詳細後述)。そして、処理液(溶剤)中の純水濃度が所定値以下となった場合にのみ、後述するように溶剤の補充動作を行う。「純水除去処理」の際、溶剤が純水に対して溶けにくい非水溶性である場合(例えば、HFE)、スタティックミキサ35を通して、純水と溶剤とを分割・転換・反転の作用により攪拌混合してから、油水分離フィルタ33を通すようにして、油水分離フィルタ33による分離効率を向上させる。
なお、上記所定値とは、例えば、処理液(純水・溶剤の混合液)中における溶剤濃度が1,000[ppm]である。
次に、図4を参照して、上述した基板処理装置の動作について説明する。なお、図4は、動作を示すフローチャートである。
ステップS1
制御部99は、三方弁15を循環側に切り換えるとともに、三方弁19を供給配管11側に切り換え、流量制御弁61を調整して、純水供給源53から純水を所定流量で外槽5へ供給する。内槽3及び外槽5並びに供給配管11を純水で満たした後、ポンプ17及びインラインヒータ23を作動させて所定の温度(例えば、60℃)に純水を加熱する。所定温度になった後、保持アーム7を待機位置から処理位置へ下降させ、これを所定時間だけ維持して、所定温度に加熱した純水で基板Wを洗浄処理する。
ステップS2
制御部99は、ポンプ17を停止させるとともに、三方弁15を排液側へ切り換えるとともに、流量制御弁61を閉止する。そして、流量制御弁65を調節して、外槽5へHFEを所定流量で供給する。内槽3及び外槽5がHFEで満たされた後、三方弁15を供給配管11側へ切り換えるとともにポンプ17を作動させる。これにより、処理液のうち純水の大半が排出され、処理液にHFEが混合されて純水が溶剤で置換される。次に、流量制御弁65を閉止するとともに、流量制御弁69を開放し、IPAを外槽5へ供給してHFE/IPAを含む処理液とする。
ステップS3
制御部99は、三方弁19を分岐管31側へ切り換えるとともに、制御弁43,45を開放する。これにより、スタティックミキサ35でHFE/IPAと純水とが充分に混合された後、処理液が油水分離フィルタ33を通ることになる。したがって、大半がHFE/IPAとされた処理液のうちの純水が分離されて第2排出部91から排出される。
なお、このときに流量制御弁39を調整して、スタティックミキサ35を流通する処理液に対して純水を注入するようにしてもよい。これは、処理液中の純水濃度が一定値以下であると、油水分離フィルタ33による純水と溶剤との分離効率が低下するので、純水濃度が低下した処理液に対して積極的に純水を注入・混合することにより、一定値以下になった純水を、純水で引き出すようにして油水分離フィルタ33によって分離するためである。なお、油水分離フィルタ33は、純水を除去する際に、水溶性であるIPAについては、ある程度の量を純水とともに除去してしまう。
ステップS4
制御部99は、上述した純水除去処理の開始とともに、濃度計97からの出力信号を逐次受け取って、処理液中の純水濃度を求める。そして、処理液中の純水濃度が、例えば、1,000ppm以下となるまで上記のステップS3を繰り返す。つまり、純水が所定濃度になるまで純水除去を行う。基板Wの微細構造に入り込んだ純水は、徐々に処理液中に溶け出してくるので、一時的に純水濃度が徐々に増加する現象が生じる。
ステップS5
処理液中の純水濃度が所定値より低下すると、油水分離フィルタ33による純水除去効率が低下する。そこで、制御部99は、流量制御弁39を調整して注入部37から純水を注入し、鼻薬のようにして純水の除去効率を維持する。その際、流量計41から出力される純水の注入量DIと、油水分離フィルタ33によって除去される処理液(溶剤+純水)の量EXとの差分に、注入部47からの溶剤の注入量IIを加えた量がほぼゼロとなるようにすることで、処理液中の溶剤濃度を一定にすることができる。
ステップS6
制御部99は、図示しない計時手段で計時し、その時間が所定時間に達するまでの間、上記ステップS5を繰り返し行う。これらの処理により、基板Wの微細構造から染み出してくる純水をも溶剤で充分に置換することができる。
上記の一連の処理により、基板Wを純水で洗浄するとともに、溶剤(HFE/IPA)で純水を充分に置換し、その後、保持アーム7を待機位置にまで引き上げて基板Wの洗浄処理を終える。
上述したように、制御部99は、純水洗浄処理の後、HFE/IPAを供給して純水を溶剤で置換する置換処理を行う。その後、分岐配管31に切り換えて、油水分離フィルタ33により処理液から純水を除去する純水除去処理を行う。したがって、HFE/IPAで置換した処理液中の純水を極力除去することにより、乾燥不良や微細構造の倒れを防止することができる。なお、純水除去処理によって処理液中の純水だけでなくIPAもある程度除去されてHFE/IPAを含む処理液が減少するが、注入部37によってIPAを補充するので、純水除去に伴う溶剤の目減り分を補うことができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、スタティックミキサ21,57を備え、溶剤を純水と充分に混合するようにしているが、水溶性の溶剤が主である場合には、スタティックミキサ21,57を備えなくてもよい。これにより、装置構成を簡易化することができる。
(2)上述した実施例では、純水除去手段として油水分離フィルタ33を備えた構成を示したが、これに代えてモレキュラーシーブ(Molecular sieve)、活性炭、アルミナ等で構成され、処理液中の微量の純水をも吸着して除去する純水吸着除去手段(吸着フィルタ)を採用してもよい。また、油水分離フィルタ33と純水吸着除去手段とを並列で設けて、切り換えて使用する構成としてもよい。これにより、それぞれの特性を生かした純水除去を行うことができ、効率的に純水除去ができる。
(3)上述した実施例では、非水溶性の溶剤としてフッ素系のHFEを例示し、水溶性の溶剤としてIPAを例示したが、これらとは異なる他の溶剤であっても本発明を適用することができる。例えば、HFE以外のフッ素系溶剤として、HFC(ハイドロフルオロカーボン)を使用してもよい。
(4)上述した実施例では、純水濃度を測定する濃度計97を内槽3に備えた構成を例示したが、供給配管11を流通する処理液の純水濃度を測定するように構成してもよい。
(5)上述した実施例では、純水及び溶剤を外槽5に供給する構成を採用しているが、例えば、供給配管11に直接純水及び溶剤を供給する構成としてもよい。
実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。 スタティックミキサの概略構成を示す縦断面図である。 油水分離フィルタの概略構成を示す縦断面図である。 動作を示すフローチャートである。
符号の説明
W … 基板
1 … 処理槽
3 … 内槽
5 … 外槽
7 … 保持アーム
11 … 供給配管
21,35 … スタティックミキサ
31 … 分岐配管
33 … 油水分離フィルタ
37 … 注入部
73 … 本体部
75 … エレメント
93 … 冷却パイプ
97 … 濃度計
99 … 制御部

Claims (5)

  1. 基板を処理液で処理する基板処理装置において、
    処理液を貯留する内槽と、内槽から溢れた処理液を回収する外槽とを備えた処理槽と、
    前記内槽と前記外槽とを連通接続し、処理液を循環させる供給配管と、
    処理液として純水を供給する純水供給手段と、
    処理液として溶剤を供給する溶剤供給手段と、
    前記供給配管を分流した分岐配管と、
    前記分岐配管に配設され、処理液中の純水を除去する純水除去手段と、
    前記純水除去手段よりも下流側にて前記供給配管に溶剤を注入する溶剤注入手段と、
    前記純水供給手段から純水を供給して処理槽内の基板を純水で洗浄する純水洗浄処理の後、前記溶剤供給手段から溶剤を供給して純水を溶剤で置換する置換処理を行った後、前記分岐配管に切り換えて、前記純水除去手段により処理液から純水を除去する純水除去処理を行うとともに、前記溶剤注入手段によって溶剤を補充する制御手段と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記純水除去手段の上流側にあたる前記分岐配管に、流体を混合する第1のミキサと、
    前記第1のミキサの上流側にあたる前記分岐配管に、純水を注入する純水注入手段と、
    前記溶剤注入手段よりも下流側にあたる前記供給配管に、流体を混合する第2のミキサとを備え、
    前記制御手段は、処理液中の純水濃度が所定値より低下した場合には、前記純水注入手段から純水を注入し、その注入量と、前記純水除去手段によって除去される処理液の量との差分に、前記溶剤注入手段からの溶剤の注入量を加えた量がほぼゼロとなるように、前記純水注入手段、前記溶剤注入手段を制御することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
    前記純水除去手段は、油水を分離するフィルタと、前記フィルタを囲うハウジングと、前記ハウジングに設けられ、処理液が流入する流入部と、前記ハウジングに設けられ、前記フィルタを通過した処理液が流出する流出部と、前記ハウジングに設けられ、前記フィルタで分離された純水を排出する排出部と、前記フィルタを冷却する冷却手段と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記純水除去手段は、溶剤を通過させるとともに純水を吸着する純水吸着除去手段であることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記溶剤供給手段は、HFE(ハイドロフロオロエーテル)を供給し、
    前記溶剤注入手段は、IPA(イソプロピルアルコール)を注入することを特徴とする基板処理装置。
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