JP4763808B2 - 適応性周波数シフティングを有する電子バラスト - Google Patents
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Description
関連出願の相互参照
本特許出願は、2006年2月13日に提出した、適応性周波数シフティングを有する電子バラストと称する米国特許出願シリアル番号第11/352,962号に基づいており、かつその優先権を主張するものであり、その内容は、ここに全体的に述べるものとして参照により組み込まれる。
本特許出願は、2006年2月13日に提出した、適応性周波数シフティングを有する電子バラストと称する米国特許出願シリアル番号第11/352,962号に基づいており、かつその優先権を主張するものであり、その内容は、ここに全体的に述べるものとして参照により組み込まれる。
発明の分野
本発明は、電子バラストに関し、特に、蛍光ランプ(蛍光灯)のようなガス放電ランプのための電子調光(dimming)バラスト(安定器)に関する。
本発明は、電子バラストに関し、特に、蛍光ランプ(蛍光灯)のようなガス放電ランプのための電子調光(dimming)バラスト(安定器)に関する。
蛍光ランプのための電子バラストは、代表的には、“フロント−エンド”及び“バック−エンド”を備えるものとして分析され得る。フロント−エンドは、代表的には、交流(AC)幹線ライン電圧を直流(DC)バス電圧に変えるための整流器と、DCバス電圧をフィルタリングするための、例えばコンデンサであるフィルタ回路とを含む。電子バラストのフロント−エンドは、また、しばしば、ブースト変換器を含み、該ブースト変換器は、DCバス電圧の大きさをライン電圧のピーク以上にブーストする(高める)ための、そして全高調波ひずみ(THD)及びバラストへの入力電流の力率を改善するための能動回路である。バラストのバック−エンドは、代表的には、DCバス電圧を高周波AC電圧に変換するための切換え(スイッチング)インバータと、高周波AC電圧をランプ電極に結合するための比較的高出力のインピーダンスを有する共振タンク回路とを含む。
最初に図1を参照すると、従来技術の電子バラスト100の単純化されたブロック図が示されている。バラスト100は、AC入力電圧からバス・コンデンサCBUSを横切って実質的なDCバス電圧を生成するためのフロント・エンド102を含む。バラスト100は、さらに、DCバス電圧を、蛍光ランプ108におけるランプ電流を駆動するための高周波電圧に変換するためのインバータ104を含む。インバータ104によって提供される高周波電圧は、共振インダクタLRES及び共振コンデンサCRESを有する共振タンク106を介してランプ108に結合される。
インバータ104は、第1及び第2の直列接続されたスイッチング・デバイス112、114及びゲート駆動回路116を含む。インバータ104におけるスイッチング・デバイス112、114は、d(1−d)の相補スイッチング機構を用いて制御される。d(1−d)の相補スイッチング機構において、第1のスイッチング・デバイス112はdのデューティ・サイクルを有し、第2のスイッチング・デバイス114は1−dのデューティ・サイクルを有する。スイッチング・デバイス112、114は、単に一つのスイッチング・デバイスだけが一度に導通するように、ゲート駆動回路116によって制御される。第1のスイッチング・デバイス112が導通しているとき、次に、インバータ104の出力は、DCバス電圧に向かって上方に引っ張られる。第2のスイッチング・デバイス114が導通しているとき、次に、インバータ104の出力は、回線共通に向かって下方に引っ張られる。
ランプ108を通る電流は、インバータ104の出力における周波数及び/または高周波電圧のデューティ・サイクルを変化させることにより制御される。電流感知回路110はランプ108と直列に結合され、ランプを通る電流の大きさを表すランプ電流信号250を提供する。アナログ制御回路210は、ゲート駆動回路116、従ってインバータ104のスイッチング・デバイス112、114を制御することに責任がある。アナログ制御回路210は、基準回路212、加算回路214、補償器回路216、周波数シフト回路218、三角波発振器222、及び比較器220を含む。基準回路212は、ランプ108のための目標電流ITARGETを表す基準信号242を提供する。加算回路214は、ランプ電流信号250及び基準信号242を受けて、目標電流及びランプ108における実際の電流間の差を表す誤差信号240を生成する。補償器回路216は、誤差240を受けて、インバータ104の所望のデューティ・サイクルに比例するデューティ・サイクル要求電圧246を提供する。
周波数シフト回路218も基準信号242を受けて、所望のインバータ周波数を表す所望の周波数信号245を提供する。三角波発振器222は、周波数シフト回路218からの所望の周波数信号245を受けて、所望の周波数における三角波信号244を提供する。比較器220は、三角波信号244及びデューティ・サイクル要求電圧246の双方を受けて、所望の周波数及びデューティ・サイクルを有するパルス幅変調された(PWM)信号248を生成する。このPWM信号248は、インバータ104におけるスイッチ112、114を駆動するゲート駆動回路116に提供される。
正常な走行モードに加えて、バラスト100は、“予熱”モード及び“ストライク(strike)”モードを含む幾つかの他の動作モードを有する。予熱モードの目的は、ランプをストライク(strike)ために充分な電圧を印加するのに先立ってランプのフィラメントを加熱することである。ストライク・モードの間中、ランプ電圧は、ランプがストライクするかまたは所定の電圧限界が達成されるかするまで増加される。
予熱は、正常動作におけるインバータ104の周波数よりも大きい予熱周波数にインバータ104の周波数を制御することによって行われる。予熱中、補償器回路216は、常に、インバータ104のデューティ・サイクルの制御にある。同時に、基準回路212は、非ゼロランプ電流を表わすレベルにおける基準信号242を提供する。予熱中にランプを通る電流がないので、電流感知回路110は、正の大きさを有するランプ電流信号250を生成し、従って、加算回路214の出力、すなわち誤差信号240は、非ゼロの値を有する。補償器回路216は、積分器(図示せず)を含み、それ故、非ゼロ誤差信号240は、補償器回路216がデューティ・サイクル要求電圧246のデューティ・サイクルを50%まで高めるようにし、その時に補償器回路は飽和する。この点において、デューティ・サイクル要求電圧246のデューティ・サイクルは、50%に固定され、予熱電圧は周波数を変化させることにより調整される。補償器回路216は積分器を含むので、デューティ・サイクルを任意のレベルに設定することが可能でないということに留意することは重要なことである。実際、その選択は、50%で飽和されるかまたは0%で飽和されるかであるであろう。代案は、予熱中に補償器回路216の出力を或る与えられたレベルにクランプするための追加の回路を提供することであろうが、しかしこれは追加のコスト及び複雑さを加えるであろう。
ランプ108をストライクするために、すなわち、ストライク・モードにおいて、インバータ104の動作周波数は、予熱周波数から低端周波数に掃引される(swept down)。好ましくは、低端周波数は、共振タンク106の共振周波数ωR、すなわち
の近辺にある。従って、低端周波数における共振タンク106の出力における電圧は、実質的に大きく、ランプ108をストライクするために適切である。ランプ108がストライクしたとき、ランプ電流は、ランプを通して流れ始める。この時点において、アナログ制御回路210の補償器回路216は、なお飽和されており、そしてデューティ・サイクル要求電圧246のデューティ・サイクルは、未だ50%である。結果として、目標電流より上の電流が、ランプ108を通して流れ始める。この過度の電流は、補償器回路216が飽和の外に来るようにし、かつPWM信号248のデューティ・サイクルをセットするようにし、それにより、ランプ108における目標電流を維持する。補償器回路216が飽和されている間、ランプ108における電流は、目標電流よりも相当に高いことができる。ループが飽和の外に来るために必要とされる時間と一緒に、高い電流は、ランプがストライクした(strike)ときに顕著なフラッシュに帰結し得る。
の近辺にある。従って、低端周波数における共振タンク106の出力における電圧は、実質的に大きく、ランプ108をストライクするために適切である。ランプ108がストライクしたとき、ランプ電流は、ランプを通して流れ始める。この時点において、アナログ制御回路210の補償器回路216は、なお飽和されており、そしてデューティ・サイクル要求電圧246のデューティ・サイクルは、未だ50%である。結果として、目標電流より上の電流が、ランプ108を通して流れ始める。この過度の電流は、補償器回路216が飽和の外に来るようにし、かつPWM信号248のデューティ・サイクルをセットするようにし、それにより、ランプ108における目標電流を維持する。補償器回路216が飽和されている間、ランプ108における電流は、目標電流よりも相当に高いことができる。ループが飽和の外に来るために必要とされる時間と一緒に、高い電流は、ランプがストライクした(strike)ときに顕著なフラッシュに帰結し得る。
もう1つの従来技術の電子バラスト300の単純化された概略図が図2に示されている。バラスト200は、図1に示されたバラスト100と類似の態様で動作するが、アナログ制御回路210は、ディジタル制御回路310によって置き換えられている。マイクロプロセッサ350におけるアナログ・ディジタル変換器(ADC)352は、電流感知回路110からランプ電流信号250を受信し、それを8ビットのディジタル表示に変換する。ランプ108における目標電流を表す基準信号242は、入力355において受信される。マイクロプロセッサ350におけるソフトウェアは、次に、測定された電流を目標電流と比較して誤差信号を生成し、該誤差信号は、次に、所望のデューティ・サイクルを生成するために用いられる。所望の周波数は、所望の電流から決定される。パルス幅変調された(PWM)信号356は、マイクロプロセッサ350の出力354において生成される。マイクロプロセッサ350におけるソフトウェアは、所望の周波数及びデューティ・サイクルでもってPWM信号356を駆動し、そして該PWM信号をゲート駆動回路116に提供する。バラスト300において、ディジタル制御回路310のマイクロプロセッサ350におけるソフトウェアは、バラスト100のアナログ制御回路210によって提供された機能を提供する。
バラスト300の予熱モードのディジタル履行は、バラスト100の予熱モードとは非常に異なっている。補償器ルーチンを正常に履行するソフトウェアは、インバータのデューティ・サイクルの制御におけるものではない。事実、全く異なったルーチンがインバータの制御におけるものである。結果として、所望の予熱レベルを達成するために、デューティ・サイクル及び周波数の双方を直接制御することが可能である。
ストライク・モードのディジタル履行において、デューティ・サイクルは固定レベルに保持され、周波数は、予熱周波数から低端周波数に掃引される(swept down)。この期間中に、ソフトウェアは、ランプがストライクする(strikes)ときを検出するために、ランプ電圧及びランプ電流を監視しなければならない。ランプがストライクされる(struck)と、異なったルーチンが正常動作の制御ループを履行するために走行されなければならないので、ランプがストライクする(strikes)ときを検出することは非常に重要である。周波数及びデューティ・サイクルの双方は、ストライク中に制御可能であるので、デューティ・サイクルをストライク段階中に50%より少ない何等かの値にセットすることが可能であるであろう。一層低いデューティ・サイクルは、フラッシュを減ずるのを助けるために一層低い電流で開始するランプに帰結するであろう。しかしながら、ランプ・ストライクの正確な検出を確実にするために、ランプは比較的高い電流でストライクしなければならない。
バラスト100のアナログ制御回路210をバラスト300のディジタル制御回路310に置き換えることは、幾つかの利点を有する。第1に、制御機能のほとんどがマイクロプロセッサ350によって完了されるので、ディジタル制御回路310における部品は一層少ない。第2に、マイクロプロセッサ350によって提供される制御機能は、ディジタル制御回路310の何等のハードウェアをも変更する必要無しで容易に変えられ得る。さらに、バラスト300が異なった正常及び異常動作モードにあるとき、状況特定のソフトウェアが実行され得る。
しかしながら、ディジタル制御回路310は、アナログ制御回路210に鑑みて幾つかの欠点を有する。マイクロプロセッサ350の能力は、装置の価格に依存している。それ故、合理的な価格を達成するために、幾つかの妥協が、コア速度、ADC解像度、ADCサンプリング・レート及び数理(math)能力の領域において行われることが必要であり得る。ADC変換の量子化効果が低い減光(dim)レベルで重要となり得る。このことは、一層高い解像度ADCまたは一層高いサンプリング・レートで改良され得るが、しかし前述したように、一層高い能力はマイクロプロセッサ350の一層高い価格に帰結する。
従来技術のバラスト100、300のアナログ制御回路210及びディジタル制御回路310の双方は、与えられた所望の光レベルに対して所定の動作周波数がある、開ループの周波数シフトを用いる。インバータ104の周波数及びデューティ・サイクルの双方を調整する概念は、「電子調光(dimming)バラスト」という名称の2002年9月17日に発行された米国特許第6,452,344号に一層詳細に記載されており、該内容は、その全体において参照によりここに組み込まれる。
図3は、従来技術のバラスト100、300の制御ループを示す簡単な制御システム図である。インバータの動作デューティ・サイクルdOPは、閉ループを介して制御され、他方、動作周波数fOPは、開ループ技術を介して制御される。実際のランプ電流IACTUALは、デューティ・サイクルの制御ループへのフィードバックとして提供され、目標電流ITARGETから差し引かれてランプ電流誤差信号を生成し、最後に所望の動作デューティ・サイクルdOPを生成する。対照的に、所望の動作周波数fOPは、単に、目標電流ITARGETに応答して単独で生成される。
図4は、ランプ電流対インバータ104の目標動作周波数のプロット、及び与えられた周波数においてバラスト100、300によって出力され得る最大電流を示す、固定の50%デューティ・サイクルにおけるランプ電流対動作周波数のプロットを示す。低い光レベルにおいては、バラスト動作周波数は、共振タンク106の共振周波数の近辺にある低端周波数fLOW−ENDに維持される。所定のレベルより上では、動作周波数は、ランプ電流が増加するにつれて線形的に減少され、すなわち、ランプ108の所望の点灯レベルが高端に向かって増加する。
d(1−d)スイッチング機構(すなわち、高端における)を用いる際に共振周波数から離れている周波数でインバータ104を動作させることから帰結する1つの複雑さは、“水銀ポンピング”の可能性である。動作周波数が共振周波数から離れて移動し、ランプ108のインピーダンスが減少するので(ランプ電流が増加するので)、共振タンク106のフィルタ効果が減少される。インバータ104が50%以外の任意のデューティ・サイクルで動作しているとき、インバータの出力における電圧は非対称であり、第2の高調波成分を含む。50%近辺のデューティ・サイクルに対して、第2の高調波は重要ではない。しかしながら、デューティ・サイクルが50%から離れて移動するので、第2の高調波成分は増加する。
高端周波数fHIGH−ENDで動作しているとき、インバータ104からのこの第2の高調波成分の相当な量が共振タンク106を通してランプ108に通される。結果として、ランプ電流は対称ではない。バラスト100、300の出力における阻止コンデンサ、例えば、図1及び2におけるコンデンサ118は、バラストが、相当のDC電流をランプ108に出力するのを阻止する。しかしながら、非線形ランプ負荷と結合されたランプ108における非対称電流は、ランプ108上のDC電圧に帰結する。ランプ108上のDC電圧は、水銀イオンが、ランプの一端から他端に移動するようにする。DC電圧が充分に高いならば、ランプ108は、一端において水銀のために不足するようになる。結果として、ランプ108の不足された端は、少ない光を生成し、またピンクにも転じ得る。
かなりの水銀ポンピングを避けるために、従来技術のバラスト100、300のアナログ制御回路210及びディジタル制御回路310は、高端周波数で動作するときにデューティ・サイクルができるだけ50%に接近するということを確実にするために選択された周波数シフト・プロフィルを用いていた。しかしながら、共振タンク106の構成要素の公差、及び共通の蛍光ランプの動作特性における変動は、必要とされる高端電流IHIGH−ENDに最悪の場合の組合せでさえ達することができるように周波数を選択することが必要である。可能な最も高いデューティ・サイクルを有しつつ、最悪の場合において高端に達することができるという制約は、構成要素のぴったりした公差に対する必要性、並びに狭い負荷範囲にタンク構成要素の値を適合させるための必要性に帰結する。
従って、水銀ポンピングを避け、50%に近接したデューティ・サイクルでもって高端において動作し、そして広い範囲の負荷タイプを有するが、しかし小さい公差の構成要素を有する共振タンクを必要としない、電子バラストの必要性が存在する。
本発明によれば、ガス放電ランプを駆動するための電子バラストは、インバータと、共振タンクと、制御回路と、電流感知回路と、を含む。インバータは、実質的なDCバス電圧を、動作周波数及び動作デューティ・サイクルを有する高周波AC電圧に変換する。共振タンクは、高周波AC電圧をランプに結合して、ランプを通る現在のランプ電流を生成する。制御回路は、インバータの高周波AC電圧の動作周波数及び動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能である。電流感知回路は、現在のランプ電流を表す現在のランプ電流信号を制御回路に提供する。制御回路は、目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号に応答してインバータの高周波AC電圧の動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能である。さらに、制御回路は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクルに応答してインバータの高周波AC電圧の動作周波数を制御するように動作可能であり、それにより、制御回路は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差を最小にするよう動作可能である。好ましくは、制御回路は、さらに、目標ランプ電流が値において変化するとき、目標ランプ電流信号に依存して動作周波数を基準動作周波数に制御するよう動作可能である。
本発明は、さらに、ガス放電ランプを駆動するための電子バラストを制御するための方法を提供する。該バラストは、動作周波数及び動作デューティ・サイクルによって特徴付けられるインバータを備えている。該方法は、インバータの動作周波数及び動作デューティ・サイクルに応答してガス放電ランプを通る現在のランプ電流を生成するステップと、現在のランプ電流を表す現在のランプ電流信号を生成するステップと、目標ランプ電流を表す目標ランプ電流信号を受けるステップと、目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号に応答してインバータのデューティ・サイクルを制御するステップと、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差が最小となるように、目標ランプ電流信号、インバータの動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクルに応答してインバータの動作周波数を制御するステップと、を含む。
さらに、本発明は、ガス放電ランプを駆動するためのインバータを有する電子バラストのための制御回路を提供する。該制御回路は、バラストのインバータの動作周波数及び動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能である。制御回路は、目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号に応答してインバータの動作デューティ・サイクルを制御するためのデューティ・サイクル制御部分と、目標ランプ電流信号、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクルに応答してインバータの動作周波数を制御するための周波数制御部分と、を備える。動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差は、最小にされる。
前述の課題を解決する手段、並びに好適な実施形態の以下の詳細な説明は、添付図面と共に読まれるとき一層良く理解される。本発明を説明する目的で、現在好適な実施形態を図面において示し、それにおいて、同様の数字は、幾つかの図面を通して同様の部品を表わす。しかしながら、本発明は、開示された特定の方法及び手段に制限されるものではないことを理解されたし。
図5Aは、本発明による電子バラスト400の単純化されたブロック図を示す。バラスト400は、従来技術のバラス100、300と同様の多くのブロックを含み、その各々は、前述したのと同じ機能を有する。しかしながら、従来技術のバラスト100と異なっているバラスト300の構成要素は、以下に一層詳細に説明される。
バラスト400は、混成のアナログ/ディジタル制御回路410を含んでいる。混成の制御回路410は、従来技術のバラスト100、300のアナログ制御回路210及びディジタル制御回路310の特徴に関して改良している。混成の制御回路410は、加算回路214及び補償器回路216を含み、それらは、従来技術のバラスト100におけるそれらの回路と同じに機能する。
混成の制御回路410は、さらに、マイクロプロセッサ450を備え、該マイクロプロセッサ450は、動作周波数fOP及び動作デューティ・サイクルdOPにおけるPWM信号456を、インバータ104のゲート・ドライブ回路116に提供する。マイクロプロセッサ450は、入力455を介して、目標ランプ電流ITARGETを受ける。目標ランプ電流ITARGETは、例えば、位相制御入力(図示せず)から得られ得るか、または通信リンク(図示せず)から受信されるディジタル・メッセージから得られ得る。位相制御入力を受信するよう動作可能なバラストは、前述の米国特許第6,452,344号に一層詳細に説明されている。ディジタル通信リンクに結合されるよう動作可能なバラストは、“プロセッサを有する多入力電子バラスト”と言う名称の2004年4月14日に提出された同時係属の米国特許出願シリアル番号第10/824,248号、公開番号第2005/0179404号に一層詳細に説明されており、その内容は、全体において参照によりここに組み込まれるものとする。
マイクロプロセッサ450は、出力ポート458において、目標ランプ電流ITARGETに依存するデューティ・サイクルを有するPWM基準信号460を提供する。ロー・パス・フィルタ462は、ランプ108における所望の電流を表すDC基準信号464をPWM基準信号460から発生する。加算回路214は、現在のランプ電流信号250及びDC基準信号464を受けて、目標電流及びランプにおける実際の電流間の差を表すランプ電流誤差信号440を生成する。補償器回路216は、該誤差信号440を受けて、インバータ104の所望のデューティ・サイクルに逆比例するDC電圧であるデューティ・サイクル要求信号446を提供する。
図5Bは、電流感知回路110及び混成の制御回路410を一層詳細に示す電子バラスト400の簡略化された概略図である。ランプ108を通るAC電流の負の部分の間中、ランプ電流は、抵抗R570及びダイオードD572を通して流れる。代替的には、ランプ電流は、ランプ電流の正の部分の間中、ダイオードD574のみを通して回路共通に流れる。抵抗R576及びコンデンサC578は、抵抗R570を横切って生成される電圧をフィルタリングし、ランプ電流信号250を生成する。従って、ランプ電流信号250は、ランプ108を通る電流を表わす負の大きさを有する実質的なDC電圧を提供する。
マイクロプロセッサ450の出力ポート458において提供されるPWM基準信号460は、抵抗R580及びコンデンサC582を含むロー・パス・フィルタ462によってフィルタリングされて、目標ランプ電流ITARGETを表すDC基準信号464を生成する。DC基準信号464及びランプ電流信号250は、それぞれ、抵抗R586及びR588を通して演算増幅器(オペアンプ)584の反転入力に提供される。DCオフセット電圧VOFFSETは、演算増幅器584の非反転入力に提供される。コンデンサC590は、反転入力と演算増幅器584の出力との間に接続されて、補償器回路216の積分機能を提供する。従って、演算増幅器584の出力は、DC基準信号464及びランプ電流信号250の合計の積分の関数である。最後に、演算増幅器584の出力における電圧は、抵抗R592及びコンデンサC594によってフィルタリングされて、マイクロプロセッサ450にデューティ・サイクル要求信号446を提供する。
図6A及び6Bは、本発明に従ってインバータ104の動作周波数fOPを適応的に変化させるために、バラスト400のマイクロプロセッサ450によって循環的に実行されるソフトウェアのフローチャートである。図6A及び6Bのフローチャートを、図5Aのバラスト400の概略図を参照して説明する。好ましくは、図6A及び6Bのプロセスは、104μ秒ごとに繰返される。
マイクロプロセッサ450におけるADC452は、デューティ・サイクル要求信号446を受け、該信号をディジタル値に変換する(ステップ502において)。デューティ・サイクル要求信号は、動作デューティ・サイクルdOPに逆比例するので、マイクロプロセッサ450は、該ディジタル値を反転してスケーリングし、動作デューティ・サイクルdOPを生成する。例えば、動作デューティ・サイクルdOPは、0のディジタル値が0%の動作デューティ・サイクルに対応し、かつ512のディジタル値が100%の動作デューティ・サイクルに対応するように、線形的にスケーリングされる。通常の動作においては、マイクロプロセッサ450におけるソフトウェアは、動作周波数fOPと一緒に動作デューティ・サイクルdOPを用いて、動作期間TOP及びオン時間tONを計算する。動作周波数fOPは、以下に一層詳細に説明するように、目標ランプ電流ITARGET及び動作デューティ・サイクルdOPから決定される。動作期間TOP及びオン時間tONは、PWMモジュール454によって使用されて、動作周波数fOP及び動作デューティ・サイクルdOPにおけるPWM信号456を提供する。マイクロプロセッサ450は、動作デューティ・サイクルdOPを、デューティ・サイクル要求信号446によって提供されるデューティ・サイクルまたは幾つかの他のデューティ・サイクルのいずれかとして設定するよう動作可能である。
通常の動作における間、マイクロプロセッサ450は、インバータ104の現在の動作デューティ・サイクルdOPを監視する。動作デューティ・サイクルdOPは、所定の目標デューティ・サイクルdTARGET、例えば、好ましくは43%、から差し引かれて、デューティ・サイクル誤差値edを得る(ステップ504において)。誤差値edがデッド・バンドの内側にあるならば(ステップ506において)、プロセスは、再度、デューティ・サイクル要求信号446を読取るようにループ・アラウンドする。デッド・バンドは、振動を阻止するために応答を開始することなく誤差値edが変化され得る範囲である。デッド・バンドは、所定の目標デューティ・サイクルdTARGET、例えば、42%〜44%、の上下で好ましくは1%である。デューティ・サイクル誤差値edがデッド・バンドの外側にあるならば、該誤差値は、次に、誤差値の符号に依存して、最大の正の誤差値eMAX+、例えば、2%、または最大の負の誤差値eMAX−、例えば、−2%、に制限される。例えば、誤差値edが−2.5%であるならば、該誤差値edは、−2%に制限されるであろう。
次に、誤差値edは、マイクロプロセッサ450における16ビット・アキュムレータACCに加えられ、それにより、アキュムレータの値を増加する(または減少する)(ステップ512において)。アキュムレータが所定の正の値(または所定の負の値)に達したとき、マイクロプロセッサ450は、アキュムレータをリセットして、(以下に一層詳細に説明されるように)バラストの動作周波数fOPを変更する。従って、誤差値edが大きいならば、アキュムレータは、所定の正(または負)の値に一層急速に達するであろう。好ましくは、所定の正及び負の値は、アキュムレータのサイズに対応し、例えば、16ビット・アキュムレータACCに対して、それぞれ、+(216−1)及び−(216−1)に対応する。アキュムレータがオーバーフローしたとき、アキュムレータは所定の正の値(または所定の負の値)に達する。マイクロプロセッサ450は、(アキュムレータがオーバーフローしたときにセットされる)キャリー・フラグ及び(アキュムレータが負の値を有するときにセットされる)負のフラグを読取ることによってアキュムレータのオーバーフローに作用する。アキュムレータがオーバーフローしたとき、アキュムレータの値は、自動的にゼロにリセットされる。アキュムレータは、また、マイクロプロセッサ450の起動時にもゼロにリセットされる。
図6Bを参照すると、デューティ・サイクルが所定の目標デューティ・サイクルdTARGETより上(または下)にあるならば、マイクロプロセッサ450は、インバータ104の動作周波数fOPをゆっくりと減少し(または増加し)、それにより、必要とされるデューティ・サイクルdOPを減少して(または増加して)、現在の目標ランプ電流ITARGETを出力する。マイクロプロセッサは、補正係数CFを用いて、動作期間TOPを、従って、インバータ104の動作周波数fOPを生成する。好ましくは、動作期間TOPは、基準期間TBASEに補正係数CFを加えたもの、すなわち、
fOP=1/(TBASE+CF) (式1)
に等しい。補正係数CFは、マイクロプロセッサの起動時に及びランプ108がストライクされるたびごとにゼロに初期設定される。
fOP=1/(TBASE+CF) (式1)
に等しい。補正係数CFは、マイクロプロセッサの起動時に及びランプ108がストライクされるたびごとにゼロに初期設定される。
デューティ・サイクルdOPが所定の目標デューティ・サイクルdTARGETより大きいとき、すなわち、アキュムレータACCが所定の正の値を超えたとき(ステップ514において)、マイクロプロセッサ450は、所定の増分、例えば、好ましくは0.125μ秒、だけ補正係数CFを増加し(ステップ516において)、該所定の増分は、動作周波数fOPが45kHzのときに約252Hzの周波数シフトに対応し、動作周波数fOPが70kHzのときに約607Hzの周波数シフトに対応する。補正係数CFは、次に、最大の補正係数CFMAXに制限される(ステップ518において)。デューティ・サイクルdOPが所定の目標デューティ・サイクルdTARGETより小さいならば、すなわち、アキュムレータACCが所定の負の値を超えたならば(ステップ520において)、マイクロプロセッサ450は、補正係数を減少する(ステップ522において)。
次に、インバータの動作周波数が周波数の所定の範囲に制限される。動作期間TOP、すなわち、TBASE+CF、が現在の補正係数CFからステップ524において決定される。動作期間TOPが所定の最小期間TMINよりも小さいならば、すなわち、動作周波数fOPが所定の最大の周波数fMAXよりも大きいならば(ステップ525において)、補正係数CFは、最小期間TMINから基準動作期間TBASEを引いたもの、すなわち、fOP=1/TMINに等しく設定される(ステップ526において)。動作期間TOP、すなわち、TBASE+CF、が所定の最大期間TMAXより大きいならば、すなわち、動作周波数fOPが所定の最小周波数fMINよりも小さいならば(ステップ528において)、補正係数は、最大期間TMAXから基準動作期間TBASEを引いたもの、すなわち、fOP=1/TMAXに等しく設定される(ステップ530において)。最後に、動作期間TOPは、基準期間TBASEに補正係数CFを加えたものに設定される(ステップ532において)。従って、マイクロプロセッサ450は、動作周波数fOP及び動作デューティ・サイクルdOPにおけるPWM信号456を生成する。
図6Cは、目標ランプ電流ITARGETが変化するときにマイクロプロセッサ450によって実行されるソフトウェアのフローチャートである。目標ランプ電流ITARGETにおける変化(ステップ540における)に応答して、マイクロプロセッサ450は、新しい基準期間TBASEを決定する(ステップ542において)。マイクロプロセッサ450は、目標ランプ電流ITARGETと基準動作周波数fBASEとの間の所定の関係、例えば、図4の目標バラスト動作周波数曲線を用いて、基準動作周波数fBASE、従って基準動作期間TBASEを決定する(TBASE=1/fBASEなので)。次に、マイクロプロセッサ450は、ステップ544において補正係数CFをセットする。好ましくは、マイクロプロセッサ450は、最初に、目標ランプ電流ITARGETにおける変化に応答して、補正係数CFを一定に維持する(すなわち、変化されない)。最後に、マイクロプロセッサ450は、ステップ546において新しい動作期間TOPをセットする。従って、新しい動作周波数fOPは、最初に、新しい基準周波数fBASEから補正係数CFだけオフセットされる。代替的には、ステップ544において、マイクロプロセッサ450は、目標ランプ電流ITARGETが変化するときはいつも、補正係数CFを所定の値、例えばゼロ、にセットすることができる。次に、いずれの場合においても、マイクロプロセッサ450は、上述した本発明の方法に従って、動作周波数fOPを基準周波数fBASEから適応的に変更する。
図7は、本発明によるランプ電流対バラスト400の目標動作周波数fOPのプロットを示す。さらに、図7は、固定の50%デューティ・サイクル及び固定の43%デューティ・サイクルの双方における、すなわち、好適な目標デューティ・サイクルにおける、ランプ電流対動作周波数のプロットを示す。従って、(高端近辺での)与えられたランプ電流において動作しているとき、バラスト400は、動作周波数fOPを適応的にシフトして43%のデューティ・サイクルを達成する。低端近辺では、動作周波数fOPは、所定の最大周波数fMAXに制限される。
所定の最大周波数fMAXは、低端で動作しているときの所望の周波数であるように選択される。本実施形態においては、低い光レベルにおいて、動作デューティ・サイクルdOPは、所定の目標デューティ・サイクルdTARGET(すなわち43%)よりも小さく、動作周波数fOPは、所定の最大周波数fMAXに制限される。要求された光レベル(すなわち目標ランプ電流ITARGET)が増加されるとき、動作デューティ・サイクルdOPは増加され、他方、動作周波数fOPは、所定の最大周波数fMAXにおいて一定に保持される。マイクロプロセッサ450は、ついには、制御ループが動作デューティ・サイクルdOPを43%以上であるように駆動することを試みる点に達する。この点において、動作周波数fOPはシフトし、他方、動作デューティ・サイクルdOPは43%の好適な目標デューティ・サイクルdTARGET近辺に留まる。
図8は、本発明によるバラスト400の動作周波数fOP及び動作デューティ・サイクルdOPの制御のための制御ループを示す制御システム図である。動作周波数fOP及び動作デューティ・サイクルdOPの双方は、閉ループ技術を介して制御される。従来技術のバラスト100、300におけるように、実際のランプ電流IACTUALは、デューティ・サイクルの制御ループにフィードバックとして提供されて、目標電流ITARGETから差し引かれ、ランプ電流誤差信号eIを生成し、これにより、補償器を介して所望のデューティ・サイクル信号dOPを生成する。しかしながら、本発明のバラスト400においては、所望の周波数信号fOPは、目標ランプ電流、動作デューティ・サイクル、及び目標デューティ・サイクルに応答して決定される。
補正値CF、すなわち、動作周波数fOPは、動作デューティ・サイクルdOPに対して非常にゆっくり調整される。このゆっくりした調整は、双方の制御ループが同様の応答時間(もしくは同様の帯域幅)を有していた場合に帰結し得る不安定な動作を阻止する。好ましくは、動作デューティ・サイクルdOPの調整は、1ミリ秒から2ミリ秒の応答時間、すなわち、500Hzから1kHzの帯域幅で動作し、他方、動作周波数fOPの調整は、0.7秒から1・4秒の応答時間、すなわち、0.7Hzから1.4Hzの帯域幅で動作する。詳細には、バラスト400の動作周波数fOPの制御ループの応答時間は、周波数調整プロセス(図6A及び6Bの)のサイクル時間、アキュムレータACCのサイズ、及び最大デューティ・サイクル誤差値eMAX+、eMAX−の値によって決定される。好ましくは、動作デューティ・サイクルdOPは、動作周波数fOPよりも少なくとも10倍速く調整される。
所望の光レベルにおける急速な変化の場合には、目標ランプ電流ITARGET及び基準動作周波数fBASE間の所定の関係、すなわち、図4の目標バラスト動作周波数曲線、は、許容範囲内で動作周波数fOPを得る。次に、適用性周波数シフト・ルーチンは、性能における何等かの顕著な遅延無しで、動作周波数fOPに対する小さい補正を非常にゆっくりとしたものにする。振動を避けるために動作周波数fOPの変更がデューティ・サイクルdOPの調整に対してゆっくりしていることが重要であるが、デューティ・サイクル制御ループは、調光性能における顕著な遅延を生じないように充分速く所望の光レベルに達するために充分速くなければならない。
43%のデューティ・サイクルは、ランプ108における“水銀ポンピング”を阻止するために充分である、すなわち、充分に高い、ということを検査は示した。43%のデューティ・サイクルは、また、バラスト400の最大のデューティ・サイクルである50%のデューティ・サイクルに対して動的な“上方空間”(マージン)を許容するために充分に低くもある。(本発明の好適な実施形態においては)目標の光レベルが変化するとき補正係数は最初一定に保持され、かつ、動作周波数はむしろゆっくりと調整されるので、動作デューティ・サイクルは、所望の光レベル、すなわち、所望のランプ電流が急速に増加するとき、少しの間に十中八九、43%以上に上昇するであろう。上方空間は、デューティ・サイクルが50%に達して補償器回路216が飽和する可能性を最小にする。
図9は、本発明の第2の実施形態によるバラスト900の制御ループを示す制御システム図である。バラスト900は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクルだけに応答してバラストの動作周波数を制御するよう動作可能である。この実施形態においては、バラスト900は、目標ランプ電流に依存して動作周波数を制御するようには動作可能でない。バラスト900は、水銀ポンピングが避けられるようにランプ108を駆動するように動作可能である。しかしながら、目標ランプ電流が変化したとき、実際のランプ電流、従ってランプ輝度は、先の実施形態におけるよりも一層ゆっくりした速度で変化し、その理由は、動作周波数制御ループ、すなわち、デューティ・サイクル誤差値edが動作周波数の制御においてのみあるからである。
図10は、本発明の第2の実施形態による、動作周波数fOPを適応的に変化させるためにバラスト900のマイクロプロセッサによって実行されるソフトウェアのフローチャートである。ステップ1002から1012は、本発明の第1の実施形態によるバラスト400のマイクロプロセッサ450によって実行されるステップ502から512(図6A及び6Bの)と機能において同様である。図10のプロセスは、動作期間TOP及び動作周波数fOPを決定するために基準期間または補正係数のいずれも使用していない。
アキュムレータが、ステップ1014において所定の正のレベルに達したならば、次に、動作周波数fOPは、ステップ1016において所定の増分、例えば、好ましくは314Hz、だけ減少され、そしてステップ1018において最小の動作周波数fMIN、例えば、好ましくは約45kHz、に制限される。代替的には、アキュムレータがステップ1020において所定の負のレベルに達したならば、次に、動作周波数fOPは、ステップ1022において所定の増分、すなわち314Hzだけ増分され、そしてステップ1024において最大動作周波数fMAX、例えば、好ましくは約70kHzに制限される。アキュムレータが所定の正のレベルにも所定の負のレベルにも達しないならば、プロセスは、動作周波数fOPを変化させることなく存在する。
図11は、本発明の第3の実施形態によるバラスト1100の簡単化された概略図である。バラスト1100は、動作デューティ・サイクルdOPの制御のための制御ループ及び動作周波数fOPの制御のためのもう1つの制御ループを有した、全体的にアナログの制御回路を有する。デューティ・サイクル制御ループの構成要素、すなわち、基準回路212、加算回路214、及び補償器回路216、は、比較器220の出力において動作デューティ・サイクルdOP及び動作周波数fOPによって特徴付けられるPWM信号1170を生成するために、従来技術のバラスト100のアナログ制御回路210の構成要素と同じ方法で動作する。
しかしながら、アナログ制御回路1110は、動作周波数fOPを決定するために、フィードバックとして動作デューティ・サイクルdOPを用いる。PWM信号1170は、PWM信号1170のデューティ・サイクルを表わす第1のDC基準信号1174を生成するために、ロー・パス・フィルタ(LPF)1172に提供される。基準回路1176は、目標デューティ・サイクルdTARGETを表わす第2のDC基準信号1178を生成する。第1のDC基準信号1174は、デューティ・サイクル誤差信号1182を生成するために、加算回路1180によって第2のDC基準信号1178から差し引かれる。デューティ・サイクル誤差信号1182は、補償器回路1184に提供され、該補償器回路1184は、(図示しない)積分器を含んで、電圧制御される発振器(VCO)1186、例えば三角波発振器、を駆動する。VCO1186は、補償器回路1184によって提供される電圧に依存する周波数で三角波1188を生成する。三角波1188は、PWM信号1170を生成するために、比較器220によってデューティ・サイクル要求電圧246と比較される。
アナログ制御回路1110の周波数制御ループは、デューティ・サイクル誤差信号1182をゼロに駆動するよう動作する。動作周波数fOPにおける変化は、ランプ108を通る電流の変化に帰結する。従って、アナログ制御回路1110のデューティ・サイクル制御ループは、目標ランプ電流ITARGETを達成するよう、動作デューティ・サイクルdOPを変更する。バラスト100は、動作デューティ・サイクルdOP及び目標デューティ・サイクルdTARGETにのみ応答して動作周波数fOPを制御するので、バラスト1100は、図9の制御システム図に従って動作する。
本発明を特定の実施形態に関して説明してきたけれども、多くの他の変形及び変更並びに他の使用が当業者には明瞭になるであろう。従って、本発明は、ここでの特定の開示によって制限されるものではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されることが好ましい。
104 インバータ
108 ランプ
110 電流感知回路
116 ゲート・ドライブ回路
214 加算回路
216 補償器回路
400 電子バラスト
410 混成のアナログ/ディジタル制御回路
450 マイクロプロセッサ
458 出力ポート
462 ロー・パス・フィルタ
570 抵抗R
572 ダイオードD
574 ダイオードD
576 抵抗R
578 コンデンサC
580 抵抗R
582 コンデンサC
584 演算増幅器(オペアンプ)
586 抵抗R
588 抵抗R
590 コンデンサC
592 抵抗R
594 コンデンサC
108 ランプ
110 電流感知回路
116 ゲート・ドライブ回路
214 加算回路
216 補償器回路
400 電子バラスト
410 混成のアナログ/ディジタル制御回路
450 マイクロプロセッサ
458 出力ポート
462 ロー・パス・フィルタ
570 抵抗R
572 ダイオードD
574 ダイオードD
576 抵抗R
578 コンデンサC
580 抵抗R
582 コンデンサC
584 演算増幅器(オペアンプ)
586 抵抗R
588 抵抗R
590 コンデンサC
592 抵抗R
594 コンデンサC
Claims (41)
- ガス放電ランプ(108)を駆動するための電子バラスト(400、1100)であって、
実質的なDCバス電圧を、動作周波数(f OP )及び動作デューティ・サイクル(d OP )を有する高周波AC電圧に変換するよう動作可能であるインバータ(104)と、
高周波AC電圧をランプに結合して、ランプを通る現在のランプ電流(I ACTUAL )を生成するよう動作可能である共振タンク(106)と、
インバータの高周波AC電圧の動作周波数及び動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能であり、かつ目標ランプ電流を表す目標ランプ電流信号(I TARGET )を受信するよう動作可能である制御回路(410、1110)と、
現在のランプ電流を表す現在のランプ電流信号(250)を制御回路に提供するよう動作可能である電流感知回路(110)と、
を備え、ここに、前記制御回路は、目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号に応答してインバータの高周波AC電圧の動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能である、電子バラストにおいて、
前記制御回路は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル(d TARGET )に応答してインバータの高周波AC電圧の動作周波数を制御するように動作可能であり、それにより、前記制御回路は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差を最小にするよう動作可能であることを特徴とする電子バラスト。 - 前記制御回路は、ディジタル部分(450)及びアナログ部分(214、216)を備える請求項1に記載の電子バラスト。
- ディジタル部分は、インバータの制御のためのマイクロプロセッサ(450)を備える請求項2に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、目標ランプ電流信号を受信するよう動作可能である請求項3に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、目標ランプ電流が値において変化したとき、目標ランプ電流信号に応答して、インバータの動作周波数を基準動作周波数(T BASE )に制御するよう動作可能である請求項4に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、動作周波数及び目標ランプ電流間の所定の関係に依存した目標ランプ電流信号に応答して、インバータの動作周波数を基準動作周波数(T BASE )に制御するよう動作可能である請求項4に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、位相制御入力から目標ランプ電流信号を受信するよう動作可能である請求項4に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、通信リンクから受信されたディジタル・メッセージから目標ランプ電流信号を受信するよう動作可能である請求項4に記載の電子バラスト。
- アナログ部分は、
目標ランプ電流を表す目標ランプ電流信号(464)及び現在のランプ電流信号(250)間の差を表す誤差信号(e i 、440)を生成するよう動作可能である加算回路(214)と、
該誤差信号(e i 、440)に応答して動作デューティ・サイクルを表わす制御信号(446)を生成するよう動作可能である補償器回路(216)と、
を備える請求項3に記載の電子バラスト。 - マイクロプロセッサは、目標ランプ電流を表す目標ランプ電流信号を提供するよう動作可能である請求項9に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、補償器回路(216)によって生成された制御信号(446)の受信のためにアナログ・ディジタル変換器(452)を備える請求項9に記載の電子バラスト。
- マイクロプロセッサは、動作周波数及び動作デューティ・サイクルにおいてパルス幅変調された信号(456)でインバータを駆動するよう動作可能である請求項3に記載の電子バラスト。
- 制御回路は、動作周波数制御部分(1180、1184、1186)及び動作デューティ・サイクル制御部分(214、216)を有するアナログ制御回路(214、216、220、1180、1184、1186)を備えた請求項1に記載の電子バラスト。
- 動作周波数制御部分は、
動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差を表す第1の誤差信号(e d 、240)を生成するよう動作可能である第1の加算回路(1180)と、
第1の誤差信号(240)に応答して動作周波数を表わす第1の制御信号(1182)を生成するよう動作可能である第1の補償器回路(1184)と、
第1の制御信号(246)に依存する周波数を有する発振信号(1188)を生成するよう動作可能である電圧制御される発振器(1186)と、
を備える請求項13に記載の電子バラスト。 - 動作デューティ・サイクル制御部分は、
現在のランプ電流信号及び目標ランプ電流信号間の差を表す第2の誤差信号(e i 、240)を生成するよう動作可能である第2の加算回路(214)と、
第2の誤差信号(1182)に応答して動作デューティ・サイクルを表わす第2の制御信号(246)を生成するよう動作可能である第2の補償器回路(216)と、
を備える請求項14に記載の電子バラスト。 - アナログ制御回路は、さらに、
第1の制御信号(246)及び第2の制御信号を比較するよう、かつ、動作周波数及び動作デューティ・サイクルにおいてパルス幅変調された信号(1188)を生成するよう動作可能である比較器(220)
を備える請求項15に記載の電子バラスト。 - 制御回路は、第1の応答時間で動作デューティ・サイクルを制御するよう、かつ、第1の応答時間よりも実質的に大きい第2の応答時間で動作周波数を制御するよう動作可能である請求項1に記載の電子バラスト。
- 制御回路は、さらに目標ランプ電流信号に応答してインバータの高周波AC電圧の動作周波数を制御するよう動作可能である請求項1に記載の電子バラスト。
- 目標デューティ・サイクルは、約43%である請求項1に記載の電子バラスト。
- ガス放電ランプ(108)を駆動するための電子バラストを制御するための方法であって、該バラストは、動作周波数(f OP )及び動作デューティ・サイクル(d OP )を有するインバータ(104)を備えており、該方法は、
インバータの動作周波数及び動作デューティ・サイクルに応答してガス放電ランプを通るランプ電流(I ACTUAL )を生成するステップと、
ガス放電ランプを通るランプ電流を表す現在のランプ電流信号(250)を生成するステップと、
目標ランプ電流(502、1002)を表す目標ランプ電流信号(I TARGET )を受けるステップと、
目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号に応答してインバータのデューティ・サイクルを制御するステップと、
を含む方法において、
動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差が最小となるように、インバータの動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル(d target )に応答してインバータの動作周波数を制御するステップを含むことを特徴とする方法。 - 目標デューティ・サイクル及び動作デューティ・サイクル(504、1004)の差を表すデューティ・サイクル誤差値(e d )を生成するステップ
をさらに含み、ここに、動作周波数を制御するステップは、デューティ・サイクル誤差値が最小となるように、デューティ・サイクル誤差値に応答して動作周波数を制御するステップを含む請求項20に記載の方法。 - 目標ランプ電流が値において変化したとき、動作周波数及び目標ランプ電流(542)間の所定の関係に依存して、インバータの動作周波数を基準動作周波数に設定するステップをさらに含む請求項21に記載の方法。
- 動作周波数は、基準動作周波数及び補正係数(532、546)から決定される請求項22に記載の方法。
- 補正係数は、デューティ・サイクル誤差値が正(514、516)であるときに増加され、デューティ・サイクル誤差値が負(520、522)であるときに減少される請求項23に記載の方法。
- 動作周波数は、所定の周波数範囲(526、530)に制限される請求項24に記載の方法。
- 補正係数は、目標ランプ電流が値において変化するときに所定値に変更される請求項23に記載の方法。
- 所定値は、ゼロ(544)である請求項26に記載の方法。
- 補正係数は、目標ランプ電流が値において変化する(544)ときに、最初は一定に保持される請求項23に記載の方法。
- 動作周波数は、デューティ・サイクル誤差値が正であるときに減少され、デューティ・サイクル誤差値が負(512、1012)であるときに増加される請求項21に記載の方法。
- 動作周波数は、所定の周波数範囲(1026、1030)に制限される請求項29に記載の方法。
- 動作周波数を制御するステップは、デューティ・サイクル誤差値がデッド・バンドの外側にある(506、1006)限りにおいてのみデューティ・サイクル誤差値を最小にするステップを含む請求項21に記載の方法。
- 目標ランプ電流が値において変化する(542)とき、目標ランプ電流信号に依存してインバータの動作周波数を基準動作周波数に設定するステップをさらに含む請求項20に記載の方法。
- 目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号の差を表す電流誤差信号(e i 、240、440)を生成するステップをさらに含み、
ここに、デューティ・サイクルを制御するステップは、電流誤差信号が最小となるように、電流誤差信号に応答してデューティ・サイクルを制御するステップを含む請求項20に記載の方法。 - デューティ・サイクルを調整するステップは、第1の応答時間で行われ、動作周波数を調整するステップは、第1の応答時間よりも実質的に大きい第2の応答時間で行われる請求項20に記載の方法。
- 目標デューティ・サイクルは、約43%である請求項20に記載の方法。
- ガス放電ランプ(108)を駆動するためのインバータ(104)を有する電子バラスト(400、1000)のための制御回路(410、1100)であって、該制御回路は、バラストのインバータの動作周波数(f OP )及び動作デューティ・サイクル(d OP )を制御するよう動作可能であり、前記制御回路は、
目標ランプ電流信号(I TARGET )及び現在のランプ電流信号(250)に応答してインバータの動作デューティ・サイクルを制御するためのデューティ・サイクル制御部分(214、216、450)、を備えた制御回路において、
動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル(d target )に応答してインバータの動作周波数を制御するための周波数制御部分(450、1180、1184、1186)、
をさらに備え、ここに、周波数制御部分は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差を最小にするよう動作可能であることを特徴とする制御回路。 - 周波数制御部分は、さらに、目標ランプ電流信号に応答して動作周波数を制御するよう動作可能である請求項36に記載の制御回路。
- 周波数制御部分は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差を表すデューティ・サイクル誤差信号(e d 、1182)に応答する請求項37に記載の制御回路。
- デューティ・サイクル制御部分は、現在のランプ電流信号及び目標ランプ電流信号間の差を表すランプ電流誤差信号(e i 、240、440)に応答する請求項38に記載の制御回路。
- デューティ・サイクル制御部分は、第1の応答時間で動作し、周波数制御部分は、第1の応答時間よりも実質的に大きい第2の応答時間で動作する請求項36に記載の制御回路。
- ガス放電ランプを駆動するための電子バラストであって、
実質的なDCバス電圧を、動作周波数(f OP )及び動作デューティ・サイクル(d OP )を有する高周波AC電圧に変換するよう動作可能であるインバータ(104)と、
高周波AC電圧をランプに結合して、ランプを通る現在のランプ電流(I ACTUAL )を生成するよう動作可能である共振タンク(106)と、
インバータの高周波AC電圧の動作周波数及び動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能であり、かつ、目標ランプ電流を表す目標ランプ電流信号(I TARGET )を受信するよう動作可能である制御回路(410、1110)と、
現在のランプ電流を表す信号(250)を制御回路に提供するよう動作可能である電流感知回路(110)と、
を備え、ここに、前記制御回路は、目標ランプ電流信号及び現在のランプ電流信号に応答して動作デューティ・サイクルを制御するよう動作可能である、電子バラストにおいて、
前記制御回路は、さらに、
目標ランプ電流が値において変化するとき、目標ランプ電流信号に依存して動作周波数を基準動作周波数(T BASE )に制御するように動作可能であり、かつ
動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル(d TARGET )に応答して動作周波数を制御するように動作可能であり、それにより、前記制御回路は、動作デューティ・サイクル及び目標デューティ・サイクル間の差を最小にするよう動作可能であることを特徴とする電子バラスト。
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